JP4828846B2 - 船外機 - Google Patents

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Description

本発明はチルト機構を備えた船外機に関するものである。
従来、船外機は、例えば特許文献1に開示されているように、エンジンやプロペラを有する推進装置と、この推進装置を船体に取付けるための取付部材とから構成されている。前記取付部材は、船体の船尾板に着脱可能に取付けられるクランプブラケットと、このクランプブラケットに水平なチルト軸を介して上下方向に回動自在に支持されるとともにステアリング軸を介して前記推進装置を操舵自在に支持するスイベルブラケットとから構成されている。
前記チルト軸は、軸線が船尾と平行に船体の左右方向を指向するようにクランプブラケットに取付けられている。前記推進装置は、使用しないときにはプロペラが水面上方に位置するように、前記チルト軸を中心にして下端部が後側の上方へ移動するようにチルトアップされる。
この特許文献1に示された船外機は、航走時のプロペラの軸線の水平方向に対する角度を調整することができるように、前記推進装置を前記チルト軸回りに回動させ、所定のトリム角度に保持するトリム角度調整装置が装備されている。
この特許文献1中には、クランプブラケットに着脱可能に横架されたストッパーロッドと、このストッパーロッドに後方から当接する推進装置側の押圧部材と、この押圧部材がストッパーロッドに係合する状態と係合が解除された状態とを切換える操作機構とを有するトリム角度調整装置が開示されている。
前記ストッパーロッドは、クランプブラケットに複数穿設された取付孔のうち、所望のトリム角度が得られる取付孔に挿通されている。これらの取付孔は、前記チルト軸を中心として前後方向に延びる仮想円弧に沿う位置に、互いに間隔をおいて離間する状態で形成されている。このトリム角度調整装置によって推進装置のトリム角度を変更するためには、操作機構により係合状態を解除し推進装置をチルトアップさせた状態でストッパーロッドを取付孔から引き抜き、他の取付孔に挿通させることによって行う。前記操作機構は、チルト軸に軸支された操作用ハンドルを回動させることによって、ストッパーロッドに係合する押圧部材側のフックの係合状態を変える構成が採られている。
一方、従来の世界各地の沿岸で使用される小型船の船体は、船尾も船首と同様に平面視において先細りとなるように形成された、いわゆるダブル・エンダーと呼ばれるものであった。動力化に伴い船体は、船尾の先細りの部分が切断され、切断部に平面状の船尾板を配置する改造が施され、いわゆるトランサム・スターンと呼ばれる形状(平面視において前方に向けてコの字状に開放する形状)に形成された。特許文献1に示されている船外機は、このようなトランサム・スターン型の船体の船尾板に取付けて使用するものである。
実公平6−15836号公報(第2−3頁、第1図)
船尾板に取付けることを前提に開発された従来の船外機によって上述したダブル・エンダー型の小型船を動力化するに当たっては、既存の小型船の船体をその強度が低下することなくかつ浸水することがないように改造する必要があり、この改造費用が著しく高くなってしまう。このため、ダブル・エンダー型の船体に改造を施すことなく船外機を搭載するに当たっては、クランプブラケットを船体の側部に取付け、推力が船体の前方に作用するように、推進装置を船尾板に取付ける場合の直進位置から約90°(最大ステアリング角が90°以下の場合は最大ステアリング角まで)回動させることが考えられる。
しかしながら、このように船体の側部に船外機を取付けたのでは、チルト軸の軸線が船体の舷板と略平行になるから、トリム角度を変更することはできず、すなわちプロペラの軸線の水平方向に対する角度は調整できない。このため、この構成を採った場合は、推進装置の下端部を僅かにトリムアップして走航することはできない。
さらに、従来の船外機は、船体の側部に直接取付けるとチルト軸の軸線が前後方向を指向し、航走時に下端部に川底や杭などの異物が衝突したときに衝撃力を緩和させることができずに簡単に壊れてしまうから、通常は船体の側部に取付けられることはないものである。
さらにまた、特許文献1に示された従来の船外機においては、トリム角度を変更するときに操作用ハンドルによってトリム角度調整装置の係合状態を遠隔操作によって解除することはできるものの、その都度ストッパーロッドを取付孔に対して着脱させなければならないから、この操作が煩雑で、簡単にトリム角度を変更することができないという問題があった。特に、ダブル・エンダー型の船体に取付けることができる船外機を開発するに当たっては、船外機を舷板に取付ける位置を変えた場合でもトリム角度を容易に変えることができるようにしなければならない。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、船体の側部に改造を施すことなく搭載できる構成を採りながら、トリム角度を容易に変更することができる船外機を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る船外機は、船体に着脱可能に取付けられる取付部材と、この取付部材に支持され、船体の左右方向を軸線方向とする略水平なチルト軸と、前記チルト軸に上下方向に回動自在に支持されたピボットブラケットと、このピボットブラケットに360°回動可能となるように操舵自在に支持され、下端部にプロペラを有する推進装置と、前記チルト軸に上下方向に回動自在に支持され、前記推進装置におけるチルト軸より下方の部位から推力が加えられる推力受けと、この推力受けから前記取付部材へ前記推力を伝達する係合手段とを備え、前記係合手段は、取付部材側と推力受け側とのうち一方に設けられた可動係合部材と、他方に設けられ前記可動係合部材が係合する係合とから構成され、この係合は、チルト軸を中心とする円弧に沿った連通部と、この連通部から前記円弧の径方向へ延びる複数の係合部とからなり、前記可動係合部材は、複数の前記係合部の中から選択された一つに係合する係合状態と、前記連通部内に位置して前記可動係合部材の係合部への係合が解除される係合解除状態とを切換える操作機構が設けられ、この操作機構は、前記推進装置に操作可能に設けられた切換用ハンドルと、このハンドルに一端部が連動するように連結され、推進装置内を前記ハンドル側から可動係合部材側へ延びる第1のロッドと、この第1のロッドの先端部と対向する位置であって、かつ前記ハンドルを操作することにより前記先端部が接触して、前記先端部から操作力が伝達されるように位置付けられた可動係合部材側の第2のロッドとを備えているものである。
請求項2に記載した船外機は、請求項1に記載した船外機において、取付部材は、船体に着脱されるクランプを有するクランプブラケットと、このクランプブラケットに水平方向に回動可能に支持されるとともに、所定角度において固定されるスイベル部材とを備え、前記スイベル部材にチルト軸と係合部とを設けたものである。
請求項3に記載した船外機は、請求項2に記載した船外機において、係合部は、推力受けの両側方で前後方向に延びるようにスイベル部材に設けられた左右一対のストッパーと、このストッパーの内側部で上下方向に延びて一端部が開放する凹溝とによって構成され、可動係合部材は、推力受けに上下方向に移動自在に支持され推力受けから左右方向に突出する係合用ピンによって構成されているものである。
請求項4に記載した船外機は、請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載した船外機において、操作機構の切換用ハンドルは、推進装置におけるチルト軸の上方近傍にチルト軸と平行に設けられた支軸に取付けられているものである。
本発明によれば、可動係合部材を係合部に係合させることによって、推進装置のトリム角度が係合部の位置に対応する角度に設定され、推進装置の推力が推力受けから係合手段を介して取付部材側に伝達される。トリム角度を変更するためには、操作機構によって可動係合部材と係合部との係合を解除させ、推進装置と推力受けとをチルト軸回りに所望の角度になるように回動させた状態で前記操作機構の切換用ハンドルを操作することによって行う。切換用ハンドルを操作することにより、操作力が第1のロッドと第2のロッドとを介して可動係合部材に伝達され、可動係合部材が係合部に係合する状態と、可動係合部材が係合部から外れる非係合状態とを切換えることができる。
したがって、本発明に係る船外機は、ストッパーロッドを着脱させてトリム角度を変更する従来の船外機に較べて角度変更時の操作性が高くなり、船尾板に船外機を取付ける場合においても、舷板に船外機を取付ける場合においても、トリム角度変更時の操作性が高くなる。
また、前記操作機構の切換用ハンドルは、推進装置に設けられているから、推進装置ともに船体に対して左右方向に回動する。このため、トリム角度を変更する際に切換用ハンドルの推進装置に対する位置、操作方向などが変わることがないから、この操作を容易に行うことができる。しかも、切換用ハンドルを取付部材やチルト軸側に支持させ、ワイヤによって可動係合部材に連結する場合に較べて、推進装置を操舵時などで左右方向に回動させるときにワイヤが引っ張られるようなことがなく、操舵を容易に行うことができる。
さらに、本発明に係る船外機においては、船体の側部に取付けられた状態で前進し、杭や流木などの異物が当たった場合には、推進装置がチルト軸を中心にしてチルトアップすることによって衝撃力が緩和される。このため、本発明によれば、船体の側部に容易に搭載することができるとともに、異物が当たったとしても破損し難い船外機を提供することができる。
請求項2に記載した船外機によれば、スイベル部材のクランプブラケットに対する取付け角度を変えることにより、チルト軸の水平方向の角度を変えることができる。このため、この発明によれば、チルト軸の前記角度を、クランプブラケットを取付ける船体の舷板の角度に適した角度とすることができる。
請求項3に記載した船外機によれば、左右一対のストッパーの係合部に可動係合部材の両端部が係合するから、航走時に推進装置を左右方向に回すようなモーメントが作用することがなく、推力を推進装置から推力受けを介して取付部材側へ確実に伝達することができる。
請求項4に記載した船外機によれば、チルト軸を中心にして推進装置を回動させたときに切換用ハンドルの位置が大きく変化することがなく、トリム角調整時に切換用ハンドルを操作する方向も上下または前後方向であるから、トリム角を調整する操作をより一層容易に行うことができる。
以下、本発明に係る船外機の一実施の形態を図1ないし図22によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る船外機の側面図、図2は同じく平面図、図3はアッパーケーシング上部の断面図、図4は図3におけるアッパーケーシング上部のIV−IV線断面図、図5はアッパーケーシング下部とロアケーシングの断面図、図6は図5におけるVI−VI線断面図、図7は図5におけるVII−VII線断面図、図8は図5におけるVIII−VIII線断面図である。
図9はスイベルブラケットの断面図、図10は図9におけるX−X線断面図、図11は図9におけるXI−XI線断面図、図12は取付部材を船体左側の側部に取付けた状態を示す断面図、図13はスイベルブラケットをクランプブラケットに対して回動させた状態を示す断面図、図14は図9におけるXIV−XIV線断面図、図15は図9におけるXV−XV線断面図である。図16〜図18はスラストブラケットの動作を説明するための断面図、図19は航走中に推進装置に衝撃が加えられたときの状態を示す断面図である。図20は本発明に係る船外機を取付ける位置を説明するための平面図、図21はスイベルブラケットの別の実施の形態を示すためのXI−XI線断面相当の断面図、図22は船尾板に船外機を取付けた形態を示す平面図である。
これらの図において、符号1で示すものは本発明に係る船外機である。この船外機1は、エンジン2によってプロペラ3を駆動する構成の推進装置4と、この推進装置4を船体5に取付けるための取付部材6とから構成されている。
前記推進装置4は、後述する取付部材6に支持されたアッパーケーシング11と、このアッパーケーシング11の上に搭載された前記エンジン2と、このエンジン2を覆うカウリング12と、前記アッパーケーシング11の下端部に取付けられたロアケーシング13と、このロアケーシング13に回転自在に支持された前記プロペラ3などによって構成されている。
前記アッパーケーシング11は、アルミニウム合金を材料として鋳造によって形成されており、図3〜図5に示すように、エンジン2を支持する上端部14と、この上端部14から下方に延びる円筒状を呈する軸部15と、この軸部15の下端から下方に延びる平坦部16とが一体に形成されている。前記平坦部16は、図7および図8に示すように、前後方向の中央部の幅が両端部より広くなるとともに、前端部と後端部は、それぞれ先端側に向かうにしたがって幅が漸次狭くなるように形成されている。
すなわち、前後で対称となる形状のものや、中央部が前寄りとなる流線型形状のもの、あるいは中央部が後寄りとなるものが採用できる。この実施の形態においては、後記するドライブシャフト20の部分が幅広の中央部となるとともに、ドライブシャフト20が後寄りに配置されている。これにより、アッパーケーシング11内部に十分な断面積の中空部17を形成できるとともに、航走時水没される部分の水抵抗を小さくできる。この平坦部16における水面近傍の部位は、水面上方から水面下方にわたって横断面形状が略等しくなるように形成されている。水面の位置を図1中に二点鎖線Wで示す。すなわち、この平坦部16には、従来の船外機に設けられているような、水飛沫の上昇を防ぐスプラッシュプレートや、アッパーケーシングから後方プロペラ上方まで延びてプロペラ3に水面から空気が巻き込まれるのを防ぐ、いわゆるキャビテーションプレートは形成されていない。
また、この中空部17はマフラーとして機能する。詳述すると、前記中空部17は、アッパーケーシング11の上端部に取付けられたエンジン2によって上端部の開口が閉塞され、下端部にロアケーシング13が接続されることによってロアケーシング13の排気通路18に連通されている。前記エンジン2は、排気口2a(図3,9参照)が前記中空部17内に向かって開口するように形成されている。ロアケーシング13の排気通路18は、プロペラ3の下方に突設されたプロテクタ19の内部に船外機前側を通過した後曲がり後側へ延びるように形成され、このプロテクタ19の後端部に後方へ向けて開口している。
また、前記中空部17内には、エンジン2の動力を前記プロペラ3に伝達するためのドライブシャフト20と、ロアケーシング13内の冷却水ポンプ21(図5および図6参照)から冷却水をエンジン2に導くための冷却水用パイプ22とが上下方向に貫通するように設けられている。前記ドライブシャフト20は、上端部がエンジン2のクランク軸(図示せず)に接続され、下端部が軸受23,24(図5参照)によってアッパーケーシング11とロアケーシング13とに回転自在に支持されている。前記軸受23は、アッパーケーシング11とロアケーシング13との間に介装された隔壁25に取付けられている。この隔壁25は、下記するベベルギヤ37が収容されるオイル室13b(図5参照)を水密に形成するためのものである。
前記エンジン2は、水冷式4サイクル単気筒エンジンで、図示していないクランク軸の軸線が上下方向を指向する状態で前記アッパーケーシング11の上端部14に搭載されている。この実施の形態によるエンジン2は、図3および図4に示すように、下端部に設けられたオイルパン2bが前記上端部14に載置されるとともに、この時クランク軸の下端部が前記ドライブシャフト20に接続される。なお、オイルパン2bに前記排気口2aが形成されている。
また、このエンジン2は、図1に示すように、アッパーケーシング11に搭載された状態でカウリング12によって覆われている。このカウリング12は、従来からよく知られているように、前記上端部14に固定されたボトムカウル12aと、このボトムカウル12aの上端部に着脱可能に取付けられたアッパーカウル12bとによって構成されている。
前記ボトムカウル12aは、後端部にキャリングハンドル26が設けられるとともに、前端部にステアリングハンドル27が設けられている。このステアリングハンドル27は、図2に示すように、船外機11の左右方向の中央部に位置付けられている。また、このステアリングハンドル27は、図1に示すように、ボトムカウル12a側のブラケット12cに支軸28を介して上下方向に揺動可能に取付けられており、図1に示す航走状態(推進装置4が鉛直方向に対して傾斜する状態)で略水平に前方へ延ばすことができるように構成されている。このステアリングハンドル27の先端部には、スロットルグリップ27aが設けられている。
また、前記ブラケット12cの下面にはクッションゴム29が取付けられている。このクッションゴム29は、前記航走状態から推進装置4の傾斜する角度がさらに増大したときに後述する取付部材6に当接し、推進装置4の傾斜角度が必要以上に増大することを規制するとともに、ロアケーシング13が流木に衝突した場合の衝撃を緩和するためのものである。
前記アッパーカウル12bは、図1および図2に示すように、前端部にスタータハンドル30とチョークノブ31とが設けられている。図1および図2において、アッパーカウル12bの上端部に位置する符号32で示すものは燃料タンク用キャップである。
前記ロアケーシング13は、前記アッパーケーシング11と同様にアルミニウム合金を材料として鋳造によって形成されている。この実施の形態によるロアケーシング13は、アッパーケーシング11の前記平坦部16を下方へ延長したような形状、すなわち流線型形状あるいはそれに近い抵抗の少ない形状に形成されており、下端部に板状を呈するプロテクタ19が下方へ突出するように設けられている。
また、このロアケーシング13は、図5に示すように、上端部であって船外機後側(図において左側)の端部にプロペラ3が回転自在に設けられ、このプロペラ3の前方であって上下方向の中央部に冷却水ポンプ21が設けられている。
前記プロペラ3は、プロペラ軸34に脱着可能に取付けられる。前記プロペラ軸34は、ロアケーシング13のボス13aに固定された筒状軸受部材35に軸受36によって回転自在に支持され、内端部がベベルギヤ37を介して前記ドライブシャフト20に接続されている。すなわち、このプロペラ軸34は、図5に示すように、ドライブシャフト20が鉛直方向に延びる状態で後方に向かうにしたがって漸次低くなるように傾斜している。
前記冷却水ポンプ21は、遠心ポンプからなり、図5および図6に示すように、前記ドライブシャフト20の下端部に接続されている。詳述すると、この冷却水ポンプ21のロータ21aは、ドライブシャフト20の下端面にドライブシャフト20と同一軸線上に位置するように固定されている。前記ロータ21aを収容するハウジング21bは、図6に示すように、左右方向の両端部がロアケーシング13の側方表面に沿うように形成され、ロアケーシング13に固定されている。このハウジング21bは、ロアケーシング13側方表面となる部分に冷却水取入口38(図1参照)が形成され、船外機後側の上端部に冷却水吐出口39(図5参照)が形成されている。
この冷却水吐出口39は、ロアケーシング13に穿設された冷却水通路40を介して前記冷却水用パイプ22に接続されている。なお、図5において、23a,24aはドライブシャフト20の外周を、36aはプロペラ軸34の外周をそれぞれ軸方向に水密にするオイルシールであり、25aはロアケーシング13と隔壁25との間を水密にするガスケットであり、オイル室13b内の潤滑オイルに外水が浸入しないようにしている。ロアーケーシング13には不図示の潤滑オイル注入口と排出口が設けられ、脱着可能な密栓が取付けられている。
前記取付部材6は、図1に示すように、船体5の舷板5aに取付けられるクランプブラケット41と、このクランプブラケット41の船体外側の端部に前記推進装置4を取付けるためのスイベルブラケット42とから構成されている。この実施の形態による船外機1を搭載する船体5は、船首と船尾の両方が尖り、中・低速走航時の船体抵抗が少なく且つ引き波を起こし難い、いわゆるダブル・エンダー型のものである。
前記クランプブラケット41は、図9〜図11および図16に示すように、船体5の右舷側の舷板5aを挟むことによって舷板5aに固定される前側のクランプ43および後側のクランプ44と、これらの前後のクランプ43,44が船体5の前後方向に互いに離間する状態で両クランプ43,44どうしを互いに接続する上側ロッド45(図10参照)および下側ロッド46(図1参照)と、前記両クランプ43,44の上端部どうしの間に介装されて両クランプ43,44に上側取付用ボルト47と下側取付用ボルト48とによって取付けられた取付用プレート49とから構成されている。前記クランプ43およびクランプ44にはそれぞれ、舷板5aを挟むための押圧用のパッド41a、クランプ43,44にネジ嵌合する押圧スクリュウ41b、押圧スクリュウ41bを回動させる押圧用のハンドル41cが設けられている。なお、クランプ43,44は、図12に示すようにクランプブラケット41が左舷側の舷板5bに固定される場合は、後ろ前となる。
前記取付用プレート49は、図10に示すように、前後方向(図10おいては左右方向)の中央部が平面視において船体内側に向けて凸になる円弧状を呈するように形成され、この湾曲部分における船体から遠ざかる外方側に後述するスイベルブラケット42が2本の固定用ボルト50によって固定されている。
前側の前記クランプ43に取付用プレート49を固定する2本の取付用ボルト47,48は、互いに上下方向に離間する状態でそれぞれ船体前側から略水平にクランプ43を貫通して取付用プレート49に螺着し、後側のクランプ44に取付用プレート49を固定する2本の取付用ボルト47,48は、互いに上下方向に離間する状態でそれぞれ船体後側から略水平にクランプ44を貫通して取付用プレート49に螺着している。
図11〜図13に示すように、前後の取付用ボルト47,47がネジ嵌合する前後のネジ孔47a,47aは、取付用プレート49に互いに同軸に形成され、前後の取付用ボルト48,48がネジ嵌合する前後のネジ孔48a,48aも同様に、取付用プレート49に互いに同軸に形成される。上側取付用ボルト47が貫通する両クランプ43,44のネジ貫通孔47b,47bはそれぞれ真円に形成され、下側取付用ボルト48を挿通する前後両クランプ43,44のネジ貫通穴48b,48bは、図16に示すように、上側取付用ボルト47を中心とする仮想円弧に沿うような長穴によって形成されている。このため、取付用プレート49は、前記4本の取付用ボルト47,48を緩めた状態では上側取付用ボルト47を中心にして下端部を船体5の左右方向へ揺動させることができ、舷板5aに対する角度を前記長穴48aの長さに相当する角度だけ調整することができる。
前記スイベルブラケット42は、図11に示すように、前記取付用プレート49に2本の固定用ボルト50によって取付けられたスイベルブラケット本体51と、このスイベルブラケット本体51に水平なチルト軸52(図10参照)を介して上下方向に回動自在に支持されたピボットブラケット53の複数部品によって構成されている。なお、チルト軸52は、水平面に対して角度が、0°(水平面と平行)から30°程度までの間の、推進装置4が船体5と干渉することなく、チルト軸回りに上下方向に回動できるような任意の角度(例えば、5°、10°、15°、20°、25°等あるいはこれらの中間角度)となるように傾斜させてブラケット本体51に取付けてもよい。これにより、跳ね上がり時の軌跡を船体から遠ざけて流木衝突時などでピボットブラケットが破損しても推進装置4が確実に船外外側に飛散するようにできる(図10でチルト軸52の船外外方側の端部を水面方向に下げる場合)か、跳ね上がり時の軌跡を船体に近付けて、船体内からプロペラの交換等の作業をし易くできる(図10でチルト軸52の船内側の端部を水面方向に下げる場合)。
前記スイベルブラケット本体51は、横断面C字状を呈するように形成された支持用ブロック54と、この支持用ブロック54の上端部であって左右方向の両端部から上方へ突出するチルト軸支持用のボス55(図1および図10参照)と、前記支持用ブロック54の下端部であって左右方向の両端部から下方へ延びるストッパー56(図15および図16参照)とから形成されている。この実施の形態においては、スイベルブラケット本体51は、アルミニウム合金を材料として鋳造によって前記支持用ブロック54、チルト軸支持用ボス55およびストッパー56が一体に形成されている。このスイベルブラケット本体51によって本発明でいうスイベル部材が構成されている。
前記チルト軸支持用のボス55には、図10に示すように、前記チルト軸52が横架され固着されている。この実施の形態では、両方のボス55にチルト軸52が嵌合する大径孔55aと、一方のボス55にチルト軸52を抜き出すための工具穴となる小径孔55bと、他方のボス55の大径孔55a口元のめねじが形成され、チルト軸52の抜け止めをする埋栓55cが装着されている。
前記支持用ブロック54は、図11に示すように、外周部が前記取付用プレート49の外側部に嵌合する曲率となるように形成され、外周部に前記2本の固定用ボルト50が螺着するねじ孔57が周方向に間隔をおいて複数形成されている。
この支持用ブロック54と前記取付用プレート49との嵌合部は、図16に示すように、支持用ブロック54の上下方向の中央部に形成された凸部54aが取付用プレート49の凹部49aに嵌合することによって、これら両部材の一方の他方に対する上下方向への移動が規制されるように形成されている。
前記支持用ブロック54に形成された前記複数のねじ孔57は、前記取付用プレート49に対して支持用ブロック54を水平方向に回動させてその取付角度を変えることができるように、支持用ブロック54の周方向に所定間隔おいて並ぶ状態で形成されている。前記支持用ブロック54は、前記チルト軸52と後述するピボットブラケット53とを介して推進装置4を支持する部材であるから、上述したように支持用ブロック54の取付用プレート49への取付角度を変えることによって、推進装置4のクランプブラケット41に対する角度(位置)を変えることができる。
例えば、図20中に実線で示すように、クランプブラケット41が船体右側の舷板5aの前後方向の中央部に取付けられる場合には、図10および図11に示すように、支持用ブロック54は、後述するストッパー56の下端部の後方延在部56bが船体後方に向けて延びる状態で、ストッパー56側から見て左側側面が取付用プレート49に固定される。この支持用ブロック54の取付位置を以下においては右側取付位置という。この右側取付位置では、図10に示す平面視において、舷板5aに沿って前後方向に延びる仮想線Lとチルト軸52の軸線とが略直交するようになる。
また、図20中に(A)で示すように、クランプブラケット41を船体左側の舷板5bの前後方向の中央部に取付ける場合には、図12に示すように、支持用ブロック54は、ストッパー56の下端部の後方延在部56bが船体後方に向けて延びる状態で、船体後方から見て右側側面が取付用プレート49に固定される。この支持用ブロック54の取付位置を以下においては左側取付位置という。この左側取付位置では、前記右側取付位置に左右方向の反対側が取付用プレート49に固定されるこになり、この状態では、舷板5bに沿って前後方向に延びる仮想線Lとチルト軸52の軸線とが略直交するようになる。
さらに、図20中に(B)で示すように、クランプブラケット41を船体右側の舷板5aの後側に取付ける場合には、図13に示すように、支持用ブロック54は、前記右側取付位置に対して反時計方向に回動した状態で左側端部が取付用プレート49に固定される。この取付位置を以下においては中間位置という。この中間位置では、船体5の前後方向に対して平面視において傾斜するような部位に取付けられた場合であっても、舷板5aに沿って前後方向に延びる仮想線Lに対してチルト軸52の軸線が交差するようになる。
この実施の形態おいては、図20中(C)で示すように、船体左側の舷板5bの後部にクランプブラケット41を取付けたり、同図中に(B)に示すように、船体右側の舷板5aの後部などにもクランプブラケット41を取付けることができるように、支持用ブロック54に複数のねじ孔57が形成されている。これらのねじ孔57は、支持用ブロック54を前記右側取付位置と前記左側取付位置との間の7箇所の中間位置に位置付けることができるように配設されている。なお、図11において舷板5aと直角方向且つ船体外方に向けてストッパー56が延びる状態で取付用プレート49に支持用ブロック54を固定することもできる。この状態では、図22に示すように、従来の船外機と同様に、船尾において船体の左右方向配置とされる船尾板5cにクランプブラケット41を取付けることができる。本実施の形態では、船外機1の船体5への取付位置の自由度を増加できる。
なおまた、図21に示す実施の形態においては、取付用プレート49の固定用ボルト50の貫通孔49aを、円筒状の支持用ブロック54外周面の円筒中心線に垂直な方向(=水平方向)の長穴としている。固定用ボルト50が貫通する符号50aで示すものはワッシャである。図21に図示された状態から、固定用ボルト50を緩めて支持用ブロック54を上面視右方向に所定角旋回させた位置で固定用ボルト50を締め上げて、取付用プレート49に支持用ブロック54を固定した状態で、船体右側の舷板5aの前部にクランプブラケット41を取付けることができる。これが図20中(D)として図示されている。同様に、固定用ボルト50を長穴の貫通孔49aを貫通させて図21で下側となるネジ孔57に取付けるようにし、かつ固定用ボルト50を貫通孔49aの長穴中央より左回りさせた側に位置させるようにして、取付用プレート49に支持用ブロック54を固定した状態で、船体右側の舷板5aの前部にクランプブラケット41を取付けることができる。これが図20中(E)として図示されている。
この図21に示す実施の形態においては、貫通孔49aを長穴にすることで、旋回方向両端のネジ孔50のなす角以上に、取付用プレート49に対する支持用ブロック54の取り付け可能角度範囲を増加することができる。また、取付用プレート49に対する支持用ブロック54の取付角度の調整性を増すことができる。さらに、隣り合うネジ孔50のなす角より、長穴内で固定用ボルト50の取り得る角度範囲の方が大きくすることで、180°以上の取り付け可能角度範囲の任意の相対角度で取付用プレート49に支持用ブロック54を固定することができ、船外機1の船体5への取付位置の自由度をより一層増加できる。
なお、アッパーケーシング11の回動中心P1とスイベルブラケット42の回動中心P2との位置関係についての別の実施例として、アッパーケーシング11の回動中心P1をスイベルブラケット42の回動中心P2に一致させるか、プロペラ3の前進前方方向に変位させるようにしてもよい。これによりアッパーケーシング11と干渉しないよう回動中心P1より前方に位置するチルト軸52は図9および図10より分かる通り、より一層前方に位置させることになるので、スイベルブラケット42を回動させて、チルト軸52を舷板5aと交差するようにした状態で、推進装置4をチルトアップさせると、エンジン2の部分が船体5の方に近づき、エンジン2の保守点検性が向上する。なお、このエンジン2の保守点検性を向上させるためには、チルト軸52を上下方向において舷板5a上端より上方の位置とするとよい。これにより、チルトアップ時推進装置4の舷板5a上側への干渉を避けることができる。
前記ストッパー56は、後述するスラストストッパー58の一部を構成するもので、図1に示すように、前記支持用ブロック54の左右方向の両端部からそれぞれ下方に延びる上下方向延在部56aと、この上下方向延在部56aの下端から後方に延びる後方延在部56bとによって形成されている。
前記後方延在部56bは、前記チルト軸52を中心とする円弧状を呈するように形成され、図15に示すように、船外機内側で互いに向き合う側部に後述するスラストストッパー58の係合用ピン59が係入する係合溝60が形成されている。この係合溝60は、図16に示すように、チルト軸52を中心とする円弧に沿って延びる連通部60aと、この連通部60aから前記円弧の径方向の外側へ延びる係合部60bとによって構成されている。この係合部60bは、前記円弧に沿う方向に間隔をおいて複数形成されている。
前記ピボットブラケット53は、図10に示すように、前記二つのチルト軸支持用のボス55どうしの間に挿入されて前記チルト軸52に上下方向に回動自在に支持された第1のピボットブラケット53aと、この第1のピボットブラケット53aの回動端部(後側端部)に固定用ボルト61によって固定された第2のピボットブラケット53bとから構成されている。これらの第1および第2のピボットブラケット53a,53bは、前記アッパーケーシング11の前記軸部15を回動自在に支持している。すなわち、このピボットブラケット53は、前記チルト軸52に上下方向に回動自在に支持されるとともに、前記アッパーケーシング11を水平方向に回動自在に支持している。
このようにピボットブラケット53に回動自在に支持されるアッパーケーシング11の回動中心P1は、図10中にドライブシャフト20が位置する部位であり、ピボットブラケット53を有するスイベルブラケット42の回動中心P2とは離間する位置に位置付けられている。図10および図11に示すように、支持用ブロック54が前記右側取付位置に位置している場合は、スイベルブラケット42の回動中心P2より船体後側にアッパーケーシング11の回動中心P1が位置し、図13に示すような中間位置に支持用ブロック54が位置している場合には、アッパーケーシング11の回動中心P1はスイベルブラケット42の回動中心P2より船体外側に位置するようになる。
前記ピボットブラケット53におけるアッパーケーシング11を回動自在に支持する部分には、図10に示すように、ベルト状のフリクションプレート62が介装されている。このフリクションプレート62は、同図中に符号63で示す蝶ねじを締めたり緩めたりすることによって、アッパーケーシング11がピボットブラケット53に対して回動するときの摺動抵抗を増減させることができるように形成されている。
前記第1のピボットブラケット53aにおけるチルト軸52が貫通する部位の左右方向(チルト軸52の軸線方向)の中央部分には、図9および図15に示すように、後述するスラストストッパー58の上端部を収容するための凹陥部53cが下方に向けて開口するように形成されている。
前記スラストストッパー58は、前記推進装置4のチルト角度を規制するとともに推進装置4の推力を受けるためのもので、推力は一部が前記ストッパー56となるスイベルブラケット本体51、取付用プレート49およびクランプブラケット41を介して船体5に伝えられる。このスラストストッパー58は、図9、図14〜図18に示すように、前記チルト軸52に回動自在に支持されたスラストブラケット64と、このスラストブラケット64に上下方向に移動自在に支持された前記ピン59によって構成されている。
前記スラストブラケット64は、前記チルト軸52から下方に延びる支持用ステー65と、この支持用ステー65の下端部に固定された受圧ブロック66とから構成されている。前記支持用ステー65は、パイプからなり、図15〜図18に示すように、下端において後述する係合用ピン59がネジ結合される駆動用ロッド67が上下方向に移動自在に嵌挿されている。前記受圧ブロック66によって、本発明でいう推力受けが構成されている。
前記受圧ブロック66は、図14に示すように、前記アッパーケーシング11の軸部15が円周方向に摺動可能に嵌合する半割りの筒状内周面を有するプレート状の受圧部66aが実質的な推力受けとして船外機後側に形成されるとともに、係合用ピン59が嵌合する凹溝66b(図15参照)が形成されている。この凹溝66bは、図15および図17に示すように、受圧ブロック66を左右方向に貫通するように形成され、下方に向けて開放している。
前記係合用ピン59は、図14および図15に示すように、チルト軸52と平行とされるとともに前記受圧ブロック66の左右方向(図14においては上下方向)の長さより長くなるように形成され前記凹溝66b内に収容されており、この受圧ブロック66から突出した両端部が前記ストッパー56の係合溝60に係入されている。この係合用ピン59によって、本発明でいう可動係合部材が構成され、この係合用ピン59と前記係合部60bとによって、本発明でいう係合手段が構成されている。前記係合用ピン59は、前記係合溝60の連通部60a内に位置する状態で受圧ブロック66がチルト軸回りに回動することによって前記回動方向の位置が変えられ、複数の係合部60bの中から選択された一つの係合部60bに係合される。
前記係合用ピン59の長手方向の中央部には、このピンを前記凹溝内で上下方向に移動させるための駆動用ロッド67が立設されている。この駆動用ロッド67は、前記受圧ブロック66を貫通して上方に突出し、前記支持用ステー65に下方から移動自在に挿入されている。また、この駆動用ロッド67における前記係合用ピン59と受圧ブロック66の上壁との間には、係合用ピン59を下方に付勢するための圧縮コイルばね68が弾装されている。さらに、前記駆動用ロッド67における前記支持用ステー65に嵌挿される部位には、図9および図16〜図19に示すように、推進装置4側に突出し本発明に係る操作機構71の一部を構成する操作用ピン72が立設されている。このピン72は、図面においては駆動用ロッド67と一体に形成されているように描いてあるが、実際には、パイプ状の支持用ステー65に開口する上下方向の長穴65aに通し駆動用ロッド67に螺着している。
前記操作機構71は、前記係合用ピン59を遠隔操作により前記圧縮コイルばね68の弾発力に抗して引き上げるためのもので、推進装置4におけるチルト軸52の上方近傍となる部位に設けられた切換用ハンドル73(図1参照)と、推進装置4のアッパーケーシング11内を上下方向に延びる第1のロッド74と、前記係合用ピン59および駆動用ロッド67からなる第2のロッドとから構成されている。
前記切換用ハンドル73は、アッパーケーシング11の上端部であって船外機右側の外側部に支軸75を介して回動自在に支持されている。この支軸75は、図3および図9に示すように、軸線がチルト軸52と平行になる状態でアッパーケーシング11に回動自在に支持されている。また、この支軸75には、船外機前側へ突出するレバー76が設けられており、このレバー76を介して第1のロッド74が連結されている。すなわち、第1のロッド74は、前記ハンドル73に連動するように連結されている。
第1のロッド74は、上端部が前記レバー76に回動自在に連結された棒体からなるロッド本体74aと、このロッド本体74aの下端部に船外機の前方へ向けて突設されたプレート74bとから構成されている。前記ロッド本体74aは、アッパーケーシング11に設けられた軸受77に上下方向に移動自在に支持されている。
前記プレート74bは、図示してはいないが、平面視において船外機前側が広い扇状に形成されており、アッパーケーシング11の前端部に形成された穴78を通ってアッパーケーシング11の前方に突出している。
このプレート74bの位置は、前記操作用ピン72の下方近傍であって、操作用ピン72に上方から見て重なるように位置付けられている。この実施の形態によるプレート74bは、図9に示す通常航走時の状態では操作用ピン72とは下方に離間し、切換用ハンドル73が回されて第1のロッド74の上端部が上方へ移動することによって、操作用ピン72に接触し、係合用ピン59を有する駆動用ロッド67を上方へ押し上げる。
前記係合用ピン59は、切換用ハンドル73が操作されていない状態では、前記圧縮コイルばね68の弾発力によって下方に付勢され、両端部が前記係合溝60の係合部60bに係入する。このように係合用ピン59が係合部60bに係合することによって、受圧ブロック66の位置(航走時のアッパーケーシング11の位置)が決められ、スラストブラケット64のチルト軸回りの回動が規制される。例えば、図16に示すように、ストッパー56に複数形成された係合部60bのうち、最も船外機前側(図16においては右側)に位置する係合部60bに係合用ピン59が係合することによって、受圧ブロック66が最も船外機前側に位置する状態でスラストブラケット64の前記回動が規制される。この状態では、図1中に二点鎖線で示すように、推進装置4のアッパーケーシング11の軸線C(ドライブシャフト20の軸線と平行な軸線)が鉛直方向を指向するようになる。
推進装置4のチルト角度を変えるためには、先ず、前記切換用ハンドル73を操作して前記第1のロッド74を上方へ移動させ、前記駆動用ロッド67と係合用ピン59とを上側へ移動させる。この操作により、係合用ピン59の両端部が前記係合部60bから連通部60aに入り、スラストブラケット64をチルト軸回りに回動させることができるようになる。次に、図17に示すように、切換用ハンドル73を継続して操作しながら推進装置4とスラストブラケット64とをチルト軸回りに同図において時計方向に所望のチルト角度に達するまで回動させ(チルトアップさせ)、切換用ハンドル73を放す。このようにチルトアップさせた状態で切換用ハンドル73を放すことにより、前記圧縮コイルばね68の弾発力によって係合用ピン59が押され、その両端部が係合部60bに係入する。このとき、例えばチルト角度が最大となる位置まで推進装置4とスラストブラケット64とをチルトアップさせた場合には、図18に示すように、複数形成された係合部60bのうち最も船外機後側に位置する係合部60bに係合用ピン59が係合する。
この実施の形態による船外機1は、このようにチルト角度が最大となるように推進装置4をチルトアップさせることによって、図1に示すように、プロペラ3の軸線が略水平となるように構成されている。なお、チルトダウンさせるときは、チルトアップ時と同様に切換用ハンドル73を操作して係合用ピン59とストッパー56との係合を解除し、この状態で推進装置4とスラストブラケット64とを回動させることによって行う。
この実施の形態においては、一端がボルト102で支持用ブロック54に固定され、コイル部を介した他端が受圧ブロック66に当接するトーショナルスプリング103が配設されている。これにより、スラストブラケット64はチルトアップ方向に付勢されており、チルトアップ操作時推進装置4のみをチルトアップさせるだけでよい。また、チルトダウン時は推進装置4の自重でトーショナルスプリング103が変位するので、スラストブラケット64に手を掛ける必要はない。この構成を採ることにより、チルトアップまたはチルトダウン時にスラストブラケット64が推進装置4に追従して回動するようになり、スラストブラケット64を支える必要がなくなって操作性が向上する。
この実施の形態による船外機1は、図1に示すように、プロペラ3の軸線が略水平になるような最大トリムアップ位置と、同図中に二点鎖線で示すように推進装置4が起立するチルトダウン位置との間で前記係合部60bの位置に対応するようにチルト角度(なお、最大トリムアップ位置とチルトダウン位置の間においては、トリム角ともいう)を変えることができ、いずれのチルト位置(同じく、最大トリムアップ位置とチルトダウン位置の間においては、トリム位置ともいう)でもプロペラ3がエンジン2の動力により回転することによって前進する。前進時の推力は、アッパーケーシング11からクランプブラケット41とチルト軸52とを介してスイベルブラケット本体51に伝達されるとともに、アッパーケーシング11から受圧ブロック66と係合用ピン59とを介して前記スイベルブラケット本体51に伝達され、このスイベルブラケット本体51から取付用プレート49およびクランプブラケット41を介して船体5に伝達される。航走時の操舵は、ステアリングハンドル27を水平方向に操舵させ、推進装置4をピボットブラケット53に対して水平方向に回動させることによって行う。
一方、この船外機1を搭載した船体5を後退させる場合は、先ず、推進装置4を図1中に二点鎖線で示すチルトダウン位置までチルトダウンさせる。そして、この状態でステアリングハンドル27が後方を指向するように推進装置4をピボットブラケット53に対して水平方向に回動させ、推力で進む方向を後方に向けることによって行う。回動させることで、アッパーケーシング11に円弧状に突設したフック15aを受圧ブロック66の下端部に一体に形成した円弧状の係合部66cに係合させて行う。後退させる場合も、スラストストッパー58により推進装置4の推力を受け、後進推力はスイベルブラケット42、取付用プレート49およびクランプブラケット41を介して船体5に伝達される。なお、上述した実施の形態では示していないが、この船外機1は、従来からよく知られているような爪付きの回動式レバーと、このレバーが係合するピンとを有するリバースロック装置を装備することもできる。
上述したように構成された船外機1は、係合用ピン59を係合部60bに係合させることによって、推進装置4のトリム角度が係合部60bの位置に対応する角度に設定され、推進装置4の推力が受圧ブロック66から係合用ピン59と係合部60bとを介して取付部材6側のスイベルブラケット本体51に伝達される。トリム角度を変更するためには、操作機構71によって係合用ピン59と係合部60bとの係合を解除させ、推進装置4と受圧ブロック66とをチルト軸回りに所望の角度になるように回動させた状態で切換用ハンドル73を操作することによって行う。この切換用ハンドル74を操作することにより、操作力が第1のロッド74と、操作用ピン72および駆動用ロッド67からなる第2のロッドとを介して係合用ピン59に伝達され、係合用ピン59が係合部60bに係合する状態と、係合用ピン59が係合部60bから外れる非係合状態とを切換えることができる。
したがって、この実施の形態による船外機1は、ストッパーロッドを着脱させてトリム角度を変更する従来の船外機に較べて角度変更時の操作を容易に行うことができる。
また、前記操作機構71の切換用ハンドル73は、推進装置4に設けられているから、推進装置4ともに船体5に対して左右方向に回動する。このため、トリム角度を変更する際に切換用ハンドル73の推進装置4に対する位置、操作方向などが変わることがないから、この操作を容易に行うことができる。しかも、切換用ハンドル73を取付部材6やチルト軸52側に支持させ、ワイヤによって係合用ピン59に連結する場合に較べて、推進装置4を操舵時などで左右方向に回動させるときにワイヤが引っ張られるようなことがなく、操舵を容易に行うことができる。
さらに、この実施の形態による船外機1においては、船体5の側部に取付けられた状態で前進し、杭や流木などの異物が当たった場合には、推進装置4がチルト軸52を中心にしてチルトアップすることによって衝撃力が緩和される。このため、この船外機1は、船体5の側部に容易に搭載することができるとともに、異物が当たったとしても破損し難いものとなる。
この実施の形態による船外機1においては、スイベルブラケット本体51のクランプブラケット41に対する取付け角度を変えることにより、チルト軸52の水平方向の角度を変えることができる。このため、この船外機1によれば、チルト軸52の前記角度を、クランプブラケット41を取付ける船体5の舷板5aの角度に適した角度とすることができる。
この実施の形態による船外機1においては、左右一対のストッパー56の係合部60bに係合用ピン59の両端部が係合するから、航走時に推進装置4を左右方向に回すようなモーメントが作用することがなく、推力を推進装置4から受圧ブロック66を介して取付部材6側へ確実に伝達することができる。
この実施の形態による船外機1においては、切換用ハンドル73がチルト軸52の上方近傍に位置付けられているから、チルト軸52を中心にして推進装置4を回動させたときに切換用ハンドル73の位置が大きく変化することがなく、しかも、トリム角調整時に切換用ハンドル73を操作する方向も上下または前後方向であるから、トリム角を調整する操作をより一層容易に行うことができる。
なお本願においては、プロペラ3が水中にある状態における角度をトリム角、プロペラが水面より出た状態における角度をチルト角と使い分けているが、支持角度、トリム角およびチルト角は実質的に同じものである。同様にトリムアップはプロペラ3が水中にある状態における推進装置4の上方への回動であり、チルトアップはプロペラ3が水中にある状態における推進装置4の上方への回動、あるいはプロペラ3を水中にある状態から水面上に変化させる推進装置4の上方への回動のことをいう。
ここで、本発明の特許請求の範囲に記載した部材の名称と実施の形態中による部材の名称との対比について説明する。
本発明の特許請求の範囲に記載した取付部材は、クランプブラケット41と取付プレート49とスイベルブラケット本体51とによって構成され、スイベル部材はスイベルブラケット本体51によって構成されている。また、特許請求の範囲に記載した推進装置4は、アッパーケーシング11と、エンジン2と、カウリング12と、ロアケーシング13と、プロペラ3などによって構成されている。特許請求の範囲に記載した推力受けは受圧ブロック66によって構成され、操作機構は、駆動用ロッド67、操作用ピン72、切換用ハンドル73、第1のロッド74、支軸75およびレバー76などによって構成されている。
本発明に係る船外機の側面図である。 本発明に係る船外機の平面図である。 アッパーケーシング上部の断面図である。 図3におけるアッパーケーシング上部のIV−IV線断面図である。 アッパーケーシング下部とロアケーシングの断面図である。 図5におけるVI−VI線断面図である。 図5におけるVII−VII線断面図である。 図5におけるVIII−VIII線断面図である。 スイベルブラケットの断面図である。 図9におけるX−X線断面図である。 図9におけるXI−XI線断面図である。 取付部材を船体左側の側部に取付けた状態を示す断面図である。 スイベルブラケットをクランプブラケットに対して回動させた状態を示す断面図である。 図14は図9におけるXIV−XIV線断面図である。 図9におけるXV−XV線断面図である。 スラストブラケットの動作を説明するための断面図である。 スラストブラケットの動作を説明するための断面図である。 スラストブラケットの動作を説明するための断面図である。 航走中に推進装置4に衝撃が加えられたときの状態を示す断面図である。 本発明に係る船外機を取付ける位置を説明するための平面図である。 スイベルブラケットの別の実施の形態を示すためのXI−XI線断面相当の断面図である。 船尾板に船外機を取付けた形態を示す平面図である。
符号の説明
1…船外機、2…エンジン、3…プロペラ、4…推進装置、5…船体、5a,5b…舷板、5c…船尾板、6…取付部材、27…ステアリングハンドル、41…クランプブラケット、42…スイベルブラケット、49…取付用プレート、51…スイベルブラケット本体、52…チルト軸、53…ピボットブラケット、56…ストッパー、58…スラストストッパー、59…係合用ピン、60…係合溝、60b…係合部、64…スラストブラケット、66…受圧ブロック、67…駆動用ロッド、71…操作機構、72…操作用ピン、73…切換用ハンドル、74…第1のロッド。

Claims (4)

  1. 船体に着脱可能に取付けられる取付部材と、
    この取付部材に支持され、船体の左右方向を軸線方向とする略水平なチルト軸と、
    前記チルト軸に上下方向に回動自在に支持されたピボットブラケットと、
    このピボットブラケットに360°回動可能となるように操舵自在に支持され、下端部にプロペラを有する推進装置と、
    前記チルト軸に上下方向に回動自在に支持され、前記推進装置におけるチルト軸より下方の部位から推力が加えられる推力受けと、
    この推力受けから前記取付部材へ前記推力を伝達する係合手段とを備え、
    前記係合手段は、取付部材側と推力受け側とのうち一方に設けられた可動係合部材と、他方に設けられ前記可動係合部材が係合する係合とから構成され、
    この係合は、チルト軸を中心とする円弧に沿った連通部と、この連通部から前記円弧の径方向へ延びる複数の係合部とからなり、
    前記可動係合部材は、複数の前記係合部の中から選択された一つに係合する係合状態と、前記連通部内に位置して前記可動係合部材の係合部への係合が解除される係合解除状態とを切換える操作機構が設けられ、
    この操作機構は、前記推進装置に操作可能に設けられた切換用ハンドルと、
    このハンドルに一端部が連動するように連結され、推進装置内を前記ハンドル側から可動係合部材側へ延びる第1のロッドと、
    この第1のロッドの先端部と対向する位置であって、かつ前記ハンドルを操作することにより前記先端部が接触して、前記先端部から操作力が伝達されるように位置付けられた可動係合部材側の第2のロッドとを備えていることを特徴とする船外機。
  2. 請求項1記載の船外機において、
    取付部材は、船体に着脱されるクランプを有するクランプブラケットと、
    このクランプブラケットに水平方向に回動可能に支持されるとともに、所定角度において固定されるスイベル部材とを備え、
    前記スイベル部材にチルト軸と係合部とを設けたことを特徴とする船外機。
  3. 請求項2記載の船外機において、
    係合部は、推力受けの両側方で前後方向に延びるようにスイベル部材に設けられた左右一対のストッパーと、このストッパーの内側部で上下方向に延びて一端部が開放する凹溝とによって構成され、
    可動係合部材は、推力受けに上下方向に移動自在に支持され推力受けから左右方向に突出する係合用ピンによって構成されていることを特徴とする船外機。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載の船外機において、操作機構の切換用ハンドルは、推進装置におけるチルト軸の上方近傍にチルト軸と平行に設けられた支軸に取付けられていることを特徴とする船外機。
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