JPH08145998A - インスリン様成長因子の免疫学的測定方法ならびにインスリン様成長因子測定用キット - Google Patents
インスリン様成長因子の免疫学的測定方法ならびにインスリン様成長因子測定用キットInfo
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Abstract
的に測定する方法であって、免疫学的測定に先立ち、生
体試料を酸溶液で処理することによりインスリン様成長
因子結合蛋白質からインスリン様成長因子を遊離させ、
次いで当該生体試料を再結合阻害剤を含有する中和緩衝
液で中和することを特徴とするインスリン様成長因子の
免疫学的測定方法。 【効果】 本発明によれば、煩雑な操作や多くの器具を
必要とせずに大量の生体試料の処理が可能であり、より
簡便かつ経済的に高い精度でインスリン様成長因子の測
定を行うことができる。
Description
ン様成長因子の測定方法に関し、さらに詳細には、成長
不全、成長ホルモン異常等の成長不全疾患の医学的診断
において有用な情報をもたらす総インスリン様成長因子
I(IGF−I)量および総インスリン様成長因子II
(IGF−II)量の免疫学的測定方法およびそのため
のキットに関する。
全疾患の医学的診断において従来用いられてきた成長ホ
ルモン量の測定は、その血中濃度の変動が大きいため、
診断に利用するのは難しい面が多かった。 一方、骨の
成長などにおいて成長ホルモンと共同で作用し、かつそ
の血中濃度の変動が緩和なIGF−Iは、成長不全疾患
の診断に高い臨床的有用性を持つ事が知られており、成
長ホルモン量に代えてこのIGF−Iを測定することが
行われている。また、IGF−IIは、IGF−Iと同
様に血液や骨組織中に広く存在している事が知られ、そ
の生体内における存在意義の解明が強く待ち望まれてお
り、そのために該因子の正確な測定が求められていた。
測定法としては、次の方法が知られている。まず、IG
Fの標的細胞に対する生理的結合活性の発現を直接測定
する、放射受容体測定法( R N. Marshall, Journal of
Clinical Endocrinology andMetabolism. Vol.39. pp.2
38-292.; W H.Daughaday,Journal of Clinical Endocri
nology and Metabolism. Vol.53. pp.282-288.; R C. B
axter, Journal ofClinical Endocrinology. Vol.24. p
p.267-278.)が知られている。しかし、測定に用いる受
容体の均一性を得る事の困難さや技術的に複雑で反応に
長時間かかる事から、しばしば判定に難しい結果を生じ
た。このため、この放射受容体測定法は、臨床検査で日
常的に用いるための実用性に欠けるものとされていた。
urnal of Clinical Investigation.Vol.60. pp.648-65
7.)も知られており、この方法は、インスリン様成長因
子(IGF)に特異的で高感度なポリクローナル性抗血
清を作製し、測定対象であるIGFと125I標識IGF
およびポリクローナル性抗血清を適当な濃度で反応させ
て、125I標識IGFとIGFとにポリクローナル性抗
血清の結合部位を競合させる測定法である。しかしこの
方法は多くの段階と長い反応時間を要する上に、B/F
分離方法の煩雑さを伴うため、大量検体を迅速処理する
臨床検査における普及を難しくしていた。
ミエローマ細胞を生体外で融合させてハイブリドーマを
作成する事により単クローン性抗体を得る技術が開発さ
れてきた( Nature Vol.256. pp.495-497. 1975)。 そ
して、この技術を応用する事によりIGFに対し特異的
でかつ単一な抗体蛋白を大量に得る事が可能になり、こ
の単クローン性抗体を用いて特異性が高くかつ迅速な反
応の放射免疫測定法の開発が研究された(特開昭64-356
1号)。
F−IIの保護や制御に深く関与するインスリン様成長
因子結合蛋白質(IGFBP;以下、単に「結合蛋白
質」ということもある)が存在し、IGFと複合体を形
成している事が知られている。これらの結合蛋白質は、
正確な総IGF量を放射免疫測定する際に大きな障害と
なるため、測定に先立ち、前処理としてIGFと結合蛋
白質を分離する必要がある。 この前処理方法として
は、酸性下ゲルクロマトグラフィー、固相抽出(Sep
-Pak抽出)、酸エタノール抽出などの方法が従来用
いられてきた。
法( J.Zapf, Journal of ClinicalInvestigation. Vol.
68. pp.1321-1330. 1981.; R L, Hintz, Journal of Cl
inical Endocrinology and Metabolism. 1977. Vol.45.
pp.988-995.; DR.Powell,Journal of Clinical Endocr
inology and Metabolism. 1986. Vol.63. pp.1186-119
2.)は、分子量の違いにより結合蛋白質とIGFをカラ
ムを用いて解離させ、その分離溶出液を中和測定する方
法であるが、大量検体処理が難しくカラムを設置する設
備が必要で、日常の臨床検査に向かない方法である。
Daughaday, Journal of LaboratoryClinical Medicine.
1987. Vol. 109. pp.355-363.)は、市販されているI
GF吸着性のあるゲルを詰めた小型カラム(Sep-P
ak)を用いてIGFを分離定量する方法であるが、や
はり煩雑な操作が残る上、コストが高く検体の多数処理
には無理がある。
れている方法としては、酸エタノール抽出法( W H. Dau
ghaday, Journal of Clinical Endocrinology and Meta
bolism. 1980. Vol.51. pp.781-788.)を挙げることがで
きる。 この方法は、初めに血清を塩酸−エタノール混
合液と混合し、酸によりIGFと結合蛋白を分離せしめ
た後、一定濃度のエタノールにより結合蛋白質を沈殿さ
せ、次に遠心分離操作で上清を分離採取し、得られた上
清のエタノール濃度を下げ、強酸を緩衝するために中和
緩衝液で上清中の酸を完全に中和希釈し、その希釈液を
試料として免疫学的に測定するものである。
IGFの解離では、酸pHを引き下げる事による効果が
大きい事が一つの特徴であり、また、この方法における
エタノールは、酸解離後のIGFのみを溶解抽出して水
溶液中に残存する結合蛋白質を分離沈殿せしめ、IGF
と結合蛋白質の複合体の再結合を妨げる作用を持つと考
えられる。
いる方法でもあり、特にこの方法によるIGF-Iの測
定値は公的機関による成長不良疾患の診断および治療に
おける重要な判断情報の一つとされている。
を伴う煩雑な処理操作がある上に、その上清の中和操作
が必要で、煩雑な手間と各操作に各々別の試験管が必要
なため、検体の大量処理に向かないという欠点があっ
た。 また、この方法におけるもう一つの別の欠点とし
ては、遠心分離後の上清の酸エタノール液をピペットで
吸い上げる操作において、エタノールと水溶液との液性
の違いに伴う液量の誤差が測定値に少なからず影響を与
え、かつ、この上清を採る操作に大きな時間を要する事
が挙げられる。さらに、抽出に用いる有機溶媒エタノー
ルの免疫測定法への影響や検体により結合蛋白質が抽出
液に残存する事による測定値減少などの影響が報告さ
れ、問題とされている。
nologica. 1988. Vol.118. pp.374-380.; W F.Blum, 19
94. Third International Symposium on Insulin-like
Growth Factors. pp.11-19.)は、IGF−IとIGF−
IIが共に結合蛋白上の同様の部位に結合する事に着目
して、検体の酸処理(pH3.1以下)の後、中和する
緩衝液中に結合蛋白質との再結合を防ぐ目的でIGF−
IIアッセイ系には過剰のIGF−I(100倍以上)
を、IGF−Iアッセイ系には過剰のIGF−IIを添
加することで、血清中のIGF−I、IGF−IIを抽
出操作無しで同中和緩衝液中で免疫測定できる事を報告
している。すなわち、この方法は、いわゆる類似IGF
を添加して結合蛋白質の結合を阻害する方法である。
抗体として、IGF−I測定ではIGF−IIに、IG
F−II測定ではIGF−Iに交差反応性の無い特異性
の高い抗体を選択する必要があり、サンドイッチ法にお
ける一次抗体(捕捉抗体)にも類似IGFに交差しない
特異性の高い抗体が不可欠である事など、抗体の選択に
著しく制約が生じる結果になる。 また、中和緩衝液に
添加するIGF−I、−IIを大量に準備する必要があ
り、商業的にキット化する際にはコストを著しく高く引
き上げる事に成りかねず、安価な普及性の高い方法とは
なり得ない。
多くの器具を必要とせずに大量の検体処理が可能で、よ
り簡便かつ経済的なインスリン様成長因子の測定方法の
開発が望まれていた。
鑑み、インスリン様成長因子の測定について鋭意研究を
行った結果、生体試料を酸溶液で処理し、インスリン様
結合蛋白質からインスリン様成長因子を遊離させた後
に、特定の物質を共存する中和緩衝液を用いることによ
りインスリン様結合蛋白質との再結合が阻害でき、しか
も得られた試料はそのまま免疫測定に利用可能なことを
見出し本発明を完成した。
インスリン様成長因子を免疫学的に測定する方法であっ
て、免疫学的測定に先立ち、生体試料を酸溶液で処理す
ることによりインスリン様成長因子結合蛋白質からイン
スリン様成長因子を遊離させ、次いで当該生体試料を再
結合阻害剤を含有する中和緩衝液で中和することを特徴
とするインスリン様成長因子の免疫学的測定方法を提供
することである。
いる生体試料中のインスリン様成長因子測定用キットを
提供することである。
る生体試料を酸溶液で処理し、IGFから結合蛋白質を
遊離させた後、再結合阻害剤を含む中和緩衝液で中和
し、以下は常法に従ってIGFの免疫測定を行えばよ
い。
る系として用いられる生体試料としては、IGFを含有
する生体液、例えば、血清、血漿、尿、腹水、胸水、乳
清、羊水、脊髄液、抽出液、さん出液などを挙げること
ができる。
液としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、蟻酸、トリフ
ロロ酢酸、トリクロロ酢酸等の溶液、またはそれらと例
えばグリシン、クエン酸、酢酸、サリチル酸等からなる
緩衝液を挙げることができる。
倍量を用いればよく、酸処理後の生体試料のpHは3.
5以下、特に3.0以下にすることが好ましい。
は、IGF結合蛋白質と親和性を有する物質であれば特
に限定はなく利用でき、好ましくは8−アニリノ−1−
ナフタレンスルホン酸(ANS)、サリチル酸、SD
S、ヘパリンまたはその塩等を挙げることができる。こ
れら再結合阻害剤は、それぞれ単独でも効果を有する
が、適当な組み合わせにより用いた方がより効果的であ
る。好ましい組み合わせの例としては、ANSとサリチ
ル酸の組み合わせが選択される。
10.0の範囲の緩衝液であり、例えばリン酸緩衝液、
炭酸緩衝液、グリシン緩衝液、バルビタール緩衝液、ト
リス緩衝液、ビストリス緩衝液等の緩衝液を用いること
ができる。緩衝液の濃度および量は上記酸希釈処理され
た生体試料を十分に中和出来る程度に調製すればよい。
その種類によって異なるが、例えばANS-Mgや他の
ANS塩を用いる場合には中和緩衝液に対し 0.01%
〜0.30%、サリチル酸Naを用いる場合には中和緩
衝液に対し 0.1〜3.0%、SDSを用いる場合には
中和緩衝液に対し 0.001%〜0.02%、ヘパリン
を用いる場合には中和緩衝液に対し 1〜50U/ml
程度とすることが好ましい。 なお、再結合阻害剤は、
用時に中和緩衝液に加えてもよいが、予め中和緩衝液に
加えた組成物としておく方が作業の効率化を図る上で有
利である。
試料は、そのまま免疫測定に利用することができる。
用いられる免疫測定の方法としては特に制限はなく、例
えば競合的測定法や二種抗体による挟み込み測定法(サ
ンドイッチ法)を用いた放射免疫測定法、酵素免疫測定
法、蛍光免疫測定法、化学発光免疫測定法などの種々の
標識方法を用いる免疫学的測定法を採用する事が出来
る。これらの免疫学的測定法は常法に従って行うことが
できる。
採用した場合、液相標識抗体と固相抗体、液相標識抗体
と液相抗体の何れの組合せも用いることがきるが、操作
上は液相標識抗体と固相抗体を用いる方が好ましい。ま
た、標識はクロラミンT等の酸化剤を用い、125I等の
放射性同位元素で標識する方法、ヒンジ法等によりアル
カリフォスファターゼやペルオキシダーゼ等の酵素で標
識する方法、さらにはユーロピウム等の蛍光物質やアク
リジニウムエステル等の発光物質で直接標識する方法等
を利用することができる。
に実施するためには、例えば以下に示すようなIGF測
定用キットを利用することができる。 (a)再結合阻害剤を含有する中和緩衝液 (b)標識抗IGF抗体 (c)固相化抗IGF抗体
る凍結乾燥品であってもよい。また、(b)成分の標識
には、公知の放射性アイソトープ、酵素、蛍光物質、化
学発光物質を利用することができる。更に(c)成分の
固相化には、ガラス、プラスチック、微粒子、磁性微粒
子等の不溶性物質を利用することができ、その形状もチ
ューブ等の器壁、ビーズ、蛋白性微粒子、鉄製微粒子等
とすることができる。
ら結合蛋白質を遊離させるための酸溶液を加えることも
できる。
は、インスリン様成長因子(IGF−I、IGF−I
I)とインスリン様成長因子結合蛋白質(IGFBP−
1〜6)との複合体の結合を弱め、これによりIGFを
結合蛋白質から解離させることにある。
液で中和するだけだと、IGFが結合蛋白質と複合体を
再構成することになるが、この中和の過程を、本発明の
ようにANS、サリチル酸、SDS、ヘパリン等の再結
合阻害剤の存在下で行うことにより、再結合阻害剤が結
合蛋白質のIGF結合部位と結合し、または、それらの
立体的な障害を利用して結合蛋白群とIGFとの再結合
が防止でき、正確なIGFの測定が可能となるのであ
る。
に再結合阻害剤としてANS、サリチル酸、SDS、ヘ
パリン等を含有する中和緩衝液を添加して中和すること
により、免疫学的測定に適した試料が調製されるのであ
る。
具を必要とせずに大量の生体試料の処理が可能で、より
簡便かつ経済的に高い精度でインスリン様成長因子の測
定を行うことができる。
ルを用いずに生体試料を調製するため、免疫測定系に精
度やバウンドの低下などの悪影響を与えることがなく、
従来の酸エタノール抽出法に比べ明らかに有利である。
しかも、IGFと結合蛋白質を混在させている水溶液
の状態での免疫測定が可能である事は、従来の酸エタノ
ール抽出法におけるIGFと結合蛋白質を分離後測定す
る方法に比べ操作を大幅に簡略化できる。また、ガラス
試験管等の使用を強制されることなく、しかも遠心分離
操作を必要としないため、大量検体の処理が可能であ
り、臨床検査における設備軽減にも役立つ。
S等は安価であり、他に高価な試薬を必要としないばか
りか、抗体選択における制約が小さいという利点を有す
る。またさらに、従来の酸エタノール抽出測定法におい
て抽出率が低いと考えられてきた一部の検体が本発明を
用いた免疫測定法で高値になる事は、本発明の測定法に
おける高抽出率がもたらした成果であり、より正確に総
IGFを抽出し測定できる方法である事実を証明してい
る。
明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるも
のでない。
学的定量: (1)IGF−II抗体の確保 BSA−IGF−II結合物を免疫源とし、常法により
マウスハイブリドーマに由来するIGF−II抗体を種
々作製し、常法の抗原抗体反応を利用して最も高アフィ
ニティーなクローンとして1D5、6Bの2種類を選定
した。
製造し、飽和硫安にて塩析後ゲル濾過(TSKG300
0 SWXL、0.05M−NaPO4/0.1M−Na2
PO4 、pH6.4)にて抗体分画を得、イオン交換(モ
ノQ、20mM−トリス、pH8.0)にて精製し、リ
ン酸緩衝液(20mM、pH7.4)で濃縮透析した。
これらの最終濃度は、1D5で8.7mg/ml、6B
で2.6mg/mlに調製した。
抗体純度は、HPLCで95%以上であり、スキャッチ
ャード分析による親和定数とサブタイプは、1D5が
0.9×108L/MolとIgG1、6Bが2×109
L/MolとIgG2aであった。
製 NEN製Na125I2.6mCiをシリコンコートガラス
チューブに採り、上記の6Bモノクローナル抗IGF−
II抗体(MoAb-6B)溶液196μl(500μ
g)を入れ、クロラミンT30μg/10μl(H
2O)を加えて、20秒間攪拌反応後、メタ重亜硫酸ナ
トリウムを60μg/20μl(H2O)を加えて反応
を停止した。
1%NaN3を含む0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH7.
4)にて充分に平衡化したセファクリルS−300カラ
ム(Ф1.0cm×45cm)に添加し、カラムからの溶出液を
1mlづつ分取し、20〜22ml溶出させて放射能濃
度の高いピーク位置の各フラクションの免疫活性を測定
して目的標識物の位置を確認しつつ精製反応液としてプ
ールした。
ーにより求めた標識率は90%であり、従って比放射能
は5.9μCi/μgであった(2620μCi×0.9
0÷500÷0.8=5.9μCi/μg、0.8は計数
器の計数効率)。精製反応液は、0.1%ゼラチンおよ
び0.1%ツイーン#20を含むリン酸緩衝液(100m
M、pH7.4)にて希釈し、最終放射能濃度を約14.
3kBq(0.39μCi/ml)の125I標識抗IGF
−II抗体試薬として調製した(ただし、アッセイに使
用する量は、約2.9kBq/200μl/チューブで
ある)。
調製 ガラスビーカーに6mm直径ポリスチレンビーズ球とビ
ーズ1個あたり0.4mlの5%の洗剤液を加えて、ス
ターラーバーにて攪拌しビーズ表面の削り屑を除去し、
ビーズを脱イオン水で5回洗浄して洗剤液を除去する。
このビーズに、5μg/0.2ml/ビーズの2Dモノ
クローナル抗IGF−II抗体(MoAb-2D)を含
む1mMリン酸緩衝液pH5.9を加えて、25℃で一
晩緩やかに攪拌し、抗体を吸着させた。 各ビーズを脱
イオン水で2回洗浄後、0.2M硫酸マグネシウム(7
水塩)、0.5MNaCl、0.5%BSAを含む25m
Mリン酸緩衝液(pH7.4)を0.2ml/ビーズに加
えて3時間静置し、同緩衝液を除去して一晩乾燥後、抗
体ビーズとした。
中和緩衝液の調製 標準IGF−IIは、組み替えDNAを用いたリコンビ
ナントIGF−II(第一製薬社製)を、0.1%Na
N3、0.1%EDTA2Naおよび0.5%BSAを含
む100mMリン酸緩衝液(pH7.4)にて適当な濃
度に調製した。前処理液は、25mMグリシン塩酸(p
H1.5)の酸性溶液を用いた。また、中和緩衝液は、
ANS-Mg(8-Anilino-1-NaphtaleneSulfonic Hemim
agnesium)0.08%、ゼラチン0.5%、ツイ−ン#2
0 0.1%およびNaN3 0.1%を含む200mMトリ
ス塩酸緩衝液(pH8.0)を調製準備した。
と結果 ガラス試験管あるいは、ポリスチレン試験管に被検検体
の血清(検体番号〜)を25μlに前処理液1.0
mlを加え、よく攪拌後静置した。前処理液で処理した
酸希釈検体50μl、または適当な濃度に調製した標準
IGF-II 50μlを採り、それぞれ新たに準備し
たポリスチレンチューブに加え、さらに中和緩衝液30
0μlを加えて酸を中和緩衝した後、抗体ビーズ1個を
加えて室温で2時間振騰した。
理食塩水を2ml/チューブで2回洗浄する。125I標
識抗IGF−II抗体溶液を0.2ml/チューブ添加
し、さらに室温で1時間振騰し、反応終了後、反応液を
吸引除去し生理食塩水2ml/チューブで2回洗浄した
後、各チューブの放射能量を測定した。なお、測定の際
に標準IGF−IIの放射能量とその実濃度を検体の希
釈倍率である41倍で掛けた濃度(換算濃度)に基づい
て作製された標準曲線を用い(表1および図1)、希釈
検体の放射能量からIGF−IIの濃度を読みとった。
について、酸エタノール抽出法を用いる以外は同様の方
法で行った。この結果を表2に示す。
的定量: (1)IGF−I抗体の確保 BSA−IGF−I結合物を免疫源とし、常法によりマ
ウスハイブリドーマに由来するIGF−I抗体を種々作
製し、常法の抗原抗体反応を利用して最も高アフィニテ
ィーなクローンとして2D、6Bの2種類を選定した。
この2種類のクローンは、マウス腹水にて製造し、飽和
硫安にて塩析後ゲル濾過(TSKG3000 SWX
L、0.05M−NaPO4/0.1M−Na2PO4 、p
H6.4)にて抗体分画を得、イオン交換(モノQ、2
0mM−トリス、pH8.0)にて精製し、リン酸緩衝
液(20mM、pH7.4)で濃縮透析した。これらの
最終濃度は、2Dで7.5mg/ml、6Bで2.6mg
/mlに調製した。
抗体純度は、HPLCで95%以上であり、スキャッチ
ャード分析による親和定数とサブタイプは2Dが7.2
×108L/MolとIgG1、6Bが3.2×109L
/MolとIgG2aであった。
スチューブに採り、上記の6Bモノクローナル抗IGF
−I抗体(MoAb-6B)溶液196μl(500μ
g)を入れ、クロラミンT30μg/10μl(H
2O)を加えて、20秒間攪拌反応後、メタ重亜硫酸ナ
トリウムを60μg/20μl(H2O)を加えて反応
を停止した。
NaN3を含む0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH7.4)
にて充分に平衡化したセファクリルS−300カラム
(Ф1.0cm×45cm)に添加し、カラムからの溶出液を1
mlづつ分取し、20〜22ml溶出させて放射能濃度
の高いピーク位置の各フラクションの免疫活性を測定し
て目的標識物の位置を確認しつつ精製反応液としてプー
ルした。なお、反応液のペーパークロマトグラフィーに
より求めた標識率は90%であり、従って比放射能は
5.9μCi/μgであった(2620μCi×0.90
÷500÷0.8=5.9μCi/μg、0.8は計数器
の計数効率)。
1%ツイーン#20を含むリン酸緩衝液(100mM、
pH7.4)にて希釈し、最終放射能濃度を約14.3k
Bq(0.39μCi/ml)の125I標識抗IGF−I
抗体試薬として調製した(ただし、アッセイに使用する
量は、約2.9kBq/200μl/チューブであ
る)。
製 ガラスビーカーに6mm直径ポリスチレンビーズ球とビ
ーズ1個あたり0.4mlの5%の洗剤液を加え、スタ
ーラーバーにて攪拌してビーズ表面の削り屑を除去し、
ビーズを脱イオン水で5回洗浄して洗剤液を除去した。
このビーズに、5μg/0.2ml/ビーズの2Dモノ
クローナル抗IGF−I抗体(MoAb-2D)を含む
1mMリン酸緩衝液pH5.9を加えて、25℃で一晩
緩やかに攪拌し、抗体を吸着させた。各ビーズを脱イオ
ン水で2回洗浄後、0.2M硫酸マグネシウム(7水
塩)、0.5MNaClおよび0.5%BSAを含む25
mMリン酸緩衝液(pH7.4)を0.2ml/ビーズに
加えて3時間静置し、同緩衝液を除去して一晩乾燥後、
抗体ビーズとした。
和緩衝液の調製 標準IGF−Iは、組み替えDNAを用いたリコンビナ
ントIGF−I(東洋紡社製)を0.1%NaN3および
0.5%BSAを含む100mMトリス塩酸緩衝液(p
H6.0)にて適当な濃度に調製した。前処理液は、2
5mMグリシン塩酸(pH1.5)の酸性溶液を用い
た。
ilino-1-NaphtaleneSulfonic Hemimagnesium)0.12
%、サリチル酸ナトリウム 1.0%、ゼラチン0.5
%、ツイ−ン#20 0.1%およびNaN3 0.1%を
含む200mMトリス塩酸緩衝液(pH9.0)を調製
準備した。
結果 ガラス試験管あるいは、ポリスチレン試験管に被験検体
の血清(検体番号〜)を25μlに前処理液1.0
mlを加え、よく攪拌後静置した。前処理液で処理した
酸希釈検体50μl、または適当な濃度に調製した標準
IGF-I50μlを採り、それぞれ新たに準備したポ
リスチレンチューブに加え、さらに中和緩衝液300μ
lを加えて酸を中和緩衝した後、抗体ビーズ1個を加え
て室温で2時間振騰した。
理食塩水を2ml/チューブで2回洗浄した。125I標
識抗IGF-I抗体溶液を0.2ml/チューブ添加し、
さらに室温で1時間振騰し、反応終了後、反応液を吸引
除去し生理食塩水2ml/チューブで2回洗浄した後、
各チューブの放射能量を測定した。なお、測定の際に標
準IGF−Iの放射能量とその実濃度を検体の希釈倍率
である41倍で掛けた濃度(換算濃度)に基づいて作製
された標準曲線を用い(表3および図2)、希釈検体の
放射能量からIGF−Iの濃度を読みとった。
について、酸エタノール抽出法を用いる以外は同様の方
法で行った。この結果を表4に示す。
準曲線を示す図面。
曲線を示す図面。 以 上
ン様成長因子の測定方法に関し、さらに詳細には、成長
不全、成長ホルモン異常等の成長不全疾患の医学的診断
において有用な情報をもたらす総インスリン様成長因子
I(IGF−I)量および総インスリン様成長因子II
(IGF−II)量の免疫学的測定方法およびそのため
のキットに関する。
全疾患の医学的診断において従来用いられてきた成長ホ
ルモン量の測定は、その血中濃度の変動が大きいため、
診断に利用するのは難しい面が多かった。一方、骨の成
長などにおいて成長ホルモンと共同で作用し、かつその
血中濃度の変動が緩和なIGF−Iは、成長不全疾患の
診断に高い臨床的有用性を持つ事が知られており、成長
ホルモン量に代えてこのIGF−Iを測定することが行
われている。また、IGF−IIは、IGF−Iと同様
に血液や骨組織中に広く存在している事が知られ、その
生体内における存在意義の解明が強く待ち望まれてお
り、そのために該因子の正確な測定が求められていた。
測定法としては、次の方法が知られている。まず、IG
Fの標的細胞に対する生理的結合活性の発現を直接測定
する、放射受容体測定法(R N.Marshall,
Journal of Clinical Endoc
rinology and Metabolism.V
ol.39.pp.238−292.;W H.Dau
ghaday,Journal of Clinica
l Endocrinology and Metab
olism.Vol.53.pp.282−288.;
R C.Baxter,Journal of Cli
nical Endocrinology.Vol.2
4.pp.267−278.)が知られている。しかし
側定に用いる受容体の均一性を得る事の困難さや技術的
に複雑で反応に長時間かかる事から、しばしば判定に難
しい結果を生じた。このため、この放射受容体測定法
は、臨床検査で日常的に用いるための実用性に欠けるも
のとされていた。
tto,Journal of Clinical I
nvestigation.Vol.60.pp.64
8−657.)も知られており、この方法は、インスリ
ン様成長因子(IGF)に特異的で高感度なポリクロー
ナル性抗血清を作製し、測定対象であるIGFと125
I標識IGFおよびポリクローナル性抗血清を適当な濃
度で反応させて、125I標識IGFとIGFとにポリ
クローナル性抗血清の結合部位を競合させる測定法であ
る。しかしこの方法は多くの段階と長い反応時間を要す
る上に、B/F分離方法の煩雑さを伴うため、大量検体
を迅速処理する臨床検査における普及を難しくしてい
た。
ミエローマ細胞を生体外で融合させてハイブリドーマを
作成する事により単クローン性抗体を得る技術が開発さ
れてきた(Nature Vol.256.pp.49
5−497.1975)。そして、この技術を応用する
事によりIGFに対し特異的でかつ単一な抗体蛋白を大
量に得る事が可能になり、この単クローン性抗体を用い
て特異性が高くかつ迅速な反応の放射免疫測定法の開発
が研究された(特開昭64−3561号)。
F−IIの保護や制御に深く関与するインスリン様成長
因子結合蛋白質(IGFBP;以下、単に「結合蛋白
質」ということもある)が存在し、IGFと複合体を形
成している事が知られている。これらの結合蛋白質は、
正確な総IGF量を放射免疫測定する際に大きな障害と
なるため、測定に先立ち、前処理としてIGFと結合蛋
白質を分離する必要がある。この前処理方法としては、
酸性下ゲルクロマトグラフィー、固相抽出(Sep−P
ak抽出)、酸エタノール抽出などの方法が従来用いら
れてきた。
法(J.Zapf,Journalof Clinic
al Investigation.Vol.68.p
p.1321−1330.1981.;R L,Hin
tz,Journal of Clinical En
docrinology and Metabolis
m.1977.Vol.45.pp.988−99
5.;DR.Powell,Journal of C
linical Endocrinologyand
Metabolism.1986.Vol.63.p
p.1186−1192.)は、分子量の違いにより結
合蛋白質とIGFをカラムを用いて解離させ、その分離
溶出液を中和測定する方法であるが、大量検体処理が難
しくカラムを設置する設備が必要で、日常の臨床検査に
向かない方法である。
H.Daughaday,Journal of L
aboratory Clinical Medici
ne.1987.Vol.109.pp.355−36
3.)は、市販されているIGF吸着性のあるケルを詰
めた小型カラム(Sep−Pak)を用いてIGFを分
離定量する方法であるが、やはり煩雑な操作が残る上、
コストが高く検体の多数処理には無理がある。
れている方法としては、酸エタノール抽出法(W H.
Daughaday,Journal of Clin
ical Endocrinology and Me
tabolism.1980.Vol.51.pp.7
81−788.)を挙げることができる。この方法は、
初めに血清を塩酸−エタノール混合液と混合し、酸によ
りIGFと結合蛋白を分離せしめた後、一定濃度のエタ
ノールにより結合蛋白質を沈殿させ、次に速心分離操作
で上清を分離採取し、得られた上清のエタノール濃度を
下げ、強酸を緩衝するために中和緩衝液で上清中の酸を
完全に中和希釈し、その希釈液を試料として免疫学的に
測定するものである。
IGFの解離では、酸pHを引き下げる事による効果が
大きい事が一つの特徴であり、また、この方法における
エタノールは、酸解離後のIGFのみを溶解抽出して水
溶液中に残存する結合蛋白質を分離沈殿せしめ、IGF
と結合蛋白質の複合体の再結合を妨げる作用を持つと考
えられる。
いる方法でもあり、特にこの方法にるIGF−Iの測定
値は公的機関による成長不良疾患の診断および治療にお
ける重要な判断情報の一つとされている。
を伴う煩雑な処理操作がある上に、その上清の中和操作
が必要で、煩雑な手間と各操作に各々別の試験管が必要
なため、検体の大量処理に向かないという欠点があっ
た。また、この方法におけるもう一つの別の欠点として
は、遠心分離後の上清の酸エタノール液をピペットで吸
い上げる操作において、エタノールと水溶液との液性の
違いに伴う液量の誤差が測定値に少なからず影響を与
え、かつ、この上清を採る操作に大きな時間を要する事
が挙げられる。さらに、抽出に用いる有機溶媒エタノー
ルの免疫測定法への影響や検体により結合蛋白質が抽出
液に残存する事による測定値減少などの影響が報告さ
れ、問題とされている。
ta Endocrinologica.1988.V
ol.118.pp.374−380.;W F.Bl
um,1994.Third Internation
al Symposiumon Insulin−li
ke Growth Factors.pp.11−1
9.)は、IGF−IとIGF−IIが共に結合蛋白上
の同様の部位に結合する事に着目して、検体の酸処理
(pH3.1以下)の後、中和する緩衝液中に結合蛋白
質との再結合を防ぐ目的でIGF−IIアッセイ系には
過剰のIGF−I(100倍以上)を、IGF−Iアッ
セイ系には過剰のIGF−IIを添加することで、血清
中のIGF−I、IGF−IIを抽出操作無しで同中和
緩衝液中で免疫測定できる事を報告している。すなわ
ち、この方法は、いわゆる類似IGFを添加して結合蛋
白質の結合を阻害する方法である。
抗体として、IGF−I測定ではIGF−IIに、IG
F−II測定ではIGF−Iに交差反応性の無い特異性
の高い抗体を選択する必要があり、サンドイッチ法にお
ける一次抗体(捕捉抗体)にも類似IGFに交差しない
特異性の高い抗体が不可欠である事など、抗体の選択に
著しく制約が生じる結果になる。また、中和緩衝液に添
加するIGF−I、−IIを大量に準備する必要があ
り、商業的にキット化する際にはコストを著しく高く引
き上げる事に成りかねず、安価な普及性の高い方法とは
なり得ない。
多くの器具を必要とせずに大量の検体処理が可能で、よ
り簡便かつ経済的なインスリン様成長因子の測定方法の
開発が望まれていた。
鑑み、インスリン様成長因子の測定について鋭意研究を
行った結果、生体試料を酸溶液で処理し、インスリン様
結合蛋白質からインスリン様成長因子を遊離させた後
に、特定の物質を共存する中和緩衝液を用いることによ
りインスリン様結合蛋白質との再結合が阻害でき、しか
も得られた試料はそのまま免疫測定に利用可能なことを
見出し本発明を完成した。
インスリン様成長因子を免疫学的に測定する方法であっ
て、免疫学的測定に先立ち、生体試料を酸溶液で処理す
ることによりインスリン様成長因子結合蛋白質からイン
スリン様成長因子を遊離させ、次いで当該生体試料を再
結合阻害剤を含有する中和緩衝液で中和することを特徴
とするインスリン様成長因子の免疫学的測定方法を提供
することである。
いる生体試料中のインスリン様成長因子測定用キットを
提供することである。
る生体試料を酸溶液で処理し、IGFから結合蛋白質を
遊離させた後、再結合阻害剤を含む中和緩衝液で中和
し、以下は常法に従ってIGFの免疫測定を行えばよ
い。
る系として用いられる生体試料としては、IGFを含有
する生体液、例えば、血清、血漿、尿、腹水、胸水、乳
清、羊水、脊髄液、抽出液、さん出液などを挙げること
ができる。
液としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、蟻酸、トリフ
ロロ酢酸、トリクロロ酢酸等の溶液、またはそれらと例
えばグリシン、クエン酸、酢酸、サリチル酸等からなる
緩衝液を挙げることができる。
倍量を用いればよく、酸処理後の生体試料のpHは3.
5以下、特に3.0以下にすることが好ましい。
は、IGF結合蛋白質と親和性を有する物質であれば特
に限定はなく利用でき、好ましくは8−アニリノ−1−
ナフタレンスルホン酸(ANS)、サリチル酸、ラウリ
ル硫酸ナトリウム(SDS)、ヘパリンまたはその塩等
を挙げることができる。これら再結合阻害剤は、それぞ
れ単独でも効果を有するが、適当な組み合わせにより用
いた方がより効果的である。好ましい組み合わせの例と
しては、ANSとサリチル酸の組み合わせが選択され
る。
10の範囲の緩衝液であり、例えばリン酸緩衝液、炭酸
緩衝液、グリシン緩衝液、バルビタール緩衝液、トリス
緩衝液、ビストリス緩衝液等の緩衝液を用いることがで
きる。緩衝液の濃度および量は上記酸希釈処理された生
体試料を十分に中和出来る程度に調製すればよい。
その種類によって異なるが、例えばANS−Mgや他の
ANS塩を用いる場合には中和緩衝液に対し0.01%
〜0.30%、サリチル酸ナトリウムを用いる場合には
中和緩衝液に対し0.1〜3.0%、SDSを用いる場
合には中和緩衝液に対し0.001%〜0.02%、ヘ
パリンを用いる場合には中和緩衝液に対し1〜50U/
ml程度とすることが好ましい。なお、再結合阻害剤
は、用時に中和緩衝液に加えてもよいが、予め中和緩衝
液に加えた組成物としておく方が作業の効率化を図る上
で有利である。
試料は、そのまま免疫測定に利用することができる。用
いられる免疫測定の方法としては特に制限はなく、例え
ば競合的測定法や二種抗体による挟み込み測定法(サン
ドイッチ法)を用いた放射免疫測定法、酵素免疫測定
法、蛍光免疫測定法、化学発光免疫測定法などの種々の
標識方法を用いる免疫学的測定法を採用する事ができ
る。これらの免疫学的測定法は常法に従って行うことが
できる。
採用した場合、液相標識抗体と固相抗体、液相標識抗体
と液相抗体の何れの組合せも用いることがきるが、操作
上は液相標識抗体と固相抗体を用いる方が好ましい。ま
た、標識はクロラミンT等の酸化剤を用い、125I等
の放射性同位元素で標識する方法、ヒンジ法等によりア
ルカリフォスファターゼやペルオキシダーゼ等の酵素で
標識する方法、さらにはユーロピウム等の蛍光物質やア
クリジニウムエステル等の発光物質で直接標識する方法
等を利用することができる。
に実施するためには、例えば以下に示すようなIGF測
定用キットを利用することができる。 (a)再結合阻害剤を含有する中和緩衝液 (b)標識抗IGF抗体 (c)固相化抗IGF抗体
る凍結乾燥品であってもよい。また、(b)成分の標識
には、公知の放射性アイソトープ、酵素、蛍光物質、化
学発光物質を利用することができる。更に(c)成分の
固相化には、ガラス、プラスチック、微粒子、磁性微粒
子等の不溶性物質を利用することができ、その形状もチ
ューブ等の器壁、ビーズ、蛋白性微粒子、鉄製微粒子等
とすることができる。
ら結合蛋白質を遊離させるための酸溶液を加えることも
できる。
は、インスリン様成長因子(IGF−I、IGF−I
I)とインスリン様成長因子結合蛋白質(IGFBP−
1〜6)との複合体の結合を弱め、これによりIGFを
結合蛋白質から解離させることにある。
液で中和するだけだと、IGFが結合蛋白質と複合体を
再構成することになるが、この中和の過程を、本発明の
ようにANS、サリチル酸、SDS、ヘパリン等の再結
合阻害剤の存在下で行うことにより、再結合阻害剤が結
合蛋白質のIGF結合部位と結合し、または、それらの
立体的な障害を利用して結合蛋白群とIGFとの再結合
が防止でき、正確なIGFの測定が可能となるのであ
る。
に再結合阻害剤としてANS、サリチル酸、SDS、ヘ
パリン等を含有する中和緩衝液を添加して中和すること
により、免疫学的測定に適した試料が調製されるのであ
る。
具を必要とせずに大量の生体試料の処理が可能で、より
簡便かつ経済的に高い精度でインスリン様成長因子の測
定を行うことができる。
ルを用いずに生体試料を調製するため、免疫測定系に精
度やバウンドの低下などの悪影響を与えることがなく、
従来の酸エタノール抽出法に比べ明らかに有利である。
しかも、IGFと結合蛋白質を混在させている水溶液の
状態での免疫測定が可能である事は、従来の酸エタノー
ル抽出法におけるIGFと結合蛋白質を分離後測定する
方法に比べ操作を大幅に簡略化できる。また、ガラス試
験管等の使用を強制されることなく、しかも遠心分離操
作を必要としないため、大量検体の処理が可能であり、
臨床検査における設備軽減にも役立つ。
S等は安価であり、他に高価な試薬を必要としないばか
りか、抗体選択における制約が小さいという利点を有す
る。またさらに、従来の酸エタノール抽出測定法におい
て抽出率が低いと考えられてきた一部の検体が本発明を
用いた免疫測定法で高値になる事は、本発明の測定法に
おける高抽出率がもたらした成果であり、より正確に総
IGFを抽出し測定できる方法である事実を証明してい
る。
明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるも
のでない。
学的定量: (1)IGF−II抗体の確保 BSA−IGF−II結合物を免疫源とし、常法により
マウスハイブリドーマに由来するIGF−II抗体を種
々作製し、常法の抗原抗体反応を利用して最も高アフィ
ニティーなクローンとして6Bを選定した。また、同様
に作製されたハイブリドーマ1D5(特開平5−252
987号)を第一製薬株式会社より入手、使用した。
製造し、飽和硫安にて塩析後ゲル濾過(TSKG300
0 SWXL、0.05M−NaPO4/0.1M−N
a2PO4、pH6.4)にて抗体分画を得、イオン交
換(モノQ、20mM−トリス、pH8.0)にて精製
し、リン酸緩衝液(20mM、pH7.4)で濃縮透析
した。これらの最終濃度は、1D5で8.7mg/m
l、6Bで2.6mg/mlに調製した。
抗体純度は、HPLCで95%以上であり、スキャッチ
ャード分析による親和定数とサブタイプは、1D5が
0.9×108L/MolとIgG1、6Bが2×10
9L/MolとIgG2aであった。
調製 NEN製Na125I 2.6mCiをシリコンコート
ガラスチューブに採り、上記の6Bモノクローナル抗I
GF−II抗体(MoAb−6B)溶液196μl(5
00μg)を入れ、クロラミンT 30μg/10μl
(H2O)を加えて、20秒間撹拌反応後、メタ重亜硫
酸ナトリウムを60μg/20μl(H2O)を加えて
反応を停止した。
0.1%NaN3を含む0.1M トリス塩酸緩衝液
(pH7.4)にて充分に平衡化したセファクリルS−
300カラム(φ1.0cm×45cm)に添加し、カ
ラムからの溶出液を1mlづつ分取し、20〜22ml
溶出させて放射能濃度の高いピーク位置の各フラクショ
ンの免疫活性を測定して目的標識物の位置を確認しつつ
精製反応液としてプールした。
ーにより求めた標識率は90%であり、従って比放射能
は5.9μCi/μgであった(2620μCi×0.
90÷500+0.8=5.9μCi/μg、0.8は
計数器の計数効率)。精製反応液は、0.1%ゼラチン
および0.1%ツイーン#20を含むリン酸緩衝液(1
00mM、pH7.4)にて希釈し、最終放射能濃度を
約14.3kBq(0.39μCi/ml)の125I
標識抗IGF−II抗体試薬として調製した(ただし、
アッセイに使用する量は、約2.9kBq/200μl
/チューブである)。
調製 ガラスビーカーに6mm直径ポリスチレンビーズ球とビ
ーズ1個あたり0.4mlの5%の洗剤液を加え、スタ
ーラーバーで撹拌してビーズ表面の削り屑を除去し、ビ
ーズを脱イオン水で5回洗浄して洗剤液を除去する。こ
のビーズに、5μg/0.2ml/ビーズの1D5モノ
クローナル抗IGF−II抗体(MoAb−1D5)を
含む1mMリン酸緩衝液(pH5.9)を加えて、25
℃で一晩緩やかに撹拌し、抗体を吸着させた。各ビーズ
を脱イオン水で2回洗浄後、0.2M硫酸マグネシウム
(7水塩)、0.5M NaCl、0.5%BSAを含
む25mM リン酸緩衝液(pH7.4)を0.2ml
/ビーズに加えて3時間静置し、同緩衝液を除去して一
晩乾燥後、抗体ビーズとした。
中和緩衝液の調製 標準IGF−IIは、組み替えDNAを用いたリコンピ
ナントIGF−II(第一製薬株式会社製)を、0.1
%NaN3、0.1%EDTA2Naおよび0.5%B
SAを含む100mMリン酸緩衝液(pH7.4)にて
適当な濃度に調製した。前処理液は、25mM グリシ
ン塩酸(pH1.5)の酸性溶液を用いた。また、中和
緩衝液は、ANS−Mg(8−Anilino−1−N
aphtalene Sulfonic Hemima
gnesium)0.08%、ゼラチン0.5%、ツイ
ーン#20 0.1%及びNaN30.1%を含む20
0mM トリス塩酸緩衝液(pH8.0)を調製準備し
た。
と結果 ガラス試験管あるいは、ポリスチレン試験管に被検検体
の血清(検体番号〜)を25μlに前処理液1.0
mlを加え、よく撹拌後静置した。前処理液で処理した
酸希釈検体50μl、または適当な濃度に調製した標準
IGF−II 50μlを採り、それぞれ新たに準備し
たポリスチレンチューブに加え、さらに中和緩衝液30
0μlを加えて酸を中和緩衝した後、抗体ビーズ1個を
加えて室温で2時間振盪した。
理食塩水を2ml/チューブで2洗浄する。125I標
識抗IGF−II抗体溶液を0.2ml/チューブ添加
し、さらに室温で1時間振盪し、反応終了後、反応液を
吸引除去し生理食塩水2ml/チューブで2回洗浄した
後、各チューブの放射能量を測定した。なお、測定の際
に標準IGF−IIの放射能量とその実濃度を検体の希
釈倍率である41倍で掛けた濃度(換算濃度)に基づい
て作製された標準曲線を用い(表1および図1)、希釈
検体の放射能量からIGF−IIの濃度を読みとった。
について、酸エタノール抽出法を用いる以外は同様の方
法で行った。この結果を表2に示す。
的定量: (1)IGF−I抗体の確保 BSA−IGF−I結合物を免疫源とし、常法によりマ
ウスハイブリドーマに由来するIGF−I抗体を種々作
製し、常法の抗原抗体反応を利用して最も高アフィニテ
ィーなクローンとして2D、6Bの2種類を選定した。
この2種類のクローンは、マウス腹水にて製造し、飽和
硫安にて塩析後グル濾過(TSKG3000 SWX
L、0.05M−NaPO4/0.1M−Na2P
O4、pH6.4)にて抗体分画を得、イオン交換(モ
ノQ、20mM−トリス、pH8.0)にて精製し、リ
ン酸緩衝液(20mM、pH7.4)で濃縮透析した。
これらの最終濃度は、2Dで7.5mg/ml、6Bで
2.6mg/mlに調製した。
抗体純度は、HPLCで95%以上であり、スキャッチ
ャード分析による親和定数とサブタイプは2Dが7.2
×108L/MolとIgG1、6Bが3.2×109
L/MolとIgG2aであった。
製 NEN製Na125I 2.6mCiをシリコンコート
ガラスチューブに採り、上記の6Bモノクローナル抗I
GF−I抗体(MoAb−6B)溶液196μl(50
0μg)を入れ、クロラミンT30μg/10μl(H
2O)を加えて、20秒間撹拌反応後、メタ重亜硫酸ナ
トリウムを60μg/20μl(H2O)を加えて反応
を停止した。
%NaN3を含む0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH7.
4)にて充分に平衡化したセファクリルS−300カラ
ム(φ1.0cm×45cm)に添加し、カラムからの
溶出液を1mlづつ分取し、20〜22ml溶出させて
放射能濃度の高いピーク位置の各フラクションの免疫活
性を測定して目的標識物の位置を確認しつつ精製反応液
としてプールした。なお、反応液のペーパークロマトグ
ラフィーにより求めた標識率は90%であり、従って比
放射能は5.9μCi/μgであった(2620μCi
×0.90÷500÷0.8=5.9μCi/μg、
0.8は計数器の計数効率)。
0.1%ツイーン#20を含むリン酸緩衝液(100m
M、pH7.4)にて希釈し、最終放射能濃度を約1
4.3kBq(0.39μCi/ml)の125I標識
抗IGF−I抗体試薬として調製した(ただし、アッセ
イに使用する量は、約2.9kBq/200μl/チュ
ーブである)。
製 ガラスビーカーに6mm直径ポリスチレンビーズ球とビ
ーズ1個あたり0.4mlの5%の洗剤液を加え、スタ
ーラーバーにて撹拌してビーズ表面の削り屑を除去し、
ビーズを脱イオン水で5回洗浄して洗剤液を除去した。
このビーズに、5μg/0.2ml/ビーズの2Dモノ
クローナル抗IGF−I抗体(MoAb−2D)を含む
1mMリン酸緩衝液pH5.9を加えて、25℃で一晩
緩やかに撹拌し、抗体を吸着させた。各ビーズを脱イオ
ン水で2回洗浄後、0.2M硫酸マグネシウム(7水
塩)、0.5MNaClおよび0.5%BSAを含む2
5mMリン酸緩衝液(pH7.4)を0.2ml/ビー
ズに加えて3時間静置し、同緩衝液を除去して一晩乾燥
後、抗体ビーズとした。
和緩衝液の調製 標準IGF−Iは、組み替えDNAを用いたリコンビナ
ントIGF−I(東洋紡社製)を0.1%NaN3およ
び0.5%BSAを含む100mMトリス塩酸緩衝液
(pH6.0)にて適当な濃度に調製した。前処理液
は、25mMグリシン塩酸(pH1.5)の酸性溶液を
用いた。
Anilino−1−NaphtaleneSulfo
nic Hemimagnesium)0.12%、サ
リチル酸ナトリウム1.0%、ゼラチン0.5%、ツイ
ーン#20 0.1%およびNaN3 0.1%を含む
200mMトリス塩酸緩衝液(pH9.0)を調製準備
した。
結果 ガラス試験管あるいは、ポリスチレン試験管に被験検体
の血清(検体番号〜)を25μlに前処理液1.0
mlを加え、よく撹拌後静置した。前処理液で処理した
酸希釈検体50μl、または適当な濃度に調製した標準
IGF−150μlを採り、それぞれ新たに準備したポ
リスチレンチューブに加え、さらに中和緩衝液300μ
lを加えて酸を中和緩衝した後、抗体ビーズ1個を加え
て室温で2時間振盪した。
理食塩水を2ml/チューブで2回洗浄した。125I
標識抗IGF−I抗体溶液を0.2ml/チューブ添加
し、さらに室温で1時間振盪し、反応終了後、反応液を
吸引除去し生理食塩水2ml/チューブで2回洗浄した
後、各チューブの放射能量を測定した。なお、測定の際
に標準IGF−Iの放射能量とその実濃度を検体の希釈
倍率である41倍で掛けた濃度(換算濃度)に基づいて
作製された標準曲線を用い(表3および図2)、希釈検
体の放射能量からIGF−Iの濃度を読みとった。
について、酸エタノール抽出法を用いる以外は同様の方
法で行った。この結果を表4に示す。
Claims (10)
- 【請求項1】 生体試料中のインスリン様成長因子を免
疫学的に測定する方法であって、免疫学的測定に先立
ち、生体試料を酸溶液で処理することによりインスリン
様成長因子結合蛋白質からインスリン様成長因子を遊離
させ、次いで当該生体試料を再結合阻害剤を含有する中
和緩衝液で中和することを特徴とするインスリン様成長
因子の免疫学的測定方法。 - 【請求項2】 酸溶液が塩酸、硫酸、リン酸、蟻酸、ト
リフロロ酢酸もしくはトリクロロ酢酸、またはそれらと
グリシン、クエン酸、酢酸もしくはサリチル酸との緩衝
液である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 再結合阻害剤がANS、サリチル酸、S
DS、ヘパリンまたはその塩である請求項1記載の方
法。 - 【請求項4】 中和緩衝液がリン酸緩衝液、炭酸緩衝
液、グリシン緩衝液、バルビタール緩衝液、トリス緩衝
液またはビストリス緩衝液である請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 生体試料が血清、血漿、尿、腹水、胸
水、乳清、羊水、脊髄液、抽出液またはさん出液である
請求項1記載の方法。 - 【請求項6】 免疫学的測定法が、競合的測定法および
二種抗体による挟み込みによるサンドイッチ法を用いた
放射免疫測定法、酵素免疫測定法、蛍光免疫測定法また
は化学発光測定法である請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 インスリン様成長因子がインスリン様成
長因子−Iまたはインスリン様成長因子−IIである請
求項1記載の方法。 - 【請求項8】 少なくとも次の試薬(a)〜(c)、 (a)再結合阻害剤を含有する中和緩衝液 (b)標識抗インスリン様成長因子抗体 (c)固相化抗インスリン様成長因子抗体 を含有する生体試料中のインスリン様成長因子測定用キ
ット。 - 【請求項9】 さらに酸溶液を含有する請求項第8項記
載の生体内のインスリン様成長因子測定用キット。 - 【請求項10】 生体試料を酸溶液で処理することによ
りインスリン様成長因子結合蛋白質からインスリン様成
長因子を遊離させ、次いでこれを再結合阻害剤の存在下
で中和することを特徴とする生体試料の調製方法。
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