JPH11243010A - マグネットローラの製造方法 - Google Patents
マグネットローラの製造方法Info
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- JPH11243010A JPH11243010A JP4238498A JP4238498A JPH11243010A JP H11243010 A JPH11243010 A JP H11243010A JP 4238498 A JP4238498 A JP 4238498A JP 4238498 A JP4238498 A JP 4238498A JP H11243010 A JPH11243010 A JP H11243010A
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- JP
- Japan
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- magnet
- shaft
- magnet roller
- roller
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- Pending
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- Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ボンド磁石組成物を用いた射出成形により、
マグネット本体部とシャフトとが一体化してなり、かつ
軸長手方向の磁力が均一なマグネットローラの製造方法
を提供する。 【解決手段】 キャビティーの周囲に磁場を形成した金
型を用いて、ボンド磁石組成物を射出成形して、マグネ
ット本体部を、その軸方向の反ゲート口側端部が所定の
長さよりも長めに成形したのち、該端部の不要部分を切
除し、マグネット本体部とシャフトが一体化してなるマ
グネットローラを製造する。
マグネット本体部とシャフトとが一体化してなり、かつ
軸長手方向の磁力が均一なマグネットローラの製造方法
を提供する。 【解決手段】 キャビティーの周囲に磁場を形成した金
型を用いて、ボンド磁石組成物を射出成形して、マグネ
ット本体部を、その軸方向の反ゲート口側端部が所定の
長さよりも長めに成形したのち、該端部の不要部分を切
除し、マグネット本体部とシャフトが一体化してなるマ
グネットローラを製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネットローラ
の製造方法に関し、さらに詳しくは、電子写真装置や静
電記録装置などにおける現像機構部などに好適に使用さ
れる軸長手方向の磁力が均一なマグネットローラを効率
よく製造する方法に関するものである。
の製造方法に関し、さらに詳しくは、電子写真装置や静
電記録装置などにおける現像機構部などに好適に使用さ
れる軸長手方向の磁力が均一なマグネットローラを効率
よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタなどの電子写真
装置や静電記録装置などにおいて、感光ドラムなどの潜
像保持体上の静電潜像を可視化するための現像ローラと
して、回転するスリーブ内にボンド磁石により成形され
たマグネットローラを配設し、スリーブ表面に保持した
磁性現像剤(トナー)を、該マグネットローラの磁力特
性により、潜像保持体上に飛翔させるいわゆるジャンピ
ング現象によって、潜像保持体表面にトナーを供給し、
静電潜像を可視化する方法が知られている。上記マグネ
ットローラは、例えば、主にナイロンやポリプロピレン
などの熱可塑性樹脂のバインダーにフェライトなどの磁
性粉体を混合したペレット形状のボンド磁石組成物を、
キャビティーの周囲に磁場を形成した金型を用いて射出
成形又は押出成形することによって、ローラ状に成形す
ると共に、所望の磁力特性に着磁させることにより製造
されている。
装置や静電記録装置などにおいて、感光ドラムなどの潜
像保持体上の静電潜像を可視化するための現像ローラと
して、回転するスリーブ内にボンド磁石により成形され
たマグネットローラを配設し、スリーブ表面に保持した
磁性現像剤(トナー)を、該マグネットローラの磁力特
性により、潜像保持体上に飛翔させるいわゆるジャンピ
ング現象によって、潜像保持体表面にトナーを供給し、
静電潜像を可視化する方法が知られている。上記マグネ
ットローラは、例えば、主にナイロンやポリプロピレン
などの熱可塑性樹脂のバインダーにフェライトなどの磁
性粉体を混合したペレット形状のボンド磁石組成物を、
キャビティーの周囲に磁場を形成した金型を用いて射出
成形又は押出成形することによって、ローラ状に成形す
ると共に、所望の磁力特性に着磁させることにより製造
されている。
【0003】しかしながら、このような射出成形により
マグネットローラを作製した場合、得られたマグネット
ローラは、軸方向の磁力が、ボンド磁石組成物を注入し
たゲート口側と反ゲート口側とで異なり、反ゲート口側
の磁力が高くなるのを免れず、その結果、軸長手方向の
磁力が不均一となり、種々のトラブルの原因となるなど
の問題があった。前記マグネットローラを射出成形によ
り作製する場合、ゲート口側と反ゲート口側の磁力が異
なる原因については、必ずしも明確ではないが、射出成
形の際に、ボンド磁石組成物中の磁性粉を配向又は着磁
させるために、キャビティーの周囲に磁場を印加しなが
ら、ボンド磁石組成物を射出注入することから、キャビ
ティー内のボンド磁石組成物の流れが悪化し、得られる
成形体内部における温度分布が異なり、その結果磁性粉
の配向状態がゲート口側と反ゲート口側とで異なるもの
になることに起因すると推察される。
マグネットローラを作製した場合、得られたマグネット
ローラは、軸方向の磁力が、ボンド磁石組成物を注入し
たゲート口側と反ゲート口側とで異なり、反ゲート口側
の磁力が高くなるのを免れず、その結果、軸長手方向の
磁力が不均一となり、種々のトラブルの原因となるなど
の問題があった。前記マグネットローラを射出成形によ
り作製する場合、ゲート口側と反ゲート口側の磁力が異
なる原因については、必ずしも明確ではないが、射出成
形の際に、ボンド磁石組成物中の磁性粉を配向又は着磁
させるために、キャビティーの周囲に磁場を印加しなが
ら、ボンド磁石組成物を射出注入することから、キャビ
ティー内のボンド磁石組成物の流れが悪化し、得られる
成形体内部における温度分布が異なり、その結果磁性粉
の配向状態がゲート口側と反ゲート口側とで異なるもの
になることに起因すると推察される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、ロール状マグネット本体部と、このマグネッ
ト本体部の軸方向の両端から突出したシャフトとが一体
化してなり、かつ軸長手方向の磁力が均一なマグネット
ローラを、射出成形により効率よく製造する方法を提供
することを目的とするものである。
状況下で、ロール状マグネット本体部と、このマグネッ
ト本体部の軸方向の両端から突出したシャフトとが一体
化してなり、かつ軸長手方向の磁力が均一なマグネット
ローラを、射出成形により効率よく製造する方法を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、キャビティーの
周囲に磁場を形成した金型を用い、ボンド磁石組成物を
射出注入して、マグネット本体部を、その軸方向の反ゲ
ート口側端部が所定の長さよりも長めに成形してから、
その端部の不要部分を切除して所定の長さに調節するこ
とにより、その目的を達成しうることを見出した。本発
明、かかる知見に基づいて完成したものである。すなわ
ち、本発明は、キャビティーの周囲に磁場を形成した金
型を用いて、ボンド磁石組成物を射出成形して、ロール
状マグネット本体部とこのマグネット本体部の軸方向の
両端から突出したシャフトとが一体化してなるマグネッ
トローラを製造するに当たり、上記マグネット本体部
を、その軸方向の反ゲート口側端部がマグネットローラ
としての所定の長さよりも長くなるように成形したの
ち、該端部の不要部分を切除して、マグネット本体部を
所定の長さに調節することを特徴とするマグネットロー
ラの製造方法を提供するものである。
達成するために鋭意研究を重ねた結果、キャビティーの
周囲に磁場を形成した金型を用い、ボンド磁石組成物を
射出注入して、マグネット本体部を、その軸方向の反ゲ
ート口側端部が所定の長さよりも長めに成形してから、
その端部の不要部分を切除して所定の長さに調節するこ
とにより、その目的を達成しうることを見出した。本発
明、かかる知見に基づいて完成したものである。すなわ
ち、本発明は、キャビティーの周囲に磁場を形成した金
型を用いて、ボンド磁石組成物を射出成形して、ロール
状マグネット本体部とこのマグネット本体部の軸方向の
両端から突出したシャフトとが一体化してなるマグネッ
トローラを製造するに当たり、上記マグネット本体部
を、その軸方向の反ゲート口側端部がマグネットローラ
としての所定の長さよりも長くなるように成形したの
ち、該端部の不要部分を切除して、マグネット本体部を
所定の長さに調節することを特徴とするマグネットロー
ラの製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の方法により製造されるマ
グネットローラは、ロール状マグネット本体部と、この
マグネット本体部の軸方向の両端から突出したシャフト
とが一体化してなるものである。このようなマグネット
ローラの態様としては、例えば以下の図1(a)〜
(d)で示すものを挙げることができる。図1(a)〜
(d)は、それぞれマグネット本体部とシャフトが一体
的に成形されてなるマグネットローラの構造の異なる例
の側面図であって、(a)は、マグネット本体部1とシ
ャフト部2aとが、ボンド磁石組成物により一体的に成
形されてなる軸一体型の構造を示す。(b)はマグネッ
ト本体部1と一方の側のシャフト部2aとが、ボンド磁
石組成物により一体的に成形され、かつ他の側にシャフ
ト2bが挿入されてなる片側シャフト挿入型の構造を示
す。(c)は、マグネット本体部1がボンド磁石組成物
により成形され、かつその両側にシャフト2bが挿入さ
れてなる両側シャフト挿入型の構造を示す。また(d)
は、マグネット本体部1がボンド磁石組成物により成形
され、かつシャフト2bが挿入されてなるシャフト挿入
型の構造を示す。
グネットローラは、ロール状マグネット本体部と、この
マグネット本体部の軸方向の両端から突出したシャフト
とが一体化してなるものである。このようなマグネット
ローラの態様としては、例えば以下の図1(a)〜
(d)で示すものを挙げることができる。図1(a)〜
(d)は、それぞれマグネット本体部とシャフトが一体
的に成形されてなるマグネットローラの構造の異なる例
の側面図であって、(a)は、マグネット本体部1とシ
ャフト部2aとが、ボンド磁石組成物により一体的に成
形されてなる軸一体型の構造を示す。(b)はマグネッ
ト本体部1と一方の側のシャフト部2aとが、ボンド磁
石組成物により一体的に成形され、かつ他の側にシャフ
ト2bが挿入されてなる片側シャフト挿入型の構造を示
す。(c)は、マグネット本体部1がボンド磁石組成物
により成形され、かつその両側にシャフト2bが挿入さ
れてなる両側シャフト挿入型の構造を示す。また(d)
は、マグネット本体部1がボンド磁石組成物により成形
され、かつシャフト2bが挿入されてなるシャフト挿入
型の構造を示す。
【0007】本発明の方法においては、上記図1(a)
〜(d)のいずれのタイプのマグネットローラを作製す
ることができるが、得られるマグネットローラの軸長手
方向の磁力が均一になるように、マグネット本体部を、
その軸方向の反ゲート口側端部が、マグネットローラと
しての所定の長さよりも長くなるように成形し、その後
に、該端部の不要部分を切除して、マグネット本体部を
所定の長さに調節する処置がとられる。このような方法
を実施するには特に制限はないが、例えば下記のよう
に、図2に示す軸受けコマを金型のキャビティー内に配
設して、ボンド磁石組成物を射出注入し、マグネット本
体部を成形するのが有利である。
〜(d)のいずれのタイプのマグネットローラを作製す
ることができるが、得られるマグネットローラの軸長手
方向の磁力が均一になるように、マグネット本体部を、
その軸方向の反ゲート口側端部が、マグネットローラと
しての所定の長さよりも長くなるように成形し、その後
に、該端部の不要部分を切除して、マグネット本体部を
所定の長さに調節する処置がとられる。このような方法
を実施するには特に制限はないが、例えば下記のよう
に、図2に示す軸受けコマを金型のキャビティー内に配
設して、ボンド磁石組成物を射出注入し、マグネット本
体部を成形するのが有利である。
【0008】図2は、本発明の方法を実施するために、
金型のキャビティー内に配設する軸受けコマの一例の側
面図(a)及び正面概略図(b)であって、円筒型コマ
本体3と、先端部にシャフト挿入用又はシャフト部形成
用の凹部5を有するテーパー部4とが一体化された構造
を示す。まず、この軸受けコマを、キャビティーの周囲
に磁場を形成した金型内のキャビティーの反ゲート口側
にそのテーパー部4がゲート口に向くように配設する。
次いで、マグネットローラの反ゲート口側のシャフト部
を、ボンド磁石組成物により、マグネット本体部と一体
的に成形する場合〔前記(a)の軸一体型又は(b)の
片側シャフト挿入型(ゲート口側にシャフトを挿入する
タイプ)を作製する場合〕には、凹部5にシャフトの挿
入は行わないが、マグネットローラの反ゲート口側のシ
ャフトが挿入型である場合〔前記(b)の片側シャフト
挿入型(反ゲート口側にシャフトを挿入するタイプ),
(c)の両側シャフト挿入型又は(d)のシャフト挿入
型を作製する場合〕には、凹部5にシャフトを挿入し、
固定してから、ボンド磁石組成物を射出注入し、マグネ
ット本体部とシャフト部又はマグネット本体部を成形す
る。図3は、このようにして成形されたマグネット本体
部の反ゲート口側端部近傍の側面図であり、(a)はマ
グネット本体部1とシャフト部2aが一体的に成形され
た場合を示し、(b)はマグネット本体部1にシャフト
2bが挿入されている場合を示す。ここで、1aが不要
部分である。
金型のキャビティー内に配設する軸受けコマの一例の側
面図(a)及び正面概略図(b)であって、円筒型コマ
本体3と、先端部にシャフト挿入用又はシャフト部形成
用の凹部5を有するテーパー部4とが一体化された構造
を示す。まず、この軸受けコマを、キャビティーの周囲
に磁場を形成した金型内のキャビティーの反ゲート口側
にそのテーパー部4がゲート口に向くように配設する。
次いで、マグネットローラの反ゲート口側のシャフト部
を、ボンド磁石組成物により、マグネット本体部と一体
的に成形する場合〔前記(a)の軸一体型又は(b)の
片側シャフト挿入型(ゲート口側にシャフトを挿入する
タイプ)を作製する場合〕には、凹部5にシャフトの挿
入は行わないが、マグネットローラの反ゲート口側のシ
ャフトが挿入型である場合〔前記(b)の片側シャフト
挿入型(反ゲート口側にシャフトを挿入するタイプ),
(c)の両側シャフト挿入型又は(d)のシャフト挿入
型を作製する場合〕には、凹部5にシャフトを挿入し、
固定してから、ボンド磁石組成物を射出注入し、マグネ
ット本体部とシャフト部又はマグネット本体部を成形す
る。図3は、このようにして成形されたマグネット本体
部の反ゲート口側端部近傍の側面図であり、(a)はマ
グネット本体部1とシャフト部2aが一体的に成形され
た場合を示し、(b)はマグネット本体部1にシャフト
2bが挿入されている場合を示す。ここで、1aが不要
部分である。
【0009】次に、このようにして、軸方向の反ゲート
口側端部がマグネットローラとしての所定の長さよりも
長くなるように成形されたマグネット本体部の不要部分
1aを切除し、所定の長さに調節することにより、所望
のマグネットローラが得られる。図4(a)及び(b)
は、それぞれ上記図3(a)及び(b)で示されるマグ
ネット本体部の不要部分1aを切除してなるマグネット
ローラの反ゲート口側端部近傍の側面図である。この方
法において、前記図2の凹部5に挿入、固定するシャフ
トとしては、特に制限はなく、従来マグネットローラに
おいて慣用されているものを用いることができる。この
シャフトとしては、例えば金属製の中実シャフトや中空
シャフト、各種樹脂製のシャフトなどが挙げられる。ま
た、シャフト及び該凹部は、断面が円形状以外に、多角
形状であってもよい。
口側端部がマグネットローラとしての所定の長さよりも
長くなるように成形されたマグネット本体部の不要部分
1aを切除し、所定の長さに調節することにより、所望
のマグネットローラが得られる。図4(a)及び(b)
は、それぞれ上記図3(a)及び(b)で示されるマグ
ネット本体部の不要部分1aを切除してなるマグネット
ローラの反ゲート口側端部近傍の側面図である。この方
法において、前記図2の凹部5に挿入、固定するシャフ
トとしては、特に制限はなく、従来マグネットローラに
おいて慣用されているものを用いることができる。この
シャフトとしては、例えば金属製の中実シャフトや中空
シャフト、各種樹脂製のシャフトなどが挙げられる。ま
た、シャフト及び該凹部は、断面が円形状以外に、多角
形状であってもよい。
【0010】本発明の方法において用いられるボンド磁
石組成物は、樹脂バインダーに磁性粉を分散させたもの
であって、該樹脂バインダーとしては特に制限はなく、
従来マグネットローラにおいて慣用されているものの中
から任意のものを選択して用いることができる。この樹
脂バインダーとしては、例えばナイロン6,ナイロン1
2などのポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレ
フタレート樹脂(PBT)、ポリフェニレンサルファイ
ド樹脂(PPS)、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂
(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体樹
脂(EEA)、エポキシ樹脂、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体樹脂(EVOH)、さらにはポリプロピレ
ン樹脂やポリエチレン,ポリエチレン共重合体などのポ
リオレフィン、これらポリオレフィンの構造中に無水マ
レイン酸基,カルボキシル基,ヒドロキシル基,グリシ
ジル基などの反応性をもつ官能基を導入した変性ポリオ
レフィンなどが挙げられる。これらの中で、特にポリア
ミド樹脂やEEAが好適である。これらの樹脂バインダ
ーは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用い
てもよい。
石組成物は、樹脂バインダーに磁性粉を分散させたもの
であって、該樹脂バインダーとしては特に制限はなく、
従来マグネットローラにおいて慣用されているものの中
から任意のものを選択して用いることができる。この樹
脂バインダーとしては、例えばナイロン6,ナイロン1
2などのポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレ
フタレート樹脂(PBT)、ポリフェニレンサルファイ
ド樹脂(PPS)、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂
(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体樹
脂(EEA)、エポキシ樹脂、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体樹脂(EVOH)、さらにはポリプロピレ
ン樹脂やポリエチレン,ポリエチレン共重合体などのポ
リオレフィン、これらポリオレフィンの構造中に無水マ
レイン酸基,カルボキシル基,ヒドロキシル基,グリシ
ジル基などの反応性をもつ官能基を導入した変性ポリオ
レフィンなどが挙げられる。これらの中で、特にポリア
ミド樹脂やEEAが好適である。これらの樹脂バインダ
ーは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用い
てもよい。
【0011】一方、磁性粉としては特に制限はなく、従
来マグネットローラにおいて慣用されているものの中か
ら、任意のものを選択して用いることができる。具体的
にはストロンチウムフェライト,バリウムフェライト,
鉛フェライトなどのフェライト粉末、Sm−Co合金,
Nd−F−B合金,Ce−Co合金などの希土類系合金
粉末などが挙げられる。これらの磁性粉は単独で用いて
もよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。ボンド
磁石組成物における樹脂バインダーと磁性粉の配合割合
は、特に制限はなく、マグネットローラの要求される磁
力の強さに応じて適宜選定されるが、通常は、ボンド磁
石組成物全量に対し、80〜95重量%(密度が3.0〜
4.0g/cm3 程度)の範囲で選定することが好まし
い。
来マグネットローラにおいて慣用されているものの中か
ら、任意のものを選択して用いることができる。具体的
にはストロンチウムフェライト,バリウムフェライト,
鉛フェライトなどのフェライト粉末、Sm−Co合金,
Nd−F−B合金,Ce−Co合金などの希土類系合金
粉末などが挙げられる。これらの磁性粉は単独で用いて
もよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。ボンド
磁石組成物における樹脂バインダーと磁性粉の配合割合
は、特に制限はなく、マグネットローラの要求される磁
力の強さに応じて適宜選定されるが、通常は、ボンド磁
石組成物全量に対し、80〜95重量%(密度が3.0〜
4.0g/cm3 程度)の範囲で選定することが好まし
い。
【0012】このボンド磁石組成物には、必要に応じ、
マイカやタルク、あるいは炭素繊維,ガラス繊維などの
繊維やウイスカーなどの補強効果の大きな充填材を添加
することができる。すなわち、成形品に要求される磁力
が比較的低くて磁性粉の充填量が少ない場合には、成形
品の剛性が低くなりやすく、このような場合には剛性を
補うために、マイカやウイスカーなどの充填材を添加し
て成形品の補強を行うことができる。この場合、好適に
用いられる充填材としては、マイカやウイスカーなどが
挙げられる。このウイスカーとしては、例えば炭化ケイ
素,窒化ケイ素などからなる非酸化物系ウイスカー、Z
nO,MgO,TiO2 ,SnO2 ,Al2 O3 などか
らなる金属酸化物系ウイスカー、チタン酸カリウム,ホ
ウ酸アルミニウム,塩基性硫酸マグネシウムなどからな
る複酸化物系ウイスカーなどが挙げられるが、これらの
中で、プラスチックとの複合化が容易な点から複酸化物
系ウイスカーが好適である。これらの充填材を用いる際
の配合割合については特に制限はないが、通常はボンド
磁石組成物全量に対して、2〜32重量%、好ましくは
5〜20重量%の範囲である。
マイカやタルク、あるいは炭素繊維,ガラス繊維などの
繊維やウイスカーなどの補強効果の大きな充填材を添加
することができる。すなわち、成形品に要求される磁力
が比較的低くて磁性粉の充填量が少ない場合には、成形
品の剛性が低くなりやすく、このような場合には剛性を
補うために、マイカやウイスカーなどの充填材を添加し
て成形品の補強を行うことができる。この場合、好適に
用いられる充填材としては、マイカやウイスカーなどが
挙げられる。このウイスカーとしては、例えば炭化ケイ
素,窒化ケイ素などからなる非酸化物系ウイスカー、Z
nO,MgO,TiO2 ,SnO2 ,Al2 O3 などか
らなる金属酸化物系ウイスカー、チタン酸カリウム,ホ
ウ酸アルミニウム,塩基性硫酸マグネシウムなどからな
る複酸化物系ウイスカーなどが挙げられるが、これらの
中で、プラスチックとの複合化が容易な点から複酸化物
系ウイスカーが好適である。これらの充填材を用いる際
の配合割合については特に制限はないが、通常はボンド
磁石組成物全量に対して、2〜32重量%、好ましくは
5〜20重量%の範囲である。
【0013】前記ボンド磁石組成物の調製方法としては
特に制限はないが、例えば樹脂バインダー,磁性粉及び
必要に応じて用いられる充填材を、通常の方法に従って
混合し、溶融混練したのち、ペレット状に成形すること
により、ボンド磁石組成物を調製することができる。こ
の際、溶融混練には、二軸混練押出機,KCK混練押出
機などを用いる通常の方法及び条件を採用することがで
きる。本発明の方法で得られたマグネットローラは、通
常一旦脱磁したのち、再び着磁させることによって、磁
性粉を配向させ、所望の磁力パターンを形成させる。脱
磁操作及び着磁操作としては特に制限はなく、目的の磁
力パターンに応じて、公知の装置を用い、公知の方法で
行うことができる。また、このマグネットローラは、通
常その外周に、さらにアルミニウムスリーブが設けられ
る。
特に制限はないが、例えば樹脂バインダー,磁性粉及び
必要に応じて用いられる充填材を、通常の方法に従って
混合し、溶融混練したのち、ペレット状に成形すること
により、ボンド磁石組成物を調製することができる。こ
の際、溶融混練には、二軸混練押出機,KCK混練押出
機などを用いる通常の方法及び条件を採用することがで
きる。本発明の方法で得られたマグネットローラは、通
常一旦脱磁したのち、再び着磁させることによって、磁
性粉を配向させ、所望の磁力パターンを形成させる。脱
磁操作及び着磁操作としては特に制限はなく、目的の磁
力パターンに応じて、公知の装置を用い、公知の方法で
行うことができる。また、このマグネットローラは、通
常その外周に、さらにアルミニウムスリーブが設けられ
る。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳しく
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例 キャビティーの周囲に磁場を形成した金型内のキャビテ
ィーの反ゲート口側に、図2に示す軸受けコマを、その
テーパー部がゲート口に向くように配設したのち、この
キャビティーに、エチレン−エチルアクリレート共重合
体10重量%とストロンチウムフェライト粉末90重量
%とからなるボンド磁石組成物を、シリンダー温度24
5℃,金型温度65℃及び射出圧力700kg/cm2
の条件にて射出注入し、図5に示すように、マグネット
本体部1とシャフト部2aとが一体化され、かつマグネ
ット本体部1の反ゲート口側端部が所定の長さより約3
0mm長い不要部分1aを有するように成形した。次い
で、金型より成形体を取り出し、該不要部分1aを切除
することにより、図1(a)に示す軸一体型マグネット
ローラを作製した。このマグネットローラのゲート口側
端部と反ゲート口側端部の磁力は、それぞれ950及び
970ガウスであった。
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例 キャビティーの周囲に磁場を形成した金型内のキャビテ
ィーの反ゲート口側に、図2に示す軸受けコマを、その
テーパー部がゲート口に向くように配設したのち、この
キャビティーに、エチレン−エチルアクリレート共重合
体10重量%とストロンチウムフェライト粉末90重量
%とからなるボンド磁石組成物を、シリンダー温度24
5℃,金型温度65℃及び射出圧力700kg/cm2
の条件にて射出注入し、図5に示すように、マグネット
本体部1とシャフト部2aとが一体化され、かつマグネ
ット本体部1の反ゲート口側端部が所定の長さより約3
0mm長い不要部分1aを有するように成形した。次い
で、金型より成形体を取り出し、該不要部分1aを切除
することにより、図1(a)に示す軸一体型マグネット
ローラを作製した。このマグネットローラのゲート口側
端部と反ゲート口側端部の磁力は、それぞれ950及び
970ガウスであった。
【0015】次に、このマグネットローラを公知の方法
で脱磁処理し、再び着磁処理したのち、各磁極の軸方向
の磁力をそれぞれ測定し、端部の磁力差及び軸方向の磁
力のばらつきを求めた。なお、軸方向の磁力のばらつき
は、軸方向の1mm間隔おきに磁力を測定し、その差を
計測して、その差が最大となる値で示した。結果を第1
表に示す。 比較例 キャビティーの周囲に磁場を形成した金型内のキャビテ
ィーに(軸受けコマは使用せず)、実施例1と同様にし
てボンド磁石組成物を射出注入し、マグネット本体部と
シャフト部とが一体化した図1(a)に示す軸一体型マ
グネットローラを作製した。このマグネットローラのゲ
ート口側端部と反ゲート口側端部の磁力は、それぞれ9
50及び1030ガウスであった。次に、このマグネッ
トローラを実施例と同様にして脱磁処理、次いで着磁処
理したのち、評価した。結果を第1表に示す。
で脱磁処理し、再び着磁処理したのち、各磁極の軸方向
の磁力をそれぞれ測定し、端部の磁力差及び軸方向の磁
力のばらつきを求めた。なお、軸方向の磁力のばらつき
は、軸方向の1mm間隔おきに磁力を測定し、その差を
計測して、その差が最大となる値で示した。結果を第1
表に示す。 比較例 キャビティーの周囲に磁場を形成した金型内のキャビテ
ィーに(軸受けコマは使用せず)、実施例1と同様にし
てボンド磁石組成物を射出注入し、マグネット本体部と
シャフト部とが一体化した図1(a)に示す軸一体型マ
グネットローラを作製した。このマグネットローラのゲ
ート口側端部と反ゲート口側端部の磁力は、それぞれ9
50及び1030ガウスであった。次に、このマグネッ
トローラを実施例と同様にして脱磁処理、次いで着磁処
理したのち、評価した。結果を第1表に示す。
【0016】
【表1】
【0017】第1表から分かるように、実施例のもの
は、比較例のものに比べて、各磁極での端部の磁力差が
減少し、かつ軸方向の磁力が均一になっている。
は、比較例のものに比べて、各磁極での端部の磁力差が
減少し、かつ軸方向の磁力が均一になっている。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、ボンド磁石組成物を用
いた射出成形により、マグネット本体部とシャフトとが
一体化してなり、かつ軸長手方向の磁力が均一なマグネ
ットローラを容易に製造することができる。本発明の方
法で得られたマグネットローラは、複写機,ファクシミ
リ,プリンタなどの電子写真装置や静電記録装置などに
おける現像機構部などに好適に用いられる。
いた射出成形により、マグネット本体部とシャフトとが
一体化してなり、かつ軸長手方向の磁力が均一なマグネ
ットローラを容易に製造することができる。本発明の方
法で得られたマグネットローラは、複写機,ファクシミ
リ,プリンタなどの電子写真装置や静電記録装置などに
おける現像機構部などに好適に用いられる。
【図1】 本発明の方法により得られた、マグネット本
体部とシャフトとが一体的に成形されてなるマグネット
ローラの構造の異なる例を示す側面図である。
体部とシャフトとが一体的に成形されてなるマグネット
ローラの構造の異なる例を示す側面図である。
【図2】 本発明の方法を実施するために、金型のキャ
ビティー内に配設する軸受けコマの一例の側面図(a)
及び正面概略図(b)である。
ビティー内に配設する軸受けコマの一例の側面図(a)
及び正面概略図(b)である。
【図3】 本発明の方法で成形されたマグネット本体部
の反ゲート口側端部近傍の異なる例の側面図である。
の反ゲート口側端部近傍の異なる例の側面図である。
【図4】 図3で示されるマグネット本体部の不要部分
を切除してなるマグネットローラの反ゲート口側端部近
傍の側面図である。
を切除してなるマグネットローラの反ゲート口側端部近
傍の側面図である。
【図5】 実施例において、射出成形により作製された
成形体の側面図である。
成形体の側面図である。
1 :マグネット本体部 1a:マグネット本体部の不要部分 2a:シャフト部 2b:シャフト 3 :円筒型コマ本体 4 :テーパー部 5 :シャフト挿入用又はシャフト部形成用凹部
Claims (2)
- 【請求項1】 キャビティーの周囲に磁場を形成した金
型を用いて、ボンド磁石組成物を射出成形して、ロール
状マグネット本体部とこのマグネット本体部の軸方向の
両端から突出したシャフトとが一体化してなるマグネッ
トローラを製造するに当たり、上記マグネット本体部
を、その軸方向の反ゲート口側端部がマグネットローラ
としての所定の長さよりも長くなるように成形したの
ち、該端部の不要部分を切除して、マグネット本体部を
所定の長さに調節することを特徴とするマグネットロー
ラの製造方法。 - 【請求項2】 ボンド磁石組成物が、樹脂バインダーに
磁性粉を分散してなるものである請求項1記載のマグネ
ットローラの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4238498A JPH11243010A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | マグネットローラの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4238498A JPH11243010A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | マグネットローラの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11243010A true JPH11243010A (ja) | 1999-09-07 |
Family
ID=12634583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4238498A Pending JPH11243010A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | マグネットローラの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11243010A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003009315A1 (fr) * | 2001-07-19 | 2003-01-30 | Bridgestone Corporation | Rouleau a aimant et developpateur l'utilisant, procede de moulage de rouleau a aimant et moule metallique de moulage par injection |
JP2006062314A (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Tdk Corp | マグネットロール用ボンド磁石の成形用金型及び成形方法 |
-
1998
- 1998-02-24 JP JP4238498A patent/JPH11243010A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003009315A1 (fr) * | 2001-07-19 | 2003-01-30 | Bridgestone Corporation | Rouleau a aimant et developpateur l'utilisant, procede de moulage de rouleau a aimant et moule metallique de moulage par injection |
JP2006062314A (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Tdk Corp | マグネットロール用ボンド磁石の成形用金型及び成形方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050223 |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20070801 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070925 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20080318 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |