JPH0841199A - ポリイミド及びそれよりなる耐熱性接着剤 - Google Patents

ポリイミド及びそれよりなる耐熱性接着剤

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JPH0841199A
JPH0841199A JP18221594A JP18221594A JPH0841199A JP H0841199 A JPH0841199 A JP H0841199A JP 18221594 A JP18221594 A JP 18221594A JP 18221594 A JP18221594 A JP 18221594A JP H0841199 A JPH0841199 A JP H0841199A
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polyimide
bis
mol
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aminophenoxy
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JP18221594A
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English (en)
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Wataru Yamashita
渉 山下
Masaji Tamai
正司 玉井
Teruhiro Yamaguchi
彰宏 山口
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記式(1) (式中Xは、特定の結合基、R1〜R8特定の置換基を示
す。)で表される芳香族ジアミン1モルに対して、下記
式(2) (式中nは0〜7)で表されるジアミノシロキサン化合
物のモル比が0.10〜0.005モルであるジアミン
混合物と、下記式(3) (式中Arは、特定の芳香族基を示す。)で表される芳
香族テトラカルボン酸二無水物とを反応させて得られる
ポリイミドからなる耐熱性接着剤。 【効果】本発明による耐熱性接着剤は低温、低圧で接着
可能であり、接着強度も良好な為、工業的にきわめて価
値がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミド及びそれよ
りなる耐熱性接着剤に関する。詳しくは、低温、低圧で
接着可能な耐熱性接着剤の溶液に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス、宇宙航空機器、輸送
機器などの分野にもちいられる各種高性能材料の接着剤
として、従来より多くの有機合成高分子からなる耐熱性
接着剤が知られており、これらの内で耐熱性の優れたも
のとしては、ポリベンズイミダゾール系、ポリイミド系
の接着剤が開発されている。特に、ポリイミド系の耐熱
性接着剤として、耐熱性及び接着力ともに優れているも
のとして、米国特許第4,065,345号や特開昭6
1−143477号公報等に開示された接着剤が知られ
ている。これらの耐熱性接着剤は優れた耐熱性、接着性
を有しているものの、良好な接着状態をえる為には、高
温、高圧の接着条件が必要であった。これらは、その前
駆体であるポリアミド酸の溶液を被着体に塗布し、脱溶
剤とイミド化を行った後、乾燥し、これを別の被着体に
高温、高圧の条件下で接着させる方法出あった。この方
法では、イミド化した後、接着に供する必要があり、操
作が煩雑であるばかりか、イミド化反応が溶媒の除去ど
同時に進行するため、イミド化反応を一定にコントロー
ルすることがむずかしく、接着強度等の再現性に乏しい
という問題点があった。これに対しては、イミド化反応
を溶液中で管理して行いポリイミド溶液として用いる方
法が特願平5−129012号公報や特願平5−120
13号公報等に開示されている。
【0003】また一方、ジアミノシロキサン化合物を併
用することにより接着性を向上させる手法も数多く報告
されている(特開平5−74245、5−98233、
5−98234、5−98235、5−98236、5
−98237、5−112760号公報等)が、ジアミ
ノシロキサン化合物の併用量が多いため、芳香族系ポリ
イミドが本来有する耐熱性を損なったり、またポリイミ
ドの前駆体であるポリアミド酸の有機溶剤溶液が層分離
を起こす等の保存安定性にも問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の方法で得ら
れるポリイミドおよび、その前駆体であるポリアミド酸
有機溶剤溶液が優れた耐熱接着剤として用いることがで
きることを見いだし本発明に到達した。即ち本発明は、 1)下記式(1)(化5)
【0005】
【化5】 (式中Xは、直接結合、−O−、−S−、−CO−、−
CH−、−C(CH −、−C(CF
−、−SO−であり、R、RはH、
F、Cl、Br、I、炭素数1〜3のアルキル基、フル
オロアルキル基、アルコキシ基、フルオロアルコキシ
基、フェニル基、ビフェニル基、フェノキシ基、ビフェ
ノキシ基であり、R1〜R8はそれぞれ同一でも異なって
いてもよい。)で表される芳香族ジアミン1モルに対し
て、下式(2)〔化6〕
【0006】
【化6】 (式中、nは0〜7)で表されるジアミノシロキサン化
合物0.005〜0.10モルを含有してなるジアミン
成分と、式(3)で表される芳香族テトラカルボン酸二
無水物成分とをジカルボン酸無水物および/またはモノ
アミン化合物の存在または不存在下に加熱下に反応する
ことによって得られるポリイミド、 2)上記の芳香族テトラカルボン酸二無水物成分の総量
1モルに対し、0.8〜1.20モルのジアミン成分を
使用することを特徴とする上記1)記載のポリイミド、 3)上記の芳香族テトラカルボン酸二無水物成分の総量
1モルに対し、0.001〜0.20モルのジカルボン
酸無水物および/またはモノアミンを使用することを特
徴とする上記1)に記載のポリイミドおよび、 4)上記の1)〜3)記載のポリイミドまたは該ポリイ
ミドの前駆体であるポリアミド酸を含有する耐熱性接着
剤またはその溶液である。
【0007】本発明において最も重要なことは、本願に
おけるポリイミドを含有する耐熱性接着剤および/また
は、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を含有する
耐熱性接着剤溶液中に、下式(4)〔化7〕で表される
構造単位が、下式(5)〔化8〕で表される構造単位1
に対して、0.005〜0.10の割合で含有されてい
ると言うことである。
【0008】
【化7】 (式中、XおよびR1〜R8は前記に同じ。)
【0009】
【化8】 (式中nは、0〜7) 上式(4)で表される構造単位の含有比が、0.005
以下の場合は、接着性向上の効果が充分でなく、また
O.10以上の場合は接着剤自体の耐熱性が損なわれ
る。さらに、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を
含有する耐熱性接着剤の場合は、0.10以上になると
層分離が激しく、安定に保存することができない。上式
(5)で表される構造単位1に対する上式(4)で表さ
れる構造単位の比率は、好ましくは、0.01〜0.0
5であり、さらに好ましくは0.01〜0.03であ
り、最適には、0.01〜0.02である。
【0010】本発明において、式(1)で表される芳香
族ジアミンとして、具体的には、4,4’−ジアミノビ
フェニル、3,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−
ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−
ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−
ジアミノビフェニル、2,2’−ジ(トリフルオロメチ
ル)−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジ
(トリフルオロメトキシ)−4,4’−ジアミノビフェ
ニル、2,3,5,6,2’,5’,6’−オクタフル
オロ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3’−ジアミノ−5,5’−ジ(トリフルオロメチ
ル)ジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−6,
6’−ジ(トリフルオロメチル)ジフェニルエーテル、
2,2’−ジ(トリフルオロメトキシ)−4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェ
ニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベ
ンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフルオロベンゾフェ
ノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベ
ンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベ
ンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4−フェノキシベ
ンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジビフ
ェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビ
フェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4−
ビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−
4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、3,3’−ジア
ミノ−4−メトキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミ
ノ−4−メトキシベンゾフェノン、ビス(4−アミノフ
ェニル) メタン、2,2’−ビス(4−アミノフェニ
ル) プロパン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)
ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等が挙げられ
る。しかしながら、上記のジアミン化合物に限られるも
のではない。また、ジアミノシロキサンとしては、式
(2)〔化9〕
【0011】
【化9】 で表される、nが0〜7の化合物が使用される。
【0012】さらには、本発明の諸性能をそこなわない
範囲で以下のジアミンを併用することもできる。併用で
きるジアミンとしては、m−フェニレンジアミン、o−
フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−ア
ミノベンジルアミン、o−アミノベンジルアミン,3−
クロロ−1,2−フェニレンジアミン、4−クロロ−
1、2−フェニレンジアミン、2,3−ジアミノトルエ
ン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトル
エン、2,6−ジアミノトルエン、3,4−ジアミノト
ルエン、3,5−ジアミノトルエン、2−メトキシ−
1,4−フェニレンジアミン、4−メトキシ−1,2−
フェニレンジアミン、4−メトキシ−1,3−フェニレ
ンジアミン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]メタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン,1,
2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,3−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタ
ン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]ブタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]ブタン、2,3−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]ブタン,2−[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミ
ノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン,2,
2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチル
フェニル]プロパン、2−[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)
−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフルオロプロパン、1,3−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)
ベンゼン,4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビ
フェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニルエーテル、ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]エーテル,1,3−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼ
ン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベン
ゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’
−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’−ジメチル
ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル、4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’,5,
5’−テトラクロロビフェニル、4,4’−ビス(3−
アミノフェノキシ)−3,3’,5,5’−テトラブロ
モビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−
3−メトキシフェニル]スルフェド、[4−(3−アミ
ノフェノキシ)フェニル][4−(3−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジメトキシフェニル]スルフィド、ビス
[4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメトキシ
フェニル]スルフィド、1,1−ビス[4−(3−アミ
ノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,
2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホン、1,3−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン等が挙げられる。
【0013】本発明において式(3)で表される芳香族
テトラカルボン酸二無水物成分としては、ピロメリット
酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ナ
フタレンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテ
ルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物、ビス(ジカルボキフェニル)スルホ
ン二無水物、ビス(ジカルボキシフェニル)プロパン二
無水物、ビス(ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ベ
ンゼン二無水物、ビス[(ジカルボキシフェノキシ)フ
ェニル]プロパン二無水物が用いられるが、耐熱性接着
剤特性を損なわない範囲ないで他のテトラカルボン酸二
無水物を混合使用しても差し支えない。混合して用いる
ことのできるテトラカルボン酸二無水物としては、エチ
レンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン
酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二
無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,3−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水
物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水
物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカル
ボン酸二無水物、等が挙げられる。
【0014】本発明においては、通常の重縮合系ポリマ
ーの場合と同様に、モノマー成分のモル比を調節する事
により分子量を制御する。すなわち、テトラカルボン酸
二無水物1モルに対し、0.8〜1.2モルのジアミン
混合物を使用する。このモル比が0.8以下および1.
2以上の場合は低分子量のものしか得られず、耐熱性接
着剤として充分作用しない。好ましくは、テトラカルボ
ン酸二無水物1モルに対してジアミン化合物0.9〜
1.1モル比であり、さらに好ましく0.95〜1.0
5モル比である。
【0015】本発明の耐熱性接着剤を製造するに際して
は、ポリマー分子末端を封止する目的で、ジカルボン酸
無水物あるいはモノアミンを利用することもある。これ
らの化合物としては具体的には、無水フタル酸、2,3
−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4−ベンゾ
フェノンジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフ
ェニルフェニルエーテル無水物、3,4−ジカルボキシ
フェニルフェニルエーテル無水物、2,3−ビフェニル
ジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニルジカルボン酸
無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルホ
ン無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスル
ホン無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルス
ルフィド無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニ
ルスルフィド無水物、1,2−ナフタレンジカルボン酸
無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,
8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アントラ
センジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカル
ボン酸無水物,1,9−アントラセンジカルボン酸無水
物が挙げられる。これらのジカルボン酸無水物はアミン
またはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で置換
されていても差し支えない。これらは単独または2種以
上混合して用いることができる。これらの芳香族ジカル
ボン酸無水物の中で、好ましくは無水フタル酸が使用さ
れる。
【0016】またモノアミンとしては、次のようなもの
が挙げられる。例えば、アニリン、o−トルイジン、m
−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、
2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キ
シリジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、
p−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモ
アニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、
p−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、o−アミノ
フェノール、p−アミノフェノール、m−アミノフェノ
ール,o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジ
ン,o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネ
チジン、o−アミノベンズアルデヒド、p−アミノベン
ズアルデヒド、m−アミノベンズアルデヒド、o−アミ
ノベンズニトリル、p−アミノベンズニトリル、m−ア
ミノベンズニトリル,2−アミノビフェニル,3−アミ
ノビフェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェ
ニルフェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニルエ
ーテル,4−アミノフェニルフェニルエーテル、2−ア
ミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−
アミノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニルス
ルフィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィド、4
−アミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミノフェ
ニルフェニルスルホン、3−アミノフェニルフェニルス
ルホン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、α−ナ
フチルアミン、β−ナフチルアミン,1−アミノ−2−
ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、2−アミノ
−1−ナフトール,4−アミノ−1−ナフロール、5−
アミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトー
ル、8−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナ
フトール、1−アミノアントラセン、2−アミノアント
ラセン、9−アミノアントラセン等が挙げられる。通
常、これらの芳香族モノアミンの中で、好ましくはアニ
リンの誘導体が使用される。これらは単独でまたは2種
以上混合して用いることができる。これら芳香族モノア
ミン及び/またはジカルボン酸無水物は、単独または2
種以上混合して用いても何等問題はない。これら化合物
の使用量としては、ジアミンとテトラカルボン酸二無水
物の使用モル数の差の1〜数倍のモノアミン(過剰成分
がテトラカルボン酸二無水物)、あるいはジカルボン酸
無水物(過剰成分がジアミン)であれば良いが、少なく
とも一方の成分の0.01モル倍程度利用するのが一般
的である。具体的には上記のテトラカルボン酸二無水物
の総量1モルに対して、0.001〜0.2モルのジカ
ルボン酸無水物および/またはモノアミンを使用する。
好ましくは0.005〜0.05モルである。
【0017】本発明における重合体の生成反応は通常有
機溶剤中で実施する。この反応に用いる有機溶剤として
は、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸およびポリ
イミドを製造するに問題がなく、しかも生成したポリア
ミド酸およびポリイミドを溶解できるものであればどの
ようなものでも利用でき、具体的には、アミド系の溶
剤、エーテル系の溶剤、フェノール系の溶剤が例示で
き、より具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセ
トアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N
−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、1,2−
ジメトキシエタン−ビス(2−メトキシエチル)エーテ
ル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビ
ス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、
テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジ
オキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチ
ルホスホルアミド、フェノール、o−クレゾール、m−
クレゾール、p−クレゾール、クレゾール酸、o−クロ
ロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェ
ノール、アニソール等が挙げられ、これらは単独または
2種以上混合して使用する事もできる。特にアミド系の
溶剤が溶液の安定性、作業性としての利用の点から好ま
しい。
【0018】また本発明においてポリイミドを含有する
耐熱性接着剤を製造するにあったて有機塩基触媒を共存
させることも可能である。有機塩基触媒としては、ピリ
ジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、キ
ノリン、イソキノリン、トリエチルアミン等の第3級ア
ミン類が用いられるが、特に好ましくはピリジンおよび
γ−ピコリンである。これら触媒の使用量としては、テ
トラカルボン酸二無水物の総量1モルに対し、0.00
1〜0.50モルである。特に好ましくは0.01〜
0.1モルである。
【0019】また、有機溶剤中でジアミン成分である、
前記式(1)の芳香族ジアミンと、ジアミノシロキサン
化合物、および上記芳香族テトラカルボン酸二無水物成
分、さらにはジカルボン酸無水物またはモノアミンを添
加させ反応させる方法としては、 (a)テトラカルボン酸二無水物成分と式(1)の芳香
族ジアミンを反応させた後、ジアミノシロキサン化合物
を添加し、その後、ジカルボン酸無水物またはモノアミ
ンを添加して反応を続ける方法。 (b)テトラカルボン酸二無水物成分とジアミノシロキ
サン化合物を反応させた後、式(1)の芳香族ジアミン
を添加し、その後、ジカルボン酸無水物またはモノアミ
ンを添加して反応を続ける方法。 (c)式(1)の芳香族ジアミンとジアミノシロキサン
化合物からなるジアミン混合物にジカルボン酸無水物を
加えて反応させた後、上記テトラカルボン酸二無水物成
分を添加し、更に反応を続ける方法。 (d)上記テトラカルボン酸二無水物成分にモノアミン
を加え反応させた後、式(1)の芳香族ジアミンとジア
ミノシロキサン化合物を添加し、更に反応を続ける方
法。 (e)上記テトラカルボン酸二無水物成分、式(1)の
芳香族ジアミン、ジアミノシロキサン化合物、ジカルボ
ン酸無水物またはモノアミンを同時に添加し反応させる
方法。 等が挙げられ、いずれの添加・反応方法をとっても差し
支えない。
【0020】ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を
製造する際の反応温度は、−20〜60℃、好ましくは
0〜40℃である。反応時間は使用するテトラカルボン
酸二無水物の種類、溶剤の種類、及び反応温度等により
異なるが、目安としては、1〜48時間であり、通常数
時間から十数時間である。本願においては、この様な方
法により得られたポリイミドの前駆体であるポリアミド
酸を含有する有機溶剤溶液を、ポリイミドの前駆体であ
るポリアミド酸を含有する耐熱性接着剤溶液と呼んでい
る。このようにして得られたポリアミド酸はついで15
0〜400℃に加熱脱水してイミド化することにより、
用いられる。
【0021】またポリイミドを含有する耐熱性接着剤溶
液を製造する際の反応温度は、100℃以上、好ましく
は150〜300℃であり、反応によって生じる水を抜
き出しながら行うのが一般的である。イミド化に先立
ち、ポリアミド酸を100℃以下の低温でまず合成しつ
いで温度を上げてイミド化することも可能であるが、単
に上記の方法でテトラカルボン酸二無水物成分とジアミ
ン成分を混合した後、有機塩基存在下、すぐに昇温する
ことでイミド化することもできる。反応時間は使用する
テトラカルボン酸二無水物の種類、溶剤の種類、有機塩
基触媒の種類と量および反応温度等により異なるが、目
安としては、留出する水が、ほぼ理論量に達する(通常
は全てが回収されるわけではないので、70〜90%の
回収率である。)まで反応することであり、通常数時間
から10時間程度である。この場合、イミド化反応によ
って生じる水はトルエン等の共沸剤を反応系に加えて、
共沸により水を除去する方法が一般的で有効である。ま
たまずポリアミド酸を合成した後、無水酢酸などのイミ
ド化剤を用いて化学的にイミド化を行いポリイミド含有
耐熱性接着剤溶液を製造することもできる。
【0022】通常、こうして得られたポリイミド共重合
体溶液からなるポリイミドを含有する耐熱性接着剤溶液
は保存安定性が良好で、しかも接着面に塗布、乾燥して
接着すると、銅箔とポリイミドフィルム、窒化ケイ素、
ガラスとの接着において比較的低温低圧でも充分な90
°剥離接着強度が得られる。ここで乾燥温度としては、
溶媒の沸点によってことなり、特定はできないが、通
常、100〜300℃である。また接着温度としては通
常150〜300℃、特に250℃以下で充分である。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により詳
細に説明する。尚、本発明は、以下の実施例、比較例に
限定されるものではない。 (実施例1)撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備
えた容器に4,4’−ジアミノジフェニルエーテル1
9.625g(0.098モル)、ジアミノシロキサン
化合物0.496g(0.002モル)[東レ・ダウコ
ーニング・シリコーン株式会社製;製品名BY16−8
71]、N−メチル−2−ピロリドン198gを装入
し、窒素雰囲気下において、3,3’,4,4’−ジフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物29.781
g(0.096モル)を溶液温度の上昇に注意しなが
ら、分割して加え、室温で約20時間撹拌した。その
後、無水フタル酸1.18g(0.008モル)を加え
たのち、加熱してN−メチル−2−ピロリドンの還流温
度で6時間加熱を続け、約50gのN−メチル−2−ピ
ロリドンを留去した。得られたポリイミド溶液をガラス
板上にできあがりコート厚み15μmになるように塗布
し、250℃で加熱乾燥した後、1ozの銅箔と、その
鏡沢面とを重ねあわせ、320℃、5Kg/cm2 で1
5分間加熱圧着した。得られた試験片を用い、IPC−
TM−650method2,4,9にしたがって90゜剥離
接着強度を測定したところ、2.05Kg/cmであっ
た。
【0024】(実施例2〜12)以下、表1に示すよう
に、ジアミン化合物、ジアミノシロキサン化合物、芳香
族テトラカルボン酸二無水物を変更して、実施例1と同
様に剥離接着強度を測定した。その結果を表1に実施例
1の結果と併せて示す。
【0025】(比較例1)実施例1におけるジアミノシ
ロキサンを全く使用せず、その代わりに更に4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル0.401g(0.002
モル)を使用して、以下実施例1と全く同様にしてポリ
イミド溶液を調製し、剥離接着強度を測定したところ、
0.88Kg/cmであった。本比較例も表1に併せて
示す。
【0026】
【表1】 *1:4,4’−ジアミノ−ジフェニルエーテル *2:3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラ
カルボン酸二無水物 *3:3,3’−ジアミノ−5,5’−ジ(トリフルオ
ロメチル)−ジフェニルエーテル *4:2,2’−ビス(3,4−ジカルボン酸フェニ
ル)−ヘキサフルオロプロパンニ無水物 *5:3,3’−ジアミノベンゾフェノン *6:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物 *7:3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベ
ンゾフェノン *8:3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェ
ノン *9:ビス(4−アミノフェニル)メタン *10:ビス(3−アミノフェニル)スルホン
【0027】
【発明の効果】本発明によるポリイミドからなる耐熱性
接着剤は低温、低圧で接着が可能であり、接着強度も良
好で産業上きわめて価値がある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)〔化1〕 【化1】 (式中Xは、直接結合、−O−、−S−、−CO−、−
    CH2 −、−C(CH3)2−、−C(CF3)2 −、−S
    2 −であり、R1 、R2 はH、F、Cl、Br、I、
    炭素数1〜3のアルキル基、フルオロアルキル基、アル
    コキシ基、フルオロアルコキシ基、フェニル基、ビフェ
    ニル基、フェノキシ基、ビフェノキシ基であり、R1
    8はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で表さ
    れる芳香族ジアミン1モルに対して、下記式(2)〔化
    2〕 【化2】 (式中nは0〜7)で表されるジアミノシロキサン化合
    物0.005〜0.10モルを含むジアミン成分と、下
    記式(3)〔化3〕〔化4〕 【化3】 (式中Arは、 【化4】 である。)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物
    とを、ジカルボン酸無水物および/またはモノアミンの
    存在または不存在下にて反応させて得られるポリイミ
    ド。
  2. 【請求項2】 芳香族テトラカルボン酸二無水物の総量
    1モルに対して使用するジアミン成分の総量が0.8〜
    1.2モルである請求項1記載のポリイミド。
  3. 【請求項3】 上記の芳香族テトラカルボン酸二無水物
    の総量1モルに対して、0.001〜0.20モルのジ
    カルボン酸無水物および/またはモノアミンを使用する
    ことを特徴とする請求項1記載のポリイミド。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のポリイミドおよび/
    または該ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を含有
    する耐熱性接着剤またはその溶液。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006068986A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Toray Ind Inc 多層ポリイミドフィルム及びこれを用いた金属層付き積層フィルム
KR20120100274A (ko) * 2011-03-03 2012-09-12 엘지디스플레이 주식회사 플렉시블 표시장치의 제조 방법

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