JP2004090292A - インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 Download PDF

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Jiro Moriyama
森山 次郎
Hidehiko Kanda
神田 英彦
Yoshinori Nakajima
中島 芳紀
Atsushi Sakamoto
坂本 敦
Yuji Hamazaki
浜▲崎▼ 雄司
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Abstract

【課題】大きさの異なる吐出口を備えた記録ヘッドを用いて記録を行なうインクジェット記録装置において、回復処理に要する時間やインク消費量を最小限にする。
【解決手段】大吐出口群と小吐出口群それぞれについて個別に回復処理の実行タイミングを判断し(SТEP2、5)、その判断に応じてそれぞれ別の予備吐出を行う(SТEP3、6)。これにより、各大きさの吐出口に応じた必要最小限の回復処理を行うことができる。
【選択図】    図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置に関し、詳しくは、大きさが異なる吐出口を備えた記録ヘッド用い、それぞれ異なる体積のインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法およびインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット記録装置は、低騒音化、ランニングコストの低コスト化、装置の小型化が容易である等の理由から、プリンタや複写機等において広く利用されている。
【0003】
このようなインクジェット記録装置では、記録画像の階調性を向上させる一構成として、インク滴が記録媒体に着弾して形成されるドットの径を複数の大きさとして階調記録を行う構成が知られている。例えば、一つの吐出口に複数の吐出ヒータを設け、これらのヒータのうち駆動するヒータを選択することによって吐出するインク滴の体積を変化させ、それにより形成されるドットの大きさを異ならせることが記載されている。その他、吐出口そのものの大きさを異ならせることにより吐出するインク滴の体積を異ならせるものや、上記の複数のヒータを設ける代りに面積が異なるヒータをそれぞれ設けることによってインク滴の体積を異ならせるものも知られている。
【0004】
一方、インクジェット記録装置では、吐出口など比較的微細な構造を有した記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うものであることから、インクの粘度は吐出性能に大きな影響を及ぼす。このため、装置で用いられるインクの粘度増加を防止し、また、増粘したインクを記録ヘッドから排出するなどの目的で吐出回復処理が行われる。この回復処理(本明細書では、「メンテナンス」ともいう)としては、記録に関与しないインク吐出を装置の一定の場所において行なう予備吐出や、記録ヘッドの吐出口が設けられた面に付着したインクミストなどをブレードで拭うワイピングなどが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した、特に大きさが異なる吐出口を備えて異なる体積のインクを吐出する記録ヘッドを用いた装置における従来のメンテナンスは、メンテナンスに要する時間やメンテナンスで排出されるインク量の点で、改善すべき余地があった。
【0006】
すなわち、吐出口の径など、大きさが異なる吐出口を備えた記録ヘッドでは、インクの増粘が吐出に及ぼす影響が吐出口の大きさによって異なり、一般には小さい吐出口ほど増粘の影響を受け易いといえる。また、記録ヘッドの吐出口面に付着するインクミストは、大きな吐出口ほど吐出量が多くなることからその量も多くなる。従って、これらの異なる大きさの吐出口に関して一律に予備吐出やワイピングを行なう場合には、過剰なメンテナンスによって、そのための時間を余分に費やしたり、無駄なインクを排出することになる場合がある。
【0007】
なお、特開平8−183186号公報には、一つの吐出口に複数の吐出ヒータを設け、これらのヒータのうち駆動するヒータを選択することによって吐出するインク滴の体積を変化させる構成の記録へッドに対する回復処理を、大、小インク滴を吐出するそれぞれの場合に応じて異ならせる構成が記載されているが、これは、吐出量が小さいほどその吐出量による予備吐出の効果が低下する点を考慮し、より多い吐出量の予備吐出を行なうことを開示したものである。すなわち、吐出口の大きさの違いによる増粘の影響の程度やミストの量を考慮したものではない。
【0008】
本発明は、上述した従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、大きさの異なる吐出口ごとに適切なメンテナンスを行ない、それに要する時間やインク消費量を最小限にすることができるインクジェット記録方法およびインクジェット記録装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明では、異なる吐出量でインクを吐出する複数の吐出口を備えた記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録方法において、前記異なる吐出量の吐出口ごとに記録ヘッドのメンテナンスの実行タイミングを判断し、該判断に基づいてメンテナンスを実行する、工程を有することを特徴とする。
【0010】
また、異なる吐出量でインクを吐出する複数の吐出口を備えた記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装置において、前記異なる吐出量の吐出口ごとに記録ヘッドのメンテナンスの実行タイミングを判断する判断手段と、該判断手段の判断に基づいてメンテナンスを実行する実行手段と、を具えたことを特徴とする。
【0011】
以上の構成によれば、異なる吐出量の吐出口ごとに記録ヘッドのメンテナンスの実行タイミングを判断し、その判断に基づいてメンテナンスを実行するので、予備吐出やワイピングなどのメンテナンスを、吐出量が異なり、従ってメンテナンスの必要度が異なる吐出量の吐出口ごとにそれぞれに応じたタイミングで実行できる。また、実行タイミングを異ならせることにより、異なる吐出量の吐出口ごとに別個にメンテナンスを実行することもでき、例えば、予備吐出の回数や周波数など、メンテナンスの程度を異なる吐出量の吐出口ごとに定めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0013】
(実施形態1)
図1は、本発明のインクジェット記録装置の一実施形態に係わるインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。
【0014】
図において、記録装置100の給紙位置に挿入された記録用紙などの記録媒体105は、送りローラ106によって矢印P方向に送られ、記録ヘッド104の記録可能領域へ搬送される。記録可能領域における記録媒体105の下部には、プラテン107が設けられる。キャリッジ101は、2つのガイド軸102と103によって、それらの軸方向に沿う方向に移動可能とされており、不図示のモータの駆動により、記録領域を含む走査領域を、主走査方向である矢印Q1、Q2で示す方向に沿って往復走査することができる。
【0015】
キャリッジ101に着脱自在に搭載されたヘッドユニット104は、図3にて後述されるように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各インクについて径の大きさが異なる2種類の吐出口を配列したそれぞれの記録ヘッドを一体に備えるとともに、上記の各記録ヘッドに供給するインクを各色インクごとに収容するインクタンクも備えるものである。このヘッドユニット104は、それぞれの記録ヘッドの吐出口から下方に位置する記録媒体に対してインクを吐出できる姿勢でキャリッジ101に搭載されている。
【0016】
このヘッドユニット104の移動範囲における一方の端部には、キャップやブレードなどを備えた回復機構(不図示)が設けられている。これにより、各記録ヘッドの吐出口面をそれぞれ対応するキャップで覆うキャッピングや、このキャッピング状態で不図示のポンプにより記録ヘッドの吐出口を介してインクを吸引排出する吸引回復、さらには図5にて後述される、キャップ内へ所定量インクを吐出する予備吐出、各記録ヘッドの移動に応じてそれぞれの吐出口面をブレードで拭うワイピングといったメンテナンスを行なうことができる。
【0017】
さらに、108はスイッチ部と表示部を示し、スイッチ部は本プリンタにおける電源のオン/オフの切り替えや各種記録モードの設定等に使用され、表示部は記録装置の状態を表示可能に構成されている。キャリッジ101の後部には600dpiの密度でスリットを設けたリニアエンコーダ109が設けられている。
【0018】
図2は、上述した本実施形態のインクジェットプリンタにおけるデータ処理および各要素制御の構成を示すブロック図である。
【0019】
ホストコンピュータ420から、記録すべき文字や画像のデータが各記録ヘッドで用いる形態のデータ(吐出データ)として転送され、受信バッファ401に格納される。また、正しくデータが転送されているかを確認するデータやプリンタ100の動作状態を知らせるデータなどがプリンタ100からホストコンピュータ420に送信される。受信バッファ401に格納されたデータはCPU402の管理下においてメモリ部403に転送され、メモリ部403のRAMに一次的に記憶される。そして、CPU402は、このデータを所定のタイミングで記録ヘッドコントロール部410へ送る制御を行ない、記録ヘッドコントロール部410はこのデータに従い各色インクの記録ヘッド104Aを駆動し、それぞれのインク吐出を行うことができる。
【0020】
CPU402は、また、図5以降で示される予備吐出などのメンテナンスに係わる制御等の処理を実行し、また、メモリ部403はその際にワークエリアとして用いられる。
【0021】
ホストコンピュータ420から送られ、各色インクの記録ヘッドの駆動に用いる吐出データは、ホストコンピュータ420において作成される。例えば、所定のアプリケーションを介して作成された画像等のR、G、B合計24ビットのデータは,それらが示す階調値に応じてルックアップテーブルによりY、M、Cの各データに変換される。本実施形態では、このデータは、Y、M、Cにそれぞれついて6値のデータである。
【0022】
すなわち、Y、M、Cについて、それらの対応するインクを吐出する記録ヘッドで吐出可能な異なる体積のインク滴の組合せに対応したデータとなっている。具体的には、大口径群の吐出口から吐出される5plのインク滴(大インク滴)と小口径群の吐出口から吐出される2plのインク滴(小インク滴)の数の組合せが、(0、0)、(0、1)、(0、2)、(1、0)、(1、1)、(1、2)の6通りであり、6値データはそれぞれに対応したものとなっている。そして、本実施形態では、図4にて詳述されるように、3パスのマルチパス記録を行い、600dpi相当のサイズの各画素について3回の走査で記録が完成するよう、大インク滴と小インク滴とをそれぞれの走査に振り分けて記録を行う。この各走査への振り分けについても、ホストコンピュータ側で行うものであり、具体的には、所定のマスクを用いたマスク処理として行なわれる。なお、Y、M、Cのデータの形態は、上述した6値の形態のものに限られないことはもちろんであり、図4にて後述される記録方法が可能なものであればどのような形態であってもよい。また、吐出データ生成に係わる上述した処理全部または一部を、ホストコンピュータ側でなくプリンタ側で行う形態であってもよい。
【0023】
図2を再び参照すると、機械コントロール部404は、CPU402からの指令に基づきキャリッジモータやラインフィードモータ等の機械部405を駆動制御する。本実施形態では、キャリッジモータはDCモータであり、通常の記録動作ではリニアエンコーダを利用してキャリッジ後部の光学センサでキャリッジの位置あるいはキャリッジの移動速度を検出し、DCサーボ制御によりキャリッジの走査速度を一定に保つ制御を行なう。センサ/SWコントロール部406は、各種センサやSW(スイッチ)からなるセンサ/SW部407からの信号をCPU402に送る。また、表示素子コントロール部408は、CPU402からの指令により、表示パネル群のLEDや液晶表示素子等からなる表示部409を制御するよう構成されている。記録ヘッドコントロール部410は、上述のとおりCPU402の指令に基づき各色インクの記録ヘッド104Aの吐出動作を制御する。また、記録ヘッドコントロール部410は、記録ヘッド104Aの状態を示す温度情報等を検出して、それらをCPU402に送る。
【0024】
図3は、ヘッドユニット104におけるそれぞれの記録ヘッドの吐出口列を示す模式図である。
【0025】
本実施形態で使用するインクはシアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の3種類である。上述したとおり、各色インクの記録ヘッドはヘッドユニットとして一体に構成されるものである。そして、シアン、マゼンタおよびイエローの各インクについて、径の異なる2種類の吐出口が設けられ、それぞれ同じ共通液室からインクが供給されてインク吐出が行われる。それぞれの記録ヘッドの吐出口の数は、C、M、Yがそれぞれ256個である。図中のC、M、Yの記録ヘッドにおける吐出口は番号1、……、256で示される。これら各記録ヘッドおける吐出口配置のピッチは、主走査方向(図において左右方向)に直行する副走査方向に関して、それぞれ1200dpi相当のピッチである。
【0026】
ここで、C、M、Yそれぞれの吐出口は2種類の大きさの吐出口群で構成される。ここでは、大口径群と小口径群と呼ぶ。図において、大口径群の各吐出口は奇数番号で示され、その断面は直径約16ミクロンの円である。一方、小口径群の各吐出口は偶数番号で示され、その断面は直径約11ミクロンの円である。各記録ヘッドでは、大口径群の吐出口と小口径群の吐出口は副走査方向において交互に配列するとともに、その配列が1200dpi相当の間隔だけずれて2列設けられる。従って、各記録ヘッドでは、主走査方向において大口径群の吐出口と小口径群の吐出口が並ぶことになる。また、C、M、Yの記録ヘッド間では、吐出口群の配列位置は副走査方向において同じである。そして、大口径群または小口径群のみに着目するとそれらの吐出口配置のピッチは、それぞれ600dpi相当のピッチである。C、M、Yそれぞれの大口径群からのインク吐出量は約5plで、小口径群の吐出口からのインク吐出量は約2.4plである。大口径群の各吐出口と小口径群の各吐出口にそれぞれ連通するインク路には電気熱変換素子よりなる発熱体が1つ設けられており、この発熱体が発生する熱エネルギーを利用してインクに生じる気泡の圧力によってそれぞれの吐出口からインクを吐出することができる。
【0027】
以上のとおり、Y、C、Mの各吐出口はそれぞれ大口径群と小口径群とに分けられるが、これらは同じ共通液室に連通してその共通液室からインクが供給される。この点から、本明細書では、「記録ヘッド」というときは、同じ共通液室からインクが供給される吐出口を備えたものの単位をいうものとする。従って、図3に示す本実施形態の例では、上述のとおり、Y、M、Cのインクについてそれぞれ1つの記録ヘッドがあることになる。また、例えば、Y、M、Cなど同じ色のインクを吐出する吐出口であってもそれらが別の共通液室からインクが供給される場合にはそれら吐出口は別の記録ヘッドのものということができる。
【0028】
なお、本実施形態では、記録ヘッドとして、Y、C、Mのインクを吐出するものについて説明したが、本発明を実施できる記録ヘッドはこのような形態に限られないことはもちろんである。例えば、上記の各インクの他、ブラック(Bk)のインクを吐出する記録ヘッドをさらに一体に備えたものであってもよい。
【0029】
以下に、上述の各記録ヘッドを用いたマルチパス記録について説明する。なお、マルチパス記録は、記録ヘッドの走査方向のドットラインを複数回の走査で異なる吐出口から吐出されるインクによって形成する記録方式である。
【0030】
図4は、マルチパス記録の過程を示す図である。記録媒体の記録領域Aに対して記録ヘッドが記録ヘッドの主走査と記録媒体の紙送り(副走査)を繰り返して画像等を記録する。記録領域AはC、M、Yインクを用いるカラー記録領域である。図において、S1、B1、……は、図3に示した一体の各色記録ヘッドの記録領域における副走査方向に関する位置を示す。
【0031】
本実施形態では、それぞれの位置の主走査では、大口径群あるいは小口径群のいずれかの吐出口群が選択的に使用される。
S1は、小口径群での1回目の主走査を行う位置
B1は、大口径群での1回目の主走査を行う位置
S2は、小口径群での2回目の主走査を行う位置
S3は、小口径群での3回目の主走査を行う位置
B2は、大口径群での2回目の主走査を行う位置
S4は、小口径群での4回目の主走査を行う位置
S5は、小口径群での5回目の主走査を行う位置
B3は、大口径群での3回目の主走査を行う位置
S6は、小口径群での6回目の主走査を行う位置
…を示す。
【0032】
また、LF1、LF2、LF3、……は、上記の各主走査の間に行われる紙送りを示し、その送り量は、1200dpi相当のピッチを単位として、
LF1は、 63
LF2は、 65
LF3は、128
LF4は、 63
LF5は、 65
LF6は、128
LF7は、 63
LF8は、 65
…である。なお、上記の紙送り量のうち奇数で表される送り量の場合、3パス(3回の走査)で記録する各600dpi相当のサイズの画素において、C、M、Y各記録ヘッドの1200dpi相当のピッチで配列する吐出口は異なる位置に対応づけられる。
【0033】
以上の記録動作により、C、M、Yのそれぞれのインクは縦、横各1/600インチの画素に最大で、5plの大吐出体積で1ドット、2.4plの小吐出体積で2ドットのインクを記録できる。すなわち、吐出データによっては、C、M、Yそれぞれのインクは各9.8plのインクを記録できる。
【0034】
以上のとおり、本実施形態の記録動作は、C、M、Yそれぞれの記録ヘッド全体について、小口径群での走査2回と大口径群での走査1を周期的に繰り返す動作である。S1とB1とS2をまとめてT1、S3とB2とS4をまとめてT2、S5とB3とS6をまとめてT3とそれぞれするとき、T1、T2、T3、…と同じ吐出群の吐出を繰り返す動作となっている。
【0035】
なお、各走査で記録すべきデ−タが全く無い場合には、その走査を実行しないで、次の走査を実行する。この動作により記録時間を短縮することができる。
【0036】
図5は、本発明の第1の実施形態によるメンテナンスに係わる処理を示すフローチャートであり、詳しくは、上述したマルチパス記録の間の、記録ヘッドの一走査ごとに起動される、予備吐出に関する処理を示すものである。本実施形態の予備吐出は、以下で説明されるように、同じ大きさの吐出口ごとに所定のタイミングで行なわれ、その同じ大きさの全ての吐出口からインクを吐出するものである。
【0037】
1頁分の記録動作がスタートすると、最初にSTEP1で、記録ヘッドの一走査ごとに、その走査の前にその走査が小吐出口群を用いた記録動作か大吐出口群を用いた記録動作かについて判断する。これは、図4にて上述したように、走査ごとに一つの記録ヘッドで用いる吐出口群が異なり、これに応じて走査ごとに用いる吐出口群を判断し、それに応じた適切なメンテナンスを行なうものである。
【0038】
この判断で、小吐出口群の走査であればSTEP2へ進む。STEP2では、前回の小吐出口群の予備吐出から小吐出口群について設定されている予備吐出の間隔(時間)であるТ1sec(本実施形態では7sec)を経過したか否かを判断する。経過している場合には、SТEP3で小吐出口群の全ての吐出口から、所定の予備吐出を行なう。この小吐出口群の予備吐出は、各吐出口から10滴のインク滴を吐出するものであり、その吐出周波数は4kHzである。この予備吐出の後、または、STEP2で所定時間Т1secを経過していないと判断したときは、STEP4で、小吐出口群を用いた記録のための走査を行なう。
【0039】
一方、STEP1で、これから行なう走査が大吐出口群を用いた走査であると判断したときは、STEP5へ進み、前回の大吐出口の予備吐出動作からの所定時間T2secを経過しているか否かを判断する。ここではT2secは15secである。経過している場合は、STEP6で大吐出口群の各吐出口の予備吐出を行なう。この予備吐出は、大吐出口群の各吐出口からの吐出数は5発(5インク滴)で、吐出周波数は2kHzである。この予備吐出の後、または、STEP5で所定時間T2secを経過していないと判断したときは、STEP7へ進み、大吐出口群を用いた記録のための走査を行なう。
【0040】
STEP4またはSTEP7における走査の後、STEP8で、記録動作が1頁分の記録が終了したか否かを判断し、終了したと判断したときは本処理を終了し、1頁分の記録が終了していないときは、STEP1へ戻り、上述と同様の処理を繰り返す。
【0041】
以上説明した本実施形態の予備吐出には、吐出口群ごとのパラメータとして、予備吐出の時間間隔、予備吐出の発数、予備吐出の吐出周波数があり、それぞれ、吐出口の大きさの他、使用するインク、使用する記録ヘッドの構造で決まる設計パラメータである。本実施形態では、各パラメータは、
Figure 2004090292
である。
【0042】
ここでは、小吐出口群の予備吐出実行の時間間隔は7秒で、大吐出口群の予備吐出の時間間隔は15秒である。このように、大吐出口の吐出口ほど予備吐出の時間間隔は長く設定する。すなわち、増粘がインク吐出に与える影響は大きな吐出口ほど少ないことから、メンテナンスの必要度が低く、この点から、大吐出口ほど予備吐出の間隔を短く設定する。
【0043】
また、小吐出口群の各吐出口の吐出量は約2.4plで、大吐出口群の各吐出口の吐出量は約5plであるので、小吐出口群の予備吐出による総吐出量は一つの吐出口あたり約24plとなり、一方、大吐出口群の各吐出口の予備吐出による一つの吐出口当りの総吐出量は約25plとなり、予備吐出による吐出量の総和はほぼ同じである。記録ヘッドからのインク排出を目的としているので、大小それぞれの吐出口からの総排出量をほぼ同じにすることに意味がある。
【0044】
図6は、予備吐出に関する他の例に係わる処理を示すフローチャートである。図5に示した処理は、記録動作に関する処理の一環として行われるものとしたが、図6に示す例では、タイマーによる割込み処理として予備吐出に関する処理を行うものである。また、図5に示した処理では、走査ごとにその走査が大吐出口群を用いるものか、あるいは小吐出口群を用いるものかを判断し、その後その用いると判断した吐出口用のタイマーがカウントする経過時間に基いて予備吐出を実行するか否かを判断するものとしたが、本実施形態では、2種類の吐出口用のタイマーを常に監視し、いずれかのタイマーがそれぞれの所定時間をカウントアップすると、割込み処理によって予備吐出を実行するものである。従って、図4に示したような、各走査が大吐出口のみまたは小吐出口のみを用いる形態だけでなく、それぞれの走査で大吐出口と小吐出口の両方を用いる形態であっても、本処理を適用することができる。
【0045】
図6に示すように、記録動作開始と同時に、記録動作の処理と並行して本処理が起動される。まず、SТEP101、102で、大吐出口用と小吐出口用それぞれのタイマーによる計時をスタートする。それぞれのタイマーがカウントアップする所定の時間は、それぞれ大吐出口用は15sec、小吐出口用は7secである。次に、SТEP103では、タイマーがカウントアップしているか否かを判断する処理をいずれかがカウントアップするまで続ける。
【0046】
小吐出口用のタイマーがカウントアップすると、SТEP104で駆動周波数を4kHzに設定し、また、SТEP105で予備吐数10発を設定する。そして、SТEP106で記録動作の処理に割込みをかけ、小吐出口の予備吐動作を行う。そして、SТEP107で小吐出口用のタイマーをリセットしてカウントを再開する。なお、この割込みは、上記タイマーがカウントアップされ、かつ記録ヘッドが走査を終了したタイミングで行う。一方、SТEP103で、大吐出口用のタイマーがカウントアップしたと判断したときは、SТEP108で駆動周波数を2kHzに設定し、SТEP109で予備吐数5発を設定し、次いで、同様に割込み処理として、SТEP110で、大吐出口の予備吐動作を行うとともに、SТEP111でタイマーのリセットを行う。以上の処理は、1頁分の記録終了で終了する。
【0047】
なお、本実施形態の記録ヘッドは、前述したように、インク滴を吐出するために熱エネルギーを発生する発熱体(ヒータ)を用いるものであるが、本発明はこの方式の記録ヘッドに限定されることは無く、例えば圧電素子を使用した吐出方式の記録ヘッドなどいずれの方式の記録ヘッドを用いた場合にも適用できる。
【0048】
以上説明した本実施形態によれば、大吐出口群のメンテナンスと小吐出口群のメンテナンスとを区別してそれぞれ適切に行なうことにより、記録ヘッドのメンテナンス時間を最小限にし、結果として、全体的な記録時間の高速化に寄与することができる。また、記録ヘッドのメンテナンスで消費するインクの量を最小限にして、ランニングコストを低減することもできる。
【0049】
(実施形態2)
本実施形態は、大口径群の予備吐出の時間間隔を小口径群の予備吐出の時間間隔の整数倍とすることにより、小吐出口群の予備吐出を大吐出口群の予備吐出と同時に行ない小吐出口群の予備吐出動作を一部省略するものである。
【0050】
図7は、本実施形態のメンテナンスにかかる処理を示すフローチャートであり、図5に示した処理と略同様の処理である。異なる点は、図7におけるSТEP205の判断の基準となる時間Т4、すなわち予備吐出間隔が14secであり、小吐出口群の予備吐出間隔Т3(7sec)の2倍である点と、この判断に応じたSТEP206の予備吐出動作が、大吐出口群に加え小吐出口群についても実行する点である。
【0051】
すなわち、本実施形態では、SТEP205で予備吐出間隔Т4を経過していると判断すると、SТEP206で大吐出口群と小吐出口群の両方(本実施形態の場合記録ヘッドの吐出口全体)について予備吐出を行なう。これにより、小吐出口群の予備吐出の2回に1回は大吐出口群の予備吐出と同時に行われ、その間に1回の小吐出口群の予備吐出が行われることになる。
【0052】
このように、大、小吐出口群の予備吐出を同時に行なうことにより、それぞれを個別に行うよりも時間の効率化を図ることができ、全体的な記録時間を短縮することができる。すなわち、予備吐出動作では、記録ヘッドを、記録動作を行なう走査領域から、その領域外のインクコレクタ部もしくはキャッピング部に移動させ、また、予備吐出そのものの吐出動作を行うことから、そのための時間を必要とするが、小吐出口群の予備吐出の2回に1回は大吐出口群の予備吐出と同時に行うことによって、その分時間を省略することができる。この条件は、大口径群の予備吐出の時間間隔が、小口径群の予備吐出の時間間隔の整数倍(本実施形態では2倍)であることであり、あえて、大口径の予備吐出の時間間隔を、ここでは14secにすることにより、大吐出口群の走査に対する予備吐動作の実行頻度はやや上がるものの、大と小が混在した場合の全体的な予備吐動作の実行頻度を少なくすることができる。
【0053】
(実施形態3)
上記の各実施形態では、記録ヘッドのメンテナンス処理として予備吐出について説明したが、本発明が適用されるメンテナンスはこれに限定されるものではない。本実施形態は、ワイピングに関するものである。ワイピングは、前述したように、記録ヘッドの吐出口が設けられた面を、例えば板状のゴム部材であるブレードで擦り、その面に付着したインクミストやゴミ等を除去する動作である。このワイピングは、一つの記録へッドに対してその吐出口面を板状のブレードで拭く動作であることから、大、小吐出口群に対して同時に行なわれる動作である。
【0054】
ワイピングを実行する際の制御パラメ−タは、ワイピング動作の間隔、吐出口からのインク吐出数などであり、それぞれ吐出口の大きさや使用するインク、使用する記録ヘッドの構造で決まる設計パラメ−タである。
【0055】
ここで、ワイピング動作の間隔とは、前回行ったワイピング動作から、記録動作をどれだけの時間行ったかを計測した時間間隔である。この時間を経過すると記録ヘッドの吐出口面には吐出に影響を及ぼすような量のインクミストなどが付着したと判断し、ワイピングを行なう。また、吐出口からのインク吐出数とは、吐出したインク滴の総和をカウントし、このカウント値が所定の閾値を超えると、記録ヘッドの吐出口面に同様に多くのミストなどが付着したと判断し、ワイピングを行なう。
【0056】
インク吐出数に関して、同じ吐出回数の記録を行なっても、大吐出口群からのインク吐出によって吐出口面に付着するインクミストの量と、小吐出口群からのインク吐出によって吐出口面に付着するインクミストの量には差があり、一般には小吐出口群の方が多い。従って、本実施形態では、例えば、インク吐出数の所定の閾値を、
Figure 2004090292
と設定する。
【0057】
そして、カウンタで大、小吐出口群ごとにカウントするインク吐出数がそれぞれの閾値を超えたと判断したときは、ワイピングを行なう。なお、この判断は、例えば、上記の予備吐出の場合と同様、走査ごとに行なうことができる。
【0058】
図8は、本実施形態のワイピング処理の手順を示すフローチャートである。大吐出口用と小吐出口用について個別のカウンタを用いて1走査ごとにそれぞれの吐出口群から吐出したインクドットの数をカウントし、上記閾値のドット数(吐出数)の吐出を行うと、ワイピング動作をする処理である。
【0059】
図に示すように、電源ONで本処理が起動され、まず大吐出口用と小吐出口用それぞれのカウンタに上記閾値の値をセットする(SТEP301、302)。そして、記録ヘッドの1走査ごとに、大吐出口用と小吐出口用それぞれの1主走査に吐出したインクドットの数をカウントし、そのカウント値を対応するカウンタの値から減算し(SТEP303)、いずれかのカウンタの値が0になったか否かを判断する(SТEP304)。
【0060】
大、小吐出口用のいずれかのカウンタが0になったと判断すると、ワイピング動作する(SТEP305)。このワイピングは、上述したように、大、小吐出口群に対して一体に行われるものである。その後、大吐出口用と小吐出口用のそれぞれのカウンタをリセットする。
【0061】
このように、大、小吐出口ごとに吐出数に関する閾を設定してワイピングを制御することにより、ワイピング動作自体は大、小吐出口群に対して同時に行なわれる動作であるが、大、小吐出口について一律に(同一の閾値を判断基準として)ワイピングを実行する場合と比較して、不要なワイピング動作をより少なくすることができる。例えば、同一の判断基準でワイピングを実行する場合、より条件が厳しい小吐出口の基準でワイピングが実行されることになるが、記録すべきデータなどの条件によって小吐出口を用いることが少ない場合には、多くの不要なワイピングが行なわれることになる。これに対し、本実施形態の場合、大、小吐出口別に吐出口数をカウントするとともに、その閾値も個別とすることによって、上記のように小吐出口を用いる機会が少ないときは、それに応じてワイピングの機会も少なくなり、不要なワイピング動作を少なくすることができる。
【0062】
なお、このワイピングによるメンテナンスについても、図4に示した、各走査が大吐出口のみまたは小吐出口のみを用いる形態だけでなく、それぞれの走査で大吐出口と小吐出口の両方を用いる形態であっても、本処理を適用することができることはもちろんである。
【0063】
別の形態として、予め定めたワイピングの間隔を上記インク吐出数の域値とを併用しても良い。この場合、これら2種類の判断条件のいずれかによりワイピングを実行すると、両者のカウンタをリセットし、2条件のいずれか早く満足した条件でワイピングを実行する制御とすることができる。例えば、間隔および閾値は、
Figure 2004090292
と設定する。
【0064】
以上のとおり、小吐出口群と大吐出口群について個別にワイピングの実行条件を定めることにより、不要なワイピング動作を減らすことができる。
【0065】
(実施形態4)
上記の各実施形態では、大吐出口の使用と小吐出口の使用を1頁内の各走査単位で判断して処理する例について説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。
【0066】
例えば、頁単位で、大吐出口と小吐出口の使用状況がわかっている場合で、大吐出口のみを使用した記録時には、大吐出口に適したメンテナンス動作のみを行なうことで、他の吐出口群のメンテナンス動作を省略することが可能となる。このように、複数種類の大きさのインク吐出口群のうち、頁単位で特定の吐出口群しか使用しないことがわかっている場合には、その吐出口群に最適なメンテナンス動作を行えばよい。
【0067】
また、頁内で、大吐出口と小吐出口を混在して用いる場合は、例えば上記実施形態1のメンテナンス動作、一方、頁内で大吐出口のみを用いる場合には大吐出口用メンテナンス動作を行う。このように、頁単位での判断が可能な構成として、頁単位でメンテナンス動作を変化させても良い。
【0068】
さらに、頁単位で、特定の吐出口群のみを使用する記録モ−ドを有し、選択的に記録モ−ドを切り替える構成において、選択された記録モ−ドの終了時に、比較的長い時間吐出動作させなかった、その記録モ−ドで使用しない吐出口群からインクを吐出させることにより、その吐出口群のメンテナンス動作をすることができる。
【0069】
(実施形態5)
実施形態1などでは、それぞれの走査の前に判断およびそれに応じた予備吐出を実行する例を示した。しかしながら、例えば、1頁内で、ほとんどを大吐出口のみを用いて記録し、一部小吐出口を用いる場合には、その記録のときに、小吐出口が吐出不良となる場合もありえる。そこで、予め、次のN走査のデ−タを調べ、小吐出口を用いる査の直前だけでなく、数走査前から、小吐出口のメンテナンス動作を行なうよにしてもよい。
【0070】
または、大吐出口のみを用いた記録時に、大吐出口の予備吐出に加え、小吐出口についても予備吐出を行なってもよい。この際、小吐出口の予備吐出の発数は通常の小吐出口の予備吐出の発数より少なくすることにより、記録に使用しないムダなインクの使用を最小限にできる。これは、記録に使用しない吐出口は適度に予備吐出することで、吐出口付近に滞っているインクを排出しすることに意味があるからである。使用しない吐出口からは、序々にインクの揮発性成分が蒸発し、インク濃度が濃くなる特性がある。そこで、記録には使用しないが、濃いインクを排出することで、吐出口付近でのインクの固着を防止することができる。あるいは、次に記録に使用する時に濃いインクによる記録濃度バランスの悪化を防止するものである。
【0071】
(実施形態6)
用いる吐出口が大吐出口と小吐出口で切り替わった時に、これから使用する吐出口について予備吐出を行う。あるいは予備吐出を多く行う。頁単位、あるいは1頁の特定部分で大、小吐出口のいずれか(例えば大吐出口)のみを使用して、記録を行ない、その後、他(例えば小吐出口)の吐出口を使用する時に、その吐出口の予備吐出を行なうことで、次の記録を不具合なく実行することができる。
【0072】
すなわち、特定の吐出口群の使用から、切換えて他の吐出口群を使用する時に、その直前にこれから使用する吐出口群を効率良くメンテナンスできる。ここで、例えば、特定頁では小吐出口群のみを使用し、次の頁では、大吐出口群と小吐出口群の両方を使用する場合でも、同様で、この場合は大吐出口群の予備吐出を行うか、あるいは、多く行なう。
【0073】
これらの処理を行うために、頁単位の処理では次頁の記録モ−ドを知る手段あるいは次頁の中に大、小の吐出口群を使用するかどうかを判断する手段が必要である。また、走査単位での判断では、次走査の記録モードを知る手段あるいは次走査の中に大や小の吐出口群を使用するかどうかを判断する手段が必要である。
【0074】
(他の実施形態)
上述した各実施形態では、吐出口の大きさが異なることによって吐出されるインク滴の体積が異なる例について説明したが、本発明の適用はこの形態に限定されるものではない。吐出口の大きさが同じであっても、例えば、インクに熱エネルギーを付与するヒータの数もしくは大きさを異ならせることにより吐出インク滴の体積を異ならせることもでき、また、ピエゾ素子に印加する電圧などを異ならせることによって吐出インク滴の体積を異ならせることもでき、本発明はこのような形態にも適用することができる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、異なる吐出量の吐出口ごとに記録ヘッドのメンテナンスの実行タイミングを判断し、その判断に基づいてメンテナンスを実行するので、予備吐出やワイピングなどのメンテナンスを、吐出量が異なり、従ってメンテナンスの必要度が異なる吐出量の吐出口ごとにそれぞれに応じたタイミングで実行できる。また、実行タイミングを異ならせることにより、異なる吐出量の吐出口ごとに別個にメンテナンスを実行することもでき、例えば、予備吐出の回数や周波数など、メンテナンスの程度を異なる吐出量の吐出口ごとに定めることができる。
【0076】
この結果、大きさの異なる吐出口ごとに適切なメンテナンスを行ない、それに要する時間やインク消費量を最小限にすることが可能となる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の一実施形態に係わるインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。
【図2】上記の実施形態のインクジェットプリンタにおけるデータ処理および各要素制御の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すヘッドユニット104におけるそれぞれの記録ヘッドの吐出口列を示す模式図である。
【図4】本発明の一実施形態に係わるマルチパス記録の過程を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態によるメンテナンスに係わる処理を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施形態の予備吐出に関する他の例に係わる処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態のメンテナンスにかかる処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施形態のワイピング処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100  記録装置
101  キャリッジ
102  ガイド軸a
103  ガイド軸b
104  ヘッドユニット
104A 記録ヘッド
105  記録媒体
106  送りローラ
107  プラテン
108  スイッチ部と表示部
401  受信バッファ
402  CPU
403  メモリ部
404  機械コントロール部
405  機械部
406  センサ/SWコントロール部
407  センサ/SW部
408  表示素子コントロール部
409  表示素子部
410  記録ヘッドコントロール部
420  ホストコンピュータ

Claims (24)

  1. 異なる吐出量でインクを吐出する複数の吐出口を備えた記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録方法において、
    前記異なる吐出量の吐出口ごとに記録ヘッドのメンテナンスの実行タイミングを判断し、
    該判断に基づいてメンテナンスを実行する、
    工程を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記メンテナンスは予備吐出動作であり、メンテナンスを実行するタイミングと判断された吐出量の吐出口からインクを吐出して前記予備吐出を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記メンテナンスはワイピング動作であることを特徴とする請求項1または2に記載にインクジェット記録方法。
  4. 前記メンテナンスは予備吐出動作であり、前記異なる吐出量の吐出口のうち、記録に用いる吐出口として相対的に吐出量が小さい吐出口が選択された場合には、当該相対的に吐出量が小さい吐出口について相対的に予備吐出回数が多い予備吐出動作を行なうことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記メンテナンスは予備吐出動作であり、前記異なる吐出量の吐出口のうち、記録に用いる吐出口として相対的に吐出量が小さい吐出口が選択された場合には、当該相対的に吐出量が小さい吐出口について相対的に予備吐出周波数が高い予備吐出動作を行なうことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  6. 相対的に吐出量が大きい吐出口で予備吐出動作を行なう時間間隔は、相対的に吐出量が小さい吐出口で予備吐出動作を行なう時間間隔よりも長いことを特徴とする請求項4または5に記載のインクジェット記録方法。
  7. 相対的に吐出量が大きい吐出口の予備吐出動作と、相対的に吐出量が小さい吐出口の予備吐出動作とは、予備吐出で吐出されるインクの総量が略同じであることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記異なる吐出量の吐出口のうち、記録に用いる吐出口の選択を、当該記録ヘッドの走査毎に行うことを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記異なる吐出量の吐出口のうち、N(Nは2以上の整数)回後の走査による記録で用いる吐出口の特定をN走査前に行ない、当該特定に係る吐出口の予備吐出を(N−1)回後の走査以前から行なうことを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  10. 異なる吐出量でインクを吐出する複数の吐出口を備えた記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録方法において、
    前記吐出量が異なる複数の吐出口のうち、記録で用いる吐出口を特定して記録を行なう複数の記録モードを有し、
    前記複数の記録モードの中で選択された記録モードの終了後に、その記録モードで使用されなかった吐出口のメンテナンスを実行することを特徴とするインクジェット記録方法。
  11. 異なる吐出量でインクを吐出する複数の吐出口を備えた記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録方法において、
    一の吐出量の吐出口を用いた記録の場合に、該使用している一の吐出量の吐出口のメンテナンスに比べて、使用していない他の吐出量の吐出口に対して軽減したメンテナンスを行なうことを特徴とするインクジェット記録方法。
  12. 前記異なる吐出量でインクを吐出する複数の吐出口は、吐出口の大きさが異なることによって異なる吐出量でインクを吐出することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  13. 異なる吐出量でインクを吐出する複数の吐出口を備えた記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装置において、
    前記異なる吐出量の吐出口ごとに記録ヘッドのメンテナンスの実行タイミングを判断する判断手段と、
    該判断手段の判断に基づいてメンテナンスを実行する実行手段と、
    を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  14. 前記メンテナンスは予備吐出動作であり、メンテナンスを実行するタイミングと判断された吐出量の吐出口からインクを吐出して前記予備吐出を行うことを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記メンテナンスはワイピング動作であることを特徴とする請求項13または14に記載にインクジェット記録装置。
  16. 前記メンテナンスは予備吐出動作であり、前記異なる吐出量の吐出口のうち、記録に用いる吐出口として相対的に吐出量が小さい吐出口が選択された場合には、当該相対的に吐出量が小さい吐出口について相対的に予備吐出回数が多い予備吐出動作を行なうことを特徴とする請求項13ないし15のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  17. 前記メンテナンスは予備吐出動作であり、前記異なる吐出量の吐出口のうち、記録に用いる吐出口として相対的に吐出量が小さい吐出口が選択された場合には、当該相対的に吐出量が小さい吐出口について相対的に予備吐出周波数が高い予備吐出動作を行なうことを特徴とする請求項13ないし16のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  18. 相対的に吐出量が大きい吐出口で予備吐出動作を行なう時間間隔は、相対的に吐出量が小さい吐出口で予備吐出動作を行なう時間間隔よりも長いことを特徴とする請求項16または17に記載のインクジェット記録装置。
  19. 相対的に吐出量が大きい吐出口の予備吐出動作と、相対的に吐出量が小さい吐出口の予備吐出動作とは、予備吐出で吐出されるインクの総量が略同じであることを特徴とする請求項16ないし18のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  20. 前記異なる吐出量の吐出口のうち、記録に用いる吐出口の選択を、当該記録ヘッドの走査毎に行うことを特徴とする請求項16ないし19のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  21. 前記異なる吐出量の吐出口のうち、N(Nは2以上の整数)回後の走査による記録で用いる吐出口の特定をN走査前に行ない、当該特定に係る吐出口の予備吐出を(N−1)回後の走査以前から行うことを特徴とする請求項16ないし19のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  22. 異なる吐出量でインクを吐出する複数の吐出口を備えた記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装置において、
    前記吐出量が異なる複数の吐出口のうち、記録で用いる吐出口を特定して記録を行なう複数の記録モードを実行する手段を具え、
    前記複数の記録モードの中で選択された記録モードの終了後に、その記録モードで使用されなかった吐出口のメンテナンスを実行することを特徴とするインクジェット記録装置。
  23. 異なる吐出量でインクを吐出する複数の吐出口を備えた記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装置において、
    一の吐出量の吐出口を用いた記録の場合に、該使用している一の吐出量の吐出口のメンテナンスに比べて、使用していない他の吐出量の吐出口に対して軽減したメンテナンスを行なうことを特徴とするインクジェット記録装置。
  24. 前記異なる吐出量でインクを吐出する複数の吐出口は、吐出口の大きさが異なることによって異なる吐出量でインクを吐出することを特徴とする請求項13ないし23のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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