JPH0950597A - 自動車の前方道路状況対応制御装置 - Google Patents

自動車の前方道路状況対応制御装置

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JPH0950597A
JPH0950597A JP7203298A JP20329895A JPH0950597A JP H0950597 A JPH0950597 A JP H0950597A JP 7203298 A JP7203298 A JP 7203298A JP 20329895 A JP20329895 A JP 20329895A JP H0950597 A JPH0950597 A JP H0950597A
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一弥 早舩
Hiroaki Yoshida
裕明 吉田
Yoshioka Kenesu
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope

Landscapes

  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Navigation (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、カーブへの進入時に車両が所要の
車速で進入するように駆動トルクを制御するために用い
て好適の自動車の前方道路状況対応制御装置に関し、車
両のカーブ進入時に適切な車速となるように制御するな
ど車両が前方の道路状況に応じた車速状態となるように
制御をできるようにするものである。 【解決手段】 予め記憶された道路情報から得られる車
両の前方の道路状況に対応して該車両の目標車速を設定
する目標車速設定手段30と、車速検出手段84と、実
車速Vbを目標車速V*に近づけるために必要な車両の
駆動トルクの調整量TBN2 を設定するトルク調整量設定
手段40と、トルク調整量設定手段40で設定された駆
動トルク調整量TBN2 に基づいて車両のトルク調整要素
を制御する制御手段48とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の前方の道
路状況を予め検出してこの道路状況に応じて車両の駆動
トルクを制御して車速制御を行なう装置に関し、特に、
カーブへの進入時に車両が所要の車速で進入するように
駆動トルクを制御するために用いて好適の、自動車の前
方道路状況対応制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車がカーブ路(以下、カーブ
という)を走行する場合に、車両がカーブを曲がり切る
ためには、カーブの曲率に対して過大な車両速度になら
ないように運転者が車両の速度調整を行なう必要があ
る。ところで、このような自動車のカーブ走行に際し
て、過大な走行速度にならないように車両の速度を制御
する、トラクションコントロール装置が開発されてい
る。この装置では、車速及びハンドル角から車両の横加
速度を推定し、横加速度が大き過ぎる場合にはエンジン
出力を抑えて車両の速度を制限するのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両がカー
ブにさしかかった際に運転者が実際に行なう減速操作
は、カーブに進入してからではなく、カーブに進入する
直前に前もって行なうものである。つまり、運転者はこ
のカーブを認識すると予め車両を減速させてからカーブ
に進入するのが最も望ましい。
【0004】しかしながら、トラクションコントロール
装置が機能するのは、走行中にハンドルを切った場合、
つまり、車両が実際にカーブを走行している場合であ
り、カーブ進入前に制御を行なうわけではない。このた
め、トラクションコントロール装置によるカーブ走行時
の制御では、運転者に違和感を与えることがあり、ま
た、最適なカーブ走行制御を実現しうるものではない。
【0005】そこで、車両がカーブに進入する前にこれ
を検知することが必要になるが、このような車両の前方
の道路状況を検出する手段としては、例えばナビゲーシ
ョンシステムから道路地図情報の利用が考えられる。例
えば特公平6−58141号公報には、ナビゲーション
システムから得られる車両の現在位置に応じて変速機を
制御する技術が開示されているが、この技術は、特に車
両の前方の道路状況を検出しながら予め車両の走行を制
御するものではない。
【0006】また、特開平4−75200号公報には、
ナビゲーションシステムから得られる道路地図情報に車
速に対して警告を発する領域を設定して、車両がこの警
告領域に入って車速が過大である場合に警告を発する技
術が開示されているが、この技術も、特に車両の走行を
所要領域に入る前に予め行なうものではない。特開平4
−15799号公報には、ナビゲーションシステムから
得られる車両の前方の道路状況に基づいて車両の機関の
スロットル開度や変速段の切替をフィードフォワード制
御する技術が開示されている。さらに、特開平4−23
6699号公報には、ナビゲーションシステムから得ら
れる車両の前方の道路状況に基づいて車両がカーブに進
入する前に車速を制御したりその旨を告知したりする技
術が開示されている。
【0007】このような従来技術を利用することで、車
両の前方の道路中のカーブの存在を検出することが可能
となるが、このようなカーブの検出情報に基づいて、例
えば車両がカーブに近づいたとき車速が高過ぎれば何ら
かの手段で減速を行なう必要がある。もちろん、運転者
が適切な減速操作を行なうことが最も好ましいが、運転
者が適切な減速操作を行なわない場合には、運転者へ所
要の警告を発することが考えられるが、さらには、運転
者の操作に頼らずに、所要条件下で適切な減速操作を自
動的に行なうようにすることも考えられる。
【0008】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、車両がカーブに進入しようとする場合に車速が適
切な進入車速となるようにするなど車両が前方の道路状
況に応じた車速状態となるように制御をできるようにし
た、自動車の前方道路状況対応制御装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の自動車の前方道路状況対応制御装置は、予め
記憶された道路情報から得られる車両の前方の道路状況
に対応して該車両の目標車速を設定する目標車速設定手
段と、該車両の実車速を検出する車速検出手段と、該目
標車速設定手段で設定された目標車速と該車速検出手段
で検出された実車速とに基づいて、該実車速を該目標車
速に近づけるために必要な該車両の駆動トルクの調整量
を設定するトルク調整量設定手段と、該トルク調整量設
定手段で設定された駆動トルク調整量に基づいて該車両
のトルク調整要素を制御する制御手段とから構成されて
いることを特徴としている。
【0010】請求項2記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置は、請求項1記載の構成において、予
め記憶された道路情報から該車両の前方の道路中のカー
ブを検出するカーブ検出手段をそなえ、該目標車速設定
手段が、該カーブ検出手段からの検出情報に基づいて検
出したカーブに進入する際に許容しうる上限車速として
該車両の目標進入車速を設定するように構成され、該ト
ルク調整量設定手段が、該目標車速設定手段で設定され
た目標進入車速と該車速検出手段で検出された実車速と
に基づいて、該実車速が該目標進入車速よりも大きいと
該実車速を該目標進入車速に近づけるために必要な該車
両の目標とする減速トルクを設定する減速トルク設定手
段として構成されていることを特徴としている。
【0011】請求項3記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置は、請求項2記載の構成において、該
車両の走行抵抗に抗して該車両が定速走行するのに必要
な定速走行トルクを算出する定速走行トルク算出手段を
そなえ、該減速トルク設定手段が、該目標進入車速と該
実車速とに基づいて該車両が該目標進入車速まで減速す
るのに要する単純減速トルクを設定する単純減速トルク
設定手段と、該単純減速トルクを該定速走行トルク算出
手段で算出された該定速走行トルクで補正する走行抵抗
対応補正手段とをそなえていることを特徴としている。
【0012】請求項4記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置は、請求項3記載の構成において、該
減速トルク設定手段が、該車両の減速度が所定範囲内に
収まるように該減速トルクを設定するように構成されて
いることを特徴としている。請求項5記載の本発明の自
動車の前方道路状況対応制御装置は、請求項3記載の構
成において、該定速走行トルク算出手段が、該車両が車
速に応じて受ける空気抵抗と、該車両が走行する路面の
勾配及び該車両の重量に応じて受ける重量勾配抵抗とに
応じて、該定速走行トルクを算出するように構成されて
いることを特徴としている。
【0013】請求項6記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置は、請求項3又は5記載の構成におい
て、該車両に対する運転者の要求トルクを推定する運転
者要求トルク推定手段をそなえ、該減速トルク設定手段
が、該減速トルクを該運転者要求トルク推定手段で推定
された運転者要求トルクにより補正する運転者要求トル
ク対応補正手段をそなえていることを特徴としている。
【0014】請求項7記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置は、請求項6記載の構成において、該
運転者要求トルク対応補正手段が、該単純減速トルク設
定手段で設定されて該走行抵抗対応補正手段で補正され
た減速トルクと、該運転者要求トルク推定手段で推定さ
れた運転者要求トルクとを、予め設定された割合による
加重平均することで該運転者要求トルクによる補正を行
なうように構成されていることを特徴としている。
【0015】請求項8記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置は、請求項6又は7記載の構成におい
て、該運転者要求トルク対応補正手段が、該車両を加速
制御しない範囲で該運転者要求トルクによる補正を行な
うように構成されていることを特徴としている。請求項
9記載の本発明の自動車の前方道路状況対応制御装置
は、請求項6〜8のいずれかに記載の構成において、該
運転者要求トルク推定手段が、該車両のエンジン出力に
対する運転者の操作状態と該エンジンの回転数とに基づ
いて該運転者要求トルクを推定するように構成されてい
ることを特徴としている。
【0016】請求項10記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置は、請求項2〜9のいずれかに記載
の構成において、該車両の前方の道路に存在するカーブ
の半径に基づいて該カーブを走行する際の該車両の目標
横加速度を設定する目標横加速度設定手段をそなえ、該
目標車速設定手段が、該目標横加速度設定手段で該目標
横加速度と該カーブ半径とに基づいて該目標進入車速を
設定するように構成されていることを特徴としている。
【0017】請求項11記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置は、請求項10記載の構成におい
て、該目標横加速度設定手段が、該カーブ半径が大きく
なるほど該目標横加速度が小さくなるように該カーブ半
径に対して該目標横加速度を設定するように構成されて
いることを特徴としている。請求項12記載の本発明の
自動車の前方道路状況対応制御装置は、請求項2〜11
のいずれかに記載の構成において、該トルク調整要素
が、該車両のエンジンの出力を調整する出力調整手段,
該エンジンの自動変速機をシフトダウンする変速段切替
手段,及び該車両のブレーキを自動制御する自動ブレー
キ手段のうちのいずれかにより構成されていることを特
徴としている。
【0018】請求項13記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置は、請求項12記載の構成におい
て、該トルク調整要素が、該出力調整手段及び該変速段
切替手段により構成されて、該制御手段が、該減速トル
クが予め設定された小トルク領域にある場合には該出力
調整手段のみを制御し、該減速トルクが予め設定された
大トルク領域にある場合には該出力調整手段及び該変速
段切替手段の両方を制御するように構成されていること
を特徴としている。
【0019】請求項14記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置は、請求項13記載の構成におい
て、該トルク調整要素が、該出力調整手段,該変速段切
替手段,及び該自動ブレーキ手段により構成されて、該
制御手段が、該減速トルクが予め設定された小トルク領
域にある場合には該出力調整手段のみを制御し、該減速
トルクが予め設定された中トルク領域にある場合には該
出力調整手段及び該変速段切替手段の両方を制御し、該
減速トルクが予め設定された大トルク領域にある場合に
は該自動ブレーキ手段を制御するように構成されている
ことを特徴としている。
【0020】請求項15記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置は、請求項2,12,13,14の
いずれかに記載の構成において、該制御手段が、該カー
ブの開始点に対して所要距離まで接近した地点を制御開
始点としてこの制御開始点で該トルク調整要素の制御を
開始するとともに該カーブ開始点に達したときに該トル
ク調整要素の制御を完了するように構成されていること
を特徴としている。
【0021】請求項16記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置は、請求項15記載の構成におい
て、該制御手段による該トルク調整要素の制御が、予め
設定された一定の時間だけ行なわれるように構成されて
いることを特徴としている。請求項17記載の本発明の
自動車の前方道路状況対応制御装置は、請求項2記載の
構成において、該カーブ検出手段が、該車両に搭載され
たナビゲーションシステムに記憶された道路情報から該
道路中の該カーブを検出するように構成されていること
を特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。 〔第1実施形態〕図1〜図31は本発明の第1実施形態
としての自動車の前方道路状況対応制御装置を示すもの
であり、まず、これらの図に基づいて本発明の第1実施
形態を説明する。
【0023】1.全体構成 この自動車の前方道路状況対応制御装置は、図2に示す
ような自動車用ナビゲーションシステム50を利用する
ように構成されている。つまり、本装置では、ナビゲー
ションシステム50から得られる車両の前方の道路地図
情報に基づいて、車両の前方の道路中のカーブ(カーブ
路)を検出し、この検出したカーブ情報に基づき、所要
の制御周期で車両のカーブ進入時の目標進入車速を設定
して、この目標進入車速に基づいて車両の減速制御を行
なうようになっている。
【0024】なお、車両がカーブ路に沿って走行するよ
うに車両の走行状態を制御する所謂トレース制御がある
が、この制御は車両がカーブ路に進入してから行なう制
御であり、此れに対して、本装置にかかる減速制御(前
方道路状況対応制御)は、ナビゲーション情報に基づい
て車両がカーブ路に進入する前に車両の制御を行なうの
で、この制御を、ナビゲーション制御又はナビトレース
制御という。
【0025】このため、本装置には、図1に示すよう
に、カーブ検出を行なうカーブ検出手段20と、検出し
たカーブに応じてカーブ進入時の車両の目標車速を設定
する目標車速設定手段30と、目標車速と実車速とに基
づく制御開始距離Lneed及び車両の現在位置から制御の
開始及び終了を判定する制御開始・終了判定手段70
と、目標車速設定手段30で設定された目標車速に応じ
て車両の駆動トルクの調整量(減速トルク)を設定する
トルク調整量設定手段40と、トルク調整量設定手段4
0で設定された駆動トルク調整量及び制御開始・終了判
定手段70での判定に基づいて車両のトルク調整要素を
制御する制御手段(カーブ進入前減速用制御手段)48
とから構成されている。
【0026】そして、カーブ検出手段20でナビゲーシ
ョンシステム50の経路誘導中に得られる最適経路の道
路地図情報が利用されるようになっており、ナビゲーシ
ョンシステム50は、公知技術のものが利用できるが、
本制御装置の詳細を説明する前に、これらのナビゲーシ
ョンシステム50等の関連装置について説明する。 2.関連装置としてのナビゲーションシステム ナビゲーションシステム50には、図2に示すように、
道路地図情報を記憶するCD−ROM等の道路地図情報
記憶手段52と、車両の目的地や現在位置に関して入力
する入力スイッチ(データ入力手段)54と、車両の現
在位置を推定する現在位置推定手段56と、現在位置か
ら目的地までの最適経路を選択して記憶する最適経路選
択・記憶手段58と、道路地図情報や最適経路情報の画
面表示情報を制御する画面情報制御手段60と、ナビゲ
ーションにかかる音声情報を制御するナビゲーション音
声制御手段62とがそなえられる。現在位置推定手段5
6,最適経路選択・記憶手段58,画面情報制御手段6
0,ナビゲーション音声制御手段62はマイクロコンピ
ュータを用いて構成されている。
【0027】現在位置推定手段56は、いわゆるGPS
航法及び自律航法による位置推定に、マップマッチング
法による補正を加えながら現在位置を推定するようにな
っている。つまり、複数の人工衛星から発信される電波
〔GPS(Grobal Positioning S
ystem)情報〕をGPS受信機82を通じて得なが
らGPS航法により車両の現在位置を推定する一方で、
車速センサ84,地磁気センサ86,ジャイロコンパス
88からの情報に基づいて車両の走行経路を累積しなが
ら自律航法により車両の現在位置を推定する。そして、
これらのGPS航法及び自律航法による位置推定に対し
て、道路地図情報記憶手段52からの道路地図情報を用
いてマップマッチング法による最終的に現在位置を推定
するのである。
【0028】道路地図情報記憶手段(CD−ROM)5
2には、道路地図情報が、互いに縮尺の異なる複数の階
層レベルでそれぞれ記憶されており、さらに、高速道
路,一般国道,地方道というような道路種別情報や交差
点に関する通行条件等の情報なども記憶されている。な
お、道路の地図情報中の道路データは、所定間隔(例え
ば10mピッチ)で入力された点データ及びこれらの点
を連続的に結んで形成される線データからなる。特に、
点データについては、後述するカーブ検出の際に用いる
カーブ検出点として利用される。
【0029】最適経路選択・記憶手段58は、道路地図
情報記憶手段52からの道路地図情報に基づいて車両の
現在位置と目的地との間で最適な道路を選択してこの道
路情報を画像情報として記憶する。画面表示制御手段6
0では、道路地図情報記憶手段52からの道路地図情
報,最適経路選択・記憶手段58からの最適経路情報,
及び現在位置推定手段56からの現在位置情報を処理し
て、ディスプレイ90に、現在位置を含む道路地図情報
及び最適経路情報を画面表示させる。
【0030】ナビゲーション音声制御手段62では、画
面表示制御手段60とともに、道路地図情報記憶手段5
2からの道路地図情報,最適経路選択・記憶手段58か
らの最適経路情報,及び現在位置推定手段56からの現
在位置情報に基づいて、進路変更等のナビゲーションに
関する音声情報を選択して、例えばオーディオシステム
を利用した音声情報発生手段92を通じて必要な音声情
報を発生させる。
【0031】3.本装置の各部の説明 次に、この自動車の前方道路状況対応制御装置の各部
を、カーブ検出にかかる部分と、目標車速設定にかかる
部分と、制御開始・終了判定にかかる部分と、トルク調
整量設定にかかる部分と、トルク調整要素の制御にかか
る部分とに分けて説明する。
【0032】3.1 カーブ検出 カーブ検出手段20では、上記ナビゲーションシステム
50から必要な情報を取り出して、車両前方のカーブの
状況を検出するようになっている。このカーブ検出手段
20では、ナビゲーションシステム50の道路地図情報
に基づいて、カーブ半径Rがある程度以内に小さいこと
〔例えば、カーブ半径Rが所定値(例えば200m)以
下であること〕を検出カーブの対象条件としており、こ
の対象条件に適したカーブについて検出を行なう。
【0033】この条件は、例えば高速道路のカーブ半径
Rは最低でも250m程度であり、このようなカーブ半
径Rが所定値以上の緩やかなカーブでは、比較的高速で
進入しても危険度が低く警報制御の必要性が低いと考え
から設定されている。つまり、制御を、必要度の高い場
合だけ行なうことで、運転者に不快感を与えないように
するとともに、制御効果を高めようとする思想に基づい
ている。
【0034】以下、カーブ検出手段20について詳しく
説明すると、図3に示すように、このカーブ検出手段2
0には、サンプリング距離設定手段21,曲率指標算出
手段22,カーブ判定手段23,制御対象カーブ選択手
段25等がそなえられている。 3.1.1 カーブ検出原理 曲率指標算出手段22では、図6に示すように、例えば
車両前方の道路線RL上の点B(これをカーブ検出点と
する)に対してサンプリング距離Lだけ後方の第1地点
(点A)と、カーブ検出点(点B)に対してサンプリン
グ距離Lだけ前方の第2地点(点C)とを与えて、点A
から点Bに至る第1のベクトルABと、点Bから点Cに
至る第2のベクトルBCとのなす角度θを点Bにおける
曲率指標として算出するようになっている。
【0035】そして、これらのサンプリング距離Lと曲
率指標θとからカーブ半径Rを次式により算出するよう
になっている。 R=L/〔2・sin(θ/2 )〕 ・・・・・・(1) つまり、この曲率指標θの値は、点Bにおけるカーブの
屈曲度を表す指標であり、曲率指標θが大きい程、点B
におけるカーブの曲率半径Rが小さく、カーブが急であ
ることを示している。
【0036】そして、カーブ判定手段23では、曲率指
標算出手段で算出された曲率指標θと、カーブ判定の閾
値としてのカーブ判定基準曲率指標θO (θO >0)と
を比較して、|θ|≧θO であると点Bがカーブしてい
ると判定するようになっている。また、これとは逆に|
θ|<θO であれば、直線路として判断するようになっ
ている。
【0037】なお、曲率指標θが正のときは、カーブの
曲がる方向が時計回り(右カーブ)であり、曲率指標θ
が負のときは、反時計回り(左カーブ)であることを示
している。上記点Bのような検出点を車両前方の道路線
RL 上に適当な間隔で与えて、各検出点毎に曲率指標θ
を算出することにより、道路形状の特徴、即ちカーブの
曲率変化等を抽出することができる。
【0038】また、本装置の場合は、経路誘導時に選択
された道路地図情報の中の点データ(10mピッチで入
力されたもの)を利用できるように、カーブ検出点は道
路線RL 上に10mピッチで設定されており、サンプリ
ング距離Lもこのピッチ間隔の整数倍に設定されてい
る。例えば点A,点Cに相当する曲率指標を求めるため
の点も、カーブ検出点の後方や前方のカーブ検出点が利
用されるようになっている。したがって、道路線RL 上
で10m毎に曲率指標θが算出されることになる。
【0039】カーブ判定手段23では、道路線RL 上に
並ぶ検出点の曲率指標θが、カーブ判定基準曲率指標θ
O に対して|θ|<θO の状態から|θ|≧θO になる
と、このときのカーブ検出点をカーブ開始点LS とし、
このカーブ開始点LS からカーブが開始していると判断
するのである。また、これとは逆に、曲率指標θが、|
θ|≧θO の状態から|θ|<θO になると、カーブ判
定手段23では、このときのカーブ検出点をカーブ終了
点LEと判定するようになっている。
【0040】そして、カーブ判定手段23では、カーブ
開始点LS からカーブ終了点LE までの間をカーブとし
て判定し、カーブが存在する旨の情報と、これらのカー
ブ開始点LS ,カーブ終了点LE と、カーブ開始点LS
からカーブ終了点LE までの間のカーブ半径Rの最小値
をこのカーブを代表するカーブ半径として、出力するよ
うになっている。
【0041】3.1.2 サンプリング距離の設定 サンプリング距離設定手段21は、曲率指標算出手段2
2で用いるサンプリング距離Lを、カーブの半径Rに基
づいて設定するものである。つまり、図6に示すよう
に、このカーブ検出手段20では、基本的に長さLの2
本の直線の角度からカーブの屈曲度合いを算出するよう
になっているが、サンプリング距離設定手段21では、
この時の直線の長さ(サンプリング距離)Lをカーブ半
径Rに応じて設定するようになっているのである。
【0042】このサンプリング距離Lは、例えば、予め
サンプリング距離設定手段内に記憶された複数の距離デ
ータからカーブ半径Rに応じたものが選択されるように
なっており、サンプリング距離L=Lmin (R<100
mのとき),サンプリング距離L=Lmid (100m≦
R≦200mのとき),サンプリング距離L=L
max(R>200mのとき)の3通りの距離データから
サンプリング距離Lが選択されるようになっている(L
min <Lmid <Lmax )。
【0043】なお、各カーブ検出点における曲率半径R
は前述の式(1)により算出されるが、もちろん対象と
なる検出点に関する曲率半径Rは、サンプリング距離L
が決まらないと求められないので、本実施形態では、対
象となる検出点の事前の検出点おけるカーブ半径Rを用
いるようにしている。また、カーブ検出の開始時にはサ
ンプリング距離Lを最大値Lmax に初期設定し、その
後、算出されたカーブ半径Rの値に応じて改めてサンプ
リング距離Lを更新していくようになっている。
【0044】3.1.3 カーブ開始点LS の補正 ところで、上述したように、サンプリング距離Lは、カ
ーブ半径に応じて設定されるようになっているが、この
サンプリング距離Lの設定値の大きさに応じてカーブ判
定基準曲率指標θO の大きさも変更されるようになって
いる。例えば、サンプリング距離L=Lmin ,Lmid
ときは、カーブ判定基準曲率指標θO =θ2 とし、L=
max のときは、θO =θ1 に設定するようになってい
るのである(θ2 >θ1 )。
【0045】また、図7に示すように、上述のカーブ判
定手段23により検出されたカーブ開始点が必ずしも実
際のカーブ開始点Pと一致しないことが考えられる。こ
れは、曲率指標θを2本の直線のなす角度から算出して
いるからであり、さらに、これらの2本の直線の長さが
比較的大きなサンプリング距離L(ここでは、Lmin
mid ,Lmax のいずれか)を有しているためである。
また、カーブ判定基準曲率指標θO の設定値(ここでは
θ2 又はθ1 )の大きさも影響している。
【0046】これにより、図7に示すように、カーブ開
始点が実際のカーブ開始点Pよりも手前側に検出されて
しまうことが考えられる。このため、カーブ判定手段2
3には、サンプリング距離Lの設定にともなって生じる
カーブ開始点の誤差に対応するように、カーブ開始点の
位置を補正する補正手段23Aが設けられている。
【0047】3.1.3.a緩和曲線のないカーブの場合 この補正手段23Aでは、図7に示すような緩和曲線の
ないカーブでは、以下のようにしてカーブ開始点の誤差
の補正値を算出するようになっている。なお、図7にお
ける距離eは、実際のカーブ開始点(点P)と、曲率指
標θ=θ0 となる時の点Cとの間の直線距離である。
【0048】カーブ半径R=20mの場合(サンプリ
ング距離L=Lmin ,カーブ判定基準曲率指標θO =θ
2 )。曲率指標θ=θ2 となるときは、実際のカーブ開
始点(点P)よりもa1 (=サンプリング距離Lmin
距離e)手前でカーブ開始点(点B)が検出されたこと
になる。
【0049】そこで、上記の距離a1 (例えば23m)
を補正値とし、カーブ開始点(点B)よりも実際のカー
ブ開始点(点P)はa1 前方であると判断するのであ
る。 カーブ半径R=30mの場合(サンプリング距離L=
min ,カーブ判定基準曲率指標θO =θ2 )。曲率指
標θ=θ2 となるときは、補正値はa2 (例えば19
m)となる。そして、これにより、実際のカーブ開始点
(点P)はカーブ開始点(点B)に対してa2 前方であ
ると判断する。
【0050】カーブ半径R=50mの場合(サンプリ
ング距離L=Lmin ,カーブ判定基準曲率指標θO =θ
2 )。曲率指標θ=θ2 となるときは、補正値はa
3 (例えば13m)となる。これにより、実際のカーブ
開始点(点P)はカーブ開始点(点B)に対してa3
方であると判断する。
【0051】カーブ半径R=70mの場合(サンプリ
ング距離L=Lmin ,カーブ判定基準曲率指標θO =θ
2 )。曲率指標θ=θ2 となるときは、補正値はa
4 (例えば8m)となる。これにより、実際のカーブ開
始点(点P)はカーブ開始点(点B)に対してa4 前方
であると判断する。
【0052】カーブ半径R=100mの場合(サンプ
リング距離L=Lmid ,カーブ判定基準曲率指標θO
θ2 )。曲率指標θ=θ2 となるときは、補正値はa5
(例えば26m)となる。これにより、実際のカーブ開
始点(点P)はカーブ開始点(点B)に対してa5 前方
であると判断する。
【0053】カーブ半径R=150mの場合(サンプ
リング距離L=Lmid ,カーブ判定基準曲率指標θO
θ2 )。曲率指標θ=θ2 となるときは、補正値はa6
(例えば14m)となる。これにより、実際のカーブ開
始点(点P)はカーブ開始点(点B)に対してa6 前方
であると判断する。
【0054】カーブ半径R=200mの場合(サンプ
リング距離L=Lmid ,カーブ判定基準曲率指標θO
θ2 )。曲率指標θ=θ2 となるときは、補正値はa7
(例えば4m)となる。これにより、実際のカーブ開始
点(点P)はカーブ開始点(点B)に対してa7 前方で
あると判断する。
【0055】そして、この補正手段23Aでは、上述の
ように算出される誤差にしたがって、カーブ半径Rの大
きさから補正量を設定するようになっているのである。
なお、上述した各カーブ半径Rでのそれぞれの補正値
は、図9に示すようなデータテーブルとして補正手段2
3Aに入力されている。また、上述以外のカーブ半径R
の場合は、上記のデータから1次補間を行なって補正値
を算出するようになっている。
【0056】3.1.3.b 緩和曲線のある場合 一方、図8に示すような緩和曲線を有するカーブの場合
は、補正手段23Aでは以下のようにして補正量を算出
するようになっている。ここで、緩和曲線とは、曲線上
の任意の点において、曲線の始点(点P)から上記任意
の点までの距離と、上記任意の点における曲率半径との
積が常に一定となるような性質を有する曲線である。
【0057】そして、緩和曲線の長さをL1 ,カーブ半
径をRとすると、この緩和曲線のy方向の変化量(図8
中に示すS)は次式により算出することができる。 S=L1 2/24R ・・・・・・(2) そこで、この計算式のカーブ半径Rに20〜200mを
代入して計算すると、Sは最大でも0.5m程度の範囲
内に収まり、図8に示す点B(緩和曲線上の点)は直線
APの延長線上にあると見做すことができる。
【0058】これにより、カーブ半径Rに応じた補正量
を求めると、以下のようになる。 カーブ半径R=20mの場合(緩和曲線距離L1 =d
1 ,サンプリング距離L=Lmin )。曲率指標θ=θ0
となるとき、実際のカーブ開始点(点P)からカーブ検
出手段20により検出されたカーブ開始点(点B)まで
の距離eはb1 (例えば12m)となり、これは実際の
カーブ開始点(点P)よりもb1 手前にカーブ開始点
(点B)が検出されていることになる。したがって補正
量はb1 となる。
【0059】カーブ半径R=30mの場合(緩和曲線
距離L1 =d2 ,サンプリング距離L=Lmin )。曲率
指標θ=θ0 となるとき、実際のカーブ開始点(点P)
よりもb2 (例えば7m)手前にカーブ開始点(点B)
が検出されていることになり、したがって、補正量はb
2 となる。
【0060】カーブ半径R=50mの場合(緩和曲線
距離L1 =d3 ,サンプリング距離L=Lmin )。曲率
指標θ=θ0 となるとき、実際のカーブ開始点(点P)
よりもb3 (例えば4m)前方にカーブ開始点(点B)
が検出されており、補正量はb3 (この場合b3 =−4
m)となる。
【0061】カーブ半径R=70mの場合(緩和曲線
距離L1 =d4 ,サンプリング距離L=Lmin )。曲率
指標θ=θ0 となるとき、実際のカーブ開始点(点P)
よりもb4 (例えば12m)前方にカーブ開始点(点
B)が検出されており、補正量はb4 (この場合b4
−12m)となる。
【0062】カーブ半径R=100mの場合(緩和曲
線距離L1 =d5 ,サンプリング距離L=Lmid )。曲
率指標θ=θ0 となるとき、実際のカーブ開始点(点
P)よりもb5 (例えば2m)手前にカーブ開始点(点
B)が検出されており、したがって、補正量はb5 とな
る。
【0063】カーブ半径R=150mの場合(緩和曲
線距離L1 =d6 ,サンプリング距離L=Lmid )。曲
率指標θ=θ0 となるとき、実際のカーブ開始点(点
P)よりもb6 (例えば13m)前方にカーブ開始点
(点B)が検出されており、補正量はb6 (=−13
m)となる。
【0064】カーブ半径R=200mの場合(緩和曲
線距離L1 =50m,サンプリング距離L=Lmid )。
曲率指標θ=θ0 となるとき、実際のカーブ開始点(点
P)よりもb7 (例えば30m)前方にカーブ開始点
(点B)が検出されており、補正量はb7 (=−30
m)となる。
【0065】そして、緩和曲線を有するカーブの場合
は、補正手段23Aでは、上述の計算結果にしたがっ
て、補正量を設定するようになっているのである。な
お、上述した各カーブ半径Rでのそれぞれの補正値は、
図10に示すようなデータテーブルとして補正手段23
Aに入力されており、上述以外のカーブ半径Rの場合
は、やはり、上記のデータから1次補間を行なって補正
値を算出するようになっている。これにより、データテ
ーブルに設定されていないカーブ半径のカーブの補正に
ついても簡単に且つ短時間に補正することができる。
【0066】このように、カーブ開始点LS の補正は、
予め設定されたカーブ半径Rに対応した補正値のデータ
テーブルを補正手段23Aに設けることにより、カーブ
開始点LS を補正手段23Aにより補正して、より正確
にカーブ開始点LS を検出することができるようにな
り、また、検出されたカーブが、緩和曲線を有するカー
ブか又は緩和曲線のないカーブかで異なる補正を行なう
ことで、道路のカーブ状況に応じた補正が行なうことが
できるのである。
【0067】また、補正手段23Aにおいて、予めカー
ブ半径R毎に補正値を設定してデータテーブルとして入
力しておくことにより、簡単に且つ短時間で補正値を算
出することができるようになるのである。なお、一般的
には、カーブ接続部には緩和曲線があるので、図10に
示すデータテーブルを用いて補正処理を行なうようにな
っている。
【0068】そして、カーブ開始点LS を補正すること
により、膨大な計算を要することなく車両の前方のカー
ブ状況を的確に検出することができ、正確なタイミング
で警報や車速制御を適切に行なうことができるようにな
るのである。ところで、上述のカーブ開始点等の補正手
段23Aでは、代表的なカーブ半径の補正値のみをデー
タテーブル化し、これ以外のカーブ半径を有するカーブ
では、上記のデータテーブルから1次補間を行なって補
正値を算出するようになっているが、例えばカーブ半径
の1mの変化毎に対応する補正値を用意しておき、この
ような細分化されたデータテーブルを補正手段23Aに
記憶させておいてもよい。また、補正手段23Aではカ
ーブ終了点LE についても同様に補正を行なう。
【0069】3.2 目標車速(目標進入車速)の設定 目標車速設定手段30では、カーブ検出手段20からの
検出情報に基づいて検出したカーブに進入する際の車両
の目標進入車速V*を設定するが、この目標進入車速V
*はカーブ進入時に許容しうる上限車速であり、ここで
は、まず、カーブ走行中の目標横加速度Gyを設定し、
この目標横加速度Gyに基づいて目標進入車速V*を設
定する。そこで、目標車速設定手段30には、図1,図
4に示すように、目標横加速度設定部32と目標車速設
定部34とが設けられている。また、目標車速設定手段
30には、図1に示すように、実車速Vbと目標進入車
速V*との偏差を算出する速度偏差算出部36がさらに
そなえられている。
【0070】3.2.1 目標横加速度の設定 まず、目標横加速度の設定について説明すると、カーブ
旋回走行時に運転者に違和感のない走行速度を実現する
ためには、旋回時に運転者が受ける横加速度に着目する
必要がある。つまり、旋回時に車両に生じる横加速度が
所要の範囲内に収まればよい。そこで、目標横加速度設
定部32では、最適な横加速度の上限値として目標横加
速度Gyを設定して、この目標横加速度Gyを実現しう
るように目標進入車速V*を設定するようになってい
る。
【0071】目標横加速度Gyは、カーブ半径Rに依存
する。つまり、カーブ半径Rが小さいほど最適な横加速
度の上限値である目標横加速度Gyを高く設定すること
ができ、カーブ半径Rが大きいほど目標横加速度Gyを
低く設定することができる。例えば、図11は、コーナ
進入時(カーブ進入時)の運転者による減速操作に応じ
た横加速度特性を示す実験結果であり、減速開始速度と
カーブ半径Rとに応じて示している。この図11に示す
ように、コーナ進入時の横加速度は、減速開始速度には
あまり依存ぜずカーブ半径Rに依存し、カーブ半径Rが
小さいほど横加速度は高くカーブ半径Rが大きいほど横
加速度Gyが低くなるのがわかる。
【0072】そこで、例えば図12に示すようなマップ
に基づいてカーブ半径Rに対応して目標横加速度Gyを
設定することができる。この図12に示すマップのカー
ブ半径Rに対する目標横加速度Gyの特性を図示する
と、図13に示すようになり、半径Rが大きくなると目
標横加速度Gyは小さなものに設定される。これは、一
般に運転者が行なうカーブ路の運転特性に基づいたもの
である。
【0073】なお、このような目標横加速度Gyの設定
マップは、車両がカーブ路に進入してから行なうトレー
ス制御でも共通して用いるようにすることで、カーブ路
進入前の制御とカーブ路進入後の制御とを滑らかに接続
しうる。また、このマップはカーブ半径Rの広い範囲に
ついて与えているが、検出カーブの対象条件〔例えば、
カーブ半径Rが所定値(例えば200m)以下であるこ
と〕によっては、このマップの所要部のみを用意するか
又は使用すればよい。
【0074】3.2.2 目標進入車速(目標車速)の設定 目標車速設定34では、半径Rの等速円運動の場合を当
てはめて考え、目標横加速度Gyから次式により目標進
入車速V*を設定するようになっている。 V*=(Gy・R)0.5 ・・・・・・(3) 上述のように、目標横加速度Gyはカーブ半径Rから求
められるので、目標進入車速V*もカーブ半径Rのみか
ら求めることができる。
【0075】3.2.3 速度偏差ΔVの算出 目標進入車速V*に対して車両の減速トルクをどのよう
に制御するかは、実車速Vbと目標進入車速V*との偏
差に対応する。そこで、目標車速設定手段30では、速
度偏差算出部36で、次式のように、車速センサ(車速
検出手段)84で検出された実車速Vbから目標車速設
定34で設定された目標進入車速V*を減算することで
速度偏差ΔVを算出する。 ΔV=Vb−V* ・・・・・・(4) 3.3 制御開始・終了判定 制御開始・終了判定手段70では、制御開始距離Lneed
と、車両の現在位置からカーブ開始点LS までの残り距
離LCとに基づいて制御の開始を判定し、この制御開始
判定時には、後述するトルク調整量設定手段40に作動
信号を出力する。また、制御開始判定後に、残り距離L
Cが0となり車両がカーブに進入しらた、制御の終了を
判定する。
【0076】このため、制御開始・終了判定手段70に
は、図1,図4に示すように、制御開始距離Lneedを設
定する制御開始距離設定部72と、残り距離LCを算出
する残り距離算出部74と、制御開始距離Lneedと残り
距離LCとから制御開始を判定し、残り距離LCから制
御終了を判定する制御開始・終了判定部76とをそなえ
ている。
【0077】3.3.1 制御開始距離Lneedの設定 制御開始距離設定部72で設定する制御開始距離Lneed
は、カーブに進入するために減速を必要とする距離であ
り、図14に示すように、減速開始点P1からカーブ開
始点(コーナ入口点)LS までの距離に相当する。もち
ろん、制御開始距離の設定には、実車速Vbが目標進入
速度V*よりも高いこと(即ち、Vb>V*)が前提条
件となり、実車速Vbが目標進入速度V*以下(即ち、
Vb≦V*)なら減速制御(ナビトレース制御)は不要
になり、制御開始距離Lneedの設定も必要ない。
【0078】ここでは、Vb>V*であって制御開始距
離Lneedの設定が必要である場合を考える。この場合、
一定の減速度Gxで減速を行なうものとして、減速開始
時の車速をVbとし、カーブ開始点LS に達した時の車
速(コーナ進入速度)が目標進入速度V*になるものと
して、さらに、減速に要した時間をτ時間とすると、こ
の時の車速の変遷は図15に示すようになる。
【0079】制御開始距離(減速に要する距離)Lneed
は、図15の斜線部の面積に相当し、次式のように示す
ことができる。 Lneed=(1/2)・(Vb+V*)・τ ・・・・・・(5) 制御開始距離設定部72では、上式によって、車速セン
サ(車速検出手段)84で検出された実車速Vbと、目
標車速設定34で設定された目標進入車速V*とから制
御開始距離Lneedを算出して設定する。
【0080】ところで、図16,図17は、ブレーキタ
イミングに関する実験結果を示すもので、図16に示す
ようにコーナ進入口を基準点にして、この基準点の手前
を負(−)の領域、基準点から先を正(+)の領域とす
ると、種々のカーブ半径のコーナにおいて種々の運転速
度でコーナに進入しながらブレーキ開始点(ブレーキオ
ンポイント)及びブレーキ終了点(ブレーキオフポイン
ト)を測定した結果が、図17である。
【0081】図17において、横軸は減速開始速度、即
ちブレーキ開始時の車速であり、縦軸はブレーキオンポ
イント及びブレーキオフポイントである。旋回半径が大
きくなるとデータのバラツキが大きくなるが、これは旋
回半径が大きいコーナではコーナに進入しても直線との
区別がつけにくくなるためと考えられる。図17からわ
かるように、データにばらつきがあるものの、減速開始
距離は旋回半径に関係なく減速開始速度が大きいほど大
きくなり、減速開始距離が旋回半径に係わらず減速開始
速度にほぼ比例するような関係にあることがわかる。
【0082】そこで、上式(5)において、τが一定値
であると推測できる。図18は、いくつかのカーブ半径
のコーナにおける減速巾と減速度Gxとの関係を示す実
験結果である。減速巾とは、減速開始時から減速終了時
までの速度の減少量であり、車速が減速開始時の実車速
Vbから目標進入速度V*まで減速するように減速操作
を行なえば、減速巾は前述の車速偏差ΔV(=Vb−V
*)に相当する。
【0083】図18からわかるように、減速巾と減速度
Gxとはカーブ半径に係わらずほぼ比例関係にあり、そ
の比例定数がτに相当する。この例では、τ=3.1
(秒)となる。上式(5)において、τ=3.1とする
と、減速開始距離Lneedは、減速開始速度Vbと目標進
入速度V*とで決まり、目標進入速度V*はカーブ半径
Rの関数なので、減速開始距離Lneedは、減速開始速度
Vb及びカーブ半径Rで決まることになる。図19は、
いくつかのカーブ半径Rのコーナにおける減速開始速度
Vbに対応して減速開始距離Lneedを示すものである。
【0084】3.3.2 残り距離LCの算出 残り距離LCは、ナビゲーションシステム50の現在位
置推定手段56で推定された当該道路上の現在位置の情
報Pと、当該道路上のカーブ開始点LS との距離であ
り、残り距離算出部74では、ナビゲーションシステム
50の情報から残り距離LCを算出する。前述のよう
に、ナビゲーションシステム50の道路データは、所定
間隔(例えば10mピッチ)で入力された点データ及び
これらの点を連続的に結んで形成される線データからな
るため、現在位置Pもカーブ開始点LS も、この所定間
隔(10mピッチ)の単位になる。したがって、算出さ
れる残り距離LCも所定間隔(10mピッチ)の単位に
なる。
【0085】そこで、更に、この所定間隔の間を補間す
るようにして残り距離LCを設定することも考えられ
る。つまり、所定間隔(10mピッチ)を移動する際に
は、所要の短い周期(PT)で検出車速Vbを取り込み
ながら、次式のような加算を繰り返していくことで所定
間隔よりも短い単位で車両の移動距離Ln を推定するこ
とができる。 Ln =Vb/Δt+Ln-1 ・・・・・・(6) ただし、Δtは周期PTに応じた変換係数である。
【0086】3.3.3 制御開始判定 制御開始・終了判定部76では、制御開始距離設定部7
2で設定された制御開始距離Lneedと残り距離算出部7
4で算出されたカーブ開始点LS までの残り距離LCと
を比較して、制御開始判定を行なう。つまり、残り距離
LCが制御開始距離Lneedよりも大きい(LC>Lnee
d)うちには制御を行なわずに、残り距離LCが制御開
始距離Lneed以下(LC≦Lneed)になったら制御の開
始を判定して、トルク調整量設定手段40に制御開始信
号(作動信号)を出力する。
【0087】3.3.4 制御終了判定 制御開始・終了判定部76では、制御開始判定後に、カ
ーブ開始点LS までの残り距離LCが0になって車両が
カーブに進入したら制御の終了を判定する。本制御は、
車両がカーブに進入するまでの間に行なうもので、車両
がカーブに進入したら、所謂トレース制御に移行して、
カーブ路に沿って車両が走行するように車両の走行状態
を制御する。
【0088】3.4 トルク調整量(減速トルク)の設定 トルク調整量設定手段40では、制御開始・終了判定手
段70からの制御開始信号を受けて作動を開始し制御終
了信号を受けて作動を終了する。このトルク調整量設定
手段40は、トルク調整量として車両の目標とする減速
トルクを設定するので、以下、減速トルク設定手段とい
う。
【0089】この減速トルク設定手段40では、目標進
入車速V*よりも大きい実車速Vbを目標進入車速V*
まで減速するために必要な車両の目標減速トルクTを設
定する。目標減速トルクTは、駆動輪の回転トルクとし
て考えると、基本的には減速度Gxと車重Mbとタイヤ
半径Rtとから算出できる(このトルクを単純減速トル
クという)が、実際には、車両が走行している際には走
行抵抗を受けているので、単純減速トルクをこの走行抵
抗に応じて補正する必要がある。また、減速トルク制御
を運転者の違和感の少ないものにするには、運転者の要
求するトルクについても考慮したい。
【0090】そこで、減速トルク設定手段40には、図
1,図5に示すように、目標進入車速V*と実車速Vb
とに基づいて車両が目標進入車速V*まで減速するのに
要する単純減速トルクTdを設定する単純減速トルク設
定手段42と、この単純減速トルクTdを走行抵抗に応
じて補正する走行抵抗対応補正手段44と、さらに、運
転者要求トルクにより補正する運転者要求トルク対応補
正手段46とがそなえられる。
【0091】3.4.1 単純減速トルクの設定 単純減速トルク設定手段42では、図5に示すように、
まず、減速度算出部42Aで減速度Gxを求めるが、こ
の減速度Gxは、制御開始距離Lneedの間だけ実車速V
bから目標進入車速V*まで一定の減速度合で減速を行
なうとすると、次式のようになる。 Gx=ΔV/τ ・・・・・・(7) ただし、ΔV=V*−Vb(ΔV<0),τ:減速時間
(=3.1秒) そして、この減速度Gxの大きさが過大にならないよう
にクリップ手段42Bによりクリップする。つまり、減
速度Gxが所定値(例えば−0.2G)よりも小さい場
合(Gx<−0.2G)にはこの所定値(−0.2G)
にクリップするのである。したがって、減速度Gxは−
0.2Gよりも大きな減速度にはならない。
【0092】このようにクリップ処理を行なうのは、次
の理由による。つまり、エンジンブレーキ(例えば2
速)による減速度の範囲は、図20に示すように、0.
1G(≒1.0m/sec2 )程度であり、これに後述
する勾配抵抗(例えば10%勾配の抵抗)による減速度
を加味しても、エンジンブレーキによる減速制御の範囲
は0.2G程度と考えられるからである。なお、図20
には、種々のカーブ半径のコーナに対して種々の速度で
減速を開始した場合に得られる減速度特性の実験結果が
示されている。
【0093】こうして適宜クリップ処理されたら、つい
で、単純減速トルク算出部42Cで、次式のように減速
度Gxに車重Mbとタイヤ半径Rtとを乗算して単純減
速トルクTdを得るようになっている。 Td=Gx・Mb・Rt ・・・・・・(8) なお、ここでは、車重Mb及びタイヤ半径Rtは一定値
として設定するが、車重Mbは車両の乗車人数や積載状
態等で異なるため、例えばサスペンションのストローク
等に応じて車重を検出しうる車重センサを設けてこの車
重センサの検出データに応じて単純減速トルクTdを算
出するようにすることも考えられる。
【0094】3.4.2 走行抵抗対応補正 走行抵抗対応補正手段44には、図5に示すように、定
速走行トルク算出手段45と加算部44Aとが設けられ
ている。定速走行トルク算出手段45は、車両が走行抵
抗に抗して定速走行するのに必要なトルク(これを、定
速走行トルクという)を算出するもので、走行抵抗に
は、車両が車速に応じて受ける空気抵抗(空気抵抗トル
ク)Resistと、車両が走行する路面の勾配及び車
両の重量に応じて受ける重量勾配抵抗(重量勾配抵抗ト
ルク)Rθとが考えられる。
【0095】定速走行トルク算出手段45には、空気抵
抗算出部45Aと、重量勾配抵抗算出部45Bと、これ
らの抵抗Resist,Rθを加算して定速走行トルク
(車輪対応のトルク)TGX=0′を算出する加算部45C
とがそなえられる。このうち、空気抵抗算出部45Aで
は、図21に示す曲線C1に基づいて車速Vbに対応し
て走行抵抗トルクResistを設定する。また、重量
勾配抵抗算出部45Bでは、図22に示す直線S1に基
づいて道路の勾配θに対応して重量勾配抵抗トルクRθ
を設定する。
【0096】そして、加算部45Cでこれらの抵抗トル
クResist,Rθを加算して定速走行トルク
GX=0′(=Resist+Rθ)を算出した上で、こ
の定速走行トルクTGX=0′を加算部44Aで単純減速ト
ルクTdに加算することで、走行抵抗対応補正を行なう
ようになっている。なお、加算部44Aで走行抵抗対応
補正された減速トルクTdcは、駆動輪の回転トルクと
して考えているので、これをエンジンの回転トルクに換
算する必要がある。そこで、図5に示すように、駆動輪
の回転トルクをエンジンの回転トルクに換算するエンジ
ントルク換算部42Dが設けられている。
【0097】このエンジントルク換算部42Dでは、次
式によって、駆動輪回転トルクTdcをエンジン回転ト
ルクTeに変換する。 Te=Tdc/(ρM ・ρD ・t) ・・・・・・(9) ただし、ρM :変速比,ρD :終減速比,t:トルク比
(又は、倍力比)である。
【0098】3.4.3 運転者要求トルク対応補正 運転者要求トルク対応補正手段46には、運転者要求ト
ルクを推定する運転者要求トルク推定手段46Aと、単
純減速トルク設定手段42で設定されて走行抵抗対応補
正手段44で補正された減速トルクTeと、運転者要求
トルク推定手段46Aで推定された運転者要求トルクT
D とを加重平均するための重み付け部46B,46C
と、重み付けされた減速トルクTeと運転者要求トルク
D とを加算する加算部46Dとがそなえられる。
【0099】運転者要求トルク推定手段46Aでは、車
両のエンジン出力に対する運転者の操作状態、即ち、ア
クセル位置センサ81で検出されたアクセルペダルの踏
込位置(踏込角度)APSと、エンジン回転数センサ8
0で検出されたエンジン回転数Neとに基づいて、例え
ば図23に示すようなマップによって運転者要求トルク
D を推定するようになっている。
【0100】このようにして求められた運転者要求トル
クTD は、重み付け部46Bで重み付け係数(1−α)
を乗算される。なお、αは、0<α<1の係数であり、
理論上の減速制御を重視するにはαを大きく設定し、運
転者要求トルクTD を重視するにはαを小さく設定す
る。このαの値としては例えば0.6程度に設定するこ
とが考えられる。一方、走行抵抗対応補正手段44で補
正された減速トルクTeは、重み付け部46Bで重み付
け係数αを乗算される。
【0101】このようにして、それぞれ重み付けされた
運転者要求トルク(1−α)TD と減速トルクαTeと
が加算部46Dで加算されることで、次式で示すよう
に、運転者要求トルクTD が減速トルクTeと加重平均
されて、目標エンジントルクT BN1 を得るようになって
いる。 TBN1 =αTe+(1−α)TD ・・・・・・(10) 3.4.4 目標エンジントルクTBN1 のクリップ このようにして得られた目標エンジントルクTBN1 は、
クリップ手段47によって、車両が増速しないようクリ
ップされるようになっている。つまり、この装置は、不
慣れな道路の前方屈曲路(カーブ路)に対して、自車両
進入時の車速を抑制することで安全運転を支援しようと
するもので、運転者の加速意志がある場合でも、明らか
にカーブ手前であれば運転者の加速意志即ち車速の増速
を許容しないようにすべきである。そこで、カーブ進入
前に限っては、運転者の加速意志があってもこれを許容
しないように目標エンジントルクTBN1 のクリップを行
なうようになっている。
【0102】つまり、運転者要求トルクを加味された目
標エンジントルクTBN1 を、定速走行トルクTGX=0
(Resist+Rθ)をエンジントルク換算したもの
(定速走行エンジントルク)TGX=0と比較して、目標エ
ンジントルクTBN1 が定速走行エンジントルクTGX=0
上回っている場合には、車両が加速してしまうので、目
標エンジントルクTBN1 を定速走行エンジントルクT
GX=0にクリップするのである。
【0103】このため、まず、エンジントルク換算部4
4Bで、次式により定速走行エンジントルクを得るよう
になっている。 TGX=0=TGX=0′/(ρM ・ρD ・t) ・・・・・・(11) ただし、ρM :変速比,ρD :終減速比,t:トルク比
(又は、倍力比)である。
【0104】そして、クリップ手段47により、以下の
ように目標エンジントルクTBN1 を適宜クリップ処理し
て、目標エンジントルク(減速トルク)TBN2 を得るよ
うになっている。 TBN1 >TGX=0である場合:TBN2 =TGX=0にクリッ
プする。 TBN1 ≦TGX=0である場合:TBN2 =TBN1 とクリッ
プしない。
【0105】3.5 トルク調整要素の制御 制御手段48では、トルク調整量設定手段40で設定さ
れた目標エンジントルク(駆動トルク調整量)TBN2
したがって車両のトルク調整要素を制御するが、もちろ
ん、この制御(ナビトレース制御)は制御開始・終了判
定手段70で制御開始が判定されてから、カーブに進入
して制御終了が判定されるまでの間に実行される。
【0106】そして、カーブに進入してからは、トレー
ス制御に移行して、カーブ路に沿って車両が走行するよ
うに車両の走行状態を制御するが、ナビトレース制御か
らこのトレース制御に移行する際には、制御移行手段4
9を通じて、両制御を滑らかに連続させるための接続制
御が行なわれるようになっている。制御手段48では、
車両のトルク調整要素として、スロットル開度と自動変
速機とを制御するようになっているが、目標エンジント
ルクTBN2 が小さければスロットル開度のみを制御し、
目標エンジントルクTBN2 が大きくなりスロットル開度
を全閉しても目標エンジントルクTBN2 よりも大きくな
ってしまい十分に減速ができない場合には、自動変速機
のシフトダウン制御により目標エンジントルクTBN2
でトルクを減少調整するようになっている。
【0107】ここでは、図24に示すようなマップに基
づいて、スロットル開度制御のみを行なうか、シフトダ
ウン制御とスロットル開度制御とを共に行なうか、を判
定するようになっている。図24中のスロットル全閉曲
線はスロットル開度を全閉にしたときに得られるトルク
値特性を示すものであり、エンジン回転数Neに対応す
る。また、この図24に示すようなシフトダウン用マッ
プは、各変速段毎に用意されている。
【0108】制御手段48では、その制御周期で得られ
るエンジン回転数Ne及び目標エンジントルク(減速ト
ルク)TBN2 がこのスロットル全閉曲線よりも上方(即
ち、減速トルク大)の領域では、スロットル開度制御の
みを行ない、エンジン回転数Ne及び減速トルクTBN2
がこのスロットル全閉曲線以下(即ち、減速トルク小)
の領域では、シフトダウン制御とスロットル開度制御と
を共に行なうように判定する。
【0109】制御手段48では、スロットル開度制御の
みを行なう場合には、要求される減速トルクTBN2 の情
報をエンジン用電子制御装置(エンジンECU)98に
出力し、このエンジンECU98を通じて減速トルクT
BN2 を実現するようなスロットル開度調整を行なう。な
お、エンジンECU98を通じて行なうスロットル開度
調整は、このときのエンジン回転数Neに関するスロッ
トル開度とエンジンの出力トルクとの対応関係から設定
することができ、かかる対応関係をマップ化しておき、
このマップに基づいてスロットル開度を設定することが
できる。もちろん、このようなスロットル開度とエンジ
ンの出力トルク対応関係は使用変速段によっても異なる
ので、変速段ごとのマップを用意する必要がある。
【0110】また、制御手段48では、シフトダウン制
御とスロットル開度制御とを共に行なう場合には、シフ
トダウン要求信号を自動変速機用電子制御装置(AT−
ECU)96に出力し、このAT−ECU96を通じて
シフトダウンを行ない、且つ、要求される減速トルクT
BN2 の情報をエンジン用電子制御装置(エンジンEC
U)98に出力し、このエンジンECU98を通じて減
速トルクTBN2 を実現するようなスロットル開度調整を
行なう。このスロットル開度調整では、シフトダウン後
の変速段に応じて制御を行なう。
【0111】4.本装置の動作 本発明の第1実施形態としての自動車の前方道路状況対
応制御装置は、上述のように構成されているので、例え
ば図25,図28〜図31のフローチャートに示すよう
に制御が行なわれる。 4.1 全体的な制御動作 図25は本装置の動作にかかるメインルーチンを示すフ
ローチャートであり、本装置では図25に示すような動
作を所要の制御周期で繰り返す。
【0112】つまり、まず、車両が走行する道路の前方
にカーブが存在するか否かを判定する(ステップA1
0)。この判定は、カーブ検出手段20で、ナビゲーシ
ョンシステム50からの情報に基づいて行なう。カーブ
無しの場合には、制御は行なわないが、カーブ有りの場
合には、ステップA20へ進み、カーブ開始点LS ,カ
ーブ半径R,現在位置情報を取り込む。カーブ開始点L
S ,カーブ半径Rはカーブ検出手段20による検出結果
から、現在位置情報はナビゲーションシステム50から
目標車速設定手段30,制御開始・終了判定手段70へ
取り込まれる。
【0113】そして、ステップA30へ進み、制御開始
・終了判定手段70の残り距離算出部74で現在位置か
らカーブ開始点LS までの距離(残り距離)LCを前述
の式(3)により算出し、ステップA40へ進み、目標
進入車速V*を算出する。この目標進入車速V*は、目
標車速設定手段30で設定されるが、目標車速設定手段
30では、目標横加速度設定部32でカーブ走行中の目
標横加速度Gyを設定し、この目標横加速度Gyに基づ
いて目標車速設定部34で目標進入車速V*を設定す
る。
【0114】さらに、ステップA50で、車速センサ8
4から実車速Vbの検出情報を取り込み、ステップA6
0に進み、制御開始・終了判定手段70で実車速Vbが
目標進入速度V*以下(即ち、Vb≦V*)か否かを判
定する。実車速Vbが目標進入速度V*以下なら減速制
御(ナビトレース制御)は不要になり制御を行なわな
い。
【0115】一方、実車速Vbが目標進入速度V*以上
の場合にはステップA70に進み制御開始距離Lneedの
設定を行なう。この制御開始距離Lneedは、制御開始・
終了判定手段70の制御開始距離設定部72で、前述の
式(5)のようにVb,V*に基づいて算出される。さ
らに、ステップA80で、残り距離LCが制御開始距離
Lneed以下である(つまり、LC≦Lneed)か否かが判
定されるが、この判定は、制御開始・終了判定部76で
行なわれるが、例えば図26に示すように、残り距離L
Cが制御開始距離Lneedよりも大きい(LC>Lneed)
うちには制御を行なわない。
【0116】一方、例えば図27に示すように、残り距
離LCが制御開始距離Lneed以下(LC≦Lneed)にな
ったら制御の開始を判定して、トルク調整量設定手段4
0に制御開始信号(作動信号)を出力する。この場合に
は、トルク調整量設定手段40により減速トルクTBN2
が算出され(ステップA90)、さらに、制御手段48
によりトルク調整要素の制御が行なわれる(ステップA
100)。
【0117】4.2 減速トルクTBN2 の算出動作 ステップA90の減速トルクTBN2 の算出については、
図28に示すように、まず、単純減速トルク設定手段4
2の減速度算出部42Aで式(7)によって減速度Gx
を求める(ステップB10)。そして、この減速度Gx
の大きさが過大にならないようにクリップ手段42Bに
より減速度Gxをクリップする(ステップB20)。つ
まり、減速度Gxが所定値(例えば−0.2G)よりも
小さい場合(Gx<−0.2G)にはこの所定値(−
0.2G)にクリップする。このようにクリップ処理を
行なうことで、エンジンブレーキによる制御範囲で、減
速制御を実現することができ、また、急減速の回避によ
り、運転者に大きな違和感を与えないように車速を制御
することができる。
【0118】クリップ処理されたら、ついで、単純減速
トルク算出部42Cで、式(8)により減速度Gxに車
重Mbとタイヤ半径Rtとを乗算して単純減速トルクT
dを得る(ステップB30)。さらに、走行抵抗対応補
正手段44で、この単純減速トルクTdに、走行抵抗対
応補正を施す(ステップB40)。この走行抵抗対応補
正は、図29に示すように、図21に示すようなマップ
から車速Vbに基づいて空気抵抗トルクResistを
求め(ステップC10)、図22に示すようなマップか
ら車重と道路勾配に基づいて重量勾配抵抗トルクRθを
求めて(ステップC20)、これらの抵抗トルクRes
ist,Rθから定速走行に必要なトルクTGX=0′(=
Resist+Rθ)を算出する(ステップC30)。
そして、単純減速トルクTd(Td<0)にこの定速走
行トルク(>0)を加算して減速トルクTdcを得る
(ステップC40)。
【0119】再び図28を参照するが、走行抵抗対応補
正が施されたら(ステップB40)、エンジントルク換
算部42Dで、式(9)により、駆動輪回転トルクTd
cをエンジン回転トルクTeに変換する(ステップB5
0)。ついで、運転者要求トルク対応補正手段46でエ
ンジン回転トルクTeに運転者要求トルクに応じた補正
を施す(ステップB60)。
【0120】この運転者要求トルク対応補正は、図30
に示すように行なわれる。つまり、まず、運転者要求ト
ルク推定手段46Aで運転者要求トルクを推定する(ス
テップD10)。つまり、アクセル位置センサ81で検
出されたアクセルペダルの踏込位置APSと、エンジン
回転数センサ80で検出されたエンジン回転数Neとに
基づいて、図23に示すようなマップによって運転者要
求トルクTD を推定する。そして、重み付け部46B,
46Cで運転者要求トルクTD ,エンジン回転トルクT
eにそれぞれ重み付けした上で、加算部46Dで加算す
ることにより、エンジン回転トルクに換算した減速トル
クTeと運転者要求トルクTD とを加重平均する(ステ
ップD20)。
【0121】再び図28を参照するが、このようにして
運転者要求トルク対応補正が施されたら(ステップB6
0)、得られた減速トルク(目標エンジントルク)T
BN1 をクリップ手段47によって、車両が増速しないよ
うクリップする(ステップB70)。つまり、運転者要
求トルクを加味された目標エンジントルクTBN1 を、定
速走行トルクTGX=0′をエンジントルク換算したもの
(定速走行エンジントルク)T GX=0と比較して、目標エ
ンジントルクTBN1 が定速走行エンジントルクTGX=0
上回っている場合には、車両が加速してしまうので、目
標エンジントルクTBN1を定速走行エンジントルクT
GX=0にクリップするのである。
【0122】このような目標エンジントルクTBN1 のク
リップにより、運転者が加速意志を示した場合であって
も、明らかにカーブ手前であれば運転者の加速意志即ち
車速の増速を許容しないようにすることができ、カーブ
への進入に際して、車両速度を確実に抑制することがで
きるようになり、運転者による安全運転を支援すること
ができる。
【0123】4.3 トルク調整要素の制御動作 制御手段48によりトルク調整要素の制御(図25のス
テップA100)は、図31に示すように行なわれる。
つまり、設定された目標エンジントルク(減速トルク)
BN2 及び検出されたエンジン回転数Neを取り込んで
(ステップE10)、これらの目標エンジントルクT
BN2 ,エンジン回転数Neがスロットル制御領域かシフ
トダウン領域かを判定する(ステップE20)。
【0124】つまり、図24に示すようなマップに基づ
いて、制御手段48では、その制御周期で得られるエン
ジン回転数Ne及び目標エンジントルクTBN2 がこのス
ロットル全閉曲線よりも上方(即ち、減速トルク大)の
領域では、スロットル制御領域と判定して、エンジン回
転数Ne及び減速トルクTBN2 がこのスロットル全閉曲
線以下(即ち、減速トルク小)の領域では、シフトダウ
ン領域と判定する。
【0125】制御手段48では、スロットル制御領域で
は、スロットル開度制御のみを行ない(ステップE4
0)、シフトダウン領域では、シフトダウン制御とスロ
ットル開度制御とを共に行なう(ステップE30)。つ
まり、スロットル制御領域の場合、要求される減速トル
クTBN2 の情報をエンジン用電子制御装置(エンジンE
CU)98に出力し、このエンジンECU98を通じて
減速トルクTBN2 を実現するようなスロットル開度調整
を行なう。
【0126】また、シフトダウン領域の場合、シフトダ
ウン要求信号を自動変速機用電子制御装置(AT−EC
U)96に出力し、このAT−ECU96を通じてシフ
トダウンを行ない、且つ、要求される減速トルクTBN2
の情報をエンジン用電子制御装置(エンジンECU)9
8に出力し、このエンジンECU98を通じて減速トル
クTBN2 を実現するようなスロットル開度調整を行な
う。このスロットル開度調整では、シフトダウン後の変
速段に応じて制御を行なう。
【0127】このように、本装置では、運転者が不慣れ
な道路の前方屈曲路(カーブ路)に対して適切な処理を
行なわないような場合にも、車両のカーブ進入時の車速
を確実に減速させることができるようになり、運転者に
よる安全運転を支援することができる効果がある。ま
た、このカーブ進入時の制御をカーブ進入後のトレース
制御に円滑に接続できるようにすれば、違和感のない総
合的な車両の走行制御を実現することができる。
【0128】次に、第2実施形態について説明する。 〔第2実施形態〕図32,図33は本発明の第2実施形
態としての自動車の前方道路状況対応制御装置を示すも
のであり、これらの図に基づいて本発明の第2実施形態
を説明する。
【0129】1.本装置の構成 この実施形態では、制御手段(カーブ進入前減速用制御
手段)48による制御内容が第1実施形態とは異なって
いる。すなわち、第1実施形態では、スロットル制御及
びシフトダウン制御によって発生するエンジンブレーキ
で減速トルクを発生させるようにしているが、この第2
実施形態では、トルク調整要素として自動ブレーキが加
えられており、スロットル制御及びシフトダウン制御に
よるエンジンブレーキに加えて、自動ブレーキによって
も減速トルクを発生させるようになっている。
【0130】自動ブレーキ(図示略)は、運転者の操作
によらずに、フットブレーキと同様に車輪に摩擦力を加
えて積極的に制動力(減速力)を発生させるもので、油
圧や空気圧等を利用したアクチュエータにより運転者の
ブレーキ操作に変わって自動的に制動力(減速力)を発
生させるものであって、図32に示すように、自動ブレ
ーキ用電子制御装置(自動ブレーキECU)94によっ
て、制御信号を通じて制御されるようになっている。
【0131】制御手段48では、減速トルクTBN2 が例
えば減速度dd(ddは例えば0.2G)に対応したト
ルク値Tddよりも大きい場合、減速トルクTBN2 に応
じて自動ブレーキが作動するように自動ブレーキECU
94に指令信号を出力し、一方、減速トルクTBN2 が減
速度ddに対応したトルク値Tdd以下の場合、第1実
施形態と同様に、減速トルクTBN2 及びエンジン回転数
Neに応じてスロットル制御及びシフトダウン制御によ
る減速制御を行なうようになっている。
【0132】このため、この第2実施形態では、第1実
施形態(図5参照)のものにそなえられたクリップ手段
42Bが省略されるか、又はクリップ手段42Bが設け
られるが第1実施形態よりもクリップ値をより大きな減
速値の大きさ(>0.2G)に設定されている。また、
この他の部分は、第1実施形態と同様に構成されてい
る。
【0133】2.本装置の動作 本発明の第2実施形態としての自動車の前方道路状況対
応制御装置は、上述のように構成されているので、例え
ば図25,図28〜図30のフローチャートに示すよう
に第1実施形態とほぼ同様に制御が行なわれる。ただ
し、図28のステップB20に示す減速度Gxのクリッ
プ処理については、処理自体が省略されるか、又は、ク
リップ値が大きなものに変更される。
【0134】そして、制御手段48によりトルク調整要
素の制御(図25のステップA100)は、図33に示
すように行なわれる。つまり、設定された目標エンジン
トルク(減速トルク)TBN2 及び検出されたエンジン回
転数Neを取り込んで(ステップE10)、まず、目標
エンジントルクTBN2 が所定値Tdd以下の自動ブレー
キ領域にあるか否かを判定し(ステップE12)、自動
ブレーキ領域にあれば、ステップ50に進んで、減速ト
ルクTBN2 に応じて自動ブレーキが作動するように自動
ブレーキECU94を通じて制御する。このときには、
スロットル開度は全閉として変速段も切り替えない。
【0135】そして、自動ブレーキ領域になければ(こ
れには、はじめから自動ブレーキ領域にない場合や、自
動ブレーキ制御の結果自動ブレーキ領域から外れた場合
がある)、ステップ20に進んで、第1実施形態と同様
な処理を行なう。つまり、目標エンジントルクTBN2
エンジン回転数Neがスロットル制御領域かシフトダウ
ン領域かを判定して(ステップE20)、スロットル制
御領域では、スロットル開度制御のみを行ない(ステッ
プE40)、シフトダウン領域では、シフトダウン制御
とスロットル開度制御とを共に行なう(ステップE3
0)。
【0136】そして、スロットル制御領域の場合、要求
される減速トルクTBN2 の情報をエンジン用電子制御装
置(エンジンECU)98に出力し、このエンジンEC
U98を通じて減速トルクTBN2 を実現するようなスロ
ットル開度調整を行なう。また、シフトダウン領域の場
合、シフトダウン要求信号を自動変速機用電子制御装置
(AT−ECU)96に出力し、このAT−ECU96
を通じてシフトダウンを行ない、且つ、要求される減速
トルクTBN2 の情報をエンジン用電子制御装置(エンジ
ンECU)98に出力し、このエンジンECU98を通
じて減速トルクTBN2 を実現するようなスロットル開度
調整を行なう。このスロットル開度調整では、シフトダ
ウン後の変速段に応じて制御を行なう。
【0137】このようにして、本実施形態では、自動ブ
レーキによって大きな減速度を実現できて、運転者が不
慣れな道路の前方屈曲路(カーブ路)に対して適切な処
理を行なわないような場合にも、車両のカーブ進入時の
車速を確実に減速させることができるようになり、運転
者による安全運転の支援をより積極的に行なうことがで
きる効果がある。
【0138】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の自動車の前方道路状況対応制御装置によれば、予
め記憶された道路情報から得られる車両の前方の道路状
況に対応して該車両の目標車速を設定する目標車速設定
手段と、該車両の実車速を検出する車速検出手段と、該
目標車速設定手段で設定された目標車速と該車速検出手
段で検出された実車速とに基づいて、該実車速を該目標
車速に近づけるために必要な該車両の駆動トルクの調整
量を設定するトルク調整量設定手段と、該トルク調整量
設定手段で設定された駆動トルク調整量に基づいて該車
両のトルク調整要素を制御する制御手段とから構成され
ることにより、自動車の前方の道路状況に対応した目標
車速に実車速を近づけることができ、車両の速度を適切
なものにして、運転者による安全運転の支援を行なうこ
とができるようになる。
【0139】請求項2記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置によれば、請求項1記載の構成におい
て、予め記憶された道路情報から該車両の前方の道路中
のカーブを検出するカーブ検出手段をそなえ、該目標車
速設定手段が、該カーブ検出手段からの検出情報に基づ
いて検出したカーブに進入する際に許容しうる上限車速
として該車両の目標進入車速を設定するように構成さ
れ、該トルク調整量設定手段が、該目標車速設定手段で
設定された目標進入車速と該車速検出手段で検出された
実車速とに基づいて、該実車速が該目標進入車速よりも
大きいと該実車速を該目標進入車速に近づけるために必
要な該車両の目標とする減速トルクを設定する減速トル
ク設定手段として構成されることにより、自動車がカー
ブ路に進入するに際して、車両の速度を適切なものにし
て、運転者による安全運転の支援を行なうことができる
ようになる。
【0140】請求項3記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置によれば、請求項2記載の構成におい
て、該車両の走行抵抗に抗して該車両が定速走行するの
に必要な定速走行トルクを算出する定速走行トルク算出
手段をそなえ、該減速トルク設定手段が、該目標進入車
速と該実車速とに基づいて該車両が該目標進入車速まで
減速するのに要する単純減速トルクを設定する単純減速
トルク設定手段と、該単純減速トルクを該定速走行トル
ク算出手段で算出された該定速走行トルクで補正する走
行抵抗対応補正手段とをそなえるという構成により、自
動車がカーブ路に進入するに際して、適切なトルク調整
により、車両の速度をより適切なものに調節することが
できて、運転者による安全運転の支援を行なうことがで
きるようになる。
【0141】請求項4記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置によれば、請求項3記載の構成におい
て、該減速トルク設定手段が、該車両の減速度が所定範
囲内に収まるように該減速トルクを設定するように構成
されることにより、減速トルク制御を確実に実現でき
て、さらには、急減速の回避により、運転者に大きな違
和感を与えないように車速を制御することができる利点
がある。
【0142】請求項5記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置によれば、請求項3記載の構成におい
て、該定速走行トルク算出手段が、該車両が車速に応じ
て受ける空気抵抗と、該車両が走行する路面の勾配及び
該車両の重量に応じて受ける重量勾配抵抗とに応じて、
該定速走行トルクを算出するように構成されることによ
り、請求項6記載の本発明の自動車の前方道路状況対応
制御装置によれば、請求項3又は5記載の構成におい
て、該車両に対する運転者の要求トルクを推定する運転
者要求トルク推定手段をそなえ、該減速トルク設定手段
が、該減速トルクを該運転者要求トルク推定手段で推定
された運転者要求トルクにより補正する運転者要求トル
ク対応補正手段をそなえるという構成により、道路状況
に対応しながら適切なトルク制御を行なえるようにな
り、カーブ進入時の車速を適切に制御することができ
る。
【0143】請求項7記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置によれば、請求項6記載の構成におい
て、該運転者要求トルク対応補正手段が、該単純減速ト
ルク設定手段で設定されて該走行抵抗対応補正手段で補
正された減速トルクと、該運転者要求トルク推定手段で
推定された運転者要求トルクとを、予め設定された割合
による加重平均することで該運転者要求トルクによる補
正を行なうように構成されることにより、運転者の意志
を反映した制御が実現して、運転者に大きな違和感を与
えないように車速を制御することができる利点がある。
【0144】請求項8記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置によれば、請求項6又は7記載の構成
において、該運転者要求トルク対応補正手段が、該車両
を加速制御しない範囲で該運転者要求トルクによる補正
を行なうように構成されることにより、運転者の意志を
反映したながらも、カーブ進入時の車速を制限するよう
にできて、運転者による安全運転の支援を確実に行なう
ことができるようになる。
【0145】請求項9記載の本発明の自動車の前方道路
状況対応制御装置によれば、請求項6〜8のいずれかに
記載の構成において、該運転者要求トルク推定手段が、
該車両のエンジン出力に対する運転者の操作状態と該エ
ンジンの回転数とに基づいて該運転者要求トルクを推定
するように構成されることにより、運転者要求トルクを
確実に推定することができ、運転者の意志を反映した制
御が実現して、運転者に大きな違和感を与えないように
車速を制御することができる利点がある。
【0146】請求項10記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置によれば、請求項2〜9のいずれか
に記載の構成において、該車両の前方の道路に存在する
カーブの半径に基づいて該カーブを走行する際の該車両
の目標横加速度を設定する目標横加速度設定手段をそな
え、該目標車速設定手段が、該目標横加速度設定手段で
該目標横加速度と該カーブ半径とに基づいて該目標進入
車速を設定するように構成されることにより、目標車速
を容易に且つ適切に設定することができ、適切な車速制
御を実現することができる。
【0147】請求項11記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置によれば、請求項10記載の構成に
おいて、該目標横加速度設定手段が、該カーブ半径が大
きくなるほど該目標横加速度が小さくなるように該カー
ブ半径に対して該目標横加速度を設定するように構成さ
れることにより、運転者の操作に近い車速制御を行なえ
るようになり、運転者に大きな違和感を与えないように
車速を制御することができる利点がある。
【0148】請求項12記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置によれば、請求項2〜11のいずれ
かに記載の構成において、該トルク調整要素が、該車両
のエンジンの出力を調整する出力調整手段,該エンジン
の自動変速機をシフトダウンする変速段切替手段,及び
該車両のブレーキを自動制御する自動ブレーキ手段のう
ちのいずれかにより構成されることにより、車速制御を
確実に行なうことができる利点がある。
【0149】請求項13記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置によれば、請求項12記載の構成に
おいて、該トルク調整要素が、該出力調整手段及び該変
速段切替手段により構成されて、該制御手段が、該減速
トルクが予め設定された小トルク領域にある場合には該
出力調整手段のみを制御し、該減速トルクが予め設定さ
れた大トルク領域にある場合には該出力調整手段及び該
変速段切替手段の両方を制御するように構成されること
により、車速制御を確実に且つ効率よく行なうことがで
きる利点がある。
【0150】請求項14記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置によれば、請求項13記載の構成に
おいて、該トルク調整要素が、該出力調整手段,該変速
段切替手段,及び該自動ブレーキ手段により構成され
て、該制御手段が、該減速トルクが予め設定された小ト
ルク領域にある場合には該出力調整手段のみを制御し、
該減速トルクが予め設定された中トルク領域にある場合
には該出力調整手段及び該変速段切替手段の両方を制御
し、該減速トルクが予め設定された大トルク領域にある
場合には該自動ブレーキ手段を制御するように構成され
ることにより、車速制御を広い制御範囲で確実に且つ効
率よく行なうことができる利点がある。
【0151】請求項15記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置によれば、請求項2,12,13,
14のいずれかに記載の構成において、該制御手段が、
該カーブの開始点に対して所要距離まで接近した地点を
制御開始点としてこの制御開始点で該トルク調整要素の
制御を開始するとともに該カーブ開始点に達したときに
該トルク調整要素の制御を完了するように構成されるこ
とにより、カーブ進入時の制御を適切に行なえる利点が
ある。
【0152】請求項16記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置によれば、請求項15記載の構成に
おいて、該制御手段による該トルク調整要素の制御が、
予め設定された一定の時間だけ行なわれるように構成さ
れることにより、運転者の操作に近い減速制御を行なえ
るようになり、運転者に大きな違和感を与えないように
車速を制御することができる上、シンプルで適切な制御
構成を実現することができる利点がある。
【0153】請求項17記載の本発明の自動車の前方道
路状況対応制御装置によれば、請求項2記載の構成にお
いて、該カーブ検出手段が、該車両に搭載されたナビゲ
ーションシステムに記憶された道路情報から該道路中の
該カーブを検出するように構成されることにより、道路
中のカーブを確実に検出できるようになり、カーブ進入
時の運転者による安全運転の支援を確実に行なうことが
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての自動車の前方道
路状況対応制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態としての自動車の前方道
路状況対応制御装置に関連するナビゲーションシステム
を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態としての自動車の前方道
路状況対応制御装置におけるカーブ検出を説明するため
の模式的なブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態としての自動車の前方道
路状況対応制御装置の制御開始距離判定にかかる構成を
示す制御ブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態としての自動車の前方道
路状況対応制御装置の要部構成をを示す制御ブロック図
である。
【図6】本発明の第1実施形態としての自動車の前方道
路状況対応制御装置のカーブ検出手段におけるカーブ角
度の算出及びサンプリング距離について説明するための
図である。
【図7】本発明の第1実施形態としての自動車の前方道
路状況対応制御装置のカーブ検出手段におけるカーブ開
始点の補正について説明するための図であって、緩和曲
線のないカーブのカーブ開始点の補正について説明する
図である。
【図8】本発明の第1実施形態としての自動車の前方道
路状況対応制御装置のカーブ検出手段におけるカーブ開
始点の補正について説明するための図であって、緩和曲
線を有するカーブのカーブ開始点の補正について説明す
る図である。
【図9】本発明の第1実施形態としての自動車の前方道
路状況対応制御装置のカーブ検出手段におけるカーブ半
径に応じてカーブ開始点を補正するためのデータテーブ
ルであって、緩和曲線のないカーブのデータテーブルで
ある。
【図10】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置のカーブ検出手段におけるカーブ
半径に応じてカーブ開始点を補正するためのデータテー
ブルであって、緩和曲線を有するカーブのデータテーブ
ルである。
【図11】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置を説明するカーブ進入時の横加速
度特性を示す図である。
【図12】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置の目標横加速度の設定マップを示
す図ある。
【図13】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置の目標横加速度の設定特性を示す
図である。
【図14】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置における制御開始距離を説明する
ための模式図である。
【図15】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置による減速制御時の車速の変遷及
び車両の走行距離を説明する図である。
【図16】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置の減速制御を説明する図であっ
て、ブレーキタイミングに関する実験を説明する図であ
る。
【図17】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置の減速制御を説明する図であっ
て、ブレーキタイミングに関する実験結果を示す図であ
る。
【図18】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置の減速制御を説明する図であっ
て、減速時の減速巾と減速度との関係を示す図である。
【図19】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置の減速制御を説明する図であっ
て、減速開始速度と減速開始距離との関係を示す図であ
る。
【図20】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置の減速制御を説明する図であっ
て、減速度特性の実験結果を示す図である。
【図21】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置における減速トルクの設定に関連
する走行抵抗トルクの特性を示す図である。
【図22】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置における減速トルクの設定に関連
する重量勾配抵抗トルクの特性を示す図である。
【図23】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置における減速トルクの設定に関連
する運転者要求トルクの特性を示す図である。
【図24】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置における減速トルクに応じたトル
ク調整要素の制御領域を示す図である。
【図25】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置による減速制御のメインルーチン
を示すフローチャートである。
【図26】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置による減速制御の開始判定を説明
する図である。
【図27】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置による減速制御の開始判定を説明
する図である。
【図28】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置による減速制御の減速トルク算出
ルーチンを示すフローチャートである。
【図29】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置による減速制御の走行抵抗対応補
正ルーチンを示すフローチャートである。
【図30】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置による減速制御の運転者要求トル
ク対応補正ルーチンを示すフローチャートである。
【図31】本発明の第1実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置による減速制御のトルク制御ルー
チンを示すフローチャートである。
【図32】本発明の第2実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置の要部構成を示すブロック図であ
る。
【図33】本発明の第2実施形態としての自動車の前方
道路状況対応制御装置による減速制御のトルク制御ルー
チンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 カーブ検出手段 21 サンプリング距離設定手段 22 曲率指標算出手段 23 カーブ判定手段 23A 補正手段 25 制御対象カーブ選択手段 30 目標車速設定手段 32 目標横加速度設定部 34 目標車速設定部 36 速度偏差算出部 40 トルク調整量設定手段 42 単純減速トルク設定手段 42A 減速度算出部 42B クリップ手段 42C 単純減速トルク算出部 42D エンジントルク換算部 44 走行抵抗対応補正手段 44A 加算部 45 定速走行トルク算出手段 45A 空気抵抗算出部 45B 重量勾配抵抗算出部 45C 加算部 46 運転者要求トルク対応補正手段 46A 運転者要求トルク推定手段 46B,46C 重み付け部 46D 加算部 47 クリップ手段 48 制御手段(カーブ進入前減速用制御手段) 49 制御移行手段 50 ナビゲーションシステム 52 道路地図情報記憶手段 54 入力スイッチ(データ入力手段) 56 現在位置推定手段 58 最適経路選択・記憶手段 60 画面情報制御手段 62 ナビゲーション音声制御手段 70 制御開始・終了判定手段 72 制御開始距離設定部 74 残り距離算出部 76 制御開始・終了判定部 80 エンジン回転数センサ 81 アクセル位置センサ 82 GPS受信機 84 車速センサ(車速検出手段) 86 地磁気センサ 88 ジャイロコンパス 92 音声情報発生手段 96 自動変速機用電子制御装置(AT−ECU) 98 エンジン用電子制御装置(エンジンECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G08G 1/16 G08G 1/16 D // G01C 21/00 G01C 21/00 A

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め記憶された道路情報から得られる車
    両の前方の道路状況に対応して該車両の目標車速を設定
    する目標車速設定手段と、 該車両の実車速を検出する車速検出手段と、 該目標車速設定手段で設定された目標車速と該車速検出
    手段で検出された実車速とに基づいて、該実車速を該目
    標車速に近づけるために必要な該車両の駆動トルクの調
    整量を設定するトルク調整量設定手段と、 該トルク調整量設定手段で設定された駆動トルク調整量
    に基づいて該車両のトルク調整要素を制御する制御手段
    とから構成されていることを特徴とする、自動車の前方
    道路状況対応制御装置。
  2. 【請求項2】 予め記憶された道路情報から該車両の前
    方の道路中のカーブを検出するカーブ検出手段をそな
    え、 該目標車速設定手段が、該カーブ検出手段からの検出情
    報に基づいて検出したカーブに進入する際に許容しうる
    上限車速として該車両の目標進入車速を設定するように
    構成され、 該トルク調整量設定手段が、該目標車速設定手段で設定
    された目標進入車速と該車速検出手段で検出された実車
    速とに基づいて、該実車速が該目標進入車速よりも大き
    いと該実車速を該目標進入車速に近づけるために必要な
    該車両の目標とする減速トルクを設定する減速トルク設
    定手段として構成されていることを特徴とする、請求項
    1記載の自動車の前方道路状況対応制御装置。
  3. 【請求項3】 該車両の走行抵抗に抗して該車両が定速
    走行するのに必要な定速走行トルクを算出する定速走行
    トルク算出手段をそなえ、 該減速トルク設定手段が、 該目標進入車速と該実車速とに基づいて該車両が該目標
    進入車速まで減速するのに要する単純減速トルクを設定
    する単純減速トルク設定手段と、 該単純減速トルクを該定速走行トルク算出手段で算出さ
    れた該定速走行トルクで補正する走行抵抗対応補正手段
    とをそなえていることを特徴とする、請求項2記載の自
    動車の前方道路状況対応制御装置。
  4. 【請求項4】 該減速トルク設定手段が、該車両の減速
    度が所定範囲内に収まるように該減速トルクを設定する
    ように構成されていることを特徴とする、請求項3記載
    の自動車の前方道路状況対応制御装置。
  5. 【請求項5】 該定速走行トルク算出手段が、 該車両が車速に応じて受ける空気抵抗と、該車両が走行
    する路面の勾配及び該車両の重量に応じて受ける重量勾
    配抵抗とに応じて、該定速走行トルクを算出するように
    構成されていることを特徴とする、請求項3記載の自動
    車の前方道路状況対応制御装置。
  6. 【請求項6】 該車両に対する運転者の要求トルクを推
    定する運転者要求トルク推定手段をそなえ、 該減速トルク設定手段が、 該減速トルクを該運転者要求トルク推定手段で推定され
    た運転者要求トルクにより補正する運転者要求トルク対
    応補正手段をそなえていることを特徴とする、請求項3
    又は5記載の自動車の前方道路状況対応制御装置。
  7. 【請求項7】 該運転者要求トルク対応補正手段が、 該単純減速トルク設定手段で設定されて該走行抵抗対応
    補正手段で補正された減速トルクと、該運転者要求トル
    ク推定手段で推定された運転者要求トルクとを、予め設
    定された割合による加重平均することで該運転者要求ト
    ルクによる補正を行なうように構成されていることを特
    徴とする、請求項6記載の自動車の前方道路状況対応制
    御装置。
  8. 【請求項8】 該運転者要求トルク対応補正手段が、 該車両を加速制御しない範囲で該運転者要求トルクによ
    る補正を行なうように構成されていることを特徴とす
    る、請求項6又は7記載の自動車の前方道路状況対応制
    御装置。
  9. 【請求項9】 該運転者要求トルク推定手段が、該車両
    のエンジン出力に対する運転者の操作状態と該エンジン
    の回転数とに基づいて該運転者要求トルクを推定するよ
    うに構成されていることを特徴とする、請求項6〜8の
    いずれかに記載の自動車の前方道路状況対応制御装置。
  10. 【請求項10】 該車両の前方の道路に存在するカーブ
    の半径に基づいて該カーブを走行する際の該車両の目標
    横加速度を設定する目標横加速度設定手段をそなえ、 該目標車速設定手段が、該目標横加速度設定手段で該目
    標横加速度と該カーブ半径とに基づいて該目標進入車速
    を設定するように構成されていることを特徴とする、請
    求項2〜9のいずれかに記載の自動車の前方道路状況対
    応制御装置。
  11. 【請求項11】 該目標横加速度設定手段が、該カーブ
    半径が大きくなるほど該目標横加速度が小さくなるよう
    に該カーブ半径に対して該目標横加速度を設定するよう
    に構成されていることを特徴とする、請求項10記載の
    自動車の前方道路状況対応制御装置。
  12. 【請求項12】 該トルク調整要素が、該車両のエンジ
    ンの出力を調整する出力調整手段,該エンジンの自動変
    速機をシフトダウンする変速段切替手段,及び該車両の
    ブレーキを自動制御する自動ブレーキ手段のうちのいず
    れかにより構成されていることを特徴とする、請求項2
    〜11のいずれかに記載の自動車の前方道路状況対応制
    御装置。
  13. 【請求項13】 該トルク調整要素が、該出力調整手段
    及び該変速段切替手段により構成されて、 該制御手段が、該減速トルクが予め設定された小トルク
    領域にある場合には該出力調整手段のみを制御し、該減
    速トルクが予め設定された大トルク領域にある場合には
    該出力調整手段及び該変速段切替手段の両方を制御する
    ように構成されていることを特徴とする、請求項12記
    載の自動車の前方道路状況対応制御装置。
  14. 【請求項14】 該トルク調整要素が、該出力調整手
    段,該変速段切替手段,及び該自動ブレーキ手段により
    構成されて、 該制御手段が、該減速トルクが予め設定された小トルク
    領域にある場合には該出力調整手段のみを制御し、該減
    速トルクが予め設定された中トルク領域にある場合には
    該出力調整手段及び該変速段切替手段の両方を制御し、
    該減速トルクが予め設定された大トルク領域にある場合
    には該自動ブレーキ手段を制御するように構成されてい
    ることを特徴とする、請求項13記載の自動車の前方道
    路状況対応制御装置。
  15. 【請求項15】 該制御手段が、該カーブの開始点に対
    して所要距離まで接近した地点を制御開始点としてこの
    制御開始点で該トルク調整要素の制御を開始するととも
    に該カーブ開始点に達したときに該トルク調整要素の制
    御を完了するように構成されていることを特徴とする、
    請求項2,12,13,14のいずれかに記載の自動車
    の前方道路状況対応制御装置。
  16. 【請求項16】 該制御手段による該トルク調整要素の
    制御が、予め設定された一定の時間だけ行なわれるよう
    に構成されていることを特徴とする、請求項15記載の
    自動車の前方道路状況対応制御装置。
  17. 【請求項17】 該カーブ検出手段が、該車両に搭載さ
    れたナビゲーションシステムに記憶された道路情報から
    該道路中の該カーブを検出するように構成されているこ
    とを特徴とする、請求項2記載の自動車の前方道路状況
    対応制御装置。
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