JPH0844049A - 着色レジスト膜 - Google Patents

着色レジスト膜

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JPH0844049A
JPH0844049A JP18002994A JP18002994A JPH0844049A JP H0844049 A JPH0844049 A JP H0844049A JP 18002994 A JP18002994 A JP 18002994A JP 18002994 A JP18002994 A JP 18002994A JP H0844049 A JPH0844049 A JP H0844049A
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light
colored resist
pigment
colored
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Kazuhiko Nakamura
一彦 中村
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 黒色の着色顔料液及び感光性組成物を含有す
る着色レジスト膜において、波長400〜700nmにおける光
の平均透過率が4%以下、波長1000〜1500nmにおける光
の平均透過率が30%以上、波長1500〜2000nmにおける光
の平均透過率が40%以上、波長2000〜2600nmにおける光
の平均透過率が55%以上であることを特徴とする着色レ
ジスト膜。 【効果】 光源からの輻射熱によるカラーフィルタの温
度上昇を防止することができ、耐久性に優れたカラーフ
ィルタを製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー液晶表示装置の
カラーフィルタを形成するための着色レジスト膜に関
し、特に輻射熱による温度上昇を抑え、液晶の劣化を防
止することのできる着色レジスト膜に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラーフィルタを利用した液
晶ディスプレイや液晶プロジェクターでは、高輝度画面
にするために、キセノンランプや熱陰極管が用いられて
いる。しかしながら、このような高輝度光源は、輻射熱
が大きく、発熱の問題がある。光源からは、可視光の他
に近赤外光や赤外光が出ており、これらが機器を加熱す
る原因となっている。このような光源からの輻射熱によ
りカラーフィルタが熱せられると、経時的に液晶の劣化
が促進したり、熱膨張によりフィルタ層の剥離等が生じ
やすくなる。
【0003】上記のような液晶ディスプレイに用いる遮
光層(ブラックマトリクス)の材料の一例が、特公平4-
63870号公報に開示されており、具体的には、感光性ポ
リマー、光開始剤、導電性を有するカーボンブラック及
びカーボンブラック以外の異なる色の一組の着色顔料か
らなる黒色顔料成分を含む黒色感光性ポリマー組成物が
開示されている。
【0004】しかしながら、カーボンブラックは近赤外
及び赤外部の光を吸収しやすいので、上記のようにカー
ボンブラックを用いたブラックマトリクスは、光源から
の吸熱が大きく、そのためカラーフィルタの温度が上昇
し、先に述べた問題が生じやすくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術の欠点を解消し、コントラストに優れるととも
に、耐久性に優れたカラーフィルタを容易に作製するこ
とのできる黒色の着色レジスト膜を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者等は、波長に応じた光の透過率を有す
る着色レジスト膜を用いたカラーフィルタは、光源の輻
射熱を吸収しにくいため、温度の上昇が殆どなく、液晶
の劣化やフィルタ層の剥離等の発生しにくい耐久性に優
れたものとなることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、黒色の着色顔料液及
び感光性組成物を含有する着色レジスト膜において、波
長400〜700nmにおける光の平均透過率が4%以下、波長
1000〜1500nmにおける光の平均透過率が30%以上、波長
1500〜2000nmにおける光の平均透過率が40%以上、波長
2000〜2600nmにおける光の平均透過率が55%以上である
ことを特徴とする着色レジスト膜である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
着色レジストは、黒色の着色顔料液と感光性組成物とを
含有する。
【0009】〔A〕着色顔料液 本発明における着色顔料液は、主として水、界面活性
剤、顔料及び水溶性分散剤からなる。以下、各成分につ
いて詳述する。
【0010】(1) 界面活性剤 本発明における界面活性剤としては、主にアニオン系又
は非イオン系のものが用いられる。アニオン系の界面活
性剤としては、例えば、ジアルキルスルホ琥珀酸エステ
ルナトリウム塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナ
フタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等がある。また、
非イオン系では、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レングリコールエーテル、脂肪酸ポリエチレングリコー
ルエステル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等が
ある。
【0011】これら界面活性剤の顔料に対する添加量
((界面活性剤重量/顔料重量)×100)は、5〜60重
量%が好ましく、特に10〜30重量%が好ましい。5重量
%未満では分散が困難であり、60重量%を超えると塗膜
の乾燥速度や密着力が低下する原因となる。
【0012】(2) 顔料 本発明における顔料は、主に次のようなものが用いられ
る。 茶:Pig.Brown 25 ベンズイミダゾロンブラウン 赤:Pig.Red 149 パーマネントレッド Pig.Red 144 クロモフタルレッド Pig.Red 106 銀朱 橙:Pig.Orange 13 ピラゾロンオレンジ Pig.Orange 16 ジアニンジンオレンジ 緑:Pig.Green 7 フタロシアニングリーン Pig.Green 10 ニッケルアゾイエロー Pig.Green 18 ビリジアン 青:Pig.Blue 15 フタロシアニンブルーR Pig.Blue 27 紺青 Pig.Blue 28 コバルトブルー 黄:Pig.Yellow 12 ジスアゾイエロー Pig.Yellow 1 ファストイエロー 紫:Pig.Violet 23 ジオキサジンバイオレット Pig.Violet 25 ファストバイオレット Pig.Violet 16 マンガンバイオレット 黒:シアニンブラック Pig.Biack 1 アニリンブラック Pig.Biack 7 カーボンブラック
【0013】以上の顔料は、最終的に得られる着色レジ
スト膜の、波長400〜700nm(可視部)における光の平均
透過率が4%以下、波長1000〜1500nmにおける光の平均
透過率が30%以上、波長1500〜2000nmにおける光の平均
透過率が40%以上、波長2000〜2600nmにおける光の平均
透過率が55%以上となるように、適宜組み合わせて使用
する。上記のように近赤外部及び赤外部で透過率を大き
くするには、赤〜黄の色調を有する顔料の配合を多くす
ればよい。具体的には、全顔料中に占める赤〜黄の顔料
の体積含有量が10%以上であるのが好ましく、特に15〜
30%であるのが好ましい。
【0014】前述したように、カーボンブラックは近赤
外部及び赤外部の吸収が大きいため、その含有量はなる
べく少ないのが好ましく、さらには含有しないのが好ま
しい。このカーボンブラックは、凝集性が強く、液晶デ
ィスプレイの遮光層の材料として使用した場合に、液晶
層を挟む上下電極間の短絡原因となりやすく、また、カ
ーボンブラックは表面が活性であり、光重合タイプの感
光性樹脂と混合して使用する場合、ラジカルがカーボン
ブラック表面に結合して重合を阻害する原因となり、感
度の低下を招くため、これらの観点からもカーボンブラ
ックは含有しないのが好ましい。
【0015】(3) 水溶性分散剤 本発明における水溶性分散剤としては、ポリビニルアル
コール(PVA)、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ルアミド等の水溶性樹脂や、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート(HEMA)、メトキシメチルアクリルアミ
ド(MAAm)、ジメチルアミノプロピルメクリルアミ
ド(DMAPMA)、アクリル酸(AA)等の重合物を
用いることができる。
【0016】水溶性分散剤の顔料に対する添加量((分
散剤重量/顔料重量)×100)は、2〜200重量%が好ま
しく、特に10〜100重量%が好ましい。2重量%未満で
は顔料の分散安定性が不十分であり、200重量%を超え
ると増粘し、均一な塗布が困難となる。本発明における
着色顔料液を作製するには、以上述べた各成分と水とを
混合すればよい。このとき、各成分の合計:水とが重量
比で1:5〜1:20程度となるように混合するのが好ま
しい。
【0017】この混合の際、好ましくは、一旦各色の顔
料それぞれについて、水、界面活性剤及び分散剤との混
合物を作製し、その後各色の顔料を混合する。混合(分
散)は、サンドミル等を用いればよく、通常はその後、
濾過を行う。
【0018】〔B〕感光性組成物 本発明における感光性組成物は、(a)ポリマー樹脂と光
架橋剤とからなるか、(b)モノマー又はオリゴマーと光
重合開始剤とからなる。
【0019】(a)−1 ポリマー樹脂 ポリマー樹脂としては、例えば、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート(HEMA)、メトキシメチルアクリル
アミド(MAAm)、ジメチルアミノプロピルメクリル
アミド(DMAPMA)、メタクリル酸(MAA)、ア
クリル酸(AA)等の重合物を用いることができ、好ま
しくはHEMAの重合物を用いる。
【0020】HEMAを使用する場合、HEMAのモノ
マー組成としての含有量が、感光性組成物全体の固形分
の70重量%以上、特に70〜78重量%であるのが好まし
い。なお、上記以外にも光架橋剤に反応するポリマー、
例えばポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリルアミド等を使用することもでき
る。
【0021】(a)−2 光架橋剤 光架橋剤としては、ジアゾ化合物、アジド化合物等があ
る。ジアゾ化合物の具体例としては、p−ジアゾジフェ
ニルアミン、2,5−ジメトキシ−4−p−トリルメル
カプトンベンゼンジアゾニウムまたは2,5−ジメトキ
シ−4−モルホリノベンゼンジアゾニウムとホルムアル
デヒドとの縮合物等が挙げられる。着色や排水処理の点
から、これらのジアゾ化合物を用いるのが好ましい。
【0022】アジド化合物の具体例としては、4,4−
ジアジドスツルベン−2,2’−ジスルホン酸ナトリウ
ム、2,6−ビス(4−アジドベンザール)アセトン2
−スルホン酸、2,6−ビス(4−アジドベンザール)
アセトン2,2’−ジスルホン酸、2,6ビス(4−ア
ジドベンザール)シクロヘキサンノン−2−2’−ジス
ルホン酸、2,6ビス(4−アジドベンザール)メチル
シクロヘキサンノン−2,2’−ジスルホン酸等が挙げ
られる。
【0023】また、上記以外にも重クロム酸塩、クロム
酸塩、ビスアジド化合物等を使用することができる。ポ
リマー樹脂との混合比は、ポリマー樹脂:光架橋剤が2
0:1〜3:1であるのが好ましく、特に7:1〜4:
1であるのが好ましい。
【0024】(b)−1 モノマー又はオリゴマー モノマー又はオリゴマーとしては、アクリル酸、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、スチレ
ン、酢酸ビニル、テトラチトレングリコールジアクリレ
ート等を用いることができる。
【0025】(b)−2 光重合開始剤 光重合開始剤としては、4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケト
ン(メルク社製、Darocur2959)、アゾビスイソブチロ
ニトリル、アントラキノン等を用いることができる。光
重合開始剤とモノマー(オリゴマー)との混合比は、光
重合開始剤:モノマー(オリゴマー)が、1:2000〜
1:100であるのが好ましく、特に1:1000〜1:500で
あるのが好ましい。
【0026】本発明における着色レジストを作製するに
は、以上述べた着色顔料液〔A〕と、感光性組成物
〔B〕とを混合する。混合比は、着色顔料液:感光性組
成物が1:1〜4:1であるのが好ましく、特に1:1
〜2:1であるのが好ましい。このとき、溶媒としては
水又は水−アルコールの水性溶媒を用いるのが好ましい
が、有機溶媒を用いることを何ら制限するものではな
い。溶媒の量は、着色レジスト中70〜95重量%であるの
が好ましい。
【0027】得られた着色レジストから着色レジスト膜
を形成するには、スピンコート等の方法により、当該着
色レジストを基板上に塗布した後、乾燥し、これに所望
のパターンを有するマスクを介して高圧水銀灯のi線の
ような活性光線を照射すればよい。このようにして得ら
れる本発明の着色レジスト膜は、波長400〜700nmにおけ
る光の平均透過率が4%以下、波長1000〜1500nmにおけ
る光の平均透過率が30%以上、波長1500〜2000nmにおけ
る光の平均透過率が40%以上、波長2000〜2600nmにおけ
る光の平均透過率が55%以上である。
【0028】波長400〜700nmにおける光の平均透過率が
4%を超えると、コントラストの低下を招く。一方、波
長1000〜1500nmにおける光の平均透過率が30%未満、波
長1500〜2000nmにおける光の平均透過率が40%未満、波
長2000〜2600nmにおける光の平均透過率が55%未満で
は、近赤外及び赤外部の光を吸収することとなり、その
ためカラーフィルタの温度が上昇し、経時的に液晶の劣
化を促進したり、熱膨張によりフィルタ層の剥離等が生
じやすくなる。
【0029】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何等限定す
るものではない。
【0030】(実施例1)最初に、以下に示す顔料を用
意し、各顔料についての顔料液を作製した。 赤:Pig.Red 144 クロモフタルレッド 青:Pig.Blue 15 フタロシアニンブルー 黒:Pig.Biack 1 アニリンブラック 具体的には、平均重合度2000、ケン化度80%のPVA10
重量%水溶液を用意し、このPVA水溶液100gに、水9
0g、界面活性剤としてポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル1.0g及び上記顔料10gを配合・分散した。分散
装置としてはサンドミルを使用し、上記各成分(ミルベ
ース)にメディアとしてガラスビーズ250gを加えて分
散を行った。2時間の分散後の各顔料の平均粒径は、15
0〜200nmの範囲にあった。
【0031】次に、なるべく全体の透過率が低くなるよ
うに、各色の顔料液の混合・調整を繰り返し、黒色の着
色顔料液を作製した。本実施例における赤:青:黒の混
合比(重量比)は、4:2:1であった。なお、着色顔
料全体における赤色の顔料の体積含有量は、約55%であ
った。一方、感光性樹脂組成物を作製するために、ま
ず、以下の組成からなる単量体水溶液を調製した。
【0032】 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 80重量部 ジメチルアクリルアミド 16重量部 ジメチルアミノプロピルメクリルアミド 3重量部 アクリル酸 1重量部 重合開始剤(和光純薬社製、V-501 ) 4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイック)アシド 1重量部 10%酢酸水200重量部が入ったフラスコに窒素ガスを通
し、内温を85℃に維持するとともに、よく攪拌しなが
ら、上記単量体水溶液を4時間かけて滴下した。滴下終
了後、85℃でさらに4時間攪拌しながら共重合させて、
感光性樹脂を調製した。
【0033】また、光架橋剤としては、ジアゾ樹脂(シ
ンコー技研社製、D-013)を用い、10%ジアゾ水溶液を
調製した。以上のようにして得られた着色顔料液100g
と、20重量%感光性樹脂50gと、10%ジアゾ水溶液5g
とを混合し、着色レジストとした。得られた着色レジス
トを、ITO付きガラス基板の上にスピンコート法によ
り塗布した。このとき、1000rpmの回転数で、1.8μmの
厚さの膜が得られた。この塗膜を、オーブンにより60℃
で2分間乾燥した。
【0034】乾燥後、光源が超高圧水銀灯である露光機
を用い、露光を行った。照射量は500mJ/cm2であっ
た。得られたレジスト膜を、25℃の現像液(2%酢酸水
溶液にアニオン界面活性剤0.5%を溶解したもの)に2
分間浸漬し、その後1.2kg/cm2の圧力で1分間のシャワ
ー現像を行い、画像を形成した。最後に、オーブンによ
り70℃で3分間乾燥した。
【0035】このようにして得られた着色レジスト膜の
透過率を測定したところ、最大透過率が2.5%、平均透
過率が1.0%であった。また、この着色レジスト膜の透
過スペクトルを分光光度計により測定した。結果を図1
に示す。図1から明らかなように、本発明の着色レジス
ト膜は、近赤外から赤外部にかけて透過率が大きくなっ
ている。
【0036】次に、RGBカラーフィルタ層を上記遮光
層(ブラックマトリックス)形成後の基板上に形成し、
これをカラーフィルタとした。このカラーフィルタを用
いて、TTF基板を対抗電極としたカラー液晶パネルを
作製した(基板−ITO−カラーフィルタ−配向膜−液
晶−配向膜−TTF基板)。バックライトとしては、キ
セノンランプを使用した。
【0037】得られたカラー液晶パネルについて、発光
状態でのパネル表面の温度上昇を、熱電対によって測定
した。その結果、平衡状態では常温(無発光状態)より
も2〜3℃の温度上昇が認められた。
【0038】(比較例1)実施例1において、顔料とし
て以下に示すものを使用し、各色の顔料液を、赤:青:
黒が1:3:2となるように混合する以外、同様にして
着色レジストを作製した。 赤:Pig.Red 144 クロモフタルレッド 青:Pig.Blue 15 フタロシアニンブルー 黒:Pig.Biack 7 カーボンブラック
【0039】得られた着色レジストを用いて、実施例1
と同様にして着色レジスト膜を形成した。膜厚は0.9μ
mであり、最大透過率は2%、平均透過率は0.5%であ
った。また、この着色レジスト膜の透過スペクトルを測
定した。結果を図2に示す。図2から明らかなように、
当該着色レジスト膜は、実施例1の着色レジスト膜と比
較して、近赤外から赤外部にかけて透過率が小さくなっ
ている。
【0040】次に、実施例1と同様にしてカラー液晶パ
ネルを作製し、発光状態でのパネル表面の温度上昇を測
定した。その結果、平衡状態では常温(無発光状態)よ
りも8〜10℃の温度上昇が認められた。ここで、キセノ
ンランプの発光スペクトルを図3に示す。図3から分か
るように、キセノンランプでは可視部に比較して、800
〜100nmで発光強度が大きくなっている。この波長帯の
光を吸収すると、温度が上昇することは明らかであるた
め、当該波長帯の透過率が大きければ、このような温度
上昇を防止することができる。
【0041】比較例1から分かるように、着色レジスト
膜(ブラックマトリクス部)の吸熱による温度上昇は大
きい。これに対し、実施例1で示したように、着色レジ
スト膜の近赤外から赤外部の透過率を大きくすることに
より、温度上昇を防止することができることが分かっ
た。さらにこの点について検討したところ、波長1000〜
1500nmで30%以上、波長1500〜2000nmで40%以上、波長
2000〜2600nmで55%以上の透過率であれば、温度上昇は
5℃以下に抑えられることが分かった。
【0042】
【発明の効果】本発明の着色レジスト膜によれば、光源
からの輻射熱によるカラーフィルタの温度上昇を防止す
ることができ、耐久性に優れたカラーフィルタを製造す
ることができる。このような本発明の着色レジスト膜
は、短い工程で容易に得られる。本発明の着色レジスト
膜は、カラー映像素子やカラーセンサー、液晶ディスプ
レイなどの色分解フィルタにおけるブラックマトリクス
の形成材料として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における着色レジスト膜の透過スペク
トルである。
【図2】比較例1における着色レジスト膜の透過スペク
トルである。
【図3】比較例1におけるキセノンランプの発光スペク
トルである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒色の着色顔料液及び感光性組成物を含
    有する着色レジスト膜において、波長400〜700nmにおけ
    る光の平均透過率が4%以下、波長1000〜1500nmにおけ
    る光の平均透過率が30%以上、波長1500〜2000nmにおけ
    る光の平均透過率が40%以上、波長2000〜2600nmにおけ
    る光の平均透過率が55%以上であることを特徴とする着
    色レジスト膜。
  2. 【請求項2】 着色顔料液が、カーボンブラックを含ま
    ないことを特徴とする請求項1記載の着色レジスト膜。
  3. 【請求項3】 赤〜黄の色調を有する顔料の体積含有量
    が、着色顔料全体の10%以上であることを特徴とする請
    求項1記載の着色レジスト膜。
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