JP2006297650A - インクジェット記録装置のメンテナンス方法、および、それを用いたインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置のメンテナンス方法、および、それを用いたインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】予備吐出によるスループットの低下を防ぎ、かつ、プリント媒体の上に付与したインクを目視での確認を困難にし、画像品質の低下を防ぐ事が可能であるインクジェット記録装置のメンテナンス方法及びそれを用いたインクジェット記録装置の提供。
【解決手段】少なくともインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置において、予備吐出時のインク吐出量を、画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることを特徴としたインクジェット記録装置のメンテナンス方法およびインクジェット記録装置。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録装置のメンテナンス方法及びそれを用いたインクジェット記録装置に関する。
本発明は、紙、プラスチックシート、布、物品等を包含するプリント媒体(以下、代表的に「紙」と称する)に対してインク、機能性液体等(以下、代表的に「インク」と称する)を吐出することにより文字、記号、画像等(以下、代表的に「画像」と称する)の記録、印刷等(以下、代表的に「記録」と称する)を行うインクジェットヘッドや、該インクジェットヘッドに対して供給されるインクを貯溜するためのインク貯溜部を含むインクジェットペンが装着されるインクジェット記録装置に関する。また、本発明はインクジェット記録装置のメンテナンス方法及びそれを用いたインクジェット記録装置に関するものでもある。
本発明において言うインクジェットペンは、インクジェットヘッドとインク貯溜部とを一体としたカートリッジ形態も、それらを互いに別体として取り外し可能に組み合せた形態も、共に包含するものを意味する。
このインクジェットペンは、装置本体側のキャリッジ等の搭載手段に対して着脱自在である。また、本発明において言うインクジェット記録装置は、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報処理機器の出力端末として一体的に、または別体として設けられるものの他、情報読取機器等と組み合わされた複写装置、情報送受信機能を有するファクシミリ装置、布への捺染を行う機械等の種々の形態を包含するものを意味する。
このようなインクジェット記録装置では、一般に装置が長時間使用されずにいた場合などに、ノズル(以下、「吐出口」とも称す)内のインクの水分や他の揮発性成分が蒸発するなどしてインク粘度の上昇、または、気泡のノズル内やインク流路への混入などにより、インクが良好に吐出するのが困難となることがある。また、インクの成分である水分や他の揮発性成分の蒸発によりインク中の色材濃度が上昇し、印字濃度が上昇する(印字が濃くなる)場合がある。このような状態を元の良好な状態に回復させるために、インクジェット記録装置には何らかの回復手段が設けられていることが多い。そのような回復手段の一つとして、ノズルからインクを吸引しインクタンク側から新しいインクをヘッドの方へ供給するための吸引機構を挙げることができる。このような吸引機構を構成する代表的な要素として、シリンダとピストンとの相対移動を利用して圧力変化を発生するシリンダポンプや、チューブをしごくことによって圧力変化を発生するチューブポンプ等を挙げることができる。
また、記録動作の際、各記録ヘッドの複数の吐出口のうち、記録する文字,画像等によってはインクが吐出されない吐出口も存在する。そのため、このようなインクが吐出されない吐出口では、インクの成分である水分や他の揮発性成分が吐出口から蒸発し、インクが増粘することがあり、このような場合、吐出が不安定となったり、最悪の場合、不吐出となる場合がある。また、インクの成分である水分や他の揮発性成分の蒸発により、インク中の色材濃度が上昇し、プリント媒体上に印字した際の印字濃度が上昇する場合がある。ここでいう印字濃度の上昇というのは、OD(光学濃度)の上昇、または明度(L*)、色度(a*b*)の少なくとも一つが変化することを意味する。印字濃度の上昇は、測色機を用い数値化することもできる。また、印刷した画像やパッチなどを見比べることでも認識することができる。
以上のような吐出不良および印字濃度の上昇を防止するため、或るタイミングで記録ヘッドを非記録領域に移動し、所定個所にインクを吐出し、吐出口内部の増粘したり、色材濃度の上昇したインクを除去する、いわゆる予備吐出が、従来より行なわれている。ここでいう予備吐出とは画像情報とは独立した吐出のことである。
このような予備吐出は、通常、非記録領域に設けられた、ヘッド保護手段としてのキャップ内部または、前記キャップ近傍に設けられた予備吐出インク受けの内部に向かって行われている。この場合、予備吐出インク受けの上方にヘッドを移動させることが必要であり、この動作により印字に必要以上の時間がかかる。この結果、プリンタのスループットは低下してしまう。このような問題点を解決させるために、特許文献1に予備吐出をプリント媒体上に付与する方法が提案されている。
この方法の場合、インク吐出量が小さくなればなるほど、プリント媒体上に付与した予備吐出インク滴が小さくなり、目視での確認が困難になってくる。
特開平8−112904号公報
しかしながら、上記従来例では、例えば印字濃度の低い領域に予備吐出インクを付与した時に、付与したインク滴が目視で確認できる場合があり、その結果、画像品質が低下しているように見られる。
また、インク吐出量が小さくなればなるほど、プリント媒体上に付与した予備吐出インク滴が小さくなり、目視での確認が困難にはなってくるが、画像を形成するのに必要な単位面積当たりのインク滴数が増加する。たとえば、600dpiの画像では1inch四方のベタ部の印字に、360,000発のインク滴が必要だが、1200dpiの画像では、1440,000発と4倍ものインク滴が必要になってくる。その結果、スループットの低下という問題が生じてくる。
本発明は、上述したような問題に鑑みて成されたもので、予備吐出によるスループットの低下およびインクの吐出量を小さくすることによる画像形成時のスループットの低下を防ぎ、かつ、プリント媒体の上に付与した予備吐インク滴の目視での確認を困難にし、画像品質の低下を防ぐ事が可能であるインクジェット記録装置のメンテナンス方法及びそれを用いたインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明は、下記構成を備えることにより上記課題を解決できるものである。
(1)少なくとも同一ノズルにおいてインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置のメンテナンス方法において、予備吐出時のインク吐出量を、画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることを特徴としたインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
(2)少なくとも2種類以上のインクからなるインクセットおよび同一ノズルにおいてインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置のメンテナンス方法において、前記インクセットのうち少なくとも濃度の高い1種類のインクの吐出量を、画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることを特徴としたのインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
(3)前記予備吐出インクをプリント媒体上に付着させることを特徴とした(1)または(2)に記載のインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
(4)前記予備吐出時のインク吐出量を、画像形成時の最小吐出量または最小吐出量よりも小さくすることを特徴とした(1)〜(3)いずれかに記載のインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
(5)前記予備吐出時のインク吐出量を、画像形成時の最小吐出量にすることを特徴とした(1)〜(3)いずれかに記載のインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
(6)少なくとも同一ノズルにおいてインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置において、予備吐出時のインク吐出量を、画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることを特徴としたインクジェット記録装置。
(7)少なくとも2種類以上のインクからなるインクセットおよび同一ノズルにおいてインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置において、前記インクセットのうち少なくとも濃度の高い1種類のインクの吐出量を、画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることを特徴としたのインクジェット記録装置。
(8)前記予備吐出インクをプリント媒体上に付着させることを特徴とした(6)または(7)に記載のインクジェット記録装置。
(9)前記予備吐出時のインク吐出量を、画像形成時の最小吐出量または最小吐出量よりも小さくすることを特徴とした(6)〜(8)いずれかに記載のインクジェット記録装置。
(10)前記予備吐出時のインク吐出量を、画像形成時の最小吐出量にすることを特徴とした(6)〜(8)いずれかに記載のインクジェット記録装置。
本発明によれば、少なくとも、インクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置において、予備吐出時のインク吐出量を、少なくとも画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることにすることによって、予備吐出によるスループットの低下を防ぎ、かつ、プリント媒体の上に付与したインクを目視での確認を困難にし、画像品質の低下を防ぐ事が可能であるインクジェット記録装置のメンテナンス方法及びそれを用いたインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
以下本発明に係るインクジェット記録装置およびそのメンテナンス方法についての実施態様について説明する。
<インクジェット記録装置のメンテナンス方法>
メンテナンス方法としては一般に、装置が長時間使用されずにいた場合などに、ノズル(以下、「吐出口」とも称す)内のインクの水分や他の揮発性成分が蒸発するなどしてインク粘度の上昇、または、気泡のノズル内やインク流路への混入などにより、インクが良好に吐出するのが困難な状態となることがある。また、インクの成分である水分や他の揮発性成分の蒸発によりインク中の色材濃度が上昇し、印字濃度が上昇する場合がある。このような状態を元の良好な状態に回復させるために、インクジェット記録装置には何らかの回復手段が設けられていることが多い。そのような回復手段の一つとして、ノズルからインクを吸引しインクタンク側から新しいインクをヘッドの方へ供給するための吸引機構を挙げることができる。このような吸引機構を構成する代表的な要素として、シリンダとピストンとの相対移動を利用して圧力変化を発生するシリンダポンプや、チューブをしごくことによって圧力変化を発生するチューブポンプ等を挙げることができる。
また、記録動作の際、各記録ヘッドの複数の吐出口のうち、記録する文字,画像等によってはインクが吐出されない吐出口も存在する。そのため、このようなインクが吐出されない吐出口では、インクの成分である水分が吐出口から蒸発し、インクが増粘したり、インク中の色材濃度が上昇することがある。このような場合、吐出が不安定となったり、印字濃度が上昇する場合がある。
以上のような吐出不良・印字濃度の上昇を防止するため、或るタイミングで記録ヘッドを非記録領域に移動し、所定の場所にインク吐出を行なって、吐出口内部の増粘および色材濃度の上昇したインクを排出するいわゆる予備吐出が従来より行なわれている。
本発明の特徴は、少なくともインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置において、該予備吐出時のインク吐出量を、少なくとも画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることにある。こうすることで、プリント媒体上に予備吐出を行った時に、例えば画像濃度の低い領域でも予備吐出インク滴の目視での確認を困難にし、画像品質の低下を防ぐことができる。さらに、本発明によると、画像形成時には、予備吐出時に比べ大きいインク吐出量を用いることができ、この結果、少ないインク滴数で画像を形成できるために、スループットの低下を抑えることができる。
また、予備吐出時の吐出量を画像形成時の最小吐出量にすれば、ヘッドに予備吐用の吐出量を達成するための新たな機構を設ける必要がなく、コスト的に有利になるため、より望ましい。
少なくとも2種類以上の色材濃度の異なるインクからなるインクセットおよびインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置の場合、前記インクのうち、少なくとも色材濃度の高い1種類のインクの吐出量を画像形成時の最大吐出量よりも小さくし、濃度の低いインクは画像形成時と同じ吐出量であったとしても、同様の効果が得られる。
色材濃度の低いインクの場合、色材濃度の高いインクに比べ、同じ吐出量でも予備吐出インク滴の目視での確認が困難である。このため、色材濃度の高いインクの吐出量を画像形成時の最大吐出量よりも小さくするだけでも、画像品位の低下を防ぐことができるのである。
次に、本発明の応用例について例を挙げる。
インクの水分や他の揮発性成分の蒸発による吐出不良は、色材濃度の高いインクが、色材濃度の低いインクより顕著に出る場合が多い。このような事を防止するために、少なくとも2種類以上の色材濃度の異なるインクからなるインクセットおよびインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置の場合、色材濃度の高いインクの吐出量を画像形成時の最大吐出量よりも小さくし、予備吐し、色材濃度の低いインクは予備吐を行なわなくても、吐出不良防止の効果は得られる。
インクの水分や他の揮発性成分の蒸発によって色材濃度が上昇することで、印字濃度の上昇は、色材濃度の低いインクが、色材濃度の高いインクより顕著に出る場合が多い。このような現象はは、さまざまな方法で確認することができる。例を挙げると均一なベタパターンを印字した時に端だけ濃くなる現象として確認できる。このような事を防止するために、少なくとも2種類以上の色材濃度の異なるインクからなるインクセットおよびインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置の場合、色材濃度の低いインクの吐出量を画像形成時の最大吐出量よりも小さくし、予備吐し、色材濃度の高いインクは予備吐を行なわなくても、印字濃度の上昇の防止効果は得られる。
以上のように、本発明は、インクセットおよび予備吐をする目的に応じてさまざまに応用することが可能である。
また、従来行われている吸引動作・非記録領域に設けられたキャップ内部あるいは前記キャップ近傍に設けられた予備吐出インク受けの内部に向かって行なう予備吐出動作と組み合せることにより、より一層の効果が期待できることは明らかである。
プリント媒体上の予備吐位置は、プリント媒体上にランダムに配置しても構わないし、画像情報から、例えば、画像を印刷する直前に予備吐し、予備吐から画像形成の吐出までの期間を短くするなど、用途に応じて変えることが可能である。
もちろん、本発明は上記に限定されるものではない。
<インクジェット記録ヘッド>
次に本発明に、好適に用いることができるインクジェット記録ヘッドについて説明する。
図1は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面図である。ヘッド13はインクを通す流路(ノズル)14を有するガラス、セラミック、シリコン又はプラスチック板等と発熱素子基板15とを接着して得られる。発熱素子基板15は酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン等で形成される保護層16、アルミニウム、金、アルミニウム−銅合金等で形成される電極17−1、17−2、HfB2、TaN、TaAl等の高融点材料から形成される発熱抵抗体層18、熱酸化シリコン、酸化アルミニウム等で形成される畜熱層19、シリコン、アルミニウム、窒化アルミニウム等の放熱性の良い材料で形成される基板20より成り立っている。
上記ヘッドの電極17−1及び17−2にパルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板15のnで示される領域が急速に発熱し、この表面に接しているインクに気泡が発生し、その発生する圧力でメニスカス23が突出し、インクがヘッドのノズル14を通して吐出し、吐出オリフィス22よりインク小滴24となり、被記録材25に向かって飛翔する。
図3には図1に示したヘッドを多数並べたマルチヘッドの外観図を示す。このマルチヘッドはマルチノズル26を有するガラス板27と、図1に説明したものと同じ様な発熱ヘッド28を接着して作られている。
上述のような記録ヘッドは、多くの場合、1つの吐出口に対応して、1つのヒータを具える構成を採用している。これに対し、1つの吐出口に対応して複数のヒータを具えるものも従来より知られている。
すなわち、インク吐出量を変化させる範囲を大きくする目的で複数のヒータを用いるものであり、ここでは、駆動するヒータやその数を選択することによって吐出量を変化させている。
より具体的な構成としては、インクジェットヘッドの吐出口に連通するインク路においてインク吐出方向に複数のヒータを配置し、駆動するヒータ(すなわち発熱させるヒータ)または駆動するヒータの数を選択することによって、吐出口と駆動されるヒータとの距離を異ならせ、これにより吐出量を変化させるものが知られている。
また、他の構成として、インク路にそれぞれ表面積の異なる複数のヒータを配設し、同様に駆動するヒータまたはその数を変更することによりインク吐出量を可変とするものも知られている。
<インクジェット記録装置>
図4に、このヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の一例を示す。図4において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブレード保持部材によって保持固定されており、カンチレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65による記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
62は記録ヘッド65の突出口面のキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。更に、63はブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。上記ブレード61、キャップ62及びインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及びインク吸収体63によって吐出口面の水分、塵埃等の除去が行われる。またキャップを介して不図示のポンプによって記録へッドの各インクを吸引して、記録ヘッド本来のインク、あるいはインクの本来の吐出性能を回復させる回復系ユニットを構成している。
65は、吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモーター68によって駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。51は被記録材を挿入するための給紙部、52は不図示のモーターにより駆動される紙送りローラーである。
これらの構成により記録ヘッド65の吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するにつれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙される。
以上の構成において記録ヘッド65が記録終了してホームポジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。その結果、記録ヘッド65の吐出口がワイピングされる。
尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッド65の移動経路中に突出するように移動する。記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は、上述したワイピングの時の位置と同一の位置に存在する。
この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。
上述の記録ヘッド65のホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッド65が記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホ−ムポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
<インクカートリッジ>
図5は、記録ヘッドにインクを供給する部材、例えば、チュ−ブを介して供給されるインクを収容したカ−トリッジ45の一例を示す図である。ここで40は供給用のインクを収納した収容部、例えば、袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、袋40中のインクをヘッドに供給可能にする。44は廃インクを受容する吸収体である。収容部40としてはインクとの接液面がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されているものが好ましい。このようなカートリッジは、例えば図7に示したようにインクを吐出せしめる記録ヘッド901に着脱可能に構成されてなるとともに、該カートリッジ45を記録ヘッドに装着した状態ではインクが記録ヘッド901に供給される様に構成されている。
<記録ユニット>
本発明で使用されるインクジェット装置としては、上述の様にヘッドとカ−トリッジとが別体となったものに限らず、それらが一体になったものにも好適に用いられる。前記記録ユニットの中にはインクを収容した収容部である。例えばインクを収容する場合には、インク吸収体を収納し、かかるインク吸収体中のインクが複数オリフィスを有するヘッド部からインク滴として吐出される構成になっている。
又、吸収体を用いず、収容部が内部にバネ等を仕込んだ袋であるような構造でもよい。
次に、第二の力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置の形態として、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズルから吐出させるオンデマンドインクジェット記録ヘッドを挙げることができる。その記録装置の主要部である記録ヘッドの構成例を図6に示す。
ヘッドは、インク室(不図示)に連通したインク流路80と、所望の体積のインク滴を吐出するためのオリフィスプレート81と、インクに直接圧力を作用させる振動板82と、この振動板82に接合され、電気信号により変位する圧伝素子83と、オリフィスプレート81、振動板等を指示固定するための基板84とから構成されている。
図6において、インク流路80は、感光性樹脂等で形成され、オリフィスプレート81は、ステンレス、ニッケル等の金属を電鋳やプレス加工による穴あけ等により吐出口85が形成され、振動板82はステンレス、ニッケル、チタン等の金属フィルム及び高弾性樹脂フィルム等で形成され、圧電素子83は、チタン酸バリウム、PZT等の誘電体材料で形成される。以上のような構成の記録ヘッドは、圧電素子83にパルス状の電圧を与え、ひずみ応力を発生させ、そのエネルギーが圧電素子83に接合された振動板を変形させ、インク流路80内のインクを垂直に加圧しインク滴(不図示)をオリフィスプレートの吐出口85より吐出して記録を行うように動作する。この様な記録ヘッドは図4に示したものと同様な記録装置に組み込んで使用される。記録装置の細部の動作は先述と同様に行うもので差しつかえない。
この方式では、ピエゾ素子に印可する電圧値を制御することによって、同一ノズルから異なる吐出量のインクを吐出することが可能である。
本発明に係る記録装置の形態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダと組み合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るものであってもよい。
<インク>
本発明に用いられるインクセットの着色剤としては、下記に挙げるような公知の染料や顔料を用いることができる。インク中に含有させる着色剤の含有量としては、インク全重量に対して、0.1〜15重量%、特には1〜10重量%の範囲とすることが好ましい。
インク中に含有させる染料としては、例えば、酸性染料、反応染料、直接染料、食用染料等を用いることができる。これらのアニオン性染料としては既存のものでも、新規に合成したものでもよく、画像を形成した場合に、適度な色調と濃度を有する画像が得られるものであれば大抵のものを用いることができる。又、これらのうちの何れかを混合して用いることも可能である。
下記に、インクに用いることのできるアニオン性染料の具体例について、インクの色調別に例示する。
(イエロー用の色材)
C.I.ダイレクトイエロー:8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110、132
C.I.アシッドイエロー:1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99
C.I.リィアクティブイエロー:2、3、17、25、37、42
C.I.フードイエロー:3
(レッド用の色材)
C.I.ダイレクトレッド:2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230
C.I.アシッドレッド:6、8、9、13、14、18、26、27、32、
35、42、51、52、80、83、87、89、92、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289
C.I.リィアクティブレッド:7、12、13、15、17、20、23、24、31、42、45、46、59
C.I.フードレッド:87、92、94
(ブルー用の色材)
C.I.ダイレクトブルー:1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226
C.I.アシッドブルー:1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、117、127、138、158、161
C.I.リィアクティブブルー:4、5、7、13、14、15、18、19、21、26、27、29、32、38、40、44、100
(ブラック用色材)
C.I.ダイレクトブラック:17、19、22、31、32、51、62、71、74、112、113、154、168、195
C.I.アシッドブラック:2、48、51、52、110、115、156
C.I.フードブラック1、2
カラーインク中に含有させる上述したような着色剤の含有量は、例えば、インクジェット記録に用いる場合には、該インクが優れたインクジェット吐出特性を備え、又、所望の色調や濃度を有するように適宜選択すればよい。又、インクに含有される水の量は、インク全重量に対して50〜95重量%の範囲が好ましい。
更に、カラーインクを調製する際に用いる溶媒又は分散媒としては、例えば、水、或いは水と水溶性有機溶媒との混合溶媒が挙げられる。水溶性有機溶媒としては、以下のようなものが使用できる。
例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むポリオール類;ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の低級アルキルエーテルアセテート;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の多価アルコール;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。上記のような水溶性有機溶媒は、単独でも或いは混合物としても使用することができる。又、水としては脱イオン水を用いることが望ましい。
又、上記のカラーインクをインクジェット記録方法(例えば、バブルジェット(登録商標)法等)で記録媒体に付着させる場合には、優れたインクジェット吐出特性を有するように、所望の粘度、表面張力を有するように調製してもかまわない。
以上説明では、インクは液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば良い。
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで防止するか、またはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとして吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても良い。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
以下、実施例および比較例を用いて、更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記実施例により限定されるものではない。
(インクジェットプリント装置)
図8は本発明に係るインクジェットプリント装置としてのプリンタを示す斜視図である。
図8において、101はプリンタであり、102はプリンタ101のハウジングの上面前部に設けられた操作パネル部であり、103は上記ハウジングの前面の開口から装着される給紙カセットであり、104は給紙カセット3から供給された紙(プリント媒体)であり、105は上記プリンタ101内の紙搬送経路を通って排出された紙を保持する排紙トレーである。106はその断面がL字状の本体カバーである。この本体カバー106は、ハウジングの右前部に形成された開口部107を覆うものであって、蝶番108によって開口部107の内側端部に回動自在に取り付けられている。また、ハウジングの内部には、ガイド等(不図示)に支持されたキャリッジ110が配設されている。キャリッジ110は、上記紙搬送経路を通過する紙の幅方向(以下、主走査方向ともいう)に沿って往復移動可能に設けられている。
本実施例におけるキャリッジ110は、ガイド等によって水平に保持されるステージ110aと、このステージ110a上の後方においてインクジェットヘッドを装着する開口部(不図示)と、この開口部より前方のステージ110a上に着脱自在に装着されるインクジェットヘッド3Y,3M,3Cおよび3Bkを収容するためのカートリッジガレージ110bと、このガレージ110bに対して開閉されガレージ110bに収容されたカートリッジの離脱を防止するためのカートリッジホルダ110cとから概略構成されている。
ステージ110aは、その後端部においてガイドにより摺動自在に支持されると共に、その前端部の下側は図示しないガイド板と摺動可能に係合している。なお、このガイド板は上述の紙搬送経路を搬送される紙の浮き上がりを防止するための紙押え部材として機能するものでもよく、また紙の厚さに応じてステージをガイドに対して片持ち状に持ち上げる機能を有するものでもよい。
ステージ110aの開口部にはインクジェットヘッド(不図示)がそのインク吐出口を下側に向けた状態で装着されるようになっている。
カートリッジガレージ110bは、4個のインクカートリッジ3Y,3M,3C,3Bkを同時に収容するための貫通口が前後方向に形成され、外側の両側部にはカートリッジホルダ110cの係合爪が係合する係合凹部が形成されている。
ステージ110aの前端部には、蝶番116によって上記カートリッジホルダ110cが回動自在に取り付けられている。ガレージ110bの前端部から上記蝶番116までの寸法は、上記カートリッジ3Y,3M,3C,3Bkがガレージ110b内に収容された際にガレージ110bの前端部から突出する寸法等を考慮して定められる。上記カートリッジホルダ110cは概略矩形の板状である。カートリッジホルダ110cには、上記蝶番116によって固定された下部から離れた上部の両側部に板面に直交する方向に突出し、かつ、ホルダ110cが閉じられた際に上記ガレージ110bの係合凹部110dに係合する一対の係合爪110eが設けられている。また、ホルダ110cには、その板部に上記各カートリッジ3Y,3M,3C,3Bkの取手部を嵌合するための嵌合孔120が形成されている。これら嵌合孔120は上記取手部に対応する位置、形状および大きさを有している
上述のインクジェットプリント装置は、4色のインク、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック各色についてインクジェットヘッドカートリッジ2C,2M,2Y,2Bkを具える。
図9は、上述したインクジェットプリント装置で用いられるインクタンクカートリッジ3およびヘッドをこれらの接続状態で示す断面図である。
本実施例で用いるインクタンクカートリッジ3は、インク吸収体902が充填された負圧発生部材収容部903および何も充填されていないインク収容部906の2つの室を有し、初期状態ではこれらの2つの室のいずれにもインクが収納されている。インクジェットヘッド3におけるインク吐出等に伴なってまずインク収容部906に収納されるインクから消費されて行く。
ヘッドは、吐出に利用される熱エネルギーを発生するヒータ(図3では不図示)を、複数のインク吐出口にそれぞれ対応したインク路2Aに具え、接続管904を介してインクタンクカートリッジ3から供給されるインクを吐出する。
(インクジェットヘッド)
図10は、本発明の実施例に係るヘッドの構造を示す模式的断面図である。
図10に示すように、各インク路2Aには2つのヒータSH1およびSH2が配設される。これら2つのヒータは相互に表面積を異ならせるものであり、各ヒータを別々に独立して駆動することもでき、また、2つのヒータを同時に駆動することもできるよう電極配線等(不図示)が設けられている。なお、ヒータSH1とヒータSH2とは、インク路2Aの長手方向の長さは同一であり、これらの幅を異ならせることによって、互いの表面積を異ならせている。インク路2Aの先端には、吐出口2Nが開口している。
以上説明したヒータ,吐出口,インク路等からなる各インク路単位の構造は、ヘッドにおいて720DPIの密度で所定数配設されるものであり、また、本実施例ではそれぞれの単位における吐出口の開口面積,ヒータ面積は、インク路単位間で等しいものである。
本実施例は、2つのヒータを用いた場合にその駆動するヒータの組合せに応じて基本的には吐出口毎に3段階に吐出量を異ならせることが可能となる。
すなわち、駆動するヒータを切り替えることにより小,中,大の3つの吐出量になり、小吐出量ではヒータSH1のみ駆動し、15plの体積の液滴を吐出し、中吐出量ではヒータSH2のみ駆動し、25plの液滴を吐出し、大吐出量ではヒータSH1およびSH2を同時に駆動し、40pl(=15+25pl)の液滴を吐出する。
(インクセット)
以下の記載で、「部」「%」と有るものは特に断らない限り、質量基準である。
以下に示す成分を混合し、十分攪拌して溶解した後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過し、本実施例に用いるインクを調整した。
インクセット
Yellowインク
成分 混合比(重量)
アシッドイエロー23 3.0%
グリセリン 10.0%
トリメチロールプロパン 10.0%
アセチレノールEH(商品名:川研ファインケミカル製) 1.0%
水 残部

Magentaインク
成分 混合比(重量)
アシッドレッド289 3.0%
グリセリン 10.0%
トリメチロールプロパン 10.0%
アセチレノールEH(商品名:川研ファインケミカル製) 1.0%
水 残部

Cyanインク
成分 混合比(重量)
ダイレクトブルー199 3.0%
グリセリン 10.0%
トリメチロールプロパン 10.0%
アセチレノールEH(商品名:川研ファインケミカル製) 1.0%
水 残部

Blackインク
成分 混合比(重量)
C.I.フードブラック2 3.0%
グリセリン 10.0%
トリメチロールプロパン 10.0%
アセチレノールEH(商品名:川研ファインケミカル製) 0.2%
水 残部
以上のようなインクセットを用い、上記プリンタの各色の位置にインクを詰め以下のような手順で評価した。
印字パターンとしては図11に示すパターンを用い、CANON社製HR−101紙 A4に30℃/10%の環境で印字を行った。
印字は、1passで、矢印の方向にインクジェットヘッドを走査し印字を行った。
プリント媒体上の予備吐はプリント媒体上の予備吐位置1102に1scan当たり各色各ノズル5発予備吐を行った。
キャップは図9のインクジェットヘッドの下(不図示)にある。キャップ上に予備吐する場合、インクジェットヘッドは、1scanごとにキャップ上に移動しキャップ内へ各色各ノズル5発予備吐させた。予備吐しない場合およびプリント媒体上に予備吐する場合は、プリントヘッドはヘッドの走査範囲1103を往復させた。
「印字時間」
プリンタに給紙されてから、排紙されるまでの時間を測定した。
「文字品位」
16ポイント明朝体の文字1100を上からブラック・シアン・マゼンタ・イエローの順に印刷し、明所で紙面から30cmの距離から目視にて以下の基準で評価した。
乱れが確認できないものを○、乱れが確認できるが気にならないレベルであるものを△、乱れがひどいものを×とした。
「印字濃度」
1cm×3cmの25%濃度のパッチ1101を上からブラック・シアン・マゼンタ・イエローの順に印刷をし、明所で紙面から30cmの距離から目視にて以下の基準で評価した。
パッチが均一なものを○、端の印字濃度が多少上昇しているが気にならないレベルであるものを△、端の印字濃度が上昇しているものを×とした。
「画像品質」
プリント媒体上の予備吐位置1102を明所で紙面から30cmの距離から目視にて以下の基準で評価した。
インク滴を観察できないものを○、観察できるが気にならないレベルであるものを△、観察でき気になるものを×とした。
Figure 2006297650
以上のように、インクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置において、予備吐出時のインク吐出量を、少なくとも画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることを特徴としたインクジェット記録装置のメンテナンス方法およびインクジェット記録装置は、予備吐出によるスループットの低下を防ぎ、かつ、プリント媒体の上に付与したインクを目視での確認を困難にし、画像品質の低下を防ぐ事が可能である。
次に、以下のようなインクを前記と同様の方法で調合し、本発明の応用例について述べる。
Cyanインク2
成分 混合比(重量)
ダイレクトブルー199 5.0%
グリセリン 10.0%
トリメチロールプロパン 10.0%
アセチレノールEH(商品名:川研ファインケミカル製) 1.0%
水 残部

Cyanインク3
成分 混合比(重量)
ダイレクトブルー199 0.5%
グリセリン 10.0%
トリメチロールプロパン 10.0%
アセチレノールEH(商品名:川研ファインケミカル製) 1.0%
水 残部
以上のようなインクセットを用いて、Cyan位置にCyanインク2を、Magenta位置にCyanインク3を入れて、試験を行なった。Black位置とYellow位置にはインクは入れなかった。
予備吐の有無・予備吐時の吐出量は、Cyanインク2およびCyanインク3でそれぞれ独立に制御した。予備吐位置はプリント媒体上のみに行なった。
他については前回と同様に試験を行なった。
印字時間は、実施例4、比較例5共に10sであった。
Figure 2006297650
このように少なくとも2種類以上の色材濃度の異なるインクからなるインクセットおよびインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置において、少なくとも濃インクの予備吐出時のインク吐出量を画像形成時の最大吐出量よりも小さし、プリント媒体上に予備吐出することで、画像品質の劣化なく文字品位向上を向上させることわかる。
インクジェット記録装置のヘッドの一例を示す縦断面図である。 インクジェット記録装置のヘッドの一例を示す横断面図である。 図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外観斜視図である。 インクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。 インクカートリッジの一例を示す縦断面図である。 インクジェット記録ヘッドの別の構成例を示す概略断面図である。 本発明の一実施態様にかかるインクカートリッジが記録ヘッドに装着された状態を示す概略平面図である。 本発明の実施例に用いたインクジェットプリント装置を示す斜視図である。 図8のインクジェットプリント装置で用いられるインクジェットヘッドおよびインクタンクカートリッジを示す断面図である。 図9のインクジェットヘッド構造を示す断面図である。 本発明の実施例に用いた印字パターンである。
符号の説明
13 ヘッド
14 インク溝
15 発熱ヘッド
16 保護膜
17−1、17−2 電極
18 発熱抵抗体層
19 蓄熱層
20 基板
21 インク
22 吐出オリフィス(微細孔)
23 メニスカス
24 インク小滴
25 被記録材
26 マルチ溝
27 ガラス板
28 発熱ヘッド
51 給紙部
52 紙送りローラー
53 排紙ローラー
61 ブレード
62 キャップ
63 インク吸収体
64 吐出回復部
65 記録ヘッド
66 キャリッジ
67 ガイド軸
68 モーター
69 ベルト
40 収容部
42 栓
44 吸収体
45 カートリッジ
80 インク流路
81 オリフィスプレート
82 振動板
83 圧電素子
84 基板
85 吐出口
101 プリンタ
102 操作パネル部
103 給紙カセット
104 プリント媒体
105 排紙トレー
106 本体カバー
107 開口部
108 蝶番
110 キャリッジ
110a ステージ
110b カートリッジガレージ
110c カートリッジホルダ
110d 係合凹部
110e 係合爪
116 蝶番
120 嵌合孔
2A インク路
2N 吐出口
2Y インクジェットヘッドカートリッジYellow
2M インクジェットヘッドカートリッジMagenta
2C インクジェットヘッドカートリッジCyan
2Bk インクジェットヘッドカートリッジBlack
3 インクタンクカートリッジ
3Y インクカートリッジYellow
3M インクカートリッジMagenta
3C インクカートリッジCyan
3Bk インクカートリッジBlack
901 記録ヘッド
902 インク吸収体
903 負圧発生部材収容部
904 接続管
906 インク収容部
SH1 ヒータ
SH2 ヒータ
SH3 ヒータ
1100 16ポイント明朝体の文字
1101 25%濃度のパッチ
1102 プリント媒体上の予備吐位置
1103 ヘッドの走査範囲
1104 ヘッドの走査方向(印字方向)

Claims (10)

  1. 少なくとも同一ノズルにおいてインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置のメンテナンス方法において、予備吐出時のインク吐出量を画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることを特徴としたインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  2. 少なくとも2種類以上のインクからなるインクセットおよび同一ノズルにおいてインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置のメンテナンス方法において、前記インクセットのうち少なくとも色材濃度の高い1種類のインクの予備吐出時の吐出量を、画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることを特徴としたのインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  3. 予備吐出インクをプリント媒体上に付着させることを特徴とした請求項1または2に記載のインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  4. 前記予備吐出時のインク吐出量を、画像形成時の最小吐出量または最小吐出量よりも小さくすることを特徴とした請求項1〜3いずれかに記載のインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  5. 前記予備吐出時のインク吐出量を、画像形成時の最小吐出量にすることを特徴とした請求項1〜3いずれかに記載のインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  6. 少なくとも同一ノズルにおいてインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置において、予備吐出時のインク吐出量を画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることを特徴としたインクジェット記録装置。
  7. 少なくとも2種類以上のインクからなるインクセットおよび同一ノズルにおいてインクの吐出量を異ならせる手段を有するインクジェット記録装置において、前記インクセットのうち少なくとも濃度の高い1種類のインクの予備吐出時の吐出量を、画像形成時の最大吐出量よりも小さくすることを特徴としたのインクジェット記録装置。
  8. 予備吐出インクをプリント媒体上に付着させることを特徴とした請求項6または7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記予備吐出時のインク吐出量を、画像形成時の最小吐出量または最小吐出量よりも小さくすることを特徴とした請求項6〜8いずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記予備吐出時のインク吐出量を、画像形成時の最小吐出量にすることを特徴とした請求項6〜8いずれかに記載のインクジェット記録装置。
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