JPH06289216A - ブラックマトリックス用カラーレジスト - Google Patents

ブラックマトリックス用カラーレジスト

Info

Publication number
JPH06289216A
JPH06289216A JP7553293A JP7553293A JPH06289216A JP H06289216 A JPH06289216 A JP H06289216A JP 7553293 A JP7553293 A JP 7553293A JP 7553293 A JP7553293 A JP 7553293A JP H06289216 A JPH06289216 A JP H06289216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
black matrix
pigment
black
color resist
pigments
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7553293A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Nakamura
一彦 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP7553293A priority Critical patent/JPH06289216A/ja
Publication of JPH06289216A publication Critical patent/JPH06289216A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 短い工程でブラックマトリックスを容易に形
成できかつコントラストに優れた画像を実現できるブラ
ックマトリックス用カラーレジストを提供する。 【構成】 このブラックマトリックス用カラーレジスト
は、紫外線領域(300〜400nm)を透過しかつ可
視光領域(400〜700nm)の一部を吸収する青、
紫、黄、赤色の各顔料の中から選択されるいずれか2種
以上の顔料と黒色顔料とを含み、全顔料中に占める黒色
顔料の体積分率が45%以下であることを特徴とする。
そして顔料全体として紫外線領域の透過率をその最大透
過率が1%以上に上昇させることが可能となり、かつ、
顔料全体として可視光領域を吸収させることもできるた
め可視光領域における最大透過率を5%以下に設定する
ことが可能となる。従って、透明着色パターンと同様な
方法によりブラックマトリックスを形成でき工程数の低
減が図れ、かつ、コントラストに優れた画像の実現も図
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーフィルターの製
造に使用されるカラーレジストに係り、特に、短い工程
でブラックマトリックスを容易に形成でき、しかも、液
晶ディスプレー等に適用された場合にコントラストに優
れた画像を実現できるブラックマトリックス用カラーレ
ジストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のカラーフィルターは、ガラス等
の透明基板と、この透明基板上の画素部位に設けられそ
の透過光を画素毎に着色する青色、緑色、赤色の各色別
の透明着色パターンとでその主要部が構成されており、
透明着色パターンはそれぞれの色に対応する色彩の顔料
が含まれたカラーレジストにより形成されている。そし
て、このカラーレジストを透明基板上に一様に塗布し、
かつ、選択的に露光、現像して上記各色別の透明着色パ
ターンが形成されているものである。
【0003】ところで、これら透明着色パターンが形成
された画素の隣合う境界部分には、発色効果や表示コン
トラストを上げるために遮光層(ブラックマトリック
ス)が形成されている。
【0004】そして、従来のブラックマトリックスの形
成は、例えば、特開昭62−153904号公報に記載
されているように、透明基板上に感光材料を塗布し、画
素として必要な部分を露光・現像して感光部として残し
た後、全面に黒色塗料を塗布し、エッチングで感光部を
除去するという一連の工程を経ることによって行われて
いた。そして、このエッチングによる感光材料(感光
部)の除去は、該感光部がエッチング液で膨潤し、その
上に塗られた黒色塗料部分とともに脱落することを利用
して行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来方法では、ブラックマトリックス形成に要する工程数
が多く、生産効率が悪く、製造コストもかかるという問
題がある。また、感光材料の膨潤で塗膜が脱落するた
め、ブラックマトリックス部分と画素部分の境界部分が
シャープに切れなかったり、あるいはブラックマトリッ
クス部に欠けが生じやすい等の問題があり、歩留りもよ
くなかった。
【0006】この場合、上記各色別の透明着色パターン
の形成と同様に、黒色顔料が配合された黒色カラーレジ
ストを適用して上記ブラックマトリックスを形成する方
法も考えられる。しかし、この黒色カラーレジストは紫
外線領域をほとんど透過しないため、透明基板上に一様
に塗布された黒色カラーレジストに対し選択的に露光処
理してそのパターニングを行う際、必要とする露光量が
大きくなり過ぎて現実的には適用困難な方法であった。
【0007】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、短い工程でブラ
ックマトリックスを容易に形成でき、しかも、液晶ディ
スプレー等に適用された場合にコントラストに優れた画
像を実現できるブラックマトリックス用カラーレジスト
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1に係る
発明は、顔料を主成分とする着色ペーストと、感光性樹
脂組成物とを含有するブラックマトリックス用カラーレ
ジストを前提とし、波長300〜400nmの紫外線領
域における最大透過率が1%以上であり、かつ、波長4
00〜700nmの可視光領域における最大透過率が5
%以下であることを特徴とするものである。
【0009】そして、この発明においては、波長範囲4
00〜700nmの可視光領域における最大透過率を5
%以下としたことにより、製造されたカラーフィルター
を液晶ディスプレー等に適用した場合、コントラストの
はっきりした良好な画像を提供することが可能となる。
また、このブラックマトリックス用カラーレジストを透
明基板上に塗工してブラックマトリックスを形成する
際、その露光量が大きくなり過ぎることを防止するため
波長範囲300〜400nmの紫外線領域における最大
透過率を1%以上としている。
【0010】そして、請求項2に係る発明は、請求項1
に係る発明において上述したような作用を効果的に発揮
することが可能なように顔料の構成成分について特定し
たものである。
【0011】すなわち、請求項2に係る発明は請求項1
に係るブラックマトリックスカラーレジストを前提と
し、上記顔料が、波長300〜400nmの紫外線領域
を透過しかつ波長400〜700nmの可視光領域の一
部を吸収する青色、紫色、黄色、赤色の各顔料のなかか
ら選択されるいずれか2種以上の顔料と黒色顔料とを含
み、全顔料中に占める黒色顔料の体積分率が45%以下
であることを特徴とするものである。
【0012】そして、請求項2に係る発明においては、
紫外線透過率の大きい上記2種以上の顔料と、紫外線領
域をほとんど透過しない黒色顔料とをこの黒色顔料の全
顔料中に占める体積分率が45%以下となるよう含有さ
せているため、顔料全体として紫外線領域の透過率を上
昇させ併せて顔料全体として可視光領域を吸収させるこ
とも可能となる。従って、上記構成のカラーレジストを
用いてブラックマトリックスを形成する際その露光量の
低減を図ることが可能となり、かつ、得られたカラーフ
ィルターを液晶ディスプレー等に適用した場合コントラ
ストの高い画像を提供することが可能となる。
【0013】また、請求項3に係る発明は、請求項1又
は2に係るブラックマトリックス用カラーレジストを前
提とし、基板上に乾燥時膜厚が2μm以下になるよう塗
工されることを特徴とするものである。そして、この請
求項3に係る発明においては、透明基板上に設けられた
ブラックマトリックス層の凹凸に伴う段差を最小限にし
てカラーフィルター表面の平坦化を図ることが可能とな
る。
【0014】このような技術的手段において上記ブラッ
クマトリックス用カラーレジストの一部を構成する着色
ペーストは、顔料、界面活性剤、分散剤、および溶媒を
含有するものである。
【0015】まず、請求項2に係る発明において適用で
きる上記顔料は、赤色、青色、黄色、紫色のなかから選
択されるいずれか2種以上の顔料と、黒色顔料とを混合
させてなり、さらに全顔料中に占める黒色顔料の体積分
率が45%以下であるものが用いられる。そして、請求
項2において顔料をこのような構成成分にすることによ
り請求項1に係る発明の作用をより効果的に達成させる
ことができる。
【0016】すなわち、ブラックマトリックス用カラー
レジストを液晶ディスプレー等に用いた場合、画像コン
トラストを向上させるためには、該カラーレジストの最
大透過率が波長400〜700nmの可視光領域におい
て5%以下であることが必要である。また、上記着色ペ
ーストに感光性組成物(紫外線硬化樹脂)を混合してカ
ラーレジストとして用いるためには、露光処理時におけ
る光量低減を図る上から波長300〜400nmの紫外
線領域における最大透過率が1%以上であることが要求
される。しかるに、ブラックマトリックス用の顔料を黒
色顔料のみにした場合、可視光領域の透過率の条件は容
易に満たすことができるものの、紫外線領域をほとんど
透過しないため、黒色レジストとして用いる場合、露光
量が非常に大きくなり過ぎてブラックマトリックスの形
成が困難となる。
【0017】そこで、本発明者は、紫外線領域を透過
し、かつ可視光領域のある波長範囲で吸収量が大きい顔
料をいくつか組み合わせて、全体として可視光領域を吸
収するような着色ペーストを鋭意検討した結果、赤色、
青色、黄色、紫色の顔料の組み合わせによって上記条件
を満足するという知見を得、本発明を完成するに至った
ものである。上記4色はいずれも紫外線領域の透過率が
大きく、本発明の効果を有意に達成することができる。
なお、緑色顔料は紫外線領域の吸収が大き過ぎるため、
上記顔料の組み合わせから除外される。
【0018】そして、上記各色顔料は任意のものを用い
ることができ特に限定されることはない。例えば、赤色
顔料としてPigment Red 149 (パーマネントレッドB
L)、Pigment Red 144 (Cromophtal Red typel)等
が、青色顔料としてPigment Blue15 (銅フタロシアニ
ン)等が、黄色顔料としてPigment Yellow 12 (ジスア
ゾイエロー)等が、紫色顔料としてPigment Violet 23
(ジオキサジンバイオレット)、Pigment Violet 25
(ファストバイオレット)等が用いられる。また、黒色
顔料としてPigment Black 1 (アニリンブラック)、Pi
gment Black 7 (カーボンブラック)、Pigment Black
11(鉄黒)等が挙げられる。
【0019】ここで、全顔料中に占める黒色顔料の体積
分率は45%以下に設定される。黒色顔料の体積分率が
45%を超えると、カラーレジストの紫外線領域におけ
る透過率を1%とすることが困難になるからである。
【0020】かかる顔料の添加量は、着色ペースト全体
量に対して5〜40重量%が適当である。
【0021】次に、界面活性剤としては、アニオン系界
面活性剤又は非イオン系界面活性剤が使用できる。アニ
オン系界面活性剤としては、ジアルキルスルホ琥珀酸エ
ステルナトリウム塩や、ポリカルボン酸型アニオン系界
面活性剤、スルホサクシネート型アニオン系界面活性剤
等が使用でき、一方、非イオン系界面活性剤としては、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールエ
ーテルや、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル、ポ
リオキシエチレンオレイルエーテル等が使用できる。か
かる界面活性剤の添加量は、着色ペースト全体量に対し
て0.1〜10重量%が適当である。
【0022】分散剤としては、光架橋剤により硬化する
分散剤が好ましく、例えば、ポリビニルアルコール(P
VA)、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等
の水溶性樹脂が適用でき、その添加量は着色ペースト全
体量に対して1〜10重量%が適当である。
【0023】また、上記溶媒としては取扱い上の危険性
がなく、しかも廃棄に伴う環境汚染を引き起こさない、
水、アルコール等水系溶媒の適用が好ましい。
【0024】そして、請求項1〜3に係るカラーレジス
トの着色ペーストは、まず、赤、青、黄、紫、黒の各色
顔料ごとに、上記界面活性剤、分散剤、および溶媒を室
温で攪拌しながらこの中へ各色ごとの顔料を徐々に加
え、充分混ざったところでガラスビーズを加えサンドミ
ルによって混練・分散させた後、遠心分離、濾過を行
う。次に、このようにして得られた各色別のペースト
を、赤、青、黄、紫色顔料のなかから2種以上と、黒色
顔料とをその全顔料中に占める体積分率が45%以下に
なるよう混合、調整することにより得られる。
【0025】次に、これらの着色ペーストを用いて請求
項1〜3に係るカラーレジストを求めるには、これら着
色ペーストに感光性樹脂組成物を混合させることにより
得られる。
【0026】そして、この感光性樹脂組成物は、ポリマ
ー樹脂と光架橋剤を主成分とするもので、光架橋剤とし
ては着色、排水処理の点でジアゾ化合物が望ましい。な
お、この他に重クロム酸塩、クロム酸塩、ビスアジド化
合物等が適用できる。
【0027】他方、上記ポリマー樹脂としては、下記構
造式で示される2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(HEMA)、メトキシメチルアクリルアミド(MAA
m)、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DM
APMA)、メタクリル酸(MMA)、アクリル酸(A
A)等の重合物が適用できる。なおここで、モノマー組
成としてのHEMAの含有量が感光性樹脂組成物全体の
固形分の70重量%以上であることが好ましい。この他
に、光架橋剤に反応するポリマーとしてポリビニルアル
コール(PVA)、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ルアミド等を用いてもよい。
【0028】
【化1】 また、上記感光性樹脂組成物としてモノマー又はオリゴ
マーと光重合開始剤の組合わせを適用してもよい。この
ようなモノマー又はオリゴマーとしては、アクリル酸、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、
スチレン、酢酸ビニル、テトラエチレングリコールジア
クリレート等が使用でき、また、光重合開始剤として
は、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−
ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(メルク社製;Daro
cur2959)、アゾビスイソブチロニトリル、アントラキ
ノン等が適用できる。
【0029】
【作用】請求項1記載の発明に係るブラックマトリック
ス用カラーレジストによれば、波長300〜400nm
の紫外線領域における最大透過率が1%以上であるた
め、これを透明基板上に塗工してブラックマトリックス
を形成する際、紫外光の露光量低減が図れ、かつ、波長
400〜700nmの可視光領域における最大透過率が
5%以下であるため、製造されたカラーフィルターを液
晶ディスプレー等に適用した場合に画像コントラストの
向上が図れる。
【0030】他方、請求項2記載の発明に係るブラック
マトリックス用カラーレジストによれば、上記顔料が、
波長300〜400nmの紫外線領域を透過しかつ波長
400〜700nmの可視光領域の一部を吸収する青
色、紫色、黄色、赤色の各顔料のなかから選択されるい
ずれか2種以上の顔料と黒色顔料とを含み、全顔料中に
占める黒色顔料の体積分率が45%以下であることか
ら、顔料全体として紫外線領域の透過率をその最大透過
率が1%以上に上昇させることが可能となり、かつ、顔
料全体として可視光領域を吸収させることもできるた
め、波長400〜700nmの可視光領域における最大
透過率を5%以下に設定することが可能となる。
【0031】また、請求項3記載の発明に係るブラック
マトリックス用カラーレジストによれば、基板上にその
乾燥時膜厚が2μm以下になるよう塗工されることか
ら、上記基板上に設けられたブラックマトリックス層の
凹凸に伴う段差を最小限にしてカラーフィルター表面の
平坦化を図ることが可能となる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0033】(1) 着色ペーストの調製 水溶性分散剤として平均重合度2000、ケン化度80
%のポリビニルアルコール(PVA)を用いて10重量
%の水溶液を作製し、この水溶液100gに水80g、
界面活性剤としてポリオキシエチレンオレイルエーテル
0.5g、下記各色有機顔料15gを加えて、各色ごと
のミルベースとした。
【0034】 赤色顔料: Pig. Red 144 Cromophtal Red typel 青色顔料: Pig. Blue 15 銅フタロシアニン 黄色顔料: Pig. Yellow 12 ジスアゾイエロー 紫色顔料: Pig. Violet 23 ジオキサジンバイオレッ
ト 黒色顔料: Pig. Black 7 カーボンブラック 次に、このミルベースにメディアとしてガラスビーズを
250g加え、分散装置としてサンドミルを使用して分
散した。2時間分散後の顔料の平均粒径は150〜40
0nmの範囲にあった。
【0035】このようにして得られた各色別の着色ペー
ストの透過スペクトルを図1(A)〜(C)、及び、図
2(A)〜(B)に示す。図から明らかなように、青、
赤、黄、紫色ペーストでは紫外線領域(300〜400
nm)を透過し、可視光範囲(400〜700nm)の
一部を吸収しているが、黒色ペースト(図2B)では紫
外線領域(300〜400nm)を吸収し、紫外線硬化
樹脂に対して感度低下の要因になることがわかる。参考
までに、上記と同様の要領で別途作製した緑色の着色ペ
ーストの透過スペクトルを図2(C)に示すが、同図か
ら明らかなように、緑色の着色ペーストでは紫外線領域
(300〜400nm)を吸収してしまい、本発明の顔
料の組み合わせには適さないことがわかる。
【0036】次に、このようにして得られた各着色ペー
ストのうち、青:赤:黒=1:2:1の重量配合比とな
るよう混合し、黒色系の着色ペーストを作製した。
【0037】(2) カラーレジストの調製 次に、上記着色ペーストを用いてカラーレジストを製造
した。
【0038】まず、モノマー組成として2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート(HEMA)82%、メトキシメ
チルアクリルアミド(MAAm)14%、ジメチルアミ
ノプロピルメタクリルアミド(DMAPMA)3%、ア
クリル酸(AA)1%を重合する。以上のモノマーを重
合開始剤を含む85℃に保った20%酢酸水溶液中に滴
下し、滴下重合法で重合してポリマー樹脂を生成した。
【0039】次に、このポリマー樹脂3.8gに上記着
色ペーストを10g、20%酢酸水を6g混合し、更に
光架橋剤としてジアゾ化合物を0.05g混合して感光
性樹脂組成物を得、かつ、上記着色ペースト10gと感
光性樹脂組成物5gを混合して水溶性の本発明に係るブ
ラックマトリックス用カラーレジストを製造した。
【0040】このカラーレジスト(膜厚:1.0μm)
の透過率を調べたところ、波長400〜700nmの範
囲における最大透過率は4%、波長300〜400μm
における最大透過率は2%であった(図3参照)。
【0041】そして、上記ブラックマトリックス用カラ
ーレジストをガラス基板上に塗布し、露光、現像し、画
像を形成した。露光は超高圧水銀灯を用いた。なお、そ
の照射量は着色ペーストの光学特性に左右され、ここで
は感度600mJの条件で十分であった。また、現像液
は2%酢酸水溶液を用い、かつ、この現像液をスプレー
でガラス基板上に吹付ける方法で現像処理を行った。か
かる手順により膜厚1.0μmのブラックマトリックス
を作製した。
【0042】このブラックマトリックスをカラーフィル
ターに適用してその特性を調べたところ、ブラックマト
リックスの特性としては十分なものであることが確認さ
れた。
【0043】[比較例]実施例と同様にして得られた各
着色ペーストを用い、青:赤:黒=1:2:3の重量配
合比となるよう混合して、黒色系の着色ペーストを作製
した。
【0044】次に、この黒色系の着色ペーストを用いて
実施例と同様の条件でカラーレジストを製造した。
【0045】そして、実施例と同様にこのカラーレジス
ト(但し、膜厚:0.6μm)の透過率を調べたとこ
ろ、波長400〜700nmの範囲における最大透過率
は2%で良好であったが、波長300〜400μmにお
ける最大透過率は0.4%と低く、従って、その感度も
2000mJと実施例に較べて極めて低かった。
【0046】このように、比較例に係るカラーレジスト
はブラックマトリックスとしての光学特性は優れたもの
であるが、紫外線領域の透過率が低くその感度が悪いた
め、このカラーレジストを用いてブラックマトリックス
を形成することは実用上困難であった。
【0047】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、波長30
0〜400nmの紫外線領域における最大透過率が1%
以上であるため、これを透明基板上に塗工してブラック
マトリックスを形成する際、紫外光の露光量低減が図
れ、かつ、波長400〜700nmの可視光領域におけ
る最大透過率が5%以下であるため、製造されたカラー
フィルターを液晶ディスプレー等に適用した場合に画像
コントラストの向上が図れ、また、請求項2に係る発明
によれば、上記顔料が、波長300〜400nmの紫外
線領域を透過しかつ波長400〜700nmの可視光領
域の一部を吸収する青色、紫色、黄色、赤色の各顔料の
なかから選択されるいずれか2種以上の顔料と黒色顔料
とを含み、全顔料中に占める黒色顔料の体積分率が45
%以下であることから、顔料全体として紫外線領域の透
過率をその最大透過率が1%以上に上昇させることが可
能となり、かつ、顔料全体として可視光領域を吸収させ
ることもできるため、波長400〜700nmの可視光
領域における最大透過率を5%以下に設定することが可
能となる。
【0048】従って、請求項1〜2に係るブラックマト
リックス用カラーレジストを用いて透明着色パターンの
形成と同様な方法によりブラックマトリックスを形成す
ることが可能になるため、従来法に較べてブラックマト
リックスの形成工程数の低減が図れる効果を有してい
る。
【0049】また、請求項3に係る発明によれば、基板
上にその乾燥時膜厚が2μm以下になるよう塗工される
ことから、上記基板上に設けられたブラックマトリック
ス層の凹凸に伴う段差を最小限にしてカラーフィルター
表面の平坦化が図れる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)〜(C)は、青、赤、黄色の着色ペ
ーストの透過スペクトルを示すグラフ図である。
【図2】図2(A)〜(C)は、紫、黒、緑色の着色ペ
ーストの透過スペクトルを示すグラフ図である。
【図3】実施例に係るブラックマトリックス用カラーレ
ジストの透過スペクトルを示すグラフ図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料を主成分とする着色ペーストと、感光
    性樹脂組成物とを含有するブラックマトリックス用カラ
    ーレジストにおいて、 波長300〜400nmの紫外線領域における最大透過
    率が1%以上であり、かつ、波長400〜700nmの
    可視光領域における最大透過率が5%以下であることを
    特徴とするブラックマトリックス用カラーレジスト。
  2. 【請求項2】上記顔料が、波長300〜400nmの紫
    外線領域を透過しかつ波長400〜700nmの可視光
    領域の一部を吸収する青色、紫色、黄色、赤色の各顔料
    のなかから選択されるいずれか2種以上の顔料と黒色顔
    料とを含み、全顔料中に占める黒色顔料の体積分率が4
    5%以下であることを特徴とする請求項1記載のブラッ
    クマトリックス用カラーレジスト。
  3. 【請求項3】乾燥時膜厚が2μm以下となるよう基板上
    に塗工されることを特徴とする請求項1又は2記載のブ
    ラックマトリックス用カラーレジスト。
JP7553293A 1993-04-01 1993-04-01 ブラックマトリックス用カラーレジスト Pending JPH06289216A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7553293A JPH06289216A (ja) 1993-04-01 1993-04-01 ブラックマトリックス用カラーレジスト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7553293A JPH06289216A (ja) 1993-04-01 1993-04-01 ブラックマトリックス用カラーレジスト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06289216A true JPH06289216A (ja) 1994-10-18

Family

ID=13578925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7553293A Pending JPH06289216A (ja) 1993-04-01 1993-04-01 ブラックマトリックス用カラーレジスト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06289216A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160140779A (ko) 2014-04-02 2016-12-07 미쓰비시 엔피쯔 가부시키가이샤 폴리테트라플루오로에틸렌의 유성 용제계 분산체
KR20170067672A (ko) 2015-12-08 2017-06-16 도오꾜오까고오교 가부시끼가이샤 흑색 감광성 조성물

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160140779A (ko) 2014-04-02 2016-12-07 미쓰비시 엔피쯔 가부시키가이샤 폴리테트라플루오로에틸렌의 유성 용제계 분산체
KR20170067672A (ko) 2015-12-08 2017-06-16 도오꾜오까고오교 가부시끼가이샤 흑색 감광성 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100207981B1 (ko) 감광성 수지 조성물
JPH0675372A (ja) 感光性着色組成物およびカラーフィルターの製造方法およびカラーフィルター
JPH0675373A (ja) 感光性着色組成物およびカラーフィルターの製造方法およびカラーフィルター
JPH0651522A (ja) 感光性樹脂を使用した透明着色画像
JPH10301276A (ja) 感光性着色組成物及びこれを用いたカラーフィルタ
JPH09133806A (ja) 感光性黒色樹脂組成物及びカラーフイルター
JP4038845B2 (ja) カラーフィルター用緑色組成物およびカラーフィルター
JPH0844049A (ja) 着色レジスト膜
JPH0836257A (ja) 着色レジスト組成物
JP5317914B2 (ja) 着色樹脂組成物、カラーフィルター用感光性着色樹脂組成物、及びカラーフィルター
JPH06324211A (ja) ブラックマトリックス用カラーレジスト
JP3120547B2 (ja) カラーフィルタ用着色ペースト
JPH08295820A (ja) カラーフィルター用顔料分散液
JPH06289216A (ja) ブラックマトリックス用カラーレジスト
JP3100485B2 (ja) 着色ペーストとカラーフィルター
JPH08220328A (ja) カラーフィルター用重合性組成物
JP2003232914A (ja) 着色組成物およびそれを用いたカラーフィルター
JPH08152714A (ja) 光硬化性着色樹脂組成物
JPH10152536A (ja) カラーフイルター用感光性着色組成物及びカラーフイルター
JPH09178932A (ja) 着色感光性樹脂組成物及びカラーフィルタ
JPH09166708A (ja) 感光性着色組成物及びカラーフイルター
JPH0611831A (ja) 着色硬化性組成物およびカラーフィルタ
JPH07234313A (ja) 感光性着色組成物、およびカラーフィルターとその製造方法
JPH0844048A (ja) 着色レジスト及び着色レジスト膜
JPH10227911A (ja) カラーフィルター用着色画像形成材料及びカラーフィルター