JPH06135810A - 土壌病害を抑制する微生物資材の製造法 - Google Patents
土壌病害を抑制する微生物資材の製造法Info
- Publication number
- JPH06135810A JPH06135810A JP4311460A JP31146092A JPH06135810A JP H06135810 A JPH06135810 A JP H06135810A JP 4311460 A JP4311460 A JP 4311460A JP 31146092 A JP31146092 A JP 31146092A JP H06135810 A JPH06135810 A JP H06135810A
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- Japan
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- culture solution
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 野菜等の土壌病害を引き起す病原菌に対して
拮抗作用を有する抗菌微生物を土壌中で安定的に存在さ
せることを目的とする。 【構成】 水分を含んだ粉状又は粒状基材（３）を混練
機で攪拌し、同時に該基材に土壌病原菌に対して拮抗作
用のある微生物の培養液（５）をスプレー噴霧（４）す
ることにより該微生物を基材に定着させることを特徴と
する土壌病害を抑制する微生物資材の製造法。
拮抗作用を有する抗菌微生物を土壌中で安定的に存在さ
せることを目的とする。 【構成】 水分を含んだ粉状又は粒状基材（３）を混練
機で攪拌し、同時に該基材に土壌病原菌に対して拮抗作
用のある微生物の培養液（５）をスプレー噴霧（４）す
ることにより該微生物を基材に定着させることを特徴と
する土壌病害を抑制する微生物資材の製造法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は土壌改良材、即ち土壌病
害を抑制する微生物資材の製造法に関するものである。
害を抑制する微生物資材の製造法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】現在、我が国の野菜産地の大半は連作や
地力の低下に起因する土壌病害の多発に悩まされてお
り、場所によっては産地維持をできないほどに壊滅的な
打撃を被っている所さえある状態である。一方、消費者
の食料品の安全性に対する要求は化学肥料や農薬をでき
るだけ使用しない農産物栽培法の採用を促し、農業サイ
ドとしても、このニーズを無視しての今後の農法は存在
しえない状況にもなってきている。
地力の低下に起因する土壌病害の多発に悩まされてお
り、場所によっては産地維持をできないほどに壊滅的な
打撃を被っている所さえある状態である。一方、消費者
の食料品の安全性に対する要求は化学肥料や農薬をでき
るだけ使用しない農産物栽培法の採用を促し、農業サイ
ドとしても、このニーズを無視しての今後の農法は存在
しえない状況にもなってきている。
【０００３】野菜類は近年、周年供給されるようにな
り、それに伴い施設内で栽培されるようになってきた。
施設は簡単に移動できないため、野菜類は連作されるこ
とが多くなってきた。この結果、土壌病害が多発生する
ようになり、生産安定上問題となってきた。
り、それに伴い施設内で栽培されるようになってきた。
施設は簡単に移動できないため、野菜類は連作されるこ
とが多くなってきた。この結果、土壌病害が多発生する
ようになり、生産安定上問題となってきた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】野菜類の土壌病害は難
防除病害の一つであり野菜類が土壌病害に感染すると防
除法がなく、壊滅的な被害を受けることも少なくない。
このため連作年数の長い圃場ではクロールピクリン材や
メチルブロマイド材による土壌くん蒸が行われている。
しかし、これらの土壌くん蒸材は高価なうえ使用法も煩
雑である。さらに人畜に対する安全性の面でも大きな問
題になっており、これに替わる防除法として、土壌病原
菌に対して拮抗作用ある微生物（以下抗菌微生物と言
う）の利用が考えられている。
防除病害の一つであり野菜類が土壌病害に感染すると防
除法がなく、壊滅的な被害を受けることも少なくない。
このため連作年数の長い圃場ではクロールピクリン材や
メチルブロマイド材による土壌くん蒸が行われている。
しかし、これらの土壌くん蒸材は高価なうえ使用法も煩
雑である。さらに人畜に対する安全性の面でも大きな問
題になっており、これに替わる防除法として、土壌病原
菌に対して拮抗作用ある微生物（以下抗菌微生物と言
う）の利用が考えられている。
【０００５】抗菌微生物による土壌病害の防除は世界各
国で多数試みられているが、実験室又は室内試験での効
果が圃場では殆ど発揮されず、実用性が認められない現
状にある。従来、抗菌微生物を直接土壌中に投入する
方法、抗菌微生物を対象作物に直接接種する方法、
土壌改良材等を用いて土壌中に生息する抗菌微生物を活
性化させる方法が試みられていた。これらの中での抗
菌微生物を直接投入する方法は、自然汚染土壌を用いた
場合は有効性が殆ど認められていない。これは、投入さ
れた抗菌微生物が土壌中で安定しないためと考えられて
いる。本発明はこの課題に対し、有効に対処するために
なされたもので抗菌微生物が土壌中で安定して存在しう
る微生物資材の製造方法を提供したものである。
国で多数試みられているが、実験室又は室内試験での効
果が圃場では殆ど発揮されず、実用性が認められない現
状にある。従来、抗菌微生物を直接土壌中に投入する
方法、抗菌微生物を対象作物に直接接種する方法、
土壌改良材等を用いて土壌中に生息する抗菌微生物を活
性化させる方法が試みられていた。これらの中での抗
菌微生物を直接投入する方法は、自然汚染土壌を用いた
場合は有効性が殆ど認められていない。これは、投入さ
れた抗菌微生物が土壌中で安定しないためと考えられて
いる。本発明はこの課題に対し、有効に対処するために
なされたもので抗菌微生物が土壌中で安定して存在しう
る微生物資材の製造方法を提供したものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、水分を含
んだ粉状又は粒状基材を混練機で攪拌し、同時に該基材
に土壌病原菌に対して拮抗作用のある微生物の培養液を
スプレー噴霧することにより微生物を基材に定着させる
ことを特徴とするものである。そして混練機としてはス
クリューフィーダーや平型混練機を用いるのがよい。
んだ粉状又は粒状基材を混練機で攪拌し、同時に該基材
に土壌病原菌に対して拮抗作用のある微生物の培養液を
スプレー噴霧することにより微生物を基材に定着させる
ことを特徴とするものである。そして混練機としてはス
クリューフィーダーや平型混練機を用いるのがよい。
【０００７】上記粉状又は粒状基材としては(1) 沖縄石
灰岩等のキャリア、(2) 紙パルプ廃繊維を主原料とする
濃縮堆肥、(3) 沖縄石灰岩と紙パルプ廃繊維の混合物の
基材、(4) ゼオライト、大谷石等の無機物、(5) 米ぬ
か、油粕、ピートモス等の有機物、(6) バーク炭並びに
もみ殻くん炭などの炭が良好である。
灰岩等のキャリア、(2) 紙パルプ廃繊維を主原料とする
濃縮堆肥、(3) 沖縄石灰岩と紙パルプ廃繊維の混合物の
基材、(4) ゼオライト、大谷石等の無機物、(5) 米ぬ
か、油粕、ピートモス等の有機物、(6) バーク炭並びに
もみ殻くん炭などの炭が良好である。
【０００８】また土壌病原菌に対して拮抗作用のある微
生物としては、例えばバチルス属に属する微工研菌寄第
10825 号（ＦＥＲＭ Ｐ−10825)、微工研菌寄第11178
号（ＦＥＲＭ Ｐ−11178)及び微工研菌寄第11179 号
（ＦＥＲＭ Ｐ−11179)より選ばれる少なくとも１種を
用いるとよい。また上記基材に添加する微生物の量は特
に制約されるものではないが105 〜106 個／ｇ程度が適
当である。
生物としては、例えばバチルス属に属する微工研菌寄第
10825 号（ＦＥＲＭ Ｐ−10825)、微工研菌寄第11178
号（ＦＥＲＭ Ｐ−11178)及び微工研菌寄第11179 号
（ＦＥＲＭ Ｐ−11179)より選ばれる少なくとも１種を
用いるとよい。また上記基材に添加する微生物の量は特
に制約されるものではないが105 〜106 個／ｇ程度が適
当である。
【０００９】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいて説明する。
【００１０】（実施例１）図１に示すようにスクリュー
（１）の一端にホッパー（２）内から水分を適当量含有
した粉粒体原料（３）を供給し、これをスクリュー
（１）の他端まで攪拌しながら移送するスクリューフィ
ーダーの、スクリュー（１）部の天板の一部を開口して
スプレーノズル（４）を取付けた。そして別置の培養微
生物調整液タンク（５）から微生物培養液を該スプレー
ノズル（４）に導く装置を構成した。
（１）の一端にホッパー（２）内から水分を適当量含有
した粉粒体原料（３）を供給し、これをスクリュー
（１）の他端まで攪拌しながら移送するスクリューフィ
ーダーの、スクリュー（１）部の天板の一部を開口して
スプレーノズル（４）を取付けた。そして別置の培養微
生物調整液タンク（５）から微生物培養液を該スプレー
ノズル（４）に導く装置を構成した。
【００１１】次にホッパーに投入する原料としてコーラ
ル（さんご砂、即ち沖縄石灰岩粉砕物）に含水させたも
のを用い、かつ微生物培養液としては次のような混合調
整液を作成した。
ル（さんご砂、即ち沖縄石灰岩粉砕物）に含水させたも
のを用い、かつ微生物培養液としては次のような混合調
整液を作成した。
【００１２】
【００１３】このような条件でスクリューフィーダーを
運転し、同時に基材に抗菌微生物をスプレーして定着さ
せて土壌改良用の微生物資材を製造したところ、得られ
た資材中の微生物密度は4.85×106 個／ｇであり、良好
な定着状況であった。またこのように得られた資材を園
芸培土等の土壌に添加混合したところ抗菌微生物は土壌
中で長期間安定して存在していることがわかった。
運転し、同時に基材に抗菌微生物をスプレーして定着さ
せて土壌改良用の微生物資材を製造したところ、得られ
た資材中の微生物密度は4.85×106 個／ｇであり、良好
な定着状況であった。またこのように得られた資材を園
芸培土等の土壌に添加混合したところ抗菌微生物は土壌
中で長期間安定して存在していることがわかった。
【００１４】（実施例２）図２に示すように円盤状攪拌
槽（６）内に中央に縦方向の回転軸（７）を有し、該回
転軸により攪拌槽（６）内を円周方向に回転して槽内に
収容された水分を調整された粉粒体原料（３）を混合・
攪拌する攪拌翼（８）を３個備えた平型混練機と、該混
練機の天板の一部を開口して、培養微生物調整液タンク
（５）から導かれた微生物培養液を混練機内の原料
（１）にスプレー噴霧するスプレーノズル（４）を設け
た構造の装置により、実施例１と同様に含水コーラル基
材にスプレーにより微生物を定着させた微生物資材を製
造した。この資材を土壌に添加したものについても、そ
の抗菌微生物は土壌中で安定していた。
槽（６）内に中央に縦方向の回転軸（７）を有し、該回
転軸により攪拌槽（６）内を円周方向に回転して槽内に
収容された水分を調整された粉粒体原料（３）を混合・
攪拌する攪拌翼（８）を３個備えた平型混練機と、該混
練機の天板の一部を開口して、培養微生物調整液タンク
（５）から導かれた微生物培養液を混練機内の原料
（１）にスプレー噴霧するスプレーノズル（４）を設け
た構造の装置により、実施例１と同様に含水コーラル基
材にスプレーにより微生物を定着させた微生物資材を製
造した。この資材を土壌に添加したものについても、そ
の抗菌微生物は土壌中で安定していた。
【００１５】
【発明の効果】このように本発明によれば、土壌の病原
菌に対して拮抗作用のある抗菌微生物が、土壌中で安定
して存在しうるものであり、野菜類等の難防除病害であ
る土壌病害を有効に防ぐことが可能となる。
菌に対して拮抗作用のある抗菌微生物が、土壌中で安定
して存在しうるものであり、野菜類等の難防除病害であ
る土壌病害を有効に防ぐことが可能となる。
【図１】本発明法で使用する装置の一例を示す説明図で
ある。
ある。
【図２】本発明法で使用する装置の他の例を示す説明図
である。
である。
１ スクリュー ２ ホッパー ３ 粉粒体原料 ４ スプレーノズル ５ 培養微生物調整液タンク ６ 円盤状攪拌槽 ７ 回転軸 ８ 攪拌翼
Claims (3)
- 【請求項１】 水分を含んだ粉状又は粒状基材を混練機
で攪拌し、同時に該基材に土壌病原菌に対して拮抗作用
のある微生物の培養液をスプレー噴霧することにより該
微生物を基材に定着させることを特徴とする土壌病害を
抑制する微生物資材の製造法。 - 【請求項２】 混練機としてスクリューフィーダーを用
い、基材を攪拌しながら連続的に移動させ、その移動途
中で微生物の培養液をスプレー噴霧する請求項１記載の
製造法。 - 【請求項３】 混練機として平型混練機を用い、攪拌さ
れている基材上に微生物の培養液をスプレー噴霧する請
求項１記載の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4311460A JPH06135810A (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | 土壌病害を抑制する微生物資材の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4311460A JPH06135810A (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | 土壌病害を抑制する微生物資材の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06135810A true JPH06135810A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=18017493
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4311460A Pending JPH06135810A (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | 土壌病害を抑制する微生物資材の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06135810A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004334182A (ja) * | 2003-04-18 | 2004-11-25 | Fuji Photo Film Co Ltd | 表示装置用遮光膜 |
| JP2006016386A (ja) * | 2004-05-31 | 2006-01-19 | Showa Denko Kk | 微生物含有組成物 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5512401A (en) * | 1978-07-12 | 1980-01-29 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Eddy current type range finder |
| JPS5962509A (ja) * | 1982-09-30 | 1984-04-10 | Chisso Asahi Hiryo Kk | 作物の病気の折止材の製造方法 |
-
1992
- 1992-10-27 JP JP4311460A patent/JPH06135810A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5512401A (en) * | 1978-07-12 | 1980-01-29 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Eddy current type range finder |
| JPS5962509A (ja) * | 1982-09-30 | 1984-04-10 | Chisso Asahi Hiryo Kk | 作物の病気の折止材の製造方法 |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004334182A (ja) * | 2003-04-18 | 2004-11-25 | Fuji Photo Film Co Ltd | 表示装置用遮光膜 |
| JP2006016386A (ja) * | 2004-05-31 | 2006-01-19 | Showa Denko Kk | 微生物含有組成物 |
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