JP3846973B2 - 慢性炎症の判定方法及びキット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、慢性炎症の有無又は程度の判定方法、特にリウマチの病態の進行程度の判定方法、変形性関節症の軟骨破壊の程度の判定方法及びウイルス性肝疾患の有無の判定方法に関する。また本発明は、これらの判定方法に使用するキットに関する。
【0002】
【従来の技術】
慢性炎症の有無又は程度の判定方法としては、X線撮影や血清中の物質を測定する方法等が知られている。
【0003】
例えば、慢性炎症の一つである慢性関節リウマチについて、その病態の進行程度の判定方法としては、X線撮影、血清中のリウマトイド因子の測定、血中のヒアルロン酸の測定等が知られている。
【0004】
また、「スタインブローカー(Steinbrocker)らのclass分類」のように、患者の日常生活における動作や運動の可能な程度を指標とした、慢性関節リウマチの病態の進行程度の判定方法が知られている。この方法によれば大まかな病態の進行程度の判定は可能であるが、定量的な判定方法ではないことから、病態の微妙な進行程度の判定には向いていない。
【0005】
また、ウイルス性肝疾患について、その判定方法としては、血中の血清酵素であるGPT、GOT、ALP、γGTP、LDH等を測定する方法や、血中の肝炎ウイルス抗原及び該抗原に対する抗体等の測定が知られている。
【0006】
また慢性肝炎や肝硬変の判定方法としては、血中のヒアルロン酸、IV型コラーゲン、III型プロコラーゲンN末端ペプチドの測定等が挙げられる。
これらの方法により、慢性炎症の有無又は程度の判定が可能であるが、さらに次のように改善された判定方法が求められている。すなわち、(1)放射線(X線)による影響を受けず、(2)患者に採血の苦痛を与えず、判定に用いる検体の採取がいつでも可能であり、特に新生児、小児、老人など採血が困難な患者からも判定に用いる検体が採取でき、(3)血液のような遠心分離操作等の前処理が必要なく、(4)病態の微妙な進行程度が感知できるように改善された判定方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は慢性炎症の有無又は程度を、患者に苦痛を与えず、放射線被曝や感染等の危険性を回避して、安全に、低コストで、簡便、迅速かつ高感度に判定できる方法、およびこのような判定に使用するキットを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、尿検体中のヒアルロン酸濃度が、慢性炎症の一つであるリウマチの病態進行に伴って上昇すること、また慢性炎症の一つである変形性関節症の軟骨破壊に伴って上昇すること、さらに尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定することにより、リウマチの病態の進行程度、変形性関節症の軟骨破壊の程度、およびウイルス性肝疾患の有無を、高感度に判定することができることを見い出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち本発明は、尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定することを特徴とする慢性炎症の有無又は程度の判定方法(以下、「本発明判定方法」ともいう)、特にリウマチの病態の進行程度の判定方法(以下、「本発明リウマチ判定方法」ともいう)、変形性関節症の軟骨破壊の程度の判定方法(以下、「本発明関節症判定方法」ともいう)、及びウイルス性肝疾患の有無の判定方法(以下、「本発明肝疾患判定方法」ともいう)、並びにヒアルロン酸結合性蛋白質と標識物質で標識されたヒアルロン酸(「標識化ヒアルロン酸」ともいう)とを少なくとも含むことを特徴とする、これらの判定方法に使用するキット(以下、「本発明キット」ともいう)に関する。なお本明細書中において「慢性炎症」の用語には、「ウイルス性肝疾患」も含むものとする。
【0010】
本発明によれば、尿検体の測定により慢性炎症の有無又は程度を判定できるので、患者に苦痛を与えず、放射線被爆や感染等の危険性を回避して安全に、低コストで簡便に判定を行うことができる。
【0011】
なお従来、血清中のヒアルロン酸濃度が肝疾患患者やRA患者で上昇していることが知られている(The Bone, Vol.8 No.4, pp115-123, 1994)。血清中に含まれるヒアルロン酸は高分子であり、尿中に含まれるヒアルロン酸は低分子であることから、この両者のヒアルロン酸は分子量の点で大きく異なっており、全く別のものであるといえる。
【0012】
このことから、尿中のヒアルロン酸(低分子)濃度は、必ずしも血清中のヒアルロン酸(高分子)濃度を反映するとは限らない。しかしながら本発明者らは、慢性炎症においては血清中のヒアルロン酸(高分子)のみならず、尿中のヒアルロン酸(低分子)濃度も上昇しており、尿中のヒアルロン酸(低分子)濃度がRAの病態の進行、OAの軟骨破壊の程度およびウイルス性肝疾患の有無等の非常に良い指標になることを見い出し、本発明を完成させたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)本発明判定方法
本発明判定方法は、尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定することを特徴とする、慢性炎症の有無又は程度の判定方法である。
【0014】
本発明判定方法において使用する尿検体は、哺乳動物の尿検体であれば特に限定されないが、ヒトの尿検体であることが好ましい。なお本発明で使用する尿検体は、精製等の前処理を必ずしも行う必要はない。すなわち、本発明判定方法において使用するヒアルロン酸濃度の測定方法にもよるが、一般に、尿検体中に他の夾雑物が混在していても、尿検体中の低分子ヒアルロン酸を選択的に測定することができるため、それによって測定結果が影響されることはない。
【0015】
本発明判定方法において、測定対象となるヒアルロン酸の分子量は、尿に含まれるヒアルロン酸の分子量の範囲であれば特に限定されないが、好ましくは平均分子量4万以下、より好ましくは平均分子量2000〜4万、特に好ましくは平均分子量2000〜3万、極めて好ましくは平均分子量2000〜1万のヒアルロン酸を測定対象とすることが好ましい。
【0016】
本発明判定方法におけるヒアルロン酸濃度の測定方法は、尿に含まれるヒアルロン酸が血漿に含まれるものに比べて低分子量であるため、このような低分子ヒアルロン酸濃度を定量的に測定できる方法である限りにおいて限定されず、例えば(1)尿検体中のヒアルロン酸と標識化ヒアルロン酸を、ヒアルロン酸結合性蛋白質に対して競合反応させ、該蛋白質と結合した標識化ヒアルロン酸又は結合しなかった標識化ヒアルロン酸のいずれかを測定し、尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定する方法(例えば、特開昭63-150669号公報)、(2)液体クロマトグラフィーを用いる方法(例えば、Analyt.Biochem.157, 93-99(1986))、(3)電気泳動法(キャピラリー電気泳動や、セルロースアセテート膜を用いた電気泳動等)が挙げられる。
【0017】
(2)の液体クロマトグラフィーを用いる方法及び(3)電気泳動法について、より具体的な方法を次に説明するが、これに限定されるものではない。
尿検体中の夾雑物を除くために、例えば透析、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過等を行う。次に尿検体中のヒアルロン酸をヒアルロン酸分解酵素により分解し、ヒアルロン酸オリゴ糖を得る。得られたヒアルロン酸オリゴ糖を、陰イオン交換カラム等を装備した高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分離分析する。必要に応じてHPLCにおける感度を上げるために、蛍光標識化物質(2−シアノアセトアミド、ダンシルヒドラジンなど)により標識化を行う。これらの標識化ヒアルロン酸オリゴ糖は蛍光検出系などにより検出できる。
【0018】
なおここで、HPLCのかわりに電気泳動法(キャピラリー電気泳動やセルロースアセテート膜を用いた電気泳動等)で分離分析を行っても良い。
また、(1)の尿検体中のヒアルロン酸と標識化ヒアルロン酸を、ヒアルロン酸結合性蛋白質に対して競合反応させ、該蛋白質と結合した標識化ヒアルロン酸又は結合しなかった標識化ヒアルロン酸のいずれかを測定し、尿検体中の低分子ヒアルロン酸濃度を定量する方法について、より具体的な方法を次に説明するが、これに限定されるものではない。この(1)の方法によると、尿検体中のヒアルロン酸濃度を、低コストで、定量性良く、高感度、迅速かつ簡便に測定できることから、本発明判定方法における尿検体中の低分子ヒアルロン酸濃度の測定方法として特に好ましい。
【0019】
ここで使用される標識化ヒアルロン酸は、ヒアルロン酸に公知の手段で標識物質を結合させることによって得ることができる。標識されるヒアルロン酸の分子量は、ヒアルロン酸結合性蛋白質に対して尿検体中のヒアルロン酸と競合反応する限りにおいて特に限定されないが、平均分子量2000〜200万、好ましくは平均分子量1万〜200万、より好ましくは平均分子量4万程度のものが例示される。ヒアルロン酸の標識に使用される標識物質としては、放射性同位元素(125I、135I、3Hなど)、蛍光物質(フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、ウンベリフェロン、7−アミノ−4−メチルクマリン−3酢酸など)、化学発光物質(ルミノールなど)、酵素(ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アセチルコリンエステラーゼなど)、または他の物質(ビオチン、アビジン(例えばストレプトアビジン)など)が例示される。ヒアルロン酸の標識方法は、標識物質に適した公知の方法を用いればよく、例えばビオチンを使用する場合は、ビオチンのヒドラジド誘導体を用いる方法(Avidin-Biotin Chemistry:A Handbook,p57-63,PIERCE CHEMICAL COMPANY,1994年発行参照)、またフルオレセインイソチオシアネートを使用する場合は特公昭63-17843号公報記載の方法等から適宜選択できる。
【0020】
また、ここで使用されるヒアルロン酸結合性蛋白質は、尿検体中のヒアルロン酸及び標識化したヒアルロン酸に結合する性質を有する蛋白質である限りにおいて特に限定されず、プロテオグリカン(例えば、軟骨プロテオグリカン、軟骨プロテオグリカンのトリプシン消化物、軟骨プロテオグリカンのコンドロイチナーゼABC処理物等)、プロテオグリカンのコアタンパク質(例えば、軟骨プロテオグリカンのコアタンパク質等)、リンクプロテイン、ヒアルロネクチン、CD44、これらの蛋白質のヒアルロン酸結合部位を含む部分蛋白質、あるいは該部分蛋白質と他の蛋白質との融合蛋白質等が挙げられるが、特に軟骨プロテオグリカンのトリプシン消化物、さらにはウシ鼻軟骨のプロテオグリカンのトリプシン消化物が好ましい。
【0021】
ここで、尿検体中のヒアルロン酸と標識化ヒアルロン酸を、ヒアルロン酸結合性蛋白質に対して競合反応させる方法としては、例えば、あらかじめ固相に固着させたヒアルロン酸結合性蛋白質、標識化ヒアルロン酸及び尿検体を接触させ、その後に固相と液相とを分離して、固相に固着させたヒアルロン酸結合性蛋白質に結合した標識化ヒアルロン酸又は結合しなかった標識化ヒアルロン酸(液相に含まれる)のいずれかを測定する方法が挙げられる。
【0022】
ヒアルロン酸結合性蛋白質を固着させる固相としては、プレート(例えばマイクロプレートのウエル等)、チューブ、ビーズ、メンブレン、ゲル等が挙げられる。その材質としては、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリアクリルアミド等を用いることができる。
【0023】
これらの固相にヒアルロン酸結合性蛋白質を固着させる方法としては、物理的吸着法、共有結合法、包括法など固定化酵素の調製法として一般的な方法(固定化酵素、1975年、講談社発行、第9〜75頁参照)を応用することができる。特に物理的吸着法が、操作が簡便な点で好ましい。
【0024】
物理的吸着法として具体的には、例えば次の方法を挙げることができる;ヒアルロン酸結合性蛋白質をpH7〜9程度の緩衝液(例えばリン酸緩衝液、炭酸緩衝液等)に溶解して固相に加え、37℃程度で1〜2時間保存するか、4℃で一晩保存して固着させる。
【0025】
また、ヒアルロン酸結合性蛋白質が固着していない部分を、血清アルブミン、ゼラチン、カゼイン、スキムミルク等によってブロッキングしても良く、かつ好ましい。
【0026】
ブロッキングの方法として具体的には、例えば次の方法を挙げることができる。ブロッキング物質(例えば血清アルブミン、ゼラチン、カゼイン、スキムミルク等)を添加して、37℃程度で30分〜2時間保存するか、常温で1〜2時間保存する。
【0027】
固相に固着させたヒアルロン酸結合性蛋白質(a)、標識化ヒアルロン酸(b)及び尿検体(c)を接触させる方法は、(a)(b)(c)を同時に接触させる方法、(a)と(c)とを接触させてからこれに(b)を接触させる方法、(b)と(c)とを接触させてからこれに(a)を接触させる方法、(a)と(b)とを接触させてからこれに(c)を接触させる方法のいずれでもよい。接触させる時間、温度やpHの条件は、当業者が適宜決定できる事項である。
【0028】
固相に固着させたヒアルロン酸結合性蛋白質、標識化ヒアルロン酸及び尿検体を接触させる方法として具体的には、例えば次の方法を挙げることができる。
ヒアルロン酸結合性蛋白質が固着した固相に、尿検体を添加し、25〜40℃で20〜90分間程度静置あるいは攪拌し、このヒアルロン酸結合性蛋白質に尿検体中のヒアルロン酸を結合させる。さらに、標識化ヒアルロン酸を加え、25〜40℃で20〜90分間程度静置あるいは攪拌し、このヒアルロン酸結合性蛋白質に標識化ヒアルロン酸を結合させる。この後、固相を緩衝液(例えば界面活性剤を添加したリン酸緩衝液など)等で洗浄し、非特異吸着物を除去することが好ましい。洗浄液としては、例えばポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類(Triton系界面活性剤;Triton X-100等)やポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類(Tween系界面活性剤)等の非イオン性界面活性剤を添加した緩衝液(例えばリン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水、トリス塩酸緩衝液)等が例示される。この緩衝液のpHは中性付近であることが好ましい。
【0029】
次いで、このヒアルロン酸結合性蛋白質に結合した標識化ヒアルロン酸の標識物質を検出することにより、尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定する。
尿検体中のヒアルロン酸の濃度は、濃度既知のヒアルロン酸標準液を用いて、標準液のヒアルロン酸濃度と標識されたヒアルロン酸の標識物質の検出強度との関係についてあらかじめ検量線を作成しておき、尿検体を用いた場合の標識物質の検出強度と前記検量線とを用いる方法等によって、測定することができる。
【0030】
例えばビオチンで標識したヒアルロン酸を用いる時には、酵素が結合したアビジン(ストレプトアビジン等)を用い、酵素活性を測定する常法により、標識物質を検出することができる。
【0031】
この方法によれば、尿検体中のヒアルロン酸、特に平均分子量2000〜4万のヒアルロン酸の濃度を、高感度(およそ0.1〜1000ng/ml範囲において)に定量することが可能である。
【0032】
上記の測定方法によって得られるヒアルロン酸濃度の測定値は、必要により、尿検体中に含まれるクレアチニンなどの他の成分の濃度により補正をしてもよい。
【0033】
なお、ヒアルロン酸濃度の測定方法としては、(1)ヒアルロン酸結合性蛋白質を固相に固着させ、ついで検体ヒアルロン酸を添加して該蛋白質に結合させ、さらに標識されたヒアルロン酸結合性蛋白質を添加して、ヒアルロン酸を、固相に固着させた該蛋白質と標識された該蛋白質とで挟み、サンドイッチ状結合体を形成させ、該結合蛋白質の標識物質を測定することにより、ヒアルロン酸を測定する方法(特公平6-41952号公報、Clin.chim.acta.,181,317-327(1989))、(2)固相に固着された軟骨のプロテオグリカンのコンドロイチナーゼABC処理物に、検体ヒアルロン酸を含む試料を添加して、該処理物と検体ヒアルロン酸とを結合させ、さらに標識されたヒアルロン酸結合性蛋白質を添加して、検体ヒアルロン酸を、該処理物と標識されたヒアルロン酸結合性蛋白質とで挟み、サンドイッチ状結合体の標識物質を測定することにより検体ヒアルロン酸を定量する方法(特開平4-262797号公報)のようないわゆるサンドイッチ法も知られている。しかし、このようなサンドイッチ法は、高分子ヒアルロン酸の測定には適しているが、尿検体中にみられるような低分子ヒアルロン酸の測定には適していない。
【0034】
尿検体中のヒアルロン酸濃度が慢性炎症の存在又は程度の進行に伴って上昇することを利用して、慢性炎症の有無又は程度の判定を行うことができる。例えば、尿検体中のヒアルロン酸濃度が高い時には慢性炎症であると判定される。また例えば、慢性炎症患者に抗慢性炎症薬を投与した場合において、当該患者の尿検体中のヒアルロン酸濃度を継続的に測定し、そのヒアルロン酸濃度が低下していれば、慢性炎症の病態の進行が停止し、改善の方向にあると判定することができる。同様に尿検体中のヒアルロン酸濃度が変化しなければ、病態の進行が停止して病態が維持されていること、尿検体中のヒアルロン酸濃度が上昇していれば、病態が進行して悪化の方向にあることが判定される。
【0035】
このように、本発明判定方法は、慢性炎症患者における慢性炎症の程度の判定のみならず、抗慢性炎症薬の効果の判定や、投与する抗慢性炎症薬の変更や選択等、治療方針に有用な情報を提供するものである。
【0036】
また、初診の慢性炎症患者のように、慢性炎症の程度が未知の患者の尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定し、そのヒアルロン酸の濃度から、当該患者の慢性炎症がどの程度かを判定することができる。これによっても、投与する抗慢性炎症薬の選択等、慢性炎症の治療方針に有用な情報を提供するものである。
【0037】
慢性炎症の有無又は程度の判定基準となる、尿検体中のヒアルロン酸濃度は、判定対象によって適宜定められ、測定された尿検体中のヒアルロン酸濃度に基づいて判定が行われる。
【0038】
本発明判定方法の判定対象は慢性炎症の有無又は程度であるが、その中でも特に好ましい判定対象は、リウマチの病態の進行程度、変形性関節症の軟骨破壊の程度、およびウイルス性肝疾患の有無である。すなわち本発明判定方法には、尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定することを特徴とする、リウマチの病態の進行程度の判定方法(本発明リウマチ判定方法)、変形性関節症の軟骨破壊の程度の判定方法(本発明関節症判定方法)、及びウイルス性肝疾患の有無の判定方法(本発明肝疾患判定方法)が包含される。なお、本発明リウマチ判定方法の判定対象であるリウマチは、慢性関節リウマチであることが好ましい。また、本発明肝疾患判定方法の判定対象であるウイルス性肝疾患は、C型肝炎であることが好ましい。
【0039】
なお、「C型肝炎」には「慢性活動性C型肝炎」や「慢性非活動性C型肝炎」も包含される。
【0040】
(2)本発明キット
本発明キットは、ヒアルロン酸結合性蛋白質と標識化ヒアルロン酸とを少なくとも含むことを特徴とする、本発明判定方法に使用するキットである。より好ましくは、ヒアルロン酸結合性蛋白質と標識化ヒアルロン酸とを少なくとも含むことを特徴とする、本発明リウマチ判定方法、本発明関節症判定方法又は本発明肝疾患判定方法に使用するキットである。
【0041】
本発明キットの使用対象は、本発明判定方法、本発明リウマチ判定方法、本発明関節症判定方法および本発明肝疾患判定方法であり、これらについては前記(1)で詳述した通りである。
【0042】
本発明キットは、構成試薬として少なくともヒアルロン酸結合性蛋白質及び標識化ヒアルロン酸を含んでいる。ここで用いることができるヒアルロン酸結合性蛋白質および標識化ヒアルロン酸については、前記(1)で説明した通りである。
【0043】
なおヒアルロン酸結合性蛋白質は、固相に固着されていることが好ましい。ここで用いることができる固相や固着方法等は、前記(1)で説明した通りである。
【0044】
本発明キットの構成試薬として、さらに検量線作成のための各種濃度のヒアルロン酸標準液(平均分子量2000〜4万のものが好ましく、平均分子量2000〜3万のものがより好ましく、平均分子量2000〜1万のものが特に好ましい)、標識物質の検出試薬等を加えることができる。またこれらの構成試薬の他に、ブロッキング物質、洗浄液、検体希釈液、酵素反応停止液等が含まれていてもよい。
【0045】
これらの構成試薬は、それぞれ別体の容器に収容しておき、使用時に本発明判定方法に従って使えるキットとして保存しておくことができる。
また、必要により、尿検体のヒアルロン酸濃度の補正に用いるため、尿検体中に含まれるクレアチニンなどの他の成分の測定キットを含めてもよい。
【0046】
本発明キットによれば、非常に高感度(0.1ng/mlという極微量のヒアルロン酸をも測定可能)、簡便、かつ再現性良く尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定することができる。これにより慢性炎症の有無又は程度の判定を、高感度、簡便かつ再現性良く行うことができ、慢性炎症又はその程度を正確に把握することができる。すなわち本発明キットは、慢性炎症又はその程度を調べる診断薬、診断キットとしても提供されうる。
【0047】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお実施例4〜6においては、いずれも腎臓障害・疾患のない人又は患者を対象に実施した。
【0048】
【調製例1】
(ヒアルロン酸結合性蛋白質の調製)
ヒアルロン酸結合性蛋白質を、特開平4−262797号公報に記載の製造例(ヒアルロン酸結合性蛋白)の項に準じて調製した。即ち、牛鼻中隔軟骨に対して4M塩酸グアニジン溶液を用いて抽出操作を行い、次いで抽出物の上清を採取し、これを脱イオン水で透析した後、凍結乾燥して粗抽出物を得た。この粗抽出物をトリプシン消化後、ヒアルロン酸結合樹脂を用いたアフィニティークロマトグラフィーにより精製した。
【0049】
【調製例2】
(ビオチン標識ヒアルロン酸の調製)
ヒアルロン酸(平均分子量4万)を0.1Mの2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝液(pH5.5)に溶解して10mg/mlとした溶液1mlに、Biotin−LC−Hydrazide(商品名、ピアス社製)をジメチルスルホキシドに溶解して50mMとした溶液25μlを加え、さらに1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)を0.1MのMES緩衝液(pH5.5)に溶解し、100mg/mlとした溶液12.5μlを加えて、20℃で16時間攪拌しながら反応させた。
【0050】
この後、分子量3500カットの透析膜を用い、透析外液として蒸留水を用いて、20℃で2時間透析を行った。その後透析外液を交換し、さらに2回透析を行った。
【0051】
この後、ビオチン標識ヒアルロン酸を含む透析内液を蒸留水で5mg/mlに調整し、−20℃で保存した。
【0052】
【比較例】
(サンドイッチ法によるヒアルロン酸濃度の測定)
市販のヒアルロン酸測定キット(商品名:ヒアルロン酸「中外」、中外製薬(株)製;サンドイッチ法により高分子ヒアルロン酸を測定するキット)を用いてヒアルロン酸濃度の測定を行った。
【0053】
検体として、平均分子量3千、3万、30万、80万及び200万のヒアルロン酸を、該キット添付の反応緩衝液に溶解して各分子量のヒアルロン酸の濃度50〜1000ng/ml溶液を調製し、該キットの添付文書記載のプロトコールに従って測定した。なお、添付文書にはこの他に、同時再現性として管理血清を試料として10回同時に測定した場合の測定値の変動係数(CV値)は15%以下であること、測定範囲は10〜800ng/mlであることが記載されている。
【0054】
得られた結果を、図1に示す。この結果から、市販のヒアルロン酸測定キット(サンドイッチ法)による測定では、分子量3万以下のヒアルロン酸の定量性が極めて低いことが示された。
【0055】
【実施例1】
(低分子ヒアルロン酸濃度の測定)
調製例1で精製されたヒアルロン酸結合性蛋白質の溶液を炭酸ナトリウム溶液で800ng/mlに希釈し、この希釈液50μlずつをヌンクイムノプレートの各ウェルに加え、4℃で16時間保存することにより均一にコーティングした。
【0056】
次いで、このプレートをリン酸緩衝生理食塩水(PBS) 200μlで2回洗浄後、ブロッキング物質として3% ウシ血清アルブミン(BSA)(生化学工業(株)販売)を含むPBS(−)溶液200μlを各ウェルに加え、室温で2時間静置した。
【0057】
次いで、プレートを洗浄液(0.05%トゥイーン20を含むPBS)200μlで3回洗浄後、検体希釈液(1%BSAを含むPBS(−))を用いて調製したヒアルロン酸標準液(0.1〜1000ng/mlの各濃度;平均分子量1万)と、コントロールとしての検体希釈液とについて、各溶液50μlをプレートに加え、37℃で60分間反応させた。
【0058】
この後、調製例2のビオチン標識ヒアルロン酸を検体希釈液に溶解して200ng/mlとした溶液10μlずつを各ウェルに加え、37℃で60分間反応させた。
【0059】
この後、洗浄液200μlで3回洗浄後、ペルオキシダーゼ結合ストレプトアビジン(生化学工業(株)販売)を検体希釈液で5000倍に希釈した溶液を50μlずつ加えて37℃で30分間反応させた。
【0060】
この後、洗浄液で3回洗浄し、テトラメチルベンジジン(TMB)溶液(モス社製)を50μlずつ加えて37℃で15分間反応させ、発色させた。
発色後、1M塩酸を50μl加えて反応を停止させ、TMBの分解による着色液の波長450nmの吸光度をウェルリーダーSK601(生化学工業(株)販売)を用いて測定した。得られた結果を図2に示す。
【0061】
これにより、ヒアルロン酸結合性蛋白質に対する競合反応を用いるヒアルロン酸測定方法によれば、0.1〜1000ng/mlの範囲の低分子ヒアルロン酸(平均分子量1万)を感度良く定量することが可能であることが示された。
【0062】
【実施例2】
(種々の分子量のヒアルロン酸の濃度の測定)
実施例1に記載したヒアルロン酸測定方法において、ヒアルロン酸の分子量と定量性との関係について検討した。4糖、6糖、8糖、10糖(分子量2,000)及び12糖のヒアルロン酸、並びに平均分子量1万、4万、8万、38万及び100万のヒアルロン酸について、0.1〜1000ng/mlの各濃度について調べた。結果を図3及び図4に示す。
【0063】
これらの結果から、本測定法では0.1〜1000ng/mlの範囲で、低分子ヒアルロン酸、特に10糖(平均分子量2000)〜平均分子量4万のヒアルロン酸を感度良く定量することが可能であり、尿検体中に含まれるヒアルロン酸濃度の測定に極めて好ましい方法であることが示された。
【0064】
【実施例3】
(再現性の評価)
実施例1に記載したヒアルロン酸測定方法において、ヒアルロン酸濃度が254ng/mlである尿検体を6回同時に測定したところ、変動係数(CV値)は4%程度であり、この方法は再現性に極めて優れていることが示された。
【0065】
【実施例4】
(健常人と慢性炎症患者の尿中ヒアルロン酸濃度の測定)
健常人(19例)、慢性関節リウマチ(以下RAと略す)患者(107例)、ウイルス性肝疾患(C型肝炎)患者(表1中では単に「肝疾患患者」と表す;31例)の各尿検体中に存在するヒアルロン酸濃度を実施例1に記載したヒアルロン酸測定方法により測定した。なお、各尿検体中のクレアチニン濃度を市販キット(和光純薬)を用いて測定して、クレアチニン濃度で補正したヒアルロン酸濃度として結果を表1に示す。健常人と比較した場合、RA患者の尿検体中ヒアルロン酸濃度の平均値は約3.6倍、ウイルス性肝疾患患者では約2.6倍の高値を示した。
【0066】
また、尿検体中のヒアルロン酸濃度(クレアチニン濃度で補正)が「健常人の(平均値+2SD)より大きい」患者を「陽性」と判定し、各疾患ごとにその陽性率を調べた。その結果、RA患者で87.9%、ウイルス性肝疾患患者で75.0%と高い陽性率を示した。これらの結果から、尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定することにより上記疾患を判定することが可能であることが示された。
【0067】
【表1】
Figure 0003846973
【0068】
【実施例5】
(尿中ヒアルロン酸濃度とRAの病態のステージとの関係)
ウイルス性肝疾患のないRA患者において、RAの病態のステージと尿検体中のヒアルロン酸濃度(クレアチニン濃度で補正)との関係を、実施例1に記載したヒアルロン酸測定方法によって調べた。結果を図5に示す。なお図5中、「*」は危険率0.01以下(p<0.01)で有意差があること、「**」は危険率0.001以下(p<0.001)で有意差があることを示す。なお、RAの病態のステージの同定は、「スタインブローカー(Steinbrocker)らのclass分類」(“慢性関節リウマチの治療”,p54-55, 株式会社南江堂 (1988)等参照)に従い、RAの診断に経験のある医師が行った。「スタインブローカーらのclass分類」においては、ステージ1〜4で、数字が大きくなるほどリウマチの病態が進行している。
【0069】
その結果、RAの病態ステージが高いほど尿検体中のヒアルロン酸濃度も上昇していることが示された。またステージ1のRA患者は、健常人に比較して危険率0.01以下で有意に尿検体中のヒアルロン酸濃度が上昇していた。またステージ3の患者及びステージ4の患者は、ステージ1の患者に比較してそれぞれ危険率0.001以下及び0.01以下で、有意に尿検体中のヒアルロン酸濃度が上昇していた。この結果から、尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定することにより、リウマチ患者の病態の進行程度の判定が可能であることが示された。特に「スタインブローカーらのclass分類」におけるステージ1〜4の各ステージを、感度良く判定することが可能であることが示された。また、特にステージ1及び2とステージ3及び4とを明確に区別できることが示された。
【0070】
【実施例6】
(尿中ヒアルロン酸濃度と変形性関節症の軟骨破壊の程度との関係)
ウイルス性肝疾患のない変形性関節症(以下OAと略す)患者において、OAの軟骨破壊の程度と尿検体中のヒアルロン酸濃度(クレアチニン濃度で補正)との関係を、実施例1に記載したヒアルロン酸測定方法によって調べた。なお、軟骨破壊の程度の同定は、X線撮影像に基づき、OAの診断に経験のある医師が行った。軟骨破壊の程度が低いものをステージ1、中程度のものをステージ2、高いものをステージ3として同定した。
【0071】
健常人(19人)の尿検体中のヒアルロン酸濃度(クレアチニン濃度で補正)の「平均値±SD」は383±80(ng/mgクレアチニン)であり、尿検体中のヒアルロン酸濃度(クレアチニン濃度で補正)が「健常人の(平均値+2SD)より大きい」患者を「陽性」と判定し、各ステージごとにその陽性率を調べた。
【0072】
その結果、ステージ1の患者(3名)における陽性率は33.3%、ステージ2の患者(5名)における陽性率は80.0%、ステージ3の患者(14名)における陽性率は85.7%であった。
【0073】
この結果から、OAの軟骨破壊のステージが高いほど尿検体中のヒアルロン酸濃度が上昇し、陽性率も高いことが示された。またステージ3のOA患者は、健常人に比較して危険率0.001以下で有意に尿検体中のヒアルロン酸濃度が上昇していた。この結果から、尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定することにより、変形性関節症患者の軟骨破壊の程度の判定が可能であることが示された。
【0074】
【実施例7】
(血清中ヒアルロン酸濃度と尿中ヒアルロン酸濃度との関係)
ウイルス性肝疾患患者において、従来法(比較例の方法)により測定した血清中のヒアルロン酸濃度と、実施例1に記載したヒアルロン酸測定方法により測定した尿検体中ヒアルロン酸濃度を比較した。その結果両者の間には比較的高い相関性(相関係数:0.87)があることが判明した。
【0075】
【実施例8】
(本発明キット)
本発明キットを下記のものから構成する。
1.ヒアルロン酸結合性蛋白質固相化マイクロプレート 1枚
2.ビオチン標識ヒアルロン酸
3.標準ヒアルロン酸溶液(平均分子量1万)
0.1ng/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本
0.5ng/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本
1.0ng/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本
5.0ng/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本
10.0ng/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本
50.0ng/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本
100.0ng/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本
500.0ng/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本
1000.0ng/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本
(いずれも1%BSAを含むPBS(−)を用いて調製したのち、凍結乾燥した。)
4.ペルオキシダーゼ結合ストレプトアビジン溶液 10ml 1本
5.TMB(テトラメチルベンジジン)溶液 10ml 1本
6.検体希釈液原液(5%BSAを含む5倍濃度のPBS(−)) 40ml 1本
(純水で5倍に希釈して用いる)
7.洗浄液(0.05%トゥイーン20を含むPBS) 40ml 1本
8.発色反応停止液(1M HCl) 10ml 1本
【0076】
【発明の効果】
本発明判定方法及び本発明キットを用いることにより、慢性炎症の有無又は程度を、患者に苦痛を与えず、放射線被曝や感染等の危険性を回避して安全に、低コストで、簡便、迅速かつ高感度に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 比較例の測定方法におけるヒアルロン酸の分子量と反応性の関係を示す。
【図2】 実施例1の測定方法におけるヒアルロン酸定量の標準曲線を示す。
【図3】 実施例1の測定方法におけるヒアルロン酸の分子量と反応性の関係を示す。
【図4】 実施例1の測定方法におけるヒアルロン酸の分子量と反応性の関係を示す。
【図5】 RAの病態のステージ分類と尿検体中のヒアルロン酸濃度との関係を示す。

Claims (7)

  1. 尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定し、ヒアルロン酸濃度に有意な変化が見られる場合にリウマチの病態ステージが変化したと判定することを特徴とする、リウマチの病態の進行程度の判定方法。
  2. 病態ステージの変化がスタインブローカーらの class 分類における慢性関節リウマチのステージ1及び2とステージ3及び4との変化であることを特徴とする、請求項1に記載の判定方法。
  3. 尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定することを特徴とする、変形性関節症の軟骨破壊の程度の判定方法。
  4. 尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定することを特徴とする、ウイルス性肝疾患の有無の判定方法。
  5. 尿検体中のヒアルロン酸と標識物質で標識されたヒアルロン酸を、ヒアルロン酸結合性蛋白質に対して競合反応させ、該蛋白質と結合した標識化ヒアルロン酸又は結合しなかった標識化ヒアルロン酸のいずれかを測定することにより、尿検体中のヒアルロン酸濃度を測定することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の判定方法。
  6. ヒアルロン酸結合性蛋白質と標識物質で標識されたヒアルロン酸とを少なくとも含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の判定方法に使用するキット。
  7. ヒアルロン酸結合性蛋白質が、固相に固着されたものである、請求項6記載のキット。
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