JP2000095983A - インクジェット用水性インク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット用水性インク及びインクジェット記録方法

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JP2000095983A
JP2000095983A JP26819998A JP26819998A JP2000095983A JP 2000095983 A JP2000095983 A JP 2000095983A JP 26819998 A JP26819998 A JP 26819998A JP 26819998 A JP26819998 A JP 26819998A JP 2000095983 A JP2000095983 A JP 2000095983A
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water
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pref
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Masaya Fujioka
昌也 藤岡
Shunichi Higashiyama
俊一 東山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常使用時は良好な噴射安定性を示すと
共に、ノズルキャップなしで放置される場合のような異
常な条件においても、正常な噴射状態に回復することが
容易に可能なインクジェット用水性インク及び、インク
ジェット記録方法を提供する。 【解決手段】 カラーインデックスナンバーダイレ
クトレッド227(1重量%)、ジエチレングリコール
(28重量%)、トリエチレングリコールモノメチルエ
ーテル(6重量%)、純水(65重量%)を十分に混合
攪拌した後、0.8μmのメンブランフィルタで濾過を
行いインクとする。このインクの揮発成分蒸発後の残留
液の粘度を測定したところ、当初3.2cPsであった
が25cPsとなった。また、このインクを記録ヘッド
に充填して、ノズルキャップをせずに2カ月間放置した
後、1000発程度の予備噴射を行うことによって、正
常な状態に回復した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水と水溶性有機溶
剤と水溶性染料を必須成分として成るインクジェット用
水性インク、及び水と水溶性有機溶剤と水溶性染料を必
須成分として成るインクジェット用水性インクを微細な
液滴として飛翔させて記録を行うインクジェット記録方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、例えば、静
電吸引方法、圧電素子を用いてインクに機械的振動又は
変位を与える方法、インクを加熱することにより気泡を
発生させ、この時に発生する圧力を利用する方法等、種
々のインク噴射方法により、インク滴を形成し、これら
の一部又は全部を紙等の被記録材に付着させて記録を行
うものである。従来、このようなインクジェット記録方
法に使用するインクとして、水を主溶剤として使用した
水性インクの開発が盛んに行われている。
【0003】インクジェット用水性インクには、記録装
置のヘッド先端部やインク流路内で目詰まりを起こさ
ず、安定した噴射が可能であること、鮮明な色調で十分
に高い濃度の記録画像を与えること等の性能が要求され
る。
【0004】インクジェット用水性インクの着色剤とし
ては水溶性染料を用いることが一般的である。水溶性染
料はインク媒体中に完全に溶解するため、水溶性染料中
の不純物を一定量以下に制御すれば、染料インクはイン
クジェットプリンターのヘッドの先端部やインク流路内
で目詰まりしにくく、鮮明な色調で高濃度の記録物を得
ることが可能である。そのためインクジェットプリンタ
ー用として高度に精製された水溶性染料を着色剤として
用いたインクジェット用水性インクの製品化の例は多
い。
【0005】ここで、水性インクを使用するインクジェ
ット記録装置においては、未噴射時にノズルキャップで
ヘッドの噴射オリフィスを密閉状態で覆う機構が備えら
れていることが一般的である。これは、インクジェット
ヘッドのノズル先端部でのインク成分の増粘、乾固によ
るノズル詰まりや噴射曲がりを防止するためであり、通
常の使用条件では十分有効に機能する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インクジェット用水性インク及びインクジェット記録方
法においては、異常な条件、例えば、インクジェットヘ
ッドにノズルキャップが装着されないまま長時間放置さ
れた場合、インクの増粘、析出物の発生、乾固等による
ノズル詰まりが発生し、正常な噴射状態に回復すること
はほとんど不可能である。
【0007】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、通常使用時は良好な噴射安定性
を示すと共に、ノズルキャップなしで放置される場合の
ような異常な条件においても、正常な噴射状態に回復す
ることが容易に可能なインクジェット用水性インク及び
インクジェット記録方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1記載のインクジェット用水性インクは、イ
ンク中の揮発成分蒸発後の残留物が液体であり、且つ、
該残留物の粘度が元のインク粘度の10倍以下であるこ
とを特徴とする。
【0009】また、請求項2記載のインクジェット記録
方法は、請求項1記載のインクジェット用水性インクを
使用して記録を行うことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0011】一般的な水性インクを使用するインクジェ
ット記録装置において、正常噴射が可能な粘度はおおよ
そ1〜10cPs程度であるが、インクジェットヘッド
先端のノズルがインクを充填された状態で数日またはそ
れ以上の長期間、キャップ等による密閉を行うことなく
放置された場合、ノズル極表面のインクは揮発成分の蒸
発に伴い著しく増粘し、最悪の場合析出物が発生した
り、乾固してしまうこともある。このような増粘、析
出、乾固状態のインクは従来公知のパージ装置による強
制排出、正常噴射復帰はほとんど不可能である。
【0012】本発明者らは、インクジェットヘッドのノ
ズル表面において、インクジェット用水性インクの乾燥
後の状態、すなわち、揮発成分の蒸発が見かけ上起こら
なくなった状態で析出、乾固することなく、その状態の
粘度を元のインク粘度の10倍以下となるように制御す
ることによって上記問題を解決できることを見出し、本
発明に至ったものである。
【0013】すなわち、インクジェットヘッド先端のノ
ズル表面で増粘したインクは、その粘度がノズル内部の
インクの粘度の10倍以下であれば、従来公知のパージ
装置(噴射オリフィス側からインクを吸引するか、イン
ク供給側からインクを圧送する)による強制排出を行う
か、または、ヘッドの全オリフィスから記録動作と無関
係な予備噴射を行うだけで、内部インクと容易に混ざり
合って適正粘度に復帰し、正常噴射可能となる。しか
し、ノズル表面のインク粘度が10倍を越えると、パー
ジ装置によっても正常噴射を回復することは困難とな
り、さらにノズル表面のインクから析出物が発生した
り、乾固してしまった場合には、正常噴射回復はほとん
ど不可能となる。
【0014】また、インクジェットヘッド先端のノズル
表面のインク乾燥後の状態の粘度は、バルク状態のイン
クから揮発成分を蒸発させ、見かけ上、蒸発が起こらな
くなった状態の粘度と同等であり、この値を測定するこ
とによって知ることができる。
【0015】本発明における水は、脱イオン水(純水)
を使用することが望ましい。この時の水の含有量は、通
常時のインク粘度を正常噴射可能な低粘度に保つため、
インク全重量に対して40重量%以上であることが望ま
しい。
【0016】また、本発明における水溶性有機溶剤とし
ては、主としてインクジェットヘッドの先端部における
インクからの析出発生、乾固防止を目的として使用さ
れ、従って揮発性が低く、染料溶解性の高い溶剤を選択
することが望ましい。このような水溶性有機溶剤として
は、ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコ
ール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、
ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピ
レングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チ
オジグリコール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、ヘキシレングリコール等のアルキレン
グリコール類;グリセリン;2−ピロリドン、N−メチ
ル−2−ピロリドン等のピロリドン類が挙げられる。こ
れらの水溶性有機溶剤は単独で用いてもよいし、2種類
以上混合して用いることも可能である。
【0017】インク中の上記水溶性有機溶剤の含有量
は、インク全量に対して重量%で5〜40重量%、好ま
しくは7〜40重量%、より好ましくは10〜30重量
%である。もし、5重量%未満であると、湿潤作用が不
十分となり、析出、乾固等の問題が生じる。また、40
重量%を越えると、インクが必要以上に増粘し、噴射不
能となったり、記録紙上での乾燥が極端に遅くなる等の
問題を生じる。
【0018】本発明における水溶性染料としては、塩基
性染料、酸性染料、直接染料、反応性染料等のカチオン
性、アニオン性の染料が好適に使用できる。具体的に
は、カラーインデックスナンバーベーシックレッド1,
1:1,2,12,13,14,18,22,27,2
8,29,34,38,39,46,46:1,67,
69,70、カラーインデックスナンバーベーシックバ
イオレット1,2,3,4,5,7,8,10,11,
11:1,20,33、カラーインデックスナンバーベ
ーシックブルー3,6,7,9,11,12,16,1
7,24,26,41,47,66、カラーインデック
スナンバーベーシックグリーン1,4,5、カラーイン
デックスナンバーベーシックイエロー1,11,19,
21,24,25,28,29,36,45,51,6
7,73、カラーインデックスナンバーベーシックオレ
ンジ14,21,22,32、カラーインデックスナン
バーベーシックブラウン1,4、カラーインデックスナ
ンバーダイレクトブラック17,19,32,51,7
1,108,146,154,168、カラーインデッ
クスナンバーダイレクトブルー6,22,25,71,
86,90,106,199、カラーインデックスナン
バーダイレクトレッド1,4,17,28,83,22
7、カラーインデックスナンバーダイレクトイエロー1
2,24,26,86,98,132,142、カラー
インデックスナンバーダイレクトオレンジ34,39,
44,46,60、カラーインデックスナンバーダイレ
クトバイオレット47,48、カラーインデックスナン
バーダイレクトブラウン109、カラーインデックスナ
ンバーダイレクトグリーン59、カラーインデックスナ
ンバーアシッドブラック2,7,24,26,31,5
2,63,112,118、カラーインデックスナンバ
ーアシッドブルー9,22,40,59,93,10
2,104,113,117,120,167,22
9,234、カラーインデックスナンバーアシッドレッ
ド1,6,32,37,51,52,80,85,8
7,92,94,115,181,256,289,3
15,317、カラーインデックスナンバーアシッドイ
エロー11,17,23,25,29,42,61,7
1、カラーインデックスナンバーアシッドオレンジ7,
19、カラーインデックスナンバーアシッドバイオレッ
ト49、カラーインデックスナンバーフードブラック
1,2、カラーインデックスナンバーリアクティブレッ
ド180等が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。また、これらの水溶性染料は2種類以上を混合
して使用することも可能であり、その場合には単独では
得られない所望の色を得ることが可能となる。また、そ
の含有量は、所望される色や濃度に依存して広い範囲で
決定されるが、インク全量に対して0.01〜7重量
%、好ましくは0.1〜5重量%の範囲内である。
【0019】本発明において、揮発成分蒸発後の粘度を
元のインク粘度の10倍以下に制御するためには、第一
に上記水溶性染料を始めとする常温で固形状を有する成
分の割合を少なくとも7重量%以下にすることが有効で
ある。また、第二に上記水溶性有機溶剤のような低揮発
性で常温液体状の成分として比較的低粘度のものを選択
することが有効である。
【0020】本発明の及び本発明に使用するインクの基
本構成は以上の通りであるが、その他従来公知の各種浸
透剤、樹脂バインダー、分散剤、界面活性剤、粘度調整
剤、表面張力調整剤、pH調整剤、染料溶解剤、防腐防
カビ剤等を必要に応じて添加することができる。
【0021】上記浸透剤としては、20℃での蒸気圧が
0.1mmHg以下の多価アルコールモノアルキルエー
テルを使用することが望ましい。該多価アルコールモノ
アルキルエーテルは、記録紙へのインク浸透速度を効果
的に速めることにより、インクの紙面上での速乾性を向
上させ、記録紙上での遅乾性に起因するブリーディング
(異なる色の境界でのにじみ)を防止し、且つ、浸透に
伴うフェザリング(紙の繊維に沿ったヒゲ状のにじみ)
を起こし難いものが好適に使用される。
【0022】上記多価アルコールモノアルキルエーテル
の具体例としては、例えば、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル(20℃での蒸気圧0.1mmHg)、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(20℃での
蒸気圧0.01mmHg)、ジエチレングリコールモノ
イソブチルエーテル(20℃での蒸気圧0.01mmH
g)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(2
0℃での蒸気圧0.06mmHg)、ジプロピレングリ
コールモノプロピルエーテル(20℃での蒸気圧0.0
2mmHg)、ジプロピレングリコールモノイソプロピ
ルエーテル(20℃での蒸気圧0.05mmHg)、ジ
プロピレングリコールモノブチルエーテル(20℃での
蒸気圧0.05mmHg)、トリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル(20℃での蒸気圧0.01mmHg
未満)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル
(20℃での蒸気圧0.01mmHg未満)、トリプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル(20℃での蒸気
圧0.02mmHg)、トリプロピレングリコールモノ
ブチルエーテル(20℃での蒸気圧0.01mmHg未
満)等が挙げられる。
【0023】一般的な多価アルコールアルキルエーテル
は独特の臭気を有しており、その蒸気圧が20℃で0.
1mmHgより高いものをインクに用いると、インク自
体も高臭気性となり、一般オフィス、家庭で使用するに
は大きな問題となる。しかしながら、上記に例示した多
価アルコールモノアルキルエーテルは20℃での蒸気圧
が0.1mmHg以下と低く、インクに使用しても低臭
気性であり、前述の問題はない。
【0024】さらに、上記多価アルコールアルキルエー
テルの中でも、20℃での蒸気圧が0.01mmHg未
満のものは、特に臭気が少なく、好適に使用することが
できる。インク中の上記多価アルコールアルキルエーテ
ルの含有量は、インク全量に対して重量%で3〜15重
量%が好ましい。もし、3重量%未満であると、インク
の記録紙への浸透速度が遅く、乾燥時間、ブリーディン
グに問題を生じる。また、15重量%を越えると、イン
クの記録紙への浸透が激しくなり、記録紙の裏までイン
クが達してしまったり、フェザリングにも問題を生じ
る。
【0025】また、インクの記録紙への浸透、乾燥性を
制御する目的で、エタノール、イソプロピルアルコール
等の1価アルコールを使用することも可能である。
【0026】尚、熱エネルギーの作用によってインクを
噴射させるタイプのインクジェット方式に適用する場合
には、熱的な物性値(例えば比熱、熱膨張係数、熱電導
率等)が調整されることもある。
【0027】以上のようにして得られる本発明で使用す
るインク及び該インクを使用したインクジェット記録方
法は、従来技術の問題点が十分に解決されており、通常
使用時は良好な噴射安定性を示すと共に、ノズルキャッ
プなしで放置される場合のような異常な条件において
も、正常な噴射状態に回復することが容易に可能とな
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例について説
明する。
【0029】尚、文、表中%とあるのは重量基準であ
る。 <実施例1> 液組成 カラーインデックスナンバーダイレクトレッド227 1% ジエチレングリコール 28% トリエチレングリコールモノメチルエーテル 6% 純水 65% 上記各材料を十分に混合攪拌した後、0.8μmのメン
ブランフィルタで濾過を行いインクとした。
【0030】上記インクの25℃における粘度を回転式
粘度計で測定したところ、3.2cPsであった。
【0031】また、上記インクをガラス瓶に50g計り
取り、フタをせずに温度50℃相対湿度50%の恒温恒
湿槽中に30日間保存した後、25℃における残留液の
粘度を回転式粘度計で測定したところ、25cPsであ
った。また、該残留液内部の様子を顕微鏡で観察したと
ころ、析出物等の発生は見られなかった。
【0032】このインクを用いて、記録ヘッド内のイン
クに熱エネルギーを与えて液滴を発生させ、記録を行う
オンデマンドタイプのマルチヘッド(噴射オリフィス径
35μm、発熱抵抗体抵抗値150オーム、駆動電圧3
0ボルト、周波数2KHz)を有する記録装置、及び記
録ヘッド内のインクにピエゾ素子振動による圧力を与え
て液滴を発生させ、記録を行うオンデマンドタイプのマ
ルチヘッド(噴射オリフィス径40μm、駆動電圧30
ボルト、周波数10KHz)を有する記録装置により、
以下の試験評価を行ったところ、いずれにおいても良好
な結果を得た。
【0033】(試験評価1)噴射安定性;室温(25
℃)、5℃、40℃の雰囲気下でそれぞれ24時間の連
続噴射を行ったが、いずれの条件でも終始安定した高品
質の記録が行えた。
【0034】(試験評価2)噴射回復性;ヘッドにイン
ク充填後、ノズルキャップをせずに2カ月間放置した後
の噴射について調べたが、1000発程度の予備噴射を
行うことによって、正常な噴射状態に回復し、安定で均
一な記録が可能であった。
【0035】 <実施例2> 液組成 カラーインデックスナンバーダイレクトレッド227 2% ポリエチレングリコール(平均分子量200) 15% 2−ピロリドン 15% トリエチレングリコールモノメチルエーテル 6% ポリビニルピロリドン(平均分子量2900) 2.5% 純水 59.5% 上記各材料を十分に混合攪拌した後、0.8μmのメン
ブランフィルタで濾過を行いインクとした。
【0036】上記インクの25℃における粘度を回転式
粘度計で測定したところ、4.3cPsであった。
【0037】また、上記インクをガラス瓶に50g計り
取り、フタをせずに温度50℃相対湿度50%の恒温恒
湿槽中に30日間保存した後、25℃における残留液の
粘度を回転式粘度計で測定したところ、42cPsであ
った。また、該残留液内部の様子を顕微鏡で観察したと
ころ、析出物等の発生は見られなかった。
【0038】このインクについて実施例1と同様に試験
評価1及び2の検討を行った。試験評価1においては、
実施例1と同様に優れた結果を示し、試験評価2におい
ては、2ヶ月間の放置後、パージ装置によるインク強制
排出を行うことによって、正常な噴射状態に回復し、安
定で均一な記録が可能であった。
【0039】 <比較例1> 液組成 カラーインデックスナンバーダイレクトレッド227 1% ポリエチレングリコール(平均分子量600) 15% トリエチレングリコールモノメチルエーテル 6% 純水 78% 上記各材料を十分に混合攪拌した後、0.8μmのメン
ブランフィルタで濾過を行いインクとした。
【0040】上記インクの25℃における粘度を回転式
粘度計で測定したところ、2.2cPsであった。
【0041】また、上記インクをガラス瓶に50g計り
取り、フタをせずに温度50℃相対湿度50%の恒温恒
湿槽中に30日間保存した後、25℃における残留液の
粘度を回転式粘度計で測定したところ、60cPsであ
った。また、該残留液内部の様子を顕微鏡で観察したと
ころ、析出物等の発生は見られなかった。
【0042】このインクについて実施例1と同様に試験
評価1及び2の検討を行った。試験評価1においては、
実施例1と同様に優れた結果を示したが、試験評価2に
おいては、2ヶ月間の放置後、パージ装置によるインク
強制排出を行っても、正常な噴射状態に回復させること
はできず、一部不噴射やジェット曲がりが観察された。
【0043】 <比較例2> 液組成 カラーインデックスナンバーダイレクトレッド227 3% ポリエチレングリコール(平均分子量200) 15% 2−ピロリドン 15% トリエチレングリコールモノメチルエーテル 6% ポリビニルピロリドン(平均分子量2900) 5% 純水 56% 上記各材料を十分に混合攪拌した後、0.8μmのメン
ブランフィルタで濾過を行いインクとした。
【0044】上記インクの25℃における粘度を回転式
粘度計で測定したところ、6.4cPsであった。
【0045】また、上記インクをガラス瓶に50g計り
取り、フタをせずに温度50℃相対湿度50%の恒温恒
湿槽中に30日間保存した後、残留液を目視で観察した
ところ、表面が乾固していた。また、残留液内部の様子
を顕微鏡で観察したところ、析出物の発生が認められ
た。
【0046】このインクについて実施例1と同様に試験
評価1及び2の検討を行った。試験評価1においては、
5℃の条件で不安定な噴射が観察された。また、試験評
価2においては、2ヶ月間の放置後、パージ装置による
インク強制排出を行っても、正常な噴射状態に回復させ
ることはできず、多くの不噴射が観察された。
【0047】
【表1】 以上のように、本発明の実施例によれば、通常使用時は
良好な噴射安定性を示すと共に、ノズルキャップなしで
放置される場合のような異常な条件においても、正常な
噴射状態に回復することが容易に可能であり、各種の方
式のインクジェット記録において、優れた記録を与える
ことができる。一方、比較例においては、試験評価のい
ずれかにおいて問題を有している。
【0048】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように本発
明のインクジェット用水性インクは、インク中の揮発成
分蒸発後の残留物が液体であり、且つ、該残留物の粘度
が元のインク粘度の10倍以下であることを特徴として
いるため、通常使用時は良好な噴射安定性を示すと共
に、ノズルキャップなしで放置される場合のような異常
な条件においても、正常な噴射状態に回復することが容
易に可能であり、各種の方式のインクジェット用水性イ
ンクとして、優れた記録を与えることができる。
【0049】また、本発明のインクジェット記録方法
は、前記インクジェット用水性インクを使用して記録を
行うことを特徴としているため、通常使用時は良好な噴
射安定性を示すと共に、ノズルキャップなしで放置され
る場合のような異常な条件においても、正常な噴射状態
に回復することが容易に可能であり、各種の方式のイン
クジェット記録において、優れた記録を与えることがで
きる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水と水溶性有機溶剤と水溶性染料を必須
    成分として成るインクジェット用水性インクにおいて、
    インク中の揮発成分蒸発後の残留物が液体であり、且
    つ、該残留物の粘度が元のインク粘度の10倍以下であ
    ることを特徴とするインクジェット用水性インク。
  2. 【請求項2】 水と水溶性有機溶剤と水溶性染料を必須
    成分として成るインクジェット用水性インクを微細な液
    滴として飛翔させて記録を行うインクジェット記録方法
    において、請求項1記載のインクジェット用水性インク
    を使用することを特徴とするインクジェット記録方法。
JP26819998A 1998-09-18 1998-09-22 インクジェット用水性インク及びインクジェット記録方法 Withdrawn JP2000095983A (ja)

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