JPH05156840A - 鋼材ダンパの取付構造 - Google Patents

鋼材ダンパの取付構造

Info

Publication number
JPH05156840A
JPH05156840A JP32583391A JP32583391A JPH05156840A JP H05156840 A JPH05156840 A JP H05156840A JP 32583391 A JP32583391 A JP 32583391A JP 32583391 A JP32583391 A JP 32583391A JP H05156840 A JPH05156840 A JP H05156840A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damper
force
pillar
steel
steel material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32583391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2531053B2 (ja
Inventor
Shunichi Yamada
俊一 山田
Yasuo Takenaka
康雄 竹中
Tomohiko Arita
友彦 有田
Nobuyuki Miyagawa
信幸 宮川
Yasutsugu Kurokawa
泰嗣 黒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP3325833A priority Critical patent/JP2531053B2/ja
Publication of JPH05156840A publication Critical patent/JPH05156840A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2531053B2 publication Critical patent/JP2531053B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 中間部に開口を持つ、板状の鋼材ダンパの中
間部への軸力と面外方向力の作用を回避し、鋼材ダンパ
に純粋にせん断力を負担させる。 【構成】 両端に取付端11,11を持ち、その中間部12
取付端11に沿って開口1aが1方向に穿設され、その方向
のせん断力に対して開口1a回りの中間部12が曲げ降伏し
てエネルギを吸収する、鋼板からなる板状の鋼材ダンパ
1を、軸に沿って分割された柱Cの、対向する柱部材C
1,C1の側面間に跨設して取付端11,11を各柱部材C1,C
1に固定し、この取付端11,11間の高さ方向の相対変位
時に、中間部12にせん断力を作用させる状態に取り付け
たもので、縦方向に分割された柱Cの並列する柱部材C
1,C1が水平力の作用時に、鋼材ダンパ1の面内と面外
方向に同一の挙動を示し、常に対向する距離を維持した
まま互いに軸方向に相対変形を生ずることにより鋼材ダ
ンパ1に軸力や面外力を加えることなく、せん断力のみ
を作用させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はせん断力を受けること
により曲げ降伏する板状の鋼材ダンパを、その取付端間
の高さ方向の相対変位時にせん断力を作用させる状態に
取り付けた、鋼材ダンパの取付構造に関するものであ
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】地震時等に構造物に入
力する振動エネルギを、固有振動数の異なる構造物間
や、距離を隔てて切り離された構造部材間等に跨って設
置され、両者間の相対移動時の外力を負担して塑性変形
するときの履歴エネルギを利用して吸収する、鋼板製の
板状の弾塑性ダンパを幾つか提案している(特開平1-19
0880号等) 。
【0003】これは鋼板の中間部に複数個の開口を穿設
することにより鋼板自身の面内剛性を低下させ、鋼板に
塑性変形能力を持たせたもので、構造部材間等の、対向
する方向に直交する方向の相対移動時に作用するせん断
力を鋼板に負担させ、せん断力の作用方向に間隔を隔て
て穿設された開口の回りの中間部に生ずる曲げモーメン
トによって鋼板本体を曲げ降伏させ、塑性化させること
により振動エネルギの吸収を行い、特に中間部の形状を
曲げモーメント分布に対応させることにより効率的な吸
収を可能にし、また小型で、板状であることにより設
計,製作,据付が容易である等の利点を持っている。
【0004】この板状の鋼材ダンパは構造物間の他、架
構内に鋼板面内の水平方向のせん断力に対して機能する
状態に設置されるが、水平変位時に機能させる設置状態
では水平力作用時に、ダンパが跨る設置部材間に相対水
平変位に伴って鉛直変位が生ずるため、中間部には負担
を予定するせん断力に直交する方向の軸力や、面外方向
の相対移動時に面外方向力が加わることになる。
【0005】この発明は水平方向のせん断力に対して機
能する設置の仕方の問題を踏まえてなされたもので、こ
の問題を解決する取付構造を加えて提案しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では鋼材ダンパ
を、軸に沿って分割された柱の対向する柱部材の側面間
に跨設して取付端を各柱部材に固定し、この取付端間の
高さ方向の相対変位時に、中間部にせん断力を作用させ
る状態に取り付けることにより中間部への軸力と面外方
向力の作用を回避し、鋼材ダンパに純粋にせん断力を負
担させる。
【0007】縦方向に分割された柱の並列する柱部材は
その並列する方向の水平力の作用時に、床等の拘束によ
り常に対向する距離を維持したまま互いに軸方向に相対
変形を生じ、また鋼材ダンパの面内の水平方向と面外方
向には同一の挙動を示すことにより鋼材ダンパに軸力や
面外力を加えることなく、せん断力のみを作用させる状
態が得られる。
【0008】鋼材ダンパは両端に取付端を持ち、その中
間部に取付端に沿って開口が1方向に穿設され、両取付
端が並列する柱部材に固定されることにより、柱ラーメ
ン変形及び軸変形による柱部材間の高さ方向の相対変形
時にその方向のせん断力に対して開口回りの中間部が曲
げ降伏してエネルギを吸収する。
【0009】
【実施例】以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて
説明する。
【0010】この発明は図5〜図7に示す鋼材ダンパ1
を図1に示すように軸に沿って分割された柱Cの柱部材
C1,C1間に跨設し、両柱部材C1,C1の並列する方向の相
対変形時に作動させるものである。
【0011】鋼材ダンパ1は板状であり、図5〜図7に
示すように両端に柱部材C1,C1に接合されるための取付
端11,11を持ち、この取付端11に沿って複数個の開口1a
が穿設された立面形状をし、開口1a,1aに挟まれた中間
部12が開口1aの配列方向のせん断力によって曲げ降伏
し、エネルギを吸収するものである。
【0012】中間部12は両取付端11,11間のせん断力に
よってその高さ方向に生ずる曲げモーメント分布に対応
し、曲げモーメントによって全高が均等に曲げ降伏する
立面形状をしている。
【0013】柱Cは図1に示すように軸に沿って並列す
る柱部材C1,C1に分割されており、鋼材ダンパ1は柱部
材C1,C1の対向する側面間に跨り、開口1aの配列方向が
鉛直を向いて設置され、柱部材C1,C1間の高さ方向の相
対変形時に作動する。
【0014】図1は柱Cが鉄骨造の場合を示すが、この
場合、鋼材ダンパ1は各柱部材C1,C1の対向する側のフ
ランジに突設されるガセットプレート2,2に取付端
11,11がボルトにより接合されて跨設される。
【0015】図2は柱Cの変形時の様子を示したもので
あるが、このとき両柱部材C1,C1は対向するフランジ間
の距離を維持しながら曲げ変形し、双方のフランジは高
さ方向に相対変形を生ずる。両柱部材C1,C1は床等によ
る拘束により、あるいは剛性を等しくしておく等により
鋼材ダンパ1の面内と面外方向に常に同一の変形性状を
示し、鋼材ダンパ1の面外方向への両取付端11,11間の
相対変形は生じさせない。
【0016】柱部材C1,C1間の相対変形時、鋼材ダンパ
1の中間部12にはこの変形量に応じた上下方向のせん断
力が作用し、図2に示すせん断変形に応じたエネルギを
吸収するが、上記の通り、取付端11,11が取り付く各柱
部材C1,C1が等しい挙動を示すことにより鋼材ダンパ1
は中間部12の高さ方向の軸力や面外力をほとんど負担す
ることなく、せん断力を外力として負担する。
【0017】図3は鋼材ダンパ1を柱Cの梁Bとの接続
位置にのみ配置した場合、図4は上下階の梁B,B間に
連続的に配置した場合であるが、図1に示す配置例を含
め、鋼材ダンパ1の設置箇所や設置個数は構造物の各層
の柱Cの剛性や、柱Cにおける必要なエネルギ吸収量に
従って、または柱部材C1,C1間に設備配管が貫通する場
合はそのスペースを確保して設置される。
【0018】図3に示す設置例の場合、柱部材C1,C1は
梁B位置の鋼材ダンパ1のみで互いに接続しているため
柱Cの曲げ剛性が低く、図4に示す設置例の場合は全高
に亘って鋼材ダンパ1が接続しているため柱Cの剛性は
高められる。
【0019】図示する実施例では柱Cが鉄骨造の場合の
みを示しているが、鉄筋コンクリート造の場合も同様に
ガセットプレート2,2をコンクリート中に定着して柱
部材C1,C1の側面に突設し、そのガセットプレート2,
2間に鋼材ダンパ1が跨設される。
【0020】
【発明の効果】この発明は以上の通りであり、鋼材ダン
パを、軸に沿って分割された柱の対向する柱部材の側面
間に跨設して取付端を各柱部材に固定し、この取付端間
の高さ方向の相対変位時に、中間部にせん断力を作用さ
せる状態に取り付けたもので、並列する柱部材は水平力
の作用時に常に対向する距離を維持し、鋼材ダンパの面
内と面外方向に同一の挙動を示しながら互いに軸方向に
相対変形を生ずるため中間部への軸力と面外方向力の作
用を回避し、鋼材ダンパに純粋にせん断力を負担させる
ことができる。
【0021】また鋼材ダンパは柱部材へはガセットプレ
ートに直接接合することにより設置されるため据付の簡
便性は保たれる。
【0022】更に鋼材ダンパの設置箇所や設置個数に従
って柱の剛性を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼材ダンパの柱への設置例を示した立面図であ
る。
【図2】図1に示す設置例の場合の柱の変形時の様子を
示した立面図である。
【図3】鋼材ダンパを梁の位置にのみ設置した場合を示
した立面図である。
【図4】鋼材ダンパを上下の梁間に連続的に設置した場
合を示した立面図である。
【図5】鋼材ダンパの製作例を示した立面図である。
【図6】他の鋼材ダンパの製作例を示した立面図であ
る。
【図7】その他の鋼材ダンパの製作例を示した立面図で
ある。
【符号の説明】
1……鋼材ダンパ、11……取付端、12……中間部、1a…
…開口、2……ガセットプレート、C……柱、C1……柱
部材、B……梁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮川 信幸 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 黒川 泰嗣 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端に取付端を持ち、その中間部に取付
    端に沿って開口が1方向に穿設され、その方向のせん断
    力に対して開口回りの中間部が曲げ降伏してエネルギを
    吸収する、鋼板からなる板状の鋼材ダンパを、軸に沿っ
    て分割された柱の、対向する柱部材の側面間に跨設して
    取付端を各柱部材に固定し、この取付端間の高さ方向の
    相対変位時に、中間部にせん断力を作用させる状態に取
    り付けてあることを特徴とする鋼材ダンパの取付構造。
JP3325833A 1991-12-10 1991-12-10 鋼材ダンパの取付構造 Expired - Fee Related JP2531053B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3325833A JP2531053B2 (ja) 1991-12-10 1991-12-10 鋼材ダンパの取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3325833A JP2531053B2 (ja) 1991-12-10 1991-12-10 鋼材ダンパの取付構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05156840A true JPH05156840A (ja) 1993-06-22
JP2531053B2 JP2531053B2 (ja) 1996-09-04

Family

ID=18181122

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3325833A Expired - Fee Related JP2531053B2 (ja) 1991-12-10 1991-12-10 鋼材ダンパの取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2531053B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007010076A (ja) * 2005-07-01 2007-01-18 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 振動エネルギー吸収用ダンパ
JP2008002658A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Kajima Corp 部材保持装置及び部材保持方法
JP2009115276A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Hitachi Metals Techno Ltd 履歴型ダンパおよび制震構造
JP2012241747A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Kajima Corp 曲げ降伏型弾塑性ダンパー
JP2015218499A (ja) * 2014-05-19 2015-12-07 鹿島建設株式会社 既存構造部材への弾塑性ダンパーの取付構造
JP2016169782A (ja) * 2015-03-12 2016-09-23 大和ハウス工業株式会社 せん断ダンパ

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007010076A (ja) * 2005-07-01 2007-01-18 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 振動エネルギー吸収用ダンパ
JP2008002658A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Kajima Corp 部材保持装置及び部材保持方法
JP2009115276A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Hitachi Metals Techno Ltd 履歴型ダンパおよび制震構造
JP2012241747A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Kajima Corp 曲げ降伏型弾塑性ダンパー
JP2015218499A (ja) * 2014-05-19 2015-12-07 鹿島建設株式会社 既存構造部材への弾塑性ダンパーの取付構造
JP2016169782A (ja) * 2015-03-12 2016-09-23 大和ハウス工業株式会社 せん断ダンパ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2531053B2 (ja) 1996-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4729134B1 (ja) 制震用金属板及び建築構造物
JP5336145B2 (ja) 制震構造、及び制震構造を有する建物
JP2007046410A (ja) 防震装置
JP2002235457A (ja) 接合部の制震装置および制震構造
KR101952742B1 (ko) 덤벨 형태의 관통 구멍을 구비한 마찰댐퍼 및 이를 이용한 내진보강구조체와 내진보강시공방법
JP2009047193A (ja) ダンパー装置および構造物
JP2531053B2 (ja) 鋼材ダンパの取付構造
JP2000204788A (ja) 鋼製制震ダンパ―および鋼製制震ダンパ―による制震装置
JP2010216611A (ja) 制震用金属板
JP4395419B2 (ja) 制震間柱
JPH0593475A (ja) 弾塑性ダンパ
JP6277234B2 (ja) 制震装置および建物
JP2545966B2 (ja) 弾塑性ダンパーの取付構造
JP3690460B2 (ja) 制震ダンパーおよび制震構造
JP2813122B2 (ja) 弾塑性ダンパ
JP2002030828A (ja) ブレースダンパー
JPH1113302A (ja) 弾塑性ダンパー
JPH10176434A (ja) 制振躯体構造
JP7172488B2 (ja) エネルギー吸収デバイスおよびエネルギー吸収デバイス付き耐力壁
JP2003328585A (ja) ピロティを有する建物の制震構造
JP2001020557A (ja) 建造物の制振装置
JP5806843B2 (ja) 建物の耐震構造及び建物
JP3707003B2 (ja) 制震建物
JP2546450B2 (ja) 鋼材ダンパー及びその取付構造
JP2562936Y2 (ja) 制震ダンパー

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960423

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees