JPH08135015A - 柱と梁の接合構造及び接合方法 - Google Patents
柱と梁の接合構造及び接合方法Info
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Abstract
優れた柱と梁の接合構造及び接合方法を提供することで
ある。 【構成】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間に
横臥する梁の接合構造において、支柱周面の途上に設け
る台座と、前記台座に載置する梁端部に設ける端ブロッ
クとより構成することを特徴とする、柱と梁の接合構造
である。鉛直方向に立設する支柱とその支柱間に横臥す
る梁の接合方法において、台座を支柱周面の途上に設
け、端ブロックを梁端部に設け、前記台座に端ブロック
を載置することを特徴とする、柱と梁の接続方法であ
る。
Description
を接合する、鉄骨の接合方法に関する。
以下に示すような過程で行われるものが知られている。
先ず、鉄鋼メーカーが鉄骨素材を加工工場に納入する。
加工工場で鉄骨を切断、溶接して支柱を作製する。これ
を構造物構築現場に搬入する。これらの支柱を現場の予
定位置に建て込み、必要な高さまで連結する。各支柱の
接合部間に接合する梁をクレーン等で吊り上げて接合位
置を決定する。 各接合部と梁とをボルト等により止め
ることにより支柱と梁を接合する。即ち、予め溶接した
接合部を有する支柱と支柱の接合部間に、梁をボルト止
めにより接合する構造が知られている。
の接合構造及び接合方法には次のような問題点がある。 <イ> 支柱に接合部を溶接するため、支柱はメーカー
より一時工場に運搬され、加工後工場より現場に運ばれ
るため、搬送経路が複雑となり、輸送コストが高くつ
く。 <ロ> 支柱に施す接合部の溶接は、高度な溶接技術が
要求されるため、溶接に関する資格を有する熟練した溶
接工が必要となるが、最近は人材が不足しており、溶接
の厳しい管理が大きな問題となっている。 <ハ> 溶接により支柱に接合部を溶接すると、溶接の
熱により接合部が捩じれ等の変形を起こしてしまう。 <ニ> 前述した溶接による接合部の変形を直すために
別途の修正、整形の工程が必要となる。 <ホ> 接合部の溶接を厳重に管理する必要性から、レ
ントゲン検査等を行う必要があるため、手間がかかる。 <ヘ> 支柱に梁を接合する際の位置決めは、クレーン
等により吊り下げた梁をタイミングよく支柱の接合部に
仮止めする必要があり、熟練工が必要となる。 <ト> 支柱の建て込みに誤差が生じ易く、小さな誤差
であっても梁の接合にはボルト穴の誤差となるため、接
合が困難となる箇所ができてしまう。
になされたもので、その目的とするところは、施工性に
優れた柱と梁の接合構造及び接合方法を提供することに
ある。
立設する支柱とその支柱間に横臥する梁の接合構造にお
いて、支柱周面の途上に設ける台座と、前記台座に載置
する梁端部に設ける端ブロックとより構成することを特
徴とする、柱と梁の接合構造である。
柱間に横臥する梁の接合方法において、台座を支柱周面
の途上に設け、端ブロックを梁端部に設け、前記台座に
端ブロックを載置することを特徴とする、柱と梁の接続
方法である。
て、支柱の台座を設ける位置及び梁の端ブロックを設け
る位置に抵抗部材を設けることを特徴とする、柱と梁の
接合方法である。
ついて説明する。
に形成した台座bと、前記台座bに載置するため梁cに
形成した端ブロックdとよりなる基本構成を有する。本
実施例はその一例として、支柱10の台座部20と、梁
30の下向きアゴ40と、両部材を緊張して接合するP
C鋼線50と、両部材の間隙を充填する充填材60とよ
り構成する。
構築する部材である。台座部20は、後述する梁30の
下向きアゴ40と係合する部材である。台座部20は、
鉄筋コンクリートにより支柱10の途上に後述する下向
きアゴ40と係合するような形状に形成する。従って、
支柱10の途上より全水平方向に突出して形成する場合
や、支柱10と下向きアゴ40とを係合する位置のみ突
出して形成することが考えられる。台座部20には、水
平方向或いは垂直方向に下向きアゴ40との挿通孔21
を形成することが考えられるが、本実施例では、水平方
向の挿通孔21のみについて説明している。
上部に下向きアゴ40係合時の緩衝部材22を設けるこ
とも考えられる。鉄筋コンクリートにより台座部20を
形成する場合、支柱10の所定範囲に複数の抵抗部材1
1を設けることが考えられる。支柱10の途上に複数設
けた抵抗部材11は、打設したコンクリートの脱落を防
止し、支柱10に台座部20を屈強に固定させる。尚、
抵抗部材11としてスタッドボルトを支柱10の途上に
溶接することが考えられる。
或いは一方端に形成する部材である。下向きアゴ40
は、前述した台座部20に載置する部材である。下向き
アゴ40は、鉄筋コンクリートにより梁30の両端或い
は一方端に台座部20と係合する形状に形成する。下向
きアゴ40には、水平方向或いは垂直方向に台座部20
との挿通孔41が形成してある。また図3に示すよう
に、下向きアゴ40の下部に台座部20係合時のスペー
サ部42を設けることも考えられる。
形成する場合、梁30の端部の周囲に複数の抵抗部材3
1を設けることが考えられる。梁30の端部の周囲に複
数設けた抵抗部材31は、打設したコンクリートの脱落
を防止し、梁30に下向きアゴ40を屈強に固定させ
る。尚、抵抗部材31としてスタッドボルトを梁30の
端部の周囲に溶接することが考えられる。梁30の両端
部に下向きアゴ40を形成する場合、支柱10間に形成
した台座部20との間に、適度のクリアランスが取れる
ように下向きアゴ40を形成することが好ましい。これ
により支柱10の建て込みに誤差が生じても、梁30を
支柱と係合させることが容易となる。
の間に生じたクリアランスを充填するための部材であ
る。充填材60としては、公知の固化材を使用すること
が考えられる。
0の夫々の孔21、41に挿通させる鋼線である。PC
鋼線50を挿通することにより台座20と下向きアゴ4
0の係合位置を固定する。さらに、PC鋼線50により
台座部20及び下向きアゴ40にプレストレスを与える
ことで、両部材をより強固に係合する。
明する。
設ける。台座部20の形成は、支柱10の途上に補強用
の鉄筋を配置し、台座部20となる形状の型枠を嵌込む
ことから始める。。この場合の型枠の形状は、梁30の
下向きアゴ40と支柱10が係合する部分の形状であれ
ばよい。図2には、支柱10に対し4方向に下向きアゴ
40を係合する一例を示している。また台座部20は、
下向きアゴ40の台座となる部分のみの形状でもよい
が、各図面に示すように、下向きアゴ40係合時の緩衝
部を含むものであってもよい。 また、支柱10に抵抗
部材11を設けた後に、コンクリートを打設して台座部
20を形成することも考えられる。
を設ける。下向きアゴ40の形成は、梁30の端部に補
強用の鉄筋を配置し、下向きアゴ40となる形状の型枠
を嵌込むことから始める。この場合の型枠の形状は、台
座部20と係合する部分のみでもよいが、図3に示すよ
うに、台座部20との係合時のスペーサ部42を含むも
のであってもよい。 また、梁30に抵抗部材31を設
けた後に、コンクリートを打設して下向きアゴ40を形
成することも考えられる。
4) 支柱10の台座部20上に、梁30の下向きアゴ40を
載置することにより、両部材を係合させる。下向きアゴ
40を有する梁30には、その寸法に適度なクリアラン
スを設けてある。従って、支柱10に建て込み誤差が生
じている場合でも、梁30を支柱10と容易に係合させ
ることが可能である。この際、予め両部材に形成した水
平方向の挿通孔21、41が合致するように係合させる
ことが好ましい。
し、台座部20と下向きアゴ40とのクリアランスを充
填材60により充填する。充填材60としては、モルタ
ル等の公知の固化材を用いることが考えられる。
孔21、41に、PC鋼線50を挿通する。台座部20
と下向きアゴとの間に挿通したPC鋼線50を緊張定着
する。PC鋼線50を緊張させ定着することにより、台
座部20と下向きアゴ40が屈強に接合されるため、支
柱10に梁30を強固に接合することになる。
ク80を予め工場で鉄筋コンクリート製のブロック状に
形成し、現場において支柱10及び梁30に取り付ける
ことが考えられる。この場合、以下に説明するような工
程により柱と梁の接合構造を構築する。先ず、ブロック
状に形成した台座70の取付孔71より支柱10を通
す。台座70を移動させて取付け位置に配置する。取付
け位置に配置した台座70の取付孔71と支柱10との
間隙に公知の充填材(固化材)60を充填する。同じ
く、梁30端部にも取付孔81を有する端ブロック80
を取付ける。端ブロック80の取付孔81と梁30との
間隙に公知の充填材(固化材)60を充填する。そし
て、以下実施例1において説明した工程に従って、台座
70と端ブロック80を係合させる。鉄筋コンクリート
製の台座70及び端ブロック80を取付ける支柱10の
周面及び梁30端部に抵抗部材11、31を設けること
も考えられる。
り支柱10に形成する台座90、或いはブロック状に予
め形成し支柱10に固定する台座90に、梁30を挿入
する挿入孔91を形成することが考えられる。この場
合、以下に説明するような工程により柱と梁の接合構造
を構築する。先ず、支柱10の途上の所定位置に台座9
0を固定する。支柱10に固定した台座90の挿入孔9
1に梁30を挿入させて配置する。台座90の挿入孔9
1に配置した梁30と挿入孔91の内周面との間隙に公
知の充填材(固化材)60を充填、固化する。以上の工
程により支柱10と梁30を連結することが可能とな
る。
に、梁を接続する際の腕部となる部材を挿入、固着する
ことも考えられる。この場合、支柱に固定した台座が腕
部を有するため、梁をボルト留め等の公知の手段により
腕部と連結することにより、柱と梁の接合構造が構築で
きる。
のような効果を得ることができる。 <イ> 溶接が一切不要であるため、従来重要な存在で
あった溶接資格を有する熟練工に頼る必要が皆無となっ
た。 <ロ> 従来の溶接を必要としないため、溶接の熱によ
り部材が捩じれる等の変形を一切起こさない。また、変
形部を修正するための工程も不要となった。 <ハ> 溶接を行う必要がなくなり、部材の品質管理が
容易となったため、従来のようにレントゲン検査等を行
う必要がなくなった。 <ニ> 柱と梁の端ブロックにクリアランスが発生して
も、固化材等の注入により充填するため充分な強度を持
たせることができる。 <ホ> 端ブロックと台座との間に適度なクリアランス
を持たせてあるため、支柱の建て込みに誤差が生じても
接合が容易に行える。 <ヘ> 工場で支柱に溶接加工を施す必要がないため、
メーカーより支柱を直接現場へ搬入できる。従って支柱
の輸送コストを低く抑えることが可能となる。
説明図
明図
Claims (16)
- 【請求項1】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合構造において、 支柱周面の途上に設ける台座と、 前記台座に載置する梁端部に設ける端ブロックとより構
成することを特徴とする、 柱と梁の接合構造。 - 【請求項2】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合構造において、 支柱周面の途上に鉄筋コンクリートにより形成する台座
部と、 梁端部に鉄筋コンクリートにより形成する前記台座部に
係合する端ブロックと、 前記台座部に端ブロックを係
合した状態で、台座部と端ブロックとを一体化させて構
成することを特徴とする、 柱と梁の接合構造。 - 【請求項3】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合構造において、 支柱に貫通させて取り付ける取付孔を有する鉄筋コンク
リート製台座部と、 梁端部に挿通させて取り付ける前記台座部に係合する鉄
筋コンクリート製端ブロックと、 前記台座部に端ブロックを係合した状態で、台座部と端
ブロックとを一体化させて構成することを特徴とする、 柱と梁の接合構造。 - 【請求項4】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合構造において、 支柱周面の途上に鉄筋コンクリートにより形成する梁挿
入孔を有する台座部と、 前記梁挿入孔に梁を挿入し、
台座部と梁とを一体化させて構成することを特徴とす
る、 柱と梁の接合構造。 - 【請求項5】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合構造において、 支柱に貫通させて取り付ける取付孔及び梁挿入孔を有す
る鉄筋コンクリート製台座部と、 前記梁挿入孔に梁を挿入し、台座部と梁とを一体化させ
て構成することを特徴とする、 柱と梁の接合構造。 - 【請求項6】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合構造において、 支柱周面の途上に鉄筋コンクリートにより形成する接続
腕の挿入孔を有する台座部と、 前記挿入孔に接続腕を挿入し、梁と接続腕とを一体化さ
せて構成することを特徴とする、 柱と梁の接合構造。 - 【請求項7】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合構造において、 支柱に貫通させて取り付ける取付孔及び接続腕の挿入孔
を有する鉄筋コンクリート製台座部と、 前記挿入孔に接続腕を挿入し、台座部と接続腕とを一体
化させ、 前記接続腕と梁を一体化させて構成することを特徴とす
る、 柱と梁の接合構造。 - 【請求項8】 請求項2乃至7のいずれかに記載の柱
と梁の接合構造において、支柱の台座部を設ける位置又
は梁端部の端ブロックを設ける位置に抵抗部材を設けた
ことを特徴とする、柱と梁の接合構造。 - 【請求項9】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合方法において、 台座を支柱周面の途上に設け、 端ブロックを梁端部に設け、 前記台座に端ブロックを載置することを特徴とする、 柱と梁の接続方法。 - 【請求項10】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合方法において、 支柱周面の途上に台座部を鉄筋コンクリートにより形成
し、 梁端部に端ブロックを鉄筋コンクリートにより形成し、 前記台座部に端ブロックを係合し、 前記台座部と端ブロックとを一体化することを特徴とす
る、 柱と梁の接合方法。 - 【請求項11】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合方法において、 取付孔を有する鉄筋コンクリート製台座部を形成し、 前記台座部の取付孔を支柱に貫通させ、 前記台座部を所定位置に固定し、 取付孔を有する鉄筋コンクリート製端ブロックを形成
し、 前記端ブロックの取付孔を梁端部に挿通させ、 前記端ブロックを梁端部に固定し、 前記台座部に端ブロックを載置し、 前記台座部と端ブロックとを一体化することを特徴とす
る、 柱と梁の接合方法。 - 【請求項12】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合方法において、 支柱周面の途上に梁挿入孔を有する台座部を鉄筋コンク
リートにより形成し、 前記梁挿入孔に梁を挿入し、 前記台座部と梁とを一体化することを特徴とする、 柱と梁の接合方法。 - 【請求項13】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合方法において、 取付孔及び梁挿入孔を有する鉄筋コンクリート製台座部
を形成し、 前記台座部の取付孔を支柱に貫通させ、 前記台座部を所定位置に固定し、 前記梁挿入孔に梁を挿入し、 前記台座部と梁とを一体化することを特徴とする、 柱と梁の接合方法。 - 【請求項14】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合方法において、 支柱周面の途上に接続腕の挿入孔を有する台座部を鉄筋
コンクリートにより形成し、 前記挿入孔に接続腕を挿入し、 前記台座部と接続腕とを一体化し、 前記接続腕と梁とを一体化することを特徴とする、 柱と梁の接合方法。 - 【請求項15】 鉛直方向に立設する支柱とその支柱間
に横臥する梁の接合方法において、 取付孔及び接続腕の挿入孔を有する鉄筋コンクリート製
台座部を形成し、 前記台座部の取付孔を支柱に貫通させ、 前記台座部を所定位置に固定し、 前記挿入孔に接続腕を挿入し、 前記台座部と接続腕とを一体化し、 前記接続腕と梁とを一体化することを特徴とする、 柱と梁の接合方法。 - 【請求項16】 請求項10乃至15のいずれかに記載
の柱と梁の接合方法において、支柱の台座を設ける位置
及び梁の端ブロックを設ける位置に抵抗部材を設けるこ
とを特徴とする、柱と梁の接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29882494A JP3546393B2 (ja) | 1994-11-08 | 1994-11-08 | 柱と梁の接合構造及び接合方法 |
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JP29882494A JP3546393B2 (ja) | 1994-11-08 | 1994-11-08 | 柱と梁の接合構造及び接合方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08135015A true JPH08135015A (ja) | 1996-05-28 |
JP3546393B2 JP3546393B2 (ja) | 2004-07-28 |
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JP (1) | JP3546393B2 (ja) |
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