JPH10139512A - (メタ)アクリル系樹脂組成物およびそれを含む人工大理石用組成物 - Google Patents
(メタ)アクリル系樹脂組成物およびそれを含む人工大理石用組成物Info
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- JPH10139512A JPH10139512A JP8303166A JP30316696A JPH10139512A JP H10139512 A JPH10139512 A JP H10139512A JP 8303166 A JP8303166 A JP 8303166A JP 30316696 A JP30316696 A JP 30316696A JP H10139512 A JPH10139512 A JP H10139512A
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Abstract
染性に優れた硬化物を得ることができる(メタ)アクリ
ル系樹脂組成物を提供する。また、耐衝撃性が高く、か
つ、耐溶剤性および耐汚染性に優れた人工大理石を得る
ことができる人工大理石用組成物を提供する。 【解決手段】 (メタ)アクリル系樹脂組成物は、熱可
塑性(メタ)アクリル系重合体、熱硬化性(メタ)アク
リル系重合体、およびビニル単量体からなる(メタ)ア
クリル系樹脂組成物であって、上記熱硬化性(メタ)ア
クリル系重合体が、ビニル単量体と共重合して熱可塑性
(メタ)アクリル系重合体と相溶な反応物を生成しうる
ものである。また、人工大理石用組成物は、上記の(メ
タ)アクリル系樹脂組成物と、充填剤とを含んでいる。
Description
系重合体とビニル単量体とからなる(メタ)アクリルシ
ラップを主成分として含む熱硬化性(メタ)アクリル系
樹脂組成物、およびそれを含む人工大理石用組成物に関
するものである。さらに詳しくは、耐衝撃性が高く、か
つ、耐溶剤性および耐汚染性に優れた硬化物を得ること
ができる(メタ)アクリル系樹脂組成物、および、耐衝
撃性が高く、かつ、耐溶剤性および耐汚染性に優れた人
工大理石を得ることができる人工大理石用組成物に関す
るものである。
ビニル単量体との混合物である(メタ)アクリルシラッ
プを含む(メタ)アクリル系樹脂組成物が用いられてい
る。例えば、(メタ)アクリルシラップと充填材とを含
む(メタ)アクリル系樹脂組成物は、良好な耐候性と良
好な外観を有する成形品が得られることから、人工大理
石を得るための人工大理石用組成物として特に好適に用
いられる。
は、従来、例えば、ポリメタクリル酸メチルをメタクリ
ル酸メチルに溶解させた(メタ)アクリルシラップや、
メチルメタクリレートを部分重合して得られた(メタ)
アクリルシラップ等が広く用いられている。
ルシラップは、(メタ)アクリル系重合体が、重合性二
重結合を有さない、即ち、熱可塑性であるため、ラジカ
ル重合によって硬化させたときに、ビニル単量体が単独
で重合して分子が直鎖状に伸びるだけであり、得られる
硬化物の耐溶剤性や耐汚染性等の物性が不十分となると
いう問題があった。
アクリル系重合体(即ち、熱硬化性(メタ)アクリル系
重合体)とビニル単量体とからなる架橋結合型の(メ
タ)アクリルシラップが提案されている。上記の架橋結
合型の(メタ)アクリルシラップは、(メタ)アクリル
系重合体がビニル単量体と共重合して架橋結合を形成す
ることによって硬化するため、得られる成形品の耐溶剤
性や耐汚染性等の物性に優れている。
シラップを含む(メタ)アクリル系樹脂組成物として、
例えば、特開昭63−286415号公報には、側鎖に
ウレタン結合又はエステル結合を介して(メタ)アクリ
ロイル基を有する側鎖不飽和ポリマー、(メタ)アクリ
ロイル基と共重合可能なモノマー、および無機質充填材
からなる注型用樹脂組成物が開示されている。
来の(メタ)アクリル系樹脂組成物は、得られる成形品
の耐溶剤性や耐汚染性は高いものの、得られる成形品が
耐衝撃性に劣るという問題点を有している。
して、硬化時の収縮率を下げるための低収縮化剤とし
て、熱可塑性ポリマーを少量添加することは、知られて
いる。例えば、前述の特開昭63−286415号公報
には、前記の注型用樹脂組成物において、必要に応じ
て、熱可塑性ポリマーを併用することが記載されてい
る。
して、熱可塑性ポリマーを添加して硬化させると、上記
の公報にも記載されているように、硬化後の熱硬化性樹
脂が白濁し、著しく外観を損なうことになる場合が多
い。
硬化性(メタ)アクリル系重合体とビニル単量体とから
なる(メタ)アクリルシラップに、熱可塑性重合体を添
加した場合、熱可塑性重合体が、熱硬化性(メタ)アク
リル系重合体とビニル単量体とが共重合して生成する反
応物と非相溶であると、得られる硬化物が耐衝撃性に劣
るということが分かった。
たものであり、その第1の目的は、耐衝撃性が高く、か
つ、耐溶剤性および耐汚染性に優れた硬化物を得ること
ができる(メタ)アクリル系樹脂組成物を提供すること
にある。また、本発明の第2の目的は、耐衝撃性が高
く、かつ、耐溶剤性および耐汚染性に優れた人工大理石
を得ることができる人工大理石用組成物を提供すること
にある。
1の目的を達成すべく、(メタ)アクリルシラップを含
む(メタ)アクリル系樹脂組成物について鋭意検討し
た。その結果、熱可塑性(メタ)アクリル系重合体およ
びビニル単量体からなる(メタ)アクリルシラップに対
し、ビニル単量体と共重合して熱可塑性(メタ)アクリ
ル系重合体と相溶な反応物を生成しうる熱硬化性(メ
タ)アクリル系重合体を添加した(メタ)アクリル系樹
脂組成物が、耐衝撃性が高く、かつ、耐溶剤性および耐
汚染性に優れた硬化物を得ることができることを見い出
した。
タ)アクリルシラップを含む人工大理石用組成物につい
て鋭意検討した。その結果、前記の(メタ)アクリル系
樹脂組成物と充填剤とを含む人工大理石用組成物を成形
することにより、耐衝撃性が高く、かつ、耐溶剤性およ
び耐汚染性に優れた人工大理石を得ることができること
を見い出し、本発明を完成させるに至った。
リル系樹脂組成物は、上記の課題を解決するために、熱
可塑性(メタ)アクリル系重合体、熱硬化性(メタ)ア
クリル系重合体、およびビニル単量体からなる(メタ)
アクリル系樹脂組成物であって、上記熱硬化性(メタ)
アクリル系重合体が、ビニル単量体と共重合して熱可塑
性(メタ)アクリル系重合体と相溶な反応物を生成しう
るものであることを特徴としている。
樹脂組成物は、上記の課題を解決するために、請求項1
記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物において、熱可塑
性(メタ)アクリル系重合体の主鎖の主成分が、メタク
リル酸メチル単位であることを特徴としている。
樹脂組成物は、上記の課題を解決するために、請求項1
または2に記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物におい
て、熱可塑性(メタ)アクリル系重合体と熱硬化性(メ
タ)アクリル系重合体との重量比(熱可塑性(メタ)ア
クリル系重合体/熱硬化性(メタ)アクリル系重合体)
が、95/5〜40/60の範囲内であることを特徴と
している。
樹脂組成物は、上記の課題を解決するために、請求項1
ないし3のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル系樹
脂組成物において、熱硬化性(メタ)アクリル系重合体
の重量平均分子量が、10,000〜200,000の
範囲内であり、かつ、二重結合当量が500〜30,0
00の範囲内であることを特徴としている。
樹脂組成物は、上記の課題を解決するために、請求項1
ないし4のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル系樹
脂組成物において、ビニル単量体の主成分が、メタクリ
ル酸メチルであることを特徴としている。
合体として、熱可塑性(メタ)アクリル系重合体と熱硬
化性(メタ)アクリル系重合体とを含み、上記熱硬化性
(メタ)アクリル系重合体が、ビニル単量体と共重合し
て熱可塑性(メタ)アクリル系重合体と相溶な反応物を
生成しうるものである。これにより、(メタ)アクリル
系樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物の耐衝撃性、
耐溶剤性、および耐汚染性を向上させることができる。
組成物は、上記の課題を解決するために、請求項1ない
し5のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル系樹脂組
成物と、充填剤とを含むことを特徴としている。
は、上記の課題を解決するために、請求項6記載の人工
大理石用組成物において、さらに、リン酸エステルを含
むことを特徴としている。
成形することにより、耐衝撃性が高く、かつ、耐溶剤性
および耐汚染性に優れた人工大理石を得ることができ
る。
において、「熱可塑性(メタ)アクリル系重合体」と
は、主鎖の主成分が(メタ)アクリル酸エステル単位か
らなり、一分子中に重合性二重結合を有さない重合体を
指すものとする。また、「熱硬化性(メタ)アクリル系
重合体」とは、主鎖の主成分が(メタ)アクリル酸エス
テル単位からなり、一分子中に少なくとも1個以上の重
合性二重結合を有する重合体を指すものとする。尚、
「主成分」とは、50重量%以上を指すものとする。
(メタ)アクリル系重合体およびビニル単量体が、共重
合によって熱可塑性(メタ)アクリル系重合体と相溶な
反応物を生成しうる」とは、熱可塑性(メタ)アクリル
系重合体、熱硬化性(メタ)アクリル系重合体、および
ビニル単量体からなる混合物 100重量部に対して、オク
チル酸コバルト 0.1重量部と、硬化剤(商品名「328
E」、化薬アクゾ株式会社製)1重量部とを添加した樹
脂組成物を型内に注入し、ラジカル重合により硬化させ
て3mm厚の注型板としたときに、該注型板の全光線透過
率が30%以上となることを指す。
成物は、熱可塑性(メタ)アクリル系重合体、熱硬化性
(メタ)アクリル系重合体、およびビニル単量体からな
る(メタ)アクリルシラップを含み、上記熱硬化性(メ
タ)アクリル系重合体が、ビニル単量体と共重合して熱
可塑性(メタ)アクリル系重合体と相溶な反応物を生成
しうるものである。
が、ビニル単量体と共重合して熱可塑性(メタ)アクリ
ル系重合体と相溶な反応物を生成するためには、熱可塑
性(メタ)アクリル系重合体、熱硬化性(メタ)アクリ
ル系重合体、およびビニル単量体からなる混合物 100重
量部に対して、t-ブチルパーオキシ -2-エチルヘキサノ
エート(硬化剤)1重量部と、平均粒径が22μmの水酸
化アルミニウム 180重量部とを添加した樹脂組成物を型
内に注入し、ラジカル重合により硬化させて3mm厚の注
型板としたときに、該注型板の全光線透過率が17%以上
となることが好ましい。
は、主鎖の50重量%以上が(メタ)アクリル酸エステル
単位からなる重合体、即ち、(メタ)アクリル酸エステ
ルを50重量%以上含む単量体成分を重合して得られる重
合体であって、一分子中に重合性二重結合を有さない重
合体であればよい。
重量平均分子量(Mw)は、10,000〜 400,000の範囲内であ
ることが好ましく、30,000〜 250,000の範囲内であるこ
とがより好ましく、50,000〜 150,000であることが最も
好ましい。熱可塑性(メタ)アクリル系重合体の重量平
均分子量(Mw)が10,000未満であると、(メタ)アクリル
系樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物の耐熱性が低
下する。一方、熱可塑性(メタ)アクリル系重合体の重
量平均分子量(Mw)が 400,000を超えると、(メタ)アク
リル系樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎ、成形作業等の
作業性が低下する。
は、(メタ)アクリル酸エステルを主成分として含む単
量体成分(以下、単に単量体成分と記す)を重合するこ
とにより得られる。上記の(メタ)アクリル酸エステル
としては、具体的には、例えば、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メ
タ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イ
ソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アク
リレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラ
ウリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート
等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート等の塩基性(メタ)アク
リル酸エステル等が挙げられるが、特に限定されるもの
ではない。これら(メタ)アクリル酸エステルは、単独
で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用い
てもよい。
記例示の化合物のうち、得られる硬化物の耐衝撃性や耐
溶剤性等の物性に優れていることから、メチルメタクリ
レートが特に好ましい。また、単量体成分の主成分がメ
チルメタクリレートであることが望ましく、これによ
り、主鎖の主成分がメチルメタクリレート単位である熱
可塑性(メタ)アクリル系重合体が得られる。熱可塑性
(メタ)アクリル系重合体の主鎖の主成分をメチルメタ
クリレート単位とすることにより、(メタ)アクリル系
樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物の耐候性、透明
性、表面の光沢等の各種物性や、外観、安全性等をより
一層向上させることができる。
基性(メタ)アクリル酸エステルを用いる場合には、塩
基性(メタ)アクリル酸エステルに対して 100重量%以
上の中性(メタ)アクリル酸エステルを混合して用いる
のが好ましい。上記の中性(メタ)アクリル酸エステル
としては、前記の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル等を用
いることができる。
するビニル単量体を含んでいてもよく、これにより、カ
ルボキシル基を含有する熱可塑性(メタ)アクリル系重
合体が得られる。上記カルボキシル基を含有する熱可塑
性(メタ)アクリル系重合体は、(メタ)アクリル系樹
脂組成物に、増粘剤としてアルカリ土類金属酸化物およ
び/またはアルカリ土類金属水酸化物を添加した場合
に、容易に増粘させることができる。
下、カルボキシル基含有単量体と称する)としては、一
分子中に、重合可能な二重結合と、カルボキシル基とを
含有する化合物であればよく、特に限定されるものでは
ない。具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボ
ン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸等の不飽和ジカルボン酸;これら不飽和ジカルボン酸
のモノエステル;長鎖カルボキシル基含有単量体等が挙
げられる。上記の不飽和ジカルボン酸のモノエステルと
しては、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチ
ル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノオクチル、
フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モ
ノブチル、フマル酸モノオクチル、シトラコン酸モノエ
チル等が挙げられる。
ては、例えば、酸無水物を、ヒドロキシル基を含有する
(メタ)アクリル酸エステルでモノエステル化してなる
酸無水物のモノエステル等が挙げられる。上記のヒドロ
キシル基を含有する(メタ)アクリル酸エステルとして
は、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートへのε−カプロラク
トン開環付加物または2-ヒドロキシルエチル(メタ)ア
クリレートへのγ−ブチロラクトンの開環付加物等が挙
げられる。上記酸無水物としては、無水コハク酸、無水
フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸等が挙げられる。
従って、酸無水物のモノエステルとしては、具体的に
は、例えば、コハク酸モノエステル、フタル酸モノエス
テル、ヘキサフタル酸モノエステル等が挙げられる。こ
れらカルボキシル基含有単量体は、単独で用いてもよ
く、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
(メタ)アクリル酸エステルとカルボキシル基含有単量
体との合計を 100重量%として、 0.5重量%〜20重量%
の範囲内であることが好ましく、1重量%〜15重量%の
範囲内であることがより好ましく、3重量%〜10重量%
の範囲内であることがさらに好ましい。カルボキシル基
含有単量体の割合が 0.5重量%未満の場合には、(メ
タ)アクリル系樹脂組成物の増粘を容易にする効果が得
られにくくなる。カルボキシル基含有単量体の割合が20
重量%を越える場合には、得られる硬化物の耐衝撃性、
耐汚染性、耐溶剤性等の物性が低下するおそれがある。
て、他の単量体として、ビニル化合物を含んでいてもよ
い。上記ビニル化合物としては、重合可能な二重結合を
含有し、カルボキシル基を含有しない化合物であればよ
く、具体的には、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、クロロスチレン等のスチレン系単
量体;酢酸ビニル等のビニルエステル;アリルアルコー
ル、エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレ
ングリコールモノアリルエーテル等のアリル化合物;
(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリロニトリル;
N-メトキシメチルアクリルアミド、N-エトキシメチルア
クリルアミド等のN-アルコキシ置換(メタ)アクリルア
ミド;不飽和塩基性単量体;N-フェニルマレイミド、N-
シクロヘキシルマレイミド、N-イソプロピルマレイミド
等のマレイミド系単量体等が挙げられるが、特に限定さ
れるものではない。
してもよく、また、二種類以上を適宜組み合わせて混合
してもよい。(メタ)アクリル酸エステルにビニル化合
物を混合する場合における両者の混合割合は、ビニル化
合物の種類や(メタ)アクリル酸エステルとの組み合わ
せ等にもよるが、(メタ)アクリル酸エステルとビニル
化合物との合計量 100重量%に対して、ビニル化合物が
少なくとも50重量%未満であればよく、20重量%未満で
あることがより好ましい。
酸エステルの含有率は、50重量%以上であればよいが、
80重量%以上であることが望ましい。
開始剤を使用することが望ましい。上記の重合開始剤と
しては、具体的には、例えば、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、t-ブチルパーオキシ -2-エチルヘキサノ
エート、t-ブチルパーオキシオクトエート、t-ブチルパ
ーオキシベンゾエート、クメンヒドロパーオキサイド、
シクロヘキサノンパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、ビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジ
カーボネート等の有機過酸化物; 2,2'-アゾビスイソブ
チロニトリル、2-フェニルアゾ -2,4-ジメチル -4-メト
キシバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられるが、
特に限定されるものではない。これら重合開始剤は、単
独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用
いてもよい。単量体成分に対する重合開始剤の添加量等
は、特に限定されるものではない。
体成分の重合反応を制御して熱可塑性(メタ)アクリル
系重合体の重量平均分子量を調節するために、連鎖移動
剤を添加するのがより望ましい。上記連鎖移動剤として
は、単量体成分の重合反応を極めて容易に制御できるこ
とから、チオール化合物が特に好適に用いられるが、特
に限定されるものではなく、α−メチルスチレンダイマ
ー、四塩化炭素等を用いることもできる。上記チオール
化合物としては、具体的には、例えば、t-ブチルメルカ
プタン、n-オクチルメルカプタン、n-ドデシルメルカプ
タン等のアルキルメルカプタン;チオフェノール、チオ
ナフトール等の芳香族メルカプタン;チオグリコール
酸;チオグリコール酸オクチル、エチレングリコールジ
チオグリコレート、トリメチロールプロパントリス-(チ
オグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス-
(チオグリコレート)等のチオグリコール酸アルキルエ
ステル;β−メルカプトプロピオン酸;β−メルカプト
プロピオン酸オクチル、1,4-ブタンジオールジ(β−チ
オプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス-
(β−チオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテ
トラキス-(β−チオプロピオネート)等のβ−メルカプ
トプロピオン酸アルキルエステル等が挙げられるが、特
に限定されるものではない。これら連鎖移動剤は、一種
類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合し
て用いてもよい。
アクリル系重合体に所望する平均分子量に応じて適宜調
節すればよく、特に限定されるものではないが、単量体
成分100重量%に対して 0.1重量%〜15重量%の範囲内
が好適である。
定されるものではないが、単量体成分の重合を途中で停
止させる方法、即ち、部分重合が好ましい。これによ
り、熱可塑性(メタ)アクリル系重合体と未反応の単量
体成分との混合物が得られる。上記混合物は、未反応の
単量体成分をビニル単量体として利用する、つまり、そ
のまま熱可塑性(メタ)アクリル系重合体とビニル単量
体との混合物として使用することもできる。また、上記
の混合物から未反応の単量体成分を除去すれば、熱可塑
性(メタ)アクリル系重合体を単離することができる。
は、例えば、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合
等の公知の重合方法が挙げられるが、製造の簡便性から
塊状重合が特に好ましい。懸濁重合を採用する場合に
は、ポリビニルアルコール等の分散安定剤を用いて、水
等の分散媒中に懸濁させればよい。上記の重合を行う際
の反応温度や反応時間等の反応条件は、特に限定される
ものではなく、例えば、公知の反応条件を採用すること
ができる。尚、上記の重合は、窒素雰囲気下で行うこと
が好ましい。
て単量体成分の重合を行った場合、特に塊状重合の場合
には、重合終了後の反応混合物に対して、残存するチオ
ール化合物の処理を行うことが好ましい。これにより、
(メタ)アクリル系樹脂組成物を硬化して得られる硬化
物の耐溶剤性や耐熱性を向上させることができる。
は、重合終了後の反応混合物に対してビニルエーテル化
合物および/またはビニルチオエーテル化合物を添加す
る方法、或いは、重合終了後の反応混合物を無水マレイ
ン酸および塩基性化合物を用いて処理する方法を用いる
ことができる。
合物と反応可能な二重結合を有する化合物であればよ
く、特に限定されない。具体的には、例えば、メチルビ
ニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビ
ニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、イソブチル
ビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル等の脂肪族ビ
ニルエーテル;シクロヘキシルビニルエーテル等のシク
ロアルキルビニルエーテル;2,3-ジヒドロフラン、3,4-
ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-2H-ピラン、3,4-ジヒド
ロ-2H-ピラン、3,4-ジヒドロ -2-メトキシ-2H-ピラン、
3,4-ジヒドロ -2-エトキシ-2H-ピラン、3,4-ジヒドロ -
4,4-ジメチル-2H-ピラン -2-オン等の環状エーテル等が
挙げられるが、特に限定されるものではない。これらビ
ニルエーテル化合物は、単独で用いてもよく、また、二
種類以上を適宜混合して用いてもよい。
合物と反応可能な二重結合を有する化合物であればよ
く、特に限定されない。上記のビニルチオエーテル化合
物としては、前記例示のビニルエーテル化合物の酸素原
子を硫黄原子に置き換えてなる化合物を用いることがで
きる。即ち、前記例示のビニルエーテル化合物に対応す
る脂肪族ビニルチオエーテル;シクロアルキルビニルチ
オエーテル;環状チオエーテル等を用いることができ
る。これらビニルチオエーテル化合物は、単独で用いて
もよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよ
い。
ルチオエーテル化合物の使用量は、樹脂組成物を調製す
る際に添加されたチオール化合物の量に対して 0.5倍モ
ル〜5倍モルの範囲内が好ましく、 0.8倍モル〜3倍モ
ルの範囲内がより好ましい。
ルチオエーテル化合物の使用量が 0.5倍モル未満である
場合には、チオール化合物が完全に処理されないことが
ある。処理後の反応混合物中にチオール化合物が残存す
ると、得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物の貯蔵安
定性が低下する。また、(メタ)アクリル系樹脂組成物
を硬化させるのに長時間を有すると共に、硬化物の平均
分子量が大きくならない。一方、ビニルエーテル化合物
および/またはビニルチオエーテル化合物の使用量が5
倍モルを越える場合には、得られる硬化物の耐候性が低
下するおそれがある。
温度や処理時間等の処理条件は、単量体成分の組成等に
応じて決定すればよく、特に限定されるものではない。
また、ビニルエーテル化合物および/またはビニルチオ
エーテル化合物の添加方法は、重合後の反応混合物にビ
ニルエーテル化合物および/またはビニルチオエーテル
化合物を添加する方法であってもよく、ビニルエーテル
化合物および/またはビニルチオエーテル化合物に重合
後の反応混合物を添加する方法であってもよい。
ビニルチオエーテル化合物を用いたチオール化合物の処
理は、ルイス酸、アミン塩、3級アミン、4級アンモニ
ウム塩、ホスホニウム塩、金属塩等の触媒の存在下で行
ってもよい。これにより、チオール化合物が有するメル
カプト基と、ビニルエーテル化合物および/またはビニ
ルチオエーテル化合物との反応を促進することができ
る。また、上記樹脂組成物の処理を行う際には、溶媒を
用いることができる。上記溶媒としては、水および/ま
たは有機溶媒を用いることができる。
は、例えば、メチルアミン、エチルアミン等の一級アミ
ン;ジメチルアミン、ジエチルアミン等の二級アミン;
トリメチルアミン、トリエチルアミン等の三級アミン;
ジアザ化合物;トリアゾール化合物等が挙げられるが、
特に限定されるものではない。これら塩基性化合物は、
単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して
用いてもよい。塩基性化合物は、重合時に添加するチオ
ール化合物に対して0.01倍モル〜 1.5倍モルの範囲内で
使用することが好ましく、0.03倍モル〜 1.2倍モルの範
囲内で使用することがより好ましい。
イン酸は、重合時に添加するチオール化合物に対して
0.5倍モル〜 3.0倍モルの範囲内で使用することが好ま
しく、0.7倍モル〜 2.8倍モルの範囲内で使用すること
がより好ましい。
塩基性化合物の使用量が0.01倍モル未満である場合、或
いは、無水マレイン酸の使用量が 0.5倍モル未満である
場合には、チオール化合物が完全に処理されないことが
あるので好ましくない。処理後の反応混合物にチオール
化合物が残存すると、(メタ)アクリル系樹脂組成物の
貯蔵安定性が低下する。また、(メタ)アクリル系樹脂
組成物を硬化させるのに長時間を有すると共に、硬化物
の平均分子量が大きくならない。
塩基性化合物の使用量が 1.5倍モルを越える場合には、
得られる硬化物の耐候性が低下するので好ましくない。
また、重合時に添加するチオール化合物に対する無水マ
レイン酸の使用量が 3.0倍モルを越える場合には、得ら
れる硬化物の耐水性が低下するので好ましくない。
処理温度や処理時間等の処理条件は、特に限定されるも
のではない。例えば、重合後の反応混合物に無水マレイ
ン酸および塩基性化合物を混合して攪拌するだけで、チ
オール化合物を処理することができる。
について説明する。上記熱硬化性(メタ)アクリル系重
合体は、主鎖の50重量%以上が(メタ)アクリル酸エス
テル単位からなり、後述するビニル単量体と共重合可能
な二重結合を一分子中に少なくとも1個以上有する重合
体であって、後述するビニル単量体と共重合して熱可塑
性(メタ)アクリル系重合体と相溶な反応物を生成しう
るものであればよい。
平均分子量(Mw)は、10,000〜 200,000の範囲内であるこ
とが好ましく、30,000〜 150,000の範囲内であることが
より好ましく、40,000〜 100,000であることが最も好ま
しい。熱硬化性(メタ)アクリル系重合体の重量平均分
子量(Mw)が10,000未満であると、(メタ)アクリル系樹
脂組成物を硬化させて得られる硬化物の耐熱性が低下す
る。一方、熱硬化性(メタ)アクリル系重合体の重量平
均分子量(Mw)が 200,000を超えると、(メタ)アクリル
系樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎ、成形作業等の作業
性が低下する。
の重量平均分子量(Mw)を上記範囲内とすることにより、
得られる硬化物の耐衝撃性をより一層向上させることが
できる。
結合当量、即ち、重合性二重結合1個当たりの分子量
は、 500〜30,000の範囲内であることが好ましく、 2,0
00〜10,000の範囲内であることがより好ましく、 3,000
〜 7,000であることが最も好ましい。熱硬化性(メタ)
アクリル系重合体の二重結合当量が 500未満であると、
(メタ)アクリル系樹脂組成物を硬化して得られる硬化
物の架橋密度が高すぎて、該硬化物が脆くなる。即ち、
硬化物の耐衝撃性が低下する。一方、熱硬化性(メタ)
アクリル系重合体の二重結合当量が30,000を超えると、
(メタ)アクリル系樹脂組成物を硬化させることにより
得られる硬化物の架橋密度が低すぎ、該硬化物が耐熱性
に劣る。
00,000の範囲内であり、かつ、二重結合当量が 500〜3
0,000の範囲内である熱硬化性(メタ)アクリル系重合
体を用いることにより、耐熱性や耐衝撃性等の物性に優
れた硬化物が得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物を
提供することができる。
しては、重合性二重結合を有する側鎖がエステル結合を
介して主鎖に結合した熱硬化性(メタ)アクリル系重合
体がより好ましい。
合を介して主鎖に結合した熱硬化性(メタ)アクリル系
重合体は、カルボキシル基含有重合体と不飽和エポキシ
化合物とを反応させる方法によって効率的に製造するこ
とができる。上記方法によれば、カルボキシル基含有重
合体が有するカルボキシル基に対し、不飽和エポキシ化
合物が有するエポキシ基が反応してエポキシ基が開環
し、重合性二重結合を有する側鎖がエステル結合を介し
て主鎖に結合した熱硬化性(メタ)アクリル系重合体が
得られる。
アクリル系重合体としては、前述した(メタ)アクリル
酸エステルとカルボキシル基含有単量体とを含む単量体
成分を重合することにより得られた熱可塑性(メタ)ア
クリル系重合体を用いることができる。上記熱可塑性
(メタ)アクリル系重合体の製造時におけるカルボキシ
ル基含有単量体の使用量は、前述の範囲内で、不飽和エ
ポキシ化合物を反応させることによって所望量の重合性
二重結合が導入されるように調節すればよい。
ル基と反応可能なエポキシ基と、重合性の二重結合とを
有する化合物であればよい。上記不飽和エポキシ化合物
としては、具体的には、アリルグリシジルエーテル;グ
リシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メ
タ)アクリレート;エポキシ樹脂のモノ(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。これら化合物は、一種類のみを
用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いて
もよい。
ルボキシル基含有(メタ)アクリル系重合体との組み合
わせ等に応じて設定すればよく、特に限定されるもので
はないが、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系重合
体の製造に用いたカルボキシル基含有単量体に対して
0.5倍モル〜2倍モルの範囲内が好ましく、 0.8倍モル
〜 1.5倍モルの範囲内がより好ましい。
ポキシ化合物との反応は、触媒の存在下で行うことが望
ましい。上記触媒としては、上記の反応を促進すること
ができるものであればよく、無機金属化合物、オキソ酸
金属塩、ポリオキソ酸金属塩、有機金属化合物、有機酸
金属塩、金属錯塩、3級アミン、4級アンモニウム塩、
4級ホスホニウム塩等を用いることができる。
からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含有す
る金属化合物(以下、単に金属化合物と記す)が特に好
ましい。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系重合体が有する
カルボキシル基と不飽和エポキシ化合物との反応を促進
することができ、また、(メタ)アクリル系樹脂組成物
を着色させることがない。さらに、上記金属化合物を用
いることにより、触媒による(メタ)アクリル系樹脂組
成物の貯蔵安定性の低下を防止することができる。
びZrからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を
含有する無機金属化合物、オキソ酸金属塩、ポリオキソ
酸金属塩、有機金属化合物、有機酸金属塩、金属錯塩等
を用いることができる。
およびZrからなる群より選ばれる少なくとも1つの金
属の金属フッ化物、金属塩化物、金属臭化物、金属ヨウ
化物等の金属ハロゲン化物;金属酸化物、金属硫化物等
の金属カルコゲン化物;金属窒化物;金属リン化物;金
属砒化物;金属炭化物;金属ケイ化物;金属ホウ化物;
金属シアン化物;金属水酸化物;金属塩化酸化物等を用
いることができる。上記無機金属化合物としては、具体
的には、塩化亜鉛、酸化ジルコニウム、硫化スズ等が挙
げられる。
およびZrからなる群より選ばれる少なくとも1つの金
属の硫酸金属塩、硝酸金属塩、リン酸金属塩、ホスフィ
ン酸金属塩、ホスホン酸金属塩、メタリン酸金属塩、ホ
ウ酸金属塩、塩素酸金属塩、臭素酸金属塩、ヨウ素酸金
属塩、ケイ酸金属塩等を用いることができる。上記オキ
ソ酸金属塩としては、具体的には、硫酸スズ、リン酸亜
鉛、硝酸ジルコニウム等が挙げられる。尚、オキソ酸金
属塩には、リン酸水素亜鉛のような水素塩も含まれるも
のとする。
SnおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも1つ
の金属のポリリン酸金属塩、ポリホウ酸金属塩、ポリニ
オブ酸金属塩、ポリタンタル酸金属塩、ポリモリブデン
酸金属塩、ポリバナジン酸金属塩、ポリタングステン酸
金属塩等を用いることができる。上記ポリオキソ酸金属
塩としては、具体的には、ポリリン酸亜鉛等が挙げられ
る。
(1) M−(R)n …(1) (上記式中、Mは、Zn、SnおよびZrからなる群よ
り選ばれる1つの元素であり、Rは、メチル、エチル、
メトキシ、エトキシ等の有機基であり、nは1〜6の整
数である。)で表される有機金属化合物を用いることが
できる。上記有機金属化合物としては、具体的には、ジ
エチル亜鉛、テトラエトキシジルコニウム等が挙げられ
る。
いることができる。上記金属石鹸としては、Zn、Sn
およびZrからなる群より選ばれる少なくとも1つの金
属の脂肪酸金属塩(ラウリル酸金属塩、ミリスチン酸金
属塩、パルミチン酸金属塩、ステアリン酸金属塩、オレ
イン酸金属塩等)、ナフテン酸金属塩、オクチル酸金属
塩、スルホン酸金属塩、硫酸エステル金属塩、リン酸エ
ステル金属塩等を用いることができる。上記金属石鹸と
しては、具体的には、オクチル酸亜鉛、ステアリン酸ス
ズ等が挙げられる。
てもよい。金属石鹸以外の有機酸金属塩としては、Z
n、SnおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも
1つの金属の酢酸金属塩、安息香酸金属塩、サリチル酸
金属塩、シュウ酸金属塩、酒石酸金属塩、乳酸金属塩、
クエン酸金属塩等を用いることができる。金属石鹸以外
の有機酸金属塩としては、具体的には、酢酸亜鉛、サリ
チル酸スズ等が挙げられる。
り選ばれる1つの元素であり、Lは、アセチルアセトン
等の配位子、nは1〜6の整数である。)で表される金
属錯塩を用いることができる。上記有機金属化合物とし
ては、具体的には、アセチルアセトン亜鉛等が挙げられ
る。
シル基含有重合体等との組み合わせ等に応じて設定すれ
ばよく、特に限定されるものではないが、カルボキシル
基含有重合体 100重量部に対して、0.01重量部〜5重量
部の範囲内が好ましく、 0.1重量部〜3重量部の範囲内
がより好ましい。
禁止剤を共存させてもよい。上記重合禁止剤としては、
ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、メトキシハイ
ドロキノン、 tert-ブチルハイドロキノン等を用いるこ
とができる。上記エステル化反応を行う際には、溶媒を
用いることができる。上記溶媒としては、水および/ま
たは有機溶媒を用いることができる。
ボキシル基含有重合体、不飽和エポキシ化合物、触媒等
を混合する順序や方法は、特に限定されるものではな
い。
重合性二重結合が導入された熱硬化性(メタ)アクリル
系重合体が得られる。
が導入された熱硬化性(メタ)アクリル系重合体を得る
方法は、エポキシ基を含有する(メタ)アクリル系重合
体に対し、そのエポキシ基に前記のカルボキシル基含有
単量体を反応させる方法であってもよい。
は、ヒドロキシル基を含有する熱可塑性(メタ)アクリ
ル系重合体に、重合性二重結合を有する不飽和イソシア
ネート化合物を添加して、上記ヒドロキシル基をウレタ
ン化することによって得られたものであってもよい。
(メタ)アクリル系重合体は、ヒドロキシル基を含有す
る単量体を含む単量体成分を重合することにより得られ
る熱可塑性(メタ)アクリル系重合体である。上記ヒド
ロキシル基を含有する単量体としては、例えば、2-ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート等のようなグリコールのモノ
(メタ)アクリレート;多価アルコールのジ(メタ)ア
クリレート等のヒドロキシル基を含有する(メタ)アク
リレート等が挙げられる。
としては、例えば、m-イソプロペニル- α, α- ジメチ
ルベンジルイソシアネート;上記例示のヒドロキシル基
を含有する(メタ)アクリレートと、トリレンジイソシ
アネート等の多価イソシアネートとの反応生成物;イソ
シアナートエチルメタクリレート等が挙げられる。
ル系重合体と熱硬化性(メタ)アクリル系重合体との重
量比は、(メタ)アクリル系樹脂組成物を硬化して得ら
れる硬化物の耐熱性や耐衝撃性等の物性を向上させるう
えで重要である。
化性(メタ)アクリル系重合体との重量比(熱可塑性
(メタ)アクリル系重合体/熱硬化性(メタ)アクリル
系重合体との重量比)は、95/5〜40/60の範囲内であ
ることが好ましく、90/10〜60/40の範囲内であること
がより好ましく、85/15〜70/30の範囲内であることが
最も好ましい。
熱可塑性(メタ)アクリル系重合体と熱硬化性(メタ)
アクリル系重合体との合計量 100重量部に対して、熱硬
化性(メタ)アクリル系重合体が5重量部未満である場
合には、(メタ)アクリル系樹脂組成物を硬化して得ら
れる硬化物の耐熱性が低下する。
合、即ち、熱可塑性(メタ)アクリル系重合体と熱硬化
性(メタ)アクリル系重合体との合計量 100重量部に対
して、熱硬化性(メタ)アクリル系重合体が60重量部を
超える場合には、(メタ)アクリル系樹脂組成物を硬化
して得られる硬化物が脆くなる。即ち、硬化物の耐衝撃
性が低下する。
と熱硬化性(メタ)アクリル系重合体との重量比を上記
範囲内にするとともに、熱硬化性(メタ)アクリル系重
合体の重量平均分子量(Mw)を10,000〜 200,000の範囲内
とすることにより、得られる硬化物の耐衝撃性をより一
層向上させることができる。
記ビニル単量体は、熱可塑性(メタ)アクリル系重合体
と共重合可能な二重結合を一分子中に少なくとも1個以
上有し、かつ、熱硬化性(メタ)アクリル系重合体と共
重合して熱可塑性(メタ)アクリル系重合体と相溶な反
応物を生成しうるものであればよい。
前記の(メタ)アクリル酸エステル、カルボキシル基含
有単量体、ビニル化合物等が挙げられる。ビニル単量体
は、熱硬化性(メタ)アクリル系重合体との共重合によ
って熱可塑性(メタ)アクリル系重合体に対して相溶な
反応物を与えるために、主成分が(メタ)アクリル酸エ
ステルであることが好ましく、主成分がメチルメタクリ
レートであることがさらに好ましい。また、ビニル単量
体における(メタ)アクリル酸エステルの含有率は、80
重量%以上であることがより好ましい。
は、メタクリル酸アルキルエステルが特に好ましく、さ
らに、メタクリル酸アルキルエステルとしては、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメ
タクリレート、n-ブチルメタクリレート、s-ブチルメタ
クリレート、t-ブチルメタクリレートが特に好ましい。
これにより、(メタ)アクリル系樹脂組成物を硬化させ
て得られる硬化物の耐候性、透明性、表面の光沢等の各
種物性や、外観、安全性等をより一層向上させることが
できる。これらビニル単量体は、単独で用いてもよく、
二種類以上を適宜混合して用いてもよい。また、上記ビ
ニル単量体は、前記単量体成分と同じであってもよく、
異なっていてもよい。
塑性(メタ)アクリル系重合体、およびビニル単量体の
合計量 100重量%に対するビニル単量体の比率は、20重
量%〜80重量%の範囲内であることが好ましく、40重量
%〜70重量%の範囲内であることがより好ましく、45重
量%〜60重量%の範囲内であることがさらに好ましい。
ビニル単量体の比率が20重量%未満である場合には、
(メタ)アクリル系樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ
て、成形作業等の作業性が悪くなる。一方、ビニル単量
体の比率が80重量%を超える場合には、(メタ)アクリ
ル系樹脂組成物の硬化時の収縮が大きくなるため、好ま
しくない。
クリル系樹脂組成物は、熱硬化性(メタ)アクリル系重
合体、熱可塑性(メタ)アクリル系重合体、およびビニ
ル単量体からなる混合物(以下、(メタ)アクリルシラ
ップと称する)を含み、上記熱硬化性(メタ)アクリル
系重合体が、ビニル単量体と共重合して熱可塑性(メ
タ)アクリル系重合体と相溶な反応物を生成しうるもの
である。
方法は、特に限定されるものではなく、例えば、熱硬化
性(メタ)アクリル系重合体とビニル単量体との混合物
と、熱可塑性(メタ)アクリル系重合体とビニル単量体
の混合物とをそれぞれ調製した後、両混合物を混合する
方法;熱硬化性(メタ)アクリル系重合体とビニル単量
体との混合物を調製した後、熱可塑性(メタ)アクリル
系重合体を混合する方法;熱可塑性(メタ)アクリル系
重合体とビニル単量体との混合物を調製した後、熱硬化
性(メタ)アクリル系重合体を混合する方法等が挙げら
れる。
クリル系重合体(熱硬化性(メタ)アクリル系重合体ま
たは熱可塑性(メタ)アクリル系重合体)とビニル単量
体との混合物は、(メタ)アクリル系重合体とビニル単
量体とを混合することにより調製したものであってもよ
く、また、単量体成分を部分重合させて得られた(メ
タ)アクリル系重合体と未反応の単量体成分との混合物
であってもよい。
成物は、シートモールディングコンパウンド(以下、S
MCと記す)やバルクモールディングコンパウンド(以
下、BMCと記す)、プレミックス材料、注型材料、引
抜き材料、射出成形材料、押出し成形材料等の成形材料
として特に好適である。
形材料として用いられる場合、さらに、必要に応じて、
増粘剤や、コハク酸誘導体、補強材等を含んでいてもよ
い。尚、以下の説明においては、(メタ)アクリル系樹
脂組成物における補強材以外の成分をコンパウンドと称
することにする。
ば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等のアルカリ土
類金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム
等のアルカリ土類金属水酸化物等が挙げられるが、特に
限定されるものではない。これら増粘剤は、単独で用い
てもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよ
い。増粘剤の使用量は、その種類や(メタ)アクリルシ
ラップとの組み合わせ、(メタ)アクリル系樹脂組成物
の用途等にもよるが、(メタ)アクリルシラップ 100重
量部に対して、5重量部以下の範囲内が好ましい。上記
の範囲内で増粘剤を使用することにより、コンパウンド
の増粘後の粘度を、成形作業等に好適な所定の値に設定
することができる。増粘剤の使用量が5重量部よりも多
い場合には、コンパウンドの増粘後の粘度が高くなり過
ぎ、成形作業等の作業性が低下すると共に、得られる成
形品の耐候性および耐水性が低下するおそれがある。
剰な増粘挙動、特に初期の増粘挙動を抑制する働きを備
えている。コハク酸誘導体は、分子内にコハク酸骨格ま
たはコハク酸無水物骨格を備え、かつ、該骨格のエチレ
ン基部分に、アルキル基、アルケニル基、脂環式炭化水
素基、芳香族炭化水素基等の置換基を有する化合物であ
ればよく、特に限定されるものではないが、全炭素数が
8〜30である化合物が好ましい。全炭素数が7以下のコ
ハク酸誘導体は、(メタ)アクリルシラップに対する溶
解性に劣る。また、全炭素数が31以上のコハク酸誘導体
は、該コハク酸誘導体を使用することにより期待される
作用・効果が乏しくなる。つまり、増粘剤による過剰な
増粘挙動を抑制する効果が低い。
えば、ヘキシルコハク酸、ヘプチルコハク酸、オクチル
コハク酸、ノニルコハク酸、デシルコハク酸、ドデシル
コハク酸、テトラデシルコハク酸、ペンタデシルコハク
酸、ヘキサデシルコハク酸、ヘプタデシルコハク酸、オ
クタデシルコハク酸、ペンタドデシルコハク酸、エイコ
シルコハク酸等の炭素数が4以上のアルキル基を有する
化合物;ヘキセニルコハク酸、ヘプテニルコハク酸、オ
クテニルコハク酸、ノネニルコハク酸、デセニルコハク
酸、ドデセニルコハク酸、テトラデセニルコハク酸、ペ
ンタデセニルコハク酸、ヘキサデセニルコハク酸、ヘプ
タデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸、ペンタ
ドデセニルコハク酸、エイコセニルコハク酸等のアルケ
ニル基を有する化合物;シクロドデシルコハク酸、シク
ロドデセニルコハク酸等の脂環式炭化水素基を有する化
合物;ジフェニルブテニルコハク酸等の芳香族炭化水素
基を有する化合物;およびこれらコハク酸の無水物等が
挙げられるが、特に限定されるものではない。これらコ
ハク酸誘導体は、単独で用いてもよく、また、二種類以
上を適宜混合して用いてもよい。尚、コハク酸誘導体の
調製方法は、特に限定されるものではない。
(メタ)アクリルシラップおよび増粘剤等との組み合わ
せ、(メタ)アクリル系樹脂組成物の用途等にもよる
が、(メタ)アクリルシラップ 100重量部に対して、0.
01重量部〜10重量部の範囲内が好ましい。コハク酸誘導
体の添加量が0.01重量部よりも少ない場合には、コハク
酸誘導体を使用することにより期待される作用・効果が
乏しくなる。つまり、増粘剤による過剰な増粘挙動を抑
制する効果が乏しくなるおそれがある。コハク酸誘導体
の添加量が10重量部よりも多い場合には、コンパウンド
の増粘後の粘度が、成形作業等に好適な所定の値に達し
ないか、若しくは達するまでに長時間を有するおそれが
ある。
ば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミックから
なる繊維等の無機繊維;アラミドやポリエステル等から
なる有機繊維;天然繊維等が挙げられるが、特に限定さ
れるものではない。また、繊維の形態は、例えば、ロー
ビング、クロス、マット、織物、チョップドロービン
グ、チョップドストランド等が挙げられるが、特に限定
されるものではない。これら補強材は、単独で用いても
よく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
補強材の使用量は、その種類や(メタ)アクリルシラッ
プ等との組み合わせ、(メタ)アクリル系樹脂組成物の
用途や所望される物性等に応じて設定すればよく、特に
限定されるものではない。
方法は、特に限定されるものではなく、該補強材の形態
に応じて適宜設定すればよい。例えば、補強材の形態が
マットやクロス等である場合には、該補強材にコンパウ
ンドを含浸させればよい。また、例えば、補強材の形態
がロービングやチョップトストランド等である場合に
は、該補強材とコンパウンドとを混練すればよい。補強
材を含む(メタ)アクリル系樹脂組成物は、例えば、S
MCやBMCとして好適である。
化剤を含んでいることが望ましく、また、必要に応じ
て、架橋性単量体、添加剤等をさらに含んでいてもよ
い。
アクリルシラップを製造する際に用いられる前記例示の
重合開始剤が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。硬化剤の添加量は、その種類や(メタ)アクリルシ
ラップ等との組み合わせ等に応じて設定すればよく、特
に限定されるものではないが、(メタ)アクリルシラッ
プ 100重量部に対して、 0.1重量部〜5重量部の範囲内
が好適である。
を増加させる働きを備えている。架橋性単量体は、(メ
タ)アクリルシラップに含まれる官能基と反応する官能
基を複数含有する化合物であればよい。該架橋性単量体
としては、具体的には、例えば、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート
等の多官能(メタ)アクリレート;エポキシ(メタ)ア
クリレート類;ジビニルベンゼン、ジアリルフタレー
ト、ジアリルイソフタレート、トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられるが、特
に限定されるものではない。架橋性単量体の添加量は、
その種類や(メタ)アクリルシラップ等との組み合わ
せ、(メタ)アクリル系樹脂組成物の用途や所望される
物性等に応じて設定すればよく、特に限定されるもので
はない。
いる各種の添加剤を採用することができ、特に限定され
るものではないが、例えば、(内部)離型剤、着色剤、
重合禁止剤等が挙げられる。これら添加剤は、例えば、
(メタ)アクリル系樹脂組成物の用途や所望される物性
等に応じて適宜添加すればよい。また、添加剤の添加量
は、該添加剤の種類や(メタ)アクリルシラップ等との
組み合わせ等に応じて設定すればよく、特に限定される
ものではない。
テアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニ
ウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウ
ム、ステアリン酸アミド、トリフェニルホスフェート、
アルキルホスフェート;一般に用いられているワックス
類、シリコーンオイル等の離型剤等が挙げられる。着色
剤としては、公知の無機顔料や有機顔料が挙げられる。
形する方法は、特に限定されるものではなく、種々の成
形方法に適用可能である。また、(メタ)アクリル系樹
脂組成物を成形してなる成形品としては、例えば、いわ
ゆる採光ドーム、ベンチ、テーブル、タンク、広告板、
防水板等の、屋外で使用される各種物品;浄化槽、自動
車、鉄道車両、船舶等を構成する構成材;屋根・壁等
の、構造物の外装材;電気部品等が挙げられるが、特に
限定されるものではない。
記の(メタ)アクリル系樹脂組成物と、充填剤とを含ん
でいる。
ではなく、例えば、水酸化アルミニウム、シリカ、ガラ
スパウダー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミ
ナ、クレー、タルク、ミルドファイバー、珪砂、川砂、
珪藻土、雲母粉末、石膏、寒水砂、アスベスト粉等の無
機系充填剤、および、ポリマービーズ等の有機系充填剤
が挙げられる。上記例示の充填剤のうち、水酸化アルミ
ニウム、シリカ、およびガラスパウダーからなる群より
選ばれる少なくとも1種の無機系充填剤が特に好まし
い。上記例示の充填剤は、単独で用いてもよく、また、
二種類以上を適宜混合して用いてもよい。また、充填剤
の平均粒径等の形態は、特に限定されるものではない。
クリル系樹脂組成物等との組み合わせ、人工大理石用組
成物を成形することにより得られる人工大理石の用途や
所望される物性等に応じて設定すればよく、特に限定さ
れるものではないが、(メタ)アクリル系樹脂組成物 1
00重量部に対して、50重量部〜 400重量部の範囲内がよ
り好ましく、 100重量部〜 300重量部の範囲内がさらに
好ましく、 150重量部〜 250重量部の範囲内が最も好ま
しい。充填剤の配合量が50重量部未満であると、人工大
理石用組成物を成形することにより得られる人工大理石
の表面硬度や剛性が不充分となる。一方、充填剤の配合
量が 400重量部を超えると、人工大理石用組成物の粘度
が高くなりすぎ、成形作業等の作業性が悪くなるうえ、
人工大理石用組成物を成形することにより得られる人工
大理石の強度が低下する。
タ)アクリル系樹脂組成物と充填剤との界面の活性を向
上させるために、カップリング剤(界面改質剤)を含ん
でいてもよく、これにより、該人工大理石用組成物を成
形することにより得られる人工大理石の耐衝撃性、強
度、耐水性等の物性を向上させることができる。
は、リン酸エステル、シラン系カップリング剤、クロム
系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニ
ウム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤
等が挙げられ、これらの一種を単独で用いてもよく、二
種類以上を適宜混合して用いてもよい。
石用組成物を成形することにより得られる人工大理石の
耐衝撃性を向上させる効果に優れていることから、リン
酸エステルが特に好ましい。上記リン酸エステルは、下
記一般式(3)
れ独立して有機基を表す。)で表される化合物であれば
よく、特に限定されるものではないが、上記リン酸エス
テルとしては、長鎖アルキル基のような(メタ)アクリ
ル系樹脂組成物との親和性が高い官能基、或いは、重合
性二重結合、エポキシ基、アミノ基等のような(メタ)
アクリル系樹脂組成物に対する反応性を有する官能基を
含んでいることが望ましい。(メタ)アクリルシラップ
に対する反応性を有する官能基を含むリン酸エステルと
しては、具体的には、例えば、リン酸トリメタクリルが
挙げられる。
ウム、シリカ、およびガラスパウダーからなる群より選
ばれる少なくとも1種の無機系充填剤と組み合わせるこ
とにより、人工大理石の耐衝撃性を向上させる効果が大
きい。
00重量部に対して、0.01重量部〜5重量部の範囲内がよ
り好ましく、 0.1重量部〜3重量部の範囲内がさらに好
ましく、 0.5〜2重量部の範囲内が最も好ましい。カッ
プリング剤の使用量が、0.01重量部未満であると、カッ
プリング剤を使用することにより得られる効果、即ち、
該人工大理石用組成物を成形することにより得られる人
工大理石の強度、耐水性等の物性を向上させる効果が発
現されなくなる。また、カップリング剤の使用量が、5
重量部を超えても、カップリング剤を使用することによ
り得られる効果が向上しないため、経済的な面から好ま
しくない。
要に応じて、(メタ)アクリル系樹脂組成物と充填剤と
の混練時の粘度を低下させ、(メタ)アクリル系樹脂組
成物に対する充填剤のなじみ(濡れ性)を向上させるた
めに、湿潤剤(減粘剤)を含んでいてもよい。
ル基を有する飽和ポリエステル(例えば、BYKケミー
株式会社製の「W−995」、「W−996」、「W−
9010」)、高分子ポリカルボン酸のアルキルアンモ
ニウム塩(例えば、BYKケミー株式会社製の「W−9
60」)、カルボキシル基を有する極性のエステルと長
鎖ポリアミノアミドとの塩(例えば、BYKケミー株式
会社製の「W−965」)、カルボキシル基を有する飽
和ポリエステルの部分中和物(例えば、BYKケミー株
式会社製の「W−990」)等が挙げられる。
に対して、0.01重量部〜5重量部の範囲内がより好まし
く、 0.1重量部〜3重量部の範囲内がさらに好ましく、
0.5〜2重量部の範囲内が最も好ましい。湿潤剤の使用
量が、0.01重量部未満であると、湿潤剤を使用すること
により得られる効果、即ち、(メタ)アクリル系樹脂組
成物に対する充填剤のなじみ(濡れ性)を向上させる効
果が発現されなくなる。また、湿潤剤の使用量が、5重
量部を超えても、湿潤剤を使用することにより得られる
効果が向上しないため、経済的な面から好ましくない。
MC、注型材料等として特に好適である。SMCは、い
わゆるSMC製造装置を用いて容易に製造することがで
きる。BMCは、双腕型ニーダ等の混練機を用いて容易
に製造することができる。注型材料は、混合機を用いて
容易に製造することができる。そして、SMCやBMC
は、例えば60℃〜 160℃で加熱・加圧成形(プレス成
形)することにより成形品とされる。また、注型材料
は、例えば室温〜70℃でセル内に注入(注型)すること
により成形品とされる。尚、人工大理石用組成物の成形
方法は、特に限定されるものではなく、種々の成形方法
に適用可能である。
人工大理石は、各種用途に用いることができるが、バス
タブやキッチンカウンタとして特に好適である。
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。尚、実施例および比較例に記載
の「部」は、「重量部」を示し、「%」は、「重量%」
を示す。まず、以下の実施例および比較例で用いた熱可
塑性重合体とビニル単量体との混合物としての熱可塑型
シラップ(1)〜(8)について説明する。
性(メタ)アクリル系重合体としてのポリメタクリル酸
メチル(重量平均分子量13.5万)を、固形分濃度が35%
(即ち、単量体の濃度が65%) となるようにビニル単量
体としてのメタクリル酸メチルに溶解させた。これによ
り、熱可塑型シラップ(1)を得た。
リル酸メチル80%とスチレン20%とからなる単量体成分
を重合してなる熱可塑性(メタ)アクリル系重合体とし
てのメタクリル酸メチル−スチレン共重合体(重量平均
分子量 7.0万)を、固形分濃度が35%となるようにメタ
クリル酸メチルに溶解させた。これにより、熱可塑型シ
ラップ(2)を得た。
リル酸メチル60%とスチレン40%とからなる単量体成分
を重合してなる熱可塑性(メタ)アクリル系重合体とし
てのメタクリル酸メチル−スチレン共重合体(重量平均
分子量16.0万)を、固形分濃度が35%となるようにメタ
クリル酸メチルに溶解させた。これにより、熱可塑型シ
ラップ(3)を得た。
リル酸メチル30%とスチレン70%とからなる単量体成分
を重合してなる比較用の熱可塑性重合体としてのメタク
リル酸メチル−スチレン共重合体(重量平均分子量24.0
万)を、固形分濃度が35%となるようにメタクリル酸メ
チルに溶解させた。これにより、比較用の熱可塑型シラ
ップ(3)を得た。
の熱可塑性重合体としてのポリスチレン(重量平均分子
量18.0万)を、固形分濃度が35%となるようにメタクリ
ル酸メチルに溶解させた。これにより、比較用の熱可塑
型シラップ(5)を得た。
タクリル酸メチル(重量平均分子量13.5万)を、固形分
濃度が35%となるようにビニル単量体としてのスチレン
に溶解させた。これにより、熱可塑型シラップ(6)を
得た。
冷却器、温度計、窒素ガス導入管、および攪拌機を備え
たセパラブルフラスコに、(メタ)アクリル酸エステル
としてのメタクリル酸メチル 190部と、カルボキシル基
含有単量体としてのメタクリル酸10部とを仕込み、反応
器内を窒素置換した。次に、上記の混合物を攪拌しなが
ら80℃に昇温した後、連鎖移動剤としてのn-ドデシルメ
ルカプタン 1.5部と、重合開始剤としての 2,2'-アゾビ
スイソブチロニトリル0.01部とを投入して、80℃で重合
を行った。
たところで空気を吹き込み、重合禁止剤としてのハイド
ロキノン0.01部を添加して重合を停止させた。重合反応
終了後、メタクリル酸メチルを追加して、固形分濃度が
35%となるように調整した。
イン酸1.05部と、トリエチルアミン0.06部とを添加し
て、反応混合物中に残存するn-ドデシルメルカプタンを
処理した。上記の無水マレイン酸は、重合時に添加した
n-ドデシルメルカプタンに対して 1.4倍モルとなるよう
に添加した。また、上記のトリエチルアミンは、重合時
に添加したn-ドデシルメルカプタンに対して0.08倍モル
となるように添加した。これにより、熱可塑型シラップ
(7)を得た。
での粘度が4ポイズ、酸価が18であった。また、GPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測
定した熱可塑型シラップ(7)中の熱可塑性(メタ)ア
クリル系重合体の重量平均分子量は、38,000であった。
また、熱可塑型シラップ(7)中に残存する単量体成分
の組成比をGPCチャートにより分析したところ、仕込
んだ単量体成分の組成比(仕込み比)とほぼ同じである
ことが分かった。
冷却器、温度計、窒素ガス導入管、および攪拌機を備え
たセパラブルフラスコに、(メタ)アクリル酸エステル
としてのメタクリル酸メチル 177部、ビニル化合物とし
てのスチレン20部、およびカルボキシル基含有単量体と
してのメタクリル酸3部を仕込み、反応器内を窒素置換
した。次に、上記の混合物を攪拌しながら80℃に昇温し
た後、連鎖移動剤としてのn-ドデシルメルカプタン 1.5
部と、重合開始剤としての 2,2'-アゾビスイソブチロニ
トリル0.01部とを投入して、80℃で重合を行った。
イン酸1.05部と、トリエチルアミン0.06部とを添加し
て、反応混合物中に残存するn-ドデシルメルカプタンを
処理した。上記の無水マレイン酸は、重合時に添加した
n-ドデシルメルカプタンに対して 1.4倍モルとなるよう
に添加した。また、上記のトリエチルアミンは、重合時
に添加したn-ドデシルメルカプタンに対して0.08倍モル
となるように添加した。
で空気を吹き込み、重合禁止剤としてのハイドロキノン
0.01部を添加して重合を停止させた。重合反応終了後、
メタクリル酸メチルを追加して、固形分濃度が35%とな
るように調整した。これにより、熱可塑型シラップ
(8)を得た。
での粘度が4ポイズ、酸価が10であった。また、GPC
により測定した熱可塑型シラップ(8)中の熱可塑性
(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量は、40,000
であった。また、熱可塑型シラップ(8)中に残存する
単量体成分の組成比をGPCチャートにより分析したと
ころ、仕込んだ単量体成分の組成比(仕込み比)とほぼ
同じであることが分かった。熱可塑型シラップ(1)〜
(8)の製造における反応条件および結果を表1にまと
めた。
熱硬化性重合体とビニル単量体との混合物としての熱硬
化型シラップ(A)〜(E)について説明する。
計、冷却器、窒素ガス導入管、および攪拌機を備えた反
応器に、(メタ)アクリル酸エステルとしてのメタクリ
ル酸メチル 188部と、カルボキシル基含有単量体として
のメタクリル酸12部とを仕込んだ後、反応器内を窒素ガ
ス置換した。次に、上記の混合物を攪拌しながら80℃に
昇温した後、連鎖移動剤としてのn-ドデシルメルカプタ
ン 1.5部と、重合開始剤としての 2,2'-アゾビスイソブ
チロニトリル0.03部とを投入して、80℃で重合を行っ
た。反応器内の混合物の固形分濃度が47%に達したとこ
ろで、重合禁止剤としてのハイドロキノン0.04部を添加
して重合を停止した。これにより、カルボキシル基含有
(メタ)アクリルシラップを得た。
クリルシラップに、不飽和エポキシ化合物としてのメタ
クリル酸グリシジル20部と、エステル化触媒としてのオ
クチル酸亜鉛0.05部とを添加した後、反応温度を100 ℃
に上昇させて、空気雰囲気下で 8.5時間かけてエステル
化反応を行った。エステル化反応終了後、メタクリル酸
メチルを追加して固形分濃度が35%(即ち、単量体の濃
度が65%) となるように調整した。これにより、熱硬化
型シラップ(A)を得た。
での粘度が6ポイズ、酸価が20であった。また、GPC
を用いて測定した熱硬化型シラップ(A)中の熱硬化性
(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量(Mw)
は、43,000であった。さらに、熱硬化型シラップ(A)
中の単量体成分をガスクロマトグラフィーにより分析し
たところ、単量体成分の80%以上がメタクリル酸メチル
であることが分かった。
性(メタ)アクリル系重合体の二重結合当量を、以下の
ようにして測定した。まず、メタクリル酸グリシジルを
反応させる前後の熱硬化性(メタ)アクリル系重合体の
酸価の差を測定したところ、21であった。この酸価の差
から、熱硬化性(メタ)アクリル系重合体1g当たりに
おける消失したカルボキシル基のモル数を算出し、これ
を熱硬化性(メタ)アクリル系重合体1g中の重合性二
重結合基のモル数とした。そして、この値の逆数を、熱
硬化性(メタ)アクリル系重合体の二重結合当量とし
た。上記の熱硬化性(メタ)アクリル系重合体では、二
重結合当量が 6,100であった。
シルメルカプタンの量を 1.5部から 0.7部に変更する以
外は、熱硬化型シラップ(A)の製造と同様にして、固
形分濃度35%の熱硬化型シラップ(B)を得た。
(B)中の熱硬化性(メタ)アクリル系重合体の重量平
均分子量(Mw)は、 150,000であった。また、熱硬化
型シラップ(B)中の単量体成分をガスクロマトグラフ
ィーにより分析したところ、単量体成分の80%以上がメ
タクリル酸メチルであることが分かった。さらに、熱硬
化型シラップ(B)中の熱硬化性(メタ)アクリル系重
合体の二重結合当量を前述の方法で測定したところ、
6,100であった。
シルメルカプタンの量を 1.5部から 0.1部に変更する以
外は、熱硬化型シラップ(A)の製造と同様にして、固
形分濃度35%の熱硬化型シラップ(C)を得た。
(C)中の熱硬化性(メタ)アクリル系重合体の重量平
均分子量(Mw)は、 300,000であった。また、熱硬化
型シラップ(C)中の単量体成分をガスクロマトグラフ
ィーにより分析したところ、単量体成分の80%以上がメ
タクリル酸メチルであることが分かった。さらに、熱硬
化型シラップ(C)中の熱硬化性(メタ)アクリル系重
合体の二重結合当量を前述の方法で測定したところ、
9,000であった。
シルメルカプタンの量を 1.5部から30部に変更する以外
は、熱硬化型シラップ(A)の製造と同様にして、固形
分濃度35%の熱硬化型シラップ(D)を得た。
(D)中の熱硬化性(メタ)アクリル系重合体の重量平
均分子量(Mw)は、 7,000であった。また、熱硬化型
シラップ(D)中の単量体成分をガスクロマトグラフィ
ーにより分析したところ、単量体成分の80%以上がメタ
クリル酸メチルであることが分かった。さらに、熱硬化
型シラップ(D)中の熱硬化性(メタ)アクリル系重合
体の二重結合当量を前述の方法で測定したところ、 6,1
00であった。
型シラップ(A)を、アセトンに溶解した後に大量のメ
タノール中に投入することにより、熱硬化性(メタ)ア
クリル系重合体のみを再沈澱させた。さらに、この再沈
澱の作業を2回繰り返し、熱硬化性(メタ)アクリル系
重合体を精製した。
ル系重合体をビニル単量体としてのスチレンに溶解さ
せ、固形分濃度が35%となるように調整した。これによ
り、比較用の熱硬化型シラップ(E)を得た。
での粘度が7ポイズ、酸価が20であった。また、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて
測定した熱硬化型シラップ(E)中の熱硬化性(メタ)
アクリル系重合体の重量平均分子量(Mw)は、49,000
であった。さらに、上記熱硬化性(メタ)アクリル系重
合体の二重結合当量を前述の方法で測定したところ、7,
000 であった。
おける反応条件および結果を表2にまとめた。
(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合して
なる(メタ)アクリルシラップ 100部に対して、オクチ
ル酸コバルト 0.1部と、硬化剤(商品名「328E」、
化薬アクゾ株式会社製)1部とを添加して、真空脱気を
行うことにより、樹脂組成物を得た。
2枚のガラス板で挟んで作製したセル中に流し込み、室
温で12時間かけて硬化させた後、 110℃で2時間加熱し
て後硬化させて、試験片(以下、樹脂板と称する)を得
た。この樹脂板の全光線透過率を、濁度計(日本電色工
業株式会社製、商品名「SZ−SIGMA90」)で測
定したところ、85.0%であった。
化型シラップ(A)25部とを混合してなる(メタ)アク
リルシラップ 100部に対して、平均粒子径が22μmの球
状の水酸化アルミニウム 180部(昭和電工株式会社製、
商品名「ハイジライトHS−310」)と、硬化剤とし
てのt-ブチルパーオキシ -2-エチルヘキサノエート(化
薬アクゾ株式会社製、商品名「カヤエステルO」)1部
とを添加して、真空脱気を行うことにより、コンパウン
ドを得た。
シリコンゴム製ガスケットを2枚のガラス板で挟んで作
製したセル中に流し込み、80℃で 1.5時間加熱して硬化
させた。これにより、試験片(以下、充填剤入り樹脂板
と称する)を得た。この充填剤入り樹脂板の全光線透過
率を、濁度計(日本電色工業株式会社製、商品名「SZ
−SIGMA90」)で測定したところ、27.4%であっ
た。
カップリング剤(信越化学株式会社製、商品名「KBM
503」) 1.8部を添加したものを真空脱気することに
より、本発明にかかる人工大理石用組成物を得た。上記
の人工大理石用組成物を厚み13mmの型に注入し、80℃で
1.5時間加熱して硬化させることにより、大理石調の成
形品(人工大理石)を得た。
温度)をJIS K 7207に準ずる方法で測定した
ところ、 112℃であった。また、上記成形品のシャルピ
ー衝撃強度をJIS K 7111に準ずる方法で測定
したところ、6.9 kg・cm/cm2であった。
て、成形品上に各種の汚染物質を24時間放置した後、
水、中性洗剤、およびクレンザーで洗浄し、成形品の光
沢、着色、クラックの有無等の外観の変化を、目視によ
り、「良好」、「やや不良」、「不良」の三段階で評価
した。汚染物質としては、醤油、ソース、コーヒー、ヘ
アトニック、アルカリ性住宅用合成洗剤(花王株式会社
製、商品名「マジックリン」)、キシレン、5%水酸化
ナトリウム水溶液、5%塩酸水溶液、合成洗剤、および
赤インキを用いた。その結果、成形品には、いずれの汚
染物質に対してもほとんど外観の変化が見られず、良好
な耐汚染性を示した。これらの結果を反応条件とともに
表3および表4に示す。
ラップ(1)75部に代えて熱可塑型シラップ(2)75部
を用いる以外は、実施例1と同様にして、樹脂板、充填
剤入り樹脂板、および成形品を得た。充填剤入り樹脂板
の全光線透過率と、樹脂板の全光線透過率と、成形品の
荷重たわみ温度、シャルピー衝撃強度、および耐汚染性
とを、実施例1と同様にして測定した結果を、反応条件
とともに表3および表4に示す。
ラップ(1)75部に代えて熱可塑型シラップ(3)75部
を用いる以外は、実施例1と同様にして、樹脂板、充填
剤入り樹脂板、および成形品を得た。充填剤入り樹脂板
の全光線透過率と、樹脂板の全光線透過率と、成形品の
荷重たわみ温度、シャルピー衝撃強度、および耐汚染性
とを、実施例1と同様にして測定した結果を、反応条件
とともに表3および表4に示す。
ラップ(1)75部に代えて熱可塑型シラップ(6)75部
を用いる以外は、実施例1と同様にして、充填剤入り樹
脂板および成形品を得た。充填剤入り樹脂板の全光線透
過率と、成形品の荷重たわみ温度、シャルピー衝撃強
度、および耐汚染性とを、実施例1と同様にして測定し
た結果を、反応条件とともに表3および表4に示す。
ラップ(1)75部に代えて熱可塑型シラップ(7)75部
を用いる以外は、実施例1と同様にして、充填剤入り樹
脂板および成形品を得た。充填剤入り樹脂板の全光線透
過率と、成形品の荷重たわみ温度、シャルピー衝撃強
度、および耐汚染性とを、実施例1と同様にして測定し
た結果を、反応条件とともに表3および表4に示す。
ラップ(1)75部に代えて熱可塑型シラップ(4)75部
を用いる以外は、実施例1と同様にして、樹脂板、充填
剤入り樹脂板、および成形品を得た。充填剤入り樹脂板
の全光線透過率と、樹脂板の全光線透過率と、成形品の
荷重たわみ温度、シャルピー衝撃強度、および耐汚染性
とを、実施例1と同様にして測定した結果を、反応条件
とともに表3および表4に示す。
ラップ(1)75部に代えて熱可塑型シラップ(5)75部
を用いる以外は、実施例1と同様にして、樹脂板、充填
剤入り樹脂板、および成形品を得た。充填剤入り樹脂板
の全光線透過率と、樹脂板の全光線透過率と、成形品の
荷重たわみ温度、シャルピー衝撃強度、および耐汚染性
とを、実施例1と同様にして測定した結果を、反応条件
とともに表3および表4に示す。
プ(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合し
てなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていたの
に代えて、熱可塑型シラップ(1)50部と熱硬化型シラ
ップ(A)50部とを混合してなる(メタ)アクリルシラ
ップ 100部を用い、それ以外は実施例1と同様にして、
充填剤入り樹脂板および成形品を得た。充填剤入り樹脂
板の全光線透過率と、成形品の荷重たわみ温度、シャル
ピー衝撃強度、および耐汚染性とを、実施例1と同様に
して測定した結果を、反応条件とともに表5に示す。
尚、表5には、比較のために、実施例1の反応条件およ
び結果を示した。
プ(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合し
てなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていたの
に代えて、熱可塑型シラップ(1)60部と熱硬化型シラ
ップ(A)40部とを混合してなる(メタ)アクリルシラ
ップ 100部を用い、それ以外は実施例1と同様にして、
充填剤入り樹脂板および成形品を得た。充填剤入り樹脂
板の全光線透過率と、成形品の荷重たわみ温度、シャル
ピー衝撃強度、および耐汚染性とを、実施例1と同様に
して測定した結果を、反応条件とともに表5に示す。
プ(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合し
てなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていたの
に代えて、熱可塑型シラップ(1)70部と熱硬化型シラ
ップ(A)30部とを混合してなる(メタ)アクリルシラ
ップ 100部を用い、それ以外は実施例1と同様にして、
充填剤入り樹脂板および成形品を得た。充填剤入り樹脂
板の全光線透過率と、成形品の荷重たわみ温度、シャル
ピー衝撃強度、および耐汚染性とを、実施例1と同様に
して測定した結果を、反応条件とともに表5に示す。
プ(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合し
てなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていたの
に代えて、熱可塑型シラップ(1) 100部を用い、それ
以外は実施例1と同様にして、充填剤入り樹脂板および
成形品を得た。充填剤入り樹脂板の全光線透過率と、成
形品の荷重たわみ温度、シャルピー衝撃強度、および耐
汚染性とを、実施例1と同様にして測定した結果を、反
応条件とともに表5に示す。
プ(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合し
てなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていたの
に代えて、熱硬化型シラップ(A) 100部を用い、それ
以外は実施例1と同様にして、充填剤入り樹脂板および
成形品を得た。充填剤入り樹脂板の全光線透過率と、成
形品の荷重たわみ温度、シャルピー衝撃強度、および耐
汚染性とを、実施例1と同様にして測定した結果を、反
応条件とともに表5に示す。
プ(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合し
てなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていたの
に代えて、熱可塑型シラップ(1)90部と熱硬化型シラ
ップ(B)10部とを混合してなる(メタ)アクリルシラ
ップ 100部を用い、それ以外は実施例1と同様にして、
充填剤入り樹脂板および成形品を得た。充填剤入り樹脂
板の全光線透過率と、成形品の荷重たわみ温度、シャル
ピー衝撃強度、および耐汚染性とを、実施例1と同様に
して測定した結果を、反応条件とともに表6に示す。
ップ(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合
してなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていた
のに代えて、熱可塑型シラップ(1)50部と熱硬化型シ
ラップ(B)50部とを混合してなる(メタ)アクリルシ
ラップ 100部を用い、それ以外は実施例1と同様にし
て、充填剤入り樹脂板および成形品を得た。充填剤入り
樹脂板の全光線透過率と、成形品の荷重たわみ温度、シ
ャルピー衝撃強度、および耐汚染性とを、実施例1と同
様にして測定した結果を、反応条件とともに表6に示
す。
ップ(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合
してなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていた
のに代えて、熱可塑型シラップ(1)20部と熱硬化型シ
ラップ(B)80部とを混合してなる(メタ)アクリルシ
ラップ 100部を用い、それ以外は実施例1と同様にし
て、充填剤入り樹脂板および成形品を得た。充填剤入り
樹脂板の全光線透過率と、成形品の荷重たわみ温度、シ
ャルピー衝撃強度、および耐汚染性とを、実施例1と同
様にして測定した結果を、反応条件とともに表6に示
す。
ップ(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合
してなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていた
のに代えて、熱可塑型シラップ(1)70部と熱硬化型シ
ラップ(C)30部とを混合してなる(メタ)アクリルシ
ラップ 100部を用い、それ以外は実施例1と同様にし
て、充填剤入り樹脂板および成形品を得た。充填剤入り
樹脂板の全光線透過率と、成形品の荷重たわみ温度、シ
ャルピー衝撃強度、および耐汚染性とを、実施例1と同
様にして測定した結果を、反応条件とともに表6に示
す。
ップ(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合
してなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていた
のに代えて、熱可塑型シラップ(1)70部と熱硬化型シ
ラップ(D)30部とを混合してなる(メタ)アクリルシ
ラップ 100部を用い、それ以外は実施例1と同様にし
て、充填剤入り樹脂板および成形品を得た。充填剤入り
樹脂板の全光線透過率と、成形品の荷重たわみ温度、シ
ャルピー衝撃強度、および耐汚染性とを、実施例1と同
様にして測定した結果を、反応条件とともに表6に示
す。
プ(1)75部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合し
てなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていたの
に代えて、熱可塑型シラップ(6)70部と熱硬化型シラ
ップ(E)30部とを混合してなる(メタ)アクリルシラ
ップ 100部を用い、それ以外は実施例1と同様にして、
充填剤入り樹脂板および成形品を得た。充填剤入り樹脂
板の全光線透過率と、成形品の荷重たわみ温度、シャル
ピー衝撃強度、および耐汚染性とを、実施例1と同様に
して測定した結果を、反応条件とともに表6に示す。
部と熱硬化型シラップ(A)25部とを混合してなるシラ
ップ 100部に対して、シリカ(株式会社龍森製、商品名
「クリスタライト」) 180部、シラン系カップリング剤
(信越化学株式会社製、商品名「KBM503」) 1.8
部、および、硬化剤としてのt-ブチルパーオキシ -2-エ
チルヘキサノエート(化薬アクゾ株式会社製、商品名
「カヤエステルO」)1部を添加して、真空脱気を行う
ことにより、本発明にかかる人工大理石用組成物を得
た。上記の人工大理石用組成物を厚み13mmの型に注入
し、80℃で 1.5時間加熱して硬化させることにより、大
理石調の成形品を得た。
ピー衝撃強度、および耐汚染性を実施例1と同様にして
測定した結果を反応条件とともに表7に示す。
部の代わりに、ガラスパウダー(日東紡績株式会社製、
商品名「FMW−5W001」) 180部を用いる以外
は、実施例14と同様にして、大理石調の成形品を得
た。得られた成形品の荷重たわみ温度、シャルピー衝撃
強度、および耐汚染性を、実施例1と同様にして測定し
た結果を反応条件とともに表7に示す。
部の代わりに、表面処理した水酸化アルミニウム(昭和
電工株式会社製、商品名「ハイジライトHBT−32
0」) 180部を用いる以外は、実施例14と同様にし
て、大理石調の成形品を得た。得られた成形品の荷重た
わみ温度、シャルピー衝撃強度、および耐汚染性を、実
施例1と同様にして測定した結果を反応条件とともに表
7に示す。
ラン系カップリング剤 1.8部の代わりに、リン酸トリメ
タクリル(城北化学株式会社製、商品名「JAP51
4」) 1.8部を用いる以外は、実施例16と同様にし
て、大理石調の成形品を得た。得られた成形品の荷重た
わみ温度、シャルピー衝撃強度、および耐汚染性を、実
施例1と同様にして測定した結果を反応条件とともに表
7に示す。
(1)70部と熱硬化型シラップ(A)30部とを混合して
なる(メタ)アクリルシラップ 100部に対して、平均粒
子径が22μmの球状の水酸化アルミニウム 180部(昭和
電工株式会社製、商品名「ハイジライトHS−31
0」)と硬化剤としてのt-ブチルパーオキシ -2-エチル
ヘキサノエート(化薬アクゾ株式会社製、商品名「カヤ
エステルO」)1部を添加して、真空脱気を行うことに
より、コンパウンドを得た。
シリコンゴム製ガスケットを2枚のガラス板で挟んで作
製したセル中に流し込み、80℃で 1.5時間加熱して硬化
させた。これにより、充填剤入り樹脂板を得た。この充
填剤入り樹脂板の全光線透過率を、濁度計(日本電色工
業株式会社製、商品名「SZ−SIGMA90」)で測
定したところ、26.4%であった。
と熱硬化型シラップ(A)30部とを混合してなる(メ
タ)アクリルシラップ 100部に対して、離型剤としての
ステアリン酸亜鉛4部、充填剤としての水酸化アルミニ
ウム(昭和電工株式会社製、商品名「ハイジライトH−
320」) 250部、シラン系カップリング剤(信越化学
株式会社製、商品名「KBM503」) 1.8部、硬化剤
として1,1-ビス(t-へキシルパーオキシ)-3,3,5-トリメ
チルシクロヘキサン(日本油脂株式会社製、商品名「パ
ーヘキサTMH」)1部、増粘剤としての酸化マグネシ
ウム0.25部、および補強材としてのガラス繊維(日本硝
子繊維株式会社製、商品名「RES010−BM5
3」、長さ1mmのチョップドストランド)を混合した
後、この混合物を双腕型ニーダを用いて混練した。これ
により、成形材料としてのBMCを得た。該BMCにお
ける上記ガラス繊維の割合は、5%となるように調節し
た。その後、得られたBMCをビニロンフィルムで包装
し、40℃で1日間熟成させた。
即ち、 300mm× 300mmの大きさの金型を用い、上側の金
型の温度を 130℃、下側の金型の温度を 110℃に設定し
た。そして、上記のBMCを上記金型に充填して圧力6
MPaで型締めし、7分間、加熱加圧成形することによ
り、厚さ9mmの大理石調の成形板を作成した。
ピー衝撃強度、および耐汚染性を、実施例1と同様にし
て測定した結果を反応条件とともに表8に示す。
型シラップ(1)70部に代えて熱可塑型シラップ(7)
70部を用いる以外は、実施例18と同様にして、大理石
調の成形板を得た。得られた成形板の荷重たわみ温度、
シャルピー衝撃強度、および耐汚染性を、実施例1と同
様にして測定した結果を反応条件とともに表8に示す。
型シラップ(1)70部に代えて熱可塑型シラップ(8)
70部を用いる以外は、実施例18と同様にして、大理石
調の成形板を得た。得られた成形板の荷重たわみ温度、
シャルピー衝撃強度、および耐汚染性を、実施例1と同
様にして測定した結果を反応条件とともに表8に示す。
ップ(1)70部と熱硬化型シラップ(A)30部とを混合
してなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていた
のに代えて、熱可塑型シラップ(1) 100部を用い、そ
れ以外は実施例18と同様にして、大理石調の成形板を
得た。得られた成形板の荷重たわみ温度、シャルピー衝
撃強度、および耐汚染性を、実施例1と同様にして測定
した結果を反応条件とともに表8に示す。
ップ(1)70部と熱硬化型シラップ(A)30部とを混合
してなる(メタ)アクリルシラップ 100部を用いていた
のに代えて、熱硬化型シラップ(A) 100部を用い、そ
れ以外は実施例18と同様にして、大理石調の成形板を
得た。得られた成形板の荷重たわみ温度、シャルピー衝
撃強度、および耐汚染性を、実施例1と同様にして測定
した結果を反応条件とともに表8に示す。
実施例1〜20にかかる大理石用組成物を成形すること
によって、熱時強度および耐衝撃性が高く、かつ、耐汚
染性に優れた大理石調の成形品、即ち、人工大理石を得
ることができることが分かる。
によれば、耐衝撃性が高く、かつ、耐溶剤性および耐汚
染性に優れた硬化物を得ることができる(メタ)アクリ
ル系樹脂組成物を提供することができるという効果を奏
する。
ば、耐衝撃性が高く、かつ、耐溶剤性および耐汚染性に
優れた人工大理石を得ることができる人工大理石用組成
物を提供することができるという効果を奏する。
Claims (7)
- 【請求項1】熱可塑性(メタ)アクリル系重合体、熱硬
化性(メタ)アクリル系重合体、およびビニル単量体か
らなる(メタ)アクリル系樹脂組成物であって、 上記熱硬化性(メタ)アクリル系重合体が、ビニル単量
体と共重合して熱可塑性(メタ)アクリル系重合体と相
溶な反応物を生成しうるものであることを特徴とする
(メタ)アクリル系樹脂組成物。 - 【請求項2】熱可塑性(メタ)アクリル系重合体の主鎖
の主成分が、メタクリル酸メチル単位であることを特徴
とする請求項1記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物。 - 【請求項3】熱可塑性(メタ)アクリル系重合体と熱硬
化性(メタ)アクリル系重合体との重量比が、95/5
〜40/60の範囲内であることを特徴とする請求項1
または2に記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物。 - 【請求項4】熱硬化性(メタ)アクリル系重合体の重量
平均分子量が、10,000〜200,000の範囲内
であり、かつ、二重結合当量が500〜30,000の
範囲内であることを特徴とする請求項1ないし3のいず
れか1項に記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物。 - 【請求項5】ビニル単量体の主成分が、メタクリル酸メ
チルであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
か1項に記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物。 - 【請求項6】請求項1ないし5のいずれか1項に記載の
(メタ)アクリル系樹脂組成物と、充填剤とを含むこと
を特徴とする人工大理石用組成物。 - 【請求項7】さらに、リン酸エステルを含むことを特徴
とする請求項6記載の人工大理石用組成物。
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- 1996-11-14 JP JP30316696A patent/JP3847388B2/ja not_active Expired - Fee Related
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