JPH086477A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH086477A
JPH086477A JP6140105A JP14010594A JPH086477A JP H086477 A JPH086477 A JP H086477A JP 6140105 A JP6140105 A JP 6140105A JP 14010594 A JP14010594 A JP 14010594A JP H086477 A JPH086477 A JP H086477A
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cooling
heat energy
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
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    • G03G21/20Humidity or temperature control also ozone evacuation; Internal apparatus environment control
    • G03G21/206Conducting air through the machine, e.g. for cooling, filtering, removing gases like ozone

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 過去や現在の使用内容および冷却時間に応じ
た実際の温度上昇を判断して確実に装置内の温度上昇を
抑える。 【構成】 原稿載置台12を冷却する冷却用送風機27
を配置する。制御部30により前回のコピー終了から次
のコピー開始までの冷却時間を計測する。駆動条件決定
手段40により計測時間と前回のコピー時の熱エネルギ
ー量とから残留熱エネルギー量を判断する。今回のコピ
ー時の熱エネルギー量と残留熱エネルギー量とを積算し
て、この積算熱エネルギー量から実際の温度上昇特性を
割り出す。送風機27が割り出した温度上昇特性に応じ
た回転数および駆動時間で駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、装置内の温度上昇を抑
える送風機を備えた静電式複写機やプリンタ等の画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機には、コピー時に原稿に光
を照射する露光装置の光源としてハロゲンランプが使用
されている。これは、一般の白熱電球に比べて高効率で
ある等の理由によるものである。
【0003】しかし、このハロゲンランプが発生する熱
量は多く、長時間の連続コピー等が行われると、露光装
置に隣接する原稿載置台(テーブルガラス)の表面が加
熱されて熱くなり過ぎることがある。そこで、使用者が
原稿載置台に触れて火傷を負わないように、国内外の安
全規格によって原稿載置台の表面温度を規制値以下に低
下させるよう決められているため、冷却用送風機によっ
て原稿載置台および露光装置近傍を強制的に冷却してい
る。また、複写機内に関しても、特にコピー中では定着
装置のヒータによる発熱や露光装置、その他の装置から
の発熱によって機内の温度が高くなったり、帯電装置か
ら発生するオゾン等によって、感光体ドラムや現像装置
等が影響を受けてコピー品質が低下するため、排気用送
風機によって機内温度の低下や機内換気を行っている。
【0004】そして、これら送風機の駆動は、複写機に
設けられた制御部からの信号によって駆動されるもの
で、図10の如く、使用者が複写機の操作部1でコピー
枚数を設定してコピーがスタートされると、その設定さ
れたコピー枚数に応じて、制御部2内のマイクロコンピ
ュータ(以下、マイコンと称す)3から送風機制御回路
4へ3段階の信号が出力され、コピー中はこの出力信号
によって大風量、中風量、小風量になるよう送風機5の
回転数が可変されて冷却が行われる。また、コピー中以
外はこのような風冷も必要がないことから、送風機5の
回転数を下げたり、回転を停止させて騒音の低減および
省エネルギー等を図っていた。そして、このとき単純に
送風機5を停止させると、定着装置のヒータ温度のコン
トロールが通常と同じ場合、消費電力が減らないので、
省エネルギーとしての効果も少なく、機内温度も低下で
きないことから定着装置のヒータ温度のコントロールも
通常の定着可能温度よりも低下させていた。なお、図1
0中、6はメインスイッチ、7は交流電源、8は電源回
路、9はマイコンからの出力信号により複写機の各部を
制御する本体制御回路である。
【0005】このようなコピー枚数によって送風機の駆
動を制御する方法は、従来から提案されており、例え
ば、特開昭61−219966号公報、特開平1−20
9458号公報、特開平1−214836号公報、特開
平2−214871号公報あるいは特開平2−1030
60号公報のように、複写時の複写枚数によって光源ラ
ンプ冷却用送風機の風量を大あるいは小に切換えたり、
送風機をオンオフさせたり、送風機の駆動時間を切換え
たりして、機内温度上昇の防止や騒音低減等を図った複
写機等が開示されている。
【0006】ところが、複写機の原稿載置台および機内
の温度上昇特性は、コピー枚数のみならず、紙サイズ、
変倍率、コピー濃度等のコピー内容によって異なるた
め、上記のようなコピー枚数に応じた送風機の風量切換
えやオンオフ切換え、駆動時間の切換えだけでは、実際
の原稿載置台や機内の温度上昇に則さないので、冷却不
足や過剰冷却が発生する。特に過剰冷却の場合は、定着
装置のヒータ温度が高くなるので、熱消費での電力損失
が大きく、複写機の効率的な動作および設置環境の快適
さ等が失われていた。しかも、送風機のオンオフ切換え
をする複写機では、送風機の定格の風量がそのまま供給
されるため、騒音および最大風量(必要風量)は決めら
れてしまい(最大風量には上限がなく、送風機固有の性
能)、送風機の効率を考えた冷却および低騒音化ではな
かった。
【0007】そこで、上記の問題点を解決するために、
特開平3−144627号公報、特開平4−23833
9号公報、あるいは特開平4−372941号公報で
は、複写時の複写枚数、記録紙サイズ、変倍率、露光ラ
ンプ光量、スキャン長等のコピー内容に基づいて、光源
ランプ冷却用送風機の風量を大と小、あるいは大、中、
小に切換える複写機等が開示されている。これらは、コ
ピー内容によって温度上昇を予測し、その予測結果に基
づいて送風機の駆動を制御するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の複写機においても、送風機の風量は大、小の2モー
ド、あるいは大、中、小の3モードであるため、効果的
な冷却方法とはいえず、近年の省エネルギーや人体に悪
影響を与えるオゾン発生量規制の中では、このような制
御方式ではうまくいかないものであった。
【0009】また、コピー内容に基づいて温度上昇を予
測しているが、このコピー内容は、これから行うコピー
に対するものであるため、例えば前回のコピーから原稿
載置台および機内が十分に冷却されないうちに、次のコ
ピーが行われると、原稿載置台および機内の温度は高い
状態から上昇してしまう。したがって、今回のコピー内
容から予測される温度上昇と実際の温度上昇とに差がで
るため、冷却不足が発生し、適正かつ効果的な冷却方法
でなく、低騒音化および省エネルギー化の実現も図るこ
とができなかった。
【0010】本発明は、上記に鑑み、過去や現在の使用
内容および冷却時間に応じた実際の温度上昇を判断し
て、確実に装置内の温度上昇を抑えることができる画像
形成装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明請求項1,2によ
る課題解決手段は、図1の如く、画像形成時の装置内の
温度上昇を抑える冷却用送風機27と、該送風機27の
駆動を制御する制御部30とを備え、該制御部30に、
前回の画像形成時の熱エネルギー量と前回の画像形成終
了から今回の画像形成開始までの冷却時間と今回の画像
形成時の熱エネルギー量とに基づいて、送風機27の駆
動条件を決定する駆動条件決定手段40が設けられたも
のである。そして、駆動条件決定手段40は、前回の画
像形成終了から今回の画像形成開始までの冷却時間と前
回の画像形成時の熱エネルギー量とから残留熱エネルギ
ー量を判断し、今回の画像形成時の熱エネルギー量と残
留熱エネルギー量とを積算した積算熱エネルギー量から
割り出される装置内の温度上昇特性に応じた送風機27
の回転数および駆動時間を決定するよう構成されてい
る。
【0012】請求項3による課題解決手段は、制御部3
0に、過去の使用状況に基づいて送風機27の駆動条件
を決定する駆動条件決定手段が設けられたものである。
【0013】
【作用】上記請求項1,2による課題解決手段におい
て、前回の画像形成が終了すると、次の画像形成開始ま
での冷却時間の計測が始まり、画像形成が開始される
と、冷却時間の計測を終了する。ここで、計測時間から
前回の画像形成時の熱エネルギー量がどの位低下したか
が判り、前回の画像形成時の熱エネルギー量から低下分
が減算されて残留熱エネルギー量が判断される。そし
て、今回の画像形成時の熱エネルギー量と残留熱エネル
ギー量とを積算して、この積算熱エネルギー量から実際
の装置内の温度上昇特性が割り出される。送風機27
は、割り出された温度上昇特性に応じた回転数および駆
動時間で駆動される。したがって、装置内が適正かつ効
果的に冷却される。
【0014】請求項3による課題解決手段において、画
像形成が終了すると、過去の画像形成がどのような内容
でどれだけ実行されたか等の使用状況を統計的に処理し
て、単位時間当たりの使用状況が判断される。そして、
送風機27は、単位時間当たりの使用状況から割り出さ
れる温度上昇特性に応じた回転数および駆動時間で駆動
される。
【0015】
【実施例】
(第一実施例)本実施例における複写機の全体構成を図
1,2に示す。図1,2において、11は複写機本体、
12は本体11上部に配されたガラス板からなる原稿載
置台、13はハロゲンランプ14が装着された露光装
置、15は反射ミラー、16はレンズ、17は感光体、
18は現像装置、19は転写チャージャ、20はクリー
ニング装置、21は帯電装置、22は定着装置、23は
排紙ローラ、24は排紙トレイ、25はレジストロー
ラ、26は給紙カセット、27は原稿載置台12および
露光装置13近傍を冷却する冷却用送風機、28は排気
用送風機である。なお、複写機の構造は周知のため詳細
な説明は省略する。
【0016】冷却用送風機27は、交流電源の供給によ
り駆動するブラシモータと、モータ軸に取付けられたプ
ロペラファン27aとから構成されており、原稿載置台
12の下方中央で複写機本体背面に取付けられている。
この冷却用送風機27は、コピー時に露光装置13のハ
ロゲンランプ14から発生する熱によって機内および原
稿載置台12が高温になったとき、特に原稿載置台12
の表面温度を国内外の安全規格の規制値以下になるよう
冷却させるもので、後述する制御部からの信号によって
駆動される。
【0017】排気用送風機28は、冷却用送風機27と
同様にブラシモータと、プロペラファン28aとから構
成されており、排紙トレイ24上方の複写機本体側壁に
取付けられている。そして、排気用送風機28は常時回
転されて機内の換気を行うもので、機内側の吸込口に
は、帯電装置21から発生するオゾンを除去するオゾン
フィルタ29が配置され、機内の空気がオゾンフィルタ
29を介して外部に排出される。
【0018】また、複写機本体11の上面には、コピー
スタートボタンやコピー枚数、変倍率、コピー濃度、原
稿サイズ、用紙サイズ等のコピー内容を設定するキー入
力部と、コピー内容や複写機の状況等を絵や文字等で表
示する表示部とを備えた操作パネルが配設されている。
【0019】そして、複写機には、操作パネルのボタン
やキー等により設定されたコピー内容に基づいて、送風
機27,28や各部の駆動およびコピーの実行等を総合
的に制御する制御部30が設けられている。該制御部3
0は、図3の如く、外部から交流電源31が供給されて
おり、この交流電源31から制御系電源VDと負荷制御
電源VBとを作って各部へ送る電源回路32と、電源回
路32からの制御系電源VDにより駆動するマイコン3
3と、操作パネルに備えられたキー入力部34および表
示部35と、マイコン33からの出力信号により本体各
部を制御する本体制御回路36と、マイコン33からの
出力信号により冷却用送風機27を制御する送風機制御
回路37と、マイコン33からの出力信号により露光装
置13のハロゲンランプ14を制御するランプ制御回路
38とからなる。なお、図3中、30aは複写機のメイ
ンスイッチである。
【0020】マイコン33は、CPU,ROM,RAM
およびコピー時間や各部の動作時間等の計測あるいは動
作タイミング等を取るためのタイマー等を有しており、
マイコン33の入力側には電源回路32、本体制御回路
36およびキー入力部34が接続され、出力側には表示
部35、本体制御回路36、送風機制御回路37および
ランプ制御回路38が接続されている。
【0021】送風機制御回路37は、マイコン33から
出力されるPWM(Pulse Width Modu
lation)信号によって電源電圧が制御されてブラ
シモータ39の回転数を可変するもので、NPNトラン
ジスタTR1と、抵抗R1および抵抗R2と、NOT回
路37aとからなり、トランジスタTR1のコレクタ端
子がブラシモータ39の一側に接続され、ベース端子が
抵抗R1およびNOT回路37aを介してマイコン33
の出力側に接続され、エミッタ端子がアース接地され、
エミッタベース間には抵抗R2が接続されている。な
お、ブラシモータ39の他側は電源回路32からの負荷
制御電源VBが供給されており、ブラシモータ39の一
側と他側との間にはダイオードD1が介装されている。
また、ブラシモータ39のPWM制御は公知のため詳細
な説明は省略する。
【0022】ここで、キー入力部34で設定されるコピ
ー内容(コピー枚数、変倍率、コピー濃度、原稿サイ
ズ、用紙サイズ等)は全てマイコン33に入力されるの
で、コピー内容によって今回のコピー時にどの程度露光
装置13のハロゲンランプ14が発熱するかが判断でき
る。つまり、コピー時にはそのコピー内容によって原稿
載置台12の表面温度が変わるため、冷却用送風機27
の回転数および駆動時間もコピー毎にそのコピー内容に
応じて可変させる必要がある。
【0023】そして、例えば、コピー枚数が2枚、変倍
率が等倍、コピー濃度が普通、原稿サイズおよび用紙サ
イズがA4だとすると、ハロゲンランプ14の出力は2
00Wのフルパワーで使用せずに160Wの出力で発光
させるので、これによって発熱量(熱エネルギー量)が
判り、原稿載置台12の表面温度がどの位の時間でどの
程度上昇するか、またコピー終了から表面温度がどの位
の時間で低下するかが予測できる。それによって、コピ
ー内容に応じた、図4に示すような温度変化特性が割り
出される。図4は一般的なコピー内容(変倍率が等倍、
コピー濃度が普通、原稿サイズおよび用紙サイズがA
4)でコピー枚数を連続10枚(I)、連続20枚(I
I)、連続30枚(III)としたときの温度変化特性で、
例えば、連続10枚(I)ではコピー開始からコピー終
了までの時間が1分で、そのときの熱エネルギー量が2
Whとなり、コピー終了からの温度冷却時間は4分とな
る。通常これらの特性は、近似式 上昇式 Yu=2×X ・・・(1) 低下式 Yd=2/3×X ・・・(2) に置き換えて割り出される。なお、温度上昇特性はコピ
ー内容によってその傾きが変わる。つまりハロゲンラン
プ14の明るさに応じて変化し、明るいときには傾きが
急になり、暗いときには傾きが緩やかになる。
【0024】そして、ブラシモータ39の性能から温度
上昇特性に対応した冷却用送風機27の回転数と駆動時
間(コピー開始からコピー終了までの時間とコピー終了
から原稿載置台12の表面温度が規制値以下になるまで
の時間)が実験的に割り出され、そのデータが予めマイ
コン33に格納されている。マイコン33は、コピー内
容によって温度上昇特性に応じたデータで冷却用送風機
27の駆動を制御する。すなわち、コピー頻度が少ない
(熱エネルギー量が小)ときは、低回転で駆動時間も短
く、コピー頻度が増加(熱エネルギー量が増加)するに
したがって、回転数が多くなり駆動時間も長くなるよう
設定されている。
【0025】ところが、前回のコピー終了から原稿載置
台12が十分に冷却されないうちに、前回と同じコピー
内容で次のコピーが行われると、原稿載置台12の温度
は高い状態から再び上昇してしまい、今回のコピー内容
から割り出される温度上昇特性と実際の温度上昇特性と
に差がでるため、冷却用送風機27が前回と同じ条件で
駆動されても、十分な冷却が行われなくなる。例えば、
図4の(I)のように前回のコピー終了時点での熱エネ
ルギー量が2whで、コピー終了から2分後の熱エネル
ギー量の低下分は、式(2)から、 Yd=2/3×2=4/3 ・・・(3) となり、この式(3)から、残留熱エネルギー量は、2
−4/3≒0.5whとなる。
【0026】ここで再び同じコピー内容でコピーが行わ
れると、図4の破線で示す今回のコピー内容によるコピ
ー終了時点での熱エネルギー量は、式(1)から、 Yu=2×1=2wh ・・・(4) であり、残留熱エネルギー量0.5whを加えると、
0.5+2=2.5whとなって、実際の熱エネルギー
量はコピー内容から割り出される熱エネルギー量よりも
高くなってしまう。
【0027】そこで、本実施例の複写機では、図1の如
く、制御部30のマイコン33に、前回のコピー時の熱
エネルギー量と前回のコピー終了から今回のコピー開始
までの冷却時間と今回のコピー時の熱エネルギー量とに
基づいて、冷却用送風機27の駆動条件を決定する駆動
条件決定手段40が設けられている。
【0028】駆動条件決定手段40は、前回のコピー終
了から今回のコピー開始までの冷却時間を計測して前回
のコピー時の熱エネルギー量と計測時間とから残留熱エ
ネルギー量を判断し、今回のコピー時の熱エネルギー量
と残留熱エネルギー量とを積算して、この積算熱エネル
ギー量から割り出される温度上昇特性に応じた冷却用送
風機27の回転数および駆動時間を決定するよう構成さ
れており、この決定された条件で冷却用送風機27が駆
動される。
【0029】上記構成において、複写機のコピー動作を
図5のフローチャートに基づいて説明する。まず、メイ
ンスイッチ30aをオンすると、交流電源31から制御
部30の電源回路32に通電され、電源回路32により
制御系電源VDと負荷制御電源VBが作られて各部に供
給され、定着装置22のヒータがコピー可能状態になる
まで加熱される。そして、コピー可能状態になると、使
用者が操作パネルでコピー内容を設定してスタートボタ
ンを押す。すると、コピー内容にしたがってコピーが開
始される。なお、メインスイッチ30aがオンされてか
ら直後のコピー動作時には、原稿載置台12の表面温度
はそれほど高くないので、冷却用送風機27は駆動させ
ない。しかし、コピー内容によってはコピー枚数が多い
等のように熱エネルギー量が多くなる場合は、その温度
上昇特性に応じた回転数で冷却用送風機27を駆動させ
るように設定してもよい。
【0030】そして、コピーが終了すると、タイマーが
スタートして次のコピー開始までの冷却時間の計測が始
まり、前回のコピー内容がマイコン33にメモリされ
る。
【0031】次のコピー内容が設定されてスタートボタ
ンが押されると、冷却時間の計測を終了し、計測時間と
今回のコピー内容とがマイコン33にメモリされる。こ
のとき、前回のコピー終了から今回のコピー開始までの
時間が短い場合、原稿載置台12および機内が十分に冷
却されていない。そこで、前回のコピー内容から割り出
される前回のコピー時の熱エネルギー量と計測時間とか
ら残留熱エネルギー量が判断され、今回のコピー内容か
ら割り出される今回のコピー時の熱エネルギー量と残留
熱エネルギー量とを積算して、この積算熱エネルギー量
から実際の温度上昇特性が割り出される。そして、マイ
コン33に格納されているデータからこの温度上昇特性
に応じたデータ(回転数および駆動時間)を読み出し、
そのデータに基づいてマイコン33からPWM信号が送
風機制御回路37に送られる。冷却用送風機27は、今
回のコピー内容から割り出される温度変化特性に応じた
回転数および駆動時間よりも多い回転数および長い駆動
時間で駆動され、露光装置13および原稿載置台12近
傍が冷却される。
【0032】その後、コピーが終了すると、次のコピー
開始までの冷却時間の計測が始まり、冷却用送風機27
はコピー中と同じ回転数のまま回転を続け、データに応
じた停止時間(原稿載置台12が規制値以下になる時
点)になると回転が止まり、複写機はコピー可能状態の
予熱モードとなって、以後上記の動作が繰り返される。
【0033】このように、前回および今回のコピー時の
熱エネルギー量と前回のコピー終了から今回のコピー開
始までの冷却時間とに基づいて冷却用送風機27の駆動
条件を決定するので、原稿載置台12の表面温度が低下
しないうちに次のコピーが開始されても、残留熱エネル
ギー量を判断して実際の熱エネルギー量に応じた回転数
および駆動時間で冷却用送風機27を駆動させることが
できる。
【0034】そのため、原稿載置台12の表面温度が規
制値以上に上昇しても、実際の温度上昇に則した回転数
で冷却用送風機27が駆動されるので、原稿載置台12
を適正かつ効率よく冷却することができ、原稿載置台1
2の表面温度を常に規制値以下に抑えることができる。
したがって、従来のように過剰冷却や冷却不足等のよう
な不具合が生じず、定着装置等他の各部へも悪影響を与
えないので、複写機としての寿命が伸びて、信頼性の向
上につながる。
【0035】なお、実際の機内温度の上昇は、コピー枚
数、動作時間および露光レベル等によってほとんどは決
まる。しかしながら、紙サイズ(原稿サイズ、用紙サイ
ズ)が異なると、露光装置13のスキャン長、スキャン
時間(1分間の可能コピー枚数)が異なることから、特
に原稿載置台12の温度上昇箇所が異なったり、熱エネ
ルギー量も変化する。そのため、使用する紙サイズによ
り原稿載置台12の表面温度や機内温度が影響されやす
くなる。そこで、紙サイズ、すなわちハロゲンランプ1
4のオン時間によって予測される熱エネルギー量に基づ
いて温度上昇特性を割り出し、この温度上昇特性に応じ
たデータをマイコン33に格納しておく。これによっ
て、コピーを行うと、紙サイズに応じた適正な回転数で
冷却用送風機27が駆動されることになり、さらに低騒
音化および省エネルギー化が可能となる。
【0036】(第二実施例)本実施例の複写機では、制
御部30に、過去の使用状況に基づいて冷却用送風機2
7の駆動条件を決定する駆動条件決定手段が設けられて
いる。そして、マイコン33には、予め複写機の使用状
況(単位時間当たりにどれだけの回数、どれだけの枚数
のコピーを行うか等)に応じた温度上昇特性から割り出
される冷却用送風機27の駆動データ(回転数および駆
動時間)が格納されている。すなわち、単位時間当たり
のコピー頻度が少ないときは、低回転で駆動時間も短
く、コピー頻度が増加するにしたがって、回転数が多く
なり駆動時間も長くなるよう設定されている。
【0037】駆動条件決定手段は、実行されたコピー内
容、一日におけるコピー枚数やコピー時間、および一週
間におけるコピー枚数やコピー時間等の過去の使用状況
を一定枚数毎、あるいは一定時間毎にメモリする機能
と、前回のコピー内容およびコピー時間と過去の使用状
況とを統計的に処理して単位時間当たりの使用状況を判
断する機能と、単位時間当たりの使用状況から予測され
る温度上昇特性と予めマイコン33に格納された温度上
昇特性とを比較して合致した温度上昇特性に応じた冷却
用送風機27の回転数および駆動時間を決定する機能と
を備えている。なお、その他の構成は、第一実施例と同
様である。
【0038】上記構成において、図6のように使用者が
コピー内容を設定してスタートボタンを押すと、タイマ
ーがスタートしてコピー終了までのコピー時間の計測が
開始され、露光装置13の露光レベル値がマイコン33
にメモリされる。なお、このときのコピー時間の計測
は、ハロゲンランプ14がオンする時間を計測してい
る。これは、紙サイズが異なると発熱量が異なり、コピ
ー内容から予測される熱エネルギー量と実際の熱エネル
ギー量とが異なる場合があるため、コピー時間を計測し
て実際の熱エネルギー量も使用状況の判断材料として加
えるものである。また、マイコン33では、メインスイ
ッチ30aがオンされてからオフされるまでの時間内
で、コピーがどのような内容でどの時間毎に、どのよう
なタイミングで実行されているかをモニターしており、
実行されたコピー内容、一日におけるコピー枚数やコピ
ー時間、および一週間におけるコピー枚数やコピー時間
等が過去の使用状況として、一定枚数毎、あるいは一定
時間毎にメモリされる。
【0039】次に、コピーが終了すると、コピー時間の
計測を終了して、前回のコピー内容とコピー時間とがマ
イコン33にメモリされる。ここで、前回のコピー内容
およびコピー時間と、マイコン33にメモリされた過去
の使用状況とを統計的に処理して、最近の単位時間当た
りの使用状況が判断される。そして、単位時間当たりの
使用状況から予測される温度上昇特性と、マイコン33
に格納されている温度上昇特性とを比較して、合致した
温度上昇特性に応じたデータ(回転数および駆動時間)
をマイコン33から読み出し、次のコピー時の冷却用送
風機27の回転数および駆動時間が決定される。この場
合、最近のコピーの使用頻度が多いと、冷却用送風機2
7の回転数が多くて駆動時間が長く、コピー頻度が少な
いと、回転数が少なくて駆動時間が短くなる。
【0040】その後、次のコピー内容が設定されて、ス
タートボタンが押されると、コピー内容をマイコン33
にメモリする。ここで、制御部30では、コピー時間の
計測とは別に、前回のコピー終了から今回のコピー開始
までの冷却時間を常に計測しており、前回のコピー終了
から今回のコピー開始までの時間が短すぎると、原稿載
置台12および機内が十分に冷却されていない場合があ
る。そのため、コピーボタンが押されると、冷却時間と
設定されたコピー内容から今回のコピー時に発生する熱
エネルギー量を割り出して、決定したデータで冷却用送
風機27を駆動させてよいか否かの判断を行い、冷却時
間が十分であると判断されると、決定したデータで冷却
用送風機27が駆動される。また、冷却時間が不十分で
あれば、その熱エネルギー量に基づいた温度上昇特性を
マイコン33から読み出して、その温度上昇特性に応じ
たデータで冷却用送風機27を駆動させたり、あるい
は、使用状況による決定されたデータを補正して、冷却
用送風機27を決定されたデータの回転数および駆動時
間よりも多い回転数および長い駆動時間で駆動させて、
コピーが開始される。
【0041】そして、コピーが終了すると、コピー時間
の計測が終わり、冷却用送風機27はコピー中と同じ回
転数のまま回転を続け、データの停止時間(原稿載置台
が規制値以下になる時点)になると回転が止まり、複写
機はコピー可能状態の予熱モードとなって、以後上記の
動作が繰り返される。
【0042】このように、コピー内容、一日におけるコ
ピー枚数やコピー時間、および一週間におけるコピー枚
数やコピー時間等を一定枚数毎、あるいは一定時間毎に
メモリし、これに基づいて冷却用送風機27の回転数お
よび駆動時間等の駆動条件を決定するので、複写機の過
去の使用状況に合った適正な回転数で冷却用送風機27
が駆動される。すなわち、コピー頻度が少ないときは低
回転で、コピー頻度が増加するにしたがって、回転数が
多くなるよう設定されているので、一般的な使用状態で
は冷却用送風機27の回転数は低くなり、低騒音化およ
び省エネルギー化が実現でき、複写機の効率的な動作お
よび設置環境の快適さを保つことができる。
【0043】また、過去の使用状況に反して冷却時間が
短くなったり、コピー量が極端に増える等のように使用
状態が変化しても、使用状態に合った回転数および駆動
時間等に可変されるので、省エネルギー化および低騒音
化に対して効果的な動作が可能となる。
【0044】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。
【0045】例えば、上記第一および第二実施例では、
コピーが終了すると、コピー中と同じ回転数のまま冷却
用送風機27を駆動させたが、コピー終了からの冷却用
送風機27の駆動は、原稿載置台12の表面温度に応じ
て、コピー終了後に回転数を減らして回転させたり、特
に表面温度が低い場合はコピー終了後に停止するように
設定してもよい。また、コピー終了時に、今回のコピー
内容から割り出される温度上昇特性に応じたデータをマ
イコン33から読み出し、コピー終了後はこのデータに
よって冷却用送風機27を回転させ、データに応じた停
止時間になると回転が停止するようにしてもよい。この
場合、冷却用送風機27は、コピー終了と同時にコピー
中の回転数よりも少ない回転数に切り換わるので、低騒
音および省エネルギー化が効果的になる。
【0046】また、上記第一および第二実施例では、冷
却用送風機27の駆動をマイコン33からのPWM出力
によって、回転数を連続的に制御して駆動させたが、図
10に示す従来のように、回転数を段階的に制御する方
式へも利用できる。また、冷却用送風機27を駆動する
モータとしてブラシモータ39を使用したが、ブラシレ
スモータを使用してもよい。ところが、ブラシレスモー
タの場合、相切換用IC等が必要で、駆動電圧が一定電
圧(一般には5V)以上必要となり、あまり低電圧まで
使用できないことや、上記実施例のPWM制御のよう
に、電圧がパルス的(断続電圧)に加わる方式では、相
切換用ICが動作できない等の問題がある。そこで、図
7の如く、送風機制御回路50を制御電源回路51とモ
ータ駆動電源回路52とに別々にすることで、ブラシレ
スモータ53への応用が可能となる。図7において、5
4は相切換用IC、55はモータのコイルである。そし
て、ブラシレスモータ53を駆動させるとき、マイコン
33から制御電源回路51を介して相切換用IC54に
一定電圧が供給され、相切換用IC54に電圧が供給さ
れることにより、モータのコイル55に電流が流れて、
電磁誘導によってモータが回転する。一方、マイコン3
3からモータ駆動電源回路52を介してブラシレスモー
タ53にPWM信号が入力されると、発生磁力が可変さ
れてモータ自身に加わるエネルギー量が抑えられ、PW
M周波数に応じてブラシレスモータ53の回転数が可変
される。なお、これらのモータ制御において、PWM出
力に対してモータの最大出力は、図8,9に示すよう
に、マシン(複写機等)の最大エネルギー時のモータ回
転数をPWMデューティ100%以下で行うことによ
り、安定した制御を可能としている。これは、マシンに
よって最低必要風量と必要風量(図9の斜線部)とがあ
り、過剰風量等がエネルギー損失および騒音となるから
である。
【0047】そして、ブラシモータ39およびブラシレ
スモータ53の特徴を比較すると、ブラシモータ39の
場合は、低価格で、厚さが薄いためクロスフロータイプ
のファンを使うと配置場所を限定せず、省スペース化が
実現する。しかも制御手段(周波数可変等)が容易でブ
ラシレスモータ53に比べて高風量が得られ、利用範囲
が広がる。一方、ブラシレスモータ53の場合は、ブラ
シモータ39に比べて高寿命で、汎用品使用による共通
化で低コスト化が実現でき、電磁波ノイズも低減でき
る。このように、複写機の性能、レベル、形状に応じ
て、ブラシモータ39あるいはブラシレスモータ53を
選択して使用することにより、複写機全体として低コス
ト化および省電力化が実現でき、幅広い分野にも対応可
能となる。
【0048】また、上記第一および第二実施例では、排
気用送風機28の回転を一定にし、冷却用送風機27の
駆動を制御して原稿載置台近傍を冷却する方法について
述べたが、排気用送風機28の駆動を制御して機内の温
度上昇を抑えてもよく、あるいは冷却用送風機27と排
気用送風機28とを同時に制御してもよい。これによ
り、適正回転数で排気用送風機28が駆動されるので、
機内の温度が適正に保たれ、定着装置22や他の各部に
悪影響を与えず、効果的なオゾンフィルタ29の使用が
可能となり、同一フィルタでの効率が向上する。しか
も、定着装置22に対して過剰冷却にならず、定着装置
22への気流が低下するので、ヒータの温度低下が防止
でき、省エネルギーが可能となってトータル的な複写機
の効率改善が得られる。
【0049】さらに、第二実施例では、過去の使用状況
に基づいて冷却用送風機27の駆動条件を決定して、そ
の後コピー開始時に、決定した駆動条件でよいか否かの
判断を行ったが、その判断を行わずに決定した駆動条件
で冷却用送風機27を駆動させてもよい。
【0050】そして、上記実施例では、複写機について
述べたが、露光装置を備えたプリンタ等の画像形成装置
にも適用できる。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、過去および現在の内容や冷却時間、あるいは過
去の使用状況に基づいて送風機の駆動条件を決定するの
で、実際の温度上昇に則したトータル的な送風機の駆動
制御が行われ、装置内を適正かつ効率よく冷却すること
ができる。
【0052】しかも、装置内の温度が低下しないうちに
次のコピーが開始されても、残留熱エネルギー量を判断
して実際の熱エネルギー量に応じた回転数および駆動時
間で送風機を駆動させることができるので、装置内を適
正かつ効率よく冷却でき、装置内の温度を常に規制値以
下に抑えることができる。したがって、従来のように過
剰冷却や冷却不足等のような不具合が生じず、装置内の
他の各部へも悪影響を与えないので、画像形成装置とし
ての寿命が伸びて、信頼性の向上につながる。
【0053】そして、送風機の回転数は、画像形成の頻
度が少ないときは低回転で、画像形成の頻度が増加する
にしたがって、回転数が多くなるよう設定されているの
で、一般的な使用状態では送風機の回転数は低くなる。
したがって、低騒音化および省エネルギー化が可能とな
り、画像形成装置の効率的な動作および設置環境の快適
さを保つことができるといった優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例における画像形成装置の構
成図
【図2】画像形成装置の冷却装置の配置図
【図3】制御部のブロック図
【図4】温度変化特性を示す図
【図5】冷却制御のフローチャート
【図6】第二実施例の画像形成装置における冷却制御の
フローチャート
【図7】ブラシレスモータの制御回路図
【図8】送風機の回転数とPWM特性との関係を示す図
【図9】送風機の風量とPWM特性との関係を示す図
【図10】従来の画像形成装置における制御部のブロッ
ク図
【符号の説明】
27 冷却用送風機 30 制御部 40 駆動条件決定手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成時の装置内の温度上昇を抑える
    冷却用送風機と、該送風機の駆動を制御する制御部とを
    備え、該制御部に、前回の画像形成時の熱エネルギー量
    と前回の画像形成終了から今回の画像形成開始までの冷
    却時間と今回の画像形成時の熱エネルギー量とに基づい
    て、前記送風機の駆動条件を決定する駆動条件決定手段
    が設けられたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 駆動条件決定手段は、前回の画像形成終
    了から今回の画像形成開始までの冷却時間を計測して前
    回の画像形成時の熱エネルギー量と前記計測時間とから
    残留熱エネルギー量を判断し、今回の画像形成時の熱エ
    ネルギー量と残留熱エネルギー量とを積算して積算熱エ
    ネルギー量から割り出される装置内の温度上昇特性に応
    じた送風機の回転数および駆動時間を決定するよう構成
    されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 画像形成時の装置内の温度上昇を抑える
    冷却用送風機と、該送風機の駆動を制御する制御部とを
    備え、該制御部に、過去の使用状況に基づいて前記送風
    機の駆動条件を決定する駆動条件決定手段が設けられた
    ことを特徴とする画像形成装置。
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