JP2006240177A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 それぞれ異なる種類のインクを吐出する複数の吐出部を用いて記録を行うインクジェット記録装置において、複数の吐出部のインク吐出口が設けられたフェイス面をワイピングする条件を適切に定め、フェイス面の濡れや汚れによる吐出不良を効果的に防止する。
【解決手段】 単に記録を行うために複数の吐出部が行う吐出の数(ドットカウント)に基づいてワイピングタイミングを定めるのではなく、インクの条件、具体的にはインク種に応じたミスト発生量の条件をも加味してワイピングタイミングを制御する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、記録ヘッドから記録媒体に対しインクを吐出させて記録を行うインクジェット記録装置に関する。
一般にインクジェット記録装置においては、吐出口(ノズル)が形成された記録ヘッドの面(以下ではフェイス面と称する)にインクが付着することが知られている。これは、ノズルからインク吐出を行う際に、記録目的の本来のインク滴(主滴)とは別に小さなインク滴(以降「ミスト」と呼ぶ)が多量に吐出されてしまうことによる。多量に発生したミストは質量が小さいために、記録ヘッドと記録媒体との間の空間を漂い、記録ヘッドのフェイス面に再び戻って付着することがある。また、記録媒体表面上に主滴が着弾したものの、その一部が跳ね返ってフェイス面に再付着するミストも存在する。
このようなミストは、フェイス面を濡らしてしまい、特に吐出口周りに付着すると、この付着インクが吐出される主滴を引っ張ることで、ノズルからのインク吐出方向性の低下(この現象は吐出方向がよれることから、「よれ」と呼ばれる)をもたらし、記録画像の品位を低下させることがある。また、甚だしい場合には、不吐出を生じさせしまうこともある。
このようにフェイス面が濡れて吐出不良を招きかねない状態を解消するため、一般にはインクジェット記録装置には、ワイパと呼ばれるフェイス面を拭き取る払拭部材が装備され、適宜のタイミングでフェイス面に付着したインクミストをふき取る動作(ワイピング)が行われる。このような動作の例として、特許文献1にはタイマと記録ヘッドによるインク吐出数の計数(ドットカウント)とを併用してワイピングタイミングを決定する方法が開示されている。また、特許文献2には、通常のドットカウントと記録デューティとを組み合わせて、ワイピングのタイミングを決定する方法が開示されている。
また、フェイス面に付着したミストがインク溶剤の蒸発により増粘したり、記録ヘッドが高温であったり、あるいは記録に長時間が必要でその間ワイピングを行えなかったりなど等の理由から、拭き取り性の悪化が懸念される場合には、ワイパをあらかじめインクや、その他の溶剤の原液・溶液で濡らしてから拭き取りを行う等の対応を採るものもある(例えば特許文献3)。
特開平07−125228号公報 特開2001−121717号公報 特開2002−166560号公報
しかしながら、上記のようにワイパを設け、ワイピングのタイミングを定めても、ワイピングの効率が低く、良好な拭き取り性(フェイス面の清浄化)を発揮できないことがある。例えば、シリアルスキャン方式によるインクジェット記録装置において採用されるインクジェット記録ヘッドには、主走査方向に異なる色調(色、濃度を含む)のインクが吐出可能な複数の吐出部が並置されることがあり、また複数の吐出部に対して一斉に払拭を行うワイパが設けられていることが多い。
このような構成において、吐出部間で使用されるインクの性質に極端に差がある場合を考える。例えば6色のインクに対応して6つの吐出部a〜fが存在し、特に吐出部cがミストの発生しやすいものであるとすると、各吐出部で同じようなデューティで記録を行ったとしても、吐出部cのフェイス面には他よりも多くのミストが付着することとなる。
ここで、インクによるミスト発生量の差はさまざまな要因によって支配されており、例えばインク単体の性質としては粘度、表面張力、ノズルを形成する物質との接触角等があげられ、また記録ヘッドないし吐出部に吐出動作を行わせるために印加されるパワーとインク物性との組み合わせによってもさらに様々に変化する。さらに、各インクの特性を生かすために吐出速度、着弾安定性、固着時の回復性、記録時のノズルからのインク溶剤の蒸発抑制等の様々な要因を考慮すると、各吐出部間にインクミスト発生量ないし付着量の大小が発生するのである。
従って、複数の吐出部に対して必ずしも同一条件でワイピングを行うことは、ある吐出部(例えば上記吐出部A)に対してはワイピング数が過少となり、フェイス面の清浄化が不十分となる恐れがある。しかし従来は、これらインクミスト発生量ないし付着量の大小については考慮されておらず、例えば上記特許文献2のように記録デューティを考慮してワイピングタイミングを定めるためのドットカウントを行っても、吐出部毎のミスト量のばらつきが生じることに関して対応できるものではなかった。
また、従来はインク溶剤が蒸発することによる粘度上昇が考慮されておらず、蒸発およびこれに付随する現象までを含めて、すべてのインクが同一の特性を示すものと考えられていたので、実際にワイピングを行う際には各インクの蒸発特性の差によりワイピングのし易さが異なっているにも拘らず、複数の吐出部に対して一斉・一律のワイピングが行われていた。従って、ワイピング後にはフェイス面の状態が比較的良くなったものだけでなく、満足すべき状態で無いものも存在し得ることになる。
本発明は、以上の問題点を解決すべくなされたもので、そのために、本発明は、それぞれ異なる種類のインクを吐出する複数の吐出部を用いて記録を行うインクジェット記録装置において、
前記複数の吐出部の前記インクを吐出する吐出口が設けられた面を払拭する払拭部材と、
前記複数の吐出部のそれぞれが用いるインクの条件に基づき、前記払拭部材に前記払拭を行わせるタイミングを制御する払拭制御手段と、
を具えたことを特徴とする。
本発明によれば、複数の吐出部が用いるインクの条件(インク種によるミストの差やインクの蒸発時の粘度等)を考慮した最適なワイピングを行うことができる。これによりフェイス面の濡れや汚れによる吐出不良を効果的に防止することができる。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
(1)インクジェット記録装置の機械的構成
(1−1)装置の概略
図1は本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置(以下、プリンタともいう)の外観を示す。これはいわゆるシリアルスキャン型のプリンタであり、記録媒体Pの搬送方向に対して直交する方向(主走査方向)に記録ヘッドをスキャン(主走査)して画像を形成するものである。
図1を用いてこのプリンタの構成および記録時の動作の概略を説明する。まず不図示の給紙モータによりギヤを介して駆動される給紙ローラ6によって記録媒体Pが搬送される。一方、所定の搬送位置において不図示のキャリッジモータによりキャリッジユニット2を当該搬送方向と直交する方向に延在するガイドシャフト8に沿ってスキャンさせる。そして、このスキャンの過程で、エンコーダ7によって得られる位置信号に基づいたタイミングでキャリッジユニット2に着脱自在に装着される記録ヘッド(後述)のインク吐出口(ノズル)から吐出動作を行わせ、ノズル配列範囲に対応した一定のバンド幅を記録する。その後記録媒体の搬送を行い、さらに次のバンド幅について記録を行う構成となっている。このようなプリンタでは、各スキャン間でバンド幅分の記録媒体搬送を行う場合もあるし、必要に応じて、1スキャン毎にバンド幅分の搬送を行わず、複数回スキャンを行ってから搬送を行う場合もあるし、また、1スキャン毎に所定のマスクによって間引かれたデータを記録してから1/nバンド前後の紙送りを行い、再度スキャンを行うことによって、一画像領域に対し記録に関与するノズルを異ならせた複数回のスキャンと搬送とによって画像を完成させる方法(いわゆるマルチパス記録)を行う場合もある。
記録ヘッドに対しては、吐出駆動のための信号パルスやヘッド温調用信号などを供給するためのフレキシブル配線基板19が取り付けられている。フレキシブル基板の他端は、本プリンタの制御を実行する制御回路を備えた制御回路(後述)に接続されている。このキャリッジユニット2に搭載される記録ヘッドには、図2および図4にて後述されるように、6色のインクをそれぞれ貯留するインクタンクから各色独立に、インク供給チューブ45を介してインクが供給される。また、キャリッジユニット2の移動可能な範囲の一部、例えば記録ヘッドのホームポジションには、記録ヘッドの回復処理を行うための回復系ユニット(図5)が設けられる。
なお、キャリッジモータからキャリッジユニット2への駆動力の伝達には、キャリッジベルトを用いることができる。しかしキャリッジベルトの代わりに、例えばキャリッジモータにより回転駆動され、主走査方向に延在するリードスクリュと、キャリッジユニット2に設けられ、リードスクリュの溝に係合する係合部とを具えたものなど、他の駆動方式を用いることも可能である。
送給された記録媒体Pは、給紙ローラ6と不図示のピンチローラとに挟持搬送されて、プラテン4上の記録位置(記録ヘッドの主走査領域)に導かれる。通常休止状態では記録ヘッドのフェイス面にはキャッピングが施されているため、記録に先立ってキャップを開放して記録ヘッドないしキャリッジユニット2をスキャン可能状態にする。その後、1スキャン分のデータがバッファに蓄積されたらキャッリッジモータ3によりキャリッジユニット2をスキャンさせ、上述のように記録を行う。
(1−2)記録ヘッドの構成
図2は、上記プリンタのキャリッジユニット2に搭載される記録ヘッドを、インクが吐出される方向から示した模式的斜視図である。ここで、記録ヘッド9には、主走査方向Sに異なる色調(色、濃度を含む)のインク、例えば、ブラック(Bk)、ライトシアン(Lc)、シアン(C)、ライトマゼンタ(Lm)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のインクを吐出可能な複数の吐出部11〜16が並置されている。各吐出部に対しては、インク導入部23から記録ヘッド内部のインク流路を介してインクが供給される。インク導入部23には後述のインクタンクよりチューブを介してインクが導入される。
図3は各吐出部の模式的な斜視図である。
各吐出部は、インクを吐出するために利用されるエネルギとして、例えば通電に応じインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを用いる方式のものであり、所定のピッチで発熱部52が形成された発熱部列を2列、並列させてなる基板51を有している。基板51の発熱部列間には、上記インク流路に連通するインク供給口56が設けられている。基板51に対しては、発熱部52に対応したノズル55と、ノズル55のそれぞれに対応してインク供給口56からインクを供給するためのインク路59とが形成された部材(オリフィスプレート)54が接合されて、吐出部が構成される。
各列では互いに、発熱部52およびノズル55を半ピッチずらして配置することで、所望の記録解像度を実現している。ここで、吐出部11〜16のそれぞれについて同じ記録密度およびノズル数とすることもできるし、異なる記録密度およびノズル数とすることもできる。本実施形態では、Bk用の吐出部11では1cmあたり約245ノズルの密度で640個のノズルが配列されており、その他のカラーインク用吐出部11〜15では各色とも1cmあたり約490ノズルの密度で1280個のノズルが配列されている。
なお、本例では発熱部52が基板51に対して垂直方向にインクを吐出させる方式の吐出部を用いているが、平行な方向にインクを吐出させる形態の吐出部を用いるものでもよい。
(1−3)インク供給系
図4は上記記録ヘッドないし吐出部へのインク供給系の構成例を示す。記録ヘッドないし吐出部にインクを供給する方式としては主に2つのものがある。一つは、キャリッジにインクを保持するインクタンクを搭載し、直接記録ヘッドにインクを供給するものである。もう一つは、供給チューブと呼ばれるチューブを用いて、装置の固定部位に配置されたインクタンクと、キャリッジに搭載された記録ヘッドとの間を繋いでインクを供給するものであり、一例として本実施形態ではこの方式を採用している。
インクタンク39Bk、39Lc、39C、39Lm、39Mおよび39Yには、それぞれ異なるブラック(Bk)、ライトシアン(Lc)、シアン(C)、ライトマゼンタ(Lm)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のインクが収納されている。各色インクタンクに接続されるインク供給チューブ45は、キャリッジユニット2ないし記録ヘッド9の移動(スキャン)に追従可能な可撓性を有するものである。46は記録ヘッドとともにキャリッジユニット2に搭載されるジョイントであり、各供給チューブ45の他端が接続される一方、記録ヘッド9のインク導入部23に結合するインク導出管45Aを有する。
各インクタンクはPP,PE等の樹脂によりインジェクション・ブロー等により成型され、超音波溶着,熱溶着,接着,嵌合などの技術を用いて組み立てられている。図4では、タンク外装がそのままインクチャンバとして機能する形式のものが例示され、その底部にジョイントゴム44が配置される一方、供給チューブ45の端部に設けた中空針43がジョイントゴム44を貫通してインクチャンバ内に突入することでインク供給を受けるようになっている。また、各インクタンクに対しては、中空針42を介して大気連通管41が接続され、消費されたインク分の空気がここを通じてインクチャンバ内に供給されることにより内圧をほぼ一定に保つ。記録ヘッドに対して作用する負圧は、ノズル52と中空針42の開口48に形成されるメニスカスとの間の水頭差により発生する。本実施形態において、負圧は−90mmAqに設定されている。また、大気連通管41にはバッファ室41Aが介挿されている。これは、環境変化等によってインクチャンバ内に圧力変化が生じたときにこれを吸収して供給チューブ45ひいては記録ヘッド9側に圧力変動の影響を及ぼさないようにする機能を果たす。例えば、インクタンク内の空気が膨張することによってタンク内から溢れ出るインクを一時的に保持するなどの機能を果たす。
なお、インクタンクの構成としては、上記のものに限られず、例えば内部にインクを充填したインク袋を持つもの、また内部に多孔質体が充填されてインク含浸保持するとともに、記録ヘッドのインク吐出口に形成されるインクメニスカスを保持するための負圧を発生させるようにしたものであってもよい。また、このような負圧発生機構を有するタンクの形態としては、インクを収納する可撓性の袋を設け、袋の内部または外部に設けられたばね機構等によって袋の内容積を拡大する方向に付勢するようにしたものでもよい。
(1−4)回復系ユニット
キャリッジユニット2は、記録開始前または記録中に必要に応じてホームポジションで停止する。ホームポジション付近には、キャップおよびワイパブレードを含む回復系ユニットが配置されている。
図5は回復系ユニットの構成例を示す模式的斜視図である。キャップ27は不図示の昇降機構によって昇降可能に支持されており、上昇位置では、例えば3つの吐出部のフェイス面毎にキャッピングを施し、非記録動作時等においてその保護を行ったり、あるいは吸引回復を行うことが可能である。記録動作時には記録ヘッド9との干渉を避ける下降位置に設定され、またフェイス面との対向によって予備吐出を受けることが可能である。
ゴム等の弾性部材でなるワイパブレード21,22はワイパホルダ25に固定されている。ワイパホルダ25はガイド24に沿って、矢印Wで示す図の前後方向(吐出部における吐出口の配列方向)に移動可能である。そして、記録ヘッド9がホームポジションに到達したときに、矢印W方向にワイパホルダ25が移動することによって、ワイピングが可能である。ワイピング動作が終了すると、キャリッジをワイピング領域の外に退避させてから、ワイパがフェイス面等と干渉しない位置に戻す。なお、本例においては、3つの吐出部のフェイス面を単位としてワイピングする2つのワイパブレード21と、吐出部11〜16の吐出面を含む記録ヘッド9の面全体をワイピングするワイパブレード22とが設けられている。
吸引ポンプ29は、キャップ27をフェイス面に接合させてその内部に密閉空間を形成した状態で負圧を発生させることにより、インクタンクから記録ヘッドないし吐出部内にインクを充填させたり、吐出口もしくはその内方のインク路に存在する塵埃、固着物、気泡等を吸引除去したりすることができる。図示の例では、チューブポンプ形態の吸引ポンプ29が用いられ、これは可撓性を有するものとしたチューブ28(の少なくとも一部)を沿わせて保持する曲面が形成された部材と、これに向けて可撓性チューブを押圧可能なローラと、このローラを支持して回転可能なローラ支持部とを有するものとすることができる。すなわち、ローラ支持部を所定方向に回転させることで、ローラは曲面形成部材上で可撓性チューブを押しつぶしながら転動する。これに伴い、キャップ7が形成する密閉空間に負圧が生じてインクが吐出口より吸引され、キャップ27からチューブないし吸引ポンプに引き込まれる一方、引き込まれているインクはさらに適宜の部材(廃インク吸収体)に向けて移送される。
また、吸引ポンプ29は、そのような吸引回復だけでなく、キャップ27がフェイス面に対向した状態で行われる予備吐出動作によってキャップ27に受容されたインクを排出するためにも作動させることができる。すなわち、予備吐出されてキャップ27に保持されたインクが所定量に達したときに吸引ポンプ29を作動させることで、キャップ27内に保持されていたインクをチューブ28を介して廃インク吸収体に移送することができる。
(2)インク
次に、上記構成のプリンタに使用可能なインクについて説明する。インクとしては、色材に染料成分を含むインクおよび顔料成分を含むインク(以下、それぞれ染料インクおよび顔料インクという)や、両成分を含むインクなどがある。
使用する染料としては、従来から当該技術分野において周知の各種染料を用いることができる。例えば、直接染料としてのアゾ染料、フタロシアニン染料、酸性染料としてのアゾ染料、アントラキノン系染料、等が挙げられる。
また、顔料を使用する場合も、従来公知の有機および無機顔料をすべて使用することができる。例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料およびキレートアゾ顔料等のアゾ顔料やフタロシアニン顔料、ペリレンおよびペリレン顔料、アントセキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオイシジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキおよび酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料などの有機顔料、酸化チタン、酸化鉄系およびカーボンブラック系等の無機顔料が挙げられる。また、カラーインデックスに記載されていない顔料であっても水性に分散可能なら、いずれのものも使用できる。
インクに顔料を分散させるために含有される水溶性樹脂(分散樹脂)は、アミンあるいは塩基を溶解させた水溶液に可溶で、かつ重量平均分子量が3000から30000の範囲が好ましい。さらに、好ましくは5000から15000の範囲であるものがよく、例えば、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸−マレイン酸ハーフエステル共重合体あるいは、これらの塩等を使用することができる。
顔料成分と染料成分とを併用したインクとするときには、一般に、顔料:染料(重量比)が8:2〜2:8の範囲であるのが望ましい。より好ましくは、7:3〜3:7(顔料:染料)の範囲とする。
さらにインクは、好ましくは、インク全体が中性またはアルカリ性に調整されていることが、前記した水溶性樹脂の溶解性を向上させ、一層の長期保存安定性に優れたインクとすることができるので望ましい。インクのpHは、インクジェット記録装置に使われている種々の部材の腐食原因となる場合があるので、好ましくはpH7〜10の範囲とされるのが望ましい。
pH調整剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の各種有機アミンや、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸物等の無機アルカリ剤、有機酸や、鉱酸が挙げられる。
インクにおいて好適な水性媒体は、水および水溶性有機溶剤の混合溶媒であり、水は種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。本発明のインクは水系インクであり、水の含有量としてはインク全重量の50%以上であることが好ましい。
水と混合して使用される水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソ−ブチルアルコール等の炭化数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール類のケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルコレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン:エチレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
水溶性有機溶剤としては、従来公知のインクに使用されているものであれば、概ね使用することができる。具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ペンタノール等の炭素数1〜5のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまたはケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオキシエチレンまたはオキシプロピレン付加重合体;エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、ヘキシレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;チオジグリコール;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;トリエチレングリコールジメチル(またはエチル)エーテル、テトラエチレングリコールジメチル(またはエチル)エーテル等の多価アルコールの低級ジアルキルエーテル類;スルホラン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。上記の様な水溶性有機溶剤の含有量は、一般にはインクの全重量に対して重量%で1〜49%、好ましくは2〜30%の範囲である。又、上記の如き水溶性有機溶剤は、単独でも混合物としても使用できるが、媒体を併有する場合の最も好ましい液媒体組成は、少なくとも1種の水溶性高沸点有機溶剤、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールを含有するものである。
また、インクは、上記の成分のほか、必要に応じて所望の物性値を有するインクとするために、界面活性剤、消泡剤、防腐剤等をさらに添加することができる。さらに、市販の水溶性染料等も添加することができる。。
上記プリンタに適用される各色インクの例を以下に記載する。
(2−1)イエローインク
分散液の作製
顔料[C.I.ピグメントイエロー74(製品名:Hansa Brilliant Yellow 5GX(クラリアント社製))]10部、アニオン系高分子P−1[スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸共重合体(共重合比(重量比)=30/40/30)、酸価202、重量平均分子量6500、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム]30部、および純水60部を混合し、以下に示す材料をバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを150部充填し、水冷しつつ、12時間分散処理を行った。さらに、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約12.5%、重量平均粒径が120nmの顔料分散体1を得た。得られた顔料分散体を用いて、下記のようにしてインクを調製した。
インクの作製
以下の成分を混合し、十分に攪拌して溶解・分散後、ポアサイズ1.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過して、イエローインクを調製した。
・上記で得た顔料分散体1 40部
・グリセリン 9部
・エチレングリコール 6部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 1部
・1,2−ヘキサンジオール 3部
・ポリエチレングリコール(分子量1000) 4部
・水 37部。
(2−2)マゼンタインク
分散液の作製
まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸を原料として、常法により、酸価300、数平均分子量2500のAB型ブロックポリマーを作り、さらに、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50質量%ポリマー水溶液を作成した。
上記ポリマー溶液を100g、C.I.ピグメントレッド122を100gおよびイオン交換水を300gを混合し、機械的に0.5時間撹拌した。
次に、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体圧力約70MPa下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理した。
さらに、上記で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去してマゼンタ分散液とした。得られたマゼンタ分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度が5質量%であった。
インクの作製
インクの作製は、上記マゼンタ分散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度4質量%、分散剤濃度2質量%の顔料インクを調製した。
・上記マゼンタ分散液 40部
・グリセリン 10部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル製) 0.5部
・イオン交換水 39.5部。
(2−3)ライトマゼンタインク
分散液の作製
マゼンタインクで使用したポリマー溶液を100g、C.I.ピグメントレッド122を100gおよびイオン交換水を300gを混合し、機械的に0.5時間撹拌した。
次に、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体圧力約70MPa下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理した。
さらに、上記で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去してマゼンタ分散液とした。得られたマゼンタ分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度が5質量%であった。
インクの作製
インクの作製は、上記マゼンタ分散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度4質量%、分散剤濃度2質量%の顔料インクを調製した。
・上記マゼンタ分散液 8部
・グリセリン 10部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル製) 0.5部
・イオン交換水 71.5部。
(2−4)シアンインク
分散液の作製
まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸を原料として、常法により、酸価250、数平均分子量3000のAB型ブロックポリマーを作り、さらに、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50質量%ポリマー水溶液を作成した。
上記のポリマー溶液を180g、C.I.ピグメントブルー15:3を100gおよびイオン交換水を220gを混合し、機械的に0.5時間撹拌した。
次に、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体圧力約70MPa下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理した。
さらに、上記で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去してシアン分散液とした。得られたシアン分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度が10質量%であった。
インクの作製
インクの作製は、上記シアン分散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度2質量%、分散剤濃度2質量%の顔料インクを調製した。
・上記シアン分散液 20部
・グリセリン 10部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル製) 0.5部
・イオン交換水 53.5部。
(2−5)ライトシアンインク
分散液の作製
シアンインクで作成したポリマー溶液を180g、C.I.ピグメントブルー15:3を100gおよびイオン交換水を220gを混合し、機械的に0.5時間撹拌した。
次に、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体圧力約70MPa下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理した。
さらに、上記で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去してシアン分散液とした。得られたシアン分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度が10質量%であった。
インクの作製
インクの作製は、上記シアン分散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度2質量%、分散剤濃度2質量%の顔料インクを調製した。
・上記シアン分散液 4部
・グリセリン 10部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル製) 0.5部
・イオン交換水 69.5部。
(2−6)ブラックインク(マット紙用ブラックインク)
分散液の作製
表面積が230m/gでDBP吸油量が70ml/100gのカーボンブラック10gとp−アミノ−N−安息香酸3.41gを水72gによく混合した後、これに硝酸1.62gを滴下して、70℃で撹拌した。ここにさらに数分後、5gの水に1.07gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加え、さらに1時間撹拌した。得られたスラリーを濾紙(商品名:東洋濾紙No.2;アドバンティス社製)で濾過し、濾取した顔料粒子を十分に水洗し、90℃のオーブンで乾燥させ、さらに、この顔料に水を足して顔料濃度10重量%の顔料水溶液を作製した。
インクの作製
以下の成分を混合し、十分撹拌して溶解後、ポアサイズ3μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過してブラックインクを調製した。
・顔料分散体1 30部
・硫酸カリウム 1部
・トリメチロールプロパン 6部
・グリセリン 6部
・ジエチレングリコール 6部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 0.2部
(商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル(株)社製)
・水 50.8部。
(3)制御系の構成例
図6は本実施形態において用いたプリンタの制御回路の構成例を示す。図6において、101はプログラマブル・ペリフェラル・インターフェイス(以下PPIとする)であり、ホストコンピュータ100から送られてくる指令信号(コマンド)や記録データを含む記録情報信号を受信してMPU102に転送するとともに、ホストコンピュータ100に対しては必要に応じプリンタのステータス情報を送出する。また、ユーザがプリンタに対して各種設定を行う設定入力部やユーザに対してメッセージを表示する表示部などを有したコンソール106との間で入出力を行うとともに、キャリッジユニット102ないし記録ヘッド9がホームポジションにあることを検出するホームポジションセンサや、キャッピングセンサなどを含むセンサ群107よりの信号入力を受容する。
MPU(マイクロプロセッシングユニット)102は、制御用ROM105に記憶された図7〜図10について後述する処理手順に対応した制御プログラムに従って、プリンタ内の各部を制御する。103は受信した信号を格納し、あるいはMPU102のワークエリアとして使用され、また各種データを一時的に記憶するためのRAMである。104はフォント発生用ROMで、コード情報に対応して文字や記録等のパターン情報を記憶しており、入力したコード情報に対応して各種パターン情報を出力する。121はRAM103等に展開された記録データを記憶するためのプリントバッファであって、M行記録分の容量を持つ。制御用ROM105には上記制御プログラムのほか、後述する制御の過程で使用されるデータ(例えば本実施形態の主要部に係るワイピング実行の要否を定めるためのデータ)等に対応した固定データを格納しておくことができる。これらの各部は、アドレスバス117およびデータバス118を介して、MPU102により制御される。
113はキャッピングモータであり、キャップ27の昇降、ワイパホルダ25の移動およびポンプ29の動作の駆動源をなす。114、115および116は、それぞれ、キャッピングモータ113、キャリッジモータ3および給紙モータ5をMPU102の制御に応じて駆動するためのモータドライバである。
109はシートセンサであり、記録媒体の有無、すなわち記録媒体が記録ヘッドによる記録が可能な位置に供給されたか否かを検知する。111は記録情報信号に応じて記録ヘッド9の発熱部52を駆動するためのドライバを示している。124は上記各部へ電源を供給する電源部であり、駆動電源装置としてACアダプタと電池とを有している。
上記プリンタおよびこれに対して記録情報信号を供給するホストコンピュータ100からなる記録システムにおいては、ホストコンピュータ100よりパラレルポート、赤外線ポート、あるいはネットワーク等を介して記録データ送信する際、その先頭部分に所要のコマンドが付加される。そのコマンドとしては、例えば記録の行われる記録媒体の種類(普通紙,OHPシート,光沢紙等の種類や、さらには転写フィルム,厚紙,バナー紙等の特殊な記録媒体の種別)、媒体サイズ(A0判,A1判,A2判,B0判,B1判,B2判など)、記録品位(ドラフト,高品位,中品位,特定色の強調,モノクローム/カラーの種別など)、給紙経路(プリンタが備える記録媒体の送給手段の形態や種類に応じて定められる。例えばASF,手差し,給紙カセット1,給紙カセット2など)、およびオブジェクトの自動判別の有無などがある。また、記録媒体でのインクの定着性を向上するための処理液を付与する構成が採用される場合には、その付与の有無を定める情報等がコマンドとして送信されることもある。
これらのコマンドに従って、プリンタ側では前述したROM105から記録に必要なデータを読み込み、それらのデータに基づいて記録を行う。データとしては、例えば上述したマルチパス記録を行う際の記録パス数や、記録媒体単位面積あたりのインクの打ち込み量および記録方向等を決定するためのものがある。またその他、マルチパス記録を行う際に適用されるデータ間引き用のマスク種類や、記録ヘッドの駆動条件(たとえば発熱部52に印加する駆動パルスの形状,印加時間等)、ドットのサイズ、記録媒体搬送の条件、さらにはキャリッジ速度等もある。
(4)制御手順
図7〜図10は上記構成を用いて行われるプリンタ制御手順の例を示す。
(4−1)回復処理のシーケンス
図7は回復(記録ヘッドのクリーニング)処理シーケンスを示し、一次電源投入後にプリンタとしての機能を実際に実行可能な状態にする二次電源投入(ソフトオン)またはホストコンピュータ100からの記録開始コマンドの入力(ステップS1)に応じて起動される。まず、ステップS2において、現在時刻Taの読み込みを行い、ステップS3において前回回復処理を行った時刻Tbの読み込みを行う。そして、ステップS4において経過時間(クリーニング間隔T)の算出が行われる。次に、ステップS5においては当該算出したクリーニング間隔Tが規定の閾値Uを超えているか否かの判定を行い、肯定判定がなされればステップS6においてクリーニング、すなわち予備吐出やワイピングを実行する。その後、ステップS7において時刻Tbの内容を時刻Taに置換し、READY状態とする(ステップS8)。
なお、クリーニング間隔Tは、MPU102またはその他の適切な手段が提供するカレンダ機能により現在時刻Taを知り、RAM103のレジスタ領域等に格納してあるTbの値を読み込むことで算出することができる。また、プログラマブル・インターバル・タイマ(PIT)などのタイマを用い、クリーニング実行毎にそのタイマをリセット・リスタートすることで適宜クリーニング間隔Tを知るようにすることもできる。
(4−2)記録処理のシーケンス
図8は記録処理シーケンスを示す。プリンタの休止状態では、上述のように、記録ヘッド9ないし吐出部のフェイス面にはキャッピングが施されているため、記録に先立ってキャップを開放して記録ヘッドないしキャリッジユニット2をスキャン可能状態にする。すなわち、例えばキャップ状態にあるか否かを検出するためのセンサ(センサ群107の構成要素として設けることができる)に基づいてステップ9にて判定を行い、キャップ状態であればキャップ27を下降させてキャップオープン状態とする(ステップS10)。
次に、ステップS11において記録に先立ち図7のような回復シーケンスを適宜実施してから、記録媒体の送給を行い(ステップS12)、記録開始位置に搬送する。また、プリントバッファ121に1スキャン分のデータが蓄積されたか否かを判定し(ステップS13)、肯定判定であれば、ステップS14において、フェイス面に対向しつつも下降しているキャップ27に対して予備吐出を実行する。そして、キャッリッジモータ3によりキャリッジユニット2をスキャンさせ、ステップS15において当該蓄積データについての記録動作を実行する。さらに、記録媒体1頁分の記録データの終了や排紙コマンド等に伴う記録媒体の排出(排紙)を行うか否かを判定し、肯定判定であればステップS22にて排紙を行って本手順を終了する。
1スキャン分の記録動作終了後、またはステップS13にてデータ蓄積が未了であることが判定された場合、ステップS16を経て、ステップS17にて当該スキャンについての記録データ蓄積待機時間Twをリードする。この待機時間は、例えば上述と同様のタイマを用い、各スキャンにおいて最初にステップS13で否定判定された場合からの経過時間を測定することで知ることができる。次に、ステップS18にて、待機時間Twが所定時間Tcapを超えたか否かを判定し、否定判定であればステップS20にて、待機時間Twが所定時間Tpreinjを超えたか否かを判定する。ここでも否定判定であればステップS13に復帰する。1スキャンの記録終了後には、このステップS13での判定は次スキャンについてのものとなる。
ステップS18において、待機時間Twが所定時間Tcapを超えたと判定された場合には、ステップS19にてキャッピングを施してから、ステップS13に復帰し、データが蓄積されるのをさらに待機するようにする。なお、このようにキャッピングが施される場合もあることを考慮し、ステップS13での肯定判定後に上記ステップS9およびS10と同様の手順を介挿することができる。
また、ステップS20にて、待機時間Twが所定時間Tpreinjを超えたと判定された場合には、ステップS21にて予備吐出を実行してから、ステップS13に復帰し、データが蓄積されるのをさらに待機するようにする。なお、所定時間Tpreinjと上記所定時間Tcapとの関係はTpreinj<Tcapとすることができる。
なお、以上の手順では各スキャン開始直前に毎回予備吐出を行うようにしているが、前回予備吐出を行ってからの経過時間を上記と同様にタイマによって管理し、予備吐出の実行の要否を判定するようにすることも可能である。
また、キャップを開放し記録を開始するまでの間に行われる予備吐出等では、前吐出口について一律の数の吐出を行うようにしてもよいし、経過時間などによって決定される数だけの吐出が行われるようにしてもよい。また、各色吐出部別に数や実行タイミングなどの予備吐出条件を設定してもよい。さらに、特に記録中に行われる予備吐出については、前回スキャン時までに使用されなかったノズルについてのみを行うものでもよいし、使用したノズルを含めすべてのノズルに対して行ってもよい。また、使用ノズルに対しては使用した頻度に基づいて吐出数を減らすようにしてもよい。加えて、予備吐出には、上述のようにキャップ27との対向位置に記録ヘッドを移動設定して行うもののほか、記録速度を向上させるために、記録動作を行いながら、記録画像の品位を低下させない適宜の記録媒体上の部位に同時に予備吐出を行うものも含めることができる。
(4−3)記録終了後のシーケンス
図9は記録終了後に実行されるシーケンスを示す。図8に示したような記録媒体1頁分の記録シーケンス(ステップS23)が終了すると、ステップS24においてワイピングを実施するか否かを規定するワイプフラグ(後述)の内容を判定し、オン(セット状態)であればワイピングを行う(ステップS25)。また、この際ワイプフラグおよびドットカウンタのリセットを行う。
ステップS27では次頁の記録データがあるか否かを判定し、肯定判定の場合にはステップS23に復帰して当該次頁の記録データについての記録シーケンスを実施する。一方否定判定であれば、所定時間(例えば55秒)の待機を行う(ステップS28)。待機しても次頁の記録データが無ければ、ワイピングを行い(ステップS29−1)、さらにキャッピングを施して(ステップS29−2)、本手順を終了する。
なお、本手順ではワイピング実行の有無を各頁の記録シーケンス終了毎に判断するようにした。これは、ワイピング動作が介挿されることで記録媒体1頁内のスキャン間に時間差が生じることにより色むらが発生するのを防止する上で有効である。しかし、記録領域が大きいプロッタや、A0判やA1判など比較的大判の記録媒体に対して記録を行うプリンタの場合には、適宜各スキャンまたは複数スキャン毎に判断を行うようにすることも可能である。
本実施形態において、ワイプフラグはRAM103の一部の領域に設けておくことができる。ワイプフラグは、基本的には吐出部の吐出数すなわち記録ドットのカウント値に従ってセット可能である。記録ドットのカウント値は、例えば、1スキャン分の各色記録データをバッファに蓄積する際や、1スキャン分の記録中または記録後にドットカウントを行い、例えばRAM103の所定領域に設けたカウントエリアに加算して行くことで得ることが可能である。
しかし前述のように、インクの性質に応じミスト発生量ないし付着量には差が生じるので、単にドットカウント値に基づくのでは、好ましいワイピングタイミングを定めることができない。そこで本実施形態では、ドットカウント動作に対してインクないし吐出部毎のミスト発生量を加味するようにする。
(4−4)ワイプフラグ設定シーケンス
図10は本実施形態のワイプフラグセットシーケンスを示す。この手順は、1スキャン分の記録終了毎に実行するものとする。また、以下の手順では、6種のインクA〜Fが用いられるものとし、これらは上述した各色インク、すなわちブラック、ライトシアン、シアン、ライトマゼンタ、マゼンタおよびイエローのインクに対応づけられるものとする。そして、インクの組成から、特にインクC(シアンインク)およびインクF(イエローインク)においてミスト発生量が多いものとし、他種のインクの2倍程度であるものと仮定する。
1スキャンの記録(ステップS15)が終了すると、まずステップS30にて、吐出部数H(本例では「6」)をセットし、ドットカウントを行う吐出部を定めるためのパラメータNを「0」にリセットする。次にステップS31で、パラメータNによって定まる吐出部ないし色インクについてのドットカウントを行う。次に、ステップS32にてドットカウントを行ったインクがインクCまたはインクFであるか否かを判別し、ドットカウント値の補正を行う。ここで、インクCまたはインクF以外のインクであれば、ステップS33にてドットカウント値をそのまま加算し、一方インクCまたはインクFであれば重み付けが行われる(ステップS34)。すなわち、本実施形態の場合はドットカウント値を2倍して加算する。
次に、ステップS35にて、ドットカウントの累積値が所定値を超えたか否かを判定し、否定判定であればパラメータNを+1インクリメントする。そして、1スキャンの全色ないし全吐出部についてのドットカウントが終了していなければ(ステップS38で否定判定の場合)、ステップS31に復帰して、次のインク色についてのドットカウント処理を実施する。1スキャンの全色ないし全吐出部についてのドットカウントが終了すると(ステップS38で肯定判定の場合)、次スキャンの記録データがあるか否かを判定し、肯定判定であればステップS15に復帰し、否定判定であれば本手順を終了する。
一方、ステップS35にてドットカウントの累積値が所定値を超えたと判定された場合には、ステップS36にてワイプフラグをセットする。この場合は、記録終了後に必ずワイピングが実施されるべきであるので、次色または次スキャン以降についてのドットカウントの結果を待つことなく、本手順を終了する。
なお、以上のシーケンスでは、全色のドットカウント値をまとめて管理するドットカウンタを用いるものとしたが、各色毎または数色毎にドットカウンタを設けてもよい。あるいは、ミストの発生しやすいインクについてのドットカウント値を管理するドットカウンタと、その他のインクについてのドットカウント値をまとめて管理するドットカウンタとを設けることも可能である。
(4−5)ワイピング条件の設定
図10の手順において、ドットカウント値に対する重み付け係数を2倍に設定したのは、インクCおよびインクFを用いる場合のインクのミスト発生量が他のインクの2倍程度と仮定したためである。実際には、この係数は各インクのミスト発生状態に応じて定めればよい。また、インク自体の特性だけでなく、これを用いる吐出部の構成によってもインクミスト発生量が異なり、また回復動作による吐出部の吐出回復性も異なる。
図11は吐出部のヒータおよびノズル(それぞれ図3の発熱部52およびノズル55)の寸法が異なる2つの記録ヘッドを用いて上記インクA〜Fを吐出した場合のミスト量と、記録ヘッドをプリンタ本体に装着しインクを充填した状態で温度30℃・湿度10%の環境に3日間放置し、その後通常の回復動作を行い、吐出状態の良否を判定した場合の吐出回復性を判定した結果を示す。
この図に示すように、記録ヘッドH1(ヒータサイズが比較的小さく、ノズル断面積も小さいもの)の場合は、ミスト量に関する限り、インクCおよびインクFでは若干多めではあったが、概ね良好な結果が得られた。しかし、吐出回復性がインクA、インクCおよびインクFでは不良であり、このままでは使用できない状態であった。一方で、記録ヘッドH2(ヒータサイズが比較的大きく、ノズル断面積は通常用いられる程度のもの)の場合は、吐出回復性はよいものの、概してミスト量が多くなっている。
この結果から、使用するインクの特性に合わせて各吐出部を設計し、ミスト量を減らすようにすることも考えられるが、最適の吐出部を個別に設計して記録ヘッドを作成することはコストアップに繋がる。また、図2に示した構成では、複数の吐出部を1つの記録ヘッドにマウントしているために、最適の吐出部をマウントすることが可能ではあるが、製造工程や設備、あるいは別の特性をもつインクが使用される場合などを考慮すると、現実的な対応ではない。
これに対し、本実施形態の構成によれば、ミスト量の多いインクを含むインクセットがあった場合だけでなく、記録ヘッドないし吐出部の構成もミスト発生量に関与するような場合にも、適切に重み付け係数を定めてワイピング条件を設定できる。
図12は各インクA〜Fの記録デューティを変えて記録を行った後のワイピング性を示している。なお、記録時に用いたワイピング条件は従来のものであり、ドット加算時に記録デューティは考慮されているがインクの違いによるミスト量や蒸発時の挙動については考慮されていない。「No.1」〜「No.4」のいずれの場合も、合計(Total)のデューティが150%となるよう調整したパターンをA0判の記録媒体120枚に記録し、その後各色20%から100%まで20%刻みで記録デューティを変化させたチェックパターンを記録して、フェイス面の濡れによる吐出不良の発生を確認することで、ワイピング性を評価した。
「No.1」および「No.3」ではインクFの記録デューティが他のインクよりも高く設定されており、記録デューティが低い(20〜40%)のチェックパターンでも吐出不良が見られた。「No.2」ではインクFを他のインクと同等の記録デューティまで低下させ、代わりインクAの記録デューティを高く設定したパターンを記録した。この場合には濡れによる吐出不良は記録デューティが高い(80〜100%)のチェックパターンでしか吐出不良は見られなかった。さらに「No.4」ではインクFの記録デューティが0%に設定されており、吐出不良は見られなかった。
このように、フェイス面に付着するインクミストの量は記録デューティによっても変動する場合がある。従って、ドットカウント値に対して記録デューティに基づいて算出した係数を加味することでドットカウント値の増減を行う構成とすることも可能である。
図13は、本実施形態に基づいてワイピング条件を設定した場合と、各種ワイピング条件が設定された比較例の場合とにおける記録結果および記録ヘッド耐久性を評価したものである。記録は各種画像について行い、記録パターンについては各色の使用比率に僅かなばらつきがあるが、概ねインクAは18%程度、インクBは20%程度、インクCは5%程度、インクDは30%程度、インクEは8%程度、インクFは17%程度である。
「ワイピング条件i」は本実施形態のシーケンスを適用したものであり、ここではインクFを17%の記録デューティで記録した場合にA0判の記録媒体37枚程度でワイピングが実施されるよう設定し、その他のインクでは20%の記録デューティで記録した場合にA0判の記録媒体70枚程度でワイピングが実施されるよう設定した。
「ワイピング条件ii」は従来のものであり、ドット加算時に記録デューティは考慮されているがインクの違いによるミスト量等については考慮されていない。「ワイピング条件iii」はミスト発生量の多いインクFに合わせてワイピング条件を設定したもの、「ワイピング条件iv」は「ワイピング条件ii」に対しさらに記録デューティを考慮し、インク種については考慮せずにワイピング条件を設定したものであり、いずれも頻繁なワイピングが行われるものとなる。
図13に示すように、本実施形態を適用した場合には、インクFによる記録デューティが高い場合にはインクFに最適化された頻度でワイピングが行われ、逆にインクFの記録デューティが低い場合にはその他のインクに最適化されたワイピングが行われる。そして、良好な記録結果が得られるとともに、常に頻繁なワイピングが行われることによるフェイス面の荒れを防止し、ヘッドの長寿命化を実現できる。
これに対し、「ワイピング条件ii」では、ヘッド耐久性では問題ないものの、濡れによる吐出不良に起因した記録画像品位の低下が見られた。また、「ワイピング条件iii」および「ワイピング条件iv」では、ワイピングがインクFについて定めた高頻度で一律に行われるためフェイス面が荒れるのが早く、発熱部等の劣化によって記録ヘッド自体の自然寿命が尽きる前に、実質的に寿命が尽きてしまうことが確認された。
(5)第2の実施形態
ワイピングを実施する際にヘッド表面のインク成分が蒸発しており、ワイピングのみでは拭き取りにくい状態となっている場合がある。例えばインクがエタノール,IPA等の揮発しやすい低沸点の溶媒を含んでいる場合、顔料分散のためのポリマーを多く含む場合、インクの顔料の分散性が弱いために凝集が生じやすい場合などが挙げられる。
これらのようなインクでは、初期の粘度は他のインクと大きな差がなく、ワイピング時の払拭性についても問題がない場合がほとんどである。しかし蒸発時には、粘度が他のインクよりも上昇する傾向が強い。
図14はこのようなインクの蒸発時の粘度挙動を示す。インクFの粘度曲線69およびインクAの粘度曲線70ともに、残量50%程度の蒸発までは大差がないが、残量50%を下回ったあたりからインクFの粘度曲線69が急激に上昇し始め、ほぼ限界に近い30%程度(70%蒸発)では大きな開きが出ている。特にインクFの粘度曲線69については2000mPa・sを超えており、ワイピング可能な粘度限界72を超過しているためにワイピングが極めて困難であり、吐出回復性が低下する(図11参照)。
本実施形態では、温度30℃および湿度10%の環境で蒸発量が平衡に達したときに粘度が2000mPa・sを超えるようなインクが用いられる場合において、そのインクのドットカウント値を適切に補正し、適切なワイピング条件を定めることで、吐出回復性を良好にするものである。
また、本実施形態では、上記第1実施形態のようなワイプフラグセットシーケンスを用いるとともに、蒸発後の粘度が高くなるインク(例えばインクF)についてフェイス面清浄化の効果(吐出回復性)を高めるものであり、ワイピング前に吸引動作によるクリーニングを行うようにしている。
図14は本実施形態で採用される記録後シーケンスの手順を示し、図9におけるステップS24の直後に介挿される処理として特徴づけられる。すなわち、図8に示したような記録媒体1頁分の記録シーケンス(ステップS23)が終了すると、ステップS24においてワイピングを実施するか否かを規定するワイプフラグの内容を判定し、オフ(リセット状態)であれば本手順を終了して図9のステップS27に移行する一方、オン(セット状態)であればステップS41以降の処理を行う。
ステップS41では、特殊ワイプフラグの有無を確認する。ここで、特殊ワイプフラグとは、蒸発後の粘度が高くなるインク(インクF)のドットカウント値が所定値以上になったときにセットされるものとすることができ、この場合は図10のシーケンスにおいて当該インクのドットカウント値を専用に管理するドットカウンタを設ければよい。また、乗じられる重み付け係数も適宜定め得るものである。
ステップS41にて特殊ワイプフラグがオンであると判定された場合には、記録ヘッド9に対してキャッピングを施し、ポンプ29を駆動して少量のインク吸引動作(小吸引)を実行する。これは、インク消費量を少なくすることを考慮して、各色インクにつき例えば0.3cc程度の吸引を行う動作である。
その後、またはステップS41にて特殊ワイプフラグがオフであると判定された場合には、ステップS43にて通常のワイピングを行う。そして、ステップS44およびS45にてそれぞれ特殊ワイプフラグおよびワイプフラグをリセットし、さらにドットカウンタのリセットを行って、図9のステップS27に移行する。
本実施形態の場合、ミスト発生量の多い所定種類のインク(インクF)のドットカウント値が所定値以上になったときには、吸引処理が行われる。この結果、フェイス面が湿潤化され、所定種類のインクの蒸発が若干進んでいても、良好な条件でワイピングを行うことが可能となる。
なお、一般的に回復性は吸引量が多い方が良いとされており、本実施形態が解決しようとする濡れに起因した吐出不良に関しても回復性能が良くなる傾向があるので、特殊ワイピングがさほど頻繁には行われない場合、特にミストが強固に付着することが懸念される場合には、さら吸引量の多くすることも可能である。
また、ワイピングに先立ってフェイス面を湿潤化するためには、吸引を行うほか、予備吐出を実施したり、あるいはワイピング性を向上するための処理液をフェイス面に付与するようにしてもよい。
さらに、ミスト発生量の多いインクに対応するドットカウント値の補正と、蒸発後の粘度増加が著しいインクに対応するドットカウント値の補正とを別に管理し、例えばステップS24において否定判定された後でも、すなわちミスト発生量の多いインクに対応するドットカウント値としては所定値に達していなくても、特殊ワイプフラグがオンである場合にはステップS42およびS43の処理が実施されるようにすることも可能である。これによれば、当該インクの固着によるワイピング性の低下をさらに防止可能となる。また、ミスト発生量の多いインクと、蒸発後の粘度増加が著しいインクとが一致しない場合に対しても有効である。
また、本実施形態では、第1実施形態で採用したワイピングシーケンスに特殊ワイプフラグに基づくシーケンスを位置づけたものとして説明したが、第1実施形態とは独立に行うようにすることも可能である。
(6)その他
なお、上記プリンタに適用されるインク吐出方式には種々のものがあり、上述のように通電に応じインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換素子が設けられているものを用いてもよく、ピエゾ素子など電気機械エネルギ変換素子が設けられているものを用いてもよい。
また、上述の構成ではブラック、ライトシアン、シアン、ライトマゼンタ、マゼンタおよびイエローのインクを用いる場合について説明したが、用いるインクの色や濃度などの色調数および種類は適宜定め得ることは勿論である。また、ミスト発生量の多いインクをインクC(シアンインク)およびインクF(イエローインク)として説明し、蒸発後の粘度が高くなるインクをインクFとして、それぞれドットカウントの補正を行う場合を説明したが、これらのインクの条件(ミスト発生量や粘度)の大小はインク組成に関わるものであって、それらは単なる例示であることは勿論である。
さらに、上述した実施形態で記載された数値もあくまで例示のためのものであって、本発明がこれに限られないことは言うまでもない。
加えて、上例では所謂シリアルタイプのプリンタに本発明を適用した場合について説明したが、本発明は記録媒体の全幅に対応した範囲にわたってノズルを配列してなる所謂フルラインタイプのインクジェット記録ヘッドを用いるプリンタに対しても有効なものである。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置(プリンタ)の外観を示す模式的斜視図である。 図1のプリンタのキャリッジユニットに搭載される記録ヘッドを、インクが吐出される方向から示した模式的斜視図である。 図2の記録ヘッドに設けられる吐出部の模式的斜視図である。 図2の記録ヘッドへのインク供給系の構成例を示す模式的斜視図である。 図2の記録ヘッドに対する回復系ユニットの構成例を示す模式的斜視図である。 本発明の実施形態において用いたプリンタの制御回路の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態による回復処理シーケンスの例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による記録処理シーケンスの例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による記録処理後のシーケンスの例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態によるワイプフラグセット処理シーケンスの例を示すフローチャートである。 吐出部のヒータおよびノズルの寸法が異なる2つの記録ヘッドを用いて複数種類のインクを吐出した場合のミスト量と、記録ヘッドを所定条件で放置し、その後通常の回復動作を行ってから吐出状態の良否を判定した場合の吐出回復性とを判定した結果を示す説明図である。 従来のワイピング条件を用いながら、複数種類のインクを記録デューティを変えて記録を行った後のワイピング性を説明するための説明図である。 本実施形態に基づいてワイピング条件を設定した場合と、各種ワイピング条件が設定された比較例の場合とにおける記録結果および記録ヘッド耐久性を評価した結果の説明図である。 インクの蒸発時の粘度挙動を説明するための説明図である。 本発明の他の実施形態による回復処理シーケンスの例を示すフローチャートである。
符号の説明
2 キャリッジユニット
3 キャリッジモータ
5 給紙モータ
9 記録ヘッド
11〜16 吐出部
21、22 ワイパブレード
23 インク導入部
25 ワイパホルダ
27 キャップ
29 吸引ポンプ
39 インクタンク
45 供給チューブ
52 発熱部
55 ノズル
100 ホストコンピュータ
102 MPU
103 RAM
105 ROM
121 プリントバッファ

Claims (8)

  1. それぞれ異なる種類のインクを吐出する複数の吐出部を用いて記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記複数の吐出部の前記インクを吐出する吐出口が設けられた面を払拭する払拭部材と、
    前記複数の吐出部のそれぞれが用いるインクの条件に基づき、前記払拭部材に前記払拭を行わせるタイミングを制御する払拭制御手段と、
    を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記記録を行うために前記複数の吐出部が行う吐出の数を計数する計数手段を具え、前記払拭制御手段は前記インクの条件に応じて前記計数手段による計数値を補正し、当該補正された計数値に応じて前記タイミングを定めることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記払拭制御手段は、前記インクの条件に応じた重み付け係数を前記計数手段による計数値に乗じることで前記補正を行うことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記払拭制御手段は、前記インクの条件として、吐出動作に伴う前記複数の吐出部のそれぞれのミスト発生量の差を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記払拭制御手段は、前記インクの条件として、前記複数の吐出部のそれぞれに用いられるインクの蒸発後の粘度を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記粘度は、温度30℃および湿度10%の環境で蒸発量が平衡に達したときに2000mPa・sであることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記払拭に先立って前記吐出口からインクを排出させる手段をさらに具えたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記インクの条件に加え、前記吐出部の構成および/または前記インクの記録デューティが加味されることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。

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