JP3363600B2 - ポリイミド及びそれよりなる耐熱性接着剤 - Google Patents

ポリイミド及びそれよりなる耐熱性接着剤

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JP3363600B2 JP18221494A JP18221494A JP3363600B2 JP 3363600 B2 JP3363600 B2 JP 3363600B2 JP 18221494 A JP18221494 A JP 18221494A JP 18221494 A JP18221494 A JP 18221494A JP 3363600 B2 JP3363600 B2 JP 3363600B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性接着剤に関す
る。詳しくは、低温、低圧で接着可能な耐熱性接着剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス、宇宙航空機器、輸送
機器などの分野にもちいられる各種高性能材料の接着剤
として、従来より多くの有機合成高分子からなる耐熱性
接着剤が知られており、これらの内で耐熱性の優れたも
のとしては、ポリベンズイミダゾール系、ポリイミド系
の接着剤が開発されている。特に、ポリイミド系の耐熱
性接着剤として、耐熱性及び接着力ともに優れているも
のとして、米国特許第4,065,345号や特開昭6
1−143477号公報等に開示された接着剤が知られ
ている。これらの耐熱性接着剤は優れた耐熱性、接着性
を有しているものの、良好な接着状態をえる為には、高
温、高圧の接着条件が必要であった。これらは、その前
駆体であるポリアミド酸の溶液を被着体に塗布し、脱溶
剤とイミド化を行った後、乾燥し、これを別の被着体に
高温、高圧の条件下で接着させる方法であった。この方
法では、イミド化した後、接着に供する必要があり、操
作が煩雑であるばかりか、イミド化反応が溶媒の除去と
同時に進行するため、イミド化反応を一定にコントロー
ルすることがむずかしく、接着強度等の再現性に乏しい
という問題点があった。これに対しては、イミド化反応
を溶液中で管理して行いポリイミド溶液として用いる方
法が特願平5−129012号公報や特願平5−120
13号公報等に開示されている。また一方、ジアミノシ
ロキサン化合物を併用することにより接着性を向上させ
る手法も数多く報告されている(特開平5−7424
5、5−98233、5−98234、5−9823
5、5−98236、5−98237、5−11276
0号公報等)が、ジアミノシロキサン化合物の併用量が
多いため、芳香族系ポリイミドが本来有する耐熱性を損
なったり、またポリイミドの前駆体であるポリアミド酸
の有機溶剤溶液が層分離を起こす等の保存安定性にも問
題があった。さらに、1,3−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンお
よび/または1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンをジアミン
成分として用いるポリイミド樹脂についてはすでに米国
特許第5,196,506号や特開平3−160024
号公報等に開示されているが、ジアミン成分としてジア
ミノシロキサン化合物を一部併用する事により、ポリイ
ミドの溶剤溶解性が向上し、しかも接着性能が大幅に改
善されることについては全く知られていなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の方法で得ら
れるポリイミドとその有機溶剤溶液および、その前駆体
であるポリアミド酸有機溶剤溶液が優れた耐熱接着剤と
して用いることができることを見いだし本発明に到達し
た。即ち本発明は、(1)1,3−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼ
ンおよび/または1,4−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン1モル
に対して、下式(I)〔化2〕
【0004】
【化2】 (式中、nは0〜7)で表されるジアミノシロキサン化
合物0.005〜0.10モルを含むジアミン成分と、
ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物及びビス
(ジカルボキフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水
物から選ばれた1つまたは2つ以上のテトラカルボン酸
二無水物成分とをジカルボン酸無水物および/またはモ
ノアミノ化合物の存在または不存在下に加熱下に反応す
ることによって得られるポリイミド、(2)上記のテト
ラカルボン酸二無水物成分の総量1モルに対し、0.8
〜1.20モルのジアミン成分の総量を使用することを
特徴とする上記の(1)項に記載のポリイミド、(3)
上記のテトラカルボン酸二無水物成分の総量1モルに対
し、0.001〜0.20モルのジカルボン酸無水物お
よび/またはモノアミンを使用することを特徴とする上
記の(1)項に記載のポリイミドおよび、(4)上記の
(1)〜(3)に記載のポリイミドおよび/または該ポ
リイミドの前駆体であるポリアミド酸を含有する耐熱性
接着剤またはその溶液である。本発明において最も重要
なことは、本願におけるポリイミドを含有する耐熱性接
着剤および/または、ポリイミドの前駆体であるポリア
ミド酸を含有する耐熱性接着剤溶液中に、下式(II)
〔化3〕で表される構造単位が、下式(III)〔化4〕で
表される構造単位1に対して、0.005〜0.10の
割合で含有されていると言うことである。
【0005】
【化3】 (式中nは0〜7)
【0006】
【化4】 上式(II)で表される構造単位の含有比が、0.005
以下の場合は、接着性向上の効果が充分でなく、また
O.10以上の場合は接着剤自体の耐熱性が損なわれ
る。さらに、ポリイミド溶液やポリイミドの前駆体であ
るポリアミド酸を含有する耐熱性接着剤溶液の場合は、
0.10以上になると層分離が激しく、安定に保存する
ことができない等の問題点が生じてくる。上式(III)で
表される構造単位1に対する上式(II)で表される構造
単位の比率は、好ましくは、0.01〜0.05であ
り、さらに好ましくは0.01〜0.03であり、最適
には、0.01〜0.02である。
【0007】本発明において、ジアミンとしては、1,
3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジ
メチルベンジル]ベンゼンおよび/または1,4−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベ
ンジル]ベンゼンおよび下式(I)〔化5〕、
【0008】
【化5】 (nは0〜7)で表されるジアミノシロキサン化合物が
使用されるが、性能をそこなわない範囲で以下のジアミ
ンを併用することもできる。併用できるジアミンとして
は、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミ
ン、o−アミノベンジルアミン,3−クロロ−1,2−
フェニレンジアミン、4−クロロ−1、2−フェニレン
ジアミン、2,3−ジアミノトルエン、2,4−ジアミ
ノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジア
ミノトルエン、3,4−ジアミノトルエン、3,5−ジ
アミノトルエン、2−メトキシ−1,4−フェニレンジ
アミン、4−メトキシ−1,2−フェニレンジアミン、
4−メトキシ−1,3−フェニレンジアミン、ベンジジ
ン、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチ
ルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,
3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、
3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’
−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミ
ノジフェニルスルホキシド、3,3’−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’
−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾ
フェノン4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’
−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタ
ン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]プロパン,1,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,3−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、
1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ブタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]ブタン、2,3−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]ブタン,2−[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノ
フェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン,2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフ
ェニル]プロパン、2−[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)
−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフルオロプロパン、1,3−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)
ベンゼン,4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビ
フェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビ
フェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニルエーテル、ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]エーテル,1,3−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼ
ン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベン
ゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’
−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’−ジメチル
ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル、4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ー3,3’,5,
5’−テトラクロロビフェニル、4,4’−ビス(3−
アミノフェノキシ)−3,3’,5,5’−テトラブロ
モビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−
3−メトキシフェニル]スルフェド、[4−(3−アミ
ノフェノキシ)フェニル][4−(3−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジメトキシフェニル]スルフィド、ビス
[4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメトキシ
フェニル]スルフィド、1,1−ビス[4−(3−アミ
ノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,
2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホン、1,3−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン等が挙げられる。
【0009】本発明においてテトラカルボン酸二無水物
成分としては、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二
無水物及びビス(ジカルボキフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン二無水物から選ばれた1つまたは2つ以上のテ
トラカルボン酸二無水物が用いられるが、耐熱性接着剤
特性を損なわない範囲ないで他のテトラカルボン酸二無
水物を混合使用しても差し支えない。混合して用いるこ
とのできるテトラカルボン酸二無水物としては、ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物、ビス(ジカルボキフェ
ニル)スルホン二無水物、ビス(ジカルボキシフェニ
ル)プロパン二無水物、ビス[(ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル]プロパン二無水物、ビス(ジカルボキシ
フェノキシ)ベンゼン二無水物、エチレンテトラカルボ
ン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シク
ロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,1−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、
1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン
二無水物、1,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、1,3−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,2,3,4−
ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10
−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7
−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、等
が挙げられる。
【0010】本発明においては、通常の重縮合系ポリマ
ーの場合と同様に、モノマー成分のモル比を調節する事
により分子量を制御する。すなわち、テトラカルボン酸
二無水物成分1モルに対し、0.8〜1.2モルのジア
ミン混合物を使用する。このモル比が0.8以下および
1.2以上の場合は低分子量のものしか得られず、耐熱
性接着剤として充分作用しない。好ましくは、テトラカ
ルボン酸二無水物成分1モルに対してジアミン化合物
0.9〜1.1モル比であり、さらに好ましく0.95
〜1.05モル比である。
【0011】本発明の耐熱性接着剤を製造するに際して
は、ポリマー分子末端を封止する目的で、ジカルボン酸
無水物あるいはモノアミンを利用することもある。これ
らの化合物としては具体的には、無水フタル酸、2,3
−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4−ベンゾ
フェノンジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフ
ェニルフェニルエーテル無水物、3,4−ジカルボキシ
フェニルフェニルエーテル無水物、2,3−ビフェニル
ジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニルジカルボン酸
無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルホ
ン無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスル
ホン無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルス
ルフィド無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニ
ルスルフィド無水物、1,2−ナフタレンジカルボン酸
無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,
8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アントラ
センジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカル
ボン酸無水物,1,9−アントラセンジカルボン酸無水
物が挙げられる。これらのジカルボン酸無水物はアミン
またはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で置換
されていても差し支えない。これらは単独または2種以
上混合して用いることができる。これらの芳香族ジカル
ボン酸無水物の中で、好ましくは無水フタル酸が使用さ
れる。またモノアミンとしては、次のようなものが挙げ
られる。例えば、アニリン、o−トルイジン、m−トル
イジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、2,6
−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キシリジ
ン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−ク
ロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモアニリ
ン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、p−ニ
トロアニリン、m−ニトロアニリン、o−アミノフェノ
ール、p−アミノフェノール、m−アミノフェノール,
o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジン,o
−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネチジ
ン、o−アミノベンズアルデヒド、p−アミノベンズア
ルデヒド、m−アミノベンズアルデヒド、o−アミノベ
ンズニトリル、p−アミノベンズニトリル、m−アミノ
ベンズニトリル,2−アミノビフェニル,3−アミノビ
フェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェニル
フェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニルエーテ
ル,4−アミノフェニルフェニルエーテル、2−アミノ
ベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミ
ノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニルスルフ
ィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィド、4−ア
ミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミノフェニル
フェニルスルホン、3−アミノフェニルフェニルスルホ
ン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、α−ナフチ
ルアミン、β−ナフチルアミン,1−アミノ−2−ナフ
トール、5−アミノ−1−ナフトール、2−アミノ−1
−ナフトール,4−アミノ−1−ナフロール、5−アミ
ノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトール、8
−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナフトー
ル、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセ
ン、9−アミノアントラセン等が挙げられる。通常、こ
れらの芳香族モノアミンの中で、好ましくはアニリンの
誘導体が使用される。これらは単独でまたは2種以上混
合して用いることができる。これら芳香族モノアミン及
び/またはジカルボン酸無水物は、単独または2種以上
混合して用いても何等問題はない。これら化合物の使用
量としては、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の使
用モル数の差の1〜数倍のモノアミン(過剰成分がテト
ラカルボン酸二無水物)、あるいはジカルボン酸無水物
(過剰成分がジアミン)であれば良いが、少なくとも一
方の成分の0.01モル倍程度利用するのが一般的であ
る。具体的には上記のテトラカルボン酸成分の総量1モ
ルに対し、0.001〜0.20モルのジカルボン酸無
水物および/またはモノアミンを使用する。好ましくは
0.005〜0.05モルである。
【0012】本発明における重合体の生成反応は通常有
機溶剤中で実施する。この反応に用いる有機溶剤として
は、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸およびポリ
イミドを製造するに問題がなく、しかも生成したポリア
ミド酸およびポリイミドを溶解できるものであればどの
ようなものでも利用でき、具体的には、アミド系の溶
剤、エーテル系の溶剤、フェノール系の溶剤が例示で
き、より具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセ
トアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N
−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、1,2−
ジメトキシエタン−ビス(2−メトキシエチル)エーテ
ル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビ
ス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、
テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジ
オキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチ
ルホスホルアミド、フェノール、o−クレゾール、m−
クレゾール、p−クレゾール、クレゾール酸、o−クロ
ロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェ
ノール、アニソール等が挙げられ、これらは単独または
2種以上混合して使用する事もできる。特にアミド系の
溶剤が溶液の安定性、作業性としての利用の点から好ま
しい。
【0013】また本発明においてポリイミドを含有する
耐熱性接着剤を製造するにあったて有機塩基触媒を共存
させることも可能である。有機塩基触媒としては、ピリ
ジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、キ
ノリン、イソキノリン、トリエチルアミン等の第3級ア
ミン類が用いられるが、特に好ましくはピリジンおよび
γ−ピコリンである。これら触媒の使用量としては、テ
トラカルボン酸二無水物の総量1モルに対し、0.00
1〜0.50モルである。特に好ましくは0.01〜
0.1モルである。
【0014】また、有機溶剤中でジアミン成分である、
1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α
−ジメチルベンジル]ベンゼンおよび/または1,4−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチ
ルベンジル]ベンゼン、ジアミノシロキサン化合物と、
テトラカルボン酸二無水物成分と、ジカルボン酸無水物
またはモノアミンを添加させ反応させる方法としては、 (a)テトラカルボン酸二無水物成分と1,3−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベ
ンジル]ベンゼンおよび/または1,4−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジ
ル]ベンゼンを反応させた後、ジアミノシロキサン化合
物を添加し、その後、ジカルボン酸無水物またはモノア
ミンを添加して反応を続ける方法。 (b)テトラカルボン酸二無水物成分とジアミノシロキ
サン化合物を反応させた後、1,3−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベン
ゼンおよび/または1,4−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンを添
加し、その後、ジカルボン酸無水物またはモノアミンを
添加して反応を続ける方法。 (c)1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−
α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンおよび/または
1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α
−ジメチルベンジル]ベンゼンとジアミノシロキサン化
合物からなるジアミン混合物にジカルボン酸無水物を加
えて反応させた後、上記テトラカルボン酸二無水物成分
を添加し、更に反応を続ける方法。 (d)上記テトラカルボン酸二無水物成分にモノアミン
を加え反応させた後、1,3−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンお
よび/または1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンとジアミノ
シロキサン化合物を添加し、更に反応を続ける方法。 (e)上記テトラカルボン酸二無水物成分、1,3−ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチル
ベンジル]ベンゼンおよび/または1,4−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジ
ル]ベンゼン、ジアミノシロキサン化合物、ジカルボン
酸無水物またはモノアミンを同時に添加し反応させる方
法等が挙げられ、いずれの添加・反応方法をとっても差
し支えない。ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を
製造する際の反応温度は、−20〜60℃、好ましくは
0〜40℃である。
【0015】反応時間は使用するテトラカルボン酸二無
水物成分の種類、溶剤の種類、及び反応温度等により異
なるが、目安としては、1〜48時間であり、通常数時
間から十数時間である。本願においては、この様な方法
により得られたポリイミドの前駆体であるポリアミド酸
を含有する有機溶剤溶液を、ポリイミドの前駆体である
ポリアミド酸を含有する耐熱性接着剤溶液と呼んでい
る。このようにして得られたポリアミド酸はついで15
0〜400℃に加熱脱水してイミド化することにより、
用いられる。
【0016】またポリイミドを含有する耐熱性接着剤溶
液を製造する際の反応温度は、100℃以上、好ましく
は150〜300℃であり、反応によって生じる水を抜
き出しながら行うのが一般的である。イミド化に先立
ち、ポリアミド酸を100℃以下の低温でまず合成しつ
いで温度を上げてイミド化することも可能であるが、単
に上記の方法でテトラカルボン酸二無水物成分とジアミ
ン成分を混合した後、有機塩基存在下、すぐに昇温する
ことでイミド化することもできる。反応時間は使用する
テトラカルボン酸二無水物成分の種類、溶剤の種類、有
機塩基触媒の種類と量および反応温度等により異なる
が、目安としては、留出する水が、ほぼ理論量に達する
(通常は全てが回収されるわけではないので、70〜9
0%の回収率である。)まで反応することであり、通常
数時間から10時間程度である。この場合、イミド化反
応によって生じる水はトルエン等の共沸剤を反応系に加
えて、共沸により水を除去する方法が一般的で有効であ
る。またまずポリアミド酸を合成した後、無水酢酸など
のイミド化剤を用いて化学的にイミド化を行いポリイミ
ド含有耐熱性接着剤溶液を製造することもできる。通
常、こうして得られたポリイミド溶液からなるポリイミ
ドを含有する耐熱性接着剤溶液は保存安定性が良好で、
しかも接着面に塗布、乾燥して接着すると、銅箔とポリ
イミドフィルム、窒化ケイ素、ガラスとの接着において
比較的低温低圧でも充分な90°剥離接着強度が得られ
る。ここで乾燥温度としては、溶媒の沸点によってこと
なり、特定はできないが、通常、100〜300℃であ
る。また接着温度としては通常150〜300℃、特に
250℃以下で充分である。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により詳
細に説明する。 実施例1 撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に
1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α
−ジメチルベンジル]ベンゼン51.7g(0.098
モル)、ジアミノシロキサン化合物0.496g(0.
002モル)[東レ・ダウコーニング・シリコーン株式
会社製;製品名BY16−871]、N−メチル−2−
ピロリドン225gを装入し、窒素雰囲気下において、
ピロメリット酸二無水物10.90g(0.050モ
ル)、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物13.52g(0.046モル)を溶液温度
の上昇に注意しながら、分割して加え、室温で約20時
間撹拌した。その後、無水フタル酸1.18g(0.0
08モル)を加えたのち、加熱してN−メチル−2−ピ
ロリドンの還流温度で6時間加熱を続け、約50gのN
−メチル−2−ピロリドンを留去した。得られたポリイ
ミド溶液をガラス板上にできあがりコート厚み15μm
になるように塗布し、250℃で加熱乾燥した後、1o
zの銅箔と、その鏡沢面とを重ねあわせ、300℃、5
Kg/cm2 で15分間加熱圧着した。得られた試験片
を用い、IPC−TM−650method2,4,9にした
がって90゜剥離接着強度を測定したところ、2.16
Kg/cmであった。上記ポリイミド溶液を室温で30
日間保存したが、全く外観上の変化はなかった。この保
存後のポリイミド溶液を用いて、同様にして試験片を作
成して90゜剥離接着強度を測定したところ、2.04
Kg/cmであった。
【0018】実施例2 実施例1におけるジアミノシロキサン化合物0.496
g(0.002モル)[東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン株式会社製;製品名BY16−871]をジアミノ
シロキサン化合物1.5g(0.002モル)[東レ・
ダウコーニング・シリコーン株式会社製;製品名BY1
6−853C]に変更した以外は全く同様にしてポリイ
ミド溶液を調製した。このポリイミド溶液を用いて実施
例1と全く同様にして試験片を作成し90゜剥離接着強
度を測定したところ、2.03Kg/cmであった。上
記ポリイミド溶液を室温で30日間保存したが、全く外
観上の変化はなかった。この保存後のポリイミド溶液を
用いて、同様にして試験片を作成して90゜剥離接着強
度を測定したところ、2.01Kg/cmであった。
【0019】実施例3 実施例1におけるピロメリット酸二無水物10.90g
(0.050モル)、3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物13.52g(0.046モ
ル)をピロメリット酸二無水物20.93g(0.09
6モル)に変更し以外は全く同様にしてポリイミド溶液
を調製した。このポリイミド溶液を用いて実施例1と全
く同様にして試験片を作成し90゜剥離接着強度を測定
したところ、1.93Kg/cmであった。上記ポリイ
ミド溶液を室温で30日間保存したが、全く外観上の変
化はなかった。この保存後のポリイミド溶液を用いて、
同様にして試験片を作成して90゜剥離接着強度を測定
したところ、1.89Kg/cmであった。
【0020】実施例4 実施例3におけるピロメリット酸二無水物20.93g
(0.096モル)を3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物28.21g(0.096モ
ル)に変更し以外は全く同様にしてポリイミド溶液を調
製し、試験片を作成して90゜剥離接着強度を測定した
ところ、1.93Kg/cmであった。上記ポリイミド
溶液を室温で30日間保存したが、全く外観上の変化は
なかった。この保存後のポリイミド溶液を用いて、同様
にして試験片を作成して90゜剥離接着強度を測定した
ところ、1.88Kg/cmであった。
【0021】実施例5 実施例1における3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物13.52g(0.046モル)
をビス(3,4−ジカルボキフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン二無水物20.42g(0.046モル)に変
更し以外は全く同様にしてポリイミド溶液を調製した。
このポリイミド溶液を用いて実施例1と全く同様にして
試験片を作成し90゜剥離接着強度を測定したところ、
2.03Kg/cmであった。上記ポリイミド溶液を室
温で30日間保存したが、全く外観上の変化はなかっ
た。この保存後のポリイミド溶液を用いて、同様にして
試験片を作成して90゜剥離接着強度を測定したとこ
ろ、1.99Kg/cmであった。
【0022】実施例6 実施例3におけるピロメリット酸二無水物20.93g
(0.096モル)を3,3’,4,4’−ジフェニル
エーテルテトラカルボン酸二無水物29.75g(0.
096モル)に変更し以外は全く同様にしてポリイミド
溶液を調製し、試験片を作成して90゜剥離接着強度を
測定したところ、2.33Kg/cmであった。上記ポ
リイミド溶液を室温で30日間保存したが、全く外観上
の変化はなかった。この保存後のポリイミド溶液を用い
て、同様にして試験片を作成して90゜剥離接着強度を
測定したところ、2.21Kg/cmであった。
【0023】実施例7 実施例3における1,4−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン51.
7g(0.098モル)、ピロメリット酸二無水物2
0.93g(0.096モル)を1,3−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジ
ル]ベンゼン51.7g(0.098モル)、4,4’
−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物29.
75g(0.096モル)に変更し以外は全く同様にし
てポリイミド溶液を調製し、試験片を作成して90゜剥
離接着強度を測定したところ、2.23Kg/cmであ
った。上記ポリイミド溶液を室温で30日間保存した
が、全く外観上の変化はなかった。この保存後のポリイ
ミド溶液を用いて、同様にして試験片を作成して90゜
剥離接着強度を測定したところ、2.12Kg/cmで
あった。
【0024】実施例8 実施例7における1,4−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン51.
7g(0.098モル)を、1,4−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベン
ゼン26.4g(0.050モル)、1,3−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジ
ル]ベンゼン25.3g(0.048モル)に変更し以
外は全く同様にしてポリイミド溶液を調製し、試験片を
作成して90゜剥離接着強度を測定したところ、2.1
3Kg/cmであった。上記ポリイミド溶液を室温で3
0日間保存したが、全く外観上の変化はなかった。この
保存後のポリイミド溶液を用いて、同様にして試験片を
作成して90゜剥離接着強度を測定したところ、2.1
2Kg/cmであった。
【0025】実施例9 実施例1における1,3−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン51.
7g(0.098モル)、ジアミノシロキサン化合物
0.496g(0.002モル)[東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン株式会社製;製品名BY16−87
1]、ピロメリット酸二無水物10.90g(0.05
0モル)、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物13.52g(0.046モル)、無水
フタル酸1.18g(0.008モル)を1,3−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベ
ンジル]ベンゼン49.6g(0.094モル)、ジア
ミノシロキサン化合物0.476g(0.0019モ
ル)[東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製;
製品名BY16−871]、ピロメリット酸二無水物1
0.90g(0.050モル)、3,3’,4,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物14.69g
(0.050モル)、アニリン0.744g(0.00
8モル)に変更し以外は全く同様にしてポリイミド溶液
を調製し、試験片を作成して90゜剥離接着強度を測定
したところ、2.15Kg/cmであった。上記ポリイ
ミド溶液を室温で30日間保存したが、全く外観上の変
化はなかった。この保存後のポリイミド溶液を用いて、
同様にして試験片を作成して90゜剥離接着強度を測定
したところ、2.02Kg/cmであった。
【0026】実施例10 撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に
1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α
−ジメチルベンジル]ベンゼン51.7g(0.098
モル)、ジアミノシロキサン化合物0.496g(0.
002モル)[東レ・ダウコーニング・シリコーン株式
会社製;製品名BY16−871]、N−メチル−2−
ピロリドン225gを装入し、窒素雰囲気下において、
ピロメリット酸二無水物10.90g(0.050モ
ル)、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物13.52g(0.046モル)を溶液温度
の上昇に注意しながら、分割して加え、室温で約20時
間撹拌した。かくして得られたポリアミド酸溶液をガラ
ス板上にできあがりコート厚み15μmになるように塗
布し、100℃/1時間、200℃/1時間、250℃
/1時間で加熱乾燥した後、1ozの銅箔と、その鏡沢
面とを重ねあわせ、300℃、5Kg/cm2 で15分
間加熱圧着した。得られた試験片を用い、IPC−TM
−650method2,4,9にしたがって90゜剥離接着
強度を測定したところ、1.96Kg/cmであった。
上記ポリアミド酸溶液を8℃で30日間保存したが、全
く外観上の変化はなかった。この保存後のポリアミド酸
溶液を用いて、同様にして試験片を作成して90゜剥離
接着強度を測定したところ、1.94Kg/cmであっ
た。
【0027】比較例1 実施例10における1,3−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン5
1.7g(0.098モル)、ジアミノシロキサン化合
物0.496g(0.002モル)[東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン株式会社製;製品名BY16−87
1]を1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−
α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン47.5g(0.
090モル)、ジアミノシロキサン化合物2.48g
(0.01モル)[東レ・ダウコーニング・シリコーン
株式会社製;製品名BY16−871]に変更した以外
は実施例10と全く同様にしてポリアミド酸溶液を調製
したが、層分離をおこしてしまい、均一な溶液は得られ
なかった。
【0028】比較例2 実施例3における1,3−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン51.
7g(0.098モル)、ジアミノシロキサン化合物
0.496g(0.002モル)[東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン株式会社製;製品名BY16−871]
を、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−
α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン52.7g(0.
1モル)に変更した以外は全く同様にしてポリイミド溶
液を調製しようとしたが、反応終了後、反応マスがゲル
化してしまいポリイミド溶液が得られなかった。
【0029】比較例3 実施例1における1,3−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン51.
7g(0.098モル)、ジアミノシロキサン化合物
0.496g(0.002モル)[東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン株式会社製;製品名BY16−871]
を、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−
α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン52.5g(0.
0996モル)、ジアミノシロキサン化合物0.099
g(0.0004モル)[東レ・ダウコーニング・シリ
コーン株式会社製;製品名BY16−871]に変更し
以外は全く同様にしてポリイミド溶液を調製し、試験片
を作成して90゜剥離接着強度を測定したところ、1.
25Kg/cmであった。上記ポリイミド溶液を室温で
30日間保存したが、ゲル化してしまい接着試験片を作
成することはできなかった。
【0030】実施例11 実施例1で得られたポリイミド溶液をポリイミドフィル
ムに塗布して加熱乾燥した後、1ozの銅箔の鏡沢面と
を重ねあわせ、300℃、5Kg/cm2 で15分間加
熱圧着した。得られた試験片を用い、IPC−TM−6
50method2,4,9にしたがって90゜剥離接着強度
を測定したところ、2.04Kg/cmであった。
【0031】実施例12 実施例1で得られたポリイミド溶液をポリイミドフィル
ムに塗布して加熱乾燥した後、シリコンウエハーと重ね
あわせ、250℃、5Kg/cm2 で5分間加熱圧着し
た。得られた試験片を用い、IPC−TM−650meth
od2,4,9にしたがって90゜剥離接着強度を測定し
たところ、1.04Kg/cmであった。
【0032】実施例13 実施例1で得られたポリイミド溶液をポリイミドフィル
ムに塗布して加熱乾燥した後、SUS304箔と重ねあ
わせ、250℃、40Kg/cm2 で10分間加熱圧着
した。得られた試験片を用い、IPC−TM−650me
thod2,4,9にしたがって90゜剥離接着強度を測定
したところ、1.89Kg/cmであった。
【0033】実施例14 実施例1で得られたポリイミド溶液をポリイミドフィル
ムに塗布して加熱乾燥した後、42ーアロイ板と重ねあ
わせ、260℃、50Kg/cm2 で5分間加熱圧着し
た。得られた試験片を用い、IPC−TM−650meth
od2,4,9にしたがって90゜剥離接着強度を測定し
たところ、1.97Kg/cmであった。
【0034】
【発明の効果】本発明によるポリイミドは耐熱性接着剤
として有用であり、特に低温、低圧で接着可能で接着強
度も良好で工業的に価値ある発明てある。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 79/26 C08L 79/00 - 79/08 C09J 179/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキ
    シ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンおよび/ま
    たは1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−
    α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン1モルに対して、
    下式(I)〔化〕 【化1】 (式中、nは0〜7)で表されるジアミノシロキサン化
    合物0.005〜0.10モルを含むジアミン成分と、
    ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボ
    ン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
    ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物及びビス
    (ジカルボキフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無
    水物から選ばれた1つまたは2つ以上のテトラカルボン
    酸二無水物成分とをジカルボン酸無水物および/または
    モノアミノ化合物の存在または不存在下に加熱下に反応
    することによって得られるポリイミド。
  2. 【請求項2】 上記のテトラカルボン酸二無水物成分の
    総量1モルに対し、0.8〜1.20モルのジアミン成
    分の総量を使用することを特徴とする請求項1記載のポ
    リイミド。
  3. 【請求項3】 上記のテトラカルボン酸二無水物成分の
    総量1モルに対し、0.001〜0.20モルのジカル
    ボン酸無水物またはモノアミンを使用することを特徴と
    する請求項1記載のポリイミド。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のポリイミドおよび/
    または該ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を含有
    する耐熱性接着剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3記載のポリイミドおよび/
    または該ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を含有
    する溶液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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