JPH11116815A - ポリシラザン含有組成物及びシリカ質膜の形成方法 - Google Patents

ポリシラザン含有組成物及びシリカ質膜の形成方法

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JPH11116815A
JPH11116815A JP9285197A JP28519797A JPH11116815A JP H11116815 A JPH11116815 A JP H11116815A JP 9285197 A JP9285197 A JP 9285197A JP 28519797 A JP28519797 A JP 28519797A JP H11116815 A JPH11116815 A JP H11116815A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリシラザンのシリカ転化を高速化するこ
と。 【解決手段】 主として下記一般式(I): 【化1】 (上式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立に水素原
子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ア
リール基、これらの基以外でケイ素に直結する部分が炭
素が炭素である基、アルキルシリル基、アルキルアミノ
基又はアルコキシ基を表すが、但し、R1 とR2 の少な
くとも一方は水素原子である)で表される骨格を含む数
平均分子量100〜50,000のポリシラザン又はそ
の変性物とN−ヘテロ環状化合物とを含むポリシラザン
含有組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリシラザン含有
組成物、特にシリカへの転化速度を高めるために特定の
化合物を含む組成物、及びシリカ質膜の形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】シリカ質膜は、耐熱性、耐磨耗性、耐蝕
性、絶縁性、等に優れた被膜として様々な技術分野で使
用されている。シリカ質膜の形成方法として、従来より
PVD法、CVD法、ゾル−ゲル法、各種塗料による方
法、等が知られているが、近年、これらの方法よりもプ
ロセス面、コスト面、さらには膜質面で有利な方法とし
て、ポリシラザン等の前駆体ポリマーを塗布、焼成する
方法が開発されている。
【0003】ポリシラザンの薄膜を大気中で焼成すると
緻密な高純度シリカ膜が得られるが、その焼成温度とし
ては約400℃以上が必要である。本出願人は、ポリシ
ラザンのシリカ転化に要する加熱温度を低下させるべ
く、後述のような様々な添加剤を含む低温セラミックス
化ポリシラザン組成物を開発した他、特開平9−313
33号公報に記載されているように、アミン類又は/及
び酸類を接触させることによりシリカ転化工程の一層の
低温化、高速化を実現している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平9−313
33号公報によると、アミン類を含むポリシラザンを低
温でシリカへ転化する場合には、相当量の水分をポリシ
ラザンと接触させる必要がある。一般に半導体装置や液
晶装置の絶縁膜、平坦化膜、等にシリカ質膜を用いる場
合には高純度のものが要求されるが、ポリシラザン薄膜
を所望の高純度シリカ質膜に転化するためには、上記公
報記載の方法による場合でもなおも高温高湿度雰囲気
(特に、200℃以上での高湿度環境)を使用する必要
がある。しかしながら、このような高温高湿度は半導体
装置等の特性に悪影響を及ぼすという問題がある。従っ
て、湿度のより低い条件下で、好ましくは乾燥雰囲気中
で、ポリシラザン薄膜を高純度シリカ質膜へ転化できる
ことが望まれる。
【0005】また、ポリシラザンの分子量は数百〜数万
にわたる幅広い分布を有する。このため、ポリシラザン
薄膜を加熱した際に低分子量成分が沸点に達し、蒸気と
なって飛散する。この蒸気は加熱装置の内部に付着し
て、製品や加熱装置の汚染原因となる。さらに、この低
分子量成分の飛散は、ポリシラザンのシリカへの転化収
率(膜収率)を低下させることにもなる。従って、ポリ
シラザン薄膜を加熱した際の低分子量成分の蒸気発生を
最小限に抑え、加熱装置等の汚染を防止すると共にシリ
カ質膜の収率を向上させることも望まれる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、ポリシラザン組成物にN−ヘテロ環状化合
物を添加すると、意外にも大気等の比較的湿度の低い雰
囲気中で、場合によっては乾燥雰囲気中でも、ポリシラ
ザン薄膜がシリカ質膜へ高い膜収率で転化することを見
い出し、本発明に到達した。すなわち、本発明による
と、 (1)主として下記一般式(I):
【0007】
【化3】
【0008】(上式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独
立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基、アリール基、これらの基以外でケイ素に直結す
る部分が炭素が炭素である基、アルキルシリル基、アル
キルアミノ基又はアルコキシ基を表すが、但し、R1
2 の少なくとも一方は水素原子である)で表される骨
格を含む数平均分子量100〜50,000のポリシラ
ザン又はその変性物とN−ヘテロ環状化合物とを含むポ
リシラザン含有組成物;並びに (2)主として下記一般式(I):
【0009】
【化4】
【0010】(上式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独
立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基、アリール基、これらの基以外でケイ素に直結す
る部分が炭素が炭素である基、アルキルシリル基、アル
キルアミノ基又はアルコキシ基を表すが、但し、R1
2 の少なくとも一方は水素原子である)で表される骨
格を含む数平均分子量100〜50,000のポリシラ
ザン又はその変性物とN−ヘテロ環状化合物とを含むポ
リシラザン含有組成物の塗膜を形成し、次いで周囲条件
下で放置又は加熱することを特徴とするシリカ質膜の形
成方法が提供される。
【0011】本発明の好ましい実施態様を以下に列挙す
る。 (3)前記ポリシラザンがペルヒドロポリシラザンであ
る、(1)項に記載のポリシラザン含有組成物。 (4)前記N−ヘテロ環状化合物が芳香族性を示さない
化合物である、(1)項又は(3)項に記載のポリシラ
ザン含有組成物。 (5)前記N−ヘテロ環状化合物が1,3−ジ−4−ピ
ペリジルプロパン、4,4’−トリメチレンビス(1−
メチルピペリジン)、ジアザビシクロ−〔2.2.2〕
オクタン及びシス−2,6−ジメチルピペラジンから成
る群より選ばれた少なくとも一種の化合物である、
(4)項に記載のポリシラザン含有組成物。 (6)前記N−ヘテロ環状化合物がポリシラザン重量に
対して0.1〜10重量%の量で含まれている、(1)
項及び(3)〜(5)項のいずれか一項に記載のポリシ
ラザン含有組成物。
【0012】(7)前記加熱を加湿条件下で行うことを
特徴とする、(2)項に記載の方法。 (8)前記加熱を、相対湿度30%以上において200
℃以下の加熱を施す予備焼成工程と、その後相対湿度3
0%以下において200℃以上の加熱を施す本焼成工程
とに分けて行うことを特徴とする、(2)項に記載の方
法。 (9)前記本焼成工程における相対湿度が20%以下で
ある、(8)項に記載の方法。 (10)前記本焼成工程における相対湿度が10%以下
である、(8)項に記載の方法。 (11)前記本焼成工程における相対湿度が実質的に0
%である、(8)項に記載の方法。 (12)前記予備焼成工程における相対湿度が40%以
上であることを特徴とする、(8)項〜(11)項のい
ずれか一項に記載の方法。
【0013】本発明によると、ポリシラザン組成物にN
−ヘテロ環状化合物を添加することにより、ポリシラザ
ン単独及び従来のポリシラザン組成物(特に、脂肪族ア
ミン類を添加したもの)と比較してシリカ転化速度が著
しく高くなり、相対湿度の低い条件下で、場合によって
は乾燥雰囲気中でも、ポリシラザン薄膜をシリカ質膜へ
転化できるので、半導体装置や液晶装置の絶縁膜、平坦
化膜、等としてポリシラザン由来のシリカ質膜を適用す
る場合に、装置特性に悪影響を及ぼす恐れのある高温高
湿度雰囲気を回避することができる。また、シリカ転化
速度の高速化により、ポリシラザンの低分子量成分が加
熱時に沸点に達して蒸発する前に高分子量化する割合が
増加するため、ポリシラザン薄膜を加熱した際の低分子
量成分の蒸気発生が減少し、加熱装置等の汚染が防止さ
れると共に、蒸気飛散量が減少するためにシリカ質膜の
収率が向上する。
【0014】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明で用いるポリシラザンは、分子内に少なくともSi
−H結合又はN−H結合を有するポリシラザンであれば
よく、ポリシラザン単独は勿論のこと、ポリシラザンと
他のポリマーとの共重合体やポリシラザンと他の化合物
との混合物でも利用できる。用いるポリシラザンには、
鎖状、環状又は架橋構造を有するもの、あるいは分子内
にこれら複数の構造を同時に有するものがあり、これら
単独でもあるいは混合物でも利用できる。
【0015】用いるポリシラザンの代表例としては下記
のようなものがあるが、これらに限定されるものではな
い。得られる膜の硬度や緻密性の点からはペルヒドロポ
リシラザンが好ましく、可撓性の点ではオルガノポリシ
ラザンが好ましい。これらポリシラザンの選択は、当業
者であれば用途に合わせて適宜行うことができる。上記
一般式(I)でR1 、R2 及びR3 に水素原子を有する
ものは、ペルヒドロポリシラザンであり、その製造法
は、例えば特公昭63−16325号公報、D. Seyfert
h らCommunication of Am. Cer. Soc., C-13, January
1983. に報告されている。これらの方法で得られるもの
は、種々の構造を有するポリマーの混合物であるが、基
本的には分子内に鎖状部分と環状部分を含み、
【0016】
【化5】
【0017】の化学式で表わすことができる。ペルヒド
ロポリシラザンの構造の一例を以下に示す。
【0018】
【化6】
【0019】一般式(I)でR1 及びR2 に水素原子、
3 にメチル基を有するポリシラザンの製造方法は、D.
Seyferth らPolym. Prepr., Am. Chem. Soc., Div. Po
lym.Chem., 25, 10(1984)に報告されている。この方
法により得られるポリシラザンは、繰り返し単位が−
(SiH2 NCH3 )−の鎖状ポリマーと環状ポリマー
であり、いずれも架橋構造をもたない。一般式(I)で
1 及びR3 に水素原子、R2 に有機基を有するポリオ
ルガノ(ヒドロ)シラザンの製造法は、D. Seyferth ら
Polym. Prepr., Am. Chem. Soc., Div. Polym. Chem.,
25, 10(1984)、特開昭61−89230号公報、同6
2−156135号公報に報告されている。これらの方
法により得られるポリシラザンには、−(R2 SiHN
H)−を繰り返し単位として、主として重合度が3〜5
の環状構造を有するものや(R3 SiHNH)X 〔(R
2 SiH)1.5 N〕1-X (0.4<x<1)の化学式で
示される分子内に鎖状構造と環状構造を同時に有するも
のがある。
【0020】一般式(I)でR1 に水素原子、R2 及び
3 に有機基を有するポリシラザン、またR1 及びR2
に有機基、R3 に水素原子を有するものは、−(R1
2 SiNR3 )−を繰り返し単位として、主に重合度が
3〜5の環状構造を有している。用いるポリシラザン
は、上記一般式(I)で表わされる単位からなる主骨格
を有するが、一般式(I)で表わされる単位は、上記に
も明らかなように環状化することがあり、その場合には
その環状部分が末端基となり、このような環状化がされ
ない場合には、主骨格の末端はR1 、R2 、R3 と同様
の基又は水素であることができる。
【0021】ポリオルガノ(ヒドロ)シラザンの中に
は、D. Seyferth らCommunication ofAm. Cer. Soc., C
-132, July 1984. が報告されている様な分子内に架橋
構造を有するものもある。一例を下記に示す。
【0022】
【化7】
【0023】また、特開昭49−69717号公報に報
告されている様なR1 SiX3 (X:ハロゲン)のアン
モニア分解によって得られる架橋構造を有するポリシラ
ザン(R1 Si(NH)X )、あるいはR1 SiX3
びR2 2SiX2 の共アンモニア分解によって得られる下
記の構造を有するポリシラザンも出発材料として用いる
ことができる。
【0024】
【化8】
【0025】また、ポリシラザン変性物として、例えば
下記の構造(式中、側鎖の金属原子であるMは架橋をな
していてもよい)のように金属原子を含むポリメタロシ
ラザンも出発材料として用いることができる。
【0026】
【化9】
【0027】その他、特開昭62−195024号公報
に報告されているような繰り返し単位が〔(SiH2
n (NH)m 〕及び〔(SiH2 r O〕(これら式
中、n、m、rはそれぞれ1、2又は3である)で表さ
れるポリシロキサザン、特開平2−84437号公報に
報告されているようなポリシラザンにボロン化合物を反
応させて製造する耐熱性に優れたポリボロシラザン、特
開昭63−81122号、同63−191832号、特
開平2−77427号公報に報告されているようなポリ
シラザンとメタルアルコキシドとを反応させて製造する
ポリメタロシラザン、特開平1−138108号、同1
−138107号、同1−203429号、同1−20
3430号、同4−63833号、同3−320167
号公報に報告されているような分子量を増加させたり
(上記公報の前4者)、耐加水分解性を向上させた(後
2者)、無機シラザン高重合体や改質ポリシラザン、特
開平2−175726号、同5−86200号、同5−
331293号、同3−31326号公報に報告されて
いるようなポリシラザンに有機成分を導入した厚膜化に
有利な共重合ポリシラザン、等も同様に使用できる。
【0028】本発明では、さらに以下のような低温セラ
ミックス化ポリシラザンを使用することができる。例え
ば、本願出願人による特開平5−238827号公報に
記載されているケイ素アルコキシド付加ポリシラザンが
挙げられる。この変性ポリシラザンは、前記一般式
(I)で表されるポリシラザンと、下記一般式(II): Si(OR4 4 (II) (式中、R4 は、同一でも異なっていてもよく、水素原
子、炭素原子数1〜20個を有するアルキル基またはア
リール基を表し、少なくとも1個のR4 は上記アルキル
基またはアリール基である)で表されるケイ素アルコキ
シドを加熱反応させて得られる、アルコキシド由来ケイ
素/ポリシラザン由来ケイ素原子比が0.001〜3の
範囲内かつ数平均分子量が約200〜50万のケイ素ア
ルコキシド付加ポリシラザンである。上記R4 は、炭素
原子数1〜10個を有するアルキル基がより好ましく、
また炭素原子数1〜4個を有するアルキル基が最も好ま
しい。また、アルコキシド由来ケイ素/ポリシラザン由
来ケイ素原子比は0.05〜2.5の範囲内にあること
が好ましい。ケイ素アルコキシド付加ポリシラザンの調
製については上記特開平5−238827号公報を参照
されたい。
【0029】低温セラミックス化ポリシラザンの別の例
として、本出願人による特開平6−122852号公報
に記載されているグリシドール付加ポリシラザンが挙げ
られる。この変性ポリシラザンは、前記一般式(I)で
表されるポリシラザンとグリシドールを反応させて得ら
れる、グリシドール/ポリシラザン重量比が0.001
〜2の範囲内かつ数平均分子量が約200〜50万のグ
リシドール付加ポリシラザンである。グリシドール/ポ
リシラザン重量比は0.01〜1であることが好まし
く、さらには0.05〜0.5であることがより好まし
い。グリシドール付加ポリシラザンの調製については上
記特開平6−122852号公報を参照されたい。
【0030】低温セラミックス化ポリシラザンの別の例
として、本願出願人による特開平6−240208号公
報に記載されているアルコール付加ポリシラザンが挙げ
られる。この変性ポリシラザンは、前記一般式(I)で
表されるポリシラザンとアルコールを反応させて得られ
る、アルコール/ポリシラザン重量比が0.001〜2
の範囲内かつ数平均分子量が約100〜50万のアルコ
ール付加ポリシラザンである。上記アルコールは、沸点
110℃以上のアルコール、例えばブタノール、ヘキサ
ノール、オクタノール、ノナノール、メトキシエタノー
ル、エトキシエタノール、フルフリルアルコールである
ことが好ましい。また、アルコール/ポリシラザン重量
比は0.01〜1であることが好ましく、さらには0.
05〜0.5であることがより好ましい。アルコール付
加ポリシラザンの調製については上記特開平6−240
208号公報を参照されたい。
【0031】低温セラミックス化ポリシラザンのまた別
の例として、本願出願人による特開平6−299118
号公報に記載されている金属カルボン酸塩付加ポリシラ
ザンが挙げられる。この変性ポリシラザンは、前記一般
式(I)で表されるポリシラザンと、ニッケル、チタ
ン、白金、ロジウム、コバルト、鉄、ルテニウム、オス
ミウム、パラジウム、イリジウム、アルミニウムの群か
ら選択される少なくとも1種の金属を含む金属カルボン
酸塩を反応させて得られる、金属カルボン酸塩/ポリシ
ラザン重量比が0.000001〜2の範囲内かつ数平
均分子量が約200〜50万の金属カルボン酸塩付加ポ
リシラザンである。上記金属カルボン酸塩は、式(RC
OO)n M〔式中、Rは炭素原子数1〜22個の脂肪族
基又は脂環式基であり、Mは上記金属群から選択される
少なくとも1種の金属を表し、そしてnは金属Mの原子
価である〕で表される化合物である。上記金属カルボン
酸塩は無水物であっても水和物であってもよい。また、
金属カルボン酸塩/ポリシラザン重量比は好ましくは
0.001〜1、より好ましくは0.01〜0.5であ
る。金属カルボン酸塩付加ポリシラザンの調製について
は上記特開平6−299118号公報を参照されたい。
【0032】低温セラミックス化ポリシラザンのさらに
別の例として、本願出願人による特開平6−30632
9号公報に記載されているアセチルアセトナト錯体付加
ポリシラザンが挙げられる。この変性ポリシラザンは、
前記一般式(I)で表されるポリシラザンと、金属とし
てニッケル、白金、パラジウム又はアルミニウムを含む
アセチルアセトナト錯体を反応させて得られる、アセチ
ルアセトナト錯体/ポリシラザン重量比が0.0000
01〜2の範囲内かつ数平均分子量が約200〜50万
のアセチルアセトナト錯体付加ポリシラザンである。上
記の金属を含むアセチルアセトナト錯体は、アセチルア
セトン(2,4−ペンタジオン)から酸解離により生じ
た陰イオンacac- が金属原子に配位した錯体であ
り、一般に式(CH3 COCHCOCH3 n M〔式
中、Mはn価の金属を表す〕で表される。アセチルアセ
トナト錯体/ポリシラザン重量比は、好ましくは0.0
01〜1、より好ましくは0.01〜0.5である。ア
セチルアセトナト錯体付加ポリシラザンの調製について
は上記特開平6−306329号公報を参照されたい。
【0033】その他の低温セラミックス化ポリシラザン
の例として、本願出願人による特開平7−196986
号公報に記載されている金属微粒子添加ポリシラザンが
挙げられる。この変性ポリシラザンは、前記一般式
(I)で表されるポリシラザンを主成分とするコーティ
ング溶液に、Au、Ag、Pd、Niなどの金属の微粒
子を添加して得られる変性ポリシラザンである。好まし
い金属はAgである。金属微粒子の粒径は0.5μmよ
り小さいことが好ましく、0.1μm以下がより好まし
く、さらには0.05μmより小さいことが好ましい。
特に、粒径0.005〜0.01μmの独立分散超微粒
子を高沸点アルコールに分散させたものが好ましい。金
属微粒子の添加量は、ポリシラザン100重量部に対し
て0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量
部である。金属微粒子添加ポリシラザンの調製について
は上記特開平7−196986号公報を参照されたい。
【0034】上述のように、本発明によるポリシラザン
含有組成物はN−ヘテロ環状化合物を含む。本発明によ
るN−ヘテロ環状化合物は、ポリシラザンのSi−N結
合がシリカのSi−O結合へ転化する反応を促進する触
媒作用を有するものである。N−ヘテロ環状化合物と
は、環を構成するヘテロ原子として窒素原子を少なくと
も1個含有する複素環式化合物を意味し、これらの化合
物は一般に上記触媒作用を有する。しかしながら、上記
触媒作用を増強するためは芳香族性を示さないN−ヘテ
ロ環状化合物を使用することが好ましい。芳香族性を示
さないN−ヘテロ環状化合物は、窒素原子上の孤立電子
対の電子密度が高く、このことが上記触媒作用の一層の
増強に寄与すると考えられる。また、N−ヘテロ環状化
合物の孤立電子対は立体化学的に外方に向いているた
め、転化反応に際して脂肪族アミン類よりもポリシラザ
ンのSi原子に近づきやすいことも上記触媒作用の増強
に寄与しているものと考えられる。
【0035】本発明において有用なN−ヘテロ環状化合
物の具体例として、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジ
ン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピロ
リン、ピラジン、インドール、イミダゾール、トリアジ
ン、等の他、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン、7−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、等
の複素架橋環系化合物や、1,3−ジ−4−ピペリジル
プロパン、4,4’−トリメチレンビス(1−メチルピ
ペリジン)、2,2−ジピリジルアミン、等の環集合複
素環系化合物が挙げられる。本発明において特に好まし
いN−ヘテロ環状化合物として、1,3−ジ−4−ピペ
リジルプロパン、4,4’−トリメチレンビス(1−メ
チルピペリジン)、ジアザビシクロ−〔2.2.2〕オ
クタン及びシス−2,6−ジメチルピペラジンが挙げら
れる。
【0036】本発明によるポリシラザン含有組成物は、
上記N−ヘテロ環状化合物を、その種類及び用途に応
じ、ポリシラザン重量に対して0.01〜50重量%の
量で含有する。一般に、N−ヘテロ環状化合物の含有量
の増加に伴いシリカ転化促進効果は増大するが、同時に
転化後のシリカ質膜の密度が低下したり、ポリシラザン
の安定性が低下して組成物の取扱い性が悪くなるなどの
不利な点も目立ってくるので、組成物の目的により必然
的にN−ヘテロ環状化合物の含有量の上限は定められ
る。N−ヘテロ環状化合物はポリシラザン重量に対して
0.1〜10重量%の量で含まれることが好ましい。
【0037】本発明によるポリシラザン含有組成物の調
製は、ポリシラザンにN−ヘテロ環状化合物を添加して
もよいし、反対にN−ヘテロ環状化合物にポリシラザン
を添加してもよい。両者を均一に混合することが好まし
く、そのためにはポリシラザンとN−ヘテロ環状化合物
を十分に攪拌しながら混合することや、それぞれを後述
の溶剤に溶かして希釈してから混合することが望まし
い。特に、混合に際してN−ヘテロ環状化合物が固体で
ある場合には、これを溶剤に溶かしてから混合すること
が好ましい。混合時の温度や圧力に特に制限はなく、温
度については一般に0〜200℃の範囲で、圧力につい
ては一般に0〜9.8×105 Pa(0〜10kg/c
2)(ゲージ圧)の範囲で混合すればよい。
【0038】また、混合時の雰囲気としては、一般には
大気中等の周囲雰囲気とすることができるが、特に溶剤
を使用しない場合等、ポリシラザンの使用前の高分子量
化を避けるために乾燥した不活性雰囲気(例えば、乾燥
窒素雰囲気)を採用することが好ましい。
【0039】溶剤を使用する場合には、ベンゼン、トル
エン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、
トリメチルベンゼン、トリエチルベンゼン、等の芳香族
化合物;シクロヘキサン;シクロヘキセン;デカヒドロ
ナフタレン;ジペンテン;n−ペンタン、i−ペンタ
ン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、n−ヘプタン、i−
ヘプタン、n−オクタン、i−オクタン、n−ノナン、
i−ノナン、n−デカン、i−デカン、等の飽和炭化水
素化合物;エチルシクロヘキサン;メチルシクロヘキサ
ン;p−メンタン;ジプロピルエーテル、ジブチルエー
テル、等のエーテル類;メチルイソブチルケトン(MI
BK)等のケトン類、等を使用することが好ましい。こ
れらの溶剤を使用する場合、ポリシラザンの溶解度や溶
剤の蒸発速度を調節するために、2種類以上の溶剤を混
合してもよい。また、ポリカーボネート等、基材によっ
ては特定の溶剤に侵されるものもあるので、その場合は
基材に悪影響を与えない溶剤を適宜選択することができ
る。
【0040】溶剤の使用量(割合)は採用するコーティ
ング方法により作業性がよくなるように選択され、また
用いるポリシラザンの平均分子量、分子量分布、その構
造によって異なるので、適宜、自由に混合することがで
きる。しかしながら、ポリシラザンの安定性や製造効率
を考慮し、ポリシラザン濃度は0.1〜50重量%、よ
り好適には1〜10重量%とすることが好ましい。
【0041】また、本発明によるポリシラザン含有組成
物に、必要に応じて適当な充填剤及び/又は増量剤を加
えることができる。充填剤の例としてはシリカ、アルミ
ナ、ジルコニア、マイカを始めとする酸化物系無機物あ
るいは炭化珪素、窒化珪素等の非酸化物系無機物の微粉
等が挙げられる。また用途によってはアルミニウム、亜
鉛、銅等の金属粉末の添加も可能である。これら充填剤
は、針状(ウィスカーを含む。)、粒状、鱗片状等種々
の形状のものを単独又は2種以上混合して用いることが
できる。又、これら充填剤の粒子の大きさは1回に適用
可能な膜厚よりも小さいことが望ましい。また充填剤の
添加量はポリシラザン1重量部に対し、0.05重量部
〜10重量部の範囲であり、特に好ましい添加量は0.
2重量部〜3重量部の範囲てある。ポリシラザン含有組
成物には、必要に応じて各種顔料、レベリング剤、消泡
剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、分散剤、表
面改質剤、可塑剤、乾燥促進剤、流れ止め剤を加えても
よい。
【0042】本発明によると、上記のようなポリシラザ
ン又はその変性物とN−ヘテロ環状化合物とを含むポリ
シラザン含有組成物の塗膜を形成し、次いで周囲条件下
で放置又は加熱することを特徴とするシリカ質膜の形成
方法も提供される。
【0043】本発明によるポリシラザン含有組成物は、
大気中、100℃程度の温度では5分以上で、また室温
付近(25℃程度)でも30分以上でシリカへ転化し得
る。従って、本発明によるポリシラザン含有組成物の塗
膜は、金属材料、無機材料、等の耐熱材料はもとより、
ガラス、プラスチック、木材、紙、等の耐熱性の低い材
料を基材(基板)としても、効率よく形成することがで
きる。とりわけ、本発明によるポリシラザン含有組成物
は、シリカ転化に際して高温高湿度(特に、200℃以
上の加湿雰囲気)を必要とはしないため、半導体や液晶
などの電子デバイスの絶縁膜や平坦化膜として適用した
場合に、シリカ転化時にデバイス特性が高温の水蒸気で
損なわれる恐れがなく、特に有利である。
【0044】ポリシラザン含有組成物の適用手段として
は、一般的な塗布方法、即ち、浸漬、ロール塗り、バー
塗り、刷毛塗り、スプレー塗り、フロー塗り、スピンコ
ート、等の方法を採用することができる。また、塗布前
に基材をヤスリがけ、脱脂、各種ブラスト等で表面処理
しておくと、塗膜の付着性が向上する。塗膜は必要に応
じて1回又は2回以上繰り返して塗布することにより所
望の膜厚とすることができる。所望の膜厚は用途により
異なるが、例えば、半導体層間絶縁膜では0.1〜3μ
m、液晶カラーフィルターの保護膜では0.05〜3μ
m、プラスチックフィルムのガスバリアコーティングで
は0.05〜3μm、等が目安となる。
【0045】塗布後、必要に応じて塗膜を乾燥して溶剤
を除去した後、一般に周囲条件下で放置するか又は加熱
することによりシリカ質膜を形成させることができる。
周囲条件下で放置する場合、一般に1〜14日、好適に
は3〜10日の放置期間でポリシラザンは十分にシリカ
へ転化する。加熱する場合、加熱温度は基材の耐熱温度
を考慮して任意に決めることができるが、一般には室温
以上、好適には150℃以上の加熱温度でシリカへの転
化速度が促進される。加熱手段に特に制限はなく、一般
にセラミックスの焼成に用いられるものであれば十分で
ある。例えば、ホットプレート、焼成炉、等が挙げられ
る。
【0046】本発明によるポリシラザン含有組成物は、
従来のシリカ転化条件に相当する、周囲条件よりも相対
湿度が高い条件下で放置又は加熱した場合にも、従来よ
りも一層高いシリカ転化速度が達成される。従って、本
発明によるポリシラザン含有組成物を高湿度条件下でシ
リカ転化させることにより、従来よりも低温で、効率よ
く、しかも低分子量成分の蒸発によるデメリットもな
く、シリカ質膜を得ることができる。例えば、相対湿度
が70%以上、好ましくは75%以上、より好ましくは
80%以上となるように加湿を行うことで、従来よりも
一層高いシリカ転化速度が得られる。すなわち、本発明
のポリシラザン組成物は、そのシリカへの転化速度が高
いため、製膜後、焼成してシリカ質膜とする場合に、そ
の低分子量成分の高分子量化が迅速に進み、焼成時にポ
リシラザン蒸気の発生を伴わない。これにより、得られ
るシリカ薄膜の収率が高くなる。また、ポリシラザン蒸
気の発生がないことから、これが原因となる各種の不都
合を回避することができる。
【0047】本発明により半導体装置等の電子デバイス
向けの特に緻密で高純度のシリカ質膜を得る場合には、
このような装置は一般に200℃以上の高温において高
湿度雰囲気に晒されると装置特性が損なわれる恐れがあ
るため、加熱を、相対湿度30%以上において200℃
以下の加熱を施す予備焼成工程と、その後相対湿度30
%以下において200℃以上の加熱を施す本焼成工程と
に分けて行うことが好ましい。このようにすると、装置
特性が損なわれない200℃以下の予備焼成時に転化さ
れたシリカが、相対湿度の低い本焼成時に緻密化される
ので、全体として装置が高温高湿度に晒されて装置特性
が損なわれることがなく、絶縁膜等として優れた緻密な
高純度のシリカ質膜を得ることができる。
【0048】本発明による本焼成工程における相対湿度
は、予備焼成を十分に施すことにより低くすることがで
き、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下
にすることができる。また、本焼成工程における相対湿
度を実質的に0%とすることも可能である。尚、予備焼
成時には、ポリシラザンの窒素を酸素へ転化するための
酸素供給源として、少なくとも大気中に含まれる程度の
相対湿度が必要である。具体的には、予備焼成時の相対
湿度は少なくとも30%、好ましくは40%以上とす
る。また、大気中以上の湿度が望まれる場合には、加湿
を施すことができ、例えば、200℃以下の加熱を行
い、相対湿度が70%以上となるように加湿を行う条
件、好ましくは150℃以下の加熱を行い、相対湿度が
75%以上となるように加湿を行う条件、より好ましく
は100℃以下の加熱を行い、相対湿度が80%以上と
なるように加湿を行う条件により、予備焼成時のシリカ
転化を促進することができる。
【0049】
〔ペルヒドロポリシラザンの合成〕
内容積2Lの四つ口フラスコにガス吹き込み管、メカニ
カルスターラー、ジュワーコンデンサーを装着した。反
応器内部を乾燥窒素で置換した後、四つ口フラスコに乾
燥ピリジン1500mLを入れ、これを氷冷した。次に
ジクロロシラン100gを加えると白色固体状のアダク
ト(SiH2 Cl2 ・2C5 5 N)が生成した。反応
混合物を氷冷し、攪拌しながらアンモニア70gを吹き
込んだ。引き続き乾燥窒素を液層に30分間吹き込み、
余剰のアンモニアを除去した。
【0050】得られた生成物をブッフナーロートを用い
て乾燥窒素雰囲気下で減圧濾過し、濾液1200mLを
得た。エバポレーターを用いてピリジンを留去したとこ
ろ、40gのペルヒドロポリシラザンを得た。得られた
ペルヒドロポリシラザンの数平均分子量をGPC(展開
液:CDCl 3 )により測定したところ、ポリスチレン
換算で800であった。IR(赤外吸収)スペクトル
は、波数(cm-1)3350及び1200付近のN−H
に基づく吸収:2170のSi−Hに基づく吸収:10
20〜820のSi−N−Siに基づく吸収を示した。
IRスペクトルを図1に示す。
【0051】実施例1(DPP 5%添加) 容量300mLのガラス製ビーカーに、上記参考例で合
成したペルヒドロポリシラザン20gとジブチルエーテ
ル50gを導入し、ポリシラザン溶液を調製した。次
に、1,3−ジ−4−ピペリジルプロパン(DPP)
1.0gをジブチルエーテル30gに混合してよく攪拌
した。この混合物を上記のポリシラザン溶液にスターラ
ーでよく攪拌しながら、ゆっくり約5分かけて滴下し
た。
【0052】得られたポリシラザンの数平均分子量を、
ポリスチレンを基準とするGPC法により測定したとこ
ろ、860であった。IRスペクトルは、ポリシラザン
の吸収、すなわち波数(cm-1)3370及び1180
のN−Hに基づく吸収:2170及び840のSi−H
に基づく吸収:1060〜800のSi−N−Siに基
づく吸収に加えて、波数(cm-1)2800〜3100
のC−Hに基づく吸収が観測された。IRスペクトルを
図2に示す。
【0053】実施例2(DPP 1%添加) 容量300mLのガラス製ビーカーに、上記参考例で合
成したペルヒドロポリシラザン20gとジブチルエーテ
ル50gを導入し、ポリシラザン溶液を調製した。次
に、0.2gのDPPをジブチルエーテル30gに混合
してよく攪拌した。この混合物を上記のポリシラザン溶
液にスターラーでよく攪拌しながら、ゆっくり約5分か
けて滴下した。
【0054】得られたポリシラザンの数平均分子量を、
ポリスチレンを基準とするGPC法により測定したとこ
ろ、810であった。IRスペクトルは、ポリシラザン
の吸収、すなわち波数(cm-1)3370及び1180
のN−Hに基づく吸収:2170及び830のSi−H
に基づく吸収:1060〜800のSi−N−Siに基
づく吸収が観測された。IRスペクトルを図3に示す。
【0055】実施例3〔4,4’−トリメチレンビス
(1−メチルピペリジン) 5%添加〕 容量300mLのガラス製ビーカーに、上記参考例で合
成したペルヒドロポリシラザン20gとジブチルエーテ
ル50gを導入し、ポリシラザン溶液を調製した。次
に、4,4’−トリメチレンビス(1−メチルピペリジ
ン)1.0gをジブチルエーテル30gに混合してよく
攪拌した。この混合物を上記のポリシラザン溶液にスタ
ーラーでよく攪拌しながら、ゆっくり約5分かけて滴下
した。
【0056】得られたポリシラザンの数平均分子量を、
ポリスチレンを基準とするGPC法により測定したとこ
ろ、890であった。IRスペクトルは、ポリシラザン
の吸収、すなわち波数(cm-1)3370及び1180
のN−Hに基づく吸収:2160及び830のSi−H
に基づく吸収:1060〜800のSi−N−Siに基
づく吸収に加えて、波数(cm-1)2700〜3100
のC−Hに基づく吸収が観測された。IRスペクトルを
図4に示す。
【0057】実施例4〔ジアザビシクロ−〔2.2.
2〕オクタン 5%添加〕 容量300mLのガラス製ビーカーに、上記参考例で合
成したペルヒドロポリシラザン20gとジブチルエーテ
ル50gを導入し、ポリシラザン溶液を調製した。次
に、ジアザビシクロ−〔2.2.2〕オクタン1.0g
をジブチルエーテル30gに混合してよく攪拌した。こ
の混合物を上記のポリシラザン溶液にスターラーでよく
攪拌しながら、ゆっくり約5分かけて滴下した。
【0058】得られたポリシラザンの数平均分子量を、
ポリスチレンを基準とするGPC法により測定したとこ
ろ、950であった。IRスペクトルは、ポリシラザン
の吸収、すなわち波数(cm-1)3370及び1180
のN−Hに基づく吸収:2170及び830のSi−H
に基づく吸収:1060〜800のSi−N−Siに基
づく吸収に加えて、波数(cm-1)2800〜3000
のC−Hに基づく吸収が観測された。IRスペクトルを
図5に示す。
【0059】実施例5〔cis−2,6−ジメチルピペ
ラジン 5%添加〕 容量300mLのガラス製ビーカーに、上記参考例で合
成したペルヒドロポリシラザン20gとジブチルエーテ
ル50gを導入し、ポリシラザン溶液を調製した。次
に、cis−2,6−ジメチルピペラジン1.0gをジ
ブチルエーテル30gに混合してよく攪拌した。この混
合物を上記のポリシラザン溶液にスターラーでよく攪拌
しながら、ゆっくり約5分かけて滴下した。
【0060】得られたポリシラザンの数平均分子量を、
ポリスチレンを基準とするGPC法により測定したとこ
ろ、950であった。IRスペクトルは、ポリシラザン
の吸収、すなわち波数(cm-1)3370及び1180
のN−Hに基づく吸収:2170及び830のSi−H
に基づく吸収:1060〜800のSi−N−Siに基
づく吸収が観測された。IRスペクトルを図6に示す。
【0061】比較例〔トリペンチルアミン 5%添加〕 容量300mLのガラス製ビーカーに、上記参考例で合
成したペルヒドロポリシラザン20gとジブチルエーテ
ル50gを導入し、ポリシラザン溶液を調製した。次
に、トリペンチルアミン1.0gをジブチルエーテル3
0gに混合してよく攪拌した。この混合物を上記のポリ
シラザン溶液にスターラーでよく攪拌しながら、ゆっく
り約5分かけて滴下した。
【0062】得られたポリシラザンの数平均分子量を、
ポリスチレンを基準とするGPC法により測定したとこ
ろ、860であった。IRスペクトルは、ポリシラザン
の吸収、すなわち波数(cm-1)3360及び1180
のN−Hに基づく吸収:2170及び840のSi−H
に基づく吸収:1060〜800のSi−N−Siに基
づく吸収に加えて、波数(cm-1)2800〜3000
のC−Hに基づく吸収が観測された。IRスペクトルを
図13に示す。
【0063】シリカ転化及びシリカ質膜物性 参考例のペルヒドロポリシラザン及び実施例1〜5で得
られた本発明のポリシラザン含有組成物を、以下の方法
でシリカ質膜に転化し、その膜物性を調べた。 製膜・シリカ転化 ペルヒドロポリシラザン及び本発明のポリシラザン含有
組成物をそれぞれジブチルエーテルに溶解させて20%
の溶液を調製した。この溶液を直径10.16cm(4
インチ)、厚さ0.5mmのシリコンウェハー上にスピ
ンコーターにより塗布した(2000rpm、20
秒)。得られた塗膜を以下の3種類の条件でシリカ転化
した。 (1)90℃、相対湿度80%の恒温恒湿器中で10分
保持。 (2)大気雰囲気(相対湿度40%)中200℃のホッ
トプレートで3分保持後、乾燥空気雰囲気(相対湿度0
%)中400℃で焼成。 (3)大気雰囲気(25℃、相対湿度40%)中で3日
間放置。
【0064】シリカ転化率 シリカ転化率はIRスペクトルより定性的に決定した。
その結果を、◎:実質的に完全転化、○:ほぼ完全転
化、×:不完全転化として表記した。
【0065】膜密度 直径10.16cm(4インチ)、厚さ0.5mmのシ
リコンウェハーの重量を電子天秤で測定した。該ウェハ
ーにポリシラザン溶液又は本発明によるポリシラザン含
有組成物の塗膜を上記スピンコート法で製作した後、シ
リカ転化し、再びシリカ質膜付きのウェハーを電子天秤
で秤量した。膜重量は、製膜前後の重量差とした。膜厚
は、触針式膜厚測定器(Sloan社製 Dektak IIA)を用いて
測定した。膜密度は下式により算出した。 膜密度(g/cm3 )=膜重量(g)/膜厚(μm)/
0.008
【0066】エッチングレート(緻密性) シリカ転化後の膜付きシリコンウェハーを5%のバッフ
ァードフッ酸に浸漬し、膜が除去されるまでに要した時
間を測定する。触針式膜厚測定器を用いて測定した膜厚
と除去に要した時間から、1分当たりの腐食速度(Å/
分)を得た。
【0067】発煙 上記のシリカ転化条件(2)において、200℃のホッ
トプレートに載せた直後に発煙の有無を目視観察した。
上記の各種膜物性データを以下の表にまとめて記載す
る。
【0068】
【表1】
【0069】表1より、本発明によりN−ヘテロ環状化
合物を含むポリシラザン組成物(実施例1〜5)は、上
記(1)〜(3)のいずれの条件でも実質的に完全にシ
リカへ転化したが、N−ヘテロ環状化合物を含まないポ
リシラザン組成物(参考例)は上記条件では不完全転化
に終わったことがわかる。また、本発明によりN−ヘテ
ロ環状化合物を含むポリシラザン組成物(実施例1〜
5)は、脂肪族アミン類のトリペンチルアミンを含むポ
リシラザン組成物(比較例)と比べ、シリカ転化率、膜
密度、緻密性のいずれにおいても優れていることがわか
る。さらに、表1より、本発明によるN−ヘテロ環状化
合物を含むポリシラザン組成物は各種転化条件でシリカ
質膜へと転化するので、被塗被材の種類や所期の用途に
応じて様々な使用方法が考えられることがわかる。ま
た、シリカ転化条件(2)における発煙試験の結果よ
り、本発明によるN−ヘテロ環状化合物を含むポリシラ
ザン組成物では、加熱時にポリシラザンの低分子量成分
が蒸気となって飛散することがないことがわかる。
【0070】実施例6 参考例で合成したペルヒドロポリシラザンをm−キシレ
ンに溶解して濃度12重量%のポリシラザン溶液を調製
した。この溶液に攪拌しながら4,4’−トリメチレン
ビス(1−メチルピペリジン)を3重量%になるように
室温で徐々に添加した。この溶液を、厚さ75μm、幅
60cm、総延長300mのポリエチレンテレフタレー
ト(PET)フィルム基材を5m/分で搬送しながらグ
ラビア(リバース)コート法(ロール#80)で片面に
塗布し、続いて溶剤乾燥ゾーン(80℃、内部搬送距離
10m)を上記搬送速度で通過させることにより、ポリ
シラザン塗膜を乾燥した(滞留時間2分)。乾燥ゾーン
を通過したポリシラザン塗布フィルムを、温度95℃、
相対湿度80%RHに維持された内部搬送距離10mの
加湿炉内を上記搬送速度で搬送することによって、ポリ
シラザン塗膜を10分間水蒸気雰囲気に暴露した。
【0071】膜特性の評価 実施例6で得られたセラミック被膜は、IR分光法にお
けるSi−H振動(N−H振動)ピークの消失と、Si
−O振動ピークの出現により、すべて実質的にシリカへ
転化したことを確認した。また、このセラミック被膜の
膜厚は、分光法により可視領域のスペクトル中の干渉を
生じたピークを用いて計算したところ、すべて0.6μ
mであることがわかった。
【0072】このセラミック被膜の特性を以下の項目に
ついて評価した。参考までに、用いたプラスチックフィ
ルム基材自体の特性についても(5)密着性を除いて測
定した。 (1)酸素透過率(単位:cc/m2 /24時間/at
m) モコン製測定器を用いて25℃、65%RHで測定し
た。 (2)水蒸気透過率(単位:g/m2 /24時間) モコン製測定器を用いて40℃で測定した。 (3)光透過率 ヘイズメーターを用いて可視光平均透過率を測定した。 (4)耐擦傷性 スチールウール#000番、荷重250g、100回転
(60rpm)の条件で試験し、目視で傷の数を観察
し、A〜Eの等級付けをした。評価A:傷なし、評価
B:傷2本以下、評価C:傷3〜5本、評価D:傷6〜
10本、評価E:傷11本以上。 (5)密着性 碁盤目テープ剥離試験で評価した。
【0073】表2 フィルム基材 シリカ質膜付きフィルム 酸素透過率 25 1.5 水蒸気透過率 12 1.9 光透過率 88 91 耐擦傷性 E B 密着性 100/100
【0074】表2より、本発明のポリシラザン組成物を
用いて透明フィルム基材に優れたガスバリヤ性を付与で
きることがわかる。
【0075】
【発明の効果】本発明によると、ポリシラザン組成物に
N−ヘテロ環状化合物を添加することにより、ポリシラ
ザン単独及び従来のポリシラザン組成物と比較してシリ
カ転化速度が著しく高くなり、相対湿度の低い周囲条件
下で、場合によっては乾燥雰囲気中でも、ポリシラザン
薄膜をシリカ質膜へ転化できるので、半導体装置や液晶
装置の絶縁膜、平坦化膜、等としてポリシラザン由来の
シリカ質膜を適用する場合に、装置特性に悪影響を及ぼ
す恐れのある高温高湿度雰囲気を回避することができ
る。また、シリカ転化速度の高速化により、ポリシラザ
ンの低分子量成分が加熱時に沸点に達して蒸発する前に
高分子量化する割合が増加するため、ポリシラザン薄膜
を加熱した際の低分子量成分の蒸気発生が減少し、加熱
装置等の汚染が防止されると共に、蒸気飛散量が減少す
るためにシリカ質膜の収率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例で得られたペルヒドロポリシラザンのI
Rスペクトル図である。
【図2】実施例1で得られたポリシラザン含有組成物の
IRスペクトル図である。
【図3】実施例2で得られたポリシラザン含有組成物の
IRスペクトル図である。
【図4】実施例3で得られたポリシラザン含有組成物の
IRスペクトル図である。
【図5】実施例4で得られたポリシラザン含有組成物の
IRスペクトル図である。
【図6】実施例5で得られたポリシラザン含有組成物の
IRスペクトル図である。
【図7】参考例で得られたペルヒドロポリシラザンをシ
リカ転化条件(1)で転化した後のIRスペクトル図で
ある。
【図8】参考例で得られたペルヒドロポリシラザンをシ
リカ転化条件(2)で転化した後のIRスペクトル図で
ある。
【図9】参考例で得られたペルヒドロポリシラザンをシ
リカ転化条件(3)で転化した後のIRスペクトル図で
ある。
【図10】実施例1で得られたポリシラザン含有組成物
をシリカ転化条件(1)で転化した後のIRスペクトル
図である。
【図11】実施例1で得られたポリシラザン含有組成物
をシリカ転化条件(2)で転化した後のIRスペクトル
図である。
【図12】実施例1で得られたポリシラザン含有組成物
をシリカ転化条件(3)で転化した後のIRスペクトル
図である。
【図13】比較例で得られたポリシラザン含有組成物の
IRスペクトル図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として下記一般式(I): 【化1】 (上式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立に水素原
    子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ア
    リール基、これらの基以外でケイ素に直結する部分が炭
    素が炭素である基、アルキルシリル基、アルキルアミノ
    基又はアルコキシ基を表すが、但し、R1 とR2 の少な
    くとも一方は水素原子である)で表される骨格を含む数
    平均分子量100〜50,000のポリシラザン又はそ
    の変性物とN−ヘテロ環状化合物とを含むポリシラザン
    含有組成物。
  2. 【請求項2】 主として下記一般式(I): 【化2】 (上式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立に水素原
    子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ア
    リール基、これらの基以外でケイ素に直結する部分が炭
    素が炭素である基、アルキルシリル基、アルキルアミノ
    基又はアルコキシ基を表すが、但し、R1 とR2 の少な
    くとも一方は水素原子である)で表される骨格を含む数
    平均分子量100〜50,000のポリシラザン又はそ
    の変性物とN−ヘテロ環状化合物とを含むポリシラザン
    含有組成物の塗膜を形成し、次いで周囲条件下で放置又
    は加熱することを特徴とするシリカ質膜の形成方法。
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