JPH10275257A - 駐車管理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】駐車料金を確実に徴収でき、大型車両用の駐車
場にも適用可能な個別管理式の駐車管理システムを提供
する。 【解決手段】駐車場の駐車エリア１〜ｎ毎にＣＣＤカメ
ラC1〜Cnを設け、このＣＣＤカメラC1〜Cnの映像を基に
車番認識装置10で駐車車両の車両番号を認識する。認識
された車両番号は、入場時刻、精算時刻、精算金額と共
に料金精算装置20の駐車テーブル22a に記憶され、この
駐車テーブル22a の記憶情報を基に、駐車車両の出場を
管理する。駐車料金未払いで出場する駐車車両について
は、その不正利用情報が未払いテーブル22b に記憶され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、時間貸し駐車場に
設置される駐車管理システムに関し、特に、駐車エリア
毎に駐車車両を無人管理する個別管理式の駐車管理シス
テムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の時間貸し駐車場に設置される駐車
場システムとしては、例えば、個別管理式の駐車管理シ
ステムがある。この駐車管理システムでは、各駐車エリ
ア１区画毎に、車両検出器、ロック板等の退出阻止装
置、駐車料金の計算・表示・精算を行う精算装置を設
け、駐車車両を検出して一定時間経過するとロック板を
上昇させて退出を阻止するとともに駐車時間の計測を始
め、駐車料金を表示する。駐車料金が精算されるとロッ
ク板を下降して退出を許可する。

【０００３】このように従来の個別管理式の駐車管理シ
ステムでは、駐車料金未払いで出場できないようにする
ために、ロック板などの退出阻止装置を駐車エリア毎に
設けることを１つの特徴とする。尚、駐車時間の計測や
料金の算出・精算を一個所で行う集中精算方式（ＣＰ
Ｌ）の駐車管理システムもあるが、この場合でも、各駐
車エリア毎に車両検出器やロック板が設けられる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
個別管理式の駐車管理システムでは、近年普及した四輪
駆動車や地上最低高の高い車などが、ロック板を強引に
乗り越えて料金未払いのまま脱出することがあり問題で
あった。この場合には、駐車料金を徴収できないばかり
か、時には、ロック板等の退出阻止防止装置を壊された
りして損害を被ることがある。損害を被ったときでも、
無人管理の駐車場であるために損害の賠償の請求もまま
ならない。このため、例えば、不正出場する車両をビデ
オテープに録画して不正行為を抑止したり、録画したビ
デオテープを証拠として損害賠償を請求することもある
が、そのための設備投資や人件費などで膨大な経費がか
かってしまう。

【０００５】また、例えば、観光地などの大型バス用の
有料駐車場を考えてみると、殆どの駐車場は有人で管理
しており、無人管理の駐車場の場合は面積が広くて余裕
のある場合に限られている。比較的狭い駐車場では、隣
接する道路からの直乗入れとなることが多く、このよう
な大型バス用の駐車場を無人管理する一手段として、例
えば、各駐車エリアにロック板を設けることが考えられ
る。しかし、馬力のある大型バスゆえに、容易にロック
板を乗り越えて脱出されたり、ロック板を破壊されるこ
とが懸念される。

【０００６】更に、例えば、観光バスなどの場合は、ス
ケジュールにより何処に何時ごろ駐車するかが事前に分
かるため、駐車場の予約を行なうことがある。駐車場側
では、予約されると駐車エリアの確保が必要となり、そ
の管理を人手に頼っているのが現状である。本発明は上
記問題点に着目してなされたもので、駐車料金を確実に
徴収でき、大型車両用の駐車場にも適用可能な個別管理
式の駐車管理システムを提供し、また、駐車予約の無人
管理を可能にした駐車管理システムを提供することを目
的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このため本発明のうちの
請求項１に記載の発明は、駐車場内の駐車エリア毎に駐
車車両の入出場を管理する駐車管理システムにおいて、
前記駐車エリア毎に設置され、その駐車エリア内の駐車
車両を撮影する撮影手段と、該撮影手段で撮影された駐
車車両の映像を基に、前記駐車車両の車両番号を認識す
る車番認識手段と、前記駐車エリアに対応させて、前記
車番認識手段で認識された車両番号及び前記駐車車両の
入場時刻を含む情報を記憶可能な駐車情報記憶手段と、
該駐車情報記憶手段の記憶情報を基に、前記駐車車両の
駐車料金を算出し、精算処理を行なう料金精算手段と、
該料金精算手段の精算結果を基に、出場車両について正
規の出場であるか否かを判定する出場判定手段と、を備
えて構成される。

【０００８】かかる構成によれば、駐車エリアに車両が
入場すると、撮影手段により撮影された駐車車両の映像
が車番認識手段に送られる。車番認識手段では、駐車車
両の映像を基に車両番号の認識処理が行われ、認識され
た車両番号が入場時刻等と共に駐車情報記憶手段に記憶
される。また、料金精算手段では、駐車情報記憶手段の
記憶情報に基いて駐車料金の算出及び精算処理が行なわ
れ、その精算処理結果を基に、出場判定手段において、
駐車車両の出場の正当性を判定し、駐車エリア毎に駐車
車両の入出場が管理されるようになる。

【０００９】請求項２に記載の発明では、請求項１に記
載の発明において、前記出場判定手段が不正出場と判定
したときに、不正出場車両に関する不正利用情報を記憶
する不正利用情報記憶手段を備えて構成されるものとす
る。かかる構成によれば、駐車料金未払い等の不正出場
車両に関して、例えば、車両番号、入出場時刻や撮影手
段の映像などの不正利用情報が、不正利用情報記憶手段
に記憶されるようになる。

【００１０】請求項３に記載の発明では、請求項１又は
２に記載の発明の具体的な構成として、前記駐車エリア
に駐車車両の退出を阻止する退出阻止手段を設けないも
のとする。請求項４に記載の発明では、請求項１〜３の
いずれか１つに記載の発明において、駐車場利用者に対
して、少なくとも前記車番認識手段で認識された自車両
の車両番号を知らせる情報出力手段を備えて構成される
ものとする。

【００１１】かかる構成によれば、少なくとも車番認識
手段で認識された車両番号が情報出力手段に出力される
ことで、利用者は、自車両の車両番号等が認識管理され
ていることを認知するようになる。請求項５に記載の発
明では、請求項４に記載の発明において、前記情報出力
手段が、前記駐車エリア毎に設けられ、その駐車エリア
の利用状況案内を出力可能にしたものとする。

【００１２】かかる構成によれば、情報出力手段に、駐
車エリア毎の駐車車両の車両番号や、予約状況などの利
用状況案内が出力されるようになる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図１は、第１の実施形態の駐車管理
システムの構成を表すブロック図を示す。図１におい
て、本駐車管理システムは、駐車場に隣接する道路から
直接乗入れが可能な各駐車エリア１, ２, …ｎに対応し
て設けられた、撮影手段としての複数台のＣＣＤカメラ
C1,C2,…Cnと、各ＣＣＤカメラC1〜Cnからの映像を切替
えて車両番号等を認識する車番認識手段としての車番認
識装置10と、各々の駐車エリア１〜ｎに対応して、車両
番号、入場時刻や出場時刻、精算時刻や精算金額などを
集中管理すると共に、駐車料金の精算を行う料金精算装
置20とから構成される。

【００１４】各ＣＣＤカメラC1〜Cnは、例えば、各々の
駐車エリア１〜ｎの後方に設置され、所定の領域を常時
撮影し、駐車車両が存在するときには、その駐車車両の
ナンバープレートを含む車両後部（ただし、後進駐車の
場合）を撮影する。尚、ここではＣＣＤカメラを駐車エ
リアの後方に設置するようにしたが、勿論、駐車エリア
の前方に設置する構成としても構わない。

【００１５】車番認識装置10は、各ＣＣＤカメラC1〜Cn
の映像を基に、駐車車両の入場及び出場を検知すると共
に、駐車車両の映像のナンバープレート部分を切り出し
て、その映像部分に含まれる車両番号（支局名を含む全
文字）を判読する。また、この車番認識装置10は、ＣＣ
ＤカメラC1〜Cnのいずれかの映像に異常が発生したとき
（例えば、ＣＣＤカメラの前に障害物が置かれた場合な
ど）には、その異常発生を、駐車場管理者等に報知する
機能を備えるものとする。尚、ここでの車番認識方法に
ついては、公知の方法と同様であるため具体的な説明は
省略する。

【００１６】料金精算装置20は、演算処理部21を中心と
して、記憶部22、料金精算部23及び駐車エリア入力部24
から構成される。演算処理部21は、車番認識装置10の認
識結果を入力して各駐車エリアの駐車状況を把握すると
共に、駐車車両についての情報（例えば、車両番号、入
場時刻、精算時刻、精算金額など）を記憶部22の駐車テ
ーブル22a に記憶して管理する。また、後述するよう
に、駐車料金の精算を行なう利用者によって駐車エリア
入力部24が操作されると、その入力情報に応じて、演算
処理部21が駐車テーブル22a の記憶情報を基に駐車料金
を算出し、その金額を料金精算部23に表示して、利用者
から駐車料金を徴収し処理する。更に、駐車料金を未払
いで出場した車両の不正利用情報は、記憶部22の未払い
テーブル22b に記憶される。ここでは、料金精算装置20
が、料金精算手段、出場判定手段、駐車情報記憶手段
（駐車テーブル22a ）及び不正利用情報記憶手段（未払
いテーブル22b ）として機能する。尚、上記の記憶部22
は、停電等の異常発生時を考慮して、不揮発性メモリを
用いることが望ましい。

【００１７】次に、第１の実施形態の作用を図２のフロ
ーチャートに従って説明する。図２において、ステップ
１０１（図中Ｓ１０１で示し、以下同様とする）では、
駐車しようとする車両は、道路に面した駐車場の空いて
いる駐車エリア１〜ｎに直接乗入れて駐車する。ステッ
プ１０２では、各駐車エリア１〜ｎに設置したＣＣＤカ
メラC1〜Cnが、常時対応する駐車エリアを撮影してい
て、車番認識装置10が、各ＣＣＤカメラC1〜Cnからの映
像を基に車両が入場したか否かを判定する。この判定
は、例えば、車両進入による空車時の映像の変化に基い
て行われるものとする。

【００１８】ステップ１０３では、ステップ１０２で駐
車車両の入場が判定されると、その駐車車両の映像を基
に、車番認識装置10が、ナンバープレートの解析を行い
車両番号を判読する。判読された車両番号は、料金精算
装置20へ通知される。ステップ１０４では、ステップ１
０３で判読された車両番号が、料金精算装置20の演算処
理部21に入力され、演算処理部21は、通知された車両番
号を駐車テーブル22a の該当する駐車エリア１〜ｎに対
応させて記憶すると共に、現在時刻を入場時刻として駐
車テーブル22a の該当駐車エリア１〜ｎに登録する。次
の表１には、駐車テーブル22a の記憶データの一例を示
す。

【００１９】

【表１】

【００２０】上記ステップ１０１〜ステップ１０４によ
り、駐車場への入場処理が完了する。次に、利用者は、
駐車場から出場する際、その直前に駐車料金の精算を行
う。ただし、ここでは駐車時間に応じて料金料金を支払
う時間貸しの駐車場とする。尚、１回の駐車に対して均
一の駐車料金を支払う駐車場の場合は、その精算は駐車
中であればいつでもよい。ステップ１０５では、料金精
算装置20で駐車料金の精算が行われるか否かが判別され
る。精算が行われる場合にはステップ１０６に進み、そ
れ以外の場合はステップ１０９に移る。

【００２１】ステップ１０６では、料金精算装置20にお
いて、駐車料金の算出及びその表示が行われる。具体的
には、まず、利用者が、利用した駐車エリアの番号１〜
ｎを駐車エリア入力部24から入力する。そして、入力さ
れた駐車エリア番号が演算処理部21に送られ、演算処理
部21は、その駐車エリアに対応する駐車テーブル22aに
記憶された車両番号や入場時刻を読取る。その読取った
入場時刻と現在時刻とから駐車時間を求めて駐車料金を
算出し、利用者への請求料金として料金精算部23に表示
する。またこれと同時に、読取った車両番号を料金精算
部23に表示して、利用者に自分の車両番号に間違いのな
いことを確認させる。

【００２２】ステップ１０７では、料金精算部23の表示
に従って、利用者は料金精算部23に、例えば、紙幣、硬
貨などを投入することにより駐車料金の支払を行う。料
金精算部23は、支払われた金額を計算して釣銭の払出等
の精算処理を行う。また、領収書が必要な場合は、図示
されない領収書発行ボタン等を押すことで領収書が発行
される。ここでの駐車料金の精算処理は、従来の精算処
理と同様である。

【００２３】ステップ１０８では、ステップ１０７で処
理された精算金額と精算時刻を駐車テーブル22a の該当
する駐車エリアに対応させて登録し（表１参照）、ステ
ップ１０９に進む。尚、ステップ１０６〜ステップ１０
８において、利用者が駐車途中で精算を行なった場合、
即ち、一旦精算をした後に継続して駐車をし、再度精算
を行なうようなときには、上記ステップ１０６の処理と
同様にして算出した駐車料金と駐車テーブル22a に登録
されている精算金額との差額を今回の請求金額として料
金精算部23に表示し、そして、精算された金額を駐車テ
ーブル22a の精算金額に加算するものとする。

【００２４】ステップ１０９では、各駐車エリア１〜ｎ
の駐車車両が出場するか否かが、各ＣＣＤカメラC1〜Cn
からの映像に基いて車番認識装置10で判定される。駐車
車両の出場が判定されるとステップ１１０に進み、それ
以外の場合はステップ１０５に戻る。ステップ１１０で
は、出場が判定された車両について、駐車料金が支払い
済みか未払いかの判定が行われる。この判定は、出場車
両の駐車していた駐車エリアに対応する駐車テーブル22
a に登録された精算時刻から現在時刻までの経過時間を
求め、その経過時間が予め定めた規定時間以内であり、
かつ、駐車テーブル22a に登録された精算金額に不足が
なければ、正常な出場（駐車料金支払済み）と判定して
ステップ１１２に移る。一方、経過時間が規定時間を超
えている、若しくは、駐車テーブル22a に登録された精
算金額が不足している場合、または、駐車テーブル22a
の該当する部分に精算時刻が登録されていない場合に
は、不正な出場（駐車料金未払い）と判定してステップ
１１１に進む。

【００２５】ステップ１１１では、ステップ１１０で不
正な出場が判定されると、その車両に関する不正利用情
報が未払いテーブル22b に登録される。未払いテーブル
22bに登録される情報は、例えば、車両番号、入場時
刻、出場時刻、正規の駐車料金、支払った精算金額など
の他に、証拠として撮影した画像データなどとする。次
の表２には、未払いテーブル22b の記憶データの一例を
示す。

【００２６】

【表２】

【００２７】尚、未払いテーブル22b に登録された情報
は、例えば、プリント出力等して駐車料金の請求書など
を作成する基としたり、不正駐車の証拠等として使用す
る。また、後払いの契約車両や月極車両等については、
その車両番号を予め登録して、未払いテーブル22b への
登録を行なわないようにすることで対応する。ステップ
１１２では、駐車テーブル22a の該当エリアに登録され
たデータをクリアして、駐車車両無しの状態にする。

【００２８】このように第１の実施形態によれば、各駐
車エリア１〜ｎにＣＣＤカメラC1〜Cnを設置して、それ
らＣＣＤカメラC1〜Cnの映像から認識した駐車車両の車
両番号を用いて各駐車エリア１〜ｎ毎に駐車管理を行な
い、不正利用に対してはその情報を記憶するようにした
ことで、従来の個別管理式の駐車管理システムのように
各駐車エリアにロック板等の退出阻止装置を設置しなく
とも駐車料金を無人で確実に徴収できると共に、たとえ
不正利用されても、記憶した情報を証拠として未払い料
金の請求等を容易に行なうことができる。また、自己の
車両番号が認識管理されていることを利用者に周知させ
るため、例えば、駐車場の入口などに「車両番号で管理
している駐車場」、「車両番号を読取っていますので、
正しく駐車料金をお支払い下さい。」等の掲示を行なう
ことで、不正利用を抑制する効果もある。更に、従来の
ような駐車エリア毎の退出阻止装置が不要となり、料金
精算装置20の設置位置にも制約がなくなるため、大型車
両等の車種に関係なく、多様な形状の駐車場に本駐車管
理システムを導入でき、スペース効率が向上して駐車台
数も増えて駐車場経営者の収益も向上する。

【００２９】次に、第２の実施形態について説明する。
図３は、第２の実施形態の駐車管理システムの構成を表
すブロック図を示す。図３において、本駐車管理システ
ムの構成が第１の実施形態の構成と異なる部分は、駐車
場の各駐車エリア１〜ｎ毎に、駐車状況や予約状況を表
示する情報出力手段としての表示装置D1,D2,…Dnをそれ
ぞれ設け、それらの表示装置D1〜Dnの表示を料金精算装
置20からの信号により制御する構成とした部分である。
その他の構成は、第１の実施形態の構成と同様であり、
ここでの説明を省略する。

【００３０】各表示装置D1〜Dnは、例えば、図４に示す
ような機器が、それぞれの駐車エリア１〜ｎの後方で表
示画面を駐車エリア前方に向けて設置される。表示画面
には、対応する駐車エリアの番号が表示されると共に、
料金精算装置20から送られてくる制御信号に応じて、駐
車車両の車両番号等が表示されたり、予約がある場合に
は、その時間帯や予約車両の車両番号等が表示される。
また、後述するように、予約中の駐車エリアに予約車両
以外が駐車した場合に警報を発する警報器を内部に有す
るものとする。

【００３１】次に、第２の実施形態の作用を図５のフロ
ーチャートに従って説明する。図５において、まずステ
ップ２０１では、各駐車エリア１〜ｎについての予約状
況が各表示装置D1〜Dnに表示される。ここでは、駐車の
予約を受けると、その予約に対応して駐車エリアが割り
当てられ、その駐車エリア番号、予約時間帯及び予約車
両の車両番号が料金精算装置20の演算処理部21に送ら
れ、駐車テーブル22a の該当する駐車エリア１〜ｎに対
応させて記憶されるものとする。次の表３には、駐車テ
ーブル22a の記憶データの一例を示す。

【００３２】

【表３】

【００３３】予約の無い駐車エリアについては、演算処
理部21からその駐車エリアの表示装置に予約無しを示す
信号が送られて、表示画面上に空車の表示がされる。一
方、予約の有る駐車エリアについては、演算処理部21か
らその駐車エリアの表示装置に予約時間及び予約車両の
車両番号を示す信号が送られて、表示画面上に予約のあ
る旨が表示される。予約無しの場合の表示画面の一例を
図６（ａ）に示し、予約有りの場合の表示画面の一例を
図６（ｂ）に示す。

【００３４】ステップ２０２では、駐車しようとする車
両が、道路に面した各駐車エリア１〜ｎに設けた表示装
置D1〜Dnを確認して、その駐車エリアに直接乗り入れて
駐車する。このとき、予約車両は、自己の車両番号が表
示された駐車エリアに駐車し、予約をしていない車両
は、空車が表示された駐車エリアに駐車する。ステップ
２０３、２０４では、第１の実施形態のステップ１０
２、１０３の処理と同様に、各ＣＣＤカメラC1〜Cnから
の映像を用いて、車番認識装置10で車両が入場したか否
かが判定され、駐車車両の入場が判定されると、その駐
車車両の映像を基に、車番認識装置10で車両番号が判読
されて料金精算装置20へ通知される。

【００３５】ステップ２０５では、車両番号が判読され
た駐車エリアが、予約中であるか否かが判別される。予
約中の場合には、ステップ２０６に進み、予約中でない
場合には、ステップ２０８に移る。ステップ２０６で
は、演算処理部21において、ステップ２０４で判読した
車両番号が予約車両の車両番号に一致するか否かが判別
される。不一致の場合には、ステップ２０７に進み、一
致する場合には、ステップ２０８に移る。

【００３６】ステップ２０７では、演算処理部21から該
当する表示装置に、予約車両番号の不一致を示す信号が
送られ、表示画面に予約有りの警告表示が行われると同
時に警報器から警報が発せられる。このときの表示画面
の一例を図６（ｃ）に示す。これにより入場車両は、表
示された予約時刻までに出場しないとき、予約中でない
他の駐車エリアに移動する。

【００３７】ステップ２０８では、第１の実施形態のス
テップ１０４の処理と同様に、ステップ２０４で判読さ
れた車両番号を駐車テーブル22a の該当する駐車エリア
１〜ｎに記憶すると共に、現在時刻を入場時刻として駐
車テーブル22a の該当駐車エリア１〜ｎに対応させて登
録する（上記表３参照）。また、前記車両番号及び入場
時刻を示す信号が該当する表示装置に送られ、表示画面
上に、その車両番号及び入場時刻が表示される。これに
より、読取った車両番号により駐車を管理していること
が、利用者に通知される。このときの表示画面の一例を
図６（ｄ）に示す。

【００３８】上記ステップ２０１〜ステップ２０８によ
り、駐車場への入場処理が完了する。次に、駐車場から
の出場処理は、第１の実施形態のステップ１０５〜ステ
ップ１１２の処理と同様にして行われるため、ここでの
説明を省略する。尚、出場車両が予約車両の場合（予約
時間帯内で退車した場合を含む）には、ステップ１１２
で駐車テーブル22a の該当データをクリアする際に、予
約情報もクリアする。また、予約開始時間から一定時間
経過しても予約車両が駐車しない場合には、ステップ２
０９で、予約情報をクリアして駐車エリアを開放するも
のとする。

【００３９】このように第２の実施形態によれば、駐車
エリア１〜ｎ毎に表示装置D1〜Dnをそれぞれ設けたこと
によって、自己の車両番号が認識管理されていることが
各利用者に直接知らされるため、不正利用をより効果的
に抑制することができる。また、各表示装置D1〜Dnに予
約状況等を表示できるため、予約車両の駐車スペースを
無人で確保でき、効率の良い駐車場の管理運営が可能と
なる。特に、従来、有人で予約管理してきた観光バス用
駐車場等への適用が有効である。

【００４０】尚、上述した第１、２の実施形態では、駐
車車両の認識及び駐車料金の精算処理を中心に説明した
が、従来の駐車管理システムにおいて一般的に実施され
る、例えば、音声案内、操作案内表示、料金精算方法
（割引券、フリペイドカード、回数券の使用、釣銭の払
出など）、満車管理、集金・集計票出力などの機能を本
駐車管理システムに持たせることができることは明らか
である。

【００４１】また、駐車エリアへの車両の入場及び出場
をＣＣＤカメラの映像を基に検知する構成としたが、例
えば、各駐車エリアに別途車両検知センサー等を設けて
入出場を検知する構成としてもよい。ただし、ＣＣＤカ
メラの映像を利用することでより簡略な機器構成とする
ことができる。更に、ロック板などの退出阻止装置を設
けない構成としたが、本発明はこれに限られるものでは
なく、退出阻止装置と併用してもよい。ただし、第２の
実施形態において、退出阻止装置を併用する場合には、
駐車予約が有るときロック板を上昇させて予約車両以外
の駐車を阻止し、予約車両の入場を検知してロック板を
下降させるようにする。

【００４２】加えて、駐車テーブルに記憶させた情報を
出場時にクリアする場合を説明したが、例えば、駐車テ
ーブルの記憶情報を別途データベース化して駐車場の利
用情報として蓄積し、割引等の顧客サービスに活用する
ことも応用可能である。また、集中精算方式の料金精算
装置20としたが、各駐車エリアに料金精算装置を設け、
駐車エリア別に駐車の管理、料金の精算を行なうように
してもよい。この場合、各料金精算装置に駐車エリア入
力部を設ける必要はなく、駐車料金を料金精算部に随時
表示し、その表示金額に応じて利用者が駐車料金を支払
うものとする。

【００４３】更に、第２の実施形態では、各駐車エリア
の後方に表示装置を設けて車両番号や入場時刻等を利用
者に通知する構成としたが、本発明の情報出力手段はこ
れに限られるものではなく、例えば、車両番号や入場時
刻等を表示したカードを発行したり、利用者のナビゲー
ションシステムやＩＣカードにこれらの情報を伝送して
表示させるなどの応用も可能である。

【００４４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のうちの請
求項１又は３に記載の発明は、駐車場の駐車エリア毎に
撮影手段を設け、この撮影手段の映像から認識した駐車
車両の車両番号等の情報を駐車エリアに対応させて駐車
情報記憶手段に記憶し駐車管理を行なう構成としたこと
によって、従来の個別管理式の駐車管理システムのよう
に各駐車エリアにロック板等の退出阻止装置を設置しな
くとも、駐車料金を無人で確実に徴収できる。また、利
用者が自己の車両番号が認識管理されていることを知る
ことで、不正利用を抑制する効果もある。更に、駐車エ
リア毎の退出阻止装置が不要となり、料金精算手段の設
置位置にも制約がなくなるため、大型車両等の車種に関
係なく、多様な形状の駐車場に本駐車管理システムを導
入でき、スペース効率が向上して駐車台数も増えて駐車
場経営者の収益も向上する。

【００４５】また、請求項２に記載の発明は、請求項１
又は３に記載の発明の効果に加えて、不正利用情報記憶
手段を設けたことによって、駐車料金を精算せずに出場
する駐車車両に関する不正利用情報が記憶されるように
なるため、不正利用情報記憶手段の記憶情報を証拠とし
て未払い料金の請求等を容易に行なうことができる。更
に、請求項４に記載の発明は、上記発明の効果に加え
て、情報出力手段を設けたことによって、自己の車両番
号が認識管理されていることが利用者に直接知らされる
ため、不正利用をより効果的に抑制することができる。
加えて、請求項５に記載の発明では、情報出力手段を駐
車エリア毎に設け、予約状況等の利用状況案内を出力可
能にしたことで、予約車両の駐車スペースを無人で確保
でき、効率の良い駐車場の管理運営が可能となる。特
に、従来、有人で予約管理してきた観光バス用駐車場等
への適用が有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施形態の構成を示すブロック
図である。

【図２】同上第１の実施形態の作用を説明するフローチ
ャートである。

【図３】本発明の第２の実施形態の構成を示すブロック
図である。

【図４】同上第２の実施形態の表示装置の外観を示す斜
視図である。

【図５】同上第２の実施形態の作用を説明するフローチ
ャートである。

【図６】同上第２の実施形態の表示画面の一例を示す図
である。

【符号の説明】

１, ２, …ｎ 駐車エリア C1,C2,…Cn ＣＣＤカメラ 10 車番認識装置 20 料金精算装置 21 演算処理部 22 記憶部 22a 駐車テーブル 22b 未払いテーブル 23 料金精算部 24 駐車エリア入力部 D1,D2,…Dn 表示装置

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 駐車場内の駐車エリア毎に駐車車両の入
   出場を管理する駐車管理システムにおいて、 前記駐車エリア毎に設置され、その駐車エリア内の駐車
   車両を撮影する撮影手段と、 該撮影手段で撮影された駐車車両の映像を基に、前記駐
   車車両の車両番号を認識する車番認識手段と、 前記駐車エリアに対応させて、前記車番認識手段で認識
   された車両番号及び前記駐車車両の入場時刻を含む情報
   を記憶可能な駐車情報記憶手段と、 該駐車情報記憶手段の記憶情報を基に、前記駐車車両の
   駐車料金を算出し、精算処理を行なう料金精算手段と、 該料金精算手段の精算結果を基に、出場車両について正
   規の出場であるか否かを判定する出場判定手段と、 を備えて構成されたことを特徴とする駐車管理システ
   ム。
2. 【請求項２】 前記出場判定手段が不正出場と判定した
   ときに、不正出場車両に関する不正利用情報を記憶する
   不正利用情報記憶手段を備えて構成されたことを特徴と
   する請求項１記載の駐車管理システム。
3. 【請求項３】 前記駐車エリアに駐車車両の退出を阻止
   する退出阻止手段を設けないことを特徴とする請求項１
   又は２記載の駐車管理システム。
4. 【請求項４】 駐車場利用者に対して、少なくとも前記
   車番認識手段で認識された自車両の車両番号を知らせる
   情報出力手段を備えて構成されたことを特徴とする請求
   項１〜３のいずれか１つに記載の駐車管理システム。
5. 【請求項５】 前記情報出力手段が、前記駐車エリア毎
   に設けられ、その駐車エリアの利用状況案内を出力可能
   にしたことを特徴とする請求項４記載の駐車管理システ
   ム。