JP2000280494A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2000280494A
JP2000280494A JP9337999A JP9337999A JP2000280494A JP 2000280494 A JP2000280494 A JP 2000280494A JP 9337999 A JP9337999 A JP 9337999A JP 9337999 A JP9337999 A JP 9337999A JP 2000280494 A JP2000280494 A JP 2000280494A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の回復作業の動作を改善し、無駄なイン
クの消費を減らすとともに、ヘッドのノズル近傍やワイ
ピングブレードの劣化を抑え、かつ画質不良も抑えられ
るインクジェット記録装置を提供する。 【解決手段】 環境温度が20℃以下であれば、クリー
ニングモードの吸引動作を行うこととし、まず、キャリ
ッジをキャップ位置に移動し(Step11)、ヘッドがキ
ャップに当接され(Step12)、インクが少量吸引され
る(Step13)。ここで、待機時間10秒をおいて(St
ep14)、キャップをヘッドから離接する(Step1
5)。この待機時間の間は少量のインクが吸引されてお
り、このインクがヘッドのフェイス面を湿潤させること
により、固着している増粘インクを柔らかくする。その
後は、ワイピングブレードでフェイス面を摺接すること
により、増粘インクを拭き取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録ヘッドからインク
を吐出して被記録材へ記録を行うインクジェット記録装
置に係り、特に、記録ヘッドの回復動作に関連する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリなどの
記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ、
ワークステーションなどの出力機器として用いられる記
録装置は、画像情報に基づいて用紙やプラスチック薄板
(OHP用紙など)等の被記録材(記録媒体)に画像
(文字や記号を含む。以下同様)を記録するよう構成さ
れている。記録装置は、使用する記録手段の記録方式に
より、インクジェット式、ワイヤドット式、感熱式、熱
転写式、レーザービーム式などがある。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
を記録し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(副走査)を行い、その後に次の行の画像を記録(主走
査)するという動作を繰り返すことにより、被記録材の
所望範囲に画像が記録される。
【0004】上記各種方式のうち、インクジェット記録
装置などに用いられるインクジェット式は、記録ヘッド
から被記録材にインクを吐出して記録を行うものであ
り、記録ヘッドのコンパクト化が容易で、高精細な画像
を高速で記録することができ、また、普通紙に特別の処
理を施さなくても記録するできるためランニングコスト
が安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、
しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記録する
のが容易である、等の利点を有している。
【0005】インクジェット式の中でも熱エネルギーを
利用してインクを吐出するタイプのものは、エッチン
グ、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロセスを用
いて、基板上に成膜された電気熱変換体、電極、液路
壁、天板などを形成し、記録ヘッドを製造することがで
きる。このため、液路配置(ノズル配置)が高密度のも
のを容易に製造することができ、より一層のコンパクト
化が可能である。また、IC技術やマイクロ加工技術を
活用して、記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容
易であり、記録手段のフルマルチ化および高密度実装化
も容易である。
【0006】このような熱エネルギーを利用したインク
ジェット記録装置では、インク(記録液)を記録ヘッド
から直接吐出させて記録を行うことから、インクを常に
吐出可能な状態に保つ必要があり、そのため記録ヘッド
に対する清掃作業(回復作業)が必要とされる。回復作
業のための動作には、次の吸引動作、ワイピング動作、
予備吐出動作がある。
【0007】「吸引動作」:吐出孔であるノズルにイン
クを供給する供給路や、ノズル近傍のインク溜まり(共
通液室)に気体が泡として混入し、その気泡がある程度
の大きさになるとノズルへのインクの供給を妨げ、イン
クが吐出されなくなることがある。その対処法として、
共通液室までのインクと気泡を、ノズル面に負圧をかけ
て吸引するという方法が採られている。
【0008】「ワイピング動作」:記録ヘッドのノズル
を配置した面(フェイス面)には、インク吐出の妨げに
なる紙粉や不要なインクなどが付着してインクが正常に
吐出されない場合がある。この紙粉等の汚れを除去する
ために、可撓性のあるゴムなどからなるワイピングブレ
ードをヘッド近傍に配置し、ヘッドを移動させること
で、ワイピングブレードをヘッドのフェイス面に摺接さ
せる方法が採られている。
【0009】「予備吐出動作」:画像の形成中は、必ず
しもすべてのノズルからインクが吐出されるとは限らな
い。インクの吐出が行われないノズルは、インクの乾燥
が進み、場合によっては吐出不能になって画質不良を招
く。このような画質不良を改善するために、所定の時間
ごとにすべてのノズルから被記録材以外の部分に吐出
し、乾燥を防止することが行われている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、顔料
インクなどの耐水性の高いインクが望まれ、その種類も
多くなっている。しかし、このようなインクがノズルの
周囲に付着すると乾燥により増粘しやすく、さらに乾燥
が進むとノズル周りに固着する。固着したインクは従来
のワイプ動作では除去することが難しく、不吐出による
画質不良が発生する原因となる。ノズルの周囲に増粘し
たインクが固着するのを防止するには、前述の吸引動作
を短い間隔で実行し、あるいは、ワイプ動作を短い間隔
で実行することが必要となる。
【0011】しかし、吸引動作の回数が増えると、イン
クの無駄が増え、インクの消費量が増大してランニング
コストを押し上げる原因となる。また、ワイプ動作の回
数を増やすことは、ヘッドのノズル先端やワイピングブ
レードの劣化につながり、これらの部品の寿命を縮める
という問題があった。
【0012】本発明は、このような背景のもとになされ
たものであり、従来の回復作業の動作を改善し、無駄な
インクの消費を減らすとともに、ヘッドのノズル近傍や
ワイピングブレードの劣化を抑え、かつ画質不良も低減
するインクジェット記録装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、記録ヘッドのノズルからインクを吐出
し、被記録材に当該インクによる画像を形成するインク
ジェット記録装置において、気泡が混入したインクを前
記ノズルから排出することを主目的として所定量のイン
クを前記記録ヘッドのフェイス面から吸引する第一のモ
ードの吸引動作と、前記記録ヘッドのフェイス面を湿潤
させることを主目的として、前記第一のモードの吸引量
よりも少ない量のインクを前記フェイス面から吸引し、
かつ、吸引したインクで前記フェイス面を湿潤させた状
態で所定時間待機する第二のモードの吸引動作とを実行
することを特徴とする。
【0014】前記第二のモードの吸引動作を実行するか
どうかは、検出された環境温度、検出された環境湿度、
前記記録ヘッドのカウントされた吐出回数、前記記録ヘ
ッドのカウントされたワイピング動作の回数に基づい
て、あるいは、これらの要素を任意に二つ以上組み合わ
せて決定することができる。
【0015】また、前記第二のモードにおけるインクの
吸引量と待機時間を、予め用意されたテーブルを参照し
て決定することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しながら発明
の実施の形態について説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施形態のインクジェ
ット記録装置の一部切り欠き斜視図である。ヘッド1
は、キャリッジ2に着脱可能に装着されている。ヘッド
1は、たとえば、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラ
ック(Bk)、イエロー(Y)の各色ごとに設けられて
いる。キャリッジ2は、レール3上を不図示のモータに
よって往復移動可能とされている。この移動の際に、ヘ
ッド1から画像データに基づいて被記録材の所定の位置
に所定の色のインクを吐出することにより、画像が記録
される。
【0018】回復ユニット5は、ヘッド1に当接される
キャップ6を備え、チューブを介して図2に示す吸引ポ
ンプが連結されている。またクリーニング動作をするた
めのワイピングブレード7は、ゴムなどの可撓性のある
素材で作られている。ワイピングブレード7は、不図示
の駆動源により昇降可能に取り付けられており、ヘッド
1が、キャリッジ2に伴って移動するときは上昇して、
移動するヘッド1のフェイス面に当接して紙粉等の汚れ
を拭き取る。
【0019】図2は、回復ユニット5の内部にある吸引
部の概略図である。図2に示すように、前述のキャップ
6には、チューブ9が連結されている。チューブ9は、
円筒状のコロ部材ガイド部8の内側の面に沿って配設さ
れ、キャップ6の反対側の端部は、排インクタンク16
に接続されている。コロ部材支持部材11の端部は、円
筒状のコロ部材ガイド部8の軸ともなる駆動軸12に固
設され、コロ部材ガイド部8の内側の端部には、コロ部
材10が回転自在に支持されている。
【0020】ヘッド1が印字を繰り返してゆくと、ノズ
ル内のインク溜まりに気泡が溜まり、この気泡がインク
の正常な吐出を妨げる原因となる。このため、気泡を除
去するための吸引動作を定期的に実行する。
【0021】吸引動作は、不図示のモータにより駆動軸
12を駆動して、コロ部材支持部材11を矢印Aの方向
に所定の速度で回転させる。このとき、コロ部材支持部
材11が、コロ部材ガイド部8との間に挟まれたチュー
ブ9を押しつぶしながら移動することにより、チューブ
9内部のキャップ6側に負圧が発生する。このとき、コ
ロ部材10の回転角度が、チューブ9内部のキャップ6
側に発生する負圧の圧力を決め、吸引されるインクの量
も決める。具体的には、後述の通常モードでの回転角は
一例として180度とし、クリーニングモードでの回転
角は、一例として30度とする。
【0022】キャップ6は、ヘッド1のフェイス面に当
接しており、チューブ9内に負圧が発生すると、両者は
さらに密着する。そして、キャップ6内の負圧によっ
て、密着しているヘッド1のノズルからインクと気泡が
吸引される。この吸引量は、コロ部材10がチューブ9
を押しつぶしながら移動する量にほぼ比例する。このと
き、吸引できる最大量は、チューブ9のコロ部材ガイド
部8内に配設されている部分の長さで決まる。
【0023】ワイピング動作を実行するときは、まず、
不図示の駆動源を駆動してワイピングブレード7を上昇
させ、ヘッド1の移動経路に侵入させる。ヘッド1が搭
載されたキャリッジ2がワイピングブレード7上を移動
すると、ワイピングブレード7の先端部がヘッド1のフ
ェイス面と当接し、これによってフェイス面に付着した
異物が除去される。
【0024】本実施形態のインクジェット記録装置で
は、吸引動作として、上で説明したようなヘッド1内部
の気泡を除去することを主たる目的とする通常のモード
の他に、ヘッド1のノズル近傍を小量のインクで湿潤さ
せることを主たる目的とするクリーニングモードを実行
させる。通常のモードとクリーニングモードでは、前述
のようコロ部材10の移動量が異なり、クリーニングモ
ードでは、通常のモードに比べてコロ部材10の移動量
を少なくしてある。また、クリーニングモードでは、ノ
ズル近傍を小量のインクで湿潤した状態でしばらく待つ
待機時間をとる。
【0025】印字動作を繰り返し行ってゆくと、ヘッド
1のフェイス面のノズル列近傍には、ミストと呼ばれる
インクの小滴がだんだん付着してゆく。通常は、かかる
インクの小滴は、ワイピング動作で除去することができ
るが、周囲の環境によって、特に湿度の低い低湿環境に
おいて、このインクの小滴が増粘してフェイス面に固着
し、柔らかいワイピングブレードで摺接するワイピング
動作では除去できない状態になる。このような増粘イン
クがノズル列近傍に固着してしまうと、ヘッド1はイン
クを適正に吐出することができなくなり、画質不良を引
き起こす原因となる。
【0026】従来は、このように、ヘッド1のフェイス
面のノズル列近傍に固着した増粘インクを除去するため
の専用の動作はなかった。ただ、通常のモードでの吸引
動作を行うときに、ヘッド1のフェイス面が濡らされる
ので、その後にワイピング動作を実行したときに固着し
た増粘インクは多少除去しやすくはなる。しかし、通常
のモードでの吸引動作には、キャップ6内を負圧にして
待機するという動作はなく、単に負圧が一定になるまで
僅かな時間だけ待つという動作しかなかったので、固着
した増粘インクを完全に除去するのは難しかった。
【0027】また、元々通常のモードでの吸引動作は、
ノズル内の気泡をインクと共に除去することを主たる目
的としているので、吸引するインクの量が多く、増粘イ
ンクを除去するという観点からは、無駄なインクを消費
することになっていた。
【0028】これに対し、前述のクリーニングモードで
の吸引動作を実行すると、吸引した状態で一定時間待機
する待機時間が設けられ、キャップ6の内部でノズルの
フェイス面が小量のインクで濡らされた状態が一定時間
継続する。このため、固着した増粘インクに十分に液体
インクが供給され、増粘インクはかなり柔らかくなる。
したがって、この直後にワイピング動作を実行すれば、
一旦は固着して、ワイピング動作では除去できなくなっ
た増粘インクを、フェイス面を湿潤させるのに用いた少
量のインクとともにワイピングブレードで拭き取ること
ができる。しかも、このクリーニングモードで消費され
るインクの量は通常のモードで消費されるインクの量に
比べると非常に少なく、例えば5分の1程度で済む。
【0029】また、従来からある通常のモードでの吸引
動作では、固着した増粘インクを取り除くこともある程
度意図していたので、ノズル内の気泡を除去するために
必要な回数よりも多くの吸引動作が必要となり、そのた
びにワイピング動作も行われていた。したがって、本実
施形態のクリーニングモードでの吸引動作を定期的に実
行するようにすれば、通常のモードでの吸引動作の実行
回数を減らすことができる。その結果、無駄に消費する
インクの量が減り、かつ、ワイピングプレードの寿命も
延びる。
【0030】図3は上記クリーニングモードの吸引動作
を含んだ一例の動作手順のフローチャートである。な
お、図3のフローチャートでは、温度に応じてクリーニ
ングモードの吸引動作を行うか否かを決めている。これ
は、普及型のインクジェット記録装置に湿度センサを設
けるとコストを押し上げる結果となり、好ましくない一
方、温度と相対湿度との間にはある程度の相関関係があ
るので、温度に応じてクリーニングモードの吸引動作を
実行するか否かを決めても、十分実用的だからである。
ただし、湿度センサを備え、その出力信号に応じて制御
することも可能であり、そのような実施形態も本発明の
技術的範囲に含まれる。
【0031】また、図3の手順は、印字終了後に行うよ
うにしている。これは、印字中にこの手順を実行する
と、画像の出力にかかる時間が長くなり、また、被記録
材上に吐出されたインクの乾燥時間の差によって、色味
の違いを生じることもあるからである。ただし、何らか
の必要があれば、図3の手順を印字中に実行することは
可能である。
【0032】図3において、印字終了時に、インクジェ
ット記録装置本体に備えられたサーミスタ(不図示)の
出力により環境温度を検出する(Step10)。この環境
温度が20℃以下であれば、クリーニングモードの吸引
動作を行うこととし、まず、キャリッジ2をキャップ位
置に移動し(Step11)、ヘッド1がキャップに当接さ
れる(Step12)。次にコロ部材10が回転角30°で
駆動され、チューブ9を押しつぶしながら移動してイン
クを少量吸引する(Step13)。ここで、待機時間10
秒をおいて(Step14)、キャップ6をヘッド1から離
接する(Step15)。この待機時間の間は少量のインク
が吸引されており、このインクがヘッド1のフェイス面
を湿潤させることにより、固着している増粘インクを柔
らかくする。
【0033】そして、ワイピングブレード7を上昇させ
てキャリッジ2の移動経路まで侵入させ(Step16)、
キャリッジ2を移動させる(Step17)。このキャリッ
ジ2の移動によってフェイス面がワイピングブレード7
に摺接し、増粘インクが不用インクと共に拭き取られ除
去される。次に、キャリッジ2はキャップ位置に移動
し、インクの乾燥を防止するためにキャップ6がヘッド
1に当接される(Step18)。
【0034】一方、Step10において、環境温度が20
℃を超えているときは、クリーニングモードの吸引動作
は行わず、Step16からStep18までのワイピング動作
だけを行う。
【0035】図4は、上記クリーニングモードの吸引動
作を含んだ別の動作手順のフローチャートである。図4
の例では、本実施形態のインクジェット記録装置内部に
備えられたインクの吐出回数をカウントするカウンタの
カウント値を見て、そのカウント値に応じてクリーニン
グモードの吸引動作を行うか否かを決める。
【0036】また、温度を検出し、その温度に基づい
て、図5に示したテーブルを参照し、コロ部材10の適
正な吸引角度および適正な待機時間が予め決められた動
作態様の選択を行う。なお、図5のテーブルは、内部の
メモリに格納されている。
【0037】図5のテーブルにおいて、温度に応じてコ
ロ部材10の吸引角度を変えるのは、チューブ9の硬さ
が温度によって変化することを考慮している。すなわ
ち、温度が低いときはチューブ9が硬いためコロ部材1
0の吸引角度を大きめにし、温度が高いときはチューブ
9が柔らかいためコロ部材10の吸引角度を小さめにす
る。このように温度によって吸引角度を変えることによ
り、ヘッド1のフェイス面を湿潤するインクの量をほぼ
一定にすることができる。
【0038】また、図5のテーブルにおいて、温度に応
じて待機時間を変えるのは、温度によって、増粘インク
を柔らかくするのに必要な時間が異なることを考慮して
いる。すなわち、増粘インクが柔らかくなるまでの時間
は、温度が高いときは短く、温度が低いときは長い。こ
の点を考慮して、温度に応じた適正な待機時間を決めて
いる。
【0039】図4の手順では、まず、ヘッドの吐出回数
が所定の回数に達したかどうかを判定し(Step10
1)、この所定回数に達している場合は、内部のサーミ
スタで温度検出を行う(Step102)。環境温度が25
℃以下か否かを判定し(Step103)、25℃以下の場
合には、図5に示したテーブルを参照し、そのときの温
度に対応する動作態様を選択する(Step104)。
【0040】次に、キャリッジ2をキャップ位置に移動
して(Step105)、ヘッド1をキャップに当接する
(Step106)。そして、選択された動作態様に応じた
角度だけコロ部材10が駆動されてインクを吸引し(St
ep107)、選択された動作態様に応じた時間だけ待機
したあと(Step108)、キャップ6をヘッド1から離
接する(Step109)。この待機時間の間に、少量のイ
ンクが吸引され、これがヘッド1のフェイス面を湿潤
し、増粘インクを柔らかくする。
【0041】そして、ワイピングブレード7を上昇させ
てキャリッジ2の移動経路まで侵入させ(Step11
0)、キャリッジ2を移動させる(Step111)。この
キャリッジ2の移動によって、増粘インクが不用インク
と共に除去される。次に、キャリッジ2はキャップ位置
に移動し、インクの乾燥を防止するためにキャップ6が
ヘッド1に当接される(Step112)。
【0042】一方、Step101において、ヘッドの吐出
回数が所定回数に達していない場合、又はStep103で
環境温度が25℃を超えている場合は、クリーニングモ
ードの吸引動作は行わず、Step110からStep112ま
でのワイピング動作だけを行う。
【0043】図6は、上記クリーニングモードの吸引動
作を含んだ、さらに別の動作手順のフローチャートであ
る。図6の例では、ワイピング動作の回数をカウント
し、このカウント値に基づいて、クリーニングモードの
吸引動作を行うか否かを決めている。この手順を実行す
ると、所定回数(例えば5回)のワイピング動作ごとに
1回、クリーニングモードの吸引動作が実行される。
【0044】図6の手順では、まず、前回までのワイピ
ング動作が所定の回数に達したかどうかを判定し(Step
201)、この所定回数に達している場合は、内部のサ
ーミスタで温度検出を行う(Step202)。環境温度が
25℃以下か否かを判定し(Step203)、25℃以下
の場合には図5に示したテーブルを参照し、そのときの
温度に対応する動作態様を選択する(Step204)。
【0045】以後、Step205からStep208までは、
図4のStep105からStep108の手順と同じである
が、所定の待機時間だけ待機したあとに(Step20
8)、カウントしていたワイピング動作の回数をリセッ
トする。したがって、次にワイピング動作が行われると
きは、その回数は初期状態に戻ってカウントされる。St
ep210からStep213までも図4のStep109からSt
ep112の手順と同じであるが、Step214では、ワイ
ピング動作の回数を1だけインクリメントする。
【0046】Step201において、ヘッドの吐出回数が
所定回数に達していない場合、又はStep203で環境温
度が25℃を超えている場合は、クリーニングモードの
吸引動作は行わず、Step210からStep213までのワ
イピング動作だけを行う。
【0047】上記の各例では、環境温度に応じてクリー
ニングモードの動作を実行するかどうかを決定したが、
湿度センサを設け、その出力に基づいてクリーニングモ
ードの動作を実行するかどうかを決定してもよい。
【0048】以上、本発明の実施の形態について説明し
てきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるもので
はなく、各請求項に記載された発明の要旨の範囲内で種
々の変更が可能である。
【0049】たとえば、上記実施形態では、検出された
環境温度、カウントされたヘッドの吐出回数、およびカ
ウントされたワイピング動作の回数に基づいて、クリー
ニングモード(本発明の第二のモード)での吸引動作を
実行するかどうかを決定した。しかし、本発明は、増粘
インクを柔らかくすることを主たる目的として、少量の
インクでヘッドのフェイス面を湿潤し(濡らし)所定の
待機時間の経過を待つという、これまでにない新しいク
リーニングモードという吸引動作を設けたことを特徴と
するものであり、どのようなタイミングでクリーニング
モードでの吸引動作を行うかを決める要素は、上記実施
形態で述べたものに限定されるものではなく、それが妥
当と考えられる任意の要素に基づいて、これを決定する
ことができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録ヘッドのフェイス面を湿潤させることを主目的とし
て、第一のモード(通常のモード)の吸引量よりも少な
い量のインクを前記記録ヘッドのフェイス面から吸引
し、かつ、インクを吸引しながら前記フェイス面を湿潤
させた状態で一定時間待機する第二のモード(クリーニ
ングモード)の吸引動作を設けたことにより、インクが
増粘し易い状況下においてヘッドのノズルの周囲に固着
した増粘インクに液体のインクを供給して柔らかくし、
あるいは溶解することによって、ワイピング動作でノズ
ルの周囲の増粘インクを除去し易くすることができ、そ
の結果、増粘インクに起因する画質不良を低減すること
ができる。また、第二のモードの吸引動作では、従来の
ように大量のインクを吸引する必要がなく、従来と同様
の吸引動作の回数も減らすことができるので、ランニン
グコストも低減する。さらに、通常のモードでの吸引動
作の実行回数を減らすことができることにより、ヘッド
のノズル先端やワイピングブレードの劣化が抑えられ、
これらの寿命を延ばすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のインクジェット記録装置
の一部切り欠き斜視図である。
【図2】回復ユニット5の内部にある吸引部の概略図で
ある。
【図3】クリーニングモードの吸引動作を含んだ一例の
動作手順のフローチャートである。
【図4】クリーニングモードの吸引動作を含んだ別の動
作手順のフローチャートである。
【図5】適正な吸引角度および適正な待機時間を予め定
めた動作態様の選択を行うためのテーブルである。
【図6】クリーニングモードの吸引動作を含んだ、さら
に別の動作手順のフローチャートである。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 キャリッジ 3 レール 4 被記録材 5 回復ユニット 6 キャップ 7 ワイピングブレード 8 コロ部材ガイド部 9 チューブ 10 コロ部材 11 コロ部材支持部材 12 駆動軸 16 廃インクタンク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドのノズルからインクを吐出
    し、被記録材に当該インクによる画像を形成するインク
    ジェット記録装置において、 気泡が混入したインクを前記ノズルから排出することを
    主目的として所定量のインクを前記記録ヘッドのフェイ
    ス面から吸引する第一のモードの吸引動作と、 前記記録ヘッドのフェイス面を湿潤させることを主目的
    として、前記第一のモードの吸引量よりも少ない量のイ
    ンクを前記フェイス面から吸引し、かつ、吸引したイン
    クで前記フェイス面を湿潤させた状態で所定時間待機す
    る第二のモードの吸引動作と、 を実行することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第二のモードの吸引動作を、検出さ
    れた環境温度に基づいて実行するかどうかを決めること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記第二のモードの吸引動作を、検出さ
    れた環境湿度に基づいて実行するかどうかを決めること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記第二のモードの吸引動作を、前記記
    録ヘッドのカウントされた吐出回数に基づいて実行する
    かどうかを決めることを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記第二のモードの吸引動作を、前記記
    録ヘッドのカウントされたワイピング動作の回数に基づ
    いて実行するかどうかを決めることを特徴とする請求項
    1記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記第二のモードの吸引動作を実行する
    かどうかを、請求項2乃至5のうちいずれか二項以上に
    記載した要素に基づいて決定することを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記第二のモードにおけるインクの吸引
    量あるいは待機時間を、予め用意されたテーブルを参照
    して決定することを特徴とする請求項1乃至6のうちい
    ずれか一項記載のインクジェット記録装置。
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