JP2013054029A - カルボキシメチルアルギニンの免疫測定方法 - Google Patents

カルボキシメチルアルギニンの免疫測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】CMAを簡便に精度よく測定可能なCMAの新たな測定方法の提供。
【解決手段】
試料を、尿素を含む前処理剤で処理すること、及び前処理した試料中のカルボキシメチルアルギニンを免疫学的方法によって測定することを含む、試料中のカルボキシメチルアルギニンを測定する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、カルボキシメチルアルギニンの免疫測定方法に関する。
AGEs(Advanced Glycation End−products)は、メイラード反応の後期反応において生成される物質であって、老化や種々の疾患の発症・進展に関与することが明らかになりつつある。例えば、皮膚においてAGEsが生成し蓄積すると、皮膚の弾力性の低下や、シワ、たるみ及びシミ等の一因となることが知られている。
AGEsの一種としてNω−カルボキシメチルアルギニン(以下、「CMA」ともいう)が知られている。CMAはコラーゲン中に特異的に生成するAGEsであることが確認されている(例えば、特許文献1)。このため、生体におけるCMAの生成を抑制することによりCMAの生成及びコラーゲンへの蓄積に起因する老化・疾病を防止することを目的としたCMA生成抑制剤が提案されている(特許文献2)。また、糖尿病患者の血清タンパク質におけるCMAレベルは、同年代の健常者の血清タンパク質のCMAレベルと比較して顕著に高いことから、CMAは糖尿病における糖化の新たな診断マーカーとしての可能性が期待されている(非特許文献1)。CMAはその他には骨粗しょう症のマーカーとしての利用可能性も期待されている。
AGEsとしては、CMAが見出される以前からペントシジン、カルボキシメチルリジン(以下、「CML」という)、ピラリン等といった数100種類の物質が同定されており、抗糖化マーカーとしての利用が試みられている。しかしながら、ペントシジンやCMLは組織特異的ではないため、これらの血中濃度を測定しても糖化が生じている組織を特定することはできない。一方、CMAは上記のとおりコラーゲン等の結合組織タンパク質に特異的であることから、CMAを測定して得られた値は結合組織タンパク質(特に、コラーゲン)における糖化の指標となりうる。このため、CMAを特異的に認識する抗体及びそれを含むCMA検出用の免疫試薬が提案されている(特許文献3)。
特許3889190号 WO2011/004734 特開2002−243732号公報
Odani et al., Biochemical and Biophysical Research Communications 285, 1232-1236 (2001)
特許文献3に開示されている抗体等の測定試薬を用い、CMA標品を含むサンプルに対して免疫学的方法によるCMAの測定を行うと十分な感度が得られる。しかしながら、本発明者らは、生体試料(特に、血液由来試料)の場合には前記測定試薬を用いてもCMAがほとんど検出されないという新たな課題を見出した。一方、生体試料中のCMAを測定するその他の方法としては例えばLC/MS法等があるが、この方法では特殊な装置が必要となり測定がきわめて煩雑であるという問題がある。そこで、本発明はCMAを簡便に精度よく測定可能なCMAの新たな測定方法を提供する。
本発明は、試料を、尿素を含む前処理剤で処理すること、及び前記処理した試料中のカルボキシメチルアルギニンを免疫学的方法によって測定することを含む、試料中のカルボキシメチルアルギニンの測定方法に関する。
本発明によれば、例えば、生体試料等のような試料中のCMAを簡単かつ精度よく測定することができる。
図1は、実施例1の結果の一例を示すグラフである。 図2は、比較例1の結果の一例を示すグラフである。 図3は、実施例1及び比較例1の結果から得られた検量線の一例を示すグラフである。
本発明は、生体試料を尿素(CO(NH22)によって前処理した後、免疫学的方法によるCMAの測定を行えば、生体試料中のCMAを簡単かつ精度よく測定できるという知見に基づく。
すなわち、本発明は、一態様として、試料を、尿素を含む前処理剤で処理すること、及び前記処理した試料中のCMAを免疫学的方法によって測定することを含む、試料中のCMAの測定方法(以下、「本発明の測定方法」ともいう)に関する。
尿素による生体試料の前処理を行うことによって、生体試料中のCMAを免疫学的方法を用いて測定できるメカニズムの詳細は明らかではないが、以下のように推定される。すなわち、生体試料、特に血液試料中においてCMAはアルブミン等のタンパク質に結合した状態で存在しているものと考えられる。このため、CMAを特異的に認識する抗体を添加してもCMAが抗体に結合することができなかったためほとんど検出されなかったが、尿素による前処理を行うことによって、CMAと結合するタンパク質に構造の変化が生じたり、CMAとタンパク質との結合が保持されなくなること等により、CMAと抗体との反応性が向上されるものと考えられる。但し、本発明はこれらのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
本発明の測定方法によれば、生体内に生成及び又は蓄積するCMA量を簡単かつ精度よく把握することができる。CMAは、例えば、抗糖化マーカー、皮膚老化マーカー及び又は骨粗しょう症マーカーとしての利用が試みられている。このため、本発明の測定方法によれば、糖化ストレス、皮膚の老化及び又は骨粗しょう症の症状の程度や発症の可能性を把握することができ、これらの予防やアンチエイジングの分野において有用である。さらに、CMAはコラーゲン中に特異的に生成及び又は蓄積することが知られている。このため、本発明のCMA測定方法により得られたCMA測定値に基づき、例えば、コラーゲンの老化度や皮膚の老化度をモニタリングすることができ、その結果からヒトの老化度の評価を行うことができるという効果を奏しうる。
本発明の測定方法において、試料は、前処理剤による測定感度の向上効果が得られやすいことから、生体試料が好ましい。生体試料としては、例えば、尿由来、血液由来、又は組織由来の試料が挙げられる。血液由来の試料としては、例えば、全血試料、血清試料、血漿試料、及び溶血試料等が挙げられる。組織由来の試料としては、生体から採取された組織から調製された試料が挙げられる。組織としては、例えば、コラーゲンを含む組織が挙げられる。コラーゲンを含む組織としては、例えば、骨、皮膚、及び腱等が挙げられる。試料としては、中でも、血液由来試料であれば、前処理剤を用いた処理による測定感度向上効果がさらに得られやすいため好ましい。なお、前記血液由来の試料の中でも血清試料及び血漿試料であればさらに好ましい。試料は、生体から採取したものをそのまま使用してもよいし、希釈して使用してもよい。また、本発明の測定方法によれば、試料に含まれるCMAが単離及び又は精製されたCMA(CMA標品)でなくても、簡単かつ精度よく測定することができる。
本発明の測定方法において、前処理剤は、有効成分として有効な量の尿素を含んでいればよく、例えば、実質的に尿素からなる前処理剤であってもよい。本明細書において「実質的に尿素からなる」とは、前処理剤の原料に含まれる不可避的不純物及び又は前処理剤の製造過程で混入する不可避的不純物を除いては尿素からなることをいう。
尿素を含む前処理剤による試料の処理は、例えば、尿素を含む前処理剤と試料とを溶液中で共存させることにより行うことができる。尿素と試料とを共存させることにより、試料中のCMAと抗体との反応性が向上し、測定感度が向上される。溶液中で前処理剤と試料とを共存させる方法及びその順序は特に制限されず、例えば、試料に前処理剤を添加してもよいし、前処理剤を含む溶液に試料を添加してもよい。
前処理剤による試料の処理工程において、試料を処理するときの尿素の濃度(前処理剤と試料とを含む前処理溶液中の濃度)は特に限定されるものではなく、例えば、0.01M〜10Mであり、好ましくは0.01M〜8Mである。前処理溶液のpHは特に限定されるものではなく、例えば、4.0〜9.0であり、好ましくは5.0〜8.0、より好ましくは6.0〜7.5である。
前処理剤による処理温度は特に限定されるものではなく、例えば、0〜60℃であり、処理直後に免疫学的測定を実施する場合においては、4〜45℃が好ましく、より好ましくは25〜37℃である。前処理剤による処理時間は特に限定されるものではなく、例えば、0.1分〜12時間であり、測定上の簡便性の点から、0.1〜30分が好ましく、より好ましくは0.1〜10分である。
本明細書において「免疫学的方法」とは、CMAに特異的な抗体、その断片又はその類似体を用いてCMAを検出又は測定する方法をいい、例えば、EIA(エンザイムイムノアッセイ)法、イムノクロマト法、及び凝集法等が挙げられるが、これらに制限されない。免疫学的方法は、試料の種類に応じて適宜決定してもよく、試料が血液由来試料である場合、測定精度向上の点から、凝集法が好ましい。また、免疫学的方法は、試料中のCMAの状態に応じて適宜決定してもよい。巨大分子中にCMAが複数存在する場合は非競合法が好ましく、CMAが1分子単独で存在する場合は競合法が好ましい。
免疫学的方法による測定は、例えば、試料中のCMAと、CMAに特異的に反応する抗体(以下、「抗CMA抗体」ともいう)との抗原抗体反応を利用して行うことができる。以下に、免疫学的方法による測定について凝集法を例にとり説明する。凝集法としては、非競合的な方法と、競合的な方法とをとりうる。非競合的な方法により測定を行う場合、特に限定されるものではないが、例えば、抗CMA抗体を感作させた粒子(以下、「抗体感作粒子」という)と上記の前処理を行った試料とを混合すること、及び抗体感作粒子の凝集を測定することにより、試料中のCMAを測定することができる。
抗CMA抗体は、モノクローナル抗体であってもよいし、ポリクローナル抗体であってもよい。抗CMA抗体としては、例えば、特開2002−243732号公報等に開示のものが挙げられる。抗CMA抗体は、市販のものを使用してもよいし、自家調製したものを使用してもよい。抗体を感作させる粒子としては特に制限されるものではないが、免疫学的方法に通常用いられている公知の粒子が使用でき、例えば、不溶性担体粒子、及び磁性粒子等が挙げられる。不溶性担体粒子は特に限定されるものではなく、例えば、ポリスチレンラテックス粒子等のラテックス粒子、ポリプロピレン粒子、ポリエチレン粒子、ゼラチン粒子、金コロイド粒子等が挙げられ、中でもラテックス粒子が好ましい。粒子の粒径は特に限定されるものではないが、ラテックス粒子の場合、例えば、0.05〜1.0μmであり、分散性の維持や凝集度の測定のしやすさの点から、0.10〜0.50μmが好ましい。抗CMA抗体による粒子の感作の方法は特に制限されることなく、当該分野で公知の方法によって行うことができ、例えば、物理的吸着法及び化学結合法等が挙げられる。抗体感作粒子は、例えば、水又は緩衝液に懸濁させて懸濁液として使用してもよい。懸濁液における粒子の割合は特に限定されるものではなく、例えば、0.01〜1重量%である。緩衝液に使用する緩衝剤としては、例えば、グッドの緩衝剤、リン酸緩衝剤、及びトリス緩衝剤等が挙げられる。
前処理後の試料と抗体感作粒子との反応温度は特に限定されるものではなく、例えば、4〜45℃が好ましく、より好ましくは25〜37℃である。反応時間は特に限定されるものではなく、例えば、0.1〜60分であり、測定の迅速性と測定感度向上の点からは1〜30分が好ましく、より好ましくは3〜15分である。抗体感作粒子と試料との混合液中における抗体感作粒子の濃度は特に制限されるものではなく、例えば、0.001〜0.2w/v%であり、0.02〜0.07w/v%が好ましい。凝集の測定は特に制限されるものではなく、例えば、分光光度計や光学測定装置等を用いて、吸光度及び又は濁度を測定することにより行うことができる。
競合的な方法により測定を行う場合、特に限定されるものではないが、例えば、上記の前処理を行った試料とCMA担持物質と混合すること、CMA担持物質と混合した試料を抗体感作粒子と混合すること、及び抗体感作粒子の凝集を測定することにより、試料中のCMAを測定することができる。CMA担持物質としては、例えば、CMA(抗原)を感作させた粒子、CMAをヘモシアニン及びアルブミンの担体物質に結合させたもの、グリケーションコラーゲン等が挙げられる。グリケーションコラーゲンとは糖化したコラーゲンのことをいい、例えば、中性リン酸緩衝液中においてコラーゲンをグルコースと共存させて37度でインキュベーションすることによって調製することができる。グリケーションコラーゲンの調製方法は、例えば、特開2002−243732号公報に開示されている。
前処理後の試料とCMA担持物質との反応温度は特に限定されるものではなく、例えば、4〜45℃が好ましく、より好ましくは25〜37℃である。反応時間は特に限定されるものではなく、例えば、0〜60分であり、測定の迅速性及び溶液の均一性確保の点からは、0.5〜10分が好ましく、より好ましくは0.5〜5分である。試料とCMA担持物質との混合液中におけるCMA担持物質の濃度は特に制限されるものではなく、例えば、0.001〜0.2w/v%であり、0.001〜0.05w/v%が好ましい。抗体感作粒子との反応温度及び反応時間、並びに抗体感作粒子の混合液中における濃度は、上記の非競合法と同様である。
本発明の測定方法は、免疫学的方法による測定によって得られた結果に基づき、試料中のCMAを定量することを含んでいてもよい。試料中のCMAを定量することにより、糖化ストレス、皮膚の老化及び又は骨粗しょう症の症状の程度や発症の可能性を把握することができ、またコラーゲンの老化度及び又は皮膚の老化度を判定及び又はモニタリングすることができる。
このため、本発明は、その他の態様として、試料を、尿素を含む前処理剤で処理すること、前処理した試料中のCMAを免疫学的方法によって測定すること、及び免疫学的方法により得られた測定結果から試料中のCMAを定量することを含む、糖化ストレス、骨粗しょう症、コラーゲンの老化度又は皮膚の老化度の判定方法に関しうる。
(試料の前処理方法)
本発明は、さらにその他の態様として、試料を尿素を含む前処理剤で処理することを含む、試料中のCMAを免疫学的方法により測定するための試料の前処理方法に関する。本発明の前処理方法によって試料の前処理を行うことにより、例えば、精度の高い免疫学的方法を用いた試料中のCMAの測定が可能になる。前処理剤での処理条件は、上記のCMAの測定方法と同様に行うことができる。
(前処理剤)
本発明は、さらにその他の態様として、尿素を含む、CMAを免疫学的方法により測定するための試料の前処理剤に関する。本発明の前処理剤によれば、免疫学的方法により試料中のCMAを測定するための試料の前処理を簡便に行うことができる。
前処理剤は、有効成分として有効な量の尿素を含んでいればよく、例えば、実質的に尿素からなる前処理剤であってもよい。
前処理剤の形態は特に制限されることなく、液系(液状試薬)であってもよく、ドライ系であってもよいが、利便性の点からは、水又は緩衝液に溶解させた液状試薬が好ましい。液系である場合、前処理剤における尿素の濃度は特に限定されるものではなく、例えば、0.01M〜10Mであり、好ましくは0.01M〜8Mである。
(免疫学的方法によるCMAの測定用キット)
本発明は、さらにその他の態様として、尿素を含む前処理剤と、免疫学的方法によりCMAを測定するための測定用試薬とを含む、CMAを免疫学的方法により測定するための測定用キットに関する。本発明の測定キットによれば、免疫学的方法によるCMAの測定を簡便に行うことができる。前処理剤としては、上記の前処理剤が挙げられる。
測定用試薬は特に制限されず、CMAに特異的な抗体、その断片又はその類似体を用いてCMAを検出又は測定する可能な試薬を含んでいればよく、試薬の構成は測定を行う免疫学的方法により応じて適宜決定することができる。中でも、測定用試薬は、例えば、抗CMA抗体感作粒子を含むことが好ましい。抗CMA抗体感作粒子は、上述するCMAの測定方法に開示されたものが使用できる。
本発明の測定用キットは、その他に、例えば、試料を希釈するための試料調製液を含んでいてもよい。試料調製液としては特に制限されるものではないが、例えば、水及び緩衝液等が挙げられる。
本発明の測定用キットは、上記試薬を用いて試料中のCMAを免疫学的方法により測定する方法等が記載された取扱い説明書を含むことが好ましい。本発明の測定用キットは、取扱い説明書が本発明の測定キットの同梱されることなくウェブ上で提供される場合も含みうる。
本発明の測定用キットとしては、例えば、前処理剤、及び測定用試薬が試薬パックに収納されていてもよい。試薬パックは、例えば、使い捨て可能なカートリッジ形状であることが好ましく、上記試薬を配置可能な槽を2種類以上備えることがより好ましい。本発明の測定用キットとしては、前処理剤、及び測定用試薬のそれぞれが個別の槽に配置された試薬パックが好ましい。試薬パックは特に制限されるものではないが、例えば、反応槽、検体槽、分注チップ、反応用光学セル、及び廃棄槽等をさらに含んでいてもよい。このような試薬パックを用いることにより、例えば、本発明の測定方法をより一層簡便に実施することができ、また、自動化装置への適用も極めて容易することができる。
(前処理用キット)
本発明は、さらにその他の態様として、尿素を含む前処理剤を含む、試料中のCMAを免疫学的方法により測定するための試料の前処理用キットに関する。本発明の前処理用キットによれば、本発明の前処理方法を簡便に行うことができる。本発明の前処理用キットは、その他に、例えば、試料を希釈するための試料調製液、及び又は上記前処理剤を用いて試料の前処理方法等が記載された取扱い説明書を含むことが好ましい。
以下に、実施例及び比較例を用いて本発明をさらに説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定して解釈されない。
[抗CMAポリクローナル抗体感作ラテックス粒子の調製]
抗CMAポリクローナル抗体感作ラテックス粒子は、下記の方法で調製した。まず、10mM HEPES−NaOH(pH7.7)にラテックス粒子を添加して0.5w/V%とし、このラテックス粒子分散液1mLに、1mg/mL WSC水溶液0.3mLを添加して25℃で15分間転倒混和した。1mg/mL抗CMA抗体を含むPBS 0.5mLを添加し、25℃で60分間転倒混和した。さらに10w/V%BSAを含む10mM HEPES−NaOH(pH7.7)454μLを添加し、ラテックス粒子を懸濁させた後に、25℃で60分間転倒混和した。次いで、15,000rpm,30min,10℃にて遠心分離し、上清を除去した。得られた残渣に、0.1% Tween20,0.1% BSAを含む10mM HEPES−NaOH(pH7.7)3mLを添加し、ラテックス粒子を懸濁させた後に、再び15,000rpm,30min,10℃にて遠心分離し、上清を除去した。得られた残渣に、5% Glycerol,0.05% BSA,0.05% アジ化ナトリウムを含む20mM MOPS−NaOH(pH7.5)を2.5mL添加し、ラテックス粒子を懸濁させ、抗CMAポリクローナル抗体感作ラテックス粒子を調製した。
(実施例1)
[前処理工程]
血清と、等量の7M尿素水溶液とを混合して25℃で30分間インキュベートすることによって試料の前処理を行った。なお、前処理溶液のpHは7とした。
[免疫測定工程]
前処理した試料20μLを下記第1試薬115μLと混合し、37℃で5分間インキュベートした。ついで、第2試薬115μLを添加し、660nmの吸光度を測定して初期値を得た。さらに、37℃で5分間インキュベートした後、660nmの吸光度を測定し、得られた測定値と初期値との差(Δ吸光度)を得た。また、前処理した試料を蒸留水で2、4又は8倍希釈し、それを用いて上記と同様の測定を行った。その結果を図1に示す。図1において、縦軸はΔ吸光度、横軸は測定時間を示し、1ポイントは19.92秒を意味する。なお、測定は日立製の自動分析装置7070で行った。
<第1試薬>
1% PEG20000
1% BSA
0.9% NaCl
0.1% EDTA2Na
0.09% NaN3
0.2M Tris−HCl buffer
pH8.4
<第2試薬>
0.05% 抗CMAポリクローナル抗体感作ラテックス粒子(直径:370nm、白色)
5% Glycerol
0.05% BSA
0.05% NaN3
20mM MOPS
pH7.5
(比較例1)
比較例1として、血清を等量の蒸留水と混合し、前処理を行わない以外は実施例1と同様の測定を行った。その結果を図2に示す。
図1及び2の結果に基づき、実施例1及び比較例1について検量線を作成した。その結果を図3に示す。図3において、縦軸はΔ吸光度、横軸は試料(血清)の希釈倍率を示す。図1〜3に示すように、尿素による前処理を行った試料は、前処理を行わなかった試料と比較して、反応性が大幅に向上した。また、尿素により試料の前処理を行うことにより、濃度依存的にΔ吸光度が上昇した。このため、本発明の測定方法によれば、生体試料中のCMA濃度を免疫学的方法により測定できることが確認できた。
本発明の試料分析方法は、例えば、医療分野、臨床検査の分野等の様々な分野に有用である。

Claims (14)

  1. 試料中のカルボキシメチルアルギニンを測定する方法であって、
    前記試料を、尿素を含む前処理剤で処理すること、及び
    前記処理した試料中のカルボキシメチルアルギニンを免疫学的方法によって測定することを含む、カルボキシメチルアルギニンの測定方法。
  2. 前記前処理剤は、有効成分として尿素を含む、請求項1記載の測定方法。
  3. 前記試料は、生体試料である、請求項1又は2に記載の測定方法。
  4. 前記生体試料が、尿由来、血液由来、もしくは組織由来である、請求項3記載の測定方法。
  5. 前記免疫学的方法は、エンザイムイムノアッセイ法、イムノクロマト法、及び凝集法からなる群から選択される、請求項1から4のいずれかに記載の測定方法。
  6. 前記免疫学的方法による測定が、前記処理した試料を、カルボキシメチルアルギニンと反応する抗体を感作させた抗体感作粒子と混合すること、及び前記抗体感作粒子の凝集を測定することを含む、請求項1から5のいずれかに記載の測定方法。
  7. 前記抗体感作粒子が、不溶性担体粒子に抗体を感作させた抗体感作粒子である、請求項6記載の測定方法。
  8. 前記不溶性担体粒子が、ラテックス粒子、及び金コロイド粒子からなる群から選択される、請求項7記載の測定方法。
  9. 尿素を含む、カルボキシメチルアルギニンを免疫学的方法により測定するための試料の前処理剤。
  10. 有効成分として有効な量の尿素を含む、請求項9記載の前処理剤。
  11. 尿素を含む前処理剤と、
    免疫学的方法によりカルボキシメチルアルギニンを測定するための測定用試薬とを含む、カルボキシメチルアルギニンを免疫学的方法により測定するための測定用キット。
  12. 前記測定用試薬は、抗体感作粒子を含む、請求項11記載の測定用キット。
  13. 前記抗体感作粒子が、不溶性担体粒子に抗体を感作させた抗体感作粒子である、請求項12記載の測定用キット。
  14. 前記不溶性担体粒子が、ラテックス粒子、及び金コロイド粒子からなる群から選択される、請求項13記載の測定キット。
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