JP2000062690A - 小型船舶 - Google Patents

小型船舶

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JP2000062690A
JP2000062690A JP10275058A JP27505898A JP2000062690A JP 2000062690 A JP2000062690 A JP 2000062690A JP 10275058 A JP10275058 A JP 10275058A JP 27505898 A JP27505898 A JP 27505898A JP 2000062690 A JP2000062690 A JP 2000062690A
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JP10275058A
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Noboru Suganuma
昇 菅沼
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Yamaha Motor Co Ltd
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】簡単な構造で、リバースバケットをノズルデフ
レクタの開口部を覆う位置と開放する上方位置に固定で
き、部品点数も少なく、配置スペースの確保も容易にす
る。 【解決手段】リバースバケット50を推進ダクト12に
上下方向に揺動可能に軸支し、リバースバケット50に
ロック機構70を設け、また推進ダクト12に眺ね上が
り防止ストッパとバケット落ち防止ストッパ80を設
け、ロック機構70を、後進位置では眺ね上がり防止ス
トッパに係合してリバースバケット50の眺ね上がりを
規制する一方、前進位置ではバケット落ち防止ストッパ
80に係合してリバースバケット50の落ちを規制する
ように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、後進時にノズル
デフレクタの開口部を覆うリバースバケットを設けた小
型船舶に関する。
【0002】
【従来の技術】小型船舶には、例えばインペラの回転に
より船底から吸い込んだ水を推進ダクトを介して後方に
噴出するジェット推進機を備え、この推進ダクトに、鉛
直軸回りに揺動自在なノズルデフレクタを支持し、この
ノズルデフレクタの開口部を覆う後進位置とこの開口部
を後方に向かって開放する前進位置との間で上下方向に
揺動可能なリバースバケットを設けたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このリバースバケット
は、後進時にノズルデフレクタの開口部を覆う位置にあ
ってノズルデフレクタから噴出される噴流を前方に反転
させる一方、前進時にはノズルデフレクタの開口部を後
方に向かって開放するように上方に移動される。そして
それぞれの位置ではリバースバケットを確実に固定する
必要がある。従来、リバースバケットはノズルデフレク
タに支持されており、リバースバケットを前進位置と後
進位置とにそれぞれ固定するためのロック機構及びこの
ロック機構が係合する係合部材はそれぞれ、リバースバ
ケットとノズルデフレクタに設けられていた。このた
め、ノズルデフレクタにはリバースバケットのみならず
ロック機構及び係合部材の重量が加わることになり、特
にリバースバケットを大型化しようとするとノズルデフ
レクタの操作荷重が重くなる恐れがあった。
【0004】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、ノズルデフレクタの操作荷重を軽いものに維持し
つつ、後進位置におけるリバースバケットの跳ね上がり
と前進位置におけるリバースバケットの落ちを確実に防
止することができる小型船舶を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
【0006】請求項1記載の発明は、『インペラの回転
により船底から吸い込んだ水を推進ダクトを介して後方
に噴出するジェット推進機を備え、前記推進ダクトに、
鉛直軸回りに揺動自在なノズルデフレクタを支持し、こ
のノズルデフレクタの開口部を覆う後進位置とこの開口
部を後方に向かって開放する前進位置との間で上下方向
揺動可能なリバースバケットを設けた小型船舶におい
て、前記リバースバケットを前記推進ダクトに上下方向
に揺動可能に軸支し、前記リバースバケットにロック機
構を設け、また前記推進ダクトに跳ね上がり防止ストッ
パとバケット落ち防止ストッパを設け、前記ロック機構
を、前記後進位置では前記跳ね上がり防止ストッパに係
合して前記リバースバケットの跳ね上がりを規制する一
方、前記前進位置では前記バケット落ち防止ストッパに
係合して前記リバースバケットの落ちを規制するように
構成したことを特徴とする小型船舶。』である。
【0007】この請求項1記載の発明によれば、リバー
スバケットを推進ダクトに上下方向に揺動可能に軸支
し、このリバースバケットにロック機構を設け、このロ
ック機構が係合する跳ね上がり防止ストッパとバケット
落ち防止ストッパとを推進ダクトに設けたので、ノズル
デフレクタにはリバースバケットの重量はもちろんロッ
ク機構、跳ね上がり防止ストッパ、バケット落ち防止ス
トッパの重量が加わることがなく、ノズルデフレクタの
操作荷重を軽いものに維持しつつ後進位置におけるリバ
ースバケットの跳ね上がりと前進位置におけるリバース
バケットの落ちを確実に防止することができる。なお、
リバースバケットを推進ダクトに軸支するとは、リバー
スバケットを推進ダクトに直接軸支した場合はもちろ
ん、ブラケットを介して推進ダクトに間接的に軸支した
場合も含む。
【0008】請求項2記載の発明は、『前記ノズルデフ
レクタをトリム調節可能に構成する一方、前記リバース
バケットの内部に、船体幅方向に延びるリブを複数個形
成し、前記リバースバケットが前記後進位置にある場合
における前記リブの水面に対する傾斜角を、前記ノズル
デフレクタがトリムダウンした場合におけるノズルデフ
レクタの軸心の水平面に対する傾斜角より大きく設定し
たことを特徴とする請求項1記載の小型船舶。』であ
る。
【0009】この請求項2記載の発明によれば、後進時
にノズルデフレクタをトリム操作したとしても、ノズル
デフレクタの開口部から後方に噴出される水流がリブを
下方に押し下げるからリバースバケットの跳ね上がりを
防止することができる。したがってその分、後進時にロ
ック機構と跳ね上がり防止ストッパとに作用する反力が
小さなものになるから、ロック機構と跳ね上がり防止ス
トッパの構造を簡単なものにすることができる。
【0010】請求項3記載の発明は、『前記ロック機構
を、リバースバケットの揺動軸よりも上方に位置するよ
うにリバースバケットに取り付けたアーム部材で構成
し、このアーム部材に前後進切換え用の操作ケーブルを
連結し、前記跳ね上がり防止ストッパとバケット落ち防
止ストッパを、前記アーム部材が係合可能なように推進
ダクトに設けた部材で構成し、前記バケット落ち防止ス
トッパを前記跳ね上がり防止ストッパよりも前方に位置
させたことを特徴とする請求項1記載の小型船舶。』で
ある。
【0011】この請求項3記載の発明によれば、リバー
スバケットはその揺動軸を中心に上下方向に揺動すると
ともにリバースバケットに取り付けたアーム部材で構成
したロック機構を揺動軸よりも上方に位置させたので、
前進位置にあるロック機構は後進位置にあるロック機構
よりも前方に位置することになる。ここで、跳ね上がり
防止ストッパとバケット落ち防止ストッパを、アーム部
材が係合可能なように推進ダクト設けた部材で構成し、
バケット落ち防止ストッパを跳ね上がり防止ストッパよ
りも前方に位置させてそれぞれを別物としたので、アー
ム部材が係合するストッパ(跳ね上がり防止ストッパと
バケット落ち防止ストッパ)を小型化することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の小型船舶の実施
の形態について説明する。先ず、この発明が適用される
小型船舶を図1乃至図13に基づいて説明する。図1は
小型船舶の側面図、図2は小型船舶の平面図である。
【0013】小型船舶として水ジェット推進艇1に適用
した実施の形態であり、水ジェット推進艇1は、船底か
ら吸い込んだ水を後方に噴出する。水ジェット推進艇1
の船体2はバスタブ状のハル3と蓋状のデッキ4とをガ
ンネル5で水密に結合し、デッキ4の左右側縁に船体前
後方向に延びる足載部4a,4bを形成した構造のもの
である。デッキ4の上面には複数の乗員が着座可能な跨
座式シート6が取り外し可能に配設されている。また、
跨座式シート6の前方には操舵ハンドル7が左右に操向
可能に配設されており、デッキ4の操舵ハンドル7より
前方にはハッチカバー8が開閉可能に配設されている。
【0014】船体2には燃料タンク10とエンジン9と
が搭載され、この実施の形態では、船体2内の跨座式シ
ート6の下方部位にはエンジン9が配設されており、エ
ンジン9の前方には燃料タンク10が配置されている。
また、デッキ4には前部物入れ150と後部物入れ13
0が接着されている。後部物入れ130は、船体両側後
方から足載部4a,4bの下方に沿って車体中央まで延
びており、例えば水上スキー等を収納できる大きさにな
っている。後部物入れ130の開口部には、開閉自在の
蓋131が設けられている。
【0015】エンジン9の後方位置には、バルクヘッド
140が接着されている。バルクヘッド140は、船内
空間を前室Aと後室Bとに区画すると共に、船体2の補
強を行っている。後室Bには、ジェット推進機11が配
設されている。ジェット推進機11は、推進ダクト12
を有し、推進ダクト12の後方には船の進行方向を調整
するノズルデフレクタ13が装着されている。
【0016】推進ダクト12の途中にはインペラ14を
配設し、インペラ14を回転するインペラ軸(推進軸)
15の前端をエンジン9のクランク軸16の後端に動力
伝達部材としてのカップリング17を介して連結してい
る。インペラ軸15は、バルクヘッド140に軸受け1
41を介して支持されている。
【0017】船体2内には吸気ダクト20が配設されて
いる。吸気ダクト20は船外の空気を船内に導入するも
ので、吸気ダクト20の空気導入口20aは操舵ハンド
ル7の前方に開口しており、吐出口である船内下端開口
部20bはエンジン9の前方下部に開口している。ま
た、エンジン9の後方下部には吸気ダクト800の吐出
口である船内下端開口部800bが開口しており、吸気
ダクト800の導入口800aは跨座式シート6下方に
開口している。
【0018】エンジン9は、水冷式2サイクル並列2気
筒エンジンであり、エンジン9には排気マニホールド3
6が接続されている。排気マニホールド36の下流側に
は排気膨張管37、ウォータロック38、後部排気管3
9が順に接続されており、各気筒からの排気ガスは船体
後部の水中に排出される。排気マニホールド36は、排
気ポー卜26bに接続されている。後部排気管39は、
ジェット推進機11を跨ぎウォータロック38に対して
反対側に延び、さらに屈曲して船体後部に延びている。
【0019】この水ジェット推進艇1には、推進ダクト
12の後方に航走の調整を行なうノズルデフレクタ13
が装着され、さらに後進時にノズルデフレクタ13の開
口部を覆うリバースバケット50が設けられている。
【0020】前進時のリバースバケット50の位置を図
3乃至図7に示し、図3は側面図、図4は平面図、図5
は背面図、図6はロック機構の拡大側面図、図7は図6
のVII-VII線に沿う断面図である。後進時のリバースバ
ケット50の位置を図8乃至図13に示し、図8は側面
図、図9は平面図、図10は背面図、図11はロック機
構の拡大側面図、図12は図11のXII-XII線に沿う断
面図、図13はノズルデフレクタの上下の揺動を示す図
である。
【0021】推進ダクト12の後端部には、左右一対の
ブラケット51が両側方から各々3個の締付ボルト52
により固定される。このようにブラケット51は左右に
分割されて構成され、推進ダクト12の後端部の両側か
ら締付ボルト52による締付手段により組付けが容易に
なっている。また、推進ダクト12の後端部内には、ビ
ルジ排出用のホース110が連通されている。
【0022】推進ダクト12の後端部には、支持筒53
が水平軸54を支点に揺動可能に設けられ、この支持筒
53にノズルデフレクタ13が鉛直軸55を介して左右
方向に揺動可能に取り付けられている。ノズルデフレク
タ13は、後方に延びるに従い狭まる筒状に形成され、
前側の開口部にフランジ部13bが形成され、このフラ
ンジ部13bを支持筒53に外嵌して鉛直軸55を螺着
し、ノズルデフレクタ13をこの鉛直軸53回りに揺動
自在に支持している。
【0023】ノズルデフレクタ13の側部には連結部1
00が設けられ、この連結部100に連結された操作ケ
ーブル101の操作によりノズルデフレクタ13が鉛直
軸55を支点に左右に揺動し、船の進行方向を調整する
ことができる。
【0024】また、ノズルデフレクタ13の上部には連
結部57が設けられ、この連結部57に連結された操作
ケーブル58の操作によりノズルデフレクタ13が水平
軸54を支点に上下に揺動する。このノズルデフレクタ
13が水平軸54を支点に上下に揺動するトリム動作を
図13に示す。図13(a)はトリムアップ状態、図1
3(b)はトリム中立状態、図13(c)はトリムダウ
ン状態であり、このようにノズルデフレクタ13のトリ
ム調節が行なわれる。
【0025】左右一対のブラケット51には、それぞれ
支持ピン60を支点にしてリバースバケット50のアー
ム部50aが回動可能に設けられ、このリバースバケッ
ト50の外面部には船体幅方向に延びる補強リブ50f
が一体に形成されている。このようにリバースバケット
50を、推進ダクト12に固定したブラケット51に上
下方向に揺動可能に軸支したので、リバースバケット5
0を大型化することなくこれを推進ダクト12に取り付
けることができるため、ノズルデフレクタ13はもちろ
んリバースバケット50の操作荷重を軽いものにするこ
とができる。
【0026】また、リバースバケット50を軸支するた
めのブラケット51を左右に分割したのでブラケット5
1を小型化することができるとともに、このブラケット
51を、推進ダクト12の側方から締付手段により推進
ダクト12に取り付けたので、リバースバケット50及
びブラケット51を側方から容易に組み付けることがで
きる。
【0027】また、ブラケット51を、図5に示すよう
に推進ダクト12に向かって開口するように断面略コ字
状に形成してその上端部51jと下端部51kを推進ダ
クト12に締付ボルト52を介して固定し、ノズルデフ
レクタ13を左右に揺動させる操作ケーブル101を、
ブラケット51と推進ダクト12とに囲まれた空間K1
を通して前方に導いており、ノズルデフレクタ13を左
右に揺動させる操作ケーブル101は、右側のブラケッ
ト51と推進ダクト12とに囲まれてこれらによって保
護されることになるからその耐久性が向上する。ビルジ
排出用のホース110は、同様に左側のブラケット51
と推進ダクト12とに囲まれた空間K2を通して後方に
導いており、ビルジ排出用のホース110は左側のブラ
ケット51と推進ダクト12とに囲まれてこれらによっ
て保護されることになるからその耐久性が向上する。
【0028】リバースバケット50の左右両側壁には、
後進時において、水流を前方にむけて噴出するために後
進時において前方を指向して開口する水出口50nが形
成されている。リバースバケット50の笠部50cの内
部には、船体幅方向に延びるリブ50dが複数個形成さ
れており、リバースバケット50がノズルデフレクタ1
3の開口部13aを覆う後進時におけるリブ50dの水
平面Lに対する傾斜角θ1を、図13(c)に示すよう
にノズルデフレクタ13がトリムダウンした場合におけ
るノズルデフレクタ13の軸心Dの水平面Lに対する傾
斜角θ2より大きく設定している。従って、後進時にノ
ズルデフレクタ13の開口部13aから噴射される水流
が、図9に示すように笠部50cによって前方に反転し
つつ笠部50cの内側のリブ50dに案内されて側方へ
流れるとき、リブ50dを下方に押し下げるからリバー
スバケット50の跳ね上がりを防止することができる。
【0029】なお、図13(a)のトリムアップ状態、
図13(b)のトリム中立状態でも当然、後進時にノズ
ルデフレクタ13の開口部13から噴射される水流が、
同様にリブ50dを下方に押し下げるからリバースバケ
ット50の跳ね上がりを防止することができる。リブ5
0dに案内されて側方に流れた水流は、リバースバケッ
ト50の左右両側壁に開口した水出口50nから前方に
向かって噴射される。その反力により、水ジェット推進
艇1が後進する。
【0030】リバースバケット50の上側には、取付部
50eが形成され、この取付部50eにロック機構70
が備えられている。ロック機構70は、第1のアーム部
材71と、ストッパプレート74と、第2のアーム部材
77とを有している。第1のアーム部材71は、取付部
50eに支持ボルト72を支点に回動可能に軸支され、
この第1のアーム部材71は一端部に内側にL字状に折
り曲げられた係止爪部71aを有し、他端部にケーブル
取付部71bが設けられると共に、カラー71cが設け
られている。なお、カラー71cは、ケーブル取付部7
1bの軸心回りに回動自在に形成されている。ケーブル
取付部71bには前後進切換え用の操作ケーブル73の
一端が連結されている。この操作ケーブル73の他端
は、操舵ハンドル7の近傍に設けた前後進切換レバーに
接続されている。
【0031】また、取付部50eには、ストッパプレー
ト74が一対の支持ボルト75,76により取り付けら
れ、ストッパプレート74には端部を外側にL字状に折
り曲げてストッパ部74a,74bが形成されている。
支持ボルト75には、第2のアーム部材77が回動可能
に設けられている。第2のアーム部材77には、移動規
制窓77aが形成され、この移動規制窓77a内に支持
ボルト76が位置している。第2のアーム部材77は、
内側にL字状に折り曲げられた爪部77bを有してい
る。
【0032】後進時には、リバースバケット50が、図
8、図11及び図12に示すように、アーム部50aの
先端部に形成された係止部50bが、ブラケット51に
形成されたボス部51aに下側から当接してリバースバ
ケット50の笠部50cが、ノズルデフレクタ13の開
口部13aを覆う位置に保持される。第2のアーム部材
77の爪部77bがブラケット51に一体に形成された
跳ね上がり防止ストッパ51bに係止してリバースバケ
ット50の跳ね上がりを規制する。
【0033】支持ボルト72には、コイルスプリング7
8が巻装され、一端部78aはケーブル取付部71bに
係止され、他端部78bは支持ボルト76に係止されて
いる。第1のアーム部材71はコイルスプリング78に
より常に支持ボルト72を中心に反時計方向に回転する
ように、即ちストッパプレート74の上ストッパ部74
aに当接するように付勢されている。また、支持ボルト
75には、コイルスプリング79が巻装され、一端部7
9aは第2のアーム部材77の端部77cに係止され、
他端部79bは支持ボルト76に係止されている。第2
のアーム部材77はコイルスプリング79により常に支
持ボルト75を中心に反時計方向に回転するように、即
ち後進時において爪部77bが、跳ね上がり防止ストッ
パ51bに当接するように付勢されている。なお、支持
ボルト75を中心とした第2のアーム部材77の反時計
方向への回動量は、支持ボルト76が移動規制窓77a
の内壁に当接することにより規制されている。
【0034】前進時には、リバースバケット50が、図
3、図6乃至図7に示すようにノズルデフレクタ13の
開口部13aを開放する上方位置にあり、第1のアーム
部材71の係止爪部71aがブラケット51のバケット
落ち防止ストッパ80のストッパ部80bに係止してリ
バースバケット50の落ちが規制される。
【0035】バケット落ち防止ストッパ80は、ブラケ
ット51に螺着された支持ボルト81に回動可能に支持
されている。バケット落ち防止ストッパ80の軸部80
aには、コイルスプリング82が巻付けられ、一端部8
2aがバケット落ち防止ストッパ80に係止され、他端
部82bがブラケット51に固定された係止ピン83に
係止されている。コイルスプリング82は、バケット落
ち防止ストッパ80が、支持ボルト81を中心に時計方
向に回転するように、即ちバケット落ち防止ストッパ8
0の凹部80cが常に係止ピン83に当接するように付
勢している。
【0036】前進時には、リバースバケット50が、図
3、図6乃至図7に示すようにノズルデフレクタ13の
開口部13aを開放する上方位置にあり、このロック状
態から後進状態にするには、前後進切換レバーを操作し
て操作ケーブル73を押す。すると、第1のアーム部材
71が、図3において支持ボルト72を中心に時計方向
に回動して係止爪部71aが、バケット落ち防止ストッ
パ80のストッパ部80bから外れるとともに、第1の
アーム部材71が下ストッパ部74bに当接する。更
に、操作ケーブル73を押すと、第1のアーム部材71
を介して、リバースバケット50が支持ピン60を中心
に時計方向へ回動し、リバースバケット50の係止部5
0bがボス部51aに当接して回動が規制され、図8、
図11及び図12に示すように笠部50cがノズルデフ
レクタ13の開口部13aを覆う後進状態になる。
【0037】このように後進時のリバースバケット50
がノズルデフレクタ13の開口部13aを覆う位置で
は、後進による水圧を受けてリバースバケット50が図
8、図11及び図12において反時計方向へ回動して浮
き上がろうとするが、第2のアーム部材77の爪部77
bが跳ね上がり防止ストッパ51bに係止され、リバー
スバケット50の跳ね上がりを規制する。
【0038】このような後進時のロック状態から前進状
態にするには、前後進切換レバーを操作して操作ケーブ
ル73を引けば良い。すると、第1のアーム部材71が
時計方向に回動すると同時に、カラー71cが第2のア
ーム部材77の端部77cに当接して第2のアーム部材
77を支持ボルト75を中心に時計方向、即ちロック解
除方向へ押動する。このため第2のアーム部材77の爪
部77bがブラケット51の跳ね上がり防止ストッパ5
1bから外れてロック解除され、リバースバケット50
が支持ピン60を中心に反時計方向に回動可能になる。
さらに、操作ケーブル73を引くと第1のアーム部材7
1が回動してストッパプレート74の下ストッパ部74
bに当接して回動が規制されるため、リバースバケット
50が支持ピン60を中心に反時計方向に回動して上方
へ持ち上がり、図3、図6乃至図7に示すように第1の
アーム部材71の係止爪部71aがバケット落ち防止ス
トッパ80のストッパ部80bに当接する。すると、バ
ケット落ち防止ストッパ80がスプリング82に抗して
支持ボルト81を中心に反時計方向に回動して逃げるこ
とによって係止爪部71aとストッパ部80bが密着し
てロック状態になる。なお、その後、バケット落ち防止
ストッパ80はコイルスプリング82の付勢力により凹
部80cが係止ピン83に当接する状態に保持される。
このロック状態では、リバースバケット50が時計方向
に回動しようとしても、第1のアーム部材71の係止爪
部71aがバケット落ち防止ストッパ80のストッパ部
80bに係止され、時計方向の回動が規制されるためリ
バースバケット50の落ちを規制することができる。
【0039】このように後進時にはリバースバケット5
0のロック機構70は、第2のアーム部材77の爪部7
7bがブラケット51に設けた跳ね上がり防止ストッパ
51bに係止して、リバースバケット50の跳ね上がり
を規制し、一方前進時にはロック機構70の第1のアー
ム部材71の係止爪部71aがブラケッット51に設け
たバケット落ち防止ストッパ80のストッパ部80bに
係止して、リバースバケット50の落ちを規制するか
ら、推進ダクト13のブラケット51には跳ね上がり防
止ストッパ51bとバケット落ち防止ストッパ80とを
設けるだけでよく、簡単な構造で、リバースバケット5
0をノズルデフレクタ13の開口部13aを覆う位置と
開口部13aを開放する上方位置に固定することがで
き、部品点数も少なく、しかも配置スペースの確保も容
易である。
【0040】以上の実施の態様では、ブラケット51を
介してリバースバケット50を推進ダクト12に間接的
に軸支するとともに、跳ね上がり防止ストッパ51bと
バケット落ち防止ストッパ80をブラケット51に設け
ているが、ブラケット51を介在しないでリバースバケ
ット50を推進ダクト12に直接的に軸支するととも
に、跳ね上がり防止ストッパ51bとバケット落ち防止
ストッパ80を推進ダクトに設けてもよい。
【0041】また、推進ダクト12に設けたブラケット
51に跳ね上がり防止ストッパ51bとバケット落ち防
止ストッパ80が設けられ、ロック機構70を、リバー
スバケット50に設けたので、ノズルデフレクタ13に
はリバースバケット50の重量はもちろんロック機構7
0、跳ね上がり防止ストッパ51b、バケット落ち防止
ストッパ80の重量が加わることがなく、ノズルデフレ
クタ13の操作荷重を軽いものに維持しつつ後進位置に
おけるリバースバケット50の跳ね上がりと前進位置に
おけるリバースバケット50の落ちを確実に防止するこ
とができる。
【0042】また、ノズルデフレクタ13をトリム調節
可能に構成する一方、リバースバケット50の内部に、
船体幅方向に延びるリブ50dを複数個形成し、リバー
スバケット50が後進位置にある場合におけるリブ50
の水平面Lに対する傾斜角θ1を、ノズルデフレクタ1
3がトリムダウンした場合(図13(c))におけるノ
ズルデフレクタ13の軸心Oの水平面Lに対する傾斜角
θ2より大きく設定したから、後進時にノズルデフレク
タ13がいずれのトリム位置にあっても、ノズルデフレ
クタ13の開口部13aから後方に噴出される水流がリ
ブ50dを下方に押し下げるからリバースバケット50
の跳ね上がりを防止することができる。即ち、後進時に
ノズルデフレクタ13から後方に噴出された噴流は、笠
部50cの内面に形成した反転部50mに沿って流れて
水出口50nから前方に噴出されるが、反転部50mに
沿って流れる際にリブ50dを下方向に押し下げるので
ある。したがってその分、後進時にロック機構70と跳
ね上がり防止ストッパ51bとに作用する反力が小さな
ものになるから、ロック機構70と跳ね上がり防止スト
ッパ51bの構造を簡単なものにすることができる。
【0043】また、ブラケット51の推進ノズル12ヘ
の取り付け部をノズルデフレクタ13よりも前方に設け
るとともに、リバースバケット50の揺動軸である水平
軸60を、側面視でノズルデフレクタ13と重なるよう
にブラケット51に設けたので、その分リバースバケッ
ト50を小型化することができてリバースバケット50
の操作荷重を一層軽いものにすることができる。
【0044】また、ロック機構70を、リバースバケッ
ト50の揺動軸(水平軸60)よりも上方に位置するよ
うにリバースバケット50に取り付けた第1のアーム部
材71及び第2のアーム部材77で構成し、この第1の
アーム部材71に前後進切換え用の操作ケーブル73を
連結し、跳ね上がり防止ストッパ51bとバケット落ち
防止ストッパ80を、第1のアーム部材71及び第2の
アーム部材77が係合可能なように推進ダクト12に設
けたブラケット51に設けた部材で構成し、さらにバケ
ット落ち防止ストッパ80を跳ね上がり防止ストッパ5
1bよりも前方に位置させたので、前進位置にあるロッ
ク機構70は後進位置にあるロック機構70よりも前方
に位置することになる。ここで、バケット落ち防止スト
ッパ80を跳ね上がり防止ストッパ51bよりも前方に
位置させてそれぞれを別物としたので、跳ね上がり防止
ストッパ51bとバケット落ち防止ストッパ80を小型
化することができる。
【0045】次に、水ジェット推進艇1のロック機構の
他の実施の形態を、図14乃至図21について説明す
る。この実施の形態で、図1乃至図13の実施の形態と
同じ構成は、同じ符号を付して説明を省略する。前進時
のリバースバケット50の位置を図14及び図15に示
し、図14は前進ロック位置の側面図、図15は前進ロ
ック解除位置の側面図、後進時のリバースバケット50
の位置を図16及び図17に示し、図16は後進ロック
位置の側面図、図17は後進ロック解除位置の側面図、
図18は左側のブラケットの平面図、図19は図16の
XIX-XIX線に沿う断面図、図20は図19を矢印A方向
から見た、リバースバケット回りの拡大図、図21は図
19を矢印B方向から見た、リバースバケット回りの拡
大図である。
【0046】リバースバケット50には、支持ピン60
の挿通孔810が形成され、このリバースバケット50
の上側には、取付部50eが形成され、この取付部50
eにロック機構70が備えられている。ロック機構70
は第1のアーム部材171と第2のアーム部材177を
有している。第1のアーム部材171は取付部50eに
支持ボルト172を支点に回動可能に軸支され、この第
1のアーム部材171は、内側にL字状に折り曲げられ
た係止爪部171a、ストッパ部171b,171c及
び連結爪部171dを有し、さらにケーブル取付部17
1eが設けられ、このケーブル取付部171eには一端
が前後進切換レバーに連結された操作ケーブル73の他
端が連結されている。
【0047】第2のアーム部材177は、取付部50e
に支持ボルト175を支点に回動可能に軸支され、この
第2のアーム部材177は、内側にL字状に折り曲げら
れた係止爪部177a,ストッパ部177b及び、外側
にL字状に折り曲げられた連結爪部177cを有してい
る。第1のアーム部材171の連結爪部171dと、第
2のアーム部材177の連結爪部177cとが互いに係
合して連結されている。
【0048】支持ボルト175には、カラー176が設
けられ、このカラー176の回りにはスプリング182
が巻き付けられている。スプリング182は、その一端
部182aが支持ボルト172に当接され、他端部が第
2のアーム部材177の係止爪部177aに当接され、
第2のアーム部材177が支持ボルト175を中心に反
時計方向に回転して、連結爪部177cが常に第1のア
ーム部材171の連結爪部171dと連結する方向へ付
勢されている。
【0049】後進時には、リバースバケット50が、図
16に示すようにノズルデフレクタ13の開口部13a
を覆う位置にあり、第1のアーム部材171のストッパ
部171bがリバースバケット50の取付部50eの上
面に当接し、第1のアーム部材171と第2のアーム部
材177が所定位置に保持される。そして、第2のアー
ム部材177のストッパ部177bがブラケット51に
設けられた跳ね上がり防止ストッパ190に係止してリ
バースバケット50の跳ね上がりを規制する。跳ね上が
り防止ストッパ190は、図18に示すように支持ボル
ト190a、カラー190b及びナット190cから構
成され、ストッパ部177bは、カラー190bの外周
面に係止している。支持ボルト190aはナット190
cによりブラケット51に締付固定され、この支持ボル
ト190aにカラー190bが回転自在に支持されてい
る。
【0050】このような後進時のロック状態から前進状
態にするには、図17に示すように、操作ケーブル73
を引くと、第1のアーム部材171が支持ボルト172
を中心に時計方向に回動する。ここで、第1のアーム部
材171の連結爪部171dが第2のアーム部材177
の連結爪部177cに当接しているため、第2のアーム
部材177が、支持ボルト175を中心にカラー190
bから離れる方向、即ちロック解除方向へ回動する。こ
のように、第2のアーム部材177のストッパ部177
bが跳ね上がり防止ストッパ190に当接しなくなると
共に、第1のアーム部材171のストッパ部171cが
リバースバケット50が取付部50eの上端部に係合し
て支持ボルト172を中心とした第1のアーム部材17
1の回動が規制されるため、リバースバケット50が支
持ピン60を中心に反時計方向に回動可能になる。な
お、カラー190bは、支持ボルト190aの回りに回
転自在であるため、ストッパ部177bがカラー190
bから離れる際にカラー190bが回転することから、
ストッパ部177bのカラー190bからの離脱がスム
ーズに行われる。
【0051】さらに、操作ケーブル73を引くと第1の
アーム部材171を介してリバースバケット50が反時
計方向に回動して上方へ持ち上がり、前進状態、即ち図
14に示すような第1のアーム部材171の係止爪部1
71aがブラケット51に固定されたピン状のバケット
落ち防止ストッパ180に当接して係合したロック状態
になる。このロック状態では、リバースバケット50が
時計方向、即ち落ちる方向に回動しようとしても、第1
のアーム部材171の係止爪部171aがバケット落ち
防止ストッパ180に係止され、時計方向の回動が規制
されるためリバースバケット50の落ちを規制すること
ができる。
【0052】前進時には、リバースバケット50が、図
14に示すようにノズルデフレクタ13の開口部13a
を開放する上方位置にあり、このロック状態から後進状
態にするには、操作ケーブル73を押すと、第1のアー
ム部材171が図15に示すように支持ボルト172を
中心に時計方向に回動して係止爪部171aが、バケッ
ト落ち防止ストッパ180から外れるため、リバースバ
ケット50が、第1のアーム部材171を介して支持ピ
ン60を中心に時計方向へ回動する。そして、図16に
示すように第2のアーム部材177のストッパ部177
bが跳ね上がり防止ストッパ190に当接して回動が規
制され、笠部50cがノズルデフレクタ13の開口部1
3aを覆う後進状態になる。なお、ストッパ部177b
がカラー190bに当接する際に、カラー190bが支
持ボルト190a回りに回転することから、ストッパ部
177bのカラー190bへの当接がスムーズに行われ
る。
【0053】以上のように、係止爪部171aとバケッ
ト落ち防止ストッパ180の形状は、第1のアーム部材
171が、リバースバケット50を介して支持ピン60
を中心に時計方向に回転しようとしても、係止爪部17
1aがバケット落ち防止ストッパ180から外れない
が、第1のアーム部材171が支持ボルト172を中心
に時計方向に回転しようとした場合は、係止爪部171
aがバケット落ち防止ストッパ180から外れるように
設定されている。
【0054】このようにロック機構70を、リバースバ
ケット50の揺動軸(水平軸60)よりも上方に位置す
るようにリバースバケット50に取り付けた第1のアー
ム部材171及び第2のアーム部材177で構成し、こ
の第1のアーム部材171に前後進切換え用の操作ケー
ブル73を連結し、跳ね上がり防止ストッパ190とバ
ケット落ち防止ストッパ180を、第1のアーム部材1
71及び第2のアーム部材177が係合可能なように推
進ダクト12に設けたブラケット51に突設したピン状
の部材で構成し、さらにバケット落ち防止ストッパ18
0を跳ね上がり防止ストッパ190よりも前方に位置さ
せたので、前進位置にあるロック機構70は後進位置に
あるロック機構70よりも前方に位置することになる。
ここで、バケット落ち防止ストッパ180を跳ね上がり
防止ストッパ190よりも前方に位置させてそれぞれを
別物としたので、跳ね上がり防止ストッパ190とバケ
ット落ち防止ストッパ180を小型化することができ
る。
【0055】また、第1の実施の形態及び第2の実施の
形態で、リバースバケット50の笠部50cは、平面視
において、外側方に行くほど前方に位置するように湾曲
しており、ノズルデフレクタ13から後方に噴出された
噴流は、リバースバケット50に当たった後に船体幅方
向の湾曲部50mに沿つて外側方に流れ、外側部に設け
た噴出口50nから前方に向かつて噴出される。そし
て、湾曲部50mは左右に揺動させた状態におけるノズ
ルデフレクタ13の開口部13aを覆うような大きさに
形成されており、ノズルデフレクタ13を左右に揺動さ
せた状態においても、ノズルデフレクタ3から後方に噴
出された噴流は、リバースバケット50に当たった後に
湾曲部50mに沿つて外側方に流れ、外側部に設けた噴
出口50nから前方に向かつて噴出される。したがつ
て、直進時はもちろん、ノズルデフレクタ13を左右に
揺動させた旋回時にも後進性能が向上する。また、リバ
ースバケット50は、側面視において、下端部に行くほ
ど前方に位置するように湾曲している。ここで、第2の
実施の態様のように、リバースバケット50内側面に船
体幅方向に延びるリブを設けずにリバースバケット50
に当たった噴流を上下方向の湾曲部50gに沿って下方
に導きつつ前方に向かって反転させると、噴流は左右両
側部の噴出口50nに加えて下端部からも前方に向かつ
て噴出されるため、後進性能が向上する。
【0056】
【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明で
は、リバースバケットを推進ダクトに上下方向に揺動可
能に軸支し、このリバースバケットにロック機構を設
け、このロック機構が係合する跳ね上がり防止ストッパ
とバケット落ち防止ストッパとを推進ダクトに設けたの
で、ノズルデフレクタにはリバースバケットの重量はも
ちろんロック機構、跳ね上がり防止ストッパ、バケット
落ち防止ストッパの重量が加わることがなく、ノズルデ
フレクタの操作荷重を軽いものに維持しつつ後進位置に
おけるリバースバケットの跳ね上がりと前進位置におけ
るリバースバケットの落ちを確実に防止することができ
る。
【0057】請求項2記載の発明では、後進時にノズル
デフレクタをトリム操作したとしても、ノズルデフレク
タの開口部から後方に噴出される水流がリブを下方に押
し下げるからリバースバケットの跳ね上がりを防止する
ことができる。したがってその分、後進時にロック機構
と跳ね上がり防止ストッパとに作用する反力が小さなも
のになるから、ロック機構と跳ね上がり防止ストッパの
構造を簡単なものにすることができる。
【0058】請求項3記載の発明では、リバースバケッ
トはその揺動軸を中心に上下方向に揺動するとともにリ
バースバケットに取り付けたアーム部材で構成したロッ
ク機構を揺動軸よりも上方に位置させたので、前進位置
にあるロック機構は後進位置にあるロック機構よりも前
方に位置することになる。ここで、跳ね上がり防止スト
ッパとバケット落ち防止ストッパを、アーム部材が係合
可能なように推進ダクト設けた部材で構成し、バケット
落ち防止ストッパを跳ね上がり防止ストッパよりも前方
に位置させてそれぞれを別物としたので、アーム部材が
係合するストッパ(跳ね上がり防止ストッパとバケット
落ち防止ストッパ)を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の小型船舶の側面図である。
【図2】第1の実施形態の小型船舶の平面図である。
【図3】第1の実施形態の小型船舶において前進時のリ
バースバケットの位置を示す側面図である。
【図4】第1の実施形態の小型船舶において前進時のリ
バースバケットの位置を示す平面図である。
【図5】第1の実施形態の小型船舶において前進時のリ
バースバケットの位置を示す背面図である。
【図6】第1の実施形態の小型船舶においてロック機構
の拡大側面図である。
【図7】図6のVII-VII線に沿う断面図である。
【図8】第1の実施形態の小型船舶において後進時のリ
バースバケットの位置を示す側面図である。
【図9】第1の実施形態の小型船舶において後進時のリ
バースバケットの位置を示す平面図である。
【図10】第1の実施形態の小型船舶において後進時の
リバースバケットの位置を示す背面図である。
【図11】第1の実施形態の小型船舶においてロック機
構の拡大側面図である。
【図12】図11のXII-XII線に沿う断面図である。
【図13】第1の実施形態の小型船舶においてノズルデ
フレクタの上下の揺動を示す図である。
【図14】第2の実施形態の小型船舶においてリバース
バケットの前進ロック位置の側面図である。
【図15】第2の実施形態の小型船舶において前進ロッ
ク解除位置の側面図である。
【図16】第2の実施形態の小型船舶において後進ロッ
ク位置の側面図である。
【図17】第2の実施形態の小型船舶において後進ロッ
ク解除位置の側面図である。
【図18】第2の実施形態の小型船舶において左側のブ
ラケットの平面図である。
【図19】図16のXIX-XIX線に沿う断面図である。
【図20】図19を矢印A方向から見た、リバースバケ
ット回りの拡大図である。
【図21】図19を矢印B方向から見た、リバースバケ
ット回りの拡大図である。
【符号の説明】
1 水ジェット推進艇 2 船体 3 ハル 4 デッキ 11 ジェット推進機 12 推進ダクト 13 ノズルデフレクタ 13a ノズルデフレクタ13の開口部 14 インペラ 50 リバースバケット 51b,190 跳ね上がり防止ストッパ 70 ロック機構 80,180 バケット落ち防止ストッパ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インペラの回転により船底から吸い込んだ
    水を推進ダクトを介して後方に噴出するジェット推進機
    を備え、前記推進ダクトに、鉛直軸回りに揺動自在なノ
    ズルデフレクタを支持し、このノズルデフレクタの開口
    部を覆う後進位置とこの開口部を後方に向かって開放す
    る前進位置との間で上下方向揺動可能なリバースバケッ
    トを設けた小型船舶において、前記リバースバケットを
    前記推進ダクトに上下方向に揺動可能に軸支し、前記リ
    バースバケットにロック機構を設け、また前記推進ダク
    トに跳ね上がり防止ストッパとバケット落ち防止ストッ
    パを設け、前記ロック機構を、前記後進位置では前記跳
    ね上がり防止ストッパに係合して前記リバースバケット
    の跳ね上がりを規制する一方、前記前進位置では前記バ
    ケット落ち防止ストッパに係合して前記リバースバケッ
    トの落ちを規制するように構成したことを特徴とする小
    型船舶。
  2. 【請求項2】前記ノズルデフレクタをトリム調節可能に
    構成する一方、前記リバースバケットの内部に、船体幅
    方向に延びるリブを複数個形成し、前記リバースバケッ
    トが前記後進位置にある場合における前記リブの水面に
    対する傾斜角を、前記ノズルデフレクタがトリムダウン
    した場合におけるノズルデフレクタの軸心の水平面に対
    する傾斜角より大きく設定したことを特徴とする請求項
    1記載の小型船舶。
  3. 【請求項3】前記ロック機構を、リバースバケットの揺
    動軸よりも上方に位置するようにリバースバケットに取
    り付けたアーム部材で構成し、このアーム部材に前後進
    切換え用の操作ケーブルを連結し、前記跳ね上がり防止
    ストッパとバケット落ち防止ストッパを、前記アーム部
    材が係合可能なように推進ダクトに設けた部材で構成
    し、前記バケット落ち防止ストッパを前記跳ね上がり防
    止ストッパよりも前方に位置させたことを特徴とする請
    求項1記載の小型船舶。
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