JPH10236393A - 小型船艇のステアリング装置 - Google Patents

小型船艇のステアリング装置

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JPH10236393A
JPH10236393A JP9139262A JP13926297A JPH10236393A JP H10236393 A JPH10236393 A JP H10236393A JP 9139262 A JP9139262 A JP 9139262A JP 13926297 A JP13926297 A JP 13926297A JP H10236393 A JPH10236393 A JP H10236393A
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steering
steering shaft
shaft
hull
swing
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Takaaki Madachi
孝明 真舘
Tatsuya Yoshida
竜也 吉田
Masahiro Harada
雅弘 原田
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    • B63H21/21Control means for engine or transmission, specially adapted for use on marine vessels
    • B63H21/213Levers or the like for controlling the engine or the transmission, e.g. single hand control levers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B63BSHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING 
    • B63B34/00Vessels specially adapted for water sports or leisure; Body-supporting devices specially adapted for water sports or leisure
    • B63B34/10Power-driven personal watercraft, e.g. water scooters; Accessories therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H25/00Steering; Slowing-down otherwise than by use of propulsive elements; Dynamic anchoring, i.e. positioning vessels by means of main or auxiliary propulsive elements
    • B63H25/06Steering by rudders
    • B63H25/08Steering gear
    • B63H25/10Steering gear with mechanical transmission
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H25/00Steering; Slowing-down otherwise than by use of propulsive elements; Dynamic anchoring, i.e. positioning vessels by means of main or auxiliary propulsive elements
    • B63H25/02Initiating means for steering, for slowing down, otherwise than by use of propulsive elements, or for dynamic anchoring
    • B63H2025/024Handle-bars; Posts for supporting handle-bars, e.g. adjustable posts

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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステアリング軸の上端側が操舵ハンドルと共
に前後方向に揺動自在となるよう上記ステアリング軸の
下端を揺動軸により、船体の上面板に枢支させた場合
に、船体の外部の水が同上船体の内部に入り込まないよ
うにする。 【解決手段】 ステアリング軸43の前下方に他のステ
アリング軸47を設ける。この他のステアリング軸47
をその軸心48回りに回動自在となるよう上面板8に他
の軸受49により支承させる。上記ステアリング軸43
の上端側が前後方向に揺動自在となるようこのステアリ
ング軸43の下端を揺動軸40により上記上面板8に枢
支させる。上記ステアリング軸43の下端と、これに対
向する上記他のステアリング軸47の上端とを自在継手
52で互いに連結させる。この自在継手52を上記上面
板8の上側に位置させ、同上自在継手52をその上方か
ら覆う覆い部材59を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、跨座式のシートに
着座した運転者がバー式の操舵ハンドルを操舵操作する
ことにより、船艇の操舵が可能とされた小型船艇のステ
アリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記小型船艇のステアリング装置には、
従来、次のように構成されたものがある。
【0003】即ち、船艇の船体がその上部にこの船体の
上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備
え、この上面板に、後上方に向って延びるステアリング
軸がその軸心回りに回動自在となるよう軸受により支承
されている。また、左右に長く延びるバー式の操舵ハン
ドルの長手方向の中央部が上記ステアリング軸の後上端
に固着され、上記操舵ハンドルの長手方向の各端部にグ
リップが設けられている。一方、同上操舵ハンドルの後
方で上記上面板の上面に跨座式のシートが支持されてい
る。
【0004】そして、上記シートに跨るように着座した
運転者が上記各握り部を把持し、上記操舵ハンドルを操
舵操作して、ステアリング軸をその軸心回りに回動させ
れば、これに、水中の操舵部が連動して船艇が操舵され
るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記船艇の
ステアリング装置では、次のような問題がある。
【0006】第1に、シートに対する操舵ハンドルの位
置を運転者の好みや、体格に対応させようとして、上記
ステアリング軸の後上端側が上記操舵ハンドルと共に前
後方向に揺動自在となるよう上記ステアリング軸の前下
端を揺動軸により、上記船体の上面板に枢支させると共
に、上記ステアリング軸の前下端側に自在継手を介して
上記操舵部を連結させるようにし、かつ、上記ステアリ
ング軸を所望の揺動位置で上記上面板に解除自在にロッ
ク可能とさせるロック手段を設けることが考えられる。
【0007】しかし、上記したように、ステアリング軸
を揺動させるようにした場合で、このステアリング軸の
軸方向の中途部を上記上面板に形成した貫通孔に貫通さ
せると、この貫通孔が、上記ステアリング軸の揺動を許
容する分、上記貫通孔の面積が大きくなって、この貫通
孔を通し、船体の外部の水が同上船体の内部に多く入り
込むおそれを生じる。
【0008】また、この際、上記揺動軸、自在継手、お
よびロック手段に多くの水が降り掛って、錆が発生し易
くなるという寿命上の問題もある。
【0009】更に、上記ステアリング軸を上記上面板に
支承させている上記軸受の耐久性を向上させることが望
まれる。
【0010】また、上記のように、ステアリング軸を揺
動自在にしたり、所望の揺動位置でロック可能とする場
合に、これが簡単な構成で達成されるようにすると共
に、コンパクトに構成されるようにすることが望まれて
いる。
【0011】第2に、従来より、上記操舵ハンドルに対
する運転者の接触がソフトとなるよう、上記操舵ハンド
ルの長手方向の中央部を覆うステアリングパッドが設け
られている。また、上記操舵ハンドルの前方に、速度計
などの視認用の表示面を備えたメーターが配置されてい
る。
【0012】ところで、上記メーターの表示面は船体の
外部に露出していて、その表面には水滴が付着し易くな
っている。そして、このように水滴が付着すると、表示
面の視認がし難くなるため、運転者は、その都度、上記
表示面の水滴を払拭作業することになるが、この作業
は、上記操舵ハンドルと共に前方に回動させられたステ
アリングパッドによって邪魔され、この作業が煩雑にな
るおそれがある。
【0013】また、荒れた水面上での上記船艇の推進中
には、船艇がジャンプして運転者が、船艇の前方に投げ
出されることがあり、この際、この運転者が上記操舵ハ
ンドルの前方のメーターの表示面に衝突して、これを破
損させるおそれもある。
【0014】第3に、従来より、上記操舵ハンドルの長
手方向の端部には、上下方向に延びる回動軸心回りに回
動自在となるようスロットルレバーを枢支したものがあ
り、このスロットルレバーの回動操作で、内燃機関の出
力が変化させられて、船艇が加速、もしくは減速可能と
されている。
【0015】ところで、上記ステアリング軸と共に操舵
ハンドルが前後方向に揺動自在とされている場合には、
この揺動と共に、上記スロットルレバーの回動軸心も揺
動する。すると、垂直線に対する上記回動軸心の傾角が
変化することとなって、上記スロットルレバーを回動さ
せる際の操作方向が変化するため、上記揺動におけるあ
る位置によっては、上記スロットルレバーへの操作がし
にくくなるおそれがある。
【0016】第4に、従来より、上記操舵ハンドルの長
手方向の端部には、押圧操作面が左右かつ上下方向に延
びる仮想面上に位置する操作ボタンを設けたものがあ
り、この操作ボタンの押圧操作面への押圧操作で、例え
ば、船艇の駆動源である内燃機関が始動させられるよう
になっている。
【0017】ところで、上記ステアリング軸と共に操舵
ハンドルが前後方向に揺動自在とされている場合には、
この揺動と共に、上記操作ボタンの押圧操作面も揺動す
る。すると、垂直面に対する上記押圧操作面の傾角が変
化することとなって、上記押圧操作面を押圧する際の操
作方向が変化するため、上記揺動におけるある位置によ
っては、上記操作ボタンへの操作がしにくくなるおそれ
がある。
【0018】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、以上の諸点を解決することを課題として
いる。
【0019】即ち、第1に、ステアリング軸の上端側が
操舵ハンドルと共に前後方向に揺動自在となるよう上記
ステアリング軸の下端を揺動軸により、船体の上面板に
枢支させると共に、上記ステアリング軸の下端側に自在
継手を介して操舵部を連結させるようにし、かつ、上記
ステアリング軸を所望の揺動位置で上記上面板に解除自
在にロック可能とさせるロック手段を設けた場合に、船
体の外部の水が同上船体の内部に入り込まないように
し、かつ、上記揺動軸、自在継手、およびロック手段に
水が降り掛らないようにして、これらの寿命を向上させ
ることを課題とする。
【0020】また、上記したように、船体の上面板に対
し上記ステアリング軸を揺動自在に枢支させたり、所望
の揺動位置でロック可能とさせたりする場合に、上記ス
テアリング軸を上面板に支承させる軸受の耐久性を向上
させ、かつ、上記揺動やロックが簡単な構成で達成され
るようにすると共に、コンパクトに構成されるようにす
ることを課題とする。
【0021】第2に、操舵ハンドルの前方に設けられた
メーターの表示面に水滴が付着した場合に、この水滴の
払拭作業が容易にできて、上記表示面を見易くさせる作
業が容易にできるようにすることを課題とする。
【0022】また、船艇の推進中に、この船艇の前方に
投げ出された運転者によって、上記メーターの表示面が
破損させられる、ということがないようにすることを課
題とする。
【0023】第3に、ステアリング軸と共に操舵ハンド
ルが前後方向に揺動自在とされていて、上記操舵ハンド
ルの端部にスロットルレバーが設けられている場合に、
上記操舵ハンドルがいずれの位置に揺動しても、上記ス
ロットルレバーへの操作が容易にできるようにすること
を課題とする。
【0024】第4に、ステアリング軸と共に操舵ハンド
ルが前後方向に揺動自在とされていて、上記操舵ハンド
ルの端部に操作ボタンが設けられている場合に、上記操
舵ハンドルがいずれの位置に揺動しても、上記操作ボタ
ンへの操作が容易にできるようにすることを課題とす
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の小型船艇のステアリング装置は、次の如くで
ある。
【0026】請求項1の発明は、船体3がその上部にこ
の船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切る
上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延びる
ステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在とな
るよう軸受45により支承させ、左右に長く延びるバー
式の操舵ハンドル54の長手方向の中央部を上記ステア
リング軸43の上端に固着させ、上記操舵ハンドル54
の長手方向の各端部にグリップ56を設け、同上操舵ハ
ンドル54の後方で上記上面板8の上面に跨座式のシー
ト32を支持させた場合において、
【0027】上記ステアリング軸43の下方に上下方向
に延びる他のステアリング軸47を設けると共に、この
他のステアリング軸47をその軸心48回りに回動自在
となるよう上記上面板8に他の軸受49により支承さ
せ、上記ステアリング軸43の上端側が前後方向に揺動
自在となるようこのステアリング軸43の下端を揺動軸
40により上記上面板8に枢支させ、上記ステアリング
軸43の下端と、これに対向する上記他のステアリング
軸47の上端とを自在継手52で互いに連結させ、この
自在継手52を上記上面板8の上側に位置させ、同上自
在継手52をその上方から覆う覆い部材59を設けたも
のである。
【0028】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記ステアリング軸43の軸方向の中途部を貫通さ
せると共に、このステアリング軸43の上記揺動を許容
する貫通孔60を上記覆い部材59に形成し、上記操舵
ハンドル54に取り付けられてこの操舵ハンドル54の
中央部を覆うステアリングパッド62を設け、このステ
アリングパッド62で上記貫通孔60の少なくとも一部
をその上方から覆ったものである。
【0029】請求項3の発明は、請求項2の発明に加え
て、側面視で、上記貫通孔60の近傍の上記覆い部材5
9の表面を、上記揺動軸40の軸心41をほぼ中心とす
る円弧凸面63にする一方、この円弧凸面63に対向す
る上記ステアリングパッド62の端面を同上揺動軸40
の軸心41をほぼ中心とする円弧凹面64として、上記
円弧凸面63と円弧凹面64とを互いに接近させたもの
である。
【0030】請求項4の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記他のステアリング軸47を支承する上記他の軸
受49を上記上面板8の上側に位置させたものである。
【0031】請求項5の発明は、請求項4の発明に加え
て、上記上面板8に上記他の軸受49を支持させる固定
ブラケット34を取り付け、上記ステアリング軸43の
任意の揺動位置で、このステアリング軸43を上記固定
ブラケット34に対し解除自在にロック可能とさせるロ
ック手段67を設けたものである。
【0032】請求項6の発明は、請求項5の発明に加え
て、上記他の軸受49と、ロック手段67とをその上方
から上記覆い部材59で覆うようにしたものである。
【0033】請求項7の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記ステアリング軸43の任意の揺動位置で、この
ステアリング軸43を上記上面板8に解除自在にロック
可能とさせるロック手段67を設け、このロック手段6
7を、上記上面板8とステアリング軸43との間に挟ま
れた空間に配設したものである。
【0034】請求項8の発明は、船体3がその上部にこ
の船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切る
上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延びる
ステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在とな
るよう軸受45により支承させ、左右に長く延びるバー
式の操舵ハンドル54の長手方向の中央部を上記ステア
リング軸43の上端に固着させ、上記操舵ハンドル54
の長手方向の各端部にグリップ56を設け、同上操舵ハ
ンドル54の後方で上記上面板8の上面に跨座式のシー
ト32を支持させ、上記操舵ハンドル54に取り付けら
れてこの操舵ハンドル54の長手方向の中央部を覆うス
テアリングパッド62を設け、上記操舵ハンドル54の
前方に視認用の表示面83を備えたメーター84を配置
した場合において、
【0035】上記ステアリング軸43の上端側が前後方
向に揺動自在となるようこのステアリング軸43の下端
を揺動軸40により上記上面板8に枢支させ、上記ステ
アリング軸43を前方に揺動させたとき、それ以上の前
方への揺動を阻止するストッパ78を設け、このステア
リング軸43の「最前方揺動位置」(D)で、上記メー
ター84の表示面83に対する垂線85に沿った視線で
みて、この表示面83の後方に上記ステアリングパッド
62の前端縁が位置するようにしたものである。
【0036】請求項9の発明は、船体3がその上部にこ
の船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切る
上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延びる
ステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在とな
るよう軸受45により支承させ、左右に長く延びるバー
式の操舵ハンドル54の長手方向の中央部を上記ステア
リング軸43の上端に固着させ、上記操舵ハンドル54
の長手方向の各端部にグリップ56を設け、同上操舵ハ
ンドル54の後方で上記上面板8の上面に跨座式のシー
ト32を支持させ、上記操舵ハンドル54に取り付けら
れてこの操舵ハンドル54の長手方向の中央部を覆うス
テアリングパッド62を設け、上記操舵ハンドル54の
前方に視認用の表示面83を備えたメーター84を配置
した場合において、
【0037】上記ステアリング軸43の上端側が前後方
向に揺動自在となるようこのステアリング軸43の下端
を揺動軸40により上記上面板8に枢支させ、上記ステ
アリング軸43を前方に揺動させたとき、それ以上の前
方への揺動を阻止するストッパ78を設け、このステア
リング軸43の「最前方揺動位置」(D)で、上記メー
ター84の表示面83に対する垂線85に沿った視線で
みて、この表示面83の少なくとも後部を上記ステアリ
ングパッド62が覆うようにしたものである。
【0038】請求項10の発明は、船体3がその上部に
この船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切
る上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延び
るステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在と
なるよう軸受45により支承させ、左右に長く延びるバ
ー式の操舵ハンドル54の長手方向の中央部を上記ステ
アリング軸43の上端に固着させ、上記操舵ハンドル5
4の長手方向の各端部にグリップ56を設け、同上操舵
ハンドル54の後方で上記上面板8の上面に跨座式のシ
ート32を支持させ、上記操舵ハンドル54に取り付け
られてこの操舵ハンドル54の長手方向の中央部を覆う
ステアリングパッド62を設けた場合において、
【0039】上記ステアリング軸43の上端側が前後方
向に揺動自在となるようこのステアリング軸43の下端
を揺動軸40により上記上面板8に枢支させ、上記ステ
アリング軸43を前方に揺動させたとき、それ以上の前
方への揺動を阻止するストッパ78を設け、このステア
リング軸43の「最前方揺動位置」(D)で、上記揺動
軸40の少なくとも後部をその上方から上記ステアリン
グパッド62が覆うようにしたものである。
【0040】請求項11の発明は、船体3がその上部に
この船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切
る上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延び
るステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在と
なるよう軸受45により支承させ、左右に長く延びるバ
ー式の操舵ハンドル54の長手方向の中央部を上記ステ
アリング軸43の上端に固着させ、上記操舵ハンドル5
4の長手方向の各端部にグリップ56を設け、同上操舵
ハンドル54の後方で上記上面板8の上面に跨座式のシ
ート32を支持させた場合において、
【0041】上記船体3の上面板8に、上記軸受45を
前後方向に揺動自在に枢支させる揺動軸40を設け、こ
の揺動軸40を、上記ステアリング軸43の軸方向の中
途部の近傍に位置させたものである。
【0042】請求項12の発明は、請求項11の発明に
加えて、上記軸受45をその上方から開閉自在に覆うハ
ッチ94を設けたものである。
【0043】請求項13の発明は、船体3がその上部に
この船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切
る上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延び
るステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在と
なるよう軸受45により支承させ、左右に長く延びるバ
ー式の操舵ハンドル54の長手方向の中央部を上記ステ
アリング軸43の上端に固着させ、上記操舵ハンドル5
4の長手方向の各端部にグリップ56を設け、同上操舵
ハンドル54の後方で上記上面板8の上面に跨座式のシ
ート32を支持させ、上記操舵ハンドル54の長手方向
の端部に、上下方向に延びる回動軸心86回りに回動自
在となるようスロットルレバー88を枢支した場合にお
いて、
【0044】上記上面板8の上面に固定ブラケット34
を取り付ける一方、上記軸受45を支持する揺動ブラケ
ット39を設け、この揺動ブラケット39に上記軸受4
5を介し支承された上記ステアリング軸43の上端側が
前後方向に揺動自在となるよう上記揺動ブラケット39
を揺動軸40により上記固定ブラケット34に枢支さ
せ、上記ステアリング軸43の軸方向で、上記軸受45
の下方に上記揺動軸40を位置させたものである。
【0045】請求項14の発明は、船体3がその上部に
この船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切
る上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延び
るステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在と
なるよう軸受45により支承させ、左右に長く延びるバ
ー式の操舵ハンドル54の長手方向の中央部を上記ステ
アリング軸43の上端に固着させ、上記操舵ハンドル5
4の長手方向の各端部にグリップ56を設け、同上操舵
ハンドル54の後方で上記上面板8の上面に跨座式のシ
ート32を支持させ、上記操舵ハンドル54の長手方向
の端部に、上下方向に延びる回動軸心86回りに回動自
在となるようスロットルレバー88を枢支した場合にお
いて、
【0046】上記ステアリング軸43の上端側が前後方
向に揺動自在となるようこのステアリング軸43の下端
を揺動軸40により上記上面板8に枢支させ、上記ステ
アリング軸43を前方、もしくは後方に揺動させたと
き、それ以上の前方、もしくは後方への揺動を阻止する
ストッパ78,79を設け、上記ステアリング軸43の
揺動可能範囲80の「途中揺動位置」(F)で、上記ス
ロットルレバー88の回動軸心86がほぼ垂直となるよ
うにしたものである。
【0047】請求項15の発明は、船体3がその上部に
この船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切
る上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延び
るステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在と
なるよう軸受45により支承させ、左右に長く延びるバ
ー式の操舵ハンドル54の長手方向の中央部を上記ステ
アリング軸43の上端に固着させ、上記操舵ハンドル5
4の長手方向の各端部にグリップ56を設け、同上操舵
ハンドル54の後方で上記上面板8の上面に跨座式のシ
ート32を支持させ、上記操舵ハンドル54の長手方向
の端部に、上下方向に延びる回動軸心86回りに回動自
在となるようスロットルレバー88を枢支した場合にお
いて、
【0048】上記ステアリング軸43の上端側が前後方
向に揺動自在となるようこのステアリング軸43の下端
を揺動軸40により上記上面板8に枢支させ、上記ステ
アリング軸43を前方、もしくは後方に揺動させたと
き、それ以上の前方、もしくは後方への揺動を阻止する
ストッパ78,79を設け、上記ステアリング軸43の
「最後方揺動位置」(E)で、上記スロットルレバー8
8の回動軸心86がほぼ垂直となるようにしたものであ
る。
【0049】請求項16の発明は、船体3がその上部に
この船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切
る上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延び
るステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在と
なるよう軸受45により支承させ、左右に長く延びるバ
ー式の操舵ハンドル54の長手方向の中央部を上記ステ
アリング軸43の上端に固着させ、上記操舵ハンドル5
4の長手方向の各端部にグリップ56を設け、同上操舵
ハンドル54の後方で上記上面板8の上面に跨座式のシ
ート32を支持させ、上記操舵ハンドル54の長手方向
の端部に、押圧操作面91が左右かつ上下方向に延びる
仮想面上に位置する操作ボタン92を設けた場合におい
て、
【0050】上記ステアリング軸43の上端側が前後方
向に揺動自在となるようこのステアリング軸43の下端
を揺動軸40により上記上面板8に枢支させ、上記ステ
アリング軸43を前方、もしくは後方に揺動させたと
き、それ以上の前方、もしくは後方への揺動を阻止する
ストッパ78,79を設け、上記ステアリング軸43の
揺動可能範囲80の「途中揺動位置」(F)で、上記操
作ボタン92の押圧操作面91がほぼ垂直となるように
したものである。
【0051】請求項17の発明は、船体3がその上部に
この船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切
る上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延び
るステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在と
なるよう軸受45により支承させ、左右に長く延びるバ
ー式の操舵ハンドル54の長手方向の中央部を上記ステ
アリング軸43の上端に固着させ、上記操舵ハンドル5
4の長手方向の各端部にグリップ56を設け、同上操舵
ハンドル54の後方で上記上面板8の上面に跨座式のシ
ート32を支持させ、上記操舵ハンドル54の長手方向
の端部に、押圧操作面91が左右かつ上下方向に延びる
仮想面上に位置する操作ボタン92を設けた場合におい
て、
【0052】上記ステアリング軸43の上端側が前後方
向に揺動自在となるようこのステアリング軸43の下端
を揺動軸40により上記上面板8に枢支させ、上記ステ
アリング軸43を前方、もしくは後方に揺動させたと
き、それ以上の前方、もしくは後方への揺動を阻止する
ストッパ78,79を設け、上記ステアリング軸43の
「最後方揺動位置」(E)で、上記操作ボタン92の押
圧操作面91がほぼ垂直となるようにしたものである。
【0053】請求項18の発明は、船体3がその上部に
この船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切
る上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延び
るステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在と
なるよう軸受45により支承させ、上記ステアリング軸
43の上端に操舵ハンドル54を固着させ、この操舵ハ
ンドル54の後方で上記上面板8の上面にシート32を
支持させ、上記船体3の後端部に支承された舵30を上
記ステアリング軸43に連動手段57を介して連動させ
るようにした場合において、
【0054】上記上面板8の上面に固定ブラケット34
を取り付け、上記上面板8の上側で、上記固定ブラケッ
ト34に揺動軸40により揺動ブラケット39を枢支さ
せ、この揺動ブラケット39を介して上記ステアリング
軸43と軸受45とを上記上面板8に支承させ、上記揺
動ブラケット39の揺動軸40回りの揺動で、上記ステ
アリング軸43の上端側が前後方向に揺動自在となるよ
うにし、上記連動手段57の一端部を上記上面板8の上
方で上記ステアリング軸43に連結させる一方、同上連
動手段57の他端部を上記上面板8に形成した挿通孔1
00を通過させて上記船体3の内部に導入させた後、上
記舵30に連結させ、上記連動手段57と上記挿通孔1
00の開口縁との間をシールする弾性のシール部材10
6を設けたものである。
【0055】請求項19の発明は、請求項18の発明に
加えて、上記ステアリング軸43の上記軸受45,45
を上下一対設け、これら上下一対の軸受45,45に挟
まれた上記ステアリング軸43の中途部に上記連動手段
57の一端部を連結させたものである。
【0056】請求項20の発明は、船体3がその上部に
この船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切
る上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延び
るステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在と
なるよう軸受45により支承させ、上記ステアリング軸
43の上端に操舵ハンドル54を固着させ、この操舵ハ
ンドル54の後方で上記上面板8の上面にシート32を
支持させ、上記船体3の後端部に支承された舵30を上
記ステアリング軸43に連動手段57を介して連動させ
るようにした場合において、
【0057】上記ステアリング軸43の上端側が前後方
向に揺動自在となるように、このステアリング軸43の
下端を揺動軸40により上記上面板8に枢支させ、上記
ステアリング軸43の下方に位置して軸心48がほぼ垂
直に延びる他のステアリング軸47を設けると共に、こ
の他のステアリング軸47をその軸心48回りに回動自
在となるよう他の軸受49により上記上面板8に支承さ
せ、上記他のステアリング軸47の上、下端が上記船体
3の内、外に位置するよう上記上面板8に対し上記他の
ステアリング軸47を貫通させて、この他のステアリン
グ軸47の上端を上記ステアリング軸43の下端に連動
連結させ、同上他のステアリング軸47の下端に上記連
動手段57の一端部を連結させる一方、この連動手段5
7の他端部を上記舵30に連結させたものである。
【0058】請求項21の発明は、船体3がその上部に
この船体3の上方の外部と、同上船体3の内部とを仕切
る上面板8を備え、この上面板8に、上方に向って延び
るステアリング軸43をその軸心44回りに回動自在と
なるよう軸受45により支承させ、上記ステアリング軸
43の上端に操舵ハンドル54を固着させ、この操舵ハ
ンドル54の後方で上記上面板8の上面にシート32を
支持させ、上記船体3の後端部に支承された舵30を上
記ステアリング軸43に連動手段57を介して連動させ
るようにした場合において、
【0059】上記ステアリング軸43の上端側が前後方
向に揺動自在となるように、このステアリング軸43の
下端を揺動軸40により上記上面板8に枢支させ、上記
ステアリング軸43の前下方に位置して軸心48が前後
方向に延びかつ船体3の幅方向のほぼ中央に位置する他
のステアリング軸47を設け、この他のステアリング軸
47をその軸心48回りに回動自在となるよう他の軸受
49により上記上面板8に支承させ、上記他のステアリ
ング軸47の前、後端が上記船体3の内、外に位置する
よう上記上面板8に対し上記他のステアリング軸47を
貫通させて、この他のステアリング軸47の後端を上記
ステアリング軸43の下端に連動連結させ、同上他のス
テアリング軸47の前端側に上記連動手段57の一端部
を連結させる一方、この連動手段57の他端部を上記舵
30に連結させ、かつ、上記連動手段57の一端部がほ
ぼ垂直となるよう配設したものである。
【0060】請求項22の発明は、請求項20の発明に
加えて、上記他のステアリング軸47の下方近傍に燃料
タンク14を配設したものである。
【0061】請求項23の発明は、請求項20、もしく
は21の発明に加えて、上記他のステアリング軸47の
前方近傍に物入れ116を配設したものである。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0063】(第1の実施の形態)
【0064】図1〜9は、第1の実施の形態を示してい
る。
【0065】図2、3において、符号1は跨座式の小型
の船艇であり、水2に浮かべられている。また、矢印F
rは、上記船艇1の進行方向の前方を示し、下記する左
右とは、上記前方に向ってのほぼ水平方向をいうものと
する。
【0066】上記船艇1の船体3は繊維で強化された樹
脂(FRP)製で、その下部がハル4、上部がデッキ5
であり、これらハル4とデッキ5の結合部がガンネル6
である。上記デッキ5の左右方向の中央部は上方に向っ
て膨出しており、その上部は上面板8とされ、この上面
板8は上記船体3の上方の外部と、同上船体3の内部と
を仕切っている。この場合、上面板8は船体3の外部と
内部とを水密に仕切る必要はなく、整備用の開口が設け
られている場合を含む。また、上記デッキ5の左右側部
は上記上面板8よりも低く位置して、それぞれステップ
9とされている。
【0067】上記船体3に搭載されてこの船体3を推進
させる推進装置12が設けられている。この推進装置1
2は内燃機関13と、この内燃機関13に供給されるべ
き燃料を溜める燃料タンク14とを有している。上記船
体3の外部の空気を、上記内燃機関13の内部に吸入さ
せる吸気系部材15と、同上内燃機関13から延出して
この内燃機関13の排気を船体3の後方に導出させる排
気管16とが設けられている。
【0068】前端が上記船体3の後部の下方に向って開
口し、後端が上記船体3の後方に向って開口する流水管
23が設けられている。この流水管23は断面が円形
で、その内部は、上記船体3の後部の下方を、同上船体
3の後方に連通させる水通路24となっている。
【0069】上記内燃機関13からの動力を受けて駆動
するジェット噴射手段27が設けられている。このジェ
ット噴射手段27は、上記内燃機関13から動力を受け
て回転する推進軸28を有し、この推進軸28は前後方
向に延びてその前端が上記内燃機関13に連動連結さ
れ、後端は上記水通路24内に位置してこの後端にイン
ペラ29が取り付けられている。
【0070】上記流水管23の後端に外嵌されて上記船
体3の後端部に支承される舵30である操舵管が設けら
れ、この舵30は水2中に位置してその後部が上下、左
右に回動するよう支承されている。一方、上記船体3の
上面板8の前部にステアリング装置31が設けられ、こ
のステアリング装置31に上記舵30が連動連結されて
いる。上記ステアリング装置31の後方で、同上船体3
の上面板8の上面には着脱可能な跨座式のシート32が
支持され、このシート32に着座したライダーにより上
記ステアリング装置31が操舵操作可能とされている。
【0071】上記内燃機関13を駆動させると、その外
部の空気が上記吸気系部材15に吸入され、ここで燃料
が混合させられ、その混合気が上記内燃機関13に吸入
されて、燃焼に供される。
【0072】上記燃焼による熱エネルギーが動力に変換
されて上記内燃機関13から出力され、上記燃焼により
生じたガスは排気として、上記排気管16を通して船体
3の外部に排出される。
【0073】そして、上記内燃機関13が出力する動力
が上記ジェット噴射手段27の推進軸28に伝達され、
この推進軸28と共に回転する上記インペラ29によ
り、上記水通路24内の水2が後方に向って加速され
る。すると、これにより、上記船体3の後部の下方の水
2が上記水通路24の前端からこの水通路24内に吸入
される一方、この水通路24を通過してその後端から後
方に向って噴射され、この噴射の反力により、上記船艇
1が前方に向って推進させられる。
【0074】上記推進時に、上記ステアリング装置31
を操舵操作し、上記舵30の姿勢を変化させるよう回動
させれば、上記噴射の方向が変化して、船艇1が所望の
左右方向に操舵されるようになっている。
【0075】以下、上記ステアリング装置31につき詳
しく説明する。
【0076】図1、4〜7において、上記上面板8の上
面には、固定ブラケット34が取り付けられている。こ
の固定ブラケット34は、上記上面板8の上面に締結具
35により着脱自在に締結される底板36と、この底板
36の左右の各側縁からそれぞれ上方に突出する側板3
7とを有し、正面視でほぼU字形状をなしている。
【0077】上記固定ブラケット34の内部に揺動ブラ
ケット39が嵌入され、この揺動ブラケット39は、上
記ステアリング軸43の軸心44に沿った視線でみて、
偏平なほぼU字形状をなして、後上方に向って長く延び
ている。
【0078】各図中矢印Aで示すように、上記揺動ブラ
ケット39の後上端側が前後方向に揺動自在となるよう
この揺動ブラケット39の前下端が揺動軸40により、
上記固定ブラケット34の各側板37に枢支され、上記
揺動軸40の軸心41は左右方向に延びている。つま
り、上記揺動ブラケット39の前下端は、揺動軸40と
固定ブラケット34とを介し、上記上面板8に枢支され
ている。この場合、上記揺動軸40の軸心41が上記揺
動ブラケット39の揺動中心となっている。
【0079】上記揺動ブラケット39の内部にステアリ
ング軸43が収容され、このステアリング軸43の軸心
44は、船体3の左右方向のほぼ中央に位置し、平面視
で前後方向に延び、かつ、側面視で後上方に向って延び
ている。上記ステアリング軸43はその軸心44回りに
回動自在となるよう上記揺動ブラケット39に一対の軸
受45,45により支承されている。
【0080】つまり、上記ステアリング軸43はその軸
心44回りに回動自在となるよう、上記上面板8に上記
揺動ブラケット39、軸受45,45、および揺動軸4
0を介して支承されている。また、上記ステアリング軸
43はその後上端が上記揺動ブラケット39と共に前後
方向に揺動自在(矢印A)となるよう、上記ステアリン
グ軸43の前下端が、上記上面板8に同上揺動ブラケッ
ト39、軸受45,45、および揺動軸40を介して枢
支されている。この場合、上記揺動軸40の軸心41が
上記ステアリング軸43の揺動中心となっている。
【0081】上記ステアリング軸43の前下方に他のス
テアリング軸47が設けられている。この他のステアリ
ング軸47の軸心48は、平面視で上記ステアリング軸
43の軸心44と同軸上に位置すると共に、前後方向に
延び、かつ、側面視で上下方向、より具体的には後上方
に向って延びている。上記他のステアリング軸47はそ
の軸心48回りに回動自在となるよう、上記固定ブラケ
ット34の底板36に他の軸受49により、また、上記
上面板8に更に他の軸受50により支承されている。つ
まり、上記他のステアリング軸47はその軸心48回り
に回動自在となるよう上記上面板8に各軸受49,50
により支承されている。
【0082】上記ステアリング軸43の前下端と、これ
に対向する上記他のステアリング軸47の後上端とは自
在継手52により互いに連動連結されている。この場
合、自在継手52の回動中心は上記揺動軸40の軸心4
1上に位置している。このため、前記したように、揺動
ブラケット39と共にステアリング軸43を揺動軸40
の軸心41回りに前後方向に揺動させたとき、これに支
障なく、上記ステアリング軸43は他のステアリング軸
47に対し上記自在継手52の回動中心回りで前後に回
動することとなる。なお、上記した図示の揺動軸40が
存在せず、上記ステアリング軸43の前下端が、上記自
在継手52により上記上面板8に枢支される場合には、
上記自在継手52の有する軸状もしくは球状等の回動体
が上記揺動軸40に相当する。
【0083】左右に長く延びるバー式の操舵ハンドル5
4が設けられ、この操舵ハンドル54の長手方向の中央
部は締結具55により、上記ステアリング軸43の後上
端に固着されている。上記操舵ハンドル54の長手方向
の各端部にグリップ56が形成されている。上記操舵ハ
ンドル54の後下方に前記シート32が配置されてい
る。上記シート32に跨るように着座した運転者はその
手で上記各グリップ56を把持可能であり、かつ、その
足は前記ステップ9上に載置される。
【0084】上記他のステアリング軸47は、その軸方
向の中途部が上記上面板8を貫通している。このため、
上記他のステアリング軸47の後上端は、上記上面板8
の上方に位置し、前下端は上記上面板8の下方で、船体
3の内部に位置させられている。上記他のステアリング
軸47の前下端に、前記舵30がワイヤーやリンク機構
の連動手段57により連動連結されている。
【0085】そして、上記船艇1の推進中に、上記操舵
ハンドル54を操舵操作して、上記ステアリング軸43
をその軸心44回りに回動させれば、これに自在継手5
2、他のステアリング軸47、および連動手段57を介
して上記舵30が回動させられ、前記したように船艇1
が操舵される。
【0086】上記の場合、固定ブラケット34、揺動ブ
ラケット39、揺動軸40、ステアリング軸43、軸受
45、他の軸受49、自在継手52、および操舵ハンド
ル54はいずれも上記上面板8の上側に位置させられて
いる。
【0087】上記固定ブラケット34、揺動ブラケット
39、揺動軸40、軸受45、他の軸受49、更に他の
軸受50、および自在継手52をその上方から全体的に
覆う樹脂製の覆い部材59が設けられ、この覆い部材5
9は上記上面板8に締結具58により着脱自在に取り付
けられている。
【0088】上記覆い部材59には、貫通孔60が形成
され、この貫通孔60に上記ステアリング軸43の軸方
向の中途部が貫通させられている。上記貫通孔60は、
上記ステアリング軸43の前後方向の揺動を許容する大
きさとなるよう形成されている。なお、覆い部材59
は、上記貫通孔60を有しないで、上記ステアリング軸
43の前下端側を覆うものであってもよい。
【0089】上記構成によれば、他のステアリング軸4
7に対し、ステアリング軸43の後上端側が操舵ハンド
ル54と共に前後方向に揺動自在とされているが、この
場合、上記ステアリング軸43と他のステアリング軸4
7とを連結させる自在継手52は、上記上面板8の上側
に位置させられている。
【0090】このため、上記したように揺動するステア
リング軸43の軸方向の中途部は、上記上面板8を貫通
しないことから、上記ステアリング軸43の揺動を許容
しつつ、これを貫通させるための面積の大きい貫通孔
を、上記上面板8に形成することは不要である。
【0091】よって、上記した貫通孔により、船体3の
外部の水2が同上船体3の内部に入り込むということは
防止される。
【0092】また、上記したように、自在継手52は上
記覆い部材59で覆われるため、この覆い部材59によ
り、上記自在継手52に船体3の外部の水2が降り掛る
ことは防止される。
【0093】よって、上記自在継手52における発錆が
防止されて、上記ステアリング軸43と他のステアリン
グ軸47との円滑な互いの連動が長く確保され、上記自
在継手52の寿命の向上が達成される。
【0094】しかも、上記自在継手52は、上記ステア
リング軸43と共に上面板8の上側に位置するため、上
記ステアリング軸43の軸方向の中途部が上記上面板8
を貫通することに比べて、上記ステアリング軸43は短
くできる。
【0095】よって、ステアリング軸43の最大の揺動
軌跡の占める範囲は、上記ステアリング軸43を短くで
きる分、小さくなるため、その分、上記覆い部材59も
小さくでき、構成を簡単にできる。
【0096】上記操舵ハンドル54に取り付けられて、
この操舵ハンドル54の左右方向の中央部と、上記ステ
アリング軸43の後上端との結合部を、上記締結具55
と共に一体的に覆うステアリングパッド62が設けられ
ている。このステアリングパッド62は、上記貫通孔6
0の一部をその上方から覆っている。
【0097】このため、上記船体3の外部の水2が上記
貫通孔60を通って、上記覆い部材59の内部に入り込
むことは上記ステアリングパッド62により防止され、
この覆い部材59で覆われた揺動軸40、軸受45、他
の軸受49、更に他の軸受50、および自在継手52に
水2が降り掛かることが防止される。
【0098】よって、上記覆い部材59には、ステアリ
ング軸43の揺動を許容しつつ、これを貫通させる貫通
孔60が形成されてはいるが、上記覆い部材59で覆わ
れた上記揺動軸40、軸受45、他の軸受49、更に他
の軸受50、および自在継手52における発錆は、上記
ステアリングパッド62により、より確実に防止され
て、これらの寿命の向上が達成される。
【0099】側面視で、上記貫通孔60の近傍の覆い部
材59の表面は、上記揺動軸40の軸心41をほぼ中心
とする円弧凸面63とされている。一方、上記円弧凸面
63に対向する上記覆い部材59の端面は、上記揺動軸
40の軸心41をほぼ中心とする円弧凹面64とされて
いる。上記円弧凸面63と円弧凹面64とは互いに接近
させられて、これら両面63,64間には、極めて幅の
狭い隙間が形成されている。なお、上記両面63,64
を摺接させて、上記隙間をなくしてもよい。
【0100】このため、上記ステアリング軸43を前後
方向のいずれの位置にまで揺動させても、上記両面6
3,64の間の隙間は狭いままに保たれる。
【0101】よって、上記船体3の外部の水2が両面6
3,64の間を通って覆い部材59の内部に入り込むこ
とは防止され、この覆い部材59で覆われた上記揺動軸
40、軸受45、他の軸受49、更に他の軸受50、お
よび自在継手52に水2が降り掛かることが防止され、
これらの寿命の向上が達成される。
【0102】また、上記構成によれば、ステアリング軸
43と他のステアリング軸47とを連結させる自在継手
52と共に、上記他のステアリング軸47を上面板8に
支承させる他の軸受49も、上記上面板8の上側に位置
させられている。
【0103】このため、上記他の軸受49と自在継手5
2とは共に上記上面板8の上側に位置することからこの
上面板8に邪魔されることなく、上記自在継手52と他
の軸受49とは互いに接近させることができる。
【0104】よって、上記ステアリング軸43を前記し
たように回動させたときや、揺動させたときに、このス
テアリング軸43から上記自在継手52と他のステアリ
ング軸47とを介して上記他の軸受49に与えられるモ
ーメントは小さく抑えられて、この他の軸受49により
強固に支持され、このため、上記他の軸受49の耐久性
が向上する。
【0105】上記ステアリング軸43の前後方向の任意
の揺動位置で、このステアリング軸43を上記上面板8
側である固定ブラケット34に対し、換言すれば、上記
上面板8に固定ブラケット34を介し解除自在にロック
可能とさせるロック手段67が設けられている。
【0106】上記ロック手段67は、上記固定ブラケッ
ト34の側板37の後端縁に形成される複数の被係止歯
68を有している。また、上記揺動軸40に枢支され
て、その軸心41回りに前後方向に回動自在とされるア
ーム69が設けられている。このアーム69の回動端に
第1枢軸70により係止歯71が回動自在に枢支され、
この回動で、上記係止歯71は上記被係止歯68のいず
れかに選択的に係脱自在に係止されている。また、上記
係止歯71を上記被係止歯68に係止させるよう付勢す
るばね72が設けられている。
【0107】上記揺動ブラケット39には第2枢軸74
により操作手段である操作アーム75が回動自在に枢支
され、この操作アーム75の回動端と、上記係止歯71
の回動端とが第3枢軸76により互いに枢支するよう結
合されている。
【0108】そして、各図中実線で示すように、被係止
歯68に係止歯71を係止させれば、そのときのステア
リング軸43の揺動位置で、このステアリング軸43が
揺動ブラケット39や操舵ハンドル54と共に、固定ブ
ラケット34を介し上面板8にロックされる。つまり、
上記被係止歯68への係止歯71の係止で、上記ロック
手段67の「ロック状態」が得られることとなる。
【0109】図1中一点鎖線と、矢印Bとで示すよう
に、上記ばね72に抗して、ライダーが上記操作アーム
75を第2枢軸74回りに回動させると、同上図中矢印
Cで示すように、この操作アーム75に上記第3枢軸7
6を介し、上記係止歯71が連動し、この係止歯71が
第1枢軸70回りに回動すると共に、アーム69が揺動
軸40回りに回動して、上記被係止歯68に対する係止
歯71の係止が解除される。
【0110】すると、上記ステアリング軸43は揺動ブ
ラケット39や操舵ハンドル54と共に、前後方向に自
由に揺動させることができ、つまり、上記ロック手段6
7の「アンロック状態」が得られる。
【0111】上記ロック手段67の「アンロック状態」
でステアリング軸43と共に操舵ハンドル54を任意の
揺動位置にしたとき、上記操作アーム75に対する操作
力を解除すれば、上記係止歯71はばね72の付勢力に
より、上記被係止歯68に係止し、これにより、再び、
前記したロック手段67の「ロック状態」が得られる。
【0112】上記の場合、ステアリング軸43を任意の
揺動位置でロック可能とさせるロック手段67には、上
記した他の軸受49を上面板8に支持させるための固定
ブラケット34が利用されている。
【0113】よって、このように固定ブラケット34を
利用した分、上記ロック手段67の構成が簡単になる。
【0114】また、上記他の軸受49と、ロック手段6
7とは、その上方から上記覆い部材59により覆われて
いる。
【0115】このため、上記覆い部材59により、上記
他の軸受49やロック手段67に船体3の外部の水2が
降り掛かるということが防止される。
【0116】よって、上記他の軸受49やロック手段6
7における発錆が防止されて、上記他の軸受49により
支承される他のステアリング軸47の円滑な回動や、上
記ロック手段67に対する円滑な操作が長く確保され
て、これら他の軸受49やロック手段67の寿命が向上
する。
【0117】上記ロック手段67の「アンロック状態」
で、上記ステアリング軸43を前方、もしくは後方に揺
動させたとき、それ以上の前方、もしくは後方への揺動
を阻止するストッパ手段77が設けられている。このス
トッパ手段77は、上記固定ブラケット34の側板37
に突設された一対のストッパ78,79と、揺動ブラケ
ット39とで構成されている。即ち、上記揺動ブラケッ
ト39とステアリング軸43との揺動時に、この揺動ブ
ラケット39の一部が上記ストッパ78,79に当接し
て、上記揺動ブラケット39のそれ以上の揺動が阻止さ
れる。これにより、上記ステアリング軸43の揺動が間
接的ではあるが、阻止されるようになっている。
【0118】上記ステアリング軸43を揺動させたと
き、上記ストッパ78,79でその揺動が阻止されるま
での範囲が上記ステアリング軸43の揺動可能範囲80
とされる。
【0119】図4、8中一点鎖線と、図5とで示すよう
に、上記揺動可能範囲80の前端に上記ステアリング軸
43を位置させたとき、これが「最前方揺動位置」
(D)とされる。
【0120】図4、8中二点鎖線と、図6とで示すよう
に、上記揺動可能範囲80の後端に上記ステアリング軸
43を位置させたとき、これが「最後方揺動位置」
(E)とされる。
【0121】図1と、図4、8中実線とで示すように、
上記揺動可能範囲80の前、後端の間に上記ステアリン
グ軸43を位置させたとき、これが「途中揺動位置」
(F)とされる。
【0122】上記操舵ハンドル54の前方近傍に、視認
用の表示面83をその上面に備えたメーター84が配置
されている。このメーター84は、速度計、タコメータ
ーであって、上記上面板8に取り付けられている。
【0123】図4、8中一点鎖線と、図5とで示すよう
に、上記ステアリング軸43の「最前方揺動位置」
(D)で、上記メーター84の表示面83に対する垂線
85に沿った視線でみて、上記表示面83の後方近傍に
上記ステアリングパッド62の前端縁が位置することと
されている。
【0124】このため、上記メーター84の表示面83
に付着した水滴を運転者が払拭作業する場合、この作業
は、上記ステアリング軸43と共に最前方に揺動したス
テアリングパッド62によっては邪魔されないこととな
る。
【0125】よって、上記表示面83における水滴の払
拭作業が容易にできて、上記メーター84の表示面83
を見易くさせることが容易にできる。
【0126】なお、図4、5、8中三点鎖線で示すよう
に、上記ステアリング軸43の「最前方揺動位置」で、
上記メーター84の表示面83の垂線85に沿った視線
でみて、この表示面83の後部が上記ステアリングパッ
ド62の前端縁で覆われるようにしてもよい。なお、図
5中の三点鎖線の直線85aは、上記垂線85に相当
し、かつ、上記「最前方揺動位置」での上記ステアリン
グパッド62の前面を通る接線である。
【0127】このようにすれば、船艇1の推進中に、こ
の船艇1の前方に投げ出された運転者が上記メーター8
4の表示面83に衝突しようとすることは、上記ステア
リングパッド62によって防止され、よって、表示面8
3が破損させられることは防止される。
【0128】図4、8中一点鎖線と、図5とで示すよう
に、上記ステアリング軸43の「最前方揺動位置」
(D)で、上記揺動軸40がその後上方から上記覆い部
材59とステアリングパッド62とで覆うこととされて
いる。
【0129】このため、上記覆い部材59とステアリン
グパッド62とにより、上記揺動軸40に船体3の外部
の水2が降り掛ることが防止される。
【0130】よって、上記揺動軸40における発錆が防
止されて、上記固定ブラケット34(もしくは上面板
8)に対する揺動ブラケット39、ステアリング軸4
3、および操舵ハンドル54の円滑な揺動が確保され、
上記揺動軸40の寿命の向上が達成される。
【0131】図1、7、〜9において、上記操舵ハンド
ル54の長手方向の右端部(一端部)に、上下方向に延
びる回動軸心86を有する枢軸87が支持されると共
に、この枢軸87を介してスロットルレバー88が上記
操舵ハンドル54の右端部に枢支されている。上記スロ
ットルレバー88は上記枢軸87の回動軸心86側から
船体3の外側方に向って突出し、このスロットルレバー
88の突出端側が上記回動軸心86回りに回動自在とさ
れ、このスロットルレバー88の突出端側が被操作部と
されている。
【0132】上記スロットルレバー88は、前記吸気系
部材15における気化器のスロットル開度を可変とする
ものであり、上記スロットルレバー88への回動操作
で、内燃機関13の出力が増減可能とされる。
【0133】上記ステアリング軸43の軸方向で、上記
軸受45の下方に上記揺動軸40が位置させられてい
る。
【0134】このため、上記ステアリング軸43の軸方
向で、上記軸受45の上方近傍に上記揺動軸40を位置
させた、と仮定した場合に比べて、上記揺動軸40の軸
心41から上記操舵ハンドル54に至るアーム長をより
長くできる。
【0135】よって、アーム長が長い分、操舵ハンドル
54の揺動可能範囲80を同一とした場合のその揺動角
は、上記した仮定の場合に比べて小さくて済み、これに
伴い、上記操舵ハンドル54の揺動可能範囲80におけ
る上記スロットルレバー88の回動軸心86の角度の変
化量は小さく抑えられる。
【0136】この結果、上記操舵ハンドル54を揺動可
能範囲80のいずれに揺動させても、上記スロットルレ
バー88への操作方向に大きな変化はなく、よって、こ
のスロットルレバー88への操作が容易にできることと
なる。
【0137】図9において、上記船艇1に運転者等の乗
員が乗船しない「無負荷状態」において、上記操舵ハン
ドル54を伴った上記ステアリング軸43の「途中揺動
位置」(F)で、上記スロットルレバー88の回動軸心
86がほぼ垂直になることとされている。
【0138】このため、上記操舵ハンドル54を伴って
ステアリング軸43を「最前方揺動位置」(D)や「最
後方揺動位置」(E)にしたとき、いずれにしても、上
記スロットルレバー88の回動軸心86は垂直線に対し
て大きくは傾かないことから、上記スロットルレバー8
8への回動操作はいずれにしてもほぼ水平に向うことと
なり、よって、このスロットルレバー88への操作が容
易にできることとなる。
【0139】なお、前記「無負荷状態」において、燃料
タンク14に溜められた燃料の量による船体3の傾斜の
変化量は、上記ステアリング軸43の揺動角からみて、
ほぼ無視できるものである。
【0140】図1、4〜6において、上記操舵ハンドル
54の長手方向の左端部(他端部)に、スイッチボック
ス90が取り付けられている。このスイッチボックス9
0の後面には、押圧操作面91が左右かつ上下方向に延
びる仮想面上にほぼ位置する操作ボタン92が設けられ
ている。
【0141】上記操作ボタン92は、前記内燃機関13
の始動スイッチ、ストップスイッチ等を意味し、上記押
圧操作面91への操作は、ほぼ水平な前方に向う指によ
る押圧力でなされるようになっている。
【0142】図1、4中実線で示すように、前記「無負
荷状態」において、上記操舵ハンドル54を伴った上記
ステアリング軸43の「途中揺動位置」(F)で、上記
操作ボタン92の押圧操作面91はほぼ垂直になること
とされている。
【0143】このため、上記操舵ハンドル54を伴って
ステアリング軸43を「最前方揺動位置」(D)や「最
後方揺動位置」(E)にしたとき、いずれにしても、上
記操作ボタン92の押圧操作面91は垂直面に対して大
きくは傾かないことから、上記押圧操作面91への押圧
操作はいずれにしてもほぼ水平な前方に向うこととな
り、よって、上記操作ボタン92への操作が容易にでき
ることとなる。
【0144】以下の各図は、第2〜11の実施の形態を
示している。これら各実施の形態は、前記第1の実施の
形態と構成、作用において多くの点で共通している。そ
こで、これら共通するものについては、図面に共通の符
号を付してその重複した説明を省略し、異なる点につき
主に説明する。
【0145】(第2の実施の形態)
【0146】図10は、第2の実施の形態を示してい
る。
【0147】これによれば、上記ステアリング軸43の
前後方向の任意の揺動位置で、このステアリング軸43
を上記上面板8に上記固定ブラケット34を介し解除自
在にロック可能とさせるロック手段67が設けられてい
る。このロック手段67は上記上面板8の上面と、操舵
ハンドル54の取り付け部を含むステアリング軸43と
で、上下方向から挟まれた空間に配設されている。つま
り、上記空間が上記ロック手段67の配設に利用された
のであり、その分、ステアリング装置31がコンパクト
とされる。なお、上記構成では、ステアリング軸43を
上面板8に対し固定ブラケット34を介し間接的にロッ
ク可能とさせたが、ステアリング軸43を上面板8に対
し、直接にロック可能とさせてもよい。
【0148】上記ロック手段67は、上記揺動ブラケッ
ト39の下面から下方に向って突出する被係止アーム6
5を有し、この被係止アーム65は、上記ステアリング
軸43の軸心44を通るほぼ鉛直面上に位置させられて
いる。上記被係止アーム65には、上記揺動軸40の軸
心41周りで、複数の被係止歯68が形成されている。
また、上記被係止アーム65には、これの軽量化のため
に複数の開口65aが形成されている。
【0149】一方、上記固定ブラケット34には、上記
係止アーム66が枢軸66aにより回動自在に枢支さ
れ、上記係止アーム66には、上記被係止歯68のいず
れかに選択的に係脱自在に係止される係止歯71が形成
されている。上記係止歯71を上記被係止歯68に係止
させるよう上記係止アーム66を付勢するばね72が設
けられている。また、上記係止アーム66には、上記ば
ね72に抗して、上記係止アーム66を回動可能とさ
せ、これにより、上記被係止歯68に対する係止歯71
の係止を解除可能とさせるワイヤー式の操作手段73が
連結されている。
【0150】そして、図10中実線で示すように、被係
止歯68に係止歯71を係止させれば、そのときのステ
アリング軸43の揺動位置で、このステアリング軸43
が揺動ブラケット39や操舵ハンドル54と共に、固定
ブラケット34を介し上面板8にロックされる。つま
り、上記被係止歯68への係止歯71の係止で、上記ロ
ック手段67の「ロック状態」が得られる。
【0151】一方、上記ばね72に抗して、ライダーが
上記操作手段73を介し係止アーム66を回動させて、
上記被係止歯68に対する係止歯71の係止を解除させ
れば、上記ステアリング軸43は揺動ブラケット39や
操舵ハンドル54と共に、前後方向に自由に揺動させる
ことができ、つまり、上記ロック手段67の「アンロッ
ク状態」が得られる。
【0152】上記ロック手段67の「アンロック状態」
で、上記ステアリング軸43を前方、もしくは後方に揺
動させたとき、それ以上の前方、もしくは後方への揺動
を阻止するストッパ手段77が設けられている。このス
トッパ手段77は、上記固定ブラケット34の側板37
の頂部に形成された一対のストッパ78,79と、上記
揺動ブラケット39に突設された突起39aとで構成さ
れている。即ち、上記揺動ブラケット39とステアリン
グ軸43との揺動時に、上記揺動ブラケット39と共に
揺動した突起39aが上記ストッパ78,79に当接し
て、上記したように、揺動ブラケット39のそれ以上の
揺動が阻止される。
【0153】上記ステアリング軸43を前上方に向って
弾性的に付勢するばね81が設けられている。つまり、
上記ロック手段67が破損したときには、上記ステアリ
ング軸43が、その自重で下方に回動して所望の姿勢が
とれなくなるおそれがあるが、この場合、上記ばね81
によって、上記ステアリング軸43が所望位置である
「最前方揺動位置」(D)に保持されるようになってい
る。
【0154】(第3の実施の形態)
【0155】図11は、第3の実施の形態を示してい
る。
【0156】これによれば、上面板8に取り付けられた
ブラケット82に、枢軸66aを介し係止アーム66が
回動自在に枢支されている。
【0157】他の構成は、前記第2の実施の形態と同様
である。
【0158】(第4の実施の形態)
【0159】図12、13は、第4の実施の形態を示し
ている。
【0160】これによれば、上記上面板8に対し上記固
定ブラケット34が取り付けられ、また、この固定ブラ
ケット34に揺動ブラケット39が揺動軸40を介して
その軸心41回りに揺動自在に枢支されている。
【0161】上記ステアリング軸43は上記揺動ブラケ
ット39に固定された軸受45により上記揺動ブラケッ
ト39に軸心44回りに回動自在に支承され、上記ステ
アリング軸43を支承する軸受45が前後方向に揺動自
在となるよう上記揺動軸40に枢支され、この揺動軸4
0は、上記ステアリング軸43の軸方向で、その中途部
の近傍に位置させられている。
【0162】このため、上記ステアリング軸43の軸方
向で、このステアリング軸43の軸方向の下方に上記揺
動軸40を位置させることに比べて、上記揺動軸40と
ステアリング軸43とは特に、水平な前後方向、かつ、
ステアリング軸43の軸方向でコンパクトに構成され
る。
【0163】また、上記揺動軸40と軸受45とをその
上方から開閉自在に覆う前記覆い部材59に相当するハ
ッチ94が設けられ、このハッチ94は上記固定ブラケ
ット34に係止手段95により係脱自在に係止されて上
面板8に固定されている。
【0164】このため、上記ハッチ94により、上記揺
動軸40や軸受45に船体3の外部の水2が降り掛るこ
とが防止される。
【0165】よって、上記揺動軸40や軸受45におけ
る発錆が防止されて、上記固定ブラケット34に対する
揺動ブラケット39の円滑な揺動が長く確保されると共
に、ステアリング軸43の円滑な回動が長く確保され、
これら揺動軸40と軸受45の寿命の向上が達成され
る。
【0166】なお、この第4の実施の形態では、第1の
実施の形態における他のステアリング軸47や他の軸受
49は設けられておらず、上記ステアリング軸43に対
し連動手段57を介して直接的に舵30が連動連結され
ている。
【0167】(第5の実施の形態)
【0168】図14、15は、第5の実施の形態を示し
ている。
【0169】この第5の実施の形態では、第1の実施の
形態における他のステアリング軸47や他の軸受49は
設けられておらず、上記ステアリング軸43に対し、連
動手段57を介して直接的に舵30が連動連結されてい
る。
【0170】また、ロック手段67では、前記操作アー
ム75に代えて、操作ノブ97と、この操作ノブ97を
係止歯71に連結させるケーブル98とが設けられてい
る。
【0171】また、下側のストッパ79は、上面板8の
上面が利用され、上記ステアリング軸43が後方に回動
して、上記上面板8の上面に当接したときが、「最後方
揺動位置」(E)とされている。
【0172】(第6の実施の形態)
【0173】図16は、第6の実施の形態を示してい
る。
【0174】これによれば、前記「無負荷状態」におい
て、上記操舵ハンドル54を伴った上記ステアリング軸
43の「最後方揺動位置」(E)で、上記スロットルレ
バー88の回動軸心86がほぼ垂直になることとされて
いる。
【0175】この場合、通常、上記スロットルレバー8
8は上記回動軸心86側から船体3の外側方に向って突
出しており、この突出端側が被操作部とされているた
め、上記操舵ハンドル54を伴った上記ステアリング軸
43の「最後方揺動位置」(E)から前方に揺動させた
場合の揺動可能範囲80における操舵ハンドル54のい
ずれの揺動位置にかかわらず、上記スロットルレバー8
8の回動方向は前下がり(もしくは後上がり)になりが
ちとなる。
【0176】よって、前後方向に延びた跨座式のシート
32に運転者と、その後側に他の乗員とが着座したよう
な場合で、上記運転者が上記シート32のより前端側に
着座せざるを得ず、このため、この運転者が上記操舵ハ
ンドル54に接近してその後方から覆いかぶさるような
状態で、上記スロットルレバー88を操作せざるを得な
くなった場合でも、上記スロットルレバー88への回動
操作は容易にできることとなり、これは、複数の乗員が
乗船する機会の多い小型の船艇1にとって有益である。
【0177】(第7の実施の形態)
【0178】図17は、第7の実施の形態を示してい
る。
【0179】これによれば、前記「無負荷状態」におい
て、上記操舵ハンドル54を伴った上記ステアリング軸
43の「最後方揺動位置」(E)で、上記操作ボタン9
2の押圧操作面91がほぼ垂直になることとされてい
る。
【0180】このため、上記操舵ハンドル54を伴った
上記ステアリング軸43の「最後方揺動位置」(E)か
ら前方に揺動させた場合の揺動可能範囲80における操
舵ハンドル54のいずれの揺動位置にかかわらず、上記
押圧操作面91はわずかでも上向きになり、この押圧操
作面91への操作方向は前下がりになりがちとなる。
【0181】よって、前後方向に延びた跨座式のシート
32に運転者と、その後側に他の乗員とが着座したよう
な場合で、上記運転者が上記シート32のより前端側に
着座せざるを得ず、このため、この運転者が上記操舵ハ
ンドル54に接近してその後方から覆いかぶさるような
状態で、上記操作ボタン92の押圧操作面91を操作せ
ざるを得なくなった場合でも、上記押圧操作面91への
押圧操作は容易にできることとなり、これは、複数の乗
員が乗船する機会の多い小型の船艇1にとって有益であ
る。
【0182】(第8の実施の形態)
【0183】図18は、第8の実施の形態を示してい
る。
【0184】これによれば、上記上面板8の上面に固定
ブラケット34が取り付けられている。上記上面板8の
上側で、上記固定ブラケット34に揺動軸40により揺
動ブラケット39が前後方向に揺動自在となるよう枢支
されている。この揺動ブラケット39に上記ステアリン
グ軸43と軸受45とが支承され、つまり、上記揺動ブ
ラケット39を介して上記ステアリング軸43と軸受4
5とが上記上面板8に支承されている。そして、上記揺
動ブラケット39の揺動軸40の軸心41回りの揺動
で、上記ステアリング軸43の上端側が操舵ハンドル5
4と共に前後方向に揺動自在とされている。
【0185】なお、図示していないが、上記ステアリン
グ軸43を揺動ブラケット39と共に任意の揺動位置
で、上記上面板8側である固定ブラケット34に対し解
除自在にロック可能とさせるロック手段67が設けられ
ている。
【0186】上記連動手段57の一端部は上記上面板8
の上方で上記ステアリング軸43の下端に連結される一
方、同上連動手段57の他端部は上記上面板8に形成し
た挿通孔100を通過して上記船体3の内部に導入され
た後、上記舵30に連結させられている。
【0187】上記連動手段57は、上記ステアリング軸
43の下端部からその左外側方に向って突出し上記ステ
アリング軸43と共に回動する第1回動アーム101
と、上記上面板8の下面側に枢軸102により前後に回
動自在に枢支される二又状の第2回動アーム103とを
有している。また、同上連動手段57は、上記挿通孔1
00を貫通してその一端が上記第1回動アーム101に
連結され、他端が上記第2回動アーム103の一方のア
ームに連結される連動リンク104と、上記第2回動ア
ーム103の他方のアームに対し、前記舵30を連結さ
せる動伝ケーブル105とを有している。
【0188】そして、上記操舵ハンドル54の操舵操作
により、上記ステアリング軸43をその軸心44回りに
回動させれば、これに伴って回動する第1回動アーム1
01に、上記連動リンク104、第2回動アーム10
3、および動伝ケーブル105を介して上記舵30が連
動し、もって、所望の操舵が得られるようになってい
る。
【0189】上記の場合、ステアリング軸43を揺動軸
40の軸心回りに揺動させると、上記ステアリング軸4
3に連結されている第1回動アーム101や連動リンク
104等の連動手段57を介して舵30が連動し、操舵
ハンドル54の操舵操作位置と、上記舵30の操舵姿勢
とが一致しないこととなる。
【0190】そこで、上記連動手段57には、上記ステ
アリング軸43を所望の位置まで揺動させたとき、操舵
ハンドル54の操舵操作の中立位置に対し、上記舵30
が直進姿勢となるようにするための調整機構が備えられ
ている。この調整機構は、例えば、上記連動リンク10
4や動伝ケーブル105の長さをボルトやナットなどに
より伸縮調整自在とするようなものである。
【0191】また、上記連動手段57の連動リンク10
4と上記挿通孔100の開口縁との間を閉じてシールす
る円錐台形筒状の弾性でゴム製のシール部材106が設
けられ、このシール部材106は上記上面板8に取り付
けられている。
【0192】上記ステアリング軸43が揺動軸40の軸
心41回りに揺動するとき、上記連動手段57の連動リ
ンク104も上記揺動軸40の軸心41回りにわずかで
はあるが揺動する。このため、上記連動リンク104は
その径方向外方に上記シール部材106の突出端部を押
すことになるが、この際、このシール部材106は、そ
の突出端部が前後に撓むよう弾性変形して、上記連動リ
ンク104の円滑な揺動を許容する。
【0193】上記構成によれば、ステアリング軸43の
上端側が操舵ハンドル54と共に前後方向に揺動自在と
されているが、この場合、上記ステアリング軸43は、
上記上面板8の上側に位置させられている。
【0194】このため、上記したように揺動するステア
リング軸43の軸方向の中途部は、上記上面板8を貫通
しないことから、上記ステアリング軸43の揺動を許容
しつつ、これを貫通させるための面積の大きい貫通孔
を、上記上面板8に形成することは不要である。
【0195】よって、上記した貫通孔を通し、船体3の
外部の水2が同上船体3の内部に入り込むということは
防止される。
【0196】しかも、上記したように、連動手段57の
連動リンク104と挿通孔100の開口縁との間を閉じ
てシールするシール部材106を設けてあり、このた
め、上記した挿通孔100を通し、船体3の外部の水2
が同上船体3の内部に入り込むということも防止され
る。
【0197】また、船体3の内部の機器と、上記操舵ハ
ンドル54の端部に設けたスイッチ類等の機器とを電気
的に接続させる電線108が設けられており、この電線
108は上記上面板8に形成された他の挿通孔109を
通過させられている。上記電線108と他の挿通孔10
9の開口縁との間を閉じてシールする円錐台形筒状の弾
性でゴム製のシール部材110が設けられている。
【0198】このため、上記した他の挿通孔109を通
し、船体3の外部の水2が同上船体3の内部に入り込む
ということも防止される。
【0199】(第9の実施の形態)
【0200】図19、20は、第9の実施の形態を示し
ている。
【0201】これによれば、ステアリング軸43を揺動
ブラケット39に支承させる軸受45,45が上記ステ
アリング軸43の軸心44に沿って上下一対設けられ、
これら上下一対の軸受45,45に挟まれた上記ステア
リング軸43の中途部に、上記連動手段57の一端部が
連結されている。
【0202】より具体的には、上記ステアリング軸43
の中途部にはその軸方向にのみ摺動自在に円筒状の摺動
体112が外嵌されている。この摺動体112には、上
記ステアリング軸43の軸心44回りで螺旋状に延びる
カム長孔113が形成され、一方、このカム長孔113
とカム係合するカム体114が上記ステアリング軸43
に取り付けられている。
【0203】上記摺動体112に上記連動手段57を構
成する動伝ケーブル105の一端部が連結されている。
この動伝ケーブル105の一端部は、上記ステアリング
軸43とほぼ平行に延びて挿通孔100を貫通してい
る。
【0204】そして、上記操舵ハンドル54の操舵操作
により、上記ステアリング軸43をその軸心44回りに
回動させれば、これに伴って回動する上記カム体114
が上記カム長孔113にカム係合して、上記摺動体11
2が上記ステアリング軸43の軸方向に摺動する。する
と、上記摺動体112に上記連動手段57の動伝ケーブ
ル105を介し上記舵30が連動し、もって、所望の操
舵が行われるようになっている。
【0205】上記構成によれば、連動手段57の動伝ケ
ーブル105の一端部は、上記一対の軸受45,45で
支承されたステアリング軸43の中途部に連結されてい
ることから、このステアリング軸43の回動に伴い上記
連動手段57を介して舵30を連動させたときの反力
は、上記ステアリング軸43の中途部で支持されること
となる。そして、このステアリング軸43の中途部は上
記したように、両軸受45,45で両端支持されたもの
であるため、上記反力は、上記ステアリング軸43の中
途部によって強固に支持されることとなる。
【0206】よって、上記連動手段57の動伝ケーブル
105と、挿通孔100の開口縁との間のシール性能を
より向上させるために、上記連動手段57の動伝ケーブ
ル105へのシール部材106の圧接力をより高めるこ
とで、上記連動手段57の動伝ケーブル105とシール
部材106との摩擦力が大きくなって、上記反力がより
大きくなったとしても、この反力は上記ステアリング軸
43の中途部によって十分強固に支持されることとな
る。
【0207】即ち、上記したように、一対の軸受45,
45で支承されたステアリング軸43の中途部に連動手
段57の一端部を連結させたことにより、上記反力が多
少大きくなるとしても、これを許容して、シール部材1
06によるシール性能を十分に向上させたのであり、も
って、外部の水2が、上記挿通孔100を通り同上船体
3の内部に入り込むことが、より確実に防止される。
【0208】上記動伝ケーブル105は、可撓性円管状
のアウターケーブルと、このアウターケーブルに摺動自
在に嵌入されて操舵操作の操作力を伝えるインナーケー
ブルとで構成されている。
【0209】上記動伝ケーブル105のステアリング装
置31側端のアウターケーブルは上記揺動ブラケット3
9に支持片115で支持され、インナーケーブルは上記
摺動体112に連結されている。このため、上記揺動ブ
ラケット39の揺動に伴って上記動伝ケーブル105が
揺動しても、この動伝ケーブル105のインナーケーブ
ルが上記アウターケーブルに対し引っ張られたり押され
たりすることは防止され、インナーケーブルの円滑な摺
動が確保される。この場合、上記アウターケーブルは、
上記ステアリング軸43と共に揺動する部品であれば、
いずれの部品に取り付けてもよい。
【0210】また、上記ステアリング軸43が揺動軸4
0の軸心41回りに揺動するとき、上記連動手段57の
動伝ケーブル105も上記揺動軸40の軸心41回りに
わずかではあるが揺動する。このため、上記動伝ケーブ
ル105はその径方向外方に上記シール部材106の突
出端部を押すことになるが、この際、このシール部材1
06は、その突出端部が前後に撓むよう弾性変形して、
上記動伝ケーブル105の円滑な揺動を許容する。
【0211】他の構成は、前記第1の実施の形態に加
え、前記ロック手段67など第8の実施の形態と同様で
あるため、共通の構成についてはその説明を省略する。
【0212】(第10の実施の形態)
【0213】図21は、第10の実施の形態を示してい
る。
【0214】これによれば、上記ステアリング軸43の
下端の下方に他のステアリング軸47が設けられてい
る。この他のステアリング軸47の軸心48はほぼ垂直
とされ、かつ、船体3の幅方向のほぼ中央に位置させら
れている。そして、上記他のステアリング軸47は、そ
の軸心48回りに回動自在となるよう他の軸受49によ
り上記上面板8に支承されている。
【0215】上記他のステアリング軸47の上、下端が
上記船体3の内、外に位置するよう上記上面板8に対
し、上記他のステアリング軸47が貫通させられてい
る。そして、上記他のステアリング軸47の上端が上記
ステアリング軸43の下端に自在継手52により連動連
結されている。この場合、上記ステアリング軸43は、
上記自在継手52を構成する揺動軸40により、前後方
向に揺動自在とされ、つまり、上記ステアリング軸43
は、上記自在継手52の揺動軸40、他のステアリング
軸47、および他の軸受49を介して、前後方向に揺動
自在となるよう上記上面板8に枢支されている。なお、
図示していないが、前記第6の実施の形態と同様に、ロ
ック手段67が設けられている。
【0216】また、上記他のステアリング軸47の下端
には、上面板8の下側における船体3の内部で、上記連
動手段57の動伝ケーブル105の一端部が連結され、
この連動手段57の他端部は上記舵30に連結されてい
る。
【0217】上記構成によれば、操舵ハンドル54を支
持したステアリング軸43が前後方向に揺動自在とされ
ているため、上記操舵ハンドル54の位置を運転者の好
みや、体格に応じて調整できて、運転操作上有益であ
る。
【0218】また、上記したように、他のステアリング
軸47はほぼ垂直に延びているため、この他のステアリ
ング軸47に連結される連動手段57の動伝ケーブル1
05の一端部は、上記他のステアリング軸47の上下方
向のいずれの位置にでも、容易に連結させることができ
る。
【0219】よって、上記連動手段57の動伝ケーブル
105の配設位置の自由度が向上するため、上記連動手
段57が船体3の内部に設けられた他の部品と干渉し合
うということが防止されて、これらの配設がし易くな
る。
【0220】上記他のステアリング軸47の下方近傍に
燃料タンク14が配設されている。また、上記他のステ
アリング軸47の前方近傍に物入れ116が配設されて
いる。
【0221】ここで、上記舵30は船体3の後端部に支
承されて、上記他のステアリング軸47の後方に位置し
ているものであるため、上記舵30を他のステアリング
軸47に連動連結させる連動手段57の動伝ケーブル1
05は前後方向に延びることとなる。このため、上記連
動手段57の動伝ケーブル105の一端部である前端部
は、上記他のステアリング軸47の後側に位置すること
となる。
【0222】よって、上記連動手段57の動伝ケーブル
105の一端部と、上記燃料タンク14や物入れ116
とが互いに干渉し合うことが防止され、かつ、これら燃
料タンク14や物入れ116の容量は、上記連動手段5
7に邪魔されることなく、十分に大きくさせることがで
きる。
【0223】(第11の実施の形態)
【0224】図22は、第11の実施の形態を示してい
る。
【0225】これによれば、上記ステアリング軸43の
下端の前下方に他のステアリング軸47が設けられてい
る。この他のステアリング軸47の軸心48は前後方向
に延び、かつ、船体3の幅方向のほぼ中央に位置させら
れている。そして、上記他のステアリング軸47は、そ
の軸心48回りに回動自在となるよう他の軸受49によ
り上記上面板8に支承されている。
【0226】上記他のステアリング軸47の前、後端が
上記船体3の内、外に位置するよう上記上面板8に対
し、上記他のステアリング軸47が貫通させられてい
る。そして、上記他のステアリング軸47の後端が上記
ステアリング軸43の下端に自在継手52により連動連
結されている。この場合、上記ステアリング軸43は、
上記自在継手52を構成する揺動軸40により、前後方
向に揺動自在とされ、つまり、上記ステアリング軸43
は、上記自在継手52の揺動軸40、他のステアリング
軸47、および他の軸受49を介して、前後方向に揺動
自在となるよう上記上面板8に枢支されている。なお、
図示していないが、前記第6の実施の形態と同様に、ロ
ック手段67が設けられている。
【0227】また、上記他のステアリング軸47の下端
には、上面板8の下側における船体3の内部で、上記連
動手段57の動伝ケーブル105の一端部が連結され、
この連動手段57の他端部は上記舵30に連結されてい
る。この場合、連動手段57の動伝ケーブル105の一
端部はほぼ垂直に延びるよう配設され、つまり、上記動
伝ケーブル105は上記他のステアリング軸47から船
体3の内底部にまで一旦下方にほぼ垂直に延びた後、後
方に向って延出させられている。
【0228】上記構成によれば、操舵ハンドル54を支
持したステアリング軸43が前後方向に揺動自在とされ
ているため、上記操舵ハンドル54の位置を運転者の好
みや、体格に応じて調整できて、運転操作上有益であ
る。
【0229】また、上記したように、他のステアリング
軸47は前後方向に延びているため、この他のステアリ
ング軸47に連結される連動手段57の動伝ケーブル1
05の一端部は、上記他のステアリング軸47の前後方
向のいずれの位置にでも、容易に連結させることができ
る。
【0230】よって、上記連動手段57の動伝ケーブル
105の配設位置の自由度が向上するため、上記連動手
段57が船体3の内部の中央部に設けられた他の部品と
干渉し合うということが防止されて、これらの配設がし
易くなる。
【0231】また、上記連動手段57の動伝ケーブル1
05の一端部はほぼ垂直に延びるよう配設されているた
め、この動伝ケーブル105の一端部を上記他のステア
リング軸47から一旦下方に向わせた後には、この動伝
ケーブル105は、上記船体3の底部に沿わせて後方に
向わせることができる。
【0232】よって、上記連動手段57が、船体3の幅
方向と上下方向の各中央部を前後に縦断するということ
が防止され、つまり、この中央部に多く配設される他の
部品と干渉し合うということが防止されて、これらの配
設がし易くなる。
【0233】上記他のステアリング軸47の下方近傍に
燃料タンク14が配設されている。また、上記他のステ
アリング軸47の前方近傍に物入れ116が配設されて
いる。
【0234】ここで、上記舵30は船体3の後端部に支
承されて、上記他のステアリング軸47の後方に位置し
ているものであるため、上記舵30を他のステアリング
軸47に連動連結させる連動手段57の動伝ケーブル1
05は、上記したように他のステアリング軸47から一
旦下方に延びた後、前後方向に延びることとなる。この
ため、上記連動手段57の動伝ケーブル105の一端部
である前端部は、上記他のステアリング軸47の後下方
に位置することとなる。
【0235】よって、上記連動手段57の動伝ケーブル
105の一端部と、上記物入れ116とが互いに干渉し
合うことが防止され、かつ、この物入れ116の容量
は、上記連動手段57に邪魔されることなく、十分に大
きくさせることができる。
【0236】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0237】請求項1の発明は、船体がその上部にこの
船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面板
を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリン
グ軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により支
承させ、左右に長く延びるバー式の操舵ハンドルの長手
方向の中央部を上記ステアリング軸の上端に固着させ、
上記操舵ハンドルの長手方向の各端部にグリップを設
け、同上操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面に跨座
式のシートを支持させた小型船艇のステアリング装置に
おいて、
【0238】上記ステアリング軸の下方に上下方向に延
びる他のステアリング軸を設けると共に、この他のステ
アリング軸をその軸心回りに回動自在となるよう上記上
面板に他の軸受により支承させ、上記ステアリング軸の
上端側が前後方向に揺動自在となるようこのステアリン
グ軸の下端を揺動軸により上記上面板に枢支させ、上記
ステアリング軸の下端と、これに対向する上記他のステ
アリング軸の上端とを自在継手で互いに連結させ、この
自在継手を上記上面板の上側に位置させ、同上自在継手
をその上方から覆う覆い部材を設けてある。
【0239】即ち、上記他のステアリング軸に対し、ス
テアリング軸の上端側が操舵ハンドルと共に前後方向に
揺動自在とされているが、この場合、上記ステアリング
軸と他のステアリング軸とを連結させる自在継手は、上
記上面板の上側に位置させられている。
【0240】このため、上記したように揺動するステア
リング軸の軸方向の中途部は、上記上面板を貫通しない
ことから、上記ステアリング軸の揺動を許容しつつ、こ
れを貫通させるための面積の大きい貫通孔を、上記上面
板に形成することは不要である。
【0241】よって、上記した貫通孔により、船体の外
部の水が同上船体の内部に入り込むということは防止さ
れる。
【0242】また、上記したように、自在継手は上記覆
い部材で覆われるため、この覆い部材により、上記自在
継手に船体の外部の水が降り掛ることは防止される。
【0243】よって、上記自在継手における発錆が防止
されて、上記ステアリング軸と他のステアリング軸との
円滑な互いの連動が長く確保され、上記自在継手の寿命
の向上が達成される。
【0244】しかも、上記自在継手は、上記ステアリン
グ軸と共に上面板の上側に位置するため、上記ステアリ
ング軸の軸方向の中途部が上記上面板を貫通することに
比べて、上記ステアリング軸は短くできる。
【0245】よって、ステアリング軸の最大の揺動軌跡
の占める範囲は、上記ステアリング軸を短くできる分、
小さくなるため、その分、上記覆い部材も小さくでき、
構成を簡単にできる。
【0246】請求項2の発明は、上記ステアリング軸の
軸方向の中途部を貫通させると共に、このステアリング
軸の上記揺動を許容する貫通孔を上記覆い部材に形成
し、上記操舵ハンドルに取り付けられてこの操舵ハンド
ルの中央部を覆うステアリングパッドを設け、このステ
アリングパッドで上記貫通孔の少なくとも一部をその上
方から覆ってある。
【0247】このため、上記船体の外部の水が上記貫通
孔を通って、上記覆い部材の内部に入り込むことは上記
ステアリングパッドにより防止され、この覆い部材で覆
われた自在継手に水が降り掛かることが防止される。
【0248】よって、上記覆い部材には、ステアリング
軸の揺動を許容しつつ、これを貫通させる貫通孔が形成
されてはいるが、上記覆い部材で覆われた上記自在継手
における発錆は、上記ステアリングパッドにより、より
確実に防止されて、その寿命の向上が達成される。
【0249】請求項3の発明は、側面視で、上記貫通孔
の近傍の上記覆い部材の表面を、上記揺動軸の軸心をほ
ぼ中心とする円弧凸面にする一方、この円弧凸面に対向
する上記ステアリングパッドの端面を同上揺動軸の軸心
をほぼ中心とする円弧凹面として、上記円弧凸面と円弧
凹面とを互いに接近させてある。
【0250】このため、上記ステアリング軸を前後方向
のいずれの位置にまで揺動させても、上記両面の間の隙
間は狭いままに保たれる。
【0251】よって、上記船体の外部の水が両面の間を
通って覆い部材の内部に入り込むことは防止され、この
覆い部材で覆われた上記自在継手に水が降り掛かること
が防止され、その寿命の向上が達成される。
【0252】請求項4の発明は、上記他のステアリング
軸を支承する上記他の軸受を上記上面板の上側に位置さ
せてある。
【0253】このため、上記他の軸受と自在継手とは共
に上記上面板の上側に位置することから、この上面板に
邪魔されることなく、上記自在継手と他の軸受とは互い
に接近させることができる。
【0254】よって、上記ステアリング軸を前記したよ
うに回動させたときや、揺動させたときに、このステア
リング軸から上記自在継手と他のステアリング軸とを介
して上記他の軸受に与えられるモーメントは小さく抑え
られて、この他の軸受により強固に支持され、このた
め、上記他の軸受の耐久性が向上する。
【0255】請求項5の発明は、上記上面板に上記他の
軸受を支持させる固定ブラケットを取り付け、上記ステ
アリング軸の任意の揺動位置で、このステアリング軸を
上記固定ブラケットに対し解除自在にロック可能とさせ
るロック手段を設けてある。
【0256】このため、上記ステアリング軸を任意の揺
動位置でロック可能とさせるロック手段には、上記した
他の軸受を上面板に支持させるための固定ブラケットが
利用されている。
【0257】よって、このように固定ブラケットを利用
した分、上記ロック手段の構成が簡単になる。
【0258】請求項6の発明は、上記他の軸受と、ロッ
ク手段とをその上方から上記覆い部材で覆うようにして
ある。
【0259】このため、上記覆い部材により、上記他の
軸受やロック手段に船体の外部の水が降り掛かるという
ことが防止される。
【0260】よって、上記他の軸受やロック手段におけ
る発錆が防止されて、上記他の軸受により支承される他
のステアリング軸の円滑な回動や、上記ロック手段に対
する円滑な操作が長く確保されて、これら他の軸受やロ
ック手段の寿命が向上する。
【0261】請求項7の発明は、上記ステアリング軸の
任意の揺動位置で、このステアリング軸を上記上面板に
解除自在にロック可能とさせるロック手段を設け、この
ロック手段を、上記上面板とステアリング軸との間に挟
まれた空間に配設してある。
【0262】このため、上記上面板とステアリング軸と
で挟まれた空間が、上記ロック手段の配設に利用された
のであり、その分、ステアリング装置がコンパクトにな
る。
【0263】請求項8の発明は、船体がその上部にこの
船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面板
を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリン
グ軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により支
承させ、左右に長く延びるバー式の操舵ハンドルの長手
方向の中央部を上記ステアリング軸の上端に固着させ、
上記操舵ハンドルの長手方向の各端部にグリップを設
け、同上操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面に跨座
式のシートを支持させ、上記操舵ハンドルに取り付けら
れてこの操舵ハンドルの長手方向の中央部を覆うステア
リングパッドを設け、上記操舵ハンドルの前方に視認用
の表示面を備えたメーターを配置した小型船艇のステア
リング装置において、
【0264】上記ステアリング軸の上端側が前後方向に
揺動自在となるようこのステアリング軸の下端を揺動軸
により上記上面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前
方に揺動させたとき、それ以上の前方への揺動を阻止す
るストッパを設け、このステアリング軸の「最前方揺動
位置」で、上記メーターの表示面に対する垂線に沿った
視線でみて、この表示面の後方に上記ステアリングパッ
ドの前端縁が位置するようにしてある。
【0265】このため、上記メーターの表示面に付着し
た水滴を運転者が払拭作業する場合、この作業は、上記
ステアリング軸と共に最前方に揺動したステアリングパ
ッドによっては邪魔されないこととなる。
【0266】よって、上記表示面における水滴の払拭作
業が容易にできて、上記メーターの表示面を見易くさせ
ることが容易にできる。
【0267】請求項9の発明は、船体がその上部にこの
船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面板
を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリン
グ軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により支
承させ、左右に長く延びるバー式の操舵ハンドルの長手
方向の中央部を上記ステアリング軸の上端に固着させ、
上記操舵ハンドルの長手方向の各端部にグリップを設
け、同上操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面に跨座
式のシートを支持させ、上記操舵ハンドルに取り付けら
れてこの操舵ハンドルの長手方向の中央部を覆うステア
リングパッドを設け、上記操舵ハンドルの前方に視認用
の表示面を備えたメーターを配置した小型船艇のステア
リング装置において、
【0268】上記ステアリング軸の上端側が前後方向に
揺動自在となるようこのステアリング軸の下端を揺動軸
により上記上面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前
方に揺動させたとき、それ以上の前方への揺動を阻止す
るストッパを設け、このステアリング軸の「最前方揺動
位置」で、上記メーターの表示面に対する垂線に沿った
視線でみて、この表示面の少なくとも後部を上記ステア
リングパッドが覆うようにしてある。
【0269】このため、船艇の推進中に、この船艇の前
方に投げ出された運転者が上記メーターの表示面に衝突
しようとすることは、上記ステアリングパッドによって
防止され、よって、表示面が破損させられることは防止
される。これは、荒れた海域を航走する機会の多い小型
の船艇にとって有益である。
【0270】請求項10の発明は、船体がその上部にこ
の船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面
板を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリ
ング軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により
支承させ、左右に長く延びるバー式の操舵ハンドルの長
手方向の中央部を上記ステアリング軸の上端に固着さ
せ、上記操舵ハンドルの長手方向の各端部にグリップを
設け、同上操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面に跨
座式のシートを支持させ、上記操舵ハンドルに取り付け
られてこの操舵ハンドルの長手方向の中央部を覆うステ
アリングパッドを設けた小型船艇のステアリング装置に
おいて、
【0271】上記ステアリング軸の上端側が前後方向に
揺動自在となるようこのステアリング軸の下端を揺動軸
により上記上面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前
方に揺動させたとき、それ以上の前方への揺動を阻止す
るストッパを設け、このステアリング軸の「最前方揺動
位置」で、上記揺動軸の少なくとも後部をその上方から
上記ステアリングパッドが覆うようにしてある。
【0272】このため、上記覆い部材とステアリングパ
ッドとにより、上記揺動軸に船体の外部の水が降り掛る
ことが防止される。
【0273】よって、上記揺動軸における発錆が防止さ
れて、上記上面板に対する上記ステアリング軸の円滑な
揺動が確保され、上記揺動軸の寿命の向上が達成され
る。
【0274】請求項11の発明は、船体がその上部にこ
の船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面
板を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリ
ング軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により
支承させ、左右に長く延びるバー式の操舵ハンドルの長
手方向の中央部を上記ステアリング軸の上端に固着さ
せ、上記操舵ハンドルの長手方向の各端部にグリップを
設け、同上操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面に跨
座式のシートを支持させた小型船艇のステアリング装置
において、
【0275】上記船体の上面板に、上記軸受を前後方向
に揺動自在に枢支させる揺動軸を設け、この揺動軸を、
上記ステアリング軸の軸方向の中途部の近傍に位置させ
てある。
【0276】このため、上記ステアリング軸の軸方向
で、このステアリング軸の下方に上記揺動軸を位置させ
ることに比べて、上記揺動軸とステアリング軸とは特
に、ステアリング軸の軸方向でコンパクトに構成され
る。
【0277】請求項12の発明は、上記軸受をその上方
から開閉自在に覆うハッチを設けてある。
【0278】このため、上記ハッチにより、上記軸受に
船体の外部の水が降り掛ることが防止される。
【0279】よって、上記軸受における発錆が防止され
て、上記上面板に対するステアリング軸の円滑な回動が
長く確保され、これら軸受の寿命の向上が達成される。
【0280】請求項13の発明は、船体がその上部にこ
の船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面
板を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリ
ング軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により
支承させ、左右に長く延びるバー式の操舵ハンドルの長
手方向の中央部を上記ステアリング軸の上端に固着さ
せ、上記操舵ハンドルの長手方向の各端部にグリップを
設け、同上操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面に跨
座式のシートを支持させ、上記操舵ハンドルの長手方向
の端部に、上下方向に延びる回動軸心回りに回動自在と
なるようスロットルレバーを枢支した小型船艇のステア
リング装置において、
【0281】上記上面板の上面に固定ブラケットを取り
付ける一方、上記軸受を支持する揺動ブラケットを設
け、この揺動ブラケットに上記軸受を介し支承された上
記ステアリング軸の上端側が前後方向に揺動自在となる
よう上記揺動ブラケットを揺動軸により上記固定ブラケ
ットに枢支させ、上記ステアリング軸の軸方向で、上記
軸受の下方に上記揺動軸を位置させてある。
【0282】このため、上記ステアリング軸の軸方向
で、上記軸受の上方に上記揺動軸を位置させた、と仮定
した場合に比べて、上記揺動軸の軸心から上記操舵ハン
ドルに至るアーム長をより長くできる。
【0283】よって、アーム長が長い分、操舵ハンドル
の揺動可能範囲を同一とした場合のその揺動角は、上記
した仮定の場合に比べて小さくて済み、これに伴い、上
記操舵ハンドルの揺動可能範囲における上記スロットル
レバーの回動軸心の角度の変化量は小さく抑えられる。
【0284】この結果、上記操舵ハンドルを揺動可能範
囲のいずれに揺動させても、上記スロットルレバーへの
操作方向に大きな変化はなく、よって、このスロットル
レバーへの操作が容易にできることとなる。
【0285】請求項14の発明は、船体がその上部にこ
の船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面
板を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリ
ング軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により
支承させ、左右に長く延びるバー式の操舵ハンドルの長
手方向の中央部を上記ステアリング軸の上端に固着さ
せ、上記操舵ハンドルの長手方向の各端部にグリップを
設け、同上操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面に跨
座式のシートを支持させ、上記操舵ハンドルの長手方向
の端部に、上下方向に延びる回動軸心回りに回動自在と
なるようスロットルレバーを枢支した小型船艇のステア
リング装置において、
【0286】上記ステアリング軸の上端側が前後方向に
揺動自在となるようこのステアリング軸の下端を揺動軸
により上記上面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前
方、もしくは後方に揺動させたとき、それ以上の前方、
もしくは後方への揺動を阻止するストッパを設け、上記
ステアリング軸の揺動可能範囲の「途中揺動位置」で、
上記スロットルレバーの回動軸心がほぼ垂直となるよう
にしてある。
【0287】このため、上記操舵ハンドルを伴ってステ
アリング軸を「最前方揺動位置」や「最後方揺動位置」
にしたとき、いずれにしても、上記スロットルレバーの
回動軸心は垂直線に対して大きくは傾かないことから、
上記スロットルレバーへの回動操作はいずれにしてもほ
ぼ水平に向うこととなり、よって、このスロットルレバ
ーへの操作が容易にできることとなる。
【0288】請求項15の発明は、船体がその上部にこ
の船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面
板を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリ
ング軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により
支承させ、左右に長く延びるバー式の操舵ハンドルの長
手方向の中央部を上記ステアリング軸の上端に固着さ
せ、上記操舵ハンドルの長手方向の各端部にグリップを
設け、同上操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面に跨
座式のシートを支持させ、上記操舵ハンドルの長手方向
の端部に、上下方向に延びる回動軸心回りに回動自在と
なるようスロットルレバーを枢支した小型船艇のステア
リング装置において、
【0289】上記ステアリング軸の上端側が前後方向に
揺動自在となるようこのステアリング軸の下端を揺動軸
により上記上面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前
方、もしくは後方に揺動させたとき、それ以上の前方、
もしくは後方への揺動を阻止するストッパを設け、上記
ステアリング軸の「最後方揺動位置」で、上記スロット
ルレバーの回動軸心がほぼ垂直となるようにしてある。
【0290】上記の場合、通常、上記スロットルレバー
は上記回動軸心側から船体の外側方に向って突出してお
り、この突出端側が被操作部とされているため、上記操
舵ハンドルを伴った上記ステアリング軸の「最後方揺動
位置」から前方に揺動させた場合の揺動可能範囲におけ
る操舵ハンドルのいずれの揺動位置にかかわらず、上記
スロットルレバーの回動方向は前下がり(もしくは後上
がり)になりがちとなる。
【0291】よって、前後方向に延びた跨座式のシート
に運転者と、その後側に他の乗員とが着座したような場
合で、上記運転者が上記シートのより前端側に着座せざ
るを得ず、このため、この運転者が上記操舵ハンドルに
接近してその後方から覆いかぶさるような状態で、上記
スロットルレバーを操作せざるを得なくなった場合で
も、上記スロットルレバーへの回動操作は容易にできる
こととなり、これは、複数の乗員が乗船する機会の多い
小型の船艇にとって有益である。
【0292】請求項16の発明は、船体がその上部にこ
の船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面
板を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリ
ング軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により
支承させ、左右に長く延びるバー式の操舵ハンドルの長
手方向の中央部を上記ステアリング軸の上端に固着さ
せ、上記操舵ハンドルの長手方向の各端部にグリップを
設け、同上操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面に跨
座式のシートを支持させ、上記操舵ハンドルの長手方向
の端部に、押圧操作面が左右かつ上下方向に延びる仮想
面上に位置する操作ボタンを設けた小型船艇のステアリ
ング装置において、
【0293】上記ステアリング軸の上端側が前後方向に
揺動自在となるようこのステアリング軸の下端を揺動軸
により上記上面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前
方、もしくは後方に揺動させたとき、それ以上の前方、
もしくは後方への揺動を阻止するストッパを設け、上記
ステアリング軸の揺動可能範囲の「途中揺動位置」で、
上記操作ボタンの押圧操作面がほぼ垂直となるようにし
てある。
【0294】このため、上記操舵ハンドルを伴ってステ
アリング軸を「最前方揺動位置」や「最後方揺動位置」
にしたとき、いずれにしても、上記操作ボタンの押圧操
作面は垂直面に対して大きくは傾かないことから、上記
押圧操作面への押圧操作はいずれにしてもほぼ水平な前
方に向うこととなり、よって、上記操作ボタンへの操作
が容易にできることとなる。
【0295】請求項17の発明は、船体がその上部にこ
の船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面
板を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリ
ング軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により
支承させ、左右に長く延びるバー式の操舵ハンドルの長
手方向の中央部を上記ステアリング軸の上端に固着さ
せ、上記操舵ハンドルの長手方向の各端部にグリップを
設け、同上操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面に跨
座式のシートを支持させ、上記操舵ハンドルの長手方向
の端部に、押圧操作面が左右かつ上下方向に延びる仮想
面上に位置する操作ボタンを設けた小型船艇のステアリ
ング装置において、
【0296】上記ステアリング軸の上端側が前後方向に
揺動自在となるようこのステアリング軸の下端を揺動軸
により上記上面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前
方、もしくは後方に揺動させたとき、それ以上の前方、
もしくは後方への揺動を阻止するストッパを設け、上記
ステアリング軸の「最後方揺動位置」で、上記操作ボタ
ンの押圧操作面がほぼ垂直となるようにしてある。
【0297】このため、上記操舵ハンドルを伴った上記
ステアリング軸の「最後方揺動位置」から前方に揺動さ
せた場合の揺動可能範囲における操舵ハンドルのいずれ
の揺動位置にかかわらず、上記押圧操作面はわずかでも
上向きになり、この押圧操作面への操作方向は前下がり
になりがちとなる。
【0298】よって、前後方向に延びた跨座式のシート
に運転者と、その後側に他の乗員とが着座したような場
合で、上記運転者が上記シートのより前端側に着座せざ
るを得ず、このため、この運転者が上記操舵ハンドルに
接近してその後方から覆いかぶさるような状態で、上記
操作ボタンの押圧操作面を操作せざるを得なくなった場
合でも、上記押圧操作面への押圧操作は容易にできるこ
ととなり、これは、複数の乗員が乗船する機会の多い小
型の船艇にとって有益である。
【0299】請求項18の発明は、船体がその上部にこ
の船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面
板を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリ
ング軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により
支承させ、上記ステアリング軸の上端に操舵ハンドルを
固着させ、この操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面
にシートを支持させ、上記船体の後端部に支承された舵
を上記ステアリング軸に連動手段を介して連動させるよ
うにした小型船艇のステアリング装置において、
【0300】上記上面板の上面に固定ブラケットを取り
付け、上記上面板の上側で、上記固定ブラケットに揺動
軸により揺動ブラケットを枢支させ、この揺動ブラケッ
トを介して上記ステアリング軸と軸受とを上記上面板に
支承させ、上記揺動ブラケットの揺動軸回りの揺動で、
上記ステアリング軸の上端側が前後方向に揺動自在とな
るようにし、上記連動手段の一端部を上記上面板の上方
で上記ステアリング軸に連結させる一方、同上連動手段
の他端部を上記上面板に形成した挿通孔を通過させて上
記船体の内部に導入させた後、上記舵に連結させてあ
る。
【0301】このため、上記したように、揺動するステ
アリング軸は、上記上面板の上側に位置させられてい
て、このステアリング軸の軸方向の中途部は、上記上面
板を貫通しないことから、上記ステアリング軸の揺動を
許容しつつ、これを貫通させるための面積の大きい貫通
孔を、上記上面板に形成することは不要である。
【0302】よって、上記した貫通孔を通し、船体の外
部の水が同上船体の内部に入り込むということは防止さ
れる。
【0303】しかも、上記したように、連動手段と挿通
孔の開口縁との間を閉じてシールする弾性のシール部材
を設けてあり、このため、ステアリング軸の揺動に伴っ
て、上記連動手段が揺動したとしても、上記した挿通孔
を通し、船体の外部の水が同上船体の内部に入り込むと
いうことも防止される。
【0304】請求項19の発明は、上記ステアリング軸
の上記軸受を上下一対設け、これら上下一対の軸受に挟
まれた上記ステアリング軸の中途部に上記連動手段の一
端部を連結させてある。
【0305】このため、上記ステアリング軸の回動に伴
い上記連動手段を介して舵を連動させたときの反力は、
上記ステアリング軸の中途部で支持されることとなる。
そして、このステアリング軸の中途部は上記したよう
に、両軸受で両端支持されたものであるため、上記反力
は、上記ステアリング軸の中途部によって強固に支持さ
れることとなる。
【0306】よって、上記連動手段と、挿通孔の開口縁
との間のシール性能をより向上させるために、上記連動
手段へのシール部材の圧接力をより高めることで、上記
連動手段とシール部材との摩擦力が大きくなって、上記
反力がより大きくなったとしても、この反力は上記ステ
アリング軸の中途部によって十分強固に支持されること
となる。
【0307】即ち、上記したように、一対の軸受で支承
されたステアリング軸の中途部に連動手段の一端部を連
結させたことにより、上記反力が多少大きくなるとして
も、これを許容して、シール部材によるシール性能を十
分に向上させたのであり、もって、外部の水が、上記挿
通孔を通り同上船体の内部に入り込むことは、より確実
に防止される。
【0308】請求項20の発明は、船体がその上部にこ
の船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面
板を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリ
ング軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により
支承させ、上記ステアリング軸の上端に操舵ハンドルを
固着させ、この操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面
にシートを支持させ、上記船体の後端部に支承された舵
を上記ステアリング軸に連動手段を介して連動させるよ
うにした小型船艇のステアリング装置において、
【0309】上記ステアリング軸の上端側が前後方向に
揺動自在となるように、このステアリング軸の下端を揺
動軸により上記上面板に枢支させ、上記ステアリング軸
の下方に位置して軸心がほぼ垂直に延びる他のステアリ
ング軸を設けると共に、この他のステアリング軸をその
軸心回りに回動自在となるよう他の軸受により上記上面
板に支承させ、上記他のステアリング軸の上、下端が上
記船体の内、外に位置するよう上記上面板に対し上記他
のステアリング軸を貫通させて、この他のステアリング
軸の上端を上記ステアリング軸の下端に連動連結させ、
同上他のステアリング軸の下端に上記連動手段の一端部
を連結させる一方、この連動手段の他端部を上記舵に連
結させてある。
【0310】このため、上記操舵ハンドルを支持したス
テアリング軸が前後方向に揺動自在とされているため、
上記操舵ハンドルの位置を運転者の好みや、体格に応じ
て調整できて、運転操作上有益である。
【0311】また、上記したように、他のステアリング
軸はほぼ垂直に延びているため、この他のステアリング
軸に連結される連動手段の動伝ケーブルの一端部は、上
記他のステアリング軸の上下方向のいずれの位置にで
も、容易に連結させることができる。
【0312】よって、上記連動手段の動伝ケーブルの配
設位置の自由度が向上するため、上記連動手段が船体の
内部に設けられた他の部品と干渉し合うということが防
止されて、これらの配設がし易くなる。
【0313】請求項21の発明は、船体がその上部にこ
の船体の上方の外部と、同上船体の内部とを仕切る上面
板を備え、この上面板に、上方に向って延びるステアリ
ング軸をその軸心回りに回動自在となるよう軸受により
支承させ、上記ステアリング軸の上端に操舵ハンドルを
固着させ、この操舵ハンドルの後方で上記上面板の上面
にシートを支持させ、上記船体の後端部に支承された舵
を上記ステアリング軸に連動手段を介して連動させるよ
うにした小型船艇のステアリング装置において、
【0314】上記ステアリング軸の上端側が前後方向に
揺動自在となるように、このステアリング軸の下端を揺
動軸により上記上面板に枢支させ、上記ステアリング軸
の前下方に位置して軸心が前後方向に延びかつ船体の幅
方向のほぼ中央に位置する他のステアリング軸を設け、
この他のステアリング軸をその軸心回りに回動自在とな
るよう他の軸受により上記上面板に支承させ、上記他の
ステアリング軸の前、後端が上記船体の内、外に位置す
るよう上記上面板に対し上記他のステアリング軸を貫通
させて、この他のステアリング軸の後端を上記ステアリ
ング軸の下端に連動連結させ、同上他のステアリング軸
の前端側に上記連動手段の一端部を連結させる一方、こ
の連動手段の他端部を上記舵に連結させ、かつ、上記連
動手段の一端部がほぼ垂直となるよう配設してある。
【0315】このため、上記操舵ハンドルを支持したス
テアリング軸が前後方向に揺動自在とされているため、
上記操舵ハンドルの位置を運転者の好みや、体格に応じ
て調整できて、運転操作上有益である。
【0316】また、上記したように、他のステアリング
軸は前後方向に延びているため、この他のステアリング
軸に連結される連動手段の動伝ケーブルの一端部は、上
記他のステアリング軸の前後方向のいずれの位置にで
も、容易に連結させることができる。
【0317】よって、上記連動手段の配設位置の自由度
が向上するため、上記連動手段が船体の内部の中央部に
設けられた他の部品と干渉し合うということが防止され
て、これらの配設がし易くなる。
【0318】また、上記連動手段の動伝ケーブルの一端
部はほぼ垂直に延びるよう配設されているため、この動
伝ケーブルの一端部を上記他のステアリング軸から一旦
下方に向わせた後には、この動伝ケーブルは、上記船体
の底部に沿わせて後方に向わせることができる。
【0319】よって、上記連動手段が、船体の幅方向と
上下方向の各中央部を前後に縦断するということが防止
され、つまり、この中央部に多く配設される他の部品と
干渉し合うということが防止されて、これらの配設がし
易くなる。
【0320】請求項22の発明は、上記他のステアリン
グ軸の下方近傍に燃料タンクを配設してある。
【0321】このため、上記他のステアリング軸の後側
に連動手段が位置するときには、この連動手段と上記燃
料タンクとが互いに干渉し合うことが防止され、かつ、
この燃料タンクの容量は上記連動手段に邪魔されること
なく、十分に大きくさせることができる。
【0322】請求項23の発明は、上記他のステアリン
グ軸の前方近傍に物入れを配設してある。
【0323】このため、上記他のステアリング軸の後側
や下側に連動手段が位置するときには、この連動手段と
上記物入れとが互いに干渉し合うことが防止され、か
つ、この物入れの容量は上記連動手段に邪魔されること
なく、十分に大きくさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態で、図4の部分拡大図で、ス
テアリング装置の側面断面図である。
【図2】第1の実施の形態で、船艇の全体側面図であ
る。
【図3】第1の実施の形態で、船艇の全体平面図であ
る。
【図4】第1の実施の形態で、図2の部分拡大断面図で
ある。
【図5】第1の実施の形態で、図1に相当する図で、ス
テアリング軸を「最前方揺動位置」にした図である。
【図6】第1の実施の形態で、図1に相当する図で、ス
テアリング軸を「最後方揺動位置」にした図である。
【図7】第1の実施の形態で、ステアリング装置の平面
断面図である。
【図8】第1の実施の形態で、メーターの表示面に対す
る垂線に沿った視線でみたステアリング装置の簡略図で
ある。
【図9】第1の実施の形態で、スロットルレバーを右側
方からみた簡略側面図である。
【図10】第2の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【図11】第3の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【図12】第4の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【図13】第4の実施の形態で、図7に相当する図であ
る。
【図14】第5の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【図15】第5の実施の形態で、図7に相当する図であ
る。
【図16】第6の実施の形態で、図9に相当する図であ
る。
【図17】第7の実施の形態で、操作ボタンを左側方か
らみた簡略側面図である。
【図18】第8の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【図19】第9の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【図20】第9の実施の形態で、ステアリング軸と連動
手段の展開斜視図である。
【図21】第10の実施の形態で、図1に相当する図で
ある。
【図22】第11の実施の形態で、図1に相当する図で
ある。
【符号の説明】
1 船艇 2 水 3 船体 8 上面板 9 ステップ 14 燃料タンク 30 舵 31 ステアリング装置 32 シート 34 固定ブラケット 39 揺動ブラケット 40 揺動軸 41 軸心 43 ステアリング軸 44 軸心 45 軸受 47 他のステアリング軸 48 軸心 49 他の軸受 50 更に他の軸受 52 自在継手 54 操舵ハンドル 56 グリップ 59 覆い部材 60 貫通孔 62 ステアリングパッド 63 円弧凸面 64 円弧凹面 67 ロック手段 78 ストッパ 79 ストッパ 80 揺動可能範囲 83 表示面 84 メーター 85 垂線 86 回動軸心 87 枢軸 88 スロットルレバー 90 スイッチボックス 91 押圧操作面 92 操作ボタン 94 ハッチ 100 挿通孔 106 シール部材 116 物入れ (D) 「最前方揺動位置」 (E) 「最後方揺動位置」 (F) 「途中揺動位置」

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体がその上部にこの船体の上方の外部
    と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上面
    板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心回
    りに回動自在となるよう軸受により支承させ、左右に長
    く延びるバー式の操舵ハンドルの長手方向の中央部を上
    記ステアリング軸の上端に固着させ、上記操舵ハンドル
    の長手方向の各端部にグリップを設け、同上操舵ハンド
    ルの後方で上記上面板の上面に跨座式のシートを支持さ
    せた小型船艇のステアリング装置において、 上記ステアリング軸の下方に上下方向に延びる他のステ
    アリング軸を設けると共に、この他のステアリング軸を
    その軸心回りに回動自在となるよう上記上面板に他の軸
    受により支承させ、上記ステアリング軸の上端側が前後
    方向に揺動自在となるようこのステアリング軸の下端を
    揺動軸により上記上面板に枢支させ、上記ステアリング
    軸の下端と、これに対向する上記他のステアリング軸の
    上端とを自在継手で互いに連結させ、この自在継手を上
    記上面板の上側に位置させ、同上自在継手をその上方か
    ら覆う覆い部材を設けた小型船艇のステアリング装置。
  2. 【請求項2】 上記ステアリング軸の軸方向の中途部を
    貫通させると共に、このステアリング軸の上記揺動を許
    容する貫通孔を上記覆い部材に形成し、上記操舵ハンド
    ルに取り付けられてこの操舵ハンドルの中央部を覆うス
    テアリングパッドを設け、このステアリングパッドで上
    記貫通孔の少なくとも一部をその上方から覆った請求項
    1に記載の小型船艇のステアリング装置。
  3. 【請求項3】 側面視で、上記貫通孔の近傍の上記覆い
    部材の表面を、上記揺動軸の軸心をほぼ中心とする円弧
    凸面にする一方、この円弧凸面に対向する上記ステアリ
    ングパッドの端面を同上揺動軸の軸心をほぼ中心とする
    円弧凹面として、上記円弧凸面と円弧凹面とを互いに接
    近させた請求項2に記載の小型船艇のステアリング装
    置。
  4. 【請求項4】 上記他のステアリング軸を支承する上記
    他の軸受を上記上面板の上側に位置させた請求項1に記
    載の小型船艇のステアリング装置。
  5. 【請求項5】 上記上面板に上記他の軸受を支持させる
    固定ブラケットを取り付け、上記ステアリング軸の任意
    の揺動位置で、このステアリング軸を上記固定ブラケッ
    トに対し解除自在にロック可能とさせるロック手段を設
    けた請求項4に記載の小型船艇のステアリング装置。
  6. 【請求項6】 上記他の軸受と、ロック手段とをその上
    方から上記覆い部材で覆うようにした請求項5に記載の
    小型船艇のステアリング装置。
  7. 【請求項7】 上記ステアリング軸の任意の揺動位置
    で、このステアリング軸を上記上面板に解除自在にロッ
    ク可能とさせるロック手段を設け、このロック手段を、
    上記上面板とステアリング軸との間に挟まれた空間に配
    設した請求項1に記載の小型船艇のステアリング装置。
  8. 【請求項8】 船体がその上部にこの船体の上方の外部
    と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上面
    板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心回
    りに回動自在となるよう軸受により支承させ、左右に長
    く延びるバー式の操舵ハンドルの長手方向の中央部を上
    記ステアリング軸の上端に固着させ、上記操舵ハンドル
    の長手方向の各端部にグリップを設け、同上操舵ハンド
    ルの後方で上記上面板の上面に跨座式のシートを支持さ
    せ、上記操舵ハンドルに取り付けられてこの操舵ハンド
    ルの長手方向の中央部を覆うステアリングパッドを設
    け、上記操舵ハンドルの前方に視認用の表示面を備えた
    メーターを配置した小型船艇のステアリング装置におい
    て、 上記ステアリング軸の上端側が前後方向に揺動自在とな
    るようこのステアリング軸の下端を揺動軸により上記上
    面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前方に揺動させ
    たとき、それ以上の前方への揺動を阻止するストッパを
    設け、このステアリング軸の最前方揺動位置で、上記メ
    ーターの表示面に対する垂線に沿った視線でみて、この
    表示面の後方に上記ステアリングパッドの前端縁が位置
    するようにした小型船艇のステアリング装置。
  9. 【請求項9】 船体がその上部にこの船体の上方の外部
    と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上面
    板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心回
    りに回動自在となるよう軸受により支承させ、左右に長
    く延びるバー式の操舵ハンドルの長手方向の中央部を上
    記ステアリング軸の上端に固着させ、上記操舵ハンドル
    の長手方向の各端部にグリップを設け、同上操舵ハンド
    ルの後方で上記上面板の上面に跨座式のシートを支持さ
    せ、上記操舵ハンドルに取り付けられてこの操舵ハンド
    ルの長手方向の中央部を覆うステアリングパッドを設
    け、上記操舵ハンドルの前方に視認用の表示面を備えた
    メーターを配置した小型船艇のステアリング装置におい
    て、 上記ステアリング軸の上端側が前後方向に揺動自在とな
    るようこのステアリング軸の下端を揺動軸により上記上
    面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前方に揺動させ
    たとき、それ以上の前方への揺動を阻止するストッパを
    設け、このステアリング軸の最前方揺動位置で、上記メ
    ーターの表示面に対する垂線に沿った視線でみて、この
    表示面の少なくとも後部を上記ステアリングパッドが覆
    うようにした小型船艇のステアリング装置。
  10. 【請求項10】 船体がその上部にこの船体の上方の外
    部と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上
    面板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心
    回りに回動自在となるよう軸受により支承させ、左右に
    長く延びるバー式の操舵ハンドルの長手方向の中央部を
    上記ステアリング軸の上端に固着させ、上記操舵ハンド
    ルの長手方向の各端部にグリップを設け、同上操舵ハン
    ドルの後方で上記上面板の上面に跨座式のシートを支持
    させ、上記操舵ハンドルに取り付けられてこの操舵ハン
    ドルの長手方向の中央部を覆うステアリングパッドを設
    けた小型船艇のステアリング装置において、 上記ステアリング軸の上端側が前後方向に揺動自在とな
    るようこのステアリング軸の下端を揺動軸により上記上
    面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前方に揺動させ
    たとき、それ以上の前方への揺動を阻止するストッパを
    設け、このステアリング軸の最前方揺動位置で、上記揺
    動軸の少なくとも後部をその上方から上記ステアリング
    パッドが覆うようにした小型船艇のステアリング装置。
  11. 【請求項11】 船体がその上部にこの船体の上方の外
    部と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上
    面板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心
    回りに回動自在となるよう軸受により支承させ、左右に
    長く延びるバー式の操舵ハンドルの長手方向の中央部を
    上記ステアリング軸の上端に固着させ、上記操舵ハンド
    ルの長手方向の各端部にグリップを設け、同上操舵ハン
    ドルの後方で上記上面板の上面に跨座式のシートを支持
    させた小型船艇のステアリング装置において、 上記船体の上面板に、上記軸受を前後方向に揺動自在に
    枢支させる揺動軸を設け、この揺動軸を、上記ステアリ
    ング軸の軸方向の中途部の近傍に位置させた小型船艇の
    ステアリング装置。
  12. 【請求項12】 上記軸受をその上方から開閉自在に覆
    うハッチを設けた請求項11に記載の小型船艇のステア
    リング装置。
  13. 【請求項13】 船体がその上部にこの船体の上方の外
    部と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上
    面板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心
    回りに回動自在となるよう軸受により支承させ、左右に
    長く延びるバー式の操舵ハンドルの長手方向の中央部を
    上記ステアリング軸の上端に固着させ、上記操舵ハンド
    ルの長手方向の各端部にグリップを設け、同上操舵ハン
    ドルの後方で上記上面板の上面に跨座式のシートを支持
    させ、上記操舵ハンドルの長手方向の端部に、上下方向
    に延びる回動軸心回りに回動自在となるようスロットル
    レバーを枢支した小型船艇のステアリング装置におい
    て、 上記上面板の上面に固定ブラケットを取り付ける一方、
    上記軸受を支持する揺動ブラケットを設け、この揺動ブ
    ラケットに上記軸受を介し支承された上記ステアリング
    軸の上端側が前後方向に揺動自在となるよう上記揺動ブ
    ラケットを揺動軸により上記固定ブラケットに枢支さ
    せ、上記ステアリング軸の軸方向で、上記軸受の下方に
    上記揺動軸を位置させた小型船艇のステアリング装置。
  14. 【請求項14】 船体がその上部にこの船体の上方の外
    部と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上
    面板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心
    回りに回動自在となるよう軸受により支承させ、左右に
    長く延びるバー式の操舵ハンドルの長手方向の中央部を
    上記ステアリング軸の上端に固着させ、上記操舵ハンド
    ルの長手方向の各端部にグリップを設け、同上操舵ハン
    ドルの後方で上記上面板の上面に跨座式のシートを支持
    させ、上記操舵ハンドルの長手方向の端部に、上下方向
    に延びる回動軸心回りに回動自在となるようスロットル
    レバーを枢支した小型船艇のステアリング装置におい
    て、 上記ステアリング軸の上端側が前後方向に揺動自在とな
    るようこのステアリング軸の下端を揺動軸により上記上
    面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前方、もしくは
    後方に揺動させたとき、それ以上の前方、もしくは後方
    への揺動を阻止するストッパを設け、上記ステアリング
    軸の揺動可能範囲の途中揺動位置で、上記スロットルレ
    バーの回動軸心がほぼ垂直となるようにした小型船艇の
    ステアリング装置。
  15. 【請求項15】 船体がその上部にこの船体の上方の外
    部と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上
    面板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心
    回りに回動自在となるよう軸受により支承させ、左右に
    長く延びるバー式の操舵ハンドルの長手方向の中央部を
    上記ステアリング軸の上端に固着させ、上記操舵ハンド
    ルの長手方向の各端部にグリップを設け、同上操舵ハン
    ドルの後方で上記上面板の上面に跨座式のシートを支持
    させ、上記操舵ハンドルの長手方向の端部に、上下方向
    に延びる回動軸心回りに回動自在となるようスロットル
    レバーを枢支した小型船艇のステアリング装置におい
    て、 上記ステアリング軸の上端側が前後方向に揺動自在とな
    るようこのステアリング軸の下端を揺動軸により上記上
    面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前方、もしくは
    後方に揺動させたとき、それ以上の前方、もしくは後方
    への揺動を阻止するストッパを設け、上記ステアリング
    軸の最後方揺動位置で、上記スロットルレバーの回動軸
    心がほぼ垂直となるようにした小型船艇のステアリング
    装置。
  16. 【請求項16】 船体がその上部にこの船体の上方の外
    部と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上
    面板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心
    回りに回動自在となるよう軸受により支承させ、左右に
    長く延びるバー式の操舵ハンドルの長手方向の中央部を
    上記ステアリング軸の上端に固着させ、上記操舵ハンド
    ルの長手方向の各端部にグリップを設け、同上操舵ハン
    ドルの後方で上記上面板の上面に跨座式のシートを支持
    させ、上記操舵ハンドルの長手方向の端部に、押圧操作
    面が左右かつ上下方向に延びる仮想面上に位置する操作
    ボタンを設けた小型船艇のステアリング装置において、 上記ステアリング軸の上端側が前後方向に揺動自在とな
    るようこのステアリング軸の下端を揺動軸により上記上
    面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前方、もしくは
    後方に揺動させたとき、それ以上の前方、もしくは後方
    への揺動を阻止するストッパを設け、上記ステアリング
    軸の揺動可能範囲の途中揺動位置で、上記操作ボタンの
    押圧操作面がほぼ垂直となるようにした小型船艇のステ
    アリング装置。
  17. 【請求項17】 船体がその上部にこの船体の上方の外
    部と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上
    面板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心
    回りに回動自在となるよう軸受により支承させ、左右に
    長く延びるバー式の操舵ハンドルの長手方向の中央部を
    上記ステアリング軸の上端に固着させ、上記操舵ハンド
    ルの長手方向の各端部にグリップを設け、同上操舵ハン
    ドルの後方で上記上面板の上面に跨座式のシートを支持
    させ、上記操舵ハンドルの長手方向の端部に、押圧操作
    面が左右かつ上下方向に延びる仮想面上に位置する操作
    ボタンを設けた小型船艇のステアリング装置において、 上記ステアリング軸の上端側が前後方向に揺動自在とな
    るようこのステアリング軸の下端を揺動軸により上記上
    面板に枢支させ、上記ステアリング軸を前方、もしくは
    後方に揺動させたとき、それ以上の前方、もしくは後方
    への揺動を阻止するストッパを設け、上記ステアリング
    軸の最後方揺動位置で、上記操作ボタンの押圧操作面が
    ほぼ垂直となるようにした小型船艇のステアリング装
    置。
  18. 【請求項18】 船体がその上部にこの船体の上方の外
    部と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上
    面板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心
    回りに回動自在となるよう軸受により支承させ、上記ス
    テアリング軸の上端に操舵ハンドルを固着させ、この操
    舵ハンドルの後方で上記上面板の上面にシートを支持さ
    せ、上記船体の後端部に支承された舵を上記ステアリン
    グ軸に連動手段を介して連動させるようにした小型船艇
    のステアリング装置において、 上記上面板の上面に固定ブラケットを取り付け、上記上
    面板の上側で、上記固定ブラケットに揺動軸により揺動
    ブラケットを枢支させ、この揺動ブラケットを介して上
    記ステアリング軸と軸受とを上記上面板に支承させ、上
    記揺動ブラケットの揺動軸回りの揺動で、上記ステアリ
    ング軸の上端側が前後方向に揺動自在となるようにし、
    上記連動手段の一端部を上記上面板の上方で上記ステア
    リング軸に連結させる一方、同上連動手段の他端部を上
    記上面板に形成した挿通孔を通過させて上記船体の内部
    に導入させた後、上記舵に連結させ、上記連動手段と上
    記挿通孔の開口縁との間をシールする弾性のシール部材
    を設けた小型船艇のステアリング装置。
  19. 【請求項19】 上記ステアリング軸の上記軸受を上下
    一対設け、これら上下一対の軸受に挟まれた上記ステア
    リング軸の中途部に上記連動手段の一端部を連結させた
    請求項18に記載の小型船艇のステアリング装置。
  20. 【請求項20】 船体がその上部にこの船体の上方の外
    部と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上
    面板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心
    回りに回動自在となるよう軸受により支承させ、上記ス
    テアリング軸の上端に操舵ハンドルを固着させ、この操
    舵ハンドルの後方で上記上面板の上面にシートを支持さ
    せ、上記船体の後端部に支承された舵を上記ステアリン
    グ軸に連動手段を介して連動させるようにした小型船艇
    のステアリング装置において、 上記ステアリング軸の上端側が前後方向に揺動自在とな
    るように、このステアリング軸の下端を揺動軸により上
    記上面板に枢支させ、上記ステアリング軸の下方に位置
    して軸心がほぼ垂直に延びる他のステアリング軸を設け
    ると共に、この他のステアリング軸をその軸心回りに回
    動自在となるよう他の軸受により上記上面板に支承さ
    せ、上記他のステアリング軸の上、下端が上記船体の
    内、外に位置するよう上記上面板に対し上記他のステア
    リング軸を貫通させて、この他のステアリング軸の上端
    を上記ステアリング軸の下端に連動連結させ、同上他の
    ステアリング軸の下端に上記連動手段の一端部を連結さ
    せる一方、この連動手段の他端部を上記舵に連結させた
    小型船艇のステアリング装置。
  21. 【請求項21】 船体がその上部にこの船体の上方の外
    部と、同上船体の内部とを仕切る上面板を備え、この上
    面板に、上方に向って延びるステアリング軸をその軸心
    回りに回動自在となるよう軸受により支承させ、上記ス
    テアリング軸の上端に操舵ハンドルを固着させ、この操
    舵ハンドルの後方で上記上面板の上面にシートを支持さ
    せ、上記船体の後端部に支承された舵を上記ステアリン
    グ軸に連動手段を介して連動させるようにした小型船艇
    のステアリング装置において、 上記ステアリング軸の上端側が前後方向に揺動自在とな
    るように、このステアリング軸の下端を揺動軸により上
    記上面板に枢支させ、上記ステアリング軸の前下方に位
    置して軸心が前後方向に延びかつ船体の幅方向のほぼ中
    央に位置する他のステアリング軸を設け、この他のステ
    アリング軸をその軸心回りに回動自在となるよう他の軸
    受により上記上面板に支承させ、上記他のステアリング
    軸の前、後端が上記船体の内、外に位置するよう上記上
    面板に対し上記他のステアリング軸を貫通させて、この
    他のステアリング軸の後端を上記ステアリング軸の下端
    に連動連結させ、同上他のステアリング軸の前端側に上
    記連動手段の一端部を連結させる一方、この連動手段の
    他端部を上記舵に連結させ、かつ、上記連動手段の一端
    部がほぼ垂直となるよう配設した小型船艇のステアリン
    グ装置。
  22. 【請求項22】 上記他のステアリング軸の下方近傍に
    燃料タンクを配設した請求項20に記載の小型船艇のス
    テアリング装置。
  23. 【請求項23】 上記他のステアリング軸の前方近傍に
    物入れを配設した請求項20、もしくは21に記載の小
    型船艇のステアリング装置。
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