JP4528548B2 - 表示装置用遮光膜 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置等に用いるカラーフィルターに用いる表示装置用遮光膜及びその製造方法に関する。
表示装置用遮光膜は、光漏れを防止するためにカラーフィルターの赤、青、緑の画素の周囲及びカラーフィルターの周囲に形成される黒色の縁部並びにTFT遮光のためのドット状又は線状の黒色パターンである。
カラー液晶ディスプレー等に用いられるカラーフィルターは、透明基板上に着色画素層(R、G、B)が形成され、そして、R、G、B(赤、緑、青)の各着色画素の間隙には、表示コントラスト向上等の目的で、表示装置用遮光膜が形成されている。特に薄膜トランジスター(TFT)を用いたアクティブマトリックス駆動方式の液晶表示素子においては、薄膜トランジスターの光による電流リークに伴う画質の低下を防ぐためにも、表示装置用遮光膜には高い遮光性(光学濃度)が要求される。
高い遮光性を有する表示装置用遮光膜を作成するには、金属を用いることが考えられ、金属微粒子を用いて表示装置用遮光膜を作成する技術としては、メッキ技術を用いて層中にニッケル微粒子を生成させる技術がすでに開示されている(特許文献1参照)。
しかし、この方法は、金属イオンを含むメッキ液をから、微粒子を析出させるという煩雑な操作が必要であり、メッキの廃液処理も煩雑で環境負荷も大きいという欠点があった。また、この方法で得られた表示装置用遮光膜の厚さは1〜10μmあった。
一方、メッキ技術を用いずに表示装置用遮光膜を作成する方法が知られている。例えば、金属微粒子の代わりにカーボンブラックを用いて表示装置用遮光膜を形成する技術がそれである(特許文献2参照)。
しかし、カーボンブラックは、金属微粒子に比べ単位塗布量あたりの光学濃度が低いため、高い遮光性、光学濃度を確保すると必然的に膜厚が1μm以上になる。
このように、膜厚が厚い表示装置用遮光膜を用いると、表示装置用遮光膜形成後に、赤、青、緑の画素を形成する場合、均一な画素が形成しにくいという欠点がある。
一方、薄い表示装置用遮光膜を形成する技術としては、クロム等の金属膜を遮光層とする場合には、金属薄膜を蒸着法やスパッタリング法により作製し、該金属薄膜の上にフォトレジストを塗布し、次いで表示装置用遮光膜用パターンをもつフォトマスクを用いてフォトレジスト層を露光現像し、その後露出した金属薄膜をエッチングし、最後に金属薄膜上のレジスト層を剥離することにより形成する方法が挙げられる(例えば、非特許文献1を参照)。
この方法は、金属薄膜を用いるため、膜厚が小さくても高い遮光効果が得られる反面、蒸着法やスパッタリング法という真空成膜工程やエッチング工程が必要となり、コストが高くなるとともに環境に対する負荷も無視できないという問題がある。また、金属膜であるため反射率が高く、強い外光の下では表示コントラストが低いという問題もある。これに対しては低反射クロム膜(金属クロムと酸化クロムの2層からなるもの等)を用いるという手段があるが、更にコストアップとなることは否めない。
従って、薄い膜で十分な光学濃度が得られる表示装置用遮光膜を安価に製造する技術が求められていた。
更にメッキを用いて金属硫化物微粒子を含有する遮光膜を作成する技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。この方法もメッキ技術を用いるため、廃液の環境負荷の問題や、複雑な工程が必要であるという問題を持ち満足できるものではなかった。
共立出版(株)発行「カラーTFT液晶ディスプレイ」第218〜220頁(1997年4月10日) 特開平5−303090号公報 特開昭62−9301号公報 特開平7−218715号公報
本発明は前記のごとき問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、薄膜で遮光性能が高く、かつ低コストで製造できる表示装置用遮光膜を提供することにある。
斯かる実状に鑑み、本発明者は鋭意研究を行った結果、表示装置用遮光膜中に金属微粒子を用い、膜厚と光学濃度が一定範囲である表示装置用遮光膜が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。なお、この特定の範囲の表示装置用遮光膜は本発明者が調査した限り従来存在しないものである。
即ち、本発明は次のものを提供するものである。
<1> 基板に平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有する感光性塗布液を塗布、乾燥して形成された表示装置用遮光膜、及び仮支持体上に平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有する感光性塗布液を塗布、乾燥した感光層を転写して形成された表示装置用遮光膜のいずれかであって、該表示装置用遮光膜の膜厚が0.4μm以下であり、25℃における該表示装置用遮光膜の水に対する膨潤度Sが0.5以下であり、且つ光学濃度が3.3以上であることを特徴とする表示装置用遮光膜。
<2> 前記銀微粒子が、分散剤を用いて分散されたことを特徴とする<1>記載の表示装置用遮光膜。
> 表示装置用遮光膜の光学濃度(OD)と顔料塗設体積(V)の比(R=OD/V)が、40以上であることを特徴とする<1>又は<2>記載の表示装置用遮光膜。
> 仮支持体上に平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有する感光性塗布液を塗布、乾燥した感光層を有する、<1>から<3>のいずれか1つに記載の表示装置用遮光膜を製造するための転写材料。
<5> 平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有し、<1>から<3>のいずれか1つに記載の表示装置用遮光膜を製造するための金属微粒子含有組成物。
> <1>から<3>のいずれか1つに記載の表示装置用遮光膜を有する基板。
> <>記載の基板を有するカラーフィルター。
<8> 膜厚が0.4μm以下であり、25℃における水に対する膨潤度Sが0.5以下であり、且つ光学濃度が3.3以上である表示装置用遮光膜を製造する方法であって、基板に平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有する感光性塗布液を塗布、乾燥することを含む表示装置用遮光膜の製造方法。
<9> 膜厚が0.4μm以下であり、25℃における水に対する膨潤度Sが0.5以下であり、且つ光学濃度が3.3以上である表示装置用遮光膜を製造する方法であって、仮支持体上に平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有する感光性塗布液を塗布、乾燥した感光層を転写することを含む表示装置用遮光膜の製造方法。
<10> 前記銀微粒子を分散剤で分散して前記感光性塗布液を調製することを含む<8>又は<9>記載の表示装置用遮光膜の製造方法。
本発明により、薄膜で遮光性能(光学濃度)が高く、かつ低コストで製造でき、次工程で設ける赤、青、緑の画素の品位が良好な表示装置用遮光膜を提供することができる。
本発明は、金属微粒子を含有する表示装置用遮光膜であって、該表示装置用遮光膜の膜厚が0.4μm以下であり、25℃における該表示装置用遮光膜の水に対する膨潤度Sが0.5以下であり、且つ光学濃度が3.3以上であることを特徴とする表示装置用遮光膜及びその製法である。
以下、詳細に説明する。
[金属微粒子]
本発明で用いる金属微粒子の金属としては、特に制限は無いが、ニッケル、銀、金、白金、銅又はこれらの合金が好ましいものとして挙げられる。この内、化学的安定性、コストの面から銀が好ましい。
本発明で用いる金属微粒子は、均一な組成でも、不均一な組成でもよい。不均一な組成の例としては、表面に内部と異なる組成のコーティング層を設けたものを挙げることができる。また、本発明で用いる金属微粒子の形状は特に制限はなく、球形、不定形、板状、立方体、正八面体、柱状等の種々の形状のものを使用することができる。
本発明で用いる金属微粒子の平均粒径は、1〜3000nmが好ましく、特に5〜800nmが好ましく、更に10〜250nmが好ましい。平均粒径が1nm未満であると、吸収波長が短くなり、3000nmを超えるものは、色味が出たり、光学濃度が低くなることがあり、好ましくない。
本発明で用いる金属微粒子の製造法は特に制限はなく、公知の製造法、例えば、蒸発凝集法、気相還元法等の気相法、液相還元法のような液相法等を採用することができる。詳細には、「超微粒子の技術と応用における最新動向II、住ベテクノリサーチ(株)発行、2002年」 に記載されている。
また、例えば、銀微粒子(コロイド銀)の場合は、従来から知られている方法、例えば米国特許第2,688,601号明細書に開示されているゼラチン水溶液中で可溶性銀塩をハイドロキノンによって還元する方法、ドイツ特許第1,096,193号明細書に記載されている難溶性銀塩をヒドラジンによって還元する方法、米国特許第2,921,914号明細書に記載されているタンニン酸により銀に還元する方法のごとく銀イオンを溶液中で化学的に還元する方法や、特開平5−134358号公報に記載されている無電解メッキによって銀粒子を形成する方法、バルク金属をヘリウムなどの不活性ガス中で蒸発させ、溶媒でコールドトラップするガス中蒸発法等の方法を用いることも可能である。
[分散剤]
本発明において、金属微粒子は、塗布液内での凝集を防止するため、分散剤を用いて分散されていることが好ましい。本発明で用いることができる分散剤としては、界面活性剤とポリマーが挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性界面活性剤のいずれも使用できるが、アニオン性、ノニオン性の界面活性剤が特に好ましい。 本発明に用いる界面活性剤のHLB値は、塗布液の溶媒が水系か油系かにより一概に言えないが、溶媒が水系の場合は8〜18程度のものが、油系の場合は3〜6程度のものが好ましい。なお、HLB値については、例えば「界面活性剤ハンドブック(吉田時行ら編、工学図書(株)発行、昭和62年)」に記載されている。
界面活性剤の具体例としては、プロピレングリコールモノステアリン酸エステル、プロピレングリコールモノラウリン酸エステル、ジエチレングリコールモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノラウリル酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリル酸エステル等が挙げられるほか、上記「界面活性剤ハンドブック」に記載されているものも挙げられる。
界面活性剤の使用量は、金属微粒子に対して0.01〜30重量%が好ましく、特に0.1〜20重量%が好ましい。
本発明で用いる分散ポリマーとしては、保護コロイド性のあるものが好ましく、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアルキルアミン、ポリアクリル酸の部分アルキルエステル等が挙げられる他、「顔料の事典(伊藤征司郎編、(株)朝倉書院発行 2000年)」に記載されているものが挙げられる。
ポリマーの使用量は、金属微粒子に対して0.01〜30重量%が好ましく、特に0.1〜20重量%が好ましい。
[光学濃度]
本発明の表示装置用遮光膜の光学濃度は、3.3以上であるが、3.5以上であることがより好ましい。
光学濃度を調整するには、金属微粒子の粒径を小さくしたり、使用量を増加したり、表示装置用遮光膜の厚みを増す方法が挙げられる。
本発明の遮光膜の厚みは0.4μm以下である
本発明の表示装置用遮光膜の25℃における水の膨潤度Sは0.5以下であることが望ましい。
ここで言う膨潤度Sとは乾燥膜厚と、25℃の蒸留水に60秒間浸漬した膜厚をそれぞれdとΔdとするとき、S=(Δd−d)/dで定義されるものである。
[金属微粒子以外の顔料]
本発明の表示装置用遮光膜には、黒顔料の必須成分として、上記金属微粒子が含まれるが、必要に応じて、これ以外の黒色顔料を含んでいてもよい。このような黒色顔料としてはカーボンブラックが代表的なものである。
[比R値]
本発明の表示装置用遮光膜は、その光学濃度(OD)と顔料塗設体積(V)の比(R=OD/V)が、20以上であることが好ましい。
ここで、顔料塗設体積は、金属微粒子を含むすべての顔料を考える。金属微粒子が2個以上含まれている場合には、これらすべてを考える。個々の顔料の1m2当たりの塗設をqg/m2密度をρg/cm3とするときv=q/ρをその顔料の塗設体積vとする。全ての顔料についてvの値を求めて和をとったものを顔料塗設体積Vと定義する。
比(R=OD/V)は、40以上であることが好ましく、50以上であることがより好ましい。
比Rをこのような範囲に調整するには、塗布液中の顔料の種類、粒径を変化させたり、顔料とバインダーの比を変化させる方法が考えられる。
比Rが20未満であると、必要な光学濃度を得るためには、膜厚を大きくする必要があり、表示装置用遮光膜形成後に形成する赤、青、緑の画素の品位が悪化することがある。
[表示装置用遮光膜の製法]
本発明の表示装置用遮光膜は、金属微粒子含有塗布液を基板に塗布し、乾燥する方法、又は、仮支持体上に金属微粒子含有塗布液を塗布、乾燥した感光性層を有する記録材料を用い、該感光性層を基板に転写する方法等により製造することができる。
(金属微粒子含有塗布液)
本発明に用いる金属微粒子含有塗布液は、金属微粒子を含有し、さらにバインダーとなるポリマー、溶媒等を含有してもよい。
[バインダー]
次にバインダーについて述べる。
本発明の遮光膜に含まれるバインダーとしては、次のようなものが挙げられる。
ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース等のセルロース系高分子、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ベンジルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、等が重合したアクリル系又はスチレンアクリル系高分子。
中でも、アクリル酸、メタクリル酸を含有しているアルカリ可溶なアクリル系、スチレンアクリル系高分子は、アルカリ現像によりパターニングができるので好ましい。
これらの高分子では、アクリル酸とメタクリル酸の高分子中の含量は、両者の合計で10〜60質量%、より好ましくは20〜50質量%の範囲が好ましい。
これらの高分子の具体例としては、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=60/40(この比は質量比を示す(以下同じ))、メチルメタクリレート/スチレン/メタクリル酸=10/60/30、メチルメタクリレート/スチレン/アクリル酸/メタクリル酸=20/50/15/15、ベンジルメタクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸=40/35/35、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸=60/20/20等が挙げられる。
また、バインダーとしては、モノマー又はオリゴマーでもよい。具体例としては、エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,4−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能アクリルモノマーを用いることが好ましい。
これらの多官能モノマーは、前述のように光や熱を用いて架橋できるが、これらの方法の内、ビス[4−[N−[4−(4,6−ビストリクロロメチル−S−トリアジン−2−イル)フェニル]カルバモイル]フェニル]セバケート等のハロメチル−S−トリアジン系化合物を重合開始剤として用いて光重合するものが好ましい。
本発明の遮光膜には、更に本発明の微粒子の分散安定性を改良するための高分子を添加してもよい。これらの高分子(所謂分散剤)の例としては、ポリビニルアルコール、アクリルアミド/アクリル酸の共重合物、スチレン/無水マレイン酸共重合物、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。分散剤については、例えば、顔料分散技術(技術情報協会(株)、発行人:高薄 一弘、1999年発行)に記載されているものを使用することができる。これらの中で疎水的なものが特に好ましい。
[溶媒]
溶媒としては、公知の有機溶媒を用いることができる。特に好ましい有機溶媒としては、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、MEK、酢酸エチル、トルエン等が挙げられる。また、水も溶媒として好ましい。これらの溶媒は必要に応じて混合して用いてもよい。
[基板]
基板は液晶表示装置等に用いられるガラス基板が好ましい。ガラス基板としては、ソーダガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス等の公知のガラスを用いたガラス基板を用いることができる。基板の厚さは0.5〜3mmが好ましく、0.6〜2mm程度がより好ましい。ガラス基板については、例えば「液晶ディスプレイ工学入門(鈴木ハナニ著、日刊工業新聞社発行(1998年))」に記載されているものを使用することができる。
(感光性を有する金属微粒子含有塗布液)
本発明における金属微粒子を含有する塗布液は感光性を持たせることもできる。感光性を付与するためには、感光性樹脂組成物が添加される。感光性樹脂組成物としては特開平10−160926号公報の段落0016ないし段落0022及び0029に記載のものを用いうる。
また、前記銀コロイドのように金属微粒子を水分散物として用いる場合には、前記感光性樹脂組成物としては水系のものが必要である。このような感光性樹脂組成物としては特開平8−271727号公報の段落0015ないし0023に記載のものの他、市販のものとしては例えば、東洋合成工業(株)製の「SPP−M20」等が挙げられる。
表示装置用遮光膜製造方法
本発明方法は、金属微粒子を含有する塗布液を基板に塗布し、乾燥する工程を含む。
表示装置用遮光膜のパターン形成方法は、特に制限はない。以下にパターン形成方法の例を挙げる。
(1)金属微粒子を含有する感光性塗布液を基板に塗布して遮光層(金属微粒子含有層)を形成した後、露光現像によりパターン以外の遮光層を除去することによりパターン形成を行なう方法。
(2)金属微粒子を含有する非感光性塗布液を基板に塗布して遮光層を形成した後、この上に感光性レジスト液を塗布してレジスト層を形成する。次いで、露光、現像によりレジスト層にパターンを形成した後、このパターンに応じて下の遮光層の非パターン部を溶解し、該遮光層にパターンを形成する。最後にレジスト層を除去して表示装置用遮光膜を形成する方法。
(3)予め、基板上のパターン以外の部分に塗布層を形成しておく。この上に金属微粒子含有する非感光性塗布液を塗布して、遮光層を形成する。次いで始めに形成した塗布層を上の遮光層とともに除去する方法。
本発明において、基板への塗布方法は、特に限定されず、例えば、特開平5−224011号公報記載のスピンコート法、カーテンコート法、エクストルージョン法、特開平9−323472号公報記載のダイコート法等を用いることができる。
スピンコート法は回転する基板の上に塗布液を落下させて、遠心力で液を広げて塗布する方法である。
カーテンコート法は、別名フローコート法とも呼ばれる、スロットオリフィス塗布方式の一種である。この方式はスリットから塗布液をカーテン状に落下させて、これを基板に塗布する方法である。スリット又は基板が水平方向に移動していて、塗布液が均一な薄層になって基板の上に広がる仕組みになっている。
エクストルージョン法は、押出コート法とも言われる方式でスリットから押し出された塗布液が直接、移動する基板の上に広げられる塗布方式である。
以上の塗布方式の詳細については、例えば「コーティング技術(原崎勇次監修、(株)総合技術センター発行、昭和58年)」に記載されている。
露光に使用される光源は、遮光性の感光性樹脂層の感光性に応じて選択される。例えば、超高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、アルゴンレーザー等の公知の光源を使用することができる。特開平6−59119号公報に記載のように、400nm以上の波長の光透過率が2%以下である光学フィルター等を併用しても良い。
現像液としては、アルカリ性物質の希薄水溶液を使用するが、さらに、水と混和性の有機溶剤を少量添加したものを用いても良い。適当なアルカリ性物質としては、アルカリ金属水酸化物類(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸塩類(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩類(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、アルカリ金属ケイ酸塩類(例、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)、アルカリ金属メタケイ酸塩類(例、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム)、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、テトラアルキルアンモンニウムヒドロキシド類(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド)または燐酸三ナトリウムを挙げることができる。アルカリ性物質の濃度は、0.01重量%〜30重量%であり、pHは8〜14が好ましい。本発明の遮光性の感光性樹脂層の酸化等の性質に応じて例えば、現像液のpH等を変化させて、本発明の膜状脱離による現像を行な得るように調整することができる。
上記水と混和性のある適当な有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドンを挙げることができる。水と混和性の有機溶剤の濃度は、0.1〜30重量%が一般的である。
現像液には、さらに公知の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01〜10重量%が好ましい。
現像液は、浴液としても、あるいは噴霧液としても用いることができる。遮光性の感光性樹脂組成物層の未硬化部分を固形状(好ましくは膜状)で除去するには、現像液中で回転ブラシで擦るか湿潤スポンジで擦るなどの方法、あるいは現像液を噴霧した際の噴霧圧を利用する方法が好ましい。現像液の温度は、通常室温付近から40℃の範囲が好ましい。現像処理の後に水洗工程を入れることも可能である。
乾燥工程
現像工程の後、加熱乾燥処理が行なわれる。即ち、露光により光硬化した樹脂層(以下、光硬化層と称する)を有する支持体を、電気炉、乾燥器等の中で加熱するか、または光硬化層に赤外線ランプを照射して加熱する。加熱の温度及び時間は、使用した重合性組成物の組成や形成された層の厚みに依存するが、一般に、充分な耐溶剤性、耐アルカリ性を獲得するのに、約120℃から約250℃の範囲で約10分から約300分間加熱することが好ましい。
(転写を用いる方法)
本発明の表示装置用遮光膜は、仮支持体上に金属微粒子含有塗布液を塗布、乾燥した感光性層を有する記録材料(以下、「感光性転写材料」ということがある)を用い、該感光性層を基板に転写する方法によっても製造することができる。
感光性転写材料は、仮支持体に感光性を有する金属微粒子含有塗布液からの感光性遮光層を設けたものである。
仮支持体は、化学的および熱的に安定であって、また可撓性の物質で構成されることが好ましい。具体的にはテフロン(R)、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄いシートもしくはこれらの積層物が好ましい。また、アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層を設ける場合には、これとの剥離性が良好なことが好ましい。仮支持体の厚さは5〜300μmが適当であり、特に20〜150μmが好ましい。
また、仮支持体と感光性遮光層の間に、アルカリ可溶な中間層を設けることが好ましい。
(アルカリ可溶な中間層)
中間層を構成する樹脂としてはアルカリ可溶であれば特に制限はない。このような樹脂の例としては、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、セルロース系樹脂、アクリルアミド系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、ゼラチン、ビニルエーテル系樹脂、ポリアミド樹脂およびこれらの共重合体を挙げることができる。また、ポリエステルのように通常はアルカリ可溶性でない樹脂にカルボキシル基やスルホン酸基を持つモノマーを共重合してアルカリ可溶性にした樹脂も用いることができる。
これらの中で好ましいものはポリビニルアルコールである。ポリビニルアルコールとしては鹸化度が80%以上のものが好ましく、83〜98%のものがさらに好ましい。
中間層を構成する樹脂は2種類以上を混合して使用することが好ましく、特にポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとを混合して使用することが好ましい。両者の質量比はポリビニルピロリドン/ポリビニルアルコール=1/99〜75/25が好ましく、さらに好ましくは10/90〜50/50の範囲内である。上記質量比が1/99未満であると中間層の面状の悪化や、中間層上に塗設する感光性樹脂層との密着不良といった問題が生じる場合がある。また、上記質量比が75/25を超えると中間層の酸素遮断性が低下して感度が低下する場合がある。
中間層には必要に応じて界面活性剤などの各種添加剤を添加してもよい。
中間層の厚みは0.1〜5μmが好ましく、0.5〜3μmの範囲内がさらに好ましい。上記厚みが0.1μm未満であると酸素遮断性が低下する場合があり、上記厚みが5μmを超えると現像時の中間層除去時間が増大してしまう。
中間層の塗布溶媒としては上記の樹脂を溶解することができれば特にその他の限定はないが、水を用いるのが好ましく、水に上述の水混和性有機溶剤を混合した混合溶媒も好ましい。中間層の塗布溶媒として好ましい具体例としては、次のようなものがある。水、水/メタノール=90/10、水/メタノール70/30、水/メタノール=55/45、水/エタノール=70/30、水/1−プロパノール=70/30、水/アセトン=90/10、水/メチルエチルケトン=95/5である。これらの比は質量比を表わす。
感光性転写材料は、前記のごとき金属微粒子含有塗布液からの感光性遮光層を設けているため、これからは、薄膜でかつ光学濃度が高い遮光層を備えた表示装置用遮光膜を作製することができる。
本発明においては、遮光層の形成後、露光前に遮光層の上に保護層を設ける工程を入れてもよい。保護層は、露光時に酸素を遮断して、感度を高めるために設ける。このため、酸素遮断性の樹脂、例えばポリビニルアルコールを主体とした層であることが好ましい。なお、この層は、表示装置用遮光膜形成後は不要であるので、現像により除去する。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1及び比較例4
[銀微粒子の作成]
(銀分散スラリーの製造)
ゼラチン112gに、蒸留水3,488gを添加し、そして得られた混合物を約47℃まで加熱してゼラチンを溶解した。これに、酢酸カルシウム4.0g及びホウ化水素カリウム2.0gを添加した。その直後に、蒸留水1.0Lに溶解した硝酸銀6.0gを、急速に攪拌しながら添加した。蒸留水を添加して、最終重量を5.0kgに調整した。次いで生成物をゲル化温度近くまで冷却し、そして小さな穴を通過させて冷却した水の中へ入れ、それにより非常に微細なヌードルを形成した。これらのヌードルを、現場で青色銀を生成するための増幅触媒として供給した。便宜上及びヌードルが溶融塊を形成するのを防ぐために、水を用いてヌードルを希釈して水1対ヌードル3にした。
ホウ化水素還元銀核650gに、蒸留水81gに溶解したモノスルホン酸ヒドロキノンカリウム6.5g及びKCl 0.29gを添加した。ヌードルスラリーを約6℃まで冷却した。別々の容器に、以下の2種の溶液A及びBを製造した。
A 19.5g 亜硫酸ナトリウム(無水)
0.98g 重亜硫酸ナトリウム(無水)
122.0g 蒸留水
B 9.75g 硝酸銀
122.0g 蒸留水溶液
A及びBを混合して、攪拌を続けると消失する白色沈殿を形成させた。次いで直ちに、この混合物を短時間で(5分間以内)急速に攪拌しながらヌードルスラリーに添加した。温度を10℃に維持し、そしてすべての可溶性銀塩が核の上に還元されるまで、約80分間増幅を進行させた。得られた青色スラリー粒子を、ナイロンメッシュバック中でスラリーを介して水道水を通過させ、そして約30分間洗浄水がバックを通過するようにして洗浄したので、すべての塩を洗い流せた。ゲルスラリーに分散させた洗浄した青色銀を、溶融した場合に1.5重量%の濃度の銀を有する青色銀分散体を得るように、生成物の重量が412gになるまで水気を切った。透過電子顕微鏡写真は、この青色銀が、エッジ長さ約20〜30nm及び厚さ約7nmの明確な平板状粒子から成ることを示した。
(銀微粒子の作成)
上記の如くして得られた銀分散スラリー4000gに、分散剤(ラピゾールB−90、日本油脂(株)製)6gとパパイン5重量%水溶液2000gを添加し、37℃で24時間保存した。この液を2000rpmで5分間遠心分離し、銀微粒子を沈降させた。上澄みを棄てた後、蒸留水で洗浄して酵素で分解されたゼラチン分解物を除去した。次いで銀微粒子沈降物をメチルアルコールで洗浄してから乾燥させた。約60gの銀微粒子の凝集物が得られた。この凝集物53gと分散剤(ソルスパース20000、アビシア(株)製)5g、メチルエチルケトン22gを混合した。これに2mmガラスビーズ100gを混合してペイントシェーカーで3時間分散して銀微粒子分散液A−1を得た。
(遮光層塗布液の作成)
銀微粒子分散液A−1に下記のものを添加、混合して遮光層塗布液とした。
銀微粒子分散液A−1 40.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 40.0g
メチルエチルケトン 37.6g
界面活性剤(F176PF、20%) 0.1g
ヒドロキノンモノメチルエーテル 0.001g
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 表1、2のR値になる量
ビス[4−[N−[4−(4,6−ビストリクロロメチル−s−トリアジン−2−イル)フェニル]カルバモイル]フェニル]セバケート 0.1g
(保護層塗布液の作成)
ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、PVA205) 3.0g
ポリビニルピロリドン(GAFコーポレーション(株)製 PVP−K30)
1.3g
蒸留水 50.7g
メチルアルコール 45.0g
上記成分を混合し、保護層塗布液を得た。
(塗布液の塗布)
ガラス基板上に、スピンコーターを用いて光学濃度が表1の値になるように上記遮光層塗布液を塗布して、100℃で5分間乾燥した。次いで、この上にスピンコーターを用いて、上記保護層塗布液を乾燥膜厚が1.5μmになるように塗布して100℃で5分間乾燥した。
(露光、現像)
超高圧水銀灯を用いて、塗布面側から70mJ/cm2の露光を行った。次いで、現像処理液TCD(富士写真フィルム(株)製 アルカリ現像液)で現像処理(33℃、20秒)して表示装置用遮光膜を得た。
得られた表示装置用遮光膜を以下の様に測定評価した。
(膜厚測定)
膜厚は次の方法で測定した。遮光層を塗布した試料に超高圧水銀灯を用いて塗布面側から70mJ/cmの露光を行い、この試料の膜厚を触針式表面粗さ計P−1(TENKOP社製
)を用いて測定した。
(光学濃度の測定)
膜の光学濃度は以下の方法で測定した。ガラス基板上に塗設された遮光層に超高圧水銀灯を用いて塗布面側から70mJ/cm2の露光を行う。次いでこの光学濃度をマクベス濃度計(マクベス社製TD-904)を用いて測定する(OD)。別途ガラス基板の光学濃度を同様の方法で測定する(OD0)。ODからOD0を差し引いた値を膜の光学濃度とした。
(R値の測定)
まず、下記の方法で銀微粒子の塗設量を測定した。
遮光層を塗布した試料に超高圧水銀灯を用いて塗布面側から70mJ/cm2の露光を行い、この試料の銀塗設量を蛍光X線装置3370E((株)理学製)を用いて測定した。
この値と、上記の如く測定した光学濃度を用いて、前述の方法でR値を計算した。
(膨潤度測定)
膜厚測定に用いた試料を25℃の蒸留水に60秒間浸漬した後、表面の水分をふきとってから上記の方法で膜厚(Δd)を測定した。こうして得られたΔdと乾燥膜厚dを用いて膨潤度S=(Δd−d)/dを求めた。結果は0.02であった。
(青、赤、緑色画素の形成と画素の気泡の評価)
表示装置用遮光膜を形成したガラス基板の上に公開特許公報2002−341127号明細書の実施例−1の試料R1、G1、B1を用いて各色の画素を形成した。画素形成の方法についてもこの公報記載の方法を用いた。
表示装置用遮光膜の凹凸の上に各色の画素を形成するので、ガラス基板と各色画素の間に気泡が入る場合がある。この気泡発生程度を下記の方法で測定した。
このガラス基板の3色の画素各100個づつ、合計300個の画素について光学顕微鏡を用いて目視で気泡の数を数えた。
(色相の評価)
気泡評価に用いたガラス基板を後方から液晶表示装置に組み込んで、黒色と白色を表示したときのコントラスト差を目視で観察して下記の評価基準により評価した。
非常にコントラストが高く高品位 A
コントラストが高くかなり高品位 B
コントラストが低く中品位 C
コントラストが非常に低く低品位 D
比較例1
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの添加量を変えて膜厚、光学濃度及びR値表1のように変えた以外は実施例1と同様にして比較例1の表示装置用遮光膜を得た。
比較例2
銀微粒子分散液A−1の代わりに下記カーボンブラック分散液B−1を用いる以外は実施例1と同様にして比較例2の表示装置用遮光膜を製造した。
(カーボンブラック分散液B−1)
カーボンブラック(リーガル(株)製、リーガル 400)5gと分散剤(ソルスパース20000、アビシア(株)製)5g、メチルエチルケトン22gを混合した。これに2mmガラスビーズ100gを混合してペイントシェーカーで3時間分散してカーボンブラック分散液B−1を得た。
以上の結果を表1に示す。
Figure 0004528548
実施例2及び比較例5
(遮光層塗布液の作成)
実施例1と同じである。
(中間層塗布液の作成)
実施例1の(保護層塗布液の作成)と同じである。
(熱可塑性樹脂層の調製)
メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=54/12/5/29の共重合体(組成比はモル比を示す、数平均分子量=8万) 58部
スチレン/アクリル酸=70/30の共重合体(数平均分子量=7000)
136部
ビスフェノールAにオクタエチレングリコールモノメタクリレートを2等量脱水縮合した化合物(可塑剤:新中村化学(株)製、BPE−500) 90部
フッ素系界面活性剤(大日本インキ化学工業(株)製メガファックF176PF)
1部
メチルエチルケトン 541部
1−メトキシ−2−プロパノール 63部
メチルアルコール 111部
以上を混合して熱可塑性樹脂層塗布液とした。
(転写材料の作成)
2軸延伸した75μmの厚みのポリエチレンテレフタレート支持体にスライドコーターを用いて厚みが15μmになるように熱可塑性樹脂層塗布液を塗布して100℃で5分間乾燥した。次いで、この上に中間層塗布液を乾燥膜厚が1.5μmになるように塗布して100℃で5分間乾燥した。更に、この上に遮光層塗布液を光学濃度が表2の値になるように塗布して100℃で5分間乾燥した。
(感光材料の作成)
ガラス基板と遮光層が接触するようにガラス基板と転写材料を重ね合せ、ラミネ−ター(大阪ラミネーター(株)製VP−II)を用いて両者を貼り合わせた。ラミネーション条件は圧力0.8Kg/cm2、温度130℃であった。その後、ポリエチレンテレフタレート支持体を剥離した。
(表示装置用遮光膜の作成)
超高圧水銀灯を用いて塗布面側から70mJ/cm2の露光を行った。次いで、以下の現像処理を行ない、表示装置用遮光膜を得た。
(1)現像処理液TPD(富士写真フイルム(株)製のアルカリ現像液)現像処理(30℃、40秒)、
(2)現像処理液TCD(富士写真フイルム(株)製のアルカリ現像液)現像処理(33℃、20秒)、
(3)現像処理液TCD(富士写真フイルム(株)製のアルカリ現像液)現像処理(33℃、20秒)
この試料についても実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。
Figure 0004528548
比較例3
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの添加量を変えて膜厚、光学濃度およびR値を表2のように変えた以外は実施例2と同様にして比較例3の表示装置用遮光膜を得た。このものの評価を表2に示す。
本発明により、薄膜で遮光性能(光学濃度)が高く、かつ低コストで製造でき、次工程で設ける赤、青、緑の画素の品位が良好な表示装置用遮光膜を提供することができる。

Claims (10)

  1. 基板に平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有する感光性塗布液を塗布、乾燥して形成された表示装置用遮光膜、及び仮支持体上に平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有する感光性塗布液を塗布、乾燥した感光層を転写して形成された表示装置用遮光膜のいずれかであって、該表示装置用遮光膜の膜厚が0.4μm以下であり、25℃における該表示装置用遮光膜の水に対する膨潤度Sが0.5以下であり、且つ光学濃度が3.3以上であることを特徴とする表示装置用遮光膜。
  2. 前記銀微粒子が、分散剤を用いて分散されたことを特徴とする請求項1記載の表示装置用遮光膜。
  3. 表示装置用遮光膜の光学濃度(OD)と顔料塗設体積(V)の比(R=OD/V)が、40以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の表示装置用遮光膜。
  4. 仮支持体上に平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有する感光性塗布液を塗布、乾燥した感光層を有する、請求項1から請求項3のいずれか1項記載の表示装置用遮光膜を製造するための転写材料。
  5. 平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有し、請求項1から請求項3のいずれか1項記載の表示装置用遮光膜を製造するための金属微粒子含有組成物。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか1項記載の表示装置用遮光膜を有する基板。
  7. 請求項記載の基板を有するカラーフィルター。
  8. 膜厚が0.4μm以下であり、25℃における水に対する膨潤度Sが0.5以下であり、且つ光学濃度が3.3以上である表示装置用遮光膜を製造する方法であって、
    基板に平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有する感光性塗布液を塗布、乾燥することを含む表示装置用遮光膜の製造方法。
  9. 膜厚が0.4μm以下であり、25℃における水に対する膨潤度Sが0.5以下であり、且つ光学濃度が3.3以上である表示装置用遮光膜を製造する方法であって、
    仮支持体上に平均粒径10nm以上250nm以下の銀微粒子を含有する感光性塗布液を塗布、乾燥した感光層を転写することを含む表示装置用遮光膜の製造方法。
  10. 前記銀微粒子を分散剤で分散して前記感光性塗布液を調製することを含む請求項8又は請求項9記載の表示装置用遮光膜の製造方法。
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