JPS5925184B2 - 免疫測定法における非特異的阻害作用の除去法 - Google Patents

免疫測定法における非特異的阻害作用の除去法

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JPS5925184B2
JPS5925184B2 JP53157546A JP15754678A JPS5925184B2 JP S5925184 B2 JPS5925184 B2 JP S5925184B2 JP 53157546 A JP53157546 A JP 53157546A JP 15754678 A JP15754678 A JP 15754678A JP S5925184 B2 JPS5925184 B2 JP S5925184B2
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JP
Japan
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insulin
measurement
immunoassays
serum
amount
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兼房 加藤
彰 高阪
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Amano Enzyme Inc
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Amano Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は免疫測定法における非特異的阻害作用の除去法
に関するものである。
更に詳しくはラジオイムノアツセイ、酵素免疫測定法、
レーザーネフエロメトリー等の測定法による生体中の微
量物質量の決定の際、疎水性蛋白と塩類を共存させて、
生体試料中に含まれる干渉物質の影響を抑え、生体中に
ある目的とする物質量の含有を正確に測定することを可
能ならしめるところの免疫測定法における非特異的阻害
作用の除去法に関するものである。一般に、血清、尿等
の生体試料中に含有される微量物質、例えばペプタイド
ホルモン類、ステロトドホルモン類、蛋白質類などの含
有量を決定する場合、その濃度が非常に低いため、これ
まで免疫反応を利用したラジオイムノアツセイ法が用い
られてきた。
また、最近になつて、簡便さ、安全性の面から、同じく
免疫反応を利用した酵素免疫測定法、レーザーネフエロ
メトリー法が開発され、かくして血清、尿を用いての微
量物質を測定する免疫測定法が拡められてきたのである
。しかしながら、これら免疫測定法の感度には一定の限
界があるので、さらに感度を高めるためには測定試料を
多く用いることが必要であつたが、単に測定試料を多く
するだけでは生体試料中に共存するある種の因子によつ
て、免疫反応が非特異的に阻害されるため、目的とする
微量物質の定量が大きく妨げられることがあきらかにな
つたのである。
例えば、固相法によるLHホルモンのラジオィムノアツ
セイ〔ActaEndocrinologicaVol
72、235−242(1973)〕の場合、α−フエ
トプロテトンの酵素免疫測定法〔ClinicaChi
micaActaVol87、367−372(197
8)〕の場合、及び二抗体法及びチヤーコールデキスト
ラン法によるセクレチンのラジオイムノアツセイ〔An
aly一ticalBiochemistryVol8
7、376−385(1978)〕の場合等でそれぞれ
明らかにされている。
従つて、これら免疫測定法(特に固相法の免疫測定法)
をよりー般的に使い易くするためには測定試料中の免疫
反応阻害物質の影響を除去することが必須の条件とされ
て来たわけであるが、現状においては、阻害作用が発現
しない程度の少量の検体を使用するとか、目的とする微
量物質を抽出等により阻害物質と分離したうえで、使用
するとか、標準検体中に測定物質を除去した同種又は異
種の検体試料を添加して使用するとかして、生体試料中
の免疫反応阻害作用の影響をできる限り抑うて測定され
ている。
しかしながら、これら従来の操咋は測定感度を低下させ
たり、操作が煩雑になつたりしていずれも好ましいもの
ではない。
そこで本発明者らは、生体試料中の免疫反応阻害物質に
よる免疫微量測定法への免疫反応阻害作用を抑制するこ
とができさえすれば、この問題を解決することができる
ものと考え、鋭意研究を続けた結果、反応測定時に疎水
性の高い蛋白質、例えばコラーゲン分解物、ゼラチン等
を添加し、かつイオン強度を高く保つことにより 上記
した測定系への阻害作用を抑制して消失させることがで
きて、測定試料を多く投入することができ、したがつて
正確な免疫測定が出来ることを見い出し、本発明を完成
したものである。
従来、免疫測定系(一例として酵素免疫測定法)に加え
られる蛋白質としては牛血清アルブミン、家兎血清等が
あるが、測定系へ血清試料として反応液の10〜30%
添加されるが、この血清試料中の免疫反応阻害物質の作
用を受け、その阻害物質の量によつては目的とする微量
物質の測定回収率は3〜100%と、大きくばらついて
しまつていたのである。
本発明の特色とするところは、疎水性蛋白と塩類を共存
させて、生体試料中に含まれる干渉物質の影響を抑制す
るところにある。
例えば、反応系に牛血清アルブミンの代わ・りに塩濃度
0.3Mの食塩ととも0,5%のゼラチンを加えると、
測定回収率は90〜100(F6となり、阻害物質の影
響はほとんどみとめられなくなる。本発明において、免
疫反応阻害作用を除去する物質としては、疎水性の強い
蛋白質類(例えばコラーゲン水解物、ゼラチン、リポプ
ロテインリパーゼ等)が効果的であり、反応系中の濃度
としては、0.1(f)以上であれば使用できるが、実
用的には0.5(f)程度が特に好ましい。
又、イオン強度を保つ塩類としては、測定系を阻害しな
ければ特に限定されないが、臨床検査試←般としては食
塩、燐酸塩が特に利用され、塩濃度としては、例えば食
塩について述べれば0.2M〜1.0Mで使用できるが
、測定感度を高く保つためには0.3M程度が好ましい
本発明において免疫反応阻害作用を除去するためには、
疎水性の強い蛋白質を加える必要があるが、単独では完
全ではなく、高イオン強度を保つ塩類を共存せしめるこ
とが必要である。
以上の如く、本発明の免疫測定法における疎水性蛋白質
と塩類の共存による生体試料中に存在する免疫反応阻害
作用の除去方法は、ラジオイムノアツセイ、酵素免疫反
応、レーザーネフエロメトリ一法等の免疫反応を用いる
各種の微量物質の測定法の全般にわたり、測定値の信頼
性を高めることができ、かつ生体試料を多く使用できる
ので、更に微量な物質を測定することができるとともに
、測定法の安定性を増加せしめることができるものであ
る。
次に本発明の試験例及び実施例を示す。
なお、ここに示したインスリンの回収率とは次のように
求めたものである。
すなわち、インスリン濃度既知の試料に一定量のインス
リンを添加し、これを検体としてインスリン量を測定す
る。試料中に最初から存在していたインスリン量をA、
添加したインスリン量をB、測定インスリン量をXとす
ると回収率Rは、R−(X−A)÷B×100%で表さ
れる。用いた測定法が正確である程回収率は100%近
くなる。試験例 固相法によるインスリンの酵素免疫測定系で本発明によ
つて血清阻害作用が除去されるかどうかを見た。
測定方法は実施例1に示すように行い、各血清に一定量
(1μUnit)のインスリンを添加しその回収率をし
らべた。その結果は第1図に示されるが、緩衝液Aによ
ればインスリンの回収率は20〜30%まで低下し、緩
衝液Gによれば90〜10001)の測定回収率で測定
できることが分る。
即ちこれによつて血清阻害作用が抑制されていることが
わかる。実施例1 サンドイツチ法によるインスリンの酵素免疫測定法:イ
ンスリン測定系−A:緩衝液ACO.lMNaCl,l
mMMgCl2,O.l(f)牛血清アルブミン、0,
1%NaN3を含む0.01M燐酸ナトリウム緩衝液(
PH7.O)〕0.45m1に適当に希釈したインスリ
ン含有液50μlを加え、更にシリコンゴム一抗インス
リン抗体結合物(φ3×4m0を1ケ加えて、30℃で
2時間振盪する。
振盪終了後、緩衝液Aにてシリコンゴムをよく洗浄し、
緩衝液Aで希釈した抗インスリン抗体−β−ガラクトシ
ダーゼ複合体0.2m1を加えて、4℃にて一夜反応さ
せる。反応終了物を再び緩衝液Aにてよく洗浄し、シリ
コンゴムに結合しているβ−ガラクトシダーゼ活性を測
定する。インスリン測定系−G:緩衝液G〔緩衝液Aに
ゼラチン0.5係とNaClO.2Mを加えたもの〕0
.45m1に適当に希釈したインスリン含有液50μl
を加え、以下測定系−Aと同様の操作をする。
但し30℃、2時間振盪後のシリコンゴム固相の洗浄は
、はじめ緩衝液Gで行ない、ついで緩衝液Aでする。こ
のようにして求められた上記両測定系での標準曲線を第
2図に示す。ついで種々な人血清50μlを用い両測定
系で得られたインスリン測定値とラジオイムノアツセイ
インスリンリアキツト(ダイナボツトR研究所製)法で
得られたインスリン値との相関を求めた。
結果は第3図、第4図に示されるが、これらから測定系
−Aとラジオイムノアツセイ法との相関はみられないが
、測定系−Gとラジオイムノアツセイ法とではよく相関
することが分る。実施例2 人イムノグロプリン一E(以下GEと略す)の酵素免疫
測定法:固相をポリスチレンボール一抗体1gG結合物
、複合体を抗1gE抗体−βガラクトシダーゼに代える
以外は実施例1に示す方法で行ない標準曲線を求め、次
に5種類の乳幼児血清について実施例1に示すごとき測
定系−A、測定系一GにてIgE量を測定し、同時に各
々の血清にIgE(125単位/MOを添加して両測定
系におけるIgE量を測定し、回収率を表1に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は試験例における人血清中に加えたインスリンの
回収率を示す図で、A,bは緩衝液Gにおける各人血清
に加えたインスリンの回収率を示し、a′,b′は緩衝
液Aにおける各人血清に加えたインスリンの回収率を示
している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 免疫測定法による生体中微量物質量の決定の際、疎
    水性蛋白0.1%以上と塩類0.2M〜1.0Mとを共
    存させて、生体試料中に含まれる干渉物質の影響を抑制
    することを特徴とする免疫測定法における非特異的阻害
    作用の除去法。
JP53157546A 1978-12-22 1978-12-22 免疫測定法における非特異的阻害作用の除去法 Expired JPS5925184B2 (ja)

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