JP3056763B2 - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

Info

Publication number
JP3056763B2
JP3056763B2 JP2082157A JP8215790A JP3056763B2 JP 3056763 B2 JP3056763 B2 JP 3056763B2 JP 2082157 A JP2082157 A JP 2082157A JP 8215790 A JP8215790 A JP 8215790A JP 3056763 B2 JP3056763 B2 JP 3056763B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl chloride
chloride resin
weight
drip
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2082157A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03281555A (ja
Inventor
紀充 中川
徳太郎 金居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Achilles Corp filed Critical Achilles Corp
Priority to JP2082157A priority Critical patent/JP3056763B2/ja
Publication of JPH03281555A publication Critical patent/JPH03281555A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3056763B2 publication Critical patent/JP3056763B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Landscapes

  • Protection Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに関
し、更に詳しくは、防滴持続性に優れた農業用塩化ビニ
ル系樹脂フィルムに関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 従来より、農業用のトンネル、簡易温室等の被覆材と
して、安価で透明性が良く保温性、強度に優れることか
ら塩化ビニル系樹脂フィルムが広く用いられているが、
塩化ビニル系樹脂よりなる被覆材をトンネル、簡易温室
等に用いると被覆材内表面に結露を生じ、太陽光線の透
過を妨げるという問題がある。このため従来は塩化ビニ
ル系樹脂に界面活性剤の1種である防滴剤を含有させ、
フィルム又はシート表面の親水性を高めて表面の濡れ性
を良好にし、表面が均一に濡れるようにするとともに、
表面に生じた水滴を速やかに流れ落ちるようにすること
により、被覆材内表面への結露を防止しているが、防滴
持続性が充分でなく、比較的短期間のうちに防滴性が消
失してしまうという問題があった。
また、被覆材内表面付近における霧発生を制御するた
め、防滴剤と共に、フッ素系化合物を含有させた農業用
塩化ビニル系樹脂フィルムも開発されたが、防霧性能の
持続性が充分でなく、比較的短期間のうちに防霧性能が
消失してしまうという問題があった。
これらの問題を解決するために、エチルフェノール基
を有するリン酸エステルと防滴剤を併用したり(特公昭
61−26812号)、トリキシリルホスフェートと防霧剤と
を併用したり(特公昭62−12932号)する技術が提案さ
れたが、なお防滴持続性や防霧持続性は充分なものでは
なかった。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は上記従来技術の欠点を解消するために鋭
意研究した結果、全く意外にも塩化ビニル系樹脂への可
塑剤の添加量と、防滴剤の添加量と、脂肪族ジアミンの
2つの窒素原子に結合した水素原子のそれぞれ1ずつが
不飽和脂肪族のアシル基に置換された化合物の添加量を
特定した塩化ビニル系樹脂組成物にて形成した農業用フ
ィルムが防滴性に優れることはもとより、優れた防滴性
能が長期に亘り維持されること、及びこれに防霧剤であ
るフッ素系化合物を添加した場合には優れた防霧性が長
期に亘り維持されることを見出し本発明を完成するに至
った。
すなわち本発明は、塩化ビニル系樹脂100重量部当た
り、可塑剤20〜70重量部、防滴剤0.5〜5重量部、脂肪
族ジアミンの2つの窒素原子に結合した水素原子のそれ
ぞれ1ずつが不飽和脂肪族のアシル基に置換された化合
物0.01〜0.5重量部を添加してなる塩化ビニル系樹脂組
成物からなる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムである。
本発明で使用する塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩
化ビニルや、または塩化ビニルと他のビニルモノマー、
例えば酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、マレイン酸
エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
アクリル酸エステル、高級ビニルエーテルなどとの共重
合体、もしくはこれらのブレンド物が挙げられる。
可塑剤としてはフタル酸エステル系可塑剤等の一般可
塑剤やリン酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤等が
使用できる。
一般可塑剤としては、例えばフタル酸ジオクチルエス
テル(DOP)、フタル酸ジイソノニルエステル(DIN
P)、フタル酸ブチルベンジルエステル(BBP)、フタル
酸ジイソデシルエステル(DIDP)、フタル酸ジウンデシ
ルエステル(DUP)などに代表される一般のフタル酸エ
ステル系可塑剤、アジピン酸ジオクチルエステル(DO
A)、セバチン酸ジオクチルエステル(DOS)、アゼライ
ン酸ジオクチルエステル(DOZ)に代表される一般の脂
肪酸エステル系可塑剤、トリメリット酸トリオクチルエ
ステル(TOTM)に代表されるトリメリット酸エステル系
可塑剤、ポリプロピレンアジペート等に代表されるポリ
エステル系可塑剤などの高分子系可塑剤の他のセバチン
酸系可塑剤、塩素化パラフィンなどの一般の可塑剤等も
使用できる。
リン酸エステル系可塑剤としては、トリクレジルフォ
スフェート(TCP)、トリキシリルホスフェート(TX
P)、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、
トリブチルホスフェート、トリエチルホスフェート、ト
リフェニルホスフェート、トリエチルフェニルホスフェ
ート等が使用できる。
エポキシ系可塑剤としては、植物油のエポキシ化物、
エポキシ樹脂が使用でき、植物油のエポキシ化物として
は、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等が挙げら
れ、エポキシ樹脂としては、エポキシ化ポリブタジエ
ン、エポキシステアリン酸メチル、エポキシステアリン
酸ブチル、エポキシステアリン酸エチルヘキシル、トリ
ス(エポキシプロピル)イソシアヌレート、3−(2−
キセノキシ)−1,2−エポキシプロパン、ビスフェノー
ルAジグリシジルエーテル、ビニルジシクロヘキセンジ
エポキサイド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパンとエピクロルヒドリンの重縮合物が挙げられ
る。
これらの可塑剤は単独で使用しても良いし、2種以上
を併用して使用してもよいが、好ましい添加量は塩化ビ
ニル系樹脂100重量部当たり、フタル酸エステル系可塑
剤で20〜70重量部、リン酸エステル系可塑剤で1〜7重
量部、エポキシ系可塑剤で0.5〜7重量部である。
可塑剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
し、20〜70重量部である。
本発明においては上記塩化ビニル系樹脂100重量部当
たり、0.5〜5重量部の防滴剤を添加するものである。
0.5重量部未満では防滴性が悪く、5重量部を越えると
フィルム表面へのふき出しが多くなり好ましくない。
この防滴剤としてはソルビタン脂肪酸エステル、ソル
ビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、
ジグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸・二塩
基酸エステル、ソルビトール脂肪酸・二塩基酸エステ
ル、ジグリセリン脂肪酸・二塩基酸エステル、グリセリ
ン脂肪酸・二塩基酸エステル等の多価アルコールと脂肪
酸とのエステル、多価アルコールと脂肪酸及び二塩基酸
とのエステル、或いはこれらにエチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレ
ンオキサイドが付加された化合物等が挙げられ、具体的
には、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレー
ト、ソルビタンステアレート・エチレンオキサイド2モ
ル付加物、ソルビタンステアレート・プロピレンオキサ
イド3モル付加物、ソルビトールステアレート、ソルビ
トールステアレート・エチレンオキサイド3モル付加
物、ジグリセリンパルミテート、ジグリセリンステアレ
ート、グリセリンステアレート、グリセリンパルミテー
ト・エチレンオキサイド2モル付加物、ソルビタンステ
アレートアジペート・エチレンオキサイド3モル付加
物、ソルビトールステアレートアジペート・エチレンオ
キサイド2モル付加物、ジグリセリンパルミテートセバ
ケート・プロピレンオキサイド3モル付加物、ソルビト
ールパルミテートアジペート・エチレンオキサイド3モ
ル付加物等が挙げられる。これらの防滴剤は単独または
2種以上を組み合わせて使用することが出来る。
本発明に使用する脂肪族ジアミンの2つの窒素原子に
結合した水素原子のそれぞれ1ずつが不飽和脂肪族のア
シル基に置換された化合物としては、例えばN,N′−ジ
オレイルエチレンジアミン、N,N′−ジオレイルヘキサ
メチレンジアミン等が使用できるが、不飽和脂肪族の炭
素数がC15〜C21のものが特に好ましい。
脂肪族ジアミンの2つの窒素原子に結合した水素原子
のそれぞれ1ずつが不飽和脂肪族のアシル基に置換され
た化合物の添加量は塩化ビニル系樹脂100重量部に対
し、0.01〜0.5重量部であり、0.01重量部未満では、農
業用塩化ビニル系樹脂フィルムの防滴持続性が充分に発
揮できず、0.5重量部を越えるとブリードを起こす傾向
がある。
本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムには必要に
応じて防霧剤としてのフッ素系化合物、安定剤、滑剤又
は粘着防止剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、光安定剤、無
機質充填剤等の添加物を添加することができる。
本発明において用いられる上記フッ素系化合物として
は、1分子中にフッ素基と水酸基又はアルキレンオキサ
イド基の少なくとも1種を有するフッ素化合物であり、
フッ素基としてはパーフルオロアルキル基(CnF
2n+1基)、パーフルオロアルコキシル基(CnF2n+1O基)
ポリフルオロアルキル基(HmCnF2n+1-m基)パーフルオ
ロアルケニル基(CnF2n-1基)ポリフルオロアルケニル
基(HmCnF2n-1-m基)パーフルオロアルキレン基(CnF2n
基)等があり、式中m=1〜3、n=3〜20の整数であ
る。アルキレンオキサイド基としては(C2H4O)、(C
3H6O)等があり、式中n=1〜30である。
フッ素系化合物の具体例としては、 C8F17C2H4O(C2H4O)8CH3 C8F17CH2CH2OHCH2O(C2H4O)10CH3 C10F21CH2CH(OCH3)CH2O(C2H4O)10CH3 C10F21CH2CH(OH)CH2O(C3H6O)10H C8F17CH2CH(OCOCH3)CH2O(C3H6O)8CH3 C8F17SO2N(C2H5)(C2H4O)12H C6F13CON(C2H5)(C2H4O)8H C8F17SO2N(CH2CH(OH)CH2OH) HCF2C5F10CH2O(C2H4O)10H C3F7OC3F6CH2CH2SCH(COOH)CH2COO(C2H4O)10H C3F7OC5F10CH2CH2SCH(CH2COOH)CH2COO(C2H4O)15HH
−(CH(COOC2H4C8F17)CH2−(CH(COO(C2H4O)8
H)CH2−H H−(C(CH3)(COOC2H4C10F21)CH2−(C(C
H3)(COO(C3H6O)2H)CH2−(C(CH3)(COO(C
2H4O)8H)CH2)−H 等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらのフッ素系化合物の添加量は、塩化ビニル系樹脂
100重量部当たり0.01〜1.0重量部、好ましくは0.05〜0.
5重量部である。
安定剤としては、金属石鹸、有機ホスファイト系安定
剤等の通常使用される安定剤が使用でき、金属石鹸とし
ては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステ
アリン酸カルシウム、リシノール酸バリウム、ラウリン
酸カルシウム、オレイン酸カルシウム、オクトイン酸亜
鉛等が挙げられ、有機ホスファイト系安定剤としては、
ジフェニルデシルホスファイト、トリフェニルホスファ
イト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデ
シルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホス
ファイト、トリスステアリルホスファイト、オクチルジ
フェニルホスファイト等が挙げられる。またジブチル錫
ジラウレート、ジブチル錫マレート、有機錫メルカプチ
ド、有機錫スルホンアミド等の錫系安定剤、三塩基性硫
酸鉛、三塩基性亜リン酸鉛、三塩基性マレイン酸鉛など
も用いることができる。これらの安定剤は単独で又は2
種以上を併用して使用でき、特に安定剤を制限するもの
ではない。安定剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重
量部に対して0.5から10重量部、好ましくは1〜5重量
部程度である。
滑剤又は粘着防止剤としては、ステアリン酸、イソス
テアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸系滑剤、ステアリ
ン酸アミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビ
スステアロアミド等の飽和脂肪酸アミド系滑剤、ブチル
スパルミテート、ブチルステアレート等のエステル系滑
剤、バリウムイソデシルホスフェート、カルシウムオク
タデシルホスフェート等の有機リン酸金属塩系滑剤、ポ
リエチレンワックス、流動パラフィン等が挙げられ、こ
れらの1種又は2種以上を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、一般に使用されているベンゾ
フェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸エステ
ル系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤が挙げら
れ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
抗酸化剤としては、フェノール系、チオジプロピオン
酸エステル系、脂肪族サウファイド系等の抗酸化剤の1
種又は2種以上を用いることができる。
光安定剤としてはヒンダードアミン等の一般に使用さ
れている光安定剤の1種又は2種以上を用いることがで
きる。
無機質微粉末はフィルム表面のベタツキ防止や保温性
を向上させる目的で使用することができる。このような
無機質微粉末としては、炭酸マグネシウム、マグネシウ
ム珪酸塩、酸化珪素、酸化アルミニウム、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト類の
少なくとも1種以上を用いることができ、微細粉末粒径
は20μ以下が好ましい。また、本発明の農業用塩化ビニ
ル系樹脂フィルムの片面に溶剤型或いは水系型或いは紫
外線硬化型の塗料よりなる塗膜層を設けてもよい。塗膜
層を設けると防塵性が良くなるばかりでなく、防曇持続
性も更に良くなり好ましいものである。
溶剤型或いは水系型或いは紫外線硬化型の塗料として
は次のものが挙げられる。溶剤型としてはアクリル樹
脂、セルロース樹脂等を溶剤に溶解したもの等が使用で
きる。溶剤に溶解する樹脂は単独でも良いし、複数種を
混合して溶解したものでも良いが、アクリル樹脂を溶解
したものが性能上好ましい。水系型としてはアクリル樹
脂エマルジョン等が使用できる。紫外線硬化型としては
アクリル系、アクリル変性ウレタン系、アクリル変性エ
ポキシ系、メルカプト誘導体系、エポキシ樹脂系のもの
等が使用できる。
[作用] 本発明においては、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
し可塑剤20〜70重量部、防滴剤0.5〜5重量部、脂肪族
ジアミンの2つの窒素原子に結合した水素原子のそれぞ
れ1ずつが不飽和脂肪族のアシル基に置換された化合物
0.01〜0.5重量部を混合してなる塩化ビニル系樹脂組成
物からなる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムであるの
で、防滴性に優れることはもとより、優れた防滴性が長
期に亘り維持されるものである。
塩化ビニル系樹脂への防滴剤と脂肪族ジアミンの2つ
の窒素原子に結合した水素原子のそれぞれ1つずつが不
飽和脂肪族のアシル基に置換された化合物の配合割合は
上記した特定の範囲を同時に満たす必要があり、例えば
防滴剤が上記特定の配合割合であっても、脂肪族ジアミ
ンの2つの窒素原子に結合した水素原子のそれぞれ1ず
つが不飽和脂肪族のアシル基に置換された化合物が上記
特定範囲を満たしていない場合は防滴持続性が劣り、好
ましくない。
逆に、脂肪族ジアミンの2つの窒素原子に結合した水
素原子のそれぞれ1つずつが不飽和脂肪族のアシル基に
置換された化合物が上記特定の範囲の配合量であっても
防滴剤が上記特定範囲を満たしていない場合は、防滴性
がブリードしたり、防滴性が劣る等の問題がある。
[実施例] 以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜5,比較例1〜4 第1表に示す配合物をヘンシェルミキサーに仕込み、
10分間撹拌混合した後、175℃に加熱溶融してロール混
練りし、次いでカレンダー装置によって厚さ0.1mmのフ
ィルムを形成した。
各フィルムをパイプハウスの被覆材として、換気がで
きるように天井フィルムとサイドフィルムとを使用し、
足利地区のハウスに昭和63年9月1日に展張し、平成元
年12月28日まで観察した。観察は展張後、2ヶ月、5ヶ
月、8ヶ月、13ヶ月、15ヶ月の5回にわたり、フィルム
内表面への水滴の付着状態(防滴性)、フィルム内表面
付近の霧の発生状況(防霧性)を観察した。また、ベタ
ツキについては、展張後3ヶ月後と6ヶ月後に天井フィ
ルムの端縁部にパイプを取り付けて巻き上げ方式でフィ
ルムを巻き上げ、ベタツキの有無を評価した。結果を第
1表にあわせて示す。
防滴性の判定は次の基準に従って行った。
◎……フィルム内表面に殆ど水滴が見られない。
○……フィルム内表面に水滴が見られる。
△……フィルム内表面に多くの水滴が見られる。
×……フィルム内表面に非常に多くの表面が見られ
る。
防霧性の判定は次の基準に従って行った。
◎……全く霧の発生が見られない。
○……かすかに霧の発生が見られる。
△……かなり多くの霧の発生が見られる。
×……非常に多くの霧の発生が見られる。
ベタツキの判定は次の基準に従って行った。
◎……ベタツキが全く見られない。
○……◎に比べて閉じる時ベタツキによる抵抗があ
る。
△……閉じるときの抵抗が強い。
×……ベタツキにより閉じる時フィルムの一部が取
られて破れる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の農業用塩化ビニル系樹脂
フィルムは、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し可塑剤2
0〜70重量部、防滴剤0.5〜5重量部、脂肪族ジアミンの
2つの窒素原子に結合した水素原子のそれぞれ1つずつ
が不飽和脂肪族のアシル基に置換された化合物0.01〜0.
5重量部を混合してなる塩化ビニル系樹脂組成物からな
る農業用塩化ビニル系樹脂フィルムであるので、防滴性
に優れることはもとより、優れた防滴性能が長期に亘り
維持されるばかりでなく、防霧剤を併用した場合には防
霧性能も長期に亘り維持され、従来のいずれの農業用塩
化ビニル系樹脂フィルムよりも防滴持続性、防霧持続性
に優れることは、実施例及び比較例からも明らかであ
る。
従って、本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを
使用した場合には、太陽光線の透過も良く、しかも、栽
培作物が濡れることがなく、病害の発生もなく、作物の
収穫が高いという効果も有するものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、可塑
    剤20〜70重量部、防滴剤0.5〜5重量部、脂肪族ジアミ
    ンの2つの窒素原子に結合した水素原子のそれぞれ1ず
    つが不飽和脂肪族のアシル基に置換された化合物0.01〜
    0.5重量部を添加してなる塩化ビニル系樹脂組成物から
    なることを特徴とする農業用塩化ビニル系樹脂フィル
    ム。
JP2082157A 1990-03-29 1990-03-29 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム Expired - Fee Related JP3056763B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2082157A JP3056763B2 (ja) 1990-03-29 1990-03-29 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2082157A JP3056763B2 (ja) 1990-03-29 1990-03-29 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03281555A JPH03281555A (ja) 1991-12-12
JP3056763B2 true JP3056763B2 (ja) 2000-06-26

Family

ID=13766601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2082157A Expired - Fee Related JP3056763B2 (ja) 1990-03-29 1990-03-29 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3056763B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7092039B2 (ja) 2017-02-06 2022-06-28 日本ゼオン株式会社 塩化ビニル樹脂組成物、塩化ビニル樹脂成形体および積層体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03281555A (ja) 1991-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3056763B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2779890B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH07103286B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フイルム
JPH05295206A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH051191A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フイルム
JP3376710B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2833447B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2789403B2 (ja) 防曇、防霧持続性に優れた農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPS6253543B2 (ja)
JP3290105B2 (ja) 防曇、防霧持続性に優れた農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP3630868B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP5009458B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH0853559A (ja) 農業用合成樹脂フィルム
JP4334033B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP3587866B2 (ja) 農業用合成樹脂フィルム
JPH051162A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フイルム
JP4018759B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP4220068B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2914887B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2981413B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP4524046B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2000044751A (ja) 塩化ビニル系樹脂製フィルム
JPH08302131A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2024030457A (ja) 農業用フィルム用防曇剤
JPH02175741A (ja) 農業用被覆材

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080414

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees