JPH08333450A - ポリイミドの製造方法 - Google Patents

ポリイミドの製造方法

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JPH08333450A
JPH08333450A JP13943695A JP13943695A JPH08333450A JP H08333450 A JPH08333450 A JP H08333450A JP 13943695 A JP13943695 A JP 13943695A JP 13943695 A JP13943695 A JP 13943695A JP H08333450 A JPH08333450 A JP H08333450A
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JP
Japan
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polyimide
bis
aminophenoxy
water
formula
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Pending
Application number
JP13943695A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Okawa
祐一 大川
Masaji Tamai
正司 玉井
Teruhiro Yamaguchi
彰宏 山口
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】下記一般式 (式中Xは特定の連結基、Arは特定の芳香族基を表
す)で表される繰り返し構造単位を有するポリイミドお
よびその末端を封止したものを含むポリイミドを製造す
る方法において、製造に用いるジアミン化合物と、テト
ラカルボン酸二無水物とを水溶性エ−テル化合物、水溶
性アルコ−ル化合物、水溶性アミド化合物、水溶性ケト
ン化合物および水から選ばれる2種以上の混合溶媒中で
反応を行いポリイミド前駆体とした後、熱的または化学
的にイミド化することを特徴とするポリイミドの製造方
法。 【効果】本発明に方法により得られるポリイミドは、残
溶媒量が少なく、寸法安定性に優れており、本発明のポ
リイミドの製造方法は工業的に極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミド中の残溶媒
が少なく、寸法安定性に優れたポリイミドの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来からテトラカルボン酸二無水物とジ
アミンの反応によって得られるポイリイミドはその高耐
熱性に加え、力学的強度、耐薬品性、難燃性、電気絶縁
性などを併せ持つために、電気電子機器、宇宙航空用機
器、輸送機器等の分野で使用されており、今後とも耐熱
性が要求される分野に広く用いられることが期待されて
いる。
【0003】従来優れた特性を有するポリイミドが種々
開発されている。しかしながら耐熱性に優れていても、
明瞭なガラス転移温度を有していないために、成形材料
として用いる場合に焼結成形などの手法を用いて加工し
なければならないとか、加工性は優れているが、ガラス
転移温度が低く、しかもハロゲン化炭化水素に可溶で、
耐熱性、耐溶剤性の面からは満足がゆかないとか、性能
に一長一短があった。一方本発明者らは先に、機械的性
質、熱的性質、電気的性質、耐溶剤性および耐熱性を有
するポリイミドとして一般式(3)(化5)
【0004】
【化5】 (式中Xは直結、−SO2 −,−CO−,−O−,−
S−,−C(CH3 )2 −または−C(CF3 )
2 −を表し、 で表される繰り返し構造単位を有するポリイミドを見出
した。(特開昭62−205124号公報) 前記のポリイミドは多くの良好な物性を有する耐熱性樹
脂であるが、製造方法においては、溶媒として沸点の高
いフェノ−ル系やアミド系の溶媒を使用するため溶媒の
除去が難しく、成形材料として用いる場合、製造したポ
リイミド粉中の溶媒を除去する為に高温で長時間乾燥を
行う必要がある。ポリイミド自体の耐熱性は良好である
ものの、高温で長時間加熱した場合ポリイミド樹脂の劣
化を招く可能性がある。また、ポリイミドの前駆体であ
るポリアミド酸をガラス板等にコ−トした後キュア−し
てポリイミドフィルムを製造する場合においても、溶媒
を除去するために高温下で長時間乾燥して得られたフィ
ルムは線膨張係数が大きく寸法安定性に問題があった。
そこで、溶媒の除去が容易で寸法安定性が良好なポリイ
ミドの製造方法が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の方法を用い
ることにより、溶媒の除去が容易で寸法安定性が良好な
ポリイミドを重合可能であることを見いだし本発明に到
達した。即ち本発明は、一般式(3)(化6)
【0006】
【化6】 (式中XとArは前記と同じ)で表される繰り返し構造
単位を有するポリイミド、およびこの繰り返し構造単位
を有するポリマ−分子末端を封止したものを含むポリイ
ミドを製造する方法において、反応溶媒として水溶性エ
−テル化合物、水溶性アルコ−ル化合物、水溶性アミド
化合物、水溶性ケトン化合物および水から選ばれる2種
以上の混合溶媒を用いることを特徴とするポリイミドの
製造方法であり、当該製造方法で得られたポリイミドお
よびそのポリイミドフィルムである。さらに詳しくは、
一般式(1)(化7)
【0007】
【化7】 (式中Xは前記に同じ。)で表される芳香族ジアミン化
合物と、一般式(2)(化8)
【0008】
【化8】 (式中Arは、前記に同じ。)で表されるテトラカルボ
ン酸二無水物を反応させて一般式(3)(化9)
【0009】
【化9】 (式中XおよびArは前記に同じ。)で表される繰り返
し構造単位を有するポリイミドを製造する方法におい
て、一般式(1)で表される芳香族ジアミン化合物と、
一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物とを
水溶性エ−テル化合物、水溶性アルコ−ル化合物、水溶
性アミド化合物、水溶性ケトン化合物および水から選ば
れる2種以上の混合溶媒中で反応を行いポリイミド前駆
体とした後、熱的または化学的にイミド化することを特
徴とするポリイミドの製造方法である。さらには、本方
法は一般式(3)で表される繰り返し構造単位を有する
ポリイミドを製造する際に、一般式(4)(化10)
【0010】
【化10】 (式中Zは炭素数6〜15であり、単環式芳香族基、縮
合多環式芳香族基あるいは芳香族基が直接または架橋員
により相互に連結された非縮合多環式芳香族基である2
価の基を表す。)で表される芳香族ジカルボン酸無水物
および/または、一般式(5) V−NH2 (5) (式中Vは炭素数6〜15であり、単環式芳香族基、縮
合多環式芳香族基あるいは芳香族基が直接または架橋員
により相互に連結された非縮合多環式芳香族基である1
価の基を表す。)で表される芳香族モノアミンを共存さ
せて得られるポリマ−の末端を封止したものを含むポリ
イミドにも同様の方法が適用される。
【0011】すなわち、本発明の製造方法におけるポリ
イミドは、一般式(3)(化11)
【0012】
【化11】 (式中XおよびArは前記と同じ)で表される繰り返し
構造単位を有するポリイミドであり、またポリマ−末端
を封止したものを含むポリイミドである。この繰り返し
構造単位を有するポリイミドを製造する方法として、具
体的には芳香族ジアミン成分として一般式(1)(化1
2)
【0013】
【化12】 (式中Xは前記に同じ。)で表されるジアミン化合物、
具体的には4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビ
フェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジ
フェニルスルフィド、4,4’−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ジフェニルエ−テル、4,4’−ビス(3
−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2−ビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン
または2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパンと、一般式(2)(化13)
【0014】
【化13】 (式中Arは、前記に同じ。)で表されるテトラカルボ
ン酸二無水物、具体的にはピロメリット酸二無水物、
2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエ−テルテ
トラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ジフェニルメタンテトラカルボン
酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン二無水物、4,4’−(p−フェニレ
ンジオキシ)ジフタル酸二無水物または2,2−ビス
[4−(3,4−ジカルボキシフェニル)フェノキシ]
プロパン二無水物とを水溶性エ−テル化合物、水溶性ア
ルコ−ル化合物、水溶性アミド化合物、水溶性ケトン化
合物および水から選ばれる2種以上の混合溶媒中で反応
を行いポリイミド前駆体とした後、熱的または化学的に
イミド化することにより得られる。
【0015】本発明に使用する水溶性エ−テル化合物と
しては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ト
リオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレング
リコ−ルジメチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルジエ
チルエ−テル等が挙げられ、特に好ましくはテトラヒド
ロフランである。
【0016】また、水溶性アルコ−ル化合物としては、
例えば、メタノ−ル、エタノ−ル、1−プロパノ−ル、
2−プロパノ−ル、tert−ブチルアルコ−ル、1−
ブチルアルコ−ル、2−ブチルアルコ−ル、エチレング
リコ−ル、1,2−プロパンジオ−ル、1,3−プロパ
ンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,3−ブタン
ジオ−ル、1,2−ブタンジオ−ル、2,3−ブタンジ
オ−ル等が挙げられ、特に好ましくはメタノ−ル、エタ
ノ−ル、エチレングリコ−ルである。
【0017】また、水溶性ケトン化合物としては、例え
ば、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられ、特に
好ましくはアセトンである。また、水溶性アミド化合物
としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセ
トアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N
−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム等が挙げら
れ、特に好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロ
リドンである。
【0018】混合溶媒の組み合わせとしては限定される
ものではないが、特に好ましい組み合わせとしては、水
溶性エ−テル化合物と水、水溶性エ−テル化合物と水溶
性アルコ−ル、水溶性ケトンと水、水溶性アミド化合物
と水との組み合わせが特に好ましい。溶媒の混合割合と
しては、何れの組み合わせにおいても一方の溶媒成分の
割合が95〜5(wt%)、好ましくは90〜10(w
t%)である。
【0019】本発明のポリイミドの製造方法に於ける重
合濃度(ポリマー濃度)は特に限定されるものではない
が、製造時の経済性から見ても高濃度で行なうことが望
ましく、10〜60wt%以上、特に望ましくは20〜
50wt%以上である。
【0020】本発明のポリイミドの製造方法において用
いられる芳香族ジアミン化合物は前記の一般式(1)で
表されるジアミン化合物であるが性能を損なわない範囲
で他のジアミンを用いることもできる。用いることので
きるジアミン化合物としては、m−フェニレンジアミ
ン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミ
ン、m−アミノベンジルアミン、o−アミノベンジルア
ミン,3−クロロ−1,2−フェニレンジアミン、4−
クロロ−1、2−フェニレンジアミン、2,3−ジアミ
ノトルエン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジア
ミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、3,4−ジ
アミノトルエン、3,5−ジアミノトルエン、2−メト
キシ−1,4−フェニレンジアミン、4−メトキシ−
1,2−フェニレンジアミン、4−メトキシ−1,3−
フェニレンジアミン、ベンジジン、3,3’−ジクロロ
ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’
−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジ
アミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスル
フィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、
3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’
−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,3’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニル
スルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
【0021】3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,
4’−ジアミノベンゾフェノン4,4’−ジアミノベン
ゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、
3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、1,1−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン,1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,3−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、
1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ブタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]ブタン、2,3−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]ブタン,2−[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノ
フェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン,2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフ
ェニル]プロパン、2−[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)
−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニル]プロパン、1,3−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、4,4’−ビス(2−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、3,3’−ビス(2−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェ
ニルスルフィド、4,4’−ビス(2−アミノフェノキ
シ)ジフェニルスルフィド、3,3’−ビス(2−アミ
ノフェノキシ)ジフェニルスルフィド、3,3’−ビス
(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルフィド、3,
3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルフ
ィド、4,4’−ビス(2−アミノフェノキシ)ベンゾ
フェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゾフェノン、3,3’−ビス(2−アミノフェノキ
シ)ベンゾフェノン、
【0022】3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゾフェノン、3,3’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(2−アミノフェ
ノキシ)ジフェニルエ−テル、4,4’−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ジフェニルエ−テル、3,3’−ビス
(2−アミノフェノキシ)ジフェニルエ−テル、3,
3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエ−テ
ル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニ
ルエ−テル、4,4’−ビス(2−アミノフェノキシ)
ジフェニルスルホン、4,4’−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ジフェニルスルホン、3,3’−ビス(2−ア
ミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、3,3’−ビス
(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、3,
3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン、2,2−ビス〔4−(2−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(2
−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビ
ス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(2−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−(2−アミノ
フェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−(3−アミ
ノフェノキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3
−ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]スルホキシド、1,3−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、
1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノ
キシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’
−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’−ジメチル
ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル、
【0023】4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
ー3,3’,5,5’−テトラクロロビフェニル、4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’,5,
5’−テトラブロモビフェニル、ビス[4−(3−アミ
ノフェノキシ)−3−メトキシフェニル]スルフェド、
[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル][4−(3
−アミノフェノキシ)−3,5−ジメトキシフェニル]
スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−
3,5−ジメトキシフェニル]スルフィド、1,1−ビ
ス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)
ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノベンゾイル)ビ
フェニル、4,4’−ビス(3−アミノベンゾイル)ビ
フェニル、3,3’−ビス(4−アミノベンゾイル)ビ
フェニル、3,3’−ビス(3−アミノベンゾイル)ビ
フェニル、4,4’−ビス(4−アミノベンゾイル)ジ
フェニルエ−テル、4,4’−ビス(3−アミノベンゾ
イル)ジフェニルエ−テル、3,3’−ビス(4−アミ
ノベンゾイル)ジフェニルエ−テル、3,3’−ビス
(3−アミノベンゾイル)ジフェニルエ−テル、ビス
[4−(4−アミノベンゾイル)フェニル]ケトン、ビ
ス[4−(3−アミノベンゾイル)フェニル]ケトン、
ビス[3−(4−アミノベンゾイル)フェニル]ケト
ン、ビス[3−(3−アミノベンゾイル)フェニル]ケ
トン、ビス[4−(4−アミノベンゾイル)フェニル]
スルフィド、ビス[4−(3−アミノベンゾイル)フェ
ニル]スルフィド、ビス[3−(4−アミノベンゾイ
ル)フェニル]スルフィド、ビス[3−(3−アミノベ
ンゾイル)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−ア
ミノベンゾイル)フェニル]スルホン、ビス[4−(3
−アミノベンゾイル)フェニル]スルホン、ビス[3−
(4−アミノベンゾイル)フェニル]スルホン、ビス
[3−(3−アミノベンゾイル)フェニル]スルホン、
ビス[4−(4−アミノベンゾイル)フェニル]メタ
ン、ビス[4−(3−アミノベンゾイル)フェニル]メ
タン、ビス[3−(4−アミノベンゾイル)フェニル]
メタン、ビス[3−(3−アミノベンゾイル)フェニ
ル]メタン、
【0024】2,2−ビス〔4−(4−アミノベンゾイ
ル)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−ア
ミノベンゾイル)フェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔3−(4−アミノベンゾイル)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔3−(3−アミノベンゾイル)フェニ
ル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノベンゾ
イル)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノベン
ゾイル)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノベ
ンゾイル)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−(3−アミノ
ベンゾイル)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロプロパン、4,4’−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、
4、4’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェノ
キシ〕ジフェニルスルホン、3,3’−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ジフェニルスルホ
ン、3,3’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェノキシ〕ジフェニルスルホン、4、4’−ビス〔4−
(4−アミノクミル)フェノキシ〕ジフェニルスルホ
ン、4、4’−ビス〔4−(3−アミノクミル)フェノ
キシ〕ジフェニルスルホン、3,3’−ビス〔4−(4
−アミノクミル)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、
3,3’−ビス〔4−(3−アミノクミル)フェノキ
シ〕ジフェニルスルホン、4、4’−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエ−テル、
4、4’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕ジフェニルエ−テル、3,3’−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエ−テ
ル、3,3’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゾイル〕ジフェニルエ−テル、4、4’−ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ビフェニル、
4、4’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェノ
キシ〕ビフェニル、3,3’−ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェノキシ〕ビフェニル、3,3’−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ビフェニ
ル、4、4’−ビス〔4−(4−アミノクミル)フェノ
キシ〕ビフェニル、4、4’−ビス〔4−(3−アミノ
クミル)フェノキシ〕ビフェニル、3,3’−ビス〔4
−(4−アミノクミル)フェノキシ〕ビフェニル、3,
3’−ビス〔4−(3−アミノクミル)フェノキシ〕ビ
フェニル、4、4’−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)ベンゾイル〕ビフェニル、4、4’−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ビフェニル、
3,3’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕ビフェニル、3,3’−ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)ベンゾイル〕ビフェニル等が挙げられる。
【0025】本発明のポリイミドの製造方法において用
いられる芳香族テトラカルボン酸二無水物は前記の一般
式(2)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物で
あるが、性能を損なわない範囲で他のテトラカルボン酸
二無水物を用いることもできる。用いることのできるテ
トラカルボン酸二無水物としては、エチレンテトラカル
ボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シ
クロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,
3,3’−ジフェニルメタンテトラカルボン酸二無水
物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エ
タン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)エタン二無水物、1,3−ビス
(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水
物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水
物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン
酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカ
ルボン酸二無水物、等が挙げられる。
【0026】本発明のポリイミドの製造方法において
は、ポリマー分子末端を封止する目的で、ジカルボン酸
無水物あるいはモノアミンを利用することもある。これ
らの化合物としては具体的には、無水フタル酸、2,3
−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4−ベンゾ
フェノンジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフ
ェニルフェニルエーテル無水物、3,4−ジカルボキシ
フェニルフェニルエーテル無水物、2,3−ビフェニル
ジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニルジカルボン酸
無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルホ
ン無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスル
ホン無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルス
ルフィド無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニ
ルスルフィド無水物、1,2−ナフタレンジカルボン酸
無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,
8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アントラ
センジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカル
ボン酸無水物,1,9−アントラセンジカルボン酸無水
物が挙げられる。これらのジカルボン酸無水物はアミン
またはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で置換
されていても差し支えない。これらは単独または2種以
上混合して用いることができる。これらの芳香族ジカル
ボン酸無水物の中で、好ましくは無水フタル酸が使用さ
れる。またモノアミンとしては、次のようなものが挙げ
られる。
【0027】例えば、アニリン、o−トルイジン、m−
トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、
2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キ
シリジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、
p−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモ
アニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、
p−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、o−アミノ
フェノール、p−アミノフェノール、m−アミノフェノ
ール,o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジ
ン,o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネ
チジン、o−アミノベンズアルデヒド、p−アミノベン
ズアルデヒド、m−アミノベンズアルデヒド、o−アミ
ノベンズニトリル、p−アミノベンズニトリル、m−ア
ミノベンズニトリル,2−アミノビフェニル,3−アミ
ノビフェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェ
ニルフェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニルエ
ーテル,4−アミノフェニルフェニルエーテル、2−ア
ミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−
アミノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニルス
ルフィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィド、4
−アミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミノフェ
ニルフェニルスルホン、3−アミノフェニルフェニルス
ルホン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、α−ナ
フチルアミン、β−ナフチルアミン,1−アミノ−2−
ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、2−アミノ
−1−ナフトール,4−アミノ−1−ナフロール、5−
アミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトー
ル、8−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナ
フトール、1−アミノアントラセン、2−アミノアント
ラセン、9−アミノアントラセン等が挙げられる。通
常、これらの芳香族モノアミンの中で、好ましくはアニ
リンの誘導体が使用される。これらは単独でまたは2種
以上混合して用いることができる。
【0028】これらモノアミン及び/またはジカルボン
酸無水物は、単独または2種以上混合して用いても何等
問題はない。これら化合物の使用量としては、ジアミン
とテトラカルボン酸二無水物の使用モル数の差の1〜数
倍のモノアミン(過剰成分がテトラカルボン酸二無水
物)、あるいはジカルボン酸無水物(過剰成分がジアミ
ン)であれば良いが、少なくとも一方の成分の0.01
モル倍程度利用するのが一般的である。具体的には、上
記のテトラカルボン酸二無水物の総量1モルに対して、
0.001〜0.2モルのジカルボン酸無水物および/
またはモノアミンを使用する。好ましくは0.005〜
0.05モルである。
【0029】本発明で用いられる溶媒は前述の混合溶媒
であるが得られるポリイミドの性能を損なわない範囲で
他の有機溶媒を混合することもできる。混合することの
できる溶媒として具体的には、アミド系の溶剤、エーテ
ル系の溶剤、フェノール系の溶剤が例示でき、より具体
的には、1,2−ジメトキシエタン−ビス(2−メトキ
シエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエト
キシ)エタン、ビス[2−(2−メトキシエトキシ)エ
チル]エーテル、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサ
メチルホスホルアミド、フェノール、o−クレゾール、
m−クレゾール、p−クレゾール、クレゾール酸、o−
クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロ
フェノール、アニソール等が挙げられる。
【0030】また本発明におけるポリイミドの製造方法
においては有機塩基触媒を共存させることも可能であ
る。有機塩基触媒としては、ピリジン、α−ピコリン、
β−ピコリン、γ−ピコリン、キノリン、イソキノリ
ン、トリエチルアミン等の第3級アミン類が用いられる
が、特に好ましくはピリジンおよびγ−ピコリンであ
る。これら触媒の使用量としては、テトラカルボン酸二
無水物の総量1モルに対し、0.001〜0.50モル
である。特に好ましくは0.01〜0.1モルである。
【0031】また、混合溶媒中でジアミン成分、テトラ
カルボン酸二無水物成分およびジカルボン酸無水物また
はモノアミンを反応させる方法としては、 (a)テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分を
反応させた後、ジカルボン酸無水物またはモノアミンを
添加して反応を続ける方法。 (b)テトラカルボン酸二無水物成分とモノアミンを反
応させた後、ジアミン成分を添加して反応を続ける方
法。 (c)ジアミン成分とジカルボン酸無水物を反応させた
後、テトラカルボン酸二無水物成分を添加して反応を続
ける方法。 (d)テトラカルボン酸二無水物成分、ジアミン成分、
ジカルボン酸無水物またはモノアミンを同時に添加し反
応させる方法等が挙げられ、いずれの添加・反応方法を
とっても差し支えない。
【0032】ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を
製造する際の反応温度は、−20〜60℃、好ましくは
0〜40℃である。反応時間は使用するテトラカルボン
酸二無水物の種類、溶剤の種類、及び反応温度等により
異なるが、目安としては、1〜48時間であり、通常数
時間から十数時間である。このようにして得られたポリ
アミド酸はついで150〜400℃に加熱脱水して熱的
あるいは、有機塩基触媒および無水酢酸等のイミド化剤
を用いて化学的にイミド化することにより目的のポリイ
ミドが得られる。
【0033】またポリイミドを製造する際の反応温度
は、熱的にイミド化する際は、100℃以上、好ましく
は150〜300℃であり、反応によって生じる水を抜
き出しながら行うのが一般的である。イミド化に先立
ち、ポリアミド酸を100℃以下の低温でまず合成しつ
いで温度を上げてイミド化することも可能であるが、単
に上記の方法でテトラカルボン酸二無水物成分とジアミ
ン成分を混合した後、有機塩基存在下、すぐに昇温する
ことでイミド化することもできる。反応時間は使用する
テトラカルボン酸二無水物の種類、溶剤の種類、有機塩
基触媒の種類と量および反応温度等により異なるが、目
安としては、留出する水が、ほぼ理論量に達する(通常
は全てが回収されるわけではないので、70〜90%の
回収率である。)まで反応することであり、通常数時間
から10時間程度である。この場合、イミド化反応によ
って生じる水はトルエン等の共沸剤を反応系に加えて、
共沸により水を除去する方法が一般的で有効である。
【0034】また、無水酢酸などのイミド化剤を用いて
化学的にイミド化を行う際は、更に低温での反応が可能
で、50℃以上、好ましくは60〜100℃である。こ
の方法においてはイミド化剤(脱水剤)を用いているた
め、生成する水を系外に除去する必要がない。反応時間
としては前述の熱的にイミド化する場合と同様である。
以上の方法により本発明のポリイミドが製造される。
【0035】また、ポリイミドフィルムを製造する場合
においては、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を
製造し、更にこのポリアミド酸を平滑なガラス板あるい
は金属板上にコ−トした後、100℃以上、好ましくは
150〜300℃の温度で加熱してイミド化および脱溶
媒を同時に行う。加熱時間は通常数時間から10時間で
ある。以上の方法によりポリイミドフェルムが製造され
る。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により詳
細に説明する。なお実施例中のポリイミドの物性は以下
の方法により測定した。 ガラス転移温度(Tg):島津製作所社製、熱分析装
置、島津DT40シリ−ズ、DSC−41Mにより測
定。 溶融粘度:島津製作所社製、島津高化式フローテスタ
ー、CFT−500Aにより荷重100kg、直径0.
1cm、長さ1cmのオリフィスを用いて測定。 線膨張係数:マックサイエンス社製、熱分析装置、TM
A4000により測定。 対数粘度:p−クロロフェノ−ル/フェノ−ル(重量比
9/1)の混合溶媒に0.5g/100mlの濃度で溶
解した後、35℃において測定。 残溶媒:熱分解ガスクロを用いて測定。
【0037】実施例1 撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル3
6.84g(0.100モル)、テトラヒドロフラン
(THF)186gおよびメタノ−ル47gを装入し、
窒素雰囲気下において攪拌しながらピロメリット酸二無
水物20.72g(0.095モル)を溶液温度の上昇
に注意しながら、分割して加え、室温で約20時間撹拌
して均一なポリアミド酸ワニスを得た。得られたポリア
ミド酸ワニスの一部をガラス板上にコ−トした後、窒素
気流下、250℃で4時間加熱してイミド化、脱溶媒を
行い、厚さ30μmのポリイミドフィルムを得た。得ら
れたポリイミドフィルムの50〜150℃における線膨
張係数を測定したところ35ppm/Kであった。ま
た、ポリイミドフィルム中の残溶媒を測定したところ不
検出であった。
【0038】残りのポリアミド酸ワニスにイソキノリン
1.94g(0.015モル)、無水酢酸30.63g
(0.300モル)を添加した後、窒素気流下70℃で
4時間攪拌を行った。この溶液を500mlのメタノ−
ル中に排出しポリイミド粉を濾過した後、更にメタノ−
ル200mlで洗浄した。この粉を窒素気流下50℃で
10時間、250℃で4時間乾燥して黄色のポリイミド
粉41.16gを得た。
【0039】得られたポリイミド粉のガラス転移温度は
250℃、対数粘度は0.52 /gであった。このポ
リイミドの溶融粘度を高化式フローテスターを使用し、
100kgの荷重および直径0.1cm、長さ1cmの
オリフィスを用いて測定したところ、400℃における
溶融粘度は8200ポイズであった。得られたポリイミ
ド中の残溶媒を測定したところ不検出であった。
【0040】実施例2 実施例1において、無水フタル酸1.48g(0.01
mol)を加えた以外は実施例1と同様の方法で32μ
mのポリイミドフィルムとポリイミド粉49.90gを
得た。得られたポリイミドフィルムの50〜150℃に
おける線膨張係数を測定したところ38ppm/Kであ
った。このポリイミド粉の400℃における溶融粘度は
7600ポイズであった。得られたポリイミド中の残溶
媒を測定したところ不検出であった。
【0041】実施例3 撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル3
6.84g(0.100モル)、テトラヒドロフラン
(THF)234gおよび水26gを装入し、窒素雰囲
気下において攪拌しながら3,3’,4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物28.25g(0.09
6モル)を溶液温度の上昇に注意しながら、分割して加
え室温で約4時間攪拌した後,無水フタル酸1.18g
(0.008mol)を添加した。更に20時間撹拌し
て均一なポリアミド酸ワニスを得た。得られたポリアミ
ド酸ワニスの一部をガラス板上にコ−トした後、窒素気
流下、250℃で4時間加熱してイミド化、脱溶媒を行
い、厚さ34μmのポリイミドフィルムを得た。得られ
たポリイミドフィルムの50〜150℃における線膨張
係数を測定したところ34ppm/Kであった。また、
ポリイミドフィルム中の残溶媒を測定したところ不検出
であった。
【0042】残りのポリアミド酸ワニスにイソキノリン
1.94g(0.015モル)、無水酢酸30.63g
(0.300モル)を添加した後、窒素気流下70℃で
4時間攪拌を行った。この溶液を500mlのメタノ−
ル中に排出しポリイミド粉を濾過した後、更にメタノ−
ル200mlで洗浄した。この粉を窒素気流下50℃で
10時間、200℃で4時間乾燥して黄色のポリイミド
粉56.40gを得た。
【0043】得られたポリイミド粉のガラス転移温度は
225℃、対数粘度は0.55 /gであった。このポ
リイミドの380℃における溶融粘度は4000ポイズ
であった。得られたポリイミド中の残溶媒を測定したと
ころ不検出であった。
【0044】実施例4〜11 各種ジアミン、酸無水物、封止剤および溶媒を用いて反
応を行いポリイミド粉を得た。その際の反応条件を表1
に、得られたポリイミドの物性を表2に併せて示す。
【0045】比較例1 撹拌器、水分離器、還流冷却器および窒素導入管を備え
た容器に4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフ
ェニル36.84g(0.100モル)、ピロメリット
酸二無水物20.72g(0.095モル)、無水フタ
ル酸1.48g(0.01mol)、m−クレゾ−ル2
30g、γ−ピコリン1.40gを装入し、窒素雰囲気
下において攪拌しながら150℃まで加熱昇温した。そ
の後150℃で4時間反応した。この間約3.6mlの
水の留出が確認された。
【0046】反応終了後、室温まで冷却し、約1200
mlのメタノ−ルに排出した後、ポリイミド粉を濾別し
た。このポリイミド粉を更にメタノ−ルで洗浄した後、
窒素気流下50℃で10時間、250℃で4時間乾燥し
て黄色のポリイミド粉54.33gを得た。得られたポ
リイミド粉のガラス転移温度は249℃、対数粘度は
0.50 /gであった。このポリイミドの400℃に
おける溶融粘度は7800ポイズであった。得られたポ
リイミド中の残溶媒を測定したところ1200ppmで
あった。
【0047】比較例2〜4 各種単一の溶媒系で反応を行った。反応条件を表1に、
ポリイミドの物性を表2に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】 表2の結果から判るように混合溶媒系で反応を行った本
願のポリイミドの製造方法は、フィルムあるいはポリイ
ミド粉とした際にポリイミド樹脂中の溶媒が残存しな
い。また、フィフムの線膨張係数は、比較例の単一溶媒
系に比べて約2/3と非常に低い値を示している。さら
に、ポリイミドの物理的あるいは熱的性質は、一般的な
ポリイミドの製造方法と言われる単一溶媒系で製造した
ポリイミドと比較して全く優位差が見られない。
【0052】
【発明の効果】本願の製造方法においては、工業的に安
価なメタノ−ル、THFおよび水等を溶媒として主に使
用することから工業的に有用なポリイミドの製造方法で
あると言える。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)(化1) 【化1】 (式中Xは直結、−SO2 −,−CO−,−O−,−S
    −,−C(CH3 )2 −または−C(CF3 )2 −を表
    す。)で表される芳香族ジアミン化合物と、一般式
    (2)(化2) 【化2】 で表されるテトラカルボン酸二無水物を反応させて、一
    般式(3)(化3) 【化3】 (式中XおよびArは一般式(1)、(2)と同じ)で
    表される繰り返し構造単位を有するポリイミドを製造す
    る方法において、一般式(1)で表される芳香族ジアミ
    ン化合物と、一般式(2)で表されるテトラカルボン酸
    二無水物とを水溶性エ−テル化合物、水溶性アルコ−ル
    化合物、水溶性アミド化合物、水溶性ケトン化合物およ
    び水から選ばれる2種以上の混合溶媒中で反応を行いポ
    リイミド前駆体とした後、熱的または化学的にイミド化
    することを特徴とするポリイミドの製造方法。
  2. 【請求項2】上記の一般式(3)で表される繰り返し構
    造単位を有するポリイミドを製造する際に、一般式
    (4)(化4) 【化4】 (式中Zは炭素数6〜15であり、単環式芳香族基、縮
    合多環式芳香族基あるいは芳香族基が直接または架橋員
    により相互に連結された非縮合多環式芳香族基である2
    価の基を表す。)で表される芳香族ジカルボン酸無水物
    および/または、一般式(5) V−NH2 (5) (式中Vは炭素数6〜15であり、単環式芳香族基、縮
    合多環式芳香族基あるいは芳香族基が直接または架橋員
    により相互に連結された非縮合多環式芳香族基である1
    価の基を表す。)で表される芳香族モノアミンを共存さ
    せて得られるポリマ−の末端を封止したものを含むこと
    を特徴とする請求項1記載のポリイミドの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の方法で得られたポ
    リイミド。
  4. 【請求項4】請求項3のポリイミドより得られるポリイ
    ミドフィルム。
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