JPH0826687B2 - 鋼材ダンパー - Google Patents

鋼材ダンパー

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JPH0826687B2
JPH0826687B2 JP1324417A JP32441789A JPH0826687B2 JP H0826687 B2 JPH0826687 B2 JP H0826687B2 JP 1324417 A JP1324417 A JP 1324417A JP 32441789 A JP32441789 A JP 32441789A JP H0826687 B2 JPH0826687 B2 JP H0826687B2
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steel
damper
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tensile force
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直幹 丹羽
鐸二 小堀
元一 高橋
義憲 安達
浩史 緑川
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Kajima Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は外力の引張力,または圧縮力を内部で曲げ
モーメントに置き換えてエネルギーの吸収を行う、鋼材
ダンパーに関するものである。
(発明が解決しようとする課題) 地震時等に構造物に蓄えられる振動エネルギーを固有
周期の異なる構造物間や距離をおいて切り離された構造
部材間等に設置され、これらの相対移動時の塑性変形を
利用して消費する、複数の孔を穿設した鋼板からなる板
状のダンパーを出願人はこれまでに種々提案している。
これは構造部材の相対移動時に取付端間でせん断力を
負担させ、その力の作用方向に間隔をおいて開けられた
孔の回りに作用する曲げモーメントによって鋼体本体を
降伏させ、塑性化させる、という機構をエネルギー吸収
の基本としており、孔の形状を曲げモーメント分布に対
応させることにより効率的なエネルギーの吸収が可能で
ある、という利点を持っている。
本発明はこの板状ダンパーを派生させたもので、既出
願発明とは異なる機構でエネルギーの吸収を行うダンパ
ーを加えて提案しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明では鋼板の両端間に作用する引張力,または圧
縮力を内部で曲げモーメントに置き換えて孔回りの鋼体
本体を降伏させる、という機構でエネルギーの吸収を行
う。
孔は綱板の中間部に互いに2方向に距離をおいて千鳥
状に開けられ、この千鳥に孔が配列することによって中
間部の両外側の対向する方向の引張力,または圧縮力の
作用時に孔回りの鋼体本体に曲げモーメントが働き、こ
こが曲げ降伏する。
この中間部に複数の孔が開けられた鋼板本体はその形
状のまま、もしくは引張力,または圧縮力の作用方向を
軸として筒形に形成され、軸方向力を受ける構造部材間
に接続されることによって外力作用時にこれに減衰を付
加する働きをする他、筒形に成形されることによって例
えば構造部材を接続するボルトの軸部の一部、またはネ
ジの切られたネジ鉄筋を連結するカプラー等を構成し、
構造部材同士の接合部や鉄筋の継手部において減衰力を
発揮する機能が与えられる。
(実施例) 以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて説明す
る。
この発明の鋼材ダンパーDは第1図−Iに示すように
中間部に複数の孔d1を2方向に距離をおいて千鳥状に開
けた板状の鋼板本体d0を基本形とし、図示するように両
端間にその対向する方向に作用する引張力,または圧縮
力に対して孔d1回りの鋼板本体d0が曲げ降伏することに
よってエネルギーを吸収するものである。IIは鋼材ダン
パーDをモデル化した場合の、引張力作用時の曲げモー
メント図である。
孔d1は図示するような、引張力等の作用方向に垂直な
方向に長い長孔,楕円形等、第1図−Iに矢印で示す正
負の荷重によってIIに示すように、鋼板本体d0の中間部
に生ずる曲げモーメントの分布に対応した形状に開ける
ことがエネルギー吸収の効率上効果的である。
第2図は本鋼材ダンパーDに正負の繰り返し荷重Pを
加えた場合の荷重−変形曲線を示すが、このループに示
されるように鋼板本体d0中間部の、孔d1が集合した区間
の荷重方向の変形δが、千鳥に開けられた孔d1により曲
げ変形となって表れることによって大きなエネルギー吸
収能力を保有することになる。
第3図は鋼材ダンパーDを鋼板本体d0の形状のまま、
すなわち板状に形成した場合の実施例であり、孔d1が集
合した鋼板本体d0中間部の、引張力,または圧縮力の作
用方向の両側に構造部材Sへの接合用のボルト孔d2を開
けたものである。
第4図−Iはこの第3図の鋼材ダンパーDの使用例を
示したものである。
これは鋼材ダンパーDを、複数本に分割されたブレー
ス材b,bを端部間に距離をおいて接続する、継手部材と
してブレース材b,b間に跨設し、構造部材Sとしてのブ
レースBを構成した場合である。
この架構において、フレームFとブレースBの弾性範
囲内でフレームFに水平加力した場合、継手部材が通常
のスプライスプレートであれば荷重−変形関係は線型と
なり、大きなエネルギーの吸収は期待できないが、本鋼
材ダンパーDの使用によってブレース材bやフレームF
に先がけて鋼材ダンパーDが降伏するため第4図−IIに
示すようなループを描いてエネルギーを吸収し、構造物
の振動が抑制されることになる。
第5図は第2請求項記載発明の使用例を示したもので
ある。
この発明は第1図に示す板状の鋼材ダンパーDを、そ
の引張力,または圧縮力の作用方向を軸として筒形、特
に円筒形に加工し、部材間に介在する部品として形成し
たもので、例えば図示するように構造部材同士等の接合
部において、外力を軸方向の力として負担する箇所に配
置される。
第5図に示す使用例はこの発明の鋼材ダンパーDを、
柱脚を固定するアンカーボルト4のナット4′を定着す
る定着プレート5とベースプレート6間に介在させ、柱
脚への引抜き力の作用時にここに減衰力を付加させる場
合である。
第6図は第3請求項記載発明を実施例を示したもので
ある。
この発明は第2請求項記載発明を発展させたもので、
柱,梁等の構造部材S,Sを接続するボルト1の軸部の中
間部にその一部として一体に溶接により接合したもので
ある。
鋼材ダンパーDはボルト1の頭部と、軸部に螺合する
ナットとの区間に配置される。
第7図にこの鋼材ダンパーDの使用例を示す。
Iは鋼材ダンパーDが一体化したボルト1をスプリッ
トT引張接合で構成した、鉄骨造の柱・梁接合部におけ
るハイテンションボルトに使用した場合、IIは柱脚を基
礎に固定するアンカーボルト4に使用した場合であり、
いずれもボルト1の引張時に鋼材ダンパーDが降伏し、
外力を減衰させる働きをする。
第8図は第4請求項記載発明の実施例を示したもので
ある。
この発明は前記発明と同様に板状の鋼材ダンパーDを
筒形に形成し、ネジの切られたネジ鉄筋2,3を連結する
カプラー3として構成したものである。
この発明では鋼板本体d0がカプラー3となり、内周面
にはネジ鉄筋2が螺合する雌ネジが切られる。図中3′
はナットを示す。
第9図はこの発明の鋼材ダンパーDの配置例として、
例えば連層耐震壁が入った架構の基部の引張鉄筋を第8
図に示す要領で鋼材ダンパーDを使用して連結したもの
で、耐震壁の曲げ変形によって柱に生ずる軸変形時に減
衰効果を発揮するものである。
(発明の効果) この発明は以上の通りであり、鋼板の中間部に千鳥に
開けた孔により一方向の外力を曲げモーメントとして負
担し、曲げ降伏することによってエネルギーの吸収を行
うものであるためブレース等引張や圧縮を負担する構造
部材の継手としての使用により効果的に振動を減衰する
ことができる。
またこの他に鋼板本体を筒継に加工することにより構
造部材間に介在する部品として、またはボルト全般やカ
プラー等軸方向力を受ける部材に適用することができ、
その接合部や継手部における減衰に有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図−Iは本発明の基本形を示した立面図,IIはその
曲げモーメント図、第2図は本鋼材ダンパーの復元力特
性図、第3図は両側にボルト孔を設けた場合の製作例を
示した立面図、第4図−Iは第3図の鋼材ダンパーの使
用例を示した立面図,IIはそのときのフレームの復元力
特性図、第5図−Iは鋼材ダンパーを筒形に形成した場
合の使用例を示した立面図,IIはその一部拡大図、第6
図は鋼材ダンパーをボルトの一部として形成した場合の
実施例を示した立面図、第7図−I,IIはその使用例を示
した立面図、第8図は鋼材ダンパーをカプラーとして形
成した場合の実施例を示した立面図、第9図−I,IIはそ
の使用箇所を示したそれぞれ立面図,平面図である。 D……鋼材ダンパー、d0……鋼体本体、d1……孔、d2
…ボルト孔、S……構造部材、B……ブレース、b……
ブレース材、F……フレーム、1……ボルト、2……ネ
ジ鉄筋、3……カプラー、3′……ナット、4……アン
カーボルト、4′……ナット、5……定着プレート、6
……ベースプレート。
フロントページの続き (72)発明者 安達 義憲 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 緑川 浩史 東京都調布市飛田給2丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (56)参考文献 特開 平1−154970(JP,A) 特開 平1−210581(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板の中間部に複数の孔が互いに2方向に
    距離をおいて千鳥状に開けられ、両端間にその対向する
    方向に作用する引張力,または圧縮力を負担するダンパ
    ーであり、引張力,または圧縮力に対し、孔回りの鋼板
    本体が曲げ降伏してエネルギーを吸収する鋼材ダンパー
    であって、引張力または圧縮力を受ける建物構造物部材
    間に間隔をおいて前記ダンパーの両端部のボルト孔に挿
    通したボルトとナットで両建物構造部材端部に鋼材ダン
    パーを取付けたことを特徴とする鋼材ダンパー。
  2. 【請求項2】第1請求項記載の鋼材ダンパーを引張力ま
    たは圧縮力の作用方向を軸として筒形の形状に鋼材ダン
    パーを形成し、この鋼材ダンパーを構造部材同士の接合
    部において外力を軸方向の力として負担する箇所に配置
    したことを特徴とする鋼材ダンパー。
  3. 【請求項3】第2請求項記載の鋼材ダンパーを、構造部
    材を接続するボルトの軸部の中間部にその一部として一
    体に接合されていることを特徴とする鋼材ダンパー。
  4. 【請求項4】第2請求項記載の鋼材ダンパーでネジの切
    られたネジ鉄筋を連結するカプラーを構成していること
    を特徴とする鋼材ダンパー。
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