JP4529460B2 - 感光性着色組成物、それを用いて形成されるカラーフィルタ、およびカラーフィルタの製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、透過型液晶表示装置は、屋外のような非常に明るい環境下では、その表示が見にくいといった欠点がある。また、反射型液晶表示装置は、主に屋外のような非常に明るい環境下で用いられるものであり、屋内のような暗い環境下では、その表示が見にくいといった欠点がある。
半透過型液晶表示装置は、カラーフィルタ、カラーフィルタ上に形成された透明電極、液晶、TFT素子などが形成されたTFT基板、TFT基板上に形成された透明電極及び反射電極で構成されている。カラーフィルタは、ガラス基板上にブラックマトリックス、着色画素が形成されたものである。また、透明電極及び反射電極はTFT素子のドレイン電極と接続されている。
また、光反射領域は、反射型液晶表示装置として機能する領域であり、光反射領域においては周囲からの外光が、ガラス基板、着色画素を通過し色光となり、次いで反射電極にて反射され、再び外部へ射出するようになっている。この半透過型液晶表示装置は、屋内のような暗い環境下では、バックライトを点灯して透過型液晶表示装置として機能させ、また、屋外のような非常に明るい環境下では、バックライトを消灯して反射型液晶表示装置として機能させて用いられる。
また、本発明は、全遮光領域と半遮光領域と全透過領域とを有するフォトマスクを介して紫外線を照射し現像することにより、光透過領域用着色層と光反射領域用着色層からなる着色画素を形成することができ、前記のような優れた特性を有するカラーフィルタを製造することが可能な感光性着色組成物の提供を課題とする。
また、本発明は、全遮光領域と半遮光領域と全透過領域とを有するフォトマスクを用い、容易かつ安価に前記のような優れた特性を有する半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを製造する方法の提供を課題とする。
該光重合開始剤が、超高圧水銀灯を用いて照度20mW/cm 2 の紫外線により5秒露光されたとき、露光前における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度が、露光後における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度の1.10倍以上であるモノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤及び/又はビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤(a1)と、超高圧水銀灯を用いて照度20mW/cm 2 の紫外線により5秒露光されたとき、露光前における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度が、露光後における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度の1.10倍未満であるアセトフェノン系光重合開始剤及び/又はチオキサンソン系光重合開始剤(a2)とを含み、
該感光性着色組成物の乾燥塗膜を、遮光部と開口部を有するフォトマスクを介して超高圧水銀灯を用いて照度22mW/cm2の紫外線により13 秒露光し、次いで未露光部分を現像した後の塗膜の厚さをt1とし、また前記乾燥塗膜を超高圧水銀灯を用いて照度12mW/cm2の紫外線により13秒露光し、次いで未露光部分を現像した後の塗膜の厚さをt2としたとき、t2/t1が0.05以上0.75以下となることを特徴とする。
また、本発明のカラーフィルタは、本発明の感光性着色組成物を用いて形成された光透過領域用着色層と、前記感光性着色組成物と同一の感光性着色組成物を用いて形成され、前記光透過領域用着色層の厚さに対して5〜75%の厚さを有する光反射領域用着色層とからなる画素を具備し、1画素内に光透過領域と光反射領域を有する半透過型液晶表示装置に用いられることを特徴とする。
また、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法は、透明基板上に、本発明の感光性着色組成物を塗布、乾燥する工程、および全遮光領域と、光反射領域用着色層の形成に対応し、その光学濃度が全遮光領域の光学濃度より低い半遮光領域と、光透過領域用着色層の形成に対応する全透過領域とを有するフォトマスクを介して紫外線を照射し、現像する工程を含むことを特徴とする。
本発明の感光性着色組成物は、光重合開始剤、エチレン性不飽和単量体、アルカリ可溶性樹脂、および着色剤を含む感光性着色組成物であって、
該光重合開始剤が、超高圧水銀灯を用いて照度20mW/cm 2 の紫外線により5秒露光されたとき、露光前における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度が、露光後における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度の1.10倍以上であるモノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤及び/又はビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤(a1)と、超高圧水銀灯を用いて照度20mW/cm 2 の紫外線により5秒露光されたとき、露光前における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度が、露光後における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度の1.10倍未満であるアセトフェノン系光重合開始剤及び/又はチオキサンソン系光重合開始剤(a2)とを含み、
該感光性着色組成物の乾燥塗膜を、遮光部と開口部を有するフォトマスクを介して超高圧水銀灯を用いて照度22mW/cm2の紫外線により13 秒露光し、次いで未露光部分を現像した後の塗膜の厚さをt1とし、また前記乾燥塗膜を超高圧水銀灯を用いて照度12mW/cm2の紫外線により13秒露光し、次いで未露光部分を現像した後の塗膜の厚さをt2としたとき、t2/t1が0.05以上0.75以下となることを特徴とする感光性着色組成物である。
t2/t1が0.75より大きいと、光反射領域用着色層の厚さが大きくなり、液晶表示装置の反射色表示が暗くなる。また、t2/t1が0.05未満であると、光反射領域用着色層の厚さが過小となり、現像工程で光反射領域用着色層の剥れを生じることがある。
本発明において、超高圧水銀灯とは、波長316nm、335nm、365nmの輝線の相対強度が5:24:100のランプからなるものをいう。また、照度とは、波長365nmの輝線照度を計測する計測器で測定された照度のことをいう。
紫色顔料としては、C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット38等が挙げられる。
緑色顔料としては、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36等が挙げられる。
茶色顔料としては、C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25等が挙げられる。
黒色顔料としては、C.I.ピグメントブラック1、ピグメントブラック7等が挙げられる。
これらの有機顔料は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
着色剤の含有量は、通常、感光性着色組成物の固形分を基準として1~80重量%が好ましく、より好ましくは2〜70重量%である。着色剤の含有量が1重量%未満であると、カラーフィルタの膜厚が過剰に厚くなるため好ましくなく、70重量%を超えると、良好な分散状態が得られず好ましくない。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。界面活性剤の使用量は、着色剤100重量部に対して、通常、50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
エチレン性不飽和単量体の含有量は、通常、感光性着色組成物の固形分を基準として1〜80重量%が好ましく、より好ましくは3〜70重量%である。エチレン性不飽和単量体の含有量が1重量%未満であると、紫外線の照射により十分な硬化塗膜が得られず、80重量%を越えると反射領域用着色層が必要以上に硬化するため膜厚が厚くなり、液晶表示装置の反射色表示が暗くなる。
アルカリ可溶性樹脂としては、(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、カルボキシル基を有するポリエステル樹脂等が挙げられる。
アルカリ可溶性を有しない樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が含まれる。熱可塑性樹脂としては、例えば、 ブチラール樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。
感光性着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
本発明のカラーフィルタは、本発明の感光性着色組成物を用いて形成された光透過領域用着色層と、前記感光性着色組成物と同一の感光性着色組成物を用いて形成され、前記光透過領域用着色層の厚さに対して5〜75の厚さを有する光反射領域用着色層とからなる画素を具備するカラーフィルタであり、一画素内に光透過領域と光反射領域を持つ半透過型液晶表示装置に用いられる。
光反射領域用着色層の厚さが光透過領域用着色層の厚さに対して5%未満の場合は、光反射領域用着色層の厚さが極めて薄く、現像工程で光反射領域用着色層の剥れを生じることがあり、光反射領域用着色層の厚さが光透過領域用着色層の厚さに対して75%を越える場合は、反射色表示が暗くなるため、いずれも本発明の目的を達成できない。
また、カラーフィルタには、液晶表示装置のコントラストを向上させることを目的として、遮光領域であるブラックマトリックスが形成される。ブラックマトリックスとしては、通常、Cr、Al、Niなどの金属薄膜(厚さ 約0.1〜0.2μm)や樹脂中に遮光材を分散させてなる樹脂ブラックマトリックスが用いられる。
具体的には、本発明のカラーフィルタは、透明基板上に、スピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により本発明の感光性着色組成物を塗布、乾燥し、フォトマスクを介して感光性着色組成物塗布面側から紫外線を照射したのち、溶剤またはアルカリ現像液に漬浸するかスプレーなどにより現像液を噴霧して未露光部、すなわち未硬化部を除去して現像を行い、所望のパターンを形成することにより製造することができる。感光性着色組成物の塗布膜厚は、0.2〜6μm(乾燥時)の範囲であることが好ましく、塗工性の点において0.5〜5μmの範囲であることがさらに好ましい。
アルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
光重合開始剤0.10部、及びアクリル樹脂[ベンジルアクリレートとメタアクリル酸の共重合体、ベンジルアクリレートとメタアクリル酸との共重合重量比は60/40、重量平均分子量は31000]1.0部、およびジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.30部をシクロヘキサノン30.0部に溶解し、該溶液をスピンコート法により塗工して乾燥させることに厚さ1.0μmの塗膜Aを形成した。また、上記アクリル樹脂1.0部、およびジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.30部をシクロヘキサノン30.0部に溶解し、該溶液をスピンコート法により塗工して乾燥させることに厚さ1.0μmの塗膜Bを形成した。
これら塗膜A、Bを超高圧水銀灯を用いて照度20mW/cm2の紫外線で5.0秒露光する前後において、波長330〜400nmの範囲における吸光度を分光光度計により測定し、露光前後における塗膜1μmあたりの光重合開始剤の吸光度を求めた。ここで光重合開始剤の吸光度とは、塗膜Aの吸光度から塗膜Bの吸光度を差し引いたものと定義した。次に、露光前の光重合開始剤の吸光度を露光後の光重合開始剤の吸光度で割った値Xが最小となる波長λ2におけるX(λ2)を求めた。更に、Xが最大となる波長λ3におけるX(λ3)を求めた。実施例及び比較例で用いた光重合開始剤のX(λ2)の値を表1に示す。
・イルガキュア369(チバガイギー社製) 0.60部
・イルガキュア184(チバガイギー社製) 0.50部
[赤色感光性着色組成物の調整]
上記光重合開始剤を、赤色顔料「C.I.ピグメントレッド254」3.02部、黄色顔料「C.I.ピグメントイエロー150」2.51部、アクリル樹脂[ベンジルアクリレートとメタアクリル酸の共重合体、ベンジルアクリレートとメタアクリル酸との共重合重量比は60/40、重量平均分子量は31000]6.00部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート「カヤラッド DPHA」(日本化薬社製)3.00部、樹脂型分散剤「Disperbyk−161」(ビックケミー社製)0.02部、及び溶剤「シクロヘキサノン」80部と混合し、赤色感光性着色組成物を得た。
上記光重合開始剤を、緑色顔料「C.I.ピグメントグリーン36」3.02部、黄色顔料「C.I.ピグメントイエロー150」2.05部、アクリル樹脂[ベンジルアクリレートとメタアクリル酸の共重合体、ベンジルアクリレートとメタアクリル酸との共重合重量比は60/40、重量平均分子量は31000]5.00部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート「カヤラッド DPHA」(日本化薬社製)3.00部、樹脂型分散剤「Disperbyk−174」(ビックケミー社製)0.08部、及び溶剤「シクロヘキサノン」80部と混合し、緑色感光性着色組成物を得た。
[青色感光性着色組成物の調整]
上記光重合開始剤を、青色顔料「C.I.ピグメントブルー15:6」4.68部、アクリル樹脂[ベンジルアクリレートとメタアクリル酸の共重合体、ベンジルアクリレートとメタアクリル酸との共重合重量比は60/40、重量平均分子量は31000]5.00部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート「カヤラッド DPHA」(日本化薬社製)3.00部、樹脂型分散剤「Disperbyk-165」(ビックケミー社製)0.03部、及び溶剤「シクロヘキサノン」80部と混合し、緑色感光性着色組成物を得た。
光重合開始剤を下記のものに変更した以外は、参考例1と同様にして、赤色、緑色及び青色の感光性着色組成物を得た。
・(a2);カヤキュアITX(日本化薬社製) 0.40部
・(a2);イルガキュア369(チバガイギー社製) 0.70部
・(a1);イルガキュア819(チバガイギー社製) 0.20部
光重合開始剤を下記のものに変更した以外は、参考例1と同様にして、赤色、緑色及び青色の感光性着色組成物を得た。
・(a2);イルガキュア907(チバガイギー社製) 0.70部
・(a1);ルシリンTPO(BASF社製) 0.20部
(比較例1)
光重合開始剤を下記のものに変更した以外は、参考例1と同様にして、赤色、緑色及び青色の感光性着色組成物を得た。
・(a2);イルガキュア907(チバガイギー社製) 0.90部
光重合開始剤を下記のものに変更した以外は、参考例1と同様にして、赤色、緑色及び青色の感光性着色組成物を得た。
・(a2);イルガキュア184(チバガイギー社製) 0.90部
(比較例3)
光重合開始剤を下記のものに変更した以外は、参考例1と同様にして、赤色、緑色及び青色の感光性着色組成物を得た。
・(a1);イルガキュア819(チバガイギー社製) 1.10部
ガラス基板(コーニング社製1737)上に、実施例及び比較例で得られた感光性着色組成物をスピンコーターにより塗布して、70℃のオーブンで20分乾燥し、膜厚2.6μmの塗膜を形成した後、全遮光部と全透過部を有するフォトマスクを介して超高圧水銀灯「USH-2004MB」(USHIO INC社製)を用いて照度22mW/cm2の紫外線により感光性着色組成物の塗膜を13秒露光した。この基板を2%の炭酸ナトリウム水溶液によりスプレー現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、現像後の塗膜の膜厚(t1)を測定した。
同様の方法により感光性着色組成物の乾燥塗膜を形成した後、超高圧水銀灯「USH-2004MB」(USHIO INC社製)を用いて照度12mW/cm2の紫外線により感光性着色組成物の塗膜を13秒露光した。この基板を2%の炭酸ナトリウム水溶液によりスプレー現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、現像後の塗膜の膜厚(t2)を測定した。前記t1とt2の値からt2/t1の値を計算した。結果を表2に示す。
ガラス基板上にブラックマトリクスをパターン加工し、該基板上にスピンコーターで実施例及び比較例で得られた赤色感光性着色組成物を塗布した。該塗膜をハーフトーンマスク[全遮光部と、半遮光部(光学濃度が全遮光部の光学濃度の50%)と、全透過部とを有するフォトマスク]を介して超高圧水銀灯「USH-2004MB」(USHIO INC社製)を用いて照度22mW/cm2の紫外線で13露光した。次いで2%の炭酸ナトリウム水溶液からなる現像液によりスプレー現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、この基板を230℃で20分加熱して赤色画素を形成した。同様の方法により実施例及び比較例で得られた緑色感光性着色組成物をパターニングして赤色画素の隣に緑色画素を配置した後、実施例及び比較例で得られた青色感光性着色組成物をパターニングして赤色画素と緑色画素の間に青色画素を配置してカラーフィルタを作製した。
該カラーフィルタにおいて、前記ハーフトーンマスクの全透過部にて露光することにより形成された光透過領域用着色層の厚さ(Ct1)と、ハーフトーンマスクの半遮光部にて露光することにより形成された光反射領域用着色層の厚さ(Ct2)からCt2/Ct1の値を計算した。結果を表2に示す。
作製されたカラーフィルタを用いた液晶表示装置にて透過表示と反射表示それぞれの視認性を評価した。結果を表2に示す。
Claims (3)
- 光重合開始剤、エチレン性不飽和単量体、アルカリ可溶性樹脂、および着色剤を含む感光性着色組成物であって、
該光重合開始剤が、超高圧水銀灯を用いて照度20mW/cm 2 の紫外線により5秒露光されたとき、露光前における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度が、露光後における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度の1.10倍以上であるモノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤及び/又はビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤(a1)と、超高圧水銀灯を用いて照度20mW/cm 2 の紫外線により5秒露光されたとき、露光前における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度が、露光後における波長330〜400nmの全波長範囲の光に対する光重合開始剤の吸光度の1.10倍未満であるアセトフェノン系光重合開始剤及び/又はチオキサンソン系光重合開始剤(a2)とを含み、
該感光性着色組成物の乾燥塗膜を、遮光部と開口部を有するフォトマスクを介して超高圧水銀灯を用いて照度22mW/cm2の紫外線により13 秒露光し、次いで未露光部分を現像した後の塗膜の厚さをt1とし、また前記乾燥塗膜を超高圧水銀灯を用いて照度12mW/cm2の紫外線により13秒露光し、次いで未露光部分を現像した後の塗膜の厚さをt2としたとき、t2/t1が0.05以上0.75以下となることを特徴とする感光性着色組成物。 - 請求項 1に記載の感光性着色組成物を用いて形成された光透過領域用着色層と、前記感光性着色組成物と同一の感光性着色組成物を用いて形成され、前記光透過領域用着色層の厚さに対して5〜75%の厚さを有する光反射領域用着色層とからなる画素を具備し、1画素内に光透過領域と光反射領域を有する半透過型液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ。
- 透明基板上に、請求項1に記載の感光性着色組成物を塗布、乾燥する工程、および全遮光領域と、光反射領域用着色層の形成に対応し、その光学濃度が全遮光領域の光学濃度より低い半遮光領域と、光透過領域用着色層の形成に対応する全透過領域とを有するフォトマスクを介して紫外線を照射し、現像する工程を含むことを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
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