JPH09319112A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH09319112A
JPH09319112A JP8151812A JP15181296A JPH09319112A JP H09319112 A JPH09319112 A JP H09319112A JP 8151812 A JP8151812 A JP 8151812A JP 15181296 A JP15181296 A JP 15181296A JP H09319112 A JPH09319112 A JP H09319112A
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JP8151812A
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Hiroshi Tamura
宏 田村
Tetsuo Suzuki
哲郎 鈴木
Hiroshi Ikuno
弘 生野
Hiroshi Nagame
宏 永目
Atsushi Aoto
淳 青戸
Shigeto Kojima
成人 小島
Tatsuya Niimi
達也 新美
Hidetoshi Kami
英利 紙
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電荷輸送物質として高分子電荷輸送物質を用
いる電子写真感光体において、繰り返し使用時の耐摩耗
性に優れ、且つ耐反応ガス性に優れ帯電電位の低下や残
留電位の上昇の少ない高耐久な電子写真感光体を提供す
る。 【解決手段】 導電性支持体上に電荷発生物質と高分子
電荷輸送物質を含有する感光層を有する電子写真感光体
において、感光層中にヒンダードアミン化合物を含有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
関し、更に詳しくは、複写機、レーザープリンター、レ
ーザーファクシミリなどに好適に使用される電子写真感
光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法としては、カールソンプロ
セスやその様々な変形プロセスなどが知られており、複
写機やプリンターなどに広く使用されている。この様な
電子写真方法に用いられる感光体の中でも、有機系の感
光材料を用いたものが、安価、大量生産性、無公害性な
どをメリットとして、近年使用されてきている。有機系
の電子写真感光体には、ポリビニルカルバゾール(PV
K)に代表される光導電性樹脂、PVK−TNF(2,
4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移
動錯体型、フタロシアニン−結着剤に代表される顔料分
散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用
いる機能分離型の感光体などが知られており、特に機能
分離型の電子写真感光体が注目されている。機能分離型
の電子写真感光体においては、主に紫外部に吸収を持つ
電荷輸送物質と、主に可視部から近赤外部に吸収を持つ
電荷発生物質とを組み合わせて用いることが知られてお
り、かつ有用である。電荷輸送物質としては、多くの低
分子化合物が開発されているが、低分子化合物は単独で
は成膜性がないため、通常、不活性高分子に分散・混合
して用いられる。しかるに、例えば機能分離型の感光体
においては、低分子電荷輸送物質と不活性高分子からな
る電荷輸送層は一般に脆く、カールソンプロセスにおけ
る繰り返し使用によって膜削れが生じやすいという欠点
がある。また、この構成の電荷輸送層は電荷移動度に限
界があり、カールソンプロセスの高速化あるいは小型化
の障害となっていた。これは、通常、低分子電荷輸送物
質の含有率が不活性高分子成分100重量部に対して1
00重量部以下で使用されることに起因しており、低分
子電荷輸送物質の含有率を増すことにより電荷移動度を
ある程度上げることは可能であるが、低分子電荷輸送物
質の含有率を増すと成膜性が劣化し、電子写真感光体の
繰り返し使用による膜削れが大きくなるという欠点があ
る。
【0003】このような欠点を改良するために高分子型
の電荷輸送物質が、例えば、特開昭50−82056号
公報、特開昭51−73888号公報、特開昭54−8
527号公報、特開昭54−11737号公報、特開昭
56−150749号公報、特開昭57−78402号
公報、特開昭63−285552号公報、特開平1−1
728号公報、特開平1−19049号公報、特開平3
−50555号公報、特開平6−83076号公報、特
開平6−295077号公報、特開平7−56374号
公報、特開平7−13376などに開示されている。こ
れらの高分子型の電荷輸送物質を用いた場合には、成膜
性が良好で機械的強度が強く耐摩耗性に優れ、繰り返し
使用による膜削れを防止することができる。しかしなが
ら、これら高分子電荷輸送物質を用いた電子写真感光体
においても、複写機やプリンターなどの帯電工程で発生
するオゾンなどの反応性ガスによる高分子電荷輸送物質
の劣化、或いは電荷発生物質と高分子電荷輸送物質の界
面における反応性ガスの影響などが避けがたく、電子写
真感光体の繰り返し使用により帯電電位が低下し、また
残留電位が上昇するという欠点がある。
【0004】このような欠点を改良するために、特開平
6−214416号公報には感光層中にヒドロキノン誘
導体を含有させることが開示されているが、未だ改良が
不十分である。また、特公平6−752036号公報に
は、電子写真感光体の繰り返し使用による帯電性の劣化
を防止するために、低分子電荷輸送物質と不活性高分子
からなる電荷輸送層にヒンダードアミン化合物を含有さ
せることが開示されているが、未だ改良が不十分であ
り、また、この電子写真感光体は耐摩耗性に劣り繰り返
し使用による膜削れが大きくなるという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題は
このような問題点を解決し、電荷輸送物質として高分子
電荷輸送物質を用いる電子写真感光体において、繰り返
し使用時の耐摩耗性に優れ、且つ耐反応ガス性に優れ帯
電電位の低下や残留電位の上昇の少ない高耐久な電子写
真感光体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、導
電性支持体上に電荷発生物質と高分子電荷輸送物質を含
有する感光層を有する電子写真感光体において、感光層
中にヒンダードアミン化合物を含有することを特徴とす
る電子写真感光体によって達成される。
【0007】本発明におけるヒンダードアミン化合物と
しては、一般的にプラスチックの老化防止剤、あるいは
ポリカーボネート樹脂に添加される酸化防止剤などとし
て市販されていているものを用いることができる。市販
されているヒンダードアミン化合物は構造中にピペリジ
ン構造をもち、N基置換位置の隣に嵩高の置換基を有す
る下記一般式(11)の構造単位を分子中に有するもの
である。
【0008】
【化31】
【0009】ピペリジン構造を含むヒンダードアミン化
合物の具体例としては、例えば、下記表1〜表3に示す
ものが挙げられる。これらは、高分子添加剤として住友
化学株式会社、アデカアーガス化学社、チバガイギー
社、三共株式会社などから市販されている。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
【表3】
【0013】感光層中にヒンダードアミン化合物を含有
させる場合、ヒンダードアミン化合物単独でも、またヒ
ンダードフェノール化合物などを併用してもよい。
【0014】次に、本発明において用いられる高分子電
荷輸送物質について詳細に説明する。高分子電荷輸送物
質としては、特に下記一般式(1)〜(10)で表され
る高分子化合物が好ましい。
【0015】
【化32】
【0016】{式中、R′1、R′2、R′3は、それぞ
れ独立して置換もしくは無置換のアルキル基またはハロ
ゲン原子を表し、R′4は水素原子または置換もしくは
無置換のアルキル基を表す。R1、R2は置換もしくは無
置換のアリール基を表す。o、p、qは、それぞれ独立
して0〜4の整数を表す。k、jは組成を表し、0.1
≦k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数
を表し、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価
基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表
される2価基を表す。
【化33】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
2価基を表す)または下記一般式(B)
【化34】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
い。〕} R′1、R′2、R′3のアルキル基は、好ましくは、C1
〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4
直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキ
ル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4
のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1
〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で
置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−
ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチ
ル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2
−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル
基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、
4−フェニルベンジル基等が挙げられる。ハロゲン原子
としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子が挙げられる。R′4の置換もしくは無置換のアルキ
ル基としては、上記のR′1、R′2、R′3と同様のも
のが挙げられる。
【0017】R1、R2のアリール基としては、フェニル
基などの芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル基、
2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレ
ニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニ
ル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル
基などの縮合多環基、ビフェニリル基、ターフェニリル
基などの非縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェニル
基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基など
の複素環基などが挙げられる。
【0018】上述のアリール基は以下に示す基を置換基
として有していてもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基:上記のR′1、R′2、R′3のアル
キル基として示したものと同様のものが挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR41):R41は上記(2)で
示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t
−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−
ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエ
トキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキ
シ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられる。
【0019】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これらは、C
1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基:アルキル基は上記(2)
で示したアルキル基を表わす。具体的にはジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルア
ミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基などが挙げられ
る。 (7)アシル基:具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基などが挙げ
られる。
【0020】Xは下記一般式(1′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(1′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0021】
【化35】
【0022】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては以下のものが挙げられる。l,3−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−へキサンジオール、1,8−オクタンジ
オール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,
3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテル
グリコール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、シクロ
ヘキサン−1,4‐ジメタノール等の環状脂肪族ジオー
ルなどが挙げられる。
【0023】また、芳香環を有するジオールとしては、
4,4′−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,2−
ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,
5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′
‐ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3′−ジメチル
−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテン、
エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエー
ト)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベ
ンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4−ヒ
ドロキシベンゾエート)、1,3−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フェノール
変性シリコーンオイルなどが挙げられる。一般式(1)
で表される高分子化合物の具体例を表4〜表7に示す。
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】次に、一般式(2)で表される高分子化合
物を示す。
【0029】
【化36】
【0030】〔式中、R3、R4は置換もしくは無置換の
アリール基を表し、Ar1、Ar2、Ar3は同一または
異なるアリレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1
≦k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数
を表し、5〜5000の整数である。Xは前記一般式
(1)に記載されたものと同様の基を表す。〕
【0031】R3、R4のアリール基としては、フェニル
基などの芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル基、
2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレ
ニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニ
ル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル
基などの縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェニル基、
フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などの複
素環基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、または下
記一般式(イ)で示される非縮合多環基などが挙げられ
る。
【0032】
【化37】
【0033】〔式中、Wは、−O−、−S−、−SO
−、−SO2−、−CO−および下記一般式(ロ)、
(ハ)、(ニ)、(ホ)で示す2価基を表す。
【0034】
【化38】
【0035】(式中、cは1〜12の整数を表し、d、
e、fは1〜3の整数表す。)〕 また、Ar1、Ar2、Ar3のアリレン基としては、
3、R4で示したアリール基の2価の基が挙げられる。
3、R4のアリール基、Ar1、Ar2、Ar3のアリレ
ン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。ま
た、これらの置換基は上記一般式(イ)、(ニ)、
(ホ)におけるR31、R32、R33の具体例でもある。
【0036】(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル
基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基:好ましくは、C1〜C12とりわけC1
〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖
のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ
素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、
フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基
もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル
基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、
s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフル
オロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエ
チル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル
基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベ
ンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベン
ジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR41):R41は上記(2)で
示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t
−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−
ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエ
トキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキ
シ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられる。
【0037】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これらは、C
1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)一般式−N(R42)(R43)で表される置換アミ
ノ基。(式中、R42及びR43は各々独立に上記(2)で
示したアルキル基、または上記R3、R4で示したアリー
ル基を表し、好ましいアリール基としては、例えばフェ
ニル基、ビフェニル基またはナフチル基が挙げられ、こ
れらはC1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基
またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。ま
たアリール基上の炭素原子と共同で環を形成しても良
い。具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−
フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N、
N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルアミノ基、
ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基などが挙げ
られる。 (7)メチレンジオキシ基、またはメチレンジチオ基等
のアルキレンジオキシ基またはアルキレンジチオ基な
ど。
【0038】Xは下記一般式(2′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(2′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0039】
【化39】
【0040】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。一般式(2)で表される高分子
化合物の具体例を表8、9に示す。
【0041】
【表8】
【0042】
【表9】
【0043】次に、一般式(3)で表される高分子化合
物を示す。
【0044】
【化40】
【0045】〔式中、R5、R6は置換もしくは無置換の
アリール基を表し、Ar4、Ar5、Ar6は同一または
異なるアリレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1
≦k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数
を表し、5〜5000の整数である。Xは前記一般式
(1)に記載されたものと同様の基を表す。〕
【0046】R5、R6のアリール基としては、フェニル
基などの芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル基、
2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレ
ニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニ
ル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル
基などの縮合多環基、ビフェニリル基、ターフェニリル
基などの非縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェニル
基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基など
の複素環基などが挙げられる。また、Ar4、Ar5、A
6のアリレン基としては、R5、R6で示したアリール
基の2価の基が挙げられる。R5、R6のアリール基、A
4、Ar5、Ar6のアリレン基は以下に示す基を置換
基として有してもよい。
【0047】(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル
基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基:好ましくは、C1〜C12とりわけC1
〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖
のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ
素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、
フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基
もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル
基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、
s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフル
オロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエ
チル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル
基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベ
ンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベン
ジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR41):R41は上記(2)で
示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t
−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−
ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエ
トキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキ
シ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられる。
【0048】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これらは、C
1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基:アルキル基は上記(2)
で示したアルキル基を表わす。具体的にはジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルア
ミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基などが挙げられ
る。 (7)アシル基:具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基などが挙げ
られる。
【0049】Xは下記一般式(3′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(3′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0050】
【化41】
【0051】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。一般式(3)で表される高分子
化合物の具体例を表10に示す。
【0052】
【表10】
【0053】次に、一般式(4)で表される高分子化合
物を示す。
【0054】
【化42】
【0055】〔式中、R7、R8は置換もしくは無置換の
アリール基を表し、Ar7、Ar8、Ar9は同一または
異なるアリレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1
≦k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数
を表し、5〜5000の整数である。rは1〜5の整数
を表す。Xは前記一般式(1)に記載されたものと同様
の基を表す。〕
【0056】R7、R8のアリール基の具体例としては、
一般式(3)の説明においてR5、R6のアリール基の具
体例として例示したものを挙げることができ、Ar7
Ar8、Ar9のアリレン基の具体例としては、それらア
リール基の2価の基を挙げることができる。また、これ
らアリール基またはアリレン基における置換基の具体例
としては、一般式(3)の説明においてアリール基また
はアリレン基における置換基として例示したものを挙げ
ることができる。
【0057】Xは下記一般式(4′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(4′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0058】
【化43】
【0059】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。一般式(4)で表される高分子
化合物の具体例を表11〜14に示す。
【0060】
【表11】
【0061】
【表12】
【0062】
【表13】
【0063】
【表14】
【0064】次に、一般式(5)で表される高分子化合
物を示す。
【0065】
【化44】
【0066】〔式中、R9、R10は置換もしくは無置換
のアリール基を表し、Ar10、Ar11、Ar12は同一ま
たは異なるアリレン基を表す。X1、X2は置換もしくは
無置換のエチレン基または置換もしくは無置換のビニレ
ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
5000の整数である。Xは前記一般式(1)に記載さ
れたものと同様の基を表す。〕
【0067】R9、R10のアリール基の具体例として
は、一般式(3)の説明においてR5、R6のアリール基
の具体例として例示したものを挙げることができ、Ar
10、Ar11、Ar12のアリレン基の具体例としては、そ
れらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3)の説明においてアリー
ル基またはアリレン基における置換基として例示したも
のを挙げることができる。
【0068】X1、X2のエチレン基またはビニレン基に
おける置換基としては、シアノ基、ハロゲン原子、ニト
ロ基、一般式(3)の説明においてR5、R6のアリール
基の具体例として例示したアリール基、あるいは一般式
(3)の説明においてアリール基またはアリレン基にお
ける置換基として例示したアルキル基などが挙げられ
る。
【0069】Xは下記一般式(5′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(5′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0070】
【化45】
【0071】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。一般式(5)で表される高分子
化合物の具体例を表15〜17に示す。
【0072】
【表15】
【0073】
【表16】
【0074】
【表17】
【0075】次に、一般式(6)で表される高分子化合
物を示す。
【0076】
【化46】
【0077】〔式中、R11、R12、R13、R14は置換も
しくは無置換のアリール基を表し、Ar13、Ar14、A
15、Ar16は同一または異なるアリレン基を表す。Y
1、Y2、Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレ
ン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換
もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫
黄原子またはビニレン基を表し、同一であっても異なっ
ていてもよい。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、
0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5
〜5000の整数である。Xは前記一般式(1)に記載
されたものと同様の基を表す。〕
【0078】R11、R12、R13、R14のアリール基の具
体例としては、一般式(3)の説明においてR5、R6
アリール基の具体例として例示したものを挙げることが
でき、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16のアリレン基の
具体例としては、それらアリール基の2価の基を挙げる
ことができる。また、これらアリール基またはアリレン
基における置換基の具体例としては、一般式(3)の説
明においてアリール基またはアリレン基における置換基
として例示したものを挙げることができる。
【0079】Y1、Y2、Y3のアルキレン基としては、
一般式(3)の説明においてアリール基またはアリレン
基における置換基として例示したアルキル基より誘導さ
れる2価の基が挙げられる。具体的には、メチレン基、
エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン
基、2−メチル−1,3−プロピレン基、ジフルオロメ
チレン基、ヒドロキシエチレン基、シアノエチレン基、
メトキシエチレン基、フェニルメチレン基、4−メチル
フェニルメチレン基、2,2−プロピレン基、2,2−
ブチレン基、ジフェニルメチレン基などを挙げることが
できる。シクロアルキレン基としては、1,1−シクロ
ペンチレン基、1,1−シクロヘキシレン基、1,1−
シクロオクチレン基などを挙げることができる。また、
アルキレンエーテル基としては、ジメチレンエーテル
基、ジエチレンエーテル基、エチレンメチレンエーテル
基、ビス(トリエチレン)エーテル基、ポリテトラメチ
レンエーテル基などが挙げられる。
【0080】Xは下記一般式(6′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(6′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0081】
【化47】
【0082】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。一般式(6)で表される高分子
化合物の具体例を表18に示す。
【0083】
【表18】
【0084】次に、一般式(7)で表される高分子化合
物を示す。
【0085】
【化48】
【0086】〔式中、R15、R16は水素原子、置換もし
くは無置換のアリール基を表し、R15とR16は環を形成
していてもよい。Ar17、Ar18、Ar19は同一または
異なるアリレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1
≦k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数
を表し、5〜5000の整数である。Xは前記一般式
(1)に記載されたものと同様の基を表す。〕
【0087】R15、R16のアリール基の具体例として
は、一般式(3)の説明においてR5、R6のアリール基
の具体例として例示したものを挙げることができ、また
15とR16が環を形成する場合としては、9−フルオリ
ニデン、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデ
ンなどを挙げることができる。Ar17、Ar18、Ar19
のアリレン基の具体例としては、それらアリール基の2
価の基を挙げることができる。また、これらアリール基
またはアリレン基における置換基の具体例としては、一
般式(3)の説明においてアリール基またはアリレン基
における置換基として例示したものを挙げることができ
る。
【0088】Xは下記一般式(7′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(7′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0089】
【化49】
【0090】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。一般式(7)で表される高分子
化合物の具体例を表19に示す。
【0091】
【表19】
【0092】次に、一般式(8)で表される高分子化合
物を示す。
【0093】
【化50】
【0094】〔式中、R17は置換もしくは無置換のアリ
ール基を表し、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23は同一
または異なるアリレン基を表す。k、jは組成を表し、
0.1≦k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し
単位数を表し、5〜5000の整数である。Xは前記一
般式(1)に記載されたものと同様の基を表す。〕
【0095】R17のアリール基の具体例としては、一般
式(3)の説明においてR5、R6のアリール基の具体例
として例示したものを挙げることができ、Ar20、Ar
21、Ar22、Ar23のアリレン基の具体例としては、そ
れらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3)の説明においてアリー
ル基またはアリレン基における置換基として例示したも
のを挙げることができる。
【0096】Xは下記一般式(8′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(8′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0097】
【化51】
【0098】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。一般式(8)で表される高分子
化合物の具体例を表20に示す。
【0099】
【表20】 次に、一般式(9)で表される高分子化合物を示す。
【0100】
【化52】
【0101】〔式中、R18、R19、R20、R21は置換も
しくは無置換のアリール基を表し、Ar24、Ar25、A
26、Ar27、Ar28は同一または異なるアリレン基を
表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦
0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜500
0の整数である。Xは前記一般式(1)に記載されたも
のと同様の基を表す。〕
【0102】R18、R19、R20、R21のアリール基の具
体例としては、一般式(3)の説明においてR5、R6
アリール基の具体例として例示したものを挙げることが
でき、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28のアリ
レン基の具体例としては、それらアリール基の2価の基
を挙げることができる。また、これらアリール基または
アリレン基における置換基の具体例としては、一般式
(3)の説明においてアリール基またはアリレン基にお
ける置換基として例示したものを挙げることができる。
【0103】Xは下記一般式(9′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(9′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0104】
【化53】
【0105】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。一般式(9)で表される高分子
化合物の具体例を表21に示す。
【0106】
【表21】
【0107】次に、一般式(10)で表される高分子化
合物を示す。
【0108】
【化54】
【0109】〔式中、R22、R23は置換もしくは無置換
のアリール基を表し、Ar29、Ar30、Ar31は同一ま
たは異なるアリレン基を表す。k、jは組成を表し、
0.1≦k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し
単位数を表し、5〜5000の整数である。Xは前記一
般式(1)に記載されたものと同様の基を表す。〕
【0110】R22、R23のアリール基の具体例として
は、一般式(3)の説明においてR5、R6のアリール基
の具体例として例示したものを挙げることができ、Ar
29、Ar30、Ar31のアリレン基の具体例としては、そ
れらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3)の説明においてアリー
ル基またはアリレン基における置換基として例示したも
のを挙げることができる。
【0111】Xは下記一般式(10′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(10′)のトリアリールアミノ基を有す
るジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビ
スクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単
位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネ
ートは交互共重合体となる。
【0112】
【化55】
【0113】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。一般式(10)で表される高分
子化合物の具体例を表22に示す。
【0114】
【表22】
【0115】上記一般式(1)〜(10)で表される高
分子化合物は、極限粘度が0.15〜2.0が好まし
く、特に0.2〜1.2のものが好ましい。また、ビス
フェノールAポリカーボネート換算で粘度平均分子量が
1万〜10万のものが好ましい。また、GPCでの分子
量Mnが1万〜12万で、分子量Mwが2万〜25万の
ものが好ましい。一般式(1)〜(10)で表される高
分子電荷輸送物質を含む電荷輸送層にヒンダードアミン
化合物を含有させることにより、反応性ガスによる影響
を抑えられ、帯電電位の低下や残留電位の上昇が少な
く、機械的強度、耐摩耗性、耐刷性、耐傷性に優れ、可
視光に対する透明性に優れた電荷輸送層が得られる。
【0116】次に、本発明の電子写真感光体の構成を図
面によって説明する。図1は、本発明の電子写真感光体
の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支持体1の
上に、電荷発生物質と高分子電荷輸送物質およびヒンダ
ードアミン化合物を含有する感光層2が設けられてい
る。図2は、他の構成の電子写真感光体を模式的に示す
断面図であり、導電性支持体1の上に、電荷発生物質を
含有する電荷発生層3と高分子電荷輸送物質を含有する
電荷輸送層4とが積層された感光層2が設けられてい
る。ヒンダードアミン化合物は、電荷発生層3あるいは
電荷輸送層4のいずれにも含有させることができる。図
3は、さらに他の構成の電子写真感光体を模式的に示す
断面図であり、導電性支持体1と感光層2の間に下引き
層5が設けられている。
【0117】導電性支持体1としては、体積抵抗1×1
10Ωcm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウ
ム、ニッケル、クロム、銅、銀、金、白金などの金属、
酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着ま
たはスパッタリングによりフィルム状もしくは円筒状の
プラスチックまたは紙などに被覆したもの、あるいはア
ルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス
などの板およびそれらをD.I.、I.I.、押し出
し、引き抜き等の工法で素管化したのち切削、超仕上
げ、研磨等で表面処理した管などを使用することができ
る。
【0118】そのほか、上記支持体上に導電性粉体を適
当なバインダー樹脂に分散して塗工し導電性層を形成し
たものも導電性支持体として用いることができる。導電
性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラッ
ク、またはアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、
銅、亜鉛、鉄などの金属粉、あるいはチタンブラック、
導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉などが挙げ
られ、また、バインダー樹脂としては、ポリスチレン、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、
ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート
樹脂、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニ
ルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル
樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、
ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの
熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられ
る。このような導電性層はこれらの導電性粉体とバイン
ダー樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、
メチレンジクロライド、メチルエチルケトン、トルエン
などに分散して塗布することにより設けることができ
る。更に、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレ
ン、塩化ゴム、テフロンなどに上記導電性粉体を含有さ
せた熱収縮チューブによって適当な円筒基体上に導電性
層を設けてなるものも導電性支持体として良好に用いる
ことができる。
【0119】本発明の電子写真感光体における感光層
は、図1のような単層構成の感光層、或いは図2のよう
な電荷発生物質を含有する電荷発生層と高分子電荷輸送
物質を含有する電荷輸送層とが積層された積層構成の感
光層のいずれでもよい。
【0120】以下に、まず積層構成の感光層について説
明する。電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層
であり、電荷発生物質のみの層、あるいは電荷発生物質
をバインダー樹脂中に均一に分散された層のいずれであ
ってもよい。電荷発生層を形成するには、電荷発生物質
を必要に応じてバインダー樹脂と共に適当な溶媒中にボ
ールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用
いて分散し、それを導電性支持体上に塗布し、乾燥させ
ればよい。
【0121】電荷発生物質としては、例えば、シーアイ
ピグメントブルー25〔カラーインデックス(CI 2
1180)〕、シーアイピグメントレッド41(CI
21200)、シーアイアシッドレッド52(CI 4
5100)、シーアイベーシックレッド3(CI 45
210)等のほかに、フタロシアニン系顔料、カルバゾ
ール骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−95033号
公報)、スチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53
−138229号公報)、ジスチリルベンゼン骨格を有
するアゾ顔料(特開昭53−133455号公報)、ト
リフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−
132547号公報)、ジベンゾチオフェン骨格を有す
るアソ顔料(持開昭54−21728号公報)、オキサ
ジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−127
42号公報)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特
開昭54−22834号公報)、ビススチルベン骨格を
有するアゾ顔料(特開昭54−17733号公報)、ジ
スチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開
昭54−2129号公報)、ジスチリルカルバゾール骨
格を有するアゾ顔料(特開昭54−17734号公
報)、カルバゾール骨格を有するトリスアゾ顔料(特開
昭57−195767号公報、同57−195758号
公報)、オキサゾール骨格を有するアゾ顔料等、更には
シーアイピグメントブルー16(CI 74100)等
のフタロシアニン系顔料、シーアイバットブラウン5
(CI 73410)、シーアイバットダイ(CI 73
030)等のインジゴ系顔料、アルゴスカーレットB
(バイオレット社製)、インダンスレンスカーレットR
(バイエル社製)等のペリレン系顔料、スクエアリック
系顔料、4,10−ジブロモアントアントロン等の多環
キノン顔料等の有機顔料、或いはSe、Se合金、Cd
S、アモルファスSi等の無機顔料などを挙げることが
できる。
【0122】電荷発生層に必要に応じて用いるバインダ
ー樹脂としては、例えばポリアミド、ポリウレタン、エ
ポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコー
ン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなど
が挙げられる。バインダー樹脂の使用量として電荷発生
物質100重量部に対して500重量部が好ましく、特
に10〜200重量部が好ましい。
【0123】電荷発生層を形成する際に、電荷発生物質
を分散するのに用いる溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、
シクロヘキサン、メチルエチルケトン、エチルセルソル
ブなどが好ましい。電荷発生物質の分散液を塗布する方
法としては、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコ
ート法、ノズルコート法、リング塗工法などを用いるこ
とができる。
【0124】電荷発生層には前記ヒンダードアミン化合
物を含有させることができ、その含有量としては電荷発
生物質100重量部に対して0.01〜20重量部が好
ましく、特に0.1〜10重量部が好ましい。このよう
にして形成される電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μ
m程度が適当であり、特に0.1〜2μmが好ましい。
電荷発生層中に前記ヒンダードアミン化合物を含有させ
ることにより効果が発現する理由としては、電荷発生層
上に電荷輸送層を塗布する際に、ヒンダードアミン化合
物が電荷輸送層中に拡散すること、電荷発生層(電荷発
生物質)と電荷輸送層(電荷輸送物質)界面において効
果的に作用することなどが考えれる。
【0125】電荷輸送層は高分子電荷輸送物質を主成分
とし、ヒンダードアミン化合物を、必要に応じてバイン
ダー樹脂と共に、含有させることが好ましく、また高分
子電荷輸送物質としては前記一般式(1)〜(10)で
表される高分子化合物が特に好ましい。ヒンダードアミ
ン化合物の含有量としては、高分子電荷輸送物質100
重量部に対して0.005〜30重量部が好ましく、特
に0.01〜10重量部が好ましい。
【0126】電荷輸送層を形成するには、高分子電荷輸
送物質およびヒンダードアミン化合物を、必要に応じて
バインダー樹脂と共に、適当な溶剤に溶解あるいは分散
し、それを電荷発生層上に塗布し乾燥させればよい。溶
剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、トルエン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、
塩化メチレンなどを用いることができる。
【0127】必要に応じて用いられるバインダー樹脂と
しては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無
水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノ
キシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エ
チルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シ
リコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン
樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性
または熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0128】電荷輸送層には可塑剤やレベリング剤など
を添加してもよい。可塑剤としては、ジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤とし
て使用されているものがそのまま使用でき、その使用量
は、電荷輸送層中の高分子成分100重量部に対して3
0重量部以下が適当である。レベリング剤としては、ジ
メチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオ
イルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロ
アルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用
され、その使用量は、電荷輸送層中の高分子成分100
重量部に対して1重量部以下が適当である。このように
して形成される電荷輸送層の厚さは、5〜50μm程度
が適当である。
【0129】次に単層構成の感光層について説明する。
単層構成の感光層は、電荷発生物質、高分子電荷輸送物
質およびヒンダードアミン化合物を含有する層であり、
高分子電荷輸送物質としては前記一般式(1)〜(1
0)で表される高分子化合物が特に好ましい。ヒンダー
ドアミン化合物の含有量としては、高分子電荷輸送物質
100重量部に対して0.01〜30重量部が好まし
く、特に0.05〜10重量部が好ましい。
【0130】単層構成の感光層を形成するには、電荷発
生物質、高分子電荷輸送物質およびヒンダードアミン化
合物を、必要に応じてバインダー樹脂と共に、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキ
サノン等の適当な溶媒を用いてボールミル、アトラシタ
ー、サンドミルなどにより分散し、その分散液を導電性
支持体上に塗布し乾燥させればよい。塗布方法として
は、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法、
リングコート法などを用いることができる。
【0131】必要に応じて用いられるバインダー樹脂と
しては、電荷輸送層や電荷発生層の形成において例示し
たバインダー樹脂を用いることができる。また、単層構
成の感光層には必要により可塑剤やレベリング剤などを
添加することもできる。このようにして形成される単層
構成の感光層の膜厚は、5〜50μm程度が適当であ
る。
【0132】本発明の電子写真感光体においては、導電
性支持体と感光層との間に下引き層を設けることができ
る。下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの
樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考える
と、一般の有機溶剤にたいして耐溶剤性の高い樹脂であ
ることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニ
ルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウムな
どの水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナ
イロンなどのアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン樹
脂、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキ
シ樹脂等の三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが
挙げられる。
【0133】また、下引き層にはモアレ防止、残留電位
の低減などのために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸
化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示で
きる金属酸化物の微粉末を加えてもよい。これらの下引
き層は、前述の電荷発生層や電荷輸送層、または単層構
成の感光層の形成におけるように適当な溶媒、塗工法を
用いて形成することができる。さらに、下引き層とし
て、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ク
ロムカップリング剤などを使用することもできる。この
他に、下引き層として、Al23を陽極酸化によって設
けたもの、ポリパラキシリレン(パリレン)などの有機
物やSiO、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の
無機物を真空薄膜作製法によって設けたものも良好に使
用できる。このようにして形成される下引き層の膜厚は
5μm以下が適当である。
【0134】また、本発明の電子写真感光体には、感光
層を保護する目的で、感光層の上に保護層が設けられる
こともある。これに使用される材料としては、ABS樹
脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合
体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹
脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、
ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレ
ン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、
ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチル
ペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、
ポリスルホン、AS樹脂、AB樹脂、BS樹脂、ポリウ
レタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキ
シ樹脂などの樹脂が挙げられる。保護層にはその他、耐
摩耗性を向上させる目的で、ポリテトラフルオロエチレ
ンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂およびこれら樹脂
に酸化チタン、酸化スズ、チタン酸カリウム等の無機材
料を分散したものなどを添加することもできる。
【0135】保護層の形成法としては、通常の塗布法が
採用される。保護層の厚さは、0.1〜10μm程度が
適当である。また、以上のほかに真空薄膜作製法にて形
成したa−C、a−SiCなど公知の材料も保護層とし
て用いることができる。さらに、感光層と保護層との間
に中間層を設けることもできる。このような中間層は樹
脂を主成分とするものであり、その樹脂としては、例え
ば、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン樹脂、水溶
性ビニルブチラール樹脂、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法と
しては、通常の塗布法が採用される。中間層の厚さは、
0.05〜2μm程度が適当である。
【0136】
【作用】本発明によれば、導電性支持体上に電荷発生物
質と高分子電荷輸送物質を含有する感光層を有する電子
写真感光体において、感光層中にヒンダードアミン化合
物を含有させることによって、繰り返し使用時の耐摩耗
性に優れ、且つ耐反応ガス性に優れ帯電電位の低下や残
留電位の上昇の少ない高耐久な電子写真感光体をを得る
ことができる。
【0137】感光層中にヒンダードアミン化合物を含有
させることによって、高耐久な電子写真感光体が得られ
る理由は明らかでないが、この化合物が、酸化防止能に
極めて優れていること、高分子電荷輸送物質との相溶性
優れていること、他の感光層構成物質と反応する等の悪
影響を及ぼさないこと、電荷担体のトラップとして作用
しないことなどが考えられる。
【0138】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれにより限定されるものではない。なお、以下
の記載における使用量に関する「部」は重量部を示す。
【0139】実施例1 直径80mm、長さ340mmのアルミニウムシリンダ
ーにポリアミド樹脂(CM−8000、東レ社製)のメ
タノール/n−ブタノール(重量比7/3)1重量%溶
液をスプレー塗布し、乾燥させて厚さ0.3μmの下引
き層を設けた。この下引き層上に、下記構造式のアゾ顔
料5部、ポリビニルブチラール(XYHL、ユニオンカ
ーバイト社製)2部をシクロヘキサノンで粉砕、分散し
た分散液をスプレー塗布し、乾燥させて厚さ0.2μm
の電荷発生層を形成した。
【0140】
【化56】
【0141】次いで、前記表4における1−1の高分子
電荷輸送物質6部、前記表3における11−7のヒンダ
ードアミン化合物〔ビス−(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)セバケート、サルノールL
S−765、三共株式会社製〕0.12部、ジクロルメ
タン40部の溶液をリング塗工法により上記電荷発生層
上に塗布し、120℃で20分間乾燥させて厚さ20μ
mの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を作成した。
【0142】実施例2〜17 実施例1における高分子電荷輸送物質およびヒンダード
アミン化合物を、下記表23に示す高分子電荷輸送物質
およびヒンダードアミン化合物に代えた以外は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作成した。なお、下記
表23の高分子電荷輸送物質欄の番号は前記表4〜22
に例示した高分子電荷輸送物質の番号を示し、ヒンダー
ドアミン化合物欄の番号は前記表1〜3に例示したヒン
ダードアミン化合物の番号を示す。
【0143】
【表23】
【0144】比較例1 実施例1においてヒンダードアミン化合物を除いた以外
は実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0145】比較例2 実施例4においてヒンダードアミン化合物を除いた以外
は実施例4と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0146】比較例3 実施例17においてヒンダードアミン化合物を除いた以
外は実施例17と同様にして電子写真感光体を作成し
た。
【0147】比較例4 実施例1と同様にして下引き層および電荷発生層を形成
し、電荷発生層上にポリカーボネート樹脂(C−140
0、帝人化成社製)10部、下記構造式の低分子電荷輸
送物質9部およびジクロルメタンからなる電荷輸送層塗
布液を塗布し、120℃で20分間乾燥させて厚さ20
μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を作成し
た。
【0148】
【化57】
【0149】このようにして得られた実施例1〜17、
および比較例1〜4の電子写真感光体を電子写真複写機
(FT−2700、リコー社製)に装着し、初期暗部電
位(VD)を800V、初期明部電位(VL)を80V
に設定してA4縦長サイズ10万枚の複写を行った後、
暗部電位(VD)及び明部電位(VL)を測定した。初
期電位からの変動量を表21に示す。また、10万枚の
複写を行った後の電荷輸送層の摩耗量(電荷輸送層の膜
厚減少量)を測定した。その結果を表24に示す。
【0150】
【表24】
【0151】表24から明らかなように、感光層中にヒ
ンダードアミン化合物を含有させた実施例の電子写真感
光体は、それを用いていない比較例の電子写真感光体に
比べ、VDおよびVLの変動を小さく抑えることがで
き、繰り返し使用における帯電電位の低下や残留電位の
上昇が少ないものである。また、高分子電荷輸送物質を
用いた実施例の電子写真感光体は、低分子電荷輸送物質
を用いた比較例の電子写真感光体に比べ、繰り返し使用
時の耐摩耗性に優れているものである。
【0152】実施例18 直径80mm、長さ340mmのアルミニウムシリンダ
ー上に、メタノールとn−ブタノールとの混合溶媒に溶
解したポリアミド樹脂(CM−8000、東レ社製)の
1%溶液をスプレー塗工により塗布し、乾燥させて厚さ
0.3μmの下引き層を設けた。ついで実施例1におけ
るアゾ顔料1重量部、前記表5に例示したNo.1−1
0の高分子電荷輸送物質10重量部、前記11−7のヒ
ンダードアミン化合物0.5重量部およびテトラヒドロ
フラン80重量部をボールミルにより48時間粉砕分散
し、得られた分散液をリング塗工法により下引き層上に
塗布し、120℃で20分間乾燥させて厚さ25μmの
感光層を形成し、電子写真感光体を作成した。
【0153】比較例5 実施例18においてヒンダードアミン化合物を除いた以
外は実施例18と同様にして電子写真感光体を作成し
た。
【0154】このようにして得られた実施例18、比較
例5の電子写真感光体を電子写真複写機(FT−655
0、リコー社製)に搭載し、初期暗部電位(VD)を8
00V、初期明部電位(VL)を80Vに設定してA4
縦長サイズ1万枚の複写を行った後、暗部電位(VD)
及び明部電位(VL)を測定した。初期電位からの変動
量は、実施例18の電子写真感光体ではVDが−20
V、VLが+10Vであったのに対し、比較例5の電子
写真感光体ではVDが−50V、VLが+40Vであっ
た。このように、感光層中にヒンダードアミン化合物を
含有させた実施例の電子写真感光体は、それを用いてい
ない比較例の電子写真感光体に比べ、繰り返し使用にお
ける帯電電位の低下や残留電位の上昇が少ないものであ
る。
【0155】
【発明の効果】本発明によれば、導電性支持体上に電荷
発生物質と高分子電荷輸送物質を含有する感光層を有す
る電子写真感光体において、感光層中にヒンダードアミ
ン化合物を含有させることにより、繰り返し使用時の耐
摩耗性に優れ、且つ反応性ガスによる影響を抑え、繰り
返し使用においても帯電電位の低下や残留電位の上昇が
少ない高耐久な電子写真感光体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の一例を模式的に示す
断面図である。
【図2】本発明の他の構成の電子写真感光体を模式的に
示す断面図である。
【図3】本発明の更に他の構成の電子写真感光体を模式
的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 感光層 3 電荷発生層 4 電荷輸送層 5 下引き層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永目 宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 青戸 淳 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小島 成人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 新美 達也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 紙 英利 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に電荷発生物質と高分子
    電荷輸送物質を含有する感光層を有する電子写真感光体
    において、感光層中にヒンダードアミン化合物を含有す
    ることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 高分子電荷輸送物質が下記一般式(1)
    で表される高分子化合物であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真感光体。 【化1】 {式中、R′1、R′2、R′3は、それぞれ独立して置
    換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表
    し、R′4は水素原子または置換もしくは無置換のアル
    キル基を表す。R1、R2は置換もしくは無置換のアリー
    ル基を表す。o、p、qは、それぞれ独立して0〜4の
    整数を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
    を表す。 【化2】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化3】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  3. 【請求項3】 高分子電荷輸送物質が下記一般式(2)
    で表される高分子化合物であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真感光体。 【化4】 {式中、R3、R4は置換もしくは無置換のアリール基を
    表し、Ar1、Ar2、Ar3は同一または異なるアリレ
    ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
    を表す。 【化5】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化6】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  4. 【請求項4】 高分子電荷輸送物質が下記一般式(3)
    で表される高分子化合物であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真感光体。 【化7】 {式中、R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基を
    表し、Ar4、Ar5、Ar6は同一または異なるアリレ
    ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
    を表す。 【化8】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化9】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  5. 【請求項5】 高分子電荷輸送物質が下記一般式(4)
    で表される高分子化合物であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真感光体。 【化10】 {式中、R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基を
    表し、Ar7、Ar8、Ar9は同一または異なるアリレ
    ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。rは1〜5の整数を表す。Xは
    脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般
    式(A)で表される2価基を表す。 【化11】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化12】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  6. 【請求項6】 高分子電荷輸送物質が下記一般式(5)
    で表される高分子化合物であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真感光体。 【化13】 {式中、R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基
    を表し、Ar10、Ar11、Ar12は同一または異なるア
    リレン基を表す。X1、X2は置換もしくは無置換のエチ
    レン基または置換もしくは無置換のビニレン基を表す。
    k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
    であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
    数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、
    または下記一般式(A)で表される2価基を表す。 【化14】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化15】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  7. 【請求項7】 高分子電荷輸送物質が下記一般式(6)
    で表される高分子化合物であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真感光体。 【化16】 {式中、R11、R12、R13、R14は置換もしくは無置換
    のアリール基を表し、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16
    は同一または異なるアリレン基を表す。Y1、Y2、Y3
    は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換も
    しくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置
    換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子または
    ビニレン基を表し、同一であっても異なっていてもよ
    い。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦
    0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜500
    0の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2
    価基、または下記一般式(A)で表される2価基を表
    す。 【化17】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化18】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  8. 【請求項8】 高分子電荷輸送物質が下記一般式(7)
    で表される高分子化合物であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真感光体。 【化19】 {式中、R15、R16は水素原子、置換もしくは無置換の
    アリール基を表し、R15とR16は環を形成していてもよ
    い。Ar17、Ar18、Ar19は同一または異なるアリレ
    ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
    を表す。 【化20】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化21】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  9. 【請求項9】 高分子電荷輸送物質が下記一般式(8)
    で表される高分子化合物であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真感光体。 【化22】 {式中、R17は置換もしくは無置換のアリール基を表
    し、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23は同一または異な
    るアリレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k
    ≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表
    し、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、
    環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表され
    る2価基を表す。 【化23】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化24】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  10. 【請求項10】 高分子電荷輸送物質が下記一般式
    (9)で表される高分子化合物であることを特徴とする
    請求項1記載の電子写真感光体。 【化25】 {式中、R18、R19、R20、R21は置換もしくは無置換
    のアリール基を表し、Ar24、Ar25、Ar26、A
    27、Ar28は同一または異なるアリレン基を表す。
    k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
    であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
    数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、
    または下記一般式(A)で表される2価基を表す。 【化26】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化27】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  11. 【請求項11】 高分子電荷輸送物質が下記一般式(1
    0)で表される高分子化合物であることを特徴とする請
    求項1記載の電子写真感光体。 【化28】 {式中、R22、R23は置換もしくは無置換のアリール基
    を表し、Ar29、Ar30、Ar31は同一または異なるア
    リレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦
    1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表
    し、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、
    環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表され
    る2価基を表す。 【化29】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化30】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
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