JP4529109B2 - ヒアルロン酸の測定方法および測定用キット - Google Patents

ヒアルロン酸の測定方法および測定用キット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なヒアルロン酸の測定方法および該方法に用いる測定用キットに関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒアルロン酸は、N−アセチルグルコサミンとグルクロン酸が交互にβ−1,4結合により重合した酸性ムコ多糖類であり、皮下組織を接合させる作用を有し、臍帯、関節腔の滑液および眼の硝子体等に含まれている。
これまでに、肝線維化、リウマチ等の炎症あるいは癌の骨転移等の疾患により、血液中のヒアルロン酸の濃度が上昇することが知られている( 上野 隆登らGASTROENTEROLOGY 105, 475−481, 1993、A.E Laurentら Annals of the RheumaticDiseases 44, 83−88, 1985、B.DelpechらAnalytical Biochemistry 149, 555−5651985)。このため血液中のヒアルロン酸を定量することは肝線維化や炎症の進行や手術後の回復の診断あるいは癌の診断等において有用であるといえる。
血中のヒアルロン酸濃度を測定する方法としては、軟骨中のバインディングプロテインを利用したサンドウィッチバインディングプロテインアッセイが既に開発され、現在体外診断用として一般に広く測定に利用されている(例えば、特公平6−41952号公報、近藤 孝司ら 臨床病理 第39巻 第5号 536−540、彦坂 麻由美ら 臨床検査機器・試薬 第18巻 第6号 984−988)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この血中ヒアルロン酸測定において、サンプルであるヒアルロン酸は、そのほとんどが生体中で組織中のプロテオグリカンを形成しており、血清中でタンパク質や糖質等と結合していることが知られ、バインディングプロテインアッセイを行う際には、その結合を解離しなければ正確なヒアルロン酸を測定することができない。その解離方法として、緩衝液にイオン化合物を添加し、反応時のイオン強度(塩濃度)を上げる方法がすでに知られており、本法でも応用されている。しかしながら、緩衝液中に添加するその濃度が1.0から2.0Mと高濃度なため、結晶の析出や高比重化・高粘度化による分析中の攪拌効果の低下等の問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、まず塩濃度を低下して高比重化を軽減し、さらに血清中ヒアルロン酸の解離を促進する基剤として界面活性剤を添加することにより上記問題点を解決することができることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明は、測定系に界面活性剤を用いることを特徴とするヒアルロン酸の測定方法を提供する。
また、本発明は、界面活性剤および測定に必要な試薬を含むヒアルロン酸の測定用キットを提供する。
【0006】
本発明の測定方法において使用する界面活性剤の種類は特に限定されないが、非イオン活性剤が挙げられ、好ましくはポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤であり、特に下記式で示されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの1種または2種以上を含むことが好ましい。
【化2】
Figure 0004529109
(式中、Rは炭素数1から12の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基であり、nは30ないし100の整数である。)
上記アルキル基の例として、メチル基、エチル基、直鎖または分岐鎖のプロピル基、直鎖または分岐鎖のブチル基、直鎖または分岐鎖のペンチル基、直鎖または分岐鎖のヘキシル基、直鎖または分岐鎖のヘプチル基、直鎖または分岐鎖のオクチル基、直鎖または分岐鎖のノニル基、直鎖または分岐鎖のデシル基、直鎖または分岐鎖のウンデシル基、直鎖または分岐鎖のドデシル基が挙げられる。分岐鎖が2以上ある場合、即ちnが4以上の場合は、いずれの分岐鎖であってもよい。好ましいアルキル基の例としては、オクチル基、ノニル基等が挙げられる。
【0007】
本発明において用いるヒアルロン酸の測定方法は、従来から用いられている方法であればいかなる方法でもよく、特に限定されないが、例えば、バインディングプロテインアッセイに基づいた、固相法、競合法、凝集法、比濁法などを挙げることができる。
【0008】
本発明においてヒアルロン酸の測定を行なうことのできる試料として、血清、血漿、関節液、胸水、組織抽出液、培養上清あるいは尿を挙げることができる。
【0009】
本発明による測定方法をサンドウィッチバインディングプロテインアッセイを例にとって以下に説明する。
サンドウィッチバインディングプロテインアッセイ法によれば、反応固相に界面活性剤を含む緩衝液を添加し、該固相に固着されたヒアルロン酸結合性蛋白に検体ヒアルロン酸を含む試料を添加して該固着されたヒアルロン酸結合性蛋白と該検体ヒアルロン酸を結合せしめ、さらにヒアルロン酸結合性蛋白と標識物質とをそれぞれ添加するか、あるいは予め標識物質で標識されたヒアルロン酸結合性蛋白を添加して、該固相に固着されたヒアルロン酸結合性蛋白と該検体ヒアルロン酸と該標識されたヒアルロン酸結合性蛋白とのサンドウィッチ状結合体を形成せしめ、該サンドウィッチ状結合体中の標識物質により該検体ヒアルロン酸を定量する。
【0010】
具体的には、先ず、反応プレートの固相上の表面にヒアルロン酸結合性蛋白を固着する。
この際、該固相上にはさらにヒアルロン酸結合性蛋白または他の分子種が固着しうる表面部分が存在し、測定すべき試料を添加の際に試料中に含まれるその他の血中成分などが固着する恐れがある。
このため、試料を添加する前にブロック体を添加してヒアルロン酸結合性蛋白が固着していない部分を被覆しておくことが好ましい。
このようなブロック体としては、例えば、牛等から採取できるγ−グロブリン、血清アルブミン、血清等が挙げられ、固相にポリスチレンプレートを使用した場合には牛血清アルブミンが好適である。
【0011】
次いで、上記ヒアルロン酸結合性蛋白が固着した固相に、界面活性剤を含む緩衝液を添加し、同時に検体である高分子ヒアルロン酸を含む試料を添加する。この際、試料は高分子ヒアルロン酸が抽出分離されている必要はなく、人体などの血液や体液をそのまま使用できる。或いはブロック体溶液や希釈血清で試料を溶解してヒアルロン酸結合性蛋白が固着した固相に加えてもよい。
ヒアルロン酸測定において、サンプルに含まれるヒアルロン酸は、そのほとんどが生体中で組織中のプロテオグリカンを形成しており、血清中でタンパク質や糖質等と結合していることが知られ、バインディングプロテインアッセイを行う際には、その結合を解離しなければ正確なヒアルロン酸を測定することができない。本発明の測定法においては、緩衝液にイオン化合物とともにポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の界面活性剤を基剤として添加することによって、イオン化合物のイオン強度(塩濃度)を上げることなしにヒアルロン酸に結合している蛋白質、糖類等を解離することができる。
このようにして固相に固着したヒアルロン酸結合性蛋白に高分子ヒアルロン酸を結合した後、固相表面を洗浄するのが好ましい。
【0012】
さらに、該高分子ヒアルロン酸を結合した上記固相に、予め所定の標識物質で標識したヒアルロン酸結合性蛋白を添加する。この標識物質としては、アイソトープ、蛍光色素、アビジン、ビオチン、化学発光物質、酵素等が挙げられるが、通常、高分子物質の標識に使用可能なものであれば特に限定されない。
また、該高分子ヒアルロン酸を結合した上記固相に、標識物質と結合しやすい蛋白物質などをヒアルロン酸結合性蛋白に予め結合させ、この標識物質と結合しやすい蛋白物質などと結合したヒアルロン酸結合性蛋白を標識物質とともに添加してもよい。
上記のように、ヒアルロン酸結合性蛋白をさらに添加することにより、固相に固着されたヒアルロン酸結合性蛋白と該高分子ヒアルロン酸と該標識された或いは容易に標識可能なヒアルロン酸結合性蛋白とのサンドウィッチ状結合体を形成することができる。
【0013】
次に、該サンドウィッチ状の結合体の有する標識物質を測定して該高分子ヒアルロン酸を定量する。
この際、該サンドウィッチ状結合体は測定対象物である高分子ヒアルロン酸を挟み込んでおり、一方、測定対象物以外の低分子のヒアルロン酸は上記のようなサンドウィッチ状の結合体を形成しえない。
従って、固相表面上の標識物質の濃度を測定することで上記サンドウィッチ状結合体を形成しうる高分子ヒアルロン酸のみが定量される。
標識物質の濃度の測定方法としては、標識物質により異なるが、例えば、標識物質に化学発光物質を使用する場合には該物質による反応後の溶液の発光強度を測定すればよい。この場合、予め使用する標識物質および検体ヒアルロン酸である高分子ヒアルロン酸について、既知濃度の試料を用意し、信号強度と該既知濃度の関係について検量線を作成しておき、測定値を較正可能とすることが好適である。
【0014】
上述したサンドウィッチバインディングプロテインアッセイ法において使用する固相としては、プレート、チューブ、ビーズ、メンブレン、ゲル、ラテックス等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではなく、ヒアルロン酸結合性蛋白が固着しうる固相ならばいずれも使用可能である。
また、上記サンドウィッチバインディングプロテインアッセイ法において使用するヒアルロン酸結合性蛋白とは、A.E.ローレント(Laurent)らにより精製されたプロテオグリカン(Analytical Biochemistry 109,386−394,1980)、リンクプロティン、ヒアルロネクチン等が挙げられる。
【0015】
本発明のヒアルロン酸の測定用キットは、例えば、測定方法がサンドウィッチバインディングプロテインアッセイである場合には、基本的に、ヒアルロン酸結合性蛋白が固着された固相体と、界面活性剤を含む緩衝液と、添加用ヒアルロン酸結合性蛋白と、検体ヒアルロン酸定量用標識物質とによって構成され、これら4つの成分はそれぞれ別体の容器に収容しておき、使用時に処方に従って使えるキットとして保存しておくことができる。
上記キットにヒアルロン酸結合性蛋白が固着していない部分を被覆するブロック体や、通常容易に入手可能な固相表面の洗浄液等をさらに追加することも可能である。
また、上記添加用ヒアルロン酸結合性蛋白は予め上記標識物質で標識したものでもよい。さらに、上記ヒアルロン酸結合性蛋白を固着した固相の表面の該ヒアルロン酸結合性蛋白が固着していない部分をブロック体により被覆しておくこともできる。このブロック体としては、γ−グロブリン、血清アルブミン、血清からなる群より選択した1種にすることができる。
上記固相体としては、プレート、チューブ、ビーズ、メンブレン、ゲル、ラテックスからなる群より選択することができ、上記標識物質は、アイソトープ、蛍光色素、アビジン、ビオチン、化学発光物質、酵素から選択することができる。
【0016】
上記においては、サンドウィッチバインディングプロテインアッセイ法による測定方法を用いる場合の本発明のヒアルロン酸測定方法およびヒアルロン酸の測定用キットについて説明したが、固相法、競合法、凝集法、比濁法等の他の公知測定法を用いた場合も同様にして実施することができる。
【0017】
【実施例】
以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されない。
【0018】
【実施例1】
本発明による界面活性剤の添加効果について検討した。
[材料および方法]
材料:緩衝液(0.1Mホウ酸,1%BSA,2%ポリエチレングリコール)
反応プレート(ヒアルロン酸バインディングプロテインコーティング)
コンジュゲート液(POD標識ヒアルロン酸バインディングプロテイン)
洗浄液(PBS緩衝液)
発色液(TMB試薬)
反応停止液(希硫酸)
方法:サンドウィッチバインディングプロテインアッセイ法
1)反応プレートに緩衝液100μLを添加し、ヒアルロン酸標準液または血清検体を10μL加えて攪拌後、室温で60分間放置した。
2)プレートのウェルを洗浄液で洗浄後、コンジュゲート液100μLを添加し、室温で30分間放置した。
3)プレートのウェルを洗浄液で洗浄後、発色液100μLを添加し、室温で30分間放置した。
4)反応停止液100μLを加えて攪拌後、紫外・吸光光度計にて450nmにおける吸光度を測定した。
5)標準液による標準曲線を作成し、血清検体中のヒアルロン酸濃度を求めた。
【0019】
[試験方法]
(1)緩衝液に塩化ナトリウムを0.5M,1.5M,および塩化ナトリウム0.5Mと界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル商品名:第一工業製薬製エマルジット;前記化学式におけるRがノニル基、n=30〜100のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの混合物)1%をそれぞれ添加し、ヒアルロン酸標準液(0,50,100,200,600,800ng/mL)を用いてそれぞれの緩衝液における標準曲線を作成し、緩衝液の影響を検討した。
(2)緩衝液に塩化ナトリウムを0.5M,1.5M,2.0Mをそれぞれ添加し、血清検体中のヒアルロン酸の解離に必要な塩化ナトリウムの最低必要量を検討した。
(3)緩衝液に該界面活性剤1%を添加したものに塩化ナトリウムを0.15M,0.5M,1.0Mをそれぞれ添加し、血清検体中のヒアルロン酸の解離に必要な該界面活性剤の添加効果を検討した。
(4)緩衝液に1.5M塩化ナトリウムを添加したものを対象とし、緩衝液に0.5M塩化ナトリウムのみを添加した場合と緩衝液に0.5M塩化ナトリウムおよび該界面活性剤1%を添加したものについて血清検体を用いて相関性を比較検討した。
【0020】
[結果]
1.ヒアルロン酸標準液を用いての検討結果(図1)
一般に界面活性剤は抗原・抗体結合反応を阻害する化合物の一つとして知られている。
そこで、1%BSA溶液にヒアルロン酸ナトリウムを添加して調製した標準液を用いて該界面活性剤のサンドウィッチバインディングプロテインアッセイへの影響を確認したところ、いずれの組成の緩衝液においても反応性に差は見られなかった(図1)。なお、図1中、OD450nmは450nmにおける吸光度を、Detergentは界面活性剤(この場合は、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル)をそれぞれ意味する。
この結果から、該界面活性剤は、ヒアルロン酸とバインディングプロテインとの結合反応には影響を与えないことが確認された。
さらに、緩衝液の塩濃度の差異においても影響がないことから、生体中のヒアルロン酸と異なり、標準液ヒアルロン酸はフリー状態であることから解離効果を必要としないことが確認された。
2.血清検体を用いての塩濃度検討結果(図2,図3)
血清検体10例を用いて緩衝液中の塩濃度について検討を行ったところ、塩濃度のみでは1.5M以上で測定値がほぼ平衡状態となった(図2)。
また、緩衝液中に1%該界面活性剤添加について同様の検討を行ったところ、塩濃度は0.5M以上でほぼ平衡状態となり、該界面活性剤の効果により緩衝液中の塩濃度は1/3で済むことが確認された(図3)。
3.血清検体を用いての相関性検討結果(図4,図5)
緩衝液に1.5M塩化ナトリウムを添加したものを対照として0.5M塩化ナトリウム添加の緩衝液および1%該界面活性剤+0.5M塩化ナトリウム添加の緩衝液を用いて血清検体18例のヒアルロン酸濃度を測定し、その相関関係を求めた。
その結果、0.5M塩化ナトリウムの場合の回帰直線では傾きが約0.5となり、ヒアルロン酸を約50%程度しか測定されないことが確認された(図4)。なお、図4中、HAはヒアルロン酸を意味し、y=0.475x−10におけるxは1.5MNaClでのHAの濃度(ng/mL)を、yは0.5MNaClでのHAの濃度(ng/mL)をそれぞれ表し、Rは両者の相関係数を表す。一方、該界面活性剤を添加したものにおいては傾きが1.01であり100%が測定されていることが確認された(図5)。なお、図5中、HAはヒアルロン酸を、Detergentは界面活性剤(この場合は、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル)をそれぞれ意味し、y=1.014x−12におけるxは1.5MNaClでのHAの濃度(ng/mL)を、yは1%界面活性剤を加えた0.5MNaClでのHAの濃度(ng/mL)をそれぞれ表し、Rは両者の相関係数を表す。
【0021】
[考察]
該界面活性剤は血清中のヒアルロン酸に結合しているタンパク質等を解離させ、ヒアルロン酸測定系に有効に機能することが確認された。このことから、低塩濃度そして該界面活性剤を使用することで、結晶析出や攪拌効率の低下を防止することができる。従来の要手法アッセイから自動分析機を利用したアッセイに変遷していく中で、高塩濃度による障害が懸念されていた。しかし、該界面活性剤を用いて塩濃度を下げることができるということにより、大きな貢献度が期待できるものと考えられる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の測定方法によれば、従来よりも低いイオン濃度(塩濃度)でヒアルロン酸の正確な測定が可能となるため、従来の方法では避けられなかった結晶の析出や高比重化、高粘度化による分析中における撹拌効果の低下等の不都合を生じることがない。したがって、本発明の測定方法および測定用キットは、リウマチ、肝線維化等の炎症の診断あるいは癌の診断に有効であり、その技術的価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒアルロン酸標準液を用いて界面活性剤の添加の有無による反応性の結果を示すグラフである。
【図2】界面活性剤を添加しない場合における血清検体中のヒアルロン酸測定値に及ぼす影響を示すグラフである。
【図3】界面活性剤を添加した場合における血清検体中のヒアルロン酸測定値に及ぼす影響を示すグラフである。
【図4】界面活性剤を添加しない場合において、緩衝液に1.5M塩化ナトリウムを添加したものを対照として0.5M塩化ナトリウム添加の緩衝液を用いて血清検体18例のヒアルロン酸濃度を測定してその相関関係を示すグラフである。
【図5】界面活性剤を添加しない場合において、緩衝液に1.5M塩化ナトリウムを添加したものを対照として1%界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル)+0.5M塩化ナトリウム添加の緩衝液を用いて血清検体18例のヒアルロン酸濃度を測定してその相関関係を示すグラフである。

Claims (4)

  1. ヒアルロン酸結合性蛋白が固着した固相と、ヒアルロン酸を含む試料を反応させるヒアルロン酸の測定方法において、前記反応溶液中に下記式で示されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの1種または2種以上を含むことを特徴とする測定方法。
    Figure 0004529109
    (式中、Rは炭素数1から12の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基であり、nは30ないし100の整数である。)
  2. 測定法が、バインディングプロテインアッセイ法に基づいた、固相法、競合法、凝集法、比濁法のいずれかである、請求項1記載の測定方法。
  3. 試料が、血清、血漿、関節液、胸水、組織抽出液、培養上清あるいは尿である、請求項1または2記載の測定方法。
  4. ヒアルロン酸結合性蛋白が固着した固相と、ヒアルロン酸を含む試料を反応させるヒアルロン酸の測定方法において、前記反応溶液中に添加される、下記式
    Figure 0004529109
    (式中、Rは炭素数1から12の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基であり、nは30ないし100の整数である。)
    で示されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの1種または2種以上、および、バインディングプロテインアッセイ法に基づいた、固相法、競合法、凝集法、比濁法のいずれかの方法に用いる試薬を含むヒアルロン酸の測定用キット。
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