JPH10270277A - マグネットローラの製造方法 - Google Patents

マグネットローラの製造方法

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JPH10270277A
JPH10270277A JP9075315A JP7531597A JPH10270277A JP H10270277 A JPH10270277 A JP H10270277A JP 9075315 A JP9075315 A JP 9075315A JP 7531597 A JP7531597 A JP 7531597A JP H10270277 A JPH10270277 A JP H10270277A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マグネット片を脱型時に変形することなく、
生産性よく作製し、このマグネット片を用いて性能のよ
いマグネットローラを製造する方法を提供すること。 【解決手段】 金型として、該型内のキャビティーが、
(1)磁性金属材料を、キャビティー内で形成すべきマ
グネット片の両側面の外側領域に配置する、(2)非磁
性金属材料を、形成すべきマグネット片のシャフトへの
接合面の外側領域に配置する、(3)凸部が設けられた
磁性金属材料を、形成すべきマグネット片の表面の外側
領域に、その凸部の先端が該表面の所定位置近傍にくる
ように配置する、(4)非磁性金属材料を、上記(1)
における磁性金属材料と(3)における凸部が設けられ
た磁性金属材料との間に配置する、ことにより形成され
たものを用い、ボンド磁石組成物を成形して複数のマグ
ネット片を作製し、シャフトの外周に配置固定すること
により、マグネットローラを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネットローラ
の製造方法の改良に関し、さらに詳しくは、電子写真装
置や静電記録装置などにおける現像機構部などに好適に
使用されるマグネットローラを構成するマグネット片
を、成形後の脱型時に変形することなく、生産性よく作
製し、このマグネット片を用いて性能のよいマグネット
ローラを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタなどの電子写真
装置や静電記録装置などにおいて、感光ドラムなどの潜
像保持体上の静電潜像を可視化するための現像ローラと
して、回転するスリーブ内にボンド磁石により成形され
たマグネットローラを配設し、スリーブ表面に保持した
磁性現像剤(トナー)を、該マグネットローラの磁力特
性により、潜像保持体上に飛翔させるいわゆるジャンピ
ング現象によって、潜像保持体表面にトナーを供給し、
静電潜像を可視化する方法が知られている。上記マグネ
ットローラは、これまで、主にナイロンやポリプロピレ
ンなどの熱可塑性樹脂のバインダーにフェライトなどの
磁性粉体を混合したペレット形状のボンド磁石組成物
を、キャビティーの周囲に磁場を形成した金型を用いて
射出成形又は押出成形することによって、ローラ状に成
形すると共に、所望の磁力特性に着磁させることによ
り、製造されている。
【0003】しかしながら、最近の電子写真装置などの
進歩に伴い、マグネットローラに対してもより複雑な磁
力パターンが要求される傾向にあるが、これまでのマグ
ネットローラでは設計し得る磁力パターンに限界があ
り、この要求に充分に応えることができない。そこで、
近年、マグネットローラの磁力パターンの自由度を高め
るため、目的とする磁力パターンに応じた磁極を着磁さ
せた複数のマグネット片を上記ボンド磁石で成形し、こ
れらをシャフトの周囲に貼り合わせることにより所望の
磁力パターンを構成することが行われている。
【0004】この場合、高い磁力ピークを有する上記マ
グネット片を得るため、図1に示した金型を用いて各マ
グネット片を成形することが提案されている(特許第2
512035号公報)。すなわち、上記マグネット片
は、図1に示したように、非磁性金属材料2aを挟んで
それぞれ鉄などの磁性金属材料3a,3bを配置し、こ
れら磁性金属材料3a,3bの間にキャビティー1を形
成した金型を用い、コイル4に通電してキャビティー1
の周囲に磁場を形成した状態で上記ボンド磁石を射出成
形又は押し出し成形することにより形成されるが、この
場合、キャビティー1の両側面及び下端面(マグネット
片の表面側と対向する側の面、つまりシャフトへの接合
面)を磁性金属材料3bで形成すると共に、磁性金属材
料3aに凸部5を突設して該凸部5の先端をキャビティ
ー1の表面側の所望位置近傍に配置した金型を用い、上
記マグネット片を成形することが提案されている。そし
て、この金型を用いて成形した上記マグネット片は、図
1に矢印で示されているように、表面側の所定位置から
両側面及びシャフトへの接合面へと上記磁性粉が配向し
たものとなり、高い磁力ピークが得られるものである。
【0005】しかしながら、このような成形方法におい
ては、成形後、マグネット片を金型から取り出す際に、
マグネット片のシャフトへの接合面側が磁性金属材料3
bに付着して引き剥がすのに大きな力を必要とし、生産
性が悪い上、マグネット片が変形するなど、好ましくな
い事態を招来する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のマグネット片の成形方法がもつ欠点を改良し、成
形後の脱型時に変形することなく、生産性よくマグネッ
ト片を作製し、このマグネット片を用いて性能のよいマ
グネットローラを製造する方法を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の目
的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、マグネット
片の表面とシャフトへの接合面を結ぶ垂直方向の磁性粉
の配向は、マグネットローラの磁力特性に実質上影響を
与えないこと、そして、前記図1において、キャビティ
ーの下端面(マグネット片のシャフトへの接合面に対応
する面)の外側領域に非磁性金属材料を配置した金型、
あるいは更に非磁性金属材料からなるイジェクトピンを
配置した金型を用いることにより、その目的を達成しう
ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完
成したものである。すなわち、本発明は、樹脂バインダ
ーに磁性粉を分散したボンド磁石組成物をキャビティー
の周囲に磁場を形成した金型により成形して、複数のマ
グネット片を作製し、この各マグネット片をシャフトの
外周に配置固定することによりマグネットローラを製造
するに当たり、前記金型として、該型内のキャビティー
が、磁性金属材料及び非磁性金属材料によって形成され
ると共に、(1)磁性金属材料を、キャビティー内で形
成すべきマグネット片の両側面の外側領域に配置するこ
と、(2)非磁性金属材料を、形成すべきマグネット片
のシャフトへの接合面の外側領域に配置すること、
(3)凸部が設けられた磁性金属材料を、形成すべきマ
グネット片の表面の外側領域に、その凸部の先端が該表
面の所定位置近傍にくるように配置すること、及び
(4)非磁性金属材料を、上記(1)における磁性金属
材料と(3)における凸部が設けられた磁性金属材料と
の間に配置すること、により形成され、かつこのキャビ
ティーの周囲に磁場を形成してなる金型を用いることを
特徴とするマグネットローラの製造方法を提供するもの
である。なお、上述したキャビティーは、上記(1)〜
(4)の如く磁性あるいは非磁性金属材料を配置し、さ
らに(5)非磁性金属材料からなるイジェクトピンを、
形成すべきマグネット片のシャフトへの接合面の外側領
域であって、上記(2)における非磁性金属材料内に配
置することによっても形成される。この本発明の製造方
法により、表面側の所定位置から両側面方向へ磁性粉が
配向したマグネット片が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のマグネットローラの製造
方法においては、樹脂バインダーに磁性粉を分散したボ
ンド磁石組成物を、キャビティーの周囲に磁場を形成し
た金型により成形して、複数のマグネット片を作製し、
この各マグネット片をシャフトの外周に配置固定するこ
とにより、マグネットローラを製造する。上記ボンド磁
石組成物に用いられる樹脂バインダーとしては特に制限
はなく、従来マグネットローラにおいて慣用されている
ものの中から任意のものを選択して用いることができ
る。この樹脂バインダーとしては、例えばナイロン6,
ナイロン12などのポリアミド樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリ
ブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリフェニレ
ンサルファイド樹脂(PPS)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体樹脂(EVA)、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体樹脂(EEA)、エポキシ樹脂、エチレン−
ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、さらには
ポリプロピレン樹脂やポリエチレン,ポリエチレン共重
合体などのポリオレフィン、これらポリオレフィンの構
造中に無水マレイン酸基,カルボキシル基,ヒドロキシ
ル基,グリシジル基などの反応性をもつ官能基を導入し
た変性ポリオレフィンなどが挙げられる。これらの中
で、特にポリアミド樹脂やEEAが好適である。これら
の樹脂バインダーは単独で用いてもよく、二種以上を組
み合わせて用いてもよい。
【0009】一方、磁性粉としては特に制限はなく、従
来マグネットローラにおいて慣用されているものの中か
ら、任意のものを選択して用いることができる。具体的
にはストロンチウムフェライト,バリウムフェライト,
鉛フェライトなどのフェライト粉末、Sm−Co合金,
Nd−F−B合金,Ce−Co合金などの希土類系合金
粉末などが挙げられる。これらの磁性粉は単独で用いて
もよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。ボンド
磁石組成物における樹脂バインダーと磁性粉の配合割合
は、特に制限はなく、マグネットローラの要求される磁
力の強さに応じて適宜選定されるが、通常は、ボンド磁
石組成物全量に対し、80〜95重量%(密度が3.0〜
4.0g/cm3 程度)の範囲で選定することが好まし
い。
【0010】このボンド磁石組成物には、必要に応じ、
マイカやタルク、あるいは炭素繊維,ガラス繊維などの
繊維やウイスカーなどの補強効果の大きな充填材を添加
することができる。すなわち、成形品に要求される磁力
が比較的低くて磁性粉の充填量が少ない場合には、成形
品の剛性が低くなりやすく、このような場合には剛性を
補うために、マイカやウイスカーなどの充填材を添加し
て成形品の補強を行うことができる。この場合、好適に
用いられる充填材としては、マイカやウイスカーなどが
挙げられる。このウイスカーとしては、例えば炭化ケイ
素,窒化ケイ素などからなる非酸化物系ウイスカー、Z
nO,MgO,TiO2 ,SnO2 ,Al2 3 などか
らなる金属酸化物系ウイスカー、チタン酸カリウム,ホ
ウ酸アルミニウム,塩基性硫酸マグネシウムなどからな
る複酸化物系ウイスカーなどが挙げられるが、これらの
中で、プラスチックとの複合化が容易な点から複酸化物
系ウイスカーが好適である。
【0011】これらの充填材を用いる際の配合割合につ
いては特に制限はないが、通常はボンド磁石組成物全量
に対して、2〜32重量%、好ましくは5〜20重量%
の範囲である。前記ボンド磁石組成物の調製方法として
は特に制限はないが、例えば樹脂バインダー,磁性粉及
び必要に応じて用いられる充填材を、通常の方法に従っ
て混合し、溶融混練したのち、ペレット状に成形するこ
とにより、ボンド磁石組成物を調製することができる。
この際、溶融混練には、二軸混練押出機,KCK混練押
出機などを用いる通常の方法及び条件を採用することが
できる。本発明の方法においては、このようにして調製
されたボンド磁石組成物を、まずキャビティーの周囲に
磁場を形成した金型により、射出成形法又は押出成形法
にて成形し、マグネット片を作製する。
【0012】この際、キャビティーの周囲に磁場を形成
した金型として、以下に示すものが用いられる。図2
は、本発明の方法において、マグネット片を成形するた
めの金型の一例の概略断面図である。また図3は、図2
の金型のマグネット片表面側を開放した時の平面図であ
る。本発明で用いる金型では、この図2及び図3に示す
ように、磁性金属材料3a,3c及び非磁性金属材料2
a,2b、更に必要により非磁性金属材料からなるイジ
ェクトピン6によってキャビティー1が形成されてい
る。すなわち、磁性金属材料3cが、該キャビティー内
で形成すべきマグネット片の両側面の外側領域に配置さ
れ、凸部5が設けられた磁性金属材料3aが、形成すべ
きマグネット片の表面の外側領域に、その凸部5の先端
が該表面の所定位置(好ましくは表面のほぼ中央位置)
近傍にくるように配置されている。また、非磁性金属材
料2aが、上記磁性金属材料3cと凸部5が設けられた
磁性金属材料3aとの間に配置されており、磁性金属材
料2bが、形成すべきマグネット片のシャフトへの接合
面(換言すれば前記表面に対向する面)の外側領域に配
置されている。また、更に必要に応じて非磁性金属材料
からなる1個乃至複数個のイジェクトピン6が、前記非
磁性金属材料2bの所定位置に適宜配設されている。そ
して、コイル4に通電することにより、キャビティー1
の周囲に磁場が形成される。
【0013】このようなキャビティーの周囲に磁場を形
成した金型を用い、前記ボンド磁石組成物を射出成形又
は押出成形することにより、所望のマグネット片が得ら
れる。このマグネット片は、表面側(ローラの表面を形
成する面)の所定位置から両側面方向へ磁性粉が配向し
たものである。このマグネット片において、磁性粉の配
向方向が収束する表面側の所定位置は、目的とする磁力
パターンなどに応じて適宜設定することができるが、通
常はより高い磁力ピークを得るために、表面の中央部と
するのが好ましい。本発明では、このような金型を用い
るため、マグネット片は、容易に脱型することができる
ので、変形することがない。また、成形後に非磁性金属
材料からなるイジェクトピン6で押し出すことにより、
イジェクトピンの位置で磁界が乱れることがなく、この
マグネット片を用いて得られたマグネットローラは、良
好な磁力直線性(マグネットローラの長手方向に対し、
一定の磁力の強さを有する)を示す。前記金型において
用いられる磁性金属材料とは、比透磁率(μs)が102
以上のものを指し、具体的には、鉄,鉄−ニッケル合金
などが挙げられる。一方非磁性金属材料とは、比透磁率
(μs)が101 以下のものを指し、具体的には、ステン
レス鋼,アルミニウム,真鍮などが挙げられる。
【0014】次に、このようにして、複数のマグネット
片を作製したのち、この各マグネット片をシャフトの外
周に配置固定する。この際、シャフトの外周に配置固定
するマグネット片の数としては特に制限はなく、求めら
れる磁力パターンなどに応じて適宜選定されるが、通常
は3〜5個程度である。また、シャフトとしては、特に
制限はなく、従来マグネットローラにおいて慣用されて
いるものを用いことができる。このシャフトとしては、
例えば金属製の中実シャフトや中空シャフト、各種樹脂
製のシャフトなどが挙げられる。この場合、断面多角形
状のシャフトとしてもよい。シャフトの外周にマグネッ
ト片を配置固定するには、通常接着剤が用いられる。こ
のようにして得られたマグネットローラは、通常一旦脱
磁したのち、再び着磁させることによって、磁性粉を配
向させ、所望の磁力パターンを形成させる。脱磁操作及
び着磁操作としては特に制限はなく、目的の磁力パター
ンに応じて、公知の装置を用い、公知の方法で行うこと
ができる。また、このマグネットローラは、通常その外
周に、さらにアルミニウムスリーブが設けられる。な
お、作製した各マグネット片をシャフトの外周に配置固
定するに先立って脱磁して、各マグネット片の磁力によ
る相互作用を除いて配置を容易にし、配置固定後に着磁
させることもできる。
【0015】本発明の方法で得られたマグネットローラ
は、複写機,プリンタなどの電子写真装置や静電記録装
置などの現像ローラやクリーニングローラを構成するマ
グネットローラとして好適に使用されるものである。な
お、上記クリーニングローラは、感光ドラムなどの潜像
保持体に残留するトナーをクリーニングブレードで掻き
落としたのち、磁力によりこれを回収するものであり、
回収に好適な場所にマグネットローラを配置し、磁力に
よってトナーをマグネットローラに吸着させ、所定の位
置でブレードによりこのトナーをマグネットローラから
剥し、所定の回収部にトナーを回収するものである。
【0016】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例 図2,3に示す非磁性金属材料からなるイジェクトピン
を配置した金型を用い、樹脂バインダーであるエチレン
−エチルアクリレート共重合体10重量%と磁性粉であ
るストロンチウムフェライト粉末90重量%からなるボ
ンド磁石組成物を、下記の条件で成形し、断面形状が中
心角60度の扇型マグネット片(扇型の外側の弧の直径
16mm、扇型の内側の弧の直径6mm、長さ310m
m)を4個作製した。 金型 強透磁率材料3a:SS41(鉄), 比透磁率 10
3 強透磁率材料3c:SS41(鉄), 比透磁率 10
3 非磁性金属材料2a:A7075T6(アルミニウ
ム),比透磁率 101 非磁性金属材料2b:A7075T6(アルミニウ
ム),比透磁率 101 イジェクトピン6:SUS201(ステンレス鋼),比
透磁率 101 射出成形条件 シリンダー温度 :245℃ 金型温度 : 65℃ 射出圧力 :700kg/cm2 各マグネット片は、成形後、イジェクトピンで押し出す
ことにより、容易に脱型することができた。この各マグ
ネット片は表面側の中央部から両側面方向へ磁性粉が配
向していた。次に、このようにして得られた4個のマグ
ネット片を金属シャフト外周に貼り合わせてマグネット
ローラを作製し、ローラの長手方向位置と磁力との関係
を求めた。結果を図4にグラフで示す。図4から、良好
な磁力直線性を有することが分かる。
【0017】比較例1 実施例において、非磁性金属材料2bを、A7075T
6(アルミニウム)(比透磁率101 )から、強透磁率
材料であるSS41(鉄)(比透磁率103 )に代えた
こと以外は、実施例と同様にして、4個のマグネット片
を作製した。このようにして得られた4個のマグネット
片を金属シャフトの外周に貼り合わせてマグネットロー
ラを作製し、ローラの長手方向位置と磁力との関係を求
めた。結果を図5にグラフで示す。図5から、イジェク
トピンの位置で磁力低下が起こり、磁力直線性が乱れて
いることが分かる。
【0018】比較例2 比較例1において、イジェクトピン6を、非磁性金属材
料であるSUS201(ステンレス鋼)(比透磁率10
1 )から、強透磁率材料であるSS41(鉄)(比透磁
率103 )に代えたこと以外は、比較例1と同様にし
て、4個のマグネット片を作製した。各マグネット片
は、成形後の脱型時にイジェクトピンへの付着により、
引き剥がすのに大きな力を必要とし、金型より取り出し
たマグネット片に若干の変形がみられた。
【0019】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、マグネット
ローラを構成するマグネット片を、成形後の脱型時に変
形することなく、生産性よく作製することができ、ま
た、このマグネット片を用いることにより、性能の優れ
たマグネットローラを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の方法でマグネット片を成形するための
金型の一例の概略断面図である。
【図2】 本発明の方法でマグネット片を成形するため
の金型の一例の概略断面図である。
【図3】 図2の金型のマグネット片表面側を開放した
時の平面図である。
【図4】 実施例で得られたマグネットローラにおける
長手方向位置と磁力との関係を示すグラフである。
【図5】 比較例1で得られたマグネットローラにおけ
る長手方向と磁力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1: キャビティー 2a:非磁性金属材料 2b:非磁性金属材料 3a:磁性金属材料 3b:磁性金属材料 3c:磁性金属材料 4: コイル 5: 凸部 6: 非磁性金属材料からなるイジェクトピン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂バインダーに磁性粉を分散したボン
    ド磁石組成物をキャビティーの周囲に磁場を形成した金
    型により成形して、複数のマグネット片を作製し、この
    各マグネット片をシャフトの外周に配置固定することに
    よりマグネットローラを製造するに当たり、前記金型と
    して、該型内のキャビティーが、磁性金属材料及び非磁
    性金属材料によって形成されると共に、(1)磁性金属
    材料を、キャビティー内で形成すべきマグネット片の両
    側面の外側領域に配置すること、(2)非磁性金属材料
    を、形成すべきマグネット片のシャフトへの接合面の外
    側領域に配置すること、(3)凸部が設けられた磁性金
    属材料を、形成すべきマグネット片の表面の外側領域
    に、その凸部の先端が該表面の所定位置近傍にくるよう
    に配置すること、及び(4)非磁性金属材料を、上記
    (1)における磁性金属材料と(3)における凸部が設
    けられた磁性金属材料との間に配置すること、により形
    成され、かつこのキャビティーの周囲に磁場を形成して
    なる金型を用いることを特徴とするマグネットローラの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 金型内のキャビティーが、磁性金属材料
    及び非磁性金属材料によって形成されると共に、(1)
    磁性金属材料を、キャビティー内で形成すべきマグネッ
    ト片の両側面の外側領域に配置すること、(2)非磁性
    金属材料を、形成すべきマグネット片のシャフトへの接
    合面の外側領域に配置すること、(3)凸部が設けられ
    た磁性金属材料を、形成すべきマグネット片の表面の外
    側領域に、その凸部の先端が該表面の所定位置近傍にく
    るように配置すること、(4)非磁性金属材料を、上記
    (1)における磁性金属材料と(3)における凸部が設
    けられた磁性金属材料との間に配置すること、及び
    (5)非磁性金属材料からなるイジェクトピンを、形成
    すべきマグネット片のシャフトへの接合面の外側領域で
    あって、上記(2)における非磁性金属材料内に配置す
    ること、により形成されることを特徴とする請求項1記
    載のマグネットローラの製造方法。
  3. 【請求項3】 マグネット片が、表面側の所定位置から
    両側面方向へと磁性粉が配向してなるものである請求項
    1又は2記載のマグネットローラの製造方法。
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