JPH09508370A - 抗微生物薬としての脂肪酸合成阻害薬 - Google Patents

抗微生物薬としての脂肪酸合成阻害薬

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JPH09508370A JP7519612A JP51961295A JPH09508370A JP H09508370 A JPH09508370 A JP H09508370A JP 7519612 A JP7519612 A JP 7519612A JP 51961295 A JP51961295 A JP 51961295A JP H09508370 A JPH09508370 A JP H09508370A
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Abstract

(57)【要約】 現在用いられている抗生物質の大部分に対して耐性である特定の感染性生物によって、脂肪酸シンターゼ(FAS)が過剰発現される。これに対し患者組織においてはFAS発現はほとんど確認されない。従って脂肪酸合成の阻害は侵入性細胞に対して選択的に毒性であり、一方FAS活性の低い患者細胞は耐性である。本発明は、敗血症患者の治療方法であって、侵入細胞による脂肪酸合成を阻害し、その結果疾患プロセスを妨害する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 抗微生物薬としての脂肪酸合成阻害薬 本出願は米国特許出願第08/096,908号明細書(1993年7月26 日出願)の一部継続出願であり、これは米国特許出願第07/917,716号 明細書(1992年7月24日出願)の一部継続出願であり、これらの全体を本 明細書に参考として引用する。 発明の背景発明の分野 本発明は抗生物質療法および駆虫療法の分野に関するものである。特に本発明 は、微生物または寄生虫の感染症またはコロニー形成を伴う患者に脂肪酸の合成 または代謝の阻害薬を投与することを意図する。背景情報 下等生物、たとえば酵母および細菌においては、脂肪酸合成はヒトのものと異 なる。細菌(原核細胞)においては、実際の脂肪酸の組み立ては7種類の別個の 酵素により起こる。これらの酵素は自由に解離し、タイプIIシンターゼ類とし て分類される。タイプII脂肪酸シンターゼ類は薬物チオラクトマイシンにより 特異的に阻害される。チオラクトマイシン、すなわち(4S)(2E,5E)− 2,4,6−トリメチル−3−ヒドロキシ−2,5,7−コタトリエン−4−チ オリドは特異な抗生物質構造体であり、解離した、ただし多官能性ではない脂肪 酸シンターゼ類を阻害する。この抗生物質はマウスに対して無毒性であり、尿路 および腹腔内細菌感染症に対して著しい保護をもたらす。 しかし高等生物においては細菌由来の7種類の酵素間で遺伝子融合事象が起こ っている。その結果、脂肪酸合成に対するタイプIとして分類される多官能酵素 が生じた。酵母、たとえばビール酵母菌(S.cerevisiae)において は、脂肪酸合成に関与するαおよびβと表示される2種類の別個のポリペプチド がある。酵母における脂肪酸合成の主要な生成物は、CoA誘導体として産生さ れる炭素16および18の飽和脂肪酸である。ミコバクテリウム属菌(Myco bacterium)、たとえばスメグマ菌(M.smegmatis)におい ては、 すべての酵素活性が290,000Daの1種類の大型ポリペプチド上にある。 この合成の生成物はCoA誘導体化された炭素16−24の飽和脂肪酸である。 病原性ミコバクテリウム属菌、たとえばノカルジア属(Nocardia)菌種 には、第2のシンターゼであるミコセロシン酸シンターゼ(MAS)がある。こ のシンターゼは極めて長い鎖の分枝鎖脂肪酸に関与する。重要なことは、MAS がタイプI脂肪酸シンターゼ類のものと類似のβ−ケトアシルシンターゼ(縮合 酵素)活性を含むことである。 チオラクトマイシンはタイプII脂肪酸シンターゼ類の特異的阻害薬であるが 、セルレニンはタイプI脂肪酸シンターゼ類の特異的阻害薬である。セルレニン は当初、有効な抗真菌性抗生物質としてセファロスポリウム・ケルレンス(Ce pharosporium Caerulens)の培養ブロスから単離された 。構造的にはセルレニンは2R,3S−エポキシ−4−オキソ−7,10−tr ans,trans−ドデカン酸アミドとして特性づけられる。その作用メカニ ズムは、脂肪酸の生合成に必要な縮合酵素であるβ−ケトアシルシンターゼを不 可逆的に結合することによる阻害であることが示された。セルレニンは主として カンジダ属(Candida)およびサッカロミセス属(Saccharomy ces)菌種に対する抗真菌性物質として分類されている。さらに若干のインビ トロ活性が若干の細菌、すなわち放線菌類およびミコバクテリアに対して示され たが、ヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis) に対しては活性が見られなかった。脂肪酸合成阻害薬、特にセルレニンは、原虫 、たとえばトキソプラズマ・ゴンディ(Toxoplasma gondii) または他の感染性真核病原体、たとえばニューモシスティス・カリニ(Pneu mocystis carinii)、ランブル鞭毛虫(Giardia la mblia)、マラリア原虫(Plasmodium sp.)、膣トリコモナ ス(Trichomonas vaginalis)、クリプトスポリジウム( Cryptosporidium)、トリパノゾーマ(Trypanosoma )、リーシュマニア(Leishmania)、シストゾーマ(Shistos oma)に対しては評価されていない。 セルレニンが若干の細菌および真閑に対してインビトロ活性を示すにもかかわ らず、それは治療薬として開発されてはいない。今日までこの化合物に関する研 究は、脂肪酸合成阻害薬としてのそれの活性のため、それを多様な生物の代謝お よび生理における脂肪酸の役割を調べるための研究道具として使用することに集 中していた。 脂肪酸シンターゼ阻害薬を種々の病原体に対する局所および全身療法として使 用することの論理的根拠は、我々の食事が高脂肪含量であるためヒトにおける脂 肪酸生合成経路は正常な場合はダウンレギュレーションされているという事実に 基づく。ヒトにおいては、有意の脂肪酸合成は2部位で起こる可能性がある:遊 離パルミチン酸が主生成物である肝臓(Roncari,Can.J.Bioc hem.,52:221−230,1974);C10−C14脂肪酸が主体である 授乳中の乳腺(Thompsonら,Pediatr.Res.,19:139 −143,1985)。授乳、および月経周期を示す子宮内膜(Joyeuxら ,J.Clin.Endocrinol.Metab.,70:1319−13 24,1990)を除いて、脂肪酸生合成経路の生理学的重要性は少ない。それ は、食事による外因性の脂質摂取が肝臓その他の器官における経路をタウンレギ ュレーションしているからである(Weissら,Biol.Chem.Hop pe−Seyler,367:905−912,1986)。 脂肪酸合成はヒトにおいては有意水準では起こらないが、種々の病原性微生物 においては高い水準で起こるので、脂肪酸生合成経路は抗生物質療法および駆虫 療法の開発に対する潜在的な標的を提供する。発明の概要 本発明の目的は、正常な哺乳動物代謝に実質的な影響を及ぼすことなく感染性 微生物を選択的に死滅させ、またはその増殖を阻害する薬剤組成物を投与するこ とにより感染症を治療する方法を提供することである。 本発明の他の目的は、外部から到達しうる動物体表面の感染性病変を非侵襲的 手段で治療する方法を提供することである。 1態様においては、本発明は、動物における内因性合成された脂肪酸に依存す る侵入性微生物細胞の増殖を阻害する方法であって、脂肪酸合成の阻害薬を微生 物細胞の増殖を阻害するのに十分な量で動物に投与することを含む方法を提供す る。 他の態様においては、本発明は、内因性合成された脂肪酸に依存する侵入細胞 を死滅させる方法であって、細胞が侵入した動物に脂肪酸合成の阻害薬を侵入細 胞による脂肪酸合成を阻害するのに十分な量で投与することを含み、その際、阻 害薬の量は動物を殺すのには不十分である方法を提供する。 さらに他の態様においては、本発明は、感染された動物における微生物細胞の 増殖を阻害する方法であって、脂肪酸合成の阻害薬を含む薬剤組成物を実質的に 非全身的方法で動物に投与することを含む方法を提供する。好ましい様式におい ては、脂肪酸合成の阻害薬は局所投与に適した薬剤組成物中に配合され、非全身 的療法のために局所投与される。他の好ましい様式においては、脂肪酸合成の阻 害薬は前記による投与のためにリポソーム中に配合される。 本発明は、内因性脂肪酸合成を行うことが知られている種々の病原性または日 和見感染性生物を処置する手段として脂肪酸生合成阻害薬を使用することにつき 記載する。インビトロでこれらの感染体の増殖を阻害するのに必要な薬剤の濃度 が、哺乳動物、特にヒトにおける有効な療法指数を示す。さらにこれらの感染体 のうちあるもの、たとえばヒト結核菌またはカンジダ属菌種は、哺乳動物の脂肪 酸シンターゼと構造的に類似するが、同一ではない、タイプI脂肪酸シンターゼ 類を含む。発明の詳細な記述 I.下等生物における脂肪酸合成 細菌またはヒトにおける脂肪酸合成はすべて下記の7種類の酵素機能を必要と する(Wakil,S.J.,Biochemistry28:4523−4 530,1989): アセチルトランスアシラーゼ マロニルトランスアシラーゼ β−ケトアシルシンセターゼ(縮合酵素) β−ケトアシルレダクターゼ β−ヒドロキシアシルデヒドラーゼ エノイルレダクターゼ チオエステラーゼ 細菌と哺乳動物はこれらの酵素活性を共有するが、それらは系統発生的に異な る様式で体制化されている。細菌においては、それらは7つの別個のペプチドで あり、それぞれのペプチドが1酵素活性に責任をもつ。これはタイプII脂肪酸 シンターゼとして分類され、薬物チオラクトマイシンにより阻害される。これに 対し、ミコバクテリウム属菌、酵母、および高等生物は多重酵素機能をもつペプ チドにこれらの活性を凝縮させている。たとえば酵母は2つの別個のポリペプチ ドをもち、これに対しミコバクテリウム属菌および哺乳動物においては7種類の 酵素機能のすべてが単一ポリペプチド上に存在する。これらはタイプI脂肪酸シ ンターゼ類と表示される。 標準的なインビトロ増殖阻害アッセイ法を用いて、本発明者らはタイプI F AS阻害薬、たとえばセルレニンが病原性ミコバクテリウム属菌、たとえばヒト 結核菌(多剤耐性菌株を含めて)、および細胞内寄生虫、たとえばトキソプラズ マ・ゴンディの増殖を低下させることを証明した。 インビトロでこれらの生物を阻害するために用いるセルレニンの濃度は、培養 されている正常なヒト繊維芽細胞に対しては無毒性である。事実、トキソプラズ マ・ゴンディは正常なヒト繊維芽細胞内で培養されている細胞内寄生虫である。 セルレニンはヒト繊維芽細胞に損傷を与えることなく、この細胞内寄生虫を死滅 させることができる。従って内因性脂肪酸合成経路は抗生物質療法の開発のため の選択的標的である。 II.脂肪酸合成の阻害に基づく抗微生物療法 本発明は、微生物に感染した哺乳動物の代謝活性を阻害することなく、内因性 合成による脂肪酸(すなわち細胞内で合成された脂肪酸)に依存する微生物細胞 の増殖を阻害する方法を提供する。それらの哺乳動物における感染またはコロニ ー形成は、脂肪酸の合成または利用を妨害する1種類または2種類以上の阻害薬 を哺乳動物に投与することによって軽減することができる。これらの阻害薬は脂 肪酸合成を行う微生物細胞の増殖を阻害し、またはそれらに対して細胞毒性であ り、微生物細胞による脂肪酸の合成または利用を低下させる投与は哺乳動物にお ける感染またはコロニー形成を軽減することができる。 A.患者集団の選択 本発明方法は、内因性脂肪酸合成(すなわち細胞内で合成された脂肪酸)に依 存する微生物細胞の処置を意図する。好適な患者は、内因性脂肪酸合成に依存す ることが知られている生物が感染またはコロニー形成しているので、識別が可能 である。これらの生物は培養、抗原試験、直接核酸ハイブリダイゼーション法、 たとえばPCR、または患者から得た生検試料もしくは体液の顕微鏡による同定 により同定することができる。さらにこれらの患者から分離した生物を、タイプ I FAS阻害薬、またはタイプII脂肪酸シンターゼ阻害薬以外の他の脂肪酸 合成阻害薬によりインビトロ感受性試験することにより、患者を識別することが できる。脂肪酸合成阻害薬による治療に対して感受性である感染性生物には、ヒ ト結核菌、特に多剤耐性株、および原虫、たとえばトキソプラズマ・ゴンディが 含まれる。 本発明方法による治療に対して特に感受性である感染性疾患は、感染動物の外 部から到達しうる表面に病変を引き起こす疾患である。外部から到達しうる表面 には、非侵襲的手段で(皮膚を切断または穿刺せずに)到達しうるすべての表面 が含まれ、皮膚の表面自体、粘膜、たとえば鼻、口、胃腸または尿生殖器の表面 を覆うもの、および肺表面、たとえば肺胞のうがこれに含まれる。感受性疾患に は以下のものが含まれる:(1)皮膚真菌症または白癬、特に小胞子菌属(Mic rosporum )、白癬菌属(Trichophyton)、表皮菌属(Ep idermophyton )またはムコキューテイニアス・カンジジアシス( ucocutaneous candidiasis)により引き起こされるも の;(2)糸状菌性角膜炎、特にアスペルギルス属(Aspergillus) 、フザリウム属(Fusarium)またはカンジダ属(Candida)によ り引き起こされるもの;(3)アメーバ性角膜炎、特にアカントアメーバ(Ac anthamoeba )により引き起こされるもの;(4)胃腸疾患、特にジア ルジア・ランブリア(Giardia lamblia)、エントアメーバ属( ntamoeba )、クリトスポリジウム(Crytosporidium)、 ミクロスポリジウム(Microsporidium)またはカンジダ属により 引き起こされるもの(易感染性動物において極めて一般的);(5)尿生殖器感 染症、特にカンジダ・アルビカンス(C.albicans)または膣トリコモ ナスにより引き起こされるもの;ならびに(6)肺疾患、特にヒト結核菌、アス ペルギルス属またはニューモシスティス・カリニにより引き起こされるもの。 本発明方法による治療に対して感受性である他の感染症疾患は、動物の全身性 感染症である。これらには播種性ヒト結核菌、播種性寄生虫感染症、たとえばト キソプラズマ・ゴンディ、および播種性真菌感染症、たとえばカンジダ・フンゲ ミア(C.fungemia)が含まれる。 B.脂肪酸合成経路の阻害 それら自身の内因性合成脂肪酸に依存する真核微生物細胞はタイプI FAS を発現するであろう。これは、FAS阻害薬が増殖阻害薬であるという事実、お よび外部から添加された脂肪酸がFAS阻害薬から正常な患者細胞を保護しうる が、これらの微生物細胞を保護し得ないという事実の両方により示される。従っ て細胞による脂肪酸合成を阻止する薬剤は、感染症の治療に使用しうる。真核細 胞においては、脂肪酸はタイプI FASにより基質アセチルCoA、マロニル CoAおよびNADPHを用いて合成される。従って、この経路へ基質を供給し うる他の酵素も脂肪酸合成速度に影響を及ぼすことができ、従って内因性合成さ れる脂肪酸に依存する微生物において重要である。これらのうちいずれかの酵素 の発現または活性を阻害することは、内因性合成される脂肪酸に依存する微生物 細胞の増殖に影響を及ぼすであろう。本発明によれば、微生物細胞による脂肪酸 合成を阻害する任意の適切な方法を哺乳動物における感染症の軽減に利用しうる 。さらに、β−ケトアシルシンターゼ(縮合酵素)はタイプI FASとミコセ ロシン酸シンターゼ(MAS)との間で類似するので、MASを阻害するとMA Sを発現する生物、たとえば病原性ミコバクテリウムに感染した哺乳動物の感染 症をも軽減しうると予想される。 タイプI FASの生成物は種々の生物において異なる。たとえば真菌である ビール酵母菌においては生成物は主として、CoAに結合したパルミチン酸およ びステアリン酸である。スメグマ菌においては、生成物は炭素16−24の長さ の飽和脂肪酸CoAエステルである。これらの脂質はしばしばさらに処理されて 、種々の脂質成分に対する細胞の需要を満たす。本明細書において用いる用語( 脂質生合成)は、脂肪酸の合成、またはそれに続いて脂肪酸が処理されて脂肪酸 を含有する細胞成分を形成する工程の組み合わせのいずれをも意味する。この工 程の例は、ミコバクテリウム属中に存在するミコセロシン酸シンターゼ(MAS )である。この酵素は、ミコバクテリウム属およびノカルジア属の菌種中に見ら れる極めて長い分枝鎖脂肪酸に関与する。 下流における脂肪酸の処理または利用における重要な工程を阻害すると、その 細胞が内因性脂肪酸に依存する場合、または細胞外から供給された脂肪酸を利用 する場合のいずれであっても細胞の機能を阻害しうると予想され、従ってこれら の下流工程は内因性脂肪酸に依存する微生物細胞に対して十分に選択性でなくて もよい。しかし、これらの微生物にタイプI脂肪酸シンターゼ阻害薬を投与する と、それらは阻害薬による下流の脂肪酸処理および/または利用の阻害に対して いっそう感受性になることが見出された。この相乗効果のため、脂肪酸合成阻害 薬を下流における脂質の生合成および/または利用の工程の阻害薬1種類または 2種類以上と組み合わせて投与すると、内因性合成脂肪酸に依存する微生物細胞 に選択的に影響を及ぼすであろう。好ましい組み合わせには、FASおよびアセ チルCoAカルボキシラーゼの阻害薬、またはFASおよびMASの阻害薬が含 まれる。 C.脂肪酸合成阻害薬 哺乳動物がタイプI FASを発現する生物細胞に感染していると判定された 場合、または患者から得られる生物学的液体中にFASが見出された場合、その 哺乳動物または患者を本発明方法に従って、脂肪酸合成阻害薬の投与により治療 することができる。その投与が本発明の意図に包含される阻害薬には、細胞によ る脂質の生合成または利用の阻害を立証しうる任意の化合物が含まれる。好まし い脂肪酸合成阻害薬には、同日出願の米国特許出願第 号明細書であって “脂肪酸合成阻害のための新規化合物”と題する出願明細書に挙げた化合物が含 まれ、これを本明細書に参考として引用する。 脂肪酸合成を阻害する化合物はいずれも微生物細胞の増殖を阻害するために使 用しうるが、もちろん患者に投与する化合物は患者と標的微生物細胞の両方に均 等に有毒であってはならない。本発明方法に用いるための好ましい阻害薬は、高 い治療指数をもつものである(治療指数は、標的微生物細胞に影響を及ぼす濃度 に対する、患者細胞に影響を及ぼす濃度の比である)。高い治療指数をもつ阻害 薬は、阻害薬がヒト細胞系、たとえば正常な線維芽細胞に及ぼす作用を、高水準 のFASを発現することが示されている感受性微生物細胞に対する作用と比較す ることによりインビトロで識別することができる。 たとえば治療指数は、集密状態の正常な線維芽細胞の増殖阻害を、当該微生物 に対して最小阻止濃度を生じる用量の化合物と比較することにより判定しうる。 セルレニンならびに野生型および多剤耐性株のヒト結核菌に関するMICは≦1 .5−12.5μg/mlである。この薬物用量を次いで正常なヒト線維芽細胞 の集密培養物に対して試験して、治療指数を判定する。 脂質合成は多数の酵素工程からなる。データから、脂質生合成を2以上の工程 で阻害すると相乗効果が生じ、いずれの単一の薬剤の必要濃度および潜在毒性を も共に低下させうることが立証される。少なくとも1種類の脂肪酸合成阻害薬と 、少なくとも1種類の、脂肪酸合成経路に基質を供給する酵素あるいは下流にお ける脂肪酸の処理および/または利用を触媒する酵素との相乗的組み合わせで微 生物を処置した場合、治療指数はその組み合わせの阻害薬成分の濃度に対して敏 感であろう。その混合物がヒト細胞系および感受性細胞系に及ぼす作用を比較す ることにより個々の成分の濃度を最適化するのは、当業者にとってルーティンに なしうることである。次いで、個々の成分の薬理学的作用を考慮して、治療効果 を達成するために必要な個々の成分の用量を標準的な薬剤学的方法で判定するこ とができる。 脂肪酸合成の阻害薬または相乗的組み合わせの阻害薬を、治療される動物を殺 す水準より低い水準で(用量および治療持続時間に基づいて)投与することがで きる。好ましくは投与は生命器官に不可逆的な損傷を与えないか、または肝機能 、腎機能、心肺機能、胃腸機能、尿生殖機能、外皮機能、筋骨格機能または神経 機能に永久的な低下をもたらさない水準であろう。他方、その後再生しうる細胞 (たとえば子宮内膜)を若干死滅させる水準の阻害薬の投与は必ずしも排斥され ない。 アセチルCoAカルボキシラーゼ、ならびにFAS複合体およびMAS複合体 の縮合酵素は、阻害しうる可能性のある候補である。脂肪酸合成はこれらの酵素 の阻害によって低下または停止しないであろう。結果は膜脂質の枯渇であり、こ れにより細胞は死滅するであろう。しかし正常なヒト細胞は循環脂質を取り込ん で利用しうるので、生存するであろう。アセチルCoAカルボキシラーゼは脂質 生合成を制御するための中心である。FAS複合体の縮合酵素は構造および機能 に関して十分に解明されており;その活性中心は重要なシステインチオールを含 み、これが抗脂血薬、たとえばセルレニンの標的である。 多様な化合物がFASを阻害することが示されており、がん患者の治療に適し たFASを選択するのは当業者が容易になしうることである。FAS阻害薬は、 化合物が脂肪酸シンターゼ活性を阻害する効力を精製酵素の使用により試験する ことによって識別しうる。脂肪酸シンターゼ活性はアセチルCoAまたはマロニ ルCoA依存性のNADPH酸化に基づいて分光測光法により、または放射性標 識したアセチルCoAまたはマロニルCoAの取り込みを測定することにより放 射化学的に、測定することができる(Dilsら,Methods Enzym ol .,35:74−83)。適切なFAS阻害薬は、たとえば表1に例示する ものから選択しうる。 表1.脂肪酸合成経路の酵素の代表的阻害薬脂肪酸シンターゼの阻害薬: 1,3−ジブロモプロパン エルマン試薬[5,5′−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸),DTNB] 4−(4′−クロロベンジルオキシ)ベンジルニコチネート(KCD−232) 4−(4′−クロロベンジルオキシ)安息香酸(MII) 2[5(4−クロロフェニル)ペンチル]オキシラン−2−カルボキシレート (POCA)およびそのCoA誘導体 無水エトキシギ酸 チオラクトマイシン セルレニン フェニルセルレニン メラルソプロール ヨードアセテート フェニルアルシンオキシド ペントスタム メリチン メチルマロニルCoAクエン酸リアーゼの阻害薬: (−)ヒドロキシシトレート (R,S)-S-(3,4-ジカルボキシ-3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-CoA S−カルボキシメチル−CoAアセチルCoAカルボキシラーゼの阻害薬 セトキシジム ハロキシフォプ(haloxyfop)およびそのCoAエステル ジクロフォプおよびそのCoAエステル クレトジム(clethodim) アロキシジム(alloxydim) トリフォプ(trifop) クロフィブリック酸(clofibric acid) 2,4−Dメコプロプ ダラポン 2−アルキルグルタレート 2−テトラデカニルグルタレート(TDG) 2−オクチルグルタル酸 9−デセニル−1−ペンテン二酸 デカニル−2−ペンテン二酸 デカニル−1−ペンテン二酸 (S)−イブプロフェニル−CoA (R)−イブプロフェニル−CoA フルアフォプおよびそのCoAエステル クロフォプ(clofop) 5−テトラデシルオキシ−2−フロン酸 β,β′−テトラメチルヘキサデカン二酸 トラルコキシジム 遊離β,βプライム−メチル置換ヘキサデカン二酸(MEDICA 16)ま たはそのモノチオエステル α−シアノ−4−ヒドロキシシンナメート S−(4−ブロモ−2,3−ジオキソブチル)−CoA p−ヒドロキシメルクリベンゾエート(PHMB) N6,O2−ジブチリルアデノシンサイクリック3′,5′−モノホスフェート N6,O2−ジブチリルアデノシンサイクリック3′,5′−モノホスフェート N6,O2−ジブチリルグアノシンサイクリック3′,5′−モノホスフェート 5−(テトラデシルオキシ)−2−フロン酸(TOFA)のCoA誘導体 2,3,7,8−テトラクロロジベンゾ−p−ダイオキシンリンゴ酸酵素に対する阻害薬: 過ヨウ素酸酸化3−アミノピリジンアデニンジヌクレオチドホスフェート 5,5′−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸) p−ヒドロキシメルクリベンゾエート N−エチルマレイミド オキサリルチオールエステル、たとえばS−オキサリルグルタチオン ゴシポール フェニルグリオキサール 2,3−ブタンジオン ブロモピルベート プレグネノロン 薬物メラルソプロルは三価ヒ素化合物である;ペントスタムは五価アンチモン 化合物である。三価ヒ素化合物は五価アンチモン化合物と同様に隣接チオール基 と反応する。脂肪酸シンターゼ活性は多数の還元チオール基を必要とし、これら がメラルソプロルおよび他のSH薬剤による阻害の標的として作用する。 これらの駆虫薬を別として、FASを種々の部位で阻害する多数の他の化合物 がある:プロテインキナーゼ阻害薬は哺乳動物細胞におけるFASの転写を遮断 する;コルヒチンによる微小管妨害はインスリンのFAS誘導を遮断する;ハチ 毒由来のペプチドであるメリトチンは幾つかの種のFASのアシルキャリヤータ ンパク質に架橋する;抗生物質であるセルレニンはFASの縮合酵素活性を遮断 する。セルレニンは(Funabashiら,J.Biochem.,105: 751−755,1989)により証明されるように脂肪酸シンターゼの縮合酵 素活性の特異的阻害薬であり、リポソーム中に、または後記のように非侵襲用に 配合されたセルレニンは本発明方法に好ましいFASである。 他の好ましい縮合酵素阻害薬には、アルキル化剤、オキシジデント、およびジ スルフィド交換を受ける薬剤を含めた、多様な化合物が含まれる。酵素の結合ポ ケットは長鎖E,E−ジエン、たとえば下記のものを好む: 原則として、上記の側鎖ジエンおよびチオレートアニオンとの反応性を示す基 を含む薬剤は縮合酵素の良好な阻害薬である。セルレニン、すなわち(2S)( 3R)2,3−エポキシ−4−オキソ−7,10−ドデカジエノイルアミドはそ の例である: 異なる官能基およびジエン側鎖を含む他の化合物の例を以下に示す: R基テイルはMorisakiら[Eur.J.Biochem.211:1 11(1993)]の報文に従って変更することができる。側鎖の長さを延長お よび短縮することにより阻害効力が低下する。テトラヒドロセルレニンはセルレ ニンより効力が80−150倍低い。この結果は側鎖のπ電子が結合に重要であ るという考えと一致する。またトランス二重結合は同様に重要なコンホメーショ ン剛性を与える。 本発明の別個の態様においては、アセチルCoAカルボキシラーゼ、リンゴ酸 酵素またはクエン酸リアーセを阻害する化合物の投与により敗血症患者を治療す る。これらの酵素の代表的阻害薬を同様に表1に示す。個々の阻害薬の選択に関 して考慮することは、前記においてFAS阻害薬につき考察したものと同じであ る。 アセチルCoAカルボキシラーゼに関するアッセイ法は米国特許第5,143 ,907号明細書に教示され、これを本明細書に参考として引用する。これらの アッセイは周知の方法でACC阻害薬に関する阻害定数を判定するために当業者 が採用しうる。 多数の生物に由来するアセチルCoAカルボキシラーゼを阻害するプロパノエ ートは好ましい阻害薬である。阻害薬は下記の一般構造式により表しうる: Rは水素、アルキルまたはアリールである。不斉炭素原子における立体配置はまたはラセミのいずれであってもよい。 植物のアセチルCoAカルボキシラーゼはR異性体に対して、より感受性であ る場合が多い。R1はアリール−オキシ−アリールである場合が多い: Ar−O−Ar− 芳香環はベンゼン、ピリジンなどである。ハロ−その他の置換基が芳香環上に許 容される。プロパノエートの例を下記に示し、および/または表1に挙げる; プロパノエートのある種類の同族体は良好な阻害薬である。一例はTOFA、 すなわち5−(テトラデシルオキシ)−2−フロン酸はアセチルCoAカルボキ シラーゼ阻害薬である。その構造を下記に示す: この場合、C−2はキラルではない。R基は直鎖飽和14−炭素の側鎖である。 この化合物、および同様に本発明が意図する関連化合物の合成方法は米国特許第 4,146,623号明細書に教示され、これを本明細書に参考として引用する。 プロパノエートの同族体の他の例はTDGA、すなわちテトラデシルグリシド 酸である: 疎水性、およびエーテル酸素に対してβのカルボキシ炭素が、共通の構造特色で ある。他の関連の2−置換プロパノエートには、イブプロフェン、イブプロキサ ムおよびその誘導体が含まれる。 ケトシクロヘキサンは他群のアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害薬である。 その一例はセトキシジムである: 式中のRはエチルチオプロピル基である。 アセチルCoAカルボキシラーゼを阻害する他の群の化合物は下記の一般構造 式により表される: 具体例、たとえばグルタル酸およびペンテン二酸を表1に挙げる。 アセチルCoAカルボキシラーゼおよびFASのほかに、他の標的酵素にはク エン酸リアーゼおよびリンゴ酸酵素が含まれる。これらの酵素はFASによる脂 質生合成に酢酸およびNADPHを供給する。それぞれの反応は以下のとおりで ある: クエン酸 + ATP + CoA → Ac-CoA + ADP + オキサロ酢酸 ▲ クエン酸リアーゼ リンゴ酸 + NADP → ピルビン酸 + CO2NADPH ▲ リンゴ酸酵素 アセチルCoAまたはNADPHの枯渇も脂質合成を停止させるので、治療用 化合物はこれらの阻害薬に基づくものであってもよい。 脂肪酸合成経路の酵素のうち、FASが好ましい標的である。これは脂肪酸へ の経路内でのみ作用するが、他の3酵素は他の細胞機能に関係するからである。 従って他の3酵素のうちのいずれかの方が正常なヒト細胞に影響を及ぼす可能性 が高い。しかしこれらの酵素のうちいずれかが前記のように高い治療指数をもつ ことを示しうる場合、その阻害薬は本発明に従って治療に使用しうる。専門医は 、下記の教示に基づいて前記の感染患者を治療するために投与方法を選択し、か つ 合成経路のいずれかの酵素の阻害薬を投与しうるであろう。 本発明は、多数の異なる細胞性酵素系および経路に全般的に阻害性である阻害 薬、たとえば米国特許第5,143,907号明細書に開示されるホスファイト −ボラン類、またはヨードアセトアミドの使用は、その阻害薬を高い治療指数に より示されるように脂質生合成に比較的特異的となし得ない限り(たとえば前記 の相乗的組み合わせの一部として)、意図しない。 必要な膜脂質の産生のためには脂肪酸の延長および酸化は重要であろう。この ために脂肪酸の延長および酸化工程ならびに他の処理工程は治療のための可能性 をもつ分子標的であろう。たとえばヒト結核菌はMASを用いて脂肪酸を延長す る;従ってMASも好ましい標的である。 D.脂肪酸合成の阻害薬の投与 脂肪酸合成の阻害薬は、阻害薬および薬剤学的に許容しうるキャリヤーを含有 する薬剤組成物中に配合することが好ましい。薬剤組成物は、治療を無効にする ほど他の成分が合成阻害薬の有効性を低下させない限り、他の成分を含有しうる 。薬剤学的に許容しうるキャリヤーは周知であり、薬剤分野の専門家は個々の投 与経路に適したキャリヤーを容易に選択することができる(Remington ’s Pharmaceutical Sciences,マック・パブリシン グ・カンパニー、ペンシルベニア州イーストン、1985)。本発明のいずれか の阻害薬を含有する薬剤組成物は、薬物の選択、感染のタイプなどにより非経口 (皮下、筋肉内、静脈内、腹腔内、胸膜内、肺胞内またはくも膜下)、局所、経 口、直腸、または鼻内経路で投与することができる。 薬剤学的に許容しうるキャリヤー中における有効成分の濃度は0.1−100 μg/mlに及びうる。個々の配合物または適用に用いられる用量は、その感染 のタイプ、ならびにキャリヤー材料の特性および容量により課される拘束の要件 によって決定されるであろう。 用量および治療期間は、薬物の治療指数、感染のタイプ、患者の年齢、患者の 体重、および毒性の許容度を含めた多様な要因により左右されるであろう。用量 は一般に約0.1−約100μg/mlの血清濃度を達成するように選択される であろう。好ましくは初回量水準は、それらがインビトロで、たとえば治療指数 の判定に採用したモデル系において、ならびにインビボモデルおよび臨床試験に おいて、標的器官に対して有効であることが示された周囲濃度を達成しうる効力 に基づいて、許容される最高水準以下で選択されるであろう。極めて好ましくは 、抗微生物療法を個々の患者に適合させ、抗微生物薬の循環濃度を規則的に監視 する。個々の患者についての個々の薬物および治療期間は、専門医が以上の要因 を考慮して標準的な薬理学的方法で決定しうる。治療に対する反応は、生物の培 養、抗原の検出、直接的な核酸ハイブリダイゼーション試験、たとえばPCRに よる、血液または体液の分析、または組織生検試料もしくは体液中の生物の顕微 鏡検出によって監視することができる。専門医はこれらの測定により明らかにな った、治療に対する反応に基づいて、用量または治療期間を調整するであろう。 好ましい様式においては、脂肪酸合成の阻害薬を薬剤組成物中に配合し、感染 動物の外部から到達しうる表面に適用する。外部から到達しうる表面に病変を引 き起こす疾患は、脂肪酸合成の阻害薬を非侵襲投与することにより治療しうる。 非侵襲投与には以下のものが含まれる:(1)阻害薬を局所領域に保持する配合 物、たとえば軟膏またはクリーム剤中における、皮膚への局所適用;(2)経口 投与;(3)エアゾル剤としての鼻内投与;(4)坐剤、クリーム剤または気泡 剤(foam)中に配合された阻害薬の膣内適用;(5)坐剤、灌注その他の適 切な手段による直腸投与;(6)膀胱灌注;および(7)肺への阻害薬エアゾル 配合物の投与。エアゾル化は周知の手段、たとえば国際特許出願公開第93/1 2756号明細書、30−32頁に記載された手段で行うことができ、これを参 考として本明細書に引用する。 好ましい方法はこれらの化合物をゲル剤、軟膏、液剤、含浸包帯、リポソーム 、または生物分解性マイクロカプセル中において局所(locally,top ically)投与することができる。局所適用のための組成物または剤形には 、液剤、ローション剤、軟膏、クリーム剤、ゲル剤、坐剤、噴霧剤、エアゾル剤 、懸濁剤、散布剤、含浸包帯および包帯剤、リポソーム、生物分解性ポリマー剤 、ならびに人工皮膚が含まれる。以上の組成物を形成する局所薬剤用キャリヤー には、アルギナート、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、アガロ ース、ペクチン、ゼラチン、コラーゲン、植物油、鉱油、ステアリン酸、ステア リ ルアルコール、ペトロラタム、ポリエチレングリコール、ポリソルベート、ポリ ラクテート、ポリグリコレート、ポリアンヒドリド、リン脂質、ポリビニルピロ リドンなどが含まれる。 脂肪酸合成阻害薬に特に好ましい配合物はリポソーム中におけるものである。 本発明による脂肪酸合成阻害薬を含有するリポソームは、小型の分子封入体を含 有するリポソームの調製に関して当技術分野で知られている任意の方法で調製し うる。肺へのエアゾル剤適用に特に適したリポソームは国際特許出願公開第93 /12756号明細書、25−29頁に記載され、これを参考として本明細書に 引用する。 上記の組成物を他の抗生物質、抗真菌性物質または抗ウイルス性物質と組み合 わせることができ、または一緒に、もしくは協調して使用しうる。 E.選択的化学療法 好ましい態様においては、本発明方法は脂肪酸合成阻害薬で治療した患者の正 常細胞をも保護する。潜在毒性から正常な動物組織、たとえば肝臓(正常な状態 で、低い範囲の脂肪酸合成活性を発現する)を保護するために、FAS酵素およ び/または脂肪酸合成活性の水準を治療の前および/または治療中にダウンレギ ュレーションしてもよい。ダウンレギュレーションは食物中に必須脂肪酸を供給 することにより、カロリー摂取量を低下させることにより、または他の効果的な 方法、たとえばグルカゴンの投与により達成しうる。 FASは正常な動物組織において誘発しうる酵素であるため、カロリー摂取量 を低下させると患者細胞によるFASの発現が低下する。感受性微生物細胞は通 常はFASを構成性発現する。カロリー摂取量が限られた患者においては、FA S発現は微生物細胞に限定され、FAS阻害薬の細胞毒性効果も同様に限定され るであろう。FAS発現のダウンレギュレーションを、通常は阻害薬投与前およ び投与中のカロリー摂取量低下により脂肪酸合成阻害薬療法と連携させる。 FAS発現を低下させる他の適切な方法は、脂肪酸、好ましくは外部からの必 須脂肪酸の投与である。これらの脂肪酸は患者細胞のFAS発現をダウンレギュ レーションする任意の様式で配合しうる。これは、それらを患者の食事に含有さ せることにより、もしくはそれらを脂肪酸合成阻害薬と同一の薬剤組成物中に配 合することにより、または他の任意の適切な方法で行うことができる。 患者組織におけるFAS発現を低下させるのに適した食事は、専門医に自明で ある。脂肪酸合成阻害薬が患者内に感受性微生物細胞に対して毒性を示す水準で 存在する期間中、患者細胞におけるFAS水準が低下する限り、患者細胞による FAS発現を低下させる方法はいずれも本発明方法の意図に包含される。 実施例 以下の実施例は説明のために提示されたにすぎない。それらは前記の本発明を 限定するためのものではなく、本発明は請求の範囲の記載によってのみ限定され る。実施例1:ヒト結核菌の感受性 薬物感受性または耐性は一般的な比例法(proportion metho d)の変法により測定しうる。耐性に関する臨界比率は、すべての抗結核薬につ き1%とする。耐性は、1%接種量を含有する対照バイアルと個々の被験薬物を 含有するブロスバイアルとにおける増殖率の比較により判定される。この方法は 一般的な比例法または耐性比率法(resistance ratio met hod)に匹敵することが認められた。この方法の同様な精度および再現性によ って、卓越した結果が得られた。 ヒト結核菌の一般的な抗生物質感受性試験に用いるのと同じ原理に基づく市販 の放射分析システムを利用して、ヒト結核菌に対するセルレニンの活性を測定し た。一般的な方法との有意差は、液体培地を使用すること、およびコロニーを約 3週間後に計数するのではなく、14C−標識パルミチン酸から14CO2への代謝 を放射分析法により測定することによって増殖を監視し、結果が3−5日後に得 られることである。生物 : 試験期間を通して対照生物であるヒト結核菌H37RVを用いた。ヒト結核菌 H37RVの増殖速度が比較的緩慢であるため、ヒト結核菌H37RVだけでな く、セルレニンに感受性であることが知られているカンジダ・アルビカンス株を 抗生物質濃度調節のために使用した。残りのヒト結核菌分離体は本研究所からの 臨床分離体であり、ハイチで見られた患者から得たヒト結核菌株に関する協同感 受性研究の一部として本明細書に述べる。ミコバクリアに関する感受性試験法: 指示基質としての14C−標識パルミチン酸を含有する市販のミドルブルック( Middlebrook)7H12ブロス培地を用いて感受性試験を実施した。 この系における増殖を14CO2生成の測定により判定する。セルレニンの1mg /ml初期原液を調製し、下記濃度に希釈した(μg/ml):1000、50 0、250、125、62.5。次いで原液濃度のもの0.1mlを4.0ml のバクテク(Bactec)ボトルそれぞれに添加して、下記の最終濃度を得た (μg/ml):25、12.5、6.25、3.0、1.5。それぞれの被験 株につき0.1mlの生物を以下の各ボトルに添加した:各試験濃度のもの、直 接対照(抗生物質を含有しない希釈剤DMSO、および1:100生物希釈液( これも抗生物質を含有しないブロスに添加)を含有するボトル)。すべてのブロ スボトルを35℃でインキュベートし、増殖指数(GI、14CO2生成量に比例 )の読みを毎日読みとった。1:100対照のGIが30に達するまで結果を記 録した。この時点で分離体の最小阻止濃度を判定した。それぞれの感受性試験に 対する対照生物にはカンジダ・アルビカンス(セルレニンMIC≦1.5μg/ ml)が含まれていた。カンジダ・アルビカンスの0.5マクファーランド(M cFarland)懸濁液を調製し、この懸濁液0.1mlを12Bバクテクボ トル内の各濃度のセルレニンに添加した。 各分離体の最小阻止濃度を下記の基準で判定した。1:100対照ボトルの増 殖指数(GI)が30の値に達した時点で1日間の増殖指数の変化(△)を計算 し、かつ各試験濃度における同じく24時間の増殖指数の変化(△)を計算した 。MICは、1:100対照ボトルのものより低い増殖指数変化を与えた最低セ ルレニン濃度と定義された。結果 : 表2および3は、ヒト結核菌の感受性分離体(H37RV)および多剤(H3 89)耐性分離体の感受性試験の代表的結果を示す。表4はハイチ人患者から採 取した分離体につき、ヒト結核菌の処置に現在用いられている一次および二次薬 物に対して同じ方法で得た感受性試験結果を示す。これらから分かるように、セ ルレニンはこの感受性試験系において実際に感受性および多剤耐性両方のヒト結 核菌に対して阻害活性をもち、最小阻止濃度は<1.5−6.25μg/mlで ある。実施例2:トキソプラズマ感受性試験 トキソプラズマ・ゴンディに対するセルレニン活性を組織培養系により測定し た。トキソプラズマ・ゴンディのタキゾイトをヒト肺線維芽細胞(MRC−5細 胞系)内で生物数約107/mlの濃度になるまで増殖させた。ヒト包皮線維芽 細胞(ATCC Hs68細胞系)および系列希釈濃度のセルレニンを収容した 24ウェルの組織培養プレート、ならびに適宜な対照ウェル内で、感受性試験を 実施した。トキソプラズマ・ゴンディの最小阻止濃度は、72時間のインキュベ ーション後にトキソプラズマ・ゴンディの増殖が起こらない最低濃度のセルレニ ンを収容したウェルとして測定された。生物 : トキソプラズマ・ゴンディRH株をすべての実験に用いた。トキソプラズマ・ ゴンディRHタキゾイトを−70℃に凍結保存し、MRC−5細胞において継代 した。感受性試験法 : トキソプラズマ・ゴンディRHタキゾイトを16×150mmの試験管中にお いてヒト肺線維芽細胞(MRC−5)内で、100μ/mlペニシリン、0.0 1%グルタミン、50μg/mlゲンタマイシン、0.01%Hepes緩衝液 および0.02%ウシ胎児血清を補足した最小必須培地(MEM)(ホイッタカ ー、Whittaker)で増殖させた。視覚による細胞溶解後に(3−4日) 、約107/mlのタキゾイトを含有する上清を採集し、感受性試験の接種物と して使用した。ヒト包皮線維芽細胞(ATCC Hs68)を収容した24ウェ ルの組織培養プレート内で補足MEM中において試験を実施した。セルレニン( 1mg)をまずDMSOに溶解し、次いで無菌水中に希釈して、濃度100μg /ml、50μg/ml、25μg/ml、および12.5μg/mlを得た。 試験のためにそれぞれの濃度のセルレニン100μlを、0.8mlの補足ME Mおよび前記に従って増殖させたトキソプラズマ・ゴンディタキゾイト100( 生物数約106)を収容した別個の組織培養ウェルに添加した(最終容量1ml )。対照ウェル、すなわちセルレニンを含有しないものおよび10%DMSO− 水(100μl)を含有するものを各試験系列に含めた。感受性試験すべてを四 重に実施した。試験パネルを37℃でインキュベートし、毒性、線維芽細胞溶解 、およびトキソプラズマ・ゴンディ増殖につき毎日検査した。結果 : 上記に概説した感受性線維芽細胞系におけるトキソプラズマ・ゴンディの反復 試験により、2.5μg/mlのセルレニンを含有する組織培養において一貫し たトキソプラズマ・ゴンディタキゾイト増殖阻害が立証された。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.動物における内因性合成された脂肪酸に依存する侵入性微生物細胞の増殖 を阻害する方法であって、脂肪酸合成の阻害薬を微生物細胞の増殖を阻害するの に十分な量で微生物細胞に投与することを含む方法。 2.動物における内因性合成された脂肪酸に依存する侵入細胞を死滅させる方 法であって、脂肪酸合成の阻害薬を細胞による脂肪酸合成を阻害するのに十分な 量で動物に投与することを含み、その際、阻害薬の量は動物を殺すのには不十分 である方法。 3.感染された動物における微生物細胞の増殖を阻害する方法であって、脂肪 酸合成の阻害薬を含む薬剤組成物を動物に投与することを含み、その際、投与が 実質的に非全身的であることを含む方法。 4.脂肪酸合成の阻害薬を局所適用に適した薬剤組成物中に配合する、請求項 3に記載の方法。 5.脂肪酸合成阻害薬をリポソーム中に配合する、請求項1−4のいずれか1 項に記載の方法。 6.阻害薬がセルレニンである、請求項1−4のいずれか1項に記載の方法。 7.阻害薬がセルレニンである、請求項5に記載の方法。 8.患者がヒト結核菌(Mycobacterium tuberculos is)、多剤耐性ヒト結核菌およびトキソプラズマ属(Toxoplasma) 菌種よりなる群から選ばれる細胞に感染している、請求項1−3のいずれか1項 に記載の方法。 9.さらに、患者組織の脂肪酸合成発現を低下させる工程を含む、請求項1− 3のいずれか1項に記載の方法。 10.脂肪酸合成発現を低下させる工程が患者のカロリー摂取量を低下させる ことを含む、請求項9に記載の方法。 11.脂肪酸合成発現を低下させる工程が長鎖遊離脂肪酸またはアシルグリセ リドを含有する組成物を患者に投与することを含む、請求項9に記載の方法。 12.長鎖遊離脂肪酸またはアシルグリセリドを含有する組成物が必須脂肪酸 を患者に供給する、請求項11に記載の方法。 13.さらに、脂肪酸合成の阻害薬がタイプI脂肪酸シンターゼ、アセチルC oAカルボキシラーゼ、クエン酸リアーゼ、リンゴ酸酵素およびミコセロシン酸 シンターゼよりなる群から選ばれる酵素の阻害薬である、請求項1−3のいずれ か1項に記載の方法。 14.脂肪酸合成の阻害薬が脂肪酸合成の阻害に関して10μM未満のKiを 示す、請求項13に記載の方法。 15.酵素がタイプI脂肪酸シンターゼ(FAS)である、請求項13に記載 の方法。 16.阻害薬がセルレニンである、請求項13に記載の方法。 17.酵素がアセチルCoAカルボキシラーゼである、請求項13に記載の方 法。 18.阻害薬が5−(テトラデシルオキシ)−2−フロン酸(TOFA)であ る、請求項17に記載の方法。 19.さらに、脂質生合成の阻害薬を脂肪酸合成の阻害薬と共に投与する、請 求項1−3のいずれか1項に記載の方法。
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