JP3056322B2 - 耐熱性接着剤及びその接着方法 - Google Patents

耐熱性接着剤及びその接着方法

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JP3056322B2
JP3056322B2 JP4074142A JP7414292A JP3056322B2 JP 3056322 B2 JP3056322 B2 JP 3056322B2 JP 4074142 A JP4074142 A JP 4074142A JP 7414292 A JP7414292 A JP 7414292A JP 3056322 B2 JP3056322 B2 JP 3056322B2
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勝明 飯山
三郎 川島
浅沼  正
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Mitsui Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の繰り返し構造単
位を有するポリイミド材料に対して好適な耐熱性接着剤
およびこの接着剤を用いるポリイミドの接着方法に関す
る。より詳細には、特定の繰り返し構造単位を有するポ
リイミド材料に対し、特有の接着性を発揮する特に選ば
れた繰り返し構造単位を有する耐熱性のポリイミドおよ
び/またはポリアミド酸を含有する耐熱性接着剤、およ
びこれを用いた接着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス、宇宙航空機器、輸送
機器などの分野に用いられる各種高性能材料について
は、従来より多くの有機合成高分子からなる材料が開発
されている。近年、特に耐熱性が要求される分野には、
その優れ耐熱性に加え、機械物性、電気物性、耐溶解性
とを兼ね備えたポリイミド系の材料が各種開発されてい
る。
【0003】このようなポリイミドとして、既に上市さ
れた代表的なポリイミド系材料には、式(7)〜(1
0)(化15)〜(化18)で表されるようなものが挙
げられる。
【化15】 (Dupon’t社製 商品名:カプトン、ベスペル)
【化16】 (宇部興産社製 商品名:ユーピレックス−R)
【化17】 (宇部興産社製 商品名:ユーピレックス−S)
【化18】 (ゼネラル・エレクリック社製、商品名:ウルテム)
【0004】これらの耐熱性のポリイミド系材料は、エ
レクトロニクス、宇宙航空機器、輸送機器などの分野に
広く用いられるようになつた。これらの材料を上記の各
種先端技術分野の適用するには、これらのポリイミド系
材料と他の材料、例えば、金属、セラミック、他の高分
子材料またはポリイミド系材料同士の接着が必要であ
る。一方、エレクトロニクス、宇宙航空機器、輸送機器
など材料に適用される接着剤としては、従来より多くの
有機合成高分子からなる耐熱性接着剤が知られており、
これらのうちで耐熱性の優れたものとしてはポリベンズ
イミダゾール系、ポリイミド系の接着剤が開発されてい
る。特に、ポリイミド系の耐熱性接着剤として、耐熱性
及び接着力ともに優れているものとしてUSP4,06
5,345や特開昭61−143477等が知られてい
る。
【0005】しかしながら、前記の例示ポリイミドの
内、式(8)および(9)で示されるポリイミド系材料
については、これらのポリイミド系材料に優れた接着性
を示し、且つ耐熱性の優れたポリイミド系接着剤は未だ
市販も、また提案もされていない。すなわち、これらの
ポリイミド系材料の接着に適した耐熱性の優れた耐熱性
接着剤は知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
式(8)または(9)で表される繰り返し構造単位を有
するポリイミドに対して優れた接着性を示し、且つ、こ
れらのポリイミド材料をその優れた耐熱性を有効に発揮
させる各種用途にまで、適用可能にする優れた耐熱性ポ
リイミドを含有する接着剤を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は 式(1)(化19)
【化19】 (式中、Yは(化20)
【化20】 または(化21)
【化21】 で表される2 価の基を示す) で表される繰り返し構造単
位を有するポリアミド酸および/またはポリイミドから
なる、式(2)(化22)
【化22】 および/ または式(3)(化23)
【化23】 で表される繰り返し構造単位を実質的に主成分とするポ
リイミドの接着に用いる耐熱性接着剤、
【0008】また、式(1)の繰り返し構造単位を有す
るポリアミド酸またはポリイミドが、そのポリマー分子
の末端が式(4)(化24)
【化24】 (式中、Zは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
合多環式芳香族基からなる群より選ばれた2価の基を示
す)で表されるジカルボン酸無水物および/ または式
(5)(化25)
【化25】 (式中、Qは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
合多環式芳香族基からなる群より選ばれた1価の基を示
す)で表されるモノアミンで封止された耐熱性接着剤で
あり、とくに、ジカルボン酸無水物が無水フタル酸であ
り、またはモノアミンがアニリンである耐熱性接着剤で
あり、
【0009】さらには、これらの耐熱性ポリイミド接着
剤を用いて、式(2)(化26)
【化26】 ポリイミドおよび/または式(3)(化27)
【化27】 で表される繰り返し構造単位を有するポリイミドを接着
する方法である。
【0010】 接着方法として、式(1)のポリアミド
酸を含有するポリアミド酸溶液または式(1)のポリイ
ミドを含有するポリイミド溶液を、式(2)および/ま
たは式(3)のポリイミドフィルム上に塗布した後、イ
ミド化または加熱、脱溶剤して得られるポリイミドフィ
ルムを使用することを特徴とする方法が挙げられる。
【0011】本発明の耐熱性接着剤を適用するポリイミ
ドは、前記式(2)および/または式(3)で表される
繰り返し構造単位から実質的になるポリイミドである。
すなわち、それぞれ、式(2)または式(3)で表され
る繰り返し構造単位から実質的になるポリイミド、また
は、式(2)および式(3)で表される繰り返し構造単
位をともに含有するポリイミド等が挙げられる。
【0012】これらのポリイミドとして、上記式(2)
で表される構造を実質的に主成分とするポリイミドであ
るユーピレックス−S(商品名:宇部興産社製、製品形
態はフィルム)、また上記式(3)で表される構造を実
質的に主成分とするポリイミドであるユーピレックス−
R(商品名:宇部興産社製、製品形態はフィルム)があ
り、これらは、耐熱性、機械物性、電気物性に優れてい
る。
【0013】本発明の耐熱性接着剤は、式(1)(化2
8)
【化28】 で表される繰り返し構造単位を有し、式(1)におい
て、Yが(化29)
【化29】 の2価の基であるポリアミド酸、また、Yが(化30)
【化30】 の2価の基であるポリイミド、さらには、これらのポリ
アミド酸とポリイミドの任意の混合物のいずれも使用可
能である。
【0014】これらのポリアミド酸またはポリイミド
は、式(11)(化31)
【化31】 で表されるジアミン化合物である1,3-ビス(3- アミノフ
ェノキシ)ベンゼン(以下、APBと略す)と式(1
2)(化32)
【化32】 で表されるテトラカルボン酸二無水物である3,3',4,4'-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、BPDA
と略す)とを反応させて得られる式(13)(化33)
【化33】 で表される繰り返し構造単位を有するポリイミドまたは
その前駆体である式(14)(化34)
【化34】 で表される繰り返し構造単位を有するポリアミド酸を前
記式(14)のポリイミドに含んでいてもよい。
【0015】また、これらのポリイミドおよび/または
ポリアミド酸は、それらの分子末端が前記式(4)で表
されるジカルボン酸無水物または/および前記式(5)
で表されるモノアミンで封止されていてもよい。本発明
の耐熱性接着剤であるポリイミドおよび/またはポリア
ミド酸は、式(12)で示されるBPDAをテトラカル
ボン酸二無水物として用いるが、本発明の耐熱性接着剤
としての特性を損なわない範囲で他のテトラカルボン酸
二無水物を一部含んでいても全く問題はない。
【0016】すなわち、一部含まれてもよいテトラカル
ボン酸二無水物としては、例えば、エチレンテトラカル
ボン酸二無水物、ブダンテトラカルボン酸二無水物、シ
クロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット
酸二無水物、2,2',3,3'-ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物、2,2',3,3'-ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物、2,2'- ビス(3,4- ジカルボキシフェニル)プロ
パン二無水物、2,2'- ビス(2,3- ジカルボキシフェニ
ル)プロパン二無水物、2,2'- ビス(3,4- ジカルボキシ
フェニル)-1,1,1,3,3,3- ヘキサフルオロプロパン二無
水物、2,2'- ビス(2,3- ジカルボキシフェニル)-1,1,
1,3,3,3- ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス(3,4-
ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3-
ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4-
ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(2,3-
ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1-ビス
(2,3- ジカルボキシフェニル) エタン二無水物、ビス
(2,3- ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス
(3,4- ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、4,4'(p
- フェニレンジオキシ) ジフタル酸二無水物、4,4'(m-
フェニレンジオキシ) ジフタル酸二無水物、2,3,6,7-ナ
フタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-ベンゼンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,4,9,10- ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7-アントラセンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,7,8-フェナントレンテトラカルボン酸二無水物
等が挙げられ、これらは単独または2種以上を混合して
用いられる。
【0017】また、本発明の耐熱性接着剤は、式(1
1)で示されるAPBをジアミンとして用いるが、本発
明の耐熱性接着剤の特性を損なわない範囲で、他のジア
ミンを一部含んでいても全く問題はない。即ち、一部含
まれても良いジアミンとしては、例えば、m−フェニレ
ンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレン
ジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベン
ジルアミン、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、
(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフ
ィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス
(3−アミノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフ
ェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス
(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミ
ノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−
アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニ
ル)スルホン、3,3'- ジアミノジフェニルメタン、3,4'
- ジアミノジフェニルメタン、4,4'- ジアミノジフェニ
ルメタン、3,3'- ジアミノベンゾフェノン、3,4'- ジア
ミノベンゾフェノン、4,4'- ジアミノベンゾフェノン、
3,3'- ジアミノジフェニルエーテル、3,4'- ジアミノジ
フェニルエーテル、4,4'- ジアミノジフェニルエーテ
ル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メ
タン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
メタン、1,1-ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕エタン、1,1-ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕エタン、1,2-ビス〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕エタン、2,2-ビス〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、
2,2-ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕-
1,1,1,3,3,3- ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-
ヘキサフルオロプロパン、1,4-ビス(3−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,4-ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、4,4'- ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、4,4'- ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケト
ン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケ
トン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、
ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテ
ル、1,4-ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル〕ベンゼン、1,3-ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)ベンゾイル〕ベンゼン、4,4'- ビス〔3−(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,
4'- ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕
ジフェニルエーテル、4,4'- ビス〔4−(4−アミノ−
α、α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジフェニルス
ルホン、ビス〔4−{4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェノキシ}フェニル〕スルホン、1,4-ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベン
ゼン、1,3-ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−α,
α−ジメチルベンジル〕ベンゼン等が挙げられ、これら
は単独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0018】本発明の耐熱性接着剤のポリイミドおよび
/またはポリアミド酸のポリマー分子末端を封止する目
的で前記式(4)で表されるジカルボン酸無水物が用い
られる。用いられるジカルボン酸無水物としては、例え
ば、無水フタル酸、2,3-ベンゾフェノンジカルボン酸無
水物、3,4-ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、2,3-ジ
カルボキシフェニルフェニルエーテル無水物、3,4-ジカ
ルボキシフェニルフェニルエーテル無水物、2,3-ビフェ
ニルジカルボン酸無水物、3,4-ビフェニルジカルボン酸
無水物、2,3-ジカルボキシフェニルフェニルスルホン酸
無水物、3,4-ジカルボキシフェニルフェニルスルホン酸
無水物、2,3-ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド
酸無水物、3,4-ジカルボキシフェニルフェニルスルフィ
ド酸無水物、1,2-ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3-
ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8-ナフタレンジカル
ボン酸無水物、1,2-アントラセンジカルボン酸無水物、
2,3-アントラセンジカルボン酸無水物、1,9-アントラセ
ンジカルボン酸無水物などが挙げられ、これらは単独、
または2種以上混合して用いても良い。
【0019】また、本発明の耐熱性接着剤のポリイミド
のポリマー末端を封止する目的で前記式(5)で表され
るモノアミンを用いる。用いられるモノアミンとして、
例えば、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、
p−トルイジン、2,3−キシリジン、2,4−キシリ
ジン、2,5−キシリジン、2,6−キシリジン、3,
4−キシリジン、3,5−キシリジン、o−クロロアニ
リン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−
ブロモアニリン、m−ブロモアニリン、p−ブロモアニ
リン、o−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、p−
ニトロアニリン、o−アミノフェノール、m−アミノフ
ェノール、p−アミノフェノール、o−アニシジン、m
−アニシジン、p−アニシジン、o−フェネチジン、m
−フェネチジン、p−フェネチジン、o−アミノベンツ
アルデヒド、m−アミノベンツアルデヒド、p−アミノ
ベンツアルデヒド、o−アミノベンゾニトリル、m−ア
ミノベンゾニトリル、p−アミノベンゾニトリル、2−
アミノビフェニル、3−アミノビフェニル、4−アミノ
ビフェニル、2−アミノフェノールフェニルエーテル、
3−アミノフェノールフェニルエーテル、4−アミノフ
ェノールフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノ
ン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェ
ノン、2−アミノフェノールフェニルスルフィド、3−
アミノフェノールフェニルスルフィド、4−アミノフェ
ノールフェニルスルフィド、2−アミノフェノールフェ
ニルスルホン、3−アミノフェノールフェニルスルホ
ン、4−アミノフェノールフェニルスルホン、α−ナフ
チルアミン、β−ナフチルアミン、1−アミノ−2−ナ
フトール、2−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−
1−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、5−ア
ミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトール、
8−アミノ−1−ナフトール、7−アミノ−2−ナフト
ール、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセ
ン、9−アミノアントラセン等が挙げられる。これらモ
ノアミンは単独または2種以上混合して用いても何ら問
題はない。また前記のジカルボン酸無水物とモノアミン
を併用しても問題ない。
【0020】ポリアミド酸および/またはポリイミドの
生成反応は、通常、有機溶媒中で実施する。この反応に
用いる有機溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロ
リドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピ
リジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、テトラメチル尿素、N−メチルカプラクタム、プチ
ロラクタム、テトラヒドロフラン、m−ジオキサン、p
−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−
メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキ
シエトキシ)エタン、ビス2−(2−メトシエトキシ)
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキ
サン、1,4−ジオキサン、ピリジン、ピコリン、ジメ
チルスルホキシド、ジメチルスルホン、o−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール、クレゾール酸、
p−クロロフェノール、フェノール、アニソール等が挙
げられる。これらの有機溶媒は単独または2種以上混合
しても何ら差し支えない。
【0021】本発明の耐熱性接着剤であるポリイミドは
式(11)のジアミン化合物、すなわちAPBと式(1
2)のテトラカルボン酸二無水物、すなわちBPDA
を、必要に応じてジカルボン酸無水物または/およびモ
ノアミンの存在下で、次の様にして合成される。 (イ) APBとBTDA、ジカルボン酸無水物を前記
の有機溶媒中で反応させて、ポリイミドの前駆体である
ポリアミド酸を得る。
【0022】BTDAの使用量はAPB1モル当たり
0.8〜0.999モル用い、必要に応じて使用するジ
カルボン酸無水物の使用量は、APBとBTDAのモル
数差をaとしたとき、0以上8a以下のモル数を用いる
のが好ましい。BPDAの使用モル数がAPB1モルに
対して0.8モル未満では重合体の重合度が充分でな
く、耐熱性が損なわれる。また0.999モル越える
と、重合度が過剰に進行し、取扱いが困難となる。ま
た、ジカルボン酸無水物の使用量8aモルを越えると耐
熱性が損なわれる。特に好ましくは、BPDAの使用量
は、APB1モル当たり、0.9〜0.99モルであ
る。
【0023】更にこの方法において、有機溶剤にAP
B、BPDA、ジカルボン酸無水物を添加させ反応させ
る方法としては、 (1)BPDAとAPBを反応させた後に、ジカルボン
酸無水物を添加して反応を続ける方法 (2)APBにジカルボン酸無水物を加えて反応させた
後、BPDAを添加し、更に反応を続ける方法 (3)BPDA、APB、ジカルボン酸無水物を同時に
添加し反応させる方法等が挙げられ、いずれの添加方法
をとっても差し支えない。 ポリアミド酸を製造する際の反応温度は、通常60℃以
下、好ましくは50℃以下である。また反応圧力は特に
限定されず、常圧で充分実施できる。反応時間は使用す
る溶剤の種類及び反応温度等により異なり、通常ポリア
ミド酸の生成が完了するに充分な時間反応させる。通
常、4〜24時間で充分である。この反応によって前記
式(13)で表されるポリイミドの前駆体である、前記
式(14)で表されるポリアミド酸が得られる。このよ
うにして得られたポリアミド酸を、更に100〜300
℃に加熱してイミド化反応を行いポリイミドを得る。こ
の場合、イミド化反応によって生じる水はトルエン等の
共沸物を反応系に添加して共沸により除去しても差し支
えない。
【0024】(ロ)前記(イ)項に記載した方法により
ポリアミド酸を得、これに無水酢酸などのイミド化剤を
用いて化学的にイミド化反応を行いポリイミドを得る。
この場合のイミド化反応においては、必要に応じてピリ
ジン、ピコリン類、イミダゾール、トリエチルアミンな
どの第3級アミン類を塩基触媒として加えても問題な
い。化学的にイミド化を行う場合の反応温度は、通常室
温から200℃以下で行うが、好ましくは室温から10
0℃以下であり、反応時間は0.5時間から24時間で
充分である
【0025】(ハ) 前記(イ)項に記載した方法によ
りポリアミド酸を得、BPDAとAPB、ジカルボン酸
無水物とを有機溶媒中に懸濁または溶解させた後、加熱
を行い、ポリアミド酸の生成と同時にイミド化を行うこ
とによりポリイミドを得る。この場合のイミド化反応に
おいては前記(ロ)項に記載の塩基触媒を加えても問題
ない。また更に、このイミド化反応によって生じる水は
トルエン等の共沸物を反応系に添加して共沸により除去
してもよい。この場合の反応温度は、80℃からその時
に使用する溶媒の還流温度まで行えるが、好ましくは1
00℃から200℃がよい。また反応時間は0.5時間
から24時間の範囲で充分である。
【0026】(ニ)APB、BPDA、モノアミンを前
記の有機溶媒中で反応させて、ポリイミドの前駆体であ
るポリアミド酸を得る。APBの使用量はBPDA1モ
ル当たり0.8〜0.999モルを用い、必要に応じて
用いるモノアミンの使用量は、APBとBPDAのモル
数差をaとしたとき、0以上8a以下のモル数を用いる
のが好ましい。APBの使用モル数がBPDA1モルに
対して0.8モル未満では重合体の重合度が充分でな
く、耐熱性が損なわれる。また0.999モノル越える
と、重合度が過剰に進行し取扱い困難になる。また、モ
ノアミンの使用量が前記の8aモルを越えると耐熱性が
損なわれる。特に好ましくは、APBの使用量は、BP
DA1モルあたり、0.9〜0.99モルである。
【0027】更にこの方法において、有機溶剤にAP
B、BPDA、モノアミンを添加させ反応させる方法と
しては、 (1)BPDAとAPBを反応させた後に、モノアミン
を添加して反応を続ける方法 (2)BPDAにモノアミンを加えて反応させた後、A
PBを添加し、更に反応を続ける方法 (3)BPDA、APB、モノアミンを同時に添加反応
させる方法等が挙げられ、いずれの添加方法をとっても
差し支えない。 ポリアミド酸を製造する際の反応温度は、通常60℃以
下、好ましくは50℃以下である。また反応圧力は特に
限定されず、常圧で充分実施できる。反応時間は使用す
る溶剤の種類及び反応温度等により異なり、通常、ポリ
アミド酸の生成が完了するに充分な時間反応させる。通
常、4〜24時間で充分である。この反応によって前記
式(13)で表されるポリイミドの前駆体である、前記
式(14)で表されるポリアミド酸が得られる。このよ
うにして得られたポリアミド酸を、更に100〜300
℃に加熱してイミド化反応を行いポリイミドを得る。こ
の場合、イミド化反応によって生じる水はトルエン等の
共沸物を反応系に添加して共沸により除去しても差し支
えない。
【0028】(ホ)前記(ニ)項に記載した方法により
ポリアミド酸を得、これを前記(ロ)項に記載の方法と
同様に化学イミドを行う方法、 (ヘ)前記(ハ)項に記載した方法によりBPDA、A
PBとモノアミンを用いてポリイミドを得る方法、
【0029】以上の(イ)〜(ヘ)のいずれかの方法に
より前記式(13)で表される繰り返し単位構造を実質
的に有するポリイミドが得られる。このようにして得ら
れたポリイミドから本発明の耐熱性接着剤を調製し、こ
れを用いる前記式(2)で表されるポリイミドおよび/
または(3)で表されるポリイミドの接着方法を、以下
に説明する。
【0030】(ト)前述した(イ)〜(ヘ)項のいずれ
かによって得られたポリイミドを含有する反応系混合物
を、ポリイミドの貧溶媒に排出または貧溶媒を反応系内
に添加するかのいずれかの方法てポリイミドを析出させ
るか、または、反応系混合物からポリイミド以外の混在
する溶媒、触媒等を加熱または/および減圧により除去
するか等のいずれかの方法によりポリイミド粉を単離し
た後、単離したポリイミドをこのポリイミド粉が溶解す
る溶媒に溶解させポリイミド溶液を調製する。このポリ
イミド溶液を耐熱性接着剤として適用する。ここで用い
られる溶媒として、ポリイミドの重合・イミド反応に使
用できる溶媒が挙げられる。尚、ポリイミドを反応系よ
り単離した後、ポリイミドの洗浄や乾燥の操作を好まし
くは行った方がよい。
【0031】(チ)前述した(イ)〜(ヘ)項のいずれ
かによってポリイミドを得る際、生成するポリイミドが
重合・イミド化反応溶媒に溶解している場合は、イミド
化反応終了後の反応系混合物を耐熱性接着剤として適用
することもできる。 (リ)前記(イ)項、(ニ)項に示したようにして得ら
れたポリアミド酸を含有するポリアミド酸溶液を、被着
体である式(2)および/または(3)のポリイミド上
に塗布した後、加熱等により脱溶媒とともにポリアミド
酸をポリイミドに転化させて形成された接着剤用のポリ
イミドフィルムを耐熱性接着剤として適用する。
【0032】(ヌ)前記(イ)項、(ニ)項に示したよ
うにして得られたポリアミド酸を含有するポリアミド酸
溶液を別途平板上に流延し加熱により、脱溶媒とポリア
ミド酸をポリイミドに転化させてポリイミドフィルムを
形成させ、これを耐熱性接着剤として適用する。 (ル) 前記(イ)〜(ヘ)項で示したように操作を行
い、ポリイミドを得て、これを粉末状、フィルム状にし
たものを耐熱性接着剤用として適用する。
【0033】かくして実用に供される本発明の耐熱性の
接着剤用ポリイミドを先に示した被着体のポリイミドに
塗布し、次いで100〜300℃程度に加熱して溶媒の
除去を行うか、同被着体に単に重ね合わせる等によって
同被着体と本発明の耐熱性の接着剤用ポリイミドとの接
触を行う。次いで必要に応じて、同被着体または別の被
着体を更に重ね合わせて、1〜1000kg/cm2の圧力、
100〜400℃の温度をかけることにより接着を行う
ことができる。
【0034】また、被着体である前記式(2)で表され
るポリイミドおよび/または(3)で表されるポリイミ
ドまたは別の被着体と本発明の耐熱性接着剤と接触を行
った後これら同士を重ね合わせて接着を行ってもよい。
更に先に示した(ト)〜(ル)項に記載した態様を相互
に組み合わせて接着を行ってもよい。
【0035】本発明の耐熱性接着剤を使用するに当たっ
ては、これを公知の方法によりガラス繊維布の、炭素繊
維布に含浸させ、これをもって接着させる接着法や被着
体に本発明の耐熱性接着剤を塗布後、ガラス繊維布や炭
素繊維布を、接着剤間に挿入した後接着させる方法等も
可能である。また、被着体のポリイミドの表面を化学
的、物理的な処理を施した後、接着を行う方法も可能で
ある。表面の処理方法としては酸またはアルカリ等によ
る化学的エッテング、コロナ処理、紫外線照射、放射線
照射、サンドブラスト、熱処理、プラズマ処理、ケンマ
処理、ホーミング処理、メッキ処理、酸化被膜処理、脱
脂処理などがある。これらの方法は単一でも複合した方
法でも差し支えない。
【0036】本発明の耐熱性接着剤を使用するにあたっ
て、本発明の耐熱性接着剤用の特性を損なわない範囲
で、他の樹脂を加えて接着することも加えて接着するこ
とも可能である。添加される他の樹脂としてと、ナイロ
ン類、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリエチレンテレフレート、ポリサル
ホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリア
ミドイミド、ポリーテルイミド、ポリエーテルエーテル
ケトン、本発明以外のポリイミド、フッ素樹脂、ポリビ
スマレイミド、エポキシ樹脂などである。
【0037】また、本発明の耐熱性接着剤に対して固体
潤滑剤、例えば、二硫化モリブデン、グラファイト、窒
化ホウ素、一酸化鉛、鉛粉などを一種以上添加すること
ができる。また、補強材、例えば、ガラス繊維、炭素繊
維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリウム繊維、ガ
ラスビーズ等を一種以上添加することができる。更に、
本発明の耐熱性接着剤用ポリイミドに対して本発明の目
的を損なわない範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線
吸収剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、着色剤などの
通常の添加剤を一種以上添加することができる。
【0038】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に詳細に説明
する。 実施例1 攪拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器にA
PB29.2g(0.1モル)とN,N-ジメチルアセトア
ミド233.3gを装入し、室温で窒素雰囲気下で攪拌
し、溶解した。これに3,3',4,4'-ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物29.12g(0.099モル)を溶液
温度の上昇に注意しながら分割して加え、室温で20時
間攪拌した。かくして得られたポリアミド酸の対数粘度
は0.79dl/gであった(測定はN,N-ジメチルアセトア
ミト溶媒中0.5%濃度、35℃で行った)上記のポリ
アミド酸溶液の一部をユーピレックス−S ポリイミド
フィルム(宇部興産社製の商品名、厚み50μ以下同
様)上に流延した。このものを100℃、200℃、3
00℃の各温度で1時間、加熱乾燥を行った。コートし
た接着剤用ポリイミドのコート厚みは10μであった。
接着剤ポリイミドをコートしたユーピレックス−Sフィ
ルム同士をコート面が接触するように重ね合わせ、35
0どしひで5分間、50kg/cm2の圧力下で接着を行っ
た。このもののT型剥離接着強度(以下、T型強度と略
す)は3.0kg/cm であった(測定方法はJIS規格、
K−6854に準じる。)また被着体としてユーピレッ
クス−Rポリイミドフィルム(宇部興産社製の商品名
厚み50μ以下同様)を用い、本実施例と同様な操作を
行い、T型強度を測定したところ、2.7kg/cm であっ
た。
【0039】実施例2 実施例1と同様な反応装置で、実施例1と同様にしてポ
リアミド酸溶液を得た。このものに更に無水フタル酸
1.184g(8×10-3モル)加えた後、室温でさら
に4時間攪拌をつづけた。かくして得られたポリアミド
酸の対数粘度は0.78dl/gであった。ここで得られた
ポリアミド酸溶液を用いて実施例1と同様にしてユーピ
レックス−Sおよびユーピレックス−Rとの接着性を測
定した。結果を実施例と同様に表1に示す。
【0040】実施例3 実施例2と同様にして得られたポリアミド酸溶液をガラ
ス板状に流延し、100℃、200℃、300℃で各1
時間ずつ保持して乾燥を行った。得られた接着剤用ポリ
イミドフィルムの厚みは11μであった。このもののガ
ラス転移温度を測定したところ、203℃であった(D
SC測定による)。ここで得られた接着剤用ポリイミド
フィルムの両側からユーピレックス−Sを重ね合わせ、
3層にして50kg/cm2の圧力下、350℃で5分間圧着
した。このものののT型強度は2.8kg/cm であった。
【0041】実施例4 実施例2と同様にしてポリアミド酸溶液を得た。ポリア
ミド酸の対数粘度は、0.78dl/gであった。ここで得
られたポリアミド酸溶液に無水酢酸40.8g(0.4
モル)とトリエチルアミン20.2g(0.2モル)を
滴下装入し室温で10時間攪拌をつづけた。得られた反
応混合物を1000gのメタノールに強力な攪拌下に排
出し、析出物を濾別分取した。得られた粉末状析出物を
更にメタノールで洗浄した後、180℃で12時間乾燥
して、ポリイミド粉は54.8g(収率99%)であっ
た。この得られたポリイミド粉のガラス転移温度は19
8℃(DSCによる測定)、対数粘度0.76dl/g(測
定はp−クロロフェノール/フェノール=9/1重量比
の混合溶媒中、0.5%濃度、35℃で行った)であっ
た。かくして得られたポリイミド粉20gをN−メチル
−2−ピロリドン80g(濃度20%)に溶解させ、ポ
リイミドワニスを得た。このポリイミドワニスをユーピ
レックス−Sに塗布し、250℃で1時間加熱乾燥を行
った後、ユーピレックス−Sを重ねて、実施例1と同様
にして接着を行った。結果を表1に示す。
【0042】実施例5 実施例2における無水フタル酸1.184g(8×10
-3モル)の代わりに2,3−ナフタレンジカルボン酸無
水物1.585g(8×10-3モル)を用いた以外は全
て実施例2と同様にしてユーピレックス−Sに対し接着
を行った。結果を表1に示す。
【0043】比較例1 実施例1における3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物29.12g(0.099モル)の代わりに
3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物3
1.87g(0.099モル)を用いて実施例1と全く
同様にしてポリアミド酸溶液を得た。更にこれを用いて
実施例1と同様にしてユーピレックス−Sおよびユーピ
レックス−Rとの接着を行った。
【0044】比較例2 実施例2における3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物29.12g(0.099モル)の代わりに
3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物3
1.87g(0.099モル)を用いて、実施例2と同
様にしてユーピレックス−Sとの接着を行った。結果を
表1に示す。
【0045】比較例3 実施例4における3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物29.12g(0.099モル)の代わりに
3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物3
1.87g(0.099モル)を用いて実施例4と同様
にしてポリイミド粉を得た。ここで得られたポリイミド
粉のガラス転移温度は195℃(DSCによる)対数粘
度0.77dl/gであった。更にこれを用いて実施例4と
同様にしてユーピレックス−Sとの接着を行った。結果
を表1に示す。
【0046】比較例4,5 実施例1において使用したテトラカルボン酸二無水物お
よびジアミンの代わりに表1に示すテトラカルボン酸2,
2-およびジアミンを用いて実施例1と同様にポリアミド
酸を合成し、更に接着を行った。結果を表1に示す。
【0047】実施例6 攪拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に3,
3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.4
g(0.1モル)、N,N−ジメチルアセトアミド23
3.3gを装入し室温で窒素雰囲気下で攪拌した。これ
にAPB28.9g(0.099モル)を溶液温度の上
昇に注意しながら分割して加え、室温で20時間攪拌し
た。その後、アニリン0.745g(8×10-3)を転
化し更に4時間攪拌を続けた。かくして得られたポリア
ミド酸の対数粘度は0.76dl/gであった。ここで得ら
れたポリアミド酸溶液を用いて実施例1と同様にしてユ
ーピレックス−Sおよびユーピレックス−Rとの接着を
行った。結果を表1に示す。
【0048】実施例7 実施例6におけるアニリン0.745g(8×10-3
ル)の代わりに4−アミノベンゾフェノン1.578g
(8×10-3モル)を用いた以外は実施例6と全く同様
な操作を行った。結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明の耐熱性接着剤は、1,3-ビス(3-
アミノフェノキシ)ベンゼンと3,3',4,4'-ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物を主たる原料として得られるポ
リイミドおよび/またはポリアミド酸を含有し、この接
着剤用ポリイミドは従来から耐熱性ポリイミド材料であ
るが、適切な耐熱性接着剤が求められていた式(2)ま
たは(3)(化35)(化36)
【化35】
【化36】 で表されるポリイミドに接着性を示し、かつその接着力
が高いことから電子材料や構造材料としての展開に極め
て有用である。
フロントページの続き (72)発明者 浅沼 正 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 山口 彰宏 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−143477(JP,A) 特開 昭62−7733(JP,A) 特開 平2−120042(JP,A) 特開 平4−345682(JP,A) 特開 平5−9455(JP,A) 特開 平5−112768(JP,A) 特許2974496(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/10 C08L 79/08 C09J 179/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)(化1) 【化1】 (式中、Yは(化2) 【化2】 または(化3) 【化3】 で表される2 価の基を示す) で表される繰り返し構造単
    位を有するポリアミド酸および/またはポリイミドから
    なる、式(2)(化4) 【化4】 および/ または式(3)(化5) 【化5】 で表される繰り返し構造単位を実質的に主成分とするポ
    リイミドの接着に用いる耐熱性接着剤。
  2. 【請求項2】 式(1)の繰り返し構造単位を有するポ
    リイミドまたはポリアミド酸が、そのポリマー分子の末
    端が式(4)(化6) 【化6】 (式中、Zは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
    香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
    合多環式芳香族基からなる群より選ばれた2価の基を示
    す)で表されるジカルボン酸無水物および/ または式
    (5)(化7) 【化7】 (式中、Qは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
    香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
    合多環式芳香族基からなる群より選ばれた1価の基を示
    す)で表されるモノアミンで封止されたものである請求
    項1記載の耐熱性接着剤。
  3. 【請求項3】 ジカルボン酸無水物が、無水フタル酸で
    ある請求項2記載の耐熱性接着剤。
  4. 【請求項4】 モノアミンが、アニリンである請求項2
    記載の耐熱性接着剤。
  5. 【請求項5】 式(2)(化8) 【化8】 および/または式(3)(化9) 【化9】 で表わされる繰り返し構造単位を実質的に主成分とする
    ポリイミドを、式(1)(化10) 【化10】 (式中、Yは(化11) 【化11】 または(化12) 【化12】 で表わされる2価の基を示す)で表わされる繰り返し構
    造単位を有するポリアミド酸および/またはポリイミド
    を接着剤として接着することを特徴とするポリイミドの
    接着方法。
  6. 【請求項6】 式(1)の繰り返し構造単位を有するポ
    リイミドまたはポリアミド酸が、そのポリマー分子の末
    端が式(4)(化13) 【化13】 (式中、Zは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
    香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
    合多環式芳香族基からなる群より選ばれた2価の基を示
    す)で表されるジカルボン酸無水物および/ または式
    (5)(化14) 【化14】 (式中、Qは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
    香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
    合多環式芳香族基からなる群より選ばれた1価の基を示
    す)で表されるモノアミンで封止されたものである請求
    項5記載のポリイミドの接着方法。
  7. 【請求項7】 ジカルボン酸無水物が、無水フタル酸で
    ある請求項6記載のポリイミドの接着方法。
  8. 【請求項8】 モノアミンが、アニリンである請求項6
    記載の耐熱性ポリイミドの接着方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の式(1)のポリアミド酸
    を含有するポリアミド酸溶液を、式(2)および/また
    は式(3)のポリイミドフイルム上に塗布した後、イミ
    ド化して得られるポリイミドフィルムを使用することを
    特徴とするポリイミドの接着方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の式(1)のポリイミド
    を含有するポリイミド溶液を、式(2)および/または
    式(3)のポリイミドフィルムの上に塗布した後、
    熱、脱溶剤して得られるポリイミドフィルムを使用する
    ことを特徴とするポリイミドの接着方法。
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