JP2000164443A - 樹脂磁石成形物の製造方法 - Google Patents

樹脂磁石成形物の製造方法

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JP2000164443A
JP2000164443A JP10339859A JP33985998A JP2000164443A JP 2000164443 A JP2000164443 A JP 2000164443A JP 10339859 A JP10339859 A JP 10339859A JP 33985998 A JP33985998 A JP 33985998A JP 2000164443 A JP2000164443 A JP 2000164443A
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Shigeru Aoki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂磁石組成物からなる成形材料を磁場を印
加しながら射出成形又は押出成形して、マグネットロー
ラ等の樹脂磁石成形物を得る場合において、該樹脂磁石
成形物に高磁力でかつ半値幅が狭い、鋭い磁力曲線を示
す磁極を形成する。 【解決手段】 成形材料mに磁場を印加する永久磁石と
して、目的とする磁極性を有する主磁石3aの両側に他
極性の副磁石3bを配設したサンドイッチ構造の複合磁
石3cを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂バインダーに
磁性粉を混合分散した成形材料を金型のキャビティー周
囲に配置した永久磁石により磁場を印加しながら射出成
形又は押出成形してマグネットローラや該マグネットロ
ーラを構成するマグネット片などの樹脂磁石成形物を得
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】複写
機、プリンタ等の電子写真装置や静電記録装置などにお
いて、感光ドラム等の潜像保持体上の静電潜像を可視化
する現像方式として、回転するスリーブ内に樹脂磁石に
より形成されたマグネットローラを配設し、スリーブ表
面に担持した磁性現像剤(トナー)を該マグネットロー
ラの磁力特性により潜像保持体上に飛翔させる所謂ジャ
ンピング現象によって、潜像保持体表面にトナーを供給
し、静電潜像を可視化する現像方法が知られている。
【0003】従来、上記マグネットローラは、ナイロン
やポリプロピレン等の熱可塑性樹脂のバインダーにフェ
ライト等の磁性粉体を混合分散した樹脂磁石組成物から
なる成形材料を、キャビティーの周囲に磁場を形成した
金型を用いて射出成形又は押出成形することによって、
ローラ状に成形すると共に、樹脂磁石組成物中の磁性粉
を所望の磁力特性に適した配向状態とし、この成形と同
時又は成形後に所望の磁力特性に着磁させることによ
り、製造されている。
【0004】ここで、上記樹脂磁石組成物からなる成形
材料に磁場を印加しながらを射出成形又は押出成形を行
う場合、図2(A)に示したように、射出成形や押出成
形に用いられる金型1のキャビティー2の周囲に永久磁
石3を配置して、キャビティー2内の成形材料mに磁場
を印加する方法が一般的に採られている。
【0005】なお、図2(A)では磁場印加用の永久磁
石3を1つしか示していないが、通常は必要とする磁極
の数に応じて2〜6個程度の永久磁石3がキャビティー
2の周囲に配置される。また、図2(A)では円筒状の
キャビティー2を有する金型1によりマグネットローラ
を直接成形する場合を示したが、例えば断面扇形のキャ
ビティーを有する金型を用いて断面扇形のマグネット片
を成形し、得られたマグネット片を複数個シャフトの外
周に貼り合わせてマグネットローラを形成することも行
われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】永久磁石によって磁場
を印加しながら射出成形又は押出成形する上記成形法に
よれば、成形材料中の磁性粉が良好に配向し、後の着磁
操作により又は成形と同時に着磁されて、成形物(マグ
ネットローラ)に所望の磁極が形成され、例えば図2
(B)に示したような、磁力曲線4aを有する磁極が着
磁される。
【0007】しかしながら、近年、複写機やプリンター
などの電子写真装置の高性能化に伴ってマグネットロー
ラにも非常に複雑な磁力特性が要求されるようになって
きており、磁力のピーク位置を中心線cとした半値幅h
が狭くかつピーク高さの高い、高磁力で鋭い磁力曲線を
有する磁極が求められるようになってきている。
【0008】この場合、マグネットローラに形成する磁
極の磁力を高くするには、永久磁石3の磁力を高くすれ
ばよいが、単に永久磁石3の磁力を高くしたのでは、図
2(B)に示した磁力曲線4bのように、磁力の向上に
伴って上記半値幅が長くなってしまい、また半値幅hを
短くするには、永久磁石3の幅を狭くすればよいが、永
久磁石3の幅を狭くすると、図2(B)に示した磁力曲
線4cのように、必然的に永久磁石3の磁力が弱くな
り、得られる磁極の磁力も弱くなってしまう。いずれに
しても、高磁力で半値幅の狭い磁力曲線を有する磁極を
得ることはできない。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、樹脂バインダーに磁性粉を混合分散した樹脂磁石組
成物からなる成形材料を、磁場を印加しながら射出成形
又は押出成形して、成形と同時に磁性粉の配向,着磁を
行うことにより、マグネットローラ等の樹脂磁石成形物
を得る場合において、該樹脂磁石成形物に高磁力でかつ
半値幅が狭い、鋭い磁力曲線を示す磁極を形成すること
ができる樹脂磁石成形物の製造方法を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため、樹脂バインダーに磁性粉を混合分散した
樹脂磁石組成物からなる成形材料を、キャビティー(成
形用空洞部)の周囲に永久磁石を配置した金型を用い射
出成形又は押出成形して、マグネットローラ等の樹脂磁
石成形物を得る場合に、上記永久磁石として、目的とす
る磁極性を有する主磁石の両側に他極性の副磁石を配設
したサンドイッチ構造の複合磁石を用いることにより、
得られる磁力曲線の半値幅を、磁力の低下を招くことな
く狭くして鋭い磁力曲線を有する磁極を得ることがで
き、この場合上記主磁石の磁力を高くすることにより、
半値幅を大きくすることなく高磁力化を達成し得、高磁
力で半値幅の狭い、鋭い磁力曲線を示す磁極を形成し得
ることを見出し、本発明を完成したものである。
【0011】従って、本発明は、樹脂バインダーに磁性
粉を混合分散した樹脂磁石組成物からなる成形材料を射
出成形又は押出成形して樹脂磁石成形物を得る際に、射
出成形用金型もしくは押出成形用金型の成形用空洞部の
周囲に永久磁石を配置して、成形物に磁場を印加しなが
ら成形を行う樹脂磁石成形物の製造方法において、上記
永久磁石として、目的とする磁極性を有する主磁石の両
側に他極性の副磁石を配設したサンドイッチ構造の複合
磁石を用いたことを特徴とする樹脂磁石成形物の製造方
法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき更に詳しく説
明する。本発明の樹脂磁石成形物の製造方法は、上述の
ように、樹脂バインダーに磁性粉を混合分散した樹脂磁
石組成物からなる成形材料を、磁場を印加しながら射出
成形又は押出成形して、樹脂磁石成形物を得る場合に、
目的とする磁極性を有する主磁石の両側に他極性の副磁
石を配設したサンドイッチ構造の複合磁石を、金型のキ
ャビティー周囲に配置して、射出成形又は押出成形を行
うものであり、例えば図1(A)に示したように、N極
の主磁石3aの両側にそれぞれS極の副磁石3bを接合
させたサンドイッチ構造の複合磁石3cをキャビティー
2の周囲に配置して成形を行うものである。
【0013】ここで、上記複合磁石3cを構成する主磁
石3aは、金型1のキャビティー(成形用空洞部)2内
の樹脂磁石組成物mに、該組成物中mに分散された磁性
粉を配向させるに十分な、又は着磁するに十分な磁力を
印加し得る永久磁石であればいずれのものでもよい。例
えば、Nd−Fe−B合金,Sm−Co合金,Ce−C
o合金等の希土類磁石、Srフェライト,Brフェライ
ト等のフェライト磁石、アルニコ磁石或いは鉄などを例
示することができる。
【0014】また、上記複合磁石3cを構成する副磁石
3bも、特に制限はなく、上記主磁石3aと同様に、希
土類磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石、鉄などを用
いることができる。
【0015】本発明の製造方法に用いられる上記複合磁
石3cは、上記主磁石3aの両側に副磁石3bを接合さ
せたサンドイッチ構造のものであるが、この場合本発明
では、図1(A)に示されているように、互いに接合す
る部分が逆極性となるように上記主磁石3aと副磁石3
bとを接合するものであり、例えば成形物の所定箇所に
S極の磁極を形成する場合、図1(A)に示したよう
に、主磁石3aはN極を金型1のキャビティー2に向け
て配置され、この主磁石3aの両側に副磁石3bがS極
をキャビティー2に向けて配置されるものである。この
場合、両副磁石3bと主磁石3aとが互いの磁力で吸着
することにより良好に接合される。なお、図1(A)で
は、主磁石3aの両側に直接副磁石3b,3bを接合さ
せた複合磁石3cを示したが、副磁石3b,3bを非磁
性材等を介して主磁石3aの両側に配設してもよく、ま
た副磁石3bを主磁石3aと平行ではなく、角度を変え
て配設することにより、磁力パターンを制御するように
してもよい。
【0016】ここで、上記主磁石3a及び副磁石3b
は、それぞれ1つの永久磁石で構成しても複数の永久磁
石を並べて構成された集合磁石であってもよく、また必
要に応じてこれら主磁石3a及び副磁石3bの磁場印加
面に透磁性材料からなるヨークを配置してもよい。
【0017】また、上記主磁石3aの磁力は、成形物に
求められる表面磁力に応じて適宜設定され、特に制限さ
れるものではないが、例えば成形物がマグネットローラ
である場合には、3000〜5000G、特に3800
〜4300G程度の磁力を有する永久磁石が一般に用い
られる。
【0018】一方、上記副磁石3bの磁力は要求される
半値幅に応じて適宜設定され、この副磁石3bの磁力が
高いほど磁力曲線の半値幅は狭くなるが、この副磁石3
bの磁力が高すぎると、主磁石3aによる磁極の半値幅
が単に狭くなるだけでなく、磁極のピーク磁力が低くな
ってしまったり、副磁石3bによる逆極性の磁極が形成
されてしまう場合がある。このため、この副磁石3bの
磁力は上記主磁石3aの磁力よりも低く設定され、好ま
しくは上記主磁石3aよりも300〜1000G、特に
400〜600G程度、低く設定することが好ましい。
また、この副磁石3bは上記主磁石3bの左右に少なく
とも1つずつ配置されるが、左右の副磁石3bの磁力は
同一でも異なっていてもよく、左右で磁力を変えること
により、左右非対称の磁力曲線を得ることも可能であ
る。
【0019】本発明の樹脂磁石成形物の製造方法は、上
記のように、主磁石3aの両側に他極性の副磁石3b接
合した複合磁石3cを、金型1のキャビティー2周囲に
配置して、キャビティー2内に磁場を印加しながら樹脂
磁石組成物からなる成形材料mを成形するものである。
これにより、キャビティー2内で成形される成形材料m
中の磁性粉が上記複合磁石3cを構成する主磁石3aの
磁力によって配向し着磁されるが、この場合主磁石3a
の両側に配置された副磁石3bによる逆極性の磁力によ
って、得られる磁力曲線の半値幅をピーク磁力の低下な
く狭くすることができ、図1(B)の示したように、副
磁石3bを有さない通常の永久磁石を用いた場合に得ら
れる磁力曲線4aよりも半値幅hの狭い鋭いピークを有
する磁力曲線が得られるものである。またこの場合、上
記複合磁石3cの主磁石3aの磁力を高めることによ
り、半値幅を広くすることなく、むしろ半値幅を狭くし
た上ピーク磁力を高くすることも可能であり、図1
(B)の示したように、副磁石3bを有さない通常の永
久磁石を用いた場合に得られる磁力曲線4aよりも半値
幅hが狭く、かつピーク磁力も高い磁力曲線5bを得る
ことも可能である。
【0020】ここで、本発明の樹脂磁石成形物の製造方
法に用いられる成形材料は、樹脂バインダーに磁性粉を
分散させた樹脂磁石組成物であればよく、目的とする樹
脂磁石成形物に応じて適宜選定して用いることができ
る。例えば、電子写真装置の現像機構部に用いられるマ
グネットローラを得る場合を例にして説明すると、以下
の通りである。
【0021】上記樹脂バインダーとしては、ナイロン
6,ナイロン12等のポリアミド樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリ
ブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリフェニレ
ンサルファイド樹脂(PPS)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体樹脂(EVA)、エチレン−エチルアクリレー
ト樹脂(EEA)、エポキシ樹脂、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体樹脂(EVOH)、ポリプロピレン樹
脂、ポリエチレン,ポリエチレン共重合体等のポリオレ
フィンや、これらポリオレフィンの構造中に無水マレイ
ン酸基,カルボキシル基,ヒドロキシル基,グリシジル
基等の反応性をもつ官能基を導入した変性ポリオレフィ
ン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合して
用いることができる。なお、特に制限されるものではな
いが、これらの中ではポリアミド樹脂、EVA、EEA
が好ましく用いられる。
【0022】また、上記磁性粉としては、従来からマグ
ネットローラに用いられる通常の磁性粉を用いることが
でき、具体的には、Srフェライト,Brフェライト等
のフェライト粉末やSm−Co合金,Nd−Fe−B合
金,Ce−Co合金等の希土類系合金粉末などを例示す
ることができる。
【0023】この磁性粉の配合割合は、要求される磁力
の強さに応じて適宜選定されるもので、特に制限される
ものではないが、通常は、組成物全体の80〜94重量
%程度(密度が2.5〜4.5g/cm2程度)とする
ことが好ましい。
【0024】この樹脂磁石組成物からなる成形材料に
は、上記バインダー成分及び磁性粉に加えて、マイカや
ウィスカ或いはタルク,炭素繊維,ガラス繊維等の補強
効果の大きな充填材やその他公知の添加剤を適量添加す
ることができる。
【0025】また、本発明の各製造方法は、上述した各
方法により磁場を印加した状態で、上記成形材料を成形
するものであるが、この場合、成形方法は射出成形法が
好ましく採用されるが、押出成形であってもよく、ま
た、成形条件は用いる樹脂磁石組成物の種類や目的とす
る樹脂磁石成形物等に応じて通常の条件とすることがで
きる。
【0026】本発明の各製造方法は、電子写真装置の現
像機構部に用いられるマグネットローラの製造に好適に
用いられるものであるが、この場合、図1では、磁場印
加用の磁石を1つしか示していないが、通常は必要とす
る磁極の数に応じて2〜6個程度の磁場印加用磁石がキ
ャビティー2の周囲に配置される。この場合、主磁石3
aと副磁石3bとからなる複合磁石3cを用いた本発明
の磁場印加方法は、必ずしもすべての磁場印加用磁石に
適用する必要はなく、高磁力で半値幅の狭い磁力曲線を
有する磁極が必要な箇所にのみに本発明の磁場印加方法
を適用すればよい。また、図1では断面円形のキャビテ
ィー2を有する金型によりマグネットローラを直接成形
する場合を示したが、例えば断面扇形のキャビティーを
有する金型を用いて断面扇形のマグネット片を成形し、
得られたマグネット片を複数個シャフトの外周に貼り合
わせてマグネットローラを形成してもよい。また更に、
本発明の製造方法によれば、磁場の印可により成形と同
じに磁性粉の配向及び着磁がなされるが、磁力を微妙に
調節したい場合などには、成形後一旦脱磁して再び着磁
を施すようにしてもよい。なお、本発明の製造方法は、
マグネットローラ及びそのマグネット片以外にも、モー
タのロータやステイター、センサー用ロータなどの樹脂
磁石成形物を製造する際にも好適に使用される。
【0027】
【実施例】以下、参照例及び実施例,比較例を示し、本
発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例
に制限されるものではない。
【0028】[参照例]図2(A)に示されているよう
に、キャビティー2の周囲に磁場印加用の永久磁石3を
配置した金型1を用い、下記組成の成形材料を射出成形
してマグネットローラを得た。この場合、上記永久磁石
3は4000Gの磁力を有する幅6.0mmのものを用
い、そのN極側をキャビティー2に向けて配置した。成形材料(樹脂磁石組成物)の組成
【0029】得られたマグネットローラの表面磁力を測
定したところ、図2(B)に示した磁力曲線4aを有す
る磁極がマグネットローラに形成されていた。この磁極
のピーク磁力は約850G、磁力曲線4aの半値幅hは
55°であった。
【0030】[比較例1]ピーク磁力を高めるために、
永久磁石3として、より磁力の高い希土類磁石(磁力4
500G)を用いたこと以外は上記参照例と同様にして
マグネットローラを成形した。
【0031】得られたマグネットローラの表面磁力を測
定したところ、図2(B)に示した磁力曲線4bを有す
る磁極がマグネットローラに形成されていた。この磁極
は、ピーク磁力が約900G、磁力曲線4bの半値幅は
58°であり、磁力の向上は達成されたものの半値幅が
参照例の場合4aよりも広くなってしまった。
【0032】[比較例2]磁力曲線の半値幅を狭くする
ため、永久磁石3として、参照例で用いたものよりも幅
狭の希土類磁石(幅4.0mm)を用いたこと以外は、
参照例と同様にしてマグネットローラを成形した。
【0033】得られたマグネットローラの表面磁力を測
定したところ、図2(B)に示した磁力曲線4cを有す
る磁極がマグネットローラに形成されていた。この磁極
は、ピーク磁力が約800G、磁力曲線4cの半値幅は
50°であり、半値幅は狭くなったもののピーク磁力が
参照例の場合4aよりも低くなってしまった。
【0034】[実施例1]参照例で用いた永久磁石3を
主磁石3aとし、その両側に逆極性の副磁石3b,3b
を接合して、図1(A)に示した複合磁石3cを構成
し、この複合磁石3cを用いたこと以外は参照例と同様
にしてマグネットローラを成形した。なお、上記副磁石
3b,3bの磁力は3500Gとし、主磁石3aよりも
500Gほど磁力を低くした。
【0035】得られたマグネットローラの表面磁力を測
定したところ、図1(B)に示した磁力曲線5aを有す
る磁極がマグネットローラに形成されていた。この磁極
は、ピーク磁力が約845G、磁力曲線5aの半値幅は
51°であり、上記参照例で得られた磁極とほぼ同等の
ピーク磁力を有しているにもかかわらず、半値幅が参照
例で得られた磁極よりも狭い、鋭いピークを有するもの
であった。なお、図1(B)中に破線4aで示した曲線
が、参照例で得られた磁極の磁力曲線である。
【0036】[実施例2]ピーク磁力を高めるために、
主磁石3aの磁力を4500Gとしたこと以外は、実施
例1と同様にしてマグネットローラを成形した。
【0037】得られたマグネットローラの表面磁力を測
定したところ、図1(B)に示した磁力曲線5bを有す
る磁極がマグネットローラに形成されていた。この磁極
は、ピーク磁力が約880G、磁力曲線5bの半値幅は
52°であり、上記参照例で得られた磁極よりも高いピ
ーク磁力を有しているにもかかわらず、半値幅が参照例
で得られた磁極よりも狭い、鋭いピークを有するもので
あった。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の樹脂磁石
成形物の製造方法によれば、樹脂バインダーに磁性粉を
混合分散した樹脂磁石組成物からなる成形材料を、磁場
を印加しながら射出成形又は押出成形して、成形と同時
に磁性粉の配向,着磁を行うことにより、マグネットロ
ーラ等の樹脂磁石成形物を得る場合に、該樹脂磁石成形
物に高磁力でかつ半値幅が狭い、鋭い磁力曲線を示す磁
極を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、従来の樹脂磁石成形物の製造方法に
おける永久磁石及びその配置態様の一例を示す概略図、
(B)は同製造方法により得られる磁力曲線を示すグラ
フである。
【図2】(A)は、本発明の樹脂磁石成形物の製造方法
に用いられる複合磁石及びその配置態様の一例を示す概
略図、(B)は同製造方法により得られる磁力曲線を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 金型 2 キャビティー(成形用空洞部) 3 永久磁石 3a 主磁石 3b 副磁石 3c 複合磁石 4a〜4c 従来の製造方法により得られた磁力曲線 5a,5b 本発明の製造方法により得られた磁力曲線 h 半値幅 m 成形材料
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月22日(1998.12.
22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】[参考例]図2(A)に示されているよう
に、キャビティー2の周囲に磁場印加用の永久磁石3を
配置した金型1を用い、樹脂バインダーに磁性粉を混合
分散した樹脂磁石組成物からなる成形材料を射出成形し
てマグネットローラを得た。この場合、上記永久磁石3
は4000Gの磁力を有する幅6.0mmのものを用
い、そのN極側をキャビティー2に向けて配置した。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂バインダーに磁性粉を混合分散した
    樹脂磁石組成物からなる成形材料を射出成形又は押出成
    形して樹脂磁石成形物を得る際に、射出成形用金型もし
    くは押出成形用金型の成形用空洞部の周囲に永久磁石を
    配置して、成形物に磁場を印加しながら成形を行う樹脂
    磁石成形物の製造方法において、上記永久磁石として、
    目的とする磁極性を有する主磁石の両側に他極性の副磁
    石を配設したサンドイッチ構造の複合磁石を用いたこと
    を特徴とする樹脂磁石成形物の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記副磁石の磁力が上記主磁石の磁力よ
    りも小さく、かつその差が300〜1000Gである請
    求項1記載の樹脂磁石成形物の製造方法。
  3. 【請求項3】 マグネットローラ又はマグネットローラ
    を構成するマグネット片を得るための製造方法である請
    求項1又は2記載の樹脂磁石成形物の製造方法。
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