JPH08118668A - インクジェットプリントヘッド保守用超音波液状ワイパ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 全幅アレー・プリントヘッドにおいてノズル
毎に粘性インクプラグの除去を容易にするために高周波
数で通電された超音波液状ワイパ装置。 【解決手段】 液状洗浄液を包含している超音波液状ワ
イパ１８と、メニスカスを前方に隆起させかつノズル面
に接触させるために洗浄ノズルにおける洗浄液の圧力を
選択的に増大する手段と、液状ワイパ１８の洗浄ノズル
に隣接する並進可能キャリッジ２０に取り付けられた少
なくとも一つの真空ノズルとを備え、液状ワイパ１８
は、プリンティング・ノズル面３３から直面的して離間
された洗浄ノズル及び洗浄ノズルにおいて洗浄液を超音
波的に励振するための圧電デバイスを有し、洗浄液は表
面張力により洗浄ノズルに保持されており、真空ノズル
は、ノズル面に付着しかつその中にインクを溶解または
エントレインしたあらゆる洗浄液の真空除去のためにプ
リントヘッド・ノズル面３３から直面して離間されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
タ保守システムに関し、特に、液滴を噴出しなくなるか
または誤った指向性を示している液滴を噴出するプリン
トヘッド・ノズルが保守局で液状ワイパによって修理さ
れ、ノズルを包含しているプリントヘッド面上を走査
し、プリントヘッド・ノズルの乾燥インクの粘性プラグ
を取り外しかつ取り除くために液状ワイパとプリントヘ
ッド面の間の洗浄液体が圧電デバイスによって励振され
る、部分幅アレー・プリントヘッドまたは全幅アレー・
プリントヘッドの保守局における超音波的に励振された
液状ワイパに関する。

【０００２】

【従来の技術】マーカム(Markham) による米国特許第
5,304,814号公報は、インクジェットプリントヘッドか
ら噴出されたインク液滴の存在を検出する方法及びセン
サ回路を開示する。積分器は、センサの出力を積分し、
高利得増幅器は、センサ回路出力信号を供給するために
積分された信号を増幅する。液滴が少なくとも部分的に
光路を遮るときに、積分された出力信号は、液滴の存在
または通過を表す。回路は、液滴を噴出するのに適当な
パワーでその動作を確実にすべく加熱素子へのパワーを
調整することによって感熱インクジェットプリントヘッ
ドの加熱素子を制御するために好ましくは用いられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】感熱インクジェットプ
リンタに伴う継続的問題は、プリントヘッド・ノズルで
のインクの乾燥であり、それゆえにノズルを詰まらせた
り部分的に塞いだりすることである。詰まったノズルの
結果は、液滴が噴出されなくなることかまたは液滴が記
録媒体への所望の液滴軌跡を追従しないことである。こ
れを克服するために、保守局が一般に用いられて、乾燥
を防ぐかまたは大いに妨げるために高い湿度の環境にお
いてプリントヘッドが蓋をされるかまたはシールを被せ
られる。保守局は、乾燥インクまたは粘性プラグのノズ
ルを洗浄しかつプリントヘッドに蓄積または形成されう
るあらゆる気泡を取り除くべくノズルからインクを吸い
込むために真空を作用させる能力を含む。保守局による
このインクの吸込みは、一般にプライミング(priming)
と称される。プリントヘッドが保守局にある間のノズル
からのインク液滴の周期的噴出もまた乾燥インクのノズ
ル及びインクの粘性プラグを洗浄する。毎インチ３００
から６００のノズルを有している全幅アレープリントヘ
ッドは、多数のノズルにより保守に関する独特な問題を
提起する。例えば、毎インチ６００のノズルを有してい
る１２インチ幅プリントヘッドは、それぞれが一つ以上
のノズルに隣接するプリントヘッド・ノズル面上にイン
ク乾燥を有しやすいかまたは乾燥しやすい、７２００の
ノズルを採り入れる。２〜３のノズルが詰まるかまたは
誤った指向性の液滴を噴出する毎にノズルの全てをリプ
ライム(re-prime)することは、あまりにも多くのインク
を無駄にするために、経済的に実用的でない。全幅アレ
ー・プリントヘッドにおけるノズルの全ての操作性を保
守するために従来技術によって多くのアプローチが行わ
れたが、しかし、液状ワイパがプリントヘッド・ノズル
面を走査するときにノズルを超音波的に洗浄するために
プリントヘッド・ノズル・サイズに類似するノズル・サ
イズを有しており、平行移動する、高周波数で通電され
た液状ワイパを利用したものは、これまでになかった。

【０００４】本発明の目的は、全幅アレー・プリントヘ
ッドにおいてノズル毎に粘性インクプラグの除去を容易
にするために高周波数で通電されたワイパ装置を使用す
ることである。本発明の別の目的は、洗浄液が、プリン
トヘッド・ノズルに接触するように延伸しかつブリッジ
することができる選択的に拡張可能なメニスカスによっ
てワイパ・ノズルに保持され、ブリッジ洗浄液が圧電デ
バイスによって超音波的に通電されるような、ノズルを
有している走査ワイパ装置における洗浄液を提供するこ
とである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、ノ
ズル面に直線アレーのノズルを有する移動可能プリント
ヘッドを有しているインクジェットプリントヘッドに対
する保守局であり、プリントヘッドは、プリンティング
のためのプリンティング位置と修理しかつ蓋をするため
の保守局との間に配置可能であるような、保守局であっ
て、液状洗浄液を包含している超音波液状ワイパと、メ
ニスカスを前方に隆起させかつノズル面に接触させるた
めに洗浄ノズルにおける洗浄液の圧力を選択的に増大す
る手段と、液状ワイパの洗浄ノズルに隣接する並進可能
キャリッジに取り付けられた少なくとも一つの真空ノズ
ルとを備え、液状ワイパは、プリンティング・ノズル面
から直面的して離間された洗浄ノズル及び当該洗浄ノズ
ルにおいて洗浄液を超音波的に励振するための圧電デバ
イスを有しており、洗浄液は、メニスカスを形成すべく
表面張力により洗浄ノズルに保持されており、真空ノズ
ルは、ノズル面に付着しかつその中にインクを溶解また
はエントレインしたあらゆる洗浄液の真空除去のために
プリントヘッド・ノズル面から直面して離間されている
保守局によって達成される。

【０００６】

【作用】本発明では、超音波液状ワイパ装置は、プリン
トヘッド・ノズル面の全長に沿ってまたは一度に一つの
ノズルだけに高周波数で通電されたメニスカス・ブリッ
ジを供給するために部分幅または全幅アレー・プリント
ヘッドの長さに沿って平行移動（以下、並進と称する）
される。液状ワイパ装置がプリントヘッド・ノズル面を
走査するときに、この通電されたメニスカス・ブリッジ
は、ノズル面から乾燥インクを擦り落としかつそれらを
緩和しかつ除去するためにノズルにおける乾燥インクの
粘性プラグと結合する。任意に、走査液体装置は、粘性
プラグを除去するのが難しい詰まったプリントヘッド・
ノズルに位置合わせして所定期間一時停止することがで
きる。一実施例では、並進または走査キャリッジは、液
状ワイパによって付着した洗浄液を除去するための超音
波液状ワイパ及び真空ノズルだけでなく、各ノズルのノ
ズル性能を監視するための液滴センサも包含する。問題
のノズルは、識別されかつプリンタ・コントローラに電
子的に記憶される。問題のノズルの記録された位置は、
プリントヘッド・ノズル面の連続キャリッジ走査中かま
たは所定の一時停止時間に液状ワイパで問題のノードを
個別にアドレスすることだけによって各特定問題ノズル
をアドレスすべくプリンタ・コントローラの制御の下
で、液滴センサとして同じ並進可能なキャリッジに取り
付けられた、超音波液状ワイパ装置による回復処置を許
容する。種々の保守アルゴリズムがプリンタ・コントロ
ーラにプログラムされている。アルゴリズムは、問題の
ノズルに対する一時停止時間または増大した一時停止時
間、増大した真空またはプライミング吸引、または液体
洗浄液及び溶解またはエントレインド・インクまたは他
の汚染物質を除去するための真空洗浄動作に先駆けた超
音波液状ワイパによる反復ウェット・ワイプのような作
用を含む。修正された問題のノズルは、超音波液状ワイ
パ装置による回復動作の後適宜な性能について再び検査
される。全てのノズルが適格に機能しているならば、プ
リンタ・コントローラは、プリンタによりプリントする
ことができる。一つ以上のノズルがまだ故障しているな
らば、コントローラは、プログラムされた回数に対して
残っている問題のノズルに超音波液状ワイパ装置を再送
する。全てのノズルが満足する動作に戻らないならば、
プリンタ使用者により手動でオーバーライドされない限
りプリンタがプリンティング・モードから不能にされる
ことをプリンタ使用者に表示しかつ知らせるためにエラ
ー信号は、プリンタ制御盤に伝達される。

【０００７】上記の特徴及び他の目的は、同じ参照番号
が同じ部分を示す図面に関して後述する説明を読むこと
により明らかになるであろう。

【０００８】

【実施例】ドロップ・オン・ディマンド・インクジェッ
トプリンタの一つのよく知られた形式において、図１及
び図３に示したような、全幅アレー・プリンタ１０は、
プリンタがプリンティング・モードであるときに、静止
位置に保持され、かつカット用紙のような、記録媒体
（図示省略）は、プリントヘッドから噴出されたインク
液滴を受け取るために一定速度でプリントヘッドを通っ
て移動される。プリントヘッドは、記録媒体の幅の端か
ら端まで完全に延伸するノズル１５の直線アレーを有す
る。従って、全アレーの内の一つのノズルが故障したな
らば、一縞の欠像が記録媒体のプリントされたシートの
移動の方向と並行な方向にすぐに現れる。プリンタがプ
リントしていないときには、プリントヘッドは、図１に
示すように、保守局１２に再配置される。ここで、プリ
ントヘッド・ノズル１５は、ノズルにおけるインクの乾
燥を防止するために移動可能な蓋１４によって密閉され
うるか、または図１に示すように、蓋は、離間した位置
に保持されうるし、ノズル回復デバイス１８は、洗浄及
びプライミングにより問題のノズルを修正するために用
いられる。

【０００９】図１は、並進可能なキャリッジ２０に一体
的に取り付けられた、ノズル回復デバイス１８と、移動
可能な蓋１４とを備えている、保守局１２に配置された
全幅アレー・プリントヘッド１０を部分的に表した、略
平面図である。蓋１４は、プリントヘッド１０から離間
して示されているが、プリントヘッドがプリンティング
・モードでないときには、矢印１７によって示されるよ
うに、プリントヘッドのノズル面３３と密閉接触させる
か密閉接触から外すように蓋を移動するために、例え
ば、ソレノイドのような、あらゆる適宜な手段（図示省
略）により起動されうる。よく知られているように、蓋
は、プリントヘッド面においてノズル１５のアレーの回
りを密閉したときに、気密チャンバ５７（破線で示す）
を供給し、かつ密閉されたチャンバは、乾燥することか
らノズルにおいてインクを防ぐ湿った空気を供給するた
めに一般に給湿される。蓋の湿度は、インクまたは他の
液体で充填されうる、破線で示した、吸収パッド１３に
よるような、多数の知られた方法で供給されうる。吸収
パッドを充填する一つの知られた方法は、プリントヘッ
ド・ノズルからそれへのインク液滴の噴出によるもので
あり、そして別の方法は、分離液体供給（図示省略）を
経由するものである。プリントヘッド・ノズルに蓋をす
るために、プリントヘッドがプリンティングでないとき
には、プリントヘッドは、記録媒体移送手段（図示省
略）、一般的に移送ベルトに直面している位置から離れ
るように移動されなけらばならない。図１及び図２で
は、プリントヘッド１０は、それが移送手段に面する、
プリンティング領域（図示省略）から、保守局における
並進可能キャリッジ２０に隣接するように直面している
位置へ離れるように回転されて示されている。プリント
ヘッド移動は、例えば、図３において矢印３９で示すよ
うに、取付け基板２２の反対側端から伸張するトラニオ
ン（筒耳）１１に対する回転によるものである。キャリ
ッジ２０は、互いに並行である、ガイドレール２６及び
回転駆動型親ねじまたスレッド・シャフト２７に沿って
前後に並進される。ガイドレールは、プリンタ（図示省
略）の固定フレーム部材３１に固定して取り付けられ、
スレッド・シャフトは、フレーム部材３１に回転自在に
取り付けられかつ電動機２８によって駆動される。キャ
リッジ２０がプリントヘッドの一方の側へ移動されると
きに、蓋がそれらの間を移動するのに十分な距離によ
り、ガイドレール及びシャフトは、互いに分離されてい
る。

【００１０】ここで参考文献として示すドレーク等の米
国特許第 5,198,054号公報に開示されているように、全
幅アレー・プリントヘッド１０は、プリントヘッド・サ
ブユニット３２から取付け基板２２上でサブユニットの
直線アレーにアセンブリされる。取付け基板は、グラフ
ァイトが好ましいが、鋼やアルミニウムのような適宜な
金属でありうる。取付け基板は、プリンタにおけるプリ
ントヘッド１０の取付けに対する構造上の保全性を提供
するだけでなく、それが熱を容易に伝えかつ放散するの
で、熱管理の手段でもありうる。追加の冷却は、取付け
基板２２を通る冷媒（図示省略）の循環によって供給さ
れうる。プリント回路基板２９は、サブユニット・アレ
ーに隣接して取付け基板に接着されかつワイヤ・ボンド
３４によってそれに接続される。必要な情報をプリント
するために、プリンタ・コントローラ（図示省略）は、
各サブユニット３２上のモノリシックに集積された駆動
回路素子及びロジック（図示省略）に、リボン・ケーブ
ル３８、回路基板２９上の電極、及びワイヤ・ボンド３
４を介して各加熱素子を個別にアドレスすることによっ
て、一つの加熱素子が各サブユニット３２の各チャネル
１９に配置されている、加熱素子３５（図４参照）への
電気パルスを制御する。図１及び図４を参照すると、イ
ンク供給マニホルド３０は、取付け基板２２に接着され
たサブユニット側と反対の、プリントヘッド・サブユニ
ット３２のアレー２４の側に取り付けられ、かつサブユ
ニット・アレー２４へインクを供給するためにマニホル
ド３０において位置合わせされた開口部２１を通してサ
ブユニット・リザーバ２３のインク入口２５と密閉連通
されている。主インク供給（図示省略）は、マニホルド
から分離してプリンタに配置されかつマニホルド入口３
６に密閉して取り付けられたホース３７によってマニホ
ルドに接続されている。プリントヘッド・サブユニット
のそれぞれは、リザーバ２３と連通する並行チャネル１
９の直線アレーを有している。各サブユニット３２の個
々のノズル面は、サブユニット・アレー２４に対する単
一ノズル面を形成すべく互いに同一平面上である。

【００１１】各ノズル１５が、例えば、液滴噴出に対す
る液滴センサ１６（破線で図示）のような、あらゆる適
当な手段によって、一度に、審問または検査されて、か
つ液滴が感知されたならば、液滴軌跡が適宜な指向性に
対して同時に感知されるように、周期的に、全幅アレー
・プリントヘッド１０は、プリンティング領域（図示省
略）から保守局１２の位置へ移動される。好ましい実施
例では、光学的液滴センサ１６は、ノズル回復デバイス
１８に隣接して、キャリッジ２０に一体的にアセンブリ
される。液滴センサ及びノズル回復デバイスを有するキ
ャリッジ２０は、プリントヘッドの一方の側へ一般的に
配置されて、蓋１４を前方に移動させかつプリントヘッ
ド・ノズル面３３に対して密閉させる。蓋は、ノズル面
３３に対抗する位置へガイドレールとスレッド・シャフ
トの間で移動されて、ノズル１５の全アレーを封入す
る。プリンタが非プリンティングまたはスタンバイ・モ
ードであるときには、ノズル・アレーは、蓋をされる。
プリンタがプリンティング・モードであっても、プリン
トヘッドによるプリンティングは、周期的に割り込まれ
かつ短期間保守局へ移動されて、各ノズルの液滴噴出性
能が検査されかつ問題のノズルは、プリンティング動作
を継続すべくプリンティング領域へ戻される前にノズル
回復デバイスによって回復されうる。液滴を噴出するた
めのいかなる故障または検出されたあらゆる指向性問題
は、以下に説明するように、ノズル回復デバイスによる
所定の修正作用のためにプリントヘッドを保守局に留ま
らせる。

【００１２】図２は、超音波液状ワイパ装置４４及び超
音波液状ワイパ装置のそれぞれの側面に一つずつ、二つ
の真空ノズル４０を備えており、キャリッジ２０が横移
動する方向に関係なく超音波液状ワイパ装置の直後で真
空ノズルが利用できる、一体型液滴センサ１６及びノズ
ル回復デバイス１８を有するキャリッジ２０の拡大略平
面図である。明確化のために部分的に取り除かれたイン
ク供給マニホルド３０を有するサブユニット・アレー２
４の部分的に示した部分も示されている。ノズル回復デ
バイス１８は、ホース４６を通して真空源（図示省略）
に、破線で示した通路４１によって接続された、少なく
とも一つ好ましくは二つの真空ノズル４０を有する。超
音波液状ワイパ装置４２は、約１０ミル(mils)または
０．２５ｍｍの所定距離を有しているノズル面３３との
非接触間隙“ｔ”を形成すべく一端４５がキャリッジ２
０から延伸する、キャリッジ２０に取り付けられた圧電
管状変換器４８を備えている。キャリッジがプリントヘ
ッドのノズル面を走査するときに、メニスカス４３を前
方に隆起させかつノズル面及びノズルとのメニスカス・
ブリッジを形成させるべく洗浄液が多少加圧されるとき
には、洗浄液のメニスカス４３は、ノズル面３３と選択
的に接触する。

【００１３】ここで参考文献として示すマーカムの米国
特許第 5,304,814号公報に開示されたもののような、液
滴センサ１６によって乾燥インクの粘性プラグ４７を包
含するあらゆるノズル１５がまず捜し出され、次にキャ
リッジは、２〜４秒の一時停止時間の対して問題のノズ
ルに位置合わせされた管状変換器４８で停止される。圧
電管状変換器は、ＡＣ電圧電源（図示省略）に接続する
リード線４９（図４参照）を通してプリンタ・コントロ
ーラによって継続して通電される。キャリッジ２０がノ
ズル面と並行に沿って移動するときに、メニスカス・ブ
リッジによりノズル面に付着された洗浄液の真空除去を
可能にすべく真空ノズル４０も、ノズル面から同じ距離
“ｔ”により離間されている。超音波的に励振された洗
浄液は、乾燥インク及び塵や紙繊維のような他の汚染物
質を溶解し、緩め、またはエントレインして、その中に
乾燥インクや汚染物質を伴う洗浄液の素早い真空除去を
可能にする。所定時間について問題のノズルと位置合わ
せされた管状変換器端４５を一時停止することによっ
て、メニスカス・ブリッジにおいて高周波数で通電され
た洗浄液は、ノズルのあらゆる粘性プラグ４７の除去を
向上する。プライミングが必要なときには、真空ノズル
４０の一つは、選択されたノズルと位置合わせされて停
止され、かつ真空吸引は、問題のノズルから所定の量の
インクを吸引するためにプリンタ・コントローラ（図示
省略）によって増大される。液滴感知のためのキャリッ
ジ速さは、約２インチ／秒である。問題のノズルを回復
しかつ洗浄液でノズル面３３を洗浄するためのキャリッ
ジの戻り横移動速さは、指向性の問題だけを有するノズ
ルに対して約３インチ／秒である。超音波液状ワイパ４
２による洗浄の後で液滴を噴出しないノズルは、１５０
〜３００ピコリットルのインクの真空除去によってプラ
イムされる。問題のノズルは、液滴センサによって識別
されかつプリンタ・コントローラのメモリ・ユニットに
記憶され、そして回復デバイス１８の最初の回復実行の
後、回復作用が行われた各識別ノズルの液滴噴出状態
は、液滴センサ１６によって再び検査される。完全に修
正されない問題のノズルは、回復デバイスによって再び
洗浄されるかまたはプライムされかつ再び検査される。
所定数の回復試み、好ましく実施例では３回の試みの後
で、プリンタ・コントローラは、一つ以上のノズルが洗
浄されずかつ手動オーバーライドが起動されなければプ
リンタによるプリンティングを妨げることをプリンタ使
用者に知らせる表示盤（図示省略）を起動する。手動オ
ーバーライドは、最高の品質よりも低い品質のプリンテ
ィングを可能にする。

【００１４】真空ノズルを通してプライミング動作によ
り除去されたインク及び真空ノズルにより除去された洗
浄液は、キャリッジと真空源（図示省略）との中間に配
置された収集タンク５０（図３）に両方とも収集され
る。収集タンクは、ホース４６により真空通路４１に接
続される。液状洗浄液の供給は、可撓性ホース５３によ
り供給タンク５２から超音波液状ワイパ装置４２へ供給
される。供給タンク５２の洗浄液は、プリントヘッド・
ノズル面とブリッジング接触するように、例えば、カム
起動振動板（ダイアフラム）またはピストン（いずれも
図示省略）のような、メニスカス４３を隆起させるため
のあらゆる適当な手段によって選択的に加圧されて、高
周波数励振洗浄液は、ノズル面上のあらゆる乾燥インク
またはノズルにおける乾燥インクの粘性プラグをより効
率的に除去することができる。超音波洗浄能力のない類
似する回復デバイスが、同時係属中でかつ共願の１９９
３年４月１９日に出願された、クラフィン(Clafin)等に
よる“湿式ワイパ・インクジェットプリンタ”という名
称の米国特許出願第08/047,931号に開示されている。図
２の超音波液状ワイパは、記録媒体が固定して保持され
ている間に、記録媒体を横移動しかつ同時に一帯状の情
報をプリントする移動可能キャリッジにプリントヘッド
が取り付けられたキャリッジ型インクジェットプリンタ
（図示省略）に用いられうる。記録媒体は、一帯状の距
離進められてキャリッジのプリントヘッドは、記録媒体
の全シートがプリントされるまで別の一帯状の情報等を
プリントするために記録媒体を再び横移動する。保守局
は、プリントヘッドがプライミング及び洗浄の修理のた
めに移動されるプリンティング領域の一方の側面に配置
される。そのような保守局のより詳細な開示は、米国特
許第 5,257,044号公報を参照されたい。この型の保守局
は、プリントヘッドが保守局に入るかまたは保守局から
出る度にプリントヘッド・ノズル面を洗浄する少なくと
も一つの固定ワイパ・ブレードを一般に有する。図２に
示す型の超音波液状ワイパは、ワイパ・ブレードを交換
することもできるしそれに隣接して加えることもでき
る。従って、本発明の一実施例では、その各側面上に真
空ノズルを有する超音波液状ワイパは、ワイパ・ブレー
ドにより占有された位置またはそれに隣接する位置にお
いて、ここで参考文献として示す米国特許第 5,257,044
号公報に記載されたもののように、保守局（図示省略）
に固定される。従って、キャリッジ取付プリントヘッド
が保守局に入るかまたは出る度に、ノズル面は、超音波
液状ワイパによって洗浄される。プリントヘッドは、よ
り完全な洗浄のために短い一時停止時間に対して超音波
液体に位置合わせされたノズルで停止されうる。

【００１５】図３及び図４では、マイラーのような、適
当な材料の直線的にエンコードされたストリップ５４
が、フレーム部材３１（図１）間に固定して取り付けら
れ、かつプリントヘッドが保守局１２に位置決めされる
ときに、プリントヘッド１０の各ノズル１５に関する、
キャリッジ２０そして、従って、液滴センサ１６及びノ
ズル回復デバイスの真空ノズル４０及び超音波液状ワイ
パ４２の正確な位置を供給するためにセンサ（図示省
略）により光学的に検出可能なエンコーディング・マス
ク（図示省略）をその一つの表面上に包含する。キャリ
ッジ２０は、それを通って固定エンコード・ストリップ
５４が摺動的に存在する開口５６を有する。キャリッジ
開口５６は、プリンタ・コントローラがキャリッジ２０
をノズルのアレーの一端から他端へ移動するときに、エ
ンコード・ストリップ５４に対するキャリッジの移動に
適応する。図４を参照すると、超音波液状ワイパ装置４
２は、キャリッジ２０から延伸する一端４５を有してい
る圧電管状変換器４８を備えている。変換器端４５は、
ノズル面に接触しかつノズル面とメニスカス・ブリッジ
を形成するために、供給タンク５２（図３）からの管状
変換器内に維持される、洗浄液の隆起しているメニスカ
ス４３を可能にすべく確立された所定距離によりプリン
トヘッド・ノズル面３３から離間されている。リード線
４９を介してプリンタ・コントローラ（図示省略）によ
って管状変換器に印加されるＡＣ電圧は、メニスカス・
ブリッジの高周波数振動をもたらしかつ表面を超音波的
に洗浄する。振動メニスカスは、それに接触する。上述
したように、管状変換器は、その中の乾燥インクのあら
ゆる粘性プラグ４７を取り外しかつ取り除くために選択
されたノズルと位置合わせされて瞬間的に停止されう
る。

【００１６】管状変換器は、プリントヘッド・ノズルに
等しいかまたはそれよりも多少大きい内径を有する。変
換器端４５は、図４に示すように、プレーナーであり、
かつプリントヘッド・ノズル面３３に並行である。管状
変換器は、印加電圧により２０ＫＨｚに励振されかつこ
の励振は、管状変換器内の洗浄液へ、従ってメニスカス
へ転送される。この構成は、大部分の感熱インクジェッ
トプリンタに関連した問題を対象にする；具体的には、
プリントヘッド・ノズルにおけるインクの粘性プラグ４
７の形成を結果として生ずるインク−空気インターフェ
イスにおけるインクの揮発性構成要素及び液状キャリヤ
の気化である。三角形ノズルに対して、気化問題は、ノ
ズル頂点において収集する傾向がありかつこれは、噴出
液滴に対する指向性問題をもたらしうる。超音波液状ワ
イパ装置は、三角形ノズル頂点における粘性インクの蓄
積を最小化しかつ液滴噴出を詰まらせかつ妨害する傾向
があるインクのあらゆる粘性プラグの除去を速める。超
音波液状ワイパは、プリントヘッドのノズル面と物理的
に接触しないので、その上に付着したあらゆる疎水性被
覆は、普通のワイパ・ブレードの場合のように摩擦的な
損傷を受けない。管状変換器は、洗浄液との好ましい湿
潤特性の隔離層（図示省略）の被着を必要としうるが、
パリレン・コンフォーマル被覆の使用のような、あらゆ
る適当な隔離封入材で十分である。約２５μｍの厚みを
有しているパリレン・コンフォーマルの薄膜は、適当な
湿潤面を供給すると同時に、液状インクの影響から管状
変換器を保護することが見出された。例えば、テフロン
のような他の材料もまた管状変換器４８を被覆するのに
適する。

【００１７】図５及び図６は、圧電管状変換器４８の端
４５の代替的実施例を示す。図５では、球形状の凹型く
ぼみ５８が変換器端４５に形成され、図６では、円錐形
状の凹型くぼみ６０が形成される。これら球形状変換器
端は、図４においてノズル１５及び粘性プラグ４７と接
触するようにブリッジして示されたメニスカスの安定性
及び形成を制御する。管状変換器へのリード線または電
極４９の電気的接続は、永久接続のためにエポキシー基
板（図示省略）に変換器を埋め込むことによって達成さ
れうるし、または変換器は、後の取り替えに対して雌コ
ネクタ（図示省略）に嵌められうる。超音波液状ワイパ
装置の代替実施例（図示省略）において、圧電管状変換
器４８は、可撓性チューブにおいて従ってプリントヘッ
ドのノズル面に直面している可撓性チューブの端におけ
るメニスカスに洗浄液の高周波数励振を供給するために
それに対抗する分離圧電デバイス（図示省略）を有する
管状変換器４８と類似な内径を有している可撓性チュー
ブ（図示省略）により置換されうる。この代替実施例に
対する圧電デバイスは、ここに参考文献として示すフィ
ッシュベック(Fischbeck) 等による米国特許第 4,584,5
90号公報に開示されているように可撓性チューブへ振動
している圧力を供給することをゆがめる円板形状または
可撓性チューブへ振動している圧力を供給すべくシアー
・モードで機能する矩形形状のいずれかでありうる。

【００１８】

【発明の効果】本発明の保守局は、ノズル面に直線アレ
ーのノズルを有する移動可能プリントヘッドを有してい
るインクジェットプリントヘッドに対する保守局であ
り、プリントヘッドは、プリンティングのためのプリン
ティング位置と修理しかつ蓋をするための保守局との間
に配置可能であるような、保守局であって、液状洗浄液
を包含している超音波液状ワイパと、メニスカスを前方
に隆起させかつノズル面に接触させるために洗浄ノズル
における洗浄液の圧力を選択的に増大する手段と、液状
ワイパの洗浄ノズルに隣接する並進可能キャリッジに取
り付けられた少なくとも一つの真空ノズルとを備え、液
状ワイパは、プリンティング・ノズル面から直面的して
離間された洗浄ノズル及び当該洗浄ノズルにおいて洗浄
液を超音波的に励振するための圧電デバイスを有してお
り、洗浄液は、メニスカスを形成すべく表面張力により
洗浄ノズルに保持されており、真空ノズルは、ノズル面
に付着しかつその中にインクを溶解またはエントレイン
したあらゆる洗浄液の真空除去のためにプリントヘッド
・ノズル面から直面して離間されているので、高周波数
で通電されたワイパ装置を使用して全幅アレー・プリン
トヘッドにおいてノズル毎に粘性インクプラグの除去を
容易にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】プリントヘッドのノズル面に並行に並進可能な
キャリッジに取り付けられた、超音波液状ワイパを含
む、ノズル回復デバイスを有している保守局にプリント
ヘッドが位置決めされている、インクジェットプリンタ
用全幅アレー・プリントヘッドを部分的に示した略平面
図である。

【図２】図１に示すノズル回復デバイスの拡大略平面図
である。

【図３】ノズル・アレーに直面して示されたノズル回復
デバイスを伴う、そのノズル面にノズル・アレーを示し
ている全幅アレー・プリントヘッドの等角図である。

【図４】図２の部分線４−４に沿って見たときにそれが
全幅アレー・プリントヘッドのノズルの一つと直面する
ときに断面で超音波液状ワイパを示しているノズル回復
デバイスの略断面側面図である。

【図５】図４の超音波液状ワイパの代替実施例である。

【図６】図４の超音波液状ワイパの別の実施例である。

【符号の説明】

１０ 全幅アレー・プリンタ １１ トラニオン（筒耳） １２ 保守局 １３ 吸収パッド １４ 蓋 １６ 液滴センサ １７ 矢印 １８ ノズル回復デバイス ２０ キャリッジ ２１ 開口部 ２２ 取付け基板 ２４ サブユニット・アレー ２５ インク入口 ２６ ガイドレール ２７ スレッド・シャフト ２８ 電動機 ２９ プリント回路基板 ３０ マニホルド ３１ 固定フレーム部材 ３２ プリントヘッド・サブユニット ３３ ノズル面 ３４ ワイヤ・ボンド ３８ リボン・ケーブル ５７ 気密チャンバ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アルフレッド ジェイ クラフリン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14519 オンタリオ エヴァグリーン レーン 2115 (72)発明者 ジョン チーニッシ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14612 ロチェスター ビーチ アベニュー 340

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ノズル面に直線アレーのノズルを有する
   移動可能プリントヘッドを有しているインクジェットプ
   リントヘッドに対する保守局であり、前記プリントヘッ
   ドは、プリンティングのためのプリンティング位置と修
   理しかつ蓋をするための前記保守局との間に配置可能で
   あるような、前記保守局であって、液状洗浄液を包含し
   ている超音波液状ワイパと、前記メニスカスを前方に隆
   起させかつ前記ノズル面に接触させるために前記洗浄ノ
   ズルにおける前記洗浄液の圧力を選択的に増大する手段
   と、前記液状ワイパの前記洗浄ノズルに隣接する前記並
   進可能キャリッジに取り付けられた少なくとも一つの真
   空ノズルとを備え、前記液状ワイパは、前記プリンティ
   ング・ノズル面から直面的して離間された洗浄ノズル及
   び当該洗浄ノズルにおいて前記洗浄液を超音波的に励振
   するための圧電デバイスを有しており、前記洗浄液は、
   メニスカスを形成すべく表面張力により前記洗浄ノズル
   に保持されており、前記真空ノズルは、前記ノズル面に
   付着しかつその中にインクを溶解またはエントレインし
   たあらゆる洗浄液の真空除去のために前記プリントヘッ
   ド・ノズル面から直面して離間されていることを特徴と
   する保守局。