JPH09260631A - 光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置

Info

Publication number
JPH09260631A
JPH09260631A JP8090516A JP9051696A JPH09260631A JP H09260631 A JPH09260631 A JP H09260631A JP 8090516 A JP8090516 A JP 8090516A JP 9051696 A JP9051696 A JP 9051696A JP H09260631 A JPH09260631 A JP H09260631A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
reset
conversion device
region
row
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8090516A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3412390B2 (ja
Inventor
Tadao Isogai
忠男 磯貝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP09051696A priority Critical patent/JP3412390B2/ja
Priority to US08/820,285 priority patent/US5847381A/en
Publication of JPH09260631A publication Critical patent/JPH09260631A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3412390B2 publication Critical patent/JP3412390B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14643Photodiode arrays; MOS imagers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14601Structural or functional details thereof
    • H01L27/14603Special geometry or disposition of pixel-elements, address-lines or gate-electrodes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造歩留りを向上させるとともに、感度むら
の発生を防止する。 【解決手段】 電界効果トランジスタ2を備えた光電変
換素子が、二次元マトリクス状に配置される。電界効果
トランジスタ2のドレイン領域17が、列方向及び行方
向に共通接続するように網の目状に連続して形成され
る。電界効果トランジスタ2のドレイン領域17を、列
方向に共通接続する遮光性を有するドレインシャント配
線100が、複数列に1本の割合で形成される。ドレイ
ンシャント配線100が形成されていない列には、電界
効果トランジスタ2のドレイン領域17と接続がなく電
気的に浮いた遮光性を有するダミー配線200が形成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光電変換素子を二次元
マトリクス状に配置してなる光電変換装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より光電変換装置(固体撮像装置等
を含む)の感度を高めるために提案されているトランジ
スタを利用した増幅型の光電変換素子には、MOS型
(通常は、デプレッション型)、バイポーラ型、接合型
電界効果トランジスタ(JFET型)などがある。そし
て、これらの光電変換素子では、光電変換素子の構成要
素の一部であるMOSダイオード(MOS型)やPN接
合ダイオード(バイポーラ型、JFET型)への入射光
を、入射光に応じた電荷に光電変換して蓄積し、蓄積し
た電荷に応じた信号を増幅(電流増幅あるいは電荷増
幅)して、出力している。
【0003】前記のような光電変換素子には、光電変換
動作、増幅動作、初期化動作等の全ての動作を1つのト
ランジスタによって行う光電変換素子(即ち、光電変換
素子を1つのトランジスタによって構成した光電変換素
子)があるが、この光電変換素子には、2つの大きな問
題点がある。なお、ここで、初期化動作とは、トランジ
スタの制御領域の電位をある基準値に設定する動作、又
は制御領域を完全に空乏化する動作をいう。また、トラ
ンジスタの制御領域とは、電流を制御する領域をいい、
例えばJFETではゲート拡散領域、バイポーラトラン
ジスタではベース拡散領域をいう。
【0004】先ず、第1の問題点としては、光電変換部
のノイズが大きくなってしまう点である。例えば、MO
S型の場合、通常ポリシリコンをゲート電極としたMO
Sダイオードで光電変換を行うが、その際に、シリコン
表面側が空乏化するため、その表面で発生する大きな暗
電流の影響をまともに受けてしまい、ノイズが大きくな
ってしまうのである。また、ポリシリコンは光の透過率
が低いため、光の利用効率(量子効率)が悪いという問
題点もあった。
【0005】PN接合ダイオードで光電変換を行うバイ
ポーラ型や、JFET型の場合でも、前記トランジスタ
の構成要素の一部を利用するという制約から、CCD型
撮像素子等で好適に使われている埋め込みフォトダイオ
ードのような理想的なダイオード構造が実現できない
(即ち、バイポーラ型、JFET型の場合には、PN接
合部から発生する空乏層が表面に達してしまう)ため、
暗電流の影響を受けてしまい、ノイズが大きくなってし
まうのである。
【0006】また、通常これらのPN接合ダイオード
は、容量結合による過渡的でかなり深い順方向バイアス
駆動によって、生成して蓄積した電荷を再結合させてリ
セット動作を行うが、このようなリセット方法では、リ
セットノイズや残像が発生してしまうという問題点が生
じる。
【0007】さらに、生成して蓄積した電荷をリセット
する時、およびブルーミング(にじみ)抑圧動作をする
時にもトランジスタが動作(オン)するため、光電変換
素子を構成するトランジスタ自身に大電流が流れ、これ
により過渡的にトランジスタのバイアス点(動作点)が
大きく変動して増幅率が変わるという問題点があった。
そして、このような光電変換素子を多数並べて、例えば
光電変換装置を構成した場合には、光電変換素子毎の出
力にばらつきが生じ、装置の性能(例えば、S/N比)
が低下したり、多数個配列しているため消費電力が大き
くなってしまうという問題点もあった。
【0008】次に、第2の問題点としては、感度をあま
り高くすることができない点である。そもそも、前記各
種(MOS型、バイポーラ型、JFET型)のトランジ
スタ(光電変換素子)は、光電変換によって生成された
電荷をフローティング状態の制御領域に蓄積することに
よって生ずる電位変化を利用して、電流増幅又は電荷増
幅を行っている。つまり、デプレッション型のMOS型
トランジスタであればゲート電極下のシリコンの表面電
位の変化、バイポーラ型ではベース領域、JFET型で
はゲート領域の電位変化を利用して増幅した出力を得て
いる。
【0009】従って、高い感度を得るためには、この電
位変化量(蓄積電荷量/容量)を大きくすることが必要
であり、そのためには制御領域の容量はできるだけ小さ
い方が良い。しかしながら、入射光の利用効率を高め、
電荷量を増加させるためには、光電変換部の面積(受光
開口率)を大きくしなければならない。しかし、全ての
動作(光電変換動作、増幅動作、初期化動作等)を1つ
のトランジスタで行う光電変換素子においては、制御領
域が光電変換部そのものであるため、開口率を大きくす
れば容量も大きくなってしまい、結果的に感度をあまり
高くすることができなかった。
【0010】また、他方において、光電変換部と増幅ト
ランジスタとを分離し、光電変換部で生成・蓄積された
電荷を転送制御部の転送ゲートを介してトランジスタの
制御領域に転送し、電流増幅あるいは電荷増幅をするこ
とにより出力を得る光電変換素子が提唱されている。例
えば、特開平5−235317号公報(米国特許出願第
261,135号に対応)、特開平5−275670号
公報には、それぞれ、デプレッション型MOSトランジ
スタやJFETを増幅部として、これにフォトダイオー
ドと転送制御部(転送ゲート)を組み合わせた光電変換
素子が開示されている。
【0011】このように光電変換部と増幅トランジスタ
とを分離し転送ゲートを備えた光電変換素子において
は、光電変換部に埋め込みフォトダイオードを使用する
ことによって、量子効率が高く、残像、暗電流、リセッ
トノイズなどが発生しない光電変換素子を実現すること
ができる。
【0012】また、光電変換部に縦型オーバーフロー構
造の埋め込みフォトダイオードを使用した場合は、フォ
トダイオードがブルーミング抑圧機能を有するため、増
幅トランジスタによるブルーミング抑圧動作が不要とな
り、例えば光電変換装置を構成しても、消費電力の増加
やバイアス点(動作点)の変動に伴う光電変換素子毎の
出力にばらつきが生じるという問題点が解決される。
【0013】さらに、光電変換部と増幅トランジスタと
が分離しているため、増幅機能のみを考慮して、トラン
ジスタの構造及びサイズの最適化が可能となる。従っ
て、制御領域の容量を小さくして、高い感度を確保する
ことができる。
【0014】加えて、トランジスタ自身から生ずる暗電
流、残像、リセットノイズ等の新たな問題については、
これらの光電変換素子をマトリクス状に並べた光電変換
装置の構成や駆動方法でかなり効果的に除去することが
できる。
【0015】このように、光電変換部と増幅トランジス
タとを分離し転送ゲートを備えた光電変換素子において
は、トランジスタによって全ての動作(光電変換動作、
増幅動作、初期化動作等)を行う光電変換素子に比べ
て、かなり低ノイズ化、高感度化することが可能になっ
ている。
【0016】しかしながら、前記従来の光電変換素子
(光電変換部と増幅トランジスタとを分離し転送ゲート
を備えた光電変換素子)においては、1つのトランジス
タによって全ての動作を行うもう一方の従来の光電変換
素子とリセット動作については何ら変わっていないとい
う問題点があった。
【0017】即ち、トランジスタの制御領域を初期化を
するためにリセット動作を行った場合、従来の光電変換
素子(光電変換部と増幅トランジスタとを分離し転送ゲ
ートを備えた光電変換素子)では、やはり、増幅トラン
ジスタ自身も同時に動作(オン)してしまうという問題
点があった。
【0018】この結果、増幅トランジスタに大電流が流
れ、これにより過渡的に増幅トランジスタのバイアス点
(動作点)が大きく変動して増幅率が変わり、この光電
変換素子を多数並べて、例えば光電変換装置を構成した
場合には、光電変換素子毎の出力にばらつきが生じ、装
置の性能(例えば、S/N比)が低下したり、多数個配
列しているため消費電力が大きくなってしまうという問
題点があった。
【0019】そこで、本発明者らは、増幅部を動作させ
ることなく、リセット動作を行うことができる光電変換
装置を案出するに至った。この光電変換装置は、公知で
はなく従来技術ではないが、本発明の対比例となるもの
であるので、ここで説明する。
【0020】この光電変換装置は、入射光に応じた電荷
を生成して蓄積する光電変換部、制御領域を有しこの制
御領域で受け取った前記光電変換部からの電荷に応じた
信号出力を生じる増幅部、前記光電変換部で生成、蓄積
された電荷を前記増幅部の制御領域に転送する転送制御
部、前記増幅部の制御領域に転送された電荷を排出する
リセット用電荷排出手段、及びこのリセット用電荷排出
手段を制御するためのリセット用制御手段を備えた光電
変換素子(画素)を二次元マトリクス状に配置してなる
ものである。
【0021】この光電変換装置によれば、光電変換部
は、入射光に応じた電荷を生成して蓄積する。増幅部
は、制御領域で受け取った前記電荷に応じて信号出力を
生じる。転送制御部は、前記光電変換部で生成・蓄積さ
れた電荷を前記増幅部の制御領域へ転送する。リセット
用電荷排出手段は、前記増幅部の制御領域へ転送された
電荷を排出する。リセット用制御手段は、前記リセット
用電荷排出手段を制御する。
【0022】つまり、従来の光電変換素子では、増幅部
の制御領域を初期化(制御領域に残留する電荷(信号電
荷)を除去)するためにリセット動作を行った場合、増
幅部自身も動作(オン)していたため、例えば、増幅部
自身に大電流が流れ、これにより過渡的に増幅部のバイ
アス点(動作点)が大きく変動して増幅率が変わるとい
う問題点が発生していた。
【0023】そこで、本発明者らが案出した前記光電変
換装置においては、増幅部の制御領域を初期化するため
のリセット用電荷排出手段とリセット用制御手段とを増
幅部とは別個独立に設けることにより、リセット動作時
において増幅部が動作しないようになる。従って、従来
の光電変換素子のように、リセット動作によって、増幅
部自身に大電流が流れ、これに伴って過渡的に増幅部の
バイアス点(動作点)が大きく変動して増幅率が変わる
という問題点が解消される。
【0024】なお、一般的に、前記増幅部には、増幅部
の制御領域を容量結合によって制御するための制御手段
が備えられる場合が多い。しかし、この制御手段を備え
ない場合には、この制御手段への配線が不要となり、製
造が容易になるとともに、制御手段を備えない分だけ、
増幅部の制御領域の容量を小さくすることができ、感度
を高くすることが可能となる。
【0025】このような本発明者らが案出した光電変換
装置の一例について、図15〜図19を参照して説明す
る。
【0026】図15は、本例による光電変換装置を示す
概略平面図である。図16は本例による光電変換装置を
示す概略断面図であり、図16(a)は図15のX1−
X2線に沿った断面図、図16(b)は図15のY5−
Y6線に沿った断面図、図16(c)は図15のY1−
Y2線に沿った断面図である。なお、本例による光電変
換装置では、Y3−Y4線断面はY1−Y2線断面と同
一である。また、図17は二次元マトリクス状に配置さ
れた個々の光電変換素子(単位画素)を示す概略構成図
であり、図17(a)はその概略平面図、図17(b)
は図17(a)のX1−X2線に沿った断面図、図17
(c)は図17(a)のY1−Y2線に沿った断面図で
ある。図18は、本例による光電変換装置の概略構成を
示す模式回路図である。図19は、図18に示す模式回
路図の動作を説明するためのパルスタイミングチャート
である。
【0027】本例による光電変換装置において二次元マ
トリクス状に配置された個々の光電変換素子は、図15
〜図17に示すように、入射光に応じた電荷を生成して
蓄積するフォトダイオード(光電変換部、PD)1と、
制御領域に受け取った電荷に応じた信号を出力する接合
型電界効果トランジスタ((増幅部):以下、JFET
とする)2と、フォトダイオード1によって生成・蓄積
された電荷をJFET2の制御領域へ転送するための転
送ゲート(転送制御部の転送用制御手段、TG)3と、
JFET2の制御領域へ転送された電荷を排出するため
のリセットドレイン(リセット用電荷排出手段、RD)
4と、リセットドレイン4を制御するためのリセットゲ
ート(リセット用制御手段、RG)5とから主に構成さ
れている。その他、転送ゲート配線3a、リセットゲー
ト配線5a、ソース配線16a及びドレインシャント配
線100も、図に示すように形成されている。
【0028】即ち、P型シリコン基板10上にチャネル
領域となるN型シリコン層11をエピタキシャル成長に
よって形成し、このN型シリコン層11中に、例えばボ
ロン(B+)やリン(P+)をイオン注入あるいは熱拡散
法等によってP型フォトダイオード領域12やP型ゲー
ト領域13及びリセットドレイン4等を形成する。さら
に、絶縁層(図示せず)を介してリソグラフィー手法等
によって転送ゲート3やリセットゲート5を形成してフ
ォトダイオード1やJFET2が形成される。
【0029】なお、フォトダイオード1のNウェル領域
14(N−Well)は、PN接合で発生するキャリア
のオーバーフローポテンシャルを所定の値にコントロー
ルするために形成したものである。
【0030】転送ゲート3は、フォトダイオード1のP
型フォトダイオード領域12とJFET2のP型ゲート
領域13とともにPチャネルMOSトランジスタ(MO
SFET;図17(a),(c)参照)を構成してい
る。また、リセットゲート5も、リセットドレイン4の
P型リセットドレイン領域15とJFET2のP型ゲー
ト領域13とともにPチャネルMOSFET(図17
(a),(b)参照)を構成している。
【0031】フォトダイオード1は、シリコン層表面か
らP型シリコン基板10に向かって順に、P型フォトダ
イオード領域12、N型シリコン層11(Nウェル領域
14を含む)、P型シリコン基板10を含み、いわゆる
PNP型の縦型オーバーフロー構造を形成している。従
って、発生するキャリア(本例では正孔)によるブルー
ミングやスミア等のにじみの現象を抑制することができ
る。
【0032】JFET2は、N+型ソース領域16、N+
型ドレイン領域17、P型ゲート領域13、及びN型チ
ャネル領域18(Nチャネル)より構成されている。こ
れらは、シリコン層表面からP型シリコン基板10に向
かって順に、P型ゲート領域13、N型チャネル領域1
8、P型シリコン基板10のPNP型構造となるように
構成されている。この結果、本来バックゲートの機能を
有するN型チャネル領域18下部のP領域(本例ではP
型シリコン基板10)は、一定の電源に接続されること
になる。なお、シリコン層表面からP型シリコン基板1
0の表面までの厚さ(高さ)は、約6μmである。
【0033】増幅部としてのJFET2の1つの出力領
域であるN+型ドレイン領域17は、列方向(図中上下
方向)及び行方向(図中左右方向)に基板上の光電変換
素子(画素)の全体を共通接続するように連続して網の
目状(格子状)に形成されている。そして、各JFET
2のN+型ドレイン領域17は、全ての列に対して各列
毎に、ドレインコンタクト101を介してアルミニウム
膜等からなる遮光性を有するドレインシャント配線10
0によりそれぞれ列方向に共通接続されている。また、
各JFET2のN+型ソース領域16は、各行毎に、ア
ルミニウム膜等からなるソース配線16aによりそれぞ
れ行方向に共通接続されている。
【0034】リセットゲート5とリセットドレイン4
は、リセットゲート5にパルス電圧を加えることによっ
て、JFET2の制御領域(本例ではP型ゲート領域1
3)をリセットドレイン4の電位に初期化する。
【0035】従って、従来の光電変換素子のように、初
期化動作時にJFET2が動作(オン)することがなく
なるため、これらの素子を多数個配列して、例えば光電
変換装置を構成した場合でも、大電流が流れてトランジ
スタのバイアス点(動作点)が大きく変動し、JFET
2の増幅率が異なることによって生じていた光電変換素
子毎の出力のばらつきが生じることがなくなる。また、
消費電力も低下する。
【0036】また、図15〜図17から判るように、各
リセットドレイン4は、行方向に延びる行選択線となる
配線(メタル配線、本例ではアルミニウム(Al)膜2
0)により行方向に共通接続されている。このアルミニ
ウム膜20は、フォトダイオード1以外の部分を遮光す
るための遮光膜も兼用する。なお、アルミニウム膜20
は、アルミニウム膜等の中継配線102を介してリセッ
トドレイン4に接続されている。このアルミニウム膜2
0は、他の金属の膜でも良く、金属膜をスパッタリング
法によりデポジットさせることにより作製することがで
きる。
【0037】従って、遮光専用の膜をさらに上部に設け
た素子に比べ、素子全体の厚み(高さ)を抑制すること
ができ、集積度やフォトダイオード1に対する開口率を
向上させることができるとともに、フォトダイオード1
近傍にこの金属配線(アルミニウム膜20)を配設する
構造となるため、斜め入射光によるブルーミングやスミ
ア等のにじみの現象を抑制することができる。
【0038】ここで、図18も参照すると、各画素(光
電変換素子)31は、入射光に応じて電荷を生成して蓄
積するフォトダイオード1、制御領域で受け取った電荷
に応じた信号出力を生じるJFET2、及びフォトダイ
オード1で生成・蓄積された電荷をJFET2の制御領
域へ転送するための転送ゲート3を備えた転送制御素子
(Pチャネル型MOSFET)31aと、JFET2の
制御領域へ転送された電荷を排出するためのリセット用
電荷排出手段であるリセットドレイン4、及びこのリセ
ットドレイン4を制御するためのリセット用制御手段で
あるリセットゲート5を備えたリセット素子(Pチャネ
ル型MOSFET)31bとから構成されている。
【0039】各JFET2のソースは、マトリクス配置
の各列毎に垂直ソースライン32a,32b,32c
(図15〜図17中のソース配線16aに相当)に共通
に接続されている。また、各JFET2のドレイン及び
フォトダイオード1のカソード側には、図15〜図17
中のN+型拡散層17及びドレインシャント配線100
を介して全画素共通にドレイン電源31cが接続されて
いる。さらに、各フォトダイオード1のアノード側及び
JFET2の制御領域は、それぞれ転送制御素子31a
のソース又はドレインに接続されている。
【0040】転送制御素子31aの転送ゲート(転送ゲ
ート電極)3は、マトリクス配置の各行毎に垂直走査回
路34によって走査されるクロックライン33a,33
b,33cに共通接続されている。垂直走査回路34か
ら送出される駆動パルスφTG1〜φTG3が印加されると、
転送制御素子31aが各行毎に順次動作するようになっ
ている。
【0041】リセット素子31bは、各画素31毎に設
けられており、リセットドレイン4は各行毎に互いに並
列に配設され、マトリクス配置の各行毎に垂直走査回路
34によって走査されるクロックライン50a,50
b,50c(図15〜図17中のアルミニウム膜20に
相当)に共通接続されている。また、リセットゲート
(リセットゲート電極)5は、行ライン37aを介して
駆動パルス発生回路37に全画素共通接続されている。
また、リセット素子31bのソースは、転送制御素子3
1aのドレインと共有になっている。そして、リセット
ゲート(リセットゲート電極)5に駆動パルス発生回路
37から送出される駆動パルスφRGが印加されると、こ
のリセット素子31bが動作するようになっている。
【0042】垂直ソースライン32a,32b,32c
は、一方において、各列毎に光信号出力転送用MOSト
ランジスタTS1,TS2,TS3及び暗出力転送用MOSト
ランジスタTD1,TD2,TD3を介して光信号出力蓄積用
コンデンサ(第2の記憶素子)CS1,CS2,CS3及び暗
出力蓄積用コンデンサ(第1の記憶素子)CD1,CD2
D3の一方の電極に接続されるとともに、水平読出し選
択用MOSトランジスタTHS1,THS2,THS3,THD1
HD2,THD3を各々経て信号出力線38及び暗出力線3
9に接続されている。なお、一般的に、これら信号出力
線38及び暗出力線39には、寄生容量CHS,CHDが存
在する。また、これら信号出力線38及び暗出力線39
の一方にはバッファアンプ38a,39aが接続されて
いる。
【0043】また、信号出力線38及び暗出力線39
は、他方において、送出される映像信号をリセットする
ための水平読出しリセット用MOSトランジスタ
RHS,TRHDのドレインが接続されており、またこの水
平読出しリセット用MOSトランジスタTRHS,TRHD
ソースは、前記光信号出力蓄積用コンデンサCS1
S2,CS3及び暗出力蓄積用コンデンサCD1,CD2,C
D3の他方の電極と接続しつつ、接地(GND)されてい
る。そして、この水平読出しリセット用MOSトランジ
スタTRHS,TRHDのゲート電極に、駆動パルス発生回路
43から送出される駆動パルスφRHが印加されると、水
平読出しリセット用MOSトランジスタTRHS,TRHD
動作するようになっている。
【0044】前記水平読出し選択用MOSトランジスタ
HS1,THS2,THS3,THD1,THD2,THD3の各々のゲ
ート電極には、水平走査回路40に接続された水平選択
信号ライン40a,40b,40cが各列毎に共通接続
され、水平走査回路40から送出される駆動パルスφH1
〜φH3によって水平読出しが制御されるようになってい
る。
【0045】前記光信号出力転送用MOSトランジスタ
S1,TS2,TS3の各ゲート電極は光信号用クロックラ
イン41aを介して、また前記暗出力転送用MOSトラ
ンジスタTD1,TD2,TD3の各ゲート電極は暗出力用ク
ロックライン42aを介して、それぞれ駆動パルス発生
回路41及び42に接続され、駆動パルス発生回路41
及び42から送出されるそれぞれの駆動パルスφTSある
いはφTDが印加されると、これら光信号出力転送用MO
SトランジスタTS1,TS2,TS3及び暗出力転送用MO
SトランジスタTD1,TD2,TD3が各々予め定められた
順序で交互に動作するようになっている。
【0046】前記垂直ソースライン32a,32b,3
2cは、他方において、各列毎にリセット用トランジス
タTRV1,TRV2,TRV3のドレインと、ソースフォロワ
読み出し用定電流源44a,44b,44cに接続され
ている。また、各リセット用トランジスタTRV1
RV2,TRV3のソースには電源電圧VRVが供給され、ソ
ースフォロワ読み出し用定電流源44a,44b,44
cには電源電圧VCSが供給されている。
【0047】なお、リセット用トランジスタTRV1,T
RV2,TRV3のゲート電極にはリセットパルスφRVが供給
され、このリセットパルスφRVがハイレベルになると、
リセット用トランジスタTRV1,TRV2,TRV3が導通し
て垂直ソースライン32a,32b,32cを接地状態
(VRV=GNDの時)にすることができるようになって
いる。
【0048】また、ソースフォロワ読み出し用定電流源
44a,44b,44cは、ソースフォロワ動作の時定
数を制御すると同時に、各画素31ごとのバイアス点の
変動等による時定数ばらつきを抑えて、ゲインを揃え、
固定パターンノイズ(以下、FPNとする)を抑えるよ
うになっている。
【0049】次に、図19に示すパルスタイミングチャ
ートを参照しながら、本例による光電変換装置の動作に
ついて説明する。なお、図19において、t11〜t15
での期間は、第1行目の画素31の読み出し動作を示し
ており、以下t21〜t25およびt31〜t35の期間は、そ
れぞれ第2行目、第3行目に対応している。また、t11
〜t14のそれぞれは、t11がJFET2の初期化動作、
12が初期化後の第1行目のJFET2のソースフォロ
ワ動作、t13が第1行目のフォトダイオード1からJF
ET2への信号電荷の転送動作、t14が転送後のJFE
T2のソースフォロワ動作に対応した期間で、この4つ
の動作は水平ブランキング期間内に行われる。また、t
15は映像信号出力期間である。
【0050】先ず、図19に示すように、期間t11の最
初で、駆動パルスφRD1 をハイレベル(駆動パルスφ
RD2 とφRD3 はローレベルのまま)にして、第1行目の
画素31のリセットドレイン4に電圧駆動パルスを印加
する。そして、既にローレベルで導通状態(オン)とさ
れている全ての画素31のリセットゲート5を経由し
て、ハイレベルの電圧が第1行目の画素31のJFET
2の制御領域に、ローレベルの電圧が第2行目以後の画
素31のJFET2の制御領域に伝わり、これらのJF
ET2の制御領域が初期化(電荷が排出)されるととも
に、第1行目の各JFET2は選択(オン)され、第2
行目以後の各JFET2は非選択(オフ)とされる。
【0051】即ち、リセットドレイン4に電圧駆動パル
ス(φRD1,φRD2,φRD3)が送出された行によって、
JFET2の選択(オン)・非選択(オフ)がなされる
とともに、選択された行のJFET2の制御領域がハイ
レベルの電位に、非選択行のJFET2の制御領域がロ
ーレベルの電位に初期化される。
【0052】そして、期間t11の終わり(期間t12の最
初)において、駆動パルスφRGをハイレベルにして、リ
セットゲート5を非導通状態(オフ)にすることによっ
て、各JFET2の制御領域は、選択(オン)、非選択
(オフ)状態を保持したまま、フローティング状態とさ
れる。
【0053】同時に(期間t12の最初で)、駆動パルス
φRVをローレベルにして、リセット用トランジスタT
RV1〜TRV3を遮断状態(オフ)にして、この期間t12
において、第1行目の各JFET2がソースフォロワ動
作を行う。なお、この期間t12中において、駆動パルス
φTDはハイレベルで暗出力転送用MOSトランジスタT
D1,TD2,TD3は導通状態(オン)となっており、各J
FET2の制御領域の初期化直後の電位に対応した出力
(暗時出力)電圧が暗出力蓄積用コンデンサCD1
D2,CD3に蓄積される。
【0054】期間t13においては、駆動パルスφTG1
ローレベルにして転送ゲート3を非導通状態(オフ)か
ら導通状態(オン)にするとともに、駆動パルスφTS
ハイレベルに、駆動パルスφTDをローレベルにして、光
信号出力転送用MOSトランジスタTS1,TS2,TS3
導通状態(オン)に、暗出力転送用MOSトランジスタ
D1,TD2,TD3を非導通状態(オフ)にする。
【0055】この結果、第1行目のフォトダイオード1
で生成・蓄積された電荷がJFET2の制御領域へ転送
される。なお、電荷を転送した後のJFET2の制御領
域の電位は、電荷量/ゲート容量の分だけ変化(この場
合は上昇)する。また、図6において、駆動パルスφ
TG1がローレベルのときに転送ゲート3が導通状態(オ
ン)になるのは、転送制御素子31aがPチャネル型で
あるため、他の駆動パルスと極性が反対になるためので
ある。
【0056】期間t14においては、期間t12と同様に、
駆動パルスφTG1をハイレベルして第1行目の転送ゲー
ト3を非導通状態(オフ)にして、フォトダイオード1
において光電変換された電荷が蓄積される状態にすると
ともに、駆動パルスφRVをローレベルにしてリセット用
トランジスタTRV1〜TRV3を遮断状態(オフ)にして、
第1行目の各JFET2がソースフォロワ動作をする。
【0057】なお、この期間t14中において、駆動パル
スφTSはハイレベルであるため、光信号出力転送用MO
SトランジスタTS1,TS2,TS3が導通状態(オン)と
なっており、各JFET2の制御領域へ電荷を転送した
後の電位に対応した出力(信号出力)電圧が、光信号出
力蓄積用コンデンサCS1,CS2,CS3に蓄積される。
【0058】期間t15においては、駆動パルスφRD1
φRG,φTSのそれぞれをローレベルに、駆動パルスφRV
をハイレベルにして、光信号出力蓄積用コンデンサCS1
〜CS3及び暗出力蓄積用コンデンサCD1〜CD3に蓄積さ
れた出力電圧(映像信号)を出力端子VOS,VODに出力
する状態にする。
【0059】そして、水平走査回路40から駆動パルス
φH1〜φH3及び駆動パルス発生回路43から駆動パルス
φRHを順次出力して、光信号出力蓄積用コンデンサCS1
〜CS3及び暗出力蓄積用コンデンサCD1〜CD3に蓄積さ
れた映像信号をそれぞれ信号出力線38及び暗出力線3
9の水平読み出しラインに読み出し、出力端子VOS,V
ODから映像信号を出力しつつ、信号出力線38及び暗出
力線39の水平読み出しラインのリセットを行う。
【0060】なお、出力端子VOS,VODから得られた映
像信号は、図示しない外部演算回路によって演算処理さ
れる。これは、出力端子VOSから得られる映像信号には
電荷成分(S)と暗成分(D)が含まれており、出力端
子VODから得られる映像信号には暗成分(D)のみが含
まれているため、出力端子VOS,VODから得られた映像
信号を演算処理(減算処理(VOS−VOD))することに
より、電荷成分(S)に応じた映像信号のみを抽出する
ためである。
【0061】以上に示した期間t11〜t15に対する第1
行目の読み出し動作は、期間t21〜t25および期間t31
〜t35において、それぞれ第2行目、第3行目に対して
繰り返して、同様に行われる。なお、本例による光電変
換装置では、リセット素子31bが、各画素31毎に設
けられ、リセットドレイン4が各行毎に互いに並列に配
設されているため、リセット動作が極めて高速となり、
期間t11〜t15,t21〜t25、t31〜t35の全体的な時
間は、従来の光電変換装置に比べて短くすることができ
る。
【0062】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
前述した本発明者らが案出した図15〜図19に示す光
電変換装置は、従来の光電変換装置と比べて種々の利点
が得られるものであった。
【0063】しかしながら、図15〜図19に示す光電
変換装置は、製造歩留りが必ずしも高くなかった。これ
は、図15に示すように、全ての列において、ドレイン
シャント配線100とソース配線16aが狭い間隔で長
い距離を平行に走るため、パーティクル等の影響による
加工精度の僅かな乱れによって配線間ショートが発生し
易いためである。
【0064】特に、図15に示した平面形状を有する光
電変換装置においては、行選択線及び遮光膜を兼用する
アルミニウム膜20の下部において、同一層のメタル配
線、すなわち、中継配線102、ドレインシャント配線
100及びソース配線16aが混み合っているため、シ
ョートの発生頻度が高く、製造歩留りが低下する。
【0065】ところで、ドレインシャント配線100
は、二次元マトリクス状に配置された各画素のJFET
2の、ドレイン領域17と電源31cとの間の寄生抵抗
(この場合は拡散抵抗)を、大幅に減ずるために設けた
ものであるが、素子性能上必ずしも全ての列に渡って形
成する必要はない。網の目状に形成されたドレイン領域
17の不純物濃度が比較的高ければ、例えば、ドレイン
シャント配線100を数列に1本から10列に1本程度
まで減らしても全く問題がなく、ドレインシャント配線
100を更に大幅に減らすことも可能であることが実験
結果によりわかっている。したがって、製造歩留りを改
善するため、このドレインシャント配線100を減らす
ことが有効であることが判明した。
【0066】ところが、ドレインシャント配線100を
減らしてしまうと、製造歩留りは向上するものの、ドレ
インシャント配線100の形成されている画素列と、ド
レインシャント配線100の形成されていない画素列と
では、光感度が変化する(すなわち、感度むらが生ず
る)という新たな問題が生じてしまう。これは、(1)
ドレイン領域17も光感度を持っているため、ドレイン
シャント配線100の有無によって実効的な開口率が変
化してしまうこと、及び、(2)ドレインシャント配線
100の有無によって層間絶縁膜の平坦性や形状が変わ
り、実効的な開口率が変化してしまうこと、による。
【0067】そして、このような事情は、前述した図1
5〜図19に示すような光電変換装置のみならず、電界
効果トランジスタを備えた光電変換素子を二次元マトリ
クス状に配置してなり、前記電界効果トランジスタのド
レイン領域が少なくとも列方向に共通接続するように連
続して形成された光電変換装置などにおいても、同様で
ある。
【0068】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、製造歩留りが高いとともに感度むらの発生しない光
電変換装置を提供することを目的とする。
【0069】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1の態様による光電変換装置は、電界効
果トランジスタを備えた光電変換素子を二次元マトリク
ス状に配置してなり、前記電界効果トランジスタのドレ
イン領域が少なくとも列方向に共通接続するように連続
して形成された光電変換装置において、前記電界効果ト
ランジスタのドレイン領域を、列方向に共通接続する遮
光性を有するドレインシャント配線が、複数列に1本の
割合で形成され、前記ドレインシャント配線が形成され
ていない列には、前記電界効果トランジスタのドレイン
領域と接続がなく電気的に浮いた遮光性を有するダミー
配線が形成されたものである。
【0070】この第1の態様では、ドレインシャント配
線が複数列に1本の割合で形成され、残りの列にはドレ
インシャント配線に代えてダミー配線が形成されてい
る。ダミー配線は、電気的に浮いており(すなわち、電
気的にフローティングの状態にあり)、電界効果トラン
ジスタのドレイン領域とも電源とも接続されていない。
したがって、製造過程におけるパーティクル等の影響に
より、例えばダミー配線とソース配線との間やダミー配
線と中継配線との間などが電気的に接続されても、配線
間ショートの問題が発生しない。このため、第1の態様
によれば、ドレインシャント配線を減らしてダミー配線
に置き換えたことにより製造歩留りが向上する。また、
ダミー配線の少なくとも光感度に関与する部分のパター
ン形状をドレインシャント配線と同一にしておくことに
より、ダミー配線を形成した列の画素とドレインシャン
ト配線を形成した列の画素とで、開口率が変化しなくな
る。したがって、第1の態様によれば、感度むらを防止
することができる。
【0071】本発明の第2の態様による光電変換装置
は、前記第1の態様による光電変換装置において、前記
ダミー配線が列方向に連続的に形成されたものである。
前記第1の態様では、この第2の態様のように、ドレイ
ンシャント配線と同様に、列方向に連続的に形成してお
いてもよい。
【0072】本発明の第3の態様による光電変換装置
は、前記第1の態様による光電変換装置において、行方
向に延びる遮光膜を各行に備え、前記ダミー配線が、各
行の遮光膜と交差する領域の少なくとも一部において欠
落するように、列方向に断続的に形成されたものであ
る。
【0073】この第3の態様のように、前記第1の態様
において、行方向に延びる遮光膜を各行に備えている場
合には、前記ダミー配線を、各行の遮光膜と交差する領
域の少なくとも一部において欠落するように、列方向に
断続的に形成してもよい。この場合には、ダミー配線が
列方向に画素ピッチで切断されることになり、ダミー配
線の配線長が大幅に減少する。また、最も配線が混み合
う遮光膜との交差領域においてダミー配線が欠落してい
るため、この領域の配線間隔が広くなる。したがって、
例えばダミー配線とソース配線との間やダミー配線と中
継配線との間などが接続される頻度自体が減少すると同
時に、例えばソース配線と中継配線とが1つのダミー配
線を経由して配線間ショートを引き起こす確率が激減
し、大幅に歩留りが向上する。また、ダミー配線は、細
かいピッチで切断されているため、ダミー配線の寄生容
量が小さく、たとえソース配線や中継配線と接続された
場合においても、動作速度等に与える影響はほとんどな
い。なお、ダミー配線は、遮光膜と交差する領域、すな
わち、光感度に関与しない領域において欠落しているの
で、開口率は変化せず、感度むらは生じない。
【0074】本発明の第4の態様による光電変換装置
は、入射光に応じた電荷を生成して蓄積する光電変換
部、制御領域を有しこの制御領域で受け取った前記光電
変換部からの電荷に応じた信号出力を生じる増幅部、前
記光電変換部で生成、蓄積された電荷を前記増幅部の制
御領域に転送する転送制御部、前記増幅部の制御領域に
転送された電荷を排出するリセット用電荷排出手段、及
びこのリセット用電荷排出手段を制御するためのリセッ
ト用制御手段を備えた光電変換素子を二次元マトリクス
状に配置してなり、前記増幅部の1つの出力領域が少な
くとも列方向に共通接続するように連続して形成された
光電変換装置において、前記増幅部の前記出力領域を、
列方向に共通接続する遮光性を有するシャント配線が、
複数列に1本の割合で形成され、前記シャント配線が形
成されていない列には、前記増幅部の前記出力領域と接
続がなく電気的に浮いた遮光性を有するダミー配線が形
成されたものである。
【0075】この第4の態様によれば、前記第1の態様
と同様に、シャント配線が複数列に1本の割合で形成さ
れ、残りの列にはシャント配線に代えてダミー配線が形
成されているので、製造歩留りが向上するとともに感度
むらを防止することができる。
【0076】また、前記第4の態様によれば、増幅部の
制御領域を初期化するためのリセット用電荷排出手段と
リセット用制御手段とを増幅部とは別個独立に設けられ
ているので、リセット動作時において増幅部が動作しな
いようになる。従って、従来の光電変換素子のように、
リセット動作によって、増幅部自身に大電流が流れ、こ
れに伴って過渡的に増幅部のバイアス点(動作点)が大
きく変動して増幅率が変わるという問題点が解消され
る。
【0077】本発明の第5の態様による光電変換装置
は、前記第4の態様による光電変換装置において、前記
ダミー配線が列方向に連続的に形成されたものである。
【0078】本発明の第6の態様による光電変換装置
は、前記第4の態様による光電変換装置において、行方
向に延びる遮光膜を各行に備え、前記ダミー配線が、各
行の遮光膜と交差する領域の少なくとも一部において欠
落するように、列方向に断続的に形成されたものであ
る。この第6の態様によれば、前記第3の態様と同様の
利点が得られる。
【0079】本発明の第7の態様による光電変換装置
は、前記第6の態様による光電変換装置において、前記
遮光膜が、前記リセット部を行方向に共通接続する行選
択線であるものである。
【0080】この第7の態様によれば、行選択線が遮光
膜を兼用する。従って、入射光を遮断するための遮光膜
を形成する必要がなくなり、光電変換素子全体の厚みを
薄くすることが可能になって集積度を向上させることが
可能になるとともに、前記光電変換部近傍に前記金属配
線兼遮光膜を配設することが可能になり、斜め入射光に
よるブルーミング等のにじみの現象を抑制することが可
能になる。
【0081】本発明の第8の態様による光電変換装置
は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電変換
装置において、前記増幅部が電界効果トランジスタから
なり、前記増幅部の前記出力領域が当該電界効果トラン
ジスタのドレイン領域であるものである。
【0082】即ち、前記増幅部は、信号(電荷)破壊に
基づく固定パターンノイズの発生を抑制するものによっ
て構成することが好ましい。このためには、前記光電変
換部によって生成・蓄積された電荷(信号電荷)を非破
壊で増幅する電界効果トランジスタ(FET)によって
構成することが好ましい。
【0083】もっとも、前記第4乃至第7の態様では、
増幅部は、電界効果トランジスタに限定されるものでは
なく、例えばバイポーラトランジスタから構成されても
よい。増幅部がバイポーラトランジスタからなる場合に
は、増幅部の前記出力領域は例えばコレクタ領域とな
る。
【0084】本発明による第9の態様による光電変換装
置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電変
換装置において、前記光電変換素子が、増幅部の制御領
域を容量結合によって制御する制御手段をさらに備えた
ものである。
【0085】即ち、光電変換素子の増幅部には、該増幅
部の制御領域を容量結合によって制御するための制御手
段が備えられる場合が多い。従って、前記制御手段を備
えた光電変換素子でも、増幅部の制御領域を初期化する
ためのリセット用電荷排出手段とリセット用制御手段と
を増幅部とは別個独立に設けることにより、リセット動
作時において増幅部が動作しないようになる。従って、
従来の光電変換素子のように、リセット動作によって、
増幅部自身に大電流が流れ、これにより過渡的に増幅部
のバイアス点(動作点)が大きく変動して増幅率が変わ
るという問題点が解消される。
【0086】本発明による第10の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、前記光電変換素子における光電変換
部、増幅部、転送制御部、リセット用電荷排出手段、リ
セット用制御手段の各相互領域間に、予め定められた導
電型の素子分離領域を形成したものである。
【0087】つまり、前記光電変換部、増幅部、転送制
御部、リセット用電荷排出手段、リセット用制御手段の
各相互領域の間隙は、一般的に、開口率や集積度の観点
からできるだけ小さくすることが望まれているが、光電
変換素子の製造工程においては、ドーパント(不純物)
の所謂サイド拡散の影響を受けるため、各相互領域の間
隙を小さくすることが困難である。
【0088】従って、前記光電変換部、増幅部、転送制
御部、リセット用電荷排出手段、リセット用制御手段の
各相互領域間に、予め定められた導電型の素子分離領域
を形成し、前記各相互領域の間隙をできるだけ小さくす
ることにより、開口率や集積度を向上させることが可能
になる。
【0089】本発明による第11の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、前記光電変換素子におけるリセット
用電荷排出手段に接続される金属配線を、前記増幅部、
転送制御部、リセット用電荷排出手段、リセット用制御
手段への入射光を遮断する遮光膜によって形成したもの
である。
【0090】つまり、金属配線が遮光膜を兼用する。従
って、入射光を遮断するための遮光膜を形成する必要が
なくなり、光電変換素子全体の厚みを薄くすることが可
能になって集積度を向上させることが可能になるととも
に、前記光電変換部近傍に前記金属配線兼遮光膜を配設
することが可能になり、斜め入射光によるブルーミング
等のにじみの現象を抑制することが可能になる。
【0091】本発明による第12の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、前記光電変換素子における光電変換
部を、縦形オーバーフロー構造のPN接合フォトダイオ
ードによって構成したものである。
【0092】即ち、増幅部とは別個独立のリセット用電
荷排出手段とリセット用制御手段とを設けた光電変換素
子においても、光電変換部を縦形オーバーフロー構造の
PN接合フォトダイオードによって構成することが可能
であり、光電変換部を縦形オーバーフロー構造のPN接
合フォトダイオードで構成することによって、ブルーミ
ングやスミア等のにじみ現象を抑制することが可能にな
る。
【0093】本発明による第13の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、前記光電変換素子における光電変換
部を、縦形オーバーフロー構造の埋め込みフォトダイオ
ードによって構成したものである。
【0094】即ち、増幅部とは別個独立のリセット用電
荷排出手段とリセット用制御手段とを設けた光電変換素
子においても、光電変換部を縦形オーバーフロー構造の
埋め込みフォトダイオードによって構成することが可能
であり、光電変換部を縦形オーバーフロー構造の埋め込
みフォトダイオードによって構成することによって、ブ
ルーミングやスミア等のにじみ現象のほか、暗電流や残
像、リセットノイズを抑制した理想的な特性を得ること
が可能になる。
【0095】本発明による第14の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、前記光電変換素子における増幅部
を、接合型電界効果トランジスタ(JFET)によって
構成し、前記接合型電界効果トランジスタのチャネル形
成部を、半導体表面から半導体基板内部に向かって順
に、第1導電型ゲート領域、第2導電型チャネル領域、
第1導電型半導体基板によって形成したものである。
【0096】即ち、光電変換素子の増幅部としては、接
合型電界効果トランジスタ(JFET)によって構成し
てもよく、この接合型電界効果トランジスタ(JFE
T)のチャネル形成部を半導体表面から半導体基板内部
に向かって順に、第1導電型ゲート領域、第2導電型チ
ャネル領域、第1導電型半導体基板としてもよい。従っ
て、電荷(信号電荷)を増幅時には、第1導電型ゲート
領域及び第2導電型チャネル領域を介して前記電荷(信
号電荷)が増幅される。
【0097】本発明による第15の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、前記光電変換素子における増幅部
を、接合型電界効果トランジスタ(JFET)によって
構成し、前記接合型電界効果トランジスタ(JFET)
のチャネル形成部は、半導体表面から半導体基板内部に
向かって順に、浅い第1導電型ゲート領域、浅い第2導
電型チャネル領域、第1導電型ゲート領域、第2導電型
ウェル領域、第1導電型半導体基板によって形成したも
のである。
【0098】即ち、光電変換素子の増幅部としては、接
合型電界効果トランジスタ(JFET)によって構成し
てもよく、この接合型電界効果トランジスタ(JFE
T)のチャネル形成部を半導体表面から半導体基板内部
に向かって順に、浅い第1導電型ゲート領域、浅い第2
導電型チャネル領域、第1導電型ゲート領域、第2導電
型ウェル領域、第1導電型半導体基板によって形成され
ている。
【0099】つまり、浅い第1導電型ゲート領域と浅い
第2導電型チャネル領域によってチャネル形成部分がシ
ャロー化(浅接合化)して、この接合型電界効果トラン
ジスタ全体を縮小化するとともに、第1導電型ゲート領
域と第1導電型半導体基板との間隙に第2導電型ウェル
領域を介在させることによって、前記第1導電型ゲート
領域と第1導電型半導体基板とが電気的に分離される。
【0100】従って、シャロー化により相互コンダクタ
ンスが向上し、また縮小化した分だけ集積度や開口率が
向上するとともに、感度を高くすることが可能になる。
また、接合型電界効果トランジスタ(JFET)のゲー
ト(制御領域)と半導体基板とを電気的に分離すること
により基板電圧の影響(基板バイアス効果)を抑えて、
電流増幅動作時の増幅率や、ソースフォロワ動作時の電
荷増幅率を向上することが可能になる。
【0101】本発明による第16の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、前記光電変換素子における増幅部
を、接合型電界効果トランジスタ(JFET)によって
構成し、前記接合型電界効果トランジスタ(JFET)
のチャネル形成部は、半導体表面から半導体基板内部に
向かって順に、浅い第1導電型ゲート領域、浅い第2導
電型チャネル領域、第1導電型ゲート領域、第2導電型
ウェル領域、第1導電型半導体基板によって形成され、
前記浅い第1導電型ゲート領域と前記第1導電型ゲート
領域とは、チャネル形成部以外の部分で電気的に導通さ
れている。
【0102】即ち、光電変換素子の増幅部としては、接
合型電界効果トランジスタ(JFET)によって構成し
てもよく、この接合型電界効果トランジスタ(JFE
T)のチャネル形成部を半導体表面から半導体基板内部
に向かって順に、浅い第1導電型ゲート領域、浅い第2
導電型チャネル領域、第1導電型ゲート領域、第2導電
型ウェル領域、第1導電型半導体基板によって形成さ
れ、前記浅い第1導電型ゲート領域と前記第1導電型ゲ
ート領域とは、チャネル形成部以外の部分で電気的に導
通されている。
【0103】従って、シャロー化により相互コンダクタ
ンスが向上し、また縮小化した分だけ集積度や開口率が
向上するとともに、感度を高くすることが可能になる。
また、前記浅い第1導電型ゲート領域と第1導電型ゲー
ト領域とを導通し、接合型電界効果トランジスタ(JF
ET)のゲート(制御領域)と半導体基板とを電気的に
分離することにより基板電圧の影響(基板バイアス効
果)を大幅に抑えて、電流増幅動作時の増幅率や、ソー
スフォロワ動作時の電荷増幅率を向上することが可能と
なる。
【0104】本発明による第17の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、前記光電変換素子における光電変換
部を縦形オーバーフロー構造の埋め込みフォトダイオー
ドとし、増幅部を、接合型電界効果トランジスタとし、
前記接合型電界効果トランジスタのチャネル形成部は、
半導体表面から半導体基板内部に向かって順に、浅い第
1導電型ゲート領域、浅い第2導電型チャネル領域、第
1導電型ゲート領域、第2導電型ウェル領域、及び第1
導電型半導体基板によって形成され、前記浅い第1導電
型ゲート領域と前記第1導電型ゲート領域とは、チャネ
ル形成部以外の部分で電気的に導通されており、前記第
1導電型ゲート領域の不純物濃度と前記埋め込みフォト
ダイオードの電荷蓄積部の不純物濃度とは異なることを
特徴とする。これによって、埋め込みフォトダイオード
と接合型電界効果トランジスタとを好適な条件で動作さ
せることが可能となる。
【0105】本発明による第18の態様による光電変換
装置は、前記第17の態様による光電変換装置におい
て、前記光電変換素子における第1導電型ゲート領域の
不純物濃度を6×1015cm-3〜3×1016cm-3の範
囲とし、埋め込みフォトダイオードの電荷蓄積部の不純
物濃度は5×1015cm-3〜3×1016cm-3の範囲と
する。これによって、埋め込みフォトダイオードと接合
型電界効果トランジスタとを最適な条件で動作させるこ
とが可能となる。
【0106】本発明による第19の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、前記光電変換素子における増幅部
を、デプレッション型のMOS型電界効果トランジスタ
によって構成したものである。
【0107】従って、信号(電荷)破壊に基づく固定パ
ターンノイズの発生を抑制することが可能になる。ま
た、MOS型電界効果トランジスタは制御領域のリセッ
ト動作時にリセットノイズや残像が発生しないため、電
子シャッター動作を可能とする光電変換素子を構成する
場合に好適である。
【0108】本発明による第20の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、前記光電変換素子における増幅部
を、バイポーラトランジスタによって構成し、このバイ
ポーラトランジスタは、埋め込みコレクタ又は予め定め
られた導電型の高濃度基板を用いたコレクタを形成する
ことなく、光電変換素子の周りを囲うようにシリコン表
層部に形成された予め定められた導電型の高濃度領域を
コレクタとしている。
【0109】従って、バイポーラトランジスタと縦形オ
ーバーフロー構造のフォトダイオードの組合せが可能と
なり、ブルーミングやスミア等の偽信号を抑制すること
が可能になる。
【0110】本発明による第21の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、少なくとも1つの方向、例えば水平
読出し方向に配列された各光電変換素子のリセット用電
荷排出手段同士が、互いに並列に配設されていることを
特徴とする。
【0111】つまり、水平読出し方向に配列された各光
電変換素子のリセット用電荷排出手段同士を互いに並列
に配設することによって、光電変換素子の単位画素内に
おいて、必ず増幅部とリセット部とが対応することとな
り、極めて短時間で増幅部の制御領域をリセット部の電
位に初期化することが可能になる。即ち、リセット動作
を高速にすることが可能となる。
【0112】本発明による第22の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、垂直走査回路と、パルス駆動源とを
さらに備え、全ての光電変換素子における転送制御部の
転送用制御手段とリセット用電荷排出手段とが、それぞ
れ水平読出し方向に共通接続されてパルス駆動のための
前記垂直走査回路に接続され、全ての光電変換素子のリ
セット用制御手段が、共通に前記パルス駆動源に接続さ
れていることを特徴とする。
【0113】つまり、前記のように構成された光電変換
装置においては、先ず、垂直走査回路によってある特定
の水平ライン(選択行)のリセット用電荷排出手段にハ
イレベルの電圧が印加され、他の水平ライン(非選択
行)のリセット用電荷排出手段にはローレベルの電圧が
印加される。次いで、全てのリセット用制御手段にパル
ス駆動源より駆動パルスが印加される。
【0114】この結果、選択行の光電変換素子に備えら
れた増幅部の制御領域がハイレベルの電圧に、非選択行
の光電変換素子に備えられた増幅部の制御領域はローレ
ベルの電圧に初期化される。
【0115】このように、増幅部の制御領域の初期化動
作をリセット用電荷排出手段とリセット用制御手段とに
よって行うことにより、従来の光電変換装置のように、
増幅部の制御領域を順方向バイアス駆動して電荷(信号
電荷)を再結合するリセット動作を行う必要がない。
【0116】従って、増幅部に大電流が流れ、光電変換
素子を多数個並べて光電変換装置を構成した場合、過渡
的に増幅部のバイアス点(動作点)が大きく変動して増
幅率が変わり、各光電変換素子毎の出力にばらつきが生
じ、装置の性能(例えば、S/N比)が低下したり、消
費電力が大きくなってしまうという問題点を解消するこ
とが可能になる。
【0117】なお、増幅部の制御領域が初期化された後
は、垂直走査回路から送出される駆動パルスが前記光電
変換素子に備えられた転送用制御手段に印加される。こ
の結果、前記光電変換素子に備えられた光電変換部で生
成・蓄積された電荷(信号電荷)が、前記光電変換部か
ら前記増幅部の制御領域へ転送され、該増幅部において
電荷(信号電荷)の増幅動作が行われる。
【0118】本発明による第23の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、垂直走査回路と、パルス駆動源と、
電源とをさらに備え、全ての光電変換素子における転送
制御部の転送用制御手段と増幅部の制御領域を容量結合
によって制御する制御手段とが、それぞれ水平読出し方
向に共通接続されてパルス駆動のための前記垂直走査回
路に接続され、全ての光電変換素子におけるリセット用
制御手段とリセット用電荷排出手段とが、それぞれ共通
接続されて、前記リセット用制御手段が前記パルス駆動
源に、前記リセット用電荷排出手段が前記電源に接続さ
れていることを特徴とする。
【0119】つまり、この第23の態様の特徴を従来の
最も一般的な光電変換装置の構成に適用した場合には、
前記の構成となる。即ち、前記第23の態様の特徴は、
増幅部を動作させることなく、増幅部の制御領域を初期
化するために、前記増幅部に対して独立別個のリセット
用電荷排出手段とリセット用制御手段を設け、さらに、
リセット動作の高速化を図るため、水平読出し方向に配
列された各光電変換素子の前記リセット用電荷排出手段
同士を互いに並列に配設している点である。従って、前
記のような構成にすることによって、従来の光電変換装
置の構成をほとんど変えることなく、光電変換装置を製
造することが可能となる。従って、容易に製造すること
が可能となる。
【0120】また、前記のように構成された光電変換装
置においては、リセット用電荷排出手段は、電源から固
定的に電圧が供給されるようになっており、供給された
電圧を増幅部の制御領域へ供給する。また、リセット用
制御手段は、パルス駆動源から送出される駆動パルスに
応じて動作(オン,オフ)する。ここで、前記リセット
用制御手段の動作(オン,オフ)は、リセット用電荷排
出手段から増幅部の制御領域へ供給される電圧を制御す
る。
【0121】即ち、リセット用制御手段の動作(オン,
オフ)に応じて、リセット用電荷排出手段から増幅部の
制御領域に電圧が供給されるのである。そして、増幅部
の制御領域に供給された電圧によって、増幅部の制御領
域がリセット用電荷排出手段の電位と同電位にされ、増
幅部の制御領域が初期化される。
【0122】従って、増幅部の初期化動作時に、増幅部
が動作(オン)しないため、増幅部に大電流が流れ、こ
れにより過渡的に増幅部のバイアス点(動作点)が大き
く変動して増幅率が変わり、各光電変換素子毎の出力に
ばらつきが生じ、装置の性能(例えば、S/N比)が低
下したり、光電変換素子を多数個配列しているため消費
電力が大きくなってしまうという問題点を解消すること
が可能になる。
【0123】なお、前記第23の態様の構成は、容量結
合による制御手段を用いて、行の選択、非選択動作を可
能とするものである。
【0124】本発明による第24の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、垂直走査回路と、パルス駆動源と、
電源とをさらに備え、全ての光電変換素子における増幅
部の制御領域を容量結合によって制御するための制御手
段とリセット用制御手段とが、それぞれ水平読出し方向
に共通接続されてパルス駆動のための前記垂直走査回路
に接続され、全ての光電変換素子における転送部の転送
用制御手段とリセット用電荷排出手段とがそれぞれ共通
接続されて、前記転送用制御手段が前記パルス駆動源
に、前記リセット用電荷排出手段が前記電源に接続され
ていることを特徴とする。
【0125】つまり、パルス駆動源から送出される駆動
パルスが前記転送部の転送用制御手段に印加されると、
光電変換部において生成・蓄積された電荷(信号電荷)
が増幅部の制御領域へ全画素同時に転送される。そし
て、垂直走査回路から送出される駆動パルスが前記増幅
部の制御領域を容量結合によって制御するための制御手
段に印加されると、前記増幅部は増幅動作を行い、該増
幅部から増幅された信号出力を生じる。
【0126】また、リセット用制御手段は、垂直走査回
路から送出される駆動パルスに応じて動作(オン,オ
フ)し、この動作に応じてリセット用電荷排出手段に接
続された電源からの電圧が前記増幅部の制御領域へ供給
され、リセット用電荷排出手段の電位と同電位にされ
て、増幅部の制御領域が初期化される。
【0127】従って、増幅部が動作(オン)することな
く、増幅部の制御領域をリセットすることが可能とな
り、装置の性能(例えば、S/N比)が低下したり、光
電変換素子を多数個配列しているため消費電力が大きく
なるということを抑制することが可能になる。
【0128】なお、前記24の態様の構成は、画面内同
時性の成り立つ電子シャッター動作を可能とするもので
ある。
【0129】本発明による第25の態様による光電変換
装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様による光電
変換装置において、各光電変換素子を水平読出し方向に
共通駆動する垂直走査回路と、垂直走査に応じて前記増
幅部の制御領域が初期化された直後の1水平ライン分の
信号出力を記憶する第1の記憶手段と、垂直走査に応じ
て前記増幅部の制御領域へ前記電荷を転送した直後の1
水平ライン分の信号出力を記憶する第2の記憶手段とを
さらに備えたものである。
【0130】つまり、前記増幅部の制御領域が初期化さ
れた直後の信号出力には、ノイズ成分が混入しており、
又、前記光電変換部によって生成・蓄積された電荷(信
号電荷)を増幅部の制御領域へ転送した直後の信号出力
には、電荷成分とノイズ成分とが混入している。従っ
て、前記増幅部の制御領域が初期化された直後の信号出
力と前記光電変換部によって生成・蓄積された電荷(信
号電荷)を増幅部の制御領域へ転送した直後の信号出力
とを分けて、それぞれの信号出力の差を取ることによ
り、電荷成分のみに応じた信号出力を得ることが可能に
なる。
【0131】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。なお、前述した図15乃至図
19及び本発明の実施形態を示す各図中、同一符号は同
一又は相当部分を示し、重複する説明は省略する。
【0132】[実施形態1]図1は本発明の実施形態1
による光電変換装置を示す概略構成図であり、図1
(a)はその概略平面図、図1(b)は図1(a)のY
1−Y2線に沿った断面図である。また、図2は、本発
明の実施形態1による光電変換装置における二次元マト
リクス状に配置された個々の光電変換素子(単位画素)
を示す概略平面図である。
【0133】本発明の実施形態1による光電変換装置が
図15乃至図19に示す光電変換装置と異なる所は、以
下の点のみである。
【0134】すなわち、実施形態1では、図1及び図2
に示すように、JFET2のドレイン領域17を列方向
に共通接続するドレインシャント配線100が、複数列
に1本の割合(2列に1本の割合でもよいが、3列以上
に1本の割合にすると2列に1本の割合の場合に比べて
製造歩留りがかなり高くなり、例えば、10列以上に1
本の割合にすると製造歩留りが極めて高くなり、例えば
20列以上に1本の割合にしてもよい。)で形成され、
ドレインシャント配線100が形成されていない列に
は、ドレイン領域17と接続がなく(すなわち、ドレイ
ンコンタクトがなく)電気的に浮いた遮光性を有するア
ルミニウム膜等のダミー配線200が列方向に連続的に
形成されている。なお、本実施形態では、ダミー配線2
00は、ドレインコンタクトがない点が異なるのみで、
パターン形状等についてはドレインシャント配線200
と同一となっている。
【0135】実施形態1による光電変換装置が図15乃
至図19に示す光電変換装置と異なる所が以上の点のみ
であるので、図1(a)のX1−X2線に沿った断面図
は図16(a)において左側及び右側の符号「100」
を符号「200」に置き換えたものとなる。また、図1
のY5−Y6線に沿った断面図は図16(b)と同一と
なり、図1のY3−Y4線に沿った断面図は図16
(c)と同一となる。さらに、図2中のX1−X2線に
沿った断面図は図17(b)において左側の符号「10
0」を符号「200」に置き換えたものとなる。図2中
のY1−Y2線に沿った断面図は図17(c)と同一と
なる。
【0136】この実施形態1では、ドレインシャント配
線100が複数列に1本の割合で形成され、残りの列に
はドレインシャント配線100に代えてダミー配線20
0が形成されている。ダミー配線200は、電気的に浮
いており(すなわち、電気的にフローティングの状態に
あり)、JFET2のドレイン領域17とも電源31c
とも接続されていない。したがって、製造過程における
パーティクル等の影響により、ダミー配線200とソー
ス配線16aとの間やダミー配線200と中継配線10
2との間が電気的に接続されても、配線間ショートの問
題が発生しない。このため、実施形態1によれば、ドレ
インシャント配線100を減らしてダミー配線200に
置き換えたことにより製造歩留りが向上する。また、ダ
ミー配線200はパターン形状的にはドレインシャント
配線100と同一であるので、ダミー配線200を形成
した列の画素とドレインシャント配線100を形成した
列の画素とで、開口率が変化しない。したがって、実施
形態1によれば、感度むらを防止することができる。
【0137】[実施形態2]図3は本発明の実施形態2
による光電変換装置を示す概略構成図であり、図3
(a)はその概略平面図、図3(b)は図3(a)のY
1−Y2線に沿った断面図である。
【0138】実施形態2による光電変換装置が実施形態
1による光電変換装置と異なる所は、実施形態1では、
ダミー配線200が列方向に連続的に形成されていたの
に対し、実施形態2では、図3に示すように、ダミー配
線200が、行方向に延びる遮光膜を兼用する行選択線
としてのアルミニウム膜20と交差する領域のほぼ全体
において欠落するように、列方向に断続的に形成されて
いる点のみである。なお、実施形態2では、ダミー配線
200のパターン形状は、ドレインシャント配線100
における同一列方向位置の部分のパターン形状と同一と
されている。また、ダミー配線200の列方向の端部は
アルミニウム膜20と若干オーバーラップしている。
【0139】なお、図3(a)のX1−X2線に沿った
断面図は図16(a)において左側及び右側のドレイン
シャント配線100を除去したものとなる。また、図3
のY5−Y6線に沿った断面図は図16(b)と同一と
なり、図1のY3−Y4線に沿った断面図は図16
(c)と同一となる。
【0140】この実施形態2では、ダミー配線200が
列方向に画素ピッチで切断されることになり、ダミー配
線200の配線長が大幅に減少する。また、最も配線が
混み合う遮光膜20との交差領域においてダミー配線2
00が欠落しているため、この領域の配線間隔が広くな
る。したがって、ダミー配線200とソース配線16a
との間やダミー配線200と中継配線102との間など
が接続される頻度自体が減少すると同時に、ソース配線
16aと中継配線102とが1つのダミー配線200を
経由して配線間ショートを引き起こす確率が激減し、大
幅に歩留りが向上する。また、ダミー配線200は、細
かいピッチで切断されているため、ダミー配線200の
寄生容量が小さく、たとえソース配線16aや中継配線
102と接続された場合においても、動作速度等に与え
る影響はほとんどない。なお、ダミー配線200は、遮
光膜20と交差する領域、すなわち、光感度に関与しな
い領域において欠落しているので、開口率は変化せず、
感度むらは生じない。
【0141】[実施形態3]図4は本発明の実施形態3
による光電変換装置における二次元マトリクス状に配置
された個々の光電変換素子(単位画素)を示す概略構成
図であり、図4(a)はその概略平面図、図4(b)は
図4(a)のX1−X2線に沿った断面図、図4(c)
は図4(a)のY1−Y2線に沿った断面図である。
【0142】実施形態3による光電変換装置が図15乃
至図19に示す光電変換装置と異なる所は、以下の点の
みである。
【0143】この実施形態3と図15乃至図19に示す
光電変換装置との1つの相違は、光電変換素子のフォト
ダイオード1とJFET2の構造が異なっている点であ
る。
【0144】即ち、実施形態3における光電変換素子の
フォトダイオード1は、第1に、シリコン層表面からP
型シリコン基板10に向かって、NPNP型の縦型オー
バーフロー構造の埋め込みフォトダイオード(NPNに
よって埋め込みフォトダイオードが構成され、PNPに
よってオーバーフロー構造が構成される)を形成してい
る点が、図15乃至図19に示す光電変換装置における
光電変換素子のフォトダイオード1と異なっている。
【0145】従って、溢れ出るキャリアを吸収するオー
バーフロー構造によって、ブルーミング、スミア等のに
じみの現象を抑制することができるとともに、埋め込み
フォトダイオードによってPN接合部に生じる空乏層が
表面に達しないため、暗電流が抑制される。また、電荷
が転送された後にフォトダイオードに電荷が残らない
(完全空乏化になる)ため、残像、リセットノイズを抑
えた理想的な特性を得ることができる。
【0146】さらに、図15乃至図19に示す光電変換
装置においてフォトダイオード1の周囲のみに形成され
ていたNウェル(N−Well)領域14を、P型シリ
コン基板10上の全面に渡って形成している点も異なっ
ている。一般的に、縦型オーバーフロー構造のフォトダ
イオードは、内部量子効率を高く保つため、PN接合を
シリコン層表面からP型シリコン基板10側に向かって
できるだけ深く形成することが望ましい。
【0147】従って、Nウェル領域14はP型シリコン
基板10側に向かってさらに深く形成することになる
が、この時、Nウェル領域14は横方向(P型シリコン
基板10に向かう方向と直交する方向)にも拡散(サイ
ド拡散)するため、このサイド拡散を考慮した設計が必
要となる。この実施形態2では、P型シリコン基板10
上の全面に渡ってNウェル領域14を形成し、このNウ
ェル領域14中にJFET2を形成する構造としたこと
により、Nウェル領域14のサイド拡散の影響を防止
し、集積度や開口率を向上することができる。
【0148】この実施形態3における光電変換素子のJ
FET2は、先ず第1に、全体的(特にチャネル部分)
にシャロー化(浅接合化)した点が図15乃至図19に
示す光電変換装置におけるJFET2の構成と異なって
いる。増幅動作のみを行うJFET2をシャロー化する
ことは、シャロー化した分だけJFET2全体の大きさ
(サイズ)が小さくなり、光電変換素子全体の集積度や
フォトダイオード1の開口率を向上することができる。
【0149】加えて、増幅部としての特性、つまり相互
コンダクタンス(gm)の向上や、飽和特性の改善(飽
和領域のドレイン電圧依存性の低減)を図ることもでき
る。相互コンダクタンス(gm)の向上は、例えばJF
ET2を電流増幅に使用する場合に重要であることは勿
論、ソースフォロワ動作させた場合(つまり、容量負荷
で電荷増幅させた場合)でも時定数の低減(スピードア
ップ)あるいは感度の向上を図ることができる。
【0150】実施形態3における光電変換素子のJFE
T2は、第2に、チャネル(Nチャネル)の上下にP型
ゲート領域13(図4(b)参照、浅い第1導電型ゲー
ト領域13a及び第1導電型ゲート領域13b)を形成
し、チャネルの形成されていない部分でこれらの浅い第
1導電型ゲート領域13a及び第1導電型ゲート領域1
3bを電気的に導通させている。さらに、このP型ゲー
ト領域13とP型シリコン基板10をNウェル領域14
によって電気的に分離した点が実施形態1によるJFE
T2と異なっている。この結果、光電変換素子自身の特
性に与える基板電圧の影響(基板バイアス効果)を大幅
に低減することができる。
【0151】さらに、先に述べたドレイン電圧依存性の
低減と基板バイアス効果の低減は、例えば光電変換装置
を構成して、JFET2をソースフォロワ動作させた場
合、光電変換装置に配設された各画素の感度の向上及び
感度のばらつき(例えば、固定パターンノイズ)を抑制
することに大きな効果を奏する。
【0152】このように、実施形態3による光電変換素
子のJFET2は、図15乃至図19に示す光電変換装
置における光電変換素子に比べて集積度や開口率が向上
するとともに、感度が高く、感度のばらつきを抑制する
ことができる。
【0153】また、実施形態3では、図15乃至図19
に示す光電変換装置と異なり、実施形態1と同様に、J
FET2のドレイン領域17を列方向に共通接続するド
レインシャント配線100が複数列に1本の割合で形成
され、ドレインシャント配線100が形成されていない
列には、ドレイン領域17と接続がなく(すなわち、ド
レインコンタクトがなく)電気的に浮いた遮光性を有す
るアルミニウム膜等のダミー配線200が列方向に連続
的に形成されている。したがって、実施形態3によって
も、実施形態1と同様に、製造歩留りが向上するととも
に感度むらが発生しない。なお、ダミー配線200は、
実施形態2と同様に、列方向に断続的に形成してもよ
い。
【0154】[実施形態4]図5は本発明の実施形態4
による光電変換装置における二次元マトリクス状に配置
された個々の光電変換素子(単位画素)を示す概略構成
図であり、図5(a)はその概略平面図、図5(b)は
図5(a)のX1−X2線に沿った断面図、図5(c)
は図5(a)のY1−Y2線に沿った断面図である。
【0155】本発明の実施形態4による光電変換装置が
図15乃至図19に示す光電変換装置と異なる所は、以
下の点のみである。
【0156】すなわち、この実施形態4における光電変
換素子は、フォトダイオード1、JFET2、リセット
ドレイン4の各周囲領域(転送ゲート3、リセットゲー
ト5が形成される領域を含む)に、予め定められた導電
型(この実施形態4ではN型)の素子分離領域21を形
成した点が図15乃至図19に示す光電変換装置におけ
る光電変換素子と異なっている。
【0157】通常、フォトダイオード1、JFET2、
リセットドレイン4の各P型領域は、それぞれNウェル
領域14中に形成されているため、このNウェル領域1
4によってそれぞれ電気的に分離されている。一般的
に、Nウェル領域14による分離は、集積度や開口率の
向上の観点から分離幅をできるだけ小さくすることが望
ましい。
【0158】ところが、フォトダイオード1、JFET
2、リセットドレイン4の各P型領域は、光電変換素子
の性能上あまり浅く(シリコン表面から基板側に向かっ
て浅く)形成することができない。特に、フォトダイオ
ード1については、量子効率の観点から、逆にシリコン
表面から基板側に向かって深く形成することが望まし
い。従って、横方向(基板に向かう方向と直交する方
向)への広がり(サイド拡散)も大きくなり、分離幅の
縮小が行いにくいのが実情である。
【0159】そこで、この実施形態4においては、N型
の素子分離領域21を形成することによって、前記各P
型領域のサイド拡散を抑え、分離幅の縮小化を図り、光
電変換素子全体の集積度やフォトダイオード1の開口率
を向上させるとともに、転送ゲート3及びリセットゲー
ト5のしきい値電圧制御を容易にすることができる。
【0160】また、実施形態4では、図15乃至図19
に示す光電変換装置と異なり、実施形態1と同様に、J
FET2のドレイン領域17を列方向に共通接続するド
レインシャント配線100が複数列に1本の割合で形成
され、ドレインシャント配線100が形成されていない
列には、ドレイン領域17と接続がなく(すなわち、ド
レインコンタクトがなく)電気的に浮いた遮光性を有す
るアルミニウム膜等のダミー配線200が列方向に連続
的に形成されている。したがって、実施形態4によって
も、実施形態1と同様に、製造歩留りが向上するととも
に感度むらが発生しない。なお、ダミー配線200は、
実施形態2と同様に、列方向に断続的に形成してもよ
い。
【0161】[実施形態5]図6は、本発明の実施形態
5による光電変換装置における二次元マトリクス状に配
置された個々の光電変換素子(単位画素)を示す要部概
略断面図である。図6は、図4(c)又は図5(c)の
一部分を示しているものであり、従って実施形態5は実
施形態3又は4の図でも説明可能である。
【0162】この実施形態5におけるフォトダイオード
は、図6に示すように、縦型オーバーフロー構造の埋め
込みフォトダイオード(BPD)1である。従って、こ
こで用いられるP型拡散層12は、次の条件を満たす必
要がある。なお、シリコン層表面には、SiO2膜11
aが形成されている。
【0163】(1)過剰な光生成電荷が基板にオーバー
フローすること。
【0164】(2)信号読み出し時に光生成電荷がJF
ET2に完全転送され、BPD1のP型拡散が完全空乏
化すること。
【0165】一方、JFET2に用いられているP型拡
散は、次の条件を満たす必要がある。
【0166】(1)BPD1から転送されてきた電荷が
基板にオーバーフローしないこと。
【0167】(2)JFET2のソースN+拡散とNウ
ェル領域14がパンチスルーしないこと(3)JFET
2として動作させるバイアス条件で空乏化しないこと。
【0168】これらの条件を同時に満たすためには、B
PD1とJFET2とにおけるP型拡散領域の濃度を別
々に異なる値となるように設定した方が最適化し易い。
【0169】従って、本実施形態における光電変換素子
では、BPD1のP型拡散領域である電荷蓄積部12の
不純物濃度を5×1015cm-3〜3×1016cm-3の範
囲とし、かつ、JFET2のP型拡散領域である第1導
電型ゲート領域13bの不純物濃度を6×1015cm-3
〜3×1016cm-3の範囲とするとともに、これらの不
純物濃度を異なる値に設定する。ここで、これらの不純
物濃度は、ボロンやリン等のイオン注入における注入条
件例えば注入量や拡散時間を変更することにより調整す
ることができる。
【0170】他の点については、実施形態5は実施形態
3又は4と同様である。
【0171】[実施形態6]図7は、本発明の実施形態
6による光電変換装置における二次元マトリクス状に配
置された個々の光電変換素子(単位画素)を示す概略構
成図であり、図7(a)はその概略平面図、図7(b)
は図7(a)のX1−X2線に沿った断面図、図7
(c)は図7(a)のY1−Y2線に沿った断面図であ
る。図8は、実施形態6による光電変換装置の概略構成
を示す模式回路図である。図9は、図8に示す模式回路
図の動作を説明するためのパルスタイミングチャートで
ある。
【0172】本発明の実施形態6による光電変換装置が
図15乃至図19に示す光電変換装置と異なる所は、以
下の点のみである。
【0173】すなわち、図7に示す光電変換装置の光電
変換素子と図17において示した光電変換素子との最も
異なる点は、JFET2(増幅部)に容量結合によって
JFET2の制御領域を制御するためのゲート電極50
が形成されている点であり、他の構成については図1に
おいて示した光電変換素子と同一である。なお、図7に
示すように、ゲート配線51が形成されている。
【0174】通常、JFET2には、制御領域を容量結
合によって制御するためのゲート電極50が形成されて
いる。しかしながら、図17において示した光電変換素
子では、ゲート電極50が形成されていない。このこと
による相違点は、後述する。
【0175】なお、図7に示す光電変換素子は、ゲート
電極50が形成されている点を除けば図17において示
した光電変換素子と同一である。従って、図7に示す光
電変換素子のフォトダイオード1やJFET2の構造を
図4において示した光電変換素子のフォトダイオード1
やJFET2の構造と同一にすると、ゲート電極50が
形成されている点を除き、図4において示した光電変換
素子と同一になり、又図7に示す光電変換素子のフォト
ダイオード1、JFET2、リセットドレイン4の各相
互領域間に、予め定められた導電型の素子分離領域21
を形成すると、ゲート電極50が形成されている点を除
き、図5おいて示した光電変換素子と同一になる。この
ため、同一部分についての説明は省略する。
【0176】そして、実施形態6による光電変換装置で
は、図7において示した光電変換素子を二次元マトリク
ス状に配置しており、その概略構成を示す模式回路図で
ある図8を図18と比較すると、図8に示す光電変換装
置では、画素(光電変換素子)31を構成するJFET
2のゲート電極50が、各行毎に共通に垂直走査回路3
4に接続されている。そして、このゲート電極50がパ
ルス駆動される。
【0177】つまり、図18において説明した光電変換
装置では、JFET2にゲート電極50が形成されてい
なかったため、リセットドレイン4が前記ゲート電極5
0の代わりにパルス駆動されていた。しかし、図18に
おいて説明した光電変換装置では、JFET2にゲート
電極50が形成されていないため、ゲート電極50への
配線が不要となる。従って、ゲート電極50を形成しな
い分だけ、JFET2の制御領域の容量を小さくするこ
とができ、感度を高くすることができるという利点を有
している。
【0178】一方、図8に示す光電変換装置では、JF
ET2にゲート電極50が形成されているため、リセッ
トドレイン4をパルス駆動する必要がないという利点を
有している。
【0179】図8に示す光電変換装置において、各画素
31は、入射光に応じた電荷を生成して蓄積するフォト
ダイオード1、制御領域を容量結合によって制御するた
めのゲート電極50、制御領域に受け取った電荷に応じ
た信号出力を生じるJFET2、及びフォトダイオード
1で生成・蓄積された電荷をJFET2の制御領域へ転
送するための転送ゲート3を備えた転送制御素子(Pチ
ャネル型MOSFET)31aと、JFET2の制御領
域へ転送された電荷を排出するためのリセットドレイン
4、及びこのリセットドレイン4を制御するためのリセ
ットゲート5を備えたリセット素子(Pチャネル型MO
SFET)31bとから構成されている。
【0180】各JFET2のソースは、マトリクス配置
の各列毎に垂直ソースライン32a,32b,32cに
共通に接続されている。また、各JFET2のドレイン
及びフォトダイオード1のカソード側には、図示しない
配線又は拡散層によって全画素共通にドレイン電源31
cが接続されている。さらに、各フォトダイオード1の
アノード側及びJFET2の制御領域は、それぞれ転送
制御素子31aのソース又はドレインに接続されてい
る。
【0181】転送制御素子31aの転送ゲート(転送ゲ
ート電極)3は、マトリクス配置の各行毎に垂直走査回
路34によって走査されるクロックライン33a,33
b,33cに共通接続され、前記垂直走査回路34から
送出される駆動パルスφTG1〜φTG3が印加されると、転
送制御素子31aが各行毎に順次動作するようになって
いる。
【0182】JFET2に備えられたゲート電極50
は、マトリクス配置の各行毎に垂直走査回路34によっ
て走査されるクロックライン35a,35b,35cに
共通接続され、前記垂直走査回路34から送出される駆
動パルスφG1~φG3が印加されると、JFET2が各行
毎に順次動作するようになっている。
【0183】リセット素子31bは、各画素31毎に設
けられており、リセットドレイン4は各行毎に互いに並
列に配設され、行ライン36を介して電源電圧VRDに全
画素共通接続されており、また、リセットゲート(リセ
ットゲート電極)5も行ライン37aを介して駆動パル
ス発生回路37に全画素共通接続されている。また、リ
セット素子31bのソースは、転送制御素子31aのド
レインと共有になっている。そして、リセットゲート5
に前記駆動パルス発生回路37から送出される駆動パル
スφRGが印加されると、このリセット素子31bが動作
して、JFET2の制御領域が初期化されるようになっ
ている。
【0184】前記垂直ソースライン32a,32b,3
2cは、一方において、各列毎に光信号出力転送用MO
SトランジスタTS1,TS2,TS3及び暗出力転送用MO
SトランジスタTD1,TD2,TD3を介して光信号出力蓄
積用コンデンサ(第2の記憶素子)CS1,CS2,CS3
び暗出力蓄積用コンデンサ(第1の記憶素子)CD1,C
D2,CD3の一方の電極に接続されるとともに、水平読出
し選択用MOSトランジスタTHS1,THS2,THS3,T
HD1,THD2,THD3を各々経て信号出力線38及び暗出
力線39に接続されている。なお、一般的に、これら信
号出力線38及び暗出力線39には寄生容量CHS,CHD
が存在する。また、これら信号出力線38及び暗出力線
39は、バッファアンプ38a,39aが接続されてい
る。
【0185】また、前記信号出力線38及び暗出力線3
9は、送出される映像信号をリセットするための水平読
出しリセット用MOSトランジスタTRHS,TRHDのドレ
インが接続されており、またこの水平読出しリセット用
MOSトランジスタTRHS,TRHDのソースは、前記光信
号出力蓄積用コンデンサCS1,CS2,CS3及び暗出力蓄
積用コンデンサCD1,CD2,CD3の他方の電極と接続し
つつ、接地(GND)されている。そして、この水平読
出しリセット用MOSトランジスタTRHS,TRHDのゲー
ト電極に、駆動パルス発生回路43から送出される駆動
パルスφRHが印加されると、水平読出しリセット用MO
SトランジスタTRHS,TRHDが動作するようになってい
る。
【0186】前記水平読出し選択用MOSトランジスタ
HS1,THS2,THS3,THD1,THD2,THD3の各々のゲ
ート電極には、水平走査回路40に接続された水平選択
信号ライン40a,40b,40cが各列毎に共通接続
され、この水平走査回路40から送出される駆動パルス
φH1〜φH3によって水平読出しが制御されるようになっ
ている。
【0187】前記光信号出力転送用MOSトランジスタ
S1,TS2,TS3の各ゲート電極は、光信号用クロック
ライン41aを介して、また前記暗出力転送用MOSト
ランジスタTD1,TD2,TD3の各ゲート電極は暗出力用
クロックライン42aを介して、それぞれ駆動パルス発
生回路41及び42に接続され、駆動パルス発生回路4
11及び42から送出されるそれぞれの駆動パルスφTS
あるいはφTDが印加されると、これら光信号出力転送用
MOSトランジスタTS1,TS2,TS3及び暗出力転送用
MOSトランジスタTD1,TD2,TD3が各々予め定めら
れた順序で交互に動作するようになっている。
【0188】前記垂直ソースライン32a,32b,3
2cは、他方において、各列毎にリセット用トランジス
タTRV1,TRV2,TRV3のドレインと、ソースフォロワ
読み出し用定電流源44a,44b,44cに接続され
ており、各リセット用トランジスタTRV1,TRV2,T
RV3のソースには電源電圧VRVが供給され、ソースフォ
ロワ読み出し用定電流源44a,44b,44cには電
源電圧VCSが供給されている。
【0189】なお、リセット用トランジスタTRV1,T
RV2,TRV3のゲート電極には、リセットパルスφRVが供
給され、このリセットパルスφRVがハイレベルになる
と、リセット用トランジスタTRV1,TRV2,TRV3が導
通して垂直ソースライン32a,32b,32cを接地
状態(VRV=GNDの時)にすることができるようにな
っている。
【0190】また、ソースフォロワ読み出し用定電流源
44a,44b,44cは、ソースフォロワ動作の時定
数を制御すると同時に、各画素31ごとのバイアス点の
変動等による時定数ばらつきを抑えて、ゲインを揃え、
FPNを抑えるようになっている。
【0191】次に、図9に示すパルスタイミングチャー
トを参照しながら、図8に示した本発明の実施形態6に
よる光電変換装置の動作について説明する。なお、図9
において、t11〜t15までの期間は、第1行目の画素3
1の読み出し動作を示しており、以下t21〜t25および
31〜t35の期間は、それぞれ第2行目、第3行目に対
応している。またt11〜t14はそれぞれ、t11がJFE
T2の初期化動作、t12は初期化後の第1行目のJFE
T2のソースフォロワ動作、t13は第1行目のフォトダ
イオード1からJFET2への信号電荷の転送動作、t
14は転送後のJFET2のソースフォロワ動作に対応し
た期間で、この4つの動作は水平ブランキング期間内に
行われる。t15は映像信号出力期間である。
【0192】先ず、図9に示すように、期間t11におい
て、駆動パルスφRG及びφTDをハイレベルにして、各画
素31のリセットゲート5を導通状態(オン)から非導
通状態(オフ)にするとともに、暗出力転送用MOSト
ランジスタTD1,TD2,TD3を導通状態(オン)にす
る。
【0193】この結果、全てのJFET2の制御領域
は、リセットドレイン4と行ライン36を介して接続さ
れた電源電圧VRDの電位にされ、初期化(電荷が排出)
されて、フローティング状態になる。なお、図9におい
て、リセットゲート5への駆動パルスφRGがハイレベル
で非導通状態(オフ)となっているのは、リセット素子
31bがPチャネル型であるため、他の駆動パルスと極
性が反対になるためのである。
【0194】次いで、期間t12の最初で、駆動パルスφ
G1をハイレベルにして、第1行目のJFET2のゲート
電極の電位を上昇させ、第1行目のJFET2が選択
(オン)され、第2行目以後のJFET2は非選択(オ
フ)とされる。即ち、リセットゲート5が非導通状態
(オフ)となっているときに、JFET2のゲート電極
へ駆動パルス(φG1,φG2,φG3)が送出された行によ
って、JFET2の選択(オン)・非選択(オフ)がな
される。
【0195】同時に(期間t12の最初)、駆動パルスφ
RVをローレベルにして、リセット用トランジスタTRV1
〜TRV3を遮断状態(オフ)にして、この期間t12中に
おいて、第1行目の各JFET2がソースフォロワ動作
を行う。なお、このt12の期間中において、駆動パルス
φTDはハイレベルで暗出力転送用MOSトランジスタT
D1,TD2,TD3が導通状態(オン)となっており、JF
ET2の制御領域の初期化直後の電位に対応した出力
(暗時出力)電圧が暗出力蓄積用コンデンサCD1
D2,CD3に蓄積される。
【0196】期間t13においては、駆動パルスφTG1
ローレベルにして転送ゲート3を非導通状態(オフ)か
ら導通状態(オン)にするとともに、駆動パルスφTS
ハイレベルに、駆動パルスφTDをローレベルにして、光
信号出力転送用MOSトランジスタTS1,TS2,TS3
導通状態(オン)とし、暗出力転送用MOSトランジス
タTD1,TD2,TD3を非導通状態(オフ)にする。
【0197】この結果、第1行目のフォトダイオード1
で生成・蓄積された電荷がJFET2の制御領域へ転送
される。なお、電荷を転送した後のJFET2の制御領
域の電位は、電荷量/ゲート容量の分だけ変化(この場
合は上昇)する。また、図9において、転送ゲート3へ
の駆動パルスφTG1がローレベルで導通状態(オン)と
なっているのは、転送制御素子31aがPチャネル型で
あるため、他の駆動パルスと極性が反対になるためので
ある。
【0198】期間t14においては、期間t12と同様に、
駆動パルスφTG1をハイレベルにして第1行目の転送ゲ
ート3を非導通状態(オフ)にしてフォトダイオード1
において光電変換された電荷を蓄積する状態にするとと
もに、駆動パルスφRVをローレベルにしてリセット用ト
ランジスタTRV1〜TRV3を遮断状態(オフ)にして、第
1行目のJFET2がソースフォロワ動作をする。
【0199】なお、このt14の期間中において、駆動パ
ルスφTSはハイレベルで光信号出力転送用MOSトラン
ジスタTS1,TS2,TS3をが導通状態(オン)となって
おり、JFET2の制御領域へ電荷を転送した後の電位
に対応した出力(信号出力)電圧が、光信号出力蓄積用
コンデンサCS1,CS2,CS3に蓄積される。
【0200】期間t15においては、駆動パルスφG1,φ
RG,φTSのそれぞれをローレベルに、駆動パルスφRV
ハイレベルにして、光信号出力蓄積用コンデンサCS1
S3及び暗出力蓄積用コンデンサCD1〜CD3に蓄積され
た出力電圧(映像信号)を出力端子VOS,VODに出力す
る状態にする。
【0201】そして、水平走査回路40から駆動パルス
φH1〜φH3及び駆動パルス発生回路43から駆動パルス
φRHを順次出力して、光信号出力蓄積用コンデンサCS1
〜CS3及び暗出力蓄積用コンデンサCD1〜CD3に蓄積さ
れた映像信号をそれぞれ信号出力線8及び暗出力線9の
水平読み出しラインに転送し、出力端子VOS,VODから
映像信号を出力しつつ、信号出力線38及び暗出力線3
9の水平読み出しラインのリセットを行う。
【0202】なお、出力端子VOS,VODから得られた映
像信号は、図示しない外部演算回路によって演算処理さ
れる。これは、出力端子VOSから得られる映像信号には
電荷成分(S)と暗成分(D)が含まれており、又出力
端子VODから得られる映像信号には暗成分(D)のみが
含まれているため、出力端子VOS,VODから得られた映
像信号を演算処理(減算処理(VOS−VOD))すること
により、電荷成分(S)に応じた映像信号のみを抽出す
るためである。
【0203】以上に示した期間t11〜t15に対する第1
行目の読み出し動作は、期間t21〜t25および期間t31
〜t35において、それぞれ第2行目、第3行目に対して
繰り返して同様に行われる。なお、図8に示す光電変換
装置では、リセット素子31bが、各画素31毎に設け
られ、リセットドレイン4が各行毎に互いに並列に配設
されているため、リセット動作が極めて高速となり、期
間t11〜t15,t21〜t25およびt31〜t35の全体的な
時間は、従来の光電変換装置に比べて短くすることがで
きる。
【0204】また、実施形態6では、図15乃至図19
に示す光電変換装置と異なり、実施形態1と同様に、J
FET2のドレイン領域17を列方向に共通接続するド
レインシャント配線100が複数列に1本の割合で形成
され、ドレインシャント配線100が形成されていない
列には、ドレイン領域17と接続がなく(すなわち、ド
レインコンタクトがなく)電気的に浮いた遮光性を有す
るアルミニウム膜等のダミー配線200が列方向に連続
的に形成されている。したがって、実施形態6によって
も、実施形態1と同様に、製造歩留りが向上するととも
に感度むらが発生しない。なお、ダミー配線200は、
実施形態2と同様に、列方向に断続的に形成してもよ
い。
【0205】[実施形態7]図10は、本発明の実施形
態7による光電変換装置における二次元マトリクス状に
配置された個々の光電変換素子(単位画素)を示す概略
構成図であり、図10(a)はその概略平面図、図10
(b)は図10(a)のX1−X2線に沿った断面図、
図10(c)は図10(a)のY1−Y2線に沿った断
面図である。図11は、実施形態7による光電変換装置
の概略構成を示す模式回路図である。図12は、図11
に示す模式回路図の動作を説明するためのパルスタイミ
ングチャートである。
【0206】この実施形態7における光電変換素子は、
増幅部にデプレッション型のMOSトランジスタ52を
用いている点が図15乃至図19に示す光電変換装置に
おける光電変換素子と異なっている。
【0207】MOS型トランジスタは、JFET2と同
様に、増幅動作時に電荷(信号電荷)を破壊しない、所
謂非破壊増幅動作を行うため、FPNが発生しにくいと
いう特性を有しており、さらに、信号電荷のリセット
時、制御領域(ゲート電極下のシリコン(N型シリコン
層)表面)に電荷が残らないため、残像およびリセット
ノイズも発生しにくいという特性を有している。従っ
て、例えば画面内で同時性の成り立つ電子シャッタ動作
が可能な固体撮像素子を構成するには好適である。
【0208】そして、実施形態7による光電変換装置で
は、図10において示した光電変換素子を二次元マトリ
クス状に配置しており、その概略構成を示す模式回路図
である図11を図18と比較すると、図11に示す光電
変換装置と図18において説明した光電変換装置との相
違点は、画素31の増幅部をMOSトランジスタ(MO
S)とし、転送制御素子31aの転送ゲート3を行ライ
ン51aを介して駆動パルス発生回路51によって全画
素共通接続するとともに、リセット素子31bのリセッ
トゲート5を各行毎にクロックライン52a,52b,
52cを介して垂直走査回路34から送出される駆動パ
ルス(φRG1〜φRG3)によって動作するようにした点で
ある。なお、図11に示す光電変換装置にすることによ
って、一画面内で同時性のある電子シャッター動作を実
現することができる光電変換装置とすることができる。
【0209】以下、図12に示すパルスタイミングチャ
ートを参照しながら、図11に示した光電変換装置の動
作について説明する。先ず、図12に示すように、期間
10において、駆動パルスφTG及びφRG1〜φRG3をロー
レベルにして、各画素31の転送ゲート3及びリセット
ゲート5を非導通状態(オフ)から導通状態(オン)に
する。
【0210】この結果、全てのフォトダイオード1とリ
セットドレイン4、及び全てのMOSトランジスタ(M
OS)の制御領域とリセットドレイン4が導通状態(オ
ン)となり、フォトダイオード1は空乏化して初期化さ
れ、またMOSトランジスタ(MOS)の制御領域は、
リセットドレイン4の電位に初期化される。
【0211】そして、期間t11において、駆動パルスφ
TG及びφRG1〜φRG3をハイレベルにして、各画素31の
転送ゲート3及びリセットゲート5を非導通状態(オ
フ)にし、フォトダイオード1を電荷蓄積状態にする。
そして、期間t11がシャッタータイムとなる。
【0212】次いで、期間t12において、駆動パルスφ
RG1〜φRG3を再びローレベルにして、各画素31のリセ
ットゲート5を非導通状態(オフ)から導通状態(オ
ン)にする。この結果、MOSトランジスタ(MOS)
は、電源電圧VRDと行ライン36を介して接続されたリ
セットドレイン4の電位となり、期間t11中にこのMO
Sトランジスタ(MOS)で発生した暗電流が除去さ
れ、MOSトランジスタ(MOS)が再度初期化され
る。なお、このMOSトランジスタ(MOS)の初期化
動作は、静止画モードの撮像において、フォトダイオー
ド1を長時間蓄積する場合には必要な動作である。
【0213】期間t13において、駆動パルスφTSをハイ
レベルにして、光信号出力転送用MOSトランジスタT
S1,TS2,TS3を導通状態(オン)にしておき、駆動パ
ルスφRG1〜φRG3をハイレベルにして各画素31のリセ
ットゲート5を非導通状態(オフ)にすると共に、駆動
パルスφTGをローレベルにして各画素31の転送ゲート
3を導通状態(オン)にする。この結果、期間t11にお
いて生成・蓄積された電荷がフォトダイオード1からM
OSトランジスタの制御領域へ転送される。
【0214】そして、期間t14〜t17においては、図1
8において示した光電変換装置とほぼ同様に、第1行目
の画素31の読み出し動作を行う。即ち、図11に示す
光電変換装置の期間t14〜t17までの動作は、図18に
おいて示した光電変換装置の期間t12〜t15までの動作
に相当する。
【0215】つまり、図11に示す光電変換装置の期間
14において、駆動パルスφG1をハイレベルにして容量
結合によって動作するゲート電極の電位を上昇させると
ともに、駆動パルスφRVをローレベルにしてリセット用
トランジスタTRV1〜TRV3を遮断状態(オフ)にし、第
1行目のMOSトランジスタ(MOS)がソースフォロ
ワ動作(容量負荷による電荷増幅動作)を行う。なお、
各行単位のMOSトランジスタ(MOS)の選択(オ
ン)・非選択(オフ)は、このゲート電極への駆動パル
ス(φG1〜φG3)によって決定される。
【0216】また、この期間t14中において、駆動パル
スφTSは既にハイレベルで光信号出力転送用MOSトラ
ンジスタTS1,TS2,TS3が導通状態(オン)となって
おり、MOSトランジスタの制御領域へ電荷を転送した
後の電位に対応した出力(信号出力)電圧が、光信号出
力蓄積用コンデンサCS1,CS2,CS3に蓄積される。
【0217】次いで、期間t15において、駆動パルスφ
TDをハイレベルにして、暗出力転送用MOSトランジス
タTD1,TD2,TD3を導通状態(オン)にしておき、駆
動パルスφRGをローレベルにして、第1行目のリセット
ゲート5を導通状態(オン)にして、第1行目のMOS
トランジスタ(MOS)の制御領域をリセット(電荷を
排出)する。
【0218】さらに、期間t16において、再度駆動パル
スφRVをローレベルにしてリセット用トランジスタT
RV1 〜TRV3 を遮断状態(オフ)にし、第1行目のMO
Sトランジスタ(MOS)がリセット後のソースフォロ
ワ動作を行う。
【0219】なお、この期間t16中において、駆動パル
スφTDは既にハイレベルで暗出力転送用MOSトランジ
スタTD1,TD2,TD3が導通状態(オン)となってお
り、MOSトランジスタ(MOS)の制御領域のリセッ
ト後の電位に対応した出力(暗時出力)電圧が暗出力蓄
積用コンデンサCD1,CD2,CD3に蓄積される。
【0220】そして、期間t17において、駆動パルスφ
G1,φTDのそれぞれをローレベルに、駆動パルスφRV
ハイレベルにして、光信号出力蓄積用コンデンサCS1
S3及び暗出力蓄積用コンデンサCD1〜CD3に蓄積され
た出力電圧(映像信号)を出力端子VOS,VODに出力す
る状態にして、水平走査回路40から駆動パルスφH1
φH3及び駆動パルス発生回路43から駆動パルスφRH
順次出力して、光信号出力蓄積用コンデンサCS1〜CS3
及び暗出力蓄積用コンデンサCD1〜CD3に蓄積された映
像信号をそれぞれ信号出力線38及び暗出力線39の水
平読み出しラインに転送し、出力端子VOS,VODから映
像信号を出力しつつ、信号出力線38及び暗出力線39
の水平読み出しラインのリセットを行う。
【0221】これで第1行目の読み出し動作が終了し、
24〜t27およびt34〜t37において、第2行目、第3
行目の読み出し動作が行われる。
【0222】なお、図11に示した光電変換装置では、
主として静止画を撮像する場合ついて説明したが、動画
を撮像する場合についても適用することができる。即
ち、動画を撮像する場合でも電子シャッター動作を行う
ことができる。但し、動画を撮像する場合は、図12に
示した期間t10〜t13の動作(動画の場合、期間t12
不要である。)は、垂直ブランキング期間内に行う必要
があるため、シャッタースピードの可変範囲には一定の
制限が生ずる。
【0223】また、図11に示した光電変換装置(画面
内で同時性のある電子シャッター動作)では、容量結合
で動作可能な構造であれば、MOS型に限らず、JFE
T型、バイポーラ型光電変換素子でも適用することがで
きる。但し、2回のソースフォロワ動作の間に、リセッ
ト動作が入るため、リセットノイズを発生しないMOS
型が最も好ましい。
【0224】また、実施形態7では、図15乃至図19
に示す光電変換装置と異なり、実施形態1と同様に、J
FET2のドレイン領域17を列方向に共通接続するド
レインシャント配線100が複数列に1本の割合で形成
され、ドレインシャント配線100が形成されていない
列には、ドレイン領域17と接続がなく(すなわち、ド
レインコンタクトがなく)電気的に浮いた遮光性を有す
るアルミニウム膜等のダミー配線200が列方向に連続
的に形成されている。したがって、実施形態7によって
も、実施形態1と同様に、製造歩留りが向上するととも
に感度むらが発生しない。なお、ダミー配線200は、
実施形態2と同様に、列方向に断続的に形成してもよ
い。
【0225】[実施形態8]図13は、本発明の実施形
態8による光電変換装置における二次元マトリクス状に
配置された個々の光電変換素子(単位画素)を示す概略
構成図であり、図13(a)はその概略平面図、図13
(b)は図13(a)のX1−X2線に沿った断面図、
図13(c)は図13(a)のY1−Y2線に沿った断
面図である。
【0226】本発明の実施形態8による光電変換装置が
図15乃至図19に示す光電変換装置と異なる所は、以
下の点のみである。
【0227】すなわち、図13に示す光電変換素子にお
いては、増幅部にバイポーラトランジスタ53を用いて
いる点が図17に示す光電変換素子と異なっている。な
お、エミッタ54、コレクタ55及びベース56が図1
3に示すように構成されるとともに、エミッタ配線57
が形成されている。なお、増幅部としてのバイポーラト
ランジスタ53の1つの出力領域であるコレクタ領域5
5は、列方向及び行方向に基板上の光電変換素子(画
素)の全体を共通接続するように連続して網の目状に形
成されている。また、各バイポーラトランジスタ53の
エミッタ領域54は、各列毎に、アルミニウム膜等から
なるエミッタ配線57によりそれぞれ列方向に共通接続
されている。
【0228】図13に示すバイポーラトランジスタ53
では、通常用いられるN+型埋め込みコレクタ、又は高
濃度N型基板を用いたコレクタを形成せずに、コレクタ
領域をシリコン(Nウェル領域14)表層部に設けてい
る。従って、バイポーラトランジスタ53と縦型オーバ
ーフロー構造のフォトダイオード1の組合せが可能とな
り、ブルーミング、スミア等による出力信号のばらつき
を抑えることができる。
【0229】また、この実施形態8では、ベース領域を
容量結合で駆動するための電極を形成していないため、
制御領域の容量が小さくなり、高い感度を確保すること
ができる。
【0230】また、実施形態8では、図15乃至図19
に示す光電変換装置と異なり、実施形態1と同様に、バ
イポーラトランジスタ53のコレクタ領域55を列方向
に共通接続するシャント配線100が複数列に1本の割
合で形成され、シャント配線100が形成されていない
列には、コレクタ領域55と接続がなく(すなわち、コ
レクタコンタクトがなく)電気的に浮いた遮光性を有す
るアルミニウム膜等のダミー配線200が列方向に連続
的に形成されている。したがって、実施形態8によって
も、実施形態1と同様に、製造歩留りが向上するととも
に感度むらが発生しない。なお、ダミー配線200は、
実施形態2と同様に、列方向に断続的に形成してもよ
い。
【0231】[実施形態9]図14は、本発明の実施形
態9による光電変換装置における二次元マトリクス状に
配置された個々の光電変換素子(単位画素)を示す概略
構成図であり、図14(a)はその概略平面図、図14
(b)は図14(a)のX1−X2線に沿った断面図、
図14(c)は図14(a)のY1−Y2線に沿った断
面図である。
【0232】本発明の実施形態9による光電変換装置が
図7乃至図9に示す光電変換装置と異なる所は、以下の
点のみである。
【0233】すなわち、図14に示す光電変換素子にお
いては、遮光膜(アルミニウム膜20)を兼用するリセ
ット用電荷排出手段(リセットドレイン4)に接続され
ている金属配線を、中継配線102を用いることなく、
コンタクトホール59を介して直接P型リセットドレイ
ン領域15に接続している。このような構成によって、
光電変換素子の集積度を向上させることができる。
【0234】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるもので
はない。
【0235】例えば、前記各実施形態においては、転送
制御素子31aと、リセット素子31bをMOS型電界
効果トランジスタ(MOSFET)として説明したが、
バイポーラトランジスタで構成しても同様の効果を得る
ことができる。
【0236】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
製造歩留りが高いとともに感度むらが発生しないという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1による光電変換装置を示す
概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態1による光電変換装置の単位
画素を示す概略平面図である。
【図3】本発明の実施形態2による光電変換装置を示す
概略構成図である。
【図4】本発明の実施形態3による光電変換装置の単位
画素を示す概略構成図である。
【図5】本発明の実施形態4による光電変換装置の単位
画素を示す概略構成図である。
【図6】本発明の実施形態5による光電変換装置の単位
画素を示す要部概略断面図である。
【図7】本発明の実施形態6による光電変換装置の単位
画素を示す概略構成図である。
【図8】本発明の実施形態6による光電変換装置の概略
構成を示す模式回路図である。
【図9】図8に示す模式回路図の動作を説明するための
パルスタイミングチャートである。
【図10】本発明の実施形態7による光電変換装置の単
位画素を示す概略構成図である。
【図11】本発明の実施形態7による光電変換装置の概
略構成を示す模式回路図である。
【図12】図11に示す模式回路図の動作を説明するた
めのパルスタイミングチャートである。
【図13】本発明の実施形態8による光電変換装置の単
位画素を示す概略構成図である。
【図14】本発明の実施形態9による光電変換装置の単
位画素を示す概略構成図である。
【図15】本発明の対比例となる光電変換装置を示す概
略平面図である。
【図16】本発明の対比例となる光電変換装置を示す概
略断面図である。
【図17】本発明の対比例となる光電変換装置の単位画
素を示す概略構成図である。
【図18】本発明の対比例となる光電変換装置の概略構
成を示す模式回路図である。
【図19】図18に示す模式回路図の動作を説明するた
めのパルスタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…フォトダイオード、2…JFET、3…転送ゲー
ト、4…リセットドレイン、5…リセットゲート、10
…P型シリコン基板、11…N型シリコン層、11a…
SiO2膜、12…P型フォトダイオード領域(P型拡
散層)、13…P型ゲート領域、13a…浅い第1導電
型ゲート領域、13b…第1導電型ゲート領域、14…
Nウェル領域、15,15a,15b…P型リセットド
レイン領域、16…N+型ソース領域、17…N+型ドレ
イン領域、18…N型チャンネル領域、20…アルミニ
ウム膜、21…素子分離領域、31…画素、31a…転
送制御素子、31b…リセット素子、31c…ドレイン
電源、32a〜32c…垂直ソースライン、33a〜3
3c,35a〜35c,50a〜50c,52a〜52
c…垂直クロックライン、34…垂直走査回路、36,
37a,51a…行ライン(共通接続線)、37,51
…駆動パルス発生回路、38…信号出力線、38a,3
9a…バッファアンプ、39…暗出力線、40…水平走
査回路、40a〜40c…水平クロックライン、41,
42,43…駆動パルス発生回路、41a…光信号用ク
ロックライン、42a…暗出力用クロックライン、44
a〜44c…ソースフォロワ読み出し用定電流源、50
…ゲート電極、51…ゲート配線、52…MOSトラン
ジスタ、53…バイポーラトランジスタ、54…エミッ
タ、55…コレクタ、56…ベース、57…エミッタ配
線、59…コンタクトホール、100…ドレインシャン
ト配線、101…コンタクト、102…中継配線、20
0…ダミー配線。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界効果トランジスタを備えた光電変換
    素子を二次元マトリクス状に配置してなり、前記電界効
    果トランジスタのドレイン領域が少なくとも列方向に共
    通接続するように連続して形成された光電変換装置にお
    いて、 前記電界効果トランジスタのドレイン領域を、列方向に
    共通接続する遮光性を有するドレインシャント配線が、
    複数列に1本の割合で形成され、 前記ドレインシャント配線が形成されていない列には、
    前記電界効果トランジスタのドレイン領域と接続がなく
    電気的に浮いた遮光性を有するダミー配線が形成された
    ことを特徴とする光電変換装置。
  2. 【請求項2】 前記ダミー配線が列方向に連続的に形成
    されたことを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  3. 【請求項3】 行方向に延びる遮光膜を各行に備え、前
    記ダミー配線が、各行の遮光膜と交差する領域の少なく
    とも一部において欠落するように、列方向に断続的に形
    成されたことを特徴とする請求項1記載の光電変換装
    置。
  4. 【請求項4】 入射光に応じた電荷を生成して蓄積する
    光電変換部、制御領域を有しこの制御領域で受け取った
    前記光電変換部からの電荷に応じた信号出力を生じる増
    幅部、前記光電変換部で生成、蓄積された電荷を前記増
    幅部の制御領域に転送する転送制御部、前記増幅部の制
    御領域に転送された電荷を排出するリセット用電荷排出
    手段、及びこのリセット用電荷排出手段を制御するため
    のリセット用制御手段を備えた光電変換素子を二次元マ
    トリクス状に配置してなり、前記増幅部の1つの出力領
    域が少なくとも列方向に共通接続するように連続して形
    成された光電変換装置において、 前記増幅部の前記出力領域を、列方向に共通接続する遮
    光性を有するシャント配線が、複数列に1本の割合で形
    成され、 前記シャント配線が形成されていない列には、前記増幅
    部の前記出力領域と接続がなく電気的に浮いた遮光性を
    有するダミー配線が形成されたことを特徴とする光電変
    換装置。
  5. 【請求項5】 前記ダミー配線が列方向に連続的に形成
    されたことを特徴とする請求項4記載の光電変換装置。
  6. 【請求項6】 行方向に延びる遮光膜を各行に備え、前
    記ダミー配線が、各行の遮光膜と交差する領域の少なく
    とも一部において欠落するように、列方向に断続的に形
    成されたことを特徴とする請求項4記載の光電変換装
    置。
  7. 【請求項7】 前記遮光膜が、前記リセット部を行方向
    に共通接続する行選択線であることを特徴とする請求項
    6記載の光電変換装置。
  8. 【請求項8】 前記増幅部が電界効果トランジスタから
    なり、前記増幅部の前記出力領域が当該電界効果トラン
    ジスタのドレイン領域であることを特徴とする請求項4
    乃至7のいずれかに記載の光電変換装置。
JP09051696A 1996-03-18 1996-03-18 光電変換装置 Expired - Lifetime JP3412390B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09051696A JP3412390B2 (ja) 1996-03-18 1996-03-18 光電変換装置
US08/820,285 US5847381A (en) 1996-03-18 1997-03-18 Photoelectric conversion apparatus having a light-shielding shunt line and a light-shielding dummy line

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09051696A JP3412390B2 (ja) 1996-03-18 1996-03-18 光電変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09260631A true JPH09260631A (ja) 1997-10-03
JP3412390B2 JP3412390B2 (ja) 2003-06-03

Family

ID=14000630

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09051696A Expired - Lifetime JP3412390B2 (ja) 1996-03-18 1996-03-18 光電変換装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5847381A (ja)
JP (1) JP3412390B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012199583A (ja) * 2005-09-12 2012-10-18 Intellectual Venturesii Llc 光干渉を減少させたイメージセンサ
US8493487B2 (en) 2008-09-10 2013-07-23 Canon Kabushiki Kaisha Photoelectric conversion apparatus and imaging system using floating light shielding portions
JP2016009760A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 キヤノン株式会社 固体撮像装置

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6674470B1 (en) * 1996-09-19 2004-01-06 Kabushiki Kaisha Toshiba MOS-type solid state imaging device with high sensitivity
TW393777B (en) 1997-09-02 2000-06-11 Nikon Corp Photoelectric conversion devices and photoelectric conversion apparatus employing the same
JP3874135B2 (ja) * 1997-12-05 2007-01-31 株式会社ニコン 固体撮像素子
JP3180748B2 (ja) * 1997-12-11 2001-06-25 日本電気株式会社 固体撮像装置
JP3335895B2 (ja) 1997-12-26 2002-10-21 シャープ株式会社 液晶表示装置
EP0999698B1 (en) * 1998-11-02 2013-06-19 Canon Kabushiki Kaisha Solid-state image pickup device and method of resetting the same
US7119870B1 (en) * 1998-11-27 2006-10-10 Sanyo Electric Co., Ltd. Liquid crystal display device having particular drain lines and orientation control window
JP3758876B2 (ja) * 1999-02-02 2006-03-22 Necマイクロシステム株式会社 半導体装置のレイアウト方法
EP1032049B1 (en) * 1999-02-25 2011-07-13 Canon Kabushiki Kaisha Photoelectric converting element
US6771112B1 (en) * 1999-02-26 2004-08-03 Sanyo Electric Co., Inc. Semiconductor integrated circuit having pads with less input signal attenuation
JP3434740B2 (ja) * 1999-06-30 2003-08-11 Necエレクトロニクス株式会社 固体撮像装置
US6951806B1 (en) * 1999-11-30 2005-10-04 Sun Microsystems, Inc. Metal region for reduction of capacitive coupling between signal lines
US20010054723A1 (en) * 2000-03-17 2001-12-27 Tadashi Narui Image sensor, method of fabricating the same, and exposure apparatus, measuring device, alignment device, and aberration measuring device using the image sensor
JP4419264B2 (ja) * 2000-03-31 2010-02-24 ソニー株式会社 固体撮像装置
US7009647B1 (en) * 2000-04-24 2006-03-07 Ess Technology, Inc. CMOS imager having a JFET adapted to detect photons and produce an amplified electrical signal
JP4609970B2 (ja) * 2001-01-17 2011-01-12 カシオ計算機株式会社 液晶表示装置
US6809384B1 (en) * 2002-08-09 2004-10-26 Pts Corporation Method and apparatus for protecting wiring and integrated circuit device
JP3641260B2 (ja) * 2002-09-26 2005-04-20 株式会社東芝 固体撮像装置
US7002215B1 (en) * 2002-09-30 2006-02-21 Pts Corporation Floating entrance guard for preventing electrical short circuits
JP4391078B2 (ja) * 2002-11-28 2009-12-24 浜松ホトニクス株式会社 固体撮像装置及び放射線撮像装置
US7369168B2 (en) * 2003-07-29 2008-05-06 Micron Technology, Inc. Circuit for an active pixel sensor
JP4067054B2 (ja) * 2004-02-13 2008-03-26 キヤノン株式会社 固体撮像装置および撮像システム
CN101144949B (zh) * 2006-09-12 2010-12-29 精工爱普生株式会社 电光装置及电子设备
JP2008096966A (ja) * 2006-09-12 2008-04-24 Seiko Epson Corp 電気光学装置、電子機器
KR100881200B1 (ko) * 2007-07-30 2009-02-05 삼성전자주식회사 씨모스 이미지 센서 및 그 제조방법
JP5180537B2 (ja) * 2007-08-24 2013-04-10 キヤノン株式会社 光電変換装置及びマルチチップイメージセンサ
KR101458052B1 (ko) * 2008-06-12 2014-11-06 삼성전자주식회사 혼색 방지 구조를 갖는 시모스 이미지 센서 및 그 제조방법
JP5637384B2 (ja) * 2010-12-15 2014-12-10 ソニー株式会社 固体撮像素子および駆動方法、並びに電子機器
JP6116878B2 (ja) * 2012-12-03 2017-04-19 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置
US10547803B2 (en) * 2016-09-30 2020-01-28 Canon Kabushiki Kaisha Imaging apparatuses, systems, and moving imaging objects

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4942474A (en) * 1987-12-11 1990-07-17 Hitachi, Ltd. Solid-state imaging device having photo-electric conversion elements and other circuit elements arranged to provide improved photo-sensitivity
JP2781425B2 (ja) * 1988-09-22 1998-07-30 松下電子工業株式会社 固体撮像装置の製造方法
EP0400985B1 (en) * 1989-05-31 2000-08-23 Canon Kabushiki Kaisha Photoelectric converting apparatus
JPH05235317A (ja) * 1991-03-11 1993-09-10 Nikon Corp 固体撮像素子
JP3049930B2 (ja) * 1992-03-25 2000-06-05 株式会社ニコン 非破壊読み出し型固体撮像素子
US5563429A (en) * 1994-06-14 1996-10-08 Nikon Corp. Solid state imaging device

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012199583A (ja) * 2005-09-12 2012-10-18 Intellectual Venturesii Llc 光干渉を減少させたイメージセンサ
US8493487B2 (en) 2008-09-10 2013-07-23 Canon Kabushiki Kaisha Photoelectric conversion apparatus and imaging system using floating light shielding portions
JP2016009760A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 キヤノン株式会社 固体撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
US5847381A (en) 1998-12-08
JP3412390B2 (ja) 2003-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3412390B2 (ja) 光電変換装置
JP3697769B2 (ja) 光電変換素子及び光電変換装置
US6188093B1 (en) Photoelectric conversion devices and photoelectric conversion apparatus employing the same
JP3874135B2 (ja) 固体撮像素子
US6878918B2 (en) APS pixel with reset noise suppression and programmable binning capability
US7667754B2 (en) Amplifying solid-state imaging device
US7834304B2 (en) Imaging device
JPH09246514A (ja) 増幅型固体撮像装置
JP2013031226A (ja) Cmosイメージセンサのための、小サイズ、高利得及び低ノイズのピクセル
JP2001332714A (ja) 固体撮像装置
JP2004259733A (ja) 固体撮像装置
JP4003549B2 (ja) 固体撮像装置
JP5270964B2 (ja) Cmosイメージセンサ及びそのピクセル
JPH11274456A (ja) 固体撮像装置
JP2005167579A (ja) 増幅型固体撮像装置およびその駆動方法
JP4165250B2 (ja) 固体撮像装置
JP3359258B2 (ja) 光電変換装置及びそれを用いたイメージセンサ、画像読取装置
JP4192305B2 (ja) 固体撮像素子
KR20040064237A (ko) 이중 게이트 pmos를 구비한 cmos 화소
JPH1187684A (ja) 固体撮像装置及びその製造方法
JP2016127058A (ja) 撮像装置
JPH1187680A (ja) 光電変換素子及び光電変換装置
JP2004273781A (ja) 固体撮像装置
JP4618170B2 (ja) 固体撮像装置
JPH08130300A (ja) 固体撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120328

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120328

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150328

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150328

Year of fee payment: 12

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150328

Year of fee payment: 12

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term