JP2008143150A - インクジェット記録装置およびインクの吐出状態の検知方法 - Google Patents

インクジェット記録装置およびインクの吐出状態の検知方法 Download PDF

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一生 鈴木
Daigoro Kanematsu
大五郎 兼松
Rie Takekoshi
里枝 竹腰
Mitsutoshi Nagamura
充俊 長村
Naoko Baba
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Abstract


【課題】 吐出状態検知手段を有したインクジェット記録装置において、正確にインクの吐出状態の検知が行われない場合があった。
【解決手段】 複数の吐出口を有する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であって、前記複数の吐出口のインク吐出状態を順次検知する吐出検知手段と、前記吐出検知手段による前記検知の途中に、予備吐出を行うよう前記記録ヘッドを制御する予備吐出制御手段と、前記予備吐出が行われた後に、前記検知の続きを行うよう前記吐出検知手段を制御する吐出検知制御手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明はインクの吐出状態を検知する吐出検知手段を有するインクジェット記録装置に関するものである。
従来、記録ヘッドから吐出されるインクの吐出状態を検知する、吐出状態検知手段を有するインクジェット記録装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このようなインクジェット記録装置は、記録ヘッドの各吐出口からのインク吐出の有無やインクの吐出速度を検知している。そして、検知結果に基づいて、回復シーケンスの制御や、不吐の吐出口による記録を、吐出している吐出口による記録でバックアップする記録制御等を行っている。
一方、近年、インクジェット記録装置は、高画質化と記録スピードの向上がユーザから求められており、記録ヘッドが有する吐出口の数は多くなっている。
特開平08−309963号公報
上記のとおり、近年、記録ヘッドが有する吐出口の数は多くなっているが、吐出状態の検知を行う吐出口の数が多くなると、検知を行うための時間が長くなる。検知の時間が長くなると、最初に検知を行う吐出口と、最後に検知を行う吐出口とでは、吐出条件に差が出る。これは、吐出口毎で検知の開始から検知を行うまでの経過時間の違いが生じ、この経過時間の違いによって吐出口のインクの乾燥、増粘の度合いに違いが生じるからである。また、インクジェット記録装置が使用するインクの種類や、インクジェット記録装置の使用環境によっては、多少の検知を行うための時間の差が、大きな吐出条件の差となる場合もある。このため、吐出状態の検知が正確に行われない場合があった。
そこで、本発明の目的は、インクの吐出状態の検知を正確に行うことができるインクジェット記録装置を提供することである。また、インクの吐出状態の検知を正確に行うことができるインクの吐出状態の検知方法を提供することである。
上記の目的を達成させるための本発明は、複数の吐出口を有する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であって、
前記複数の吐出口のインク吐出状態を順次検知する吐出検知手段と、
前記吐出検知手段による前記検知の途中に、予備吐出を行うよう前記記録ヘッドを制御する予備吐出制御手段と、
前記予備吐出が行われた後に、前記検知の続きを行うよう前記吐出検知手段を制御する吐出検知制御手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
また、上記の目的を達成させるための別の本発明は、複数の吐出口を有する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置におけるインクの吐出状態の検知方法であって、
前記複数の吐出口のインク吐出状態を順次検知する第1の吐出検知工程と、
前記吐出検知工程による前記検知の途中に、予備吐出を行うよう前記記録ヘッドを制御する予備吐出制御工程と、
前記予備吐出が行われた後に、前記検知の続きを行う第2の吐出検知工程とを有することを特徴とするインクの吐出状態の検知方法である。
本発明によれば、インクの吐出状態検知の途中に予備吐出を行うので、インクの吐出状態の検知を正確に行うことができるインクジェット記録装置を提供することができるという効果がある。また、インクの吐出状態の検知を正確に行うことができるインクの吐出状態の検知方法を提供することができるという効果がある。
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
なお、この明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理に供され得る液体を表すものとする。インクの処理としては、例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化させることが挙げられる。
本実施例で使用したインクジェット記録装置(以下、記録装置)の外観を図4に示す。ここで用いた記録装置はいわゆるシリアルスキャン型の記録装置であり、記録媒体の送り方向に対して直行する方向(主走査方向)に記録ヘッドをスキャンして画像を形成する。
最初に、記録時の動作の概略を説明する。
最初に、給紙モータ5によりギヤを介して駆動される給紙ローラ6によって記録媒体が搬送される。次に、キャリッジモータ3により、キャリッジユニット2を記録媒体の送り方向と直行方向にスキャンさせ、一定のバンド幅の記録を行う。そして、記録媒体を搬送し、次のバンド幅の記録を行う。
ただし、このようなシリアルスキャン型の記録装置で記録を行う場合、1回のスキャン毎に記録媒体を搬送せず、複数回のスキャン毎に記録媒体を搬送してもよい。また、1回のスキャン毎に記録媒体を搬送しながら、所定のマスクによって間引かれたデータを複数のパスに分けて記録を行ってもよい。
また、本実施例の記録装置は、キャリッジモータ3からキャリッジユニット2への駆動力の伝達にキャリッジベルト4を用いているが、キャリッジベルトの代わりにリードスクリュー等、他の駆動方法を用いてもかまわない。給紙された記録媒体は給紙ローラ6と圧力ローラの間を通って記録部分に導かれる。記録に際しては、通常休止状態では記録ヘッドはキャップされているため、最初にキャップを開放し、キャリッジを可動状態にして、主操作方向へのスキャンができるようにする。その後、1回のスキャン分のデータを受信すると、キャリッジモータ3によりキャリッジユニット2をスキャンさせ記録を行う。
キャップを開放し、記録を開始するまでの間に、予備吐出が行われる。この予備吐出は、放置時間によらず一律の発数吐出されてもよいし、放置時間によって異なる発数吐出されてもよい。またインクの種類別に吐出発数を変えてもよい。
この記録中に行われる予備吐出は、使用していない吐出口のみで行ってもよいし、使用した吐出口を含めすべての吐出口で行ってもよい。また、使用した吐出口に対しては使用した頻度に基づいて予備吐出の際の吐出発数を減らしてもよい。これらの予備吐出は、記録動作を中断し、記録ヘッドを、予備吐出を行うポジションに移動して行うのが一般的であるがこれに限定されない。また、記録装置に搭載される全ての記録ヘッドを一括して予備吐出を行ってもよいし、記録ヘッド毎に予備吐出を行ってもよい。また、記録速度を向上させるために、記録動作を行いながら同時に予備吐出を行ってもよい。
次に、本実施例で用いた記録装置のデータの流れを図5に示す。
図5において、101は、プログラマブル・ベリフェラルインタフェイス(以下PPIとする)であり、不図示のホストコンピュータから送られてくる指令信号(コマンド)や記録情報信号を受信してMPU102に転送する。また、PPI101は、コンソール106の制御を行い、キャリッジがホーム位置にあることを検出するホーム位置センサ107から信号を入力する。さらに、記録装置が置かれた環境条件を検知するため、環境センサとして設けられた温度センサ130と湿度センサ131から信号を入力する。MPU(マイクロプロセッシングユニット)102は、制御用ROM105に記憶された制御プログラムに従って、記録装置内の各部を制御する。103は、受信した信号を貯え、或いは、MPU102のワークエリアとして使用され、各種データを一時的に記憶するためのRAMである。104は、フォント発生用ROMであり、コード情報に対応して文字や記録等のパターン情報を記憶しており、入力したコード情報に対応して各種パターン情報を出力する。121は、フォント発生用ROM104等により展開されたデータを記憶するためのプリントバッファである。105は、MPU102が実行する処理手順が格納されている制御用ROMである。これらの各部は、アドレスバス117およびデータバス118を介して、MPU102によりそれぞれ制御される。
3は、キャリッジモータであり、記録ヘッドIJHを搭載したキャリッジを移動させて往復走査している。5は、記録媒体をキャリッジの移動方向に対して垂直方向に搬送するための給紙モータである。113は、吐出口を外気から遮断して、吐出口のインクが乾燥することを防止するために、キャップ部材を記録ヘッドIJHの吐出口に当接するためのキャッピングモータである。115は、キャリッジモータ3を駆動するためのモータドライバであり、116は、給紙モータ5を駆動するためのモータドライバであり、114は、キャッピングモータ113を駆動するためのモータドライバである。尚、コンソール106には、キーボードスイッチ及び表示ランプ等が設けられている。また、ホーム位置センサ107は、キャリッジのホーム位置近傍に設けられ、記録ヘッドIJHを搭載したキャリッジがホーム位置に到達したことを検知するものである。 109は、シートセンサであり、記録媒体が記録部に供給されたか否かを検知する。IJHは、熱エネルギーを用いてインクに膜沸騰による状態変化を生起させてインク滴を吐出する方式のインクジェット用の記録ヘッドであり、この記録ヘッドIJHには、例えば64個の吐出口、各吐出口に対応した吐出用ヒータ等が設けられている。111は、記録信号、予備吐出信号あるいは不吐検出信号などの吐出信号に応じて記録ヘッドIJHの吐出用ヒータを駆動するためのヘッドドライバである。120は、上記各部へ電源を供給する電源部であり、駆動電源装置としてACアダプタと電池を有している。
以上の構成において、MPU102は、PPI101を介してコンピュータなどのホスト装置に接続されている。MPU102は、ホスト装置から送られてくるコマンド及び記録信号と、制御用ROM105に格納されているプログラムの処理手順およびRAM103内に蓄えた記録情報とに基づいて、記録動作を制御する。
図3に、本実施例で使用したヘッドの外観図を示す。
図3のブラックチップ10は、1cmあたり約245個の密度で、合計640個の吐出口15が配列されており、カラーチップ11〜13は、各色とも1cmあたり約490個の密度で1280個の吐出口16〜18が配列されている。インクは、インク供給口23から供給され、記録ヘッド内のインク液室に導かれ、その後、インクの吐出口へと導かれる。インク液室は、オリフィスプレートと液室形成部材とヒータを搭載したヒータボードにより形成されている。この部分に貯留されたインクは、ヒータの加熱により気泡を生成し、気泡の膨張に伴ってオリフィスプレートから押し出され、空気との界面張力によって球状の液滴となり記録媒体に向かって飛翔する。
なお、不図示のブラックチップ用ワイパの幅は図3のブラックチップの幅Kよりもわずかに狭く作成されている。これは、各色のチップは、記録媒体との接触を回避するためにTAB面よりも若干凹んでおり、この凹んだ面に入り込み払拭するためである。同様の理由から3色一体である不図示のカラーチップ用ワイパはカラー3チップ分の幅以下とした。ワイパは、ワイパホルダに、ワイパ固定金具を用いて取り付けられており、ワイパの位置あわせはワイパに開けられた孔とワイパホルダに設けられたピンとの勘合によって行われる。ワイパは、図3中のG方向に向け、キャッピングモータ113によって移動し、オリフィス及びTAB面を払拭する。ワイピング動作が終了するとキャリッジをワイピング領域の外に退避し、ワイパを逆方向に移動しワイピングを開始するポジションに戻す。
本発明の記録装置は、いわゆるA4サイズの記録媒体を想定して構成されている。記録時の総ドット数がA4サイズの記録媒体に対してフルにデータを記録した場合、カラーチップを用いた記録では1.26×108dotの記録ドット数が最大値となる。同様にブラックチップを用いた記録では、3.17×107dotの記録ドット数が最大値となる。
ワイピング時のドットカウントについては記録装置内のドットカウンタによってカウントされたドット数をRAM103等に記憶させ、記録終了後あらかじめ定められた値に達したかどうかを判断するように構成されている。本実施例では、ワイピングをするまたはしないの判断は、1枚の記録媒体への記録の終了毎に行うよう構成した。しかし、記録領域が大きいプロッタや、大判プリンターの場合には、記録の際に行われるスキャン毎にワイピングするまたはしないの判断を行うよう構成する事も可能である。また、フェイス面に付着するインクミストは、記録デューティによっても変動する場合があるため、前記ドット数の代わりに記録デューティを元に算出した係数を加味した数によって、ワイピングをするまたはしないの判断をする構成とすることも可能である。
本実施例の記録装置は、インクの吐出状態を検知する吐出検知装置が設けられている。全吐出口からのインクの吐出状態を検知し、例えば、不吐となる吐出口があった場合、クリーニングによる回復や、不吐となる吐出口による記録の代わりに他の吐出口による記録でのバックアップを行うためである。図2は、本実施例で使用される吐出検知装置の概要を示す図である。本実施例で使用される吐出検知装置は、1個のLEDと1個のフォトディテクタ(PD)からなっている。LEDから発せられ、PDが検知する光束(図中の破線領域)中を、記録ヘッドIJHから吐出されたインク滴が遮る際の図6に示すような信号波形から吐出状態を判断する。
従来も、インクの吐出状態の検知に先立って予備吐出を行っていた。しかし、インクの吐出状態の検知がされる吐出口の数が多くなると、検知時間が長くなり、最初に検知を行う吐出口と、最後に検知を行う吐出口とでは、吐出条件に差を生じてしまう。これは、検知開始からの経過時間に伴い、吐出口のインクの乾燥、増粘が進行し、吐出状態が劣化するためである。また、記録装置の構成や環境条件等により、検知時間が長くなることで、各吐出口からの吐出条件の差が大きくなる場合もある。
そこで、本実施例では、吐出条件の差を少なくし、正確な検知を行うために、図1に示すように、所定数の吐出口からの吐出状態の検知を行う毎に予備吐出を行う検知シーケンスを設けた。以下に図1に示す検知シーケンスのフローチャートについて説明する。
インクの吐出状態の検知を開始すると、最初に、ステップS100において、記録ヘッドを予備吐出位置に移動する。予備吐出位置に移動した後、ステップS110において、インクの吐出状態の検知に先立って予備吐出を行う。次に、ステップS120において、実際にインクの吐出状態を検知するため、記録ヘッドを吐出状態検知位置に移動する。次に、ステップS130において、特定の吐出口について、インクの吐出状態の検知を行う。ここでは、全吐出口を1個ずつ順次検知する。複数検知可能な構成であれば、1個に限らない。ステップS140において、インクの吐出状態の検知が、全吐出口行われたか否かが判断され、全吐出口行われた場合はインクの吐出状態の検知は終了する。インクの吐出状態の検知が、全吐出口行われていない場合は、検知を行う吐出口を変更する(ステップS150)。そして、ステップS160において、ステップS110において最近行った予備吐出から、X個の吐出口について前記検知を行ったか否かを判断する。X個の吐出口についての検知を行っていなければ、ステップS130において、ステップS150で変更した吐出口についての吐出状態検知が行われる。X個の吐出口についての検知を行っていれば、予備吐出位置に記録ヘッドを移動し(ステップS100)、予備吐出を行う(ステップS110)。
上記に示すように、本実施例では、検知時間が長くなることによる吐出条件の差を少なくするため、X個の吐出口について前記検知を行う毎に、予備吐出を行う検知シーケンスを設けた。このことにより、各吐出口に対して正確な吐出状態の検知ができた。
実施例2について、実施例1と同様の部分についての説明は省略し、異なる部分を説明する。
図7は、本実施例における検知シーケンスのフローチャートである。インクの吐出状態の検知開始から、インクの吐出状態の検知が全吐出口行われたか否かの判断を行うステップS140までは実施例1と共通する。また、インクの吐出状態の検知が全吐出口行われた場合はインクの吐出状態の検知は終了し、全吐出口行われていない場合は検知を行う吐出口を変更する(ステップS150)ことも実施例1と共通する。本実施例では、検知を行う吐出口を変更した後に、ステップS200において、ステップS110において最近行った予備吐出から、X時間の経過時間が経過したか否かを判断する。X時間の経過時間が経過していなければ、ステップS130において、ステップS150で変更した吐出口についての吐出状態検知が行われる。X時間の経過時間が経過していれば、予備吐出位置に記録ヘッドを移動し(ステップS100)、予備吐出を行う(ステップS110)。
上記に示すように、本実施例では、検知時間が長くなることによる吐出条件の差を少なくするため、最近の予備吐出からの経過時間に応じて、予備吐出を行う検知シーケンスを設けた。このことにより、各吐出口に対して正確な吐出状態の検知ができた。
実施例3について、実施例1と同様の部分についての説明は省略し、異なる部分を説明する。
図8は、本実施例における検知シーケンスのフローチャートである。インクの吐出状態の検知開始から、インクの吐出状態の検知が全吐出口行われたか否かの判断を行うステップS140までは実施例1と共通する。また、インクの吐出状態の検知が全吐出口行われていない場合は、検知を行う吐出口を変更する(ステップS150)ことも実施例1と共通する。インクの乾燥、増粘に伴う吐出不良は、インクの種類や環境条件に大きく左右される。そのため、実施例1,2に示した検知途中の予備吐出の頻度(X個、あるいはX時間)は最も厳しい条件を鑑みて設定していた。それでは、吐出不良のおこりにくい条件、即ち検知途中の予備吐出が不要な条件に対しても予備吐出を行ってしまうことになり、無駄となる。
そこで、本実施例では、インクの乾燥、増粘が進むと吐出信号印加から実際にインクが吐出されるまでの遅延時間(応答時間)が大きくなり、やがて吐出しない状態となることに着目し、遅延時間がある閾値以上となったら検知途中であっても予備吐出を行う。これにより、無駄な予備吐出を避け、かつ、正確な不吐検出を行うことができる。図9に吐出信号印加から実際にインクが吐出されるまでの遅延時間(応答時間)の関係を示す。
本実施例では、検知を行う吐出口を変更した後に、ステップS300において、ステップS130における吐出信号印加時刻からの遅延時間が、X時間を経過したか否か判断する。X時間を経過していなければ、ステップS130において、ステップS150で変更した吐出口についての吐出状態検知が行われる。X時間を経過していれば、インクの乾燥、増粘が進んでいると判断し、予備吐出位置に記録ヘッドを移動し(ステップS100)、予備吐出を行う(ステップS110)。
上記に示すように、本実施例では、検知時間が長くなることによる吐出条件の差を少なくするため、吐出信号の印加開始からインクが吐出されるまでの経過時間に応じて、予備吐出を行う検知シーケンスを設けた。このことにより、各吐出口に対して正確な吐出状態の検知ができた。
なお、実施例1,2において、検知途中の予備吐出の頻度(X個、あるいはX時間)を温度や湿度などの環境条件に応じて変更することは、上述の通り無駄な予備吐を避ける点で望ましい。この場合、温度センサ130、湿度センサ131によって温度や湿度を取得し、取得した情報に応じて検知途中の予備吐出の頻度(X個、あるいはX時間)を変更すればよい。
実施例4について、実施例1と同様の部分についての説明は省略し、異なる部分を説明する。
図10は、本実施例における検知シーケンスのフローチャートである。
インクの吐出状態の検知を開始すると、最初に、ステップS120において、記録ヘッドを吐出状態検知位置に移動する。次に、ステップS125において、吐出状態検知位置で、インクの吐出状態の検知に先立って予備吐出を行う。次に、ステップS130において、特定の吐出口について、インクの吐出状態の検知を行う。インクの吐出状態の検知が、全吐出口行われた場合はインクの吐出状態の検知は終了し、全吐出口行われていない場合は検知を行う吐出口を変更する(ステップS150)ことは実施例1と共通する。また、その後、ステップS160において、ステップS110において最近行った予備吐出から、X個の吐出口について前記検知を行ったか否かを判断する。X個の吐出口についての検知を行っていなければ、ステップS130において、ステップS150で変更した吐出口についての吐出状態検知が行われ、X個の吐出口についての検知を行っていれば、予備吐出を行う(ステップS125)。
本実施例は、吐出状態検知の時間短縮とさらなる精度向上のために、吐出状態の検知途中の予備吐出を、キャップ内や予備吐口ではなく、吐出状態検知位置で行う例である。これにより、実施例1に比べて、予備吐出位置に移動する時間が短縮された。また、予備吐出位置から、吐出状態検知位置への移動時間に伴う吐出状態の劣化が防止された。さらに、前記移動を繰り返す際に生じる吐出状態検知位置の誤差に伴う検知誤差も低減することができた。
また、検知途中の予備吐出を、検知前の吐出口毎にすることも大変有効である。このことで、どんなに吐出口の数が多くなっても、各吐出口をほぼ同じ条件下で検知することができる。これは、特に各吐出口からのインクの吐出速度を検知するような、厳密な検知を行う際に有効である。
実施例1の吐出状態検知シーケンスを示す図である。 実施例で使用した吐出状態検知装置を示す概略図である。 実施例で使用した記録ヘッドの外観図である。 実施例で使用した記録装置の外観図である。 実施例で使用した記録装置のデータの流れを示す図である。 実施例で使用した吐出状態検知装置から得られる信号を示した模式図である。 実施例2の吐出状態検知シーケンスを示す図である。 実施例3の吐出状態検知シーケンスを示す図である。 実施例3に示した遅延時間を説明するための図である。 実施例4の吐出状態検知シーケンスを示す図である。
符号の説明
101 PPI
102 MPU
103 RAM
105 制御用ROM
130 温度センサ
131 湿度センサ

Claims (9)

  1. 複数の吐出口を有する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であって、
    前記複数の吐出口のインク吐出状態を順次検知する吐出検知手段と、
    前記吐出検知手段による前記検知の途中に、予備吐出を行うよう前記記録ヘッドを制御する予備吐出制御手段と、
    前記予備吐出が行われた後に、前記検知の続きを行うよう前記吐出検知手段を制御する吐出検知制御手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記予備吐出制御手段は、
    予備吐出が行われてから前記吐出検知手段により吐出状態の検知が行われた吐出口の数と、予め定められた閾値とを比較する比較手段をさらに有し、
    前記比較手段による比較結果に従って、予備吐出を行うよう前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記予備吐出制御手段は、
    予備吐出が行われてから前記吐出検知手段により吐出状態の検知が行われるまでの経過時間と、予め定められた閾値とを比較する比較手段をさらに有し、
    前記比較手段による比較結果に従って、予備吐出を行うよう前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記予備吐出制御手段は、
    吐出信号の印加後インクの吐出が検知されるまでの経過時間と、予め定められた閾値とを比較する比較手段をさらに有し、
    前記比較手段による比較結果に従って、予備吐出を行うよう前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  5. すくなくとも温度と湿度のいずれかを検知する環境センサを有し、
    前記環境センサによる検知結果に基づいて、前記閾値を変更する閾値変更手段とをさらに有することを特徴とする請求項2または3に記載のインクジェット記録装置。
  6. 予備吐出を行う際の記録ヘッドの位置と、前記吐出検知手段による検知を行う際の記録ヘッドの位置とが同じであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記予備吐出制御手段は、さらに、前記検知に先立って、予備吐出を行うよう前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記検知の途中に行われる予備吐出は、前記検知の続きが行われる吐出口からのみ行われることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 複数の吐出口を有する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置におけるインクの吐出状態の検知方法であって、
    前記複数の吐出口のインク吐出状態を順次検知する第1の吐出検知工程と、
    前記吐出検知工程による前記検知の途中に、予備吐出を行うよう前記記録ヘッドを制御する予備吐出制御工程と、
    前記予備吐出が行われた後に、前記検知の続きを行う第2の吐出検知工程とを有することを特徴とするインクの吐出状態の検知方法。
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