JP3308316B2 - 非晶性ポリイミドおよびその製造方法 - Google Patents

非晶性ポリイミドおよびその製造方法

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JP3308316B2
JP3308316B2 JP24339592A JP24339592A JP3308316B2 JP 3308316 B2 JP3308316 B2 JP 3308316B2 JP 24339592 A JP24339592 A JP 24339592A JP 24339592 A JP24339592 A JP 24339592A JP 3308316 B2 JP3308316 B2 JP 3308316B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規ポリイミドに関す
る。更に詳しくは、新規で熱可塑性を有する非晶性ポリ
イミドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリイミドはその優れた耐熱
性に加え、機械物性、耐薬品性、難燃性、電気特性等の
点において優れた特性を有しているために、成形材料、
複合材料、電気・電子部品等の分野において幅広く用い
られている。しかしながら、耐熱性に優れていても、明
瞭なガラス転移温度を有しないため、成形材料として用
いる場合に焼結成形などの手法を用いて加工しなければ
ならないとか、ハロゲン化炭化水素系の溶媒に可溶で、
耐熱性、耐溶剤性の面から満足が行かないなど、その性
能には一長一短があった。
【0003】ポリイミドの加工性を改善する観点から、
本出願人らは下記式(7)(化14)に示すような溶融
射出。押し出し成形が可能な耐溶剤性に優れたポリイミ
ドを見いだした(特願平01−297518)。
【0004】
【化14】 (式中、Rは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示す。)
しかしながら、Rがベンゼン環の場合、このポリイミド
粉は結晶性であるため340℃に融点を有し、溶融成形
をする際にはこの温度を越えなければならなかった。更
に、このポリイミドが結晶化した場合、機械強度に劣る
ため、構造材料としてはやや難点があった。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポ
リイミドが本来有する優れた耐熱性に加え、非晶性で、
なおかつ成形加工性良好な熱可塑性ポリイミドを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定構造の芳
香族ジアミンをモノマー成分とするポリイミドが、ポリ
イミド固有の諸性能を損なう事なく、非晶性で優れた成
形加工性を有する熱可塑性ポリイミドであることを見い
出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は一般式
(1)(化15)
【0007】
【化15】 (式中、Rは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示す)で表
される繰り返し構造単位からなるポリイミド、その製造
方法、およびこの繰り返し構造単位からなるポリマー分
子の末端が本質的に置換基を有しないか、あるいはアミ
ンまたはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で置
換された芳香族環であるポリイミドであり、本ポリイミ
ドの前駆体であるポリアミド酸をジメチルアセトアミド
に0.5g/dlの濃度で溶解した後、35℃における
対数粘度の値が、0.01〜3.0dl/gであるポリ
イミド、または本ポリイミド粉を9重量部のp−クロロ
フェノールと1重量部のフェノールの混合溶媒に0.5
g/dlの濃度で加熱溶解した後35℃において測定し
た対数粘度の値が0.01〜3.0dl/gであるポリ
イミド、ならびにそれらの製造方法である。
【0008】より詳細には、本発明は一般式(1)(化
16)
【0009】
【化16】 (式中、Rは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示す)で表
される繰り返し構造単位からなるポリイミド、並びにこ
のポリイミドを式(3)(化17)
【0010】
【化17】 で表される1,3-ビス〔4-(3−アミノフェノキシ)-α,α
−ジメチルベンジル〕ベンゼンと、主として一般式
(4)(化18)
【0011】
【化18】 (式中、Rは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示す)で表
されるテトラカルボン酸二無水物を反応させ、得られる
ポリアミド酸を熱的または化学的にイミド化して製造す
る方法である。さらには、前記一般式(1)で表される
繰り返し構造単位の末端が本質的に置換基を有しない
か、あるいはアミンまたはジカルボン酸無水物と反応性
を有しない基で置換された芳香族環であるポリイミド、
並びにこれらのポリイミドを前記式(3)で表される1,
3-ビス〔4-(3−アミノフェノキシ)-α,α−ジメチルベ
ンジル〕ベンゼンと、前記一般式(4)で表されるテト
ラカルボン酸二無水物を、式(5)(化19)
【0012】
【化19】 (式中、Z1 は炭素数6〜15の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
芳香族基からなる群より選ばれた2価の基を示す)で表
される芳香族ジカルボン酸無水物または、式(6)(化
20)
【0013】
【化20】 (式中、Z2 は炭素数6〜15の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
芳香族基からなる群より選ばれた1価の基を示す)で表
される芳香族モノアミンの存在下に反応させ、得られる
ポリアミド酸を熱的または化学的にイミド化することを
特徴とするポリイミドの製造方法である。本発明のポリ
イミドは、一般式(1)(化21)
【0014】
【化21】 (式中、Rは前記の通りである。)で表される繰り返し
構造単位からなるポリイミドであり、またこのポリイミ
ドの末端が芳香族であるポリイミドである。この繰り返
し構造単位のポリイミドは芳香族ジアミン成分として、
前記の式(3)(化22)で表される
【0015】
【化22】 1,3-ビス〔4-(3−アミノフェノキシ)-α,α−ジメチル
ベンジル〕ベンゼンが必須モノマーとして使用される
【0016】また、芳香族テトラカルボン酸二無水物と
しては、一般式(4)(化23)
【0017】
【化23】 で表されるテトラカルボン酸二無水物を用いる。一般式
(4)において、Rは炭素数2〜27以上の脂肪族基、
環式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、
芳香族基が直接または架橋員により相互に連結された非
縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を
示し、具体的には、一般式(4)のRが、炭素数2〜1
0の脂肪族基、炭素数4〜10の環式脂肪族基、式
(a)(化24)
【0018】
【化24】 で表される単環式芳香族基、式(b)(化25)
【0019】
【化25】 で表される縮合多環式芳香族基、および式(c)(化2
6)
【0020】
【化26】 (式中、Xは直接結合、−CO−、−O−、−S−、−
SO2 −、−CH2 −、−C(CH3)2 −、−C(CF
3)2 −、式(d)(化27)、式(e)(化28)
【0021】
【化27】
【0022】
【化28】 または式(f)(化29)
【0023】
【化29】 (ここで、Yは直接結合、−CO−、−O−、−S−、
−SO2 −、−CH2 −、−C(CH3)2 −、−C(C
3)2 −を示す)で表される芳香族基が直接または架橋
員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基からな
る群より選ばれた4価の基であるテトラカルボン酸二無
水物が使用される。
【0024】本発明で用いられる前記一般式(4)で表
されるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、エ
チレンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテト
ラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,
3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,
2',3,3'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',
3,3'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2 −ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,
1-ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2-
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)-1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフルオロプロパン二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,3,4-ベンゼンテトラカルボン酸二無水
物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,
3,6,7,−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
7,8-フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げ
られる。これらは単独あるいは2種以上混合して用いら
れる。
【0025】これらの芳香族ジアミン成分と芳香族テト
ラカルボン酸二無水物成分をモノマー成分として得られ
るポリイミドは、一般式(1)の繰り返し構造単位から
なるポリイミドであり、また一般式(1)の繰り返し構
造単位からなるポリイミドが、そのポリマー分子末端に
置換基を有しないか、あるいはアミンまたはジカルボン
酸無水物と反応製を有しない基で置換された芳香族環を
有するポリイミド、またはこれらのポリイミドを含有す
る組成物も含まれる。
【0026】この末端に置換基を有しないか、あるいは
アミンまたはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基
で置換された芳香族環を有するポリイミドは、前記式
(3)の芳香族アミンと、主として前記一般式(4)で
表されるテトラカルボン酸二無水物を、式(5)(化3
0)
【0027】
【化30】 (式中、Z1 は炭素数6〜15の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
芳香族基からなる群より選ばれた2価の基を示す)で表
される芳香族ジカルボン酸無水物または、式(6)(化
31)
【0028】
【化31】 (式中、Z2 は炭素数6〜15の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
芳香族基からなる群より選ばれた1価の基を示す)で表
される芳香族モノアミンの存在下に反応させ、得られる
ポリアミド酸を熱的または化学的にイミド化することに
より得られる。
【0029】ここで、式(5)、式(6)中のZ1 およ
びZ2 は前記式(1)で表されるポリイミド式中のRと
同じ定義の物が含まれ、具体的にはこれらの方法で使用
されるジカルボン酸無水物として、無水フタル酸、2,3-
ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4-ベンゾフェノ
ンジカルボン酸無水物、2,3-ジカルボキシフェニルフェ
ニルエーテル無水物、3,4-ジカルボキシフェニルフェニ
ルエーテル無水物、2,3-ビフェニルジカルボン酸無水
物、3,4-ビフェニルジカルボン酸無水物、2,3-ジカルボ
キシフェニルフェニルスルホン無水物、3,4-ジカルボキ
シフェニルフェニルスルホン無水物、2,3-ジカルボキシ
フェニルフェニルスルフィド無水物、3,4-ジカルボキシ
フェニルフェニルスルフィド無水物、1,2-ナフタレンジ
カルボン酸無水物、2,3-ナフタレンジカルボン酸無水
物、1,8-ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2-アントラ
センジカルボン酸無水物、2,3-アントラセンジカルボン
酸無水物、1,9-アントラセンジカルボン酸無水物等が挙
げられる。これらのジカルボン酸無水物はアミンまたは
ジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で置換されて
も差し支えない。
【0030】これらのジカルボン酸無水物の中で、無水
フタル酸が得られるポリイミドの性質面及び実用面から
最も好ましい。すなわち、高温成形時における成形安定
性の優れたポリイミドであり、優れた耐薬品性を有して
おり、前記の優れた加工性を考え合わせると、例えば、
宇宙航空機用基材、電気・電子部品として、極めて有用
なポリイミドである。また、無水フタル酸を使用する場
合、ポリイミドの良好な物性を損なわない範囲でその一
部を他のジカルボン酸無水物で代替して用いることはな
んら差し支えない。
【0031】用いられるジカルボン酸無水物の量は、式
(3)で表される芳香族ジアミン1モル当り0.001
〜1.0モル比である。0.001モル未満では高温成
形時に粘度の上昇がみられ、成形加工性低下の原因とな
る。また、1.0モルを越えると機械的特性が低下す
る。好ましい使用量は0.01〜0.5モルである。
【0032】また、芳香族モノアミンを使用する場合、
芳香族モノアミンとしては、例えばアニリン、o-トルイ
ジン、m-トルイジン、p-トルイジン、2,3-キシリジン、
2,6-キシリジン、3,4-キシリジン、3,5-キシリジン、o-
クロロアニリン、m-クロロアニリン、p-クロロアニリ
ン、o-ブロモアニリン、m-ブロモアニリン、p-ブロモア
ニリン、o-ニトロアニリン、m-ニトロアニリン、p-ニト
ロアニリン、o-アミノフェノール、m-アミノフェノー
ル、p-アミノフェノール、o-アニシジン、m-アニシジ
ン、p-アニシジン、o-フェネジン、m-フェネジン、p-フ
ェネジン、o-アミノベンツアルデヒド、m-アミノベンツ
アルデヒド、p-アミノベンツアルデヒド、o-アミノベン
ゾニトリル、m-アミノベンゾニトリル、p-アミノベンゾ
ニトリル、2-アミノビフェニル、3-アミノビフェニル、
4-アミノビフェニル、2-アミノフェニルフェニルエーテ
ル、3-アミノフェニルフェニルエーテル、4-アミノフェ
ニルフェニルエーテル、2-アミノベンゾフェノン、3-ア
ミノベンゾフェノン、4-アミノベンゾフェノン、2-アミ
ノフェニルフェニルスルフィド、3-アミノフェニルフェ
ニルスルフィド、4-アミノフェニルフェニルスルフィ
ド、2-アミノフェニルフェニルスルホン、3-アミノフェ
ニルフェニルスルホン、4-アミノフェニルフェニルスル
ホン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミン、1-ア
ミノ-2−ナフトール、2-アミノ-1−ナフトール、4-アミ
ノ-1−ナフトール、5-アミノ-1−ナフトール、5-アミノ
-2−ナフトール、7-アミノ-2−ナフトール、8-アミノ-1
−ナフトール、8-アミノ-2−ナフトール、1-アミノアン
トラセン、2-アミノアントラセン、9-アミノアントラセ
ン等が挙げられる。これらの芳香族モノアミンは、アミ
ンまたはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で置
換されても差し支えない。
【0033】用いられる芳香族モノアミンの量は、一般
式(4)で表されるテトラカルボン酸二無水物1モル当
り、0.001〜1.0モル比である。0.001モル
未満では、高温成形時に粘度の上昇がみられ成形加工性
低下の原因となる。また、1.0モル比を越えると機械
的特性が低下する。好ましい使用量は、0.01〜0.
5モルの割合である。このように、本発明のポリイミド
の末端が置換基を有しないか、または置換芳香環である
ポリイミドを製造する場合、テトラカルボン酸二無水
物、芳香族ジアミン、およびジカルボン酸無水物または
芳香族モノアミンのモル比は、テトラカルボン酸二無水
物1モル当り、芳香族ジアミンは0.9〜1.0モル、
ジカルボン酸無水物または芳香族モノアミンは0.00
1〜1.0モルである。
【0034】ポリイミドの製造にあたって、生成ポリイ
ミドの分子量を調節するために、テトラカルボン酸二無
水物と芳香族ジアミンの量比を調節することは通常行わ
れている。本発明の方法においては、溶融流動性の良好
なポリイミドを得るために適切なテトラカルボン酸二無
水物に対する芳香族ジアミンのモル比は0.9〜1.0
の範囲である。
【0035】本発明のポリイミドの製造方法としては、
ポリイミドを製造可能な方法が公知方法を含め全て適用
できるが、中でも、有機溶媒中で反応を行うことが特に
好ましい方法である。 このような反応において用いら
れる溶媒は、好ましくは、N,N-ジメチルアセトアミドで
あるが、そのほかに使用できる溶媒としては、例えばN,
N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、
N,N-ジメトキシアセトアミド、N-メチル-2−ピロリド
ン、1,3-ジメチル-2−イミダゾリジノン、N-メチルカプ
ロラクタム、1,2-ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシ
エチル)エーテル、1,2-ビス(2−メトキシエトキシ)エ
タン、ビス〔2-(2−メトキシエトキシ)エチル〕エーテ
ル、テトラヒドロフラン、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキ
サン、ピロリン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、ジ
メチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホス
ホルアミド、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾ
ール、p−クレゾール、m−クレゾール酸、p−クロロ
フェノール、アニソール、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等が挙げられる。また、これらの有機溶媒は単独でも
2種類以上混合して用いても差し支えない。
【0036】本発明の方法で有機溶媒に、式(3)の芳
香族ジアミン、テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジカ
ルボン酸無水物または芳香族モノアミンを添加、反応さ
せる方法としては、 (イ)テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを反
応させた後に、芳香族ジカルボン酸無水物または芳香族
モノアミンを添加して反応を続ける方法、 (ロ)芳香族ジアミンに芳香族ジカルボン酸無水物を加
えて反応させた後、テトラカルボン酸二無水物を添加
し、更に反応を続ける方法、 (ハ)テトラカルボン酸二無水物に芳香族モノアミンを
加えて反応させた後、芳香族ジアミンを添加し、更に反
応を続ける方法、 (ニ)テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、芳
香族ジカルボン酸無水物または芳香族モノアミンを同時
に添加し、反応させる方法等が挙げられ、いずれの添加
方法をとっても差し支えない。
【0037】反応温度は通常250℃以下、好ましくは
50℃以下である。反応圧力は特に限定されず、常圧で
十分実施できる。反応時間はテトラカルボン酸二無水物
の種類、溶媒の種類および反応温度によって異なり、通
常4〜24時間で十分である。更に得られたポリアミド
酸を100〜400℃に加熱してイミド化するか、また
は無水酢酸等のイミド化剤を用いて化学イミド化するこ
とにより、ポリアミド酸に対応する繰り返し構造単位
らなるポリイミドが得られる。
【0038】本ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸
を0.5g/dlの濃度でN,N-ジメチルアセトアミドに
溶解した後、35℃で測定した対数粘度の値は0.01
〜3.0dl/gであり、更に本ポリイミド粉を9重量
部のp−クロロフェノールと1重量部のフェノールの混
合溶媒に0.5g/dlの濃度で加熱溶解した後、35
℃において測定した対数粘度の値は0.01〜3.0d
l/gである。また、式(3)の芳香族ジアミンとテト
ラカルボン酸二無水物、さらにはポリイミドの末端を芳
香環とする場合は芳香族ジカルボン酸無水物または芳香
族モノアミンとを、有機溶媒中に懸濁または溶解させた
後加熱し、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸の生
成と同時にイミド化を行うことにより目的のポリイミド
を得ることも可能である。
【0039】更に、本特許におけるポリイミドフィルム
の製造方法としては、本ポリイミドの前駆体であるポリ
アミド酸のワニスをガラスプレート上に塗布した後、加
熱してイミド化する手法、あるいは、直接ポリイミド粉
を加熱・加圧することによりフィルム状にする手法が可
能である。すなわち、従来公知の手法を用いて、フィル
ム状もしくは粉末状のポリイミドを得ることができる。
【0040】また、本発明のポリイミドは、溶融成形に
供する場合、本発明の目的を損なわない範囲で他の熱可
塑性樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
カーボネート、ポリアリレート、ポリアミド、ポリスル
ホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポ
リフェニルスルフィド、ポリアミドイミド、ポリエーテ
ルイミド、変成ポリフェニレンオキシド、本発明以外の
ポリイミド等を目的に応じて適当量を配合することも可
能である。 また、更に通常の樹脂組成物に使用する次
のような充填剤等を発明の目的を損なわない範囲で用い
てもよい。すなわち、グラファイト、カーボランダム、
ケイ石粉、二硫化モリブデン、フッ素系樹脂などの耐摩
耗性向上剤、ガラス繊維、カーボン繊維等の補強剤、三
酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等
の難燃性向上剤、クレー、マイカ等の電気的特性向上
剤、アスベスト、シリカ、グラファイト等の耐トラッキ
ング向上剤、硫酸バリウム、シリカ、メタケイ酸カルシ
ウム等の耐酸性向上剤、鉄粉、亜鉛粉、アルミニウム
粉、銅粉等の熱伝導度向上剤、その他ガラスビーズ、ガ
ラス球、タルク、ケイ藻度、アルミナ、シラスバルン、
水和アルミナ、金属酸化物、着色料等である。また、本
発明のポリイミドは、各種成形材料や、フィルムの形態
の他に、繊維としての形態も可能である。更に、炭素繊
維等の繊維類よりなる繊維布に本発明もポリイミドを含
浸した複合材料としても用いられる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。なお、実施例中のポリイミドの物性は以下の方法に
より測定した。 Tg,Tc,Tm;DSC(島津DT−40シリーズ、
DSC−41M)により測定。 5%重量減少温度;空気中にてDTG(島津DT−40
シリーズ,DTG−40M)により測定。 溶融粘度;島津高化式フローテスター(CFT500
A)により荷重100kgで測定。 対数粘度;ポリアミド酸はN,N,−ジメチルアセトアミド
に、ポリイミド粉はp−クロロフェノール/フェノール
(重量比9/1)混合溶媒に、それぞれ0.5g/10
0mlの濃度で溶解した後、35℃において測定。
【0042】実施例1(ポリマー分子末端が本質的に置換基を有しない基で置
換された芳香族環である非晶性ポリイミドである、又
は、アミンまたはジカルボン酸無水物と反応性を有しな
い基で置換された芳香族環である非晶性ポリイミドであ
る実施例) 攪拌機、還流冷却器、水分離器、および窒素導入管を備
えた容器に、1,3-ビス[4-(3−アミノフェノキシ)-α,
α−ジメチルベンジル]ベンゼン52.84g(0.1
モル)、ピロメリット酸二無水物21.38g(0.0
98モル)、無水フタル酸0.592g(0.004モ
ル)、γ−ピコリン1.40g、m−クレゾール29
6.9gを装入し、窒素雰囲気下において攪拌しながら
150℃まで加熱昇温した。その後、150℃で4時間
反応した。この間約3.6mlの水の留出が確認され
た。
【0043】反応終了後、室温まで冷却し、約2.0L
のメチルエチルケトンに排出した後、ポリイミド粉を濾
別した。このポリイミド粉をメチルエチルケトンで洗浄
した後、空気中50℃で24時間、減圧下180℃で4
時間乾燥して69.41g(収率97.5%)のポリイ
ミド粉を得た。かくして得られたポリイミド粉の対数粘
度は0.52dl/g、ガラス転移温度は186℃の非
晶性で、空気中での5%重量減少温度は512℃であっ
た。
【0044】このポリイミド粉の赤外吸収スペクトルを
図1に示す。このスペクトル図からイミド特性吸収帯で
ある1780,1720cm-1付近の吸収が顕著に認め
られた。なお、ポリイミド粉の元素分析値は以下の通り
であった。 元素分析値 C H N 計算値(%) 77.72 4.83 3.94 測定値(%) 77.79 4.75 3.91 更に、このポリイミドの成形加工安定性を高化式フロー
テスターを使用し、100gの荷重、および直径0.
1cm、長さ1cmのオリフィスを用いて測定した。溶
融流動開始温度は235℃であり、280℃、300
℃、滞留時間5分における溶融粘度はそれぞれ710
0、2850ポイズであった。また、300℃において
シリンダー内滞留時間を変えて溶融粘度を測定した結果
を図2に示す。シリンダー内の滞留時間が長くなっても
溶融粘度はほとんど変化せず、熱安定性の良好なことが
わかる。尚、ここに得られたストランド赤褐色透明の可
撓性に富んだものであった。
【0045】実施例2 (ポリマー分子末端が本質的に置換基を有しない基で置
換された芳香族環である非晶性ポリイミドではない、又
は、アミンまたはジカルボン酸無水物と反応性を 有しな
い基で置換された芳香族環である非晶性ポリイミドでは
ない実施例) 無水フタル酸を使用しないこと以外は実施
例1と全く同様にしてポリイミド粉69.55g(収率
98.0%)を得た。かくして得られたポリイミド粉の
対数粘度は0.54dl/g、ガラス転移温度が180
℃の非晶性であった。このポリイミドの成形加工安定性
をフローテスターを用いて実施例1と同様にして測定し
た。結果を実施例1の結果と併せて図2に示す。本実施
例で得られるポリイミドは、シリンダー内の滞留時間が
長くなるに従い溶融粘度が増加し、実施例1で得られた
ポリイミドに比較して相対的に、成形安定性が低いこと
がわかる。
【0046】実施例 実施例1におけるピロメリット酸二無水物(0.098
モル)を3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二
無水物31.58g(0.098モル)に変えた以外は
実施例1と同様に行ってポリイミド粉83.14g(収
率97.8%)を得た。かくして得られたポリイミド粉
の対数粘度は0.59dl/g、ガラス転移温度は16
8℃、空気中での5%重量減少温度は513℃であっ
た。このポリイミド粉の元素分析値は以下の通りであっ
た。 元素分析値 C H N 計算値(%) 78.11 4.71 3.44 測定値(%) 78.01 4.78 3.49 更に、このポリイミドの成形加工安定性を高化式フロー
テスターを使用し、100gの荷重、および直径0.
1cm、長さ1cmのオリフィスを用いて測定した。溶
融流動開始温度は230℃であり、300℃、330℃
滞留時間5分における溶融粘度はそれぞれ17080ポ
イズ、13120ポイズであった。尚、ここに得られた
ストランドは赤褐色透明の可撓性に富んだものであっ
た。
【0047】実施例 実施例1におけるピロメリット酸二無水物(0.098
モル)を3,3',4,4'-ジフェニルエーテルテトラカルボン
酸二無水物30.40g(0.098モル)に変えた以
外は実施例1と同様に行ってポリイミド粉78.14g
(収率97.4%)を得た。かくして得られたポリイミ
ド粉の対数粘度は0.55dl/g、ガラス転移温度は
164℃、空気中での5%重量減少温度は508℃であ
った。このポリイミド粉の元素分析値は以下の通りであ
った。 元素分析値 C H N 計算値(%) 77.78 4.78 3.49 測定値(%) 77.86 4.74 3.53 更に、このポリイミドの成形加工安定性を高化式フロー
テスターを使用し、100gの荷重、および直径0.
1cm、長さ1cmのオリフィスを用いて測定した。溶
融流動開始温度は225℃であり、280℃、300℃
滞留時間5分における溶融粘度はそれぞれ11800ポ
イズ、4280ポイズであった。尚、ここに得られたス
トランドは赤褐色透明の可撓性に富んだものであった。
【0048】実施例 攪拌機、還流冷却器、および窒素導入管を備えた容器
に、1,3-ビス〔4-(3−アミノフェノキシ)-α, α−ジメ
チルベンジル〕ベンゼン52.84g(0.1モル)
と、N,N-ジメチルアセトアミド298.6gを装入し、
窒素雰囲気下において、ピロメリット酸二無水物21.
81g(0.1モル)を溶液温度の上昇に注意しながら
分割して加え、室温で約30時間かき混ぜた。かくして
得られた、ポリアミド酸の対数粘度は0.87dl/g
であった。このポリアミド酸溶液の一部を取り、ガラス
板上にキャストした後、窒素中、100℃、200℃、
300℃で各々1時間加熱して厚さ約50μmのフィル
ムを得た。
【0049】このポリイミドフィルムのガラス転移温度
は183℃、空気中での5%重量減少温度は521℃で
あった。また、フィルムの引張り強度は9.31kg/
mm2 、引張り弾性率は255kg/mm2 、伸度は
4.6%であった(測定方法は、ASTM D−822
に基づく)。
【0050】実施例 実施例におけるピロメリット酸二無水物21.81g
(0.1モル)を3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物32.22g(0.1モル)に変えた以
外は、実施例と同様に行ってポリアミド酸を得た。か
くして得られたポリアミド酸の対数粘度は0.94dl
/gであった。このポリアミド酸を用いて実施例と同
様にして厚さ約50μmのフィルムを得た。
【0051】得られたポリイミドフィルムのガラス転移
温度は176℃、空気中での5%重量減少温度は520
℃であった。また、フィルムの引張り強度は9.22k
g/mm2 、引張り弾性率は256kg/mm2 、伸度
は4.8%であった。
【0052】実施例 実施例におけるピロメリット酸二無水物21.81g
(0.1モル)を3,3',4,4'-ジフェニルエーテルテトラ
カルボン酸二無水物31.02g(0.1モル)に変え
た以外は、実施例と同様に行ってポリアミド酸を得
た。かくして得られたポリアミド酸の対数粘度は0.8
1dl/gであった。このポリアミド酸を用いて実施例
と同様にして厚さ約50μmのフィルムを得た。
【0053】得られたポリイミドフィルムのガラス転移
温度は170℃、空気中での5%重量減少温度は516
℃であった。また、フィルムの引張り強度は9.16k
g/mm2 、引張り弾性率は244kg/mm2 、伸度
は5.8%であった。
【0054】
【発明の効果】本発明のポリイミドは、1,3-ビス[4-(3
−アミノフェノキシ)-α,α−ジメチルベンジル]ベン
ゼンを芳香族ジアミン成分として用いることを特徴と
し、優れた加工性、耐熱性を有する非晶性ポリイミドで
あり、溶融成形物は可撓性に富んだものである。このポ
リイミドは、従来のポリイミドと同様な耐熱性を有しな
がら、非晶性でかつ熱可塑性のため成形加工性も良好で
あることから、産業上特に成形材料分野、あるいは電気
・電子材料分野などにおいて利用が大きく期待できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明、実施例1で得られたポリイミド粉の赤
外吸収スペクトル図である。
【図2】実施例1および実施例2で得られたポリイミド
粉のフローテスターのシリンダー内滞留時間と溶融粘度
変化の関係を測定した結果である。ここで、実施例1
は、ポリマー分子末端が本質的に置換基を有しない基で
置換された芳香族環である非晶性ポリイミドである、又
は、アミンまたはジカルボン酸無水物と反応性を有しな
い基で置換された芳香族環である非晶性ポリイミドであ
る実施例である。また、実施例2は、ポリマー分子末端
が本質的に置換基を有しない基で置換された芳香族環で
ある非晶性ポリイミドではない、又は、アミンまたはジ
カルボン酸無水物と反応性を有しない基で置換された芳
香族環である非晶性ポリイミドではない実施例である。
フロントページの続き (72)発明者 山口 彰宏 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 審査官 小野寺 務 (56)参考文献 特開 平3−220235(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 73/26 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)(化1) 【化1】 (式中、Rは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族
    基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
    直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
    芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示す)で表
    される繰り返し構造単位からなる非晶性ポリイミド。
  2. 【請求項2】 一般式(1)(化2) 【化2】 (式中、Rは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族
    基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
    直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
    芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示す)で表
    される繰り返し構造単位からなり、そのポリマー分子の
    末端が本質的に置換基を有しないか、あるいはアミンま
    たはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で置換さ
    れた芳香族環である非晶性ポリイミド。
  3. 【請求項3】 一般式(1)(化3) 【化3】 で表される繰り返し構造単位からなるポリイミドにおい
    て、特にRがベンゼン環である請求項1または2記載の
    非晶性ポリイミド。
  4. 【請求項4】 式(1)で表される繰り返し構造単位
    らなるポリイミドの前駆体である下記式(2)(化4) 【化4】 (式中Rは、前記に同じ。)で表されるポリアミド酸を
    N,N-ジメチルアセトアミドに0.5g/dlの濃度で溶
    解した後、35℃において測定した対数粘度の値が0.
    01〜3.0dl/gである請求項1、2または3記載
    の非晶性ポリイミド。
  5. 【請求項5】 式(1)で表される繰り返し構造単位
    らなるポリイミド0.5gを9重量部のp−クロロフェ
    ノールと1重量部のフェノールとの混合溶媒100ml
    に溶解した後、35℃において測定した対数粘度の値が
    0.01〜3.0dl/gである請求項1、2または3
    記載の非晶性ポリイミド。
  6. 【請求項6】 式(3)(化5) 【化5】 で表される芳香族ジアミンと、一般式(4)(化6) 【化6】 (式中、Rは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族
    基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
    直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
    芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示す)で表
    されるテトラカルボン酸二無水物を反応させ、得られる
    ポリアミド酸を熱的または化学的にイミド化することを
    特徴とする請求項1記載の非晶性ポリイミドの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 式(3)(化7) 【化7】 で表される芳香族ジアミンと、一般式(4)(化8) 【化8】 (式中、Rは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族
    基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
    直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
    芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示す)で表
    されるテトラカルボン酸二無水物を、式(5)(化9) 【化9】 (式中、Z1 は炭素数6〜15の脂肪族基、環式脂肪族
    基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
    直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
    芳香族基からなる群より選ばれた2価の基を示す)で表
    される芳香族ジカルボン酸無水物の存在下に反応させ、
    得られるポリアミド酸を熱的または化学的にイミド化す
    ることを特徴とする請求項2記載の非晶性ポリイミドの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 式(3)(化10) 【化10】 で表される芳香族ジアミンと、一般式(4)(化11) 【化11】 (式中、Rは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族
    基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
    直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
    芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示す)で表
    されるテトラカルボン酸二無水物を、式(6)(化1
    2) 【化12】 (式中、Z2 は炭素数6〜15の脂肪族基、環式脂肪族
    基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
    直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
    芳香族基からなる群より選ばれた1価の基を示す)で表
    される芳香族モノアミンの存在下に反応させ、得られる
    ポリアミド酸を熱的または化学的にイミド化することを
    特徴とする請求項2記載の非晶性ポリイミドの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 一般式(1)(化13) 【化13】 で表される繰り返し構造単位からなるポリイミドにおい
    て、特にRがベンゼン環である請求項3記載の非晶性ポ
    リイミドの製造方法。
  10. 【請求項10】 芳香族ジカルボン酸無水物が、無水フ
    タル酸である請求項7記載の非晶性ポリイミドの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 芳香族モノアミンが、アニリンである
    請求項8記載の非晶性ポリイミドの製造方法。
  12. 【請求項12】 芳香族ジカルボン酸無水物の使用量
    が、式(3)で表される芳香族ジアミン1モルに対して
    0.001〜1.0モルの割合である請求項7記載の非
    晶性ポリイミドの製造方法。
  13. 【請求項13】 無水フタル酸の使用量が、式(3)で
    表される芳香族ジアミン1モルに対して0.001〜
    1.0モルの割合である請求項7記載の非晶性ポリイミ
    ドの製造方法。
  14. 【請求項14】 芳香族モノアミンの使用量が、式
    (4)で表されるテトラカルボン酸無水物1モルに対し
    て0.001〜1.0モルの割合である請求項8記載の
    非晶性ポリイミドの製造方法。
  15. 【請求項15】 アニリンの使用量が、式(4)で表さ
    れるテトラカルボン酸無水物1モルに対して0.001
    〜1.0モルの割合である請求項8記載の非晶性ポリイ
    ミドの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項1または2記載のポリイミドを
    含有する組成物。
  17. 【請求項17】 請求項1または2記載のポリイミドを
    含有するポリイミドフィルム。
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