JPH08183137A - 滑り板用塗装金属板及びその製造方法 - Google Patents

滑り板用塗装金属板及びその製造方法

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JPH08183137A
JPH08183137A JP32803594A JP32803594A JPH08183137A JP H08183137 A JPH08183137 A JP H08183137A JP 32803594 A JP32803594 A JP 32803594A JP 32803594 A JP32803594 A JP 32803594A JP H08183137 A JPH08183137 A JP H08183137A
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健次 大沢
Toshihiko Okada
敏彦 岡田
Hiroshi Hatano
浩 秦野
Yasuhide Yoshida
安秀 吉田
Masaki Omura
雅紀 大村
Saburo Ito
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工性及び耐食性に加え、表面の潤滑性と塗
膜密着性とが長期の使用に耐える耐久性のある滑り板用
塗装金金属板。 【構成】 限定されたベース樹脂に適当量のフッ素樹脂
粉末を分散させるが、焼付け条件により、塗膜1のフッ
素樹脂粉末2の分布を、表層側半分のフッ素樹脂濃度R
S と金属板3側半分のフッ素樹脂濃度RB との比が3.
0以下になるようにする。 【効果】 悪環境に耐える塗膜密着性が得られるとも
に、塗膜中のフッ素樹脂粉末が表層に偏っておらず、表
面が物品に擦られ磨耗しても急激に潤滑性を失うことが
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動販売機のデリバリ
ーシュータ等物品を滑べらせて移動させる滑り板に加工
される塗装鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、物流の自動化に伴い、ホッパー、
トラフ、シュータ等の性能が装置本体の評価を支配する
までに重要視されている。例えば、ホッパーの棚つりや
トラフでの渋滞は装置そのものの稼働率を左右する。身
近では、性能のよいデリバリーシュータは移送板の勾配
を小さくすることができ、自動販売機の小型化を可能に
する。
【0003】これらの表面の滑り易さが求められる移送
板には、潤滑性と共に耐久性が要求され、例えば、自動
販売機のデリバリーシュータには、Ni系のめっき層に
潤滑性を得るためにフッ素樹脂を共析させた金属板が使
われていた。しかし、製品が高価となる上に、共析する
フッ素樹脂の量に限界があり、高度の潤滑性を得ること
は困難であった。
【0004】これに対して、さらに潤滑性を向上させた
金属板として、調理容器等の用途に向けて、四フッ化エ
チレン等の微細なフッ素樹脂を塗膜に含ませた塗装金属
板が提案されている。例えば、特開平2−92536号
公報では、塗膜厚に応じて粒径を限定したフッ化オレフ
ィン系樹脂粉末を、ポリエーテルスルフォン樹脂等の耐
熱樹脂塗料或いはポリエステル等の一般の樹脂塗料に分
散させて焼き付けた塗膜を有する塗装金属板を開示して
いる。
【0005】フッ化オレフィン系樹脂粉末を耐熱樹脂に
混ぜた塗膜は、調理器具等の耐熱性の要求にも応えるも
のであるが、耐熱樹脂は一般の塗料樹脂よりもかなり高
価であり、又、塗料焼付け温度が400℃程度と高いた
め、使用可能な金属板が制限される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】フッ化オレフィン系樹
脂粉末を一般の樹脂塗料に分散させた塗膜は、200℃
程度の焼付け温度で形成され金属板を変質することはな
いが、耐久性に問題が残されていた。即ち、街頭に設置
される自動販売機のデリバリーシュータなどでは、時に
は雨に濡らされ又繰り返し物品に擦られ又ぶつかること
が避けられないが、このような用途では、長期間にわた
り持続する耐食性や塗膜密着性或いは耐摩耗性に不足す
る問題があった。
【0007】この発明はこの問題を解決するために行わ
れたもので、金属板強度に影響しない温度で焼付け、加
工に耐え且つ長期に渡ってその密着性と耐摩耗性を維持
し充分な潤滑性を有する塗装金属板の提供を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の手段は、表面に化成処理層とプライマー層が施された
金属板に、4フッ化エチレン、4フッ化エチレン・パー
フルオロアルコキシエチレン共重合体、4フッ化エチレ
ン・6フッ化プロピレン共重合体、エチレン・テトラフ
ルオロエチレン共重合体の中の一種以上からなるフッ素
樹脂粉末を、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フッ化
ビニリデン樹脂の中より選択されたベース樹脂に分散し
た混合物を主成分とし、塗膜中に含まれるフッ素樹脂の
濃度が3wt% 以上60wt% 以下で且つ塗膜の表層側半分
のフッ素樹脂濃度RS と金属板側半分の濃度RB の比R
S /RB が3.0以下である塗膜を有する滑り板用塗装
金属板であり、又、この滑り板用塗装金属板を製造する
方法であって、金属板の表面に化成処理を施した後プラ
イマー層を施こし、このプライマー層の上に、フッ化エ
チレン、4フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエ
チレン共重合体、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレ
ン共重合体、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合
体の中の一種以上からなるフッ素樹脂粉末を乾燥固形分
の3wt% 乃至60wt% の率で、ポリエステル樹脂、アク
リル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂の中より選択されたベ
ース樹脂を主体とする塗料に均一に混合して塗布し、焼
付け温度を240℃以上300℃以下として、加熱時間
90秒以下で焼付ける滑り板用塗装金属板の製造方法で
ある。
【0009】
【作用】4フッ化エチレン、4フッ化エチレン・パーフ
ルオロアルコキシエチレン共重合体、4フッ化エチレン
・6フッ化プロピレン共重合体、エチレン・テトラフル
オロエチレン共重合体等のフッ素樹脂は、重合体が直鎖
状で分子量が大きく、固相では各分子が整然と並び密に
重なっているため、分子間力が小さいにもかかわらず、
密度が高く安定で軟化し難く、又、極性を帯び難い。こ
のため、潤滑性に富み、反応性に乏しく優れた耐食性を
示す。これらの樹脂は、単独でも又二種以上混合しても
このような化学的に安定した性質は変わらない。
【0010】しかし、このような安定性が逆に金属板と
の付着を拒み、又、フッ素樹脂を溶解する溶媒もなく樹
脂塗料に溶かし込むこともできない。このため、フッ素
樹脂は塗料樹脂として単独では使用することができず、
金属板と付着し易い樹脂塗料に細かい粉末状のフッ素樹
脂を分散させ、この塗料を金属板に塗布し焼き付けるこ
とによって、塗膜を形成させる。
【0011】金属板に塗料を塗布するにあたっては、分
散剤の添加や攪拌等により、フッ素樹脂粉末はベース樹
脂塗料に均一に分散させる。しかし、加熱が始まると塗
料が硬化するまでの間に、フッ素樹脂粉末は塗料層の表
面に濃化してくる。ベース樹脂の分子間力はフッ素樹脂
のそれより大きいので、分子間力の差はフッ素樹脂を表
層にはじき出すように働く。このため、フッ素樹脂の比
重はベース樹脂のそれより大きいにもかかわらず、フッ
素樹脂粉末が塗膜の表層に高密度に分布した状態で塗膜
が硬化する。
【0012】塗料塗布後硬化までの時間が長い程表層へ
のフッ素樹脂粉末の高密度化は進み、硬化した塗膜中の
フッ素樹脂濃度は、図2のようになる。塗膜1の表面に
フッ素樹脂粉末2が集まり、この塗膜1が金属板3を被
覆している。このような塗装金属板では、表面ではフッ
素樹脂粉末が蜜に分布しているので、当初は優れた潤滑
性が得られる。しかし、フッ素樹脂粉末の脱落が起こり
易く、又、表面が少し磨耗するとフッ素樹脂があまり存
在しない部分が現れ、急激に潤滑性を失う。
【0013】塗料焼付け時の加熱時間を短くすると、フ
ッ素樹脂粉末の分布が表層で高密度化し過ぎる以前に塗
料の硬化が始まる。この時のフッ素樹脂粉末の分布は図
1に示すようになる。フッ素樹脂粉2は塗膜1の表層に
近い所程密度は高く金属板に近い所程その密度は小さい
が、表層のみに集まってしまうことはない。
【0014】このような塗膜では、表層から底部に向か
ってフッ素樹脂粉末は漸減しているので、表面が少々摩
耗してもその下にまだ相当の密度でフッ素樹脂粉末が存
在する。このため、急激に潤滑性が低下することがな
い。
【0015】このフッ素樹脂粉末の塗膜厚さ方向の分布
と潤滑性維持期間との関係を調べると、塗膜の表層側半
分のフッ素樹脂濃度RS と金属板側半分の濃度RB の比
S/RB が3.0以下の塗膜で潤滑性維持期間が長
く、3.0を超える塗膜では潤滑性維持期間が短くな
る。また、RS /RB が3.0以下の塗膜は、長期耐食
性や長期密着性に関しても優れている。
【0016】このようにフッ素樹脂粉末を分布させた
時、塗膜中に含まれる必要なフッ素樹脂粉末の量は、塗
膜固形分に対して3wt% 以上であり、3wt% に満たない
量では潤滑性が不足する。特に潤滑性を重視するなら
ば、10wt% 以上が望ましい。しかし、フッ素樹脂粉末
の量が多過ぎると、塗膜の金属板に対する密着性を阻害
するので、その含有量は、塗膜固形分に対して60wt%
以下にする必要がある。特に塗膜未着性を重視するなら
ば、40wt% 以下が望ましい。
【0017】潤滑性の他に、塗膜には、滑り板加工に耐
える加工性、長期使用に耐える耐食性、金属板との密着
性、相応の機械的強さ等が要求され、これらの特性はベ
ース樹脂によって左右される。
【0018】この観点から、ベース樹脂として選択され
たのが、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フッ化ビニ
リデン樹脂である。一般の塗料樹脂としては、これらの
樹脂の他に、エポキシ樹脂や塩化ビニルゾル、潤滑性を
持つシリコンポリエステル等多種の樹脂が使われるが、
エポキシ樹脂やシリコンポリエステル樹脂は可とう性に
乏しくて加工時に割れ易いことから、又塩化ビニル系樹
脂は環境問題から選択されない。
【0019】上記の選択されたべース樹脂を主体とする
塗料に、フッ素樹脂粉末を均一に分散させ、塗布後加熱
焼き付けを行うが、長時間の加熱を避けることによって
S/RB が3.0以下となる潤滑性維持期間の長い塗
膜が得られる。加熱時間について調べた結果、加熱時間
が90秒を超えなければ、RS /RB が3.0以下とな
るが、超えると3.0を超える塗膜が現れるとの知見を
得た。
【0020】加熱時間を短くすると、塗料の硬化が不十
分となり耐久性が低下するのが一般的傾向であり、これ
を防ぐため、焼付け温度を高くする。
【0021】前述の選択された三種のべース樹脂を用い
た場合、焼付け温度として、到達板温度が240℃乃至
300℃が適当であることが確認された。即ち、240
℃よりも低い場合は初期の密着性は得られるが長期間持
続しない。又、300℃を超えた場合は樹脂の熱分解が
生じ、塗膜が劣化し脆くなり加工に耐え難くなるととも
に、焼付け時に発生する微細なワキなどにより表面の滑
らかさが低減することがある。焼付け時の最も好ましい
板温の範囲は240℃〜260℃である。
【0022】塗膜に関する他の条件としては、塗膜が厚
いと焼付け時にワキや膨れを発生することがあり、又薄
過ぎる場合は耐食性が低下するので、8μm 〜25μm
が適当である。塗膜には防錆顔料や着色顔料を加えるこ
ともできる。
【0023】なお、一般に上塗り塗装の密着性或いは耐
食性を更に高めるために、下塗り層としてプライマー層
が又その下に化成処理層が設けられる。上述したフッ素
樹脂分散塗膜の場合でも、その底部はべース樹脂塗膜と
変わらず、プライマー層や化成処理層によって密着性を
確保することができる。
【0024】これらプライマー層の厚さは、3μm 〜8
μm が適当で、薄過ぎると効果が小さく、厚過ぎると加
工性を阻害することがある。
【0025】化成処理層は、下地表面を均一化するとと
もにプライマー層との密着性を確保する表面構造とする
もので、りん酸塩処理層やクロメート処理層等である。
【0026】
【実施例】表面に化成処理を施しその上にプライマー層
を設けた金属板に、フッ素樹脂粉末を含んだ塗料を塗布
し、引き続いて焼付けを行い、塗装金属板を得た。化成
処理としては、クロメート処理或いはりん酸亜鉛処理を
施し、プライマー層は厚さ5μm を目標としエポキシ樹
脂塗料を焼き付けたものである。金属板は帯状で、充分
に攪拌されたフッ素樹脂粉末含有塗料をロールコータに
よって連続的に塗布し、引き続き温度を制御された熱風
乾燥炉に導き焼付けを行った。
【0027】得られた塗装金属板を試験板とし、潤滑
性、耐摩耗性、塗膜密着性、耐食性、及び加工性を調べ
た。潤滑性については、清浄な表面の摩擦係数の他に、
使用中の変化に対する潤滑性を、埃がついた場合を想定
した滑り性I、物品で擦られた後を想定した滑り性IIの
各試験により調べた。又、塗膜密着性は悪環境で長期間
使用されることを想定し、過酷な条件に曝した後の密着
性即ち二次密着性を調べた。
【0028】摩擦係数:摩擦係数測定機HEIDON1
0を用い、傾けた試験板の上にに載せた150gのSU
Sボードが滑り出す時の傾き角θから、静止摩擦係数μ
=tanθを求めた。μが0.12未満を◎、0.12
以上0.18未満を〇、0.18以上0.22未満を
△、0.22以上を×として評価した。
【0029】滑り性I:粒径0.25mm以下を15g/
3 含む環境に試験板を5分間曝した後、二本並べて固
定した飲料用スチール缶を載せ、試験板を徐々に傾けて
缶が滑り出した時の角度θ1 を測定した。θ1 が23°
未満を◎、23°以上26°未満を〇、26°以上30
°未満を△、30°以上を×として評価した。
【0030】滑り性II:次に述べる耐摩耗試験後、滑り
性Iと同じく、缶が滑り出した時の角度θ2 を測定し
た。θ2 が23°未満を◎、23°以上26°未満を
〇、26°以上30°未満を△、30°以上を×として
評価した。
【0031】耐摩耗性:JIS K 7204にテーパ
ー式摩耗試験機を使用し、CS−17型摩耗輪を用い、
試験回数1000回転で試験し、摩耗による重量減少を
測定した。重量減少が50mg以下を◎、51mg以上
100mg以下を〇、101mg以上150mg以下を
△、151mg以上を×として評価した。
【0032】二次密着性:塗膜にナイフで1mm間隔の碁
盤目を刻み、エリクセン試験機で9mm押し出した後、こ
の試験片を沸騰水中に3時間浸漬し、乾燥させた塗膜に
粘着テープをはりつけ、このテープを引き剥がすことに
よって塗膜を強制的に剥離した。塗膜が剥離した枡目の
数の押し出し部全体に対する率を剥離率として求め、剥
離率が5%未満を◎、5%以上10%未満を〇、10%
以上25%未満を△、25%以上を×として評価した。
【0033】耐食性:塗膜をクロスカット後、JIS
Z 2371に基づき、500時間の塩水噴霧試験を行
い、発錆部の面積を測定した。発錆部面積の全体面積に
対する率を発錆率とし、発錆率が5%未満を◎、5%以
上10%未満を〇、10%以上25%未満を△、25%
以上を×として評価した。
【0034】調べた結果を、その他の詳細な条件ととも
に表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】この発明の実施例では、全ての試験で満足
な結果が得られ、特に塗膜膜厚、フッ素樹脂含量、焼付
け温度の好ましい条件範囲では極めて優れた成績を示し
た。
【0037】これに対して、この発明の範囲を外れた比
較例では、化成処理層および/またはプライマー層を欠
いた試験N0. 22〜24では皮膜が剥離し、二次密着性
のみならず耐食性、加工性に劣り、又、ベース樹脂が範
囲外のシリコンポリエステルである試験N0. 25では加
工性に劣り、フッ素樹脂含量が少ない試験N0. 26は摩
擦係数、滑り性I II、耐摩耗性に劣り、反対にフッ素
樹脂含量が多い試験N0.27は二次密着性、加工性に劣
り、焼付け温度が低いため焼付け時間が長くなった試験
N0. 28はRS /RB が大きく滑り性IIに劣り、焼き付
け温度が高く表面が荒れるとともに塗膜が脆くなった試
験N0. 29は二次密着性及び加工性に劣り、240℃未
満の低い温度で焼付けた試験N0. 30は滑り性II、耐摩
耗性、二次密着性、耐食性及び加工性に劣った。
【0038】
【発明の効果】この発明によれば、化成処理層およびプ
ライマー層を施した金属板の上に、限定されたベース樹
脂を主体とする塗料にフッ素樹脂粉末を分散させ、この
フッ素樹脂粉末が表層に偏って分布しない焼付け条件で
塗膜を形成する。このため、加工に耐え、塗膜が金属板
によく密着した摩擦係数の小さな塗装鋼板が得られる。
その上、これらの優れた特性が物品に擦られても又悪環
境に曝されても長期間にわたって低下しない。このよう
に、耐久性のある滑り板用塗装金属板を可能としたこの
発明の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による塗膜中のフッ素樹脂の分布状態
を示す塗装金属板の断面図である。
【図2】従来の技術による塗膜中のフッ素樹脂の分布状
態を示す塗装金属板の断面図である。
【符号の説明】
1 塗膜 2 フッ素樹脂粉末 3 金属板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B05D 7/24 V B65G 7/00 (72)発明者 吉田 安秀 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 大村 雅紀 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 伊藤 三郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に化成処理層とプライマー層が施さ
    れた金属板に、4フッ化エチレン、4フッ化エチレン・
    パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、4フッ化エ
    チレン・6フッ化プロピレン共重合体、エチレン・テト
    ラフルオロエチレン共重合体の中の一種以上からなるフ
    ッ素樹脂粉末を、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フ
    ッ化ビニリデン樹脂の中より選択されたベース樹脂に分
    散した混合物を主成分とし、塗膜中に含まれるフッ素樹
    脂の濃度が3wt% 以上60wt%以下で且つ塗膜の表層側
    半分のフッ素樹脂濃度RS と金属板側半分の濃度RB
    比RS /RB が3.0以下である塗膜を有することを特
    徴とする滑り板用塗装金属板。
  2. 【請求項2】 金属板の表面に化成処理を施した後プラ
    イマー層を施こし、このプライマー層の上に、フッ化エ
    チレン、4フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエ
    チレン共重合体、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレ
    ン共重合体、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合
    体の中の一種以上からなるフッ素樹脂粉末を、ポリエス
    テル樹脂、アクリル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂の中よ
    り選択されたベース樹脂を主体とする塗料に均一に混合
    して塗布し、焼付け温度を240℃以上300℃以下と
    して、加熱時間90秒以下で焼付けることを特徴とする
    滑り板用塗装金属板の製造方法。
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