JP2000164421A - マグネットローラ - Google Patents

マグネットローラ

Info

Publication number
JP2000164421A
JP2000164421A JP10332867A JP33286798A JP2000164421A JP 2000164421 A JP2000164421 A JP 2000164421A JP 10332867 A JP10332867 A JP 10332867A JP 33286798 A JP33286798 A JP 33286798A JP 2000164421 A JP2000164421 A JP 2000164421A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
magnetic
magnetic force
magnet piece
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10332867A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhei Goto
泰平 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP10332867A priority Critical patent/JP2000164421A/ja
Publication of JP2000164421A publication Critical patent/JP2000164421A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高磁力でかつ複数の磁力ピークが狭いピーク
間角度で形成された磁極を有するマグネットローラを提
供することを目的とする。 【解決手段】 磁性粉に希土類系合金を用い、かつ同極
性を有する複数の磁力ピークが狭いピーク間角度をもっ
て形成された第1マグネット片1と、磁性粉にフェライ
トを用いた第2マグネット片2a,2bとの少なくとも
2種類のマグネット片を組み合わせて用い、これら第1
マグネット片1及び第2マグネット片2a,2bをシャ
フトsの外周に配置固定してマグネット層を形成したマ
グネットローラを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター等の電子写真プロセスで、感光ドラム
等の潜像保持体に現像剤を供給して該潜像保持体上の静
電潜像を現像する現像機構部に好適に使用されるマグネ
ットローラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、複写機、プリンタ等の電子写
真装置や静電記録装置などにおいて、感光ドラム等の潜
像保持体上の静電潜像を可視化する現像ローラとして、
回転するスリーブ内に樹脂磁石又はゴム磁石により成形
されたマグネットローラを配設し、スリーブ表面に担持
した磁性現像剤(トナー)を該マグネットローラの磁力
特性により潜像保持体上に飛翔させる所謂ジャンピング
現象によって、潜像保持体表面にトナーを供給し、静電
潜像を可視化する現像方法が知られている。
【0003】従来、上記マグネットローラは、ナイロン
やポリプロピレン等の熱可塑性樹脂やゴムのバインダー
にフェライト等の磁性粉体を混合したペレット形状の樹
脂磁石組成物又はゴム磁石組成物を、周囲に磁場を形成
した金型を用いて射出成形又は押出成形することによっ
て、ローラ状に成形すると共に、所望の磁力特性に着磁
させることにより、製造されている。
【0004】しかしながら、最近の電子写真装置等の進
歩に伴い、マグネットローラに対してもより複雑な磁力
パターンが要求される傾向にあるが、従前のマグネット
ローラでは設計し得る磁力パターンに限界があり、この
要求に十分に応えることができない。
【0005】そこで、従来、マグネットローラの磁力パ
ターンの自由度を高めるため、目的とする磁力パターン
に応じた磁極を着磁させた複数のマグネット片を上記樹
脂磁石又はゴム磁石で成形し、これらをシャフトの周囲
に貼り合わせることにより所望の磁力パターンを構成す
ることが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複数の
マグネット片を貼り合わせることにより得られたマグネ
ットローラも、最近の厳しい要求特性を必ずしも満足し
ているものではない。即ち、マグネットローラに形成さ
れる複数の磁極のうち、一般に現像極は他の極よりも高
磁力化することが必要とされるが、従来用いられている
マグネット片は、磁性粉としてフェライトが用いられて
いるため、おのずと磁性粉の配合量に限界があり、容易
に高磁力化することができない(具体的には、ローラの
表面磁力で1000G程度の磁力しか付与することがで
きない)という欠点がある。
【0007】また、最近では、現像極を高磁力化すると
共に、該現像極に同極性を有する複数(通常は2つ)の
磁力ピークを狭いピーク間角度で形成することが必要と
される場合もある。この場合、従来のマグネット片で
は、その製造時に金型のキャビティーに磁場を印加する
ための永久磁石や電磁石等の磁場発生手段を磁力ピーク
の数に応じて複数個配置する必要があるが、この磁場発
生手段の配置間隔を狭くしようとしても、スペース上そ
の角度に制限があり、ピーク間角度を十分に狭くするこ
とができなかったり、磁場発生手段からの磁力線がキャ
ビティー内のマグネット片内部を通らずに隣接する異極
へと短絡して、設計通りの磁力パターンが得られないな
どの問題を生じる場合がある。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、高磁力でかつ複数の磁力ピークが狭いピーク間角度
で形成された磁極を有するマグネットローラを提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、樹脂又はゴムのバインダーに磁性粉を分散してなる
複数のマグネット片をシャフトの外周に配置固定して、
シャフトの外周にマグネット層を形成してなるマグネッ
トローラにおいて、上記複数のマグネット片として、磁
性粉に希土類系合金を用いた第1マグネット片と、磁性
粉にフェライトを用いた第2マグネット片との少なくと
も2種類のマグネット片を組み合わせて用い、磁性粉と
して希土類系合金を用いた上記第1マグネット片に複数
のピークを有する磁極を形成することにより、高磁力で
かつ同極性を有する複数の磁力ピークが狭いピーク間角
度をもって形成された磁極を得ることができることを見
出し、本発明を完成したものである。
【0010】従って、本発明は、樹脂又はゴムのバイン
ダーに磁性粉を分散してなる複数のマグネット片をシャ
フトの外周に配置固定して、シャフトの外周にマグネッ
ト層を形成してなるマグネットローラにおいて、上記複
数のマグネット片として、上記磁性粉に希土類系合金を
用い、かつ同極性を有する複数の磁力ピークが狭いピー
ク間角度をもって形成された第1マグネット片と、上記
磁性粉にフェライトを用いた第2マグネット片との少な
くとも2種類のマグネット片を組み合わせて用いたこと
を特徴とするマグネットローラを提供する。
【0011】また、本発明者は、磁性粉として希土類系
合金を用いた上記第1マグネット片の断面形状を、表面
側に1又は複数の凹部が形成された形状とすることによ
り、この凹部形成部分の磁力が部分的に低下して複数の
磁力ピークが形成され、ピーク間角度の狭い複数の磁力
ピークを有する磁極を十分な高磁力化を維持しつつ形成
することができることを見出した。即ち、従来のフェラ
イトを用いたマグネット片に凹部を形成して複数の磁力
ピークを形成する場合、この複数の磁力ピークを含んだ
磁極全体の磁力が凹部の形成により低下してしまい、高
磁力化の要求に応えることができないが、希土類系合金
を磁性粉とした上記第1マグネット片は、もともとの磁
力が高ため凹部形成による磁力の低下が生じても十分な
高磁力を維持することができることを見出したものであ
る。
【0012】従って、本発明は、好適な実施態様とし
て、第1マグネット片の断面形状が、表面側に1又は複
数の凹部が形成された形状である上記本発明のマグネッ
トローラを提供する。
【0013】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のマグネットローラは、上述のように、磁性粉と
して希土類系合金を用い、かつ同極性を有する複数の磁
力ピークが狭いピーク間角度をもって形成された第1マ
グネット片と、磁性粉としてフェライトを用いた第2マ
グネット片との少なくとも2種類のマグネット片を組み
合わせて用い、これら第1マグネット片及び第2マグネ
ット片をシャフトの外周に配置固定してローラ状に形成
したものである。
【0014】上記第1マグネット片は、樹脂又はゴムの
バインダーに磁性粉として希土類系合金を混合分散して
なる成形物である。
【0015】上記バインダーとしては、ナイロン6、ナ
イロン12等のポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレ
ンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリフェニレンサル
ファイド樹脂(PPS)、エチレン−酢酸ビニル共重合
体樹脂(EVA)、エチレン−エチルアクリレート樹脂
(EEA)、エポキシ樹脂、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体樹脂(EVOH)、ポリプロピレン樹脂、ポ
リエチレン、ポリエチレン共重合体等のポリオレフィン
や、これらポリオレフィンの構造中に無水マレイン酸
基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、グリシジル基等
の反応性をもつ官能基を導入した変性ポリオレフィン等
の熱可塑性樹脂が挙げられ、これらの1種又は2種以上
を混合して用いることができる。なお、特に制限される
ものではないが、これらの中ではポリアミド樹脂、EV
A,EEAが特に好ましく用いられる。また、このバイ
ンダーとしてゴムを用いこともでき、例えばニトリルゴ
ム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスル
ホン化ポリエチレン(CSM)、シリコーンゴムなどを
用いることもできる。
【0016】また、磁性粉として用いられる上記希土類
系合金とは、希土類金属同士の合金或いは希土類金属と
他の金属との合金であり、着磁可能なものである。この
場合、希土類金属としては、周期率表第3族(3A族)
の金属及びランタノイドであり、具体的には、Sm、N
d、Pr、La、Ce等が好適に用いられ、中でもS
m、Ndが特に好ましく用いられる。また、これら希土
類金属と合金化される他の金属としては、Co、Fe、
B、N等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を上記
希土類金属と合金化するとができる。
【0017】このような、希土類系合金として具体的に
は、Sm−Co合金、Nd−Fe−B合金、Ce−Co
合金などが挙げられ、特に限定されるものではないが、
特にSm−Co合金、Nd−Fe−B合金が好ましく用
いられる。なお、これら希土類系合金には、少量の不純
物や上記以外の金属が含まれていてもよく、また合金中
の希土類金属の含有割合は、特に制限されるものではな
いが、50〜98%、特に80〜98%であることが好
ましい。
【0018】この希土類系合金の配合量は、要求される
磁力の強さに応じて適宜選定されるもので、特に制限さ
れるものではないが、通常はマグネット片全体の60〜
90重量%程度(密度が4.5〜5.5g/cm2
度)とすることが好ましい。
【0019】上記希土類系合金を磁性粉として配合し
た、第1マグネット片を形成するボンド磁石組成物は、
磁性粉としてフェライトを用いた従来のボンド磁石組成
物よりも高磁力を得ることができ、具体的には、配合に
もよるが、 残留磁束密度(Br):5000〜6000G 保持力(BHR):4000〜5000 Oe (IHC):8000〜10000 Oe 最大エネルギー密度(BHmax):5〜8 MGOe 程度の高い磁力を得ることができる。
【0020】次に、上記第2マグネット片は、樹脂又は
ゴムのバインダーに磁性粉としてフェライトを混合分散
してなる成形物であり、上記バインダーとしては、上記
第1マグネット片に用いられるバインダーとして例示し
たものと同様のものを例示することができる。
【0021】また、上記磁性粉として用いられるフェラ
イトとしては、従来からマグネットローラに磁性粉とし
て用いられている公知のフェライトを用いることがで
き、具体的にはSrフェライト、Baフェライト等を例
示することができる。
【0022】このフェライトの配合割合は、要求される
磁力の強さに応じて適宜選定されるもので、特に制限さ
れるものではないが、通常は、マグネット片全体の80
〜94重量%程度、(密度が2.5〜4.5g/cm2
程度)とすることが好ましい。
【0023】上記第1及び第2マグネット片には、上記
バインダー成分及び磁性粉に加えて、必要に応じマイカ
やウィスカ或いはタルク、炭素繊維、ガラス繊維等の補
強効果の大きな充填材を添加することができる。即ち、
成形物に要求される磁力が比較的低く、上記磁性粉の充
填量が少ない場合には、成形物の剛性が低くなりやす
く、このような場合には剛性を補うためにマイカやウィ
スカ等の充填材を添加して成形品の補強を行うことがで
きる。この場合、本発明に好適に用いられる充填材とし
てはマイカ或いはウィスカが好ましく、ウィスカとして
は、炭化ケイ素,窒化ケイ素等からなる非酸化物系ウィ
スカ、ZnO,MgO,TiO2,SnO2,Al23
からなる金属酸化物系ウィスカ、チタン酸カリウム,ホ
ウ酸アルミニウム,塩基性硫酸マグネシウム等からなる
複酸化物系ウィスカなどが挙げられる。特に、バインダ
ーとして熱可塑性樹脂を用いる場合には、プラスチック
との複合化が容易な点から複酸化物系ウィスカが特に好
適に使用される。
【0024】これら充填材を用いる際の配合割合は、特
に制限されるものではないが、通常はマグネット片全体
の2〜32重量%、特に5〜20重量%程度とされる。
なお、上記第1及び第2マグネット片を形成する樹脂磁
石又はゴム磁石には、本発明の目的を逸脱しない限り、
上記充填材以外の添加剤を添加して差し支えない。
【0025】上記第1及び第2マグネット片は、上記バ
インダー、磁性粉、及び必要に応じて配合される上記充
填剤、その他の添加剤を混合した樹脂磁石組成物又はゴ
ム磁石組成物を成形することにより得られるものである
が、この場合特に制限されるものではないが、通常の方
法に従って上述の成分を混合し、溶融混練し、ペレット
状に成形して、ペレット状の成形材料を得、これを射出
成形又は押出成形に供することにより各マグネット片を
成形することが好ましい。この場合、溶融混練には二軸
混練押出機、KCK混練押出機等を用いて通常の方法、
条件で溶融混練することができる。
【0026】ここで、上記第1マグネット片及び第2マ
グネット片を射出成形又は押出成形する際には、金型の
キャビティー内に磁場を印加して上記磁性粉を配向させ
ると共に、着磁を施すことが行われる。また、場合によ
り、各マグネット片をシャフトとの外周に配置固定して
マグネットローラとした後、一旦脱磁してから適宜な着
磁器を用いて再び着磁を行ってもよい。
【0027】この場合、上記第1マグネット片について
は、複数の磁力ピークを有する磁極が着磁される。この
磁力ピークの数は通常2個とされるが、場合によっては
3個以上の磁力ピークを形成することも可能である。ま
た、この第1マグネット片に形成される複数の磁力ピー
クは、そのピーク間隔が非常に狭いものであり、具体的
にはピーク間角度で、10〜50°、特に20〜30°
程度のものである。
【0028】第1マグネット片に、上記複数の磁力ピー
クを有する磁極を着磁する方法は、特に制限されるもの
ではないが、マグネット片の断面形状を、例えば図1に
示したマグネットローラの第1マグネット片1のよう
に、表面側に凹部3を形成した形状とすることにより、
この凹部3形成部分の磁力を部分的に低下させ、その両
側に磁力ピークを形成する方法が好ましく採用される。
【0029】ここで、マグネット片の表面側に凹部を形
成して複数の磁力ピークを形成すると、そのマグネット
片に形成された磁極全体の磁力も低下して、磁性粉とし
てフェライトを用いた従来のマグネット片では十分な磁
力が得られなくなってしまうが、磁性粉として希土類系
合金を用いた本発明の第1マグネット片は、もともとの
磁力が高いので凹部の形成により若干の磁力低下が生じ
ても十分な磁力を維持し得るものである。また、従来の
マグネット片では凹部形成による磁力低下が大きいため
凹部の深さを深くして磁力ピークと谷部とのギャップを
大きくとることはほとんど不可能であったが、本発明の
第1マグネット片によれば、凹部の深さを深くしてピー
クと谷部とのギャップを大きくとることも可能である。
【0030】本発明のマグネットローラは、上記第1マ
グネット片と上記第2マグネット片とを組み合わせてシ
ャフトの外周に配置固定し、シャフトの外周にマグネッ
ト層を形成したものであり、例えば、図1に示したよう
に、表面側に凹部3を有する角度60°の断面扇形第1
マグネット片1と、角度60°2個と角度90°2個の
2種類の断面扇形第2マグネット片2a,2bとをシャ
フトsの外周に貼り合わせ、これら5個のマグネット片
1,2a,2bでシャフトsの外周にマグネット層を形
成したものを例示することができる。そして、この図1
に例示したような5個のマグネット片1,2a,2bを
用いたマグネットローラでは、各マグネット片1,2
a,2bにそれぞれ磁極が形成されて5極構成のマグネ
ットローラとされるが、この場合上記第1マグネット片
1に形成された磁極は、上述したように第2マグネット
片2s,2bに形成された他の磁極よりも高い磁力を有
し、かつピーク間角度の狭い2つの磁力ピークを有する
ものとなる。そして、特に制限されるものではないが、
電子写真装置等の現像機構部に用いられるマグネットロ
ーラの場合、高い磁力を有し、かつ2つの磁力ピークを
有する上記第1マグネット片1に形成された磁極が現像
極となる。
【0031】なお、本発明のマグネットローラは、図1
に示した構成に限定されるものではなく、4個以下又は
6個以上のマグネット片を用いてマグネット層を構成し
てもよく、また場合によっては、第1マグネット片を2
個以上用いて高磁力で複数の磁力ピークを有する磁極を
2極以上形成することもできる。また、マグネット片の
断面形状も扇形に限定されるものではなく、その他の形
状であってもよい。
【0032】本発明のマグネットローラは、複写機、プ
リンタ等の電子写真装置や静電記録装置などの現像ロー
ラやクリーニングローラを構成するマグネットローラと
して好適に使用されるものである。なお、上記クリーニ
ングローラは、感光ドラム等の潜像保持体に残留するト
ナーをクリーニングブレードで掻き落とした後、磁力に
よりこれを回収するものであり、回収に好適な場所にマ
グネットローラを配置し、磁力によってトナーをマグネ
ットローラに吸着させ、所定の位置でブレードによりこ
のトナーをマグネットローラから剥し、所定の回収部に
トナーを回収するものである。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のマグネッ
トローラによれば、高磁力でかつ複数の磁力ピークが狭
いピーク間角度で形成された磁極を容易に形成すること
ができ、複雑な磁力パターンにも容易に対応することが
できるものである。
【0034】
【実施例】以下、実施例、比較例を示し、本発明をより
具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限される
ものではない。 [実施例]表面側に凹部3を有する第1マグネット片1
と、2種類の第2マグネット片2a,2bとを下記条件
で射出成形し、第1マグネット片1を1個、第2マグネ
ット片2a,2bをそれぞれ2個ずつ、合計5個のマグ
ネット片を金属製シャフトsの外周に貼り合わせて、シ
ャフトsの外周にマグネット層を形成し、図1に示した
マグネットローラを得た。
【0035】形状及びサイズ (1)第1マグネット片1 形状:表面側中央部に凹部を有する中心角60°の断面
扇状マグネット片 扇形状の外側円弧の直径:16mm 扇形状の内側円弧の直径:6mm 凹部の寸法:幅1.5mm、深さ2.5mm 長さ:310mm (2)第2マグネット片2a 形状:中心角60°の断面扇状マグネット片 扇形状の外側円弧の直径:16mm 扇形状の内側円弧の直径:6mm 長さ:310mm (3)第2マグネット片2b 形状:中心角90°の断面扇状マグネット片 扇形状の外側円弧の直径:16mm 扇形状の内側円弧の直径:6mm 長さ:310mm成形材料(ボンド磁石組成物) (1)第1マグネット片1 バインダー:エチレン−エチルアクリレート(EEA) 10重量% 磁性粉:Nd−Fe−B合金 90重量% (2)第2マグネット片2a及び2b バインダー:ナイロン6 10重量% 磁性粉:異方性Srフェライト 90重量%射出成形条件(全マグネット片共通) シリンダー温度:300℃ 金型温度:120℃ 射出圧力:700[kg/cm2
【0036】得られたマグネットローラを一旦脱磁した
後、着磁を施した。着磁後、ローラの表面磁力を周方向
に沿って測定し、ローラの着磁パターンをグラフにし
た。結果を図2に示す。
【0037】[比較例]5個すべてのマグネット片を下
記組成の成形材料を用いて成形したこと以外は、実施例
と同様にしてマグネットローラを得、実施例と同様に着
磁した後、ローラの表面磁力を周方向に沿って測定し、
ローラの着磁パターンをグラフにした。結果を図3に示
す。成形材料(ボンド磁石組成物) バインダー:ナイロン6 10重量% 磁性粉:異方性Srフェライト 90重量
【0038】図2と図3とを比べれば明らかなように、
いずれも凹部を有するマグネット片部分に2つの磁力ピ
ークを有する磁極が形成されているが、実施例のマグネ
ットローラでは、2つのピークの磁力がそれぞれ107
7G,1085Gで谷部の磁力が942Gであるのに対
して、比較例のマグネットローラでは、それぞれ785
G,798G,748Gの磁力しかなく、同一の条件で
成形及び着磁を行っているにもかかわらず、実施例のマ
グネットローラでは、より高い磁力でかつ2つの磁力ピ
ークを有する磁極が形成されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明マグネットローラの一例を示す概略断面
図である。
【図2】実施例のマグネットローラの磁力パターンを示
すグラフである。
【図3】比較例のマグネットローラの磁力パターンを示
すグラフである。
【符号の説明】
1 第1マグネット片 2a,2b 第2マグネット片 3 凹部 s シャフト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂又はゴムのバインダーに磁性粉を分
    散してなる複数のマグネット片をシャフトの外周に配置
    固定して、シャフトの外周にマグネット層を形成してな
    るマグネットローラにおいて、上記複数のマグネット片
    として、上記磁性粉に希土類系合金を用い、かつ同極性
    を有する複数の磁力ピークが狭いピーク間角度をもって
    形成された第1マグネット片と、上記磁性粉にフェライ
    トを用いた第2マグネット片との少なくとも2種類のマ
    グネット片を組み合わせて用いたことを特徴とするマグ
    ネットローラ。
  2. 【請求項2】 上記第1マグネット片に形成された複数
    の磁力ピークのピーク間角度が10〜50°である請求
    項1記載のマグネットローラ。
  3. 【請求項3】 上記第1マグネット片の断面形状が、表
    面側に1又は複数の凹部が形成された形状である請求項
    1又は2記載のマグネットローラ。
  4. 【請求項4】 上記第1マグネット片に磁性粉として用
    いられる希土類系合金が、Sm、Nd、Pr、La及び
    Ceから選ばれる1種又は2種以上の希土類金属と他の
    金属との合金である請求項1〜3のいずれか1項に記載
    のマグネットローラ。
  5. 【請求項5】 上記バインダーが、ポリアミド樹脂、ポ
    リプロピレン樹脂、エポキシ樹脂、エチレン−酢酸ビニ
    ル共重合体樹脂、及びエチレン−エチルアクリレート共
    重合体樹脂よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を
    混合した熱可塑性樹脂である請求項1〜4のいずれか1
    項に記載のマグネットローラ。
  6. 【請求項6】 上記第1マグネット片部分に現像極が形
    成された請求項1〜5のいずれか1項に記載のマグネッ
    トローラ。
JP10332867A 1998-11-24 1998-11-24 マグネットローラ Pending JP2000164421A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10332867A JP2000164421A (ja) 1998-11-24 1998-11-24 マグネットローラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10332867A JP2000164421A (ja) 1998-11-24 1998-11-24 マグネットローラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000164421A true JP2000164421A (ja) 2000-06-16

Family

ID=18259697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10332867A Pending JP2000164421A (ja) 1998-11-24 1998-11-24 マグネットローラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000164421A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6021296A (en) Magnet roller and manufacturing method thereof
US6496675B1 (en) Magnet roller
JP2000164421A (ja) マグネットローラ
JP3116890B2 (ja) マグネットローラ及びマグネットローラの製造方法
US6324372B1 (en) Magnet roller, process for producing same and developing unit using same
JP3308187B2 (ja) マグネットローラの製造方法
JP3119231B2 (ja) マグネットローラ及びマグネットローラの製造方法
JP3161397B2 (ja) マグネットローラ
JPH1041128A (ja) マグネットローラ及びその製造方法
JP4120721B2 (ja) マグネットローラの製造方法
JP2000164443A (ja) 樹脂磁石成形物の製造方法
JPH11243010A (ja) マグネットローラの製造方法
JP2001185416A (ja) マグネットローラ,現像ローラ及びそれを用いた現像装置
JP4456701B2 (ja) 磁気シール部材
JPH11243009A (ja) マグネットローラ及びその製造方法
JP2000012327A (ja) マグネットローラ、その製造方法及び画像形成装置
JPH10256068A (ja) マグネットローラの製造方法
JPH10254244A (ja) マグネットローラ及びその製造方法
JP3230444B2 (ja) マグネットローラ
JP2000153540A (ja) 樹脂磁石成形物の製造方法
JP2001015326A (ja) マグネットローラ、その製造方法及びそれを用いた現像装置
JP2001044021A (ja) マグネットローラ及びそれを用いた現像装置
JP2001118721A (ja) マグネットローラ
JP2006215148A (ja) マグネットローラ
JPH11249433A (ja) 現像ローラ及び現像装置