JPH09100868A - 防振支持装置 - Google Patents

防振支持装置

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JPH09100868A
JPH09100868A JP7260317A JP26031795A JPH09100868A JP H09100868 A JPH09100868 A JP H09100868A JP 7260317 A JP7260317 A JP 7260317A JP 26031795 A JP26031795 A JP 26031795A JP H09100868 A JPH09100868 A JP H09100868A
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vibration
leaf spring
electromagnetic actuator
fluid chamber
spring
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Kazue Aoki
和重 青木
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/26Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper characterised by adjusting or regulating devices responsive to exterior conditions

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Abstract

(57)【要約】 【課題】大出力可能な大型で高価な装置としなくても、
大振幅入力等を十分に低減できるようにする。 【解決手段】外筒7及びアクチュエータケース8のかし
め止め部分に断面長方形のリング材11と、弾性部材と
しての板バネ12と、リング状の支持部材13とが重ね
合わされた状態で挟み込む。これらのうち、板バネ12
は、中央に開口部が形成された円形の板バネであり、そ
の開口部側から外周側に向かって放射状に延びる複数の
スリットが形成されていて、これにより、各スリット間
に、放射状に延びる略長方形の複数の板バネ部が形成さ
れている。そして、板バネ12は、その外周側がリング
材11及び支持部材13間に挟み込まれることにより、
アクチュエータケース8側に固定され、板バネ12の各
板バネ部の内端側には、鉄等の磁化可能な材料製の円板
からなる可動板14が、アクチュエータケース8の開口
側を覆うように保持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば車両のエ
ンジン等のように周期的な振動を発する振動体を車体等
の支持体に防振しつつ支持する装置に関し、特に、振動
体及び支持体間に介在する支持弾性体によって流体室を
画成し、その流体室内の隔壁の一部を形成する可動部材
を電磁アクチュエータの磁力によって変位させることに
より前記流体室の容積を変化させ、もって能動的な支持
力を発生させる形式の防振支持装置において、大出力可
能な大型で高価な装置としなくても、大振幅入力等を十
分に低減できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】一般に車両のパワーユニットを支持する
ために用いられる防振支持装置であるエンジンマウント
には、主として、アイドル振動やこもり音振動及び加速
時騒音振動等に対して良好な防振機能が発揮されること
が要求されるが、これら各種の振動のうち、20〜30
Hz程度の比較的大振幅の振動であるアイドル振動を低減
するために防振支持装置に要求される特性は、高動バネ
定数で且つ高減衰であるのに対し、80〜800Hz程度
の比較的小・中振幅の振動であるこもり音振動・加速時
騒音振動を低減するために防振支持装置に要求される特
性は、低動バネ定数で且つ低減衰である。従って、通常
の弾性体のみからなるエンジンマウントや、従来の液体
封入式のエンジンマウントでは、全ての振動を防振する
ことは困難である。
【0003】そこで、例えば特開平3−24338号公
報に開示されるように、能動的な支持力を発生可能な液
体封入式の防振支持装置が従来から存在する。即ち、こ
の公報に記載された防振支持装置は、振動体及び支持体
間に介在する支持弾性体と、この支持弾性体によって画
成された流体室とを有し、その流体室には流体を封入す
る一方、流体室の容積を変動可能に可動板を弾性体に支
持させて配設し、そして、その可動板を、永久磁石及び
電磁石からなる電磁アクチュエータによって適宜変位さ
せて流体室の容積を変動させ、支持弾性体を拡張方向に
弾性変形させて、防振支持装置に伝達される振動を相殺
し得る制御力を発生させていた。つまり、可動板は、自
身を弾性支持する弾性体の支持力と、永久磁石による磁
力とが釣り合う所定の中立位置まで電磁アクチュエータ
側に引き寄せられるが、電磁石が発生する磁力を適宜調
整すれば可動板に付与される磁力が増減するから、その
可動板と電磁アクチュエータとの間の隙間は可能な範囲
で任意の値に変化することができ、流体室の容積を変動
させることができるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示されたような従来の装置にあっては、可動板を
リング形状の板バネによって弾性支持するようになって
いたため、その板バネの単位板厚に対するバネ剛性が高
くなり易く、板バネの弾性変形領域が狭いから、制御変
位に比例する可動板の変位量を大きくし難く、仮に可動
板の変形領域を大きくするために板バネの板厚を薄くし
てしまうとその耐久性が低下してしまうという不具合が
あった。従って、従来の防振支持装置では、大出力を得
るためには装置自体を大型化しなければならず、高価格
化を招くばかりか、スペース上の制約の大きい車両にと
っては搭載自体が困難になってしまう。この結果、従来
の防振支持装置にあっては、防振支持装置への振動入力
が大きいディーゼルエンジンや大排気量ガソリンエンジ
ン等を支持する場合に、十分な防振特性を発揮すること
が困難であった。
【0005】本発明は、このような従来の防振支持装置
が有する未解決の課題に着目してなされたものであっ
て、大出力可能な大型で高価な装置としなくても、大振
幅入力等を十分に低減できる防振支持装置を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、周期的な振動を発する振動
体及びこれを支持する支持体間に介在する支持弾性体
と、この支持弾性体によって画成された流体室と、この
流体室内に封入された流体と、前記流体室の隔壁の一部
を形成し且つ磁化可能な材料からなる可動部材と、この
可動部材を前記流体室の容積を変化させる方向に変位可
能に弾性支持する弾性部材と、前記可動部材を前記方向
に変位させる磁力を発生する電磁アクチュエータと、を
備えた防振支持装置において、前記弾性部材を中央に開
口部を有する円形の板バネとするとともに、前記板バネ
に前記開口部側から外周側に向かって放射状に延びる複
数のスリットを形成し、そして、前記板バネの内周側で
前記可動部材を保持し、前記板バネの外周側を前記電磁
アクチュエータを保持する保持部材側に支持させたもの
である。
【0007】また、上記目的を達成するために、請求項
2に係る発明は、周期的な振動を発する振動体及びこれ
を支持する支持体間に介在する支持弾性体と、この支持
弾性体によって画成された流体室と、この流体室内に封
入された流体と、前記流体室の隔壁の一部を形成し且つ
磁化可能な材料からなる可動部材と、この可動部材を前
記流体室の容積を変化させる方向に変位可能に弾性支持
する弾性部材と、前記可動部材を前記方向に変位させる
磁力を発生する電磁アクチュエータと、を備えた防振支
持装置において、前記弾性部材を円形の板バネとすると
ともに、前記板バネに外周側から中央部に向かって延び
る複数のスリットを形成し、そして、前記板バネの中央
部で前記可動部材を保持し、前記板バネの外周側を前記
電磁アクチュエータを保持する保持部材側に支持させ
た。
【0008】そして、上記目的を達成するために、請求
項3に係る発明は、周期的な振動を発する振動体及びこ
れを支持する支持体間に介在する支持弾性体と、この支
持弾性体によって画成された流体室と、この流体室内に
封入された流体と、前記流体室の隔壁の一部を形成し且
つ磁化可能な材料からなる可動部材と、この可動部材を
前記流体室の容積を変化させる方向に変位可能に弾性支
持する弾性部材と、前記可動部材を前記方向に変位させ
る磁力を発生する電磁アクチュエータと、を備えた防振
支持装置において、前記弾性部材を、一端側が前記可動
部材側に結合され且つ他端側が前記電磁アクチュエータ
を保持する保持部材側に支持された複数の板バネとし
た。
【0009】また、請求項4に係る発明は、上記請求項
1〜3に係る発明である防振支持装置において、前記可
動部材側及び前記保持部材側の少なくとも一方に、前記
可動部材が前記電磁アクチュエータ側に近づくに従って
前記板バネとの接触面積が大きくなる支持面を有する支
持部材を設けた。一方、請求項5に係る発明は、上記請
求項1〜3に係る発明である防振支持装置において、前
記可動部材及び前記保持部材の少なくとも一方に、前記
可動部材が前記電磁アクチュエータ側に近づくに従って
前記板バネとの接触面積が大きくなる支持面を形成し
た。
【0010】そして、請求項6に係る発明は、上記請求
項1〜5に係る発明である防振支持装置において、前記
弾性部材の変形量とバネ定数との関係を、前記可動部材
が前記電磁アクチュエータに近づくに従って前記バネ定
数が大きくなる非線形特性とした。さらに、請求項7に
係る発明は、上記請求項1〜5に係る発明である防振支
持装置において、前記弾性部材の変形量とバネ定数との
関係を、前記可動部材が前記電磁アクチュエータに近づ
くに従って前記バネ定数が段階的に大きくなる特性とし
た。
【0011】また、請求項8に係る発明は、上記請求項
1〜7に係る発明である防振支持装置において、前記可
動部材を前記電磁アクチュエータに接触する位置まで変
位させた場合に前記弾性部材が発生するバネ力を、前記
可動部材が前記電磁アクチュエータに接触した場合に受
ける吸引力よりも大きくした。そして、請求項9に係る
発明は、上記請求項1〜8に係る発明である防振支持装
置において、前記弾性部材の変形量とバネ定数との関係
を可変とする特性可変手段を設けた。
【0012】さらに、請求項10に係る発明は、上記請
求項9に係る発明である防振支持装置において、前記特
性可変手段を、圧電素子を含んで構成した。これに対
し、請求項11に係る発明は、上記請求項9に係る発明
である防振支持装置において、前記特性可変手段を、磁
歪素子を含んで構成した。また、請求項12に係る発明
は、上記請求項1〜11に係る発明である防振支持装置
において、オリフィスを介して前記流体室に連通する容
積可変の副流体室を設けるとともに、前記流体室,前記
オリフィス及び前記副流体室内に流体を封入した。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1乃至図5は本発明の第1の
実施の形態を示す図であり、この実施の形態は、本発明
に係る防振支持装置を、エンジンから車体に伝達される
振動を能動的に低減する所謂アクティブエンジンマウン
トに適用したものである。なお、図1はエンジンマウン
ト1の全体構成を示す断面図、図2はこのエンジンマウ
ント1を実際に搭載した状態を示す全体構成図である。
【0014】先ず、本実施の形態の構成を説明する。即
ち、このエンジンマウント1は、振動体としてのエンジ
ン30への取付け用の取付けボルト2aを上部に一体に
備え且つ内側が空洞で下部が開口した取付部材2を有
し、この取付部材2の下部外面には内筒3の上端部がか
しめ止めされている。
【0015】この内筒3の内側には、取付部材2及び内
筒3の内側の空間を上下に二分するように、それら取付
部材2及び内筒3のかしめ止め部分の下側に挟み込まれ
てダイアフラム4が配設されていて、このダイアフラム
4によって二分された空間のうち、ダイアフラム4の上
側の空間は大気圧に通じ、ダイアフラム4の下側の空間
にはオリフィス構成体5が配設されている。
【0016】一方、内筒3の外周面には、内周面及び外
周面の軸方向位置が内周側が高くなるように成形されて
いる円筒状の支持弾性体6の内周面が加硫接着されてい
て、その支持弾性体6の外周面は外筒7の内周面に加硫
接着されている。そして、外筒7の下端部は、上面側が
開口した保持部材としての円筒形のアクチュエータケー
ス8の上部のフランジ部8Aにかしめ止めされていて、
そのアクチュエータ保持部材8の下端面からは、車体3
6に固定される支持体としてのメンバ35側への取付け
用の取付けボルト9が突出している。取付けボルト9
は、その頭部9aが、アクチュエータケース8の底板8
a上に固定された平板8bの空洞部に収容されている。
【0017】さらに、アクチュエータケース8の内側に
は、これと同軸に平板8b上面に固定された円筒形のヨ
ーク10Aと、このヨーク10A内の上端面側に軸を上
下に向けて巻き付けられた励磁コイル10Bと、ヨーク
10Aの励磁コイル10Bに包囲された部分の上面に極
を上下に向けて固定された永久磁石10Cと、から構成
される電磁アクチュエータ10が配設されている。
【0018】また、外筒7及びアクチュエータケース8
のかしめ止め部分には、図1のA部の拡大図である図3
にも示すように、上側から順に、断面長方形のリング材
11と、弾性部材としての板バネ12と、リング状の支
持部材13とが重ね合わされた状態で挟み込まれて固定
されている。これらのうち、板バネ12は、その平面図
である図4にも示すように、中央に開口部12Aが形成
された円形の板バネであり、その開口部12A側から外
周側に向かって放射状に延びる複数のスリット12Bが
形成されていて、これにより、各スリット12B間に、
放射状に延びる略長方形の複数の板バネ部12Cが形成
されている。つまり、この板バネ12は、放射状に延び
る複数の板バネ部12Cと、それら板バネ12Cの外端
側を連結するリング部12Dと、を有した構造となって
いる。
【0019】また、板バネ12のリング部12Dの外周
部は断面L字形に折れ曲がった立ち下がり部12Eとな
っていて、その立ち下がり部12Eが支持部材13の外
周面に当接し、且つ、リング材11及び支持部材13間
にリング部12Dと板バネ部12Cの外端側部分とが挟
み込まれることにより、板バネ12がリング材11及び
支持部材13間に固定されている。つまり、板バネ12
の外周側としてのリング部12Dは、リング材11及び
支持部材13に挟まれた状態で、保持部材としてのアク
チュエータケース8側に支持されている。
【0020】そして、板バネ12の各板バネ部12Cの
内端側には、鉄等の磁化可能な材料製の円板からなる可
動部材としての可動板14が、アクチュエータケース8
の開口側を覆うように保持されている。具体的には、可
動板14は、比較的肉厚の円板からなる本体14Aと、
その本体14A外周面の上面(オリフィス構成体5側を
向く面)側に近い部分に形成されたフランジ部14B
と、このフランジ部14Bの下面(電磁アクチュエータ
10側を向く面)側の径方向内側部分に形成された周方
向に連続する凸部14Cと、から構成されていて、板バ
ネ12の板バネ部12C内端部上面と可動板14の凸部
14C下面とが当接している。なお、リング材11内周
面と可動板14のフランジ部14Bとの間の周方向に連
続した隙間には、シール材15が介装されている。
【0021】一方、支持部材13は、外径寸法はリング
材11と略等しいが、内径寸法はリング材11よりも小
さくなっていて、これにより外径寸法及び内径寸法の差
がリング材11の倍程度となっている。そして、支持部
材13のリング材11と共に板バネ12を挟み込む部分
は、厚さの一定な平板部13Aとなっているが、支持部
材13のリング材11よりも内径側に突出した部分は、
板バネ12側の面が内径側に行くに従って板バネ12か
ら離れるような傾斜しているテーパ部13Bとなってい
て、そのテーパ部13Bの板バネ12側の面が、支持面
16となっている。
【0022】さらに、本実施の形態では、支持弾性体6
の下面及び可動板14の上面によって画成された部分に
流体室としての主流体室17が形成され、ダイアフラム
4及びオリフィス構成体5によって画成された部分に副
流体室18が形成されていて、これら主流体室17及び
副流体室18間が、オリフィス構成体5に形成されたオ
リフィス5aを介して連通している。なお、これら主流
体室17,副流体室18及びオリフィス5a内には油等
の流体が封入されている。
【0023】ここで、オリフィス5a内の流体の質量
と、支持弾性体6の拡張方向バネ及び板バネ12で構成
された流体共振系の特性は、非制御時(電磁アクチュエ
ータ10の励磁コイル10Bに駆動電流が供給されてい
ないとき)の減衰ピーク周波数(減衰が最大となる周波
数)が、車両停車中に発生するアイドル振動の周波数に
一致するように調整されている。
【0024】そして、電磁アクチュエータ10の励磁コ
イル10Bは、電磁アクチュエータ制御手段としてのコ
ントローラ20に図示しないハーネスを介して接続され
ていて、かかるコントローラ20から供給される駆動電
流としての駆動信号yに応じて所定の電磁力を発生する
ようになっている。コントローラ20は、マイクロコン
ピュータ,必要なインタフェース回路,A/D変換器,
D/A変換器,アンプ等を含んで構成されていて、アイ
ドル振動周波数及びそれ以上の高周波の振動(例えば、
こもり音振動)が入力されている場合には、その振動と
同じ周期の制御振動がエンジンマウント1に発生して、
メンバ35への振動の伝達力が“0”となるように(よ
り具体的には、エンジン30側の振動によってエンジン
マウント1に入力される加振力が、電磁アクチュエータ
10の電磁力によって得られる制御力で相殺されるよう
に)、駆動信号yを生成し励磁コイル10Bに供給する
ようになっている。
【0025】ここで、アイドル振動やこもり音振動は、
例えばレシプロ4気筒エンジンの場合、エンジン回転2
次成分のエンジン振動がエンジンマウント1を介してメ
ンバ35に伝達されることが主な原因であるから、その
エンジン回転2次成分に同期して駆動信号yを生成し出
力すれば、振動伝達率の低減が可能となる。そこで、本
実施の形態では、エンジン30のクランク軸の回転に同
期した(例えば、レシプロ4気筒エンジンの場合には、
クランク軸が180度回転する度に一つの)インパルス
信号を生成し基準信号xとして出力するパルス信号生成
器21を設けていて、その基準信号xが、エンジン30
における振動の発生状態を表す信号としてコントローラ
20に供給されている。
【0026】一方、メンバ35には、エンジンマウント
1の取り付け位置に近接して、メンバ35の振動状況を
加速度の形で検出し残留振動信号eとして出力する加速
度センサ22が固定されていて、その残留振動信号e
が、干渉後における振動を表す信号としてコントローラ
20に供給されている。そして、コントローラ20は、
それら基準信号x及び残留振動信号eに基づき、逐次更
新形の適応アルゴリズムの一つであるFiltered
−X LMSアルゴリズム、より具体的には、同期式F
iltered−X LMSアルゴリズムに従って駆動
信号yを生成し出力する。
【0027】即ち、コントローラ20は、フィルタ係数
i (i=0,1,2,…,I−1:Iはタップ数)可
変の適応ディジタルフィルタWを有していて、最新の基
準信号xが入力された時点から所定サンプリング・クロ
ックの間隔で、その適応ディジタルフィルタWのフィル
タ係数Wi を順番に駆動信号yとして出力する一方、エ
ンジン30からエンジンマウント1を介してメンバ35
に伝達される振動が低減するように、基準信号x及び残
留振動信号eに基づいて適応ディジタルフィルタWのフ
ィルタ係数Wi を適宜更新する処理を実行する。
【0028】適応ディジタルフィルタWの更新式は、F
iltered−X LMSアルゴリズムに従った下記
の(1)式のようになる。 Wi (n+1)=Wi (n)−μRT e(n) ……(1) ここで、(n)が付く項は時刻nにおける値であること
を表し、また、μは収束係数と呼ばれる係数であってフ
ィルタ係数Wi の収束の速度やその安定性に関与する係
数である。RT は、理論的には、基準信号xを、電磁ア
クチュエータ10で発生する力と加速度センサ22との
間の伝達関数Cをモデル化した伝達関数フィルタC^で
フィルタ処理した値(リファレンス信号若しくはFilter
ed-X信号)であるが、この実施の形態では同期式Fil
tered−X LMSアルゴリズムを適用した結果基
準信号xがインパルス列であるため、伝達関数フィルタ
C^のインパルス応答を基準信号xに同期して次々に生
成した場合のそれらインパルス応答波形の時刻nにおけ
る和に一致する。
【0029】また、理論的には、適応ディジタルフィル
タWで基準信号xをフィルタ処理して駆動信号yを生成
することになり、フィルタ処理はディジタル演算では畳
み込み演算に該当するが、基準信号xがインパルス列で
あるので、上述したように最新の基準信号xが入力され
た時点から、所定サンプリング・クロックの間隔で適応
ディジタルフィルタWの各フィルタ係数Wi を順番に駆
動信号yとして出力しても、フィルタ処理の結果を駆動
信号yとしたのと同じ結果になる。
【0030】ここで、本実施の形態のエンジンマウント
1は図5に示すような梃子モデルで表すことができる。
なお、この図5中、Mf はオリフィス5a内の流体質量
[kg]、Cf はオリフィス5a内の流体粘性減衰係数
[Ns/m]、Km は支持弾性体6の支持方向のバネ定
数[N/m]、Ke は支持弾性体6の拡張方向のバネ定
数[N/m]、Kp は板バネ12のバネ定数[N/
m]、fa は電磁アクチュエータ10が可動板14に及
ぼす制御力[N]、x0 はエンジン30側からエンジン
マウント1に入力される変位[m]、xf はオリフィス
5a内の流体の変位[m]、x1 は支持弾性体6の拡張
方向バネの上部における変位[m]、xp は可動板14
の変位[m]、f' は支点反力[N]、fはメンバ35
側への伝達力[N]、Rは支持弾性体6の拡張方向バネ
の有効受圧面積Au [m2 ]と磁路部材12の有効受圧
面積Ap [m2 ]との比(Ap /Au )、rは有効受圧
面積A u とオリフィス5a穴受圧面積Ao との比(Au
/Ao )である。
【0031】次に、本実施の形態の動作を説明する。即
ち、エンジンシェイク発生時には、オリフィス5aの流
路形状等を適宜選定している結果、このエンジンマウン
ト1は高動バネ定数,高減衰力の支持装置として機能す
るため、エンジン30で発生したエンジンシェイクがエ
ンジンマウント1によって減衰され、メンバ35側の振
動レベルが低減される。なお、かかる場合には、特に可
動板14を変位させる必要はない。
【0032】一方、オリフィス5a内の流体がスティッ
ク状態となり主流体室17及び副流体室18間での流体
の移動が不可能になるアイドル振動周波数以上の周波数
の振動が入力された場合には、コントローラ20は、所
定の演算処理を実行し、電磁アクチュエータ10に駆動
信号yを出力し、エンジンマウント1に振動を低減し得
る能動的な制御力を発生させる。これを、コントローラ
20内で実行される処理の概要を示すフローチャートで
ある図6に従って具体的に説明する。なお、この図6に
示す処理は、以下詳細に説明するが、インパルス列でな
る基準信号xに同期して1サイクルの処理が実行される
とともに、その基準信号xの入力タイミングで開始され
る所定時間間隔のクロックパルスに同期して1サンプリ
ングの処理が実行されるようになっている。
【0033】先ず、そのステップ101において所定の
初期設定が行われた後に、ステップ102に移行し、所
定の記憶領域に保存されている伝達関数フィルタC^を
読み込む。次いで、ステップ103に移行しカウンタ
(1サイクル内における駆動信号yの出力回数を計数す
るためのカウンタ)iを零クリアした後に、ステップ1
04に移行し、適応ディジタルフィルタWのi番目のフ
ィルタ係数Wi を、駆動信号yとして電磁アクチュエー
タ10の励磁コイル10Bに出力する。
【0034】次いで、ステップ105に移行し、残留振
動信号eを読み込み、そして、ステップ106に移行
し、基準信号xを伝達関数フィルタC^でフィルタ処理
して更新用基準信号RT を演算する。なお、更新用基準
信号RT の具体的な演算は上述した通りである。次い
で、ステップ107に移行し、カウンタjを零クリアす
る。なお、このカウンタjは、適応ディジタルフィルタ
Wのフィルタ係数Wi の更新演算を必要な回数だけ行っ
たか否かを判定するためのカウンタである。
【0035】そして、ステップ108に移行し、上記
(1)式に従って適応ディジタルフィルタWのフィルタ
係数Wj を更新する。ステップ108における更新処理
が完了したら、ステップ109に移行し、次の基準信号
xが入力されているか否かを判定し、ここで基準信号x
が入力されていないと判定された場合は、適応ディジタ
ルフィルタWの次のフィルタ係数の更新又は駆動信号y
の出力処理を実行すべく、ステップ110に移行する。
【0036】ステップ110では、カウンタjが、制御
時におけるエンジン30の最低回転数で決まる基準信号
xの最大周期をサンプリング・クロックで割った数であ
る最大サンプリング数Tap(正確には、カウンタjは
0からスタートするため最大サンプリング数Tapから
1を減じた値)に達しているか否かを判定する。この判
定は、フィルタ係数Wi に基づいた駆動信号yをステッ
プ104で出力した後に、適応ディジタルフィルタWの
フィルタ係数Wj を必要な数だけ更新したか否かを判断
するためのものである。そこで、このステップ110の
判定が「NO」の場合には、ステップ111でカウンタ
jをインクリメントした後に、ステップ108に戻って
上述した処理を繰り返し実行する。
【0037】しかし、ステップ110の判定が「YE
S」の場合には、適応ディジタルフィルタWのフィルタ
係数を必要な数だけ更新処理したと判断できるから、ス
テップ112に移行する。ステップ112では、フィル
タ係数Wi からなる数列から直流成分を除去した後に、
ステップ113に移行し、電磁アクチュエータ10で出
力し得る最大制御力に対応する駆動信号の上限値Wmax
を、各フィルタ係数Wiのいずれか一つでも越えている
か否かを判定し、ここで越えていないと判定された場合
には、ステップ114に移行して補正係数βを1に設定
する一方、越えていると判定された場合には、ステップ
115に移行し補正係数βを0を越えて1未満の数に設
定する。具体的には、ステップ115では、補正係数β
を各フィルタ係数Wi に乗じた結果が上限値Wmax 以下
で且つ限りなくその上限値Wmax に近い値となるように
設定する。そして、ステップ116に移行し、各フィル
タ係数Wi に補正係数βを乗じその結果でフィルタ係数
i を置き換える。
【0038】このステップ112〜116の処理を実行
するのは、ステップ108で更新されたフィルタ係数W
j をそのまま用いて駆動信号yを生成すると、コントロ
ーラ20や電磁アクチュエータ10等の特性上から出力
可能な駆動信号yに上限値がある場合、上限値を越える
駆動信号yがその上限値に強制的に修正されてしまうの
に対し、上限値を越えない駆動信号yはそのまま出力さ
れるため、駆動信号yに実際には存在しない高調波成分
が重畳されたことと等価になって、振動低減制御を劣化
させる原因となるからである。つまり、ステップ112
〜116の処理を実行すれば、駆動信号yが上限値を越
える場合には、駆動信号y全体が同じ形で縮小されてレ
ベルのみが修正されるから、不要な高調波成分が重畳さ
れるようなことが容易に回避できるのである。
【0039】ステップ116の処理を終えたら、ステッ
プ117に移行し、ここでカウンタiをインクリメント
した後に、上記ステップ104の処理を実行してから所
定のサンプリング・クロックの間隔に対応する時間が経
過するまで待機し、サンプリング・クロックに対応する
時間が経過したら、上記ステップ104に戻って上述し
た処理を繰り返し実行する。
【0040】しかし、ステップ107で基準信号xが入
力されたと判断された場合には、ステップ103に戻っ
て上述した処理を再び実行する。このような処理を繰り
返し実行する結果、コントローラ20からエンジンマウ
ント1の電磁アクチュエータ10に対しては、基準信号
xが入力された時点から所定のサンプリング・クロック
の間隔で、適応ディジタルフィルタWのフィルタ係数W
i が順番に駆動信号yとして供給される。この結果、励
磁コイル10Bに駆動信号yに応じた磁力が発生する
が、可動板14には既に永久磁石10Cによる一定の磁
力が付与されているから、その励磁コイル10Bによる
磁力は、永久磁石10Cの磁力を強める又は弱めるよう
に作用すると考えることができる。つまり、励磁コイル
10Bに駆動信号yが供給されていない状態では、可動
板14は、板バネ12による弾性支持力と、永久磁石1
0Cの磁力との釣り合った中立の位置に変位することに
なる。そして、この中立の状態で励磁コイル10Bに駆
動信号yが供給されると、その駆動信号yによって励磁
コイル10Bに発生する磁力が永久磁石10Cの磁力と
逆方向であれば、可動板14は電磁アクチュエータ10
とのクリアランスが増大する方向に変位する。逆に、励
磁コイル10Bに発生する磁力が永久磁石10Cの磁力
と同じ方向であれば、可動板14は電磁アクチュエータ
10とのクリアランスが減少する方向に変位する。
【0041】このように、可動板14は電磁アクチュエ
ータ10が発生する磁力によって上下両方向に変位可能
であり、可動板14が上下に変位すれば、主流体室17
の容積が変化し、その容積変化によって支持弾性体3の
拡張方向バネが変形するから、このエンジンマウント1
に上下両方向の能動的な支持力が発生するのである。そ
して、駆動信号yとなる適応ディジタルフィルタWの各
フィルタ係数Wi は同期式Filtered−X LM
Sアルゴリズムに従った上記(1)式によって逐次更新
されるため、ある程度の時間が経過して適応ディジタル
フィルタWの各フィルタ係数Wi が最適値に収束した後
は、駆動信号yがエンジンマウント1に供給されること
によって、エンジン30からエンジンマウント1を介し
てメンバ35側に伝達されるアイドル振動やこもり音振
動が低減されるようになるのである。
【0042】ここで、本実施の形態のようなエンジンマ
ウント1にあっては、電磁アクチュエータ10で発生し
得る磁力の大きさ等にもよるが、電磁アクチュエータ1
0と可動板14との間の空隙長は、3mm以内に設定さ
れて使用されることが多い。また、電磁アクチュエータ
10の吸引力(制御力)は、そのような極狭い空隙長の
範囲内であっても、数kgfから百数十kgf以上の範
囲で変化する。
【0043】一方、図6に示すような処理が実行される
制御時に、エンジンマウント1への振動変位入力が最大
となるのは、アイドル設定の最低回転数のときであり、
燃焼時のエンジンのシリンダ内圧がガソリンエンジンに
較べて高いディーゼルエンジンや、大排気量のガソリン
エンジンでは、片振幅で0.4〜1.0mm程度の変位
が生じる。従って、メンバ35側への伝達力を“0”に
するためには、可動板14を振動入力変位と同様に大き
な振幅で変位させることが必要になる。
【0044】すると、可動板14には、最高最低振幅で
1〜2mm程度の変位が生じることになるが、この1〜
2mm程度の変位であっても、電磁アクチュエータ10
の吸引力が数kgfから百数十kgfの範囲で変化する
ことから、可動板14を弾性支持する板バネ12のバネ
力も、数kgfから百数十kgfの範囲で変化しなけれ
ばならなくなる。また、エンジンマウント1は、搭載さ
れる車両のスペース上の制約から、通常、最大外径寸法
は100mm前後となる。
【0045】以上から、エンジンマウント1の可動板1
4を保持する板バネ12には、限られた空間内に配置で
き、しかも微小変位でバネ特性が大きく変化することが
要求されるため、緻密なバネ特性の設計が必要となるの
であるが、本実施の形態のような構成であれば、そのよ
うな要求が従来よりも高いレベルで達成されているので
ある。以下、その理由を詳述する。
【0046】即ち、エンジンマウント1は図5に示すよ
うな梃子モデルで表されることは上述した通りである
が、図5のモデルにおいて、エンジン30からエンジン
マウント1へ入力変位x0 が生じているときに、電磁ア
クチュエータ10の制御力faによってメンバ35への
力の伝達を“0”にする場合、可動板14がxp だけ変
位するものと考えると、可動板14の見かけ上のバネで
ある可動板複合バネのバネ定数(fa /xp )は、下記
の(2)式のように、板バネ12のバネ定数Kpに付加
バネ要素が合成された形になる。
【0047】 fa /xp =Kp +{R2 m e /(Km +Ke )} ……(2) 一方、可動板14の変位xp と入力変位x0 との間に
は、下記の(3)式のような関係が成り立つ。 x0 /xp =RKm /(Km +Ke ) ……(3) また、図7は、電磁アクチュエータ10及び可動板14
間の空隙長(横軸)と電磁アクチュエータ10の吸引
力,可動板14に作用するバネ力(縦軸)との関係を示
す特性線図であり、吸引力を実線で示し、バネ力を一点
鎖線,二点鎖線で示している。なお、電磁アクチュエー
タ10の吸引力は、その励磁コイル10BにI〔AT:
Ampere Turn 〕の交流電流を供給して起磁力を発生させ
た場合の特性を示しており、励磁コイル10Bに電流が
流れない瞬間を0〔AT〕で示し、励磁コイル10Bに
電磁石10Cと同じ方向(吸引方向)の磁力が発生する
方向で最大の電流が流れた瞬間を+I〔AT〕で示し、
励磁コイル10Bに電磁石10Cと逆の方向(反発方
向)の磁力が発生する方向で最大の電流が流れた瞬間を
−I〔AT〕で示している。また、図7中の空隙長δai
は、可動板14に電磁アクチュエータ10の磁力が一切
加わらず、従って板バネ12に弾性変形が生じていない
状況での可動板14及び電磁アクチュエータ10間の空
隙長である。
【0048】そして、電磁アクチュエータ10及び可動
板14間の空隙長δと、電磁アクチュエータ10で発生
する制御力fa との関係は、下記の(4)式に示すよう
に、制御力fa が空隙長δの自乗に反比例する関係とな
る。 fa =α(b+I)2 /(δ+a)2 ……(4) なお、この(4)式中、α,a,bは電磁アクチュエー
タ10の特性によって決まる定数である。
【0049】図7において、電磁アクチュエータ10の
励磁コイル10Bへの通電が零のとき、電磁アクチュエ
ータ10の吸引力と板バネ12のバネ力との釣り合い位
置は空隙長δz となるから、この励磁コイル10Bに交
流電流が流れることにより、可動板14は、空隙長δz
を動作点として移動することになる。そして、可動板1
4単体の状態(板バネ12のバネ力のみが、可動板14
を弾性支持するバネ力となる状態)であると、板バネ1
2のバネ特性は例えば図7に一点鎖線で表すような非線
形特性(特性が非線形である理由は後述する。)を示す
から、可動板14は、空隙長δsmと空隙長δspとの間で
変位することになる。この可動板14単体時における可
動板14の変位(空隙長δ)とバネ力との関係を、FS
(δ)とする。
【0050】しかし、可動板14を実際にエンジンマウ
ント1に組み込んだ状態で、変位入力x0 に対するメン
バ35側への伝達力fを“0”にしている状況では、可
動板14に作用するバネ力は、特性FS(δ)に、上記
(2)式中の付加バネ要素が加わった状態の特性FA
(δ)を示すようになる。なお、この特性FA(δ)は
下記の(5)式のようになる。
【0051】 FA(δ)=FS(δ)+{R2 m e /(Km +Ke )}δ ……(5) すると、特性FA(δ)の傾きは特性FS(δ)の傾き
よりも急峻となるから、実際の制御時の可動板14は、
空隙長δamと空隙長δapとの間で変位することになる。
【0052】つまり、大きな振動入力をエンジンマウン
ト1で打ち消すためには、実際の制御時における可動板
14のストローク(空隙長δamと空隙長δapとの差)が
重要となるから、可能な限り空隙長δamを大きく、空隙
長δapを小さくすることが望まれる。換言すれば、特性
FA(δ)の傾きをより緩やかにすることが望まれるの
である。
【0053】そのためには、特性FA(δ)が上記
(5)式で表されることから、板バネ12単体でのバネ
特性である特性FS(δ)と、支持弾性体6の支持バネ
や拡張バネで決まる付加バネ要素とを適宜小さくすれば
よいのであるが、支持弾性体6の支持バネを小さくする
と、このエンジンマウント1の静的な支持剛性が低下し
てしまうし、支持弾性体6の拡張バネを小さくすると、
このエンジンマウント1に発生する能動的な制御力が小
さくなるという悪影響がある。従って、より有効な解決
策は、板バネ12の剛性を低くすることである。ちなみ
に、可動板14を電磁アクチュエータ10から遠い位置
に配設するとともに、大型の電磁アクチュエータ10を
用いることによりこれが発生する制御力を大きくすれ
ば、可動板14のストローク範囲が大きくなるが、これ
では、装置の大型化及び高価格化を招いてしまうため、
得策ではない。
【0054】これに対し、本実施の形態にあっては、板
バネ12に開口部12A及びスリット12Bを形成して
いるため、実質的には、長方形の板バネと見なせる複数
の板バネ部12Cの内端側に可動板14を保持し、その
板バネ12Cの外端側をアクチュエータケース8に結合
していることになり、板バネ12の単位板厚当たりのバ
ネ剛性が、同等の厚み及び外径寸法の板バネを用いた従
来の構造に較べて、低くなっているのである。このた
め、特性FA(δ)の傾きを従来の構造よりもより容易
に緩やかにすることができ、板バネ12の弾性変形領域
が広がり、可動板14の変位が大きくなって、より大き
な制御力を発生することができるのである。
【0055】次に、図8は、可動板14を弾性支持する
板バネ12が線形特性を示す場合と非線形特性を示す場
合とを比較した特性線図であって、線形特性を一点鎖線
で、非線形特性を二点鎖線で示している。これらのう
ち、板バネ12が線形特性を示す場合には、そのバネ力
は可動板14の変位量に比例するから、上記(4)式に
示すように空隙長δの自乗に反比例する電磁アクチュエ
ータ10の吸引力との釣り合いを考慮しつつ、可動板1
4のストロークを最大にするためには、図8に一点鎖線
で示すように、電磁アクチュエータ10の吸引力が最大
である+I〔AT〕通電時の特性曲線に接するような傾
きにすればよい。これであれば、可動板14は、その接
点である空隙長δap1と空隙長δam1 (電磁アクチュエ
ータ10の吸引力が最小である−I〔AT〕通電時の特
性曲線と板バネ12の特性線との交点)との間で変化す
ることになる。しかし、図8のように板バネ12の線形
特性を設定してしまうと、+I〔AT〕通電時の吸引力
とバネ力とが釣り合っている空隙長δap1 から僅かでも
可動板14が電磁アクチュエータ10側に近づいた場合
(可動板14の予期せぬ変位は、例えば走行時に路面側
からサスペンションやメンバ35等を通じて突発的な振
動がエンジンマウント1に入力されたようなときに起こ
り得る)に、電磁アクチュエータ10の吸引力に板バネ
12のバネ力が負けてしまい、板バネ12が電磁アクチ
ュエータ10に衝突してしまう可能性がある。
【0056】従って、板バネ12の特性が線形の場合、
実際には、板バネ12のバネ定数を図8に示すものより
も大きくし、そのバネ力の特性線と+I〔AT〕通電時
の特性曲線との交点である空隙長δap1 をより電磁アク
チュエータ10から遠い位置にすることになるが、これ
では、可動板14のストロークが狭くなってしまい、上
述したような要求に反することになる。
【0057】これに対し、板バネ12の特性が、可動板
14が電磁アクチュエータ10に近づくに従ってバネ定
数が大きくなる非線形特性であれば、+I〔AT〕通電
時の特性曲線と二点鎖線で示す板バネ12の特性曲線と
の交点である空隙長δap2 を、より電磁アクチュエータ
10に近い位置にすることができる。つまり、板バネ1
2の特性曲線が、+I〔AT〕通電時の特性曲線と同様
に下側に凸の曲線となるため、板バネ12の特性曲線
を、空隙長δが小さくなるに従って、徐々に+I〔A
T〕通電時の特性曲線に近づけることができるから、板
バネ12の特性が線形の場合よりも両特性曲線の交点を
δ=0の位置に容易に近づけることができるのである。
【0058】しかも、図8に示すように、可動板14が
電磁アクチュエータ10に接触するような位置(つまり
δ=0の位置)にまで変位したときに板バネ12に発生
するバネ力を、δ=0の位置における電磁アクチュエー
タ10の吸引力よりも大きくしておけば、空隙長δap2
から僅かでも可動板14が電磁アクチュエータ10側に
近づいた場合には、板バネ12のバネ力が電磁アクチュ
エータ10の吸引力に勝ってしまうから、板バネ12が
電磁アクチュエータ10に衝突するようなことはないの
である。これに対し、可動板12の特性が線形の場合
に、δ=0の位置で板バネ12に発生するバネ力を、δ
=0の位置における電磁アクチュエータ10の吸引力よ
りも大きくしても、確かに板バネ12が電磁アクチュエ
ータ10に衝突することは防止できるが、これでは、空
隙長δap1 がさらに大きくなってしまい、可動板14の
ストロークが小さくなってしまうという不具合に繋が
る。
【0059】以上から、可動板14を弾性支持する板バ
ネ12には、上述したように低剛性という要求がある一
方で、可動板14と電磁アクチュエータ10との衝突等
の不具合を避けつつ、可動板14のストロークを大きく
するために、そのバネ力が、可動板14が電磁アクチュ
エータ10に近づくに従って大きくなるような非線形の
特性を示すことが望ましいのである。
【0060】このような要求に対し、本実施の形態にあ
っては、板バネ12の外周側を、リング材11と、支持
面16が形成された支持部材13との間に挟み込んだ状
態でアクチュエータケース8側に固定しているため、板
バネ12のバネ定数が、微小変位範囲であっても、可動
板14が電磁アクチュエータ10に近づくに従って急激
に大きくなる非線形特性を示すようになっている。
【0061】即ち、板バネ12は、複数の板バネ部12
Cの集合体と見なすことができ、可動板14は、片持ち
梁と見なせる複数の板バネ部12Cにより支持されたも
のと考えることができ、板バネ部12Cの内端(可動板
14に当接する側の端)が自由端となり、板バネ部12
Cの支持部材13に接触する部分が固定端となる。しか
し、本実施の形態では、支持部材13に支持面16を形
成しているため、一つの板バネ部12Cと支持部材13
との関係を拡大して表した図9に示すように、板バネ部
12Cの自由端12Fが電磁アクチュエータ10側に変
位するに従って、板バネ部12Cと支持面16との接触
面積が徐々に大きくなり、まるで板バネ12Cの非制御
時の固定端12Gが徐々に自由端12F側に移動してい
くようになり、実際に板バネとして機能する自由端12
F及び固定端12G間が短くなって、そのバネ定数が増
加していくのである。
【0062】つまり、本実施の形態にあっては、支持面
16が形成された支持部材13をアクチュエータケース
8側に設けるという簡易な構造で、板バネ12のバネ特
性を、望ましい非線形の特性を示すようにしているので
ある。なお、板バネ12の非線形特性の微調整は、その
板バネ12と接触する支持面16の形状によって略決ま
ることになるが、支持面16の板バネ部12Cに沿った
方向の曲線は、以下のように決定すればよい。
【0063】先ず、その曲線を下記の(6)式で表され
るものとする。 yc =fc (xC ) ……(6) また、電磁アクチュエータ10が可動板14を通じて一
つの板バネ部12Cに及ぼす吸引力P/nによって、板
バネ部12Cの固定端12Gから接触長xc0までの範囲
が支持面16に接触しているものとすると、接触長xc0
と、自由端12Fでの撓み量δc との関係式は、下記の
(7)式のようになる。
【0064】 δc =yc +(L−xc0)dyc /dxc +P(L−xc03 /3nEJ =yc +(L−xc0)dyc /dxc +{(L−xc02 /3n}d2 c /dxc 2 ……(7) なお、δc は自由端12Fにおける板バネ部12Cの撓
み量、xc は当初の固定端12Gからの長さ、yc は長
さxc の位置における支持面16の平板部13A表面か
らの深さ、Lは片持ち梁として機能する板バネ部12C
の最大長さ、Pは電磁アクチュエータ10が可動板14
を通じて板バネ12に及ぼす吸引力、nは板バネ部12
Cの個数、Eはヤング率、Jは断面二次モーメントであ
る。
【0065】一方、接触長xc0=0における板バネ12
のバネ定数をKp0とすれば、このバネ定数Kp0は、ポア
ソン比をνとすれば、下記の(8)式のようになる。 Kp0=3nEJ/{L3 (L−ν2 )} ……(8) 従って、接触長xc0における板バネ12のバネ定数Kpx
は、下記の(9)式のようになる。
【0066】 Kpx=3nEJ/{(L−xc03 (L−ν2 )} =Kp03 /(L−xc03 ……(9) さらに、吸引力Pと撓み量δc との間に、 P=FS(δc ) ……(10) という関係があるものとすると、接触長xc0における板
バネ12のバネ定数Kpxはこの(10)式の微分項となる
ため、 Kpx=dP/dδc =FS' (δc ) ……(11) となり、バネ定数Kpxと撓み量δc とは、下記の(12)
式の関係を有することになる。
【0067】 δc =F(Kpx) ……(12) そして、上記(6)〜(12)式と、電磁アクチュエータ
10への通電量に対する可動板14の変位の変換率を大
きくする所望の可動板14の変位と発生バネ力特性関数
により、支持面16の板バネ部12Cに沿った方向の曲
線、つまり上記(6)式が決定されるのである。
【0068】このように、本実施の形態にあっては、板
バネ12のバネ定数を、微小変位範囲であっても、所望
の非線形特性を示すようにすることができるのである。
換言すれば、可動板14が1〜2mm程度変位する範囲
内で、板バネ12のバネ力を、数kgfから百数十kg
fの範囲で変化させることができるのであり、しかも、
エンジンマウント1の大型化等を招かないから、搭載さ
れる車両のスペース上の制約に対しても有効である。
【0069】以上まとめると、本実施の形態のエンジン
マウント1によれば、可動板14をスリット12Bが形
成された板バネ12を介してアクチュエータケース8側
に弾性支持しているため、可動板14のストロークを大
きくできるし、板バネ12のバネ特性を、可動板14が
電磁アクチュエータ10に近づくに従ってバネ定数が大
きくなる非線形特性とし、その非線形特性の緻密な設定
も支持面16の板バネ部12Cに沿った方向の曲線の選
定のみで容易に行えるから、やはり可動板14のストロ
ークを大きくできる。従って、過大な振動入力に対して
も有効な振動低減制御が実行できるから、このエンジン
マウント1は、振動入力が大きいディーゼルエンジンや
大排気量ガソリンエンジン等を支持するのに好適であ
る。
【0070】しかも、装置の大型化や高価格化を招くこ
ともなく、大型化を招かないという利点は、搭載スペー
ス上の制約が大きい車両用エンジンマウントにとって特
に有益である。また、本実施の形態では、スリット12
Bを形成することにより板バネ12の剛性を下げてい
る、つまり単位板厚に対するバネ剛性を下げるような工
夫であるため、板バネ12全体の厚さを薄くしてその剛
性を低下させるような方策とは異なり、板バネ12の耐
久性を大きく低下させてしまうような不具合はない。
【0071】図10は本発明の第2の実施の形態を示す
図であり、エンジンマウント1の要部断面図である。な
お、上記第1の実施の形態と同様の部材,部位には同じ
符号を付し、その重複する説明は省略する。即ち、本実
施の形態では、外筒7及びアクチュエータケース8のか
しめ止め部分にリング材11を挟み込んでいて、そのリ
ング材11とアクチュエータケース8上端面との間に、
板バネ12の径方向外側の部分を挟み込んでいる。ただ
し、本実施の形態の板バネ12は、上記第1の実施の形
態のような立ち下がり部12Eは有していない。なお、
リング材11上面には、外筒7及びリング材11間を通
じての主流体室17内からの油漏れを防止するために、
リング状のシール材15Aを嵌め込んでいる。
【0072】また、可動板14は、重ね合わせた状態で
複数のリベット40で一体化した上側可動板14U及び
下側可動板14Lから構成されている。これら上側可動
板14U及び下側可動板14Lは、いずれも鉄等の磁化
可能な材料製の円板からなる部材であるが、電磁アクチ
ュエータ10の磁力は一方のみが受けてもよいから、例
えば下側可動板14Lのみを鉄等の磁化可能な材料で形
成し、上側可動板14Uは他の材料から形成してもよ
い。
【0073】上側可動板14Uの下面の径方向外側部分
は、外周部に近づくに従ってその上面側に向かう斜面と
なっていて、ここに支持面16が形成されている。ま
た、リング材11内周面と上側可動板14U外周面との
間の周方向に連続した隙間には、シール材15Bが介装
されている。そして、板バネ12の各板バネ部12Cの
内端側が、上側可動板14Uの下面にこれを下方から支
えるように当接している。なお、下側可動板14L上面
の支持面16に対向する部分には、板バネ部12Cとの
直接の衝突を避けるために、リング状のゴムシート41
が嵌め込まれている。その他の構成は上記第1の実施の
形態と同様である。
【0074】このような構成であっても、板バネ12
は、実質的に板バネ部12Cの集合体と見なせるから、
その単位板厚当たりの剛性は低くなっており、可動板1
4の大きなストロークを容易に実現できるし、可動板1
4が電磁アクチュエータ14側に変位するに従って、板
バネ部12Cの支持面16との接触面積が大きくなるか
ら、板バネ12の特性を非線形とすることができ、その
非線形特性の緻密な設定も支持面16の板バネ部12C
に沿った方向の曲線の選定のみで容易に行える。よっ
て、上記第1の実施の形態と同様の作用効果が得られ
る。
【0075】さらに、本実施の形態にあっては、可動板
14に支持面16を形成しているため、板バネ部12C
の片持ち梁として機能する部分を容易に長くすることが
できるという利点がある。そして、かかる部分を長くで
きれば、バネ特性のチューニング範囲がより広くなって
設計の自由度が高くなるし、また、板バネ部12Cを長
くできた分その肉厚を増すこともできるから、板バネ1
2の耐久性及び信頼性も向上できるようになる。
【0076】図11及び図12は本発明の第3の実施の
形態を示す図であり、図11はエンジンマウント1の要
部断面図である。なお、上記第1,第2の実施の形態と
同様の部材,部位には同じ符号を付し、その重複する説
明は省略する。即ち、本実施の形態では、上記第2の実
施の形態と同様に、可動板14を上側可動板14U及び
下側可動板14Lを重ね合わせた構造としているが、そ
れら上側可動板14U及び下側可動板14L間に、弾性
部材としての板バネ42を挟み込んで固定している。
【0077】この板バネ42は、その平面形状を図12
に示すように、中央にリベット30貫通用の複数の貫通
孔42aが形成された円形の板バネであり、その外周側
から中央部に向かって延びる略V字形の複数のスリット
42Aが形成されていて、これにより、各スリット42
A間に、放射状に延びる略長方形の複数の板バネ部42
Bが形成されている。つまり、この板バネ42は、略円
形の中央部42Cと、この中央部42Cから放射状に延
びる複数の板バネ部42Bと、を有した構造となってい
る。
【0078】そして、図11に示すように、板バネ42
の中央部42Cを上側可動板14U及び下側可動板14
L間に挟み込んだ状態でリベット40を貫通させてこれ
らを一体とし、放射状に延びる板バネ42の各板バネ部
42Bの端部を、アクチュエータケース8上端面に当接
させ、もって可動板14を板バネ42を介してアクチュ
エータケース8側に弾性支持している。ただし、本実施
の形態では、リング材11の下面内径側に周方向に連続
した切欠き11Aを形成することにより、板バネ部42
B端部とアクチュエータケース8上端面との当接領域を
確保している。また、シール材15Bは、その切欠き1
1A内にも入り込むような形状としていて、これによ
り、油漏れのより確実に防止しつつ、板バネ部42Bと
アクチュエータケース8上端面との間の水平方向の摺動
をなくして異音の発生等の防止している。その他の構成
は、上記第1,第2の実施例と同様である。
【0079】このような構成であっても、板バネ42
は、実質的に板バネ部42Bの集合体と見なせるから、
その単位板厚当たりの剛性は低くなっており、可動板1
4の大きなストロークを容易に実現できるし、可動板1
4が電磁アクチュエータ14側に変位するに従って、板
バネ部42Bの支持面16との接触面積が大きくなるか
ら、板バネ42の特性を非線形とすることができ、その
非線形特性の緻密な設定も支持面16の板バネ部42B
に沿った方向の曲線の選定のみで容易に行える。よっ
て、上記第1の実施の形態と同様の作用効果が得られ
る。
【0080】さらに、本実施の形態にあっても、板バネ
部42Bの片持ち梁として機能する部分を容易に長くす
ることができるという利点があるから、上記第2の実施
の形態と同様に、設計の自由度が高くなるし、板バネ1
2の耐久性及び信頼性も向上できるようになる。図13
乃至図15は本発明の第4の実施の形態を示す図であ
り、図13はエンジンマウント1の要部断面図である。
なお、上記第1の形態と同様の部材,部位には同じ符号
を付し、その重複する説明は省略する。
【0081】即ち、本実施の形態では、支持部材13を
平板部13Aとテーパ部13Bとに分割するとともに、
両者をリンク13Cを介して揺動可能に連結し、さらに
テーパ部13Bの径方向内側下面とアクチュエータケー
ス8との間に弾性体43を介在させていて、これによ
り、テーパ部13Bの内周部を上下方向に変位できるよ
うにしている。
【0082】また、アクチュエータケース8の上端面に
は、テーパ部13Cの下面側に当接する周方向に連続し
た突起44aが形成された高さ調節用リング44が上下
方向に進退可能に嵌め込まれていて、そして、アクチュ
エータケース8内には、その高さ調節用リング44を上
下方向に変位させるために、変形方向を上下に向けて多
数の圧電素子を積層してなる圧電アクチュエータ45が
埋設されている。ただし、圧電アクチュエータ45は、
実際には周方向に等間隔に複数埋設されているが、図1
3にはそのうちの一つだけを示している。
【0083】圧電アクチュエータ45には、コントロー
ラから駆動電圧として駆動信号ypが供給されるように
なっていて、圧電アクチュエータ45はその駆動信号y
p に応じて伸縮し、もって高さ調節用リング44を上下
方向に変位させてテーパ部13Bを上下方向に変位させ
るようになっている。そして、テーパ部13Bの内周部
が上下方向に変位すると、板バネ12も上下方向に変位
して可動板14と電磁アクチュエータ10との間の空隙
長が変化するとともに、テーパ部13B上の支持面16
の傾斜も変化するようになる。その結果、板バネ12の
バネ特性は、例えば図14に示すように、テーパ部13
Bの内周部が最も電磁アクチュエータ10側に変位した
場合には破線で示すような特性となり、テーパ部13B
の内周部が最も電磁アクチュエータ10側から離れた場
合には二点鎖線で示すような特性となる。つまり、板バ
ネ12の特性は、テーパ部13Bの内周部の上下位置を
適宜調整することにより、図14の破線で示す特性と二
点鎖線で示す特性との間でリニアに変化するようにな
る。
【0084】この場合、テーパ部13Bの内周部を最も
電磁アクチュエータ10側に変位した状態で固定する
と、可動板14は、空隙長δap0 と空隙長δai0 との差
であるストロークS1 の範囲で変位することになる。し
かし、空隙長δが空隙長δap0 から離れるに従って、テ
ーパ部13Bの内周部を上方に持ち上げて板バネ12の
特性を破線の特性から二点鎖線の特性に徐々に近づけ、
−I〔AT〕通電時に板バネ12の特性が二点鎖線の特
性となるようにすれば、可動板14は、空隙長δap0
空隙長δai2 との差であるストロークS2 の範囲で変位
することになり、可動板14をより広い範囲で変位させ
ることができるようになる。
【0085】つまり、電磁アクチュエータ10に対する
駆動信号yに同期して、圧電アクチュエータ45に駆動
信号yp を適宜出力すれば、可動板14は、空隙長δ
ap0 と空隙長δai2 との差であるストロークS2 の範囲
で変位するようになり、より過大な振動入力に対しても
有効な振動低減制御が実行できる。従って、このエンジ
ンマウント1は、振動入力が大きいディーゼルエンジン
や大排気量ガソリンエンジン等を支持するのにさらに好
適となる。
【0086】図15は、電磁アクチュエータ10に対す
る駆動信号yに同期して、圧電アクチュエータ45に駆
動信号yp を出力する場合にコントローラ内で実行され
る処理の概要を示したフローチャートである。なお、上
記第1の実施の形態における処理と同様の処理を実行す
るステップには、同じ符号を付している。即ち、この図
15に示す処理を実行する場合の前提として、圧電アク
チュエータ45の最大変位量の半分をその動作中立点と
するために、圧電アクチュエータ45への最大印加電圧
max の1/2の電圧を、予め圧電アクチュエータ45
に印加して、板バネ12の特性を図14に一点鎖線で示
すような中立の特性としておく。そして、図15の処理
が実行された場合には、そのステップ116からステッ
プ201に移行し、フィルタ係数Wi に同期する駆動信
号ypiを演算し、ステップ104では、駆動信号y及び
p とを出力する。すると、可動板14は、空隙長δ
ap0 と空隙長δai2 との差であるストロークS2 の範囲
で変位するようになる。
【0087】また、可動板14の変位範囲をストローク
1 からストロークS2 に広がっても、電磁アクチュエ
ータ10の励磁コイル10Bでの消費電力は増大する訳
ではなく、むしろ、可動板14の変位範囲を圧電アクチ
ュエータ45を有しない場合と等しくすることを考えれ
ば、それだけ電磁アクチュエータ10の励磁コイル10
Bへの電流は小さくて済むことになる。つまり、圧電ア
クチュエータ45を設けてテーパ部13Bの内周部を上
下方向に変位させるようにした結果、圧電アクチュエー
タ45での消費電力分は増加しても、圧電アクチュエー
タ10の励磁コイル10Bでの消費電力は減少するよう
になる。そして、それら消費電力の増加分と減少分とを
比較すると、圧電アクチュエータ45内を流れる電流は
励磁コイル10Bを流れる電流よりも格段に小さいこと
から、減少分の方が大きくなり、全体として消費電力を
低減することができるのである。その他の作用効果は上
記第1の実施の形態と同様である。
【0088】ここで、本実施の形態では、支持部材13
のテーパ部13Bを揺動可能とした構造と、高さ調節用
リング44と、圧電アクチュエータ45とによって、特
性可変手段が構成されている。図16及び図17は本発
明の第5の実施の形態を示す図であり、図16は、板バ
ネ12と支持部材13との拡大断面図である。なお、全
体的な構成は上記第1の実施の形態と同様であるため、
その図示及び説明は省略する。
【0089】即ち、上記各実施の形態では支持面16を
曲面とすることにより、板バネ12のバネ特性を非線形
としているが、この実施の形態では、図16に示すよう
に、支持面16を三等分し、径方向内側に近づくに従っ
て段階的に傾斜が急峻になるようにしている。つまり、
支持面16の傾斜は、片持ち梁と見なすことができる板
バネ部12Cの固定端12G側から点p1 に至る迄の間
は水平面より若干急峻な程度であるが、点p1 に至ると
それよりも若干急峻になり、点p2 に至るとさらに急峻
になる。
【0090】このような構成であると、図17に示すよ
うに、板バネ12のバネ力は、可動板14の変位量が大
きくなるにしたがって段階的に増大するようになる。つ
まり、板バネ12の変形量とバネ定数との関係は、可動
部材14が電磁アクチュエータ10に近づくに従って、
バネ定数が段階的に大きくなるような特性となり、上記
第1の実施の形態と同様の作用効果が得られるととも
に、支持部材13の支持面16の加工が容易となってコ
スト低減が図られるという利点がある。
【0091】なお、この第5の実施の形態のように、支
持面16を分割する場合、その分割数は三つに限定され
るものではなく、例えば四つ以上であってもよいし、二
つであってよい。また、上記第1の実施の形態では、支
持面16を有する支持部材13をアクチュエータケース
8側に固定しているが、アクチュエータケース8上端面
を上方に突出させ、その突出した部分に支持面16を直
接形成するようにしてもよいし、支持面16を、アクチ
ュエータケース8側又は可動板14側のいずれか一方だ
けではなく、その両方に形成するようにしてもよい。要
は、アクチュエータケース8及び可動板14の少なくと
も一方に、支持面16を有する支持部材13を固定する
か、或いは、支持面16を直接形成すればよい。
【0092】そして、上記実施の形態では、円形の板バ
ネ12にスリット12Bを形成することにより実質的に
板バネと見なせる複数の板バネ部12Cを形成するか、
或いは、円形の板バネ42にスリット42Aを形成する
ことにより実質的に板バネと見なせる複数の板バネ部4
2Bを形成し、それら板バネ部12Cや板バネ部42B
によって可動板14を弾性支持するようにしているが、
これに限定されるものでなく、長方形の複数の板バネを
放射状に配設し、それらの外端側を支持部材13やリン
グ材11に固定し、それらの内端側で可動板14を弾性
支持するようにしてもよいし、或いは、長方形の複数の
板バネを放射状に配設し、それらの内端側を可動板14
に固定し、それらの外端側をアクチュエータケース8上
端面に当接させるようにしてもよく、そのような個別の
板バネを用いる構成であっても、上記実施の形態と同様
の作用効果が得られる。しかも、個別の板バネを用いる
構成であれば、板バネを厚板から打ち抜く場合にその板
厚の単位面積当たりの生産個数が増える(つまり、歩留
りが向上する)ため、コスト低減に繋がるという利点が
ある。
【0093】また、上記第4の実施の形態では、圧電素
子を積層した圧電アクチュエータを用いてテーパ部13
の内周部側を上下方向に変位させているが、これに限定
されるものではなく、磁歪素子や油圧式アクチュエータ
等用いてもよい。しかし、応答性の面からは、圧電素子
や磁歪素子等を用いることが望ましい。そして、上記各
実施の形態では、本発明に係る防振支持装置を、エンジ
ン30を支持するエンジンマウント1に適用した場合を
示しているが、本発明に係る防振支持装置の適用対象は
エンジンマウント1に限定されるものではなく、例えば
振動を伴う工作機械の防振支持装置等であってもよい。
【0094】さらに、上記各実施の形態では、低周波振
動入力時には流体がオリフィス5aを通過する際に発生
する流体共振を利用して防振効果を得るようにしている
が、流体共振が発生させる周波数は任意である。また、
そのような流体共振を利用しない防振支持装置の場合に
は、オリフィス構成体5a,ダイアフラム4等を設ける
必要がなく、その分、部品点数が削減されるからコスト
が低減する。
【0095】さらに、上記各実施の形態では、駆動信号
yを同期式Filtered−XLMSアルゴリズムに
従って生成しているが、適用可能なアルゴリズムはこれ
に限定されるものではなく、例えば、通常のFilte
red−X LMSアルゴリズムであってもよいし、周
波数領域のLMSアルゴリズムであってもよい。また、
系の特性が安定しているのであれば、LMSアルゴリズ
ム等の適応アルゴリズムを用いることなく、係数固定の
ディジタルフィルタ或いはアナログフィルタによって駆
動信号yを生成するようにしてもよい。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜請求項
3に係る発明によれば、可動部材を適宜スリットを形成
した円形の板バネ或いは複数の板バネによって保持部材
側に弾性支持するようにしたため、板バネの耐久性低下
や装置の大幅な大型化等を招くことなく、可動部材の変
位範囲を広げることができ、過大な振動入力を低減する
のに有利な防振支持装置とすることができるという効果
がある。
【0097】また、請求項4〜8に係る発明によれば、
可動部材の変位範囲をさらに広げることができるから、
過大な振動入力を低減するのにさらに有利な防振支持装
置とすることができるという効果がある。特に、請求項
8に係る発明であれば、可動部材が電磁アクチュエータ
に衝突することを確実に防止できるという効果もある。
【0098】そして、請求項9〜11に係る発明であれ
ば、消費電力の低減を図りつつ、可動部材の変位範囲を
さらに広げることができる。さらに、請求項12に係る
発明であれば、受動的な支持力を発生する通常の流体封
入式の防振支持装置として機能させることもできるか
ら、種々の振動に対して防振効果を発揮することがさら
に容易になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるエンジンマウントの
構成を示す断面図である。
【図2】エンジンマウントの配設状態を示す全体構成図
である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】板バネの平面図である。
【図5】エンジンマウントのモデル図である。
【図6】コントローラ内で実行される処理の概要を示す
フローチャートである。
【図7】可動板及び電磁アクチュエータ間の空隙長と、
可動板に作用する吸引力及びバネ力との関係を示す特性
線図である。
【図8】可動板及び電磁アクチュエータ間の空隙長と、
可動板に作用する吸引力及びバネ力との関係を示す特性
線図であり、バネ特性が線形の場合と非線形の場合とを
比較したものである。
【図9】図1の要部拡大図である。
【図10】第2の実施の形態におけるエンジンマウント
の要部断面図である。
【図11】第3の実施の形態におけるエンジンマウント
の要部断面図である。
【図12】第3の実施の形態における板バネの平面図で
ある。
【図13】第4の実施の形態におけるエンジンマウント
の要部断面図である。
【図14】可動板及び電磁アクチュエータ間の空隙長
と、可動板に作用する吸引力及びバネ力との関係を示す
特性線図であり、バネ力の特性が可変である場合を示し
ている。
【図15】第4の実施の形態のコントローラ内で実行さ
れる処理の概要を示すフローチャートである。
【図16】第5の実施の形態の要部断面図である。
【図17】可動板の変位量とバネ力との関係を示す特性
線図である。
【符号の説明】
1 エンジンマウント(防振支持装置) 5a オリフィス 6 支持弾性体 8 アクチュエータケース(保持部材) 10 電磁アクチュエータ 10A ヨーク 10B 励磁コイル 10C 永久磁石 12 板バネ 12A 開口部 12B スリット 12C 板バネ部 12D リング部 13 支持部材 14 可動板(可動部材) 16 支持面 17 主流体室(流体室) 18 副流体室 20 コントローラ 30 エンジン(振動体) 35 メンバ(支持体)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期的な振動を発する振動体及びこれを
    支持する支持体間に介在する支持弾性体と、この支持弾
    性体によって画成された流体室と、この流体室内に封入
    された流体と、前記流体室の隔壁の一部を形成し且つ磁
    化可能な材料からなる可動部材と、この可動部材を前記
    流体室の容積を変化させる方向に変位可能に弾性支持す
    る弾性部材と、前記可動部材を前記方向に変位させる磁
    力を発生する電磁アクチュエータと、を備えた防振支持
    装置において、 前記弾性部材を中央に開口部を有する円形の板バネとす
    るとともに、前記板バネに前記開口部側から外周側に向
    かって放射状に延びる複数のスリットを形成し、そし
    て、前記板バネの内周側で前記可動部材を保持し、前記
    板バネの外周側を前記電磁アクチュエータを保持する保
    持部材側に支持させたことを特徴とする防振支持装置。
  2. 【請求項2】 周期的な振動を発する振動体及びこれを
    支持する支持体間に介在する支持弾性体と、この支持弾
    性体によって画成された流体室と、この流体室内に封入
    された流体と、前記流体室の隔壁の一部を形成し且つ磁
    化可能な材料からなる可動部材と、この可動部材を前記
    流体室の容積を変化させる方向に変位可能に弾性支持す
    る弾性部材と、前記可動部材を前記方向に変位させる磁
    力を発生する電磁アクチュエータと、を備えた防振支持
    装置において、 前記弾性部材を円形の板バネとするとともに、前記板バ
    ネに外周側から中央部に向かって延びる複数のスリット
    を形成し、そして、前記板バネの中央部で前記可動部材
    を保持し、前記板バネの外周側を前記電磁アクチュエー
    タを保持する保持部材側に支持させたことを特徴とする
    防振支持装置。
  3. 【請求項3】 周期的な振動を発する振動体及びこれを
    支持する支持体間に介在する支持弾性体と、この支持弾
    性体によって画成された流体室と、この流体室内に封入
    された流体と、前記流体室の隔壁の一部を形成し且つ磁
    化可能な材料からなる可動部材と、この可動部材を前記
    流体室の容積を変化させる方向に変位可能に弾性支持す
    る弾性部材と、前記可動部材を前記方向に変位させる磁
    力を発生する電磁アクチュエータと、を備えた防振支持
    装置において、 前記弾性部材を、一端側が前記可動部材側に結合され且
    つ他端側が前記電磁アクチュエータを保持する保持部材
    側に支持された複数の板バネとしたことを特徴とする防
    振支持装置。
  4. 【請求項4】 前記可動部材側及び前記保持部材側の少
    なくとも一方に、前記可動部材が前記電磁アクチュエー
    タ側に近づくに従って前記板バネとの接触面積が大きく
    なる支持面を有する支持部材を設けた請求項1乃至請求
    項3のいずれかに記載の防振支持装置。
  5. 【請求項5】 前記可動部材及び前記保持部材の少なく
    とも一方に、前記可動部材が前記電磁アクチュエータ側
    に近づくに従って前記板バネとの接触面積が大きくなる
    支持面を形成した請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の防振支持装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性部材の変形量とバネ定数との関
    係を、前記可動部材が前記電磁アクチュエータに近づく
    に従って前記バネ定数が大きくなる非線形特性とした請
    求項1乃至請求項5のいずれかに記載の防振支持装置。
  7. 【請求項7】 前記弾性部材の変形量とバネ定数との関
    係を、前記可動部材が前記電磁アクチュエータに近づく
    に従って前記バネ定数が段階的に大きくなる特性とした
    請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の防振支持装
    置。
  8. 【請求項8】 前記可動部材を前記電磁アクチュエータ
    に接触する位置まで変位させた場合に前記弾性部材が発
    生するバネ力を、前記可動部材が前記電磁アクチュエー
    タに接触した場合に受ける吸引力よりも大きくした請求
    項1乃至請求項7のいずれかに記載の防振支持装置。
  9. 【請求項9】 前記弾性部材の変形量とバネ定数との関
    係を可変とする特性可変手段を設けた請求項1乃至請求
    項8のいずれかに記載の防振支持装置。
  10. 【請求項10】 前記特性可変手段を、圧電素子を含ん
    で構成した請求項9記載の防振支持装置。
  11. 【請求項11】 前記特性可変手段を、磁歪素子を含ん
    で構成した請求項9記載の防振支持装置。
  12. 【請求項12】 オリフィスを介して前記流体室に連通
    する容積可変の副流体室を設けるとともに、前記流体
    室,前記オリフィス及び前記副流体室内に流体を封入し
    た請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の防振支持
    装置。
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