JP4038845B2 - カラーフィルター用緑色組成物およびカラーフィルター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー液晶ディスプレイ、カラービデオカメラなどに使用されるカラーフィルターの製造に有用な緑色着色組成物および、この緑色組成物を用いたカラーフィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カラー液晶ディスプレイ、カラービデオカメラなどに使用されるカラーフィルターは、一般に、ガラスなどの透明基板またはシリコンなどの不透明基板上に、赤(R)、緑(G)および青(B)などの3色の透明着色微細パターンを形成することにより製造される。
【0003】
カラーフィルターの製造には、ゼラチンなどの感光層を染色とフォトリソグラフィーによりパターニングし、これを3回繰り返して3色の透明着色微細パターンを形成する、いわゆる染色法が従来多く用いられていた。この染色法に用いる染料は、色特性に優れるものの、耐光性や耐熱性に限界があることから、カラーフィルター形成用の色材として、染料の代わりに、耐光性および耐熱性に優れる有機顔料が用いられるようになってきた。
【0004】
有機顔料を用いてカラーフィルターを製造する場合、要求される色特性を得るためには、2種類以上の顔料を用いて調色するのが普通である。そして、緑フィルターについては一般に、主顔料として、色特性、耐光性および耐熱性に優れたフタロシアニン系の緑色顔料であるC.I.ピグメントグリーン7やC.I.ピグメントグリーン36が、また調色用として、黄色顔料であるC.I.ピグメントイエロー83やC.I.ピグメントイエロー139が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、透過度、すなわち明度を高め、また色純度を上げるなど、カラーフィルターに対する色特性の要求が日増しに高まるなか、緑フィルターについては、上記の主顔料および調色顔料を用いた場合、その微粒子化や微分散化を行っても、これら顔料種の組合せだけではカラーフィルターとしての色特性の向上に限界があった。
【0006】
本発明の目的は、色特性に優れた、特に透過度が高く、したがって明度の高いカラーフィルター用緑色組成物を提供することにある。本発明の別の目的は、この緑色組成物を用いて作成された色特性のよいカラーフィルターを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる課題を解決するために、市販の緑色顔料を主顔料とし、同じく市販の黄色または橙色顔料を調色顔料として用い、さらにはこれらの微粒化品を用いて、種々調色検討を行った結果、緑の調色顔料の種類を変えることにより、上記の課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、バインダー樹脂、緑の主顔料ならびに、C.I.ピグメントイエロー83およびC.I.ピグメントイエロー139より緑味で、透過スペクトルの立ち上がり波長が430〜480nmの範囲にあり、かつ700nm以上の波長の光の透過率が85%以上である調色用の黄色顔料を含有し、該緑の主顔料がC.I.ピグメントグリーン36であり、該黄色顔料がC.I.ピグメントイエロー150であり、緑の主顔料と黄色顔料との比率が、65.4/34.6〜73/27であることを特徴とするカラーフィルター用緑色組成物を提供するものである。本発明はまた、この組成物を緑色画素に用いたカラーフィルターをも提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるバインダー樹脂は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、感光性樹脂などであることができる。このようなバインダー樹脂は、着色組成物中の全固形分に対して、一般的には5〜90重量%、好ましくは20〜70重量%の範囲で使用される。
【0010】
熱硬化性または熱可塑性のバインダー樹脂としては例えば、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム、マレイン化油系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、セルロース系樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンなどが挙げられる。
【0011】
また、感光性樹脂としては例えば、水酸基、カルボキシル基またはアミノ基のような反応性の置換基を有する線状高分子に、必要によりイソシアナート基、アルデヒド基、エポキシ基などを介して、(メタ)アクリル系化合物、ケイ皮酸系化合物またはビニルエステル系化合物のような反応性不飽和結合を有する化合物から導かれる光架橋性基を導入した樹脂などが挙げられる。さらには、スチレン/無水マレイン酸共重合体やα−オレフィン/無水マレイン酸共重合体のような酸無水物を構造単位に含む線状高分子が、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのような水酸基を有する(メタ)アクリル系化合物でハーフエステル化されたものも、感光性樹脂として用いることができる。
【0012】
本発明の組成物に用いる緑の主顔料は、C.I.ピグメントグリーン36が挙げられる。 そして本発明では、このような緑の主顔料を調色するために、C.I.ピグメントイエロー83およびC.I.ピグメントイエロー139より緑味で、透過スペクトルの立ち上がり波長が430〜480nmの範囲にあり、かつ700nm以上の波長の光の透過率が85%以上である黄色顔料を使用する。この黄色顔料は、600nm以上の波長の光の透過率も85%以上であるのが好ましい。 また、ここでいうC.I.ピグメントイエロー83およびC.I.ピグメントイエロー139より緑味とは、その顔料の透過スペクトルの立ち上がり波長が、C.I.ピグメントイエロー83およびC.I.ピグメントイエロー139の立ち上がり波長より緑側、すなわち短波長側にあることを意味する。顔料の透過スペクトルは、その顔料を透明樹脂に均一に分散させた状態で測定される。
【0013】
図1は、C.I.ピグメントイエロー128〔曲線(1)〕、C.I.ピグメントイエロー150〔曲線(2)〕、C.I.ピグメントイエロー155〔曲線(3)〕、C.I.ピグメントイエロー83〔曲線(4)〕およびC.I.ピグメントイエロー139〔曲線(5)〕の透過スペクトルを測定したグラフである。これらの透過スペクトルはいずれも、酸価100mg-KOH/gで重量平均分子量約 50,000 のメタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体樹脂に、それぞれの顔料を40重量%濃度で均一に分散させた厚さ1μm のフィルムについて測定したものである。緑色を調色するための顔料として公知の、C.I.ピグメントイエロー83〔曲線(4)〕およびC.I.ピグメントイエロー139〔曲線(5)〕は、いずれも約490nmの波長で立ち上がっている。これに対して、C.I.ピグメントイエロー128〔曲線(1)〕およびC.I.ピグメントイエロー155〔曲線(3)〕は約440nmの波長で、そしてC.I.ピグメントイエロー150〔曲線(2)〕は約470nmの波長で、それぞれ立ち上がっている。また、曲線(1)〜(5)はいずれも、700nm以上の波長において、また600nm以上の波長においても、85%以上の透過率を示している。
【0014】
図1を参照した以上の説明から分かるように、本発明でいう透過スペクトルの立ち上がり波長とは、その顔料の透過スペクトル曲線において、透過率が急激に立ち上がりはじめる波長を意味する。より具体的には、その波長より10nm長い波長における透過率が、パーセント表示で少なくとも5ポイント高くなりはじめる波長と定義することもできる。
【0015】
本発明で調色に用いる黄色顔料として具体的には、上記のC.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー150およびC.I.ピグメントイエロー155が挙げられるほか、C.I.ピグメントイエロー180やC.I.ピグメントイエロー185なども用いることができる。特に、色特性などの観点からは、C.I.ピグメントイエロー150が好ましく用いられる。
【0016】
これらの調色用黄色顔料は、市販品をそのまま用いてもよいし、市販品をニーダー法、硫酸法、アルカリ還元溶解法などの公知の方法により微粒化したものを用いてもよい。これらの黄色顔料は、それぞれ単独で、または組み合わせて用いることができる。また、従来から緑の調色用に用いられているC.I.ピグメントイエロー83やC.I.ピグメントイエロー139、さらにはその他適当な黄色顔料を組み合わせて用いることもできる。
【0017】
顔料は、着色組成物の全固形分に対し、主顔料および調色顔料の合計量として一般的には5〜80重量%、好ましくは20〜50重量%の範囲で使用される。また主顔料と調色顔料の重量比は、カラーフィルター用緑色組成物中で、一般的には95:5〜50:50の範囲にあるのが好ましく、さらに好ましくは75:25〜55:45の範囲である。
【0018】
本発明のカラーフィルター用緑色組成物は、以上説明したバインダー樹脂、緑色主顔料および調色用の黄色顔料を、溶剤や分散剤などと、また必要に応じて光重合性モノマーや光重合開始剤などと適宜混合し、ロールミル、ボールミル、サンドミルまたはビーズミルのような分散機を用いて分散させ、さらに必要に応じてレットダウン(希釈)することにより、製造することができる。
【0019】
溶剤としては、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、芳香族炭化水素類、ケトン類、アルコール類、エステル類、環状エステル類などが挙げられる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、または2種類以上組み合わせて用いることができる。溶剤は、着色組成物中の全固形分に対して、一般的には0.2〜50重量倍、好ましくは1〜20重量倍の範囲で使用される。
【0020】
分散剤としては、公知のものが広く使用でき、例えば、ポリエステル系高分子分散剤、アクリル系高分子分散剤、ポリウレタン系高分子分散剤、顔料誘導体、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤などが挙げられる。これらの分散剤は、それぞれ単独で、または2種類以上組み合わせて用いることができる。分散剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、一般的には1〜50重量部、好ましくは5〜40重量部の範囲で使用される。
【0021】
光重合性モノマーとしては、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートおよびN−ビニルピロリドンのような単官能モノマーのほか、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートおよびビスフェノールAジアクリレートのような2官能モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレートおよびペンタエリスリトールトリアクリレートのような3官能モノマー、ジペンタエリスリトールペンタおよびヘキサアクリレートのようなその他の多官能モノマーなどが挙げられる。これらの光重合性モノマーは、2種類以上使用することも可能である。光重合性モノマーは、着色組成物中の全固形分に対して、一般的には5〜90重量%、好ましくは20〜70重量%の範囲で使用される。
【0022】
光重合開始剤としては、ベンゾインおよびそのアルキルエーテル類、アセトフェノン類、チオキサントン類、ケタール類、ベンゾフェノン類、アントラキノン類、キサントン類、トリアジン類、ヘキサアリールビスイミダゾール系化合物などが挙げられる。これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で、または2種類以上組み合わせて用いることができる。光重合開始剤は、バインダー樹脂および光重合性モノマーの合計量に対して、一般的には0.2〜30重量%、好ましくは2〜20重量%の範囲で使用される。
【0023】
本発明のカラーフィルター用緑色組成物を用いて、顔料分散法、電着法、印刷法などの公知の方法により、ガラスなどの透明基板上に緑の透明着色パターンを形成することができる。 例えば、上記のようにして調製した緑色組成物を基板上に塗布し、乾燥させた後、マスクを介して紫外線を照射し、次に硬化の終了した塗膜を希アルカリ水溶液または適当な有機溶剤に接触させて未硬化部を溶解させ、現像することにより、目的とする緑の画素が得られる。また、カラーフィルターは緑の画素のほか、赤および青の画素を有するが、赤および青の各画素は、公知の各種着色組成物から上の方法に準じて作成することができる。赤、緑および青の各画素の作成順序は任意である。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。例中、部は重量基準である。また、以下の例で用いた材料は次のとおりであり、場合によりそれぞれの記号で表示する。
【0025】
(1) 主顔料
C.I.ピグメントグリーン36:“Heliogen Green L9361”、ビーエーエスエフ(BASF)社製。
【0026】
(2) 調色顔料
C.I.ピグメントイエロー150:“BAYPLAST YELLOW 5GN 01”、 バイエル(Bayer)社製(図1の曲線(2)に透過スペクトルを示した顔料)。
C.I.ピグメントイエロー150微粒:バイエル(Bayer)社製の“BAYPLASTYELLOW 5GN 01”をニーダーで微粒化した比表面積90m2/gのもの。
C.I.ピグメントイエロー83−1:“Seikafast Yellow 2720”、 大日精化社製(比較用)。
C.I.ピグメントイエロー83−2:“Lionol Yellow 1805-G”、東洋インキ社製(図1の曲線(4)に透過スペクトルを示した比較用の顔料)。
C.I.ピグメントイエロー139−1:“Paliotol Yellow D1819”、 ビーエーエフエス(BASF)社製(比較用)。
C.I.ピグメントイエロー139−2:“IRGAPHOR YELLOW 2R-CF”、 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)社製 (図1の曲線(5)に透過スペクトルを示した比較用の顔料)。
【0027】
(3) バインダー樹脂
バインダー樹脂:メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体、酸価100mg-KOH/g、重量平均分子量約 50,000 。
【0028】
(4) 溶剤
溶剤PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート。
溶剤CYHO:シクロヘキサノン。
【0029】
(5) 分散剤
分散剤:高分子分散剤“ソルスパーズ 28000”、ゼネカ(Zeneca)社製。
【0030】
(6) 光重合性モノマー
光重合性モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート。
【0031】
(7) 光重合開始剤
開始剤MMP:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン。
開始剤DETX:2,4−ジエチルチオキサントン。
【0032】
(8) ガラスビーズ
ガラスビーズ:東芝バロティーニ社製、φ=1.5〜1.92mm。
【0033】
実施例1
〈緑色組成物の作成〉140mlのマヨネーズ瓶に以下の各成分を入れ、ペイントコンディショナーで2時間処理して、分散させた。
【0034】
C.I.ピグメントグリーン36 3.51 部
C.I.ピグメントイエロー150 1.29 部
バインダー樹脂 2.33 部
溶剤PGMEA 4.32 部
溶剤CYHO 16.63 部
分散剤 1.92 部
ガラスビーズ 90.00 部
【0035】
その後、以下の各成分を追加し、ペイントコンディショナーでさらに10分間レットダウンして、緑色組成物を作成した。
【0036】
バインダー樹脂 0.89 部
溶剤PGMEA 27.04 部
光重合性モノマー 1.38 部
開始剤MMP 0.46 部
開始剤DETX 0.23 部
【0037】
〈緑カラーフィルターの作成〉ガラス基板上に、スピンコーターを用いて、上で作成した緑色組成物(ガラスビーズが入らない状態)を 700〜1,800 rpm で塗布した後、100℃で3分間プリベークし、緑塗膜を乾燥させた。次にこの乾燥塗膜に、高圧水銀ランプを用いて200mJ/cm2 で露光した後、220℃で30分間ポストベークして緑乾燥塗膜を硬化させ、緑フィルターを作成した。
【0038】
〈色特性の評価〉上で作成した緑フィルターの色特性(x,y,Y)を、顕微分光光度計で測定した。ある緑の色度〔(x,y)=(0.29,0.53)〕での明度Yを表1に示す。
【0039】
実施例2
顔料の組合せを以下のように変えた以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
【0040】
【0041】
【0042】
C.I.ピグメントグリーン36 3.14 部
C.I.ピグメントイエロー150微粒 1.66 部
【0043】
比較例1
顔料の組合せを以下のように変えた以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
【0044】
C.I.ピグメントグリーン36 3.88 部
C.I.ピグメントイエロー83−1 0.92 部
【0045】
比較例2
顔料の組合せを以下のように変えた以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
【0046】
C.I.ピグメントグリーン36 3.86 部
C.I.ピグメントイエロー139−1 0.94 部
【0047】
【表1】
色特性評価結果〔(x,y)=(0.29,0.53)〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例 緑の調色顔料 明度Y
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 C.I.ピグメントイエロー150 60.5
実施例2 C.I.ピグメントイエロー150 微粒 61.4
────────────────────────
比較例1 C.I.ピグメントイエロー83-1 55.6
比較例2 C.I.ピグメントイエロー139-1 48.7
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0048】
実施例3
顔料の組合せを以下のように変えた以外は、実施例1と同じ組成および同じ方法で緑色組成物を作成し、これをガラスビーズが入らない状態で、ガラス基板上にスピンコーターを用いて 700〜2,000 rpmで塗布した後、100℃で3分間プリベークし、緑塗膜を乾燥させた。次にこの乾燥塗膜に、高圧水銀ランプを用いて200mJ/cm2 で露光した後、220℃で30分間ポストベークして緑乾燥塗膜を硬化させ、緑フィルターを作成した。この緑フィルターの色特性(x,y,Y)を、顕微分光光度計で測定した。ある緑の色度〔(x,y)=(0.300,0.519)〕での明度Yを表2に示す。
【0049】
【0050】
C.I.ピグメントグリーン36 3.48 部
C.I.ピグメントイエロー150 1.32 部
【0051】
【0052】
【0053】
比較例3
顔料の組合せを以下のように変えた以外は、実施例4と同様の操作を行った。結果を表2に示す。
【0054】
C.I.ピグメントグリーン36 4.25 部
C.I.ピグメントイエロー83−2 0.55 部
【0055】
比較例4
顔料の組合せを以下のように変えた以外は、実施例4と同様の操作を行った。結果を表2に示す。
【0056】
C.I.ピグメントグリーン36 3.85 部
C.I.ピグメントイエロー139−1 0.95 部
【0057】
比較例5
顔料の組合せを以下のように変えた以外は、実施例4と同様の操作を行った。結果を表2に示す。
【0058】
C.I.ピグメントグリーン36 4.05 部
C.I.ピグメントイエロー139−2 0.75 部
【0059】
【表2】
色特性評価結果〔(x,y)=(0.300,0.519)〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例 緑の調色顔料 明度Y
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例3 C.I.ピグメントイエロー150 63.4
────────────────────────
比較例3 C.I.ピグメントイエロー83-2 57.5
比較例4 C.I.ピグメントイエロー139-1 52.8
比較例5 C.I.ピグメントイエロー139-2 53.8
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0060】
表1および表2に示したように、緑の主顔料C.I.ピグメントグリーン36に対する調色用顔料として、従来のC.I.ピグメントイエロー83またはC.I.ピグメントイエロー139より緑味で、透過スペクトルの立ち上がり波長が430〜480nmの範囲にあるC.I.ピグメントイエロー150を使用することにより、緑フィルターの明度Yが向上している。
【0061】
【発明の効果】
本発明の緑色組成物を使用することにより、色特性に優れた、特に、透過度の高い、すなわち明度の高いカラーフィルターを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種黄色顔料の透過スペクトルを示すグラフである。
【符号の説明】
(2)C.I.ピグメントイエロー150(立ち上がり波長約470nm)
(4)従来のC.I.ピグメントイエロー83(立ち上がり波長約490nm)
(5)従来のC.I.ピグメントイエロー139(立ち上がり波長約490nm)
Claims (3)
- バインダー樹脂、緑の主顔料ならびに、C.I.ピグメントイエロー83およびC.I.ピグメントイエロー139より緑味で、透過スペクトルの立ち上がり波長が430〜480nmの範囲にあり、かつ700nm以上の波長の光の透過率が85%以上である調色用の黄色顔料を含有し、該緑の主顔料がC.I.ピグメントグリーン36であり、該黄色顔料がC.I.ピグメントイエロー150であり、緑の主顔料と黄色顔料との比率が、65.4/34.6〜73/27であることを特徴とするカラーフィルター用緑色組成物。
- さらに、光重合性モノマーおよび光重合開始剤を含む請求項1に記載の組成物。
- 請求項1または2に記載の組成物から作成された緑色画素を含むことを特徴とするカラーフィルター。
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