JP3490715B2 - ヘモグロビン前進性グルコシル化終末産物の検出方法 - Google Patents

ヘモグロビン前進性グルコシル化終末産物の検出方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、前進性グルコシル化終末産物(AGE)形成
と関連のある疾患及び障害の診断及び監視方法に関す
る。従って、本発明は、糖尿病及び老化現象過程の診断
及び監視に関する。特に、本発明は、そのためのAGE修
飾ヘモグロビン(Hb−AGE)の検出及び改良された分析
に関する。
発明の背景 グルコースとタンパク質間の反応は、以前から既知で
あった。その初期の発現は、食品の調理中の褐色色素の
外観であった。1912年に、Maillardは、グルコース又は
他の還元糖がアミノ酸と反応して付加物を形成し、これ
が一連の脱水と転位を行って安定な褐色色素を形成する
ことを見出した(Maillard,1912,C.R.Acad.Sci.154:66
−68)。
従って、アマドリ産物として既知の安定なアミノ,1−
デオキシケトシル付加物を形成するグルコースとタンパ
ク質の遊離アミノ基との間の非酵素的反応は、ヘモグロ
ビンと起こることが示されており、グルコースとヘモグ
ロビンのβ鎖のアミノ末端との反応がヘモグロビンA1c
として既知の付加物を形成する。この反応は、また、水
晶体クリスタリン、コラーゲン及び神経タンパク質のよ
うな他の種々の体内タンパク質と起こることも見出され
た(Bunnら,1975;Biochem.Biophys.Res.Commun.67:103
−109;Koenigら,1975,J.Biol.Chem.252:2992−2997;Mon
nier & Cerami,食物及び栄養物におけるメイラード反
応,ed.Waller,G.A.,American Chemical Society 1983,p
p.431−448;Monnier & Cerami,1982,内分泌と代謝の臨
床11:431−452参照)。
更に、後期段階のメイラード産物と同様のスペクトル
及び蛍光特性を有する褐色色素もまた老齢個体からの水
晶体タンパク質及びコラーゲンのようないくつかの長命
のタンパク質に付随して生体内に見出された。色素の加
齢と関係した直線的な増加は、20〜90歳の年齢の間のヒ
ト硬膜コラーゲンに見出された(Monnier & Cerami,19
81,Science 211:491−493;Monnier & Cerami,1983,Bio
chem.Biophys.Acta 760:97−103;Monnierら,1984,Proc.
Natl.Acad.Sci.USA 81:583−587参照)。
グルコースと他の還元糖は、濃度依存方式でタンパク
質のアミノ基に非酵素的に結合する。時間が経つにつれ
て、これらの初期のアマドリ付加物は、他のタンパク質
と更に転位、脱水及び架橋することができ、前進性グリ
コシル化終末産物(AGE)と呼ばれる複合構造ファミリ
ーを蓄積する。前進性グリコシル化終末産物の役割と臨
床上の意味の解明に対してかなり進歩したので、これま
では老化の過程や糖尿病のような疾患の病理学的作用に
よった症状の多くがいまでは生体内でのAGEの形成に少
なくとも部分的に起因することが認められている。
AGE蓄積は、タンパク質半減期、糖濃度又はその双方
を示すことができる。これらの因子は、重要な結果を有
する。多数の実験により、AGEが老化現象及び慢性疾患
中に生じる構造上及び機能上の変化に重要な役割を果た
すことが示された。更に、前進性グリコシル化終末産物
は、正常組織より糖尿病及び他の疾患組織において急速
に形成することが指摘されている。
Hb−AGEは、老化現象又は長期にわたる疾病の進行を
予測することが判明した(Bucalaによる1993年7月8日
に公開された国際特許第WO93/13421号公報;Makitaら,19
92,Science 258:651−653)。Hb−AGE測定は、AGEによ
る長期組織修飾の適切な指数を与えかつ種々の糖尿病及
び加齢と関係した合併症に対する前進性グリコシル化の
寄与を評価するのに有効である。ヘモグロビンA1c(HbA
1c)はヘモグロビンβ鎖のグリケーションの程度を予測
するとして報告されたが、HbA1cは単に前進性グリコシ
ル化経路の可逆的中間体であり、他の多くの中間体も存
在すると思われる。Hb−AGEは、不可逆的付加物とし
て、疾病の進行、薬剤の有効性等の優れた尺度である。
Hb−AGEは、疾病の進行と血糖レベルの長期制御の相
互関係を容易に示すために用いられる。HbA1cは、可逆
的中間体であり、3〜4週間かかってグルコースと平衡
に達する。従って、HbA1cのレベルは、この短期間中で
のみ血液グルコースを反映するだけである。対照的に、
Hb−AGEは、不可逆的付加物であり、ヘモグロビンの寿
命にわたって血糖を反映する。即ち、AGE関連疾患又は
障害の治療の有効性も試料中のHb−AGEのレベルから求
められる。従って、アミノグアニジン治療の結果として
のHb−AGEレベルの低下は、ヒト被験者において成功し
た前進性グリコシル化の薬理学的抑制の主な例である。
本発明の以前には、Hb−AGEの検出には複雑な分析方
式が必要であり、ヘモグロビンを溶血物からTCA沈殿
し、次いで遠心分離して沈殿したタンパク質を上清液画
分から分離することが含まれた。沈殿の溶解は、高pH
(pH>11)の水酸化ナトリウムを加え、次いで0.3M KH2
PO4、pH7.4バッファーでpHを調整することにより達成さ
れた(Makitaら,1991,Diabetorogia 34:40−45)。pHを
約7.8に調整した後に、ヘモグロビンが溶液から沈殿す
ることがあるので、液体画分の分析前に分離工程が必要
である。要するに、現在のプロトコール複合体は、扱い
にくく、時間を要し、臨床実験の設定を受けやすく、た
いていは適用できない。
従って、当該技術において、臨床実験の設定でのHb−
AGEの試験を容易にするために簡便で高速で緩和な試料
処理プロトコールが求められている。
更に、当該技術において、かかる分析を行うのに必要
な試薬を含むキットが求められている。
本明細書における文献の引用は、本発明に対して従来
の技術であることを認めるものとして解釈されるべきで
はない。
発明の要約 本発明は、一般的には、試料中のヘモグロビン−AGE
の存在を検出する方法に関する。本方法は、該試料を、
試薬とヘモグロビン−AGEとの結合に妨害することなく
ヘモグロビン−AGEを変性するのに十分な濃度のアニオ
ンタンパク質変性清浄剤を含む希釈バッファーで希釈す
ることを含む。好ましくは、該希釈バッファーは、更
に、ヘモグロビン−AGEの検出を容易にするのに十分な
濃度の非イオン界面活性剤;及び試薬のヘモグロビン−
AGEへの結合を変性することなくヘモグロビン−AGEを変
性しかつ分析感受性を高めるのに十分な濃度の極性変性
剤を含む。該試料を該希釈バッファーで希釈した後、該
試料を該試料中のヘモグロビン−AGEの存在を検出する
ための手段と接触させ、該試料中のヘモグロビン−AGE
の存在をその検出手段で検出する。該試料は、希釈後直
接分析される。
個々の態様においては、希釈バッファー中のアニオン
タンパク質変性清浄剤の濃度は、約0.04〜約0.16%(w/
v)の範囲である。非イオン界面活性剤が存在する場合
には、その濃度は約0.005〜約0.1%(w/v)の範囲であ
り、変性剤が存在する場合には、その濃度は約0.5〜約3
Mである。
個々の好適実施態様においては、アニオンタンパク質
変性清浄剤はドデシル硫酸ナトリウムである。更に個々
の好適実施態様においては、非イオン界面活性剤はポリ
オキシエチレンエステル、特に、トリトンX−100ポリ
オキシエチレンエステルであり、変性剤は尿素である。
本発明を実施するために本発明者によって企図された
最良の方法は、希釈バッファーを用い、ドデシル硫酸ナ
トリウムの濃度は約0.08%であり、トリトンX−100ポ
リオキシエチレンエステルの濃度は約0.01%及び約0.04
%からなる群より選ばれ、尿素の濃度は約2Mである。
好ましくは、希釈バッファーは、pH約7〜約8に緩衝
され、生理的イオン強度に近似する濃度で塩を含有す
る。
更に実施態様においては、本発明は、試料中のヘモグ
ロビン−AGEの量を定量する方法を提供する。定量は、
上記のように試料中のヘモグロビン−AGEの存在を検出
することにより達成される。結合パートナーのヘモグロ
ビン−AGEへの結合の程度又はヘモグロビン−AGEの存在
を検出する他の手段が定量される。検出の程度は、試料
中のヘモグロビン−AGEの量に相当する。
本発明は、更に、試料中の検出されたヘモグロビン−
AGEの量又はレベルを哺乳動物被検者に正常に存在する
ヘモグロビン−AGEのレベルと比較することにより、哺
乳動物被検者において高ヘモグロビン−AGEレベルと関
連のある疾患の存在を検出又は診断する方法を提供す
る。正常レベルと比べたヘモグロビン−AGEのレベルの
上昇は、高レベルのヘモグロビン−AGEと関連のある疾
患を示す。
他の態様においては、本発明は、哺乳動物被検者にお
いて高ヘモグロビン−AGEレベルと関係のある疾患の過
程を監視する方法を提供する。哺乳動物被検者から異な
る時点に得られた一連の試料中のヘモグロビン−AGEの
レベル又は量を上記のように求める。ヘモグロビン−AG
Eのレベルの経時上昇は疾患の進行を示し、ヘモグロビ
ン−AGEのレベルの経時低下は疾患の退行を示す。
また、別の態様においては、本発明は、哺乳動物被検
者において高ヘモグロビン−AGEレベルと関連のある疾
患の治療法を監視する方法を提供する。高ヘモグロビン
−AGEレベルと関連のある疾患の治療法を行っている哺
乳動物被検者から異なる時点に得られた試料中のヘモグ
ロビン−AGEのレベル又は量が求められる。AGEのレベル
の経時低下は、効果的な治療成果を示す。
特に、本発明は、最適量を求めるためにAGE形成阻害
剤の用量を力価測定する好ましい方法を提供する。時間
が経つにつれてAGE形成阻害剤の漸増量を投与している
哺乳動物被検者から異なる時点に得られた一連の試料中
のヘモグロビン−AGEのレベル又は量が評価される。該
阻害剤の最適量は、ヘモグロビン−AGEのレベルの低下
が更に認められない量より多い量である。
また、別の態様においては、本発明は、哺乳動物被検
者において長期グルコースレベルを監視する方法を提供
する。哺乳動物被検者からの試料中のヘモグロビン−AG
Eのレベル又は量が求められる。ヘモグロビン−AGEのレ
ベル又は量は、被検者における長期グルコースレベルを
示す。
本発明の方法は、試料を本発明の希釈バッファーで希
釈することにより達成される。従って、本発明は、更
に、希釈バッファーを提供する。本発明の希釈バッファ
ーは、アニオンタンパク質変性清浄剤;非イオン界面活
性剤;及び極性変性剤を含む。これらの試薬は、アニオ
ンタンパク質変性清浄剤が試薬とヘモグロビン−AGEと
の結合に妨害することなくヘモグロビン−AGEを変性す
るのに十分な濃度で存在し;非イオン界面活性剤がヘモ
グロビン−AGEの検出を容易にするのに十分な濃度で存
在し;変性剤が試薬のヘモグロビン−AGEへの結合を変
性することなくヘモグロビン−AGEを変性しかつ分析感
受性を高めるのに十分な濃度で存在するように希釈する
ための濃縮物で提供される。好ましくは、希釈バッファ
ーは、希釈バッファー中のアニオンタンパク質変性清浄
剤の濃度が約0.04〜0.16%(w/v)の範囲であり;非イ
オン界面活性剤の濃度が約0.005〜約0.1%(w/v)の範
囲であり;変性剤の濃度が約0.5〜3Mであるように調製
される。別の好適態様においては、アニオンタンパク質
変性清浄剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、非イオン
界面活性剤はトリトンX−100ポリオキシエチレンエス
テルであり、変性剤は尿素である。本発明を実施するの
に本発明者らによって企図された最良の方法である本発
明の最適態様においては、ドデシル硫酸ナトリウムの濃
度は約0.08%であり、トリトンX−100ポリオキシエチ
レンエステルの濃度は約0.01%及び約0.04%からなる群
より選ばれ、尿素の濃度は約2Mである。
別の実施態様においては、希釈バッファーはpH約7〜
約8に緩衝され、生理的イオン強度に近似する濃度で塩
を含有する。
別の態様においては、本発明は、試料中のヘモグロビ
ン−AGEの存在を検出するキットに関する。本発明のキ
ットは、濃縮した形又はすぐに使用できる形の上記のよ
うな希釈バッファー;ヘモグロビン−AGEの存在を検出
するための手段;他の試薬;及び前記キットの使用説明
書を含む。
下記の実施例においては、本発明は、正常な被検者及
び糖尿病被検者からの試料中のヘモグロビン中のAGEの
レベルの検出を提供する。ヒト及びラット両者からの試
料が、本発明の方法を用いて成功して試験された。更
に、ヒト試料から得られた結果から、試料中のヘモグロ
ビン−AGEのレベルと試料中のヘモグロビン−A1Cのレベ
ル間に高い程度の相関が示される。最も重要なことに
は、本発明の分析は、AGE−阻害剤のアミノグアニジン
を用いて治療を行っている被検者からの試料中のヘモグ
ロビン−AGEのレベルが低下する“アミノグアニジン効
果”を検出するために用いられる。この効果は、アミノ
グアニジン又は他のAGEの阻害剤がヘモグロビン−A1C
ベルに影響しないので、ヘモグロビン−A1Cレベルを測
定することにより検出することができない。いわゆる
“アミノグアニジン効果”は、他のAGE−阻害剤にも同
様にあてはまる。
従って、本発明は、有利には、前進性グリコシル化終
末産物形成を防止する治療の効能及びAGE関連疾患又は
障害の診断に感受性のある試験を監視することを提供す
る。
従って、本発明の目的は、ヘモグロビン−AGEの改良
された分析を提供することである。
更に、本発明の目的は、ヘモグロビン−AGEの分析の
速度、容易さ及び簡便さを高める希釈バッファーを提供
することである。
本発明の他の目的は、ヘモグロビン−AGEの免疫検出
を高めるバッファーを提供することである。
本発明の別の目的は、試料中のヘモグロビン−AGEの
存在を検出するためのキットを提供することである。
本発明のこれらの及び他の目的は、本発明の下記の図
面及び詳細な説明によって取り組まれ、更によく理解さ
れるであろう。
図面の簡単な説明 図1は、ヘモグロビンのAGE修飾のレベルを示すグラ
フである。試料を、試料希釈液中0.08%SDS、0.04%又
は0.01%トリトンX−100及び2M尿素で前処理した後、
抗体ELISA分析でAGE修飾のレベルを試験した。データ
は、糖尿病及び正常被検者からの試料中のヘモグロビン
1mgあたりのAGEの単位±平均値の標準誤差(SEM)とし
て報告される。AGEの量は以前に開発されたELISA分析を
用いて求め(Makitaら,1992,J.Biol.Chem.267:5133−3
8;国際特許第WO93/13421号公報);タンパク質の濃度
(大部分ヘモグロビンからなる)は標準として精製ウシ
血清アルブミンを用いるローリー試薬で求めた(Lowry
ら,1951,J.Biol.Chem.193:265)。(A)試料を、11の
正常ヒト及び11の糖尿病ヒトから得た。正常試料のヘモ
グロビンA1Cレベルは4.9±0.52であり、糖尿病試料は8.
3±1.49であった。0.04%トリトン濃度を用いてヒト処
理を前処理した。(B)試料を、10の正常ラット及び10
の糖尿病ラットから得た。ラットにおいてストレプトゾ
シンで処理することにより糖尿病を誘導し、血液グルコ
ースを分析することにより高血糖症を確認した。
図2は、ヘモグロビンA1Cのレベル(全ヘモグロビン
%)に対する本発明のヘモグロビン−AGE(ヘモグロビ
ン1mgあたりのAGEの単位)の測定間の相関を証明するデ
ータを示すグラフである。相関は、22のヒト試料で行っ
た(図1Aに示したものと同じ試料)。
図3は、ヘモグロビン作用を検出する本分析の感受性
を証明するデータを示すグラフである。AGE−ヘモグロ
ビンのレベル(ヘモグロビン1mgあたりのAGEの単位)
は、本発明の試料を前処理した後に測定した。試料を、
正常ラット、誘導糖尿病ラット及び50mg/kgのアミノグ
アニジンを投与した糖尿病ラットから得た。各試料グル
ープは10匹で構成された。Hb−AGEのレベルの統計的に
有意な差が、正常ラットと糖尿病ラット間(p<0.01)
及びアミノグアニジン処理ラットと糖尿病ラット間(p
<0.05)に認められた。
発明の詳細な説明 本発明は、ヘモグロビン−AGEの改良された分析に関
する。特に、本発明は、ドデシル硫酸ナトリウムのよう
なアニオンタンパク質変性清浄剤を含む希釈バッファー
を開示する。好ましくは、該希釈バッファーは、更に、
トリトンX−100のようなポリオキシエチレンエステル
のような非イオン界面活性剤及び尿素のような極性変性
剤を含む。その希釈バッファーで溶血物を希釈すると、
ヘモグロビン−AGEの分析の簡便さ及び速度が著しく高
められる。
本明細書で用いられる“AGE−”という語は、前進性
グリコシル化終末産物或いはAGEを形成する化合物とウ
シ血清アルブミン(BSA)のようなそのように修飾され
る化合物の反応生成物として修飾する化合物を意味す
る。即ち、AGEとしては、AGE−タンパク質(BSA−AGEの
ような)、AGE−脂質、AGE−ペプチド及びAGE−DNAが挙
げられるがこれらに限定されない。AGEポリペプチド又
はAGEタンパク質は、ポリペプチド又はタンパク質とAGE
−ペプチドのようなAGEと又は還元糖のような化合物、
例えば、グルコースとをそのポリペプチド又はタンパク
質が修飾されてAGE−ポリペプチド又はタンパク質を形
成するまで反応させることにより試験管内又は生体内で
形成される。
本明細書で用いられる“グルコシル化”という語は、
AGEの形成をもたらす還元糖とヘモグロビン、脂質又はD
NAのようなポリペプチド又はタンパク質の求核基、特に
アミン基との非酵素的反応を意味する。これらのプロセ
スは、上記のように当該技術において周知である。最
近、好まれてきた“グリケーション”という語は、非酵
素的グリコシル化プロセスを意味する。即ち、本明細書
で特に定義された“グルコシル化”という語と“グリケ
ーション”は等価である。
上述したように、本発明によれば、被検者からの赤血
球又はヘモグロビンを含む試料は、希釈バッファー、例
えば、ドデシル硫酸ナトリウム、トリトンX−100及び
尿素を含むバッファーで希釈することにより処理され
る。試料は、赤血球を溶血するために処理された血液又
は血液から単離された赤血球とすることができる。ま
た、試料は、赤血球から単離されたヘモグロビンとする
ことができる。
特定の理論又は仮説によって制限されるものではない
が、ヘモグロビンの適度の変性は更に抗体結合に対する
AGEエピトープを露出するので、非処理試料に比べてHb
−AGEの免疫分析の感受性を著しく高めると考えられ
る。
本発明によれば、試料は、試験管内又は生体内原料を
含む原料から得られる。特に、本発明は、動物、好まし
くはヒトを含む哺乳動物及びイヌ、ウマ、ウシ、ブタ、
モルモット、マウス及びラットのような哺乳動物からの
試料についての分析を企図する。即ち、本発明は、ヒト
及び動物薬における老化レベルを監視することを提供す
る。
希釈バッファー中SDSのようなアニオンタンパク質変
性清浄剤の濃度は、免疫学的結合に妨害することなく又
は固相免疫分析において固相試薬の脱離又は溶離をひき
起こすことなくヘモグロビン−AGEを変性するのに十分
な濃度である。従って、アニオンタンパク質変性清浄剤
の濃度は、約0.04〜約0.16%(w/v)の範囲とすること
ができるが、検出分析、例えば、抗体結合の安定性に左
右される。アニオンタンパク質変性清浄剤はSDSであ
り、SDSの濃度は約0.08%であることが好ましい。
SDSのほかに、本発明は、更に、タンパク質と相互作
用し効果的に変性する類似の清浄剤の使用を企図する。
SDSは、最も有効なタンパク質変性清浄剤であることが
判明したが、他のかかる清浄剤もタンパク質を変性する
のにSDSより効果が小さいが本発明に従って用いられ
る。明らかな選択としては、C8〜C20炭化水素アシル硫
酸塩、即ち、SDS類縁体が含まれる。異なるアニオンタ
ンパク質変性の置換には、端的な実験だけを必要とする
最適濃度を求める再試験が必要である。
トリトンX−100のような非イオン界面活性剤が存在
する場合には希釈バッファー中の濃度は、試料中のヘモ
グロビン−AGEの検出を容易にするのに十分な濃度であ
る。非イオン清浄剤は、部分的にはアニオン清浄剤の苛
酷な作用を緩衝するために作用するものである。個々の
実施態様においては、非イオン界面活性剤は、ポリオキ
シエチレンエステルトリトンX−100であり、トリトン
X−100の濃度は、約0.005〜約0.1%(w/v)の範囲であ
る。本発明の好適態様においては、トリトンX−100の
濃度は、ラットからの試料に対して約0.01%、ヒトから
の試料に対して0.04%である。他の動物からの試料、種
々のAGE特異抗体及びアニオン清浄剤の種類に対する最
適濃度は、標準実験法を用いて容易に求めることができ
る。
本発明は、更に、トリトンX−100の代わりに類似の
非イオン界面活性剤の使用を企図する。トリトンX−10
0が置換されるべき非イオン界面活性剤は、最適濃度を
求めるために試験される。かかる試験は、端的な実験を
必要とする。
極性変性剤の希釈バッファー中の濃度は、Hb−AGEを
変性するか又は変性した状態の清浄剤変性Hb−AGEを安
定化及び維持しかつ試料中のHb−AGEの存在を検出する
ために用いた免疫学的試薬を変性することなく分析感受
性を高めるのに十分な濃度である。個々の態様において
は、変性剤は約0.5〜約3Mの濃度の尿素である。尿素の
濃度は、2Mであることが好ましい。更に、本発明は、尿
素の代わりに適切な濃度のグアニジン−HClのような他
の極性変性試薬の使用を企図する。
好ましくは、希釈バッファーはpH緩衝され、イオン強
度は制御される。例えば、希釈バッファーは、生理的濃
度の塩化ナトリウム又は他の塩及びpH約5〜約9の希釈
溶液のpHを維持する緩衝液を含むことができる。緩衝液
のpHは、好ましくはpH約7〜約8、更に好ましくはpH約
7.4である。下記の個々の実施態様においては、希釈バ
ッファーは、塩化ナトリウムを含むリン酸ナトリウム緩
衝化溶液である。カリウムイオンはSDSの沈殿を誘起す
ることができるので、希釈バッファー中にカリウム塩を
使用することは好ましくない。他の適切な緩衝塩は、ト
リス−HClである。
ヘモグロビンを含む試料は、希釈バッファーで約10〜
100倍に希釈された後にHb−AGEを検出するために免疫分
析が行われる。また、該試料は、タンパク質濃度(タン
パク質のほとんどがヘモグロビンである)が約0.1〜約1
0mg/mlの範囲とするように希釈される。下記の個々の実
施態様においては、溶血物試料は、本発明の希釈バッフ
ァーで40倍に希釈された後に免疫分析が行われる。下記
の実施態様においては、タンパク質の試料中の濃度は、
タンパク質標準としてBSAを用いてローリー分析で求め
たように約1〜2mg/mlである(Lowryら,1951,J.Biol.Ch
em.193:265)。
本発明は、ヘモグロビン−AGEに存在するAGE−エピト
ープの接触性を高めることにより、ヘモグロビン−AGE
の存在を検出しその量を測定するために用いられる免疫
分析又は免疫分析型方式の多くを増強することができ
る。本明細書で用いられるヘモグロビン−AGEを“検出
するための手段”及び“定量するための手段”という語
は、かかる免疫分析型方式におけるヘモグロビン−AGE
の検出又は定量を意味する。一般に、かかる手段は、試
料と1種以上のヘモグロビン−AGEの結合パートナーと
を接触させる工程、次いでその1種以上の結合パートナ
ーの該試料中のヘモグロビン−AGEへの結合を検出する
工程、及び所望される場合には存在する結合を定量する
(量を測定する)工程を含む。結合パートナーとして
は、ヘモグロビンに対する抗体、AGEに対する抗体、AGE
のレセプター、ヘモグロビン或いはAGEを結合する小分
子等が含まれるがこれらに限定されない。少なくとも1
種のかかる結合パートナーは、AGEに特異的でなければ
ならない。ヘモグロビン−AGEの結合パートナーと試料
中のHb−AGEとの特異結合の検出は、試料中のHb−AGEの
存在を示す。
従って、ヘモグロビンを含む試料が本発明の希釈バッ
ファーで希釈されると、Hb−AGEの存在は、免疫学的分
析手段の多くの方式を用いて、例えば、放射線免疫検定
法、ELISA(酵素結合免疫吸着検定法)、“サンドイッ
チ”免疫検定法(特にELISA分析)、競合アッセイ(競
合的ELISA分析)、免疫放射線検定法、沈降反応、免疫
蛍光分析、プロテインA分析等のこれらに限定されない
周知の手法を用いて求められる。1実施態様において
は、一次抗体についての標識を検出することにより、抗
体結合が検出される。他の実施態様においては、二次抗
体又は試薬の一次抗体への結合を検出することにより、
一次抗体が検出される。別の実施態様においては、二次
抗体が標識される。
個々の実施態様においては、サンドイッチ分析方式が
用いられ、抗AGE抗体が固相に結合され、抗ヘモグロビ
ン抗体(直接標識されるか或いは二次標識抗体で検出さ
れる)がHb−AGEと抗AGE抗体の結合を検出するために用
いられる。他の実施態様においては、抗ヘモグロビン抗
体が固相に結合され、抗AGE抗体が抗ヘモグロビン抗体
に結合したヘモグロビン分子に存在するAGEエピトープ
を結合するために用いられる。
本明細書で用いられる“抗体”という語は、ポリクロ
ーナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体及び単鎖
抗体並びにFabフラグメント(F(ab′)、F(a
b)、Fv等)及びFab発現ライブラリーを意味する。
試料中のヘモグロビン−AGEの量は、定量的に求めら
れる。例えば、結合の程度が定量され、Hb−AGEの量が
標準曲線から外挿して求められる。個々の態様において
は、ヘモグロビン−AGEの標準量は、標準として使用す
るために本発明のキット中に供給される。他の実施態様
においては、AGEの量(例えば、AGEの単位)は、下記の
実施例に記載されるようにBSA−AGE試料のような標準量
と比較することにより求められる。
個々の実施態様においては、Makitaら(1992,J.Biol.
Chem.267:5133−38;国際特許第WO93/13421号公報も参
照)に記載された分析が、本発明に従って調製された試
料中のHb−AGEの存在を検出するために用いられる。
キット 本発明の別の実施態様においては、診療又は臨床検査
技師又は医師によって使用するのに適切な市販の試験キ
ットがヘモグロビン−AGEの存在又は不在を求めるため
に調製される。かかるキットは、少なくとも本発明の希
釈バッファー及び前記のようにヘモグロビン−AGEの存
在を検出するための手段が含まれる。希釈バッファー
は、濃縮した形で供給され、バッファーの成分を適切な
濃度にするために水又はバッファーの添加が必要であ
る。希釈バッファーを濃縮した形で供給すると、有利に
は、キットの重量及び大きさが減じられ、効果的なコス
トになる。
キットの内容物は、キットの成分全部を保持するよう
な寸法の厚紙又はプラスチック包装材料のような包装に
組込まれることが好ましい。各成分は、使用するための
又は使用前に希釈するためのガラス又はプラスチックバ
イアルのような別個の容器に保持される。
上述した試験法によれば、かかるキットの1種類は、
少なくともAGEエピトープの結合パートナー及び上記の
ようにアニオンタンパク質変性清浄剤、非イオン清浄剤
及び変性剤を含む本発明の希釈バッファー並びにAGEエ
ピトープの結合パートナーの本発明の希釈バッファーで
希釈した試料中に存在するAGEエピトープへの結合を検
出するための手段を含む。
本キットは、また、使用方法、例えば、“競合的”、
“サンドイッチ”、“DASP"等に従って分析を行うため
の説明書が含まれる。本キットは、また、バッファー、
安定剤等の周辺的試薬が含まれる。
従って、下記の成分を含む試験キットは、AGEの存
在、量又は活性を証明するために調製される。
(a)AGEエピトープの結合パートナー又はその特異結
合パートナーを検出可能な標識に直接又は間接に結合す
ることによって得られた標識した特異的反応性成分; (b)アニオンタンパク質変性清浄剤、非イオン清浄剤
及び極性清浄剤を含む濃縮した形又はすぐに使用できる
形の希釈バッファー; (c)他の試薬;及び (d)前記キットの使用説明書。
更に詳細には、診断用キットは下記の成分を含むもの
である。
(a)通常は固相に結合して免疫吸収剤を形成する上記
のようにAGEエピトープに対する第1結合パートナーの
既知量; (b)AGEエピトープ又はヘモグロビンに対する標識し
た第2結合パートナー; (c)アニオンタンパク質変性清浄剤、非イオン界面活
性剤及び極性変性剤を含む濃縮した形又はすぐに使用で
きる形の希釈バッファー; (d)場合によっては他の試薬;及び (e)前記試験キットの使用説明書。
他の実施態様においては、診断用試験キットは下記の
成分を含むものである。
(a)通常は固相に結合して免疫吸収剤を形成する上記
のようにヘモグロビンに対する第1結合パートナーの既
知量; (b)AGEエピトープに対する標識した第2結合パート
ナー; (c)アニオンタンパク質変性清浄剤、非イオン界面活
性剤及び極性変性剤を含む濃縮した形又はすくに使用で
きる形の希釈バッファー; (d)場合によっては他の試薬;及び (e)前記試験キットの使用説明書。
別の実施態様においては、診断用試験キットは下記の
成分を含むものである。
(a)通常は固相に結合して免疫吸収剤を形成するAGE
エピトープの結合パートナー; (b)AGEエピトープの該結合パートナーに結合するこ
とができる標識したAGEの既知量; (c)アニオンタンパク質変性清浄剤、非イオン界面活
性剤及び極性変性剤を含む濃縮した形又はすぐに使用で
きる形の希釈バッファー; (d)場合によっては他の試薬;及び (e)前記試験キットの使用説明書。
別の実施態様においては、診断用試験キットは下記の
成分を含むものである。
(a)通常は固相に結合して免疫吸収剤を形成するAGE; (b)該AGE免疫吸着剤に結合することができるAGEエピ
トープの標識した結合パートナーの既知量; (c)アニオンタンパク質変性清浄剤、非イオン界面活
性剤及び極性変性剤を含む濃縮した形又はすぐに使用で
きる形の希釈バッファー; (d)場合によっては他の試薬;及び (e)前記試験キットの使用説明書。
本発明の試験キットは、試料中のAGEの量を定量する
ためのAGE標準を含むことができる。個々の実施態様に
おいては、BSA−AGEがAGE標準として用いられる。
好ましくは、本発明の試験キットでは、AGEエピトー
プの結合パートナーは、例えば、上記のようなAGEに対
する抗体である(上記Makitaら,1992;国際特許第WO93/1
3421号公報参照)。
好ましくは、AGEを含む本発明の試験キットでは、AGE
は、上記及び下記実施例ではBSA−AGEである。
好適実施態様においては、希釈バッファーは、SDS、
トリトンX−100及び尿素を前記で示されている濃度で
含む。
AGE形成を防止する監視法 本発明のヘモグロビン−AGE分析は、アミノグアニジ
ン又は他のAGE−阻害剤を監視するのに、その分析が高
速で簡便であるので大規模な実験又は試験で行うのに特
に適している。同様に、本発明の分析は、AGE形成を阻
害することが期待される生成物の治療過程を監視するこ
とを提供する。特に、ヘモグロビン−AGEを検出する本
方法は、AGE−阻害剤の治療量を注意深く力価測定する
ことを提供する。
個々の実施態様においては、本発明は、AGE形成を阻
害する薬剤の最適量を力価測定することを提供する。最
適量の力価測定で、医師は副作用の危険を最小にしつつ
患者に最大利益を有する投薬量を選ぶことができる。代
謝経路及びクリアランス速度は個体によって異なるの
で、治療剤の最適量は人によって変動させることができ
る。“投与量”を変えるために用いられる場合の“最適
量”という語は、“有効量”という語と混同すべきでな
く、治療剤の用量は、最適量であることなく有効である
ことができる。
従って、本発明は、後グリコシル化工程、即ち、存在
がグリコシル化の不利な続発症と関係がありそれをまね
く蛍光又は架橋発色団の形成を阻止する薬剤の投与効果
を監視することを提供する。理想的な薬剤は、発色団の
形成及びにタンパク質に対するタンパク質のその関連の
架橋並びに他のタンパク質についてのタンパク質の捕捉
を防止する。理想的な薬剤は、AGE関連病変の直接原因
である最後の前進性グリコシル化終末産物の形成をまね
く長期後グリコシル化工程を防止又は抑制する。
AGEの形成の阻害剤は、早期グリコシル化産物のカル
ボニル部分と反応する化合物が含まれる。代表的なかか
る前進性グリコシル化阻害剤は、アミノグアニジン、リ
シン及びα−ヒドラジノヒスチジンである。個々の実施
態様においては、阻害剤は、アミノグアニジン(AG)及
びその誘導体である。AG及びその誘導体を含む医薬組成
物及び方法は、下記の特許に記載されるように周知であ
る。1988年7月19日発行の米国特許第4,758,583号;1990
年3月13日発行の同第4,908,446号;1991年1月8日発行
の同第4,983,604号;1992年3月31日発行の同第5,100,91
9号;1992年4月21日発行の同第5,106,877号;1992年5月
19日発行の同第5,114,943号;1992年7月7日発行の同第
5,128,360号;1992年7月14日発行の同第5,130,324号;19
92年7月14日発行の同第5,130,337号;1992年8月11日発
行の同第5,137,916号;1992年8月18日発行の同第5,140,
048号;1992年12月29日発行の同第5,175,192号;1993年6
月8日発行の同第5,218,001号;1993年6月22日発行の同
第5,221,683号;1993年8月24日発行の同第5,238,963号;
1993年9月7日発行の同第5,243,071号及び1993年10月1
9日発行の同第5,254,593号。AGE形成の他の阻害剤は、1
991年2月8日出願の米国出願第07/652,575号;1992年5
月27日出願の同第07/889,141号;1992年5月15日出願の
同第07/896,854号;1992年12月8日出願の同第07/986,66
1号;1992年12月8日出願の同第07/986,662号;1993年3
月5日出願の同第08/027,086号;及び1993年7月20日出
願の同第08/095,095号に記載されている。特に、前記特
許及び特許出願の各々を参考として本明細書に全て引用
する。
本発明は、本発明の個々の実施態様の例としてのみ示
される下記の限定されない実施例によって更に完全に理
解される。
実施例:ヘモグロビンAGE分析 材料及び方法 前処理バッファー SDS/トリトン/尿素溶血物前物処理バッファー(1リ
ットル)を下記のように調製した。
0.91gの一塩基性ナトリウム(1水和物);1.902gの二
塩基性ナトリウム(無水物);8gの塩化ナトリウム及び
0.2gのアジ化ナトリウムを800mlの蒸留水に加えること
により、リン酸ナトリウム(0.2M)バッファー溶液を調
製した。このバッファー(800ml)に120.12gの尿素(最
終濃度2M);0.8gのSDS(0.08%)試料及び0.4g又は0.1g
のトリトンX−100(ヒト試料に対して0.04%又はラッ
ト試料に対して0.01%の濃度を得る)を加えた。この溶
液のpHを7.4に調整し、容量を蒸留水で1リットルにし
た。
リン酸ナトリウムバッファーは、また、尿素、SDS及
びトリトンX−100を含めずに上記のように調製した。
溶血物の調製 赤血球を、蒸留水/トルエン抽出法を用
いて調製した。簡単に述べると、ヘパリン添加した試験
管に採血した全血から2〜3000rpmで10分間遠心するこ
とにより赤血球(RBC)を分離した。RBCを滅菌等張食塩
水(0.85%)に血漿とほぼ同量で再懸濁することにより
洗浄し、上記のように遠心することにより再充填した。
RBCを、洗浄バッファーに30分間浸漬することを含む2
回の洗浄した工程後に緩衝化食塩水中に4℃で1週間ま
での間貯蔵した。RBCは、沈降物を4℃で一晩等張食塩
水にインキュベートして細胞に含有したグルコースを透
析した後に−20℃まで凍結することにより、分析に使用
する前に1週間を超える間貯蔵することができる。
ねじ蓋のついた試験管に新鮮な細胞を十分に沈降させ
て1mlの充填RBCを得ることにより、溶血物を調製した。
(しかしながら、凍結が細胞を溶血させるので凍結した
RBCについてはこの工程を省いた。代わりに、解凍した
充填細胞を直接次の工程に用いる。)1mlの充填RBCに3m
lの蒸留水を加えて細胞を溶解した。水を加えた後、2ml
のトルエンを加えて懸濁液を脱脂した。細胞を数分間激
しく振盪するか又は断続的に6回攪拌して完全に脂質抽
出を行った。次に、RBC標品を3000rpmで10分間遠心して
2相を分離しかつ細胞片を沈降させた。白色の不溶物質
の境界面がトルエン(上)相と水(下)相の間に見られ
た。水性溶血物の上にある不溶物質層の上のトルエン層
を、吸引フラスコと共にパスツールガラスピペットを用
いて除去した。トルエンを除去した後、試験管を傾けて
不溶物質の層の下にある赤色水相を露出させた。水相を
パスツールピペットで除去し、不溶物質の層或いは試験
管の底の沈降物を妨害しないように注意した。すぐに分
析を行わない場合には、溶血物(水相)を4℃で1晩貯
蔵した。溶血物の長期貯蔵には、防腐剤の使用又は滅菌
ろ過が必要である。
コーティング抗原 アジドを含む0.1M重炭酸塩バッファ
ー、pH9.6中30μg/mlのBSA−AGEを調製した。100μlの
コーティング溶液をマイクロタイターウェル中37℃で1
時間又は4℃で1晩インキュベートした。コーティング
溶液を洗浄し、0.1gBSA、1mlヤギ血清及びアジドと共に
PBSを含む阻止バッファーを加えた。プレートを37℃で
1時間インキュベートした。プレートをPBS、トゥイー
ン溶液で洗浄した後に試料を加えた。
マイクロタイタープレートAGE分析 溶血物をSDS/トリ
トン/尿素バッファーで希釈して約1〜2mg/ml濃度のタ
ンパク質を得た。通常は、溶血物を1:40〜1:60に希釈し
て所望のタンパク質濃度範囲を得た。溶血物のタンパク
質濃度を変更したローリー法を用いて求めた(Lowryら,
1951,J.Biol.Chem.193:265)。
簡単に述べると、3〜10μlの溶血標品をエッペンド
ルフ正置換ピペット(0.5〜10μl)を用いて2〜5mlの
ガラス試験管(12×75mm)に加えた。この試験管に1ml
のローリー試薬を加えた。試料を十分に混合し、室温
(RT)で15〜30分間インキュベートした。各試験管に10
0μlのフォリン−シオカルトーフェノール試薬を加
え、混合液を2回の短い間隔で直ちに攪拌した。異常な
結果を除去又は減少させるために、攻撃的又は過度の攪
拌を回避した。試料をRTで30分間インキュベートし、光
学濃度を二光線分光光度計で750nmにおいて1mlのローリ
ー試薬と100μlのフォリン試薬の混合液からなるブラ
ンクに対して読み取った。
3mMアジ化ナトリウムを含む300mMKH2PO4中1mg/mlBSA
(シグマRIAグレードA7888又はA7030)をタンパク質定
量分析の標準として用いた。3.12μl、6.25μl、12μ
l及び25μlの標準液をピペットで試験管に入れ上記の
ように分析を行うことにより標準試料を調製した。
0.5mlの2%酒石酸ナトリウムカリウム(KNaC4H4O6
H2O)及び0.5mlの1%CuSO4を0.1N NaOH中50mlの2%Na
2CO3に加えることによりローリー試薬、pH12.8を調製し
た。ローリー試薬はRTで安定であり、冷蔵庫に貯蔵して
はならない。各分析に対して新たに溶液を調製した。
フォリン−シオカルトーフェノール試薬は、原液(Si
gma F9252)を蒸留水で1:1に黄色のガラスびん中で希釈
して1N溶液を得ることによりつくった。この溶液をRTで
貯蔵した。
試料を全て同量で希釈し濃度をタンパク質濃度から計
算するか或いは溶血物を全てバッファーの溶血物に対す
る正確な比率を用いて同じタンパク質濃度(約1mg/ml)
に調整した。
分析プレートの各ウェルに50μlの希釈溶血物溶液を
加えた。更に50μlのSDS/トリトン/尿素バッファーを
各ウェルに加えて試料を標準化した。
AGE標準の調製 BSAをグルコースとリン酸塩バッファ
ー、pH7.4中500:1のグルコース:BSAモル比で37℃で6時
間インキュベートすることにより、標準として使用する
ためのBSA−AGEを調製した。インキュベーション時間の
後、この溶液をPBS/0.02%アジドに対して透析し、−80
℃で貯蔵した。
試料標準の調製 BSA/AGE標準(0.1〜3.75μg/ウェル)
をSDS/トリトン/尿素を欠くリン酸ナトリウムバッファ
ーで調製した。50μlの各標準を分析ウェルに加えた。
一次抗体の希釈 抗AGE抗血清を希釈して1μg BSA−AG
EのB50を得た。BSA−AGE標準を調製するためにBSA−AGE
を上記のように調製した。
分析手順 BSA−AGEでマイクロタイターウェルをコーテ
ィングした後、50μlの試料又は標準、希釈バッファー
及び50μlの一次抗体を各ウェルに加えた。マイクロタ
イタープレートを室温で2時間インキュベートした。マ
イクロタイタープレートをトリス緩衝化食塩水(TBS)
/トゥイーンで3回洗浄した。各ウェルに適切な力価の
100μlのアルカリ性ホスファターゼ標識二次抗体を加
え、ウェルを37℃で1時間インキュベートした。マイク
ロタイタープレートをTBS/トゥイーンで3回洗浄した。
リン酸パラニトロフェニル(PNPP)基質を各ウェルに加
え、B0のO.D.が1.7O.D.に達するまで1〜2時間インキ
ュベートした。
Bは、拮抗剤を含む試料の存在下の標識抗体の結合の
O.D.である。B0は、拮抗剤を存在させない対照試料から
のシグナル(O.D.)である。
数値の標準化 免疫分析結果(試料ウェルのO.D.)をB/
B0の%として表した。AGE濃度を標準曲線から外挿する
ことによりO.D.から求めた(Makitaら,1992,J.Biol.Che
m.267:5133−38;国際特許第WO93/13421号公報参照)。
試料の読み取りは全てローリー分析で求めたタンパク
質濃度に標準化した。即ち、最終データをヘモグロビン
1mgあたりのAGEの単位として示される。
結果及び検討 AGEエピトープの露出が最大であると考えられことに
よって高い感受性を有する非常に簡便で再現性のあるHb
−AGEELISA分析が開発された。新規な分析は、ヘモグロ
ビンとSDS、トリトンX−100及び尿素を含む試料のイン
キュベーションが含まれる。
予備的実験において、SDSのみとのインキュベーショ
ンがヘモグロビン−AGEの検出を高めることが判明し
た。しかしながら、SDS単独は、標準分析条件を変え、S
DSの存在しないときの結合と比べてAGE−モデルジペプ
チドに対する抗AGE抗体の結合に影響し、Cly−Lysがリ
ボースで褐色になった。
更に実験後、SDSとのみ前処理した試料の分析が希釈
バッファー中トリトンX−100及び尿素の最適組合わせ
を含むことにより改良されることが判明した。SDS/トリ
トン/尿素の最適濃度は、経験的に各々ラット試料では
0.08%/0.01%/2M及びヒト試料では0.08%/0.04%/2Mで
あることが判明した。上記試料希釈液、ラット試料に用
いた0.08%SDS/0.01%トリトン/2M尿素或いはヒト試料
に用いた0.08%SDS/0.04%トリトン/2M尿素のいずれも
ウェルからの被覆BSA−AGE抗原の脱離又は溶離を誘導し
なかった。
新規に開発された分析前処理法を用いて、正常な患者
と糖尿病患者との間のヘモグロビン−AGEレベルに顕著
な差が認められた(図1A)。同様のデータが、正常なラ
ットと糖尿病を誘導したラットからの試料でも認められ
た(図1B)。
Hb−AGEに対する本分析法は、正常なヒト及び糖尿病
のヒトにおいてHb−Alcと良好な相関を示している(図
2)。即ち、Hb−AGEは、糖尿病のようなAGE関連疾患の
診断にHb−A1Cと同程度の有効なマーカーである。
新規に改良された方法から、ラット分析において試料
からの生体内Hb−AGE含量についてアミノグアニジンの
阻害作用が明らかに示された(図3)。ヘモグロビン−
AGEは、Hb−A1Cが薬学的に適切な濃度でアミノグアニジ
ン又は他のAGE−阻害剤の存在下に影響されないのでHb
−A1Cよりアミノグアニジン効果の非常に適切なマーカ
ーである。
本発明の方法を用いて、ほとんどヘモグロビンからな
る脱脂溶血物は、約1〜2mg/mlに希釈される。例えば、
図1、2及び3に示される試料は40倍に希釈された後に
分析に加えられる。この高感受性に対する1つの可能な
説明は、SDS/トリトン/尿素前処理がELISA又は他の免
疫分析では抗体結合に接触しがたいHb−AGEエピトープ
を露出するということである。
本発明は、その精神又は本質的な特徴から逸脱するこ
となく他の形態で具体化されるか又は他の方法で実施さ
れる。従って、本開示は、全ての点で例示としてみなさ
れ限定としてみなされるべきでなく、本発明の範囲は下
記の請求の範囲によって示され、等価物の意味及び範囲
内に入る全ての変化がこの中に包含されることを意味す
る。
本明細書の中に種々の文献が引用されており、各々を
参考として全て本明細書に引用する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブカラ リチャード ジェイ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 10021 ニューヨーク イースト シッ クスティサード ストリート 504 ア パートメント 33−0 (72)発明者 セラミ アントニー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11964 シェルター アイランド ラム アイランド ドライヴ (番地なし) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/53 G01N 33/531

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料中のヘモグロビン−AGEの存在を検出
    する方法であって、 a)該試料を、ヘモグロビン−AGEを変成するのに十分
    な濃度のドデシル硫酸ナトリウムを含む希釈バッファー
    で希釈する工程; b)その希釈した試料を該試料中のヘモグロビン−AGE
    の存在を検出するための手段と接触させる工程;及び c)該試料中のヘモグロビン−AGEの存在をその検出手
    段で検出する工程 を含む方法。
  2. 【請求項2】ドデシル硫酸ナトリウムの濃度が0.04%〜
    0.16%(w/v)の範囲である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】ドデシル硫酸ナトリウムの濃度が約0.08%
    である請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】希釈バッファーが i)ヘモグロビン−AGEの検出を容易にするのに十分な
    濃度の非イオン界面活性剤;及び ii)試薬のヘモグロビン−AGEへの結合に干渉すること
    なく、ヘモグロビン−AGEを変性し且つ分析感受性を高
    めるのに十分な濃度の尿素 を更に含む請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】非イオン界面活性剤の濃度が0.005〜0.1%
    (w/v)の範囲である、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】非イオン界面活性剤の濃度が0.01%又は0.
    04%である請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】非イオン界面活性剤がポリオキシエチレン
    エーテルである請求項4〜6のいずれか1項記載の方
    法。
  8. 【請求項8】尿素の濃度が0.5M〜3Mである、請求項4〜
    7のいずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】尿素の濃度が約2Mである請求項8記載の方
    法。
  10. 【請求項10】希釈バッファーがpH7〜pH8に緩衝され、
    生理的イオン強度に近似する濃度の塩を含む請求項1〜
    9のいずれか1項記載の方法。
  11. 【請求項11】ヘモグロビン−AGEの存在を検出するた
    めの手段が免疫測定法を実施するための試薬である請求
    項1〜10のいずれか1項記載の方法。
  12. 【請求項12】試料中のヘモグロビン−AGEの量又はレ
    ベルを定量するための方法であって、 a)請求項1〜11のいずれか1項記載の方法によって試
    料中のヘモグロビン−AGEの存在を検出する工程;及び b)該試料中のヘモグロビン−AGEの検出の程度を定量
    する工程 を含み、検出の程度が該試料中のヘモグロビン−AGEの
    量に相当する方法。
  13. 【請求項13】哺乳動物被験者において高ヘモグロビン
    −AGEレベルと関連する疾患の存在を検出する方法であ
    って、 a)請求項12に従って哺乳動物被験者からの試料中のヘ
    モグロビン−AGEの量を定量する工程;及び b)工程a)で検出したレベルを該哺乳動物被験者に正
    常に存在するヘモグロビン−AGEレベルと比較する工程 を含み、正常レベルと比較したヘモグロビン−AGEレベ
    ルの上昇が高レベルのヘモグロビン−AGEレベルと関連
    のある疾患を示す方法。
  14. 【請求項14】請求項13記載の方法の使用であって、 哺乳動物被験者において高ヘモグロビン−AGEレベルと
    関連する疾患の経過をモニターするために、哺乳動物被
    験者から種々の時点で得られた連続した試料におけるヘ
    モグロビン−AGEの量を評価することを含み、経時的な
    ヘモグロビン−AGEレベルの増加が該疾患の進行を示
    し、経時的なヘモグロビン−AGEレベルの低下が該疾患
    の緩解を示す使用;又は 哺乳動物被験者において高ヘモグロビン−AGEレベルと
    関連する疾患の治療処置をモニターするために、高ヘモ
    グロビン−AGEレベルと関連する疾患の治療処置を受け
    ている哺乳動物被験者から種々の時点で得られた連続し
    た試料におけるヘモグロビン−AGEレベルを評価するこ
    とを含み、経時的なヘモグロビン−AGEレベルの低下が
    有効な治療効果を示す使用;又は 高ヘモグロビン−AGEレベルを有する哺乳動物被験者に
    おける前進性グルコシル化終末産物の阻害剤の最適量を
    決定するために、複数の時点にわたって徐々に増加した
    用量のAGE形成阻害剤を投与されている哺乳動物被験者
    から種々の時点で得られた連続した試料におけるヘモグ
    ロビン−AGEレベルを評価することを含み、該阻害剤の
    最適量が、ある用量以上でヘモグロビン−AGEレベルの
    更なる低下が観察されない該用量である使用;又は 哺乳動物被験者におけるグルコースレベルを長期間モニ
    ターするために、哺乳動物被験者からの試料におけるヘ
    モグロビン−AGEレベルを評価することを含み、該ヘモ
    グロビン−AGEレベルが長期間のグルコースレベルを示
    唆する使用。
  15. 【請求項15】下記の成分a)〜c): a)ヘモグロビン−AGEを変性するのに十分な濃度のド
    デシル硫酸ナトリウム; b)ヘモグロビン−AGEの検出を容易にするために十分
    な濃度の非イオン界面活性剤;及び c)試薬のヘモグロビン−AGEへの結合を変性すること
    なくヘモグロビン−AGEを変性し且つ分析感受性を高め
    るのに十分な濃度の尿素 を含む希釈バッファーであって、希釈バッファーにおけ
    るドデシル硫酸ナトリウムの濃度が0.04%〜0.16%(w/
    v)の範囲であり、非イオン界面活性剤の濃度が0.005〜
    0.1%(w/v)の範囲であり、及び尿素の濃度が0.5M〜3M
    である希釈バッファー。
  16. 【請求項16】ドデシル硫酸ナトリウムの濃度が約0.08
    %であり、非イオン界面活性剤の濃度が0.01%又は0.04
    %であり、尿素の濃度が約2Mである請求項15記載の希釈
    バッファー。
  17. 【請求項17】非イオン界面活性剤がポリオキシエチレ
    ンエーテルである請求項15又は16記載の希釈バッファ
    ー。
  18. 【請求項18】pH7〜pH8に緩衝され、生理的イオン強度
    に近似する濃度の塩を含む請求項15〜17のいずれか1項
    記載の希釈バッファー。
  19. 【請求項19】試料中のヘモグロビン−AGEの存在を検
    出するための下記の成分を含むキット: a)濃縮の形又はすぐに使用できる形の請求項15〜18の
    いずれか1項記載の希釈バッファー; b)ヘモグロビン−AGEの存在を検出するための手段;
    及び c)前記キットの使用説明書。
  20. 【請求項20】ヘモグロビン−AGEの存在を検出するた
    めの手段が免疫測定法を実施するための試薬である請求
    項19記載のキット。
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