JP3793431B2 - オートクルーズ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車速設定手段から入力された設定車速に基づいて車速制御手段が車速を自動的に調整するオートクルーズ制御装置に関し、特にナビゲーション装置を用いて車両がコーナーを確実に通過できるようにしたオートクルーズ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車速設定手段から入力された設定車速に基づいて車両を定速走行させるオートクルーズ装置は従来より知られている。しかしながら、このオートクルーズ装置は高速道路のような直線部分が比較的に長く続く道路に対しては効果的であるが、コーナー部分が多い一般道路では、各コーナーにおいてブレーキングを行う度にリジュームスイッチを操作しなければならず、その操作が極めて煩わしい問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような不具合を回避するために、ナビゲーション装置や画像処理装置から得られる道路の曲率に基づいて、コーナーにおける車速を適切に制御しながらオートクルーズを行うことが考えられる。しかしながら、ナビゲーション装置にコーナーの曲率データを全て記憶させるとデータ量が膨大になりすぎて実現が困難であり、また画像処理装置を用いた場合には道路のガードレールや白線の整備が必要になるだけでなく、視界不良の場合には使用が困難になる問題がある。
【0004】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ナビゲーション装置の出力に基づいて現在の車速でのコーナーの通過可否を判断し、コーナーを適切な速度で通過できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、道路の地図及び該地図上における自車位置を出力するナビゲーション装置と、設定車速を入力するための車速設定手段と、車両が減速する際の設定減速度を設定する減速度設定手段と、前記設定車速に基づいて車両を定速走行させるとともに、前記減速度設定手段で設定された設定減速度及び現在の車速に基づいて先読み距離を演算し、且つナビゲーション装置が出力する前記道路の地図及び自車位置に基づいて、前記先読み距離に含まれるコーナーを的確に通過するための目標車速を演算し、この目標車速と現在の車速とを比較して前記コーナーの通過可否を判断する車速制御装置と、この車速制御装置の出力に基づいて現在の車速を調整する車速調整手段とを備え、前記車速調整手段は、車速制御装置により現在の車速では前記コーナーの通過が不可と判断されると、現在の車速が、車両が的確に該コーナーを通過し得る目標車速になるように、車両の前記コーナー進入前より該車両を減速させることを特徴とする。
【0006】
また請求項2に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、道路勾配検出手段を備え、前記車速制御装置は、該道路勾配検出手段の検出結果に基づいて前記先読み距離を補正 することを特徴とする。
【0007】
また請求項3に記載された発明は、道路の地図及び該地図上における自車位置を出力するナビゲーション装置と、設定車速を入力するための車速設定手段と、道路勾配検出手段と、前記設定車速に基づいて車両を定速走行させるとともに、前記道路勾配検出手段の検出結果及び現在の車速に基づいて先読み距離を演算し、且つナビゲーション装置が出力する前記道路の地図及び自車位置に基づいて、前記先読み距離に含まれるコーナーを的確に通過するための目標車速を演算し、この目標車速と現在の車速とを比較して前記コーナーの通過可否を判断する車速制御装置と、この車速制御装置の出力に基づいて現在の車速を調整する車速調整手段とを備え、前記車速調整手段は、車速制御装置により現在の車速では前記コーナーの通過が不可と判断されると、現在の車速が、車両が的確に該コーナーを通過し得る目標車速になるように、車両の前記コーナー進入前より該車両を減速させることを特徴とする。
【0008】
また請求項4に記載された発明は、道路の地図及び該地図上における自車位置を出力するナビゲーション装置と、設定車速を入力するための車速設定手段と、車両が減速する際の設定減速度を設定する減速度設定手段と、前記設定車速に基づいて車両を定速走行させるとともに、前記減速度設定手段で設定された設定減速度及び現在の車速に基づいて先読み距離を演算し、且つナビゲーション装置が出力する前記道路の地図及び自車位置に基づいて自車の前方に存在するコーナーを的確に通過するための目標車速を演算し、この目標車速と現在の車速とを比較して前記コーナーの通過可否を判断する車速制御装置と、この車速制御装置の出力に基づいて現在の車速を調整する車速調整手段とを備え、前記車速調整手段は、前記自車位置と先読み距離とから仮自車位置を演算し、車速制御装置により現在の車速では前記仮自車位置前方に存在するコーナーの通過が不可と判断されると、現在の車速が、車両が的確に該コーナーを通過し得る目標車速になるように、車両の前記コーナー進入前より該車両を減速させることを特徴とする。
【0009】
また請求項5に記載された発明は、請求項1又は4の構成に加えて、先読み距離をL、所定の制動時間をt、設定減速度をβ 2 、現在の車速をV 0 とした場合において、前記先読み距離は、予め設定された所定の制動時間の間に前記設定減速度で減速を行ったときに、その先読み距離内で車両を停止させることが可能な距離として、L=V 0 t−(β 2 2 )/2により求められることを特徴とする。
【0010】
また請求項に記載された発明は、請求項1〜5の何れかの構成に加えて、路面状態検出手段を備え、この路面状態検出手段の出力に基づいて前記先読み距離を補正することを特徴とする。
【0011】
また請求項に記載された発明は、請求項1〜6の何れかの構成に加えて、周囲光検出手段を備え、この周囲光検出手段の出力に基づいて前記先読み距離を補正することを特徴とする
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
【0013】
添付図面において、図1〜図11は本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明装置の全体構成を示すブロック図、図2は実施例の作用を示すフローチャートの第1分図、図3は実施例の作用を示すフローチャートの第2分図、図4は実施例の作用を示すフローチャートの第3分図、図5は減速操作の説明図、図6は加速操作の説明図、図7は低車速時における作用説明図、図8は高車速時における作用説明図、図9は道路が通過可能エリア内にある場合の作用説明図、図10は道路が通過可能エリア外にある場合の作用説明図、図11は目標車速を求める説明図である。
【0014】
図1において、符号1は自動車用ナビゲーション装置であって、このナビゲーション装置1にはICカードやCD−ROMを用いた地図情報出力装置2が接続されるとともに、衛星通信装置3或いは近接通信装置4からの種々の情報や、車速検出手段5及びヨーレート検出手段6からの信号が入力される。また、ナビゲーション装置1にはCRTよりなる表示手段7が接続されており、この表示手段7には地図上における目的地までの経路や自車位置が表示される。
【0015】
オートクルーズ装置8には、前記ナビゲーション装置1から地図データや自車位置等の情報が入力される。更にオートクルーズ装置8には、車速設定手段9、加速度・減速度設定手段10、横加速度設定手段11、前後加速度検出手段12、道路勾配検出手段13からの信号が入力される。
【0016】
車速設定手段9は、ドライバーをアクセルペダルの操作から解放して車両を自動的に定速走行させるべく、ドライバーのスイッチ操作により設定車速Viを入力するためのものである。加速度・減速度設定手段10は、オートクルーズ装置8の出力に基づいて車速を増加又は減少させるとき、その加速度又は減速度を設定するためのものである。横加速度設定手段11は、車両がコーナーを通過し得る最大車速である目標車速Vsを求める際に、その基準となる横加速度を設定するためのものである。
【0017】
横加速度設定手段11は加速度センサ以外に、車速とヨーレートとから車両の横加速度を検出するものであっても良い。前後加速度検出手段12は加速度センサ以外に、左右の従動輪速度の平均値の時間変化率から車両の前後加速度を検出するものであっても良い。道路勾配検出手段13は傾斜角センサ以外に、スロットル開度に対する車速及び自動変速機の滑り率の変化から道路勾配を検出するものであっても良い。
【0018】
前記加速度・減速度設定手段10及び横加速度設定手段11には、路面摩擦係数等の路面状態を検出する路面状態検出手段14と、オートライト装置に用いられる周囲光検出手段15とが接続されており、これら路面状態検出手段14及び周囲光検出手段15の出力に基づいて、加速度・減速度設定手段10で設定した設定加速度β1 及び設定減速度β2 、並びに横加速度設定手段11で設定した設定横加速度αが補正される。
【0019】
オートクルーズ装置8には、スロットルアクチュエータ等の加速手段16と、自動ブレーキ装置のブレーキアクチュエータや自動変速機のシフトアクチュエータ等の減速手段17とが接続される。これら加速手段16及び減速手段17は本発明の車速調整手段を構成する。
【0020】
更に、オートクルーズ装置8にはアクセルペダルに設けられたアクセルペダルスイッチ18と、警報ブザー19とが接続される。
【0021】
次に、図2〜図4のフローチャートを参照しながら前記実施例の作用を説明する。
【0022】
先ず、オートクルーズ装置8のメインスイッチがONしており(ステップS1)、オートクルーズ装置8のキャンセルスイッチがONしておらず(ステップS2)、かつブレーキペダル又はクラッチペダルが操作されていない場合に(ステップS3)、ドライバーが車速設定手段9を操作することにより車両を定速走行させるべき設定車速Viが設定され(ステップS4)、続いてセットスイッチをONすることにより(ステップS5)、オートクルーズ装置8が作動を開始する(ステップS6)。このとき、前記メインスイッチがONしてないか、前記キャンセルスイッチがONしているか、ブレーキペダル又はクラッチペダルが操作されているか、或いは前記セットスイッチがONしていない場合には、オートクルーズ装置8の作動がキャンセルされる(ステップS7)。
【0023】
オートクルーズ装置8が作動を開始すると、路面状態検出手段14及び周囲光検出手段15の出力に基づいて、加速度・減速度設定手段10が車両が加速及び減速する際の設定加速度β1 及び設定減速度β2 を設定するとともに、横加速度設定手段11が後述するコーナーを通過する際の目標車速を決定するための設定横加速度αを設定する(ステップS8)。路面状態検出手段14が路面摩擦係数が小さい状態を検出した場合、或いは周囲光検出手段15が夜間等の暗い状態を検出した場合には、車両の急加速、急減速及び急旋回を防止すべく、前記設定加速度β1 、設定減速度β2 及び設定横加速度αは小さく設定される。
【0024】
続いて、図7及び図8に示すように、ナビゲーション装置1から現在の自車位置P0 (X0 、Y0 )及び現在の車速V0 を読み込む(ステップS9、S10)。次に、前記車速V0 及び設定減速度β2 に基づいて先読み距離Lを演算し(ステップS11)、前記自車位置P0 (X0 、Y0 )と先読み距離Lとから、仮自車位置P1 (X1 、Y1 )を演算する(ステップS12)。仮自車位置P1 (X1 、Y1 )は、先読み距離Lの内側に入った最初のノード点N0 上に設定されるもので、コーナー通過の可否の判断及びコーナーを通過し得る目標車速VS の設定を行う基準位置となる。
【0025】
先読み距離Lは、予め設定された所定の制動時間tの間に前記設定減速度β2 で減速を行ったときに、その先読み距離L内で車両を停止させることが可能な距離として、L=V0 t−(β2 2 )/2により求められる。更に、路面の勾配に応じて必要な減速距離が異なるため、道路勾配検出手段13で検出された道路勾配が正(上り坂)の場合は先読み距離Lは小さくなるように補正され、また道路勾配が負(下り坂)の場合は先読み距離Lは大きくなるように補正される。
【0026】
続いて、車速V0 に基づいて車両の最小旋回可能半径Rが演算される(ステップS13)。この最小旋回可能半径Rは、現在の車速V0 と前記設定横加速度αとにより、R=V0 2 /αにより演算される。この最小旋回可能半径Rは、車速V0 が大きいときには大きく、車速V0 が小さいときには小さくなる。
【0027】
続いて、通過可能エリアAを演算する。即ち、最小旋回可能半径Rを半径とする同一半径の2つの円弧C1 、C2 を仮自車位置P1 (X1 、Y1 )において接するように描き、この2つの円弧C1 、C2 の外側に通過可能エリアAを設定する(ステップS14)。図7に示すように、車速V0 が小さいときには車両の最小旋回可能半径Rが小さいため、通過可能エリアAは広くなり、逆に図8に示すように、車速V0 が大きいときには車両の最小旋回可能半径Rが大きいため、通過可能エリアAは狭くなる。尚、通過可能エリアAの遠方の限界は、仮自車位置P1 (X1 、Y1 )を中心とする半径K×V0 (Kは定数)の円弧により規制される。
【0028】
続いて、地図情報出力装置2から得られた道路データ、即ち道路上に設定された複数のノード点N=N1 、N2 、N3 …のそれぞれについて、そのノード点Nを通過可能な最大車速である目標車速VS が演算される。即ち、図9及び図10に示すように、例えばノード点N1 については、前記円弧C1 、C2 の中心からノード点N1 までの距離L1 、L2 の何れか小さい方(即ち、L2 )と設定横加速度αとに基づいて、VS =(α×L2 1/2 によって求められる(ステップS15)。そして、各ノード点N=N1 、N2 、N3 …について求められた目標車速VS はメモリに格納される(ステップS16)。
【0029】
続いて、コーナーを通過するために現在の車速V0 を減速する必要があるか否かを判別する(ステップS17)。即ち、地図情報出力装置2から得られた道路データ、即ち道路上に設定された複数のノード点N=N1 、N2 、N3 …が前記通過可能エリアA内にあるか否かを判別する。図7に示すようにノード点Nが通過可能エリアA内にあるときには、現在の車速V0 は目標車速Vsよりも小さく、車両は現在の車速V0 のままでコーナーを通過可能であると判断され、逆に図8に示すようにノード点Nの何れかが通過可能エリアA外にあるときには、車両は現在の車速V0 のままではコーナーを通過不能であると判断される。
【0030】
ノード点Nが通過可能エリアAの内側及び外側の何れにあるかは、次のようにして判断される。図9に示すように、半径Rの2つの円弧C1 、C2 の中心とノード点Nとの距離L1 、L2 が共に前記半径Rよりも大きければノード点Nは通過可能エリアAの内側にあり、そのノード点Nを現在の車速V0 で通過可能であると判断される。一方、図10に示すように、半径Rの2つの円弧C1 、C2 の中心とノード点Nとの距離L1 、L2 の一方(例えばL2 )が前記半径Rよりも小さければノード点Nは通過可能エリアAの外側にあり、そのノード点Nを現在の車速V0 では通過不能であると判断される。
【0031】
尚、図11に示すように、例えばノード点N1 、N3 が通過可能エリアAの内側にあっても、ノード点N2 が通過可能エリアAの外側にあれば、そのままの車速V0 では通過不能である。従って、現在の車速V0 でコーナーを通過するには全てのノード点Nが通過可能エリアAの内側にあることが必要である。
【0032】
また、コーナー通過の可否を判断する場合に、通過可能エリアAを用いずに車速V0 及び目標車速Vsの大小を直接比較しても良いことは勿論である。
【0033】
而して、前記ステップS17で減速が必要であると判断されると、現在の車速V0 が車両が的確にコーナーを通過し得る目標車速Vsになるまで、減速手段17による減速が行われる(ステップS18)。この減速操作は、図5に示す手順で行われる。
【0034】
即ち、オートクルーズ装置8から減速手段17に減速指示がなされると、前後加速度検出手段12で検出した実前後加速度と加速度・減速度設定手段10において設定された設定減速度とが比較されて目標減速度が演算され、自動変速機制御ECUによりシフトアクチュエータが駆動されてシフトダウンが行われるとともに、自動制動ECUによりブレーキアクチュエータが駆動されて制動が行われれ、これにより車両が目標車速Vsに向けて減速される。
【0035】
一方、前記ステップS17で減速の必要がないと判断されると、設定車速Viと目標車速Vsとの何れか小さい方がローセレクトされ(ステップS19)、そのローセレクトされた車速と現在の車速V0 との偏差ΔVが演算される(ステップS20)。そして、この偏差ΔVは所定のしきい値と比較され(ステップS21)、偏差ΔVがしきい値よりも小さい場合は現在の車速V0 が維持されて車両は定速走行を続行する(ステップS22)。前記ステップS21で偏差ΔVがしきい値よりも大きい場合は、現在の車速V0 が前記ローセレクトされた車速に達するまで加速手段16による加速が行われる。
【0036】
即ち、図6に示すようにオートクルーズ装置8から加速手段16に加速指示がなされると、前後加速度検出手段12で検出した実前後加速度と加速度・減速度設定手段10において設定された設定加速度とが比較されて目標加速度が演算され、エンジン制御ECUから入力されるエンジン回転数及び自動変速機制御ECUから入力されるシフトポジションからエンジントルク増加量が決定され、このエンジントルク増加量から求められたスロットル開度に基づいてスロットルアクチュエータが駆動され、これにより車両が目標車速Vsに向けて加速される。
【0037】
上述のように、オートクルーズ装置1によって走行中の車両がコーナーに進入する際に、現在の車速V0 では前記コーナーを通過できないと判断されると、そのコーナーを通過し得る車速(目標車速Vs)まで自動的に減速が行われる。また、現在の車速V0 で前記コーナーを通過できる場合には、オートクルーズ装置1において設定された設定車速Viと、コーナーを通過し得る最大車速である目標車速Vsとの何れか小さい方が現在の車速V0 と比較され、その偏差ΔVが所定値よりも大きい場合には前記ローセレクトされた車速まで自動的に加速が行われる。
【0038】
而して、オートクルーズによる定速走行中に前方に通過できないコーナーがあると、自動的に車速が減速されて確実にコーナーを通過することが可能となり、運転操作が大幅に簡略化される。
【0039】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変更を行うことが可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上のように発明によれば、ナビゲーション装置が出力する道路の地図及び自車位置に基づいて自車の前方に存在するコーナーを的確に通過するための目標車速を演算し、この目標車速と現在の車速とを比較して前記コーナーの通過可否を判断し、現在の車速では前記コーナーの通過が不可と判断されると、現在の車速が、車両が的確に該コーナーを通過し得る目標車速になるように、車両の前記コーナー進入前より該車両を減速させるので、前記判断に基づいて現在の車速を車両のコーナー進入前より早めに調整することができ、これにより、オートクルーズを維持したままドライバーの感覚に合った適正な車速でコーナー進入を図ることができるから、同コーナーを、その起点より適正車速で的確に通過することができる。また上記目的車速は、自車の前方に存在するコーナーを的確に通過するための目標値として、ナビゲーション装置の出力に基づいて自車のコーナー通過前に設定可能であるため、車両の実際の旋回運動状態に応じて目標車速を定めるような場合と比べて、コーナー通過時およびコーナー手前での車速制御をより的確に且つ応答性よく行うことが可能となる。
【0041】
また特に請求項1の発明によれば、減速度設定手段で設定された設定減速度及び現在の車速に基づいて先読み距離を演算して、その先読み距離に含まれるコーナーに応じて車速制御を行い、また特に請求項4の発明によれば、減速度設定手段で設定された設定減速度及び現在の車速に基づいて先読み距離を演算して、その先読み距離と自車位置とから仮自車位置を演算し、その仮自車位置前方に存在するコーナーに応じて車速制御を行うので、車速のみならず、設定減速度をも踏まえた先読み距離の設定が可能となって、減速度を十分には確保できない走行環境においても適切な先読み距離の設定が可能となり、従って、その先読み距離に対応したコーナーに対して車速制御の要否判断を常に的確に行うことが可能となる。
【0042】
また特に請求項3の発明によれば、道路勾配検出手段の検出結果及び現在の車速に基づいて先読み距離を演算し、その先読み距離に含まれるコーナーに応じて車速制御を行うので、車速のみならず、道路勾配をも踏まえた先読み距離の設定が可能となり、例えば下り坂での先読み距離を平坦路と比較して長く設定できることから、その先読み距離に含まれるコーナーに対して車速制御の要否判断を常に的確に行うことが可能となる。
【0043】
また請求項に記載された発明によれば、路面状態検出手段の出力に基づいて先読み距離を補正しているので、路面状態に応じた適正な車速でコーナーを通過することができる。
【0044】
また請求項に記載された発明によれば、周囲光検出手段の出力に基づいて先読み距離を補正しているので、周囲の明るさに応じた適正な車速でコーナーを通過することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の全体構成を示すブロック図
【図2】 実施例の作用を示すフローチャートの第1分図
【図3】 実施例の作用を示すフローチャートの第2分図
【図4】 実施例の作用を示すフローチャートの第3分図
【図5】 減速操作の説明図
【図6】 加速操作の説明図
【図7】 低車速時における作用説明図
【図8】 高車速時における作用説明図
【図9】 道路が通過可能エリア内にある場合の作用説明図
【図10】 道路が通過可能エリア外にある場合の作用説明図
【図11】 目標車速を求める説明図
【符号の説明】
先読み距離
1 ナビゲーション装置
8 オートクルーズ装置(車速制御装置)
9 車速設定手段
10 加速度・減速度設定手段
13 道路勾配検出手段
14 路面状態検出手段
15 周囲光検出手段
16 加速手段(車速調整手段)
17 減速手段(車速調整手段)

Claims (7)

  1. 道路の地図及び該地図上における自車位置を出力するナビゲーション装置(1)と、設定車速を入力するための車速設定手段(9)と、車両が減速する際の設定減速度を設定する減速度設定手段(10)と、前記設定車速に基づいて車両を定速走行させるとともに、前記減速度設定手段(10)で設定された設定減速度及び現在の車速に基づいて先読み距離(L)を演算し、且つナビゲーション装置(1)が出力する前記道路の地図及び自車位置に基づいて、前記先読み距離(L)に含まれるコーナーを的確に通過するための目標車速を演算し、この目標車速と現在の車速とを比較して前記コーナーの通過可否を判断する車速制御装置(8)と、この車速制御装置(8)の出力に基づいて現在の車速を調整する車速調整手段(16,17)とを備え、
    前記車速調整手段(16,17)は、車速制御装置(8)により現在の車速では前記コーナーの通過が不可と判断されると、現在の車速が、車両が的確に該コーナーを通過し得る目標車速になるように、車両の前記コーナー進入前より該車両を減速させることを特徴とする、オートクルーズ制御装置。
  2. 道路勾配検出手段(13)を備え、
    前記車速制御装置(8)は、該道路勾配検出手段(13)の検出結果に基づいて前記先読み距離(L)を補正することを特徴とする、請求項1に記載のオートクルーズ制御装置。
  3. 道路の地図及び該地図上における自車位置を出力するナビゲーション装置(1)と、設定車速を入力するための車速設定手段(9)と、道路勾配検出手段(13)と、前記設定車速に基づいて車両を定速走行させるとともに、前記道路勾配検出手段(13)の検出結果及び現在の車速に基づいて先読み距離(L)を演算し、且つナビゲーション装置(1)が出力する前記道路の地図及び自車位置に基づいて、前記先読み距離(L)に含まれるコーナーを的確に通過するための目標車速を演算し、この目標車速と現在の車速とを比較して前記コーナーの通過可否を判断する車速制御装置(8)と、この車速制御装置(8)の出力に基づいて現在の車速を調整する車速調整手段(16,17)とを備え、
    前記車速調整手段(16,17)は、車速制御装置(8)により現在の車速では前記コーナーの通過が不可と判断されると、現在の車速が、車両が的確に該コーナーを通過し得る目標車速になるように、車両の前記コーナー進入前より該車両を減速させることを特徴とする、オートクルーズ制御装置。
  4. 道路の地図及び該地図上における自車位置を出力するナビゲーション装置(1)と、設定車速を入力するための車速設定手段(9)と、車両が減速する際の設定減速度を設定する減速度設定手段(10)と、前記設定車速に基づいて車両を定速走行させるとともに、前記減速度設定手段(10)で設定された設定減速度及び現在の車速に基づいて先読み距離(L)を演算し、且つナビゲーション装置(1)が出力する前記道路の地図及び自車位置に基づいて自車の前方に存在するコーナーを的確に通過するための目標車速を演算し、この目標車速と現在の車速とを比較して前記コーナーの通過可否を判断する車速制御装置(8)と、この車速制御装置(8)の出力に基づいて現在の車速を調整する車速調整手段(16,17)とを備え、
    前記車速調整手段(16,17)は、前記自車位置と先読み距離(L)とから仮自車位置を演算し、車速制御装置(8)により現在の車速では前記仮自車位置前方に存在するコーナーの通過が不可と判断されると、現在の車速が、車両が的確に該コーナーを通過し得る目標車速になるように、車両の前記コーナー進入前より該車両を減速させることを特徴とする、オートクルーズ制御装置。
  5. 先読み距離をL、所定の制動時間をt、設定減速度をβ 2 、現在の車速をV 0 とした場合において、前記先読み距離(L)は、予め設定された所定の制動時間(t)の間に前記設定減速度(β 2 )で減速を行ったときに、その先読み距離(L)内で 車両を停止させることが可能な距離として、L=V 0 t−(β 2 2 )/2により求められることを特徴とする、請求項1又は4に記載のオートクルーズ制御装置。
  6. 路面状態検出手段(14)を備え、この路面状態検出手段(14)の出力に基づいて前記先読み距離(L)を補正することを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載のオートクルーズ制御装置。
  7. 周囲光検出手段(15)を備え、この周囲光検出手段(15)の出力に基づいて前記先読み距離(L)を補正することを特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載のオートクルーズ制御装置
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