JP2017179091A - 粉体塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐擦り傷性、仕上り性、塗膜硬度、防食性及び耐候性に優れる粉体塗料組成物及び塗膜形成方法を提供すること。【解決手段】フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及び架橋剤(C)の固形分合計100質量部に対して、成分(A)30〜55質量部、成分(B)30〜55質量部、成分(C)10〜30質量部の割合のバインダ成分、下記特徴の添加剤(D)及び着色顔料(E)を含有する粉体塗料組成物であって、バインダ成分の固形分合計100質量部に対して、該添加剤(D)を0.1〜10質量部、着色顔料(E)を0.5〜200質量部含有する粉体塗料組成物。添加剤(D):炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)並びにビニル共重合体(d2)を含む添加剤【選択図】 図1

Description

本発明は、耐擦り傷性、仕上り性、塗膜硬度、防食性及び耐候性に優れた塗膜が得られる粉体塗料組成物及び粉体塗料組成物の製造方法に関する。
近年、塗料業界において従来の有機溶剤型塗料に代わり得るものとして、揮発性有機化合物を全く含まず、排気処理や廃水処理が不要で回収再利用も可能な粉体塗料への要望が高まっている。
例えば、特許文献1〜3には、1コート塗装で、上層がフッ素樹脂系粉体塗膜、下層がポリエステル樹脂系粉体塗膜となる層分離型の粉体塗料が開示されている。しかしながら特許文献1〜3から得られる層分離型の粉体塗膜は、フッ素樹脂層とポリエステル樹脂層とが表層と下層の2層に完全に層分離するために、防食性や加工性が不十分であった。
他に、特許文献4には、アクリル樹脂粒子、フッ素樹脂及びポリエステル樹脂を含有する粉体塗料を1コート塗装することによって、フッ素樹脂とポリエステル樹脂とが混層した塗膜を形成できる粉体塗料が開示されている。
しかしながら、特許文献4に記載された粉体塗料から得られた塗膜は、耐擦り傷性、塗膜硬度、防食性及び耐候性が不十分であった。特に、表層のクリヤ塗膜層が2〜10μm程と薄く(図2参照)、十分な耐候性や防食性が得られなかった。
特開2011−12119号公報 特開2011−11117号公報 特開2012−41383号公報 特開2013−76019号公報
発明が解決しようとする課題は、耐擦り傷性、仕上り性、塗膜硬度、防食性及び耐候性に優れた塗膜を形成できる粉体塗料組成物を見出し、上記塗膜性能に優れた塗装物品を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及び架橋剤(C)の固形分合計100質量部に対して、成分(A)30〜55質量部、成分(B)30〜55質量部及び成分(C)10〜30質量部の割合のバインダ成分、並びに、炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)並びにビニル共重合体(d2)を含む添加剤(D)及び着色顔料(E)を含有する粉体塗料組成物によって課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の態様に関する。
1.フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及び架橋剤(C)を含有するバインダ成分、下記特徴の添加剤(D)並びに着色顔料(E)を含有する粉体塗料組成物であって、該バインダ成分の固形分合計100質量部に対して、成分(A)を30〜55質量部、成分(B)を30〜55質量部、成分(C)を10〜30質量部の割合で含有し、かつ添加剤(D)を0.1〜10質量部、着色顔料(E)を0.5〜200質量部含有することを特徴とする粉体塗料組成物、
添加剤(D):
炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)及びビニル共重合体(d2)を含む添加剤
2.炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)が、ヒマシ油又は水添ヒマシ油である1項に記載の粉体塗料組成物、
3.添加剤(D)における、炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)及びビニル共重合体(d2)の混合割合が、(d1)/(d2)=60/40〜99/1(質量比)である1項又は2項に記載の粉体塗料組成物、
4.フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及び架橋剤(C)の固形分合計100質量部に対して、平均粒子径0.01〜2.0μmの硫酸バリウムを0.1〜50質量部含有する1〜3項のいずれか1項に記載の粉体塗料組成物、
5.1〜4項のいずれか1項に記載の粉体塗料組成物に基づく塗膜を有する塗装物品、
6.フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)、架橋剤(C)、上記添加剤(D)及び着色顔料(E)の混合物を溶融混練りし、粉砕することを特徴とすることを特徴とする粉体塗料組成物の製造方法、に関する。
本発明の粉体塗料組成物は、耐擦り傷性、仕上り性、塗膜硬度、防食性及び耐候性に優れた塗膜を有する塗装物品を提供できる。本発明の粉体塗料組成物が、上記塗膜性能に優れる理由としては、特に、塗膜表面にクリア層が形成していることによって、外部からの水や酸素の透過阻止能が向上したこと、さらに塗膜内部において緻密な海島構造を形成していることによって、密着性が向上した為と考えられる。また、特定の硫酸バリウムを配合する場合には、塗膜ムラがなく、仕上り性の向上を図ることができたものと考える。
本発明の粉体塗料の塗膜断面における電子顕微鏡写真(スケールは10μm)を示す。 従来の粉体塗料の塗膜断面における電子顕微鏡写真(スケールは10μm)を示す。
本発明の粉体塗料組成物は、フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及び架橋剤(C)を含有するバインダ成分、下記特徴の添加剤(D)並びに着色顔料(E)を含有する粉体塗料組成物であって、該バインダ成分の固形分合計100質量部に対して、成分(A)を30〜55質量部、成分(B)を30〜55質量部、成分(C)を10〜30質量部の割合で含有し、かつ添加剤(D)を0.1〜10質量部、着色顔料(E)を0.5〜200質量部含有することを特徴とする。以下、詳細に説明する。
[本発明の粉体塗料組成物]
フッ素樹脂(A)
フッ素樹脂(A)(以下、「(A)成分」ということもある。)は、フルオロオレフィンに基づく重合単位を有する重合体である。(A)成分は、塗料用として公知の各種フッ素樹脂を用いることができる。フッ素樹脂(A)は、フルオロオレフィンの単独重合体でもよいが、フルオロオレフィンに基づく重合単位の他に、フルオロオレフィンと共重合可能な単量体に基づく重合単位を含む共重合体が好ましい。
フッ素樹脂(A)は、架橋剤(C)と反応して架橋結合を形成する硬化反応性部位を有することが好ましい。該硬化反応性部位としては、水酸基、チオール基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基などの活性水素を有する基や、エポキシ基、イソシアネート基、アリル基などが例示される。中でも入手の容易性、硬化反応性の面から、活性水素を有する基、特に水酸基が好ましい。
フッ素樹脂(A)の水酸基価は、10〜200mgKOH/g、好ましくは20mgKOH/g〜150mgKOH/gの範囲が望ましい。フッ素樹脂(A)は1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フッ素樹脂(A)として、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、パーフルオロプロピルビニルエーテルなどのフルオロオレフィン類と、ビニルエーテル類、カルボン酸を持ったビニル類、アリルエーテル類、カルボン酸を持ったアリル類、イソプロペニルエーテル類などの不飽和単量体と、ヒドロキシブチルビニルエーテル、グリシジルビニルエーテルなどの硬化反応性部位を有する不飽和単量体との共重合体が好適である。
このような共重合体からなるフッ素樹脂は、例えば特開昭57−34107号、特開昭57−34108号、特開昭58−189108号、特開昭61−57609号、特開昭61−113607号などに記載されており、市販品から入手できる。特に、ルミフロンシリーズ(商品名、旭硝子社製)などの、フルオロオレフィン類とビニルエーテル類の共重合体(フルオロオレフィン・ビニルエーテル共重合体)は、良好な塗料安定性および耐候性が得られる点で好ましい。
ポリエステル樹脂(B)
前記ポリエステル樹脂(B)は、通常、多塩基酸成分及び多価アルコール成分とのエステル化反応又はエステル交換反応によって製造することができる。上記多塩基酸成分としては、例えば、脂環族多塩基酸成分、脂肪族多塩基酸成分、芳香族多塩基酸成分等を使用することができる。
上記脂環族多塩基酸成分としては、一般に、1分子中に1個以上の脂環式構造(主として4〜6員環)と2個以上のカルボキシル基を有する化合物、該化合物の酸無水物及び該化合物のエステル化物である。該脂環族多塩基酸成分としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸等の脂環族多価カルボン酸;これら脂環族多価カルボン酸の無水物;これら脂環族多価カルボン酸の低級アルキルエステル化物等が挙げられる。脂環族多塩基酸成分は、単独でもしくは2種以上を組合せて使用することができる。
脂環族多塩基酸成分としては、特に、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物を好適に使用することができる。上記のうち、耐加水分解性の観点から、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物を特に好適に使用することができる。
上記脂肪族多塩基酸成分は、一般に、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族化合物、該脂肪族化合物の酸無水物及び該脂肪族化合物のエステル化物であって、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシル酸、オクタデカン二酸、クエン酸等の脂肪族多価カルボン酸;これら脂肪族多価カルボン酸の無水物;これら脂肪族多価カルボン酸の低級アルキルエステル化物等が挙げられる。脂肪族多塩基酸成分は、単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
上記脂肪族多塩基酸成分としては、炭素数4〜18のアルキレン鎖を有するジカルボン酸を使用することが好ましい。上記炭素数4〜18のアルキレン鎖を有するジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシル酸、オクタデカン二酸等が挙げられ、なかでもアジピン酸を好適に使用することができる。
上記芳香族多塩基酸成分としては、一般に、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する芳香族化合物、該芳香族化合物の酸無水物及び該芳香族化合物の低級アルキルエステル化物であって、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カルボン酸;これら芳香族多価カルボン酸の無水物;これら芳香族多価カルボン酸の低級アルキルエステル化物等が挙げられる。芳香族多塩基酸成分は、単独でもしくは2種以上組合せて使用することができる。
前記多価アルコール成分としては、1分子中に2個以上の水酸基を有する多価アルコールを好適に使用することができる。上記多価アルコールとしては、例えば、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、芳香族ジオール及び3価以上の多価アルコール等を挙げることができる。
上記脂環族ジオールは、一般に、1分子中に1個以上の脂環式構造(主として4〜6員環)と2個の水酸基を有する化合物である。該脂環族ジオールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF等の2価アルコール;これらの2価アルコールにε−カプロラクトン等のラクトン化合物を付加したポリラクトンジオール等が挙げられ、これらは単独でもしくは2種以上組合せて使用することができる。
上記脂肪族ジオールは、一般に、1分子中に2個の水酸基を有する脂肪族化合物である。該脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、3−メチル−1,2−ブタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリブチレングリコール等のポリエーテルジオール化合物等が挙げられ、これらは単独でもしくは2種以上組合せて使用することができる。
上記芳香族ジオールは、一般に、1分子中に2個の水酸基を有する芳香族化合物である。該芳香族ジオールとしては、例えば、ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート等のエステルジオール化合物;ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられ、これらは単独でもしくは2種以上組合せて使用することができる。
3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、トリグリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニット等の3価以上のアルコール;これらの3価以上のアルコールにε−カプロラクトン等のラクトン化合物を付加させたポリラクトンポリオール化合物;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシブチル)イソシアヌレート等のトリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレート等が挙げることができる。これらのうち、特に、トリメチロールプロパンが好ましい。
本発明に使用するポリエステル樹脂(B)の製造は、特に限定されるものではなく、通常の方法に従って行なうことができる。例えば、前記多塩基酸成分を必須成分とする酸成分と多価アルコール成分とを窒素気流中、150〜250℃で5〜10時間反応させて、エステル化反応又はエステル交換反応を行なうことにより製造することができる。
上記エステル化反応又はエステル交換反応では、上記酸成分及びアルコール成分を一度に添加してもよいし、数回に分けて添加してもよい。また、はじめにカルボキシル基含有ポリエステル樹脂を合成した後、上記アルコール成分を用いて、該カルボキシル基含有ポリエステル樹脂中のカルボキシル基の一部をエステル化してもよい。さらに、はじめに水酸基含有のポリエステル樹脂を合成した後、酸無水物を反応させて、水酸基含有のポリエステル樹脂(B)をハーフエステル化させてもよい。
前記エステル化又はエステル交換反応の際には、反応を促進させるために、触媒を用いてもよい。触媒としては、ジブチル錫オキサイド、三酸化アンチモン、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸コバルト、酢酸カルシウム、酢酸鉛、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート等の既知の触媒を使用することができる。
また、ポリエステル樹脂(B)は、該樹脂の調製中、もしくはエステル化反応後又はエステル交換反応後に、脂肪酸、油脂、モノエポキシ化合物、モノアルコール化合物、ポリイソシアネート化合物等で変性することができる。
上記脂肪酸としては、例えば、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、麻実油脂肪酸、米ぬか油脂肪酸、魚油脂肪酸、トール油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、桐油脂肪酸、ナタネ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸等の脂肪酸;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等を挙げることができる。
油脂としては、例えば、ヤシ油、綿実油、麻実油、米ぬか油、魚油、トール油、大豆油、アマニ油、桐油、ナタネ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、サフラワー油等が挙げられる。
上記変性に用いられるポリイソシアネート化合物としては、例えば、リジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物;水素添加キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート化合物;トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物;リジントリイソシアネート等の3価以上のポリイソシアネート等の有機ポリイソシアネートそれ自体、又はこれらの各有機ポリイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との付加物、あるいは上記した各有機ジイソシアネート同士の環化重合体(例えば、イソシアヌレート)、ビゥレット型付加物等を挙げることができる。これらは、単独でもしくは2種以上組合せて使用することができる。
水酸基含有ポリエステル樹脂の数平均分子量は、得られる塗膜の塗膜硬度、加工性、仕上り性の観点から、2,000〜30,000が好ましく、特に3,000〜25,000の範囲内が好適である。
なお、本明細書において、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した数平均分子量を、標準ポリスチレンの分子量を基準にして換算した値である。具体的には、ゲルパーミュエーションクロマトグラフとして、「HLC8120GPC」(東ソー社製、商品名)を使用し、カラムとして、「TSKgel G−4000HXL」、「TSKgel G−3000HXL」、「TSKgel G−2500HXL」及び「TSKgel G−2000HXL」(以上、東ソー社製、商品名)の4本を使用し、移動相テトラヒドロフラン、測定温度40℃、流速1mL/min及び検出器RIの条件下で測定することができる。
ポリエステル樹脂(B)の水酸基価は、得られる塗膜における、耐擦り傷性、仕上り性及び塗膜硬度の点から10〜200mgKOH/g、特に20〜100mgKOH/gの範囲であることが好ましい。ポリエステル樹脂(B)の酸価は、加工性等の観点から30mgKOH/g以下、好ましくは1〜20mgKOH/gの範囲内が望ましい。
架橋剤(C)
本発明の塗料組成物における架橋剤(C)は、加熱によりフッ素樹脂(A)及びポリエステル樹脂(B)を硬化させることができるものであれば特に制限なく使用することができ、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂及びポリイソシアネート化合物等を挙げることができる。
上記メラミン樹脂としては、メチロール化メラミンのメチロール基の一部又は全部を炭素数1〜8の1価アルコール、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール等で、エーテル化した部分エーテル化又はフルエーテル化メラミン樹脂が挙げられる。
メラミン樹脂の市販品としては、例えば、サイメル202、サイメル232、サイメル2 35、サイメル238、サイメル254、サイメル266、サイメル267、サイメル272、サイメル285、サイメル301、サイメル303、サイメル325、サイメル327、サイメル350、サイメル370、サイメル701、サイメル703、サイメル1141(以上、ダイセル・オルネクス社製)、ユーバン20SE60(三井サイテック株式会社製)等が挙げられる。
ベンゾグアナミン樹脂は、ベンゾグアナミンとアルデヒドとの反応によって得られるメチロール化ベンゾグアナミン樹脂が挙げられる。アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。また、このメチロール化ベンゾグアナミン樹脂を1種又は2種以上のアルコールによってエーテル化したものも上記ベンゾグアナミン樹脂に包含される。エーテル化に用いられるアルコールとしては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール等の1価アルコールが挙げられる。これらのうち、なかでもメチロール化ベンゾグアナミン樹脂のメチロール基の少なくとも一部を炭素数1〜4の1価アルコールでエーテル化してなるベンゾグアナミン樹脂が好適である。
上記ベンゾグアナミン樹脂の具体例としては、例えば、マイコート102、マイコート105、マイコート106(以上、いずれも三井サイテック社製)、ニカラックSB−201、ニカラックSB−203、ニカラックSB−301、ニカラックSB−303、ニカラックSB−401(以上、いずれも三和ケミカル社製)などのメチルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂;サイメル1123(三井サイテック社製)などのメチルエーテルとエチルエーテルとの混合エーテル化ベンゾグアナミン樹脂;マイコート136(三井サイテック社製)、ニカラックSB−255、ニカラックSB−355、ニカラックBX−37、ニカラックBX−4000(以上、いずれも三和ケミカル社製)などのメチルエーテルとブチルエーテルとの混合エーテル化ベンゾグアナミン樹脂;マイコート1128(三井サイテック社製)などのブチルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂などを挙げることができる。尿素樹脂は、尿素とホルムアルデヒドとの縮合反応で得られ、溶剤又は水に溶解又は分散できる。
ポリイソシアネート化合物としては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート及びシクロペンタンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート;該ポリイソシアネートのビユーレットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加物;これらのポリイソシアネートと低分子量もしくは高分子量のポリオール化合物(例えば、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールなど)とをイソシアネート基過剰で反応させてなる遊離イソシアネート基含有プレポリマーなどを挙げることができる。
さらに、ポリイソシアネート化合物としては、上記ポリイソシアネート化合物の遊離イソシアネート基を、フェノール化合物、オキシム化合物、活性メチレン化合物、ラクタム化合物、アルコール化合物、メルカプタン化合物、酸アミド系化合物、イミド系化合物、アミン系化合物、イミダゾール系化合物、尿素系化合物、カルバミン酸系化合物、イミン系化合物などのブロック剤で封鎖したブロック化ポリイソシアネート化合物も使用することができる。
本発明の粉体塗料組成物は、フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及び架橋剤(C)の固形分合計100質量部に対して、成分(A)30〜55質量部、好ましくは40〜45質量部、成分(B)30〜55質量部、好ましくは40〜45質量部、及び成分(C)10〜40質量部、14〜20質量部であることが、耐擦り傷性、塗膜硬度と加工性の面から好適である。
炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)並びにビニル共重合体(d2)を含む添加剤(D)
上記添加剤(D)は、炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)並びにビニル共重合体(d2)を含む化合物である。上記炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)(以下、「炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)」を「エステル類(d1)」と略することがある)としては、炭素数15〜20の脂肪酸を必須に含有し、必要に応じて、飽和脂肪酸を含有する油脂であることが望ましい。
上記エステル類(d1)としては、例えば、ヒマシ油、水添ヒマシ油、サフラワー油、アマニ油、ダイズ油、ゴマ油、ケシ油、エノ油、麻実油、ブドウ核油、トウモロコシ油、トール油、ヒマワリ油、綿実油、クルミ油、ゴム種油等の油脂が挙げられる。これらの中でも、特に、塗料安定性、耐候性及び耐擦り傷性の面から、下記の構造の化合物を主成分として有するヒマシ油、さらに水素添加した水添ヒマシ油を使用することが望ましい。
Figure 2017179091
前記ビニル共重合体(d2)としては、例えば、水酸基含有重合性不飽和モノマー、その他の重合性不飽和モノマーなどを含有するモノマー成分の混合物を反応させて得られる重合体を挙げることができる。
上記水酸基含有重合性不飽和モノマーは、1分子中に水酸基及び重合性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化合物であって、具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、7−ヒドロキシヘプチル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8(好ましくは2〜4)の2価アルコールとのモノエステル化物;該(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物のε−カプロラクトン変性体;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド;アリルアルコール、さらに、分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート等を挙げることができる。尚、本発明においては、後述する2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン等の紫外線吸収性官能基を有する重合性不飽和モノマーは、水酸基含有重合性不飽和モノマーではなく、水酸基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能な他の重合性不飽和モノマーに包含される。
また、その他の重合性不飽和モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、「イソステアリルアクリレート」(商品名、大阪有機化学工業社製)、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート等のアルキル又はシクロアルキル(メタ)アクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレート等のイソボルニル基を有する重合性不飽和モノマー;アダマンチル(メタ)アクリレート等のアダマンチル基を有する重合性不飽和モノマー;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシリル基を有する重合性不飽和モノマー;パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のパーフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレート;フルオロオレフィン等のフッ素化アルキル基を有する重合性不飽和モノマー;マレイミド基等の光重合性官能基を有する重合性不飽和モノマー;N−ビニルピロリドン、エチレン、ブタジエン、クロロプレン、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル等のビニル化合物;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基含有重合性不飽和モノマー;(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレートとアミン化合物との付加物等の含窒素重合性不飽和モノマー;アリル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレート等の重合性不飽和基を1分子中に2個以上有する重合性不飽和モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有重合性不飽和モノマー;分子末端がアルコキシ基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム塩、スルホエチルメタクリレート及びそのナトリウム塩、アンモニウム塩等のスルホン酸塩基を有する重合性不飽和モノマー;2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート等のリン酸基を有する重合性不飽和モノマー;2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収性官能基を有する重合性不飽和モノマー;4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の紫外線安定性重合性不飽和モノマー;アクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アセトアセトキシエチルメタクリレート、ホルミルスチロール、4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン)等のカルボニル基を有する重合性不飽和モノマー化合物等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。また、ビニル共重合体(d2)は、1,000〜100,000、特に、2,000〜10,000の範囲内の数平均分子量を有することが、塗膜硬度、耐擦り傷性の点から好ましい。
添加剤(D)は、前記エステル類(d1)と前記ビニル共重合体(d2)とを、両成分の質量合計を基準にして、エステル類(d1)/ビニル共重合体(d2)=60/40〜99/1(質量比)、好ましくは80/20〜98/2(質量比)の割合で混合し、次いで得られた混合物を溶融して、溶解物を冷却して粉末化することによって製造することができる。
添加剤(D)の市販品としては、例えば、ディスパロンPL−540、ディスパロンPL−545(以上、楠本化成社製)、UF−1(伊藤製油社製)などを挙げることができる。
本発明の粉体塗料組成物における添加剤(D)の配合量は、仕上り性、耐擦り傷性及び耐候性の面から、バインダ成分の固形分合計100質量部に対して、0.1〜10質量部、好ましくは1〜8質量部である。
着色顔料(E)
上記着色顔料(E)としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、キナクリドン、ジケトピロロピロール、イソインドリノン、インダンスロン、ペリレン、ペリノン、アントラキノン、ジオキサジン、ベンゾイミダゾロン、トリフェニルメタンキノフタロン、アントラピリミジン、黄鉛、パールマイカ、透明パールマイカ、着色マイカ、干渉マイカ、フタロシアニン、ハロゲン化フタロシアニン、アゾ顔料(アゾメチン金属錯体、縮合アゾ等)、酸化鉄、銅フタロシアニン、縮合多環類顔料等を挙げることができる。
着色顔料(E)は、フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及び架橋剤(C)の固形分合計100質量部に対して、0.5〜200質量部、好ましくは1〜100質量部含有することが、仕上り性、耐擦り傷の面から必要である。
硫酸バリウム
本発明の粉体塗料組成物は、必要に応じて、平均粒子径0.01〜2.0μm、好ましくは平均粒子径0.02〜0.8μmの硫酸バリウムを含有できる。上記硫酸バリウムの市販品としては、バリファインBF−20(堺化学工業社製、商品名、平均粒子径0.03μm)、SS−50(堺化学工業社製、商品名、平均粒子径0.5μm)、硫酸バリウム100(堺化学工業社製、商品名、平均粒子径0.6μm)、沈降性硫酸バリウムPS−07(Guangxi Xiangzh社製、商品名、平均粒子径0.74μm)、沈降性硫酸バリウムBlanc Fixe HD80(Solvay Barice Derivati SpA、商品名、平均粒子径0.8μm)、硫酸バリウムHF、深州嘉信化工社製、商品名、平均粒子径0.9μmが挙げられる。
なお、本明細書において平均粒子径は、動的光散乱法による粒度分布測定により得られる値、より具体的にはUPA−EX250(商品名、日機装株式会社製)を用いて測定される値を意味する。なお硫酸バリウムの配合量は、フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及び架橋剤(C)の固形分合計100質量部に対して、0.1〜50質量部、好ましくは1〜30質量部含有することが、耐擦り傷性、仕上り性、塗膜硬度、防食性及び耐候性の面から望ましい。
その他の成分
本発明の粉体塗料組成物は、必要に応じて、その他の成分として、さらに防錆顔料、体質顔料、表面調整剤、流動性調整剤、アクリルオリゴマー、シリコーン、ワックス、消泡剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、磁性粉、レベリング剤、ベンゾインなどのワキ防止剤、可塑剤、帯電制御剤等を含有することができる。
上記防錆顔料としては、例えば、酸化亜鉛、亜リン酸塩化合物、リン酸塩化合物、モリブテン酸塩系化合物、ビスマス化合物、金属イオン交換シリカなどが挙げられる。
上記亜リン酸塩化合物の市販品としては、亜リン酸カルシウム系として、EXPERTNP−1000、EXPERTNP−1020C等が挙げられ、亜リン酸アルミニウム系として、EXPERTNP−1100、EXPERTNP−1102(以上、東邦顔料製、商品名)等が挙げられる。
上記リン酸塩化合物の市販品としては、例えば、リン酸カルシウム系のLFボウセイCP−Z、リン酸マグネシウム系のLFボウセイMZP−500、リン酸アルミニウム系のLFボウセイCRFC−1(以上、キクチカラー社製、商品名)等が挙げられる。
上記リン酸塩化合物としては、金属化合物(例えば、亜鉛、カルシウム、マグネシウム)で処理されたトリポリリン酸2水素アルミニウムが含まれる。金属化合物で処理されたトリポリリン酸2水素アルミニウムの市販品としては、K−WHITE140、K−WHITECa650、K−WHITE450H、K−WHITE G−105、K−WHITE K−105、K−WHITE K−82(以上、テイカ社製、商品名)等が挙げられる。これらの金属化合物で処理されたトリポリリン酸2水素アルミニウムの中でも、K−WHITECa650、K−WHITE G−105が、耐水性、防食性の向上の為に好ましい。
上記モリブテン酸塩系化合物の市販品としては、モリブデン酸亜鉛系として、例えば、LFボウセイM−PSN;モリブデン酸カルシウム系として、LFボウセイMC−400WR;モリブデン酸アルミニウム系として、LFボウセイPM−300、PM−308(以上、キクチカラー社製、商品名)等が挙げられる。
上記ビスマス化合物としては、例えば、酸化ビスマス、水酸化ビスマス、塩基性炭酸ビスマス、硝酸ビスマス、ケイ酸ビスマス及び有機酸ビスマス等を挙げることができる。
上記金属イオン交換シリカとしては、例えば、カルシウムイオン交換シリカ、マグネシウムイオン交換シリカ等が挙げられる。これらの金属イオン交換シリカは、リン酸で変性された、リン酸変性金属イオン交換シリカであってもよい。上記カルシウムイオン交換シリカは、微細な多孔質のシリカ担体にイオン交換によって、カルシウムイオンが導入されたシリカ微粒子である。
カルシウムイオン交換シリカの市販品としては、SHIELDEX(シールデックス、登録商標)C303、SHIELDEXAC−3、SHIELDEXC−5(以上、いずれもW.R.Grace&Co.社製)、サイロマスク52(富士シリシア社製)などを挙げることができる。
上記マグネシウムイオン交換シリカは、微細な多孔質のシリカ担体にイオン交換によって、マグネシウムイオンが導入されたシリカ微粒子である。マグネシウムイオン交換シリカの市販品としては、サイロマスク52M(富士シリシア社製)、ノビノックスACE−110(SNCZ社製・フランス)が挙げられる。
本発明の粉体塗料組成物において防錆顔料を配合する場合、その配合量は、バインダ樹脂の固形分合計100質量部に対して、0.1〜20質量部、好ましくは2〜15質量部であることが、防食性、塗膜硬度の面から好ましい。
前記体質顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、平均粒子径2.0μmを超える硫酸バリウム、含水珪酸マグネシウム(タルク)、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム(石膏)、珪藻土、マイカ(雲母粉)、ネフェリンサイナイト、シリカ、ノイブルグ珪土等が挙げられる。上記ネフェリンサイナイトの市販品としては、ミネックスEX(白石カルシウム社製、商品名)等が挙げられる。
前記シリカの市販品としては、クリスタライトA1、クリスタライトAA、クリスタライトCMC、ヒューズレックスRD−8、ヒューズレックスE1、ヒューズレックスE2(以上、龍森株式会社、商品名)等が挙げられる。
前記表面調整剤の市販品としては、アクロナール4F(BASF社製、商品名)、ポリフローS(共栄社化学社製、商品名)、レジフローLV、レジフローP67(以上、ESTRONCHEMICAL社製、商品名)、モダフローIII(モンサント社製、商品名)等が好適に用いられる。
上記流動性調整剤としては、疎水性シリカ、親水性シリカや酸化アルミニウム等が適用できる。市販品として、例えば、AEROSIL 130、AEROSIL200、AEROSIL300、AEROSIL R−972、AEROSILR−812、AEROSILR−812S、AlminiumOxideC(日本アエロジル社製、商品名)、カープレックスFPS−1(DSL社製、商品名)等が挙げられる。
上記の粉体塗料組成物は、例えば、フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)、架橋剤(C)、添加剤(D)及び着色顔料(E)、必要に応じて、硫酸バリウム(F)、その他の成分を配合し、ミキサー、ブレンダー等を用いてドライブレンドし、混合後、ニーダーにより原材料を80〜140℃で溶融混練し、冷却して溶融物を得る。
次に、上記溶融物は、室温放置又は冷却ロールや冷却コンベヤー等で冷却して固化され、機械又は気流式の粉砕機を用いて、粗粉砕及び微粉砕の工程を経て所望の粒径に粉砕される。その後、振動式のふるいや気流式分級機によって分級して製造することができる。また、上記以外にも、スプレードライ法や重合法によっても粉体塗料組成物を製造することができる。
上記粉体塗料組成物の平均粒子径としては10〜70μm、好ましくは20〜50μmの範囲であることが、耐擦り傷性、仕上り性に優れる塗膜を得る点から望ましい。
塗膜形成方法について
本発明の粉体塗料組成物を用いた塗膜形成方法は、化成処理皮膜が形成されていてもよい金属基材上に、本発明の粉体塗料組成物を塗装し、加熱乾燥して硬化皮膜を形成する方法である。
上記金属基材は、例えば、亜鉛、鉄、アルミニウム、マグネシウム、鋼およびこれらの合金、亜鉛めっき鋼板などが挙げられ、これらの金属表面は化成処理液によって処理されて、金属表面に化成処理皮膜が形成されたものであってもよい。
上記化成処理液としては、りん酸塩処理液、ジルコニウム処理液及びクロメート処理液等が挙げられる。ここで廃棄物低減や環境面からクロムフリーのジルコニウム処理液を使用することが望ましい。上記ジルコニウム処理液は、ジルコニウム化合物、フッ素化合物、必要に応じて、水分散性又は水溶性化合物及びその他の金属化合物を含有する水溶液又は水分散液である。
本発明の粉体塗料組成物の塗装は、静電粉体塗装方法、具体的には、コロナ帯電式、摩擦帯電式等によって行うことができる。本発明の粉体塗料組成物の焼き付けは、150〜250℃で10分間〜60分間、好ましくは170〜230℃で10〜30分間の加熱乾燥によって行うことができ、仕上り性、耐水性、防食性、塗膜硬度に優れる塗装物品を提供できる。粉体塗料組成物の乾燥膜厚は20〜150μm、好ましくは乾燥膜厚30〜80μmが好適である。
以下、製造例、実施例及び比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。各例中の「部」は質量部、「%」は質量%を示す。
製造例1 アクリル重合体溶液No.1の製造例
撹拌装置、温度計、還流冷却器、サーモスタット及び滴下用ポンプを備えた反応容器に、キシレン60部を仕込み、撹拌しながら125℃まで昇温し、表1に示す混合物を滴下用ポンプを利用して3時間かけて一定速度で滴下した。
滴下終了後、同温度で2時間熟成し反応を終了し、樹脂固形分60%のアクリル重合体溶液No.1を得た。得られたアクリル重合体溶液No.1の樹脂固形分は、数平均分子量は約9,000、水酸基価は78mgKOH/gであった。
製造例2〜5 アクリル重合体溶液No.2〜No.5の製造例
表1の配合内容とする以外は、製造例1と同様にして、アクリル重合体溶液No.2〜No.5を得た。
Figure 2017179091
製造例6 添加剤No.1の製造
ヒマシ油を70部(固形分)、製造例1で得たアクリル重合体溶液No.1を30部(固形分)混合し、両者が溶融し合う温度まで撹拌しながら昇温し、溶融物を冷却されたステンレス板上に流し込んだ。その後、十分に冷却して、添加剤No.1を得た。
製造例7〜11 添加剤No.2〜添加剤No.8の製造
ヒマシ油の代わりに表2の配合内容とする以外は、製造例6と同様にして添加剤
No.2〜添加剤No.8を得た。
Figure 2017179091
実施例及び比較例
実施例1 粉体塗料組成物No.1の製造
ルミフロン710(注1)41部(固形分)、ユピカコートGV−500(注2)を41部(固形分)、ベスタゴンB1530(注4)を18部(固形分)、ディスパロンPL−540(注5)を1部(固形分)、タイペークCR−95(注7)35部、ポリフローS(注15)0.8部及びベンゾイン0.6部を、ハイスピードミキサー(深江工業株式会社製、商品名、容量2リットル)に投入し、アジテーター500rpm、チョッパー4000rpmの条件で1分間攪拌して均一に混合した。
次に、押し出し混練機(ブスコニーダーPR46、Buss AG社製、商品名)を用いて上記混合物を120℃で溶融混練し、金属製バットに排出した。50℃以下に冷却後ハンマー式衝撃粉砕機で微粉砕し、150メッシュの金網で分級することにより、平均粒子径40μmの粉体塗料組成物No.1を作成した。
実施例2〜28 粉体塗料組成物No.2〜No.28の製造
表3及び表4の配合内容とする以外は、実施例1と同様の操作にて、粉体塗料組成物No.2〜No.28を作成した。
Figure 2017179091
Figure 2017179091
比較例1〜17 粉体塗料組成物No.25〜No.41の製造
表5の配合内容とする以外は、実施例1と同様の操作にて、粉体塗料組成物No.25〜No.41を作成した。
Figure 2017179091
(注1)ルミフロン710F:旭硝子社製、商品名、フルオロオレフィン類とビニルエーテル類の共重合体
(注2)ユピカコートGV−500:日本ユピカ社製、商品名、水酸基価31mgKOH/g、ポリエステル樹脂
(注3)ユピカコートGV−740:日本ユピカ社製、商品名、水酸基価53mgKOH/g、ポリエステル樹脂
(注4)ベスタゴンB1530:デグサ社製、商品名、ε−カプロラクタムでブロック化されたイソホロンジイソシアネート
(注5)ディスパロンPL−540:楠本化成社製、商品名、添加剤(D)
(注6)ディスパロンPL−545:楠本化成社製、商品名、添加剤(D)
(注7)タイペークCR−95:石原産業株式会社製、商品名、チタン白
(注8)バリファインBF−20:堺化学工業社製、商品名、硫酸バリウム、平均粒子径0.03μm
(注9)沈降性硫酸バリウムPS−07:Guangxi Xiangzh社製、商品名、硫酸バリウム、平均粒子径0.74μm
(注10)SPARWITE W−5HB:ウィルバーエリス社製、商品名、硫酸バリウム、平均粒子径1.6μm
(注11)硫酸バリウムBA:堺化学工業社製、商品名、硫酸バリウム、平均粒子径8μm
(注12)K−WHITE Ca650:テイカ社製、商品名、トリポリリン酸二水素アルミニウムとカルシウム化合物を含有する防錆顔料
(注13)EXPERT NP−1100:東邦顔料製、商品名、亜リン酸アルミニウム系の防錆顔料
(注14)ショウノールBRG−555:昭和高分子社製、商品名、ノボラック型フェノール樹脂
(注15)ポリフローS:共栄社化学社製、商品名、表面調整剤。
試験板の作成
冷延鋼板(70mm×150mm×0.8mm)にジルコニウム系化成処理液を施して化成処理皮膜を形成した。次いで、該化成処理皮膜上に、各粉体塗料組成物を、静電塗装機PG−1(旭サナック社製、商品名)を使用して乾燥膜厚が50μmになるように静電粉体塗装した。次いで、被塗物表面温度170℃で保持時間20分間の条件で加熱乾燥を行って各試験板を得た。
塗膜性能試験
上記試験板を用い、後記の試験条件に従って塗膜性能試験に供した。結果を表3〜5に併せて示す。
(注16)耐擦り傷性:
各試験板に、ダンボール(荷重500g)を用いて前後10往復擦りつけて、塗面の状態を評価した。
○は、塗膜に傷が全く観察されない。
△は、塗膜に傷がみられる
×は、塗膜に著しく傷がみられる。
(注17)仕上り性:
塗膜の仕上り性を下記基準によって評価した。
◎は、ユズ肌、ツヤムラ、ハジキ、ブツ、ヘコミ、のいずれもなく塗面状態が良好である
○は、ユズ肌、ツヤムラ、ハジキ、ブツ、ヘコミ、のいずれかが少し認められるが、実用上問題なし。
△は、ユズ肌、ツヤムラ、ハジキ、ブツ、ヘコミ、のいずれかがみられる
×は、ユズ肌、ツヤムラ、ハジキ、ブツ、ヘコミ、のいずれかが著しい。
(注18)塗膜硬度:
TUKON(AmericanChain & CableCompany社製、microhardnesstester;ツーコン硬度計) を用い、四角錘ダイヤモンド圧子を一定の試験荷重で材料の試験面に押し込み、生じた菱形のくぼみの大きさから読み取られる塗膜の硬さを表したものであり、数値が大きいほど硬度が高い。23℃における塗膜硬度を、以下の基準で評価した。
◎は、ツーコン硬度の数値が20を超える、
○は、ツーコン硬度の数値が15以上でかつ20未満
△は、ツーコン硬度の数値が10以上でかつ15未満
×は、ツーコン硬度の数値が10未満である。
(注19)防食性:
試験板を用いて、素地に達するようにナイフでクロスカット傷を入れ、これをJIS Z−2371に準じて720時間耐塩水噴霧試験を行い、その後、カット部にビニールテープを貼り付けて、瞬時に剥がした際の、カット部からの剥離長さを以下の基準で評価した。
◎は、カット部からの剥離長さが2.0mm未満(片側)、
○は、カット部からの剥離長さが2.0mm以上3mm未満(片側)、
△は、カット部からの剥離長さが3mm以上、6mm未満(片側)、
×は、カット部からの剥離長さが6mm以上(片側)。
(注20)耐候性:
キセノンアークランプ式耐光性及び耐侯性試験機(スガ試験機株式会社製)を用い、ランプの照射強度76W/m(300〜400nm)、過酸化水素水溶液濃度1%の過酸化水素水溶液噴霧〜脱イオン水噴霧の1サイクルが20時間の試験において、照射時間が100時間になるまで試験を行った。
評価は、試験板の塗膜において、試験前の光沢に対する光沢保持率が80%となる照射時間を測定した。
◎は、照射時間が100時間となっても光沢保持率が80%以上である
○は、光沢保持率が80%を割る照射時間が80時間以上、かつ100時間未満、
△は、光沢保持率が80%を割る照射時間が60時間以上、かつ80時間未満、
×は、光沢保持率が80%を割る照射時間が60時間未満。
(注21)塗膜断面状態:
Aは、塗膜断面が緻密な海島構造となっており、かつ表層にクリア層がみられる・・図1参照
Bは、塗膜断面がAランクほどではないが海島構造となっており、かつ表層のクリア層がAランクに比べて薄い
Cは、塗膜が海島構造となっているが、表層のクリア層がはっきり認識できない・・・図2参照
Dは、塗膜断面に海島構造がみられない。
耐擦り傷性、仕上り性、塗膜硬度、防食性及び耐候性が良好な塗装板を提供できる。

Claims (6)

  1. フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及び架橋剤(C)を含有するバインダ成分、下記特徴の添加剤(D)、並びに着色顔料(E)を含有する粉体塗料組成物であって、該バインダ成分の固形分合計100質量部に対して、成分(A)を30〜55質量部、成分(B)を30〜55質量部、成分(C)を10〜30質量部の割合で含有し、かつ添加剤(D)を0.1〜10質量部、着色顔料(E)を0.5〜200質量部含有することを特徴とする粉体塗料組成物。
    添加剤(D):炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)及びビニル共重合体(d2)を含む添加剤
  2. 炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)が、ヒマシ油又は水添ヒマシ油である請求項1に記載の粉体塗料組成物。
  3. 添加剤(D)における、炭素数15〜20の脂肪酸とグリセリンとのエステル類(d1)及びビニル共重合体(d2)の混合割合が、(d1)/(d2)=60/40〜99/1(質量比)である請求項1又は2に記載の粉体塗料組成物。
  4. フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及び架橋剤(C)の固形分合計100質量部に対して、平均粒子径0.01〜2.0μmの硫酸バリウムを0.1〜50質量部含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉体塗料組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉体塗料組成物に基づく塗膜を有する塗装物品。
  6. フッ素樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)、架橋剤(C)、上記添加剤(D)及び着色顔料(E)の混合物を溶融混練りし、粉砕することを特徴とすることを特徴とする粉体塗料組成物の製造方法。


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