JPH0836257A - 着色レジスト組成物 - Google Patents

着色レジスト組成物

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Publication number
JPH0836257A
JPH0836257A JP16951594A JP16951594A JPH0836257A JP H0836257 A JPH0836257 A JP H0836257A JP 16951594 A JP16951594 A JP 16951594A JP 16951594 A JP16951594 A JP 16951594A JP H0836257 A JPH0836257 A JP H0836257A
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JP
Japan
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pigment
colored resist
black
specific resistance
black pigment
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Application number
JP16951594A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Nakamura
一彦 中村
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも1種類の102 Ω・cm以上の比抵
抗を有する黒色顔料;茶、青、紫、黄、赤、橙および緑
のうちの2種類以上の色の異なる着色顔料;およびポリ
マー系感光材料を含み、露光後の比抵抗が106 Ω・cm
以上である着色レジスト膜を形成できることを特徴とす
る、着色レジスト組成物。 【効果】 本発明により、絶縁性および遮光性に優れ、
遮光層の形成に適した着色レジスト組成物が得られた。
本発明の着色レジスト組成物を用いることにより短い工
程で効率的にカラーフィルターの遮光層を形成すること
ができる。従って、この着色レジスト組成物を用いてカ
ラーフィルターの遮光層を形成することにより、カラー
フィルターを短時間で歩留り良く製造することが可能と
なる。また、本発明の着色レジスト組成物から形成され
る遮光層を含むカラーフィルターは、色ムラが少なく、
コントラストが向上し、かつ画像欠陥が少ないという利
点を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は着色レジスト組成物に関
し、さらに詳細には、露光後の比抵抗が10 6 Ω・cm以
上である着色レジスト膜を形成できる着色レジスト組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラー撮像素子、カラーセンサー、液晶
ディスプレーなどの色分解フィルターには、画像コント
ラストの改善を目的として遮光層が設けられている。遮
光層としては、アルミニウムやクロム等の金属蒸着膜が
従来より用いられていたが、このような遮光層は、製造
コストが高いこと、金属蒸着膜にピンホールが生じやす
いことなどの欠点があった。金属蒸着膜が有する上記の
ような欠点を解消する遮光層として、特開平4−638
70号には、感光性ポリマーにカーボンブラックを分散
させて形成した遮光層が記載されている。しかし、カー
ボンブラックは導電性が高いために、膜厚が1μm以下
で遮光性が良好な遮光層を形成しようとすると、カーボ
ンブラックの濃度を高くしなければならず、その結果、
遮光層を通って上下電極基板間で、あるいは、遮光層と
透明電極の間で導通して画像欠陥が生じやすくなるとい
う問題があった。また、カーボンブラックの濃度を低く
すると、遮光層の導電性は低くなるが、光透過率を低く
するためには膜厚を厚くしなければならなくなり、その
結果、遮光層を平坦化することが困難となるという問題
があった。遮光層が平坦でないと、特にSTN方式で色
ムラが発生しやすくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、絶
縁性および遮光性に優れ、かつ、簡易な方法で製造する
ことができる遮光層の形成に適した着色レジスト組成物
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、露光後の
比抵抗が106 Ω・cm以上である着色レジスト膜を形成
できる着色レジスト組成物を調製し、これを用いてカラ
ーフィルターの遮光層を作製したところ、遮光層を介し
た電極基板間の短絡を効果的に防止できることを見い出
して本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明
は、少なくとも1種類の102 Ω・cm以上の比抵抗を有
する黒色顔料;茶、青、紫、黄、赤、橙および緑のうち
の2種類以上の色の異なる着色顔料;およびポリマー系
感光材料を含み、露光後の比抵抗が106 Ω・cm以上で
ある着色レジスト膜を形成できることを特徴とする、着
色レジスト組成物を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。黒色顔料
としては、比抵抗が102 Ω・cm以上の黒色顔料を用い
ることができる。このように比抵抗が高い黒色顔料を用
いると、広い範囲で黒色顔料の添加量を変化させて、所
望の導電性を有する着色レジスト膜を得ることができる
ので有利である。比抵抗が102 Ω・cm以上の黒色顔料
としては、酸化チタン、酸化鉄、フェライト、酸化(鉄
−チタン)、およびこれらを二酸化珪素で被覆したもの
からなる群より選択される少なくとも1種類の顔料を使
用することができ、これらのうち、MnZnフェライト、チ
タンブラック(TiO2n-1, n 〜1)、SiO2被覆鉄黒(Fe3O4)
が、色調、絶縁性および価格の点から好ましい。あるい
は、カーボンブラックのような比抵抗が102 Ω・cm未
満の黒色顔料を用いることもできるが、この場合は、体
質顔料を添加して、黒色顔料の表面に吸着させることが
望まれる。黒色顔料の平均粒径は、高い遮光性および膜
表面の均一性を確保するためには、1μm以下で適当で
あり、20〜500nmが好ましい。黒色顔料は、5〜
60重量%、好ましくは5〜30重量%の量で着色レジ
スト組成物中に含有されうる。
【0006】体質顔料としては、二酸化珪素、硫酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム等を用いるこ
とができる。体質顔料の平均粒径は、黒色顔料の平均粒
径よりも小さければよく、例えば、10〜100nmで
あればよい。このような体質顔料は、カーボンブラック
のような比抵抗が102 Ω・cm未満の黒色顔料のみなら
ず、比抵抗が102 Ω・cm以上の黒色顔料に添加しても
よい。体質顔料の添加量は、体質顔料/(黒色顔料+体
質顔料)で表される体積比で2〜50%であればよく、
遮光層の膜厚を1μm以下にするためには、2〜30%
であることが好ましい。
【0007】黒色顔料を黒色以外の着色顔料と組み合わ
せて使用してもよい。黒色顔料を黒色以外の着色顔料と
組み合わせることにより、黒色顔料の添加量が少なくて
も十分な遮光性を得ることができる。また、このように
黒色顔料の添加量を少なくすることができれば、着色レ
ジストの露光に必要な紫外域の光の透過率を上げること
ができるので有利である。黒色以外の着色顔料として
は、Pig.Brown 25 ベンズイミダゾロンブラウン、酸化
鉄等の茶色顔料、Pig.Red 149 パーマネントレッド、Pi
g.Red 144 クロモフタルレッド、Pig.Red 106 銀朱等の
赤色顔料、Pig.Orange 13 ピラゾロンオレンジ、Pig. O
range 16 ジアニンジンオレンジ等の橙色顔料、Pig.Gr
een 7 フタロシアニングリーン、Pig.Green 10ニッケル
アゾイエロー、Pig.Green 18ビリジアン等の緑色顔料、
Pig.Blue 15 フタロシアニンブルーR 、Pig.Blue 27 紺
青、Pig.Blur 28 コバルトブルー等の青色顔料、Pig.Ye
llow12 ジスアゾイエロー、Pig.Yellow 1ファストイエ
ロー、Pig.Yellow 42 黄色酸化鉄等の黄色顔料、Pig.Vi
olet 23 ジオキサジンバイオレット、Pig.Violet 25フ
ァストバイオレット、Pig.Violet 16 マンガンバイオレ
ット等の紫色顔料を挙げることができる。着色顔料の平
均粒径は、高い遮光性および膜表面の均一性を確保する
ためには、1μm以下であることが好ましく、20〜5
00nmであることがさらに好ましい。黒色以外の着色
顔料は、5〜40重量%、好ましくは5〜15重量%の
量で着色レジスト組成物中に含有されうる。
【0008】上記のような着色顔料から色の異なる2種
類以上の着色顔料を黒色顔料と組み合わせて用いること
ができるが、これらの着色顔料を含む着色レジスト組成
物の可視領域全体(約400〜700nm)における最
大光透過率が5%以下、好ましくは2〜3%となるよう
に、また、可視領域全体の平均光透過率が3%以下、好
ましくは2%以下となるように適当な着色顔料を適当な
比率で組み合わせるとよい。例えば、茶色顔料、青色顔
料、黄色顔料および紫色顔料と黒色顔料との組み合わせ
(重量比4:2:1:1:1〜3)、青色顔料、黄色顔
料および紫色顔料と黒色顔料との組み合わせ(重量比
5:4:1:1〜2)、青色顔料、赤色顔料と黒色顔料
との組み合わせ(重量比2:1:1〜2)、緑色顔料、
紫色顔料、青色顔料と黒色顔料との組み合わせ(重量比
3:1:2:1〜3)、紫色顔料、黄色顔料、青色顔料
と黒色顔料との組み合わせ(重量比1:3:1:1〜
2)等を挙げることができる。
【0009】本明細書において、「ポリマー系感光材
料」とは、光の照射によって化学反応を起こして物性が
変化する高分子あるいは高分子を形成する物質を含む材
料をいうものとし、これには、光架橋性ポリマーと光架
橋剤の組み合わせ、重合性の単量体および/またはオリ
ゴマーと光重合開始剤の組み合わせ、および、感光性樹
脂が含まれる。また、ポリマー系感光材料は、ネガ型で
あっても、ポジ型であってもよい。ポリマー系感光材料
は、1.0〜10.0重量%、好ましくは2〜6重量%の量
で着色レジスト組成物中に含有されうる。
【0010】光架橋性ポリマーとしては、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート(HEMA)、メトキシメチル
アクリルアミド(MAAm)、ジメチルアミノプロピル
メタクリルアミド(DMAPMA)、メタクリル酸(M
AA)、アクリル酸(AA)等の重合物を用いることが
できるが、これらのうち、モノマー成分としてのHEM
Aの含有量が70重量%以上である重合物が好ましい。
その他に、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニ
ルピロリドン、ポリアクリルアミド等を用いてもよい。
光架橋剤としては、ベンジジンテトラゾニウムクロライ
ド、p−ジアゾジフェニルアミンのホルマリン縮合体、
4−ジアゾ−3−メトキシジフェニルアミン2量体等の
ジアゾ化合物、重クロム酸アンモニウム等の重クロム酸
塩、クロム酸塩、4−4’−ジアジドスチルベン−2,
2’−ジスルフォン酸、4−4’−ジアジドベンザルア
セトフェノン−2−スルフォン酸等のビスアジド化合物
等を用いることができるが、着色性が良好なことおよび
排水処理が可能なことから、ジアゾ化合物が好ましい。
光架橋性ポリマーと光架橋剤の比は、20:1〜3:1
が適当であり、14:1〜5:1が好ましい。
【0011】重合性の単量体またはオリゴマーとして
は、アクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
アクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル、テトラエチレ
ングリコールジアクリレート等を用いることができる。
上記のような重合性の単量体および/またはオリゴマー
と組み合わせることができる光重合開始剤としては、4
−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロ
キシ−2−プロピル)ケトン、アゾビスイソブチロニト
リル、アントラキノン等を用いることができる。重合性
の単量体および/またはオリゴマーと光重合開始剤の比
は、20:1〜2:1が適当であり、15:1〜8:1
が好ましい。感光性樹脂としては、ジアゾ樹脂、感光性
のポリイミド、アクリル系樹脂等を用いることができ
る。
【0012】本発明の着色レジスト組成物は、少なくと
も1種類の黒色顔料を含む着色顔料、さらに所望により
体質顔料を含む着色顔料液を調製し、これにポリマー系
感光材料を添加することによって調製することができ
る。
【0013】着色顔料液は、上記の黒色顔料を5〜50
重量%、好ましくは10〜20重量%の量で、あるい
は、上記の黒色顔料および黒色以外の2種類以上の色の
異なる着色顔料を合計で5〜50重量%、好ましくは1
0〜30重量%の量で含有するが、その他に、溶媒、界
面活性剤、分散剤を含んでもよい。溶媒としては、水、
アルコール等を用いることができる。界面活性剤として
は、ジアルキルスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩、ポ
リカルボン酸型界面活性剤、スルホサクシネート型界面
活性剤等のアニオン系界面活性剤、および、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレングリコールエーテル、脂
肪酸ポリエチレングリコールエステル、ポリオキシエチ
レンオレイルエーテル等の非イオン系界面活性剤等を用
いることができる。界面活性剤の着色顔料液全体に対す
る添加量は、0.1〜8重量%が適当であり、1〜4重量
%が好ましい。分散剤としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリ
エチレングリコール等の水溶性樹脂の他、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、メトキシメチルアクリルアミ
ド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、アクリ
ル酸等の重合物やフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
酢酸ビニル、ロジン樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニル
ブチラール等を挙げることができる。分散剤の着色顔料
液全体に対する添加量は、2〜10重量%が適当であ
り、3〜5重量%が好ましい。また、所望により、上記
の着色顔料液に体質顔料を前記したような黒色顔料に対
する体積比で添加してもよい。
【0014】着色顔料液は、上記の各材料を溶媒に添加
し、サンドミル等で顔料を分散し、遠心分離および濾過
により粒径が1000nm以上の粒子を除去することに
より各色の着色顔料分散液を用意し、所望の分光特性を
有するように、各着色顔料分散液を適当な割合で混合す
ることにより調製することができる。顔料の分散は、顔
料粒子の平均粒径が100〜700nm、好ましくは1
50〜400nmになるように行うとよい。体質顔料
は、上記のような分散工程において、黒色顔料の表面に
吸着すると考えられる。
【0015】上記のようにして調製した着色顔料液にポ
リマー系感光材料を添加して着色レジスト組成物を調製
するが、ポリマー系感光材料の添加量は、〔ポリマー系
感光材料/(顔料+ポリマー系感光材料)〕×100で
表される百分率で、10〜70重量%が適当であり、2
0〜40重量%が好ましい。着色レジスト組成物の粘度
は、7〜40cPが適当であり、10〜30cPが好ま
しい。
【0016】上記のようにして調製した着色レジスト組
成物を基板上に塗布する。基板としては、ITO付きガ
ラス、無アルカリガラス、石英ガラス等を用いることが
できる。着色レジスト組成物は、回転塗布法、ロールコ
ート法、浸漬法、スプレー法、スクリーン印刷法等の方
法により、塗布することができる。着色レジスト組成物
の塗膜は、熱風乾燥機、ホットプレート等により、30
〜70℃で1〜5分間、好ましくは45〜60℃で1〜
3分間乾燥してよい。
【0017】上記のようにして得た乾燥塗膜に、ドット
パターン、ストライプパターン等の所定の形状のマスク
を密着させ、このマスクを通して光を照射することによ
りパターン露光し、次いで現像して着色レジスト画像被
膜を形成することができる。露光用の光源としては、超
高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を使用することが
できる。現像液としては、酢酸水溶液、界面活性剤水溶
液等を使用することができる。現像は、パターン露光し
た乾燥塗膜を20〜40℃の温度下で2〜3分間、現像
液に浸漬することにより行うことができる。また、パタ
ーン露光した乾燥塗膜を20〜40℃の温度下で1〜3
分間、現像液を吹きつけることにより現像することもで
きる。
【0018】現像後、形成された着色レジスト画像被膜
を、1,1,1−トリクロルエタン、イソプロピルアル
コール、水等によりリンスし、次いで、熱風乾燥機、ホ
ットプレートなどにより、40〜70℃で5〜10分間
乾燥すればよい。露光および現像後の着色レジスト膜の
厚さは、1μm以下が適当であり、好ましくは、0.3〜
0.9μmである。また、着色レジスト膜中での導通を少
なくするためには、着色レジスト膜の比抵抗は106 Ω
・cm以上でなければならず、10 10〜1012Ω・cmであ
ることが好ましい。また、着色レジスト膜の可視領域全
体の最大光透過率は5%以下が適当であり、2〜3%が
好ましく、可視領域全体の平均光透過率は3%以下が適
当であり、2%以下が好ましい。
【0019】上記のような着色レジスト膜は、カラーフ
ィルターの遮光層として用いることができ、このような
遮光層を含むカラーフィルターは、カラー撮像素子、カ
ラーセンサー、液晶ディスプレイ等に使用することがで
きる。以下、本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明の範囲はこれらに限定されることはない。以
下、部又は%というのは重量部又は重量%を意味する。
【0020】
【実施例】
〔製造例1〕10%酢酸水200部の入ったフラスコに
窒素ガスを通しながら、内温を85℃に維持し、よく攪
拌しながら、下記の組成の単量体水溶液を4時間かけて
滴下した。2−ヒドロキシエチルメタクリレート80
部、ジメチルアクリルアミド16部、ジメチルアミノプ
ロピルメタクリルアミド3部、アクリル酸1部、重合開
始剤(和光純薬V−501)4,4’−アゾビス(4−
シアノペンタノイック)アシド1部および10%酢酸水
200部。滴下終了後、85℃でさらに4時間攪拌しな
がら共重合させて、感光性高分子を生成した。
【0021】〔実施例1〕平均重合度2000、ケン化
度80%のPVA(日本合成化学工業社製)の10%水
溶液を作製し、この水溶液100gに、水90g、ポリ
オキシエチレンオレイルエーテル0.5gおよびPig. Bla
ck 11 鉄黒(黒色顔料)10gを添加した。Pig. Black
11 鉄黒の比抵抗は102 Ω・cm以上である。上記の混
合液にガラスビーズ250gを加え、サンドミルにより
2時間分散を行った。分散後の黒色顔料の平均粒径は4
00nmであった。ゴミや異物を除去するために、その
後、分散液を孔径1μmのメンブレンフィルターを用い
て濾過した。
【0022】Pig. Black 11 鉄黒の代わりに酸化鉄(茶
色顔料)、Pig.Blue 15 フタロシアニンブルー(青色顔
料)、Pig.Yellow 12 ジスアゾイエロー(黄色顔料)、
またはPig.Violet 23 ジオキサジンバイオレット(紫色
顔料)を用いて上記の操作を繰り返し、各着色顔料分散
液を調製した。2時間の分散後の各顔料の平均粒径は1
50〜800nmの範囲にあった。
【0023】なるべく全体の光透過率が低くなるよう
に、上記のようにして調製した黒色顔料分散液以外の各
着色顔料分散液の混合を繰り返して、黒色の混合着色顔
料分散液を作製した。茶色顔料、青色顔料、黄色顔料お
よび紫色顔料の混合比(重量比)は、4:2:1:1で
あった。
【0024】上記の混合着色顔料分散液にPig. Black 1
1 鉄黒を含む黒色顔料分散液を5〜40%の範囲の体積
比で添加して、着色顔料液を作製した。着色顔料液10
gに製造例1で製造した感光性高分子3.8gおよび20
%酢酸水溶液6gを添加して混合し、さらに0.05gの
シンコー技研ジアゾ樹脂D−013を添加して着色レジ
スト組成物を調製した。
【0025】着色レジスト組成物をガラス基板上に塗布
し、塗膜をオーブン中で50℃で2分間乾燥した。得ら
れた乾燥塗膜にマスクを密着させ、このマスクを通し
て、超高圧水銀灯からの光を800mJ/cm2 の露光量
で照射してパターン露光し、次いで、2%酢酸水溶液中
に40℃で3分間浸漬して現像し、純水中でリンスし、
オーブン中で70℃で5分間乾燥して、着色レジスト膜
を得た。
【0026】なお、黒色顔料の添加量に応じて、遮光性
や感度が変わるので、着色レジスト膜の厚さは0.4〜0.
8μmの範囲で、露光量は500〜2000mJ/cm の範
囲で適宜調整した。その結果、着色レジスト膜の比抵抗
は1010〜1013Ω・cm、光の最大透過率は1〜2%の
範囲にあった。
【0027】また、比較のために、Pig.Black 11鉄黒の
代わりにカーボンブラック(比抵抗10-1〜101 Ω・
cm)を用いて上記の操作を繰り返し、着色レジスト膜を
得た。得られた着色レジスト膜の比抵抗は101 〜10
12Ω・cm、光の最大透過率は1〜2%の範囲にあった。
【0028】Pig.Black 11鉄黒またはカーボンブラック
の黒色顔料の体積%と着色レジスト膜の比抵抗との関係
を図1に示す。図1は、Pig.Black 11鉄黒を黒色顔料と
して用いた場合には添加量の変化による着色レジスト膜
の比抵抗の変動が小さいのに対し、カーボンブラックを
黒色顔料として用いた場合には添加量の変化による着色
レジスト膜の比抵抗の変動が大きいことを示している。
従って、Pig.Black 11鉄黒を黒色顔料として用いれば、
添加量を変化させることによって、所望の光透過率およ
び比抵抗を有する所定の膜厚の着色レジスト膜が容易に
得られることがわかる。
【0029】〔実施例2〕Pig. Black 11 鉄黒を含む黒
色顔料分散液の添加量を5〜50%の範囲で変化させ
て、実施例1と同じ手順で遮光層として比抵抗が104
〜1013Ω・cmの着色レジスト膜をガラス基板上に設け
られたRGBフィルター画素の間隙に形成して、カラー
フィルターを製造した。これらのカラーフィルターを用
いてLCDパネルを組み立て、上下電極間の短絡頻度を
調べた。結果を図2に示す。図2は、短絡頻度は遮光層
の比抵抗に強く依存していることを示しており、短絡頻
度が2%以下であることを品質検査の合格基準とするな
らば、遮光層の比抵抗は106Ω・cm以上であることが
望ましいことがわかる。
【0030】〔実施例3〕平均重合度2000、ケン化
度80%のPVA(日本合成化学工業社製)の10%水
溶液を作製し、この水溶液100gに、水100g、ポ
リオキシエチレンオレイルエーテル0.5g、カーボンブ
ラック(黒色顔料)10gおよび硫酸バリウム(体質顔
料)2gを添加した。
【0031】上記の混合液にガラスビーズ250gを加
え、サンドミルにより2時間分散を行った。分散後の黒
色顔料の平均粒径は200nmであった。その後、分散
液を孔径1μmのメンブランフィルターを用いて濾過し
た。
【0032】カーボンブラックの代わりにPig.Blue 15
フタロシアニンブルー(青色顔料)、Pig.Yellow 12 ジ
スアゾイエロー(黄色顔料)、またはPig.Violet 23 ジ
オキサジンバイオレット(紫色顔料)を用いて上記の操
作を繰り返し、各色の着色顔料分散液を調製した。2時
間の分散後の各顔料の平均粒径は150〜200nmの
範囲にあった。
【0033】なるべく透過光が白色に近づくように、上
記のようにして調製した黒色顔料分散液と他の着色顔料
分散液との混合を繰り返して、着色顔料液を作製した。
黒色顔料、青色顔料、黄色顔料および紫色顔料の混合比
(重量比)は、2:5:4:1であった。
【0034】着色顔料液10gに製造例1で製造した感
光性高分子5.0g及び20%酢酸水溶液6gを添加し、
さらに10%のジアゾ樹脂(シンコー技研D−013)
を1.8g添加して混合し、着色レジスト組成物を調製し
た。
【0035】着色レジスト組成物をガラス基板上に塗布
し、塗膜をオーブン中で50℃で2分間乾燥して、0.8
μmの乾燥塗膜を得た。得られた乾燥塗膜にパターンマ
スクを密着させ、このマスクを通して、超高圧水銀灯か
らの光を800mJ/cm2 の露光量で照射してパターン
露光し、次いで2%酢酸水の現像液中に40℃で3分間
浸漬して現像し、純水中でリンスし、オーブン中で70
℃で5分間乾燥して、着色レジスト膜を得た。この着色
レジスト膜の比抵抗は1010Ω・cmで、光の最大透過率
は2%であった。
【0036】また、比較のために、体質顔料を添加せず
に上記の操作を繰り返して着色レジスト膜を得た。この
着色レジスト膜の光の最大透過率は2%であったが、比
抵抗は104 Ω・cmであった。この比抵抗は、着色レジ
スト膜中での導通が生じやすい値である。
【0037】
【発明の効果】本発明により、絶縁性および遮光性に優
れ、遮光層の形成に適した着色レジスト組成物が得られ
た。本発明の着色レジスト組成物を用いることにより短
い工程で効率的にカラーフィルターの遮光層を形成する
ことができる。従って、この着色レジスト組成物を用い
てカラーフィルターの遮光層を形成することにより、カ
ラーフィルターを短時間で歩留り良く製造することが可
能となる。また、本発明の着色レジスト組成物から形成
される遮光層を含むカラーフィルターは、色ムラが少な
く、コントラストが向上し、かつ画像欠陥が少ないとい
う利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、Pig.Black 11鉄黒またはカーボンブラ
ックの黒色顔料の体積%と着色レジスト膜の比抵抗との
関係を示す図である。
【図2】図2は、遮光層の比抵抗とカラーフィルターの
短絡頻度との関係を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種類の102 Ω・cm以上の
    比抵抗を有する黒色顔料;茶、青、紫、黄、赤、橙およ
    び緑のうちの2種類以上の色の異なる着色顔料;および
    ポリマー系感光材料を含み、露光後の比抵抗が106 Ω
    ・cm以上である着色レジスト膜を形成できることを特徴
    とする、着色レジスト組成物。
  2. 【請求項2】 102 Ω・cm以上の比抵抗を有する黒色
    顔料が、酸化チタン、酸化鉄、フェライト、酸化(鉄−
    チタン)、およびこれらを二酸化珪素で被覆したものか
    らなる群より選択される少なくとも1種類の顔料であ
    る、請求項1記載の着色レジスト組成物。
  3. 【請求項3】 さらに体質顔料を含む、請求項1記載の
    着色レジスト組成物。
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