JPH08112880A - 積層体とこれを用いた蓋材および袋体 - Google Patents

積層体とこれを用いた蓋材および袋体

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JPH08112880A
JPH08112880A JP20055295A JP20055295A JPH08112880A JP H08112880 A JPH08112880 A JP H08112880A JP 20055295 A JP20055295 A JP 20055295A JP 20055295 A JP20055295 A JP 20055295A JP H08112880 A JPH08112880 A JP H08112880A
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butadiene
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JP20055295A
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Rikiya Yamashita
力也 山下
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた帯電防止特性を有する積層体と、合成
樹脂製容器への高い接着性と良好な剥離性および優れた
静電気特性を兼ね備えた蓋材と、高い接着性と優れた静
電気特性を兼ね備えた袋体を提供する。 【構成】 ヒートシーラント層の一方の面に、ビスアン
モニウム系有機イオウ半導体を主成分とした静電気拡散
層を設けて積層体とし、上記ヒートシーラント層の他方
の面に延伸樹脂層を設けた積層体により蓋材あるいは袋
体を構成し、蓋材は静電気拡散層側において容器にヒー
トシールされ、袋体は静電気拡散層を内面側とするよう
に製袋される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層体とこれを用いた蓋
材および袋体に係り、特に帯電防止特性を備えた積層体
と、内容物として半導体、IC部品およびこれらの製
品、液晶表示用部品および液晶製品、注射器や医薬品等
の医療関連物品、自動車用部品等を収納する合成樹脂製
容器に用いられる蓋材や袋体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種部品、固形あるいは液状
の食品等を、合成樹脂製容器に収容して開口部を蓋材に
より密封したり、袋体に収容して密封し、流通、保管す
ることが行われている。
【0003】例えば、多数のエンボスが形成されたキャ
リアテープの各エンボス部に電子部品を収納し、蓋材
(カバーテープ)をエンボス部を覆うようにキャリアテ
ープ上に熱融着して密封したエンボスキャリア型テーピ
ングが使用されている。このようなエンボスキャリア型
テーピングに使用されるキャリアテープは、通常、ポリ
塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボ
ネート等のシート成形が容易な材料を用いて形成されて
いる。また、蓋材は、二軸延伸樹脂フィルムと、このフ
ィルムの一方の面に形成されたヒートシーラント層を備
えた積層体からなっている。そして、電子部品の実装工
程において、エンボスキャリア型テーピングに収納され
ている電子部品を取り出すために蓋材が剥離可能である
ことが要求される。
【0004】さらに、収納されている電子部品がキャリ
アテープのエンボス部あるいは蓋材と接触して発生する
静電気、および蓋材が剥離される際に発生する静電気に
より、電子部品の劣化、破壊が生じる危険性があるた
め、これを防止する手段がキャリアテープ、蓋材に要求
される。
【0005】キャリアテープにおける静電気発生の防止
手段として、キャリアテープ中に導電性カーボン微粒
子、金属酸化物等の導電粉、金属微粒子を練り込んだり
塗布することが行われている。また、蓋材における静電
気発生の防止手段としては、電子部品と直接接触するヒ
ートシーラント層に界面活性剤等の帯電防止剤、金属酸
化物系の導電粉、導電性カーボン微粒子、金属微粒子を
練り込んだり塗布することが行われている。特に、ヒー
トシーラント層に金属酸化物(酸化スズ、酸化亜鉛等)
を導電化した微粉末を混入したものは、比較的透明性を
有するため、よく使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、キャリ
アテープへの蓋材の熱融着は、エンボスキャリア型テー
ピングの輸送、保管中に蓋材が剥離して電子部品の脱落
が生じることがないように、所定の強度が要求される
が、この熱融着強度及び熱融着強度のふれ(最大値と最
小値の差、以下ジップアップとする)が大きすぎると、
電子部品の実装工程における蓋材の剥離の際に、キャリ
アテープが振動して電子部品がキャリアテープのエンボ
ス部から飛び出す事故が発生するという問題があった。
したがって、蓋材はキャリアテープに十分な強度で接着
され、かつ、電子部品使用時のジップアップが小さいこ
とが要求されるが、従来のヒートシーラント層に導電性
微粉末等を混入した蓋材では、低いジップアップが得ら
れないという問題があった。
【0007】また、ヒートシーラント層に金属酸化物の
導電粉を混入した蓋材は、比較的良好な透明性を有して
いたが、ヒートシーラント層形成時の分散化が難しく、
電子部品の目視検査が可能な透明性を得るためには、熟
練した分散技術が必要で、製造コストの上昇を来すとい
う問題があった。
【0008】さらに、界面活性剤を塗布した場合は、蓋
材のヒートシーラント層の表面状態を変化させ、シール
性が不安定となり、シール不良の原因となったり、ま
た、保管中の温度、湿度による静電気拡散効果の依存性
が大きいため、安定した帯電防止効果が得られないとい
う問題があった。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、優れた帯電防止特性を有する積層体と、
合成樹脂製容器への高い接着性と良好な剥離性および優
れた静電気特性を兼ね備えた蓋材と、高い接着性と優れ
た静電気特性を兼ね備えた袋体を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の積層体はヒートシーラント層と、該
ヒートシーラント層の一方の面に設けられた静電気拡散
層とを備え、該静電気拡散層はビスアンモニウム系有機
イオウ半導体を主成分とするような構成とした。
【0011】また、本発明の蓋材は、上記のような積層
体のヒートシーラント層の静電気拡散層形成面と反対側
の面に延伸樹脂層を設けた積層体からなり、前記静電気
拡散層側において合成樹脂製容器にヒートシールするよ
うな構成とした。
【0012】さらに、本発明の袋体は、上記のような積
層体のヒートシーラント層の静電気拡散層形成面と反対
側の面に延伸樹脂層を設けた積層体からなり、前記静電
気拡散層側を内面側とするような構成とした。
【0013】
【作用】ヒートシーラント層の一方の面に静電気拡散層
を設けた積層体の上記静電気拡散層は、ビスアンモニウ
ム系有機イオウ半導体を主成分としており、このビスア
ンモニウム系有機イオウ半導体は湿度に依存することな
く良好な静電気防止性を有するので、積層体に帯電防止
特性を付与し、また、ビスアンモニウム系有機イオウ半
導体は無色透明であり、かつ、ヒートシーラント層のヒ
ートシール性に影響を与えないため、上記の積層体のヒ
ートシーラント層の静電気拡散層形成面と反対側の面に
延伸樹脂層を設けた積層体からなる蓋材は、優れた静電
気特性と内容物の視認性を備え、静電気拡散層側におい
て合成樹脂製容器にヒートシールされた状態で、延伸樹
脂層とヒートシーラント層との層間で剥離可能、あるい
はヒートシーラント層内における凝集破壊が可能である
ため、ヒートシール強度に関係なく蓋材の剥離が安定か
つ確実に行えることとなり、また、上記の積層体のヒー
トシーラント層の静電気拡散層形成面と反対側の面に延
伸樹脂層を設けた積層体からなる袋体は、優れた静電気
特性と内容物の視認性を備える。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0015】図1は本発明の積層体の一例を示す概略断
面図である。図1において、積層体1はヒートシーラン
ト層2と、このヒートシーラント層2の一方の面に設け
られた静電気拡散層3とを備えている。
【0016】また、図2は本発明の積層体の他の例を示
す概略断面図である。図2において、積層体11はヒー
トシーラント層12と、このヒートシーラント層12の
一方の面に設けられた静電気拡散層13と、ヒートシー
ラント層12の他方の面に設けられた延伸樹脂層14を
備えている。
【0017】さらに、図3は本発明の積層体の他の例を
示す概略断面図である。図3において、積層体21はヒ
ートシーラント層22と、このヒートシーラント層22
の一方の面に設けられた静電気拡散層23と、ヒートシ
ーラント層22の他方の面に順に積層された中間層2
5、接着層26および延伸樹脂層24を備えている。
【0018】上述の積層体のうち、積層体11および積
層体21は、後述するように本発明の蓋材あるいは袋体
となるものである。
【0019】本発明の積層体のヒートシーラント層2,
12,22は、エチレン−酢酸ビニル系、エチレン−酢
酸ビニル−アクリル系、オレフィン系、エラストマー系
(スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマ
ー、スチレン−イソブチレン−スチレンブロックコポリ
マー、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロッ
クコポリマー)、ポリアミド系、ポリエステル系、共重
合ポリエステル系、ポリウレタン系等のホットメルト接
着剤、下記表1乃至表3に示されるような熱可塑性樹脂
や熱可塑性エラストマーの1種あるいは2種以上の組み
合わせにより形成することができる。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】 また、ヒートシーラント層2,12,22は、下記のよ
うな粘着剤(感圧接着剤)の1種あるいは2種以上の組
み合わせにより形成することもできる。
【0023】(粘着剤) ・ゴム系:天然ゴム系、スチレン−ブタジエン系、ポリ
イソブチレン系、イソプレン系 ・アクリル系 ・シリコーン系 ・エマルジョン系:アクリルエマルジョン系、天然ゴム
ラテックス系、スチレン−ブタジエンラテックス系 ・ホットメルト型:スチレン−イソプレンブロック共重
合体系、スチレン−ブタジエンブロック共重合体系、ス
チレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体系、エチ
レン−酢酸ビニル熱可塑性エラストマー系 ・水系:ポリビニルアルコール系、ポリアクリルアミド
系、ポリビニルメチルエーテル系、ポリアクリル酸含有
ポリマー系、デキストリン系、ポリビニルピロリドン系 ヒートシーラント層2,12,22は、好ましくはポリ
ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂の少なくとも1種からなる熱可塑性樹脂
で形成されている。2種以上の熱可塑性樹脂の組み合わ
せとしては、例えば、ポリウレタン樹脂と塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂(混合比率は9:
1〜4:6の範囲が好ましい)、ポリエステル樹脂と塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂(混合
比率は1:1〜9.5:0.5の範囲が好ましい)、ア
クリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との
混合樹脂(混合比率は1:1〜9.5:0.5の範囲が
好ましい)等を挙げることができる。尚、中間層25が
後述するようなガラス転移温度40℃以上の線状飽和ポ
リエステル樹脂により形成されている場合は、ポリウレ
タン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混
合樹脂を使用することが好ましい。
【0024】また、ヒートシーラント層2,12,22
は、熱融着強度が大きく、かつ、低いジップアップを兼
ね備えるために、以下に示すような無機系微粒子、有機
系微粒子、または有機球状ビーズを熱可塑性樹脂100
重量部に対して1〜200重量部の範囲で含有すること
が好ましい。含有量が樹脂100重量部に対して1重量
部未満では、その添加効果が不十分であり、また、20
0重量部を超えると、後述するような透明性を得ること
ができない。無機系微粒子、有機系微粒子、有機球状ビ
ーズの大きさは、一次粒子で0.001〜200μm、
好ましくは0.01〜10μm程度である。このよう
に、ヒートシーラント層に無機系微粒子、有機系微粒
子、あるいは、有機球状ビーズを添加することにより、
ヒートシール時の熱可塑性樹脂の熱及び圧力による膨
張、収縮を小さくすることができ、ヒートシーラント層
中の熱可塑性樹脂内部に残る応力を小さくする効果と、
熱可塑性樹脂単体からなるヒートシーラント層よりも被
膜強度(特に、剪断強度、引張り伸び)が小さくなる効
果とから、熱融着強度の低いジップアップが達成される
と考えられる。
【0025】上記の無機系微粒子としては、SiO2
Al23、TiO2、Fe23、ZnO、SnO2、Ce
2、NiO、PbO、S2Cl2、SnCl2、ZnCl
2、FeCl2、CaCO3、MgCO3、B23、含水・
無水ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミ
ニウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケ
イ酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸鉛、硫酸ストロン
チウム、水酸化アルミニウムの1種あるいは2種以上を
使用することができる。また、上記の有機系微粒子や有
機球状ビーズとしては、アクリル系、ポリオレフィン
系、ポリスチレン系あるいはポリエステル系からなる有
機系微粒子および有機球状ビーズの1種あるいは2種以
上を用いることができる。
【0026】上述のヒートシーラント層2,12,22
の厚みは、0.1〜60μm、特に0.5〜30μmが
好ましい。ヒートシーラント層の厚みが0.1μm未満
の場合、ヒートシーラント層の形成が困難である。ま
た、ヒートシーラント層の厚みが60μmを超える場合
は、積層体の全厚が大きくなりすぎ、積層体の腰が強く
なって、とりまわしが悪くなり、また、蓋材や袋体とし
てヒートシールする際の必要熱量が大きくなり、高速ヒ
ートシールが困難となり生産性が悪いものとなる。
【0027】尚、ヒートシーラント層12,22は、フ
ィルム状態で延伸樹脂層に貼り合わせてもよく、あるい
は、延伸樹脂層上に溶融状態または溶剤に溶解した状態
で塗布して形成してもよい。
【0028】本発明の積層体の静電気拡散層3,13,
23は、ビスアンモニウム系有機イオウ半導体を主成分
とする。この静電気拡散層は、ビスアンモニウム系有機
イオウ半導体物質を上記表1乃至表3に示されるような
熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーをバインダーとし
て混練する方法、溶液状熱可塑性樹脂に分散する方法、
単体として溶液(水/イソプロピルアルコール)に分散
する方法等により成形品を作成した後、押出しコート
法、溶融押出しコート法、カレンダー法、ロールコート
法、噴霧法等により形成される。本発明では、静電気拡
散層の厚みは0.01〜30μm、特に0.05〜2μ
mの範囲が好ましい。
【0029】本発明において使用するビスアンモニウム
系有機イオウ半導体物質は、下記の一般式1に示される
ような結合体である。
【0030】
【化1】 より具体的には、下記の結合体1〜29に示されるもの
を使用することができる。
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】
【化4】
【0034】
【化5】
【0035】
【化6】 このような静電気拡散層は、その表面抵抗率が22℃、
40%RH下において105 〜1012Ωの範囲内であ
り、また、23±5℃、12±3%RH下において、5
000Vから99%減衰するまでに要する電荷減衰時間
が2秒以下であり、優れた静電気特性を有する。上記の
表面低効率が1012Ωを超えると、静電気拡散効果が極
端に悪くなり、電子部品を静電気破壊から保護すること
が困難になり、また、105 Ω未満になると、外部から
蓋材を介して電子部品に電気が通電する可能性があり、
電子部品が電気的に破壊される危険性がある。一方、静
電気により発生する電荷の拡散速度の目安である電荷減
衰時間が2秒を超える場合、静電気拡散効果が極端に悪
くなり、電子部品を静電気破壊から保護することが困難
になる。尚、上記の表面抵抗率および電荷減衰時間は、
米国の軍規格であるMIL−B−81705Cに準拠し
て測定することができる。
【0036】また、静電気拡散層には、必要に応じて分
散安定剤、ブロッキング防止剤等の添加剤を含有させる
ことができる。
【0037】本発明の積層体(蓋材、袋体)を構成する
延伸樹脂層14,24は、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の
ポリエステル樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン
樹脂、ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリイミド(PI)、ポリエーテルスルホン(P
ES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポ
リエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンサルファ
イド(PPS)、ポリアリレート(PA)、ポリエステ
ルエーテル(PEE)、ポリアミドイミド(PAI)、
全芳香族ポリアミド(APA)、ポリパラバン酸(PP
A)、ポリオキサジアゾール(POD)、ポリヒダント
イン(PHY)等の一軸延伸フィルムあるいは二軸延伸
フィルムで形成することができる。このように延伸樹脂
層を設けることにより、積層体(蓋材、袋体)に耐熱性
を付与することができる。延伸樹脂層の厚さは、積層体
の使用目的に応じて適宜設定することができ、例えば6
〜100μm程度とすることができる。尚、図3に示さ
れる積層体21において、延伸樹脂層24の接着層26
が形成される面に、必要に応じて予めコロナ処理、プラ
ズマ処理、サンドブラスト処理等の表面処理を施して、
接着層26との接着性を高めてもよい。また、必要に応
じて静電気発生防止処理を施したものも使用できる。
【0038】接着層26は、低密度ポリエチレン、密度
0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレ
フィン共重合体、ポリエチレンビニルアセテート共重合
体、アイオノマー、ポリプロピレン、エチレンメタクリ
ル酸共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、あるい
は、それらの変性物のいずれかであるポリオレフィン
系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チ
タン化合物、イソシアネート系、ウレタン系の接着剤等
により形成することができ、厚さは0.2〜60μm程
度が好ましい。接着層26は、延伸樹脂フィルム上に塗
布あるいは押出し成形することができ、この接着層26
上に中間層25をドライラミネーションあるいは押し出
しラミネーションすることができる。
【0039】中間層25は単層構造および多層構造のい
ずれであってもよく、上記の表1に示される熱可塑性樹
脂に1種あるいは2種以上の組み合わせにより形成する
ことができ、特に好ましい中間層の態様を以下に示す。
【0040】まず、中間層25が単層構造の場合を説明
する。この場合、中間層25は、密度0.915〜0.
940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体、
スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量
%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレ
ン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%との
スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物お
よびハイインパクトポリスチレンのうち少なくともエチ
レン−α・オレフィン共重合体およびスチレン−ブタジ
エンブロック共重合体を含む3種以上の樹脂により形成
することができる。
【0041】中間層25の形成に使用するエチレン−α
・オレフィン共重合体は、エチレンと、例えば、ブテ
ン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、4−メ
チルペンテン・1等との共重合体等である。このような
エチレン−α・オレフィン共重合体の密度が0.915
g/cm3 未満、あるいは0.940g/cm3 を超える場
合、スチレン−ブタジエンブロック共重合体との組み合
わせによる中間層25の成膜性が低下してしまい好まし
くない。
【0042】また、中間層25の形成に使用するスチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体を構成するスチレン量
が50重量%未満であるとフィルムの粘着性が増して取
り扱いが難しくなり、また90重量%を超えると低温で
のヒートシーラント22との密着性が悪くなり好ましく
ない。
【0043】そして、中間層25におけるエチレン−α
・オレフィン共重合体とスチレン−ブタジエンブロック
共重合体との混合比は、合成樹脂製容器に積層体(蓋
材)21を熱融着した後に剥離する際の剥離強度と、蓋
材21の透明性とに大きく影響する。本発明では、中間
層25におけるエチレン−α・オレフィン共重合体とス
チレン−ブタジエンブロック共重合体との混合比は、エ
チレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%
とする。エチレン−α・オレフィン共重合体量が10重
量%未満、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が9
0重量%を超える場合、中間層25の成膜性が低くなり
積層体(蓋材)の透明性も低下し好ましくない。一方、
エチレン−α・オレフィン共重合体量が90重量%を超
え、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が10重量
%未満である場合、中間層25とヒートシーラント層2
2との密着力が小さすぎ、積層体(蓋材)の剥離強度が
適正な強度を下回り好ましくない。
【0044】中間層25にスチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体の水素添加物およびハイインパクトポリスチ
レンを用いて4種の樹脂により形成する場合、上記のよ
うなエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量
%と、スチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜1
0重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレ
ン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%との
スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物を
0〜30重量部添加し、ハイインパクトポリスチレンを
0〜50重量部添加することが好ましい。
【0045】スチレン−ブタジエンブロック共重合体の
水素添加物の含有量が30重量部を超えると、得られる
フィルムの耐ブロッキング性が不十分となり好ましくな
い。スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加
物として添加したものが、実際には水素添加物になって
いない場合、この共重合体はブタジエン成分の高いもの
であるため、酸化され易く中間層25の形成時にゲルが
発生し易くなる。
【0046】また、無水添加物を用いた場合、成膜精度
が悪く、フィルム化が難しい場合がある。
【0047】また、ハイインパクトポリスチレンの添加
量が50重量部を超えると、積層体(蓋材)の透明性が
悪くなり好ましくない。
【0048】また、上記の中間層25は、エチレン−α
・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン−
ブタジエンブロック共重合体10〜90重量%との樹脂
組成物100重量部に対して、スチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体の水素添加物のみを0〜30重量部添加
して3種の樹脂を含有した樹脂組成物により形成されて
もよい。また、エチレン−α・オレフィン共重合体10
〜90重量%と、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対し
て、ハイインパクトポリスチレンのみを0〜50重量部
添加して3種の樹脂を含有した樹脂組成物により形成さ
れてもよい。
【0049】本発明では、単層構造である中間層25
は、上記のような構成の他に、密度0.915〜0.9
40g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体10
〜90重量部と、スチレン50〜90重量%とブタジエ
ン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック
共重合体90〜10重量部とが添加されている樹脂組成
物により形成することができる。
【0050】この場合、使用するスチレン−ブタジエン
ブロック共重合体を構成するスチレン量が50重量%未
満であるとフィルムの粘着性が増して取り扱いが難しく
なり、また90重量%を超えると低温でのヒートシーラ
ント層との密着性が悪くなり好ましくない。そして、中
間層25におけるエチレン−α・オレフィン共重合体と
スチレン−ブタジエンブロック共重合体との混合比は、
合成樹脂製容器に積層体(蓋材)21を熱融着した後に
剥離する際の剥離強度と、積層体(蓋材)21の透明性
とに大きく影響する。エチレン−α・オレフィン共重合
体量が10重量%未満、スチレン−ブタジエンブロック
共重合体が90重量%を超える場合、中間層25の成膜
性が低くなり蓋材の透明性も低下し好ましくない。一
方、エチレン−α・オレフィン共重合体量が90重量%
を超え、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が10
重量%未満である場合、中間層25とヒートシーラント
層22との密着力が小さすぎ、積層体(蓋材)の剥離強
度が適性な強度を下回り好ましくない。
【0051】また、本発明では、単層構造である中間層
25を、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレ
ン−α・オレフィン共重合体10〜90重量部と、スチ
レン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%と
のスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物
90〜10重量部とが添加されている樹脂組成物により
形成することができる。
【0052】この場合、エチレン−α・オレフィン共重
合体の密度が0.915g/cm3 未満、あるいは0.9
40g/cm3 を超える場合、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の水素添加物との組み合わせによる中間層
25の成膜性が低下してしまい好ましくない。また、使
用するスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添
加物を構成するスチレン量が10重量%未満であるとフ
ィルムの粘着性が増してブロッキングが発生し取り扱い
が難しくなり、また50重量%を超えると低温での静電
気拡散層との密着性が悪くなり好ましくない。水素添加
物を用いることにより、中間層25に柔軟性を与え、か
つ、エチレン−α・オレフィン共重合体との相溶性が良
好なため、中間層25の透明性が高くなる。そして、中
間層25におけるエチレン−α・オレフィン共重合体と
スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物と
の混合比は、合成樹脂製容器に積層体(蓋材)21を熱
融着した後に剥離する際の剥離強度と、積層体(蓋材)
21の透明性とに大きく影響する。エチレン−α・オレ
フィン共重合体量が10重量%未満、スチレン−ブタジ
エンブロック共重合体の水素添加物が90重量%を超え
る場合、中間層25の成膜性が低くなり蓋材の透明性も
低下し好ましくない。一方、エチレン−α・オレフィン
共重合体量が90重量%を超え、スチレン−ブタジエン
ブロック共重合体の水素添加物が10重量%未満である
場合、中間層25とヒートシーラント層22との密着力
が小さすぎ、積層体(蓋材)の剥離強度が適正な強度を
下回り好ましくない。
【0053】さらに、本発明では、単層構造である中間
層25を、ガラス転移温度が40℃以上である線状飽和
ポリエステル樹脂により形成することもできる。
【0054】ガラス転移温度が40℃以上である線状飽
和ポリエステル樹脂としては、例えば、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のアルコー
ル成分と、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボ
ン酸や、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルカル
ボン酸等の芳香族ジカルボン酸によるジカルボン酸成
分、具体的には、エチレングリコールとテレフタル酸、
エチレングリコールとイソフタル酸とテレフタル酸、
1,4−シクロヘキサンジメタノールとエチレングリコ
ールとテレフタル酸、プロピレングリコールとイソフタ
ル酸とテレフタル酸等の共縮合重合体を使用することが
できる。尚、ガラス転移温度を40℃以上に設定したの
は、積層体(蓋材)を使用する環境条件が40℃未満で
あることを考慮したためである。
【0055】上述のような単層構造の中間層25の厚さ
は、通常 3〜100μm程度が好ましい。中間層の厚
さが3μm未満の場合、成膜性が悪く、また100μm
を超えると積層体(蓋材)21の熱融着性が悪くなる。
【0056】次に、中間層25が多層構造の場合につい
て説明する。
【0057】図4は、中間層を2層構造とした本発明の
積層体の例を示す概略断面図であり、中間層25は第1
樹脂層25aと第2樹脂層25bとから構成されてい
る。
【0058】この場合、第1樹脂層25aは、密度0.
915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィ
ン共重合体、または、第2樹脂層25bと異なる組成あ
るいは樹脂により形成することができる。
【0059】また、第2樹脂層25bは、密度0.91
5〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共
重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重量%
とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物1
00重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタ
ジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の水素添加物0〜30重量部が添加されて
いる樹脂組成物により形成することができる。さらに、
第2樹脂層25bは、密度0.915〜0.940g/
cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重
量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜
10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体
90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対し
て、ハイインパクトポリスチレン0〜50重量部が添加
されている樹脂組成物により形成することもできる。ま
た、第2樹脂層25bは、密度0.915〜0.940
g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体10〜9
0重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン5
0〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重
合体90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対
して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜5
0重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の
水素添加物0〜30重量部と、ハイインパクトポリスチ
レン0〜50重量部とが添加されている樹脂組成物によ
り形成することができる。
【0060】このような第1樹脂層25aおよび第2樹
脂層25bの厚さは、それぞれ2〜60μm程度とする
ことができる。
【0061】図5は、中間層を3層構造とした本発明の
蓋材の例を示す概略断面図であり、中間層25は第1樹
脂層25a、第2樹脂層25bおよびヒートシーラント
層22に接する第3樹脂層25cとから構成されてい
る。
【0062】この場合、第1樹脂層25aは、密度0.
915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィ
ン共重合体により形成され、第2樹脂層25bは、第3
樹脂層25cと異なる組成で、かつ、密度0.915〜
0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合
体10〜90重量%と、スチレン50〜90重量%とブ
タジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物100
重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエ
ン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック
共重合体の水素添加物0〜30重量部と、ハイインパク
トポリスチレン0〜50重量部が添加されている樹脂組
成物により形成することができる。
【0063】そして、第3樹脂層25cは、密度0.9
15〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン
共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重量
%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジ
エンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物
100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブ
タジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体の水素添加物0〜30重量部が添加され
ている樹脂組成物により形成される。また、第3樹脂層
25cは、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチ
レン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、ス
チレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%
とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10
重量%との樹脂組成物100重量部に対して、ハイイン
パクトポリスチレン0〜50重量部が添加されている樹
脂組成物により形成することもできる。さらに、第3樹
脂層25cは、密度0.915〜0.940g/cm3
エチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%
と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10
重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体90
〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対して、ス
チレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%
とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加
物0〜30重量部と、ハイインパクトポリスチレン0〜
50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成す
ることもできる。
【0064】このような第1樹脂層25a、第2樹脂層
25bおよび第3樹脂層25cの厚さは、それぞれ3〜
20μmの範囲で設定することができる。
【0065】上述のような中間層25は、ドライラミネ
ーション法あるいは押し出しラミネーション法により形
成することができる。
【0066】上述のような本発明の積層体からなる蓋材
のうち、キャリアテープ用の蓋材としては以下のような
剥離形態が好ましい。すなわち、合成樹脂製容器に熱融
着された積層体(蓋材)21を剥離する際、中間層25
とヒートシーラント層22との層間における剥離(層間
剥離)、または、ヒートシーラント層22内における凝
集破壊による剥離が生じる形態が好ましい。この場合の
剥離強度は、ヒートシーラント層22と静電気拡散層2
3との接着強度あるいは静電気拡散層23と合成樹脂製
容器との熱融着強度よりも弱いものであり、100〜1
200g/15mmの範囲であることが好ましい。剥離
強度が100g/15mm未満になると、積層体(蓋
材)を熱融着した後の容器を移送する際に、中間層25
とヒートシーラント層22との層間において剥離が生
じ、内容物が脱落する危険性がある。また、剥離強度が
1200g/15mmを超えると、積層体(蓋材)の剥
離の際に合成樹脂製容器が振動して内容物が飛び出すお
それがあり好ましくない。また、ジップアップは50g
/2mm以下が好ましい。ジップアップが50g/2m
mを超えると、蓋材の剥離の際に合成樹脂製容器が振動
して内容物が飛び出すおそれがあり好ましくない。
【0067】尚、上記の剥離強度は、23℃、40%R
H雰囲気下における180°剥離(剥離速度=300 mm/
分)の値である。また、ジップアップとは、15mm幅
で合成樹脂容器に熱融着させた積層体を、2mm幅にス
リットし剥離した時の剥離強度の最大値と最小値の差を
いう。この時、剥離強度の測定条件は、23℃、40%
RH雰囲気下における180°剥離(剥離速度=300
mm/分)で測定長さ20cmとする。
【0068】また、上記のような中間層25とヒートシ
ーラント層22との層間における剥離(層間剥離)を生
じさせるか、または、ヒートシーラント層22内におけ
る凝集破壊を生じさせるかは、ヒートシール条件を制御
することにより適宜選択することができる。すなわち、
ヒートシール時の条件を厳しくする(加熱温度を高く、
加熱時間を長く、加圧を強くする)ことにより中間層2
5とヒートシーラント層22との層間剥離を生じさせる
ことができ、ヒートシール時の条件を緩くすることによ
りヒートシーラント層22内における凝集破壊を生じさ
せることができる。上記のヒートシール条件の具体例と
しては、層間剥離の場合、加熱温度=130〜200
℃、加熱時間=0.3〜2.0秒、加圧=0.7〜3.
0kgf/cm2程度であり、凝集破壊の場合、加熱温度=9
0〜150℃、加熱時間=0.1〜0.5秒、加圧=
0.3〜1.2kgf/cm2 程度である。
【0069】上述のように、積層体(蓋材)21は、ヒ
ートシーラント層22による合成樹脂製容器への熱融着
強度を充分高くして熱融着したうえで、合成樹脂製容器
から低いジップアップで確実に剥離することができる。
【0070】上述のような本発明の積層体からなる袋体
の場合、静電気拡散層側を内面側として公知の製袋方法
によって製袋される。この袋体の開封は、袋体の所定箇
所にノッチを形成しておき、このノッチをきっかけとし
て引き裂き開封することができる。この場合、上述の蓋
材における剥離強度の制限はなく、延伸樹脂層として一
軸延伸樹脂フィルムを使用し、延伸樹脂層の延伸方向に
沿って引き裂くようにすると、袋体の開封性を向上させ
ることができる。
【0071】次に、図3に示されるような積層体からな
る本発明の蓋材21の剥離動作について図6乃至図9を
参照して説明する。
【0072】先ず、図6および図7に示されるように、
例えば、エンボス部32を備えたキャリアテープ31
に、図3に示されるような蓋材21が熱融着される。こ
の熱融着は、エンボス部32の両端部に所定の幅でライ
ン状に行われる。図示例では、ライン状の熱融着部分H
を斜線部で示してある。この状態で、蓋材21の中間層
25とヒートシーラント層22との密着強度は100〜
1200g/15mmの範囲であり、ヒートシーラント層2
2と静電気拡散層23との接着強度あるいは静電気拡散
層23とキャリアテープ31との熱融着強度よりも小さ
いものとなっている。次に、蓋材21をキャリアテープ
31から剥離すると、ライン状の熱融着部分Hにおいて
は、ヒートシーラント層22および静電気拡散層23は
キャリアテープ31に熱融着されたままであり、中間層
25とヒートシーラント層22との層間で剥離が生じる
(図8)。したがって、蓋材21はヒートシーラント層
22および静電気拡散層23のうちライン状の熱融着部
分Hをキャリアテープ上に残した状態で剥離される。あ
るいは、ライン状の熱融着部分Hにおいてヒートシーラ
ント層22内での凝集破壊が生じて、ヒートシーラント
層22の一部と静電気拡散層23とがキャリアテープ3
1に熱融着されたままで蓋材21が剥離される(図
9)。すなわち、本発明の蓋材21は、キャリアテープ
31に対する高い熱融着性と、剥離時の容易な剥離性と
いう、相反する特性を兼ね備えている。
【0073】但し、ヒートシーラント層22が粘着剤に
より形成されており、圧着により蓋材21がキャリアテ
ープ31に固着されている場合、ヒートシーラント22
(静電気拡散層23)とキャリアテープ31との界面で
の剥離が生じるが、粘着剤による粘着強度は一定であ
り、蓋材の剥離強度も一定となるので問題はない。
【0074】図10および図11は、それぞれ本発明の
袋体の態様を示す概略断面図である。図10に示される
袋体41は、例えば図3に示されるような2枚の積層体
21を、静電気拡散層側を対向させるように載置し、周
囲をヒートシールあるいは圧着することにより固着した
ものである。また、2枚の積層体のうち、1枚を他の層
構成を備えた本発明の積層体としてもよく、あるいは、
本発明の積層体以外の樹脂フィルムを用いてもよい。ま
た、図11に示される袋体51は、例えば図3に示され
るような積層体21を、静電気拡散層側を内側となるよ
うに筒状にし、重ね合わせ部分をヒートシールあるいは
圧着することにより固着したものである。このような袋
体の場合、開封は上述のように引き裂きによる開封でも
よく、あるいは剥離による開封でもよい。剥離による開
封の場合、剥離形態は蓋材と異なり、袋体を構成する積
層体の固着界面での剥離であってもよい。
【0075】本発明の積層体は、上記のような態様の他
に、延伸樹脂層上に反射防止膜あるいは、反射防止膜と
帯電防止層を有するような態様であってもよい。図12
および図13は、このような本発明の積層体の他の例を
示す概略断面図である。図12において、積層体61は
延伸樹脂層64と、この延伸樹脂層64の一方の面に接
着層66を介して順に積層された中間層65、ヒートシ
ーラント層62および静電気拡散層63とを備え、延伸
樹脂層64の他の面には反射防止膜67を備えている。
また、図13においては、更に延伸樹脂層64と反射防
止膜67との間に帯電防止層68を備えている。
【0076】反射防止膜67は、積層体のおける乱反射
あるいは光源の影写りを抑え、容器内部を目視すること
をより容易にすることを目的としたものである。このよ
うな反射防止膜67は、弗化カルシウム、弗化ナトリウ
ム、弗化リチウム、弗化マグネシウム、弗化ランタン、
弗化ネオジウム、弗化セリウム、二酸化珪素、酸化アル
ミニウム、一酸化マグネシウム、酸化トリウム、酸化ラ
ンタン、一酸化珪素、酸化イットリウム、酸化ジルコニ
ウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化ビス
マス、硫化カドミウム等の1種あるいは2種以上を、熱
可塑性樹脂に分散したインキを用いて形成したり、直接
成膜することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリエ
ステル系、ポリウレタン系、アクリル系、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体系、ポリ酢酸ビニル系、フェノール
系、キシレン系、尿素樹脂系およびメラニン系、ケトン
系、クマロン・インデン系、石油樹脂系、テルペン系、
環化ゴム系、塩化ゴム系、アルキド系、ポリアミド系、
ポリビニルアルコール系、ポリビニルブチラール系、塩
素化ポリプロピレン系、スチレン系、エポキシ系、セル
ロース誘導体等を挙げることができる。インキ塗布によ
る反射防止膜67の形成方法としては、エアドクタコー
ト法、ブレードコート法、ナイフコート法、ロッドコー
ト法、ロールコート法、グラビアコート法、スクリーン
法、キスコート法、ビードコート法、スロットオリフィ
スコート法、スプレー法等を挙げることができ、また、
直接成膜する場合には、真空蒸着法、スパッタリング法
等を挙げることができる。このような反射防止膜67
は、単層構造および多層構造のいずれでもよく、膜厚は
0.01〜0.5μm程度が好ましい。
【0077】また、帯電防止層68は、積層体61の表
面に静電気によるゴミ付着が発生するのを防止すること
を目的として形成されるものである。この帯電防止層6
8は、帯電防止剤としてアニオン系、カチオン系、非イ
オン系、両性系のいずれかの界面活性剤、脂肪酸誘導
体、4官能基性珪素部分加水分解物、あるいは、金属微
粉末、金属酸化物系、金属硫化物系または硫酸塩系に導
電性処理を施した導電性微粉末、導電性カーボン、ビス
アンモニウム系有機イオウ半導体、紫外線硬化型あるい
は電子線硬化型の帯電防止剤の少なくとも1種を含む層
である。
【0078】上記のアニオン系界面活性剤としては、硫
酸化油、石鹸、硫酸化エステル油、硫酸化アミド油、オ
レフィンの硫酸エステル塩類、脂肪アルコール硫酸エス
テル塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチルスルフ
ォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼン
スルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸とホルマリン
との混合物、コハク酸エステルスルフォン酸塩、燐酸エ
ステル塩等を挙げることができる。
【0079】また、カチオン系界面活性剤としては、第
1級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム化
合物、ピリジン誘導体等を挙げることができる。
【0080】また、非イオン系界面活性剤としては、多
価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪アルコール
のエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサ
イド付加物、脂肪アミノまたは脂肪酸アミドのエチレン
オキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキ
サイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイ
ド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエ
チレンオキサイド付加物等を挙げることができる。
【0081】さらに、両性界面活性剤としては、カルボ
ン酸誘導体、イミダゾリン誘導体等を挙げることができ
る。
【0082】帯電防止層68は、上記のような帯電防止
剤を単独で用いて延伸樹脂層64上に形成することがで
きる。また、上述の反射防止膜67の形成において使用
可能な熱可塑性樹脂に帯電防止剤を分散したインキを塗
布することにより形成してもよい。このような帯電防止
層68の厚みは0.2〜20μm程度が好ましい。
【0083】上記の帯電防止層68は、その表面抵抗率
が22℃、90%RH下において105 〜1012Ωの範
囲内であり、また、23±5℃、12±3%RH下にお
いて、5000Vから99%減衰するまでに要する電荷
減衰時間が2秒以下であり、優れた帯電防止効果を有す
る。
【0084】尚、上記の積層体61において、延伸樹脂
層64、接着層66、中間層65、ヒートシーラント層
62および静電気拡散層63は、上述の積層体61を構
成する対応した各層と同様であるので、説明は省略す
る。
【0085】さらに、本発明の積層体は、蓋材および袋
体としての内容物保護のために、水蒸気遮断性、酸素ガ
ス、炭酸ガスあるいは窒素ガス等の気体遮断性、外部か
らの電気的遮断性が必要な場合には、延伸樹脂層とヒー
トシーラント層との間に上記のような中間層に加えて、
目的に応じて他の層を2以上備えるものであってもよ
い。
【0086】このような積層体の一例として、まず、延
伸樹脂層とヒートシーラント層との間に中間層および金
属箔層または無機物蒸着層からなる無機物質層を備えた
ものを挙げることができる。この場合、金属箔層として
は、アルミニウム箔、ステンレス箔等の金属箔により形
成される層であってよい。また、無機物蒸着層として
は、アルミニウムやニッケル等の金属蒸着層、酸化ケイ
素等の無機物の蒸着層とすることができる。
【0087】また、延伸樹脂層とヒートシーラント層と
の間に中間層および吸湿層を備えた積層体であってもよ
い。この場合、吸湿層は吸湿剤あるいは高吸収性樹脂を
主成分とする吸湿層である。吸湿剤、高吸収性樹脂は、
下記の1種、あるいは2種以上の組み合わせで使用する
ことができる。
【0088】吸湿剤 ・無機塩類:塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化亜
鉛、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリ
ウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二ナトリウム、二
リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸
カリウム、炭酸カルシウム、硝酸ナトリウム等 ・有機化合物:グルコース、果糖、ショ糖、ゼラチン、
変性カゼイン、変性デンプン、トラガントゴム、ポリビ
ニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、アルギ
ン酸ナトリウム等 高吸収性樹脂 ・デンプン−アクリル酸ソーダグラフト重合体、デンプ
ン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、デ
ンプン−ポリ(メタ)アクリル酸共重合体、デンプン−
ポリメタクリル酸メチルの加水分解物およびこれらの塩
類等のデンプン−グラフト重合体系 ・ポリアクリル酸塩の部分架橋物、ポリイソブチレン−
無水マレイン酸共重合体、メタクリル酸メチル−酢酸ビ
ニル共重合体の加水分解物等の架橋合成樹脂系 ・ポリエチレンオキサイド変性物系 上記の高吸収性樹脂は、水不溶性で、かつ、自重の10
〜1000倍以上の水分を保持することができる物質で
あり、商品名として以下のものを挙げることができる。
【0089】高吸収性樹脂の商品名 ・住友化学工業(株)製 スミカゲル ・明成化学工業(株)製 アクアプレン ・製鉄化学工業(株)製 アクアキープ ・クラレイソプレンケミカル社製 KIゲル ・三洋化成工業(株)製 サンウエット ・昭和電工(株)製 プレアプル ・ヘンケル社製 SGPアブソーベントポリマー また、延伸樹脂層とヒートシーラント層との間に中間
層、酸素吸収層または吸湿層あるいは酸素吸収層を備え
た積層体であってもよい。酸素吸収層は下記の物質の1
種あるいは2種以上の組み合わせからなる酸素吸収剤を
主成分としたものである。
【0090】酸素吸収剤 ・還元性を有する金属粉:還元性鉄、還元性亜鉛、還元
性錫 ・金属酸化物:酸化第一鉄、四三酸化鉄 ・還元性金属化合物:炭化鉄、ケイ素鉄、鉄カルボニ
ル、水酸鉄 これらは必要に応じてアルカリ金属、アルカリ土類金属
の水酸化物、炭酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、第三リン
酸塩、第二リン酸塩、有機酸塩、ハロゲン化物、活性
炭、活性アルミナ、活性白土、フェノール類のような助
剤とも組み合わせて使用可能 ・多価フェノールを骨格内に有する高分子化合物 ・アスコルビン酸またはその化合物 さらに、延伸樹脂層とヒートシーラント層との間に中間
層および気体遮断性樹脂層を備えた積層体であってもよ
い。この場合、気体遮断性樹脂としては、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体ケン化物、メタキシレンアジパ
ミド、ポリアクリロニトリル等を挙げることができる。
【0091】尚、吸湿層、酸素吸収層、弾性体層、気体
遮断性樹脂層、金属箔層、無機物質層は、必要に応じて
組み合わせることができる。弾性体層としては、表3に
示す熱可塑性エラストマー(TPE)が適当である。
【0092】上記のような本発明の蓋材の使用対象とな
る合成樹脂製容器としては、ポリ塩化ビニル(PV
C)、ポリスチレン(PS)、ポリエステル(A−PE
T、PEN、PET−G、PCTA)、ポリプロピレン
(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリロニ
トリル(PAN)、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体(ABS)等の樹脂製容器、または、こ
れらに静電気対策として導電性カーボン微粒子、金属微
粒子、酸化錫や酸化亜鉛、酸化チタン等の金属酸化物に
導電製を付与した導電製微粉末、Si系有機化合物、界
面活性剤、ビスアンモニウム系有機イオウ半導体、紫外
線硬化型あるいは電子線硬化型の帯電防止剤を練り込ん
だり塗布したもの等を挙げることができる。また、PS
系樹脂シートまたはABS系樹脂シートの片面あるいは
両面にカーボンブラックを含有したPS系またはABS
系樹脂フィルムまたはシートを共押出しにより一体的に
積層してなる複合プラスチックシートを形成したものも
挙げられる。あるいは、導電性処理として、プラスチッ
クフィルム表面に、導電性高分子を形成させたものも挙
げることができる。
【0093】また、容器自体に水蒸気遮断性、気体遮断
性を付与するために、上述のような無機物質層、気体遮
断性樹脂層、吸湿層、酸素吸収層、金属層を備えた容
器、あるいは、ガラス、金属等で形成されている容器を
用いることができる。
【0094】次に、具体的実施例を示して本発明の蓋材
を更に詳細に説明する。 (実施例1)延伸樹脂層用のフィルムとして、下記の二
軸延伸樹脂フィルムを準備した。
【0095】二軸延伸樹脂フィルム PET:二軸延伸ポリエチレンテレフタレート 東洋紡績(株)製 エスペット6140、厚み=12μm、
コロナ処理品 OPP:二軸延伸ポリプロピレン 東京セロファン紙(株)製 OPU-1 、厚み=12μm、
コロナ処理品 ONy:二軸延伸ナイロン 東洋紡績(株)製 ハーデンフィルム−NS、N715
0 厚み=12μm、コロナ処理品 また、接着剤として、ポリエチレンイミン溶液(日本触
媒化学(株)製 P−100)を準備した。
【0096】さらに、中間層用として、下記の低密度ポ
リエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(L
・LDPE)、スチレン70〜90重量%とブタジエン
30〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共
重合体(S・B共重合体)、スチレン20〜50重量%
とブタジエン80〜50重量%とのスチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体(S・B共重合体)の水素添加物、
ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、線状飽和ポ
リエステル(飽和ポリエステル)、ケイ素酸化物蒸着フ
ィルム(酸化ケイ素蒸着)および下記の材料を準備し
た。
【0097】L・LDPE:三井石油化学工業(株)製
ウルトゼックス3550A 密度=0.925g/cm3 S・B共重合体:旭化成工業(株)製アサフレックス8
10 S・B共重合体水素添加物:旭化成工業(株)製タフテ
ックH1D41 HIPS :旭化成工業(株)製スタイロン475D 飽和ポリエステル:東セロ化学(株)製KS−O11C 厚み=30μm、ガラス転移温度=50℃ LDPE :三井石油化学(株)製ミラソン16−P エチレン−ビニルアルコール共重合体ケン化物:(株)
クラレ製エバール EP−H101(エチレン共重合比率=38mol%、酸素
透過量=2.0cc・20μ/m2・24hr・atm ) アルミ箔 :サン・アルミニウム工業(株)製1N3
0(厚み7μm) 酸化ケイ素蒸着:三菱化成(株)製テックバリアS(ポ
リビニルアルコール基材、透湿度0.2g/m2 24hr、酸素透
過度= 0.1cc m2・24hr・atm ) スチレン−イソプレンブロック共重合体エラストマー:
日本合成ゴム(株)製JSR SIS また、ヒートシーラント層用として、下記の線状低密度
ポリエチレンフィルム(L・LDPE)、低密度ポリエ
チレンフィルム(LDPE)、ポリプロピレンフィルム
(PP)、ポリウレタン−塩化ビニル/酢酸ビニル共重
合体(ポリウレタン)、接着性樹脂フィルム(EVA
系)、アクリル系粘着剤(粘着剤)、イオン架橋オレフ
ィン共重合体樹脂フィルム(アイオノマー)、アクリル
系樹脂フィルム(アクリル系)、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体(塩酢ビ)、塩素化ポリプロピレンフィルム
(ポリプロピレン)および下記の材料を準備した。
【0098】L・LDPE:東京セロファン紙(株)製
T.U.X FCD 厚み=30μm PP :東セロ化学(株)製トーセロCP GH 厚
み=30μm LDPE:タマポリ(株)製V−1 厚み=30μm ポリエステルI:大日精化工業(株)製セイカダイン5
56−NS 厚み=2μm ポリウレタン:ザ・インクテック(株)製P−4メジウ
ム 厚み=2μm(ウレタン/塩酢ビ=2.0 /7.5 ) ポリエステルII:大日精化工業(株)製セイカダイン5
56−NC 厚み=2μm(ポリエステル/硝化綿=75/25) ホットメルト接着剤:ザ・インクテック(株)製HS−
1 厚み=10μm(エチレン−酢酸ビニル−アクリル系) EVA系:三井・デュポン・ポリケミカル(株)製CM
PS V−201 厚み=20μm アイオノマー:三井・デュポン・ポリケミカル(株)製
ハイミラン1652 厚み=20μm アクリル系:大日本インキ化学工業(株)製ディックシ
ールA-250D 厚み=5μm エチレン−酢酸ビニル系樹脂:東洋インキ工業(株)製
Q066PP ポリスチレン系樹脂:大日精化工業(株)製PS-10 メジ
ウム 厚み=5μm 塩酢ビ :ユニオンカーバイド社製VAGH ポリプロピレン:日本製紙(株)製スーパークロン813A
厚み=5μm また、静電気拡散層用として、下記のビスアンモニウム
系有機イオウ半導体(ビスアンモニウム系導体)、界面
活性剤型帯電防止剤を準備した。
【0099】ビスアンモニウム系導体:(株)ボロンイ
ンターナショナル製ハイボロンSC 界面活性剤型帯電防止剤:瀧原産業(株)製スタティサ
イド 次に、下記の積層方法に従い、下記表4に示される組み
合わせで下記の5種の層構成の積層体(試料1〜16、
比較試料1〜3)を作成した。尚、ヒートシーラント層
として、粒径0.5μmのシリカ(SiO2)を樹脂1
00重量部に対して100重量部添加したヒートシーラ
ント層と、粒径0.02μmのアルミナ(Al23)を
樹脂100重量部に対して100重量部添加したヒート
シーラント層の2種を作成した。
【0100】層構成 延伸樹脂層/接着剤層/ヒートシーラント層/静電気拡
散層層構成 延伸樹脂層/接着剤層/中間層/ヒートシーラント層/
静電気拡散層層構成 延伸樹脂層/接着剤層/中間層/接着剤層/ヒートシー
ラント層/静電気拡散層層構成 延伸樹脂層/接着剤層/中間層/ヒートシーラント層 (中間層のある積層体の積層方法)まず、延伸樹脂フィ
ルム上に接着剤を塗布後、ドライラミネーション法ある
いは押出しラミネートション法により中間層(厚み30
μm)を形成する。次に、中間層上に、フィルム状ヒ
ートシーラント層はドライラミネーションにて、溶剤
系ヒートシーラント層、ホットメルト接着剤によるヒー
トシーラント層はコーティング法にて、それぞれヒート
シーラント層を形成する。その後、ヒートシーラント層
上にビスアンモニウム系有機イオウ半導体の水/IPA
溶解液をグラビアリバース法で塗布(塗布量=0.1g
/m2 )して静電気拡散層(厚み=0.05μm)を形
成する。 (中間層のない積層体の積層方法)延伸樹脂フィルム上
に接着剤を塗布後、ドライラミネーション法あるいは押
出しラミネートション法によりヒートシーラント層を形
成した後、ヒートシーラント層上にビスアンモニウム系
有機イオウ半導体の水/IPA溶解液をグラビアリバー
ス法で塗布(塗布量=0.1g/m2 )して静電気拡散
層(厚み=0.05μm)を形成する。
【0101】
【表4】 次に、上記の各積層体(試料1〜16、比較試料1〜
3)について、ヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、
電荷減衰時間を下記の条件で測定した。
【0102】また、試料4〜10は、図6に示されるよ
うな導電性ポリ塩化ビニル樹脂基材(太平化学(株)製
XEG47)で形成されたPVC製キャリアテープに
対して蓋材として熱融着した。熱融着は、PVC製キャ
リアテープに上記の各積層体をヒートシールバーを用い
て、150℃、0.5秒、3.0 kgf/cm2 の熱融着条
件1、および130℃、0.2秒、1.0 kgf/cm2
熱融着条件2の2種の条件で行い、その後、下記の条件
で剥離強度を測定した。一方、試料1〜3、試料11〜
16は、ポリプロピレンとLDPEを50:50で混合
した樹脂を用いて作成したシートを、口径50mm、高
さ50mmの円柱状カップ形に成形し、そのフランジ部
分にヒートシールバーを用い、上記の熱融着条件1で各
積層体を熱接着し、その後、下記条件にて剥離強度を測
定した。 (ヘーズ度および全光線透過率の測定条件)スガ試験機
(株)製カラーコンピューターSM-5SCにて測定した。 (表面抵抗率の測定条件)22℃、40%RH下におい
て、三菱油化(株)製ハイレスタIPにて測定した。 (電荷減衰時間の測定条件)23±5℃、12±3%R
H下において、5000Vから99%減衰するまでに要
する時間を、MIL−B−81705Cに準拠して、E
TS社(Electro-Tech Systems,Inc)製のSTATIC DECAY
METER-406C にて測定した。 (剥離強度の測定条件)23℃、40%RH下におい
て、東洋ボールドウィン(株)製テンシロン万能試験機
HTH-100 にて測定した。 (剥離速度=300 mm/分、1
80°剥離) 各積層体に関する上記項目の測定結果と剥離形態を下記
の表5に示した。
【0103】
【表5】 (実施例2)実施例1と同様に、下記表6に示される組
み合わせで、PET層/接着剤層/中間層/ヒートシー
ラント層/ビスアンモニウム系有機イオウ半導体層から
なる層構成の積層体(試料1〜16、比較試料1〜6)
を作成した。尚、ヒートシーラント層は、粒径0.01
μmのシリカ(SiO2)を樹脂100重量部に対して
120重量部添加した。
【0104】
【表6】 次に、上記の各積層体(試料1〜16、比較試料1〜
6)について、実施例1と同様にしてヘーズ度、全光線
透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間、剥離強度を測定し
た。尚、剥離強度は、図6に示されるようにPVC製キ
ャリアテープに対して蓋材として熱融着して測定した。
【0105】各積層体に関する上記項目の測定結果と剥
離形態を下記の表7に示した。
【0106】
【表7】 (実施例3)実施例2の試料4同様にしてPETフィル
ムの片面に中間層、ヒートシーラント層および静電気拡
散層を形成した。
【0107】次に、帯電防止剤として、下記の3種の帯
電防止剤を準備した。
【0108】 日本油脂(株)製 ニューエレガンA(カチオン系)・・・A 触媒化成工業(株)製 ELCOM P3501 ・・・B 住友セメント(株)製 R321 (紫外線硬化型酸化スズドーピングタイプ)・・・C さらに、反射防止膜用として、下記の組成の反射防止膜
用塗料を準備した。 (反射防止膜用塗料の組成) 弗化マグネシウム 30重量部 ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製バイロン) (ガラス転移温度50℃) 20重量部 溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1) 50重量部 そして、PETフィルムの反対面に、グラビアリバース
法により帯電防止剤を塗布して帯電防止層(厚さ0.5
μm)を形成し、さらに、この帯電防止層上にグラビア
リバース法により反射防止膜用塗料を塗布して反射防止
膜(厚さ0.1μm)を形成して積層体(試料1〜4)
を作成した。
【0109】次に、上記の各積層体(試料1〜4)につ
いて、実施例1と同様にして表面抵抗率および電荷減衰
時間を測定した。
【0110】各蓋材に関する上記項目の測定結果と表面
反射の有無を下記の表8に示した。
【0111】
【表8】 表8に示されるように、帯電防止層を備えた試料1〜4
は、静電気防止性があった。また、反射防止膜を備えた
試料1〜3は、表面反射がなく、積層体における乱反
射、光源の影写りを有効に防止することができた。 (実施例4)実施例1と同様に二軸延伸PET層/接着
剤層/中間層/ヒートシーラント層/ビスアンモニウム
系有機イオウ半導体層からなる層構成の積層体(試料1
〜16、比較試料1〜2)を作成した。尚、中間層の樹
脂組成は、L・LDPE40%、S・B共重合体60%
とした。
【0112】上記の各積層体を、実施例1と同様にPV
C製キャリアテープに対してヒートシールバーを用い
て、150℃、0.5秒、3.0kgf/cmの熱融
着条件で熱融着し、その後、実施例1と同様の条件で剥
離強度を測定しジップアップを求めた。
【0113】
【表9】 表9に示されるように、試料1〜16はいずれもジップ
アップが50g/2mm以下で良好なものであった。し
かし、比較試料1はジップアップが50g/2mmを超
えるものであり、また、比較試料2はジップアップは小
さいものの、透明性が悪いものであった。
【0114】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によればヒ
ートシーラント層の一方の面に、ビスアンモニウム系有
機イオウ半導体を主成分とする静電気拡散層が位置し、
この静電気拡散層により、積層体は湿度に影響されるこ
とのない良好な静電気防止性を有し、ヒートシーラント
層の他の面に延伸樹脂層を設けたこのような積層体から
なる蓋材や袋体には、優れた静電気特性が付与され、静
電気による収容物の破壊、劣化を防止することができる
とともに、蓋材を剥離する際に、延伸樹脂層とヒートシ
ーラント層との層間、またはヒートシーラント層内部に
おいて剥離が生じ、これにより、ヒートシーラント層の
高い接着性を維持したまま、ジップアップの低い良好な
剥離性を得ることができ、蓋材の合成樹脂製容器への熱
融着条件の設定が容易となり、さらに、静電気拡散層が
透明であるため、内容物の視認性に優れた蓋材、袋体と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層体の一例を示す概略断面図であ
る。
【図2】本発明の積層体の他の例を示す概略断面図であ
る。
【図3】本発明の積層体の他の例を示す概略断面図であ
る。
【図4】本発明の積層体の他の例を示す概略断面図であ
る。
【図5】本発明の積層体の他の例を示す概略断面図であ
る。
【図6】本発明の蓋材をキャリアテープ上に熱融着した
状態を示す斜視図である。
【図7】図6の VII−VII 線における断面図である。
【図8】キャリアテープから蓋材を剥離した状態を示す
図7相当図である。
【図9】キャリアテープから蓋材を剥離した状態を示す
図7相当図である。
【図10】本発明の袋体の一例を示す概略断面図であ
る。
【図11】本発明の袋体の他の例を示す概略断面図であ
る。
【図12】本発明の積層体の他の例を示す概略断面図で
ある。
【図13】本発明の積層体の他の例を示す概略断面図で
ある。
【符号の説明】
1,11,21,61…蓋材 2,12,22,62…ヒートシーラント層 3,13,23,63…静電気拡散層 14,24,64…延伸樹脂層層 25,65…中間層 25a…第1樹脂層 25b…第2樹脂層 25c…第3樹脂層 26,66…接着剤層 31…キャリアテープ 32…エンボス部 41,51…袋体 67…反射防止膜 68…帯電防止層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/18 Z 9349−4F 27/32 103 9349−4F B65D 85/38 C09K 3/10 Z H01L 21/68 T 23/29 23/31 6921−4E H01L 23/30 R

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒートシーラント層と、該ヒートシーラ
    ント層の一方の面に設けられた静電気拡散層とを備え、
    該静電気拡散層はビスアンモニウム系有機イオウ半導体
    を主成分とすることを特徴とした積層体。
  2. 【請求項2】 前記ヒートシーラント層の前記静電気拡
    散層が設けられている面と反対側の面に延伸樹脂層を備
    えることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 【請求項3】 前記延伸樹脂層と前記ヒートシーラント
    層との間に中間層を備えることを特徴とする請求項2に
    記載の積層体。
  4. 【請求項4】 前記延伸樹脂層と前記ヒートシーラント
    層との間に中間層および金属箔層または無機物蒸着層か
    らなる無機物質層を備えることを特徴とする請求項2に
    記載の積層体。
  5. 【請求項5】 前記延伸樹脂層と前記ヒートシーラント
    層との間に中間層および吸湿層を備えることを特徴とす
    る請求項2に記載の積層体。
  6. 【請求項6】 前記延伸樹脂層と前記ヒートシーラント
    層との間に中間層、吸湿層および酸素吸収層を備えるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の積層体。
  7. 【請求項7】 前記延伸樹脂層と前記ヒートシーラント
    層との間に中間層および弾性体層を備えることを特徴と
    する請求項2に記載の積層体。
  8. 【請求項8】 前記延伸樹脂層と前記ヒートシーラント
    層との間に中間層および気体遮断性樹脂層を備えること
    を特徴とする請求項2に記載の積層体。
  9. 【請求項9】 前記延伸樹脂層に隣接し、前記延伸樹脂
    層と前記中間層との間に接着剤層を備えることを特徴と
    する請求項3乃至請求項8のいずれかに記載の積層体。
  10. 【請求項10】 前記中間層は密度0.915〜0.9
    40g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体、ス
    チレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%
    とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン
    10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのス
    チレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物およ
    びハイインパクトポリスチレンのうち少なくともエチレ
    ン−α・オレフィン共重合体およびスチレン−ブタジエ
    ンブロック共重合体を含む3種以上の樹脂により形成さ
    れていることを特徴とする請求項3乃至請求項9のいず
    れかに記載の積層体。
  11. 【請求項11】 前記中間層は単層構造であり密度0.
    915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィ
    ン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重
    量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタ
    ジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成
    物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%と
    ブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエン
    ブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部と、ハイ
    インパクトポリスチレン0〜50重量部とが添加されて
    いる樹脂組成物により形成されていることを特徴とする
    請求項10に記載の積層体。
  12. 【請求項12】 前記中間層は単層構造であり密度0.
    915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィ
    ン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重
    量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタ
    ジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成
    物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%と
    ブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエン
    ブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部が添加さ
    れている樹脂組成物により形成されていることを特徴と
    する請求項10に記載の積層体。
  13. 【請求項13】 前記中間層は単層構造であり密度0.
    915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィ
    ン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重
    量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタ
    ジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成
    物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレン
    5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形
    成されていることを特徴とする請求項10に記載の積層
    体。
  14. 【請求項14】 前記中間層は前記延伸樹脂層側に位置
    する第1樹脂層と前記ヒートシーラント層側に位置する
    第2樹脂層との2層構造であり、前記第1樹脂層は密度
    0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレ
    フィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度
    0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレ
    フィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜9
    0重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−
    ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂
    組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量
    %とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジ
    エンブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部が添
    加されている樹脂組成物により形成されていることを特
    徴とする請求項10に記載の積層体。
  15. 【請求項15】 前記中間層は前記延伸樹脂層側に位置
    する第1樹脂層と前記ヒートシーラント層側に位置する
    第2樹脂層との2層構造であり、前記第1樹脂層は密度
    0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレ
    フィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度
    0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレ
    フィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜9
    0重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−
    ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂
    組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチ
    レン0〜50重量部が添加されている樹脂組成物により
    形成されていることを特徴とする請求項10に記載の積
    層体。
  16. 【請求項16】 前記中間層は前記延伸樹脂層側に位置
    する第1樹脂層と前記ヒートシーラント層側に位置する
    第2樹脂層との2層構造であり、前記第1樹脂層は密度
    0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレ
    フィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度
    0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレ
    フィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜9
    0重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−
    ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂
    組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量
    %とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジ
    エンブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部と、
    ハイインパクトポリスチレン0〜50重量部とが添加さ
    れている樹脂組成物により形成されていることを特徴と
    する請求項10に記載の積層体。
  17. 【請求項17】 前記中間層は前記延伸樹脂層側に位置
    する第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシーラント層
    側に位置する第3樹脂層との3層構造であり、前記第1
    樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレ
    ン−α・オレフィン共重合体により形成され、前記第2
    樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレ
    ン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチ
    レン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%と
    のスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重
    量%との樹脂組成物により形成され、前記第3樹脂層は
    密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・
    オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50
    〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレ
    ン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との
    樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50
    重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブ
    タジエンブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部
    が添加されている樹脂組成物により形成されていること
    を特徴とする請求項10に記載の積層体。
  18. 【請求項18】 前記中間層は前記延伸樹脂層側に位置
    する第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシーラント層
    側に位置する第3樹脂層との3層構造であり、前記第1
    樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレ
    ン−α・オレフィン共重合体により形成され、前記第2
    樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレ
    ン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチ
    レン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%と
    のスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重
    量%との樹脂組成物により形成され、前記第3樹脂層は
    密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・
    オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50
    〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレ
    ン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との
    樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリ
    スチレン0〜50重量部が添加されている樹脂組成物に
    より形成されていることを特徴とする請求項10に記載
    の積層体。
  19. 【請求項19】 前記中間層は前記延伸樹脂層側に位置
    する第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシーラント層
    側に位置する第3樹脂層との3層構造であり、前記第1
    樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレ
    ン−α・オレフィン共重合体により形成され、前記第2
    樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレ
    ン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチ
    レン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%と
    のスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重
    量%との樹脂組成物により形成され、前記第3樹脂層は
    密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・
    オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50
    〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレ
    ン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との
    樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50
    重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブ
    タジエンブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部
    と、ハイインパクトポリスチレン0〜50重量部とが添
    加されている樹脂組成物により形成されていることを特
    徴とする請求項10に記載の積層体。
  20. 【請求項20】 前記中間層は密度0.915〜0.9
    40g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体10
    〜90重量部と、スチレン50〜90重量%とブタジエ
    ン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック
    共重合体90〜10重量部とが添加されている樹脂組成
    物により形成されていることを特徴とする請求項3乃至
    請求項9のいずれかに記載の積層体。
  21. 【請求項21】 前記中間層は密度0.915〜0.9
    40g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体10
    〜90重量部と、スチレン10〜50重量%とブタジエ
    ン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック
    共重合体の水素添加物90〜10重量部とが添加されて
    いる樹脂組成物により形成されていることを特徴とする
    請求項3乃至請求項9のいずれかに記載の積層体。
  22. 【請求項22】 前記中間層はガラス転移温度が40℃
    以上である線状飽和ポリエステル樹脂により形成されて
    いることを特徴とする請求項3乃至請求項9のいずれか
    に記載の積層体。
  23. 【請求項23】 前記ヒートシーラント層は、ポリエス
    テル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
    共重合体樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共
    重合体樹脂の少なくとも1種を含有することを特徴とす
    る請求項1乃至請求項22のいずれかに記載の積層体。
  24. 【請求項24】 前記ヒートシーラント層は無機系微粒
    子を樹脂100重量部に対し1〜200重量部の範囲で
    含有することを特徴とする請求項1乃至請求項23のい
    ずれかに記載の積層体。
  25. 【請求項25】 前記無機系微粒子は、SiO2、Al2
    3、TiO2、Fe 23、ZnO、SnO2、CeO2
    NiO、PbO、S2Cl2、SnCl2、ZnCl2、F
    eCl2、CaCO3、MgCO3、B23、含水・無水
    ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミニウ
    ム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸
    カルシウム、硫酸バリウム、硫酸鉛、硫酸ストロンチウ
    ム、水酸化アルミニウムの少なくとも1種であることを
    特徴とする請求項24に記載の積層体。
  26. 【請求項26】 前記ヒートシーラント層は、アクリル
    系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系及びポリエステ
    ル系の少なくとも1種からなる有機系微粒子あるいは有
    機系球状ビーズを樹脂100重量部に対し1〜200重
    量部の範囲で含有することを特徴とする請求項1乃至請
    求項23のいずれかに記載の積層体。
  27. 【請求項27】 前記静電気拡散層は、表面抵抗率が1
    3 〜1013Ωの範囲内であり、電荷減衰時間が2秒以
    下であることを特徴とする請求項1乃至請求項26のい
    ずれかに記載の積層体。
  28. 【請求項28】 前記延伸樹脂層上に反射防止膜を備え
    ることを特徴とする請求項2乃至請求項27のいずれか
    に記載の積層体。
  29. 【請求項29】 前記延伸樹脂層と前記反射防止膜との
    間に帯電防止層を備えることを特徴とする請求項28に
    記載の積層体。
  30. 【請求項30】 前記延伸樹脂層上に帯電防止膜を備え
    ることを特徴とする請求項2乃至請求項27のいずれか
    に記載の積層体。
  31. 【請求項31】 前記延伸樹脂層と前記帯電防止膜との
    間に反射防止層を備えることを特徴とする請求項30に
    記載の積層体。
  32. 【請求項32】 請求項2乃至請求項31のいずれかに
    記載の積層体からなり、前記静電気拡散層側において合
    成樹脂製容器にヒートシールすることを特徴とする蓋
    材。
  33. 【請求項33】 請求項2乃至請求項31のいずれかに
    記載の積層体からなり、前記静電気拡散層側を内面側と
    することを特徴とする袋体。
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