JPH08504136A - 繊維質積層ウェブとその製造方法及び装置並びにそれを組み入れた吸収材物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、１つの熱可塑性材料の複数のステープルファイバもしくは連続フィラメントからなる第１の繊維質層（１２）と、２またはそれ以上の熱可塑性もしくは他の材料の複数のステープルファイバもしくは連続フィラメントからなる第２の繊維質層（２２）とを、離間したそしてそれらの中に形成されている孔（３０）を有する結合パターン（１８）で互いに結合して、改善された液体分配及び管理特性を有しそして人間の肌に接触して配置した時に快適さと柔らかさとが向上している繊維質ラミネートを形成するような繊維質積層材料に関する。このような繊維質ラミネートを製造する方法及び装置、並びにこのような繊維質ラミネートを組み入れた吸収材物品も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 繊維質積層ウェブとその製造方法及び装置並びにそれを組み入れた吸収材物品発明の背景 本発明は、一般的には使い捨ておむつ、衛生用ナプキン、失禁用着衣のような 体液を吸収し、分配し、そして保持するのに適当な繊維質ウェブラミネートと、 その製造方法及び装置に関する。具体的には、本発明は、改良された液体分配及 び管理特性と、空気循環特性とを有し、人の肌に接触させて配置した時の快適さ と柔らかさとを向上させた不織積層（もしくはラミネートされた）材料と、吸収 材物品の内部構造内に配置した時に改良された液体浸透特性及び管理特性を有す る不織積層材料とに関する。 スパンボンデッドウェブ及びカーデッドウェブのような不織材料は、体側ライ ナとして使い捨て吸収材物品内に使用されてきた。液体を迅速に通過可能ならし め、それによって着用者の肌をライナの下の吸収材の芯から分離するように、典 型的には、極めて開かれた多孔質ライナ構造が使用されてきた。また、厚くてロ フティ（ lofty）なファブリック構造で製造されているような他の材料の層を、 ライナと吸収性パッドとの間に挿入して逆流を減少させていた。 Raleyの米国特許第4,761,322号に開示されている繊維質ウェブラミネートでは 、柔らかいテクスチャ（texture）を有する繊維質層と、より大きい構造的完全 性を有する隣接層とを積層し、柔らかいテキスチャ層を肌に接触する表面として 使用し、また隣接層がラミネートに機械的強度及び完全性を与えるようになって いる。この発明のラミネートは第１の繊維質層と第２の繊維質層とを含み、第１ の繊維質層は、この第１の層を、例えば第１の加熱されたパターンロールによっ て形成されているニップと滑らかなロールとの間を通過させることによって形成 された第１の離間した結合パターンでパターン結合されており、第２の繊維質層 は、第１及び第２の層を、例えば第２の加熱されたパターンロールによって形成 されているニップと滑らかなロールとの間を通過させることによって形成された 第２の離間した結合パターンでパターン結合されている。第２の結合パターン は、第１の層と第２の層との間にさらなる結合を発生するが、第１の結合パター ンはそのような結合は発生しない。 Marsanらの米国特許第4,392,862号に開示されている吸収材装置は、身体に面 する要素、支持要素、吸収材芯、及び裏シートを含んでいる。身体に面する要素 は、疎水性の熱可塑性ファイバの、そして流体透過性の結合されていないカーデ ッドウェブである。身体に面する要素は、離間した結合領域において不織ポリエ ステルもしくはモノフィラメントスクリムの流体透過性支持要素に結合されてい る。 Cumbersの米国特許第4,088,726号に開示されている不織ファブリックの製造方 法では、熱的に結合可能な材料の不織ウェブは、少なくとも一方が加熱されてい る共働カレンダロール間のニップを通過させられる。一方のカレンダロールは連 続するランドからなる表面パターンを有し、また他方のカレンダロールは分離し た突起であるランドからなる表面パターンを有している。ニップ内に同時に位置 するこれらの突起の領域の中心は、最寄りの連続するランド表面の長手方向軸か ら異なる距離に配置されるので、ニップ内で互いに対向するこれらのランドの重 なり合いの程度は異なる。 上述した型の不織材料が開発されているにも拘わらず、未だに、使い捨ての吸 収材物品内の身体接触層として使用された場合に、改良された液体吸い込み及び 分配、並びに空気循環を提供することが可能でありながら表面の乾きが大きく、 着用者の肌に快適さをもたらす不織材料に対する要望が存在している。また、着 用者の肌と接触して配置された時に、改良された柔らかさと快適さとを呈する不 織材料に対する要望も存在している。更に、吸収材物品の内部構造内に配置され た時に、改良された液体浸透性と管理特性とを呈する不織材料に対する要望も存 在している。発明の概要 本発明は、熱可塑性材料の複数のステープルファイバもしくは連続フィラメン トからなる第１の不織層と、２もしくはそれ以上の熱可塑性材料の複数のステー プルファイバもしくは連続フィラメントからなる第２の不織層とが、離間した結 合パターン（それらの中に孔が形成されている）で互いに結合され、改良された 液体分配及び管理特性を有し、そして人の肌に接触して配置された時に快適さと 柔らかさとが向上される不織ラミネートを形成するような不織積層材料に関する 。また、このような不織ラミネート、並びにこのような不織ラミネートを組み入 れた吸収材物品を製造する方法及び装置も開示する。図面の簡単な説明 本発明の不織積層材料は、添付図面に基づく本発明の実施例の以下の説明から より一層明白に理解されるであろう。 図１は、本発明による不織積層材料の部分断面斜視図。 図２は、図１のＡ−Ａ矢視図１の不織積層材料の断面図。 図３は、本発明による不織積層材料を形成させる処理装置を示す概要図。 図３Ａは、本発明による不織積層材料を形成するための熱結合用ロールの斜視 図。 図３Ｂ及び３Ｃは、図３Ａの熱結合用ロールの外面の部分の拡大図。 図４は、幼児の身体に接して配置されるおむつの側上に位置決めされた本発明 の不織積層材料を含む使い捨ておむつの断面図。 図５は、不織積層材料の第１の層が観察者の方を向いている本発明の不織積層 材料の孔付き結合領域の部分の顕微鏡写真（倍率13.2、作業距離12mm、加速電圧 ５kV）。 図６は、不織積層材料の第２の層が観察者の方を向いている本発明の不織積層 材料の孔付き結合領域の部分の顕微鏡写真（倍率28.7、作業距離12mm、加速電圧 ５kV）。 図７は、上述した型の不織積層材料の流体吸い込み及び逆流を評価するために 使用される試験装置の斜視図。 図８は、図７の断面図。 図９は、上述した型の不織積層材料を評価するために使用される流体逆流試験 装置の斜視図。 図１０は、図９の断面図。 図１１Ａは、１対の閉じ込めフラップの取付けられた縁の間の体側ライナの内 面付近に位置決めされている本発明の不織積層材料を含む使い捨ておむつの部分 切り欠き平面図。 図１１Ｂは、閉じ込めフラップの先縁の弾力部材が、体側ライナから離れて離 間して概ね直立位置を取った区分を有するような図１１Ａの使い捨ておむつの断 面図。 図１１Ｃは、脚弾力部分及びフラップ弾力部分が収縮しておむつの側縁及び閉 じ込めフラップの先縁をひだ寄せしている状態を示す図１１Ａの使い捨ておむつ の斜視図。実施例 本発明は、１もしくはそれ以上の熱可塑性材料の複数のステープルファイバも しくは連続フィラメントからなる第１の不織層と、２もしくはそれ以上の熱可塑 性材料の複数のステープルファイバもしくは連続フィラメントからなる第２の不 織層とを有する積層繊維質ファブリックもしくは材料を包含する。不織ウェブで あることができる第１の層及び第２の層は、外面に浮き出た結合パターンを有す る１対の加熱されたエンボス用もしくは結合用ロールの間で熱結合する等によっ て、離間した結合パターンによって繊維質ラミネートに形成される。この離間し た結合パターンは、第１の層の柔軟性及び柔らかい表面テクスチャを、もしくは 得られた繊維質ラミネートの上品さを譲歩することなく、第１の層と第２の層と の間に高い構造的完全性を提供する。離間した結合領域内には孔が形成されてい て、繊維質ラミネートのそれぞれの層を通る液体分配及び空気循環を高めている 。本発明により形成される繊維質ラミネートは、改良された液体吸い込み及び分 布及び分配、及び空気循環特性を呈し、その結果表面の乾きが大きくなり、人の 肌に接して配置した時に快適さを与える。本発明の繊維質ラミネートは、改良さ れた柔らかさとユーザに対するクッションのような感触とを呈するロフティな枕 状構造を提供する。また、本発明の繊維質ラミネートは吸収材物品の内部構造内 に配置された時に、改良された液体浸透性と管理特性とを提供する。本発明の他 の特質及び長所は、以下の説明及び請求の範囲から明白になるであろう。 本明細書において使用する“不織ウェブ”及び“不織層”とは、ランダムなパ ターンに交差配置された個々のファイバもしくはフィラメントの構造を有する繊 維質ウェブ、もしくは層のことである。当分野においては公知のように、不織ウ ェブは従来、例えばメルトブロウイング、スパンボンディング、空気レイイング 、湿式レイイング、乾式レイイング、乾式ステープル及びカーデッドウェブプロ セスのような種々のプロセスによって形成されてきた。本発明を実現するために 不織ウェブを使用することはできるが、本発明は不織ウェブに限定されるもので はなく、他の適当な繊維質構造を使用することもできる。 以下に本発明の繊維質積層材料の用途を使い捨て吸収材物品に関連して説明す るが、本発明の潜在的応用をこれらの使い捨て吸収材物品に限定する必要がない ことを理解されたい。本明細書において使用する“使い捨て吸収材物品”とは、 身体滲出物を吸収して保持するために使用され、限定された使用期間の後に破棄 される物品のことである。これらの物品は着用者の身体に着けて、もしくは極め て接近して配置し、身体から放出される種々の滲出物を吸収して保持することが できる。 図１は、本発明の実施例の部分断面斜視図である。不織材料１０は、第１の不 織層１２及び第２の不織層２２からなる。第１の層１２は上面１４及び下面１６ を有し、第２の層２２は上面２４及び下面２６を有している。図示実施例では、 離間した結合パターン１８の複数の熱溶融結合が不織材料１０の厚みを通して伸 び、両層の界面２０において第１の層１２のファイバと第２の層２２のファイバ とを熱的に溶融もしくは結合している。第１の層と第２の層との結合は実質的に 結合領域１８に限定される。即ち、第１の層及び第２の層の結合パターン１８外 の領域１９では、それぞれの層のファイバは熱エネルギによるファイバの溶融に よって互いに軽く結合しているだけである。従って、結合領域１８は軽く結合さ れた領域１９によって分離、即ち“離間”しているのである。またこの実施例に 示してあるように、結合領域１８内には孔３０が形成されていて不織材料１０の 液体分配率及び空気循環を改善している。 本発明の第１の繊維質層及び第２の繊維質層は、どのような適当な天然ファイ バもしくは合成ファイバを使用しても、またどのような適切な構造に形成させる こともできるが、図示実施例ではこれらのファイバは不織層に形成されている。 概述すれば、本発明の各不織層は非連続ファイバ、連続フィラメント、もしくは それらの組合せから準備することができる。図示実施例の各層を製造する方法は 乾式ステープルプロセス、もしくはより特定的には公知のカーデッドウェブ技術 を使用している。カーデッドウェブ技術は本発明のそれぞれの層を形成するのに 有利に使用することができるが、非連続ファイバ及び連続フィラメントを製造す る公知のスパンボンディング、メルトブロウイング、空気レイイング、及び他の 技術も本発明の範囲内にあるものと理解されたい。本発明を実現する上で使用に 適しているカーデッドウェブは、整列した、もしくは整列していない形態のファ イバを有することができる。公知の普通のカーディング装置を使用して本発明の それぞれの層を製造することができる。 市販されている熱可塑性ポリマ材料を、本発明の両層に有利に使用することが 可能である。限定するものではないがこれらのポリマの例は、ポリオレフィン、 ポリアミド、ポリエステル等を含む。ファイバはどのような適当な形態であって もよく、中空もしくは芯ファイバ、整形されたファイバ、二成分ファイバ、もし くは高吸収性粒子含浸ファイバを含むことができる。 図１に示す実施例では、不織ファブリック１０の第１の不織層１２は、熱可塑 性ポリプロピレンファイバ製の結合されたカーデッドウェブである。不織ファブ リックの第２の不織層２２は、ポリプロピレン及びポリエステルファイバを混合 した実質的に結合されていない、もしくは結合されていないカーデッドウェブで ある。本明細書において使用する“実質的に結合されていない”とは、ウェブを 処理するために公知結合ブロセスによって互いに十分に結合されてはいるが、最 終使用応用に対する必要強度及び完全性を提供するには不十分に結合されている ファイバを有するウェブのことである。本明細書において使用する“結合されて いない”とは、互いに機械的に、熱的に、もしくは化学的に結合されていないフ ァイバを有するウェブのことである。 第２の層２２内の異なる熱可塑性ファイバの比は、不織材料の意図された最終 使用応用に適切なように変化させることができる。例えば、第２の層２２の合計 重量によるポリプロピレンファイバとポリエステルファイバとの比は約70：30乃 至約25：75の範囲にわたることができ、図示実施例ではこの比を約40：60にして ある。 種々の理由から不織ウェブが最適の特性を有していないかも知れない若干の材 料でも、１もしくはそれ以上の異なる材料と組み合わせてより良い特性の集合を 発生させて本発明に使用できることが、本発明の重要な長所である。例えば、ポ リプロピレン及びポリエステルファイバの結合されていない、もしくは実質的に 結合されていない不織層は、若干の不織ウェブ応用に対しては柔らか過ぎ、弱過 ぎるものと考えられるかも知れない。しかしながら、本発明によれば、ポリプロ ピレン及びポリエステルファイバを適切に混合して作られた不織層を、ポリプロ ピレンファイバの結合された層のようなより強い不織ウェブに結合してより望ま しい不織ラミネートを作ることができる。 本発明の不織ファブリック１０を構成する繊維質層のファイバ寸法、坪量及び 密度も、ウェブの意図された使用に依存して容易に変化させることができる。例 えば本発明の一応用においては、ライナと外側カバーとの間に配置された吸収材 芯を有する使い捨て吸収材物品の身体に面する層として不織材料を使用すること ができる。これらの使い捨て物品は、例えばおむつ、訓練用パンツ、衛生用ナプ キン、失禁用着衣等を含む。この応用における第１の層１２のポリプロピレンフ ァイバは、約1.0デニール（直径で12.5ｍ）のような細さから約3.0デニール（21 .6ｍ）のような太さまでとすることができ、また約1.25in（インチ：31.75mm） 乃至約2.5in（63.5mm）のクリンプされたファイバ長を有することができるが、 ユーザに快適さを与えるためにはファイバは約２デニール（17.6ｍ）乃至約2.2 デニール（18.5ｍ）、そして約1.5in（38.1mm）のクリンプされたファイバ長で あることが望ましい。（当分野では、クリンピングはファイバの型、直径及び密 度の関数であることが知られている。）この応用においては、人の肌に接触する ライナ層として機能する第１の層１２内のポリプロピレンファイバのファイバ寸 法をより細くすることによって、第１の層１２はより柔らかな表面テクスチャに なる。第２の層２２内のポリプロピレンファイバは、必ずしもそのようにする必 要はないが、第１の層１２内のポリプロピレンファイバと同一にする。第２の層 内のポリエステルファイバは、約３デニール（17.5ｍ）乃至約９デニール（30.4 ｍ）とし、また約 1.25in（31.75mm）乃至約３in（76.2mm）のクリンプされたフ ァイバ長を有することができ、約２in（50.8mm）のクリンプされたファイバ長を 有する６デニール（24.8ｍ）のポリエステ ルファイバであることが適当である。特定の理論に束縛されることは望まないが 、現在では異なるファイバを使用することによって、第２の層２２の、液体を毛 管作用で輸送（即ちウィッキング）する特性及び分配特性が向上するものと考え ている。同一の直径を有する第１の層１２内のファイバが単一面内で同じ寸法の 孔を形成する傾向があり、一方異なる直径を有する第２の層２２内のファイバが 複数の面内で寸法が変化する孔を形成する傾向がある。第２の層２２内の複数の 面内における異なる孔寸法が、第２の層２２全体の液体ウィッキングと、第２の 層２２内への液体の吸い込み及び第２の層２２を通しての液体分配とを向上させ るものと考えている。また現在では、ポリエステルファイバの弾力性が、本発明 の不織ラミネートの液体管理及び空気循環特性の改善に対する貢献要因であると も考えている。従ってこの応用では、第２の層２２は、不織材料１０を通って吸 収材物品の吸収材芯へ達する液体のサージ層もしくは一時的な溜まりとして機能 する。 本発明の不織材料１０は、坪量を約25g/m²（0.7oz/yd²）乃至約78g/m²（2.3oz /yd²）とし、厚みを約0.03in（0.76mm）乃至約0.08in（2.03mm）とし、密度を約 0.020g/cc 乃至約0.050g/ccとすることができる。密度は以下の式を使用して決 定される。 坪量（g/m²）×0.0000394／厚み（in）＝密度（g/cc） 例えば図示実施例では、不織ウェブの坪量は約47 g/m²（1.4oz/yd²）乃至約58g/ m²（1.7oz/yd²）の範囲であることができ、厚みは約0.04in（1.02mm）乃至約0.0 6in（1.52mm）であることができ、そして密度は約0.030g/cc乃至約0.045g/ccで あることができる。 不織材料１０の坪量は、不織サンプルの重量を測定する装置を使用して測定さ れた。測定された各サンプルは４in²（2580mm²）より小さくはない。各サンプル は切断され、滑らかにされて折り目もしくはしわが排除され、そしてマイクロ天 秤によって計量して0.01ｇに最も近くなるようにした。次いで、サンプルの重量 をサンプルの面積で除すことによって坪量が計算された。 不織材料１０の厚みは、不織材料のサンプルに0.05psi（35.15kg/m²）の一定 荷重圧力を加える装置を使用して測定した。各サンプルは、少なくとも５× ５in（127×127mm）で測定された。各サンプルは切断され、滑らかにされて折り 目もしくはしわが排除され、３in（76.2mm）の直径を有する円形プレクシグラス プラテン（フート）の下の可能な限り中心に配置され、そしてプラテンを試料上 に降下させた。各サンプルの厚みはほぼ0.001in（0.0254mm）であると記録され た。 代替実施例では第２の層２２に結合する前の第１の層１２の坪量及び密度を第 ２の層２２の坪量及び密度に対して変化させることが可能であるが、図示実施例 では第１の層１２は第２の層２２よりも低い坪量と高い密度とを有している。第 １の層の坪量は約0.4oz/yd²（16g/m²）乃至約0.8oz/yd²（28g/m²）の範囲にわた ることができるが、約0.5oz/yd²（18g/m²）乃至約0.6oz/yd²（22g/m²）であるこ とが望ましく、第２の層の坪量は約0.7oz/yd²（24g/m²）乃至約1.02oz/yd²（35g /m²）の範囲にわたることができるが、約0.9oz/yd²（32g/m²）であることが望ま しい。第１の層の密度は約0.050g/cc乃至約0.065g/ccに範囲にわたることができ るが、約0.055g/ccとすることが望ましく、第２の層の密度は約0.024g/cc 乃至 約0.045g/ccに範囲にわたることができるが、約0.035g/ccとすることが望ましい 。 図２は、上述した本発明の不織材料１０の実施例の断面図であり、第１の不織 層１２と第２の不織層２２とが示されている。離間した結合パターン１８を形成 している一連の結合はそれぞれの層の厚みを通して伸びており、結合領域１８内 の界面２０において第１の層１２を第２の層２２に結合している。この離間した 結合パターン１８の形成の手法に関して以下に説明する。 離間した結合領域１８は、第１の層と第２の層とをそれらの間の界面２０にお いて互いに結合し、上述した液体管理、空気循環その他の特性を有する不織材料 １０を製造するどのような適当な方法によって発生させてもよいが、以下に詳細 に説明する１対の加熱したエンボス用ロールの使用を含む熱結合が結合パターン １８を形成する有用な方法であると考えている。 本発明は、種々のシーケンスでそれぞれの層を結合することを意図している。 例えば第１の層１２は第１の操作で形成して結合し、第２の操作で第２の層２２ を形成し、そしてさらなる操作で第１の層１２に第２の層２２を結合することが できる。代替として、第１の層１２を第１の操作で形成し、第２の層２２を第２ の操作で形成し、そして両層を互いに結合するのと同時に第１の層１２内のファ イバを互いに結合する更に別の分離した操作を遂行することもできる。始めは結 合されていない、もしくは実質的に結合されていない第２の層２２の熱可塑性フ ァイバは、詳細に関して後述するように、不織積層材料１０に形成される時にあ る程度の熱結合を有するようになる。 図示実施例では、第１の層１２のファイバは、第２の層２２のファイバに対し て結合の程度が大きい。例えば第１の層１２は、この層１２を270°Ｆ（132゜Ｃ ）乃至300゜Ｆ（149゜Ｃ）の範囲の温度、望ましくは275゜Ｆ（135゜Ｃ）乃至28 5゜Ｆ（141゜Ｃ）の範囲の温度に加熱した普通の構造の１対の結合用ロール（即 ち彫刻ロール及び滑らかなロール）の間を通すことによって熱結合することがで きる。熱結合用ロールを使用して層１２を結合するための適切な温度は、結合用 ロールの回転表面速度及び直径、及び使用される熱可塑性ファイバに依存して変 化する。代替として第１の層１２は、ファイバのパターン接着結合、縫い合わせ 、もしくは水流または空気ジェットによるもつれのような他の公知結合プロセス によって結合することができる。この実施例では、第１の層１２は第２の層２２ より高い密度を有している。このようにすると、第２の層２２より大きい構造的 完全性及び機械的強度を有している第１の層１２が、第２の層２２のためのベー ス下地となることができる。 第２の層２２への第１の層１２の結合の程度は、結合領域内の結合によって占 められているそれぞれの層間の界面表面積と称するパーセント結合面積を変更す ることによって、離間した結合領域１８において制御することができる。即ち、 図１及び２に示すように、第１の層１２と第２の層２２との間の界面２０はその 表面を横切って配置されている結合１８の離間したパターンを有しており、界面 ２０の表面の合計面積に対して結合領域１８が占める表面積の比が界面２０に対 するパーセント結合面積である。図示実施例では、不織ラミネートのパーセント 結合面積は約１％乃至約６％とすることができ、約２％乃至約４％とすることが 望ましい。この実施例においては、六角形（亀甲もしくは蜂の巣状）の結合パタ ーンが図示されているが、本発明は本発明の不織材料に組み入れるのに適する他 のジオメトリック、非ジオメトリック、繰り返しもしくは非繰り返し結合パター ンをも包含する。 図３は、本発明の上述した実施例を形成するために使用される装置の概要図で ある。上述したように、米国特許第3,604,062号及び第3,604,475号に記載されて いるような普通のカーディング装置を使用して、本発明のそれぞれの層を生成す ることができる。図示のように、第１のカーディング装置４２は移動するベルト ４０上に第１の層１２を置き、第２のカーディング装置５２は第２の層２２を第 １の層１２の上に置く。このようにすると、２つの層が形成プロセスを通過する 際に、第１の層１２は第２の層２２のためのベース下地として動作する。 任意選択的ではあるが、２つの層は、繊維質ウェブを僅かに緻密化する１対の 緻密化ローラの間を通過させてウェブの完全性を増加させ、さらなる処理を援助 することができる。また一方の、もしくは両方の層を、材料の機械方向（ＭＤ） 及び横方向（ＣＤ）の強度を最適化するためにウェブ内のファイバを配向させる 装置を通過させることもできる。本明細書において使用する機械方向（ＭＤ）と はウェブが置かれて行く（図３においては左から右へ）方向であり、横方向（Ｃ Ｄ）とはウェブが置かれて行く方向に対して直角な軸のことである。本発明の不 織ラミネートのＭＤ強度は、おむつのような使い捨て吸収材物品を製造するため に使用される高速製造プロセス中に不織ウェブが破損しないように十分に高く（ 少なくとも約900g/in（354g/cm）乃至約 2700g/in（1062g/cm）、望ましくは約1 300g/in（512g/cm））にしなければならない。 次に、２つの不織層は２つの結合用ロール６０及び７０の間を通過する。図３ 及び３Ａに示す実施例では、両方の結合用ロールが加熱されており、それらの外 面上には浮き出た（雄）結合パターンを有している。下側ロール６０はその外面 に離間した結合パターン６２を有し、一方上側ロール７０はその外面に浮き出た 結合点７２を有している。代替実施例では、結合用ロールの位置を逆転すること ができる。従って、各外面に異なる雄もしくは浮き出た結合パターンを有してい る熱結合用ロールを使用して、不織材料のそれぞれの層を互いに結合するための 離間した結合パターンを作ることが本発明の一つの特色である。 ２つの不織層１２及び２２がこれらの２つの加熱されたロール６０及び７０の 間を通過するにつれて、各層は各不織層の厚みの主要部分を通って伸びる熱的に 誘導されたファイバ結合の離散しそして緻密化された結合領域１８が形成される ことによって安定化され始める。それぞれの層１２及び２２の厚みに依存して変 化し得る緻密化された、即ち結合された領域１８は、約50ｍから約150ｍの範囲 にわたることができ、図示実施例では、約70ｍ乃至約110ｍが使用されている。 不織材料１０の緻密化されて結合された領域は、２つの加熱されたロール６０及 び７０上の浮き出た結合パターンの間の接触の点によって形成される結合パター ン１８に分配され、それらの間に軽く結合されたファイバ１９が広がるようにな る。 以下に詳細に説明するように、加熱されたロール６０及び７０上の浮き出た結 合パターンの間の接触点によって形成される結合領域１８内に、孔３０が形成さ れる。発明者は、孔３０の正確な寸法及び形状（図５及び６参照）は臨界的では ないと考えているが、約８ｍ乃至約580ｍまたはそれ以上の範囲にわたる平均直 径を有する孔を本発明に使用すると有利である。約29ｍ乃至約277ｍの平均直径 の孔であることが望ましい。図５及び６に示すように、孔３０内には不織積層材 料１０の厚みを通してファイバは実質的に存在せず、不織材料１０を通過する液 体のための曲がりくねることがない通路を提供している。従って孔３０は、第１ の層１２を通して液体を第２の層２２内へ、そして最終的には吸収材物品の吸収 材芯内へ迅速に吸い込むことを可能にする。不織材料１０との接触点から離れた 液体が主として、液体のためのチャネルとして働く孔をあけた結合領域１８に沿 って流れることが分かった。孔３０は、このように迅速な液体吸い込み及び分配 を可能にするには十分な大きさではない、もしくは曲がりくねっていない（層１ ２及び２２内のファイバ間に形成されている）細孔とは区別されるものである。 従って、不織ファブリック１０は離間して結合された領域１８と、それらの間の 軽く結合された領域１９と、結合された領域１８内に形成された孔３０とを有す るように図示されている。 使用される結合用ロール上の浮き出たパターンの特定の組合せに関連する２つ のパラメタは、結合用ロールの浮き出た結合領域の大きさと、結合領域を分離し ている距離もしくは間隔である。これら２つのパラメタは一緒になって、上述し たように結合される不織材料１０上の面積の百分率に影響を与える。ウェブの意 図した用途に対してウェブに十分な完全性を与えるように、パーセント結合面積 を十分に大きくすることが重要である。一方、パーセント結合面積を高めると通 常はウェブの柔らかさが失われるので、パーセント結合面積を大きくし過ぎない ようにすることも重要である。この実施例の下側ロール６０のパーセント結合面 積（下側ロール６０の外面の合計面積に対する浮き出た結合パターン６２の表面 積の比）は約９％乃至約 20 ％の範囲にわたることができるが、約18％乃至約19 .5％であることが望ましい。この実施例の上側ロール７０のパーセント結合面積 （上側ロール７０の外面の合計面積に対する浮き出た結合点７２の表面積の比） は約10％乃至約30％の範囲にわたることができるが、約11％乃至約20％であるこ とが望ましい。上述したように、上側ロール７０及び下側ロール６０のパーセン ト結合面積の数学的な積である不織ラミネート１０のパーセント結合面積は、約 １％乃至約６％の範囲にわたることができるが、約２％乃至約４％であることが 望ましい。 ２つの結合用ロールの浮き出た結合パターンを組合せて結合された領域内の孔 の数を最適化することも重要である。図３Ａ、３Ｂ及び３Ｃに示す実施例におい ては、下側ロール６０の外面６４上の浮き出た結合パターン６２の幅は、約0.04 in（1.0mm）乃至約 0.08in（2.0mm）の範囲にわたることができるが約0.07in（1 .8mm）の幅であることが望ましく、また浮き出た結合パターン６２の基部６６に おける幅は、約0.06in（1.6mm）乃至約0.12in（3.1mm）の範囲にわたることがで きるが約0.11in（2.8mm）であることが望ましい。この実施例の下側ロール６０ の浮き出た結合パターン６２は、浮き出た結合パターン６２の外面６４とベース ６６との間の距離である約0.04in（1.0mm）の彫り下げ深さを有している。下側 ロール６０の浮き出た結合パターン６２の個々の六角形６８は、約0.65in（16.5 0mm）乃至約0.68in（17.33mm）の繰り返し幅Ｗと、約1.10in（28mm）乃至約 1.1 8in（30mm）の繰り返し高さＨと、約45゜乃至約60゜のピッチ角度で約0.65in（1 6.50mm）乃至約0.68in（17.33mm）のピッチＰとを有することができる。 更に図３Ａ、３Ｂ及び３Ｃを参照する。上側ロール７０の外面７４上の浮き出 た結合点７２の幅は約0.028in（0.70mm）乃至約0.031in（0.80mm）の範囲にわた ることができるが約0.030in（0.75mm）が適当である。通常、浮き出た結合点７ ２の基部７６における幅は外面７４上の幅よりは僅かに大きい。上側ロール７０ の浮き出た結合点７２は、約0.026in（0.65mm）の彫り下げ深さを有することが できる。この実施例の個々の浮き出た結合点７２は、約218.0結合点／in²（33.8 結合点／cm²）に配列され、繰り返し幅Ｗ’は約0.094in（2.4mm）乃至約0.18in （3.0mm）、繰り返し高さＨ’は約0.068in（1.72mm）、そして約30゜乃至約45゜ のピッチ角におけるピッチＰ’は約0.068in（1.72mm）である。図示実施例では 、浮き出た結合点７２の外面７４は方形であるが、上側ロール７０の浮き出た結 合点７２として他のジオメトリック及び非ジオメトリック形状を使用しても差し 支えない。 発明者は、本発明の不織材料を最適化するのに、以下の要因が相互に関係して いることを見出した。 １）結合用ロール６０及び７０の温度、 ２）形成プロセスの線速度、 ３）結合用ロール間のニップ圧力、 ４）結合用ロールの直径、及び ５）層１２及び２２を形成するのに使用される材料の型。 即ち、上記要因の１もしくはそれ以上を変更すると、残余の要因もそれなりに影 響を受けるようになる。例えば形成プロセスの線速度を高めると、不織ラミネー トの層が結合用ロールと接触する時間が短くなる。従って、２つの層の要求され る結合の程度を達成するためには、結合用ロールの温度を高めて線速度の変化を 補償しなければならない。 上述したように、２つの層の結合に関連する重要な要因は、結合用ロール６０ 及び７０に維持される温度である。当然のことではあるが、各ポリマ毎に、ある 点以下の温度は結合に何等の効果をも呈することがなく、また別の点以上の温度 はウェブを過大に溶融させることになる。また結合用ロールの温度が、生産され る不織ラミネートの引張強度及び柔らかさの両方に影響を与え得ることも分かっ ている。具体的に言えば、ある範囲内では、高めの温度が高めの引張強度を発生 させる。しかしながら、これらの同じ高めの温度は、ウェブの柔らかさを低下さ せ得る。これは、恐らくこの範囲内で発生する結合の高め及び低めの程度が原因 である。即ち、高めの温度は引張強度には有益ではあるが柔らかさにはやや不利 益となる、やや多めのそして強めのフィラメント間結合をもたらすのであろう。 更に、高めの温度は、不織材料１０の柔らかさ及びクッションのような感触に悪 影響を及ぼすより多くの縮みを熱可塑性ファイバに与えるので、ロフティな枕状 構造を少くするようになる。 ロールの温度が、ウェブの結合された領域内の孔の形成にも影響することが分 かった。結合された領域内に形成される孔は単に熱的に発生されるのではなく、 以下に説明するように、熱結合は機械的な孔あけが発生するような十分な程度に それぞれの層を圧縮することができる。 図示実施例では、下側ロール６０の結合用温度は、約260゜Ｆ（127゜Ｃ）乃至 約285゜Ｆ（141゜Ｃ）の範囲にわたることができるが、約265゜Ｆ（129゜Ｃ）乃 至約275゜Ｆ（135゜Ｃ）であることが望ましく、また上側ロール７０の結合用温 度は、約270゜Ｆ（132゜Ｃ）乃至約320゜Ｆ（160゜Ｃ）の範囲にわたることがで きるが、約290゜Ｆ（143゜Ｃ）乃至約315゜Ｆ（157゜Ｃ）であることが望ましい 。第１の層１２の柔らかさが著しく低下しないように、しかも第２の層２２内の 熱可塑性ファイバが十分に加熱されて第１の層１２内の熱可塑性ファイバと熱的 に溶融するように、第１の不織層１２と接触する結合用ロール（この実施例では 下側結合用ロール６０である）は、第２の不織層２２と接触する結合用ロール（ この実施例では上側結合用ロール７０である）よりも低い温度を有していること が重要である。上述した形成プロセスの他の全ての動作パラメタが一定であるも のとして、第１の層１２が結合される温度よりも僅かに低い温度に結合用ロール ６０の温度を維持する限り、層１２の柔らかさが著しく変化することはない。 ２つの層の結合と、結合領域内の孔の形成とに関連する別の重要な要因は、そ れぞれの結合用ロールが動作する線速度である。図示実施例では、ロールは約65 フィート/ 分（20m/分）乃至約328フィート/分（100m/分）またはそれ以上の範 囲で動作させることができる。結合領域内での孔の形成は、２つの結合用 ロールの回転表面速度を異ならせることによって大幅に改善できることも分かっ た。この回転表面速度は約４％乃至約20％異ならせることができるが、約５％乃 至約15％を便宜的に使用している。何れかの結合用ロールを他方の結合用ロール よりも速い回転速度で使用することができる。特定の理論に拘束されたくはない が、熱的に生成され、そして緻密化された結合領域内の結合用ロール表面に正接 する剪断力が、結合用ロールの浮き出た結合パターン間の接触点における不織材 料を裂断（機械的な孔あけ）させるために、結合用ロールを異なる回転速度で動 作させることによって孔形成が改善されるものと考えている。 ２つの層の結合に関連する別の重要な要因は、各結合用ロールの直径である。 図示実施例では（そして後掲する例では）、結合用ロールの直径はそれぞれ、約 12in（305mm）であるが、これより小さい、もしくは大きい直径を有する結合用 ロールも本発明の不織ラミネートの製造に適している。更に、これらの結合用ロ ールの直径は同一である必要はない。 ２つの層の結合と、結合領域内の孔の形成とに関連する別の重要な要因は、こ れらの結合用ロール間のニップ圧力である。図示実施例では、結合用ロールは約 60pli（10kg/lcm）乃至約 400pli（67kg/lcm）のニップ圧力を発生している。恐 らく、これより高いニップ圧力ではロフティな枕状構造が失われ、不織材料１０ の柔らかさ特性に悪影響を与えることになろう。 図示実施例では、不織積層材料１０の層１２及び２２が結合用ロール６０及び ７０によって結合された後に、不織材料１０は巻取りロール（巻取り機）７８に 巻付けられる。代替として、この装置を最終製品のための組立ラインに接続する ように設計することが望ましいかも知れない。巻取りロール７８もしくは組立ラ インの高めの張力が、多分本発明の不織材料１０の柔らかさに悪影響を与える別 の要因である。 図４は、幼児の身体に接して配置されるおむつの側に位置決めされている本発 明の不織材料８０を含む使い捨ておむつ１００の断面図である。図示実施例にお いて不織材料８０は、身体に面するポリプロピレンファイバ製の結合されたカー デッドウェブからなる外側層１２と、上述したようにポリプロピレン及びポリエ ステルファイバの混合で形成されている実質的に結合されていない、もしくは結 合されていないカーデッドウェブからなる内側“サージ”層２２とを形成してい る。このおむつは例えば不織スパンボンドもしくは結合されたカーデッドウェブ 材料で形成されている液体透過性の体側ライナ８２と、例えば疎水性のセルロー ス木材パルプフラッフ及び高度に吸収性のゲル化粒子（例えば超吸収材）の混合 で形成されている吸収材芯８４と、吸収材芯８４の少なくとも一部分を取り囲ん でいるティッシュ層９２と、例えば薄いポリエチレンフィルムで形成されている 柔軟な液体不透過性の外側カバー８６をも含んでいる。本明細書において使用す る“超吸収材”とは、少なくともその重量の約10倍の液体を吸収もしくはゲル化 することができる天然もしくは合成の材料のことである。 図示実施例では、ライナ８２の上に位置している不織材料８０は吸収材芯８４ の幅と実質的に同じ広がりを有しており、ライナ８２の合計面積は外側カバー８ ６の合計面積と実質的に同じ広がりを有している。代替として、不織材料８０は 外側カバー８６と概ね同じ広がりに配列することもできる。種々の任意選択的な 形態において、不織材料８０の長さは外側カバー８６の長さに等しいか、もしく は短くすることができるが、図示実施例では不織材料８０と外側カバー８６の長 さは実質的に等しくしてある。 図４には、ライナ８２の体側表面に取付けられている２つの任意選択的な閉じ 込めフラップ８８の間に位置決めされている不織材料８０も示されている。閉じ 込めフラップの適当な構造及び配列は、例えば1987年11月3日付のK．Enloeの米 国特許第4,704,116号に開示されている。 吸収材物品内に任意選択的に含ませることができる弾力部材９０が、おむつ１ ００の各長手方向の縁に接して配置されている。弾力部材９０は、おむつ１００ の横方向の側余白を着用者の脚に引き寄せて保持するようになっている。更に、 おむつ１００の何れかの、もしくは両方の端縁に接して弾力部材（図示してない ）を配置して、弾力を有するウェストバンドを構成させることができる。 不織材料８０は、機能的に、体側ライナ８２もしくは外側カバー８６に接続さ れるか、もしくはその他によって組合せられる。本明細書において使用する“組 合せる”には、不織材料８０の周縁領域もしくは中間領域を体側ライナ８２に直 接取付けることによって不織材料８０がライナ８２に直接結合されている形態と 、 不織材料８０を外側カバー８６に直接取り付けるかもしくは外側カバー８６に取 付けられている中間成分に不織材料８０を取付けることによって不織材料８０が 外側カバー８６に結合されている形態とが包まれる。不織材料８０は、接着材、 音響結合、熱結合、もしくは当業者には公知の他の固着手段のような固着手段（ 図示してない）によって体側ライナ８２もしくは外側カバー８６に直接取付ける ことができる。これらの取付け手段はおむつ１００の他の成分部分と相互接続し 、互いに集合させるのにも使用できることは容易に理解されよう。公知構造の固 定手段（図示してない）も図示のおむつ構造内に任意選択的に組み入れることが できる。 図１１Ｂは、液体透過性の体側ライナ１４６のおむつ側に位置決めされている 本発明の不織材料１２８を含む使い捨ておむつ１２０の断面図である。この実施 例では、不織材料１２８はポリプロピレンファイバ製の結合されたカーデッドウ ェブからなる強化層１４７と、上述したようにポリプロピレン及びポリエステル ファイバの混合で形成されている実質的に結合されていない、もしくは結合され ていないカーデッドウェブからなるサージ層１４９とを含んでいる。この実施例 では、不織材料１２８は、サージ層１４９が体側ライナ１４６の内面（おむつ側 ）に接するように、そして強化層１４７が使い捨ておむつの内側吸収材構造１３ ２に面するように位置決めされる（詳細に関しては後述する）。サージ層１４９ を体側ライナ１４６の内面に接して配置することによって、流体透過及び管理目 的に対するファイバ間の細孔の寸法分布及び配列が改善される。 図１１Ａ及び１１Ｃをも参照して使い捨ておむつ１２０のさらなる詳細を説明 する。おむつ１２０は前側ウェストバンド領域１２３を限定する液体不透過性の 裏シートもしくは外側カバー１３０と、後側ウェストバンド領域１２５と、前側 及び後側ウェストバンド区分とを相互接続している中間クロッチ領域１３１とを 備えている。吸収材芯１３２のような吸収材構造は、吸収材芯１３２が不織材料 １２８と外側カバー１３０との間に挟まれるように、外側カバー１３０上に重ね られている。 図示実施例では、不織材料１２８のサージ層１４９は、約34g/m²の坪量を有し 、40％の3.0デニールのポリプロピレンファイバと、60％の6.0デニールの ポリエステルファイバとで形成されている。強化層１４７は、約16.0g/m²の坪量 を有し、100％の3.0デニールのポリプロピレンファイバで形成されている。おむ つ１２０のような吸収材物品内に不織材料１２８を配置することによって、不織 材料１２８の個々の層の坪量及び密度は、若干の美的特色及び柔らかさのような ユーザに与える快適さの特色に基づく僅かな制約を伴うが、主として機能性能を 改善することを目的として変化させることができる。例えば、この実施例では不 織材料１２８は内部であり、ユーザの身体と直接接触することはないから、坪量 の低い材料を使用することができ、サージ層１４９はそれ程柔らかくする必要は ない。 図１１Ａは、平らにして縮みのない（即ち、全ての弾力部材によるひだの寄り 及び縮みを除いた）状態で、おむつ１２０のユーザに接触する側を示す平面図で ある。図示実施例のおむつ１２０は、幅寸法１９８と長さ寸法１９９とを有し、 前側ウェストバンド領域１２３と、後側ウェストバンド領域１２５と、クロッチ 領域１３１とを備えている。ウェストバンド領域は着用した時に着用者のウェス トもしくは胴の中下部を完全に、もしくは部分的にカバーもしくは取り囲むおむ つ１２０の上側部分を構成している。中間クロッチ部分１３１はウェストバンド 領域１２３と１２５との間に配置されていて、これらの領域を相互接続し、着用 した時に着用者の脚の間に位置するおむつ１２０の部分を構成する。従ってクロ ッチ領域１３１は、典型的におむつ１２０もしくは他の使い捨て吸収材物品内で 繰り返し流体のサージが発生し得る領域である。 図示実施例では、おむつ１２０は実質的に同じ広がりを有する体側ライナ１４ ６及び外側カバー１３０を有し、これらは概ね吸収材芯１３２の長さ及び幅寸法 よりも大きい長さ及び幅寸法を有している。体側ライナ１４６は、おむつ１２０ の周縁１３３を限定するように外側カバー１３０に組合され、重ねられている。 おむつの周縁１３３は、長手方向に伸びる外側の側縁１３７と、横方向に伸びる 端縁１２２とによって限定されている。側縁１３７は曲線状であり、図１１Ｂに 示すようにおむつの脚孔を限定するような輪郭であってよい。端縁１２２は直線 として図示してあるが、任意選択的に曲線状であってもよい。図示実施例では体 側ライナ１４６及び外側カバー１３０が概ね対称的な周縁１３３を 形成しているが、適当な非対称形態も同様に使用することができる。おむつ１２ ０は、横方向中心線１２４及び長手方向中心線１２６をも有している。 体側ライナ１４６は異なる形態を有することができる。例えば体側ライナ：１ ４６は、外側カバー中間区分の幅の少なくとも一部分上の外側カバー１３０の幅 と同じ広がりを有することができる。代替として体側ライナの幅は、吸収材芯の 少なくともクロッチ区分内の吸収材芯１３２の幅と同じ広がりであってもよい。 体側ライナ１４６は、着用者の肌に追従し、柔らかい感触を与え、そして炎症 を生じさせないような身体に面する表面を呈する。体側ライナ１４６は、典型的 には、吸収材芯１３２内に保持された液体から着用者の肌を絶縁するために使用 される。体側ライナ１４６は、液体を透過させるのに十分に多孔質で、液体がそ の厚みを通して容易に浸透できるような材料からなっている。適当な体側ライナ １４６は、多孔質もしくは網目状フォーム、孔をあけたプラスチックフィルム、 合成ファイバ（例えば、ポリエステルもしくはポリプロピレンファイバ）、天然 ファイバ（例えば、木もしくは綿ファイバ）、もしくは天然及び合成ファイバの 組合せのような広範なウェブ材料から製造することができる。 種々の織らたれ、もしくは不織ファブリックを体側ライナ１４６のために使用 することができる。例えば体側ライナは、ポリオレフィンファイバのメルトブロ ウンもしくはスパンボンデッドウェブからなることができる。代替として体側ラ イナは、天然及び／もしくは合成ファイバの結合されたカーデッドウェブである ことができる。 体側ライナ１４６は、所望のレベルの湿潤性及び親水性を与えるために、任意 選択的に表面活性材で、もしくはその他で処理することができる。例えば体側ラ イナ１４６は、ポリプロピレン材料から製造された不織スパンボンドウェブから なることができる。このようなウェブは、約17-51g/m²の坪量と、約0.032-0.043 g/ccの密度とを有する約２−５デニールのファイバからなることができる。体側 ライナ１４６は、ペンシルベニア州フィラデルフィアのRohm & Haas社から入手 可能なTriton X-102表面活性材のような適当な表面活性材を約0.11-0.43重量％ 含むこともできる。 図示実施例のおむつ１２０は、外側カバー１３０の合計面積と実質的に同じ広 がりを有する濡れ易くした不織ポリプロピレンスパンボンドウェブからなる体側 ライナ１４６を含む。このウェブは約0.7oz/yd²（約24g/m²）の坪量を有してい る。この実施例では、体側ライナは少なくともウェブのクロッチ部分内にライナ 材料の厚みを通して伸びる複数の孔をも含んでいる。 図示実施例では閉じ込めフラップ１６２が、フラップの固定された縁１６４に 沿って体側ライナ１４６の体側表面に接続されている。（適当な構造及び配列に 関しては前記米国特許第4,704,116号を参照されたい。）各閉じ込めフラップ１ ６２の運動可能な縁１６６は、１もしくはそれ以上のエラストマ材料の個々のス トランドからなるフラップ弾力部材１９２を含む。例えば弾力性ストランドは、 分離した概ね平行な配列であることができる。弾力部材１９２は、弾力的に縮み 可能な状態で閉じ込めフラップ１６２の運動可能な縁１６６に接続されていて、 弾力成分の縮みが閉じ込めフラップの縁にしわを寄せて短くし、それによって各 閉じ込めフラップの運動可能な縁はそれ自体で体側ライナ１４６の表面から遠去 かって離間し、ほぼ直立形態に位置するようになる。閉じ込めフラップは、体側 ライナ１４６を構成している材料と同一の、もしくは異なる材料で製造すること ができ、液体透過性、もしくは液体不透過性であることができる。例えば図示の おむつ１２０の実施例では、閉じ込めフラップ１６２は、Brockらの米国特許第4 ,041,203号に開示されているような、液体不透過性の、もしくは液体透過性のス パンボンド・メルトブロウン・スパンボンド繊維質不織ラミネート材料で形成す ることができる。 外側カバー１３０は実質的に液体不透過性材料からなることができ、典型的に は薄いプラスチックフィルム、もしくは他の柔軟な液体不透過性材料で製造され る。本明細書において使用する“柔軟な”とは、従順で、着用者の身体の全体の 形状及び輪郭に容易に順応する材料のことを言う。外側カバー１３０はおむつ１ ２０に接しているベッドシーツ及び上着のような物品が、吸収材芯１３２内に閉 じ込められている滲出物で濡れるのを防ぐ。例えば外側カバー１３０は、約0.01 2mm（0.5ミル）乃至0.051mm（2.0ミル）の厚みを有するポリエチレンフィルムで あることができる。費用的な制約及び強度的な要求に依存して、典 型的なポリエチレンフィルムは約1.0ミル乃至約1.25ミルの厚みを有している。 外側カバーの代替構造は、所望のレベルの液体不透過性を与えるために構成もし くは処理された織られた、もしくは不織繊維質ウェブ層からなることができる。 外側カバー１３０のための適当な材料は、ニュージャージー州サウスプレイン フィールドのEdison Plastics社から入手可能なポリエチレンフィルムのような ポリマフィルムからなる。ポリマフィルム外側カバーは、美的な満足を与える外 観を呈するようにエンボス及び／またはマット仕上げすることができる。 任意選択的にではあるが、外側カバー１３０は、吸収材芯１３２から蒸気もし くはガスが逃げ出すことができるようにしながら、液体滲出物が外側カバー１３ ０を通過するのを実質的に防ぐ蒸気もしくはガス透過性の“呼吸可能な”材料か らなることができる。例えば外側カバー１３０は、微孔性ポリマフィルム、もし くは所望のレベル及び液体不透過性及び蒸気もしくはガス透過性の組合せを与え るように被膜その他の処理をした不織ファブリックからなることができる。 外側カバー１３０の形状及び寸法は、吸収材芯１３２の寸法及び輪郭によって 、及び選択された特定の吸収材物品によって決定される。例えば外側カバー１３ ０は、全体的にＴ字形、Ｉ字形、もしくは変形砂時計形であることができ、1.3 cm乃至2.5 cm（0.5乃至1.0 in）のような選択された距離だけ吸収材芯１３２の 端縁から外へ伸びることができる。 おむつ１２０を、ユーザ上に保持する機構を提供するために接着テープタブフ ァスナ１３６のような固着手段が、典型的にはおむつの後側ウェストバンド領域 １２５に取付けられている。内側に折り畳まれた貯蔵位置で示されているテープ タブファスナ１３６は公知のどのようなファスナであってよく、典型的には図１ １Ａ及び１１Ｃに示すようにおむつ１２０の隅に取付けられる。接着テーピング システムは再締め付け可能に構成することができ、１もしくはそれ以上の補助ラ ンディングゾーン（図示してない）を含むことができる。ポリプロピレンフィル ムのようなテープランディングゾーンは、エンボスされた表面を有することがで き、また外側カバーの内面もしくは外面の何れかに接続することができる。例え ば、Pazdernikの米国特許第4,753,649号及びWoonらの米国特許第4,296,750号を 参照されたい。代替として、ベルト、フック及びループファスナ、マッシュ ルーム及びループファスナ、スナップ、ピンもしくはバックルのような機械的フ ァスナを、接着材及び他の手段ではなく、もしくはこれらと組合せて使用するこ とができる。所与の吸収材物品設計においては締付け手段を省くことも可能であ る。 もし特定の物品に含まれていれば、弾力部材１３４及び１３５はおむつ１２０ の周縁１３３に接して配置することができる。各長手方向側縁１３７に沿って、 弾力部材１９６がユーザの脚に向かっておむつ１２０の横方向の側余白を引張っ て保持するように配列されている。更に、弾力化されたウェストバンドを設ける ためにおむつ１２０の端縁１２２の何れか、もしくは両方の付近に弾力部材１３ ５を配置することもできる。弾力化された脚ひだ及びウェストひだは、典型的に は普通の吸収材構造及び材料の不適当箇所からの漏洩を減少させるために、普通 のおむつに使用されている。本発明の吸収材物品は、液体閉じ込めの目的のため に、弾力化されたひだへの依存度を少なくするように有利に設計することができ る。 弾力部材１３４及び１３５は、弾力的に収縮可能な状態でおむつ１２０に取付 けられているので、図１１Ｃに示すような通常の引張られた状態では、弾力部材 が効果的に収縮し、おむつ１２０の部分を効果的にしわ寄せする。弾力部材は、 少なくとも２つの方法で弾力的に収縮した状態で固着することができる。例えば おむつ１２０を収縮していない状態に保って弾力部材を引伸ばして固定すること ができる。代替として、おむつ１２０を例えばひだ付けすることによって収縮さ せ、弾力部材を弛緩していない、もしくは引伸ばされていない状態に保っておむ つ１２０に固定し、接続することができる。熱収縮弾力材料もしくは米国特許第 4,720,415号に開示されているような引伸ばし結合された不織繊維質ラミネート 材料のような他の手段も、おむつをしわ寄せするのに使用することができる。 この実施例に示されているように、弾力部材１３４は、本質的におむつ１２０ のクロッチ領域１３１の長さにわたって伸びている。代替として、弾力部材１３ ４はおむつ１２０の全長にわたって伸ばしても、もしくは特定のおむつまたは他 の吸収材物品設計に望まれる弾力的に収縮可能な線の配列を与えるのに適当な他 のどのような長さに伸ばしてもよい。 弾力部材１３４は、様々な形状の何れであってもよい。例えば、個々の弾力部 材１３４の幅は0.25mm（0.01in）乃至25mm（1.0in）またはそれ以上で変化させ てよい。弾力部材１３４は、弾力材料の単一のストランドからなっていても、も しくは弾力材料の幾つかの平行な、または非平行なストランドからなっていても よい。弾力部材１３４は直線状の、もしくは曲線状の配列で取付けることができ る。弾力部材１３４は、公知の幾つかの方法の何れかによっておむつに取付ける ことができる。例えば弾力部材１３４は、種々の結合パターンを使用して超音波 的に結合したり、熱及び圧力封じしたり、もしくはおむつ１２０に接着結合する ことができる。 図示実施例では、脚弾力部材１３４は、複数の個々の分離した弾力ストランド からなるグループ化された弾力材料の集合が取付けられているキャリアシートを 備えることができる。例えばこのキャリアシートは0.75ミル厚のポリプロピレン フィルムのストリップからなることができ、また弾力ストランドはデラウェア州 ウィルミントンのDuPont 社から入手可能なLycra（登録商標）のようなスパンデ ックスエラストマファイバからなることができる。図示実施例では、各弾力スト ランドは約940デシテックスであるが、厚みがより厚い、もしくはより薄いスト ランドも適している。個々の弾力ストランドは約２−４mm離間させることができ 、ホットメルト接着の渦巻きパターンを使用するような、公知の何れかの手段に よってキャリアシートに取付けることができる。 吸収材芯１３２は、通常は外側カバー１３０に接して位置決めされ、おむつ１ ２０の種々の望ましい形態を形成する。一般に吸収材芯は圧縮可能であり、従順 であり、着用者の肌に剌激を与えず、そして液体の身体滲出物を吸収して保持す ることができる。本発明の目的のための吸収材芯は、材料の単一の一体片からな ることも、もしくは代替として材料の複数の個々の分離した片からなることもで きる。 吸収材芯１３２は、広範な寸法及び形状（例えば、矩形、台形、Ｔ字形、Ｉ字 形、砂時計形等）に、また広範な材料で製造することができる。吸収材芯１３２ の寸法及び吸収容量は、意図したユーザの寸法、及び吸収材物品の意図された用 途によって賦課される液体ローディングと両立可能であるべきである。更に、吸 収材芯１３２の寸法及び吸収容量は、幼児から成人までの範囲にわたるユーザに 受入れられるように変化させることができる。また更に、本発明にあっては、吸 収材芯１３２の密度及び／または坪量、並びにそれらの相対比を変化させること が可能であることを見出した。 種々の型の湿潤可能な親水性繊維質材料を吸収材芯１３２の成分部分に使用す ることができる。適当なファイバの例は、セルローズファイバのような本来湿潤 可能な材料からなる天然に産する有機ファイバ、レイヨンファイバのようなセル ロースもしくはセルロース誘導体からなる合成ファイバ、グラスファイバのよう な本質的に湿潤可能な材料からなる無機ファイバ、特定のポリエステルもしくは ポリアミドファイバのような本質的に湿潤性のそして熱可塑性のポリマで作られ た合成ファイバ、及び適切な手段によって親水性を与えたポリプロピレンファイ バのような非湿潤性のそして熱可塑性ポリマからなる合成ファイバを含む。非湿 潤性ファイバは、例えばシリカを用いた処理、適当な親水性部分を有しファイバ から容易に除去できない材料を用いた処理によって、もしくはファイバの形成中 または形成後に親水性ポリマを非湿潤性の疎水性ファイバに被覆することによっ て親水性にすることができる。本発明の目的に対しては、上述した種々の型のフ ァイバの選択された混合を使用することもできる。 本明細書において使用する“親水性”とは、ファイバに接触する水性液体によ って濡れるファイバもしくはファイバの表面のことである。材料の濡れの程度自 体は、当該液体及び材料の接触角及び表面張力によって記述することができる。 特定のファイバもしくはファイバの混合の湿潤性を測定するのに適する装置及び 技術はCahn SFA-222表面力解析装置であることができる。このシステムを使用し て以下に詳述する手順に従って測定した時に、90゜より小さい接触角を有するフ ァイバを“濡れ可能”と称し、90゜より大きい接触角を有するファイバを“濡れ 不能”と称する。 一般的には“超吸収材”と呼ばれている適当な吸収材ゲル化材料は、シリカゲ ルのような無機材料、または橋かけ結合（もしくはクロスリンク）されたポリマ のような有機化合物であることができる。橋かけ結合は共有、イオン、ファンデ ルバールスもしくは水素結合によることができる。吸収材ゲル化ポリマ材料の例 は、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、無水マレイン酸エチレンコポ リマ、ポリビニルエーテル、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシルメチ ルセルロース、ポリビニルモルフォリノン、スルホン酸ビニルのポリマもしくは コポリマ、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等を 含む。吸収材芯への使用に適するさらなるポリマは、加水分解された、アクリル ニトリルグラフテッドスターチ、アクリル酸グラフテッドスターチ、ポリアクリ ル酸及び無水マレイン酸イソブチレンコポリマもしくはそれらの混合体を含む。 他の適当なヒドロゲル形成ポリマはAssarsonらの米国特許第3,902,236号に開示 されている。ヒドロゲル形成ポリマを準備するプロセスは、Masudaらの米国特許 第4,076,663号及びTsubakimotoらの米国特許第4,286,082号に開示されている。 吸収材ゲル化材料は、一般的に離散した粒子の形状である。これらの粒子は、 如何なる所望形状であることもできる。約20μ乃至約１mmの平均寸法を有する粒 子を有利に使用することができる。本明細書において使用する“粒子寸法”とは 、個々の粒子の最小寸法の加重平均を意味している。 市販されている適当な超吸収材ゲル化材料の例は、Dow Chemical Company製の DOW 535、Hoechst Celanese Company製のSANWET IM 5000P、及びStockhausen製 のFAVOR SAB 835、836もしくは870を含む。 吸収材芯１３２は、吸収材芯を少なくとも部分的に包み込む包装シート層を含 むことができる。包装シートは、例えば高湿り強度ティッシュ、もしくは合成繊 維質ウェブのような親水性高湿り強度外包ウェブからなることができ、吸収材ゲ ル化材料の粒子が吸収材芯１３２から外部へ移動するのを最小にするように援助 することができる。このような上包装ウェブは、吸収材芯の使用中の完全性を増 すこともできる。このウェブは吸収材芯及び吸収材物品構造の他の成分に糊付け することができる。 不織材料１２８は、吸収材芯１３２の液体処理及び吸収性要求と矛盾しないど のような所望形状であっても差し支えない。適当な形状は、例えば円形、矩形、 三角形、台形、長い形、犬が咬える骨形、砂時計形、もしくは長円形を含む。不 織材料１２８は、不織材料と吸収材芯との間の接触する液体流通表面積を最大に するような寸法にすると有利である。例えば、図示実施例のおむつ１２０では、 不織材料１２８は矩形であり、上側表面積は約24.0乃至56.0in²（約154.8乃至36 1.2cm²）の範囲にわたっている。 不織材料１２８は、液体サージを迅速に収集して一時的に保持するために、ま た液体を初めの入口点からおむつ１２０の吸収材芯１３２へ迅速に輸送するため に、動作可能なレベルの密度及び坪量を有しているべきである。このような構成 は、液体が体側ライナ１４６上に溜まって集まるのを防ぐことを援助でき、また それによってユーザが感じる湿り具合を減少させることができる。 不織材料１２８は、吸収材芯１３２及びおむつ１２０の全長に沿って位置決め することができる。代替として、不織材料１２８はおむつの長さの一部分のみに 沿って、もしくは吸収材１３２の長さの一部のみに沿って伸びるようにすると有 利である。同様に、不織材料１２８はおむつの幅の一部のみに沿って、もしくは 吸収材芯の幅の一部のみに沿って伸ばすことができる。例えば、不織材料１２８ を吸収材芯１３２よりも約 4.0inまで短くし、横方向にはおむつの前側区分の中 心に位置させるが、不織材料１２８の前側縁が吸収材芯１３２の前側縁よりも約 0.5in乃至約1.5inおむつの横方向中心線に近く位置するように、おむつの前側ウ ェストバンドに向かってずらせることができる。 かさばらないこと、もしくは費用が最低であることが重要であるような使い捨 て吸収材物品については、不織材料１２８を吸収材物品の総合的な形態にするこ となく有利に使用することができる。むしろ、不織材料が概ねユーザの性器領域 のみに位置するように不織材料を切断し、配置することができる。 不織材料１２８のサージ層１４９は、体側ライナ１４６と液体流通接触するよ うに配置される。不織材料１２８は、例えば体側ライナ１４６の内側（おむつ側 ）及び／または体側ライナ１４６に面しているサージ層１４９の表面の何れかの 長さに沿って接着性渦巻き線を適用する等の公知固着手段によって、体側ライナ １４６に適当に取付け、もしくは結合することができる。不織材料１２８及び体 側ライナ１４６を結合するための固着手段は、不織材料１２８のかさばった、ロ フティな、もしくは枕状の性質を維持するように構成すべきである。例えば、約 0.5乃至0.75inの総合幅を有する接着性渦巻き線を不織材料１２８の長さに沿 って伸びるサージ層１４９の側縁に沿ってのみ設け、サージ層１４９の中心部分 もしくは両端に沿っては接着材を塗布しないことによって、不織材料１２８はそ の要求される機能性を達成するのに必要なかさ張りを保持できるようになる。 本発明により製造された不織材料１２８は、実際に使用中に賦課される様々な レベルの性能要求を受け入れるように合わせて調整することを意図している。例 えば、軽い尿失禁及び経血流パッドは、幼児の尿排泄とは異なる排泄率、量及び タイミングを含む。更に、サージ内の液体は、液体の粘度、表面張力、温度及び 実際の種々の製品の最終用途におけるファブリックの性能に影響を及ぼし得る他 の物理特性について変化し得る。 おむつ１２０の不織材料１２８は、弾力的な繊維質構造をなしている。この不 織材料は、湿った時でも材料内に空容積を維持し、潰れるのに耐えて液体を解放 し易くし、また湿った後に材料から液体を取り除いて再生可能にし、次の排泄の ための空き容積容量を保存できるように負荷の下で十分に開いた状態に留まるべ きである。不織材料１２８の耐圧縮特性によって複数回の排泄流体を溜めること ができる。不織材料１２８をキルティングされた構造にすると、使用中の空気の 循環をも可能にする。 図４及び図１１Ａ−１１Ｃにそれぞれおむつ１００及び１２０の成分部分の特 定構造を示したが、これらの成分は公知の種々のおむつ形態に組立てることがで きる。しかしながら、おむつ以外の使い捨て吸収材物品において、それらの意図 された最終用途に依存して個々の成分を任意選択することが可能であることも理 解されたい。 どの体側ライナ材料でもその重要な特性は、その柔らかさである。具体的に言 えば、ライナは極めて柔軟で、また幼児の安楽さの観点から柔らかな触感である ことが重要である。本発明者は、本発明の不織材料８０の身体に面する層１２が 優れた柔らかさ特性を呈することを見出した。 不織ライナ及び不織ファブリックの別の重要な特性は、引張強度、即ち断裂に 対する抵抗及び断裂に至るまでのパーセント伸びである。発明者はこれらの特性 をInstron Model TM 1000（マサチュセッツ州カントンのInstron Corp.製）のよ うな装置によって測定した。この装置は、不織ファブリックのサンプル（約１ ×６in（25.4×1524mm））を、サンプルの全幅に伸びる１対のジョー内につかみ 、それを一定の伸び率で引張る。ファブリックを破断させるのに必要な力を引張 強度として記録し、破断前のファブリックの長さと元の長さとを比較してパーセ ント伸び値を求める。これらの試験は、力が機械方向ＭＤに加わるようにファブ リックをジョー内に配向するか、もしくは力が横方向ＣＤに加わるようにファブ リックをジョー内に配向して遂行することができる。数例を後掲する本発明によ り製造された不織材料が、十分な引張強度とパーセント伸び特性を呈することが 分かった。 更に、使い捨ておむつのような吸収材物品のライナにとって特に重要な別の特 性は、ライナの湿潤性である。吸収材物品の設計に依存して、液体が吸収材芯を 通り易くするために、通常はライナが少なくとも部分的に湿り可能であることが 望まれる。また、ライナに湿潤性の勾配を与えて液体を毛管作用で着用者から運 び去り、それによって快適さと、肌の健康とを増すことができるようにすること も望ましいことである。具体的に言えば、本発明におけるように“サージ”層２ ２、即ち吸収材材料に最も近い層よりも湿潤性が低い身体に面する層１２を設け ることが望ましい。このようにすると、液体は着用者に戻って流れるよりは容易 に吸収材芯材料を通して流れるようになる。 不織ウェブを製造するのに適する多くのポリマは疎水性である。特に、ポリオ レフィンファイバは完全に疎水性である。その結果、これらのポリマを用いて製 造された不織ウェブに、所望のレベルの湿潤性及び親水性を与えることが望まれ る。当分野においては、これらのファイバの最終使用応用におけるこれらのファ イバの液体管理特性を改善するために、典型的には約0.3％乃至約0.6％の範囲の 水溶性仕上げ材を塗布することによって、ポリプロピレンのような疎水性ファイ バの湿潤性を増加させ得ることが知られている。説明中の実施例では、使用され ているポリプロピレンファイバは、不織層１２及び２２に形成する前にこれらの ファイバを水溶性仕上げ材で処理することによって湿潤可能にすることができる 。 上述したような湿潤性勾配を発生させるのに貢献する別の要因は、所望量のポ リエステルファイバを、第２の不織層２２を形成するポリプロピレンファイバと 混合することである。前述したように、より粗い、より弾力的なポリエステルフ ァイバを、不織層２２内のポリプロピレン及びポリエステルファイバの均質な混 合内に使用して得られた異なる孔寸法が、第１の層１２と第２の層２２との間に 必要な湿潤性勾配を発生する。 本発明のより詳細な理解を与えるために以下に数例を示す。特定の組成、割合 、材料及びパラメタは例示であって本発明の範囲を特に制限する意図はない。例 例１ 第１の層は、 100％のポリプロピレン（デラウェア州ウィルミントンの Hercu les，Inc．製PP-196）を上述したように普通のカーディング装置上で混合して形 成された。第１の層の坪量は約18g/m²（0.5oz/yd²）であった。第２の層は、60 ％のポリエステル（韓国ソウルのSam Yang製SD-10）と40％のPP-196ポリプロピ レンとを普通のカーディング装置上で混合して形成された。第２の層の坪量は約 32g/m²（0.9oz/yd²）であった。第１及び第２の層は図３及び３Ａに示すような 加熱された結合用ロールによって互いに熱結合された。第１の層に接触する結合 用ロールは約272゜Ｆ（133゜Ｃ）の温度に維持され、第２の層に接触する結合用 ロールは約315゜Ｆ（157゜Ｃ）の温度に維持された。結合用ロールの線速度は約 80フィート／分（24m/min）であり、結合用ロール間のニップ圧力は約300pliで あった。この熱結合プロセスによって、離間した結合パターンと、結合領域内に 形成された孔と、約２％のパーセント結合領域とを有する不織積層材料が生産さ れた。例２ 第１の層は、100％のポリプロピレン PP-196 を上述したように普通のカーデ ィング装置上で混合して形成された。第１の層の坪量は約18g/m²（0.5oz/yd²） であった。第２の層は、60％のポリエステル（サウスカロライナ州グリーンビル のHoechst Celanese製PET-295）と40％のPP-196ポリプロピレンとを普通のカー ディング装置上で混合して形成された。第２の層の坪量は約32g/m²（0.9oz/yd² ）であった。第１及び第２の層は図３及び３Ａに示すような加熱された結合用ロ ールによって互いに熱結合された。第１の層に接触する結合用ロ ールは約272゜Ｆ（133゜Ｃ）の温度に維持され、第２の層に接触する結合用ロー ルは約315゜Ｆ（157゜Ｃ）の温度に維持された。結合用ロールの線速度は約80フ ィート／分（24m/min）であり、結合用ロール間のニップ圧力は約300pliであっ た。この熱結合プロセスによって、離間した結合パターンと、結合領域内に形成 された孔と、約２％のパーセント結合領域とを有する不織積層材料が生産された 。例３ 第１の層は、100％のポリプロピレンファイバ（ドイツ国ノイウィードのLohma nn GmbH & Co．KG製PT110-20）で形成された。第１の層の坪量は約20g/m²（0.5o z/yd²）であった。第２の層は、60％のポリエステル（ドイツ国フランクフルト のHoechst/AG製PET-292）と40％のポリプロピレン（デンマーク国バルデのDanak lon A/S，Inc．製PP-71“SOFT-71”）とを上述したように普通のカーディング装 置上で混合して形成された。第２の層の坪量は約32g/m²（0.9 oz/yd²）であった 。第１及び第２の層は図３及び３Ａに示すような加熱された結合用ロールによっ て互いに熱結合された。第１の層に接触する結合用ロールは約272゜Ｆ（133゜Ｃ ）の温度に維持され、第２の層に接触する結合用ロールは約315゜Ｆ（157゜Ｃ） の温度に維持された。結合用ロールの線速度は約80フィート／分（24 m/min）で あり、結合用ロール間のニップ圧力は約300pliであった。この熱結合プロセスに よって、離間した結合パターンと、結合領域内に形成された孔と、約２％のパー セント結合領域とを有する不織積層材料が生産された。例４ 第１の層は、普通のスパンボンディング形成プロセスを使用して100％のPP-71 ポリプロピレンで形成された。第１の層の坪量は約22g/m²（0.6 oz/yd²）であっ た。第２の層は、60％のPET-292ポリエステルと40％のPP-71ポリプロピレンとを 普通のカーディング装置上で混合して形成された。第２の層の坪量は約32 g/m² （0.9 oz/yd²）であった。第１及び第２の層は図３及び３Ａに示すような加熱さ れた結合用ロールによって互いに熱結合された。第１の層に接触する結合用ロー ルは約272゜Ｆ（133゜Ｃ）の温度に維持され、第２の層に接触 する結合用ロールは約315゜Ｆ（157゜Ｃ）の温度に維持された。結合用ロールの 線速度は約80フィート／分（24 m/min）であり、結合用ロール間のニップ圧力は 約300pliであった。この熱結合プロセスによって、離間した結合パターンと、結 合領域内に形成された孔と、約２％のパーセント結合領域とを有する不織積層材 料が生産された。例５ 第１の層は、普通のカーディング装置上で100％のポリプロピレン（75％のPP- 196、及び25％の PP-190、共にデラウェア州ウィルミントンのHercules，Inc． 製）を上述のように混合して形成された。第１の層の坪量は約18g/m²（0.5 oz/y d²）であった。第２の層は、60％のPET-292ポリエステルと40％のPP-71ポリプロ ピレンとを普通のカーディング装置上で混合して形成された。第２の層の坪量は 約32g/m²（0.9oz/yd²）であった。第１及び第２の層は図３及び３Ａに示すよう な加熱された結合用ロールによって互いに熱結合された。第１の層に接触する結 合用ロールは約272゜Ｆ（133゜Ｃ）の温度に維持され、第２の層に接触する結合 用ロールは約315゜Ｆ（157゜Ｃ）の温度に維持された。結合用ロールの線速度は 約80フィート／分（24m/min）であり、結合用ロール間のニップ圧力は約300pli であった。この熱結合プロセスによって、離間した結合パターンと、結合領域内 に形成された孔と、約２％のパーセント結合領域とを有する不織積層材料が生産 された。例６ 第１の層は、上述したように普通のカーディング装置上で100％のPP-196ポリ プロピレンを混合して形成された。第１の層の坪量は約18g/m²（0.5oz/yd²）で あった。第２の層は、60％のPET-295ポリエステルと40％のPP-196ポリプロピレ ンとを普通のカーディング装置上で混合して形成された。第２の層の坪量は約32 g/m²（0.9oz/yd²）であった。第１及び第２の層は図３及び３Ａに示すような加 熱された結合用ロールによって互いに熱結合された。第１の層に接触する結合用 ロールは約272゜Ｆ（133゜Ｃ）の温度に維持され、第２の層に接触する結合用ロ ールは約315゜Ｆ（157゜Ｃ）の温度に維持された。結合用ロールの線速度は約80 フィート／分（24m/min）であり、結合用ロール間のニッ プ圧力は約300pliであった。この熱結合プロセスによって、離間した結合パター ンと、結合領域内に形成された孔と、約２％のパーセント結合領域とを有する不 織積層材料が生産された。 得られた上例の不織積層材料は以下の表に記載する特性を有していた。 本開示の目的のために、以下の試験手順を使用して本発明の不織材料１０の特 定パラメタを決定することができる。 使い捨て吸収材物品のライナ内の吸収度／浸透時間、逆流量、及び液体保持量 を測定するために、流体吸い込み及び逆流評価（ＦＩＦＥ）試験を計画した。吸 収度／浸透時間（秒）はストップウォッチを使用し、模擬尿排泄物を吸収するの に要する時間の長さを視覚的に決定する。逆流試験は、吸収材物品が３つの各液 体排泄物を吸収した後に圧力を加え、吸収材物品の“ユーザ側”から放出される 液体の量をグラムで測定する。 図７及び８に示す装置は、この試験のために使用される。図４に示した、また 図７に鎖線１０２で示す被試験サンプルおむつを0.1ｇに最も近く計量する。サ ンプル１０２は、サンプルを平らに置くことができるように、脚及びウェストの 弾力部材と、閉じ込めフラップ弾力部分（図示してない）をそれらの長さに沿っ て切断することによって準備する。サンプル１０２のサンプル寸法、重量及び密 度プロファイル、及び吸収材芯の組成は、有効な結果を得るために適切に制御し なければならない。以下に報告されているデータは、12×12in（305mm× 305mm）の方形サンプルから得られたものであり、このサンプルは例４、５及び ６に記載した不織材料１０と、約10ｇの木パルプフラッフ及び約12ｇのDOW DRYT ECH 835もしくはその等価物のような超吸収材料を含む吸収材芯とを含んでいる 。 サンプル１０２は、内径5.1cmのシリンダ１０６が指定された位置１０８にお いて終わるように880ｇのシリンダ板組立体１０４の下に平らに置かれ、滑らか にされる。例えば、指定された位置１０８は、被試験吸収材物品の寸法（例えば 、小（Ｓ）、中（Ｍ）、大（Ｌ）もしくは特大（ＬＬ））に依存して、サンプル の縁から約4.5in（114.3mm）乃至約5.75in（146.1mm）の範囲にわたることがで きる。サンプル１０２の下には、高さ（ｄ）0.5in（12.7mm）×長さ（ｅ）６in （152.4mm）×幅（ｆ）３in（76.2mm）の浮き出た台１１０がある。またシリン ダ１０６は、シリンダ板組立体１０４の下に約1/32in（0.8mm）の距離（ｇ）だ け伸びている。 シリンダ１０６の頂上の漏斗１１２はサンプル１０２に対して直角であり、指 定された位置上に中心が合っている。指定された量の合成尿（例えば、小、中、 及び大もしくは特大おむつに対してそれぞれ50ml、80mlもしくは100ml）を漏斗 １１２を通して注ぐ。（適当な合成尿の例は、ウィスコンシン州アップルトンの PPG Industriesから入手可能なItem No．K-C 399105である。）第１の液体がサ ンプル１０２に接触してから液体がサンプル１０２の表面から見えなくなるまで の経過時間をストップウォッチで測定する。最初の液体排泄物が吸収されてから １分後に、同一寸法の第２の液体排泄物を導入する。第２の液体排泄物が吸収さ れる時間を、第１の排泄物と同様に測定する。 図９及び１０を参照する。第２の排泄物を吸収させてから１分後に、サンプル １０２を真空装置１１４上に配置し、吸取紙１１６及び液体不透過性ラテックス シーティング１１８で覆う。次いで35,000ダイン／cm²（約0.5 psi）の真空圧を 加え、２分間にわたって不透過性ラテックスシーティング１１８を吸取紙１１６ 及びサンプル１０２上に吸引する。圧力を解放した後に、湿った吸取紙１１６を 計量する。吸取紙１１６の重量の増加（グラム）が逆流を表している。 サンプル１０２から圧力を解放してから１分以内に、第３の液体排泄物を導入 し、上述したように計時する。液体吸い込み時間が、サンプル１０２へ入る規定 量の液体（ここで説明している結果を得るには80 ml）に対する秒数である。 上例４、５及び６の不織積層材料を含むサンプル１０２の上述した逆流及び液 体吸い込み時間値を以下の表に示す。 数例の流体吸い込み及び逆流評価試験結果を表 II に示したが、上述した不織材 料１０を組み入れた吸収材物品の液体吸い込み時間は約11秒乃至約38秒の範囲に 、また逆流値は約1.0グラム乃至約9.0グラムとすることができる。 本発明に従って製造された不織材料１０は、当業者によって、実際の使用中に 賦課される種々のレベルの性能要求に合わせて調整される。例えば、軽い尿失禁 及び経血流パッドは、幼児の尿排泄物とは異なる排泄率、量及びタイミングを含 む。更に、サージ内の液体は、液体粘度、表面張力、温度及び実際の製品の種々 の最終用途における不織材料１０の性能に影響し得る他の物理特性に関して変化 し得る。従って、本発明を上記実施例及び例に関して説明したが、本発明はさら なる変更が可能であることを理解されたい。従って本明細書は本発明の原理に従 う本発明の如何なる変更、使用、もしくは適用をも包含し、本明細書からのこれ らの逸脱を本発明が関連する分野における公知の、もしくは常套的な実施に入る ものとして含み、そして請求の範囲内にあることを意図するものである。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年１１月４日 【補正内容】 料でも、１もしくはそれ以上の異なる材料と組み合わせてより良い特性の集合を 発生させて本発明に使用できることが、本発明の重要な長所である。例えば、ポ リプロピレン及びポリェステルファィバの結合されていない、もしくは実質的に 結合されていない不織層は、若干の不織ウェブ応用に対しては柔らか過ぎ、弱過 ぎるものと考えられるかも知れない。しかしながら、本発明によれば、ポリプロ ピレン及びポリエステルファイバを適切に混合して作られた不織層を、ポリプロ ピレンファイバの結合された層のようなより強い不織ウェブに結合してより望ま しい不織ラミネートを作ることができる。 本発明の不織ファブリック１０を構成する繊維質層のファイバ寸法、坪量及び 密度も、ウェブの意図された使用に依存して容易に変化させることができる。例 えば本発明の一応用においては、ライナと外側カバーとの間に配置された吸収材 芯を有する使い捨て吸収材物品の身体に面する層として不織材料を使用すること ができる。これらの使い捨て物品は、例えばおむつ、訓練用パンツ、衛生用ナプ キン、失禁用着衣等を含む。この応用における第１の層１２のポリプロピレンフ ァイバは、約1.0デニール（直径で12.5μ）のような細さから約3.0デニール（21 .6μ）のような太さまでとすることができ、また約1.25in（インチ：31.75mm） 乃至約2.5in（63.5mm）のクリンプされたファイバ長を有することができるが、 ユーザに快適さを与えるためにはファイバは約２デニール（17.6μ）乃至約2.2 デニール（18.5μ）、そして約1.5 in（38.1mm）のクリンプされたファイバ長で あることが望ましい。（当分野では、クリンピングはファイバの型、直径及び密 度の関数であることが知られている。）この応用においては、人の肌に接触する ライナ層として機能する第１の層１２内のポリプロピレンファイバのファイバ寸 法をより細くすることによって、第１の層１２はより柔らかな表面テクスチャに なる。第２の層２２内のポリプロピレンファイバは、必ずしもそのようにする必 要はないが、第１の層１２内のポリプロピレンファイバと同一にする。第２の層 内のポリエステルファイバは、約３デニール（17.5μ）乃至約９デニール（30.4 μ）とし、また約1.25in（31.75mm）乃至約３in（76.2 mm）のクリンプされたフ ァイバ長を有することができ、約２in（50.8mm）のクリンプされたファイバ長を 有する６デニール（24.8μ）のポリエステ 間を通過するにつれて、各層は各不織層の厚みの主要部分を通って伸びる熱的に 誘導されたファイバ結合の離散しそして緻密化された結合領域１８が形成される ことによって安定化され始める。それぞれの層１２及び２２の厚みに依存して変 化し得る緻密化された、即ち結合された領域１８は、約50μから約150μの範囲 にわたることができ、図示実施例では、約70μ乃至約110μが使用されている。 不織材料１０の緻密化されて結合された領域は、２つの加熱されたロール６０及 び７０上の浮き出た結合パターンの間の接触の点によって形成される結合パター ン１８に分配され、それらの間に軽く結合されたファイバ１９が広がるようにな る。 以下に詳細に説明するように、加熱されたロール６０及び７０上の浮き出た結 合パターンの間の接触点によって形成される結合領域１８内に、孔３０が形成さ れる。発明者は、孔３０の正確な寸法及び形状（図５及び６参照）は臨界的では ないと考えているが、約８μ乃至約580μまたはそれ以上の範囲にわたる平均直 径を有する孔を本発明に使用すると有利である。約29μ乃至約277μの平均直径 の孔であることが望ましい。図５及び６に示すように、孔３０内には不織積層材 料１０の厚みを通してファイバは実質的に存在せず、不織材料１０を通過する液 体のための曲がりくねることがない通路を提供している。従って孔３０は、第１ の層１２を通して液体を第２の層２２内へ、そして最終的には吸収材物品の吸収 材芯内へ迅速に吸い込むことを可能にする。不織材料１０との接触点から離れた 液体が主として、液体のためのチャネルとして働く孔をあけた結合領域１８に沿 って流れることが分かった。孔３０は、このように迅速な液体吸い込み及び分配 を可能にするには十分な大きさではない、もしくは曲がりくねっていない（層１ ２及び２２内のファイバ間に形成されている）細孔とは区別されるものである。 従って、不織ファブリック１０は離間して結合された領域１８と、それらの間の 軽く結合された領域１９と、結合された領域１８内に形成された孔３０とを有す るように図示されている。 使用される結合用ロール上の浮き出たパターンの特定の組合せに関連する２つ のパラメタは、結合用ロールの浮き出た結合領域の大きさと、結合領域を分離し ている距離もしくは間隔である。これら２つのパラメタは一緒になって、上述し 請求の範囲 （1）１もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバ又はフィラメ ントからなる第１の繊維質層と、 ２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバ又はフィラメン からなる第２の繊維質層と、 を備え、 上記第１及び第２の層は、これら層間の界面において、所定の結合程度の緻 密化された結合領域からなる離間した結合パターンで互いに結合され、上記結合 領域の間には結合度の低いファイバが広がっており、 前記結合領域は、前記層間の界面に平行な平面内で、前記積層された繊維質 材料を横断してほぼ連続的に延びており、 上記結合領域は、それらの中に形成されたほぼ円形の孔を有していることを 特徴とする積層繊維質材料。 （2）上記第１及び第２の層は、不織ウェブからなる請求項１に記載の積層繊維 質材料。 （3） 上記第１及び第２の層の少なくとも一方は、スパンボンデッドウェブから なる請求項２に記載の積層繊維質材料。 （4）上記第１の層は、互いに結合されている上記第１の層のファイバを有して いる請求項２に記載の積層繊維質材料。 （5）上記第１及び第２の層は、互いに熱的に結合されている請求項２に記載の 積層繊維質材料。 （6）上記結合領域は、上記材料の表面積の約1.0乃至約6.0％を占める請求項２ に記載の積層繊維質材料。 （7）上記結合領域は、上記材料の表面積の約2.0乃至約4.0％を占める請求項２ に記載の積層繊維質材料。 （8）上記第１の層はポリオレフィンからなる群から選択された１もしくはそれ 以上の熱可塑性ポリマ材料からなり、上記第２の層はポリオレフィン及びポリエ ステルの群から選択された２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の混合から なる請求項２に記載の積層繊維質材料。 （9）上記第１の層はポリオレフィンからなり、上記第２の層はポリオレフィン 及びポリエステルの混合からなる請求項８に記載の積層繊維質材料。 （10）上記第１の層は約100％のポリプロピレンからなり、上記第２の層は約70 ％のポリプロピレン及び約30％のポリエステル乃至約25％のポリプロピレン及び 約75％のポリエステルからなる請求項９に記載の積層繊維質材料。 （11）上記第１の層は約100％のポリプロピレンからなり、上記第２の層は約40 ％のポリプロピレン及び約60％のポリエステルからなる請求項９に記載の積層繊 維質材料。 （12）上記第１及び第２の層を結合する前に測定して、上記第１の層は上記第２ の層よりも高い密度を有している請求項２に記載の積層繊維質材料。 （13）液体透過性体側ライナと、 液体不透過性外側カバーと、 上記体側ライナと上記外側カバーとの間に配置されている吸収材芯と、 上記体側ライナの少なくとも一部分に接して配置され、１もしくはそれ以上 の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバ又はフィラメントからなる第１の繊維質 層からなる積層繊維質材料と、 ２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバ又はフィラメン トからなる第２の繊維質層と を備え、 上記第１及び第２の層は、これら層間の界面において、所定の結合度を有す る緻密化された結合領域からなる離間した結合パターンで互いに結合され、上記 結合領域の間には結合度の低いファイバが広がっており、 上記結合領域は、それらの中に形成されたほぼ円形の孔を有していることを 特徴とする吸収材物品。 （14）液体透過性体側ライナと、 液体不透過性外側カバーと、 上記体側ライナの少なくとも一部分に接して配置され、１もしくはそれ以上 の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバ又はフィラメントからなる第１の繊維質 層からなる積層繊維質材料と、 ２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバ又はフィラメン トからなる第２の繊維質層と を備え、 上記第１及び第２の層は、複数の離散しそして緻密化された結合領域からな る離間した結合パターンで互いに結合され、上記結合領域の間には軽度に結合さ れたファイバが広がっており、 上記結合領域は、それらの中に形成された孔を有しており、 上記積層繊維質材料と上記外側カバーとの間に配置されている吸収材芯をも 備えている ことを特徴とする吸収材物品。 （15）上記第１の層は約100％のポリプロピレンからなり、上記第２の層は約70 ％のポリプロピレン及び約30％のポリエステル乃至約25％のポリプロピレン及び 約75％のポリエステルからなる請求項１３もしくは１４に記載の吸収材物品。 （16）上記第１の層は約16-28g/m²の範囲内の坪量を有する結合されたカーデッ ドウェブからなり、また約1.0-3.0の範囲内のファイバデニールを有するポリプ ロピレンファイバからなり、上記第２の層は約24-35g/m²の範囲内の坪量を有す る結合されたカーデッドウェブからなり、また約1.0-3.0の範囲内のファイバデ ニールを有するポリプロピレンファイバと、約1.0-3.0の範囲内のファイバデニ ールを有するポリエステルとの混合からなる請求項１３もしくは１４に記載の吸 収材物品。 （17）上記不織積層材料は、上記外側カバーの長さよりも短い長さ方向寸法と、 上記外側カバーの幅よりも短い幅方向寸法とを有している請求項１４に記載の吸 収材物品。 （18）上記不織積層材料は、上記吸収材芯の長さよりも短い長さ方向寸法を有し ている請求項１４に記載の吸収材物品。 （19）削除 （20）削除 （21）削除 （22）削除 （23）削除 （24）削除 （25）削除 （26）削除 （27）削除 （28）削除 （29）削除 （30）削除 （31）削除 （32）１もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバ又はフィラメ ントからなる第１の繊維質層と、 ２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバ又はフィラメン からなる第２の繊維質層と、 を備え、 上記第１及び第２の層は、これら層間の界面において、所定の結合程度の緻 密化された結合領域からなる離間した結合パターンで互いに結合され、上記結合 領域の間には結合度の低いファイバが広がっており、 前記結合領域における前記第１、第２層間の結合は、各層の厚さを通して前 記界面まで延びており、 上記結合領域は、それらの中に形成されたほぼ円形の孔を有しており、この 孔は各層の厚さ方向にわたってほぼファイバがない状態である ことを特徴とする積層繊維質材料。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ Ｄ０４Ｈ 1/54 Ｂ 7199−3Ｂ 3/14 Ｚ 7199−3Ｂ 3/16 7199−3Ｂ 5/06 7199−3Ｂ (72)発明者 リクター エドワード ブルース アメリカ合衆国 ウィスコンシン州 54914 アップルトン サニーヴィュー サークル 2535

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （1）１もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバからなる第１ の繊維質層と、 ２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバからなる第２の 繊維質層と を備え、 上記第１及び第２の層は、複数の離散しそして緻密化された結合領域からな る離間した結合パターンで互いに結合され、上記結合領域の間には軽度に結合さ れたファイバが広がっており、 上記結合領域は、それらの中に形成された孔を有している ことを特徴とする積層繊維質材料。 （2）上記第１及び第２の層は、不織ウェブからなる請求項１に記載の積層繊維 質材料。 （3）上記第１及び第２の層の少なくとも一方は、スパンボンデッドウェブから なる請求項２に記載の積層繊維質材料。 （4）上記第１の層は、互いに結合されている上記第１の層のファイバを有して いる請求項２に記載の積層繊維質材料。 （5）上記第１及び第２の層は、互いに熱的に結合されている請求項２に記載の 積層繊維質材料。 （6）上記結合領域は、上記材料の表面積の約1.0乃至約6.0％を占める請求項２ に記載の積層繊維質材料。 （7）上記結合領域は、上記材料の表面積の約2.0乃至約4.0％を占める請求項２ に記載の積層繊維質材料。 （8）上記第１の層はポリオレフィンからなる群から選択された１もしくはそれ 以上の熱可塑性ポリマ材料からなり、上記第２の層はポリオレフィン及びポリエ ステルの群から選択された２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の混合から なる請求項２に記載の積層繊維質材料。 （9）上記第１の層はポリオレフィンからなり、上記第２の層はポリオレフィン 及びポリエステルの混合からなる請求項８に記載の積層繊維質材料。 （10）上記第１の層は約100％のポリプロピレンからなり、上記第２の層は約 70 ％のポリプロピレン及び約30％のポリエステル乃至約25％のポリプロピレン及び 約75％のポリエステルからなる請求項９に記載の積層繊維質材料。 （11）上記第１の層は約100％のポリプロピレンからなり、上記第２の層は約40 ％のポリプロピレン及び約60％のポリエステルからなる請求項９に記載の積層繊 維質材料。 （12）上記第１及び第２の層を結合する前に測定して、上記第１の層は上記第２ の層よりも高い密度を有している請求項２に記載の積層繊維質材料。 （13）液体透過性体側ライナと、 液体不透過性外側カバーと、 上記体側ライナと上記外側カバーとの間に配置されている吸収材芯と、 上記体側ライナの少なくとも一部分に接して配置され、１もしくはそれ以上 の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバからなる第１の繊維質層からなる積層繊 維質材料と、 ２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバからなる第２の 繊維質層と を備え、 上記第１及び第２の層は、複数の離散しそして緻密化された結合領域からな る離間した結合パターンで互いに結合され、上記結合領域の間には軽度に結合さ れたファイバが広がっており、 上記結合領域は、それらの中に形成された孔を有している ことを特徴とする吸収材物品。 （14）液体透過性体側ライナと、 液体不透過性外側カバーと、 上記体側ライナの少なくとも一部分に接して配置され、１もしくはそれ以上 の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバからなる第１の繊維質層からなる積層繊 維質材料と、 ２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバからなる第２の 繊維質層と を備え、 上記第１及び第２の層は、複数の離散しそして緻密化された結合領域からな る離間した結合パターンで互いに結合され、上記結合領域の間には軽度に結合さ れたファイバが広がっており、 上記結合領域は、それらの中に形成された孔を有しており、 上記積層繊維質材料と上記外側カバーとの間に配置されている吸収材芯をも 備えている ことを特徴とする吸収材物品。 （15）上記第１の層は約100％のポリプロピレンからなり、上記第２の層は約70 ％のポリプロピレン及び約30％のポリエステル乃至約25％のポリプロピレン及び 約75％のポリエステルからなる請求項１３もしくは１４に記載の吸収材物品。 （16）上記第１の層は約16-28g/m²の範囲内の坪量を有する結合されたカーデッ ドウェブからなり、また約1.0-3.0の範囲内のファイバデニールを有するポリプ ロピレンファイバからなり、上記第２の層は約24-35g/m²の範囲内の坪量を有す る結合されたカーデッドウェブからなり、また約1.0-3.0の範囲内のファイバデ ニールを有するポリプロピレンファイバと、約1.0-3.0の範囲内のファイバデニ ールを有するポリエステルとの混合からなる請求項１３もしくは１４に記載の吸 収材物品。 （17）上記不織積層材料は、上記外側カバーの長さよりも短い長さ方向寸法と、 上記外側カバーの幅よりも短い幅方向寸法とを有している請求項１４に記載の吸 収材物品。 （18）上記不織積層材料は、上記吸収材芯の長さよりも短い長さ方向寸法を有し ている請求項１４に記載の吸収材物品。 （19）積層繊維質材料を製造する方法において、 （ａ）１もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバからなる 第１の繊維質層を形成する段階と、 （ｂ）２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバからなる 第２の繊維質層を形成する段階と、 （ｃ）上記第１及び第２の層を、複数の離散しそして緻密化された結合領域 からなる離間した結合パターンで互いに結合し、上記結合領域の間に軽度に結合 されたファイバを広がらせる段階と、 （ｄ）上記結合領域内に孔を形成する段階と を備えていることを特徴とする方法。 （20）上記形成段階（ｂ）は、上記第１の層を形成した後に、上記第２の層を上 記第１の層の上に堆積させる段階からなる請求項１５に記載の方法。 （21）上記形成段階（ａ）は、上記第１の層の上記ファイバを互いに結合するこ とからなる請求項１５に記載の方法。 （22）上記結合段階（ｃ）は、熱結合することからなる請求項１５に記載の方法 。 （23）上記結合段階（ｃ）は、外面上に離間しそして浮き出た結合パターンを有 する第１の結合用ロールと、外面上に複数の浮き出た結合点を有する第２の結合 用ロールとによって熱結合することからなる請求項１８に記載の方法。 （24）上記第１及び第２の層は、不織ウェブからなる請求項１５に記載の方法。 （25）上記第１及び第２の層の少なくとも一方は、スパンボンデッドウェブから なる請求項１５に記載の方法。 （26）上記第１の層はポリオレフィンからなる群から選択された１もしくはそれ 以上の熱可塑性ポリマ材料からなり、上記第２の層はポリオレフィン及びポリエ ステルの群から選択された２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の混合から なる請求項１５に記載の方法。 （27）積層繊維質材料を形成する装置において、 １もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバからなる第１の 繊維質材料を形成する手段と、 ２もしくはそれ以上の熱可塑性ポリマ材料の複数のファイバからなる第２の 繊維質材料を形成する手段と、 上記第１及び第２の層を、複数の離散しそして緻密化された結合領域からな る離間した結合パターンで互いに結合し、上記結合領域の間に軽度に結合された ファイバを広がらせる結合手段と、 上記結合領域内に孔を形成する手段と を備えていることを特徴とする積層繊維質材料形成装置。 （28）上記結合手段は、外面上に離間しそして浮き出た結合パターンを有する第 １の結合用ロールと、外面上に複数の浮き出た結合点を有する第２の結合用ロー ルとからなる請求項２３に記載の積層繊維質材料形成装置。 （29）上記第１の繊維質層のファイバを互いに結合する第１の結合手段をも備え ている請求項２３に記載の積層繊維質材料形成装置。 （30）上記第１及び第２の結合用ロールの少なくとも一方を加熱する手段と、 上記第１の結合用ロールを回転させる手段と、 上記第２の結合用ロールを回転させる手段 をも備えている請求項２４に記載の積層繊維質材料形成装置。 （31）上記第１の結合用ロールは第１の回転速度を有し、上記第２の結合用ロー ルは第２の回転速度を有し、上記第１の速度は上記第２の速度よりも少なくとも ４％大きい請求項２６に記載の積層繊維質材料形成装置。